(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-16
(45)【発行日】2024-05-24
(54)【発明の名称】スクリーン装置用のサイドガイド
(51)【国際特許分類】
E06B 9/58 20060101AFI20240517BHJP
E06B 9/17 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
E06B9/58 A
E06B9/17 T
E06B9/17 Z
(21)【出願番号】P 2021547596
(86)(22)【出願日】2020-02-13
(86)【国際出願番号】 IB2020051166
(87)【国際公開番号】W WO2020165809
(87)【国際公開日】2020-08-20
【審査請求日】2022-11-11
(32)【優先日】2019-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(73)【特許権者】
【識別番号】524144291
【氏名又は名称】レンソン、ナムローゼ、フェンノートシャップ
【氏名又は名称原語表記】RENSON NV
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100202304
【氏名又は名称】塙 和也
(72)【発明者】
【氏名】ルイス、ヨナス、コルトフリント
(72)【発明者】
【氏名】マクシム、ギュスターブ、ソロマニック
(72)【発明者】
【氏名】ソフィー、ルンボー
(72)【発明者】
【氏名】ヨナス、ビレム、マルテンス
(72)【発明者】
【氏名】ステーフェン、リタ、アンドレ、ファンハウッテ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、ペーテル、マインステル
(72)【発明者】
【氏名】ミヒル、モーリス、デプレンター
(72)【発明者】
【氏名】ディルク、イェンス
【審査官】河本 明彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/098433(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0345215(US,A1)
【文献】国際公開第2011/009160(WO,A1)
【文献】特開昭63-312492(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/00,9/02,9/06-9/18,
9/40-9/92
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻き上げおよび展開が可能なスクリーンのスクリーン装置用のサイドガイド(10)であって、前記サイドガイド(10)が、ヒンジ点(250)と、
前記スクリーンの縁部を受け入れるためのスクリーン形状(100)と
、
前記ヒンジ点(250)を備えるフレーム形状(200)と、
突起(355)が設けられたヒンジ要素(350)を備えるカバー形状(300)と、
前記フレーム形状(200)に結合することができ、係合突起(455)が設けられた可撓体を備える結合要素(400)と
を備え、
前記ヒンジ点(250)上での前記ヒンジ要素(350)の回転により、前記結合要素(400)の前記係合突起(455)が前記ヒンジ要素(350)の前記突起(355)に確実に係合するように構成される、サイドガイド(10)。
【請求項2】
前記フレーム形状(200)が、後壁(290)と、前記スクリーン形状(100)を受け入れるための空間を形成する少なくとも2つの起立壁とを有し、第1の起立壁(210)には前記スクリーン形状(100)用のストッパ(215)が設けられ、第2の起立壁(220)には前記ヒンジ点(250)が設けられ、
前記カバー形状が、前記ヒンジ要素(350)が直角に配置されている阻止壁(315)を備え、前記ヒンジ要素(350)がヒンジ側と、結合側と、前記結合側から延在する前記突起(355)と
を有し、
前記ヒンジ点(250)上での前記ヒンジ要素(350)の回転により、前記カバー形状(300)の前記阻止壁(315)が前記スクリーン形状(100)のストッパを確実に形成するように構成される、
請求項1に記載のサイドガイド(10)。
【請求項3】
前記カバー形状(300)が、前記結合要素(400)を部分的に、
または完全に覆うためのカバープレート(340)を備
える、請求項1または2に記載のサイドガイド(10)。
【請求項4】
前記フレーム形状(200)が、前記後壁および前記第2の起立壁(220)と共に、前記結合要素(400)を受け入れるための第2の空間を形成する第3の起立壁(230)を備える、請求項
2、または請求項2に従属する請求項3に記載のサイドガイド(10)。
【請求項5】
前記結合要素(400)の前記可撓体が、前記フレーム形状(200)に結合することがで
きる脚部(420)を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載のサイドガイド(10)。
【請求項6】
前記結合要素(400)の前記可撓体が、前記フレーム形状(200)内に押し込み、および/またはクリック止めすることができる脚部(420)を備える、請求項5に記載のサイドガイド(10)。
【請求項7】
前記結合要素(400)が、前記結合要素(400)
の本体と、前記フレーム形状(200)の起立
壁との間に
橋絡を形成するさらなる突起(470)を備える、請求項1から
6のいずれか一項に記載のサイドガイド(10)。
【請求項8】
前記結合要素(400)が、前記結合要素(400)の本体と、前記フレーム形状(200)の側壁との間に橋絡を形成するさらなる突起(470)を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載のサイドガイド(10)。
【請求項9】
前記結合要素(400)が、前記結合要素(400)の本体と、前記第3の起立壁(230)との間に橋絡を形成するさらなる突起(470)を備える、請求項4に記載のサイドガイド(10)。
【請求項10】
前記フレーム形状(200)が、互いに結合することができる少なくとも2つのフレーム形状部分(201,202)からなる、請求項1から
9のいずれか一項に記載のサイドガイド(10)。
【請求項11】
前記結合要素(400)が、フレーム形状部分(201)を別のフレーム形状部分(202)にクランプ締めするために、前記結合要素(400)
の本体と
、前記第2の起立壁(220)との間に
橋絡を形成するさらなる突起(460)を備える、請求項
2に従属する請求項7に記載のサイドガイド(10)。
【請求項12】
前記結合要素(400)の前記可撓体がプラスチックで作られる、請求項1から
11のいずれか一項に記載のサイドガイド(10)。
【請求項13】
前記サイドガイドがねじ無しである、請求項1から
12のいずれか一項に記載のサイドガイド(10)。
【請求項14】
請求項1から
13のいずれか一項に記載のサイドガイド(10)を取り付ける方法であって、前記方法が、
(a)フレーム形状(200)を提供し、結合要素(400)を前記フレーム形状(200)に結合するステップと、
(b)スクリーン形状(100)
を配置するステップと、
(c)カバー形状(300)
を前記フレーム形状(200)のヒンジ点(250)に配置するステップと、
(d
)前記結合要素(400)の係合突起(455)が前記ヒンジ要素(350)の突起(355)に係合するまで
、前記カバー形状(300)を前記ヒンジ点(250)上で回転させるステップと
を含む、方法。
【請求項15】
請求項2に記載のサイドガイド(10)を取り付ける方法であって、
ステップ(b)が、前記スクリーン形状(100)を、前記フレーム形状(200)のストッパ(215)の下方に配置するステップをさらに含み、
ステップ(d)が、前記カバー形状(300)の阻止壁(315)が前記第2の起立壁(220)上に第2のストッパを形成するまで、前記カバー形状(300)を前記ヒンジ点(250)上で回転させるステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記フレーム形状(200)が、
第1のフレーム形状部分(201)及び第2のフレーム形状部分
(202)からなり、前記ステップ(a)が、
(a.i)
前記第1のフレーム形状部分(201)を提供するステップと、
(a.ii)前記結合要素(400)を前記第1のフレーム形状部分(201)に結合するステップと、
(a.iii)前記第2のフレーム形状部分(202)を前記第1のフレーム形状部分(201)に配置するステップと、
(a.iv)前記結合要素によって
、前記第2のフレーム形状部分を前記第1のフレーム形状部分(201)に結合するステップと
を含む、請求項
14または15に記載の方法。
【請求項17】
ステップ(a.iv)が、前記結合要素によって、前記結合要素(400)の突起(460)によって前記第1のフレーム形状部分(201)に対して前記第2のフレーム形状部分(202)をクランプ締めすることによって、前記第2のフレーム形状部分を前記第1のフレーム形状部分(201)に結合するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
請求項1から
