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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-16
(45)【発行日】2024-05-24
(54)【発明の名称】支柱連結具
(51)【国際特許分類】
   A01G 9/12 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
A01G9/12 Z
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020182053
(22)【出願日】2020-10-30
(65)【公開番号】P2022072550
(43)【公開日】2022-05-17
【審査請求日】2023-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】599139453
【氏名又は名称】株式会社奥村鉄工所
(74)【代理人】
【識別番号】100181250
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 信介
(72)【発明者】
【氏名】奥村 桂志
【審査官】竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-278952(JP,A)
【文献】登録実用新案第3192395(JP,U)
【文献】特開2004-033075(JP,A)
【文献】実開昭53-083444(JP,U)
【文献】特開2001-140815(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 9/12
17/04 - 17/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2本の支柱を連結するための支柱連結具であって、
第1孔部と、中心と前記第1孔部の中心とを結ぶ直線に対して垂直をなす内径が前記第1孔部の内径に比べて小さい第2孔部と、
第3孔部と、中心と前記第3孔部の中心とを結ぶ直線に対して垂直をなす内径が前記第3孔部の内径に比べて小さい第4孔部と、を備え、
前記第1孔部と前記第2孔部との間で架橋された第1架橋部材に対し中心軸が交差するように第1支柱が拘止されるとともに、前記第3孔部と前記第4孔部との間で架橋された第2架橋部材に対し中心軸が交差するように第2支柱が拘止され、
前記第1支柱は、前記第1支柱の中心軸と前記第1架橋部材とのなす角が一定で、且つ前記第1架橋部材が前記第1孔部に通された状態で、前記第1架橋部材における前記第2孔部を通過している部分を中心にして回動可能に拘止され、
前記第2支柱は、前記第2支柱の中心軸と前記第2架橋部材とのなす角が一定で、且つ前記第2架橋部材が前記第3孔部に通された状態で、前記第2架橋部材における前記第4孔部を通過している部分を中心にして回動可能に拘止され、
前記第1支柱と前記第2支柱とのなす角が所定の角度となるように構成された
ことを特徴とする支柱連結具。
【請求項2】
請求項1に記載の支柱連結具において、
前記第1孔部と前記第2孔部とが形成された平板状の第1平板部と、
前記第3孔部と前記第4孔部とが形成された平板状の第2平板部と、を備え、
前記第1平板部は、側面視した場合に、前記第2平板部との間で段差が形成されている
ことを特徴とする支柱連結具。
【請求項3】
請求項1に記載の支柱連結具において、
前記第2孔部は、前記第1孔部の中心と前記第2孔部の中心とを結ぶ直線に対して平行となる内径が、前記第1孔部の中心と前記第2孔部の中心とを結ぶ直線に対して垂直をなす内径に比べて大きいものであるとともに、
前記第4孔部は、前記第3孔部の中心と前記第4孔部の中心とを結ぶ直線に対して平行となる内径が、前記第3孔部の中心と前記第4孔部の中心とを結ぶ直線に対して垂直をなす内径に比べて大きいものである
ことを特徴とする支柱連結具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物栽培に用いられる複数の支柱を連結するための連結具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、植物栽培に用いられる複数の支柱を連結するための連結具としては、3本の支柱を連結具に対して嵌め込む等によって連結するものがあった。具体的な従来の連結具としては、支柱が嵌め込まれる2つのキャップ状の連結部材と、支柱が挟持される1つの保持部材と、が設けられているものである。そして、2つの連結部材は、各々に嵌め込まれた支柱間でなす角度を調節可能なものであり、この連結部材で連結された2本の支柱は、なす角度を畑の畝の幅に合わせて調節されて、当該畝に対して幅方向に跨ぐように設けられていた。また、このように連結具により連結された2本の支柱の複数組が、畑の畝の縦方向に連続して設けられた状態で、これら複数の連結具の各々を連結具の上部の保持部材にて別の支柱で連結されることで、当該畝の横方向に倒れることを防ぐことも可能としていた。