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特許7489690業務システム構築装置、業務システム構築方法、及び業務システム構築プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-16
(45)【発行日】2024-05-24
(54)【発明の名称】業務システム構築装置、業務システム構築方法、及び業務システム構築プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/34 20180101AFI20240517BHJP
【FI】
G06F8/34
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019098242
(22)【出願日】2019-05-27
(65)【公開番号】P2020194251
(43)【公開日】2020-12-03
【審査請求日】2022-05-23
(73)【特許権者】
【識別番号】519189946
【氏名又は名称】有限会社イーグルコンピューターシステム
(74)【代理人】
【識別番号】100154014
【弁理士】
【氏名又は名称】正木 裕士
(74)【代理人】
【識別番号】100154520
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 祐子
(72)【発明者】
【氏名】入江 幸洋
【審査官】金田 孝之
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-318260(JP,A)
【文献】特開2007-164503(JP,A)
【文献】特開2000-122855(JP,A)
【文献】特開2002-236585(JP,A)
【文献】特開2010-205190(JP,A)
【文献】特開2012-098878(JP,A)
【文献】特開2008-134798(JP,A)
【文献】特開2016-170785(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 8/34
G06F 8/00 - 8/38
G06F 8/60 - 8/77
G06F 9/44 - 9/455
G06Q 10/00 -99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表計算ソフトウェアのシートを用いて使用者により作成されたテーブル定義データに基づき、業務システムに関するデータが格納されるデータベースを生成するデータベース生成手段と、
表計算ソフトウェアのシートを用いて使用者により作成された内部処理データに基づき、SQLを生成するSQL生成手段と、
表計算ソフトウェアのシートを用いて使用者により作成された業務システムの画面を構築するにあたってのデータに基づき、画面データを生成する画面データ生成手段と、
前記SQL生成手段にて生成された前記SQL、及び、前記画面データ生成手段にて生成された前記画面データに基づき、業務に関するデータが入力可能なGUIを生成するGUI生成手段と、を有し、
前記GUI生成手段にて生成されたGUIに入力された業務に関するデータは、前記データベース生成手段にて生成されたデータベースに格納されてなる業務システム構築装置であって、
前記テーブル定義データは、使用者により入力される論理名、および当該論理名と一対一に対応させて表示される物理名を含み、
前記内部処理データは、前記論理名を用いて作成され、
前記使用者が前記データベースの生成を指示すると、前記データベース生成手段にて前記データベースが生成されると共に、前記テーブル定義データに一対一に対応させて表示された前記論理名と前記物理名を、一対一に紐づけて記憶する辞書ファイルを辞書ファイル生成手段にて生成し、
前記SQL生成手段は、SQLを生成するにあたり、前記内部処理データにおいて用いられている前記論理名を、前記辞書ファイルを用いて前記物理名に置き換える、業務システム構築装置。
【請求項2】
表計算ソフトウェアのシートを用いて使用者により作成されたバッチ処理データに基づき、該バッチ処理データにて設定された所定時間になると実行されるバッチ処理実行ファイルを生成するバッチ処理実行ファイル生成手段、をさらに有してなる請求項1に記載の業務システム構築装置。
【請求項3】
表計算ソフトウェアのシートを用いて使用者により作成された帳票データに基づき、帳票ファイルを生成する帳票ファイル生成手段、をさらに有してなる請求項1又は2に記載の業務システム構築装置。
【請求項4】
コンピュータが、
表計算ソフトウェアのシートを用いて使用者により作成されたテーブル定義データに基づき、業務システムに関するデータが格納されるデータベースを生成し、
表計算ソフトウェアのシートを用いて使用者により作成された内部処理データに基づき、SQLを生成し、
表計算ソフトウェアのシートを用いて使用者により作成された業務システムの画面を構築するにあたってのデータに基づき、画面データを生成し、
前記生成されたSQL、及び、前記生成された画面データに基づき、業務に関するデータが入力可能なGUIを生成する、
処理を実行し、
前記生成されたGUIに入力された業務に関するデータは、前記生成されたデータベースに格納される処理を実行してなる業務システム構築方法であって、
前記テーブル定義データは、使用者により入力される論理名、および当該論理名と一対一に対応させて表示される物理名を含み、
前記内部処理データは、前記論理名を用いて作成され、
前記コンピュータは、
前記使用者が前記データベースの生成を指示すると、前記データベースを生成すると共に、前記テーブル定義データに一対一に対応させて表示された前記論理名と前記物理名を、一対一に紐づけて記憶する辞書ファイルを生成し、
前記SQLを生成するにあたり、前記内部処理データにおいて用いられている前記論理名を、前記辞書ファイルを用いて前記物理名に置き換える処理を実行する、業務システム構築方法。
【請求項5】
表計算ソフトウェアのシートを用いて使用者により作成されたテーブル定義データに基づき、業務システムに関するデータが格納されるデータベースを生成し、
表計算ソフトウェアのシートを用いて使用者により作成された内部処理データに基づき、SQLを生成し、
表計算ソフトウェアのシートを用いて使用者により作成された業務システムの画面を構築するにあたってのデータに基づき、画面データを生成し、
前記生成されたSQL、及び、前記生成された画面データに基づき、業務に関するデータが入力可能なGUIを生成する、
処理をコンピュータに実行させ、
前記生成されたGUIに入力された業務に関するデータは、前記生成されたデータベースに格納される処理をコンピュータに実行させてなる業務システム構築プログラムであって、
前記テーブル定義データは、使用者により入力される論理名、および当該論理名と一対一に対応させて表示される物理名を含み、
前記内部処理データは、前記論理名を用いて作成され、
前記使用者が前記データベースの生成を指示すると、前記データベースを生成すると共に、前記テーブル定義データに一対一に対応させて表示された前記論理名と前記物理名を、一対一に紐づけて記憶する辞書ファイルを生成し、
記SQLを生成するにあたり、前記内部処理データにおいて用いられている前記論理名を、前記辞書ファイルを用いて前記物理名に置き換える、
処理をコンピュータに実行させてなる業務システム構築プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務システム構築装置、業務システム構築方法、及び業務システム構築プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、種々の産業分野の業務に適したコンピュータシステムは、業務システムと呼ばれている。このような業務システムを構築するにあたっては、プログラミング言語に関する専門知識が必要となる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-358200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようなプログラミング言語に関する専門知識を取得するには、多大な時間と労力が必要となる。そのため、このような業務システムを構築するにあたっては、専門業者に依頼しなければならないのが現状であり、もって、業務システムの構築に多大なコストが発生するという問題があった。