13のいずれか一項に記載のサイドガイド(10)を取り外す方法であって、前記方法が、
(a’)取り付けられたサイドガイド(10’)を提供するステップと、
(b’
)フレーム形状(200)のヒンジ点(250)上で
、ヒンジ要素(350)の突起(355)が結合要素(400)の係合突起(455)から分離されるまで
、前記カバー形状(300)を回転させるステップと、
(c’)前記ヒンジ点(250)から前記カバー形状(300)を取り外すステップと
を含む、方法。
【請求項19】
請求項1から
13のいずれか一項に記載の前記サイドガイド(10)を備える、スクリーン装置。
【請求項20】
ローラシャッタ、防虫スクリーン、パーティションおよび/または日除けブラインドとしての、請求項
19に記載のスクリーン装置の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻回可能なスクリーンのスクリーン装置用のサイドガイドの分野に関する。本発明はまた、サイドガイドの取り付けおよび取り外しのための方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
巻回可能なスクリーンは、典型的には、窓またはドアの日除けブラインドまたはローラシャッタとして使用される。スクリーンを固定し、かつ保護するために、これは、典型的には例えば壁またはケーシングに取り付けることができるスクリーン装置内に配置される。内蔵型システム、表面実装型システムおよび上部実装型システムはいずれも、損傷した構成要素の交換などの保守作業を行うためにスクリーン装置へのアクセスが必要とされる。
【0003】
従来、スクリーンのサイドガイドの構成要素などのこのようなスクリーン装置の構成要素は、釘およびねじなどの固定要素によって互いに取り付けられる。しかし、風洞試験では固定要素が最も弱い点を形成することが明らかになる。高い風荷重下では、スクリーンへの圧力は、典型的にはスクリーンが取り付けられている形状によって吸収されるが、これらの形状は固定要素によって互いに接続されている。サイドガイドは、例えば布地が展開され、かつスクリーンが風荷重にさらされる場合に最大まで荷重される。
【0004】
過剰な負荷の下では、スクリーン装置全体が(特に風荷重を吸収するために)その機能を失う場合があり、または構成要素が破損する場合さえある。過剰な風荷重に一度さらされたスクリーンは、固定手段の脱離、ひいては構成要素の脱離を被る可能性がある。また、サイドガイドの螺入出の繰り返し、または過度に緊密な螺合(ねじはその有効性を失いかねない)は、ねじが適切に締結されるのを妨げる可能性があり、破損が発生する可能性がある。
【0005】
さらに固定要素の使用はまた、このようなスクリーン装置の取り付けおよび取り外しをより労働集約的にする。第1に、ねじ回しなどの補助的工具は装置を正しく取り付けるために必要である。その後の取り外しは、慎重に行わなければ、形状またはスクリーンに恒久的な損傷をもたらす可能性がある(例えば、非常に強固な螺合などの場合)。多数のスクリーン装置を取り付けたり取り外したりしなければならない場合、必要な労力および時間が急速に増大しかねない。
【0006】
さらに、現代の家屋では、可能な限り多くの建築要素を隠す傾向がある。住戸の外側および内側の両方には、連続した滑らかな表面が求められている。(突出した)固定要素の存在は審美的に好ましくないと考えられる。1つの解決策は、固定要素を覆うための補助的な遮蔽ケーシングを提供することである。このような解決策の1つの欠点は、スクリーン装置が実際に必要なものよりも幅広く、より多くの材料を必要とすることである。また、取り付けおよび取り外しがより複雑になる。
【0007】
国際公開第2009/098433号パンフレットは、ジッパー式スクリーンの側縁を案内するレールを取り付けるためのブラケットを記載しており、第1の細長い部分および第2の細長い部分を備え、第1の細長い部分は、第1の細長い部分の支持面を固定する固定手段を全体的に受け入れるように構成され、第1の細長い部分および第2の細長い部分は、第1の細長い部分が所定の位置に固定されるとすぐに、レールを取り付ける場合に第2の細長い部分を第1の細長い部分に解放可能に結合するための相互係合形状を有し、前記第1の細長い部分が、ブラケットに取り付けられた場合にレールを介して案内する必要があるジッパー状スクリーンの側部の所定の部分と位置合わせするための位置合わせフランジを有することを特徴とする。
【0008】
欧州特許出願公開第2236731号明細書は、サイドガイドを備えたカセット式のカバー装置を記載しており、サイドガイドは、前面方向からサイドガイドの上方にカセットを取り付けることを可能にするように構成されている。
【0009】
米国特許出願公開第2018/148974号明細書は、格納式スクリーン用の上部ガイドレールアセンブリを記載している。アセンブリは、U字形ガイドチャネルと、アセンブリを支持体に固定するためのトラック固定要素と、固定要素に接続することができる最外部トラック要素と、ガイドチャネル内のスクリーン保持要素とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】国際公開第2009/098433号パンフレット
【文献】欧州特許出願公開第2236731号明細書
【文献】米国特許出願公開第2018/148974号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、上述の問題の1つまたは複数に対する解決策を提供するスクリーン装置用のサイドガイドが必要とされている。とりわけ、第1にねじ無しで取り付けることができるが、第2にサイドガイドの強度が損なわれないスクリーン装置用のサイドガイドが必要とされている。結果として、サイドガイドは、例えば布地が展開され、かつスクリーンに圧力が加えられる場合の荷重、例えば風荷重に耐えることができる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明およびその好ましい実施形態は、上述の欠点の1つまたは複数に対する解決策を提供することを意図している。このために、本発明は巻回可能なスクリーンのスクリーン装置用のサイドガイドに関する。特に、本発明は、巻回可能なスクリーンを取り付けることができるスクリーン装置用のサイドガイドを提供する。本発明は、サイドガイドの取り付けおよび取り外しのための方法にさらに関する。
【0013】
第1の態様では、本発明は、巻き上げおよび展開を行うことができるスクリーンを備えたスクリーン装置用のサイドガイドに関する。スクリーン装置用のサイドガイドは、ヒンジ点を備え、
スクリーンの縁部を受け入れるためのスクリーン形状、
好ましくはフレーム形状がヒンジ点を備えるフレーム形状、
ヒンジ要素を備えるカバー形状、および
フレーム形状に結合することができる可撓体を備える結合要素
のうちの1つまたは複数の要素、好ましくはこれらの全ての要素を備える。
【0014】
スクリーン装置用のサイドガイドは、好ましくは、ヒンジ点を備え、
好ましくはスクリーンの縁部を受け入れるためのスクリーン形状、
好ましくはフレーム形状がヒンジ点を備えるフレーム形状、
好ましくは突起が設けられたヒンジ要素を備えるカバー形状、および
好ましくはフレーム形状に結合することができ、好ましくは結合要素が、係合突起が設けられた可撓体を備える結合要素
のうちの1つまたは複数の要素、好ましくはこれらの全ての要素を備える。
【0015】
サイドガイドは、ヒンジ点上でのヒンジ要素の回転(または回転と並進との組合せ)により、結合要素がヒンジ要素に確実に係合するように構成される。サイドガイドは、好ましくは、ヒンジ点上でのヒンジ要素の回転(または回転と並進との組合せ)により、結合要素の係合突起がヒンジ要素の突起に確実に係合するように構成される。
【0016】
スクリーン装置用のサイドガイドは、
スクリーンの縁部を受け入れるためのスクリーン形状、
後壁と、スクリーン形状を受け入れるための空間を形成する少なくとも2つの起立壁とを備え、第1の起立壁にはスクリーン形状用のストッパが設けられ、第2の起立壁にはヒンジ点(本明細書ではヒンジ点壁とも呼ばれる)が設けられたフレーム形状、
ヒンジ要素が直角に配置されている阻止壁を備え、ヒンジ要素が結合側から延在する突起と共にヒンジ側および結合側を備えるカバー形状、および
フレーム形状に結合することができ、本体が係合突起を有する可撓体を備える結合要素
のうち、好ましくは1つまたは複数の要素、最も好ましくはこれらの全ての要素を備える。
【0017】
スクリーン装置用のサイドガイドは、
好ましくはスクリーンの縁部を受け入れるためのスクリーン形状、
好ましくはヒンジ点を備え、好ましくは後壁と、スクリーン形状を受け入れるための空間を形成する少なくとも2つの起立壁とを備え、第1の起立壁にはスクリーン形状用のストッパが設けられ、第2の起立壁にはヒンジ点(本明細書ではヒンジ点壁とも呼ばれる)が設けられたフレーム形状、
好ましくはヒンジ要素が直角に配置されている阻止壁を備え、好ましくはヒンジ要素がヒンジ側および結合側を有し、ヒンジ要素には結合側から延在する突起が設けられたカバー形状、および
フレーム形状に結合することができ、好ましくは係合突起が設けられた可撓体を備える結合要素
のうち、好ましくは1つまたは複数の要素、最も好ましくはこれらの全ての要素を備える。
