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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-16
(45)【発行日】2024-05-24
(54)【発明の名称】入力装置
(51)【国際特許分類】
   H01H 13/64 20060101AFI20240517BHJP
   H01H 13/00 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
H01H13/64
H01H13/00 B
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020128645
(22)【出願日】2020-07-29
(65)【公開番号】P2022025683
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-05-10
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 勇太
(72)【発明者】
【氏名】屋内 康典
(72)【発明者】
【氏名】南良 武彦
【審査官】太田 義典
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-123430(JP,A)
【文献】特開2002-373548(JP,A)
【文献】特開2002-373541(JP,A)
【文献】実開昭51-059527(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 13/00-13/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1固定電極と、
前記第1固定電極に対して電気的に絶縁された第2固定電極と、
導電性を有し、前記第1固定電極及び前記第2固定電極に対向する弾性体と、
操作力が加えられる受圧部を含み、前記受圧部に前記操作力が加えられると、前記弾性体を前記第1固定電極及び前記第2固定電極に向かって押す可動部材と、を備え、
前記第1固定電極と前記弾性体とは、絶縁層を介して電気的に絶縁されており、
前記第2固定電極と前記弾性体とは、接触しており、
前記可動部材は、クリック部材を有し、
前記クリック部材は、前記受圧部と、前記受圧部が所定の大きさ以上の力で押されると屈折する屈折部位と、を含み、
前記クリック部材に対向する第3固定電極を更に備え、
前記クリック部材は、導電性を有し、前記弾性体に接触しており、
前記受圧部は、前記屈折部位の屈折に伴い、前記第3固定電極に近づく、
入力装置。
【請求項2】
前記第1固定電極と、前記第2固定電極及び前記第3固定電極の組と、のうち一方は、グランドに電気的に接続される、
請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
前記第2固定電極に電気的に接続される状態と、前記第3固定電極に電気的に接続される状態と、が切り替わる接点を更に備え、
前記接点と前記第1固定電極とのうち一方は、グランドに電気的に接続される、
請求項1に記載の入力装置。
【請求項4】
前記第1固定電極のうち前記弾性体に対向している領域の面積は、前記第2固定電極のうち前記弾性体に対向している領域の面積よりも大きい、
請求項1~3のいずれか一項に記載の入力装置。
【請求項5】
前記第1固定電極は、第1端と、第2端と、前記第1端と前記第2端とを結ぶ弧状の連結部と、を有するC字状に形成されており、
前記第2固定電極は、前記第1端と前記第2端との間の空間に配置されている、
請求項1~4のいずれか一項に記載の入力装置。
【請求項6】
第1固定電極と、
前記第1固定電極に対して電気的に絶縁された第2固定電極と、
導電性を有し、前記第1固定電極及び前記第2固定電極に対向する弾性体と、
操作力が加えられる受圧部を含み、前記受圧部に前記操作力が加えられると、前記弾性体を前記第1固定電極及び前記第2固定電極に向かって押す可動部材と、を備え、
前記第1固定電極と前記弾性体とは、絶縁層を介して電気的に絶縁されており、
前記第2固定電極と前記弾性体とは、接触しており、
前記第1固定電極は、第1端と、第2端と、前記第1端と前記第2端とを結ぶ弧状の連結部と、を有するC字状に形成されており、
前記第2固定電極は、前記第1端と前記第2端との間の空間に配置されている、
入力装置。
【請求項7】
前記可動部材は、クリック部材を有し、
前記クリック部材は、前記受圧部と、前記受圧部が所定の大きさ以上の力で押されると屈折する屈折部位と、を含む、
請求項6に記載の入力装置。
【請求項8】
前記第1固定電極のうち前記弾性体に対向している領域の面積は、前記第2固定電極のうち前記弾性体に対向している領域の面積よりも大きい、
請求項6又は7のいずれか一項に記載の入力装置。
【請求項9】
前記可動部材に押される前記弾性体が所定の厚さ以下に圧縮されることを抑制するように前記可動部材の移動を規制するストッパを更に備える、
請求項1~8のいずれか一項に記載の入力装置。
【請求項10】
前記ストッパは、少なくとも前記可動部材のうち外縁に沿った領域に接触することで、前記可動部材の移動を規制する、
請求項9に記載の入力装置。
【請求項11】
前記可動部材は、枠状の枠状部を有し、
前記ストッパは、少なくとも前記枠状部のうち内縁に沿った領域に接触することで、前記可動部材の移動を規制する、
請求項9又は10に記載の入力装置。
【請求項12】
前記ストッパは、前記可動部材のうち、前記可動部材の中心を囲む仮想線上に並んだ複数の箇所に接触することで、前記可動部材の移動を規制する、
請求項9~11のいずれか一項に記載の入力装置。
【請求項13】
第1固定電極と、
前記第1固定電極に対して電気的に絶縁された第2固定電極と、
導電性を有し、前記第1固定電極及び前記第2固定電極に対向する弾性体と、
操作力が加えられる受圧部を含み、前記受圧部に前記操作力が加えられると、前記弾性体を前記第1固定電極及び前記第2固定電極に向かって押す可動部材と、を備え、
前記第1固定電極と前記弾性体とは、絶縁層を介して電気的に絶縁されており、
前記第2固定電極と前記弾性体とは、接触しており、
前記可動部材に押される前記弾性体が所定の厚さ以下に圧縮されることを抑制するように前記可動部材の移動を規制するストッパを更に備える、
入力装置。
【請求項14】
前記ストッパは、少なくとも前記可動部材のうち外縁に沿った領域に接触することで、前記可動部材の移動を規制する、
請求項13に記載の入力装置。
【請求項15】
前記可動部材は、枠状の枠状部を有し、
前記ストッパは、少なくとも前記枠状部のうち内縁に沿った領域に接触することで、前記可動部材の移動を規制する、
請求項13又は14に記載の入力装置。
【請求項16】
前記ストッパは、前記可動部材のうち、前記可動部材の中心を囲む仮想線上に並んだ複数の箇所に接触することで、前記可動部材の移動を規制する、
