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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-16
(45)【発行日】2024-05-24
(54)【発明の名称】意思表示調査システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20240101AFI20240517BHJP
【FI】
G06Q50/26
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019172219
(22)【出願日】2019-09-20
(65)【公開番号】P2021051383
(43)【公開日】2021-04-01
【審査請求日】2022-08-26
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518093846
【氏名又は名称】株式会社ハンマーバード
(74)【代理人】
【識別番号】100081455
【弁理士】
【氏名又は名称】橘 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100170966
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 正紀
(72)【発明者】
【氏名】岩田 崇
【審査官】深津 始
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-204044(JP,A)
【文献】特開2004-302740(JP,A)
【文献】特開2008-204043(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 -G06Q 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
調査項目に対して回答を行うユーザが操作するユーザ端末と、
前記ユーザ端末からネットワークを介して、前記調査項目の回答情報を受信する調査管理サーバとを有し、
前記調査管理サーバは、
前記調査項目の質問を含む調査項目情報とともに、前記調査項目に関連した内容のクイズ形式の設問を含む設問情報と、前記設問の正解、前記設問情報に対する前記ユーザの解答の正誤および解説の少なくとも1つを含む情報とを前記ユーザ端末へ送信し、
前記ユーザ端末は、
前記調査項目情報の回答情報を入力して前記調査管理サーバへ送信するとともに、前記調査項目情報の回答情報の入力時に、前記設問情報の解答の情報を入力して前記調査管理サーバへ送信し、
前記調査管理サーバは、
1以上の前記ユーザ端末から受信した設問情報の解答の情報に基づいて、該調査項目に対する各ユーザの理解度を推定し、
各ユーザのプロフィールを示すプロフィール情報を格納し、前記ユーザと同様のプロフィールの他のユーザの理解度の低いテーマの設問情報を該ユーザの前記ユーザ端末へ送信することを特徴とする意思表示調査システム。
【請求項2】
調査項目に対して回答を行うユーザが操作するユーザ端末と、
前記ユーザ端末からネットワークを介して、前記調査項目の回答情報を受信する調査管理サーバとを有し、
前記調査管理サーバは、
前記調査項目の質問を含む調査項目情報とともに、該調査項目の内容を説明する参考情報と、前記調査項目に関連した内容のクイズ形式の設問を含む設問情報と、前記設問の正解、前記設問情報に対する前記ユーザの解答の正誤および解説の少なくとも1つを含む情報とを前記ユーザ端末へ送信し、
前記ユーザ端末は、
前記調査項目情報の回答情報を入力して前記調査管理サーバへ送信するとともに、前記調査項目情報の回答情報の入力時に、前記参考情報を表示し、前記設問情報の解答の情報を入力して前記調査管理サーバへ送信し、
前記調査管理サーバは、
1以上の前記ユーザ端末から受信した設問情報の解答の情報に基づいて、該調査項目に対する各ユーザの理解度を推定し、
各ユーザのプロフィールを示すプロフィール情報を格納し、前記ユーザと同様のプロフィールの他のユーザの理解度の低いテーマの設問情報または参考情報を該ユーザの前記ユーザ端末へ送信することを特徴とする意思表示調査システム。
【請求項3】
調査項目に対して回答を行うユーザが操作するユーザ端末と、
前記ユーザ端末からネットワークを介して、前記調査項目の回答情報を受信する調査管理サーバとを有し、
前記調査管理サーバは、
前記調査項目の質問を含む調査項目情報とともに、前記調査項目に関連した内容のクイズ形式の設問を含む設問情報と、前記設問の正解、前記設問情報に対する前記ユーザの解答の正誤および解説の少なくとも1つを含む情報とを前記ユーザ端末へ送信し、
前記ユーザ端末は、
前記調査項目情報の回答情報を入力して前記調査管理サーバへ送信するとともに、前記調査項目情報の回答情報の入力時に、前記設問情報の解答の情報を入力して前記調査管理サーバへ送信し、
前記調査管理サーバは、
1以上の前記ユーザ端末から受信した設問情報の解答の情報に基づいて、該調査項目に対する各ユーザの理解度を推定し、
各ユーザに関係し、または各ユーザが関心を持っているメディアを示すメディア情報に基づいて、各ユーザをグループに分類し、前記ユーザの属しているグループのユーザの理解度の低いテーマの設問情報を該ユーザの前記ユーザ端末へ送信することを特徴とする意思表示調査システム。
【請求項4】
調査項目に対して回答を行うユーザが操作するユーザ端末と、
前記ユーザ端末からネットワークを介して、前記調査項目の回答情報を受信する調査管理サーバとを有し、
前記調査管理サーバは、
前記調査項目の質問を含む調査項目情報とともに、該調査項目の内容を説明する参考情報と、前記調査項目に関連した内容のクイズ形式の設問を含む設問情報と、前記設問の正解、前記設問情報に対する前記ユーザの解答の正誤および解説の少なくとも1つを含む情報とを前記ユーザ端末へ送信し、
前記ユーザ端末は、
前記調査項目情報の回答情報を入力して前記調査管理サーバへ送信するとともに、前記調査項目情報の回答情報の入力時に、前記参考情報を表示し、前記設問情報の解答の情報を入力して前記調査管理サーバへ送信し、
前記調査管理サーバは、
1以上の前記ユーザ端末から受信した設問情報の解答の情報に基づいて、該調査項目に対する各ユーザの理解度を推定し、
各ユーザに関係し、または各ユーザが関心を持っているメディアを示すメディア情報に基づいて、各ユーザをグループに分類し、前記ユーザの属しているグループのユーザの理解度の低いテーマの設問情報または参考情報を該ユーザの前記ユーザ端末へ送信することを特徴とする意思表示調査システム。
【請求項5】
前記設問情報の設問に対して回答を行う政治家が操作する政治家端末をさらに有し、
前記調査管理サーバは、
前記設問情報の解答の情報を前記政治家端末から受信し、該政治家端末から受信した設問情報の解答の情報に基づいて、該調査項目に対する政治家の理解度を推定し、該推定した政治家の理解度の情報を前記参考情報として前記ユーザ端末へ送信することを特徴とする請求項2または4記載の意思表示調査システム。
【請求項6】
前記調査管理サーバは、
前記理解度ごとに、前記調査項目情報の回答情報に基づいて、該調査項目の調査結果を示す調査結果情報を生成することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の意思表示調査システム。
【請求項7】
前記調査管理サーバは、
前記ユーザ端末から受信した設問情報の解答の情報に基づいて推定したユーザの理解度を示す情報を前記ユーザ端末へ送信し、
前記ユーザ端末は、
前記ユーザの理解度を示す情報とともに、前記設問情報に対する再解答の要否を選択させる情報を表示することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の意思表示調査システム。
【請求項8】
前記ユーザ端末は、
前記ユーザの理解度を示す情報に基づいて、該理解度が所定値以下の場合のみ、前記設問情報に対する再解答の要否を選択させる情報を表示することを特徴とする請求項7記載の意思表示調査システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、意思表示調査システムに関し、特に、ユーザが調査項目に対して行った回答に基づいてユーザの意識調査を行う意思表示調査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在の民主制は、257年前のフランスにてルソーが「社会契約論」を著し、人民主権論を展開したことにはじまっている。主権、つまり、統治の最高権力が国民ひとりひとりにあるという論旨は、世界に敷衍し、基本的人権の基礎ともなっている。
そして、現在の日本国憲法においても「主権在民」は明記されており、国民の付託のもとに、政府が存在する。
ルソー以前の世界における主権は、王や皇帝など限られた存在が持ち、行使するものであり、そのために、個人が犠牲を強いられることが歴史上積み重ねられてきた。この不条理を覆す概念が、人民主権論である。
しかし、現代社会において、主権者が主権者として振る舞える環境が整備されているかというと極めて疑わしい状態にある。
統治の最高権力である主権者が社会に意思表示する機会は、主として、選挙での投票、世論調査への回答がある。しかし、選挙は機会が限られている。そのため、統計的なサンプリングを行うことで、主権者の意思を確かめる手法として、世論調査が行われており、各政策への評価のほか、政権支持率などが定期的に調査されている。
【0003】
上記のような世論調査の作業を円滑に進めるための従来技術の1つとして、特許文献1が開示するところの世論調査システムが開示されている。
特許文献1に開示の世論調査システムは、世論調査の調査対象の人物が、携帯型のパソコン装置を用いて調査項目に対する意識内容を入力する。その入力された意識内容は、最終的にはホストコンピュータ装置により集計されて管理される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平7-225778
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示の世論調査システムを含む、従来の世論調査の手法には、問われている内容について知らなくても、内容を誤解していても、内容についての理解が浅くとも回答できてしまうという問題がある。
例えば、RDD(Random Digit Dialing)などによる調査手法では、回答時間が限定され、さらには、問われている内容の背景を学習することもできないため、よく考えて回答することが困難である。
こうした特性から、世論調査は、英語で「popular sentiment」、つまり大衆の感情と訳されるものを把握する調査に留まっている。にもかかわらず、この調査手法は主権者の意思を把握する手段として活用されているため、感情に政治が大きく影響される状況となっている。
世論調査によって集計される国民の回答は、データや事実などによる背景情報が共有されていない回答であり、この回答を国民の意思と見なすことによって、民主制が一層混乱する構造的問題となっている。
経済成長が続いていた社会では、富の配分が最重要であり国民と政府とのコミュニケーションが精度の低いものであっても、経済のパイが増えることで、政策の問題は先送りにされてきた。
しかし、急激な経済成長が見込めない社会にあっては、国民と政府とのコミュニケーションは格段に高い精度が求められる。
これからの民主制に必要なのは、感情に基づく世論「popular sentiment」ではなく、データや事実に基づく熟考の上での輿論「public opinion」である。
残念ながら、新聞、テレビなどのマスメディアの商業化の進展、ネットメディアの乱立によって情報環境は個々人に最適化された形で分断化されており、不特定多数の人々が、共通の情報に基づき意思表示を行う手法は、世界中のどこにも存在していない。
