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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-16
(45)【発行日】2024-05-24
(54)【発明の名称】格納装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/02 20060101AFI20240517BHJP
   B65H 19/12 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
H05K13/02 B
B65H19/12 B
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2023510200
(86)(22)【出願日】2021-10-25
(86)【国際出願番号】 JP2021039262
(87)【国際公開番号】W WO2022208958
(87)【国際公開日】2022-10-06
【審査請求日】2023-08-01
(31)【優先権主張番号】P 2021059181
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 寛昭
(72)【発明者】
【氏名】礒端 美伯
【審査官】板澤 敏明
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-011216(JP,A)
【文献】特開2013-046024(JP,A)
【文献】特開2015-051503(JP,A)
【文献】国際公開第2014/118994(WO,A1)
【文献】米国特許第06619526(US,B1)
【文献】国際公開第2019/239475(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00-13/08
B65H 19/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品を収納したキャリアテープのロール体を格納し、前記ロール体を部品搭載装置に供給する格納装置であって、
前記ロール体を出し入れする開口が設けられた格納容器と、
前記格納容器を前記開口が上方に向く第1の位置と前記開口が側方を向く第2の位置との間で変位自在に保持する保持部と、
を備えた、
格納装置。
【請求項2】
前記保持部は、前記第1の位置に位置した状態の前記格納容器の前記開口の上方に位置する脱落防止部と、前記第2の位置に位置した状態の前記格納容器に前記開口を通じて前記ロール体が出入りすることを許容するロール体出入口とを有する、
請求項1に記載の格納装置。
【請求項3】
前記格納容器は前記ロール体を前記ロール体の中心軸線がほぼ水平となる縦姿勢の状態で格納する、
請求項1または2に記載の格納装置。
【請求項4】
前記格納容器はJ字或いはU字の形状を有する主部材と、前記主部材の両側部に設けられた一対の側部材と、を有する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の格納装置。
【請求項5】
前記格納容器は前記保持部に設けられた円弧状のガイド部に対してスライドすることにより前記第1の位置と前記第2の位置との間を変位する、
請求項4に記載の格納装置。
【請求項6】
前記格納容器を前記第1の位置と前記第2の位置との間で変位させる操作レバーをさらに備えた、
請求項5に記載の格納装置。
【請求項7】
前記操作レバーは前記格納容器から延びて前記保持部の外部へ突出している、
請求項6に記載の格納装置。
【請求項8】
前記ロール体から引き出された前記キャリアテープを保持するテープ保持部をさらに備えた、
請求項1から3のいずれか一項に記載の格納装置。
【請求項9】
前記テープ保持部は、前記キャリアテープの送り孔と係合可能な送り孔係合部を有する、
請求項8に記載の格納装置。
【請求項10】
前記ロール体から引き出された前記キャリアテープを保持するテープ保持部をさらに備えた、
請求項4から7のいずれか一項に記載の格納装置。
【請求項11】
前記テープ保持部は、前記キャリアテープの送り孔と係合可能な送り孔係合部を有する、
請求項10に記載の格納装置。
【請求項12】
前記テープ保持部を前記側部材に設けた、
請求項10または11に記載の格納装置。
【請求項13】
前記第1の位置に前記格納容器が位置しているとき、前記テープ保持部は前記キャリアテープを水平に保持する、
請求項10から12のいずれか一項に記載の格納装置。
【請求項14】
前記格納容器は前記保持部に設けられた円弧状のガイド部に対してスライドすることにより前記第1の位置と前記第2の位置との間を変位する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の格納装置。
【請求項15】
前記格納容器を前記第1の位置と前記第2の位置との間で変位させる操作レバーをさらに備えた、
請求項14に記載の格納装置。
【請求項16】
前記操作レバーは前記格納容器から延びて前記保持部の外部へ突出している、
請求項15に記載の格納装置。
【請求項17】
前記ロール体から引き出された前記キャリアテープを保持するテープ保持部を備え、