請求項13~15のいずれか一項に記載の入力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に入力装置に関し、より詳細には、圧力センサとして用いられる入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の入力装置は、操作部(可動部材)と、静電容量型の複数の圧力センサと、を備える。複数の圧力センサの各々は、電極と、押圧部と、絶縁体と、弾性体と、を含む。絶縁体及び弾性体は、電極と押圧部との間に配置される。弾性体が押圧部で押圧された場合、押し込み量の増加に伴い、複数の圧力センサの静電容量が増加する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2019/230517号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1記載の入力装置の構成では、圧力センサで形成される静電容量の大きさが十分ではない場合がある。静電容量の大きさが小さいと、弾性体が押圧された場合の静電容量の変化量も小さくなり、静電容量の変化を捉え難くなる。
【0005】
本開示は、静電容量の変化を捉えやすくした入力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る入力装置は、第1固定電極と、第2固定電極と、弾性体と、可動部材と、を備える。前記第2固定電極は、前記第1固定電極に対して電気的に絶縁されている。前記弾性体は、導電性を有する。前記弾性体は、前記第1固定電極及び前記第2固定電極に対向する。前記可動部材は、操作力が加えられる受圧部を含む。前記可動部材は、前記受圧部に前記操作力が加えられると、前記弾性体を前記第1固定電極及び前記第2固定電極に向かって押す。前記第1固定電極と前記弾性体とは、絶縁層を介して電気的に絶縁されている。前記第2固定電極と前記弾性体とは、接触している。前記可動部材は、クリック部材を有する。前記クリック部材は、前記受圧部と、前記受圧部が所定の大きさ以上の力で押されると屈折する屈折部位と、を含む。前記入力装置は、前記クリック部材に対向する第3固定電極を更に備える。前記クリック部材は、導電性を有し、前記弾性体に接触している。前記受圧部は、前記屈折部位の屈折に伴い、前記第3固定電極に近づく。
本開示の別の一態様に係る入力装置は、第1固定電極と、第2固定電極と、弾性体と、可動部材と、を備える。前記第2固定電極は、前記第1固定電極に対して電気的に絶縁されている。前記弾性体は、導電性を有する。前記弾性体は、前記第1固定電極及び前記第2固定電極に対向する。前記可動部材は、操作力が加えられる受圧部を含む。前記可動部材は、前記受圧部に前記操作力が加えられると、前記弾性体を前記第1固定電極及び前記第2固定電極に向かって押す。前記第1固定電極と前記弾性体とは、絶縁層を介して電気的に絶縁されている。前記第2固定電極と前記弾性体とは、接触している。前記第1固定電極は、第1端と、第2端と、前記第1端と前記第2端とを結ぶ弧状の連結部と、を有するC字状に形成されている。前記第2固定電極は、前記第1端と前記第2端との間の空間に配置されている。
本開示の更に別の一態様に係る入力装置は、第1固定電極と、第2固定電極と、弾性体と、可動部材と、を備える。前記第2固定電極は、前記第1固定電極に対して電気的に絶縁されている。前記弾性体は、導電性を有する。前記弾性体は、前記第1固定電極及び前記第2固定電極に対向する。前記可動部材は、操作力が加えられる受圧部を含む。前記可動部材は、前記受圧部に前記操作力が加えられると、前記弾性体を前記第1固定電極及び前記第2固定電極に向かって押す。前記第1固定電極と前記弾性体とは、絶縁層を介して電気的に絶縁されている。前記第2固定電極と前記弾性体とは、接触している。前記入力装置は、前記可動部材に押される前記弾性体が所定の厚さ以下に圧縮されることを抑制するように前記可動部材の移動を規制するストッパを更に備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示は、静電容量の変化を捉えやすいという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、一実施形態に係る入力装置の斜視図である。
図2図2は、図1のII-II断面に対応する断面図であって、同上の入力装置に操作力が加えられる前の状態を示す。
図3図3は、図1のII-II断面に対応する断面図であって、同上の入力装置に操作力が加えられた状態を示す。
図4図4は、同上の入力装置の上側から見た分解斜視図である。
図5図5は、同上の入力装置の要部の下側から見た分解斜視図である。
図6図6は、変形例1に係る入力装置の断面図である。
図7図7は、変形例2に係る入力装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態)
以下、実施形態に係る入力装置1について、図面を用いて説明する。ただし、下記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の1つに過ぎない。下記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0010】
(1)概要
入力装置1は、圧力センサとして用いられる。入力装置1は、入力装置1に加えられた圧力の大きさに対応した信号を出力する。入力装置1は、例えば、各種電子機器への入力に用いる装置として適用され得る。具体的には、例えば、入力装置1は、電子機器100(図2参照)の筐体に保持されて、電子機器100の筐体内に収容されている制御部101に入力信号を出力する。電子機器100の制御部101は、電子機器100の筐体内に収容されている回路モジュールに対して、入力装置1からの入力信号に基づき、制御信号を出力してもよい。ここで言う制御部101とは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。制御部101では、1以上のプロセッサがメモリに記録されているプログラムを実行することにより、制御部101の各部の機能が実現される。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0011】
図1図2に示すように、本実施形態の入力装置1は、第1固定電極7と、第2固定電極8と、弾性体5と、可動部材2と、を備える。第2固定電極8は、第1固定電極7に対して電気的に絶縁されている。弾性体5は、導電性を有する。弾性体5は、第1固定電極7及び第2固定電極8に対向する。可動部材2は、操作力が加えられる受圧部311を含む。可動部材2は、受圧部311に操作力が加えられると、弾性体5を第1固定電極7及び第2固定電極8に向かって押す。第1固定電極7と弾性体5とは、絶縁層を介して電気的に絶縁されている。本実施形態では、入力装置1は、絶縁シート6を備えており、絶縁シート6が絶縁層として機能する。第2固定電極8と弾性体5とは、接触している。
【0012】
上記の構成の入力装置1では、第1固定電極7と弾性体5とがコンデンサを構成する。言い換えれば、第1固定電極7と弾性体5との間に静電容量C1が形成される。すなわち、第1固定電極7と弾性体5との間には、絶縁層(絶縁シート6)の厚さL1に対応する静電容量C1が形成される。また、弾性体5は、例えば、第2固定電極8に接触することで、第2固定電極8に電気的に接続されている。つまり、第1固定電極7と第2固定電極8とは、静電容量C1のコンデンサを介して接続される。