主権者が主権者として存在できない情報環境が、民主制を危機的なものにしていることは、近代文明にとって極めて大きな課題である。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、調査項目の内容について理解したうえで行われる回答者による意思表示を収集して、調査対象項目について適切な調査を行う意思表示調査システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するため、本発明は、調査項目に対して回答を行うユーザが操作するユーザ端末と、ユーザ端末からネットワークを介して、調査項目の回答情報を受信する調査管理サーバとを有し、調査管理サーバは、調査項目の質問を含む調査項目情報とともに、調査項目に関連した内容のクイズ形式の設問を含む設問情報と、設問の正解、設問情報に対するユーザの解答の正誤および解説の少なくとも1つを含む情報とをユーザ端末へ送信し、ユーザ端末は、調査項目情報の回答情報を入力して調査管理サーバへ送信するとともに、調査項目情報の回答情報の入力時に、設問情報の解答の情報を入力して調査管理サーバへ送信し、調査管理サーバは、1以上のユーザ端末から受信した設問情報の解答の情報に基づいて、調査項目に対する各ユーザの理解度を推定し、各ユーザのプロフィールを示すプロフィール情報を格納し、ユーザと同様のプロフィールの他のユーザの理解度の低いテーマの設問情報をユーザのユーザ端末へ送信することを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、調査項目に対して回答を行うユーザが操作するユーザ端末と、ユーザ端末からネットワークを介して、調査項目の回答情報を受信する調査管理サーバとを有し、調査管理サーバは、調査項目の質問を含む調査項目情報とともに、調査項目の内容を説明する参考情報と、調査項目に関連した内容のクイズ形式の設問を含む設問情報と、設問の正解、設問情報に対するユーザの解答の正誤および解説の少なくとも1つを含む情報とをユーザ端末へ送信し、ユーザ端末は、調査項目情報の回答情報を入力して調査管理サーバへ送信するとともに、調査項目情報の回答情報の入力時に、参考情報を表示し、設問情報の解答の情報を入力して調査管理サーバへ送信し、調査管理サーバは、1以上のユーザ端末から受信した設問情報の解答の情報に基づいて、調査項目に対する各ユーザの理解度を推定し、各ユーザのプロフィールを示すプロフィール情報を格納し、ユーザと同様のプロフィールの他のユーザの理解度の低いテーマの設問情報または参考情報をユーザのユーザ端末へ送信することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、調査項目に対して回答を行うユーザが操作するユーザ端末と、ユーザ端末からネットワークを介して、調査項目の回答情報を受信する調査管理サーバとを有し、調査管理サーバは、調査項目の質問を含む調査項目情報とともに、調査項目に関連した内容のクイズ形式の設問を含む設問情報と、設問の正解、設問情報に対するユーザの解答の正誤および解説の少なくとも1つを含む情報とをユーザ端末へ送信し、ユーザ端末は、調査項目情報の回答情報を入力して調査管理サーバへ送信するとともに、調査項目情報の回答情報の入力時に、設問情報の解答の情報を入力して調査管理サーバへ送信し、調査管理サーバは、1以上のユーザ端末から受信した設問情報の解答の情報に基づいて、調査項目に対する各ユーザの理解度を推定し、各ユーザに関係し、または各ユーザが関心を持っているメディアを示すメディア情報に基づいて、各ユーザをグループに分類し、ユーザの属しているグループのユーザの理解度の低いテーマの設問情報をユーザのユーザ端末へ送信することを特徴とする。
また、本発明は、調査項目に対して回答を行うユーザが操作するユーザ端末と、ユーザ端末からネットワークを介して、調査項目の回答情報を受信する調査管理サーバとを有し、調査管理サーバは、調査項目の質問を含む調査項目情報とともに、調査項目の内容を説明する参考情報と、調査項目に関連した内容のクイズ形式の設問を含む設問情報と、設問の正解、設問情報に対するユーザの解答の正誤および解説の少なくとも1つを含む情報とをユーザ端末へ送信し、ユーザ端末は、調査項目情報の回答情報を入力して調査管理サーバへ送信するとともに、調査項目情報の回答情報の入力時に、参考情報を表示し、設問情報の解答の情報を入力して調査管理サーバへ送信し、調査管理サーバは、1以上のユーザ端末から受信した設問情報の解答の情報に基づいて、調査項目に対する各ユーザの理解度を推定し、各ユーザに関係し、または各ユーザが関心を持っているメディアを示すメディア情報に基づいて、各ユーザをグループに分類し、ユーザの属しているグループのユーザの理解度の低いテーマの設問情報または参考情報をユーザのユーザ端末へ送信することを特徴とする。
また、本発明における意思表示調査システムによれば、設問情報の設問に対して回答を行う政治家が操作する政治家端末をさらに有し、調査管理サーバは、設問情報の解答の情報を政治家端末から受信し、政治家端末から受信した設問情報の解答の情報に基づいて、調査項目に対する政治家の理解度を推定し、推定した政治家の理解度の情報を参考情報としてユーザ端末へ送信することを特徴とする。
【0010】
また、本発明における意思表示調査システムによれば、調査管理サーバは、理解度ごとに、調査項目情報の回答情報に基づいて、調査項目の調査結果を示す調査結果情報を生成することを特徴とする。
【0011】
また、本発明における意思表示調査システムによれば、調査管理サーバは、ユーザ端末から受信した設問情報の解答の情報に基づいて推定したユーザの理解度を示す情報をユーザ端末へ送信し、ユーザ端末は、ユーザの理解度を示す情報とともに、設問情報に対する再解答の要否を選択させる情報を表示することを特徴とする。
【0012】
また、本発明における意思表示調査システムによれば、ユーザ端末は、ユーザの理解度を示す情報に基づいて、理解度が所定値以下の場合のみ、設問情報に対する再解答の要否を選択させる情報を表示することを特徴とする。
【0015】
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0016】
本発明における意思表示調査システムは、調査管理サーバは、調査項目の質問を含む調査項目情報とともに、調査項目の内容を説明する参考情報及び調査項目の理解度を高めるための設問を含む設問情報をユーザ端末へ送信し、ユーザ端末は、調査項目情報の回答情報を入力して調査管理サーバへ送信するとともに、調査項目情報の回答情報の入力時に、参考情報を表示し、設問情報の解答情報を入力して調査管理サーバへ送信するので、調査項目の内容について理解したうえで行われるユーザによる意思表示を収集して、調査対象項目について適切な調査を行うことが可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1の実施の形態における意思表示調査システムの構成を示す図である。
図2】本発明の第1の実施の形態におけるユーザ端末の構成を示す図である。
図3】本発明の第1の実施の形態における調査管理サーバの構成を示す図である。
図4】本発明の第1の実施の形態における調査管理サーバのユーザDBのデータ構成の一例を示す図である。
図5】本発明の第1の実施の形態における調査管理サーバの調査項目DBのデータ構成の一例を示す図である。
図6】本発明の第1の実施の形態における調査管理サーバの調査結果DBのデータ構成の一例を示す図である。
図7】本発明の第1の実施の形態における調査結果DBが管理する調査項目の回答結果の一例を示す図である。
図8】本発明の第1の実施の形態における調査結果DBが管理する重み付け回答結果の一例を示す図である。
図9】本発明の第1の実施の形態における調査管理サーバの設問解答結果DBのデータ構成の一例を示す図である。
図10】本発明の第1の実施の形態における調査管理サーバの重み付けTBのデータ構成の一例を示す図である。
図11】本発明の第1の実施の形態における調査側端末の構成を示す図である。
図12】本発明の第1の実施の形態において、ユーザの意思の調査を行うときの意思表示調査システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
図13】本発明の第1の実施の形態において、ユーザの意思の調査を行うときの意思表示調査システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
図14】本発明の第1の実施の形態において、ユーザの意思の調査を行うときの意思表示調査システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
図15】本発明の第1の実施の形態における、ユーザ端末に表示された調査項目情報の一例を示す図である。
図16】本発明の第1の実施の形態における、ユーザ端末に表示された参考情報の一例を示す図である。
図17】本発明の第1の実施の形態における、ユーザ端末に表示された参考情報の最終ページの一例を示す図である。
図18】本発明の第1の実施の形態における、ユーザ端末に表示された設問情報の一例を示す図である。
図19】本発明の第1の実施の形態における、ユーザ端末に表示された正答率情報の一例を示す図である。
図20】本発明の第1の実施の形態における調査項目の回答結果の出力処理の流れを示すフローチャートである。
図21】本発明の第1の実施の形態における参考情報の抽出処理の流れを示すフローチャートである。
図22】本発明の第1の実施の形態における設問情報の抽出処理の流れを示すフローチャートである。
図23】本発明の第1の実施の形態における設問の解答結果の登録処理の流れを示すフローチャートである。
図24】本発明の第1の実施の形態における意思表示調査システムによる調査結果情報の取得動作の流れを示すシーケンスチャートである。
図25】本発明の第1の実施の形態における意思表示調査システムによる設問解答結果情報の取得動作の流れを示すシーケンスチャートである。
図26】本発明の第2の実施の形態における調査管理サーバの構成を示す図である。
図27】本発明の第2の実施の形態における調査管理サーバのユーザDBのデータ構成の一例を示す図である。
図28】本発明の第2の実施の形態における調査管理サーバのキーワードTBのデータ構成の一例を示す図である。
図29】本発明の第2の実施の形態における調査管理サーバのメディアTBのデータ構成の一例を示す図である。
図30】本発明の第2の実施の形態における、ユーザテキストデータに基づくユーザのグループ分類動作の流れを示すシーケンスチャートである。
図31】本発明の第2の実施の形態における、メディア特定情報に基づくユーザのグループ分類動作の流れを示すシーケンスチャートである。
図32】本発明の第3の実施の形態における意思表示調査システムの構成を示す図である。
図33】本発明の第3の実施の形態における調査管理サーバの構成を示す図である。
図34】本発明の第3の実施の形態における調査管理サーバの政治家DBのデータ構成の一例を示す図である。
図35】本発明の第3の実施の形態における意思表示調査システムによる政治家の調査結果情報の取得動作の流れを示すシーケンスチャートである。
図36】本発明の第3の実施の形態における意思表示調査システムによる政治家の設問解答結果情報の取得動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<第1の実施の形態>
(第1の実施の形態の概要)
本発明の第1の実施の形態における意思表示調査システムは、様々な調査項目において複数のユーザによる意思表示の調査を行うためのものである。
本実施の形態における意思表示調査システムの調査対象となる調査項目は、例えば、世論調査、組織の意思決定機関による意志の調査、株主の意識調査、マーケティング調査、その他種々の意識調査等多岐にわたっており、その調査項目の内容は特に限定しないものとする。
【0019】
本実施の形態における意思表示調査システムでは、調査管理サーバ20は、複数のユーザ端末10に対し、所定のテーマの調査項目を示す調査項目情報を送信し、各ユーザによる調査項目に対する回答を収集する。
調査項目情報は、調査項目に対するユーザの意思を問う情報を含む。
調査項目情報は、例えば、「イギリスのEU離脱はヨーロッパ全体の治安に影響を与えると思いますか?」等の質問形式の情報である。
【0020】
さらに、調査管理サーバ20は、上記調査項目とともに、上記調査項目に関連した設問情報及び参考情報のうち少なくとも1つを各ユーザ端末10へ送信する。
設問情報は、調査項目の背景又は関連情報の理解度を判定するための情報である。
調査項目が「イギリスのEU離脱」の場合、設問情報は、例えば、「イギリスはイングランド、スコットランド、ウェールズの3国で構成される。○か×か?」等の調査項目に関連するクイズ形式の情報である。
参考情報は、調査項目の背景又は関連情報を示す情報であり、ユーザが調査項目に回答するに際し、当該調査項目の理解度を高めるための情報である。
調査項目が「イギリスのEU離脱」の場合、参考情報は、例えば、「北アイルランド問題を説明する文章や動画」等の「イギリスのEU離脱」の理解度を高めるための情報である。
【0021】
ユーザは、設問情報の設問に解答したり、参考情報を参照したりして、調査項目の理解度を高めたうえで、調査項目の質問に対して回答する。
調査管理サーバ20は、上記調査項目の回答を各ユーザ端末10から収集する。
調査の主体である調査側は、調査側端末30を操作して調査管理サーバ20へアクセスし、上記調査項目の回答に基づく調査結果を閲覧する。
【0022】
以上から、ユーザは、調査項目について深く理解したうえで回答するので、誤解等のない、自身の意思に合った適切な意思表示を行うことが可能となる。
調査側は、設問情報の解答内容(正答又は誤答)に基づいて、調査項目に対するユーザの理解度を把握することが可能となる。
また、調査側は、設問情報の解答内容に基づいて理解度ごとにユーザをグループ分けすることにより、理解度ごとのユーザの意識を効果的に把握することが可能となる。
【0023】
(第1の実施の形態の構成)
(1)意思表示調査システムの全体構成
図1は、本発明の第1の実施の形態における意思表示調査システムの構成を示す図である。
図に示すように、意思表示調査システムは、複数のユーザがそれぞれ操作する情報処理装置であるユーザ端末10と、調査項目情報、設問情報及び参考情報を複数のユーザ端末10に対して送信するとともに、調査項目情報の回答情報及び設問情報の解答情報を複数のユーザ端末10から収集して管理する調査管理サーバ20と、調査の主体である調査側が操作する調査側端末30とを有して構成される。
【0024】
図に示すように、調査管理サーバ20は、インターネット又はLAN等のネットワーク100(有線・無線を含む)を介して、複数のユーザ端末10及び調査側端末30と通信可能に接続されている。
【0025】
(2)ユーザ端末10の構成
ユーザ端末10は、調査項目情報に回答するユーザにより操作される情報処理装置である。
例えば、ユーザ端末10は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末、携帯電話、PDA、PHS、PC等の情報処理装置である。
ユーザ端末10は、通信機能を用いてネットワーク100を介して調査管理サーバ20と通信を行い、調査管理サーバ20から調査項目情報、設問情報及び参考情報を受信する。