そして、このような3つの支柱を連結する連結具は、構造的に安定的なものであり、組立て作業が簡易なものとして好適なものとされていた(例えば、特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-278952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、このような従来の連結具では、連結部材に嵌め込まれることで連結される2本の支柱は、端部が嵌め込まれるような形状である必要があるため、長さを略同じとなるようなものとしたり、端部の太さや断面形状を嵌め込むことが可能なものにしたりする必要があった。そのため、例えば、長さや太さや断面形状について、連結具で連結するには適合しない支柱を利用することができず、使用者が所持する長さや太さや断面形状が種々の態様である単なる木の棒等を利用できるような、より利便性の高い支柱連結具が望まれていた。
【0005】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、植物栽培に用いられる複数の支柱を連結するための連結具であって、従来品に比べて簡易な構成であって、種々の態様の支柱を利用できる利便性の高い支柱連結具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。なお、本欄における括弧内の参照符号や補足説明等は、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
【0007】
本発明を適用した適用例の一つである支柱連結具(100,200)は、少なくとも2本の支柱を連結するための支柱連結具であって、第1孔部(H10,H15,h10,h15)と、中心と前記第1孔部の中心とを結ぶ直線(HL)に対して垂直をなす内径が前記第1孔部の内径に比べて小さい第2孔部(H12,H14,H17,H19,h12,h14,h17,h19)と、第3孔部(H20,H25,h20,h25)と、中心と前記第3孔部の中心とを結ぶ直線に対して垂直をなす内径が前記第3孔部の内径に比べて小さい第4孔部(H22,H24,H27,H29,h22,h24,h27,h29)と、を備え、前記第1孔部と前記第2孔部との間で架橋された第1架橋部材(S1)に対し中心軸(PL)が交差するように第1支柱(P1)が拘止されるとともに、前記第3孔部と前記第4孔部との間で架橋された第2架橋部材(S2)に対し中心軸が交差するように第2支柱(P2)が拘止され、前記第1支柱は、前記第1支柱の中心軸と前記第1架橋部材とのなす角が一定で、且つ前記第1架橋部材が前記第1孔部に通された状態で、前記第1架橋部材における前記第2孔部を通過している部分を中心にして回動可能に拘止され、前記第2支柱は、前記第2支柱の中心軸と前記第2架橋部材とのなす角が一定で、且つ前記第2架橋部材が前記第3孔部に通された状態で、前記第2架橋部材における前記第4孔部を通過している部分を中心にして回動可能に拘止され、前記第1支柱と前記第2支柱とのなす角が所定の角度となるように構成されたことを要旨とする。
【0008】
また、上述の適用例の支柱連結具(100,200)において、前記第1孔部と前記第2孔部とが形成された平板状の第1平板部(110,210)と、前記第3孔部と前記第4孔部とが形成された平板状の第2平板部(120,220)と、を備え、前記第1平板部は、側面視した場合に、前記第2平板部との間で段差(150,250)が形成されていてもよい。
【0009】
さらに、上述の適用例の支柱連結具(200)において、前記第2孔部(h12,h14,h17,h19)は、前記第1孔部(h10,h15)の中心と前記第2孔部の中心とを結ぶ直線に対して平行となる内径が、前記第1孔部の中心と前記第2孔部の中心とを結ぶ直線に対して垂直をなす内径に比べて大きいものであるとともに、前記第4孔部(h22,h24,h27,h29)は、前記第3孔部(h20,h25)の中心と前記第4孔部の中心とを結ぶ直線に対して平行となる内径が、前記第3孔部の中心と前記第4孔部の中心とを結ぶ直線に対して垂直をなす内径に比べて大きいものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】(A)は第1実施形態の支柱連結具100を利用した支柱体1の概略構成を示す斜視図であり、(B)は支柱体1における支柱連結具100の部分の拡大図である。
図2-1】第1実施形態の支柱連結具100の正面図である。
図2-2】(A)は第1実施形態の支柱連結具100の上面図であり、(B)は支柱連結具100の側面図である。
図3-1】(A)は第1実施形態の支柱連結具100に対して支柱P1が拘止された状態を説明した拡大図であり、(B)は第1実施形態の支柱連結具100に対して支柱P1が拘止された状態であって(A)とは異なる状態を説明した拡大図である。
図3-2】支柱連結具100において3本の支柱P1~P3を連結した状態を説明した図である。
図4-1】第2実施形態の支柱連結具200の正面図である。
図4-2】(A)は第2実施形態の支柱連結具200の上面図であり、(B)は支柱連結具200の側面図である。