前記第1の位置に前記格納容器が位置しているとき、前記テープ保持部は前記キャリアテープを水平に保持する、
請求項14から16のいずれか一項に記載の格納装置。
【請求項18】
前記保持部は、前記部品搭載装置の位置決め部と係合可能な被係合部を有する、
請求項1から17のいずれか一項に記載の格納装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、部品を収納したキャリアテープのロール体を格納する格納装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、基板に部品を搭載する部品搭載装置に用いられる部品供給ユニットとして、部品を収納したキャリアテープを搬送して所定の部品供給口に部品を供給するテープフィーダが知られている。キャリアテープはテープ保持体としてのリールの巻芯に巻き付けられており、キャリアテープの運搬、保管およびテープフィーダに対するセット等はリールに巻き付けられた状態のまま行われる。
【0003】
また、上記リールのようなテープ保持体をなくし、キャリアテープを無芯の状態で円盤状に巻いたロール体の状態で運搬、保管およびテープフィーダに対するセット等を行うようにすることも提案されている(例えば、下記の特許文献1)。特許文献1では、一部が開口したケース状の格納装置にロール体を格納し、そのロール体を格納した格納装置をテープフィーダに併設できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2020/202737号
【発明の概要】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている格納装置では、格納装置の姿勢を変えるとロール体が格納装置から不意に飛び出してしまう可能性がある。このため、ロール体を収納した状態で格納装置を運搬する作業の際はロール体の飛び出しに注意を払う必要があった。
【0006】
本開示は、格納しているロール体が不意に飛び出すことを抑制できる格納装置を提供することを目的とする。
【0007】
本開示の格納装置は、部品を収納したキャリアテープのロール体を格納し、ロール体を部品搭載装置に供給する格納装置であって、ロール体を出し入れする開口が設けられた格納容器と、格納容器を開口が上方に向く第1の位置と開口が側方を向く第2の位置との間で変位自在に保持する保持部と、を備えた。
【0008】
本開示によれば、格納しているロール体が不意に飛び出すことを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本開示の一実施の形態におけるテープカセットを備えた部品搭載装置の要部側面図である。
図2図2は、本開示の一実施の形態における部品搭載装置の部品供給部の側面図である。
図3図3は、本開示の一実施の形態における部品搭載装置の部品供給部の構成要素を示す側面図である。
図4図4は、本開示の一実施の形態における部品搭載装置が備えるテープカセットをこれに格納されたキャリアテープのロール体とともに示す斜視図である。
図5図5は、本開示の一実施の形態におけるテープカセットの側面図である。
図6図6は、本開示の一実施の形態におけるテープカセットの斜視図である。
図7図7は、本開示の一実施の形態におけるテープカセットの分解斜視図である。
図8A図8Aは、本開示の一実施の形態におけるテープカセットが備えるフレームの側面図である。
図8B図8Bは、本開示の一実施の形態におけるテープカセットが備えるフレームの側面図である。
図9図9は、本開示の一実施の形態におけるテープカセットが備えるフレームの側断面図である。
図10図10は、本開示の一実施の形態におけるテープカセットの側断面図である。
図11図11は、本開示の一実施の形態におけるテープカセットの側断面図である。
図12図12は、本開示の一実施の形態におけるテープカセットの斜視図である。
図13A図13Aは、本開示の一実施の形態における格納カセットにキャリアテープのロール体を出し入れする様子を示すテープカセットの側面図である。
図13B図13Bは、本開示の一実施の形態における格納カセットにキャリアテープのロール体を出し入れする様子を示すテープカセットの側面図である。
図13C図13Cは、本開示の一実施の形態における格納カセットにキャリアテープのロール体を出し入れする様子を示すテープカセットの側面図である。
図14図14は、本開示の一実施の形態における部品搭載装置の一部の側断面図である。
図15図15は、本開示の一実施の形態における部品搭載装置の一部の側断面図である。
図16A図16Aは、本開示の一実施の形態におけるテープカセットの取り付け手順を示す部品搭載装置の一部の側断面図である。
図16B図16Bは、本開示の一実施の形態におけるテープカセットの取り付け手順を示す部品搭載装置の一部の側断面図である。
図17A図17Aは、本開示の一実施の形態におけるロール体の移動の様子を示す部品搭載装置の一部の側断面図である。
図17B図17Bは、本開示の一実施の形態におけるロール体の移動の様子を示す部品搭載装置の一部の側断面図である。
図18A図18Aは、本開示の一実施の形態におけるテープカセットの取り外し手順を示す部品搭載装置の一部の側断面図である。