また、ユーザ端末10は、調査項目情報の回答情報及び設問情報の解答情報を調査管理サーバ20へ送信する。
【0026】
図2は、本発明の第1の実施の形態におけるユーザ端末10の構成を示す図である。
図に示すように、ユーザ端末10は、CPU等から構成されユーザ端末10全体を制御する制御部11と、各種情報を格納する情報格納部12と、ネットワーク100を介して調査管理サーバ20と通信を行う通信部13と、各種情報を表示する表示部14と、各種キー等を備え情報入力を行うために用いられる操作部15とを有して構成される。
また、上記表示部14と操作部15は、一体に構成され、タッチパネルを構成してもよい。
各部11~15は、内部のバスに接続され、このバスを介して種々の情報等が入出力され、制御部11の制御の下、種々の処理が実行される。
【0027】
制御部11は、ユーザ端末10全体の制御を司る処理部であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の電子回路やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路により構成される。
制御部11は、情報格納部12から情報の読出しを実行するとともに、情報格納部12に情報の書込みを実行する。
【0028】
情報格納部12は、例えば、ハードディスク、メモリ又は半導体素子等の情報を格納する装置である。
情報格納部12は、制御部11で実行するプログラムを記憶する領域や制御部11が処理を実行する際に一時的に使用する作業領域等(RAM等)を有する。
制御部11は、その情報格納部12に格納されているプログラムを読み出し、上記作業領域に展開して各種の処理を実行する。
【0029】
通信部13は、ネットワーク100を介して行う調査管理サーバ20との通信を制御するインターフェースであり、LANアダプタ等を有する。
通信部13は、無線送受信機を備え、無線通信を介してLANやインターネット等に接続されてもよいし、ケーブル等の有線を介して接続されてもよい。
【0030】
表示部14は、ディスプレイやランプ等の表示装置である。
制御部11は、情報格納部12から画像を読み出し、画像出力処理を実行して画面情報を生成する。また、制御部11は、通信部13が調査管理サーバ20から受信した画像情報に対して画像出力処理を実行して画面情報を生成する。
制御部11は、上記生成した画像情報を表示部14へ出力する。
表示部14は、上記入力した画像情報をディスプレイ等に画面表示する。
また、制御部11は、制御信号を表示部14へ出力し、表示部14が有するランプを点灯させることもできる。
【0031】
操作部15は、例えば各種キー等から構成される情報入力装置を備え、当該情報入力装置は表示部14と連携してポインティングデバイスを提供する。操作部15は、ユーザ等による各種操作を受け付けて、その操作内容を示す信号を制御部11等に出力する。
制御部11は、上記操作内容を示す信号を入力すると、当該信号の内容に応じて、表示部14へその操作内容に応じた画面表示を行う旨の制御信号を表示部14へ出力する。
表示部14は、その制御信号を入力すると、当該制御信号に応じて画面表示を行う。
なお、上記表示部14と操作部15は一体に構成され、タッチパネルを形成してもよい。
【0032】
(3)調査管理サーバ20の構成
(a)調査管理サーバ20の全体構成
調査管理サーバ20は、ユーザの個人情報(ユーザ情報)、ユーザ端末10へ送信する各種情報(調査項目情報、設問情報及び参考情報)及びユーザ端末10から受信する各種情報(調査項目情報の回答情報及び設問情報の解答情報)を管理するとともに、収集した回答情報に基づく調査結果情報及び設問解答結果情報を生成する情報処理装置である。
調査管理サーバ20は、調査側により管理される。
【0033】
図3は、本発明の第1の実施の形態における調査管理サーバ20の構成を示す図である。
図に示すように、調査管理サーバ20は、調査管理サーバ20全体を制御する制御部21と、ユーザ情報及び調査結果等の情報を格納する情報格納部22と、ユーザ端末10及び調査側端末30との間で各種情報の送受信を行う通信部23とを有して構成される。
各部21~23は、内部のバスに接続され、このバスを介して種々の情報等が入出力され、制御部21の制御の下、種々の処理が実行される。
【0034】
制御部21は、調査管理サーバ20全体の制御を司る処理部であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の電子回路やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路により構成される。
制御部21は、情報格納部22から情報の読出しを実行するとともに、情報格納部22に情報の書込みを実行する。
【0035】
情報格納部22は、例えば、ハードディスク、メモリ又は半導体素子等の情報を格納する装置である。
情報格納部22は、制御部21で実行するプログラムを記憶する領域や制御部21が処理を実行する際に一時的に使用する作業領域等(RAM等)を有する。
制御部21は、その情報格納部22に格納されているプログラムを読み出し、上記作業領域に展開して各種の処理を実行する。
【0036】
通信部23は、ネットワーク100を介して行うユーザ端末10及び調査側端末30との通信を制御するインターフェースであり、LANアダプタ等を有する。
通信部23は、無線送受信機を備え、無線通信を介してLANやインターネット等に接続されてもよいし、ケーブル等の有線を介して接続されてもよい。
【0037】
(b)調査管理サーバ20の情報格納部22の構成
また、図3には、調査管理サーバ20の情報格納部22が格納する各データベース221,222,223,224と、テーブル226とが示されている。
図に示すように、情報格納部22は、ユーザ情報を管理するユーザDB(データベース)221と、調査項目情報、設問情報及び参考情報を管理する調査項目DB(データベース)222と、調査項目情報の回答情報及びその調査項目の回答情報に基づいて生成した調査項目の調査結果情報を管理する調査結果DB(データベース)223と、設問情報の解答情報及びその設問の解答情報に基づいて生成した設問解答結果情報を管理する設問解答結果DB(データベース)224と、各ユーザによる調査項目情報の回答情報に対して重み付けを行う際に、その重み付けの計算に用いる重み付けの値を管理する重み付けTB(テーブル)226とを格納する。
【0038】
図4は、本発明の第1の実施の形態における調査管理サーバ20のユーザDB221のデータ構成の一例を示す図である。
図に示す例では、ユーザDB221は、ユーザ名と、ユーザのプロフィール情報と、ユーザの連絡先情報とをそれぞれユーザを識別するID(ユーザID)に対応付けて管理している。
プロフィール情報は、例えば、ユーザの性別、年齢(生年月日)、住所、学歴を含む。
プロフィール情報は予め、調査管理サーバ20に通信可能な情報処理端末により入力され、登録されるようにしてもよい。
【0039】
連絡先情報は、メールアドレス、電話番号又はSNS(Social Networking Service)のID等を含む。
【0040】
図5は、本発明の第1の実施の形態における調査管理サーバ20の調査項目DB222のデータ構成の一例を示す図である。
図に示す例では、調査項目DB222は、各調査項目情報を特定するIDである調査項目IDと、その調査項目情報に関連する設問情報を特定するIDである設問IDと、その調査項目情報に関連する参考情報を特定するIDである参考IDと、上記設問情報及び参考情報のテーマ情報(例えば、選挙、金融、税金、年金、福祉、介護、環境問題、教育、保険、AI、裁判員制度、グルメ、スポーツ、音楽等)とを互いに対応付けて管理している。
図5の例では省略されているが、調査項目DB222は、各調査項目ID、設問ID、参考IDに対応付けて、情報格納部22にそれぞれ格納されている調査項目情報、設問情報、参考情報自体も管理している。
【0041】
調査項目情報は、調査側が調査対象としている1問以上の調査項目の質問(アンケート)のテキスト情報と、その質問の回答を表す2以上の選択肢のテキスト情報と、その他、調査に関する画面情報をユーザ端末10に表示させるための各種情報とを含む。
【0042】
設問情報は、各調査項目に関連したクイズ形式の1問以上の設問のテキスト情報と、その設問の解答を表す2以上の選択肢のテキスト情報と、それら2以上の選択肢のうちどれが正答であるかを示す正答情報と、設問のテーマを示すテーマ情報とを含む。
【0043】
参考情報は、各調査項目の内容の説明等をしたテキスト情報及び画像情報(静止画、動画を含む)と、参考情報のテーマを示すテーマ情報とを含む。
【0044】
図6は、本発明の第1の実施の形態における調査管理サーバ20の調査結果DB223のデータ構成の一例を示す図である。
調査結果DB223は、ユーザによる調査項目に対する回答を示す調査項目情報の回答情報と、その調査項目情報の回答情報の値に対して重み付け処理をした重み付け回答結果とを互いに対応付けて管理する。
調査項目情報の回答情報には、ユーザが回答した調査項目情報の調査項目IDと、調査項目におけるユーザの回答結果(どの選択肢を選択したか)と、回答したユーザのユーザIDとが含まれる。
【0045】
図7は、本発明の第1の実施の形態における調査結果DB223が管理する調査項目の回答結果の一例を示す図である。
また、図8は、本発明の第1の実施の形態における調査結果DB223が管理する重み付け回答結果の一例を示す図である。
【0046】
図7に示すように、調査項目の回答結果は、ユーザが調査項目情報の各質問においてどの選択肢を選択したかを示す情報である。
図8に示す重み付け回答結果は、制御部21が、上記調査項目の回答結果に対して、重み付け係数により重み付けを行って生成した情報である。
図8に示すように、重み付け回答結果は、図7に示す回答結果(選択肢)に対して重み付けがされている。
例えば、問1は「1.0」であり、制御部21は、調査結果情報の生成の際、通常の1回分の回答と同様に扱う。
一方、問2は「0.8」であり、制御部21は、通常の回答よりは、調査結果情報への影響がやや小さくなる。
【0047】
図9は、本発明の第1の実施の形態における調査管理サーバ20の設問解答結果DB224のデータ構成の一例を示す図である。
設問解答結果DB224は、ユーザによるクイズ形式の設問に対する回答を示す設問情報の解答情報と、その設問情報の解答情報の正答率を示す正答率情報とを互いに対応付けて管理する。
設問情報の解答情報には、ユーザが回答した設問情報の設問IDと、設問におけるユーザの回答結果(どの選択肢を選択したか)と、回答したユーザのユーザIDと、設問がユーザ端末10に表示されてからユーザが回答するまでに要した時間を表す計時情報とが含まれる。
【0048】
図10は、本発明の第1の実施の形態における調査管理サーバ20の重み付けTB226のデータ構成の一例を示す図である。
図に示す例では、重み付けTB226は、各設問情報の設問IDと、その設問情報の正答率と、その正答率のときの重み付け係数とを互いに対応付けて管理する。
また、重み付けTB226は、各設問情報の設問IDと、その設問情報の計時情報の計時時間と、その計時時間のときの重み付け係数とを互いに対応付けて管理する。
【0049】
(4)調査側端末30の構成
調査側端末30は、調査結果情報及び設問解答結果情報を閲覧する調査側により操作される情報処理装置である。
例えば、調査側端末30は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末、携帯電話、PDA、PHS、PC等の情報処理装置である。
調査側端末30は、通信機能を用いてネットワーク100を介して調査管理サーバ20と通信を行い、調査管理サーバ20から調査結果情報及び設問解答結果情報を受信する。
【0050】
図11は、本発明の第1の実施の形態における調査側端末30の構成を示す図である。
図に示すように、調査側端末30は、CPU等から構成され調査側端末30全体を制御する制御部31と、各種情報を格納する情報格納部32と、ネットワーク100を介して調査管理サーバ20と通信を行う通信部33と、各種情報を表示する表示部34と、各種キー等を備え情報入力を行うために用いられる操作部35とを有して構成される。
また、上記表示部34と操作部35は、一体に構成され、タッチパネルを構成してもよい。
各部31~35は、内部のバスに接続され、このバスを介して種々の情報等が入出力され、制御部31の制御の下、種々の処理が実行される。
【0051】
制御部31は、調査側端末30全体の制御を司る処理部であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の電子回路やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路により構成される。
制御部31は、情報格納部32から情報の読出しを実行するとともに、情報格納部32に情報の書込みを実行する。
【0052】
情報格納部32は、例えば、ハードディスク、メモリ又は半導体素子等の情報を格納する装置である。
情報格納部32は、制御部31で実行するプログラムを記憶する領域や制御部31が処理を実行する際に一時的に使用する作業領域等(RAM等)を有する。
制御部31は、その情報格納部32に格納されているプログラムを読み出し、上記作業領域に展開して各種の処理を実行する。
【0053】
通信部33は、ネットワーク100を介して行う調査管理サーバ20との通信を制御するインターフェースであり、LANアダプタ等を有する。
通信部33は、無線送受信機を備え、無線通信を介してLANやインターネット等に接続されてもよいし、ケーブル等の有線を介して接続されてもよい。