図5】(A)は第2実施形態の支柱連結具200に対して支柱P1が拘止された状態を説明した拡大図であり、(B)は第2実施形態の支柱連結具200に対して支柱P1が拘止された状態であって(A)とは異なる状態を説明した拡大図である。
図6】(A)はその他の実施形態の一例としての支柱連結具100の使用状態を示した図であり、(B)はその他の実施形態の一例としての支流連結具100の使用状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明が適用された実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
【0012】
[第1実施形態]
<支柱体1の説明>
図1(A)、(B)を参照して、まず、本実施形態の支柱連結具100を利用した支柱体1の全体構成について説明する。図1(A)は、第1実施形態の支柱連結具100を利用した支柱体1の概略構成を示す斜視図であり、図1(B)は、支柱体1における支柱連結具100の部分の拡大図である。
【0013】
図1(A)に示すように、本実施形態の支柱連結具100を利用した支柱体1は、植物栽培に利用する畝10の上方に設けられ、遮光等のためのネット材5を固定するためのものである。この支柱体1は、3つの支柱連結具100と、9本の支柱によって構成されている。支柱連結具100は、一つの支柱連結具100に対して、3本の支柱P1~P3を連結(固定)することが可能な構成となっている。なお、一つの支柱連結具100に対しては、2本の支柱P1、P2が連結されるものの、支柱P3が連結されていない態様とすることもできる。そして、このように2本又は3本の支柱が連結された3つの支柱連結具100を、畝10の長辺の方向に適当な間隔で配置して、3つの支柱連結具100を畝10の長辺の方向に支柱P4によって連結させることによって支柱体1が構成されることとなる。
【0014】
図1(B)に示すように、3本の支柱P1~P3の各々は、支柱連結具100に形成された複数の孔(後述する図2-1を参照。)に対して架橋される架橋部材S1~S3によって、支柱連結具100に対して拘止される(後述する図3-1を参照。)。架橋部材S1~S3は、樹脂製の紐状の部材(例えば、所謂、結束バンドである。)であって、支柱P1~P3を支柱連結具100に対して縛り付けて拘止するものである。支柱連結具100は板状の部材であり(後述する図2-1および図2-2を参照。)、支柱P1が一方の面において2つの架橋部材S1によって拘止される。また、支柱P2は、支柱P1が拘止されている面に対しては裏側となる他方の面において、支柱連結具100に対して2つの架橋部材S2によって拘止される。このように拘止されることによって連結された支柱P1と支柱P2とにおいては、支柱連結具100を挟んだような状態で拘止されているため、互いに接触してしまうことが防止される。さらに、支柱P3は、拘止されている支柱P1と支柱P2とに挟まれるような位置で、支柱連結具100に対して2つの架橋部材S3によって固定される。このように支柱連結具100に対して連結されている支柱P1と支柱P2は、畝10の長辺の方向から視認した場合に、畝10の短辺(幅)が底辺となる略二等辺三角形の等辺を構成するように連結されることとなり、支柱連結具100に対して連結されている支柱P3は、当該略二等辺三角形の底辺となる畝10の短辺(幅)に対する垂直二等分線となるように連結されることとなる(後述する図3-2を参照。)。なお、支柱P4は、支柱連結具100の上方であって支柱連結具100に連結されている支柱P1と支柱P2の交差している部分において、支柱P1と支柱P2に対して図示しない架橋部材によって縛り付けられている。
【0015】
<支柱連結具100の説明>
図2-1、および図2-2(A),(B)を参照して、次に、本実施形態の支柱連結具100について説明する。図2-1は、第1実施形態の支柱連結具100の正面図である。図2-2(A)は、第1実施形態の支柱連結具100の上面図であり、(B)は、支柱連結具100の側面図である。
【0016】
図2-1、および図2-2(A),(B)に示すように、支柱連結具100は、横幅約120mm、縦幅約30mm、厚さ2~10mmのメッキ塗装を施された平板状の鉄板が、第1平板部110(横幅約60mm)と第2平板部120(横幅約35mm)と段差部150(横幅約25mm)とが形成されるように、曲げ加工されたものである。また、支柱連結具100において、段差部150が第1平板部110と第2平板部120の各平面に対して垂直となるように形成されることによって、第1平板部110と第2平板部120とが同一平面上に形成されずに第1平板部110と第2平板部120との間で段差が形成されたような構成となっている。さらに、支柱連結具100の縦幅方向における両端の角部には、R10の面取り部が形成されている。
【0017】