図18B図18Bは、本開示の一実施の形態におけるテープカセットの取り外し手順を示す部品搭載装置の一部の側断面図である。
図19A図19Aは、本開示の一実施の形態におけるテープカセットの取り付け手順を示す部品搭載装置の一部の側断面図である。
図19B図19Bは、本開示の一実施の形態におけるテープカセットの取り付け手順を示す部品搭載装置の一部の側断面図である。
図20A図20Aは、本開示の一実施の形態におけるロール体の移動の様子を示す部品搭載装置の一部の側断面図である。
図20B図20Bは、本開示の一実施の形態におけるロール体の移動の様子を示す部品搭載装置の一部の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。図1は本開示の一実施の形態における部品搭載装置1Tの要部側面図を示している。部品搭載装置1Tは、上流工程から受け取った基板KBに部品BHを搭載して下流工程に搬出する一連の作業(部品搭載作業)を繰り返し実行する装置であり、部品搭載装置本体部1Aと部品供給部1Bを備えている。
【0011】
図1において、部品搭載装置本体部1Aは、基台11、基板搬送部12、搭載ヘッド13およびヘッド移動機構14を備えている。基板搬送部12はコンベア機構から成り、上流工程の装置から受け取った基板KBを水平方向に搬送して所定の作業位置に位置決めする。本実施の形態では、部品搭載装置1Tにおける基板KBの搬送方向をX方向(横方向)とし、上下方向をZ方向とする。また、X方向とZ方向の双方に直交する方向をY方向(前後方向)とする。
【0012】
図1において、搭載ヘッド13は下方に延びた複数のノズル13Nを備えている。搭載ヘッド13は各ノズル13Nに部品BHを吸着させるための真空吸引力を発生させることができる。ヘッド移動機構14は例えばXYテーブルから成り、搭載ヘッド13をXY面内で移動させる。
【0013】
図2は、部品搭載装置1Tの部品供給部1Bの側面図である。図1および図2において、部品供給部1Bは、台車21、テープカセット22およびテープフィーダ23を備えている。台車21は基台11から後方(図1および図2それぞれの左方)に延びるとともにX方向に対向して配置された左右一対の台車ガイド11Gと、同じく後方に延びるとともにX方向に対向して配置された左右一対の台車保持部11Hによって支持されている。
【0014】
図3は、部品搭載装置1Tの部品供給部1Bの構成要素を示す側面図である。図4は、部品搭載装置1Tが備えるテープカセット22をこれに格納されたキャリアテープCTのロール体RTとともに示す斜視図である。図2および図3において、台車21はフロアFL上を移動自在なベース部31を有している。ベース部31の後部には、全体として平板状に形成されたカセット装着部32が設けられている。ベース部31の上部にはフィーダベース33が備えられている。
【0015】
テープフィーダ23は、部品搭載装置本体部1Aに部品BHを供給する部品供給ユニットの一種である。テープフィーダ23は、下端に設けられたT字断面の直線状のスライド部23Tをフィーダベース33の上面に設けられたスロット33Sにスライドさせながら挿入することで、フィーダベース33に装着することができる(図3)。フィーダベース33には複数のテープフィーダ23をX方向に並べて取り付けることが可能である。
【0016】
テープフィーダ23は部品BHが収納されたキャリアテープCTを搬送することによって、所定の部品供給口23K(図1および図2)に部品BHを供給する。キャリアテープCTには長手方向に一定間隔で送り孔SHが設けられている(図4)。テープフィーダ23は図示しないスプロケットの外周歯をキャリアテープCTの送り孔SHに係止させながら回転することで、キャリアテープCTを部品供給口23Kに向けて搬送する。
【0017】
図2において、テープフィーダ23は後端部にテープ入口23Gを備えている。本実施の形態におけるテープフィーダ23はいわゆるオートロードフィーダであり、テープ入口23Gに挿入されたキャリアテープCTを自動で検知して搬送を開始する。テープ入口23Gにはテープフィーダ23が現に搬送しているキャリアテープCT(カレントテープ)が部品切れとなる前から、補充用のキャリアテープCT(補充テープ)を挿入しておくことができる。テープフィーダ23は、テープ入口23Gに補充テープが挿入されている場合には、カレントテープが部品切れになった(カレントテープの後尾部がテープフィーダ23内の所定の位置を通過した)タイミングで補充テープの搬送を開始する。
【0018】
テープカセット22はキャリアテープCTのロール体RTを保持する部材であり、台車21に取り付けられている(図1および図2)。ここで「キャリアテープCTのロール体RT」とは、キャリアテープCTが無芯の状態で(すなわちリールなしで)円盤状に巻かれたものをいう(図4も参照)。テープカセット22の詳細については後述する。テープフィーダ23は、テープカセット22に保持されたキャリアテープCTのロール体RT(以下、単に「ロール体RT」と称する)からキャリアテープCTを引き出して搬送し、部品BHを供給する。
【0019】
部品搭載装置1Tが部品搭載作業を行うときには、先ず、基板搬送部12が作動して外部から基板KBを搬入し、所定の作業位置に位置決めする。基板搬送部12によって基板KBが作業位置に位置決めされたら、テープフィーダ23が部品供給口23Kに部品BHを供給する動作と、ヘッド移動機構14が搭載ヘッド13を移動させる動作とを連動させることによって、搭載ターンを繰り返し実行する。