【0018】
サイドガイドは、好ましくは、ヒンジ点上でのヒンジ要素の回転(または回転と並進との組合せ)により、カバー形状の阻止壁がスクリーン形状の阻止部を確実に形成し、かつ結合要素の係合突起がヒンジ要素の突起に確実に係合するように構成される。
【0019】
いくつかの実施形態では、カバー形状は、結合要素を部分的に、好ましくは完全に覆うためのカバープレートを備える。いくつかの実施形態では、カバープレートはフレーム形状の起立壁に隣接する。
【0020】
いくつかの実施形態では、フレーム形状は、後壁および第2の起立壁(ヒンジ点壁)と共に、結合要素を受け入れるための第2の空間を形成する第3の起立壁を備える。
【0021】
いくつかの実施形態では、結合要素の可撓体は、フレーム形状に結合することができる脚部を備える。いくつかの実施形態では、結合要素の可撓体は、フレーム形状内に押し込み、および/またはクリック止めすることができる脚部を備える。いくつかの実施形態では、結合要素は、結合要素とフレーム形状の起立壁との間に配置されたさらなる突起を備える。いくつかの実施形態では、結合要素は、結合要素とフレーム形状の第3の起立壁との間に配置されたさらなる(第2の)突起を有する。
【0022】
いくつかの実施形態では、フレーム形状は、互いに結合することができる少なくとも2つのフレーム形状部分からなる。いくつかの実施形態では、結合要素は、フレーム形状部分を別のフレーム形状部分にクランプ締めするために、結合要素と第2の起立壁との間に配置されたさらなる(第3の)突起を備える。
【0023】
いくつかの実施形態では、結合要素の可撓体はプラスチックで作られる。
【0024】
いくつかの実施形態では、サイドガイドはねじ無しであり、すなわちねじを備えていない。
【0025】
さらなる態様では、本発明は、本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態によるスクリーン装置用のサイドガイドを取り付ける方法に関する。方法は、
(a)フレーム形状を提供し、結合要素をフレーム形状に結合するステップ、
(b)スクリーン形状を、好ましくはフレーム形状のストッパの下方に配置するステップ、
(c)カバー形状をヒンジ点、好ましくはフレーム形状のヒンジ点に配置するステップ、
(d)結合要素がヒンジ要素に係合するまで、好ましくは結合要素の係合突起がヒンジ要素の突起に係合するまで、好ましくはカバー形状の阻止壁が第2の起立壁上に第2のストッパを形成するまで、カバー形状をヒンジ点上で回転させるステップ
のうち、1つまたは複数のステップ、好ましくは全てのステップを含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、フレーム形状が、少なくとも2つのフレーム形状部分からなり、ステップ(a)が、
(a.i)第1のフレーム形状部分を提供するステップ、
(a.ii)結合要素を第1のフレーム形状部分に結合するステップ、
(a.iii)第2のフレーム形状部分を第1のフレーム形状部分に配置するステップ、
(a.iv)結合要素によって、好ましくは結合要素のフレーム締付け片によって第1の形状部分に対して第2の形状部分をクランプ締めすることによって、第2のフレーム形状部分を第1のフレーム形状部分に結合するステップ
のうち、1つまたは複数のステップ、好ましくは全てのステップを含む。
【0027】
さらなる態様では、本発明は、本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態によるスクリーン装置用のサイドガイドを取り外す方法に関する。方法は、
(a’)スクリーン装置用に取り付けられたサイドガイドを提供するステップ、
(b’)ヒンジ点、好ましくはフレーム形状のヒンジ点上で、ヒンジ要素の突起が結合要素の係合突起から分離されるまで、好ましくはカバー形状の阻止壁によって形成されたストッパに圧力を加えることによって、カバー形状を(後方)回転させるステップ、
(c’)ヒンジ点からカバー形状を取り外すステップ、
(d’)任意選択として、スクリーン形状を取り外すステップ、
(e’)任意選択として、結合要素を分離し、取り外すステップ、および
(f’)任意選択として、フレーム形状またはフレーム形状部分を取り外すステップ
のうち、1つまたは複数のステップ、好ましくは全てのステップを含む。
【0028】
さらなる態様では、本発明は、本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態によるサイドガイドを備えるスクリーン装置に関する。
【0029】
さらなる態様では、本発明は、ローラシャッタ、防虫スクリーン、(視覚的)パーティション、および/または日除けブラインドとしての、本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態によるスクリーン装置の使用に関する。
【0030】
本発明の特徴をより良好に提示するために、添付の図は、本発明のいくつかの好ましい実施形態を限定的な特徴を用いずに示している。数値参照は、例においてより詳細に説明される。図面、特許請求の範囲および例を通して、以下の番号が保持される。
10:サイドガイド、80:巻回可能スクリーン、100:スクリーン形状、110:第1のダンパ、120:第2のダンパ、180:スクリーン固定手段、200:フレーム形状、201:第1のフレーム形状部分、202:第2のフレーム形状部分、210:第1の起立壁、215:ストッパ、216:下方ストッパ、220:第2の起立壁、225:ヒンジ要素のストッパ、230:第3の起立壁、235:カバープレートのストッパ、250:ヒンジ点、290:後壁、291:第1の後壁、292:第2の後壁、300:カバー形状、315:ストッパ、316:下方ストッパ、340:カバープレート、350:ヒンジ要素、355:ヒンジ要素の突起、400:結合要素、420:脚部、455:係合突起、460:結合要素の第2の突起、470:結合要素の第3の突起。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】サイドガイド(10)の第1の好ましい実施形態を示す図である。
【
図2】サイドガイド(10)の第2の好ましい実施形態を示す図である。
【
図3】第2の好ましい実施形態によるサイドガイド(10)を取り付ける方法を示す図である。
【
図4】第2の好ましい実施形態による取り付けられたサイドガイド(10)を取り外す方法を示す図である。
【
図5A】第1の好ましい実施形態によるサイドガイド(10)を取り付ける方法を図式的に示す図である。
【
図5B】第1の好ましい実施形態によるサイドガイド(10)を取り外す方法を図式的に示す図である。
【
図6A】第2の好ましい実施形態によるサイドガイド(10)を取り付ける方法を図式的に示す図である。
【
図6B】第2の好ましい実施形態によるサイドガイド(10)を取り外す方法を図式的に示す図である。
【
図7】好ましい実施形態による結合要素(400)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明による本システムおよび方法を説明する前に、このようなシステムおよび方法ならびに組合せは自然に変化し得るので、本発明は、記載された特定のシステムおよび方法または組合せに限定されないことを理解されたい。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるので、本明細書で使用される用語が限定的ではないことも明らかにされるべきである。
【0033】
本明細書で引用される全ての文献は、参照により本明細書に完全に含まれる。
【0034】
本明細書において以下で使用されるように、単数形「a」、「a」、「the」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、単数および複数の両方を含む。
【0035】
以下で使用される「備える(comprise)」、「備える(comprises)」という用語は、「包括的(inclusive)」、「含む(include)」または「含有する(contain)」、「含む(contains)」と同義語であり、包括的かつ非排他的であり、指定されていない補助的な部材、要素または方法を排除するものではない。「備える(comprise)」、「備える(comprises)」という用語は「含有する(contain)」という用語を含む。
【0036】
数値範囲を使用する数値のリストは、これらの範囲内の全ての値および分数、ならびに引用された終点を含む。
【0037】
パラメータ、量、持続時間などの測定可能な値を指すときに使用される「およそ」という用語は、変動が開示された発明において機能するのに適している限り、指定された値の±10%以下、好ましくは±5%以下、より好ましくは±1%以下、さらにより好ましくは±0.1%以下の変動を含むことを意図している。「およそ」という用語が指す値もまた開示されていることが理解されるべきである。
【0038】