【0013】
可動部材2の受圧部311に操作力が加えられ、弾性体5が変形することで、静電容量C1が変化する。第1固定電極7と第2固定電極8とを測定用の端子として用いて、静電容量C1を測定することができる。静電容量C1は、受圧部311に加えられた操作力(圧力)に対応する値なので、静電容量C1に基づいて、受圧部311に加えられた操作力を求められる。
【0014】
静電容量C1を測定する方法としては、従来周知の様々な方法を採用できる。一例としては、スイッチドキャパシタ方式が利用できる。スイッチドキャパシタ方式では、測定対象である対象コンデンサ(ここでは、第1固定電極7及び弾性体5を対向電極とするコンデンサ)に蓄積される電荷の量に基づいて、対象コンデンサの静電容量(の変化)を測定する。例えば、スイッチドキャパシタ方式は、所定時間の間、対象コンデンサを充電する充電処理と、対象コンデンサを放電させて対象コンデンサに蓄えられた電荷で判定用のコンデンサを充電する放電処理とを交互に繰り返し行う。充放電は、入力装置1の第1固定電極7及び第2固定電極8を介してなされる。判定用のコンデンサの両端電圧が規定値に達すると、放電処理を終了して充電処理を開始する。つまり、対象コンデンサの静電容量が大きいほど所定時間内に判定用のコンデンサの両端電圧が規定値に達した回数が増える。したがって、所定時間内に判定用のコンデンサの両端電圧が規定値に達した回数に基づいて、対象コンデンサの静電容量を測定できる。
【0015】
本実施形態の入力装置1との比較例に係る入力装置として、第2固定電極8と弾性体5とが絶縁層を介して電気的に絶縁された構成を考える。比較例の入力装置では、第1固定電極7及び第2固定電極8を測定用の端子として用いて測定される静電容量Cは、[数1]で表される。
[数1]
C=C1×C2/(C1+C2)
ここで、C1は第1固定電極7と弾性体5との間の静電容量であり、C2は第2固定電極8と弾性体5との間の静電容量である。C1、C2>0のとき、C<C1の関係が成り立つ。
【0016】
本実施形態の入力装置1では、第1固定電極7及び第2固定電極8を測定用の端子として用いて測定される静電容量C1は、比較例の入力装置における静電容量と比較して大きい。これにより、本実施形態の入力装置1では、静電容量の変化を捉えやすくなる。
【0017】
また、比較例の入力装置において、第1固定電極7、第2固定電極8及び弾性体5の面積を大きくすることで静電容量を大きくすることは、入力装置の寸法の制約から難しい場合がある。本実施形態の入力装置1の構成では、比較例の入力装置と比較して寸法を大きくすることなく、静電容量を大きくすることができる。
【0018】
なお、第2固定電極8は、弾性体5に接触していればよく、第2固定電極8が弾性体5に電気的に接続されていることは必須ではない。例えば、空気中の酸素により、第2固定電極8の表面に酸化膜が形成されると(つまり、第2固定電極8が酸化膜を含んでいると)、第2固定電極8と弾性体5とは、酸化膜により電気的に絶縁される。この場合、第2固定電極8と弾性体5との間に静電容量C2が形成される。酸化膜の厚みは一般的に数nmと極めて薄いため、静電容量C2は非常に大きい値となる。酸化膜が形成されている場合、第1固定電極7及び第2固定電極8を測定用の端子として用いて測定される静電容量Cは、[数1]で表される。しかしながら、この場合でも、第2固定電極8と弾性体5との間に第2固定電極8とは別体の絶縁層が設けられている場合と比較して、静電容量C2は非常に大きくなる。そのため、[数1]より静電容量Cは、比較例の入力装置における静電容量と比較して大きくなる。よって、第2固定電極8の表面に酸化膜が形成されることを許容できるので、第2固定電極8に酸化抑制用のめっき等を設けなくてもよく、コストを低減できる。
【0019】
また、第2固定電極8と弾性体5との間には接触抵抗が形成される可能性がある。しかしながら、スイッチドキャパシタ方式など静電容量の測定は一般的に交流信号で行うため、測定が接触抵抗の影響を受けにくい。よって、第2固定電極8と弾性体5とが必ずしも導通しなくてもよいので、第2固定電極8に導電率の向上のためのめっき等を設けなくてもよく、コストを低減できる。また、第2固定電極8と弾性体5とが必ずしも導通しなくてもよいので、第2固定電極8及び弾性体5に印加する電圧の大きさを低減できる。
【0020】
また、詳しくは後述するが、入力装置1は、可動部材2の一部が屈折することで、受圧部311に操作力を加えた操作体U1(操作者)にクリック感(節度感)を与える。入力装置1は、屈折の有無を検知するための構成として、第3固定電極9を更に備えている。
【0021】
(2)詳細
以下、本実施形態の入力装置1について、図1図5を参照して、より詳細に説明する。入力装置1は、第1固定電極7と、第2固定電極8と、第3固定電極9と、絶縁シート6と、弾性体5と、可動部材2と、に加えて、ハウジング10と、押し子13と、を備えている。
【0022】
以下の説明では、可動部材2から見て第1固定電極7及び第2固定電極8が配置された側を下とし、第1固定電極7及び第2固定電極8から見て可動部材2が配置された側を上とする。ただし、この規定は、入力装置1の使用方向を限定する趣旨ではない。押し子13の下には、可動部材2が配置されている。可動部材2の下には、弾性体5が配置されている。弾性体5の下には、絶縁シート6、第1固定電極7及び第2固定電極8が配置されている。第3固定電極9は、可動部材2の下に配置され、可動部材2に対向している。
【0023】
(2.1)ハウジング
ハウジング10は、カバー11と、ボディ12と、を備えている。カバー11とボディ12とが結合されることで、ハウジング10は、収容空間を形成する。ハウジング10は、収容空間に、第1固定電極7、第2固定電極8、第3固定電極9、絶縁シート6、弾性体5、可動部材2及び押し子13を収容する。
【0024】
ボディ12の形状は、直方体状である。ボディ12は、一面(上面)を開口した凹部120を有している。カバー11の形状は、平面視四角形(例えば矩形)のフィルム状である。「矩形」とは、正方形と長方形とを含む概念である。カバー11は、ボディ12の凹部120の開口を覆うようにしてボディ12に取り付けられている。
【0025】
ボディ12は、ストッパ122を有している。ストッパ122は、凹部120の底面121に対して突出している。上から見て、ストッパ122の形状は、環状(矩形枠状)である。ストッパ122は、凹部120の内周面に沿って設けられている。後述するように、ストッパ122は、可動部材2の移動を規制する。
【0026】
ボディ12は、台座部123を更に有している。台座部123は、凹部120の底面121から突出している。台座部123は、底面121の中央部から突出している。台座部123の形状は、円柱状である。
【0027】
カバー11は、第1面111と、第2面112と、を有している。第2面112は、押し子13及び可動部材2と対向する面である。第1面111は、第2面112とは反対側の面である。
【0028】
カバー11は、収容凹部113を有している。収容凹部113は、第2面112に形成されている。より詳細には、収容凹部113は、第2面112の中心に形成されている。収容凹部113には、押し子13が収容されている。
【0029】