【0020】
1つの搭載ターンは、搭載ヘッド13がテープフィーダ23の上方位置に移動する動作、搭載ヘッド13がノズル13Nを下降させてテープフィーダ23が供給する部品BHを吸着(ピックアップ)する動作、搭載ヘッド13が基板KBの上方位置に移動して基板KB上の目標搭載位置の上方に部品BHを移動させる動作、および搭載ヘッド13が目標搭載位置の上方からノズル13Nを下降させて目標搭載位置に部品BHを搭載する動作から成る。搭載ターンが繰り返し実行されることによって、基板KBに搭載されるべき全ての部品BHが搭載されたら基板搬送部12が作動し、基板KBを下流工程の装置に搬出する。これにより基板KBの1枚当たりの部品搭載作業が終了する。
【0021】
次に、テープカセット22について説明する。図5は、テープカセット22の側面図である。図6は、テープカセット22の斜視図である。図7は、テープカセット22の分解斜視図である。図8Aおよび図8Bは、テープカセット22が備えるフレーム61の側面図である。図5および図6において、テープカセット22は、格納容器41と、格納容器41を保持する保持部42を備えている。図7に示すように、格納容器41は、主部材51と、主部材51の幅方向(左右方向)の両側に設けられた左右一対の側部材52とを備えて構成されている。
【0022】
図5図8Aおよび図8Bにおいて、主部材51と左右の側部材52によって囲まれる空間(格納空間41S)は、格納容器41が有する開口41Kによって外部と繋がっている。このため開口41Kを通じて格納容器41の内部(格納空間41S)にロール体RTを挿入することができる。このため、格納容器41(格納空間41S)内にロール体RTを縦姿勢(中心軸線CJが水平となる姿勢)で格納することができる(図4)。
【0023】
図7において、主部材51は全体としてJ字形状を有しており、円弧状の円弧部51aと、円弧部51aの一端側から直線状に延びた直線部51bを備えている。各側部材52は枠体53と側板54を備えている。図8Aおよび図8Bに示すように、枠体53は主部材51の側面形状とほぼ同じ側面形状を有するJ字形状に形成されており、主部材51と同様に円弧部53aと直線部53bを備えている。側板54は枠体53に取り付けられている。
【0024】
図4図5図8Aおよび図8Bにおいて、左右の側部材52それぞれの枠体53の円弧部53aには、操作レバー55が設けられている。操作レバー55は円弧部53aの外側(中心から離れる側)に向かって延びており、保持部42の後方に突出している。
【0025】
図9は、テープカセット22が備えるフレーム61の側断面図である。図7および図9において、保持部42は、全体として横を向いたU字形状を有する左右一対のフレーム61、複数の連結部62およびカバー板63を備えている。左右のフレーム61それぞれの上部(フレーム上部61a)と下部(フレーム下部61b)は互いに平行な方向(水平方向)に延びている。複数の連結部62はそれぞれ左右方向(X方向)に延びた棒状若しくは板状の部材であり、左右のフレーム61のフレーム上部61a同士およびフレーム下部61b同士をそれぞれ連結している。カバー板63は一方のフレーム61の外側に設けられている。
【0026】
図9において、フレーム61の内周面には円弧状のガイド部61gが形成されている。ガイド部61gは格納容器41の円弧部53aの外周面56(図8Aおよび図8B)をスライド自在にガイドする機能を有する。このため格納容器41は、円弧部53aの中心を通る軸(X方向に平行な軸)を中心にして、保持部42内で回転方向に移動(揺動)することができる。
【0027】
図10および図11は、テープカセット22の側断面図である。図12は、テープカセット22の斜視図である。図9図10および図11において、フレーム下部61bの前端には開放側ストッパ面64が形成されている。格納容器41の枠体53の円弧部53aと直線部53bとの間の境界部には、段差面53eが形成されている。また、フレーム下部61bの上端(後端)には閉止側ストッパ面65が形成されている。
【0028】
操作レバー55を上方位置から下方位置に移動させる操作を行うと、格納容器41は図8Bおよび図11の反時計回りに回転し、操作レバー55が閉止側ストッパ面65に当接したところで格納容器41の回転移動が停止する(図8Aおよび図10)。操作レバー55が閉止側ストッパ面65に当接した状態では、格納容器41は開口41Kを上方に向けた姿勢に位置する(図6図8Aおよび図10)。以下、このように開口41Kを上方に向けた格納容器41の位置を「第1の位置」と称する。
【0029】
一方、操作レバー55を下方位置から上方位置へ移動させる操作を行うと、格納容器41は図8Aおよび図10の時計回りに回転し、段差面53eが開放側ストッパ面64に当接したところで格納容器41の回転移動が静止する(図8Bおよび図11)。格納容器41の段差面53eが開放側ストッパ面64に当接した状態では、格納容器41は開口41Kを側方(前方。図8Bおよび図11における右方)に向けた姿勢に位置する(図8B図11および図12)。以下、このように開口41Kを側方に向けた格納容器41の位置を「第2の位置」と称する。