【0005】
そこで本発明は、上記問題に鑑み、プログラミング言語に関する専門知識がなくとも簡単容易に業務システムを構築するこができると共に、業務システムの構築に係るコストを削減することができる業務システム構築装置、業務システム構築方法、及び業務システム構築プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための手段は、以下の手段によって達成される。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0007】
請求項1に係る業務システム構築装置は、表計算ソフトウェアのシート(例えば、図3(a)に示すテーブル定義シートTDS)を用いて使用者により作成されたテーブル定義データに基づき、業務システムに関するデータが格納されるデータベース(例えば、図6(a)に示すデータベースDB)を生成するデータベース生成手段(例えば、図4に示すステップS2)と、
表計算ソフトウェアのシート(例えば、図7に示す内部処理仕様指示書NSS)を用いて使用者により作成された内部処理データに基づき、SQLを生成するSQL生成手段(例えば、図8に示す内部処理仕様指示書マクロ処理)と、
表計算ソフトウェアのシート(例えば、図10に示す画面仕様指示書GMS)を用いて使用者により作成された業務システムの画面を構築するにあたってのデータに基づき、画面データを生成する画面データ生成手段(例えば、図11に示す画面仕様指示書マクロ処理)と、
前記SQL生成手段(例えば、図8に示す内部処理仕様指示書マクロ処理)にて生成された前記SQL、及び、前記画面データ生成手段(例えば、図11に示す画面仕様指示書マクロ処理)にて生成された前記画面データに基づき、業務に関するデータが入力可能なGUI(例えば、図13に示す業務画面P)を生成するGUI生成手段(例えば、図2に示すECSApplicationWindow.exe)と、を有し、
前記GUI生成手段(例えば、図2に示すECSApplicationWindow.exe)にて生成されたGUI(例えば、図13に示す業務画面P)に入力された業務に関するデータは、前記データベース生成手段(例えば、図4に示すステップS2)にて生成されたデータベース(例えば、図6(a)に示すデータベースDB)に格納されてなる業務システム構築装置であって、
前記テーブル定義データは、使用者により入力される論理名(例えば、図3(a)に示す任意の項目名(論理名)TDS2)、および当該論理名(例えば、図3(a)に示す任意の項目名(論理名)TDS2)と一対一に対応させて表示される物理名(例えば、図3(a)に示す項目名(物理名)TDS3)を含み、
前記内部処理データは、前記論理名(例えば、図3(a)に示す任意の項目名(論理名)TDS2)を用いて作成され、
前記使用者が前記データベース(例えば、図6(a)に示すデータベースDB)の生成を指示すると、前記データベース生成手段(例えば、図4に示すステップS2)にて前記データベース(例えば、図6(a)に示すデータベースDB)が生成されると共に、前記テーブル定義データに一対一に対応させて表示された前記論理名(例えば、図3(a)に示す任意の項目名(論理名)TDS2)と前記物理名(例えば、図3(a)に示す項目名(物理名)TDS3)を、一対一に紐づけて記憶する辞書ファイル(例えば、図6(a)に示す辞書ファイル(図示では、lang_dictionary.csvと記載))を辞書ファイル生成手段(例えば、図4に示すステップS5)にて生成し、
前記SQL生成手段(例えば、図8に示す内部処理仕様指示書マクロ処理)は、SQLを生成するにあたり、前記内部処理データにおいて用いられている前記論理名(例えば、図3(a)に示す任意の項目名(論理名)TDS2)を、前記辞書ファイル(例えば、図6(a)に示す辞書ファイル(図示では、lang_dictionary.csvと記載))を用いて前記物理名(例えば、図3(a)に示す項目名(物理名)TDS3)に置き換えることを特徴としている。
【0008】
また、請求項2に係る業務システム構築装置は、上記請求項1に記載の業務システム構築装置において、表計算ソフトウェアのシート(例えば、図14に示すバッチ仕様指示書BSS)を用いて使用者により作成されたバッチ処理データに基づき、該バッチ処理データにて設定された所定時間になると実行されるバッチ処理実行ファイルを生成するバッチ処理実行ファイル生成手段(例えば、図15に示すバッチ仕様指示書マクロ処理)、をさらに有してなることを特徴としている。
【0009】
さらに、請求項3に係る業務システム構築装置は、上記請求項1又は2に記載の業務システム構築装置において、表計算ソフトウェアのシート(例えば、図18に示す帳票仕様指示書CHS)を用いて使用者により作成された帳票データに基づき、帳票ファイルを生成する帳票ファイル生成手段(例えば、図19に示す帳票仕様指示書マクロ処理)をさらに有してなることを特徴としている。
【0010】
一方、請求項4に係る業務システム構築方法は、
コンピュータ(例えば、図1に示す業務システム構築装置1)が、
表計算ソフトウェアのシート(例えば、図3(a)に示すテーブル定義シートTDS)を用いて使用者により作成されたテーブル定義データに基づき、業務システムに関するデータが格納されるデータベース(例えば、図6(a)に示すデータベースDB)を生成し(例えば、図4に示すステップS2参照)、
表計算ソフトウェアのシート(例えば、図7に示す内部処理仕様指示書NSS)を用いて使用者により作成された内部処理データに基づき、SQLを生成し(例えば、図8に示す内部処理仕様指示書マクロ処理参照)、
表計算ソフトウェアのシート(例えば、図10に示す画面仕様指示書GMS)を用いて使用者により作成された業務システムの画面を構築するにあたってのデータに基づき、画面データを生成し(例えば、図11に示す画面仕様指示書マクロ処理参照)、
前記生成されたSQL、及び、前記生成された画面データに基づき、業務に関するデータが入力可能なGUI(例えば、図13に示す業務画面P)を生成する(例えば、図2に示すECSApplicationWindow.exe)、
処理を実行し、
前記生成されたGUI(例えば、図13に示す業務画面P)に入力された業務に関するデータは、前記生成されたデータベース(例えば、図6(a)に示すデータベースDB)に格納される処理を実行してなり、
前記テーブル定義データは、使用者により入力される論理名(例えば、図3(a)に示す任意の項目名(論理名)TDS2)、および当該論理名(例えば、図3(a)に示す任意の項目名(論理名)TDS2)と一対一に対応させて表示される物理名(例えば、図3(a)に示す項目名(物理名)TDS3)を含み、
前記内部処理データは、前記論理名(例えば、図3(a)に示す任意の項目名(論理名)TDS2)を用いて作成され、
前記コンピュータは、
前記使用者が前記データベース(例えば、図6(a)に示すデータベースDB)の生成を指示すると、前記データベースを生成する(例えば、図4に示すステップS2)と共に、前記テーブル定義データに一対一に対応させて表示された前記論理名(例えば、図3(a)に示す任意の項目名(論理名)TDS2)と前記物理名(例えば、図3(a)に示す項目名(物理名)TDS3)を、一対一に紐づけて記憶する辞書ファイル(例えば、図6(a)に示す辞書ファイル(図示では、lang_dictionary.csvと記載))を生成し(例えば、図4に示すステップS5参照)、
前記SQLを生成するにあたり、前記内部処理データにおいて用いられている前記論理名(例えば、図3(a)に示す任意の項目名(論理名)TDS2)を、前記辞書ファイル(例えば、図6(a)に示す辞書ファイル(図示では、lang_dictionary.csvと記載))を用いて前記物理名(例えば、図3(a)に示す項目名(物理名)TDS3)に置き換える処理を実行することを特徴としている。
【0011】
また一方、請求項5に係る業務システム構築プログラムは、
表計算ソフトウェアのシート(例えば、図3(a)に示すテーブル定義シートTDS)を用いて使用者により作成されたテーブル定義データに基づき、業務システムに関するデータが格納されるデータベース(例えば、図6(a)に示すデータベースDB)を生成し(例えば、図4に示すステップS2参照)、
