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特許7489604情報処理装置、マッチングプログラム、及びマッチング方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-16
(45)【発行日】2024-05-24
(54)【発明の名称】情報処理装置、マッチングプログラム、及びマッチング方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20240517BHJP
【FI】
G06Q10/06
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020081587
(22)【出願日】2020-05-01
(65)【公開番号】P2021176062
(43)【公開日】2021-11-04
【審査請求日】2023-02-14
(73)【特許権者】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】100167483
【弁理士】
【氏名又は名称】林 裕己
(72)【発明者】
【氏名】岨中 健太
(72)【発明者】
【氏名】富田 佳奈枝
(72)【発明者】
【氏名】上月 健成
【審査官】齊藤 貴孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-030556(JP,A)
【文献】特開2004-094704(JP,A)
【文献】特開2007-114949(JP,A)
【文献】特開2015-043117(JP,A)
【文献】特開2013-120583(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
求職者の履歴書情報または職務経歴書情報の少なくともいずれが登録されている場合に、求人募集に対する前記求職者の応募を受け付ける応募受付部と、通知部とを備え、
前記応募受付部は、
前記求人募集を行う求人者と所定関係にある紹介者から前記求職者への通知に含まれるアクセス情報から前記求人募集へアクセスされると、前記履歴書情報および前記職務経歴書情報のいずれもが登録されていない場合であっても、前記求職者の応募を受け付け、
前記通知部は、
前記求人募集へアクセスされた後に、前記紹介者により、前記求人者へ前記求職者を推薦するための推薦状情報が登録された時に、前記求人者に対して、前記推薦状情報が登録された旨を通知する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置は、さらに、発行部を備え、
前記発行部は、前記求人者が前記紹介者に対して指定した求人募集に基づいて、前記紹介者の発行できるアクセス情報を発行する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記情報処理装置は、さらに、
前記応募受付部に前記求職者の応募が受け付けられた場合、前記紹介者に対して、前記求職者に関する情報を登録するように促す通知を送信する送信部と、
前記紹介者により前記求職者に関する情報が登録された場合、前記求職者と前記求人者との間での連絡を可能とする連絡部と、
を備える請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
求職者に関する所定情報が登録されている場合に、求人募集に対する前記求職者の応募を受け付ける応募受付部と、
前記応募受付部により前記求職者の応募を受け付け、前記応募に対して前記求人募集を行う求人者が前記求職者に応答した場合、前記求人者に対して課金を行う課金制御部を備え、
前記応募受付部は、
記求人者と所定関係にある紹介者から前記求職者への通知に含まれるアクセス情報から前記求人募集へアクセスされると、前記所定情報が登録されていない場合であっても、前記求職者の応募を受け付け、
前記課金制御部は、
前記アクセス情報から前記求人募集へアクセスされた場合であって、前記応募受付部により前記求職者の前記応募を受け付け、前記応募に対して前記求人者が前記求職者に応答した場合、前記求人者に対して課金を行わない、
情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータに、
求職者の履歴書情報または職務経歴書情報の少なくともいずれが登録されている場合に、求人募集に対する前記求職者の応募を受け付ける応募受付処理と、通知処理とを実行させ、
前記応募受付処理は、
前記求人募集を行う求人者と所定関係にある紹介者から前記求職者への通知に含まれるアクセス情報から前記求人募集へアクセスされると、前記履歴書情報および前記職務経歴書情報のいずれもが登録されていない場合であっても、前記求職者の応募を受け付け、
前記通知処理は、
前記求人募集へアクセスされた後に、前記紹介者により、前記求人者へ前記求職者を推薦するための推薦状情報が登録された時に、前記求人者に対して、前記推薦状情報が登録された旨を通知する、
プログラム。
【請求項6】
求職者の履歴書情報または職務経歴書情報の少なくともいずれが登録されている場合に、求人募集に対する前記求職者の応募をコンピュータが受け付け、コンピュータが通知を行い、
コンピュータが、前記求職者の応募を受け付ける場合、
前記求人募集を行う求人者と所定関係にある紹介者から前記求職者への通知に含まれるアクセス情報から前記求人募集へアクセスされると、前記履歴書情報または職務経歴書情報の少なくともいずれが登録されていない場合であっても、前記求職者の応募を受け付け、
コンピュータが、前記通知を行う場合、
前記求人募集へアクセスされた後に、前記紹介者により、前記求人者へ前記求職者を推薦するための推薦状情報が登録された時に、前記求人者に対して、前記推薦状情報が登録された旨を通知する、
情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、求職者に関する所定情報が登録されている場合に、求人募集に対する前記求職者の応募を受け付け、
コンピュータに、前記求職者の応募を受け付け、前記応募に対して前記求人募集を行う求人者が前記求職者に応答した場合、前記求人者に対して課金を行う、処理を実行させ、
前記応募を受け付ける処理において、前記求人者と所定関係にある紹介者から前記求職者への通知に含まれるアクセス情報から前記求人募集へアクセスされると、前記所定情報が登録されていない場合であっても、前記求職者の応募を受け付け、
前記課金を行う処理において、前記アクセス情報から前記求人募集へアクセスされた場合であって、前記求職者の前記応募を受け付け、前記応募に対して前記求人者が前記求職者に応答した場合、前記求人者に対して課金を行わない、
プログラム。
【請求項8】
コンピュータが、求職者に関する所定情報が登録されている場合に、求人募集に対する前記求職者の応募を受け付け、
コンピュータが、前記求職者の応募を受け付け、前記応募に対して前記求人募集を行う求人者が前記求職者に応答した場合、前記求人者に対して課金を行う、処理を実行し、