図2-1に示すように、第1平板部110においては、厚さ方向に貫通した複数の貫通孔である第1平板孔部H10,H12,H14,H15,H17,H19と、段差部150の近傍に2つの貫通孔である段差孔部170a,170bと、が形成されている。また、第2平板部120においては、厚さ方向に貫通した複数の貫通孔である第2平板孔部H20,H22,H24,H25,H27,H29が形成されている。さらに、図2-2(B)に示すように、段差部150においては、2つの貫通孔である段差孔部175a,175bが形成されている。なお、段差孔部170a,170b,175a,175bは、両端がR5の長円形状の孔である。
【0018】
第1平板部110において、第1平板孔部H10,H15は内径が8mmの円形状の孔であり、第1平板孔部H12,H14,H17,H19は内径が5mmの円形状の孔である。また、第1平板孔部H10,H12,H14は、順に第1平板部110の横方向の長辺に近づくように設けられているとともに、各々の孔中心を結んだ直線と第1平板部110の横方向の長辺とのなす角が20度となるように設けられている。さらに、第1平板孔部H10の中心から第1平板孔部H12の中心までの距離が8.5mmとなっており、第1平板孔部H12の中心から第1平板孔部H14の中心までの距離が6.5mmとなるように設けられている。そして、第1平板孔部H15,H17,H19は、各々の孔中心を結んだ直線と第1平板孔部H10,H12,H14の各々の孔中心を結んだ直線とにおいて、距離が12.5mmとなるとともに平行となるように設けられている。つまり、第1平板孔部H10,H15の内径は第1平板孔部H12等の内径に比べて大きく、特に、例えば、第1平板孔部H12等の中心と第1平板孔部H10(第1平板孔部H15)の中心とを結ぶ直線に対して垂直をなす第1平板孔部H12等の内径が第1平板孔部H10(第1平板孔部H15)の内径に比べて小さくなっている。
【0019】
第2平板部120において、第2平板孔部H20,H25は内径が8mmの円形状の孔であり、第2平板孔部H22,H24,H27,H29は内径が5mmの円形状の孔である。また、第2平板孔部H20,H22,H24は、順に第2平板部120の横方向の長辺に近づくように設けられているとともに、各々の孔中心を結んだ直線と第2平板部120の横方向の長辺とのなす角が20度となるように設けられている。さらに、第2平板孔部H20の中心から第2平板孔部H22の中心までの距離が8.5mmとなっており、第2平板孔部H22の中心から第2平板孔部H24の中心までの距離が6.5mmとなるように設けられている。そして、第2平板孔部H25,H27,H29は、各々の孔中心を結んだ直線と第2平板孔部H20,H22,H24の各々の孔中心を結んだ直線とにおいて、距離が12.5mmとなるとともに平行となるように設けられている。つまり、第2平板孔部H20,H25の内径は第2平板孔部H22等の内径に比べて大きく、特に、例えば、第2平板孔部H22等の中心と第2平板孔部H20(第2平板孔部H25)の中心とを結ぶ直線に対して垂直をなす第2平板孔部H22等の内径が第2平板孔部H20(第2平板孔部H25)の内径に比べて小さくなっている。
【0020】
このような構成の支柱連結具100において、支柱P1は、第1平板部110の第1平板孔部H10と第1平板孔部H12/H14の2つの貫通孔に通された架橋部材S1と、第1平板孔部H15と第1平板孔部H17/H19の2つの貫通孔に通された架橋部材S1と、の2つの架橋部材S1によって支柱P1の所定の部分で拘止され、支柱P2は、第2平板部120の第2平板孔部H20と第2平板孔部H22/H24の2つの貫通孔に通された架橋部材S2と、第2平板孔部H25と第2平板孔部H27/H29の2つの貫通孔に通された架橋部材S2と、の2つの架橋部材S2によって支柱P2の所定の部分で拘止されることとなる(図1(B)を参照。)。このように拘止された支柱P1と支柱P2においては、段差部150を挟んだ位置で固定されているため、互いの延伸方向がねじれの位置となり、互いに接触することなく連結されることになる。したがって、支柱連結具100は、連結される支柱P1と支柱P2との長さが限定されることがなく、長短に関わらずどのような長さの支柱でも連結することができる。
【0021】
また、このような構成の支柱連結具100において、第1平板孔部H10の中心から第1平板孔部H12の中心までの距離が8.5mmとなっており、第1平板孔部H10の中心から第1平板孔部H14の中心までの距離が15mmとなるように設けられているため、支柱P1の太さに応じて架橋部材S1を通す孔を選択することができる。なお、第1平板孔部H15,H17,H19や、第2平板孔部H20,H22,H24や、第2平板孔部H25,H27,H29においても同様に架橋部材を通す孔を選択することができる。したがって、支柱連結具100は、連結される支柱P1と支柱P2との太さについても限定されることがなく、種々の太さの支柱を連結することができる。
【0022】