表計算ソフトウェアのシート(例えば、図7に示す内部処理仕様指示書NSS)を用いて使用者により作成された内部処理データに基づき、SQLを生成し(例えば、図8に示す内部処理仕様指示書マクロ処理参照)、
表計算ソフトウェアのシート(例えば、図10に示す画面仕様指示書GMS)を用いて使用者により作成された業務システムの画面を構築するにあたってのデータに基づき、画面データを生成し(例えば、図11に示す画面仕様指示書マクロ処理参照)、
前記生成されたSQL、及び、前記生成された画面データに基づき、業務に関するデータが入力可能なGUI(例えば、図13に示す業務画面P)を生成する(例えば、図2に示すECSApplicationWindow.exe)、
処理をコンピュータ(例えば、図1に示す業務システム構築装置1)に実行させ、
前記生成されたGUI(例えば、図13に示す業務画面P)に入力された業務に関するデータは、前記生成されたデータベース(例えば、図6(a)に示すデータベースDB)に格納される処理をコンピュータ(例えば、図1に示す業務システム構築装置1)に実行させてなり、
前記テーブル定義データは、使用者により入力される論理名(例えば、図3(a)に示す任意の項目名(論理名)TDS2)、および当該論理名例えば、図3(a)に示す任意の項目名(論理名)TDS2)と一対一に対応させて表示される物理名(例えば、図3(a)に示す項目名(物理名)TDS3)を含み、
前記内部処理データは、前記論理名(例えば、図3(a)に示す任意の項目名(論理名)TDS2)を用いて作成され、
前記使用者が前記データベース(例えば、図6(a)に示すデータベースDB)の生成を指示すると、前記データベースを生成する(例えば、図4に示すステップS2)と共に、前記テーブル定義データに一対一に対応させて表示された前記論理名(例えば、図3(a)に示す任意の項目名(論理名)TDS2)と前記物理名(例えば、図3(a)に示す項目名(物理名)TDS3)を、一対一に紐づけて記憶する辞書ファイル(例えば、図6(a)に示す辞書ファイル(図示では、lang_dictionary.csvと記載))を生成し(例えば、図4に示すステップS5参照)、
記SQLを生成するにあたり、前記内部処理データにおいて用いられている前記論理名(例えば、図3(a)に示す任意の項目名(論理名)TDS2)を、前記辞書ファイル(例えば、図6(a)に示す辞書ファイル(図示では、lang_dictionary.csvと記載))を用いて前記物理名(例えば、図3(a)に示す項目名(物理名)TDS3)に置き換える、
処理をコンピュータに実行させてなることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0013】
請求項1,4,5に係る発明によれば、使用者は、表計算ソフトウェアのシート(例えば、図3(a)に示すテーブル定義シートTDS)を用いてテーブル定義データを作成し、表計算ソフトウェアのシート(例えば、図7に示す内部処理仕様指示書NSS)を用いて内部処理データを作成し、表計算ソフトウェアのシート(例えば、図10に示す画面仕様指示書GMS)を用いて業務システムの画面を構築するにあたってのデータを作成するだけで、業務に関するデータが入力可能なGUI(例えば、図13に示す業務画面P)を生成することができる。それゆえ、プログラミング言語に関する専門知識がなくとも簡単容易に業務システムを構築するこができる。そしてさらには、専門業者に依頼せずとも、業務に関するデータが入力可能なGUI(例えば、図13に示す業務画面P)を生成することができるため、業務システムの構築に係るコストを削減することができる。
【0014】
また、請求項2に係る発明によれば、使用者は、表計算ソフトウェアのシート(例えば、図14に示すバッチ仕様指示書BSS)を用いてバッチ処理データを作成するだけで、自動でバッチ処理が実行されることとなる。これにより、簡単容易に業務の効率化を図ることができる。
【0015】
さらに、請求項3に係る発明によれば、使用者は、表計算ソフトウェアのシート(例えば、図18に示す帳票仕様指示書CHS)を用いて帳票データを作成するだけで、自動で帳票データが作成されることとなる。これにより、簡単容易に業務の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明に係る業務システム構築装置の一実施形態を示すブロック図である。
図2】同実施形態に係るプログラムのフォルダ構成を示す説明図である。
図3】(a)は、同実施形態に係るテーブル定義シートの一例を示す図、(b)は、同実施形態に係るデータシートの一例を示す図、(c)は、同実施形態に係るデータベース仕様指示書の一例を示す図である。
図4】同実施形態に係るデータベース仕様指示書の作成ボタンをクリックした場合のマクロ処理を説明するフローチャート図である。
図5】同実施形態に係るデータベース仕様指示書のバックアップボタンをクリックした場合のマクロ処理を説明するフローチャート図である。
図6】(a)は、同実施形態に係るデータベース仕様指示書の作成ボタンをクリックした場合の処理を説明する説明図、(b)は、同実施形態に係るデータベース仕様指示書のバックアップボタンをクリックした場合の処理を説明する説明図である。
図7】同実施形態に係る内部処理仕様指示書の一例を示す図である。
図8】同実施形態に係る内部処理仕様指示書の作成ボタンをクリックした場合のマクロ処理を説明するフローチャート図である。
図9】同実施形態に係る内部処理仕様指示書の作成ボタンをクリックした場合の処理を説明する説明図である。
図10】同実施形態に係る画面仕様指示書の一例を示す図である。
図11】同実施形態に係る画面仕様指示書の作成ボタンをクリックした場合のマクロ処理を説明するフローチャート図である。
図12】同実施形態に係る画面仕様指示書の作成ボタンをクリックした場合の処理を説明する説明図である。
図13】同実施形態に係る業務画面の画面例を示す図である。
図14】同実施形態に係るバッチ仕様指示書の一例を示す図である。
図15】同実施形態に係るバッチ仕様指示書の設定ボタンをクリックした場合のマクロ処理を説明するフローチャート図である。
図16】バッチ処理が実行された場合のマクロ処理を説明するフローチャート図である。
図17】同実施形態に係るバッチ仕様指示書の設定ボタンをクリックした場合の処理を説明する説明図である。
図18】同実施形態に係る帳票仕様指示書の一例を示す図である。
図19】同実施形態に係る帳票仕様指示書の作成ボタンをクリックした場合のマクロ処理を説明するフローチャート図である。
図20】同実施形態に係る帳票仕様指示書の作成ボタンをクリックした場合の処理を説明する説明図である。
図21】作成した帳票の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る業務システム構築装置の一実施形態を、図面を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
【0018】
<全体システムの説明>
図1に示すように、業務システム構築装置1は、PC(Personal Computer)等によって構成されており、CPU10と、ROM やRAM等からなるメモリ11と、ハードディスクドライブ12と、マウスやキーボード、タッチパネル等にて外部から所定データを業務システム構築装置1に入力することができる入力部13と、業務システム構築装置1外に所定データを出力することができる出力部14と、LCD(Liquid Crystal Display)等からなる表示部15と、で構成されている。
【0019】
かくして、上記のように構成される業務システム構築装置1には、表計算ソフトとしてその機能等が最もよく知られているExcelアプリケーションプログラムがインストールされている。そして、このインストールされているExcelアプリケーションプログラムを用いて業務システムの構築を行うことができる本実施形態に係るプログラムがハードディスクドライブ12に格納されている。
【0020】
<フォルダ構成の説明>