以下の節では、本発明の様々な態様がより詳細に定義される。このように定義された各態様は、反対の場合が明確に示されていない限り、別の単一または複数の態様と組み合わされてもよい。特に、「好ましい」または「有利」として記載された特徴は、「好ましい」および/または「有利」として記載された他の特徴または特性と組み合わされてもよい。本明細書における「一実施形態」または「実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明された特定の機能、構造または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に適用可能であることを意味する。「一実施形態では、」または「実施形態」という語句が本明細書の異なる箇所で使用される場合、それらは必ずしも同じ実施形態を指すとは限らないが、これは排除されない。また、記載された特徴、構造または特性は、この説明に基づいて当業者に明らかになるように、任意の適切な方法で組み合わされてもよい。特許請求の範囲に記載されかつ請求される実施形態は、任意の組合せで使用されてもよい。本発明の本明細書では、その一部を形成し、本発明の特定の実施形態を示す添付の図面を参照する。特定の要素に連結された括弧または太字の図は、それによって要素を限定することなく、関連する要素を例として示している。他の実施形態が使用されてもよく、本発明の範囲を逸脱することなく構造的または論理的な変更が行われてもよいことを理解されたい。以下の詳細な説明は限定的と見なされるべきではなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0039】
特記しない限り、本発明において開示される全ての用語は、技術用語および科学用語を含め、当業者が通常理解するであろう意味を有する。さらなる指針として、本発明の説明において使用される用語のさらなる説明のために定義が与えられる。
【0040】
本明細書で使用されるスクリーン装置は、巻き上げおよび展開を行うことができるスクリーンを組み立てるためのシステムに関する。スクリーン装置は、典型的には、スクリーンローラケーシングと、2つのサイドガイドとを備える。スクリーンは、典型的には、巻き上げまたは展開することができる布地などの可撓性媒体に関連しており、本発明に適した種類のスクリーン材料の例は、織布、ガラス繊維もしくはガラス布、プラスチック膜もしくはプラスチックフィルムなどである。スクリーンは、典型的には、スクリーンローラの1つの縁部に取り付けられ、それによってスクリーンをスクリーンローラ上で巻き上げることができる。スクリーンは、スクリーン形状によって2つのサイドガイドに取り付けられてもよい。サイドガイドは、典型的には、巻き上げまたは展開中にスクリーンを案内することができる形状を形成する。
【0041】
本明細書で使用される形状は、典型的にはフレームの境界として使用される剛性の好ましくは細長い本体を指す。所望の実施形態に応じて、形状は、丸みを帯びていても平坦であってもよく、壁部が広くても狭くてもよく、内部が中空であっても充填材料が充填されていてもよく、リブ状であっても滑らかであってもよく、および/または装飾的仕上げを含んでもよく、様々な形状設計の利点および欠点は、当業者に知られていると想定される。形状は、典型的には剛性材料から作られる。これは、例えば金属、好ましくはアルミニウムであってもよい。アルミニウムは形状材料として多くの利点を有し、すなわち、頑強で軽量であり、耐候性が良好であり、保守作業をほとんど必要としない。しかし、他の材料も適しており、その利点または欠点は当業者に知られていると想定される。
【0042】
第1の態様では、本発明は、巻き上げおよび展開を行うことができるスクリーンを備えたスクリーン装置用のサイドガイドに関する。サイドガイドは、スクリーン形状と、フレーム形状と、カバー形状および結合要素と、ヒンジ点とを備える。フレーム形状は、好ましくはヒンジ点を備え、カバー形状はヒンジ要素を備える。回転点としてのヒンジ点自体は、材料が存在しない点に位置してもよい。いくつかの実施形態では、ヒンジ点は別の形状の一部を形成し、任意にはヒンジ点形状の一部を形成する。
【0043】
スクリーン形状は、典型的には巻き上げおよび展開中にスクリーンを案内するように構成される。スクリーン形状は、任意には、スクリーン固定手段とも呼ばれるスクリーンの縁部を受け入れる手段を備え、および/または任意には、例えばスクリーン固定手段の両側に配置された2つのダンパを備える。典型的には、肥厚部がスクリーンの縁部に(例えば、半ジッパーの形態で)設けられ、この肥厚部はスクリーン固定手段に受け入れられる。
【0044】
フレーム形状は、典型的にはサイドガイドの他の部分を収容するように構成される。フレーム形状は、好ましくはヒンジ点を備える。フレーム形状は、好ましくは後壁と、少なくとも2つの起立壁、特に第1の起立壁および第2の起立壁とを備え、第1の起立壁はストッパを備え、第2の起立壁はヒンジ点を備える。後壁および少なくとも2つの起立壁は、好ましくはスクリーン形状を受け入れるための空間を形成する。
【0045】
カバー形状は、典型的にはサイドガイドの他の部分を覆うように構成される。本発明によるフレーム形状はヒンジ要素を備える。カバー形状は、好ましくはヒンジ要素が直角に配置されている阻止壁を備え、ヒンジ要素は、フレーム形状のヒンジ点上で回転することができる。ヒンジ要素には突起、すなわちヒンジ要素の突起がさらに設けられてもよい。好ましくは、ヒンジ要素はヒンジ側および結合側を有し、ヒンジ要素は、結合側から延在する突起を備え、阻止壁は、ヒンジ要素がヒンジ点上で回転(または回転と並進との組合せ)した後にフレーム形状の第2の起立壁上にストッパを形成する。
【0046】
結合要素は、典型的にはサイドガイドの他の部分を結合するように構成される。結合要素は、好ましくは可撓性本体を備え、ここで、可撓体をフレーム形状に結合することができる。可撓体には係合突起、すなわち可撓体突起がさらに設けられてもよい。可撓体は、好ましくは係合突起を備え、結合要素の係合突起は、ヒンジ要素がヒンジ点上で回転(または回転と並進との組合せ)した後にヒンジ要素の突起に係合する。したがってサイドガイドは、好ましくは、ヒンジ点上でのヒンジ要素の回転により、結合要素の係合突起がヒンジ要素の突起に確実に係合するように構成される。
【0047】
第2の実施形態およびその利点を以下に説明する。
【0048】
本明細書に記載のサイドガイドの形状は、ねじを用いずに取り付けられてもよく、好ましくは、サイドガイド全体はねじ無しである。しかしスクリーンケーシングは、例えばねじを備えてもよい。本明細書においてねじ無しとは、機械的に2つの別個の部分を互いに接続し、それらを接続したまま保つ固定要素の使用を指す。ねじ無しはまた、釘、ピンなどのねじに相当する固定要素の使用がないことを意味する。フレーム形状を壁などの外部構造に固定するかまたはしっかりと固定するための固定要素の使用は、サイドガイドの一部を形成すると見なされず、これらの固定要素は取り付けの必須部分を成さない。いくつかの実施形態では、サイドガイドおよび/またはスクリーン装置は、フレーム形状を外部構造に固定するかまたはしっかりと固定するための固定要素を備え、サイドガイドの残りの部分は、好ましくはねじ無しである。
【0049】
上述したように、ねじは、典型的にはスクリーンの(風による)負荷の下で装置のサイドガイド内の最も弱い要素を形成する。本発明のサイドガイドはヒンジ要素を備えるため、装置の安定性がそれに応じて改善される。ヒンジ要素の二次的な利点はまた、ヒンジ要素が、典型的にはサイドガイドの全長にわたって確立されるのに対して、ねじが局所的にのみ設けられ、したがって局所的にのみ強度を提供することである。このようにして、装置は、スクリーンへの高い風荷重などの外部荷重により十分に耐えることができ、荷重をより良好かつより均一に吸収することができる。ねじ無しはまた、より(審美的に)好ましい仕上げの機会を提供する。ねじおよびねじ開口部が存在するために以前は不可能であった特定の仕上げを提供することが可能である。
【0050】
さらにサイドガイドは、スクリーンをより簡単でより使いやすい方法で窓またはドアに取り付けることを可能にする。ねじ回しまたはハンマーなどの特定の工具は必要ない。さらにサイドガイドは、例えばスクリーンを交換しなければならない場合に、簡単な取り外しを可能にすることができる。ねじ無しはまた、形状および/またはスクリーンに対する(偶発的な)損傷の可能性を低減することができる。
【0051】
スクリーン形状は、典型的には巻き上げおよび展開中にスクリーンを案内するように構成される。スクリーン形状は、任意には、スクリーン固定手段とも呼ばれるスクリーンの縁部を受け入れる手段を備える。典型的には、肥厚部がスクリーンの縁部に(例えば、半ジッパーの形態で)設けられ、この肥厚部はスクリーン固定手段に受け入れられる。
【0052】
任意には、スクリーン形状は、例えば2つのダンパなど、スクリーン形状の両側に配置された1つまたは複数のダンパ(ばね付き要素)を含む。これらのダンパは、好ましくは発泡体で作られる。好ましくは、第1の起立壁にはスクリーン形状のダンパ用のストッパが設けられる。好ましくはサイドガイドは、ヒンジ点上のヒンジ要素の回転(または回転および並進の組合せ)により、カバー形状の阻止壁がスクリーン形状のダンパ用のストッパを確実に形成するように構成される。
【0053】
いくつかの実施形態では、スクリーン形状には少なくとも2つのダンパが設けられる。ダンパは、好ましくはばね付き要素である。これらは典型的には、小じわが生じず、スクリーンが真っ直ぐに見えるようにスクリーンに張力をかけるために使用される。2つのストッパ(すなわち、ストッパ形状によって形成されたフレーム形状の第1のストッパおよび第2のストッパ)と組み合わせたフレーム形状の後壁は、スクリーン形状が存在し、任意選択のダンパがスクリーン形状を減衰させるチャンバを形成してもよい。ダンパは、長方形または円形などの異なる形態をとってもよい。