さらに、このような構成の支柱連結具100において、支柱P3は、第1平板部110の段差孔部170aと段差部150の段差孔部175aとに通された架橋部材S3と、第1平板部110の段差孔部170bと段差部150の段差孔部175bとに通された架橋部材S3と、の2つの架橋部材S3によって支柱P3の所定の部分で固定される。このように固定された支柱P3においては、支柱P1と支柱P2とに挟まれた位置であって、延伸方向が支柱P1および支柱P2の延伸方向に対してねじれの位置となり、各々で接触することなく連結されることになる。つまり、支柱連結具100は、固定される支柱P1と支柱P2とだけでなく支柱P3についても長さが限定されることがなく、長短に関わらずどのような長さの支柱でも連結することができる。また、第1平板部110の段差孔部170a,170bおよび段差部150の段差孔部175a,175bは、長円形の孔であるため、支柱連結具100は、固定される支柱P3の太さについても限定されることがなく、種々の太さの支柱を固定することができる。
【0023】
そして、このような構成の支柱連結具100においては、図示しない架橋部材によってネット材5が支柱P1,P2に対して固定されるようにすることもできる(図1(A)を参照。)。このように支柱連結具100によって連結された支柱P1,P2に対して固定されているネット材5は、支柱連結具100に対し接触する可能性のある部分である角部にR10の面取り部が形成されているため、接触する部分に面取り部が形成されていないような角のある形状のものに比べて、引っ掛かって破れてしまう等の破損が軽減されることとなる。
【0024】
<支柱連結具100における連結された支柱の説明>
図3-1(A),(B)および図3-2を参照して、次に、支柱連結具100に対して3本の支柱P1~P3が連結された状態について説明する。図3-1の(A)は、第1実施形態の支柱連結具100に対して支柱P1が拘止された状態を説明した拡大図であり、(B)は、第1実施形態の支柱連結具100に対して支柱P1が拘止された状態であって(A)とは異なる状態を説明した拡大図である。図3-2は、支柱連結具100において3本の支柱P1~P3を連結した状態を説明した図である。
【0025】
図3-1(A)に示すように、まず、支柱P1は、支柱連結具100に対して拘止されると、第1平板部110の第1平板孔部H10と第1平板孔部H12とに通された架橋部材S1と、第1平板孔部H15と第1平板孔部H17とに通された架橋部材S1と、によって縛り付けられることとなる。ここで、第1平板孔部H10と第1平板孔部H12と支柱P1との関係においては、第1平板孔部H10と第1平板孔部H12の2つの貫通孔の中心を結んだ線分HLに対し支柱P1の中心軸PLが交差するような状態となる。また、架橋部材S1と支柱P1との関係においては、架橋部材S1と支柱P1の中心軸PLとのなす角が約90度となるような状態となる。なお、上述のような孔部と支柱との関係については、第1平板孔部H15と第1平板孔部H17と支柱P1との関係、およびその他の孔部における支柱との関係においても同様の関係である。また、架橋部材S2と支柱P2との関係についても、上述と同様の関係である。このような場合に、架橋部材S1の太さは、第1平板孔部H12を通過可能な大きさのものであるため、第1平板孔部H10の内径よりも小さいものである。つまり、架橋部材S1の太さが第1平板孔部H10の内径よりも小さいものであるため、支柱P1は、架橋部材S1が第1平板孔部H10に通された状態で、架橋部材S1における第1平板孔部H12を通過している部分を中心にして回動可能に拘止されていることとなる。
【0026】
図3-1(B)に示すように、次に、架橋部材S1が第1平板孔部H10に通された状態で、架橋部材S1における第1平板孔部H12を通過している部分を中心にして支柱P1を右回り方向に回動することによって、支柱連結具100に対して拘止されている支柱P1の傾きを変えることができる。このとき、支柱P1は、支柱P1の中心軸PLと架橋部材S1とのなす角が約90度と一定の状態で、架橋部材S1における第1平板孔部H12を通過している部分を中心にして回動されることとなる。なお、支柱P1における第1平板孔部H15と第1平板孔部H17とに架橋されている架橋部材S1によって拘止されている部分でも、上述と同様の作用をなし、支柱P2における第2平板孔部H20等と架橋部材S2とによって拘止されている部分でも、上述と同様の作用をなすことができる。
【0027】
図3-2に示すように、そして、支柱連結具100においては、拘止された支柱P1および支柱P2を回動させることによって、支柱P1と支柱P3とのなす角の角度θおよび支柱P2と支柱P3とのなす角の角度θを所望の角度にすることができる。このように、支柱P1と支柱P3とのなす角の角度θおよび支柱P2と支柱P3とのなす角の角度θを調整して所望の角度にできるため、畝10の幅や高さにおける種々の大きさのものに対して設置できるような支柱体1を構成することができる。以下に、第1平板部110の第1平板孔部H10(第1平板孔部H15)と第1平板孔部H12(第1平板孔部H17)に架橋された架橋部材S1によって拘止された支柱P1、および第2平板部120の第2平板孔部H20(第2平板孔部H25)と第2平板孔部H22(第2平板孔部H27)に架橋された架橋部材S2によって拘止された支柱P2と、支柱P1と支柱P3とのなす角の角度θおよび支柱P2と支柱P3とのなす角の角度θと、の関係について具体的に説明する。なお、以下の説明において、畝10の幅をW、畝10から支柱P1と支柱P2との交点までの高さをL1、畝10の高さをL2(本実施形態では200mmとする。)として、ともに説明する。