この本実施形態に係るプログラムは、図2に示すようなフォルダ構成となっている。すなわち、かんたん業務・パッケージフォルダH1の下階層にデータベース仕様指示書フォルダH2、内部処理仕様指示書フォルダH3、画面仕様指示書フォルダH4、バッチ仕様指示書フォルダH5、帳票仕様指示書フォルダH6、エラーログ格納フォルダH7が存在している。そして、データベース仕様指示書フォルダH2の下階層には、テーブル定義書フォルダH2a、バックアップファイルフォルダH2b、辞書ファイルフォルダH2cが存在している。そしてさらに、内部処理仕様指示書フォルダH3の下階層には、SQLファイルフォルダH3aが存在している。またさらに、画面仕様指示書フォルダH4の下階層には、ECSソースファイルフォルダH4aが存在している。またさらに、バッチ仕様指示書フォルダH5の下階層には、バッチ処理実行ファイル格納フォルダH5a、更新データ格納用フォルダH5bが存在している。またさらに、帳票仕様指示書フォルダH6の下階層には、帳票処理実行ファイル格納フォルダH6a、帳票出力先フォルダH6bが存在している。
【0021】
かくして、上記のようなフォルダ構成からなる本実施形態に係るプログラムは、以下のように使用される。
【0022】
<テーブル定義シートの説明>
すなわち、上記説明したテーブル定義書フォルダH2aには、図2及び図3(a)に示すようなExcelシートからなるテーブル定義シートTDSが格納されている。まず、使用者は、このテーブル定義シートTDSに、入力部13を用いてデータを入力することとなる。
【0023】
このテーブル定義シートTDSは、図3(a)に示すように、テーブル名TDS1が入力できるようになっており(図示では、「CONST_MASTER」と記載)、さらに、任意の項目名(理名)TDS2を入力できるようになっている(図示では、「品種名」、「生産年月日」、「生産種別」、「生産量_月間」、「受注量_月間」と記載)。なお、任意の項目名(理名)TDS2には、最大30項目名の設定ができるようになっており、30項目名以上設定されると、次のラインに設定できるようになっている。
【0024】
一方、このテーブル定義シートTDSは、図3(a)に示すように、項目名(理名)TDS3が設定できるようになっており、任意の項目名(理名)TDS2が入力されると、CPU10にて、設定されるようになっている(図示では、「kind_name」、「production_yyymmdd」、「production_classification」、「production_month」、「order_volume_month」と設定)。
【0025】
また、このテーブル定義シートTDSは、図3(a)に示すように、データ型TDS4が入力できるようになっている。具体的には、漢字・平仮名・カタカナ等の文字、0~9の数値、yyyymmddやyyyymm等の日付がプルダウン形式で選択できるようになっている(図示では、「数値」、「文字列」、「文字列」、「数値」、「数値」を選択)。
【0026】
さらに、このテーブル定義シートTDSは、図3(a)に示すように、項目名TDS2に対する文字数の設定である桁数TDS5が入力できるようになっている(図示では、「20」、「8」、「1」、「20」、「20」と記載)。
【0027】
そしてさらに、このテーブル定義シートTDSは、図3(a)に示すように、データベースのプライマリーキーTDS6が入力できるようになっている(図示では、「PK」、「Not Null」、「Not Null」、「Not Null」と記載)。
【0028】
かくして、上記のようなテーブル定義シートTDSに入力部13を用いてデータを入力すると、使用者は、入力部13を用いて、作成ボタンTDS7をクリックすることとなる。これにより、CPU10にてマクロが実行されることとなり、もって、CPU10は、テーブル定義シートTDSに入力された内容に基づいて、図3(b)に示すようなデータシートDSを生成することとなる。なお、このデータシートDSは、テーブルに登録するデータを、使用者が入力部13を用いて、入力するものであり、図2に示すテーブル定義書フォルダH2aに出力される。
【0029】
<データベース仕様指示書の説明>
かくして、図3(b)に示すデータシートDSへのデータ入力を終えると、使用者は、入力部13を用いて、図2に示すデータベース仕様指示書フォルダH2に格納されているExcelシートからなるデータベース仕様指示書DBS(図2図3(c)参照)を起動する。このデータベース仕様指示書DBSには、図3(c)に示すように、作成ボタンDBS1、データバックアップボタンDBS2が用意されている。この作成ボタンDBS1を、使用者が、入力部13を用いてクリックすると、図4に示すようなマクロが実行されることとなる。
【0030】
<データベース仕様指示書マクロ処理(作成)の説明>
すなわち、図4に示すように、CPU10は、まず、図6(a)に示すようなデータベースDBが存在するか否かを確認する(ステップS1)。なお、データベースDBが存在する場合には、データベースDBは、図2に示すデータベース仕様指示書フォルダH2の下階層に存在することとなる。
【0031】
データベースDBが存在しない場合には(ステップS1:NO)、CPU10は、図6(a)に示すようなデータベースDBを、図2に示すデータベース仕様指示書フォルダH2の下階層に作成する(ステップS2)。
【0032】
次いで、CPU10は、データベースDBが存在する場合(ステップS1:YES)、又は、データベースDBを作成した後(ステップS2)、図3(a)に示すテーブル定義シートTDS、及び、図3(b)に示すデータシートDSの入力内容をチェックする。この際、CPU10は、処理できない内容が記載されている場合には(ステップS3:NG)、エラーのダイアログを作成し、テキストファイルとして、図2に示すエラーログ格納フォルダH7に出力し(ステップS4)、処理を終える。
【0033】
一方、処理できる内容が記載されている場合には(ステップS3:OK)、CPU10は、図6(a)に示すように、図2に示すテーブル定義書フォルダH2aに格納されている図3(a)に示すテーブル定義シートTDSの内容を読み出し、辞書ファイルの作成を行う(ステップS5)。具体的には、後述する内部仕様指示書NSS(図7参照)でテーブル名を日本語から英語に変換するために使用するファイルを作成すると共に、内部仕様指示書NSS(図7参照)でテーブル項目名を日本語から英語に変換するために使用するファイルを作成する。より具体的に説明すると、CPU10は、図3(a)に示すテーブル定義シートTDSにて入力されたテーブル名TDS1と項目名(理名)TDS3を紐付ける。そして、その紐付けられた図3(a)に示すテーブル定義シートTDSにて入力されたテーブル名TDS1と項目名(理名)TDS3を、CSV形式にて、図6(a)に示すように、辞書ファイルフォルダH2cに辞書ファイル(図示では、lang_dictionary.csvと記載)を出力する。さらに、CPU10は、図3(a)に示すテーブル定義シートTDSにて入力された項目名(理名)TDS2と項目名(理名)TDS3とを紐付ける。そして、その紐付けられた図3(a)に示すテーブル定義シートTDSにて入力された項目名(理名)TDS2と項目名(理名)TDS3を、CSV形式にて、図6(a)に示すように、辞書ファイルフォルダH2cに辞書ファイル(図示では、lang_dictionary.csvと記載)を出力する。
【0034】
次いで、CPU10は、図3(a)に示すテーブル定義シートTDSにて入力されたテーブル名TDS1が、図6(a)に示すデータベースDB内に存在するか否かを確認する(ステップS6)。データベースDB内に存在すれば(ステップS6:YES)、テーブルを削除し(ステップS7)、ステップS8の処理に進む。
【0035】
一方、データベースDB内に図3(a)に示すテーブル定義シートTDSにて入力されたテーブル名TDS1が存在しなければ(ステップS6:NO)、CPU10は、テーブルを作成し、図6(a)に示すデータベースDB内に格納する(ステップS8)。
【0036】
次いで、CPU10は、図2に示すテーブル定義書フォルダH2aに格納されている図3(b)に示すデータシートDSを読み出し、入力されたデータを、上記作成したテーブルに登録し、図6(a)に示すデータベースDB内に格納する(ステップS9)。これにより、CPU10は、処理を終えることとなる。
【0037】
しかして、このようにすれば、データベースの作成、テーブルの作成、データの登録、辞書ファイル作成を一括で行うことができることとなる。なお、使用者が入力部13を用いてテーブル定義シートTDSをコピーし、テーブル定義シートTDSを複数作成した場合は、その数だけテーブルを作成し、その作成したテーブル毎にデータを登録することとなる。
【0038】