【0054】
少なくとも2つのダンパは、好ましくは任意のスクリーン固定手段の両側に配置され、スクリーンを備えたスクリーン固定手段は少なくとも2つのダンパの間に位置する。スクリーンは、好ましくはサイドガイドの取り付け後にフレーム形状のストッパおよびカバー形状のストッパに沿ってフレーム形状の内外に移動することができる。
【0055】
フレーム形状は、典型的にはサイドガイドの他の部分を収容するように構成される。フレーム形状はスクリーン形状を配置するのに適した空間を形成し、スクリーン形状は、少なくとも部分的に、好ましくは完全にフレーム形状に受け入れられる。フレーム形状は、好ましくは後壁と、少なくとも2つの起立壁、特に第1の起立壁および第2の起立壁とを備え、第1の起立壁はストッパを備え、第2の起立壁はヒンジ点を備える。後壁および少なくとも2つの起立壁は、好ましくはスクリーン形状を受け入れるための空間を形成する。後壁および2つの起立壁を備えたフレーム形状を作り出すことによって、スクリーン形状を受け入れることができる空洞を形成する細長いチャネルが形成される。これにより、スクリーン形状の大部分が視界から隠される。サイドガイドの他の部分は同様の方法でフレーム形状内に配置されてもよい。スクリーン形状は、巻回可能なスクリーンを展開して巻き上げることができるようにフレーム形状内に配置される。
【0056】
少なくとも1つの起立壁には第1のストッパが設けられてもよく、これは第1の阻止壁としても知られている。第1のストッパは、少なくともスクリーンの回転方向に対して垂直に、および/またはフレーム形状の後側に対して垂直に、スクリーン形状(例えば、スクリーン形状の側面)を阻止するのに役立つ。いくつかの実施形態では、第1のストッパは、少なくともスクリーンの回転方向に対して垂直に、および/またはフレーム形状の後側に対して垂直に、第1のダンパを阻止するのに役立つ。このストッパは、典型的には側方にも延び、側方ストッパと呼ばれる。ストッパの文脈における「側方」という用語は、フレーム形状の側縁の方向、つまり側壁の側方として解釈されるべきである。側方は、起立壁に対してほぼ垂直に延びる方向に対応してもよい。しかしストッパもまた、起立壁に対して斜めに延びてもよい。
【0057】
任意には、第1の側方ストッパには下方ストッパが設けられてもよく、下方ストッパは、第1のダンパがフレーム形状の後壁を越えて少なくとも側方に移動するのを阻止し、ダンパが過負荷になり、その結果塑性変形するのを防止するために、スクリーン形状のストッパを形成するのに役立つ。下方ストッパは、典型的には下方に延び、下方ストッパとも呼ばれる。ストッパの文脈における「下方」という用語は、フレーム形状の下縁部に向かっている、すなわちフレーム形状の後壁に向かっていると解釈されるべきである。この方向は、起立壁およびダンパと平行に延びてもよいが、第2のストッパもまた斜め下方に延びてもよい。
【0058】
好ましくは、下方ストッパはストッパよりも短い。これにより、(側方)ストッパおよび下方ストッパは、スクリーン形状が係合したままであるフック状構造を形成してもよい。このようにして、スクリーン形状の取り付けは単純化され、かつ労働集約的ではない。さらに、このようなフック状構造は、フレーム形状がアクセス困難な場所に位置する場合に特に有用である。
【0059】
フレーム形状は、好ましくはヒンジ点を備える。少なくとも1つの起立壁(すなわち、ストッパを備えた上述の壁ではない第2の起立壁)にヒンジ点が設けられてもよく、これはヒンジ点壁としても知られている。ヒンジ点は、カバー形状のヒンジ要素がその上を回転することができる(連続的または断続的)表面を形成する。ヒンジ点の表面は、このような回転を可能にするために異なる形状をとってもよい。好ましくは、ヒンジ点は部分的に円形であり、例えばヒンジ要素と接触する表面は円形であり、このように接触しない表面は角張っている。好ましくは、ヒンジ点は完全に円形であり、ヒンジ点壁と接触するヒンジ点の部分は円の形状を部分的に中断してもよい。ヒンジ点の表面には、ヒンジ点とヒンジ要素との間の摩擦を増大させる溝またはリブが設けられてもよい。材料を節約するために、ヒンジ点を共に形成するいくつかの部分からヒンジ点を作り出すことが可能である。回転点としてのヒンジ点自体は、材料が存在しない場所に位置してもよい。次いで、回転点はこの周りに存在する材料によって決定される。フレーム形状は第3の起立壁をさらに備えてもよく、フレーム形状は後壁と3つの起立壁とを備える。第3の壁は、後壁およびヒンジ点壁(第2の起立壁)と共に、結合要素を配置するための第2の空間を形成する。これにより、ヒンジ点壁は、フレーム形状を2つの空間、すなわち、スクリーン形状を配置するための第1の空間、および結合要素を配置するための第2の空間に分割する中間壁を形成する。結合要素の空間は、典型的にはスクリーン形状の空間よりも小さい。
【0060】
起立壁のうちの少なくとも1つはフレーム形状の側壁を形成してもよく、フレーム形状は後壁、側壁および起立壁を備える。このような実施形態における側壁には、好ましくはストッパが設けられる。したがって、スクリーン形状は側壁に引っ掛けられてもよく、取り付けが簡単になる。任意選択のダンパは、典型的には発泡体で作られたばね付き要素であるため、係合の形態は厳密に定義されていない。さらに任意選択のダンパは、好ましくは周期的にのみ配置される。
【0061】
フレーム形状が3つの起立壁を含む場合、3つの起立壁のうちの2つがフレーム形状の側壁を形成してもよい。任意には、例えばさらなる中間空間が必要な場合には、さらなる起立壁が設けられてもよい。
【0062】
フレーム形状の一方の壁は、ヒンジ要素のストッパ、例えば第2の起立壁(ヒンジ点壁)として機能してもよく、本明細書では阻止壁として定義される。代替的または追加的に、フレーム形状の壁は、ヒンジ要素および/またはカバープレートのストッパ、例えば第3の起立壁を備えてもよい。このようにして、ほとんどの力は結合要素ではなくフレーム形状に集中する。
【0063】
フレーム形状は単一のユニットとして作り出されてもよく、好ましくは一体に押し出し成形される。しかしフレーム形状もまた、いくつかのフレーム形状部分から形成されてもよく、フレーム形状部分はフレーム形状を形成するために互いに結合される。好ましくは、フレーム形状は少なくとも2つの結合可能なフレーム形状部分を備える。このような実施形態では、フレーム形状の部分は2つ以上のフレーム形状部分にわたって分布していてもよい。好ましくは、第1のフレーム形状は、結合要素を結合することができる後壁を形成し、第2のフレーム形状は、阻止壁およびヒンジ点壁を形成する2つの起立壁を備える。
【0064】
フレーム形状には、フレーム形状を壁などの外部構造に固定するかまたはしっかりと固定するための手段または構成が設けられてもよい。固定は恒久的であってもよく、例えば固定の後に接着を行うか、または接着と組み合わされてもよく、または非恒久的であってもよく、例えば単に螺合されてもよい。固定は、典型的には機構(例えば、ねじ開口部、溝、フックなど)に配置されてもよい固定要素(例えば、ねじ、固定金具、フランジなど)を使用する。フレーム形状を固定するための固定要素の使用は、サイドガイドの一部とは見なされず、固定要素は取り付けの必須部分を成さない。
【0065】
カバー形状は、典型的にはサイドガイドの他の部分を覆うように構成される。本発明によるフレーム形状はヒンジ要素を備える。カバー形状は、好ましくはヒンジ要素が直角に配置されている阻止壁を備え、ヒンジ要素は、ヒンジ点を越えて、好ましくはフレーム形状のヒンジ点上で回転することができる。好ましくは、ヒンジ要素はヒンジ側および結合側を有し、ヒンジ要素は、結合側から延在する突起を備え、阻止壁は、ヒンジ要素がヒンジ点上で回転(または回転と並進との組合せ)した後にフレーム形状の第2の起立壁上にストッパを形成する。
【0066】
カバー形状は、好ましくは少なくとも1つの壁を備える。カバー形状がフレーム形状上に配置される場合、ヒンジ点が設けられたフレーム形状の起立壁上にストッパが形成され、したがって、それは阻止壁としても知られている。阻止壁は、少なくともスクリーンの回転方向に対して垂直方向に、および/またはフレーム形状の後側に対して垂直方向に、スクリーン形状を阻止してもよい。
【0067】
任意には、阻止壁には下方ストッパがさらに設けられてもよく、下方ストッパは、第2のダンパがフレーム形状の後壁を越えて少なくとも側方に移動するのを阻止するために、スクリーン形状のストッパを形成するのに役立つ。下方ストッパは、典型的には下方に延び、したがって下方ストッパとも呼ばれる。
【0068】
好ましくは、下方ストッパは阻止壁よりも短い。これにより、阻止壁および下方ストッパは、スクリーン形状が係合したままであるフック状構造を形成してもよい。
【0069】
少なくとも1つの阻止壁には、好ましくは、カバー形状の少なくとも1つの阻止壁に対して直角に配置されたヒンジ要素が設けられる。ヒンジ要素の文脈における「直角に」という用語は、阻止壁の表面に対してほぼ垂直であると解釈されるべきである。ヒンジ要素の回転(または回転および並進の組合せ)後、阻止壁は、実質的に垂直なストッパを形成するために、ヒンジ点壁に対してほぼ直角を形成してもよい。本明細書におけるストッパは第2のダンパの方向に延びる。