前記応募を受け付ける処理において、前記求人者と所定関係にある紹介者から前記求職者への通知に含まれるアクセス情報から前記求人募集へアクセスされると、前記所定情報が登録されていない場合であっても、前記求職者の応募を受け付け、
前記課金を行う処理において、前記アクセス情報から前記求人募集へアクセスされた場合であって、前記求職者の前記応募を受け付け、前記応募に対して前記求人者が前記求職者に応答した場合、前記求人者に対して課金を行わない、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、マッチングプログラム、及びマッチング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネット等による情報通信技術の発達により、情報処理システムを用いた就職支援サービスが普及している。そのようなサービスのうち、企業等の求人者がインターネット上に求人票情報(求人票)を掲載して求人募集を行い、求職者が自分の希望等にあった求人票情報に応募することにより、求人者と求職者とのマッチングを行うマッチングサービスがある。マッチングサービスに関して、例えば、以下の技術がある。
【0003】
例えば、人材仲介サーバが、求職者及び求人者にそれぞれ対応する各求職者評価情報に基づき、評価項目毎に評価値の差をとりその絶対値を合計することによりマッチング指数を算出し、更に、評価項目毎に求めた評価値の差の標準偏差値をマッチング優先指数として算出し、マッチング指数及びマッチング優先指数に基づいてマッチング値を求める技術がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、求職者および求人企業が自らがどのような企業あるいは人材を求めているのか、条件項目に明確に優先順位をつけることができない場合であっても、登録情報を選択入力していくだけで、自らの志向項目を浮き上がらせ、自動的に項目の優先順位を検出して、条件にあった該当企業あるいは該当人材を的確に抽出してマッチングする技術がある(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2005-44280号公報
【文献】特開2006-59195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したマッチングサービスでは、求職者が求人募集に対して応募する場合、自分の履歴書や、職務経歴書、及びスキル等、多くの情報を予め登録しておく必要がある。このような登録情報は、転職回数が増えたり、より多くの経験を有している求職者ほど、入力する情報が多いので、入力に時間を要し、かなりの負担が強いられる。
【0007】
そこで、本発明では、紹介者からの紹介があった求職者の求人に対する応募において、履歴書や職務経歴書等の所定情報を登録する負担を軽減する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、求職者に関する所定情報が登録されている場合に、求人募集に対する前記求職者の応募を受け付ける応募受付部を備え、前記応募受付部は、前記求人募集を行う求人者と所定関係にある紹介者から前記求職者への通知に含まれるアクセス情報から前記求人募集へアクセスされると、前記所定情報が登録されていない場合であっても、前記求職者の応募を受け付ける。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、紹介者からの紹介があった求職者の求人に対する応募において、履歴書や職務経歴書等の所定情報を登録する負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態における情報処理装置の一例を示す図である。
図2】本実施形態における求人求職マッチングシステムのネットワーク構成の一例を示す図である。
図3】本実施形態における求人求職マッチングシステム11の機能ブロックの一例を示す図である。
図4】本実施形態におけるサーバ15により管理されるデータベースのデータ構造例を示す図である。
図5】本実施形態におけるマッチング課金について説明するための図である。
図6】本実施形態における求職者情報登録画面を示す図である。
図7】本実施形態における求人票画面を示す図である。
図8】本実施形態における紹介用求人票一覧画面を示す図である。
図9】本実施形態における紹介者が求職者を求人者に紹介してマッチングが成立したパターンに関するシーケンス図である。
図10】本実施形態におけるサーバによるマッチング処理のフローチャートである。
図11】本実施形態におけるプログラムを実行するコンピュータのハードウェア環境の構成ブロック図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本実施形態における情報処理装置の一例を示す図である。情報処理装置1は、応募受付部2を含む。情報処理装置1の一例として、後述するサーバ15が挙げられる。
【0012】
応募受付部2は、求職者に関する所定情報が登録されている場合に、求人募集に対する前記求職者の応募を受け付ける。応募受付部2は、求人募集を行う求人者と所定関係にある紹介者から求職者への通知に含まれるアクセス情報から求人募集へアクセスされると、所定情報が登録されていない場合であっても、求職者の応募を受け付ける。応募受付部2の一例として、後述する受付部33が挙げられる。
【0013】
ここで、求人者と所定関係にある紹介者とは、例えば、求人者と同一の企業に属する者であって求人者から承諾を受けた人物であってもよいし、企業が異なっていても求人者より承諾を受けた者であればよい。また、「所定情報」は、例えば、求職者の履歴書や職務経歴書等の求職者情報である。「求職者の応募を受け付ける」とは、例えば、求職者が求人募集している求人票に対して応募し、その応募を承諾することをいう。「前記所定情報が登録されていない場合であっても、前記求職者の応募を受け付ける」とは、例えば、通常は、履歴書や職務経歴書等の求職者情報を確認して求職者が応募条件等を判断するため、応募の前提として、求職者情報の登録が必要になるが、紹介者から求職者への通知に含まれるアクセス情報から求人募集へアクセスされた場合に限っては、求職者情報の登録がなくても、求職者からの応募を承諾することをいう。
【0014】
このように構成することにより、紹介者からの紹介があった求職者の求人に対する応募において、履歴書や職務経歴書等の所定情報を登録する負担を軽減することができる。
【0015】
情報処理装置1は、さらに、発行部3を備える。発行部3は、求人者が紹介者に対して指定した求人募集に基づいて、紹介者の発行できるアクセス情報を発行する。発行部3の一例としては、後述する表示制御部34が挙げられる。
【0016】