<データベース仕様指示書マクロ処理(バックアップ)の説明>
一方、図3(c)に示すデータベース仕様指示書DBSに用意されているデータバックアップボタンDBS2を、使用者が、入力部13を用いてクリックすると、図5に示すようなマクロが実行されることとなる。
【0039】
すなわち、図5に示すように、CPU10は、図6(a)に示すようなデータベースDBが存在するか否かを確認する(ステップS10)。データベースDBが存在しない場合には(ステップS10:NO)、処理を終える。そして、データベースDBが存在する場合には(ステップS10:YES)、CPU10は、図6(a)に示すデータベースDBに格納されている全テーブルのデータを取得する(ステップS11)。
【0040】
次いで、CPU10は、取得した全テーブルのデータを、CSV形式にて、図6(b)に示すように、バックアップファイルフォルダH2bにバックアップファイル(図示では、backup.csvと記載)を出力し、処理を終える。
【0041】
しかして、このようにすれば、データのバックアップを行うことができる。
【0042】
<内部処理仕様指示書の説明>
次に、使用者は、内部処理で使用されるSQLファイルを作成するため、入力部13を用いて、図2に示す内部処理仕様指示書フォルダH3に格納されているExcelシートからなる内部処理仕様指示書NSS(図2図7参照)を起動する。この内部処理仕様指示書NSSは、図7に示すように、内部処理シートNSS1が用意されており、この内部処理シートNSS1に、使用者が、入力部13を用いてデータを入力することができるようになっている。すなわち、この内部処理シートNSS1は、図7に示すように、内部処理名NSS1aが入力できるようになっている(図示では、「原価マスターメンテ更新処理(品種名,品種コード,・・・・)」と記載)。なお、内部処理名に引数を設定する場合には、括弧内に引数を入力し、引数を複数設定する場合には、カンマ区切りで括弧内に入力する。
【0043】
また、この内部処理シートNSS1は、図7に示すように、処理の内容NSS1bが入力できるようになっており、プルダウン形式で、検索、登録、更新、削除を選択できるようになっている(図示では、「更新」を選択)。
【0044】
さらに、この内部処理シートNSS1は、図7に示すように、テーブル名NSS1cが選択できるようになっている。具体的に説明すると、このテーブル名NSS1cは、図3(a)に示すテーブル定義シートTDSに入力されたテーブル名TDS1であり、図3(a)に示すテーブル定義シートTDSに入力されたテーブル名TDS1を選択できるようになっている(図示では、「原価マスターメンテ」を選択)。
【0045】
一方、この内部処理シートNSS1は、図7に示すように、項目NSS1dが入力できるようになっている(図示では、「品種名、品種コード、生産年月日、・・・・、原価比率(労務費)」と記載)。この項目NSS1dは、処理の内容NSS1bが「検索」の場合、検索にて取得する項目名を記載し、「登録」の場合、登録する項目名を記載し、「更新」の場合、更新する項目名を記載し、「削除」の場合、この欄は使用せず、空白にする。
【0046】
また、この内部処理シートNSS1は、図7に示すように、項目NSS1dに対応した値NSS1eが入力できるようになっている(図示では、「品種名、品種コード、2019/4/14、・・・・、売上金額」と記載)。なお、この値は、処理の内容NSS1bが「登録」、「更新」の場合にのみ入力するものである。
【0047】
さらに、この内部処理シートNSS1は、図7に示すように、引数の値を渡す場合に、プルダウン形式で、○を選択できるようになっている(引数NSS1f参照)。
【0048】
そしてさらに、この内部処理シートNSS1は、図7に示すように、計算式を使用して値を算出する場合に、処理選択NSS1gを選択できるようになっている。なお、この処理選択NSS1gには、後述する計算式名NSS1mに記載される計算式名が記載されることとなる(図示では、「原価算出処理(材料費)」,「原価算出処理(労務費)」と記載)。
【0049】
またさらに、この内部処理シートNSS1は、図7に示すように、内部処理の条件NSS1hを入力できるようになっており、プルダウン形式で、AND条件(かつ)/OR条件(または)を選択できるようになっている(図示では、「かつ」を選択)。なお、処理の内容NSS1bが「登録」の場合は、使用しない。
【0050】
またさらに、この内部処理シートNSS1は、図7に示すように、項目名NSS1iを入力できるようになっており、プルダウン形式で、項目NSS1dにて入力された内容及び予め用意されている内容(例えば、削除フラグ等)を選択できるようになっている(図示では、「生産年月日」、「削除フラグ」を選択)。
【0051】
またさらに、この内部処理シートNSS1は、図7に示すように、演算子NSS1jを入力できるようになっており、プルダウン形式で、等しい/等しくない、を選択できるようになっている(図示では、「等しい」を選択)。
【0052】
またさらに、この内部処理シートNSS1は、図7に示すように、内部処理名NSS1aに入力された引数の値NSS1kをプルダウン形式で、選択できるようになっている(図示では、「生産年月日」を選択)。また、この値NSS1kには、固定値を入力できるようになっている(図示では、「0」と記載)。
【0053】
またさらに、この内部処理シートNSS1は、図7に示すように、引数の値を渡す場合に、プルダウン形式で、○を選択できるようになっている(引数NSS1L参照)。
【0054】
一方、この内部処理シートNSS1は、図7に示すように、計算式を使用する場合、計算式名NSS1mを入力する(図示では、「原価算出処理(材料費)」,「原価算出処理(労務費)」と記載)。そして、この内部処理シートNSS1は、図7に示すように、計算式を使用する場合、計算式NSS1nを入力する(図示では、「売上原価/売上金額」と記載)。
【0055】
ところで、この内部処理シートNSS1は、図7に示すように、使用者がSQLを直接作成することができるように、SQLを直接作成する箇所NSS1oを設けている。SQLを直接作成するのであれば、内部処理名NSS1aのみを入力すれば良く、それ以外は、入力不要である。
【0056】
なお、この内部処理シートNSS1は、定義する内部処理の数だけ作成することとなる。複数作成する場合は、この内部処理シートNSS1を使用者が入力部13を用いてコピーすることとなる。
【0057】
かくして、上記のような内部処理シートNSS1に入力部13を用いてデータを入力すると、使用者は、入力部13を用いて、作成ボタンNSS3をクリックすることとなる。これにより、CPU10にて、図8に示すようなマクロが実行されることとなる。
【0058】
<内部処理仕様指示書マクロ処理の説明>
すなわち、図8に示すように、CPU10は、図7に示す内部処理シートNSS1の入力内容をチェックする(ステップS20)。この際、CPU10は、処理できない内容が記載されている場合(ステップS20:NG)、エラーのダイアログを作成し、テキストファイルとして、図2に示すエラーログ格納フォルダH7に出力し(ステップS21)、処理を終える。
【0059】
一方、処理できる内容が記載されている場合には(ステップS20:OK)、CPU10は、図7に示す内部処理シートNSS1の内部処理の条件NSS1hが入力されているか否かを確認する(ステップS22)。図7に示す内部処理シートNSS1の内部処理の条件NSS1hが入力されていれば(ステップS22:YES)、CPU10は、図7に示す内部処理シートNSS1の内部処理の条件NSS1h、項目名NSS1i、演算子NSS1j、引数の値NSS1k、引数NSS1Lの記載内容に基づいて、条件式(SQL文のWHERE句を作成)を作成する(ステップS23)。一方、図7に示す内部処理シートNSS1の内部処理の条件NSS1hが入力されていなければ(ステップS22:NO)、ステップS24の処理に移行する。
【0060】
次いで、CPU10は、図7に示す内部処理シートNSS1の計算式名NSS1m及び計算式NSS1nが入力されているか否かを確認する(ステップS24)。入力されていれば(ステップS24:YES)、図7に示す内部処理シートNSS1の計算式名NSS1m及び計算式NSS1nの記載内容に基づいて、SQL文で使用する計算式を作成する(ステップS25)。図7に示す内部処理シートNSS1の内部処理の計算式名NSS1m及び計算式NSS1nが入力されていなければ(ステップS24:NO)、ステップS26の処理に移行する。