【0030】
このように本実施の形態において、テープカセット22は、ロール体RTを出し入れする開口41Kが設けられた格納容器41と、格納容器41を開口41Kが上方に向く第1の位置と開口41Kが側方を向く第2の位置との間で変位自在に保持する保持部42とを備える。格納容器41はJ字の形状を有する主部材51と、主部材51の両側部に設けられた一対の側部材52とを有しており、保持部42に設けられた円弧状のガイド部61gに沿って主部材51がスライドすることにより第1の位置と第2の位置との間で変位する。また、格納容器41から保持部42の外部へ突出して延びる操作レバー55は、格納容器41を第1の位置と第2の位置との間で変位させる操作を行う操作部となっている。
【0031】
図5および図6において、保持部42は、側方(前方)に開口したロール体出入口42Kを備えている。格納容器41が第2の位置に位置すると、格納容器41の開口41Kはロール体出入口42Kと一致し(図8Bおよび図12)、格納容器41の内部(格納空間41S)は開口41Kおよびロール体出入口42Kを通じて保持部42の外部と連通する。このため格納容器41を第2の位置に位置させた状態では、格納容器41に対するロール体RTの出し入れが可能である。
【0032】
一方、格納容器41が第1の位置に位置すると、格納容器41の開口41Kの上方には左右のフレーム上部61a同士を連結する複数の連結部62(フレーム上部連結部62a)が位置する(図7および図9)。このため格納容器41内のロール体RTは、格納容器41が第1の位置に位置した状態では保持部42の外部に抜け出ることができず、テープカセット22からのロール体RTの脱落が抑制される。このように本実施の形態におけるテープカセット22は、第1の位置に位置した状態の格納容器41の開口41Kの上方に脱落防止部としてのフレーム上部連結部62aが設けられた構成となっている。
【0033】
図13A図13Cは、テープカセット22にキャリアテープCTのロール体RTを出し入れする様子を示すテープカセット22の側面図である。テープカセット22にロール体RTを格納する場合には、先ず、操作レバー55を下方へ移動させて、格納容器41を第2の位置に位置させる(図13A)。これにより開口41Kとロール体出入口42Kが一致したら、その一致した開口41Kとロール体出入口42Kを通じて格納容器41内にロール体RTを挿入し(図13A中に示す矢印M1)、操作レバー55を下方へ移動させる(図13B中に示す矢印N1)。これにより格納容器41は第2の位置から第1の位置に移動し、ロール体RTは格納容器41内に格納された状態となる(図13B)。
【0034】
格納容器41に格納されたロール体RTを取り出す場合には、先ず、操作レバー55を上方へ移動させて(図13C中に示す矢印N2)、格納容器41を第1の位置から第2の位置に移動させる(図13C)。これにより開口41Kとロール体出入口42Kが一致したら、その一致した開口41Kとロール体出入口42Kを通じて格納容器41内からロール体RTを取り出す(図13C中に示す矢印M2)。
【0035】
図5図6図8Aおよび図8Bにおいて、枠体53における直線部53bの端部はテープ保持部53cとなっている。テープ保持部53cは送り孔係合部としての2つのテープ係止突起53dを備えている。これら2つのテープ係止突起53dは、格納容器41が第1の位置に位置した状態において、ロール体RTから引き出されたキャリアテープCTの先頭部に設けられた2つの送り孔SHに下方から係止される。このように2つのテープ係止突起53dによって2つの送り孔SHが係止された状態のキャリアテープCTの先頭部は、ほぼ水平姿勢となる。
【0036】
テープカセット22は、本実施の形態では、2つの使用形態で使用される。第1の使用形態は、テープフィーダ23が現に搬送しているキャリアテープCT(カレントテープ)のロール体RTの受容部として使用するものである。このようなカレントテープのロール体RTの受容部として使用されるテープカセット22を以下、「受容カセット22A」と称する(図2および図3)。
【0037】
テープカセット22の第2の使用形態は、補充用のキャリアテープCT(補充テープ)のロール体RTを格納しておく格納装置として使用するものである。このような補充テープのロール体RTの格納装置として使用されるテープカセット22を以下、「格納カセット22B」と称する(図2および図3)。このように本実施の形態において、受容カセット22Aと格納カセット22Bは同一構造を有するテープカセット22から構成されている。
【0038】
テープカセット22の部品供給部1Bへの取り付け構造について説明する。図3において、台車21は、左右一対の下側ブラケット71と下側支持バー72を備えている。左右の下側ブラケット71はそれぞれ、台車21のベース部31上の前後方向の中間部から上方に突出して延びて設けられている。下側支持バー72は左右方向(X方向)に延びており、両端部が左右の下側ブラケット71によって支持されている。
【0039】
図3において、台車21は、左右一対の上側ブラケット73と上側支持バー74を備えている。左右の上側ブラケット73はそれぞれ、フィーダベース33の下方の領域を下方に突出して延びて設けられている。上側支持バー74は左右方向(X方向)に延びており、両端部が左右の上側ブラケット73によって支持されている。上側支持バー74は下側支持バー72の上方領域を、下側支持バー72に対して平行な姿勢で延びている(図3)。