ここで、「アクセス情報」とは、例えば、求人募集が掲載されたWebサイトへアクセスするためのアクセス先を特定するアドレス情報(例えば、URL)である。また、「求人者が紹介者に対して指定した求人募集」について説明する。求人者は、紹介者の専門分野や役職、所属部署や、権限等に応じてアクセス情報を発行できる求人票をコントロールしている。そのため、紹介者は、求人者より許可を受けた求人募集についてしかそのアクセス情報を発行することができない。このことから、「求人者が紹介者に対して指定した求人募集」とは、求人者が紹介者にアクセス情報の発行の許可を与えた求人募集を示す。
【0017】
このように構成することにより、紹介者は求人票すべてに対して紹介状を出せるわけではなく、紹介者の専門などに応じて紹介可能な求人票に対してアクセス情報を発行することができるので、紹介者の権限を管理することができる。
【0018】
情報処理装置1は、さらに、送信部4、連絡部5を含む。送信部4は、応募受付部2に求職者の応募が受け付けられた場合、紹介者に対して、求職者に関する情報を登録するように促す通知を送信する。送信部4の一例として、後述する送信部35が挙げられる。ここで、「求職者に関する情報」とは、例えば、求人者へ求職者を推薦するための推薦状情報であって、紹介者と求職者との関係を説明する文や、求職者を求人者に紹介する紹介文であってもよい。
【0019】
連絡部5は、紹介者により求職者に関する情報が登録された場合、求職者と求人者との間での連絡を可能とする。連絡部5の一例として、後述する連絡部36が挙げられる。ここで、「連絡」とは、例えば、電子メールや、SNS(Social Networking Service)のメッセージ機能、チャット通信等を用いて相互に連絡を行うことを可能にすることをいう。
【0020】
このように構成することにより、求人者と求職者は、マッチングが成立後に、チャット等にて相互にコミュニケーションをとることができ、面談の日程調整や質問等を行うことができる。
【0021】
情報処理装置1は、さらに、課金制御部37を含む。課金制御部37は、受付部33により求職者の応募を受け付け、応募に対して求人者が求職者に応答した場合、求人者に対して課金を行う。課金制御部37は、アクセス情報から求人募集へアクセスされた場合であって、受付部33により求職者の応募を受け付け、応募に対して求人者が求職者に応答した場合、求人者に対して課金を行わない。課金制御部37の一例として、後述する課金制御部39が挙げられる。ここで、「応答した場合」とは、求職者の応募を求人者が承諾した場合を示す。
【0022】
このように構成することにより、通常は、求職者と企業の双方が合意したコミュニケーション機会に企業が料金を支払うが、リファラル採用の場合には、本実施形態における求人求職マッチングシステムのマッチング機能を利用していないため、企業は料金を支払う必要がない。
【0023】
図2は、本実施形態における求人求職マッチングシステムのネットワーク構成の一例を示す図である。求人求職マッチングシステム11は、1以上の携帯電子端末12、サーバ装置(以下、「サーバ」と称する。)15、1以上の求人者端末16、及び通信ネットワーク17を含む。1以上の携帯電子端末12、サーバ15、及び1以上の求人者端末16は、通信ネットワーク17を介して、相互に通信可能に接続されている。
【0024】
携帯電子端末12は、例えば求職者が携帯するスマートフォン、タブレット端末、携帯電話等の通信ネットワーク17に接続可能な通信機能を有する。携帯電子端末12は、操作表示部13、音が入力されるマイクロフォン、音を出力するスピーカ、及びカメラ等を有する。操作表示部13は、画面14への入力操作が可能であるとともに、画面14に画像を表示するデバイスであり、例えばタッチパネルディスプレイである。なお、携帯電子端末12は、通信ネットワーク17に接続可能な通信機能を有するパーソナルコンピュータであってもよい。
【0025】
携帯電子端末12には、通信ネットワーク17上の各WebサイトへアクセスするためのWebブラウザがインストールされている。Webブラウザは、WebサーバよりHTML(HyperText Markup Language)ドキュメントを取得する。HTMLドキュメントには、テキストや画像、ページのデザインやレイアウトを指定するCSS(Cascading Style Sheets)、ページ内で動きをつけるJavaScriptなどが指定されている。WebブラウザはHTMLドキュメントの内容を解析し、解析結果を画面14に描画(レンダリング)することで、Webサイトを表示する。
【0026】
本実施形態では、求職者が使用する携帯電子端末12を求職者端末12a、紹介者が使用する携帯電子端末12を紹介者端末12bで表す。ここで、求職者とは、職を探している者をいう。求人者とは、働く人を探している企業等をいう。紹介者とは、求人者へ求職者を紹介する者であって、例えば求人者と同じ企業に所属する者であってもよいし、求人者から承認を得ている者であってもよい。
【0027】
求職者及び紹介者はそれぞれ、求職者端末12a、紹介者端末12b上でWebブラウザを起動し、通信ネットワーク17を介してサーバ15が構築する求人求職マッチングサイトにアクセスすることができる。
【0028】
求人者端末16は、例えば通信ネットワーク17に接続可能な通信機能を有するパーソナルコンピュータである。なお、求人者端末16は、パーソナルコンピュータに限定されず、求人者が携帯するスマートフォン、タブレット端末、携帯電話等の通信ネットワーク17に接続可能な通信機能を有する携帯電子端末装置であってもよい。
【0029】
求人者端末16には、通信ネットワーク17上の各WebサイトへアクセスするためのWebブラウザがインストールされている。企業の採用担当者(求人者)は、求人者端末16上でWebブラウザを起動し、通信ネットワーク17を介してサーバ15が構築する求人求職マッチングサイトにアクセスすることができる。
【0030】
サーバ15は、求人求職マッチングサイトを管理するWebサーバ装置であると共に、求人者と求職者とのマッチングサービスを提供する求人求職マッチングシステム11を実現する情報処理装置である。サーバ15は、Webブラウザからの要求に応じて、要求元のWebブラウザにデータを返信する。
【0031】
サーバ15は、1台以上の物理的な情報処理装置により構成されるサーバシステムであってもよいし、1台以上の仮想サーバ装置により構成される仮想サーバシステムであってもよい。
【0032】
図3は、本実施形態における求人求職マッチングシステム11の機能ブロックの一例を示す図である。以下では、サーバ15が有する機能について説明する。
【0033】
サーバ15は、通信部31、制御部32、記憶部41を含む。通信部31は、通信ネットワーク17に接続された機器との通信を可能にするインターフェースである。通信部31は、通信ネットワーク17を介して、求職者端末12a、紹介者端末12b及び求人者端末16と通信を行う。
【0034】