【0061】
次いで、CPU10は、図7に示す内部処理シートNSS1の項目NSS1d、項目NSS1dに対応した値NSS1e、引数NSS1f、処理選択NSS1gの記載内容に基づいて、SQL文に値を設定する編集項目を作成する(ステップS26)。
【0062】
次いで、CPU10は、図9に示すように、データベース仕様指示書DBS(図2図3(c)参照)にて作成した辞書ファイルフォルダH2cに出力した辞書ファイル(図示では、lang_dictionary.csvと記載)を読み込み、この辞書ファイルと、上記作成した条件式(ステップS23)、計算式(ステップS25)、編集項目(ステップS26)とに基づいて、SQLファイル(図9では、sql1.txtと記載)を作成し、図9に示すSQLファイルフォルダH3aに出力する(ステップS27)。なお、図7に示す内部処理シートNSS1のSQLを直接作成する箇所NSS1oにSQL文が作成されていた場合は、辞書ファイルと、直接作成されたSQL文とに基づいて、SQLファイルを作成し、図9に示すSQLファイルフォルダH3aに出力することとなる。
【0063】
次いで、CPU10は、図7に示すように、内部処理(設定)シートNSS2の内部処理名NSS2aに、内部処理シートNSS1の内部処理名NSS1aに入力された内容を設定し(図示では、「原価マスターメンテ更新処理」を設定)、シート名NSS2bに、内部処理シートNSS1のシート名を設定し(図示では、「シート1」を設定)、SQLファイル名NSS2cに、図9に示すSQLファイルフォルダH3aに出力したSQLファイル名を設定する(図示では、「SQL1.txt」を設定)。しかして、この処理を経て、CPU10は、処理を終えることとなる。
【0064】
しかして、このようにして、内部処理で使用されるSQLファイルを作成することができることとなる。なお、内部処理シートNSS1が複数存在する場合は、その存在する内部処理シートNSS1の数だけステップS20~ステップS27の処理を繰り返し行うこととなる。
【0065】
<画面仕様指示書の説明>
次に、使用者は、業務に関するデータが入力可能なGUIを作成するため、入力部13を用いて、図2に示す画面仕様指示書フォルダH4に格納されているExcelシートからなる画面仕様指示書GMS(図2図10参照)を起動する。この画面仕様指示書GMSは、図10に示すように、テーブル名GMS1が入力できるようになっている(図示では、「原価マスターメンテ」と記載)。すなわち、図3(a)に示すテーブル定義シートTDSにて入力されたテーブル名TDS1が入力できるようになっている。この入力された内容が、図13に示す業務に関するデータが入力可能なGUIである業務画面Pが作成された際、画像P1aに示すように表示されることとなる。
【0066】
一方、この画面仕様指示書GMSは、図10に示すように、画面項目定義として、画面表示順GMS2を入力できるようになっている。より詳しく説明すると、この画面表示順GMS2は、図13に示す業務画面Pにおける表示項目の表示順を入力するもので、同数の数値が記載されている場合には、同列に表示項目が並ぶこととなる(図示では、「1」、「1」、・・・・、「5」と記載)。
【0067】
また、この画面仕様指示書GMSは、図10に示すように、画面項目定義として、図13に示す業務画面Pに表示する表示項目名GMS3を入力できるようになっている(図示では、「品種名」、「品種コード」、・・・・、「受注量・月間」と記載)。
【0068】
さらに、この画面仕様指示書GMSは、図10に示すように、画面項目定義として、表示項目名GMS3と、図3(a)に示すテーブル定義シートTDSにて入力されたテーブル名TDS1の項目名TDS3とを紐付ける入力項目名GMS4が入力できるようになっている。この入力項目名GMS4に入力される内容は、図3(a)に示すテーブル定義シートTDSにて入力されたテーブル名TDS1の項目名TDS2に入力された内容を、プルダウン形式で選択できるようになっている(図示では、「品種名」、「品種コード」、・・・・、「受注量・累積」を選択)。
【0069】
またさらに、この画面仕様指示書GMSは、図10に示すように、画面項目定義として、コンポボックスを選択する場合に「○」を入力することができるコンポ選択GMS5を入力できるようになっている。
【0070】
またさらに、この画面仕様指示書GMSは、図10に示すように、画面項目定義として、テーブルに登録するバリュー値を入力することができるコンポ内容GMS6を入力できるようになっている。
【0071】
またさらに、この画面仕様指示書GMSは、図10に示すように、画面項目定義として、エラーの設定を行うことができるものでエラーID(GMS7)を入力できるようになっている。なお、このエラーID(GMS7)に入力されているエラーIDは、後述するエラーメッセージ定義のエラーID(GMS13)に入力されたID番号である。
【0072】
またさらに、この画面仕様指示書GMSは、図10に示すように、画面項目定義として、入力必須項目を選択する場合に「○」を入力することができる必須項目GMS8を入力できるようになっている。
【0073】
またさらに、この画面仕様指示書GMSは、図10に示すように、画面項目定義として、入力項目を非活性にする場合に「○」を入力することができる入力可否GMS9を入力できるようになっている。
【0074】
かくして、上記のような画面項目定義に入力された内容に基づいて、図13に示す業務画面Pにおいて、画像P1bが表示されることとなる。
【0075】
一方、この画面仕様指示書GMSは、図10に示すように、ボタン定義として、図13に示す業務画面Pにおいて配置するボタン名GMS10を入力できるようになっている(図示では、[登録]、[修正]、・・・・、[印刷]と記載)。
【0076】
また、この画面仕様指示書GMSは、図10に示すように、ボタン定義として、図13に示す業務画面Pにおいてボタン名GMS10の表示GMS11の有無(図示では、○の場合に表示としている)を入力できるようになっている。
【0077】
さらに、この画面仕様指示書GMSは、図10に示すように、ボタン定義として、内部処理名GMS12が入力できるようになっている(図示では、「原価マスターメンテ登録処理」、「原価マスターメンテ更新処理」、・・・・、「原価マスターメンテ印刷処理」を選択)。すなわち、図7に示す内部処理(設定)シートNSS2の内部処理名NSS2aを、プルダウン形式で入力できるようになっている。
【0078】
かくして、上記のようなボタン定義に入力された内容に基づいて、図13に示す業務画面Pにおいて、画像P1cが表示されることとなる。
【0079】
一方、この画面仕様指示書GMSは、図10に示すように、エラーメッセージ定義として、エラーID(GMS13)を入力できるようになっている(図示では、「E0001」、「E0002」、「E0003」と記載)。
【0080】
また、この画面仕様指示書GMSは、図10に示すように、エラーメッセージ定義として、エラーID(GMS13)に対応したエラーチェックする文字種GMS14を入力できるようになっている(図示では、「半角数字」、「全角」、「半角英数字」と記載)。
【0081】
さらに、この画面仕様指示書GMSは、図10に示すように、エラーメッセージ定義として、ヘッダに表示するエラーID(GMS13)に対応したエラーメッセージGMS15を入力できるようになっている(図示では、「半角数字で入力してください。」、「全角文字で入力してください。」、「半角英数字で入力してください。」と記載)。
【0082】
かくして、このエラーID(GMS13)に入力されたエラーIDは、画面項目定義におけるエラーID(GMS7)に入力されることとなる。
【0083】
一方、この画面仕様指示書GMSは、図10に示すように、ヘッダ定義として、エラーチェックを行う表示項目名GMS16を入力できるようになっている(図示では、「品種名」と記載)。
【0084】
また、この画面仕様指示書GMSは、図10に示すように、ヘッダ定義として、エラーメッセージ定義で入力したエラーID(GMS13)を、エラーID(GMS17)に入力できるようになっている(図示では、「E0001」、「E0002」、「E0003」と記載)。
【0085】