【0040】
図9において、フレーム上部61aの前端部の下面には、前方に向けて上り傾斜となる誘導面81が設けられている。また、図4図5および図9において、フレーム上部61aには、前端側から係合溝82、被把持部83および下側支持バー係合部84がこの順で設けられている。係合溝82はフレーム上部61aの上面に臨んで設けられており、前方に開口している。被把持部83はブロック状の部材から成る。下側支持バー係合部84は凹形状を有した切欠き部から成る。
【0041】
図4図5および図9において、フレーム下部61bには、3つのピン挿入部85がY方向に並んで設けられている。また、3つのピン挿入部85のうち前方の2つのピン挿入部85と後方の1つのピン挿入部85の間の領域には、凹形状の上側支持バー係合部86が形成されている。
【0042】
図14は、部品搭載装置1Tの一部の側断面図である。図3および図14において、カセット装着部32の上面には、3つの格納カセット保持ピン32PがY方向に1列に並んで設けられている。これら3つの格納カセット保持ピン32Pは1つのカセット保持ピン列32Lを構成している。カセット装着部32の上面には、複数のカセット保持ピン列32LがX方向に並んで設けられた状態となっている。
【0043】
図3および図14において、各カセット保持ピン列32Lの前方には、そのカセット保持ピン列32Lと同軸上に、1つの受容カセット保持ピン32Qが設けられている。すなわちカセット装着部32の上面には、3つの格納カセット保持ピン32P(カセット保持ピン列32L)と1つの受容カセット保持ピン32Qが一列に並んだピン列がX方向に複数並んで設けられている。
【0044】
受容カセット22Aは、図3および図14に示すように、格納カセット22Bの天地が反対、すなわち上下反転された状態で台車21に装着される。受容カセット22Aが台車21に装着される際には、図14に示すように、下側支持バー係合部84が下側支持バー72に係合され、上側支持バー係合部86が上側支持バー74に係合され、係合溝82が受容カセット保持ピン32Qに係合される。このように本実施の形態において、1つの受容カセット保持ピン32Q、下側支持バー72および上側支持バー74は、受容カセット22Aが装着される受容カセット装着部87となっている(図14)。
【0045】
図15は、部品搭載装置1Tの一部の側断面図である。格納カセット22Bは、図15に示すように、台車21に装着される。このとき格納カセット22Bのフレーム下部61bに設けられた3つのピン挿入部85に、1つのカセット保持ピン列32Lを構成する3つの格納カセット保持ピン32Pが挿入されるようにする。このように本実施の形態において、カセット保持ピン列32L(Y方向に一列に並んだ3つの格納カセット保持ピン32P)は、格納カセット22Bが装着される格納カセット装着部88となっている。
【0046】
図14および図15において、受容カセット22Aは、ロール体出入口42Kが格納カセット装着部88に向く姿勢で受容カセット装着部87に装着される。また、格納カセット22Bは、ロール体出入口42Kが受容カセット22Aの側に向く姿勢で、格納カセット装着部88に装着される。このように本実施の形態では、受容カセット22Aと格納カセット22Bはロール体出入口42K同士が向かいようにして台車21に装着される。このため、格納カセット22Bに格納されたロール体RTは受容カセット22A内に移動することが可能である。
【0047】
ここで、受容カセット22Aは格納カセット22Bよりも低い位置に装着されており、格納カセット装着部88から遠ざかるにつれて低くなる傾斜姿勢になっている。このため、格納カセット22Bから受容カセット22Aへのロール体RTの移動はスムーズに行われる。また、受容カセット22Aに収納されたロール体RTが格納カセット22Bへ移動してしまうことも抑制される。
【0048】
このように本実施の形態において、格納装置としてのテープカセット22は、格納容器41と保持部42を備えている。格納容器41はロール体RTを出し入れする開口41Kを有する。保持部42は、格納容器41を開口41Kが上方に向く第1の位置と開口41Kが側方を向く第2の位置との間で変位自在に保持する構成と成っている。保持部42は、第2の位置に位置した状態の格納容器41に開口41Kを通じてロール体RTが出入りすることを許容するロール体出入口42Kを備えている。このため、格納容器41を第1の位置から第2に位置に位置させると、開口41Kとロール体出入口42Kとが一致し、格納容器41が開放状態になって、格納容器41内へのロール体RTの出し入れが可能となる。一方、格納容器41を第1の位置に位置させた状態では、格納容器41の開口41Kの上方に脱落防止部としてのフレーム上部連結部62aが位置するので、格納された状態のロール体RTが格納容器41から抜け出る(飛び出す)ことはない。
【0049】
受容カセット22Aと格納カセット22Bを部品供給部1Bに取り付ける場合には、先ず、空の状態の受容カセット22Aを、台車21の受容カセット装着部87に装着する。このとき作業者は、操作レバー55で格納容器41を第2の位置に位置させてからテープカセット22の天地を反対にする。