【0054】
表示部34は、ディスプレイやランプ等の表示装置である。
制御部31は、情報格納部32から画像を読み出し、画像出力処理を実行して画面情報を生成する。また、制御部31は、通信部33が調査管理サーバ20から受信した画像情報に対して画像出力処理を実行して画面情報を生成する。
制御部31は、上記生成した画像情報を表示部34へ出力する。
表示部34は、上記入力した画像情報をディスプレイ等に画面表示する。
また、制御部31は、制御信号を表示部34へ出力し、表示部34が有するランプを点灯させることもできる。
【0055】
操作部35は、例えば各種キー等から構成される情報入力装置を備え、当該情報入力装置は表示部34と連携してポインティングデバイスを提供する。操作部35は、ユーザ等による各種操作を受け付けて、その操作内容を示す信号を制御部31等に出力する。
制御部31は、上記操作内容を示す信号を入力すると、当該信号の内容に応じて、表示部34へその操作内容に応じた画面表示を行う旨の制御信号を表示部34へ出力する。
表示部34は、その制御信号を入力すると、当該制御信号に応じて画面表示を行う。
なお、上記表示部34と操作部35は一体に構成され、タッチパネルを形成してもよい。
【0056】
(第1の実施の形態の動作)
(1)意思表示調査動作
図12~14は、本発明の第1の実施の形態において、ユーザの意思の調査を行うときの意思表示調査システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、意思表示調査システムが、ユーザによる調査項目の回答情報を収集して、ユーザの意思の調査を行うときの動作について説明を進める。
【0057】
まず、ユーザは、調査側が展開する調査を受ける際、ユーザ端末10の操作部15を操作すると、通信部13は、制御部11の制御の下、調査項目情報の取得要求を調査管理サーバ20へ送信する(ステップS101)。
この調査項目情報の取得要求には、当該ユーザのユーザIDと、今回ユーザが調査を受ける調査項目の調査項目IDとが含まれる。
【0058】
調査管理サーバ20の通信部23は、調査項目情報の取得要求をユーザ端末10から受信すると、制御部21は、当該調査項目情報の取得要求に含まれる調査項目IDに対応付けられている調査項目情報を調査項目DB222から抽出し、通信部23は、制御部21による制御の下、上記抽出された調査項目情報をユーザ端末10へ送信する(ステップS102)。
【0059】
ユーザ端末10の通信部13は、上記調査項目情報を調査管理サーバ20から受信すると、表示部14は、制御部11の制御の下、上記受信された調査項目情報を表示する(ステップS103)。
ユーザは、表示部14に表示された調査項目情報に沿って、調査項目に対する回答を進めて行く。
【0060】
図15は、本発明の第1の実施の形態における、ユーザ端末10に表示された調査項目情報の一例を示す図である。
図の例では、調査項目情報には、「現在、8%の消費税について、これから、どのようにあるべきと考えますか?」との質問形式の情報と、その質問形式の情報の回答の選択肢である「(1)10%以上に増税すべき」、「(2)8%のままで維持すべき」、「(3)8%以下に減税すべき」、「(4)0%にして廃止すべき」とが表示されている。
また、図の例における調査項目情報には、上記4つの選択肢の他、「参考情報を確認する」と表示された「参考情報取得アイコン」が設けられている。
この「参考情報取得アイコン」が操作部15の操作により選択されると、ユーザ端末10は、現在表示されている調査項目情報に関連した参考情報を調査管理サーバ20から取得することができる。
【0061】
制御部11は、ユーザが操作部15を操作したことにより、調査項目情報の「参考情報取得アイコン」が選択されたか否かを判断する(ステップS104)。
ここで、制御部11は、「参考情報取得アイコン」が選択されなかったと判断すると(ステップS104/No)、次に、ユーザが操作部15を操作したことにより、調査項目情報の選択肢が選択され、調査項目情報の回答情報が入力されたか否かを判断する(ステップS105)。
ここで、制御部11は、調査項目情報の回答情報がまだ入力されていないと判断した場合(ステップS105/No)、ステップS105の動作を繰り返す。
【0062】
一方、制御部11は、調査項目情報の回答情報が入力されたと判断した場合(ステップS105/Yes)、通信部13は、制御部11による制御の下、調査項目情報の回答情報を調査管理サーバ20へ送信する(ステップS106)。
ここで、調査項目情報の回答情報には、ユーザが回答した調査項目情報の調査項目IDと、調査項目におけるユーザの回答結果(どの選択肢を選択したか)と、回答したユーザのユーザIDとが含まれる。
【0063】
調査管理サーバ20の通信部23は、上記調査項目情報の回答情報をユーザ端末10から受信すると、制御部21は、回答情報に含まれる調査項目の回答結果の出力処理を行う(ステップS107)。
この調査管理サーバ20による調査項目の回答結果の出力処理の詳細については、後述する。
【0064】
ユーザ端末10の制御部11は、調査管理サーバ20から受信した調査項目情報において、さらに質問が含まれているか否か判断する(ステップS108)。
制御部21は、さらに質問が含まれていると判断した場合には(ステップS108/Yes)、ステップS103に戻り、動作を継続する。
一方、制御部21は、もうさらなる質問は含まれていないと判断した場合には(ステップS108/No)、動作を終了する。
【0065】
ステップS104に戻り、制御部11は「参考情報取得アイコン」が選択されたと判断すると(ステップS104/Yes)、通信部13は、制御部11による制御の下、参考情報の取得要求を調査管理サーバ20へ送信する(ステップS109)。
この参考情報の取得要求には、今回ユーザが回答しようとしている調査項目情報の調査項目IDと、当該ユーザのユーザIDとが含まれる。
【0066】
調査管理サーバ20の通信部23は、上記参考情報の取得要求をユーザ端末10から受信すると、制御部21は、ユーザDB221を参照し、当該参考情報の取得要求に含まれるユーザIDに対応付けられているユーザのプロフィール情報を抽出する(ステップS110)。
次に、制御部21は、調査項目DB222を参照して、当該受信された参考情報の取得要求に含まれる調査項目IDに対応付けられている1以上の参考IDを検出し、その参考IDに対応付けられている参考情報の属性情報(テーマ)と、上記ユーザのプロフィール情報とを照合し、ユーザのプロフィール情報の内容に合致した参考情報を調査項目DB222から抽出する(ステップS111)。
この調査管理サーバ20による参考情報の抽出処理の詳細については、後述する。
【0067】
通信部23は、制御部21による制御の下、上記抽出された参考情報をユーザ端末10へ送信する(ステップS112)。
【0068】
ユーザ端末10の通信部13は、上記参考情報を調査管理サーバ20から受信すると、表示部14は、制御部11の制御の下、上記受信された参考情報を表示する(ステップS113)。
【0069】
図16は、本発明の第1の実施の形態における、ユーザ端末10に表示された参考情報の一例を示す図である。
図の例では、参考情報には、「富裕層の増加」をテーマとした情報が、調査項目の参考として表示されている。
図の例における参考情報には、「次へアイコン」が設けられており、ユーザは、参考情報の内容を確認すると、操作部15を操作して、上記「次へアイコン」を選択する。
操作部15により「次へアイコン」が選択されると、表示部14は、制御部11による制御の下、参考情報の次のページを表示する。
【0070】
図17は、本発明の第1の実施の形態における、ユーザ端末10に表示された参考情報の最終ページの一例を示す図である。
図に示すように、参考情報の最終ページには、「次へアイコン」に代えて、「おさらいテストへ」と示された「設問情報取得アイコン」が設けられている。
ユーザは、参考情報の最終ページの内容を確認すると、操作部15を操作して、上記「設問情報取得アイコン」を選択する。
ここで、制御部11は「設問情報取得アイコン」が選択されたと判断すると(ステップS114/Yes)、通信部13は、制御部11による制御の下、設問情報の取得要求を調査管理サーバ20へ送信する(ステップS115)。
この設問情報の取得要求には、今回ユーザが回答しようとしている調査項目情報の調査項目IDと、当該ユーザのユーザIDとが含まれる。
【0071】
調査管理サーバ20の通信部23は、上記設問情報の取得要求をユーザ端末10から受信すると、制御部21は、ユーザDB221を参照し、当該設問情報の取得要求に含まれるユーザIDに対応付けられているユーザのプロフィール情報を抽出する(ステップS116)。
次に、制御部21は、調査項目DB222を参照して、当該受信された設問情報の取得要求に含まれる調査項目IDに対応付けられている1以上の設問IDを検出し、その設問IDに対応付けられている設問情報の属性情報(テーマ)と、上記ユーザのプロフィール情報とを照合し、ユーザのプロフィール情報の内容に合致した設問情報を調査項目DB222から抽出する(ステップS117)。
この調査管理サーバ20による設問情報の抽出処理の詳細については、後述する。
【0072】
通信部23は、制御部21による制御の下、上記抽出された設問情報をユーザ端末10へ送信する(ステップS118)。
【0073】
ユーザ端末10の通信部13は、上記設問情報を調査管理サーバ20から受信すると、表示部14は、制御部11の制御の下、上記受信された設問情報を表示する(ステップS119)。
また、制御部11は、上記設問情報の表示が開始された時点で、計時を開始する(ステップS120)。
【0074】
図18は、本発明の第1の実施の形態における、ユーザ端末10に表示された設問情報の一例を示す図である。
図の例では、設問情報には、「日本で資産1億円以上のお金持ちの人数は?」というクイズ形式の文章と、「(1)減っている」、「(2)増えている」、「(3)100万人以下である」、「(4)世界で10番目に多い」の回答の選択肢とが表示されている。
図の例における設問情報には、「次へアイコン」が設けられている。
ユーザは、操作部15を操作して、いずれかの解答の選択肢を選択することにより設問に解答する(ステップS121)。
【0075】
制御部11は、解答を確認すると、計時を終了し、設問情報の表示の開始から解答までに要した時間を計時して、その時間を示す計時情報を生成する(ステップS122)。
【0076】
制御部11は、解答の選択肢が選択された後に、操作部15により「次へアイコン」が選択されたことを認識すると、表示部14は、制御部11による制御の下、もしクイズ形式の他の設問があれば(ステップS123/Yes)、設問情報の次のページを表示する(ステップS119)。
一方、他の設問が無く、現在の設問のページが最終ページである場合には(ステップS123/No)、通信部13は、制御部11による制御の下、設問情報の解答情報を調査管理サーバ20へ送信する(ステップS124)。
この設問情報の解答情報には、今回ユーザが回答した設問情報の設問IDと、解答結果(どの選択肢を選択したか)と、当該ユーザのユーザIDと、上記計時情報とが含まれる。
【0077】
調査管理サーバ20の通信部23は、上記設問情報の解答情報をユーザ端末10から受信すると、制御部21は、設問情報の解答情報に含まれる設問の解答結果の登録処理を行う(ステップS125)。
この設問の解答結果の登録処理では、制御部21は、設問情報の正答率を算出する。
この調査管理サーバ20による設問の解答結果の登録処理の詳細については、後述する。
【0078】
次に、通信部23は、制御部21による制御の下、上記算出された正答率を示す正答率情報をユーザ端末10へ送信する(ステップS126)。
【0079】
ユーザ端末10の通信部13は、上記正答率情報を受信すると、表示部14は、制御部11による制御の下、その受信された正答率情報を表示する(ステップS127)。
図19は、本発明の第1の実施の形態における、ユーザ端末10に表示された正答率情報の一例を示す図である。
図の例に示す正答率情報には、ユーザによる設問情報の回答結果の正答率(70%)が表示されている。
また、正答率情報には、さらに、設問の正解や、ユーザがその設問に正解したかどうかといった情報が表示されている。
ユーザは、その自身の解答の正誤を確認することにより、自身の各テーマに対する理解度を的確に把握することができる。
なお、図の例では、正答率情報には、設問の正解や、ユーザがその設問に正解したかどうかといった情報が表示されているが、単に正答率のみを表示してもよい。
【0080】
また、正答率情報には、「もう1度、解答する」と示されている「設問再解答アイコン」と、「次へアイコン」とが表示されている。
ここで、制御部11は、操作部15により「設問再解答アイコン」が選択されたと判断すると(ステップS128/Yes)、表示部14は、制御部11による制御の下、設問情報を再表示し(ステップS119)、ユーザは、再度、操作部15を用いて解答を行うことができる。
一方、制御部11は「次へアイコン」が選択されたと判断すると(ステップS129/Yes)、調査管理サーバ20から受信した調査項目情報において、さらに質問が含まれているか否か判断する(ステップS109)。
制御部21は、さらに質問が含まれていると判断した場合には(ステップS109/Yes)、ステップS103に戻り、動作を継続する。
一方、制御部21は、もうさらなる質問は含まれていないと判断した場合には(ステップS109/No)、動作を終了する。
【0081】