かくして、上記のような画面仕様指示書GMSに入力部13を用いてデータを入力すると、使用者は、入力部13を用いて、作成ボタンGMS18をクリックすることとなる。これにより、CPU10にて、図11に示すようなマクロが実行されることとなる。
【0086】
<画面仕様指示書マクロ処理の説明>
すなわち、図11に示すように、CPU10は、図10に示す画面仕様指示書GMSの入力内容をチェックする(ステップS30)。この際、CPU10は、処理できない内容が記載されている場合(ステップS30:NG)、エラーのダイアログを作成し、テキストファイルとして、図2に示すエラーログ格納フォルダH7に出力し(ステップS31)、処理を終える。
【0087】
一方、処理できる内容が記載されている場合には(ステップS30:OK)、CPU10は、図10に示す画面仕様指示書GMSの入力内容のうち、関連チェックを行う(ステップS32)。具体的には、エラーメッセージ定義で入力したエラーID(GMS13)以外のエラーIDを、エラーID(GMS7)で入力していないか等の関連チェックを行う。関連チェックに問題があれば(ステップS32:NG)、エラーのダイアログを作成し、テキストファイルとして、図2に示すエラーログ格納フォルダH7に出力し(ステップS31)、処理を終える。
【0088】
一方、関連チェックに問題がなければ(ステップS32:OK)、CPU10は、図12に示すように、図10に示す画面仕様指示書GMSに入力された内容を、ECSGMツールで使用する書式に変換する(ステップS33)。なお、このECSGMツールとは、図13に示すような業務画面Pを作成するために、発明者が独自に開発したソフトウェアアプリケーションである。
【0089】
次いで、CPU10は、ECSGMツールで使用する書式に変換した内容を、テキストファイル(図12では、gamen.txtと記載)として、図12に示すECSソースファイルフォルダH4aに出力し(ステップS34)、処理を終える。
【0090】
かくして、このような処理を終えた後、使用者は、図2に示すECSソースファイルフォルダH4aに格納されているECSApplicationWindow.exeを、入力部13を用いて起動する。そしてその起動したECSApplicationWindow.exeに、図12に示すECSソースファイルフォルダH4aに出力したgamen.txt、及び、図9に示すSQLファイルフォルダH3aに出力したsql1.txt、を読み込ませることにより、図13に示すようなGUIからなる業務画面Pが生成されることとなる。これにより、使用者は、図13に示す業務画面Pを用いて、業務に関するデータを入力し、種々の作業を行うこととなる。なお、この作業内容は、図6(a)に示すデータベースDBに格納されているテーブル(図示では、「原価マスターメンテ」のテーブル)に反映されることとなる。
【0091】
しかして、本実施形態によれば、使用者は、テーブル定義シートTDS、データシートDS、内部処理仕様指示書NSS、画面仕様指示書GMSに、所定のデータを入力するだけで、図13に示す業務に関するデータが入力可能なGUIからなる業務画面Pを生成することができる。それゆえ、プログラミング言語に関する専門知識がなくとも簡単容易に業務システムを構築するこができる。そしてさらには、専門業者に依頼せずとも、業務画面Pを生成することができるため、業務システムの構築に係るコストを削減することができる。
【0092】
<バッチ仕様指示書の説明>
ところで、本実施形態においては、上記のような業務システムを構築した後、バッチ処理を実行することができる。このバッチ処理を実行するにあたっては、使用者は、入力部13を用いて、図2に示すバッチ仕様指示書フォルダH5に格納されているExcelシートからなるバッチ仕様指示書BSS(図2図14参照)を起動する。このバッチ仕様指示書BSSは、図14に示すように、内部処理BSS1を選択できるようになっている。具体的に説明すると、この内部処理BSS1は、図7に示す内部処理(設定)シートNSS2の内部処理名NSS2aを、プルダウン形式で選択できるようになっている(図示では、「○○更新」、「○○登録」、「○○削除」を選択)。
【0093】
また、このバッチ仕様指示書BSSは、図14に示すように、取込みファイル名BSS2を選択できるようになっている。具体的には、図2に示すテーブル定義書フォルダH2aに格納されている図3(b)に示すデータシートDSを、使用者が、入力部13を用いて、予め、図2に示す更新データ格納用フォルダH5bにコピーしておくことにより、その更新データ格納用フォルダH5bにコピーされた図3(b)に示すデータシートDSを、プルダウン形式で、選択できるようになっている(図示では、「const_master.xls」、「const_master2.xls」、「const_master3.xls」を選択)。
【0094】
さらに、このバッチ仕様指示書BSSは、図14に示すように、実行周期BSS3を入力することができ(図示では、「月次」、「日次」と記載)、月次の実行周期BSS3のみ実行日BSS4を入力することができる(図示では、「25」、「20」と記載)。
【0095】
またさらに、このバッチ仕様指示書BSSは、図14に示すように、実行時間指定BSS5に実行時間を入力することができる。
【0096】
一方、このバッチ仕様指示書BSSは、図14に示すように、内部処理BSS1にて選択された内容に、図6(a)に示すデータベースDBに格納されているデータが必要な処理がある場合、項目移送に定義されている内部処理BSS6を先に実行し、実行結果を、内部処理BSS1の引数として引き渡すことができる。具体的には、このバッチ仕様指示書BSSは、図14に示すように、項目移送として、内部処理BSS6を選択できるようになっている。具体的に説明すると、この内部処理BSS6は、図7に示す内部処理(設定)シートNSS2の内部処理名NSS2aを、プルダウン形式で選択できるようになっている(図示では、「売上単価_取得処理」を選択)。
【0097】
また、このバッチ仕様指示書BSSは、図14に示すように、項目移送として、項目移送の引数BSS7を入力することができ(図示では、「201904」と記載)、項目名BSS8として、図7に示す内部処理シートNSS1の項目NSS1dに入力された内容を、プルダウン形式で選択できるようになっている(図示では、「製品単価」を選択)。
【0098】
かくして、上記のようなバッチ仕様指示書BSSに入力部13を用いてデータを入力すると、使用者は、入力部13を用いて、設定ボタンBSS9をクリックすることとなる。これにより、CPU10にて、図15に示すようなマクロが実行されることとなる。
【0099】
<バッチ仕様指示書マクロ処理の説明>
すなわち、図15に示すように、CPU10は、図14に示すバッチ仕様指示書BSSの入力内容をチェックする(ステップS40)。この際、CPU10は、処理できない内容が記載されている場合(ステップS40:NG)、エラーのダイアログを作成し、テキストファイルとして、図2に示すエラーログ格納フォルダH7に出力し(ステップS41)、処理を終える。
【0100】
一方、処理できる内容が記載されている場合には(ステップS40:OK)、CPU10は、図14に示すバッチ仕様指示書BSSに入力された内容に基づいて、マクロが設定されたExcelシートからなるバッチ実行ファイルを作成し、図17に示すバッチ処理実行ファイル格納フォルダH5aに出力する(ステップS42)。
【0101】
次いで、CPU10は、業務システム構築装置1にインストールされているOSの機能であるタスクスケジューラに、図14に示すバッチ仕様指示書BSSに入力されたスケジュールの登録を行うと共に、図2に示すバッチ処理実行ファイル格納フォルダH5aに出力されたバッチ実行ファイルの登録を行い(ステップS43)、処理を終える。
【0102】
<バッチ実行処理の説明>
かくして、上記のようにタスクスケジューラに登録された内容は、所定日時になると、CPU10が、バッチ実行ファイルを起動し、図16に示すようなマクロ処理を実行することとなる。
【0103】
すなわち、図16に示すように、CPU10は、図6(a)に示すようなデータベースDBが存在するか否かを確認する(ステップS50)。データベースDBが存在しない場合には(ステップS50:NO)、処理を終える。一方、データベースDBが存在する場合には(ステップS50:YES)、CPU10は、データベース仕様指示書DBS(図2図3(c)参照)にて作成した辞書ファイルフォルダH2cに出力した辞書ファイル(図6では、lang_dictionary.csvと記載)を取得する(ステップS51)。