【0028】
まず、例えば、図3-1(A)に示したような状態で、支柱P1および支柱P2が支柱連結具100に対して拘止されている場合には、角度θは約15度となる。このとき、高さL1が900mmとなるように支柱P1~P3を連結すると、幅Wが約480mmとなるような畝10に対して設置が可能となる。次に、例えば、支柱P1を右方向に回動させるとともに、支柱P2を左方向に回動させて、図3-1(B)に示したような状態で、支柱P1および支柱P2が支柱連結具100に対して拘止されている場合には、角度θは約25度となる。このとき、高さL1が900mmとなるように支柱P1~P3を連結すると、幅Wが約840mmとなるような畝10に対して設置が可能となる。つまり、例えば、高さLを900mmといった一定となるようにしたうえで、支柱P1および支柱P2を回動させて、角度θを大きくすればするほど、幅Wの大きな畝10に対して設置が可能となる。
【0029】
[第2実施形態]
<支柱連結具200の説明>
図4-1および図4-2(A),(B)を参照して、次に、第2実施形態の支柱連結具200について説明する。図4-1は、第2実施形態の支柱連結具200の正面図である。図4-2(A)は、第2実施形態の支柱連結具200の上面図であり、(B)は、支柱連結具200の側面図である。なお、第2実施形態の支柱連結具200を利用した支柱体および支柱の連結の方法は、第1実施形態と略同様のものであるため、<支柱体1の説明>に関する説明は省略する。
【0030】
図4-1、および図4-2(A),(B)に示すように、支柱連結具200は、横幅約140mm、縦幅約40mm、厚さ2~10mmのメッキ塗装を施された平板状の鉄板が、第1平板部210(横幅約70mm)と第2平板部220(横幅約45mm)と段差部250(横幅約25mm)とが形成されるように、曲げ加工されたものである。また、支柱連結具200において、段差部250が第1平板部210と第2平板部220の各平面に対して垂直となるように形成されることによって、第1平板部210と第2平板部220とが同一平面上に形成されずに第1平板部210と第2平板部220との間で段差が形成されたような構成となっている。さらに、支柱連結具100の縦幅方向における両端の角部には、R10の面取り部が形成されている。
【0031】
図4-1に示すように、第1平板部210においては、厚さ方向に貫通した複数の貫通孔である第1平板孔部h10,h12,h14,h15,h17,h19と、段差部250の近傍に2つの貫通孔である段差孔部270a,270bと、が形成されている。また、第2平板部220においては、厚さ方向に貫通した複数の貫通孔である第2平板孔部h20,h22,h24,h25,h27,h29が形成されている。さらに、図4-2(B)に示すように、段差部250においては、2つの貫通孔である段差孔部275a,275bが形成されている。なお、段差孔部270a,270b,275a,275bは、両端がR5の長円形状の孔である。
【0032】
第1平板部210において、第1平板孔部h10,h15は内径が8mmの円形状の孔であり、第1平板孔部h12,h14,h17,h19は両端がR5の長円形状の孔である。また、第1平板孔部h10,h12,h14は、順に第1平板部210の横方向の長辺に近づくように設けられているとともに、各々の孔中心を結んだ直線と第1平板部210の横方向の長辺とのなす角が20度となるように設けられている。さらに、第1平板孔部h10の中心から第1平板孔部h12の中心までの距離が10mmとなっており、第1平板孔部h12の中心から第1平板孔部h14の中心までの距離が10mmとなるように設けられている。そして、第1平板孔部h15,h17,h19は、各々の孔中心を結んだ直線と第1平板孔部h10,h12,h14の各々の孔中心を結んだ直線とにおいて、距離が12.5mmとなるとともに平行となるように設けられている。つまり、第1平板孔部h12等の中心と第1平板孔部h10(第1平板孔部h15)の中心とを結ぶ直線に対して垂直をなす第1平板孔部h12等の内径が、第1平板孔部h10(第1平板孔部h15)の内径に比べて小さくなっている。また、長円形状の第1平板孔部h12等において、第1平板孔部h10(第1平板孔部h15)の中心と第1平板孔部h12等の中心とを結ぶ直線に対して平行となる内径が、第1平板孔部h10(第1平板孔部h15)の中心と第1平板孔部h12等の中心とを結ぶ直線に対して垂直をなす内径に比べて大きくなっている。
【0033】