カバー11は、操作部114を更に有している。操作部114は、第1面111に形成されている。より詳細には、操作部114は、第1面111の中心に形成されている。操作部114は、突起である。操作体U1(人の指先等:図3参照)は、操作部114に接触して、カバー11に操作力を加える。
【0030】
カバー11及びボディ12は、電気絶縁性を有している。カバー11及びボディ12は、例えば、合成樹脂を材料として形成されている。
【0031】
カバー11は、可撓性を有している。これにより、操作体U1は、ハウジング10内に収容された押し子13に対して、カバー11を介して操作力を付与することが可能である。すなわち、操作体U1がカバー11の操作部114に操作力を付与すると、カバー11が変形しながら、押し子13が操作力の方向(図2の紙面下方向)に移動する。
【0032】
なお、入力装置1は、カバー11を覆うように配置された操作板を備えていることが好ましい。操作体U1は、カバー11に直接触れるのではなく、操作板越しにカバー11に操作力を付与することが好ましい。
【0033】
(2.2)押し子
押し子13の形状は、円柱状である。押し子13は、電気絶縁性を有している。押し子13は、カバー11と可動部材2との間に配置されている。押し子13は、カバー11又は可動部材2に固定されている。押し子13は、カバー11に固定されていることが望ましい。押し子13は、カバー11に加えられた操作力を、可動部材2に伝達する。
【0034】
(2.3)可動部材
可動部材2は、クリック部材3と、可動電極4と、を有している。
【0035】
クリック部材3は、第1板材31と、第2板材32と、を含んでいる。第1板材31及び第2板材32の形状は、円盤状である。第1板材31及び第2板材32は、重ね合わされており、互いに機械的に接続されている。なお、クリック部材3は、第1板材31及び第2板材32のうち一方のみを含んでいてもよい。
【0036】
クリック部材3は、導電性を有している。本実施形態では、クリック部材3は、弾性を有する板材にて構成されている。クリック部材3は、例えば、ステンレス(SUS)等の金属板にて構成されている。クリック部材3の形状は、円盤状である。クリック部材3は、いわゆるメタルドームである。クリック部材3は、中央部が可動電極4から離れる方向に凸となるように湾曲したドーム状に形成されている。
【0037】
クリック部材3のうち外縁に沿った領域は、可動電極4に接触している。これにより、クリック部材3は、可動電極4に電気的に接続されている。また、クリック部材3は、可動電極4を介して、弾性体5に電気的に接続されている。さらに、クリック部材3は、第3固定電極9に対向している。
【0038】
クリック部材3は、押し子13から操作力が加えられる受圧部311を有している。受圧部311は、押し子13との接触面であって、クリック部材3の中央部である。クリック部材3は、押し子13と可動電極4との間に挟まれている。
【0039】
本実施形態では、クリック部材3は、押し子13に加わる操作力に応じて、反転動作を行うように構成されている。具体的には、クリック部材3は、操作力の大きさが所定の大きさに達するまではクリック部材3から押し子13に作用する荷重が増大し、操作力の大きさが所定の大きさに達すると、クリック部材3の一部(屈折部位301)が屈折してクリック部材3から押し子13に作用する荷重が減少する特性を有している。これにより、操作体U1(操作者)にはクリック感が与えられる。
【0040】
すなわち、クリック部材3は、屈折部位301を更に有している。本開示でいう「屈折部位」は、クリック部材3において、所定の大きさ以上の力が加わることで屈折(反転)した際に生じる凸部と凹部との境界部分をいう。ここで言う「凸部」とは、図3のクリック部材3の外周部(中心から離れた領域)であり、「凹部」とは、図3のクリック部材3の中心を含む領域である。クリック部材3に力が加えられていない状態では、屈折部位301は、クリック部材3における他の部位に対して外見上の区別がつかなくてもよい。
【0041】
屈折部位301は、クリック部材3の中央部(受圧部311)の周囲に設けられている。上下方向から見て、屈折部位301が占める領域は、円環状の領域である。屈折部位301は、第1板材31と第2板材32とに亘って設けられている。
【0042】
受圧部311が所定の大きさ以上の操作力で押されると、屈折部位301が変形(屈折)してクリック部材3が撓む。一例として、クリック部材3は、図3に示すように、クリック部材3の中央部(受圧部311)が押し子13から離れる方向(下)に凸となるドーム状に変形する。図3のように屈折部位301が変形することで、クリック部材3から押し子13に作用する荷重が減少する。
【0043】
屈折部位301の屈折に伴い、クリック部材3と第3固定電極9との間の距離が変化する。より詳細には、受圧部311は、屈折部位301の屈折に伴い、第3固定電極9に近づく。
【0044】
また、操作力が取り除かれると、クリック部材3は、操作力が加えられる前の形状に復帰する。
【0045】
可動電極4は、金属を材料として形成されている。可動電極4は、導電性を有している。可動電極4は、板材にて構成されている。可動電極4の形状は、枠状である。可動電極4の外周縁の形状は、矩形状である。可動電極4は、その中央部に、貫通孔40を有している。貫通孔40の形状は、円状である。可動電極4は、弾性体5とクリック部材3との間に挟まれている。
【0046】
可動電極4の弾性率は、弾性体5の弾性率よりも大きい。つまり、可動部材2は、弾性体5よりも弾性率が大きく、受圧部311に操作力が加えられると弾性体5を押す押圧部材(可動電極4)を有している。
【0047】
(2.4)弾性体
弾性体5は、導電性を有するゴムである。より詳細には、弾性体5は、絶縁体であるゴムの中に、カーボン粒子等の導電性粒子が均一に分散されることで形成されている。
【0048】
弾性体5は、全体として板状に形成されている。弾性体5の厚さ方向から見て、弾性体5の外周縁の形状は、矩形状である。弾性体5は、その中央部に、貫通孔50を有している。貫通孔50の形状は、円状である。貫通孔50の内側には、ボディ12の台座部123が配置されている。
【0049】
弾性体5は、ベース部51と、複数(図5では8つ)の突部52と、を有している。ベース部51の形状は、板状である。ベース部51の外周縁の形状は、矩形状である。複数の突部52は、ベース部51の厚さ方向の両面のうち、一方の面から突出している。ベース部51のうち、複数の突部52が設けられていない面は、可動電極4に接触している。
【0050】
複数の突部52は、ベース部51の周方向に並んでいる。より詳細には、矩形状のベース部51の4辺に対応する位置と、4つのコーナーに対応する位置と、にそれぞれ突部52が設けられている。
【0051】
弾性体5は、複数の突部52において第1固定電極7及び第2固定電極8に接触している。弾性体5がベース部51ではなく複数の突部52において第1固定電極7及び第2固定電極8に接触することで、弾性体5と第1固定電極7及び第2固定電極8との接触状態が安定する。
【0052】
可動部材2の受圧部311に操作力が加えられると、弾性体5は、可動部材2(可動電極4)から力を受けて、上下方向に圧縮される。操作力が取り除かれると、弾性体5は、操作力が加えられる前の形状に復帰する。