【0050】
作業者は、テープカセット22(受容カセット22A)の天地を反対にしたら、そのテープカセット22のフレーム上部61aに設けられた下側支持バー係合部84を下側支持バー72に係合させ、フレーム下部61bに設けられた上側支持バー係合部86を上側支持バー74に係合させる。また、フレーム上部61aに設けられた係合溝82を受容カセット保持ピン32Qに係合させる(図14図15)。受容カセット22Aが台車21に装着された状態では、そのテープカセット22は前方に向けてやや前方下げの傾斜姿勢となり、フレーム上部61aに設けられた誘導面81は、ほぼ水平姿勢となる(図15)。
【0051】
受容カセット22Aを台車21の受容カセット装着部87に装着したら、作業者は、格納カセット22Bの上部に設けられた被把持部83を把持したうえで、格納カセット22Bを持ち上げる。このとき格納カセット22Bの格納容器41を第1の位置に位置させ、ロール体RTから引き出したキャリアテープCTの先頭部がテープ保持部53c(2つのテープ係止突起53d)によって保持された状態にする(図15)。
【0052】
作業者は、格納カセット22Bを持ち上げたら、キャリアテープCTの先頭部を指で摘まんでテープ保持部53cから分離させたうえで、そのキャリアテープCTの先頭部をテープフィーダ23のテープ入口23Gに挿入する。これによりテープフィーダ23がキャリアテープCTの引き込みを開始したら、作業者は操作レバー55を上方に移動させ、格納容器41を第1の位置から第2の位置に移動させて、格納容器41の開口41Kを開放状態にする。
【0053】
図16Aおよび図16Bは、テープカセット22の取り付け手順を示す部品搭載装置1Tの一部の側断面図である。格納容器41の開口41Kを開放状態にしたら、作業者は、格納カセット22Bを格納カセット装着部88の上方に移動させる(図16A)。そして、格納カセット22Bを下降させて、格納カセット22Bを台車21に装着する(図16B)。このとき、格納カセット22Bに設けられている3つのピン挿入部85に、カセット保持ピン列32L(格納カセット装着部88)を構成する3つの格納カセット保持ピン32Pが挿入されるようにする。
【0054】
このように本実施の形態において、テープカセット22(格納カセット22B)の保持部42は、台車21(すなわち部品搭載装置1T)における位置決め部(カセット保持ピン列32L)と係合可能な被係合部(ピン挿入部85)を備えた構成となっている。そして、格納カセット22Bは、カセット保持ピン列32L(3つの格納カセット保持ピン32P)から成る格納カセット装着部88によって位置決めされ、かつ保持されるようになっている。
【0055】
格納カセット22Bを台車21に装着する過程でキャリアテープCTを引き込んだテープフィーダ23は、その引き込んだキャリアテープCTがカレントテープである場合には、そのままキャリアテープCTを搬送して部品BHの供給を行う。一方、引き込んだキャリアテープCTが補充テープである場合には、カレントテープの後尾部がテープフィーダ23内の所定の位置を通過したことを検知するまで補充テープを待機させる。
【0056】
図17Aおよび図17Bは、ロール体RTの移動の様子を示す部品搭載装置1Tの一部の側断面図である。図18Aおよび図18Bは、テープカセット22の取り外し手順を示す部品搭載装置1Tの一部の側断面図である。図19Aおよび図19Bは、テープカセット22の取り付け手順を示す部品搭載装置1Tの一部の側断面図である。テープフィーダ23が補充テープの搬送を開始すると、格納カセット22Bに格納されているロール体RTは、テープフィーダ23が搬送するキャリアテープCTに引っ張られて前方に転動し、その前方に位置する受容カセット22Aの格納容器41内に移動する(図17A図17B図18A)。なお、このようにロール体RTが格納カセット22Bから受容カセット22A内に移動するとき、ロール体RTは受容カセット22Aが有する誘導面81によって格納カセット22B内にスムーズに進入するように誘導される。
【0057】
ロール体RTが格納カセット22Bから受容カセット22A内に移動したら、格納カセット22Bは空となる。空となった格納カセット22Bは、次の補充テープのロール体RT(格納カセット22B)を台車21に装着させるために、台車21(カセット装着部32)から取り外される(図18B)。そして、テープフィーダ23による部品BHの供給が進んだところで、作業者は、前述の要領によって、新たなテープカセット22をカセット装着部32に装着する(図19A図19B)。
【0058】
図20Aおよび図20Bは、ロール体RTの移動の様子を示す部品搭載装置1Tの一部の側断面図である。テープフィーダ23は、カレントテープの搬送が進んでそのカレントテープの後尾部がテープフィーダ23内の所定の位置を通過したことを検知したら、それまで待機状態にしていた補充テープ(格納カセット22B内のキャリアテープCT)を新たなカレントテープとして搬送し(図20A)、部品BHの供給を継続する。テープフィーダ23により補充テープ(新たなカレントテープ)の搬送が開始されると、そのキャリアテープCTのロール体RTが引っ張られて前方に転動し、その前方に位置する受容カセット22Aの格納容器41内に移動する(図20A図20B)。これにより格納カセット22Bは空となって前述の図18Aと同じ状態となり、以下、図18A図18B図19A図19B図20A図20B図18Aの工程が繰り返される。このため部品搭載装置1Tは、ロール体RTの(すなわちキャリアテープCTの)補充を受けながら、テープフィーダ23による部品BHの供給を継続することができる。