第2平板部220において、第2平板孔部h20,h25は内径が8mmの円形状の孔であり、第2平板孔部h22,h24,h27,h29は両端がR5の長円形状の孔である。また、第2平板孔部h20,h22,h24は、順に第2平板部220の横方向の長辺に近づくように設けられているとともに、各々の孔中心を結んだ直線と第2平板部220の横方向の長辺とのなす角が20度となるように設けられている。さらに、第2平板孔部h20の中心から第2平板孔部h22の中心までの距離が10mmとなっており、第2平板孔部h22の中心から第2平板孔部h24の中心までの距離が10mmとなるように設けられている。そして、第2平板孔部h25,h27,h29は、各々の孔中心を結んだ直線と第2平板孔部h20,h22,h24の各々の孔中心を結んだ直線とにおいて、距離が12.5mmとなるとともに平行となるように設けられている。つまり、第2平板孔部h22等の中心と第2平板孔部h20(第2平板孔部h25)の中心とを結ぶ直線に対して垂直をなす第2平板孔部h22等の内径が、第2平板孔部h20(第2平板孔部h25)の内径に比べて小さくなっている。また、長円形状の第2平板孔部h22等において、第2平板孔部h20(第2平板孔部h25)の中心と第2平板孔部h22等の中心とを結ぶ直線に対して平行となる内径が、第2平板孔部h20(第2平板孔部h25)の中心と第2平板孔部h22等の中心とを結ぶ直線に対して垂直をなす内径に比べて大きくなっている。
【0034】
<支柱連結具200における連結された支柱の説明>
図5(A),(B)を参照して、次に、支柱連結具200に対して支柱P1が連結された状態について説明する。図5の(A)は、第2実施形態の支柱連結具200に対して支柱P1が拘止された状態を説明した拡大図であり、(B)は、第2実施形態の支柱連結具200に対して支柱P1が拘止された状態であって(A)とは異なる状態を説明した拡大図である。
【0035】
図5(A)に示すように、まず、支柱P1は、支柱連結具200に対して拘止されると、第1平板部210の第1平板孔部h10と第1平板孔部h12とに通された架橋部材S1と、第1平板孔部h15と第1平板孔部h17とに通された架橋部材S1と、によって縛り付けられることとなる。ここで、第1平板孔部h10と第1平板孔部h12と支柱P1との関係においては、第1平板孔部h10と第1平板孔部h12の2つの貫通孔の中心を結んだ線分HLに対し支柱P1の中心軸PLが交差するような状態となる。また、架橋部材S1と支柱P1との関係においては、架橋部材S1と支柱P1の中心軸PLとのなす角が約90度となるような状態となる。なお、上述のような孔部と支柱との関係については、第1平板孔部h15と第1平板孔部h17と支柱P1との関係、およびその他の孔部における支柱との関係においても同様の関係である。また、架橋部材S2と支柱P2との関係についても、上述と同様の関係である。このような場合に、架橋部材S1の太さは、第1平板孔部h12を通過可能な大きさのものであるため、第1平板孔部h10の内径よりも小さいものである。つまり、架橋部材S1の太さが第1平板孔部h10の内径よりも小さいものであるため、支柱P1は、架橋部材S1が第1平板孔部h10に通された状態で、架橋部材S1における第1平板孔部h12を通過している部分を中心にして回動可能に拘止されていることとなる。
【0036】
図5(B)に示すように、次に、架橋部材S1が第1平板孔部h10に通された状態で、架橋部材S1における第1平板孔部h12を通過している部分を中心にして支柱P1を右回り方向に回動することによって、支柱連結具200に対して拘止されている支柱P1の傾きを変えることができる。このとき、支柱P1は、支柱P1の中心軸PLと架橋部材S1とのなす角が約90度と一定の状態で、架橋部材S1における第1平板孔部h12を通過している部分を中心にして回動されることとなる。なお、支柱P1における第1平板孔部h15と第1平板孔部h17とに架橋されている架橋部材S1によって拘止されている部分でも、上述と同様の作用をなし、支柱P2における第2平板孔部h20等と架橋部材S2とによって拘止されている部分でも、上述と同様の作用をなすことができる。
【0037】
上述のように、本実施形態の支柱連結具200であっても、第1実施形態の支柱連結具100と同様に、拘止された支柱P1および支柱P2を回動させることによって、支柱P1と支柱P3とのなす角の角度θおよび支柱P2と支柱P3とのなす角の角度θを所望の角度にすることができる。このように、支柱P1と支柱P3とのなす角の角度θおよび支柱P2と支柱P3とのなす角の角度θを調整して所望の角度にできるため、畝10の幅や高さにおける種々の大きさのものに対して設置できるような支柱体1を構成することができる。
【0038】
ここで、支柱連結具に拘止される支柱は、太さが大きくなるに応じて、架橋部材の長さを長くするとともに、架橋される2つの孔部において架橋部材が通過する部分の離間距離を大きくさせる必要がある。この点で、このような支柱連結具200であれば、長円形状の第1平板孔部h12等は、第1平板孔部h10の中心と第1平板孔部h12等の中心とを結ぶ直線に対して平行となる内径が、第1平板孔部h10の中心と第1平板孔部h12等の中心とを結ぶ直線に対して垂直をなす内径に比べて大きいため、第1実施形態の支柱連結具100のように第1平板孔部H12等が円形状であるものに比べて、種々の太さの支柱を拘止することができる。
【0039】
[第1実施形態および第2実施形態の特徴]