【0053】
(2.5)絶縁シート
絶縁シート6は、電気絶縁性を有している。絶縁シート6の概略形状は、矩形板状である。絶縁シート6は、その中央部に、貫通孔60を有している。貫通孔60の形状は、円状である。貫通孔60の内側には、ボディ12の台座部123が配置されている。また、絶縁シート6は、切欠き61を有している。切欠き61は、絶縁シート6の4つのコーナーのうち1つに設けられている。
【0054】
(2.6)固定電極
第1固定電極7、第2固定電極8及び第3固定電極9はそれぞれ、導電性を有する金属板からなる。第1固定電極7、第2固定電極8及び第3固定電極9は、互いに電気的に絶縁されている。第1固定電極7及び第2固定電極8は、第1固定電極7及び弾性体5間における静電容量C1の変化に関する情報を含む電気信号を出力する。
【0055】
また、第3固定電極9及びクリック部材3間には、両者間の距離L2に対応する静電容量C3が形成される。後述するように、第1固定電極7及び第3固定電極9は、第1固定電極7及び弾性体5間における静電容量C1と、第3固定電極9及びクリック部材3間における静電容量C3と、の合成容量の変化に関する情報を含む電気信号を出力する。
【0056】
第1固定電極7、第2固定電極8及び第3固定電極9は、インサート成形により、ボディ12と一体化されている。すなわち、ボディ12は、第1固定電極7、第2固定電極8及び第3固定電極9をインサート品としてインサート成形されている。第1固定電極7及び第2固定電極8は、弾性体5のうち、操作力の方向における一方側の面(弾性体5の下面)に対向している。
【0057】
第1固定電極7は、第1端71と、第2端72と、連結部73と、を有する。連結部73は、第1端71と第2端72とを結ぶ弧状に形成されている。第1固定電極7は、第1端71、第2端72及び連結部73からなる構造がC字状となるように形成されている。第1端71、第2端72及び連結部73は、ボディ12の台座部123の周囲に配置されている。第1端71、第2端72及び連結部73は、ボディ12の凹部120の底面121から露出している。
【0058】
さらに、第1固定電極7は、複数(図4では2つ)の第1端子74を有している。各第1端子74は、ボディ12を貫通して、ボディ12の外部に露出している。
【0059】
第2固定電極8は、舌部81と、第2端子82と、を有している。舌部81は、ボディ12の凹部120の底面121から露出している。第2端子82は、ボディ12を貫通して、ボディ12の外部に露出している。
【0060】
第1固定電極7及び第2固定電極8は、同一平面上に配置されている。より詳細には、第1固定電極7の第1端71、第2端72及び連結部73と、第2固定電極8の舌部81とが、同一平面上に配置されている。
【0061】
上から見て、第2固定電極8は、第1固定電極7と重ならない位置に配置されている。第2固定電極8は、第1端71と第2端72との間の空間に配置されている。より詳細には、第2固定電極8のうち舌部81が、第1端71と第2端72との間の空間に配置されている。第1固定電極7のうち弾性体5に対向している領域(第1端71、第2端72及び連結部73)の面積は、第2固定電極8のうち弾性体5に対向している領域(舌部81)の面積よりも大きい。
【0062】
第3固定電極9は、電極部91と、第3端子92と、を有している。電極部91は、ボディ12の台座部123の上面から露出するように配置されている。電極部91は、その中央部911が、周囲よりも突出している。電極部91は、クリック部材3の下方に配置されている。電極部91は、クリック部材3に対向している。より詳細には、電極部91は、可動電極4の貫通孔40を介して、クリック部材3に対向している。第3端子92は、ボディ12を貫通して、ボディ12の外部に露出している。
【0063】
複数の第1端子74、第2端子82及び第3端子92は、例えばプリント基板上の導電部材に対して、はんだ付けにより機械的に結合及び電気的に接続される。
【0064】
図2に示すように、第1固定電極7の連結部73と、弾性体5の複数の突部52のうち一部の突部52との間には、絶縁シート6が挟まれている。これにより、第1固定電極7が弾性体5に対して電気的に絶縁されている。すなわち、一部の突部52は、第1固定電極7に対向し、第1固定電極7に対して絶縁シート6(絶縁層)を介して電気的に絶縁される第1対向部である。
【0065】
第2固定電極8の舌部81は、絶縁シート6の切欠き61を介して、絶縁シート6の上方の空間に露出している。絶縁シート6の上方には、弾性体5が配置されている。第2固定電極8の舌部81と、弾性体5の複数の突部52のうち別の一部(1つ)の突部52(他の突部52と区別する場合、突部52aと称する。)とは、接触している。これにより、第2固定電極8が弾性体5に電気的に接続されている。すなわち、突部52aは、第2固定電極8に対向し、第2固定電極8に接触する第2対向部である。突部52aの下面には、更に突出した凸部521が設けられている。また、第2固定電極8のうち弾性体5に接触している部位とは異なる部位には、絶縁シート6の一部が接触している。
【0066】
(2.7)電子機器
入力装置1は、例えば、電子機器100と共に用いられる。電子機器100は、入力装置1からの入力信号を処理する。これにより、電子機器100は、第1固定電極7と弾性体5との間の静電容量C1を測定する。また、電子機器100は、入力装置1からの入力信号を処理することで、クリック部材3の屈折部位301の屈折(座屈変形)の有無を検知する。
【0067】
電子機器100は、制御部101と、第1端子部T1と、第2端子部T2と、第3端子部T3と、を有している。
【0068】
制御部101は、第1端子部T1、第2端子部T2及び第3端子部T3を介して入力される入力装置1からの入力信号を処理する。第1端子部T1は、第1固定電極7に電気的に接続されている。第2端子部T2は、第2固定電極8に電気的に接続されている。第3端子部T3は、第3固定電極9に電気的に接続されている。
【0069】
第1端子部T1と第2端子部T2との間の電路には、第1固定電極7及び弾性体5を対向電極とするコンデンサが接続されている。つまり、第1端子部T1が第1固定電極7に電気的に接続され、第1固定電極7が絶縁シート6を介して弾性体5に対向し、弾性体5が第2固定電極8に電気的に接続され、第2固定電極8が第2端子部T2に電気的に接続されている。
【0070】
第1端子部T1と第3端子部T3との間の電路には、第1固定電極7及び弾性体5を対向電極とするコンデンサと、第3固定電極9及びクリック部材3を対向電極とするコンデンサと、の直列回路が接続されている。つまり、第1端子部T1が第1固定電極7に電気的に接続され、第1固定電極7が絶縁シート6を介して弾性体5に対向している。さらに、弾性体5が可動電極4を介してクリック部材3に電気的に接続され、クリック部材3が第3固定電極9に対向し、第3固定電極9が第3端子部T3に電気的に接続されている。
【0071】