このように、調査管理サーバ20は、調査項目の質問を表示する調査項目情報に加え、調査項目の内容を説明する参考情報と、調査項目の理解度を判定するための設問情報とをユーザ端末10に送信するので、ユーザは、調査項目について理解したうえで回答することができ、調査側は、信頼性のある調査結果を得ることが可能となる。
【0082】
なお、制御部11は、上記「設問再解答アイコン」は、正答率が所定値以下の場合のみ表示部14に表示させるよう制御してもよい。
これにより、正答率が高く、ユーザが再度の設問の解答が不要な場合に、調査項目情報の全体の回答時間を短縮することができる。
【0083】
以上説明した第1の実施の形態における意思表示調査動作では、調査管理サーバ20は、調査項目の質問の間に設問情報及び参考情報をユーザ端末10へ送信していたが、調査項目情報、設問情報及び参考情報を個別の機会にユーザ端末10へ送信し、調査項目情報の回答情報及び設問情報の解答情報を個別の機会にユーザ端末10から受信し、各データベース223,224に登録し、登録した調査項目情報の回答情報及び設問情報の解答情報ユーザIDで紐づけて統合するようにしてもよい。
【0084】
以上説明した第1の実施の形態では、調査管理サーバ20は、調査項目情報の質問、参考情報、設問情報の順でユーザ端末10に送信し、ユーザ端末10に表示させていたが、送信及び表示の順はこれに限定されない。
【0085】
以上説明した第1の実施の形態では、ユーザが調査項目の質問に回答した後、調査管理サーバ20が設問情報及び/又は参考情報をユーザ端末10へ送信する例について説明したが、調査管理サーバ20は、設問情報及び/又は参考情報を送信後に、再度、同じ調査項目の質問をユーザ端末10へ送信し、ユーザに回答を促してもよい。
この場合、ユーザは、参考情報を閲覧し、設問情報の正答を確認した後で、調査項目の質問に回答するので、調査項目に対してより理解を深めたうえで回答することが可能となる。この結果、調査側は、精度の高い調査結果を得ることが可能となる。
また、調査側は、参考情報及び/又は設問情報の送信前後で、ユーザの調査項目情報の回答情報の内容を比較することができる。
【0086】
(2)調査項目の回答結果の出力処理
図20は、本発明の第1の実施の形態における調査項目の回答結果の出力処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本図に沿って、ステップS107における調査項目の回答結果の出力処理について詳細に説明する。
【0087】
調査管理サーバ20の制御部21は、受信した調査項目情報の回答情報を、各調査項目情報の質問ごとに、該当するユーザIDに対応付けて、調査結果DB223に登録する(ステップS201)。
次に、制御部21は、設問解答結果DB224を参照し、当該ユーザが当該調査項目に関連した設問情報に解答しているか否かを判断する(ステップS202)。
ここで、制御部21は、当該ユーザが設問情報に解答していないと判断した場合には(ステップS202/No)、回答結果の出力処理を終了する。
一方、制御部21は、当該ユーザが設問情報に解答していると判断した場合には(ステップS202/Yes)、設問解答結果DB224を参照し、その設問情報の正答率を検出する(ステップS203)。
【0088】
次に、制御部21は、重み付けTB226を参照し、上記検出した正答率に基づく重み付け係数を抽出する(ステップS204)。
そして、制御部21は、上記抽出した重み付け係数を用いて、調査結果DB223に登録された調査項目の回答結果に対して重み付け処理を行う(ステップS205)。
【0089】
例えば、重み付けTB226において、正答率が80%以上が重み付け係数「1.0」、正答率が30%以上で80%未満が重み付け係数「0.8」、正答率が30%未満が重み付け係数「0.6」のように、正答率が高いほど重み付け係数が高く設定されている場合、1回の回答の素点を「1」とし、この素点に上記正答率に応じた重み付け係数を掛け合わせて、回答結果に対して重み付けの計算を行う。
すなわち、制御部21は、設問に対する正答率が高いユーザの回答を高く評価し、反対に正答率が低いユーザの回答を低く評価するように重み付けの計算を行う。
なお、上記の例では、単純に重み付け係数を掛け合わせて、重み付けの計算を行うものであったが、上記のとおり、設問に対する正答率が高いユーザの回答を高く評価し、反対に正答率が低いユーザの回答を低く評価するように重み付けの計算を行うのであれば、制御部21は、他の計算式に基づいて計算してもよい。
【0090】
次に、制御部21は、正答率に基づいて重み付けを行った調査項目の回答結果の値に対して、さらに、上述の計時情報に基づいて重み付け処理を行う(ステップS206)。
【0091】
計時情報が示す時間をt、基準時間T1,T2(T1>T2)とした場合、制御部21は、下記のように計時情報に基づいて重み付け係数を設定し、素点に対して正答率に基づいた重み付け係数を掛け合わせた後に、例えば、下記の計時情報に基づいた重み付け係数をさらに掛け合わせて計算してもよい。
t>T1の場合、重み付け係数「0.8」
T1≧t≧T2の場合、重み付け係数「1.0」
t<T2の場合、重み付け係数「0.6」
例えば、あまりに回答に長い時間を要した場合は(t>T1)、制御部21は、ユーザが当該調査項目の質問の理解度が低いと評価する(重み付け係数「0.8」)。
反対に、あまりに短い時間で回答した場合は(t<T2)、制御部21は、ユーザが当該調査項目の質問の理解度が低く、いい加減に回答したと評価する(重み付け係数「0.6」)。
以上で、調査項目の回答結果の出力処理を終了する。
【0092】
上記のように、制御部21は、設問情報の正答率と、設問情報が表示されてから解答までの時間とに基づいて、ユーザの理解度を推定し、理解度の高いユーザの回答を高く評価し、反対に、理解度の低いユーザの回答を低く評価して調査結果を出力するので、調査側は、信頼性の高い調査結果を得ることが可能となる。
【0093】
(3)参考情報の抽出処理
図21は、本発明の第1の実施の形態における参考情報の抽出処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本図に沿って、ステップS111における参考情報の抽出処理について詳細に説明する。
【0094】
まず、調査管理サーバ20の制御部21は、ユーザDB221を参照して、当該受信された参考情報の取得要求に含まれるユーザIDに対応付けられているユーザのプロフィール情報をユーザDB221から抽出する(ステップS301)。
【0095】
次に、制御部21は、設問解答結果DB224を参照し、上記ユーザのプロフィール情報(ユーザの性別、年齢(生年月日)、住所、学歴)に該当する設問解答結果情報を抽出し、抽出した設問解答結果情報を分析する(ステップS302)。
ここで、設問解答結果情報の分析とは、プロフィール情報の各グループ(性別、年齢層、住所、学歴)が、どのテーマ情報の設問に対して正答率が低いかを検出することを含む。
【0096】
制御部21は、上記ステップS302における分析において、ユーザのプロフィール情報と同様のプロフィール情報の他のユーザの正答率が低いテーマを検出し、そのテーマをユーザが理解度の低いテーマとして推定する。
例えば、ユーザのプロフィール情報が、男性、38歳及び東京都在住の場合、制御部21は、設問解答結果DB224を参照して、男性、30代及び関東在住の他のユーザのグループが「年金」のテーマの設問情報に対して正答率が低いことを検出すると、当該ユーザは同グループに属するので、「年金」のテーマに対する理解度が低いと推定する。
【0097】
次に、制御部21は、調査項目DB222を参照して、当該受信された参考情報の取得要求に含まれる調査項目IDに対応付けられている1以上の参考IDの参考情報のうち、上記理解度が低いと推定されたテーマの参考情報を調査項目DB222から抽出する(ステップS303)。
以上で、参考情報の抽出処理は終了する。
【0098】
このように、ユーザの理解度が低いと推定されるテーマの参考情報をユーザ端末10に表示させたうえで、調査項目の質問の回答を促すので、ユーザは、調査項目をよく理解したうえで調査項目に回答することになり、調査結果の信頼性を格段に向上させることが可能となる。
【0099】
なお、制御部21は、上記「正答率が低い」テーマの参考情報として、複数のテーマの参考情報のうち最も正答率の低いテーマの参考情報を抽出してもよいし、正答率が所定位置以下の複数のテーマの参考情報の中からランダムに抽出してもよい。
【0100】
本実施の形態では、制御部21は、正答率の低いテーマの参考情報を抽出していたが、ユーザのプロフィール情報の「学歴」に基づいて、参考情報を抽出するようにしてもよい。
例えば、ユーザが現役の中学生である場合には、制御部21は、平易な内容の参考情報を抽出する。
また、ユーザが調査項目の内容に関連が高い学部の大学院生又はその卒業生である場合には、制御部21は、ユーザが調査項目についての知識が豊富であると推定し、専門性の高い内容の参考情報を抽出する。
【0101】
(4)設問情報の抽出処理
図22は、本発明の第1の実施の形態における設問情報の抽出処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本図に沿って、ステップS116における設問情報の抽出処理について詳細に説明する。
設問情報の抽出処理は、上記参考情報の抽出処理と基本的には同様であるので、特記しない限り、参考情報の場合と同様であるとして一部説明を省略し、説明を進める。
【0102】
まず、調査管理サーバ20の制御部21は、ユーザDB221を参照して、当該受信された参考情報の取得要求に含まれるユーザIDに対応付けられているユーザのプロフィール情報をユーザDB221から抽出する(ステップS401)。
【0103】
次に、制御部21は、設問解答結果DB224を参照し、上記ユーザのプロフィール情報(ユーザの性別、年齢(生年月日)、住所、学歴)に該当する設問解答結果情報を抽出し、抽出した設問解答結果情報を分析する(ステップS402)。
【0104】
制御部21は、上記ステップS402における分析において、ユーザのプロフィール情報と同様のプロフィール情報の他のユーザの正答率が低いテーマを検出し、そのテーマをユーザが理解度の低いテーマとして推定する。
【0105】
次に、制御部21は、調査項目DB222を参照して、当該受信された設問情報の取得要求に含まれる調査項目IDに対応付けられている1以上の設問IDの設問情報のうち、上記理解度が低いと推定されたテーマの設問情報を調査項目DB222から抽出する(ステップS403)。
以上で、設問情報の抽出処理は終了する。
【0106】
このように、ユーザの理解度が低いと推定されるテーマの設問情報をユーザに解答させたうえで、調査項目の質問の回答を促すので、ユーザは、調査項目をよく理解したうえで調査項目に回答することになり、調査結果の信頼性を格段に向上させることが可能となる。
【0107】
制御部21は、参考情報の場合と同様に、ユーザのプロフィール情報の「学歴」に基づいて、設問情報を抽出するようにしてもよい。
【0108】
(5)設問の解答結果の登録処理
図23は、本発明の第1の実施の形態における設問の解答結果の登録処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本図に沿って、ステップS124における設問の解答結果の登録処理について詳細に説明する。
【0109】
調査管理サーバ20の制御部21は、受信した設問情報の解答情報を、各設問情報の設問ごとに、該当するユーザIDに対応付けて、設問解答結果DB224に登録する(ステップS501)。
【0110】
次に、制御部21は、上記受信した設問情報の解答情報に基づいて、各設問の解答の正誤を判定して正答率を計算し、算出した正答率を設問解答結果DB224に登録する(ステップS502)。
以上で、設問の解答結果の登録処理を終了する。
【0111】
(6)調査結果情報の取得動作
図24は、本発明の第1の実施の形態における意思表示調査システムによる調査結果情報の取得動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、調査側が調査結果情報を取得する際の意思表示調査システムの動作の流れについて説明を進める。
【0112】
まず、調査側は、調査側端末30の操作部35を操作して、取得を希望する調査結果情報の内容を指定する(ステップS601)。
ここで指定する調査結果情報の内容とは、取得を希望する調査結果情報に対応する調査項目情報の調査項目IDと、ユーザのプロフィール情報とである。
例えば、調査側が、調査項目「増税」について、10~30代のユーザが回答した調査結果情報の取得を希望するときには、調査側は、操作部35を用いて、調査項目「増税」に対応する調査項目情報の調査項目IDと、ユーザのプロフィール情報「10~39歳」を指定する。
【0113】
次に、通信部33は、制御部31による制御の下、上記指定された内容を示す指定情報を調査管理サーバ20へ送信する(ステップS602)。
【0114】
調査管理サーバ20の通信部23が上記指定情報を調査側端末30から受信すると、制御部21は、ユーザDB221を参照し、当該指定情報で指定されたユーザのプロフィール情報の条件に該当するユーザのユーザIDをユーザDB221から抽出する(ステップS603)。
【0115】
次に、制御部21は、調査結果DB223を参照し、上記指定情報において指定された調査項目IDの調査結果のうち、上記抽出したユーザIDに対応付けられた調査結果のみを抽出する(ステップS604)。
【0116】
次に、制御部21は、抽出した調査結果を集計して、調査結果情報を生成する(ステップS605)。