【0059】
部品搭載装置1Tによる部品搭載が終了すると、受容カセット22Aには部品搭載装置1Tで使い切れなかったキャリアテープCTとそのロール体RTが残ったままになる場合がある。余ったロール体RTは保管するか、別の実装基板を生産する部品搭載装置1Tで使用されることになる。この場合、受容カセット22Aは格納カセット22Bとして利用できるテープカセット22であるため、余ったロール体RTを収納した受容カセット22Aを受容カセット装着部87から取り外してそのまま保管することができる。
【0060】
また、部品搭載装置1Tで使用する場合は、取り外した受容カセット22Aを格納カセット22Bとして使用する。この場合、受容カセット22Aはテープカセット22を上下反転させて使用しているため、受容カセット22Aに収納されたロール体RTの巻き方向は、格納カセット22Bとして利用する場合の巻き方向と同じになる。このため、受容カセット22Aを格納カセット22Bとして使用する際にロール体RTを取り出し、向きを反転させて再び収納するという作業を省くことができる。
【0061】
これまで述べたように、本実施の形態におけるテープカセット22(格納装置)は、部品BHを収納したキャリアテープCTのロール体RTを部品搭載装置1Tに供給するものであり、格納容器41と保持部42とを備えた構成となっている。格納容器41はロール体RTを出し入れする開口41Kを有している。保持部42は格納容器41を開口41Kが上方に向く第1の位置と開口41Kが側方を向く第2の位置との間で変位自在に保持するようになっている。
【0062】
保持部42は第2の位置に位置した状態の格納容器41に開口41Kを通じてロール体RTが出入りすることを許容するロール体出入口42Kを備えている。格納容器41を第2の位置に位置させると、格納容器41の開口41Kと保持部42のロール体出入口42Kとが一致し、格納容器41が開放状態となって、格納容器41内へのロール体RTの出し入れが可能となるようになっている。このため格納装置(格納カセット22B)としてのテープカセット22を、格納容器41の開口41Kを部品搭載装置1Tに向けた状態で台車21に装着することで、ロール体RTが部品搭載装置1Tに供給されるようにすることができる。
【0063】
一方、格納容器41を第1の位置に位置させた状態では格納容器41内に格納されているロール体RTが格納容器41の外部に抜け出る(飛び出す)ことはない。このため本実施の形態における格納装置(格納カセット22B)によれば、格納しているロール体RTが不意に飛び出すことを抑制しつつ、そのロール体RTを部品搭載装置1Tに確実に供給することができる。
【0064】
以上説明したように、本実施の形態におけるテープカセット22は、格納容器41では、格納容器41を第2の位置に位置させることによって格納容器41へのロール体RTの出し入れができるようになる。しかし、格納容器41を第1の位置に位置させることで、格納容器41からロール体RTが保持部42の外部に飛び出ることを抑制できる。このため本実施の形態におけるテープカセット22によれば、格納しているロール体RTが不意に飛び出すことを抑制でき、ロール体RTを部品搭載装置1Tに確実に供給することができる。
【0065】
これまで本開示の実施の形態について説明してきたが、本開示は上述したものに限定されず、種々の変形等が可能である。例えば、上述の実施の形態では、テープカセット22の格納容器41の側部材52の枠体53は全体としてJ字の形状を有するものであったが、開口41Kが上方に向く位置(第1の位置)と開口41Kが側方に向く位置(第2の位置)との間で格納容器41を変位させることができる形状であればよく、U字の形状等であっても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本開示の格納装置によれば、格納しているロール体が不意に飛び出すことを抑制できる格納装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0067】
1T 部品搭載装置
13 搭載ヘッド
22 テープカセット
22A 受容カセット
22B 格納カセット(格納装置)
32L カセット保持ピン列(位置決め部)
41 格納容器
41K 開口
42 保持部
42K ロール体出入口
51 主部材
52 側部材
53c テープ保持部
53d テープ係止突起(送り孔係合部)
55 操作レバー
61 フレーム
61g ガイド部
62a フレーム上部連結部(脱落防止部)
85 ピン挿入部(被係合部)
CT キャリアテープ
SH 送り孔
RT ロール体
CJ 中心軸線
BH 部品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図13C
図14
図15
図16A
図16B
図17A
図17B
図18A
図18B
図19A
図19B
図20A
図20B