第1固定電極7と、第2固定電極8及び第3固定電極9の組と、のうち一方は、グランドに電気的に接続される。本実施形態では、第1端子部T1は、導電極であり、第2端子部T2及び第3端子部T3は、接地極である。そのため、第2固定電極8及び第3固定電極9の組が、グランドに電気的に接続される。この場合、クリック部材3は、第2固定電極8を介してグランドに電気的に接続されるので、クリック部材3をシールドとして用いることができ、ノイズを抑制できる。なお、第1端子部T1が接地極、第2端子部T2及び第3端子部T3が導電極であって、第1固定電極7がグランドに電気的に接続されてもよい。
【0072】
(3)動作例
以下、入力装置1が操作体U1から操作力を受けた際の動作例について説明する。
【0073】
可動電極4は、クリック部材3を支持しており、クリック部材3は、操作体U1からの操作力に応じて、可動電極4を弾性体5側(下方向)に押し込む。また、操作体U1からの操作力の大きさが所定の大きさ以上になると、クリック部材3の屈折部位301が屈折する。
【0074】
操作体U1の操作力により可動電極4が押し込まれると、弾性体5は、上下方向に圧縮され、上下方向と直交する方向に広がるように変形する。弾性体5の変形により、弾性体5と第1固定電極7との間の静電容量C1が変化する。そして、第1固定電極7及び第2固定電極8は、静電容量C1の変化に関する情報を含むアナログの電気信号を出力する。電子機器100の制御部101は、上記電気信号に基づいて、静電容量C1を測定する。また、制御部101は、静電容量C1に基づいて、入力装置1に加えられた操作力の大きさを求める。なお、制御部101は、第1固定電極7及び第2固定電極8から出力される上記電気信号に基づいて、入力装置1に加えられた操作力の大きさを直接求めてもよい。
【0075】
また、操作体U1から加えられる操作力の大きさが所定の大きさ以上となり、クリック部材3の屈折部位301が屈折すると、クリック部材3は、第3固定電極9に近づく。これにより、第3固定電極9とクリック部材3との間の静電容量C3が変化する。そして、第1固定電極7及び第3固定電極9は、静電容量C3の変化に関する情報を含むアナログの電気信号を出力する。より詳細には、第1固定電極7及び第3固定電極9は、静電容量C1と静電容量C3との合成容量に対応する情報を含む電気信号を出力する。電子機器100の制御部101は、上記電気信号に基づいて、静電容量C3、又は、静電容量C1と静電容量C3との合成容量を測定する。また、制御部101は、求められた静電容量C3又は合成容量に基づいて、クリック部材3の屈折部位301における屈折の有無を検知する。例えば、制御部101は、求められた静電容量C3又は合成容量の大きさが所定の閾値を超えることをもって、屈折部位301が屈折したことを検知する。
【0076】
なお、本実施形態では、屈折部位301が屈折すると、クリック部材3は、第3固定電極9に接触する。ただし、屈折部位301が屈折したときクリック部材3は、第3固定電極9に接触しなくてもよい。
【0077】
このように、制御部101は、入力装置1に加えられた操作力の大きさと、屈折部位301の屈折の有無と、を検知する。制御部101は、検知結果に基づいて、操作体U1によりなされた操作状態(操作入力)を判定可能である。制御部101で判定可能な操作入力は、例えば、入力装置1へのタッチ操作、プッシュ操作、及びクリック操作を含み得る。タッチ操作は、操作による荷重の大きさが所定値以下であり、かつ、屈折部位301が屈折していない状態を意味する。プッシュ操作は、操作による荷重の大きさが上記所定値よりも大きく、かつ、屈折部位301が屈折していない状態を意味する。クリック操作は、屈折部位301が屈折している状態(クリック感が生じた状態)を意味する。
【0078】
制御部101は、入力装置1に行われた操作入力がどの操作入力に対応するか判定し、その操作状態に対応する制御信号を外部(他の回路モジュール等)に出力する。
【0079】
(4)ストッパ
クリック部材3の受圧部311に加えられた操作力に応じて、弾性体5は上下方向に圧縮される。ここで、ボディ12のストッパ122により、弾性体5の圧縮量が規制されている。
【0080】
図2に示すように、受圧部311に操作力が加えられていないときは、弾性体5が非圧縮状態である。このとき、弾性体5とクリック部材3との間に挟まれた可動電極4は、可動電極4の下方に配置されたストッパ122に対して、上下方向に間隔をあけて対向している。
【0081】
受圧部311に操作力が加えられると、弾性体5が圧縮されながら、可動電極4が下方に移動する。つまり、可動電極4がストッパ122に近づく。操作力の大きさがある大きさを超えると、図3に示すように、可動電極4がストッパ122に接触する。これにより、可動電極4の移動が規制される。つまり、可動電極4は、これ以上は下方に移動できない。また、下方への可動電極4の移動が規制されることで、弾性体5の圧縮量が規制される。
【0082】
すなわち、ストッパ122は、可動部材2に押される弾性体5が所定の厚さ以下に圧縮されることを抑制するように可動部材2(可動電極4)の移動を規制する。言い換えると、可動部材2の移動がストッパ122に止められた際に、圧縮された弾性体5の厚さが所定の厚さまでしか圧縮されていない状態となるように、ストッパ122は、可動部材2の移動を規制する。所定の厚さは、凹部120の底面121からストッパ122の上面までの間の距離と略等しい。
【0083】
入力装置1にストッパ122を設けたことにより、弾性体5が一定の大きさ以上の荷重を受けることを抑制でき、これにより、弾性体5の劣化を抑制できる。すなわち、弾性体5の長寿命化を図ることができる。また、可動部材2(可動電極4)のストローク(移動範囲)が規制されるので、入力装置1の操作感を安定化させられる。
【0084】
ストッパ122は、少なくとも可動部材2(可動電極4)のうち外縁に沿った領域に接触することで、可動部材2の移動を規制する。また、ストッパ122は、可動部材2(可動電極4)のうち、可動部材2(可動電極4)の中心(貫通孔40)を囲む仮想線V1(図5参照)上に並んだ複数の箇所に接触することで、可動部材2(可動電極4)の移動を規制する。ここでは、仮想線V1は、矩形状の可動電極4の外縁に沿った矩形状の線である。可動電極4は、少なくともその4辺のそれぞれにおいてストッパ122に接触する。この構成では、ストッパ122と可動電極4とが1箇所のみにおいて接触する場合と比較して、可動電極4が傾きにくい。つまり、ストッパ122と可動電極4とが接触した際に、可動電極4の厚さ方向が上下方向に沿った状態を維持させやすい。
【0085】
(変形例1)
以下、変形例1に係る入力装置1Aについて、図6を用いて説明する。実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0086】
本変形例1の入力装置1Aは、スイッチSW1を更に備えている。スイッチSW1は、メカニカルスイッチであってもよいし、半導体スイッチであってもよい。スイッチSW1は、3つの接点201、202、203を有している。スイッチSW1は、c接点を構成する。接点201は、電子機器100の第2端子部T2に電気的に接続されている。接点202は、第2固定電極8に電気的に接続されている。接点203は、第3固定電極9に電気的に接続されている。
【0087】