具体的には、制御部21は、調査項目の各質問の各選択肢において選択された回数をそれぞれ集計し、選択肢の選択回数又は選択肢の選択率を計算し、その計算結果を示した調査結果情報を生成する。
ただし、上述のように、制御部21は、重み付け処理をされた回答については、「1回」ではなく、重み付けに応じた値(「0.8回」等)に調整する。
【0117】
次に、通信部23は、制御部21による制御の下、上記生成された調査結果情報を調査側端末30へ送信する(ステップS606)。
【0118】
調査側端末30の通信部33は、上記調査結果情報を調査管理サーバ20から受信すると、表示部34は、制御部31による制御の下、当該受信した調査結果情報を表示する(ステップS607)。
調査側は、表示された調査結果情報を閲覧して、希望した内容の調査結果を確認することができる。
以上で、動作が終了する。
【0119】
(7)設問解答結果情報の取得動作
図25は、本発明の第1の実施の形態における意思表示調査システムによる設問解答結果情報の取得動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、調査側が設問解答結果情報を取得する際の意思表示調査システムの動作の流れについて説明を進める。
【0120】
まず、調査側は、調査側端末30の操作部35を操作して、取得を希望する設問解答結果情報の内容を指定する(ステップS701)。
ここで指定する設問解答結果情報の内容とは、取得を希望する設問解答結果情報に対応する設問情報の設問IDと、ユーザのプロフィール情報とである。
例えば、調査側が、調査項目「増税」に関連した設問情報について、10~30代のユーザが回答した設問解答結果情報の取得を希望するときには、調査側は、操作部35を用いて、調査項目「増税」に対応する設問情報の設問IDと、ユーザのプロフィール情報「10~39歳」を指定する。
【0121】
次に、通信部33は、制御部31による制御の下、上記指定された内容を示す指定情報を調査管理サーバ20へ送信する(ステップS702)。
【0122】
調査管理サーバ20の通信部23が上記指定情報を調査側端末30から受信すると、制御部21は、ユーザDB221を参照し、当該指定情報で指定されたユーザのプロフィール情報の条件に該当するユーザのユーザIDをユーザDB221から抽出する(ステップS703)。
【0123】
次に、制御部21は、設問解答結果DB224を参照し、上記指定情報において指定された設問IDの調査結果のうち、上記抽出したユーザIDに対応付けられた設問の解答結果のみを抽出する(ステップS704)。
【0124】
次に、制御部21は、抽出した設問の解答結果を集計して、設問解答結果情報を生成する(ステップS705)。
具体的には、制御部21は、複数ユーザ分の設問情報の各設問の正誤の数をそれぞれ集計し、各設問の正答率を計算し、その計算結果を示した設問解答結果情報を生成する。
【0125】
次に、通信部23は、制御部21による制御の下、上記生成された設問解答結果情報を調査側端末30へ送信する(ステップS706)。
【0126】
調査側端末30の通信部33は、上記設問解答結果情報を調査管理サーバ20から受信すると、表示部34は、制御部31による制御の下、当該受信した設問解答結果情報を表示する(ステップS707)。
ここで表示される設問解答結果情報には、例えば、設問の内容と、選択肢の内容と、各選択肢の総数又は各選択肢の選択肢全体に対する割合とが含まれる。
例えば、各選択肢の総数又は各選択肢の選択肢全体に対する割合は、テキスト情報の他、棒グラフ、円グラフ等の通常よく用いられる表示方法で表示されてもよい。
調査側は、表示された設問解答結果情報を閲覧して、希望した内容の設問の解答結果(正答率)を確認することができる。
以上で、動作が終了する。
【0127】
(第1の実施の形態のまとめ)
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態における意思表示調査システムによれば、調査管理サーバ20は、調査項目情報をユーザ端末10へ送信して、任意の調査項目についてユーザの意識調査を行うとき、その調査項目を説明した参考情報と、その調査項目に対するユーザの理解度を判定するための設問情報も送信するので、ユーザは、参考情報の閲覧及び設問情報への解答を通して、調査項目について学習し、理解を深めたうえで、適切な回答(意思表示)を行うことができ、調査側は、精度の高い調査結果を得ることが可能となる。
【0128】
本実施の形態における意思表示調査システムによれば、調査管理サーバ20は、調査項目情報の回答情報ととともに、設問情報の解答情報をユーザ端末10から受信し、これら受信した情報に基づいて、調査結果情報及び設問解答結果情報を生成するので、調査側は、調査項目に対する理解度別の調査結果を取得し、その理解度と、その調査項目についての調査結果との相関関係を容易に把握することができ、特に、理解度の高い回答のみに基づく精度の高い調査結果を取得することが可能となる。
【0129】
本実施の形態における意思表示調査システムによれば、ユーザ端末10は、設問情報に対するユーザの正答率を表示するので、ユーザは、自身の調査項目に対する理解度を確認したうえで、回答(意思表示)を行うことが可能となる。
【0130】
本実施の形態における意思表示調査システムによれば、ユーザ端末10は、例えば正答率が所定値以下の場合、所定の理解度に達するまで設問を再度表示して回答を促すので、ユーザは、調査項目について深く理解したうえで、適切な回答(意思表示)を行うことができ、調査側は、精度の高い調査結果を得ることが可能となる。
【0131】
本実施の形態における意思表示調査システムによれば、調査管理サーバ20は、調査項目情報とともに、ユーザのプロフィール情報に基づいて、ユーザと同様のプロフィールの他のユーザの正答率の低いテーマの設問情報又は参考情報をユーザ端末10へ送信するので、ユーザは、あまり理解していないテーマの調査項目について回答する際に、調査項目について深く理解したうえで、適切な回答(意思表示)を行うことができ、調査側は、精度の高い調査結果を得ることが可能となる。
【0132】
なお、本実施の形態では、調査管理サーバ20の制御部21は、ユーザの回答に対して正答率に応じて重み付けをしたが、重み付けを行わず、設問情報の理解度(設問情報の正答率)別にユーザをグループ分けし、各グループごとに調査結果情報を生成してもよい。
これにより、調査側は、調査項目のユーザの理解度の程度に応じた調査結果を容易に把握することが可能となる。
【0133】
また、調査管理サーバ20の制御部21は、設問情報の正答率が一定値未満のユーザの調査項目情報の回答情報については無効回答とし、調査結果情報の生成に使用しないようにすることができる。
また、調査管理サーバ20の制御部21は、設問情報の正答率が一定値未満のユーザのユーザ端末10に対しては、調査項目情報を送信せず、当該ユーザに調査項目情報の回答を行わせないようにすることもできる。
このように、調査管理サーバ20の制御部21は、調査項目に対して一定の理解度を有するユーザの回答のみを有効にし、調査結果情報を生成することにより、調査側は、調査項目に対して理解度の低いユーザの回答を除外し、適切な調査結果を得ることが可能となる。
【0134】
また、本実施の形態では、計時時間に基づいても重み付けを行っていたが、当該重み付けについても省略することができる。
【0135】
調査管理サーバ20は、設問情報及び参考情報を、調査項目情報の送信前後、いずれのタイミングでユーザ端末10へ送信してもよい。
また、調査管理サーバ20は、調査項目情報の送信途中(例えば、調査項目情報の質問の問1と問2の間)に、設問情報及び参考情報をユーザ端末10へ送信してもよい。
【0136】
<第2実施の形態>
(第2実施の形態の概要)
本発明の第1の実施の形態における意思表示調査システムによれば、調査管理サーバ20は、設問情報及び参考情報を抽出する際に、設問解答結果DB224を参照し、ユーザのプロフィール情報(ユーザの性別、年齢(生年月日)、住所、学歴)に基づいてユーザの属するグループを決定し、その属するグループの設問解答結果情報を抽出して分析し、当該グループ(性別、年齢層、住所、学歴)が、どのテーマ情報の設問に対して正答率が低いかを検出していた。
そして、調査管理サーバ20は、その正答率の低いテーマの設問情報及び参考情報を抽出してユーザ端末10に送信して表示させていた。
これに対し、本発明の第2の実施の形態における意思表示調査システムは、プロフィール情報として、さらにメディア情報が追加される。
メディア情報とは、ユーザが閲覧したり、購読したりする、ユーザに関係しているメディアを示す情報である。
そのメディアは、いわゆる新聞や雑誌等の紙媒体及びSNSやその他のWebサイト等のインターネット媒体を含む。
【0137】
本実施の形態における調査管理サーバ20は、上記ユーザのメディア情報に基づいて、ユーザの属するグループを決定し、その属するグループの設問解答結果情報を抽出して分析し、当該グループが、どのテーマ情報の設問に対して正答率が低いかを検出する。
そして、調査管理サーバ20は、その正答率の低いテーマの設問情報及び参考情報を抽出してユーザ端末10に送信して表示させる。
以下、特記しない限り、本発明の第2の実施の形態における構成及び動作は、第1の実施の形態と同様であるとして説明を進める。
【0138】
(第2の実施の形態の構成)
(1)調査管理サーバ20の情報格納部22の構成
図26は、本発明の第2の実施の形態における調査管理サーバ20の構成を示す図である。
図に示すように、情報格納部22は、ユーザ情報を管理するユーザDB(データベース)221と、調査項目情報、設問情報及び参考情報を管理する調査項目DB(データベース)222と、調査項目情報の回答情報及びその調査項目の回答情報に基づいて生成した調査項目の調査結果情報を管理する調査結果DB(データベース)223と、設問情報の解答情報及びその設問の解答情報に基づいて生成した設問解答結果情報を管理する設問解答結果DB(データベース)224と、各ユーザによる調査項目情報の回答情報に対して重み付けを行う際に、その重み付けの計算に用いる重み付けの値を管理する重み付けTB(テーブル)226と、ユーザのメディア情報に関連するテキストデータに含まれるキーワードを評価するためのキーワードTB(テーブル)227と、ユーザが閲覧又は購読するメディアを評価するためのメディアTB(テーブル)228とを格納する。
【0139】
(2)調査管理サーバ20のユーザDB221
図27は、本発明の第2の実施の形態における調査管理サーバ20のユーザDB221のデータ構成の一例を示す図である。
図に示す例では、ユーザDB221は、ユーザ名と、ユーザのプロフィール情報と、ユーザの連絡先情報とをそれぞれユーザを識別するID(ユーザID)に対応付けて管理している。
プロフィール情報は、例えば、ユーザの性別、年齢(生年月日)、住所、学歴に加え、さらにメディア情報を含む。
【0140】
ユーザは、ユーザ端末10を操作して、自身の購読又は閲覧しているメディアを特定するメディア特定情報を入力し、調査管理サーバ20へ送信する。
このメディア特定情報は、例えば、ユーザが購読している新聞又は雑誌の名称、及びユーザが閲覧しているWebサイトの名称又はURLを含む。
調査管理サーバ20は、そのメディア特定情報をメディア情報としてユーザDB221に登録する。
【0141】
ユーザは、上記のようなメディア特定情報の他、ユーザ端末10を操作して、自身がメディアに投稿した情報又は自身が注目したメディアの情報等を入力して、調査管理サーバ20へ送信する。
このメディアに投稿した情報(以下、「メディア投稿情報」という)は、例えば、ユーザがSNSにおいて投稿したテキストデータや画像データ(静止画、動画)である。
また、この注目したメディアの情報(以下、「メディア注目情報」という)は、例えば、ユーザが他者の記事を閲覧したり、他者の記事に対して評価(高評価・低評価を含む)したりした場合、その他者の記事を特定する情報(URL等)又はその内容を示す情報(テキストデータ・画像データ等)である。
上記メディア投稿情報又はメディア注目情報に含まれるテキストデータを、以下、「ユーザテキストデータ」という。
この他者の記事に対する評価の具体例としては、Twitter(登録商標)における「リツイート」や、Facebook(登録商標)における「いいね」等がある。
調査管理サーバ20の制御部21は、これらユーザ端末10から受信したユーザテキストデータを解析し、当該ユーザテキストデータに含まれるキーワードを抽出して、メディア情報としてユーザDB221に登録する。
【0142】
また、調査管理サーバ20の制御部21は、API(Application Programming Interface)を利用して、ユーザが利用するSNS等のWeb上のサービスと連携し、これら各Webサービスから各ユーザに関する情報を収集し、その収集した情報をメディア情報としてユーザDB221に登録する。
例えば、調査管理サーバ20の制御部21は、ユーザのWeb閲覧履歴、ユーザがSNSに投稿した記事のユーザテキストデータ、又はユーザがSNSやWebサイトにおいて評価した記事のユーザテキストデータを収集し、これらの情報を解析して、その解析結果をメディア情報としてユーザDB221に登録する。
【0143】
(3)調査管理サーバ20のキーワードTB227
図28は、本発明の第2の実施の形態における調査管理サーバ20のキーワードTB227のデータ構成の一例を示す図である。
図に示す例では、キーワードTB227は、ユーザの投稿記事等のユーザテキストデータに含まれているかどうか判断する各キーワードと、当該各キーワードがユーザテキストデータに含まれている場合の各グループに対する点数とを互いに対応付けて管理している。
【0144】