【0070】
阻止壁のヒンジ要素は、好ましくは2つの対向縁部上に少なくとも2つの側部を有する。ヒンジ要素は、ヒンジ要素がヒンジ点上で回転することを可能にするヒンジ側を最初に有してもよく、ヒンジ要素は、ヒンジ点と共に回転可能な結合点を形成する。ヒンジ側はまた、ヒンジ要素の前部と見なされてもよい。好ましくは、ヒンジ要素はヒンジ点の表面に対応する形状を有し、これにより、より容易で滑らかな回転を可能にする良好な嵌合を保証する。
【0071】
ヒンジ点の表面が(部分的に)円形である場合、ヒンジ点は(ヒンジ側に)弧状表面を有してもよい。好ましくは、ヒンジ要素の弧状表面はヒンジ点の(部分的)円形表面に対応する曲率半径を有する。結合側は、ヒンジ側と同様の円弧の形態をとってもよく、したがってヒンジ要素はフック状の形状を有する。フック状の形状により、ヒンジ要素を簡単な方法でヒンジ点に確実に引っ掛け、かつ過剰な風荷重を吸収することが可能になる。
【0072】
ヒンジ要素は、結合要素への結合がそれに沿って可能である結合側をさらに有してもよい。結合側には、好ましくは結合側から延びる突起が設けられ、これはヒンジ要素の突起とも呼ばれる。結合側はまた、ヒンジ要素の後部と見なされてもよい。突起は、剛性または可撓性であってもよい。突起は、結合要素の突起との結合が可能である限り、結合側の任意の点に形成されてもよい。好ましくは、突起はヒンジ要素のほぼ中央から延び、したがって、突起はヒンジ要素を2等分に分割するか、または2つの不均等な部分に分割する。
【0073】
カバー形状は、カバー形状がフレーム形状上に配置された場合に結合要素を覆うことができるカバープレートを備えてもよい。カバープレートは結合要素を少なくとも部分的に、好ましくは完全に覆う。したがって、カバープレートは結合要素が保護されることを保証し、これは装置が屋外に配置される場合に重要となり得る。カバープレートは、好ましくはフレーム形状の側壁に隣接し、これにより、装置内への水または塵埃の侵入を大幅に低減するか、または完全に防止してもよい。
【0074】
好ましくは、カバープレートは阻止壁の延長部にあり、それらは共にカバー形状の1つの壁を形成する。あるいは、カバープレートは、良好な閉鎖を達成するために特定の角度が必要とされる場合に有用であり得る別個の壁を形成してもよい。
【0075】
このようなカバープレートは、所定の位置でクリック止めすることができるという利点を有する。展開されたスクリーンに対する力が大きいほど、スクリーン形状に作用する力が大きくなり、カバープレートがより強固に固定される。さらに、ほとんどの力は、結合要素に負荷をかけることなく様々な形状の長さにわたって分散される。
【0076】
結合要素は、典型的にはサイドガイドの他の部分を結合するように構成される。結合要素は、好ましくは可撓性本体を備え、ここで、可撓体をフレーム形状に結合することができる。可撓体は、好ましくは係合突起を備え、結合要素の係合突起は、ヒンジ要素がヒンジ点上で回転(または回転と並進との組合せ)した後にヒンジ要素の突起に係合する。
【0077】
本明細書で使用される「可撓性」という用語は、特定の力が本体または本体の一部に加えられた場合の弾力性または反発性を示すための本体の材料特性を指している。本体は、圧力下で部分的に変形する場合があるが、圧力を取り除くと元の形態に戻る場合がある。第1に結合要素と第2に上述の形状との間にクリック結合またはクランプ結合を形成することを可能にするので、柔軟性は重要である。
【0078】
任意のプラスチック材料が使用されてもよい。ほとんどの力は結合要素に負荷をかけることなく形状にわたって分散されるので、可撓性であるがその形状ほど剛性であるかまたは耐久性がある必要はない材料が選択されてもよい。良好な可撓性を保証するために、本体は可撓性材料で作られてもよく、好ましくはプラスチック、好ましくはPOM(ポリオキシメチレン)で作られてもよい。いくつかの実施形態では、結合要素は板ばねを備える。
【0079】
結合要素は、好ましくは利用可能な空間と同じ大きさである。結合要素は射出成形によって形成されてもよい。好ましくは、結合要素はサイドガイドの長さに沿って一定の間隔で提供され、例えばXcmごとに1つの結合要素が提供され、Xは、少なくとも20および最大100、例えば少なくとも30および最大80、例えば少なくとも40および最大60、例えば約50である。任意選択のダンパはまた、好ましくは一定の間隔で提供され、例えばYcmごとに1つのダンパが提供され、Yは、好ましくは少なくとも10および最大100、例えば少なくとも20および最大75、例えば少なくとも30および最大50、例えば約40である。いくつかの実施形態では、XはYにほぼ等しい。
【0080】
結合要素は、好ましくはヒンジ要素の突起と接触するように配置された第1の突起を備え、これは(第1の)結合要素の突起とも呼ばれる。ヒンジ点上でのヒンジ要素の回転(または回転と並進との組合せ)により、結合要素の突起がヒンジ要素の突起を確実に阻止する。結合要素に特定の圧力を加えることによって、結合要素本体および/または結合要素の突起が変形し、ヒンジ要素の突起を通過させることを可能にしてもよい。このようにして、ヒンジ要素はヒンジ点上でさらに回転してもよい。この阻止部の橋絡はクリック結合と見なされる。
【0081】
結合要素の突起には、さらに好ましくは、ヒンジ要素が後方に回転する場合にヒンジ要素の突起が係合する係合点が設けられ、したがって、それは係合突起を形成する。係合点の存在は、1つまたは複数の形状に張力が加えられた場合にヒンジ要素が緩むことがないことを保証する。
【0082】
結合要素は、好ましくは、フレーム形状のヒンジ点壁と結合要素の本体との間に橋絡を形成するさらなる(第2の)突起を備えてもよい。この突起は、ヒンジ点上での配置および回転の際にヒンジ要素を案内するのに役立つ場合がある。ヒンジ形状がいくつかのフレーム部分からなる場合、突起はまた、フレーム部分を互いに結合するように機能してもよい。
【0083】
結合要素は、好ましくは、フレーム形状の側壁と結合要素の本体との間に橋絡を形成するさらなる(第3の)突起を備えてもよい。この突起は、結合要素の最上部の弾性が低くなるようにしてもよい。
【0084】
結合要素は、好ましくはクリック結合によってフレーム形状に結合することができる。フレーム形状に結合することができる脚部が結合要素に設けられるという点で、結合が形成されてもよい。結合は、例えば、脚部をクリック止めすることができるフレーム形状に設けられた溝によって作り出されてもよい。あるいは、フレーム形状には、脚部を引っ掛けることができるフック要素が設けられてもよい。これは、結合要素が緩んだり、落下したり、滑り落ちたりすることなく、垂直サイドガイドに配置され得るという利点を有する。
【0085】
上記の形状および要素は全て一体に作り出されてもよく、または別々の部分に作り出されてもよい。一例は、いくつかのフレーム形状部分から構成され得るフレーム形状である。好ましくは、カバープレートは一体に作り出される。好ましくは、各結合要素は一体に作り出される。
【0086】
さらなる態様では、本発明は、好ましくは本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態によるスクリーン装置用のサイドガイドを取り付ける方法に関する。方法は、
(a)フレーム形状を提供し、結合要素をフレーム形状に結合するステップ、
(b)スクリーン形状を、好ましくはフレーム形状のストッパの下方に配置するステップであって、好ましくはスクリーン形状の第1のダンパが第1のストッパの下方に配置される、ステップ、
(c)カバー形状をヒンジ点、好ましくはフレーム形状のヒンジ点に配置するステップ、
(d)結合要素がヒンジ要素に係合するまで、好ましくは結合要素の係合突起がヒンジ要素の突起に係合するまで、好ましくはカバー形状の阻止壁が第2の起立壁上に第2のストッパを形成するまで、カバー形状をヒンジ点上で回転させるステップ
のうち、1つまたは複数のステップ、好ましくは全てのステップを含む。
【0087】
本方法の全てのステップは、固定手段を使用せずに実行されてもよい。この方法の利点は、取り付けがより容易に、より使いやすい方法で、および/またはより迅速に行われ得ることである。さらに、形状は、同様に容易に取り付けられ、かつ取り外されてもよい。
【0088】
提供されるフレーム形状は、壁、窓またはドア開口部などの外部構造に取り付けられるかまたは固定されてもよい。これにより、全ての部分を安定したフレーム形状に配置するおよび/または結合することによって、取り付けが単純化されてもよい。この固定は、任意には固定手段を用いて行われてもよいが、これらの固定手段は、スクリーン装置用のサイドガイドを取り付けるための方法の一部を成さない。
【0089】
フレーム形状が少なくとも2つのフレーム形状部分を備える場合、ステップ(a)は、
(a.i)第1のフレーム形状部分を提供するステップ、
(a.ii)結合要素を第1のフレーム形状部分に結合するステップ、
(a.iii)第2のフレーム形状部分を第1のフレーム形状部分に配置するステップ、
(a.iv)結合要素によって、好ましくは結合要素のフレーム締付け片によって第1の形状部分に対して第2の形状部分をクランプ締めすることによって、第2のフレーム形状部分を第1のフレーム形状部分に結合するステップ