スイッチSW1は、接点201と接点202とが導通し接点201と接点203とが非導通となる第1状態と、接点201と接点203とが導通し接点201と接点202とが非導通となる第2状態と、を切替え可能に構成されている。すなわち、入力装置1Aは、第2固定電極8に電気的に接続される第1状態と、第3固定電極9に電気的に接続される第2状態と、が切り替わる接点201を備えている。スイッチSW1の第1状態と第2状態との切替えは、電子機器100の制御部101により制御される。
【0088】
接点201と第1固定電極7とのうち一方は、グランドに電気的に接続される。本変形例1では、第1端子部T1は、導電極であり、第2端子部T2は、接地極である。そのため、接点201がグランドに電気的に接続される。なお、第1端子部T1が接地極、第2端子部T2が導電極であって、第1固定電極7がグランドに電気的に接続されてもよい。
【0089】
スイッチSW1が第1状態のとき、入力装置1は、弾性体5と第1固定電極7との間の静電容量C1の変化に関する情報を含む電気信号を出力する。これにより、制御部101は、入力装置1に加えられた操作力の大きさを検知できる。一方で、スイッチSW1が第2状態のとき、入力装置1は、第3固定電極9とクリック部材3との間の静電容量C3の変化に関する情報を含む電気信号を出力する。これにより、制御部101は、屈折部位301の屈折の有無を検知できる。
【0090】
つまり、スイッチSW1の第1状態と第2状態とが切り替わることによって、入力装置1は、入力装置1に加えられた操作力の大きさの検知に係る電気信号と、屈折部位301の屈折の有無の検知に係る電気信号と、を選択的に出力する。制御部101は、スイッチSW1の第1状態と第2状態との切替えを、例えば、所定の時間が経過するごとに行ってもよいし、ユーザインタフェースに対する操作に応じて行ってもよい。
【0091】
(変形例2)
以下、変形例2に係る入力装置1Bについて、図7を用いて説明する。実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0092】
実施形態の入力装置1では、ストッパ122は、弾性体5に対して外側に設けられていた。これに対して、本変形例2の入力装置1Bでは、ストッパ122Bは、弾性体5に対して内側に設けられている。より詳細には、ストッパ122Bは、ボディ12の台座部123を囲むように形成されている。ストッパ122Bは、台座部123とつながっている。上から見て、ストッパ122Bの形状は、台座部123の形状に沿っており、環状である。
【0093】
実施形態と同様に、可動電極4は、操作体U1の操作力により下方向に移動し、弾性体5を上下方向に圧縮する。図7に、操作力により移動する前の可動電極4を実線で示し、操作力により移動した後の可動電極4の断面の位置を2点鎖線で示す。可動電極4は、操作力により移動して、ストッパ122Bに接触する。これにより、可動電極4の移動が規制される。
【0094】
可動部材2において、可動電極4(枠状部)は、枠状に形成されている。すなわち、可動部材2は、枠状部を有している。ストッパ122Bは、少なくとも枠状部のうち内縁に沿った領域に接触することで、可動部材2の移動を規制する。より詳細には、ストッパ122Bは、枠状部の内縁の全周に亘る領域に接触する。
【0095】
なお、本変形例2において、弾性体5に対して外側の領域にも、実施形態で説明したようなストッパ122が設けられていてもよい。つまり、入力装置1Bは、弾性体5に対して外側の領域に設けられるストッパ122と、内側の領域に設けられるストッパ122Bと、の両方を備えていてもよい。
【0096】
(実施形態のその他の変形例)
以下、実施形態のその他の変形例を列挙する。以下の変形例は、適宜組み合わせて実現されてもよい。また、以下の変形例は、上述の各変形例と適宜組み合わせて実現されてもよい。
【0097】
ストッパ122は、周方向において連続した部材に限定されない。ストッパ122は、周方向に分割された複数の部材を含んでいてもよい。
【0098】
第2固定電極8は、複数の部材から構成されていてもよい。例えば、第2固定電極8は、実施形態の第2固定電極8に相当する構成に加えて、これの表面に形成された導電性部材を更に備えていてもよい。
【0099】
第3固定電極9のうちクリック部材3との対向面には、電気絶縁性を有する部材が配置されていてもよい。
【0100】
可動部材2は、クリック部材3を有する一方で、可動電極4を有していなくてもよい。この場合、クリック部材3は、弾性体5に接触することで、可動電極4を介さずに弾性体5に電気的に接続されていればよい。
【0101】
可動部材2は、可動電極4又は可動電極4に代わる電気絶縁性部材を有する一方で、クリック部材3を有していなくてもよい。つまり、可動部材2が屈折部位301を有することは必須ではない。可動部材2は、少なくとも弾性体5を第1固定電極7及び第2固定電極8に向かって押すように構成されていればよい。
【0102】
入力装置1は、各種電子機器への入力に用いる装置として用いられて人に操作される構成に限らず、例えば機器の位置検知に用いられてもよい。機器が所定の位置に移動することで、所定の位置に設置された入力装置1に、機器から操作力が加えられ、入力装置1の操作状態が変化する。
【0103】
第1固定電極7と弾性体5との間の絶縁層は、絶縁シート6により構成されることに限定されない。絶縁層は、例えば、空気により構成されてもよい。つまり、第1固定電極7と弾性体5との間にエアギャップを形成するように、第1固定電極7と弾性体5との位置関係を規制する構造が入力装置1に備えられていてもよい。
【0104】
弾性体5は、複数の部材に分割されていてもよい。例えば、弾性体5は、第1固定電極7に対向し、第1固定電極7に対して絶縁シート6(絶縁層)を介して電気的に絶縁される第1対向部と、第2固定電極8に対向し、第2固定電極8に接触する第2対向部と、に分割されていてもよい。この場合、第1対向部及び第2対向部は、直接電気的に接続されていてもよいし、可動部材2を介して電気的に接続されていてもよい。
【0105】
(まとめ)
以上説明した実施形態等から、以下の態様が開示されている。
【0106】
第1の態様に係る入力装置(1、1A、1B)は、第1固定電極(7)と、第2固定電極(8)と、弾性体(5)と、可動部材(2)と、を備える。第2固定電極(8)は、第1固定電極(7)に対して電気的に絶縁されている。弾性体(5)は、導電性を有する。弾性体(5)は、第1固定電極(7)及び第2固定電極(8)に対向する。可動部材(2)は、操作力が加えられる受圧部(311)を含む。可動部材(2)は、受圧部(311)に操作力が加えられると、弾性体(5)を第1固定電極(7)及び第2固定電極(8)に向かって押す。第1固定電極(7)と弾性体(5)とは、絶縁層を介して電気的に絶縁されている。第2固定電極(8)と弾性体(5)とは、接触している。
【0107】
上記の構成によれば、第1固定電極(7)及び第2固定電極(8)を測定用の端子として用いて測定される静電容量(C1)は、第2固定電極(8)と弾性体(5)とが絶縁層を介して電気的に絶縁されている場合に測定される静電容量と比較して大きくなる。これにより、静電容量の変化を捉えやすくなる。
【0108】
また、第2の態様に係る入力装置(1、1A、1B)では、第1の態様において、可動部材(2)は、クリック部材(3)を有する。クリック部材(3)は、受圧部(311)と、屈折部位(301)と、を含む。屈折部位(301)は、受圧部(311)が所定の大きさ以上の力で押されると屈折する。