調査管理サーバ20の制御部21は、ユーザテキストデータを解析して、キーワードTB227に管理されているキーワードが含まれているか否かを判断し、含まれている場合には、そのキーワードに対応付けられている各グループへの点数を当該ユーザに付与する。
例えば、図28の例では、ユーザテキストデータに「いじめ」のキーワードが含まれている場合には、グループG1について点数「2」、グループG2について点数「1」、グループG3について点数「2」をそれぞれ加点し、グループG4については点数を加点しない。
この例では、「いじめ」というキーワードに関心の高い人は、グループG1,G3に振り分けられやすいことを示しており、反対に、グループG4には振り分けられづらいことを示している。
【0145】
調査管理サーバ20の制御部21は、キーワードTB227を参照し、ユーザテキストデータに含まれる各キーワードに基づいて各グループへの加点を繰り返し、最終的に最も高い点数のグループにユーザが属すると判断する。
例えば、調査管理サーバ20の制御部21が上記のようにキーワードに基づく加点を繰り返した後、最終的に、あるユーザの点数が、グループG1の点数「10」、グループG2の点数「8」、グループG3の点数「4」、グループG4の点数「0」となった場合には、制御部21は、当該ユーザは最高点数であるグループG1に属すると判断する。
【0146】
(4)調査管理サーバ20のメディアTB228
図29は、本発明の第2の実施の形態における調査管理サーバ20のメディアTB228のデータ構成の一例を示す図である。
図に示す例では、メディアTB228は、WebサイトのURL又は各メディア(ウェbサイト、新聞・雑誌等の紙媒体)の名称等のメディア特定情報と、各グループに対する点数とを互いに対応付けて管理している。
【0147】
調査管理サーバ20の制御部21は、メディアTB228において、ユーザDB221のメディア情報に含まれるメディア特定情報に対応付けられている各グループに対する点数を抽出し、ユーザに付与する。
例えば、図29の例では、ユーザが「C新聞」を購読しており、ユーザDB221にメディア特定情報として登録されている場合には、グループG1について点数「4」、グループG3について点数「3」をそれぞれ加点し、グループG2,G4については点数を加点しない。
この例では、「C新聞」を購読している人は、グループG1,G3に振り分けられやすいことを示しており、反対に、グループG2,G4には振り分けられづらいことを示している。
【0148】
調査管理サーバ20の制御部21は、メディアTB228を参照し、メディア特定情報に基づいて各グループへの加点を繰り返し、最終的に最も高い点数のグループにユーザが属すると判断する。
【0149】
(第2の実施の形態の動作)
(1)ユーザテキストデータに基づくグループ分類動作
図30は、本発明の第2の実施の形態における、ユーザテキストデータに基づくユーザのグループ分類動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、ユーザテキストデータに基づくユーザのグループ分類動作について説明を進める。
【0150】
まず、ユーザは、ユーザ端末10の操作部15を操作して、メディア投稿情報又はメディア注目情報に係るユーザテキストデータ取得のアクションを行う(ステップS2101)。
このユーザテキストデータ取得のアクションとは、ユーザが、ユーザ端末10のブラウザ機能等を利用して、SNS等のメディアにテキストデータを投稿すること、SNS等において他者の記事(テキストデータ)に対して評価(高評価・低評価を含む)したこと等の動作を含む。
【0151】
ユーザ端末10の制御部11は、上記取得のアクションに基づいて、メディア投稿情報又はメディア注目情報に係るユーザテキストデータを取得する(ステップS2102)。
例えば、ステップS2102において、制御部11は、ユーザがSNSやWebサイト等において投稿のため、操作部15を操作して入力したテキストデータをユーザテキストデータとして情報格納部12に格納する。
また、例えば、ステップS2102において、ユーザが、操作部15を操作して、SNSやWebサイト等において他者の記事に対して評価した場合、通信部13は、制御部11による制御の下、当該他者の記事のテキストデータの取得を当該SNSのサーバやWebサイトを管理するサーバに対して要求し、これらサーバから当該テキストデータを受信し、制御部11は、その受信したテキストデータをユーザテキストデータとして情報格納部12に格納する。
【0152】
次に、通信部13は、制御部11による制御の下、上記取得したユーザテキストデータを調査管理サーバ20へ送信する(ステップS2103)。
【0153】
調査管理サーバ20の通信部23は、上記ユーザテキストデータをユーザ端末10から受信すると、制御部21は、その受信したユーザテキストデータをユーザDB221に登録する(ステップS2104)。
【0154】
次に、制御部21は、キーワードTB227を参照し、ユーザDB221に登録されたユーザテキストデータから、上記キーワードTB227に登録されているキーワードを抽出し、キーワードTB227においてその抽出したキーワードに対応付けられている各グループに対する点数を抽出する(ステップS2105)。
制御部21は、上記各グループに対する点数の抽出を、ユーザテキストデータに含まれるキーワードごとに実行する。
【0155】
次に、制御部21は、上記抽出した各グループに対する点数を、ユーザテキストデータに含まれる全てのキーワード分合算し最も点数の高いグループを抽出する(ステップS2106)。
制御部21は、ここで抽出したグループを、当該ユーザが属するグループであると判断する。
以上で、動作を終了する。
【0156】
このように、本実施の形態では、調査管理サーバ20は、ユーザがSNS等で投稿したテキストデータ又は評価した他者の記事のテキストデータに含まれるキーワードに基づいて、あるテーマに対するユーザの姿勢や考え方を判断し、予め用意しているグループの1つに分類するので、当該ユーザに対して適切な内容の設問情報及び参考情報を提供することが可能となる。
例えば、調査管理サーバ20は、ユーザの属するグループが理解度の低いテーマの設問情報及び参考情報を当該ユーザに提供し、当該ユーザによる上記テーマに対する理解度をより深くすることが可能となる。
【0157】
(2)メディア特定情報に基づくグループ分類動作
図31は、本発明の第2の実施の形態における、メディア特定情報に基づくユーザのグループ分類動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、メディア特定情報に基づくユーザのグループ分類動作について説明を進める。
【0158】
まず、ユーザは、ユーザ端末10の操作部15を操作して、メディア特定情報を入力する(ステップS2201)。制御部11は、入力されたメディア特定情報を情報格納部12に格納する。
ここで入力されるメディア特定情報には、ユーザが閲覧しているWebサイトの名称又はURL、あるいは、ユーザが購読している紙媒体(新聞、雑誌等)の名称等が含まれる。
また、ユーザが自ら入力する他、制御部11が、ユーザ端末10に実装されているブラウザと連携し、ユーザのWebサイトの閲覧頻度を検出し、当該閲覧頻度の高いWebサイトを特定し、メディア特定情報として情報格納部12に格納する。
【0159】
次に、通信部13は、制御部11による制御の下、上記格納した全てのメディア特定情報を調査管理サーバ20へ送信する(ステップS2202)。
【0160】
調査管理サーバ20の通信部23は、上記メディア特定情報をユーザ端末10から受信すると、制御部21は、その受信したメディア特定情報をユーザDB221に登録する(ステップS2203)。
【0161】
次に、制御部21は、メディアTB228において、ユーザDB221に登録されたメディア特定情報に対応付けられている各グループに対する点数を抽出する(ステップS2204)。
制御部21は、上記各グループに対する点数の抽出を、メディア特定情報ごとに実行する。
【0162】
次に、制御部21は、上記抽出した各グループに対する点数を、全てのメディア特定情報分合算し最も点数の高いグループを抽出する(ステップS2205)。
制御部21は、ここで抽出したグループを、当該ユーザが属するグループであると判断する。
以上で、動作を終了する。
【0163】
このように、本実施の形態では、調査管理サーバ20は、ユーザが閲覧しているWebサイト及び購読している紙媒体に基づいて、あるテーマに対するユーザの姿勢や考え方を判断し、予め用意しているグループの1つに分類するので、当該ユーザに対して適切な内容の設問情報及び参考情報を提供することが可能となる。
例えば、調査管理サーバ20は、ユーザの属するグループが理解度の低いテーマの設問情報及び参考情報を当該ユーザに提供し、当該ユーザによる上記テーマに対する理解度をより深くすることが可能となる。
【0164】
(3)参考情報及び設問情報の抽出処理
本発明の第1の実施の形態では、調査管理サーバ20の制御部21は、設問解答結果DB224を参照し、ユーザのプロフィール情報(ユーザの性別、年齢(生年月日)、住所、学歴)に基づいて、当該ユーザの属するグループを特定していた。
そして、制御部21は、ユーザの属するグループの正答率が低いテーマを検出し、そのテーマをユーザが理解度の低いテーマとして推定し、当該テーマの参考情報及び設問情報を抽出し、ユーザ端末10へ送信していた。
【0165】
これに対し、本発明の第2の実施の形態では、第1の実施の形態のプロフィール情報に代えて、上述のユーザテキストデータ又はメディア特定情報に基づいて分類されたグループの正答率が低いテーマを検出し、そのテーマをユーザが理解度の低いテーマとして推定し、当該テーマの参考情報及び設問情報を抽出し、ユーザ端末10へ送信する。
【0166】
このように、本実施の形態では、ユーザのプロフィール情報だけでなく、ユーザテキストデータ又はメディア特定情報に基づいて、ユーザの理解度の低いテーマを推定し、その理解度の低いテーマの参考情報及び設問情報をユーザ側に提供するので、当該ユーザによる上記テーマに対する理解度をより深くすることが可能となる。
【0167】
このように、本実施の形態における意思表示調査システムによれば、ユーザ端末10は、自端末を用いたユーザのWebの閲覧履歴と、ユーザのSNSにおける投稿内容のテキストデータを調査管理サーバ20へ送信し、調査管理サーバ20は、上記ユーザのWebの閲覧履歴に基づいてユーザの各テーマに対する理解度を推定するとともに、SNSにおける投稿内容のテキストデータについてテキストマイニングを行って、ユーザの各テーマに対する理解度を推定し、理解度が低いと推定されるテーマの設問情報又は参考情報をユーザ端末10へ送信するので、ユーザは、あまり理解していないテーマの調査項目について回答する際に、調査項目について深く理解したうえで、適切な回答(意思表示)を行うことができ、調査側は、精度の高い調査結果を得ることが可能となる。
【0168】
(第2の実施の形態のまとめ)
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態における意思表示調査システムによれば、調査管理サーバ20は、ユーザのメディア情報に基づいてユーザをグループに分類し、ユーザの属しているグループの正答率が低いテーマを検出し、そのテーマをユーザが理解度の低いテーマとして推定し、当該テーマの参考情報及び設問情報を抽出し、ユーザ端末10へ送信するので、ユーザは、参考情報の閲覧及び設問情報への解答を通して、調査項目について学習し、理解を深めたうえで、適切な回答(意思表示)を行うことができ、調査側は、精度の高い調査結果を得ることが可能となる。
【0169】
以上説明した第2の実施の形態では、調査管理サーバ20は、ユーザテキストデータ又はメディア特定情報に基づいて各グループに加点し、合算の結果、最も点数の高いグループにユーザが属するよう、ユーザのグループ分類動作を行っていたが、これは、あくまでも一例であり、その分類方法は、ユーザテキストデータ又はメディア特定情報に基づいたものであれば、上記説明した方法に限定されない。
【0170】
<第3実施の形態>
(第3実施の形態の概要)
本発明の第1の実施の形態における意思表示調査システムによれば、調査管理サーバ20は調査項目情報をユーザ端末10へ送信し、ユーザはユーザ端末10を用いてその調査項目の質問に回答していた。
また、調査管理サーバ20は、その調査項目の内容をクイズ形式で問う設問情報をユーザ端末10へ送信し、ユーザはユーザ端末10を用いてその設問に解答していた。
そして、調査管理サーバ20は、その設問情報の解答結果に基づいて、各調査項目に対するユーザの理解度を出力し、同程度の理解度ごとに複数のユーザによる調査項目の回答結果をまとめ、ユーザの理解度ごとの調査結果を得ることが可能であった。
また、調査管理サーバ20は、ユーザの理解度に基づいて、ユーザの調査項目の回答結果に重み付けを行い、精度の高い調査結果を得ることが可能であった
【0171】
上記第1の実施の形態に対し、本発明の第3の実施の形態では、調査管理サーバ20は、ユーザ端末10に加え、政治家が操作する政治家端末40に対しても調査項目情報、設問情報及び参考情報を送信し、設問情報の解答結果に基づいて、各調査項目に対する政治家の理解度を出力し、各政治家による調査項目に対する回答結果及び調査項目に対する理解度をユーザに公開する。
本発明の第3の実施の形態では、ユーザは、これにより、例えば自分の選挙区の政治家や、自身の地元の自治体の政治家の調査項目に対する考え方や、その理解度を容易に確認することができる。
以下、特記しない限り、本発明の第3の実施の形態における構成及び動作は、第1の実施の形態と同様であるとして説明を進める。