制御部32は、サーバ15全体の動作を制御する。それと共に、制御部32は、求職者端末12a、紹介者端末12b及び求人者端末16それぞれからの要求に応じて処理を実行し、実行結果を要求元(求職者端末12a、紹介者端末12bまたは求人者端末16)に返す等の制御を行う。制御部32は、本実施形態に係るアプリケーションプログラムを実行することにより、受付部33、表示制御部34、送信部35、連絡部36、課金制御部37として機能する。
【0035】
受付部33は、求職者端末12a、紹介者端末12bまたは求人者端末16にインストールされたWebブラウザそれぞれからの要求を受け付け、要求に応じて、受け付けた情報を各種データベースに登録する。また、受付部33は、求人者が募集している求人票に対して求職者が応募する場合、その応募を受け付ける。ここで、応募受付部33は、原則として、求職者の求職者情報(履歴書、職務経歴書に関する情報)が未入力の場合には、応募を受け付けることはできない。ただし、その求人票が紹介者から紹介された場合、受付部33は、求職者情報(履歴書、職務経歴書に関する情報)が未入力であっても、応募を受け付けることはできる。
【0036】
表示制御部34は、要求に応じた処理結果に基づいて、要求元のWebブラウザに表示させるためのWebデータ(画面表示用データ)を返信する。例えば、表示制御部34は、後述する画面を表示させたり、紹介状を発行したりする。
【0037】
送信部35は、紹介者からの紹介に基づく求人票に対して求職者の応募が受け付けられた場合、紹介者端末12bに対して、求職者に関する情報を登録するように促す通知を送信する。
【0038】
連絡部36は、求職者からの応募に対して、求人者が求職者の書類審査を行い、書類審査に通過した場合に、求人者と求職者との間で連絡(コミュニケーション)可能にする。連絡方法は、例えば、電子メールであってもよいし、SNS(Social Networking Service)のメッセージであってもよいし、チャット通信であってもよい。
【0039】
課金制御部37は、マッチング課金を管理する。マッチング課金とは、求人・求職について、求人者と求職者との双方が合意し(マッチングが成立)、コミュニケーション機会が創出された場合、求人者に課される料金である。ただし、求人の紹介者による紹介(リファラル機能)によりマッチングが成立した場合には、マッチング課金は発生しない。これについては、後述する。
【0040】
記憶部41は、本実施形態に係るプログラム、そのプログラムに用いるデータを含む。また、記憶部41は、求人票情報管理DB42、アカウント管理DB43、求職者情報管理DB44、推薦状管理DB45、マッチング管理DB46、課金管理DB47を含む。
【0041】
求人票情報管理DB42は、求人者によって登録される求人に関する情報を管理するデータベースである。アカウント管理DB43は、求人求職マッチングシステム11におけるユーザアカウントを管理するデータベースである。求職者情報管理DB44は、求職者によって登録される求職者情報(履歴書情報、職務経歴書情報を含む。)を管理するデータベースである。推薦状管理DB45は、紹介者による求人者へ提供される求職者の情報を求人者への推薦状として管理するデータベースである。マッチング管理DB46は、求人・求職について、求人者と求職者との双方が合意し(マッチングが成立)、コミュニケーション機会が創出されたことに関するマッチング情報を管理するデータベースである。課金管理DB47は、求人者に課される課金額を管理するデータベースである。
【0042】
図4は、本実施形態におけるサーバ15により管理されるデータベースのデータ構造例を示す図である。以下では求人票情報管理DB42の各レコードを求人票情報と称する場合がある。アカウント管理DB44の各レコードをアカウント情報と称する場合がある。求職者情報管理DB44の各レコードを求職者情報と称する場合がある。マッチング管理DB46の各レコードをマッチング情報と称する場合がある。紹介者管理DB44の各レコードを紹介者情報と称する場合がある。課金管理DB45の各レコードを課金情報と称する場合がある。なお、図4のデータベースのデータ構造は、説明の便宜のための概念的な構造例であって、これらに限定されない。
【0043】
求人票情報管理DB42は、「求人者ID」、「求人票ID」、「会社名」、「募集職種」、・・・・等のデータ項目を含む。項目「求人者ID」には、求人者(企業)を特定する情報(求人者ID)が格納される。項目「求人票ID」・・・には、求人票を特定する情報(求人票ID)が格納される。項目「会社名」・・・には、求人者の名称が格納される。項目「募集職種」・・・には、求人募集する職種が格納される。
【0044】
アカウント管理DB43は、「求職者ID」、「求職者名」等のデータ項目を含む。項目「求職者ID」には、求職者を特定する情報(求職者ID)が格納される。項目「求職者名」には、求職者の氏名が格納される。
【0045】
求職者情報管理DB44は、「求職者ID」、「氏名」、「スキルサマリー(言語/ツール)」・・・・等のデータ項目を含む。項目「求職者ID」には、求職者を特定する情報(求職者ID)が格納される。項目「氏名」には、求職者の氏名が格納される。希項目「当選数」には、そのオブジェクトが抽選により当選した回数が格納される。項目「スキルサマリー(言語/ツール)」には、求職者のスキル情報が格納される。
【0046】
推薦状管理DB45は、「求職者ID」、「紹介者ID」、「関係」、・・・・等のデータ項目を含む。項目「求職者ID」には、求職者を特定する情報(求職者ID)が格納される。項目「紹介者ID」・・・には、紹介者を特定する情報(紹介者ID)が格納される。項目「関係」・・・には、紹介者と求職者との関係に関する情報が格納される。
【0047】
マッチング管理DB46は、「求職者ID」、「求人票ID」、「求人者ID」、「紹介者ID」、「応募フラグ」、「審査通過フラグ」、・・・等のデータ項目を含む。項目「求職者ID」には、求職者を特定する情報(求職者ID)が格納される。項目「求人票ID」には、求人票を特定する情報(求人票ID)が格納される。項目「求人者ID」には、求人者(企業)を特定する情報(求人者ID)が格納される。項目「紹介者ID」・・・には、紹介者がいる場合には紹介者を特定する情報(紹介者ID)が格納され、紹介者がいない場合には「-」が格納される。項目「応募フラグ」には、求職者がその求人票に応募した場合には「1」が格納され、応募していない場合には「0」が格納される。項目「書類審査通過フラグ」には、書類審査に通過するまでは「0」が格納され、書類審査に通過した場合には「1」が格納される。
【0048】
課金管理DB45は、「求人者ID」、「求人票ID」、「金額」、・・・のデータ項目を含む。項目「求人者ID」には、求人者を特定する情報(求人者ID)が格納される。項目「求人票ID」には、求人票を特定する情報(求人票ID)が格納される。項目「金額」には、マッチングが成立した求人票に対する課金額が格納される。
【0049】
図5は、本実施形態におけるマッチング課金について説明するための図である。図5(A)は、求職者52が求人票に応募してマッチングが成立したパターンを示す。図5(B)は、企業(求人者)51が求職者52をスカウトしてマッチングが成立したパターンを示す。図5(C)は、紹介者53が求職者52を求人者51に紹介してマッチングが成立したパターンを示す。