のうち、1つまたは複数のステップ、好ましくは全てのステップを含む。
【0090】
フレーム形状が3つ以上のフレーム形状部分を含む場合、全てのフレーム形状部分が互いに結合されてフレーム形状を形成するまで、上記のステップが繰り返されてもよい。
【0091】
さらなる態様では、本発明は、好ましくは本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態によるスクリーン装置用のサイドガイドを取り外す方法に関する。方法は、
(a’)取り付けられたサイドガイドを提供するステップ、
(b’)ヒンジ点、好ましくはフレーム形状のヒンジ点上で、好ましくはヒンジ要素の突起が結合要素の係合突起から分離されるまで、好ましくはカバー形状の阻止壁によって形成されたストッパに圧力を加えることによって、ヒンジ要素のカバー形状を(後方)回転させるステップ、
(c’)ヒンジ点からカバー形状を取り外すステップ、
(d’)任意選択として、スクリーン形状を取り外すステップ、
(e’)任意選択として、結合要素を分離し、取り外すステップ、および
(f’)任意選択として、フレーム形状を取り外すステップ
のうち、1つまたは複数のステップ、好ましくは全てのステップを含む。
【0092】
フレーム形状が2つのフレーム形状部分を備える場合、取り外し方法は、
(a’)取り付けられたサイドガイドを提供するステップ、
(b’)ヒンジ点、好ましくはフレーム形状のヒンジ点上で、好ましくはヒンジ要素の突起が結合要素の係合突起から分離されるまで、好ましくはカバー形状の阻止壁によって形成されたストッパに圧力を加えることによって、ヒンジ要素のカバー形状を(後方)回転させるステップ、
(c’)ヒンジ点からカバー形状を取り外すステップ、
(d’)任意選択として、スクリーン形状を取り外すステップ、
(e’)任意選択として、第1のフレーム形状部分を取り外すステップ、
(f’)任意選択として、結合要素を分離し、取り外すステップ、および
(g’)任意選択として、第2のフレーム形状部分を取り外すステップ
のうち、1つまたは複数のステップ、好ましくは全てのステップを含む。
【0093】
本方法の全てのステップを、サイドガイドの1つまたは複数の部分が損傷する可能性を低減する固定手段を取り外すことなく実行してもよい。この方法には、取り外しがより容易に、より使いやすい方法で、および/またはより迅速に行われるという利点がある。
【0094】
サイドガイドの利点は、形状またはスクリーンに加えられる力が、力の位置または角度に関係なく装置に影響を与えないことである。これは、スクリーン形状または装置が緩む危険性を伴わずに、スクリーンを常に巻き上げおよび展開することができることを意味する。力は、力をフレーム形状に伝達するストッパによって吸収される。さらに、より大きな力はカバー形状のより強固な結合を意味するに過ぎない。取り外す前に、逆に、(例えば、スクリーンは巻き上げられるので)単にスクリーンに風力が加えられなければ十分であり、それによって、押圧によりカバー形状のクリック止めを容易に解除することができる。
【0095】
記載された装置を取り外す最も簡単な方法は、カバー形状の阻止壁によって形成されたストッパに、換言すれば第2のストッパを押圧することによって力を加えることである。このようにして、可撓性結合要素は、結合要素の突起がヒンジ要素の結合側の突起をこれ以上阻止しないように押し戻され、ヒンジ要素はヒンジ点上で回転することができる。回転(または回転および並進の組合せ)後、カバー形状をフレーム形状から離れる方向に持ち上げることによって、カバー形状を容易に取り外すことができる。カバー形状が取り外されると、次に、下にある全ての要素を固定解除するかまたは交換することができる。
【0096】
解体では、必ずしも全ての部分を完全に取り外さなくてもよいので、いくつかのステップは任意選択と見なされる。例えば表面が損傷したためにカバー形状のみが取り外される場合、スクリーン形状および結合要素を所定の位置に保持することができる。例えばスクリーン形状を交換するためにスクリーン形状を取り外す場合、ステップ(d’)は任意選択ではないと考えられる。結合要素の取り外しにも同様の理由が当てはまる。スクリーンを交換するために、フレーム形状を除いてサイドガイドを完全に取り外すことができる。
【0097】
第3の態様では、本発明は、本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態によるサイドガイドを備えるスクリーン装置に関する。好ましくは、スクリーン装置は、本明細書に記載のスクリーンケーシングと2つのサイドガイドとの組合せを備える。
【0098】
第4の態様では、本発明は、巻き上げおよび展開を行うことができるスクリーンを固定するための、本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態によるスクリーン装置の使用に関する。スクリーン装置は、ローラシャッタ、防虫スクリーン、パーティションおよび/または日除けブラインドとして、例えば窓またはドアで使用されてもよい。
【実施例】
【0099】
例として、図面を参照する。図面に示されている実施形態は、本発明の好ましい実施形態に関するものであり、限定として解釈されるべきではない。
【0100】
(実施例1)
サイドガイド
図1は、1つのフレーム形状(200)を備えた第1の実施形態によるサイドガイド(10)の図を示す。
【0101】
この実施形態では、スクリーン形状(100)はフレーム形状(200)に完全に受け入れられる。スクリーン形状(100)がフレーム形状(200)内に配置される場合、第1のダンパ(110)はフレーム形状(200)の第1の起立壁に対して配置され、第1の起立壁(210)には、ダンパ(110)を完全に覆う側方ストッパ(215)が設けられる。この実施形態における第1の起立壁(210)はまた、フレーム形状(200)の側壁を形成する。
【0102】
さらに、スクリーン形状(100)の第2のダンパ(120)はフレーム形状(200)の第2の起立壁(220)に対して配置され、第2の起立壁(220)にはヒンジ点(250)が設けられる。ヒンジ点(250)は第2のダンパ(120)から離れるように配向される。第2の起立壁(220)はまた、ヒンジ要素の阻止壁(225)としても機能する。
【0103】
したがってスクリーン形状は、上部に開口部を備えたフレーム形状(200)およびカバー形状(300)によって四方を囲まれる。開口部はスクリーンへのアクセスを保証し、それによってスクリーンを巻き上げ、かつ展開することができる。スクリーンは、スクリーン固定手段(180)によってスクリーン形状(100)に取り付けられる。
【0104】
サイドガイドからのスクリーンの移動は、2つのダンパ(110,120)の上に配置された2つの側方ストッパ(215,315)によって阻止される。2つの側方ストッパ(215,315)には、任意には、2つの下方ストッパ(216,316)がさらに設けられる。第1の下方ストッパ(216)は、スクリーン形状(100)がフレーム形状(200)内に配置される場合に取り付け点として機能してもよい。
【0105】
第2の側方ストッパ(315)はカバー形状(300)の阻止壁によって形成される。カバー形状(300)には、カバー形状(300)の阻止壁に対して直角に配置されたヒンジ要素(350)が設けられる。ヒンジ要素(350)は、好ましくはヒンジ要素の前縁部を形成するヒンジ側を有する。ヒンジ要素(350)は、ヒンジ点(250)上のヒンジ側に沿って配置され、次いで、ヒンジ点(250)上で下方に回転してもよい。下方に回転すると、阻止壁の表面は、好ましくは第1のストッパ(215)の表面によって形成される同じ平面内で第1のストッパ(215)と平行になる。このようにして、第2の側方ストッパ(315)が第1の側方ストッパ(215)と同じ高さに形成される。
【0106】
ヒンジ要素(350)はまた、好ましくはヒンジ要素(350)の後縁部を形成する結合側をさらに有する。結合側には、結合側から延びる突起(355)が設けられる。この突起(355)は回転すると、ヒンジ要素(350)に沿って配置された結合要素(400)の係合突起(455)と接触する。2つの突起(355,455)の間の接点はヒンジ要素(350)の回転を阻止する。しかし、結合要素(400)は可撓性であるため、回転中にカバー形状(300)に所定の圧力を加えることによって、この接点を橋絡することができる。このようにして、結合要素(400)の係合突起(455)が屈曲するかまたは移動し、ヒンジ要素(350)がさらに回転することが可能になる。この接点の橋絡はクリック結合と見なされる。
【0107】
この実施形態では、結合要素(400)はフレーム形状(200)に完全に受け入れられる。フレーム形状(200)は、フレーム形状(200)の後壁(290)、第2の起立壁(220)および第3の起立壁(230)の一部によってこの端部に提供される空間を形成し、第3の起立壁はフレーム形状(200)の第2の側壁を形成してもよい。
【0108】