【0172】
(第3の実施の形態の構成)
(1)意思表示調査システムの全体構成
図32は、本発明の第3の実施の形態における意思表示調査システムの構成を示す図である。
図に示すように、意思表示調査システムは、複数のユーザがそれぞれ操作する情報処理装置であるユーザ端末10と、調査項目情報、設問情報及び参考情報を複数のユーザ端末10に対して送信するとともに、調査項目情報及び設問情報の解答情報を複数のユーザ端末10から収集して管理する調査管理サーバ20と、調査の主体である調査側が操作する調査側端末30と、複数の政治家がそれぞれ操作する情報処理装置である政治家端末40とを有して構成される。
【0173】
図に示すように、調査管理サーバ20は、インターネット又はLAN等のネットワーク100(有線・無線を含む)を介して、複数のユーザ端末10、調査側端末30及び複数の政治家端末40と通信可能に接続されている。
【0174】
(2)調査管理サーバ20の構成
図33は、本発明の第3の実施の形態における調査管理サーバ20の構成を示す図である。
図に示すように、調査管理サーバ20は、調査管理サーバ20全体を制御する制御部21と、ユーザ情報及び調査結果等の情報を格納する情報格納部22と、ユーザ端末10及び調査側端末30との間で各種情報の送受信を行う通信部23とを有して構成される。
各部21~23は、内部のバスに接続され、このバスを介して種々の情報等が入出力され、制御部21の制御の下、種々の処理が実行される。
【0175】
また、図33には、調査管理サーバ20の情報格納部22が格納する各データベース221,222,223,224,225と、テーブル226とが示されている。
図に示すように、情報格納部22は、ユーザDB(データベース)221と、調査項目DB(データベース)222と、調査結果DB(データベース)223と、設問解答結果DB(データベース)224と、重み付けTB(テーブル)226と、政治家の個人情報等を管理する政治家DB225とを格納する。
【0176】
図34は、本発明の第3の実施の形態における調査管理サーバ20の政治家DB225のデータ構成の一例を示す図である。
図に示す例では、政治家DB225は、政治家の氏名と、政治家のプロフィール情報と、政治家の連絡先情報とをそれぞれ政治家を識別するID(政治家ID)に対応付けて管理している。
プロフィール情報は、例えば、政治家の性別、年齢(生年月日)、住所、学歴、政治情報を含む。
プロフィール情報は予め、調査管理サーバ20に通信可能な情報処理端末により入力され、登録されるようにしてもよい。
【0177】
政治情報は、例えば、当該政治家の現在又は過去の選挙区・自治体ならびに政治家が所属する政党等の政治家に関する情報である。
【0178】
連絡先情報は、メールアドレス、電話番号又はSNSのID等を含む。
【0179】
(第3の実施の形態の動作)
(1)政治家の各動作
政治家に関する以下の動作は、第1の実施の形態で説明した、以下のユーザの場合の各動作と同様であるので、その説明を省略する。
1.意思表示調査動作
2.調査項目の回答結果の出力処理
3.参考情報の抽出処理
4.設問情報の抽出処理
5.設問の解答結果の登録処理
【0180】
(2)政治家の調査結果情報の取得動作
図35は、本発明の第3の実施の形態における意思表示調査システムによる政治家の調査結果情報の取得動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、ユーザが政治家の調査結果情報を取得する際の意思表示調査システムの動作の流れについて説明を進める。
【0181】
まず、ユーザは、ユーザ端末10の操作部15を操作して、取得を希望する調査結果情報の内容を指定する(ステップS3601)。
ここで指定する調査結果情報の内容とは、取得を希望する調査結果情報に対応する調査項目情報の調査項目IDと、政治家のプロフィール情報(政治情報を含む)とである。
例えば、ユーザが、調査項目「増税」について、東京都の衆議院の政党Aの政治家が回答した調査結果情報の取得を希望するときには、ユーザは、操作部15を用いて、調査項目「増税」に対応する調査項目情報の調査項目IDと、政治家のプロフィール情報(政治情報)「政党A」、「衆議院」及び「東京都」を指定する。
【0182】
次に、通信部13は、制御部11による制御の下、上記指定された内容を示す指定情報を調査管理サーバ20へ送信する(ステップS3602)。
【0183】
調査管理サーバ20の通信部23が上記指定情報をユーザ端末10から受信すると、制御部21は、政治家DB225を参照し、当該指定情報で指定された政治家のプロフィール情報の条件に該当する1以上の政治家の政治家IDを政治家DB225から抽出する(ステップS3603)。
【0184】
次に、制御部21は、調査結果DB223を参照し、上記指定情報において指定された調査項目IDの調査結果のうち、上記抽出した政治家IDに対応付けられた調査結果のみを抽出する(ステップS3604)。
【0185】
次に、制御部21は、抽出した調査結果を用いて、調査結果情報を生成する(ステップS3605)。
具体的には、制御部21は、該当する政治家の各テーマの調査項目情報の回答情報を抽出し、その抽出した情報を含む政治家の調査結果情報を生成する。
さらに、制御部21は、各政党別、各選挙区別、各自治体別の各テーマの調査結果情報を生成するようにしてもよい。
【0186】
次に、通信部23は、制御部21による制御の下、上記生成された政治家の調査結果情報をユーザ端末10へ送信する(ステップS3606)。
【0187】
ユーザ端末10の通信部13は、上記政治家の調査結果情報を調査管理サーバ20から受信すると、表示部14は、制御部11による制御の下、当該受信した調査結果情報を表示する(ステップS3607)。
ユーザは、表示された調査結果情報を閲覧して、指定した条件の調査結果を確認することができる。
以上で、動作が終了する。
【0188】
以上説明したように、本実施の形態では、ユーザは、ユーザ端末10を用いて、調査管理サーバ20から政治家の調査結果情報を取得し、閲覧するので、条件を設定して政治家を指定して、その条件に該当する政治家が調査項目の質問にどのように回答したかを容易に把握することが可能となる。
例えば、ユーザは、自身の選挙区又は自治体の政治家や政党の調査項目に対する考え方をふまえて、選挙の投票を行うことができる。
【0189】
本実施の形態では、ユーザがユーザ端末10を用いて、政治家の調査結果情報を取得し、閲覧していたが、調査側が調査側端末30を用いて、政治家の調査結果情報を取得し、閲覧することもできる。
【0190】
(3)政治家の設問解答結果情報の取得動作
図36は、本発明の第3の実施の形態における意思表示調査システムによる政治家の設問解答結果情報の取得動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、ユーザが政治家の設問解答結果情報を取得する際の意思表示調査システムの動作の流れについて説明を進める。
【0191】
まず、ユーザは、ユーザ端末10の操作部15を操作して、取得を希望する政治家の設問解答結果情報の内容を指定する(ステップS3701)。
ここで指定する設問解答結果情報の内容とは、取得を希望する設問解答結果情報に対応する設問情報の設問IDと、政治家のプロフィール情報(政治情報を含む)とである。
設問IDと政治家のプロフィール情報の指定方法は、上述した政治家の調査結果情報の取得動作と同様であるので、その詳細は省略する。
【0192】
次に、通信部13は、制御部11による制御の下、上記指定された内容を示す指定情報を調査管理サーバ20へ送信する(ステップS3702)。
【0193】
調査管理サーバ20の通信部23が上記指定情報をユーザ端末10から受信すると、制御部21は、ユーザDB221を参照し、当該指定情報で指定された政治家のプロフィール情報の条件に該当する1以上の政治家の政治家IDを政治家DB225から抽出する(ステップS3703)。
【0194】
次に、制御部21は、設問解答結果DB224を参照し、上記指定情報において指定された設問IDの調査結果のうち、上記抽出した政治家IDに対応付けられた設問の解答結果のみを抽出する(ステップS3704)。
【0195】
次に、制御部21は、抽出した政治家の設問の解答結果に基づいて、設問解答結果情報を生成する(ステップS3705)。
具体的には、制御部21は、上記抽出した政治家の設問の解答結果に基づいて、各テーマの設問情報の正答率を算出し、当該算出結果及び上記各政治家の設問の解答結果をまとめて、設問解答結果情報を生成する。
さらに、制御部21は、各政党別、各選挙区別、各自治体別の各テーマの設問情報の正答率を算出し、上記設問解答結果情報に含めるようにしてもよい。
【0196】
次に、通信部23は、制御部21による制御の下、上記生成された設問解答結果情報をユーザ端末10へ送信する(ステップS3706)。
【0197】
ユーザ端末10の通信部13は、上記設問解答結果情報を調査管理サーバ20から受信すると、表示部14は、制御部11による制御の下、当該受信した設問解答結果情報を表示する(ステップS3707)。
ユーザは、表示された設問解答結果情報を閲覧して、指定した条件の政治家による設問に対する解答結果を確認することができる。
以上で、動作が終了する。
【0198】
以上説明したように、本実施の形態では、ユーザは、ユーザ端末10を用いて、調査管理サーバ20から政治家の設問解答結果情報を取得し、閲覧するので、条件を設定して政治家を指定して、その条件に該当する政治家によるその調査項目に対する理解度はどれくらいかを容易に把握することが可能となる。
例えば、ユーザは、自身の選挙区又は自治体の政治家の調査項目に対する理解度をふまえて、選挙の投票を行うことができる。
【0199】
本実施の形態では、ユーザがユーザ端末10を用いて、政治家の設問解答結果情報を取得し、閲覧していたが、調査側が調査側端末30を用いて、政治家の設問解答結果情報を取得し、閲覧することもできる。
【0200】
また、調査管理サーバ20は、参考情報の取得要求をユーザ端末10から受信したとき、ユーザDB221を参照して、参考情報の取得要求に含まれるユーザIDに基づいて、ユーザの住所をユーザDB221から抽出し、当該ユーザの選挙区又は自治体の各政治家の調査項目のテーマごとの正答率の情報を参考情報としてユーザ端末10へ送信することもできる。
【0201】
(第3の実施の形態のまとめ)
以上説明したように、本発明の第3の実施の形態における意思表示調査システムによれば、政治家は政治家端末40を用いて、設問情報に解答するとともに調査項目の質問に回答する。調査管理サーバ20は、これら各政治家の設問情報の解答結果及び調査項目の回答結果を収集し、設問解答結果情報及び調査結果情報を生成し、ユーザ端末10からの取得要求に応じて提供する。
従って、ユーザは、自身の選挙区又は自治体の政治家の調査項目に対する考え方及び理解度をふまえて、選挙の際に、政治家を適切に選択して投票を行うことが可能となる。
また、ユーザは、自身の選挙区の政治家の調査項目の各テーマに対する理解度を参照しながら、調査項目に対して回答することが可能となる。
さらに、ユーザは、正答率情報を参照しながら、自身の正答率と、政治家の正答率とを比較して、自身と同程度の理解度の政治家を把握することができるとともに、政治家の理解度の分布から自身はどの位置にいるかを把握することができる。
【0202】
<実施の形態のまとめ>
以上説明したように、本発明の第1~3の実施の形態における意思表示調査システムによれば、調査管理サーバ20は、調査項目情報をユーザ端末10へ送信して、任意の調査項目についてユーザの意識調査を行うとき、その調査項目を説明した参考情報と、その調査項目に対するユーザの理解度を判定するための設問情報も送信するので、ユーザは、参考情報の閲覧及び設問情報への解答を通して、調査項目について学習し、理解を深めたうえで、適切な回答(意思表示)を行うことができ、調査側は、精度の高い調査結果を得ることが可能となる。
また、以上説明した第1~3の実施の形態を組み合わせて、新たな実施の形態を形成することもできる。
【0203】
上記のユーザ端末10、調査管理サーバ20、調査側端末30又は政治家端末40は、主にCPUとメモリにロードされたプログラムによって実現される。ただし、それ以外の任意のハードウェアおよびソフトウェアの組合せによってこの装置またはサーバを構成することも可能であり、その設計自由度の高さは当業者には容易に理解されるところである。
また、上記のユーザ端末10、調査管理サーバ20、調査側端末30及び政治家端末40をソフトウェアモジュール群として構成する場合、このプログラムは、光記録媒体、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、または半導体等の記録媒体に記録され、上記の記録媒体からロードされるようにしてもよいし、所定のネットワークを介して接続されている外部機器からロードされるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0204】
10 ユーザ端末
11,21,31,41 制御部
12,22,32,42 情報格納部
13,23,33,43 通信部
14,34,44 表示部
15,35,45 操作部
20 調査管理サーバ
30 調査側端末
40 政治家端末
100 ネットワーク
221 ユーザDB
222 調査項目DB
223 調査結果DB
224 設問解答結果DB
225 政治家DB
226 重み付けTB
227 キーワードTB
228 メディアTB
図1
図2
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