【0050】
図5(A)の場合について説明する。まず、求職者52が求人求職マッチングサイトにアクセスして、ある求人票に応募する(S1a)。次に、求人者51がその応募した求職者52の書類を審査し、書類審査に通過した旨を求職者52に通知する(S2a)。すると、求人者51と求職者52との間で、コミュニケーションが開始される(S3a)。この場合、求人票単位でマッチングが成立した場合、マッチング課金が発生する(S4a)。
【0051】
図5(B)の場合について説明する。まず、求人者51が求職者52にスカウトメールを送信する(S1b)。スカウトメールを受け取った求職者52がそのスカウトを承諾する場合、求職者52は、そのスカウトを承諾する旨のメールを送信する(S2b)。すると、求人者51と求職者52との間で、コミュニケーションが開始される(S3b)。この場合、求人票単位でマッチングが成立した場合、マッチング課金が発生する(S4b)。
【0052】
図5(C)の場合について説明する。まず、紹介者53が求職者52に自社の求人票の紹介を行う(S1c)。求職者52は、その紹介を受けた求人票に興味がある場合、紹介者53から提供された紹介状情報を用いて、求人求職マッチングサイトにアクセスして、その求人票に応募する(S2c)。求人者51は、その紹介状情報に基づいて、その応募した求職者52の書類審査を通過したものとして取り扱う(S3c)。すると、求人者51と求職者52との間で、コミュニケーションが開始される(S4c)。ここでは、紹介者からの紹介ということから、求人者が書類審査を行う必要なく書類審査通過とみなし、コミュニケーションを開始できることとしている。この場合には、求人求職マッチングサイトを利用したマッチングではなく、紹介者53と求職者52との人間関係に基づくマッチングの成立であるから、マッチング課金が発生しない。
【0053】
例えば、図5(A)の場合、求人募集に対して求職者が応募する場合、その求職者のスキルや会社への適正等、その人物を求人者に知ってもらうために履歴書を入力する必要がある。一方で、例えば、求人者の企業に属する紹介者からの紹介により応募がされた場合、紹介者自身がすでに会社の事業コンセプトや企業文化、社風などを認識しており、紹介者がそれらのことを伝えた上で、その求職者は応募してくるので、マッチング率が高くなることが期待される。ここで、求職者は、紹介者と親しい知人である場合に限定されず、知人以外の者でもよい。例えば、業界内外の客観的な評価(例えば、第三者からの評価)に基づいて、紹介者がその会社に紹介したいと思った求職者であればよい。求職者が求職者にアプローチしてその会社の事業コンセプトや企業文化、社風等を伝えた上で、その求職者は応募した場合も、マッチング率が高くなることが期待される。さらに、その会社の人(紹介者)が紹介するということは、その企業によって有益な人材であるといえ、そのような求職者の応募負荷を軽減させたいと考える。そこで、図5(C)のパターンが見出された。
【0054】
図6は、本実施形態における求職者情報登録画面を示す図である。求職者情報登録画面61は、求職者が求職者端末12にインストールされたWebブラウザを介して、求人求職マッチングサイトにアクセスし、ログインして、所定の操作をして画面遷移すると、表示される。
【0055】
求職者情報登録画面61は、例えば、求職者氏名等入力欄62、スキルサマリー入力欄63、経験職種等入力欄64、職務経歴等入力欄65、希望条件入力欄66等を含む。
【0056】
求職者氏名等入力欄62には、求職者の氏名、年齢等が設定可能である。スキルサマリー入力欄63には、求職者のスキルや業務の経験等に関する情報が設定可能である。経験職種等入力欄64には、経験した職種や経験した業界等に関する情報が設定可能である。職務経歴等入力欄65には、職務経歴に関する情報が設定可能であり、この例では、例えばプロジェクトごとに設定が可能になっている。希望条件入力欄66には、職種、雇用形態、希望年収、勤務地等、求職者自身の希望が設定可能になっている。
【0057】
求職者氏名等入力欄62、スキルサマリー入力欄63、経験職種等入力欄64、職務経歴等入力欄65、希望条件入力欄66の各入力欄には、「編集」ボタンが設けてあるので、「編集ボタン」を押下することで、各入力欄の各設定項目を設定するができる。
求職者情報登録画面61に設定された情報は、求職者情報管理DB44に登録され、管理される。
【0058】
図7は、本実施形態における求人票画面を示す図である。求人票画面71は、求職者が求職者端末12aにインストールされたWebブラウザを介して、求人求職マッチングサイトにアクセスし、ログインすると、求人票一覧画面(不図示)が表示され、その中から選択した求人票をクリックすると、求人票情報管理DB42から該当する求人票情報が読み出され、求人票画面71に表示される。
【0059】
求人票画面71は、例えば、求人ヘッダ表示欄72、募集内容表示欄73、応募条件表示欄74、エントリボタン75を含む。求人ヘッダ表示欄72には、例えば、求人募集している企業名、求人票タイトルが表示される。募集内容表示欄73には、求人募集内容が表示される。応募条件表示欄74には、応募条件が表示される。エントリボタン75をクリックすると、表示されている求人票に対して応募することができる。
【0060】
図8は、本実施形態における紹介用求人票一覧画面を示す図である。紹介者は、予め、求人求職マッチングシステム11に、紹介者として登録されており、紹介者IDが発行されている。紹介者は、求人求職マッチングサイトにログインして、所定の操作を行うと、紹介者IDを有する者だけが閲覧できる紹介用求人票一覧画面81を表示させることができる。ここで、紹介者は、求人者に所属する者とする。
【0061】
紹介用求人票一覧画面81は、社名表示欄82、紹介者名表示欄83、求人票情報84、紹介状発行ボタン85を含む。社名表示欄82は、例えば、紹介者が所属する企業名が表示される。紹介者名表示欄83には、紹介者の氏名が表示される。求人票情報84は、その企業が募集している求人票情報が表示される。紹介状発行ボタン85は、対応する求人票情報について紹介状を発行する場合に押下する。
【0062】
なお、紹介者の専門分野や役職、所属部署や、権限等に応じて紹介状を発行できる求人票を制限するようにしてもよい。例えば、紹介者の専門分野や役職、所属部署等に応じて紹介用求人票一覧画面81に表示される票人票に制限をかけてもよいし、求人票に対応する各紹介状発行ボタン85を使用可/不可に設定して制限をかけてもよい。
【0063】
図9は、本実施形態における紹介者が求職者を求人者に紹介してマッチングが成立したパターンに関するシーケンス図である。このシーケンス図は、図5(C)に対応するシーケンス図である。
【0064】