【0109】
上記の構成によれば、操作者は、クリック部材(3)を操作する際に、屈折部位(301)が屈折することによる節度感(クリック感)を与えられる。
【0110】
また、第3の態様に係る入力装置(1、1A、1B)は、第2の態様において、クリック部材(3)に対向する第3固定電極(9)を更に備える。クリック部材(3)は、導電性を有する。クリック部材(3)は、弾性体(5)に接触している。受圧部(311)は、屈折部位(301)の屈折に伴い、第3固定電極(9)に近づく。
【0111】
上記の構成によれば、第1固定電極(7)及び弾性体(5)の間の静電容量(C1)と、クリック部材(3)及び第3固定電極(9)の間の静電容量(C3)との合成容量を、第1固定電極(7)及び第3固定電極(9)を用いて測定できる。また、測定した合成容量に基づいて、屈折部位(301)の屈折を検出できる。しかも、クリック部材(3)と第3固定電極(9)とを接触させ、クリック部材(3)と第3固定電極(9)との導通を検出することにより屈折部位(301)の屈折を検出する場合と比較して、接触抵抗等の影響を受けずに、安定して検出できる。
【0112】
また、第4の態様に係る入力装置(1、1A、1B)では、第3の態様において、第1固定電極(7)と、第2固定電極(8)及び第3固定電極(9)の組と、のうち一方は、グランドに電気的に接続される。
【0113】
上記の構成によれば、簡素な構成により、第1固定電極(7)、第2固定電極(8)及び第3固定電極(9)から信号を出力できる。
【0114】
また、第5の態様に係る入力装置(1A)は、第3の態様において、接点(201)を更に備える。接点(201)は、第2固定電極(8)に電気的に接続される状態と、第3固定電極(9)に電気的に接続される状態と、が切り替わる。接点(201)と第1固定電極(7)とのうち一方は、グランドに電気的に接続される。
【0115】
上記の構成によれば、第4の態様と比較して、入力装置(1A)の出力端子の個数を減らせる。
【0116】
また、第6の態様に係る入力装置(1、1A、1B)では、第1~5の態様のいずれか1つにおいて、第1固定電極(7)のうち弾性体(5)に対向している領域の面積は、第2固定電極(8)のうち弾性体(5)に対向している領域の面積よりも大きい。
【0117】
上記の構成によれば、第1固定電極(7)と弾性体(5)との間の静電容量(C1)が比較的大きくなる。これにより、静電容量(C1)の変化を捉えやすくなる。
【0118】
また、第7の態様に係る入力装置(1、1A、1B)では、第1~6の態様のいずれか1つにおいて、第1固定電極(7)は、第1端(71)と、第2端(72)と、連結部(73)と、を有するC字状に形成されている。連結部(73)は、第1端(71)と第2端(72)とを結ぶ弧状に形成されている。第2固定電極(8)は、第1端(71)と第2端(72)との間の空間に配置されている。
【0119】
上記の構成によれば、第1固定電極(7)の面積が第2固定電極(8)の面積と比較して大きくなるように設計しやすい。
【0120】
また、第8の態様に係る入力装置(1、1A、1B)は、第1~7の態様のいずれか1つにおいて、ストッパ(122、122B)を更に備える。ストッパ(122、122B)は、可動部材(2)に押される弾性体(5)が所定の厚さ以下に圧縮されることを抑制するように可動部材(2)の移動を規制する。
【0121】
上記の構成によれば、弾性体(5)が一定の大きさ以上の荷重を受けることを抑制でき、これにより、弾性体(5)の劣化を抑制できる。すなわち、弾性体(5)の長寿命化を図ることができる。また、可動部材(2)のストローク(移動範囲)が規制されるので、入力装置(1、1A、1B)の操作感を安定化させられる。
【0122】
また、第9の態様に係る入力装置(1、1A)では、第8の態様において、ストッパ(122)は、少なくとも可動部材(2)のうち外縁に沿った領域に接触することで、可動部材(2)の移動を規制する。
【0123】
上記の構成によれば、ストッパ(122)の構成を簡素な構成とすることができる。
【0124】
また、第10の態様に係る入力装置(1B)では、第8又は9の態様において、可動部材(2)は、枠状の枠状部(可動電極4)を有する。ストッパ(122B)は、少なくとも枠状部のうち内縁に沿った領域に接触することで、可動部材(2)の移動を規制する。
【0125】
上記の構成によれば、ストッパ(122B)の構成を簡素な構成とすることができる。
【0126】
また、第11の態様に係る入力装置(1、1A、1B)では、第8~10の態様のいずれか1つにおいて、ストッパ(122、122B)は、可動部材(2)のうち、所定の仮想線(V1)上に並んだ複数の箇所に接触することで、可動部材(2)の移動を規制する。所定の仮想線(V1)は、可動部材(2)の中心を囲む。
【0127】
上記の構成によれば、ストッパ(122、122B)と可動部材(2)とが1箇所のみにおいて接触する場合と比較して、可動部材(2)が傾きにくい。
【0128】
第1の態様以外の構成については、入力装置(1、1A、1B)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【0129】
また、次の第12の態様に係る構成は、第1の態様の構成を必須とすることなく実現されてもよい。第12の態様に係る入力装置(1、1A、1B)は、第1固定電極(7)と、第2固定電極(8)と、弾性体(5)と、可動部材(2)と、ストッパ(122、122B)と、を備える。第2固定電極(8)は、第1固定電極(7)に対して電気的に絶縁されている。弾性体(5)は、導電性を有する。弾性体(5)は、第1固定電極(7)及び第2固定電極(8)に対向する。可動部材(2)は、操作力が加えられる受圧部(311)を含む。可動部材(2)は、受圧部(311)に操作力が加えられると、弾性体(5)を第1固定電極(7)及び第2固定電極(8)に向かって押す。第1固定電極(7)と弾性体(5)とは、絶縁層(第1の絶縁層)を介して電気的に絶縁されている。ストッパ(122、122B)は、可動部材(2)に押される弾性体(5)が所定の厚さ以下に圧縮されることを抑制するように可動部材(2)の移動を規制する。
【0130】
上記の構成によれば、弾性体(5)が一定の大きさ以上の荷重を受けることを抑制でき、これにより、弾性体(5)の劣化を抑制できる。すなわち、弾性体(5)の長寿命化を図ることができる。また、可動部材(2)のストローク(移動範囲)が規制されるので、入力装置(1、1A、1B)の操作感を安定化させられる。
【0131】
第12の態様において、第2固定電極(8)と弾性体(5)とは、接触していてもよいし、第2の絶縁層を介して電気的に絶縁されていてもよい。第2の絶縁層は、第1の絶縁層と一体であってもよいし、別体であってもよい。
【符号の説明】
【0132】
1、1A、1B 入力装置
2 可動部材
3 クリック部材
4 可動電極(枠状部)
5 弾性体
7 第1固定電極
8 第2固定電極
9 第3固定電極
71 第1端
72 第2端
73 連結部
122、122B ストッパ
201 接点
301 屈折部位
311 受圧部
V1 仮想線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7