結合要素(400)はフレーム形状(200)に結合された可撓体を備える。特に、結合要素(400)の本体は、フレーム形状(200)の壁に配置することができる脚部(420)によって結合されてもよい。結合要素(400)の可撓体は、フレーム形状(200)の第2の起立壁と結合要素(400)の本体との間に橋絡を形成する第2の突起(460)をさらに備える。結合要素(400)がフレーム形状(200)内に配置される場合、突起がヒンジ点(250)と接触するようになり、結合要素が固定される。
【0109】
結合要素(400)の可撓体は、フレーム形状(200)の第3の起立壁と結合要素(400)の本体との間に橋絡を形成する第3の突起(470)をさらに備える。
【0110】
最後に、結合要素(400)はカバー形状(300)のカバープレート(340)によって覆われる。好ましくは、カバープレート(340)は、第1のストッパ(215)を形成する阻止壁と同じ平面内に存在し、したがって、カバー形状(300)の同じ阻止壁を形成する。本明細書において第3の起立壁(230)に対応するフレーム形状(200)の第2の側壁には、ヒンジ要素(350)がヒンジ点(250)上で回転する際にカバープレート(340)を阻止する側方ストッパ(235)が設けられてもよい。代替的または追加的に、第2の起立壁(220,225)はヒンジ要素の回転を阻止することができる。
【0111】
図1と同様に、
図2は第2の実施形態によるサイドガイド(10)の図を示し、ここで、フレーム形状(200)は2つのフレーム形状部分(201,202)の結合によって形成される。
【0112】
この実施形態では、第1のフレーム形状部分(201)は後壁(291)および2つの起立壁を形成する。第1のフレーム形状部分(201)の第1の起立壁(210)には、第1のストッパが設けられ、結合されたフレーム形状(200)の側壁を形成する。第1のフレーム形状部分(201)の第2の起立壁(220)にはヒンジ点(250)が設けられる。
【0113】
第2のフレーム形状部分(202)は後壁(292)および起立壁を備える。第2のフレーム形状部分(202)の起立壁は、結合されたフレーム形状(200)の側壁を形成する。第2のフレーム形状部分(201)の後壁(292)には、結合要素(400)を結合するための溝が設けられる。
【0114】
第1のフレーム形状部分(201)と第2のフレーム形状部分(202)との間の結合は、様々な方法で形成されてもよい。例えば溝および/またはフック要素が、第1のフレーム形状部分(201)の下側および第2のフレーム形状部分(202)の上側に設けられてもよい。このようにして、第1のフレーム形状部分(201)は第2のフレーム形状部分(202)に押し込まれてもよい。
【0115】
次いで、この結合は、脚部(420)によって第2のフレーム形状部分(202)に結合された結合要素(400)によって固定されてもよい。特に、結合要素(400)には、第1のフレーム形状部分(201)の起立壁と結合要素(400)の本体との間に橋絡を形成する突起(460)が設けられてもよい。この突起(460)は、所定の位置に保持されるように第1のフレーム形状部分(201)に圧力を加える。
【0116】
(実施例2)
サイドガイドの取り付けおよび取り外し
図3は、好ましい実施形態による、サイドガイド(10)が取り付けられる態様を図式的に示している。サイドガイド(10)の全ての部分の詳細な説明については、
図2および例1を参照する。図示の実施形態はサイドガイド(10)を有し、ここで、フレーム形状(200)は2つのフレーム形状部分(201,202)を結合することによって形成される。矢印は移動方向を示している。
【0117】
図3(a)は、第2のフレーム形状部分(202)の配置を示している。配置とは、フレーム形状部分(202)を壁などの外部構造に固定することを指してもよい。この固定は、典型的にはフレーム形状部分(202)の後壁を介して行われる。
【0118】
図3(b)は、可撓性結合要素(400)を第2のフレーム形状部分(202)に結合する第1のステップを示している。結合要素(400)は、フレーム形状の起立側壁とフレーム形状部分(201)の後壁上の剛性突起との間にクランプ締めすることができる脚部を備える。結合要素(400)を部分的に回転させ、かつ提供された空間に押し込むことによって、
図3(c)に示すように結合が形成される。記載の結合はクリック結合である。
【0119】
図3(d)に示すように、第1のフレーム形状部分(201)を第2のフレーム形状部分(202)に結合することができる。第1のフレーム形状部分(201)は、第2のフレーム形状部分(202)に向いた2つのフック状の溝を後壁の表面上に備え、第2のフレーム形状部分(202)は、第1のフレーム形状部分(201)に向いた2つの相補的な溝を後壁の表面上に備える。
【0120】
第1のフレーム形状部分(201)が第2のフレーム形状部分(202)上に配置される場合、結合された結合要素(400)の突起が第1のフレーム形状部分(201)の側壁と接触する。次いで、
図3(e)は、特定の力が第1のフレーム形状部分(201)に加えられる場合に突起が下方に屈曲し、それによって第1のフレーム形状部分(201)を第2のフレーム形状部分(202)に設けられた溝に押し込むことができることを示している。この挿入により、結合要素への圧力が緩和され、突起が
図3(f)に示すように元の位置に戻ることができることが保証される。したがって突起は、一方の側の結合要素と他方の側の第1のフレーム形状部分(201)の側壁との間に橋絡を形成する。記載の結合はクリック結合である。
【0121】
図3(g)は、ダンパを備えたスクリーン形状(100)を、第1のフレーム形状部分(201)の後壁および2つの起立側壁によって形成された内部空間に配置することができる態様を示している。一方の側壁にはストッパが設けられているので、スクリーン形状(100)はある角度で配置される。第1のダンパがストッパの下に引っ掛かると、スクリーン形状(100)を
図3(h)に示すように所望の位置に回転させることができる。
【0122】
図3(i)は、スクリーン形状上へのカバー形状(300)の配置を示している。カバー形状は、カバー形状のストッパが設けられた壁が第2のダンパ上を摺動することができるような角度で配置される。この配置は、ヒンジ要素がヒンジ点の上方に載置されることを保証する。
【0123】
カバー形状が
図3(j)に示すように結合要素の方向に押し込まれると、ヒンジ要素はヒンジ点に係合し、それによってヒンジ側に沿って回転することが可能になる。しかし、結合要素の突起はさらなる回転を防止する。
【0124】
結合要素は可撓性であるため、特定の圧力の作用が突起を押しのけ、それによってヒンジ要素がヒンジ点上で回転することができる。
図3(k)は、ヒンジ要素の突起が結合要素の突起を越えて回転する場合に、結合要素の突起がヒンジ要素の突起に再び係合することを示している。これは、ヒンジ要素の偶発的な後方回転を阻止する。記載の結合はクリック結合である。
【0125】
図3に続いて、
図4は、取り付けられたサイドガイド(10’)を取り外すことができる態様を示している。取り付け後、サイドガイドは形状と結合要素との間に固定結合を形成する。
【0126】
図4に示すように、スクリーン形状に加えられる引張力は、接点または引張角に関係なく配置に影響を及ぼさない。これにより、スクリーン形状またはカバー形状が緩む危険性を伴わずに、スクリーンを風力に確実にさらすことができる。引張力は、力をフレーム形状に伝達するストッパによって吸収される。
【0127】
しかし、
図4(a)は、単にカバー形状の阻止壁に圧力を加えることで、取り外しを行うことができることを示している。これにより、結合要素の可撓体を押しのけることによって、結合要素の突起とヒンジ要素の突起との間の係合可能な結合が橋絡されることが保証される。これにより、
図4(b)に示すようにヒンジ要素の後方回転が可能になる。
【0128】
回転すると、カバー形状を容易に取り外すことができる。次いで、
図3のステップを逆の順序、すなわち
図3(i)から
図3(a)の順序で実行することによって、サイドガイドのさらなる取り外しを行うことができる。
【0129】
図5(a)は、サイドガイド(10)のフレーム形状(200)が単一の部分からなり、結合要素(400)が板ばねとして構成される実施形態を取り付けるための
図3に示す方法の簡潔な概略図を示している。次いで、
図5(b)は取り付けられたサイドガイド(10)の取り外しを示している。
【0130】
図6(a)は、サイドガイド(10)のフレーム形状(200)が2つのフレーム形状部分(201,202)からなり、結合要素(400)が板ばねとして構成される実施形態を取り付けるための
図3に示す方法の簡潔な概略図を示している。次いで、
図6(b)は取り付けられたサイドガイド(10)の取り外しを示している。
【0131】
(実施例3)
結合要素
図7は、好ましい実施形態による結合要素(400)を示している。結合要素(400)は、フレーム形状(200)に結合することができる、例えばプラスチック製の可撓体を有する。可撓体は、フレーム形状(200)の壁に配置することができる脚部(420)を備える。可撓体はまた、ヒンジ要素(350)の突起(355)に係合することができる係合突起(455)を備える。可撓体はまた、フレーム形状(200)の第2の起立壁と結合要素(400)の本体との間に橋絡を形成する第2の突起(460)を備える。可撓体はまた、フレーム形状(200)の第3の起立壁と結合要素(400)の本体との間に橋絡を形成する第3の突起(470)を備える。