まず、紹介者は、紹介者端末12bにインストールされているWebブラウザを起動させ、Webブラウザを介して、求人求職マッチングサイトにアクセスする。すると、紹介者は、求人求職マッチングサイトに紹介者IDとパスワードを入力して、求人求職マッチングシステム11にログインする(S11)。紹介者IDとパスワードにより正規の紹介者であることを確認後(ログイン成功)、サーバ15(表示制御部34)は、遷移先画面を表示させる(S12)。
【0065】
紹介者は、紹介者端末12bを用いて、その遷移先画面から、所定の操作を行って、紹介用求人票一覧画面81を表示させる。紹介者は、紹介用求人票一覧画面81に表示された求人票一覧から、求職者に紹介したい求人票情報84を選択し、選択した求人票情報84に対応する紹介状発行ボタン85を押下する。すると、紹介者端末12bは、サーバ15に対して、紹介状発行要求(求人票ID、紹介者IDを含む)を送信する(S13)。
【0066】
サーバ15(受付部33)は、紹介者端末12bから紹介状発行要求(求人票ID、紹介者IDを含む)を取得する。すると、サーバ15(表示制御部34)は、紹介状発行要求から求人票ID、紹介者IDを取得して、紹介者IDと求人票IDを含むURLを生成し、紹介状情報として紹介者端末12bに発行する(S14)。
【0067】
紹介者端末12bは、サーバ15から紹介状情報を取得すると、紹介状情報が表示される。なお、紹介状情報が表示されている時間には、制限時間があり、その時間を過ぎると、紹介状情報は表示されなくなる。したがって、制限時間を超過した場合には、再度、紹介状発行ボタン85を押下して紹介状情報を取得する必要がある。
【0068】
紹介者は、表示された紹介状情報を、対象となる求職者の求職者端末12aに送信する(S15)。求職者への紹介状情報の送信は、例えば、電子メール、SNSのメッセンジャー機能、チャット機能等を用いて行うことができる。
【0069】
求職者端末12aは、紹介者端末12bから紹介状情報を取得する。求職者は、求職者端末12aを操作して、取得した紹介状情報のURLをクリックする。すると、求職者端末12にインストールされているWebブラウザが起動し、Webブラウザを介して、求人求職マッチングサイトにアクセスされる(S16)。URLに含まれる求人票IDに対応した求人票画面71が表示される(S17)。
【0070】
求人票画面71のエントリボタン75は、求人求職マッチングシステム11においてアカウントを作成していない場合には、エントリボタン75が無効になっている。そのため、求職者は、所定の操作を行って、アカウント作成画面を表示させ、応募(エントリー)のために求職者のアカウントを作成する(S18)。求職者のアカウントの作成が完了すると(S19)、求人票画面71のエントリボタン75が押せるようになる。
【0071】
求職者が、求職者端末12aを操作して、求人票画面71のエントリボタン75を押す。すると、求職者端末12aは、サーバ15にエントリ要求(応募要求)を送信する(S20)。
【0072】
サーバ15(受付部33)は、エントリ要求(応募要求)を取得すると、マッチング管理DB46にマッチング情報を新規追加する。そのマッチング情報には、求職者ID、求人票ID、求人者ID、紹介者IDが設定され、応募フラグには「1」(応募あり)が設定され、書類審査通過フラグには「0」(未審査)が設定される。
【0073】
このとき、サーバ15(送信部35)は、紹介者端末12bに対して、求人票に求職者から応募があった旨、及びその求職者の情報(推薦状)の入力を促す旨の通知を送信する(S21)。
【0074】
紹介者は、紹介者端末12bを用いてサーバ15からその通知を受け取ると、求人求職マッチングサイトにアクセスして、ログインした後、所定の画面に遷移して、求職者の情報(推薦状)を入力する(S22)。この推薦状の入力は、書類審査通過に相当する。このとき、紹介者が推薦状として求職者の情報を入力するため、求職者による履歴書入力は不要となる。ここでは、推薦状として、たとえば、紹介者と求職者との関係性、フリーテキストでの紹介文が入力される。
【0075】
紹介者による推薦状の入力が完了すると、サーバ15(受付部33)は、その推薦状に関する情報を推薦状管理DB45に登録し、さらに、マッチング管理DB46の対応するマッチング情報の書類審査通過フラグに「1」を設定する。その後、サーバ15(連絡部36)は、紹介者により推薦状が登録された旨を求人者端末16に通知する(S23)。
【0076】
その結果、求職者と求職者とのマッチングが完了する。連絡部36は、チャット等のコミュニケーションツールを用いて、求職者端末12aと求人者端末16との間で連絡をとすることができる(S24)。これにより、求職者と求人者との間でのチャット等のコミュニケーションツールを用いて、コミュニケーションができるようになる。
【0077】
図10は、本実施形態におけるサーバによるマッチング処理のフローチャートである。図10のマッチング処理は、図9のS16~S24の間のサーバ15による処理に相当する。図10のフローのうち、S33~S44は図5(C)のパターンに対応し、S51~S65は図5(A)のパターンに対応する。
【0078】
サーバ15(受付部33)は、求職者端末12aからアクセス要求を取得する(S31)。サーバ15(受付部33)は、アクセス要求が紹介状に基づくアクセス要求か否かを判定する(S32)。紹介状に基づくアクセス要求とは、求人票IDと紹介者IDを含むURLを有するアクセス要求を示す。
【0079】
アクセス要求が紹介状に基づくアクセス要求の場合(S32でYES)、サーバ15(表示制御部34)は、そのURLに基づいて、求人票IDに対応する求人票画面71を求職者端末12aに表示させる(S33)。このとき、求人票画面71のエントリボタン75は使用不可となっている。
【0080】
サーバ15(表示制御部34)は、求職者の操作に応じて、求職者端末12aにアカウント作成画面(不図示)を表示させる(S34)。アカウント作成画面に所定情報が入力されて、登録ボタンが押下された場合、サーバ15(受付部33)は、求職者端末12aにからアカウント作成要求を取得する(S35)。サーバ15(受付部33)は、アカウント作成要求に基づいて、アカウント管理DB43にアカウント情報を登録する。
【0081】
サーバ15(表示制御部34)は、アカウント作成画面を閉じ(S36)、求人票画面71に戻る(S37)。このとき、サーバ15(表示制御部34)は、求人票画面71のエントリボタン75を使用可能に設定する(S38)。
【0082】
求職者による求職者端末12aの操作により、エントリボタン75が押下された場合、サーバ15(受付部33)は、求職者端末12aからエントリ要求(応募要求)を取得する(S39)。
【0083】
サーバ15(受付部33)は、マッチング管理DB46にマッチング情報を新規追加する(S40)。そのマッチング情報には、求職者ID、求人票ID、求人者ID、紹介者IDが設定され、応募フラグには「1」(応募あり)が設定され、書類審査通過フラグには「0」(未審査)が設定される。
【0084】