【0104】
次いで、CPU10は、図9に示すSQLファイルフォルダH3aに出力したSQLファイルを取得する(ステップS52)。
【0105】
次いで、CPU10は、図2に示す更新データ格納用フォルダH5bにコピーした図3(b)に示すデータシートDSを取得する(ステップS53)。
【0106】
次いで、CPU10は、取得した図3(b)に示すデータシートDSの内容を物理名に変換し(ステップS54)、取得したSQLファイルに、取得した図3(b)に示すデータシートDSの内容を設定し、SQLファイルを作成する(ステップS55)。
【0107】
次いで、CPU10は、作成したSQLファイルを発行(実行)し、図6(a)に示すデータベースDBに格納されているテーブルのデータの登録/更新/削除を行い(ステップS56)、処理を終える。なお、実行したSQL文の内容は、図9に示すSQLファイルフォルダH3aに出力されることとなる。
【0108】
しかして、このようにすれば、使用者は、バッチ仕様指示書BSSに所定のデータを入力するだけで、自動でバッチ処理が実行されることとなる。これにより、使用者は、簡単容易に業務の効率化を図ることができる。
【0109】
なお、取得した図3(b)に示すデータシートDSが複数ある場合は、複数のデータシートDSの数だけ、ステップS55~ステップS56の処理を繰り返し行うこととなる。
【0110】
<帳票仕様指示書の説明>
ところで、本実施形態においては、上記のような業務システムを構築した後、帳票の作成を行うことができる。この帳票の作成を実行するにあたっては、使用者は、入力部13を用いて、図2に示す帳票仕様指示書フォルダH6に格納されているExcelシートからなる帳票仕様指示書CHS(図2図18参照)を起動する。この帳票仕様指示書CHSは、図18に示すように、内部処理名CHS1を選択できるようになっている。具体的に説明すると、この内部処理名CHS1は、図7に示す内部処理(設定)シートNSS2の内部処理名NSS2aを、プルダウン形式で選択できるようになっている(図示では、「原価マスター」を選択)。
【0111】
また、帳票仕様指示書CHSは、図18に示すように、出力する帳票の種類CHS2を選択できるもので、プルダウン形式で、単票、複票、グラフから選択することができる(図示では、「グラフ」を選択)。
【0112】
さらに、帳票仕様指示書CHSは、図18に示すように、出力する帳票の種類CHS2としてグラフが選択された場合、グラフ種類CHS3を選択できるもので、プルダウン形式で、積み上げ縦棒、折れ線、円柱などから選択することができる(図示では、「積み上げ縦棒」を選択)。
【0113】
一方、帳票仕様指示書CHSは、図18に示すように、出力項目定義として、出力項目名CHS4に、図7に示す内部処理シートNSS1の項目NSS1dに入力された内容を、プルダウン形式で選択できるようになっている(図示では、「品種コード」、「品種名1」、・・・・・・、「原価比率(労務費)」を選択)。
【0114】
また、帳票仕様指示書CHSは、図18に示すように、出力項目定義として、Excelシートの出力位置CHS5をプルダウン形式で選択できるようになっている(図示では、「C5」、「C6」、・・・・・・、「C18」を選択)。
【0115】
一方、この帳票仕様指示書CHSは、図18に示すように、内部処理名CHS1にて選択された内容に、図6(a)に示すデータベースDBに格納されているデータが必要な処理がある場合、項目移送に定義されている内部処理CHS6を先に実行し、実行結果を、内部処理名CHS1の引数として引き渡すことができる。具体的には、この帳票仕様指示書CHSは、図18に示すように、項目移送として、内部処理CHS6を選択できるようになっている。具体的に説明すると、この内部処理CHS6は、図7に示す内部処理(設定)シートNSS2の内部処理名NSS2aを、プルダウン形式で選択できるようになっている(図示では、「売上単価_取得処理」を選択)。
【0116】
また、この帳票仕様指示書CHSは、図18に示すように、項目移送として、項目移送の引数CHS7を入力することができ(図示では、「20180401」、「売上単価」と記載)、項目名CHS8として、図7に示す内部処理シートNSS1の項目NSS1dに入力された内容を、プルダウン形式で選択できるようになっている(図示では、「生産年月日」、「売上単価」を選択)。
【0117】
かくして、上記のような帳票仕様指示書CHSに入力部13を用いてデータを入力すると、使用者は、入力部13を用いて、作成ボタンCHS9をクリックすることとなる。これにより、CPU10にて、図19に示すようなマクロが実行されることとなる。
【0118】
<帳票仕様指示書マクロ処理の説明>
すなわち、図19に示すように、CPU10は、図18に示す帳票仕様指示書CHSの入力内容をチェックする(ステップS60)。この際、CPU10は、処理できない内容が記載されている場合(ステップS60:NG)、エラーのダイアログを作成し、テキストファイルとして、図2に示すエラーログ格納フォルダH7に出力し(ステップS61)、処理を終える。
【0119】
一方、処理できる内容が記載されている場合には(ステップS60:OK)、図6(a)に示すようなデータベースDBが存在するか否かを確認する(ステップS62)。データベースDBが存在しない場合には(ステップS62:NO)、処理を終える。一方、データベースDBが存在する場合には(ステップS62:YES)、CPU10は、データベース仕様指示書DBS(図2図3(c)参照)にて作成した辞書ファイルフォルダH2cに出力した辞書ファイル(図6(a)では、lang_dictionary.csvと記載)を取得する(ステップS63)。
【0120】
次いで、CPU10は、図9に示すSQLファイルフォルダH3aに出力したSQLファイルを取得する(ステップS64)。
【0121】
次いで、CPU10は、取得した辞書ファイル(図6(a)では、lang_dictionary.csvと記載)を用いて、テーブル名及びテーブル項目名を、物理名のテーブル名及びテーブル項目名に変換し(ステップS65)、取得したSQLファイルに、図18に示す帳票仕様指示書CHSの入力内容を設定し、SQLファイルを作成する(ステップS66)。
【0122】
次いで、CPU10は、作成したSQLファイルを発行(実行)し、図6(a)に示すデータベースDBに格納されているテーブルからデータを取得する(ステップS67)。
【0123】
次いで、CPU10は、取得したデータを、図10に示す帳票仕様指示書CHSの出力位置CHS5に出力するように設定し(ステップS68)、Excelシートからなる帳票ファイルを作成し、図20に示す帳票処理実行ファイル格納フォルダH6a、帳票出力先フォルダH6bに出力し(ステップS69)、処理を終える。これにより、使用者は、帳票処理実行ファイル格納フォルダH6a、帳票出力先フォルダH6bに出力されたExcelシートからなる帳票ファイルを、入力部13を用いて起動する。これによって、使用者は、図21に示すような帳票データを確認することができることとなる。
【0124】
しかして、このようにすれば、使用者は、帳票仕様指示書CHSに所定のデータを入力するだけで、自動で帳票データを作成できることとなる。これにより、使用者は、簡単容易に業務の効率化を図ることができる。
【0125】
なお、本実施形態において示した内容等はあくまで一例であり、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、図13に示す業務画面Pはあくまで、一例であり、この内容に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0126】
1 業務システム構築装置(コンピュータ)
13 入力部
DB データベース
TDS テーブル定義シート(表計算ソフトウェアのシート)
NSS 内部処理仕様指示書(表計算ソフトウェアのシート)
GMS 画面仕様指示書(表計算ソフトウェアのシート)
BSS バッチ仕様指示書(表計算ソフトウェアのシート)
CHS 帳票仕様指示書(表計算ソフトウェアのシート)
P 業務画面(GUI)
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