このとき、サーバ15(送信部37)は、紹介者端末12bに対して、求人票に応募があった旨、及びその求職者の情報(推薦状)の入力を促す旨の通知を送信する(S41)。
【0085】
サーバ15(受付部33)は、紹介者端末12bから推薦状情報登録要求を取得すると、推薦状管理DB45に登録する(S42)。さらに、サーバ15は、マッチング管理DB46の対応するマッチング情報の書類審査通過フラグに「1」を設定する。その後、サーバ15(連絡部36)は、紹介者により推薦状が登録された旨を求人者端末16に通知する(S43)。
【0086】
その結果、求職者と求職者とのマッチングが完了する。サーバ15(連絡部36)は、チャット等のコミュニケーションツールを用いて、求職者端末12aと求人者端末16との間で連絡をとすることができる(S44)。これにより、求職者端末12aと求人者端末16との間でのチャット等のコミュニケーションツールを用いて、コミュニケーションができるようになる。
【0087】
アクセス要求が紹介状に基づくアクセス要求でない場合(S32でNO)、サーバ15(受付部33)は、そのアクセス要求に求職者IDとパスワードが含まれている場合には、ログイン処理を行う(S51)。ログイン処理は、アカウント管理DB43に問い合わせを行うことにより正規のユーザか否かの判定が行われる。アカウント管理DB43に問い合わせを行うことにより、正規のユーザであることの確認が取れた場合、ログイン処理が完了する。
【0088】
ログイン処理後、サーバ15(表示制御部34)は、求職者端末12aに求人票一覧画面(不図示)を表示させる(S52)。サーバ15(受付部33)は、求人票一覧画面(不図示)から選択された求人票情報を取得する(S53)。
【0089】
サーバ15(表示制御部34)は、取得した求人票情報に対応する票人票画面71を表示する(S54)。ここで、ログインした求職者の求職者情報が求職者情報管理DB44に登録されていない場合(S55でNO)、サーバ15(表示制御部34)は、票人票画面71のエントリボタン75を使用不可に設定する(S56)。
【0090】
サーバ15(表示制御部34)は、求職者の操作に応じて、求職者端末12aに求職者情報登録画面61を表示させる(S57)。求職者情報登録画面61に所定情報が入力されて、登録ボタンが押下された場合、サーバ15(受付部33)は、求職者端末12aにから求職者情報登録要求を取得する(S58)。サーバ15(受付部33)は、求職者情報登録要求に基づいて、求職者情報管理DB44に求職者情報を登録する。
【0091】
サーバ15(表示制御部34)は、求職者情報登録画面61を閉じ(S59)、求人票画面71のエントリボタン75を使用可能に設定する(S60)。エントリボタン75が押下されると、求職者端末12aは、サーバ15にエントリ要求を送信する。
【0092】
また、ログインした求職者の求職者情報が求職者情報管理DB44に登録済みの場合(S55でYES)、サーバ15(表示制御部34)は、票人票画面71のエントリボタン75を使用可能に設定する(S60)。エントリボタン75が押下されると、求職者端末12aは、サーバ15にエントリ要求を送信する。
【0093】
サーバ15(受付部33)は、求職者端末12aからエントリ要求を取得する(S61)。すると、サーバ15(連絡部36)は、求人者端末16に、求人票に対してエントリがあった旨を通知する(S62)。
【0094】
サーバ15(連絡部36)は、エントリがあった旨の通知に対して、求人者端末16より書類審査に通過した旨の連絡を取得した場合(S63でYES)、求職者端末12aにその旨を通知する。
【0095】
その結果、求職者と求職者とのマッチングが完了する。これにより、求職者端末12aと求人者端末16との間でのチャット等のコミュニケーションツールを用いて、コミュニケーションができるようになる(S64)。この場合、サーバ15(課金制御部37)は、課金管理DB47において、該当する求人票IDの求人者に課金する(課金処理)(S65)。
【0096】
エントリがあった旨の通知に対して、求人者端末16より書類審査に通過した旨の連絡がない場合(S63でNO)、本フローは終了する。
【0097】
このように、紹介者からの紹介がない場合には、求職者は事前に履歴書等の情報を登録しておく必要があるが、紹介者53による求人票の紹介の場合には、求職者は履歴書等の情報を登録する必要がないので、登録負担を軽減することができる。また、求職者52が求人票に応募してマッチングが成立した場合には、求人者に対して課金されるが、紹介者53が求職者52を求人者51に紹介してマッチングが成立した場合には、求人者に対して課金されない。
【0098】
図11は、本実施形態におけるプログラムを実行するコンピュータのハードウェア環境の構成ブロック図の一例である。コンピュータ101は、求職者端末12a、紹介者端末12b、サーバ15、求人者端末16として機能することができ、いずれの端末またはサーバであってもよい。コンピュータ101は、CPU102、ROM103、RAM104、記憶装置105、入力I/F106、出力I/F107、通信I/F108、読取装置109、バス110によって構成されている。
【0099】
ここで、CPUは、中央演算装置を示す。ROMは、リードオンリメモリを示す。RAMは、ランダムアクセスメモリを示す。I/Fは、インターフェースを示す。バス110には、CPU102、ROM103、RAM104、記憶装置105、入力I/F106、出力I/F107、通信I/F108、及び必要に応じて読取装置109が接続されている。
【0100】
コンピュータ101がサーバ15の場合、CPU102は、記憶装置105から本実施形態に係るプログラムを読み出し、受付部33、表示制御部34、送信部35、連絡部36、課金制御部37として機能する。ROM103は、読み出し専用のメモリを示す。RAM104は、一時的に記憶するメモリである。
【0101】
記憶装置105は、大容量の情報を記憶する装置である。記憶装置105としては、ハードディスク、ソリッドステートドライブ(SSD)、フラッシュメモリカードなど様々な形式の記憶装置を使用することができる。記憶装置105には、本発明の実施形態に係るプログラムや、記憶部41に格納されている各種データが記憶されている。
【0102】
入力I/F106は、キーボード、マウス、電子カメラ、ウェブカメラ、マイク、スキャナ、センサ、タブレット、タッチパネルディスプレイ、情報読取装置等の入力装置と接続することが可能である。また、出力I/F107は、ディスプレイ、タッチパネル、プロジェクタ、プリンタ、スピーカ等の出力装置と接続することが可能である。
【0103】
通信I/F108は、通信ネットワークと接続して他の装置と通信するためのポート等のインターフェースである。通信ネットワークは、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、専用線、有線、無線等の通信網であってよい。読取装置109は、可搬型記録媒体を読み出す装置である。
【0104】
上記実施形態で説明した処理を実現するプログラムは、プログラム提供者側から通信ネットワークおよび通信I/F108を介して、例えば記憶装置105に格納されてもよい。また、上記実施形態で説明した処理を実現するプログラムは、市販され、流通している可搬型記憶媒体に格納されていてもよい。この場合、この可搬型記憶媒体は読取装置105にセットされて、CPU102によってそのプログラムが読み出されて、実行されてもよい。可搬型記憶媒体としてはCD-ROM、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ICカード、USBメモリ装置、半導体メモリカードなど様々な形式の記憶媒体を使用することができる。このような記憶媒体に格納されたプログラムが読取装置109によって読み取られる。
【0105】
また、当該プログラムは、スタンドアローン型のコンピュータにインストールされてもよいし、クラウドコンピュータによりインストールされて機能のみをユーザに提供してもよい。また、本実施形態では、求人者端末12及び求人者端末16それぞれにインストールされたWebブラウザを用いて、サーバ15にアクセスし、サーバ15側で運用されている本実施形態に係る求人求職マッチングシステム11の制御を行ったが、これに限定されない。例えば、求人者端末12及び求人者端末16それぞれにサーバ15と通信可能なアプリケーションプログラムをインストールして、本実施形態における求人求職マッチングシステム11を使用してもよい。
【0106】
本実施形態によれば、紹介者からの紹介があった求職者の求人に対する応募において、履歴書や職務経歴書等の所定情報を登録する負担を軽減することができる。
【0107】
なお、紹介者は、独自にアカウントを作成してもよい。紹介者はアカウント作成後、企業側から招待してもらうことで、企業所属の紹介者となれるような運用であってもよい。また、スカウトメール(求人者のメールアドレスは公開されていない)は、既に会員登録済の求職者に対して送信するメールであり、あくまで既に求職中であることがわかっているユーザに対してメールを送るため、求人求職マッチングシステム11を利用して求職者を探しているため、課金対象となる。一方、リファラル対象となる求職者は、サイトに会員登録していないユーザである。そのため、求人求職マッチングシステム11を経由せず、独自で求職者を探しているため、課金対象外とする。
【0108】
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
【0109】
上記実施形態に加え、さらに、以下を付記する。
(付記1)
求職者に関する所定情報が登録されている場合に、求人募集に対する前記求職者の応募を受け付ける応募受付部を備え、
前記応募受付部は、
前記求人募集を行う求人者と所定関係にある紹介者から前記求職者への通知に含まれるアクセス情報から前記求人募集へアクセスされると、前記所定情報が登録されていない場合であっても、前記求職者の応募を受け付ける、
情報処理装置。
このように構成することにより、紹介者からの紹介があった求職者の求人に対する応募における登録情報の登録負担を軽減することができる。
(付記2)
前記情報処理装置は、さらに、発行部を備え、
前記発行部は、前記求人者が前記紹介者に対して指定した求人募集に基づいて、前記紹介者の発行できるアクセス情報を発行する
を備える付記1に記載の情報処理装置。
このように構成することにより、紹介者は求人票すべてに対して紹介状を出せるわけではなく、紹介者の専門などに応じて紹介可能な求人票に対してアクセス情報を発行することができるので、紹介者の権限を管理することができる。
(付記3)
前記情報処理装置は、さらに、
前記応募受付部に前記求職者の応募が受け付けられた場合、前記紹介者に対して、前記求職者に関する情報を登録するように促す通知を送信する送信部と、
前記紹介者により前記求職者に関する情報が登録された場合、前記求職者と前記求人者との間での連絡を可能とする連絡部と、
を備える付記1または2に記載の情報処理装置。
このように構成することにより、求人者と求職者は、マッチングが成立後に、チャット等にて相互にコミュニケーションをとることができ、面談の日程調整や質問等を行うことができる。
(付記4)
前記情報処理装置は、さらに、
前記応募受付部により前記求職者の応募を受け付け、前記応募に対して前記求人者が前記求職者に応答した場合、前記求人者に対して課金を行う課金制御部
を備え、
前記課金制御部は、
前記アクセス情報から前記求人募集へアクセスされた場合であって、前記応募受付部により前記求職者の前記応募を受け付け、前記応募に対して前記求人者が前記求職者に応答した場合、前記求人者に対して課金を行わない、
付記1~3のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
このように構成することにより、通常は、求職者と企業の双方が合意したコミュニケーション機会に企業が料金を支払うが、リファラル採用の場合には、本実施形態における求人求職マッチングシステムのマッチング機能を利用していないため、企業は料金を支払う必要がない。
(付記5)
コンピュータに、
求職者に関する所定情報が登録されている場合に、求人募集に対する前記求職者の応募を受け付ける応募受付処理を実行させ、
前記応募受付処理は、
前記求人募集を行う求人者と所定関係にある紹介者から前記求職者への通知に含まれるアクセス情報から前記求人募集へアクセスされると、前記所定情報が登録されていない場合であっても、前記求職者の応募を受け付ける、
マッチングプログラム。
このように構成することにより、紹介者からの紹介があった求職者の求人に対する応募において、履歴書や職務経歴書等の所定情報を登録する負担を軽減することができる。
(付記6)
求職者に関する所定情報が登録されている場合に、求人募集に対する前記求職者の応募をコンピュータが受け付け、
コンピュータが、前記求職者の応募を受け付ける場合、
前記求人募集を行う求人者と所定関係にある紹介者から前記求職者への通知に含まれるアクセス情報から前記求人募集へアクセスされると、前記所定情報が登録されていない場合であっても、前記求職者の応募を受け付ける、
マッチング方法。
このように構成することにより、紹介者からの紹介があった求職者の求人に対する応募において、履歴書や職務経歴書等の所定情報を登録する負担を軽減することができる。
【符号の説明】
【0110】
1 情報処理装置
2 応募受付部
3 発行部
4 送信部
5 連絡部
6 課金制御部
11 求人求職マッチングシステム
12 求職者端末
15 サーバ
16 求人者端末
17 通信ネットワーク
31 通信部
32 制御部
33 受付部
34 表示制御部
35 送信部
36 連絡部
37 課金制御部
41 記憶部
42 求人票情報管理DB
43 求職者情報管理DB
44 推薦状管理DB
45 マッチング管理DB
46 課金管理DB

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11