上述の実施形態の支柱連結具100によれば、第1平板孔部H10と第1平板孔部H12/第1平板孔部H14との間で架橋された架橋部材S1に対し中心軸が交差するように支柱P1が拘止されるとともに、第2平板孔部H20と第2平板孔部H22/第2平板孔部H24との間で架橋された架橋部材S2に対し中心軸が交差するように支柱P2が拘止され、支柱P1は、支柱P1の中心軸PLと架橋部材S1とのなす角が一定で、且つ架橋部材S1が第1平板孔部H10に通された状態で、架橋部材S1における第1平板孔部H12/第1平板孔部H14を通過している部分を中心にして回動可能に拘止され、支柱P2は、支柱P2の中心軸と架橋部材S2とのなす角が一定で、且つ架橋部材S2が第2平板孔部H20に通された状態で、架橋部材S2における第2平板孔部H22/第2平板孔部H24を通過している部分を中心にして回動可能に拘止され、支柱P1と支柱P2とのなす角θが所定の角度となるような構成にすることができる。
【0040】
このような支柱連結具100であれば、例えば、支柱P1は、第1平板孔部H10と第1平板孔部H12/第1平板孔部H14との間で架橋された架橋部材S1に対し中心軸が交差するように拘止されるとともに、支柱P2は第2平板孔部H20と第2平板孔部H22/第2平板孔部H24との間で架橋された架橋部材S2に対し中心軸が交差するように拘止されるため、支柱P1および支柱P2の所定の部分で拘止することができる。したがって、支柱連結具100は、従来のように連結される支柱P1と支柱P2との長さが限定されることがなく、長短に関わらずどのような長さの支柱でも連結することができる。また、このような支柱連結具100であれば、拘止された支柱P1および支柱P2は回動可能であるため、支柱P1および支柱P2の各々を回動させることによって、支柱P1と支柱P3とのなす角の角度θおよび支柱P2と支柱P3とのなす角の角度θを所望の角度にすることができる。このように、支柱P1と支柱P3とのなす角の角度θおよび支柱P2と支柱P3とのなす角の角度θを調整して所望の角度にできるため、畝10の幅や高さにおける種々の大きさのものに対して設置できるような支柱体1を構成することができる。なお、第2実施形態の支柱連結具200であっても、同様の特徴を有する。
【0041】
また、上述の実施形態の支柱連結具100によれば、例えば、第1平板孔部H10等が形成された平板状の第1平板部110と、第2平板孔部H20等が形成された平板状の第2平板部120と、を備え、第1平板部110は、側面視した場合に、第2平板部120との間で段差となる段差部150が形成されているようにすることができる。このような支柱連結具100であれば、例えば、第1平板部110に拘止された支柱P1と第2平板部120に拘止された支柱P2において、段差部150を挟んだ位置で拘止されているため、互いの延伸方向がねじれの位置となり、互いに接触することなく連結されることになる。したがって、支柱連結具100では、拘止される支柱P1と支柱P2との長さについて限定されることがなく、長短に関わらずどのような長さの支柱でも連結することができる。また、このような支柱連結具100であれば、支柱P3を段差部150に固定するときに、段差部150によって支柱P3の移動が制限されるため(図1(B)を参照。)、例えば、段差部が形成されておらず第1平板部と第2平板部とが同一平面上となるように形成されているものに比べて、支柱連結具100に対して支柱P3を容易に固定することができる。なお、第2実施形態の支柱連結具200であっても、同様の特徴を有する。
【0042】
さらに、上述の実施形態の支柱連結具200によれば、長円形状の第1平板孔部h12等は、第1平板孔部h10の中心と第1平板孔部h12等の中心とを結ぶ直線に対して平行となる内径が、第1平板孔部h10の中心と第1平板孔部h12等の中心とを結ぶ直線に対して垂直をなす内径に比べて大きくなっている。このような支柱連結具200であれば、第1実施形態の支柱連結具100のように第1平板孔部H12等が円形状であるものに比べて、種々の太さの支柱を拘止することができる。
【0043】
[その他の実施形態]
上述した実施形態の支柱連結具100,200において、横幅や縦幅や厚さについては所定の大きさであって、メッキ塗装を施された平板状の鉄板が曲げ加工されたものとしたが、本発明の実施形態としてはこれに限定されるものではない。例えば、樹脂部材から構成されたものや、横幅や縦幅や厚さが種々の大きさのものであってもよく、設置される畝の大きさに応じて拘止される支柱間の角度等を調整できる支柱連結具であればよい。このような支柱連結具であっても、上述の実施形態の支柱連結具100,200と同様の効果を奏することができる。
【0044】
上述した実施形態の支柱連結具100,200において、支柱P1~P3を連結するために利用していた架橋部材S1~S3は、樹脂製の紐状の部材であるとしたが、本発明の実施形態としてはこれに限定されるものではない。例えば、金属製のU字型のボルト、所謂、Uボルトであってもよく、第1平板孔部等の貫通孔に通して、支柱連結具100,200に対して支柱P1~P3を拘止できるものであればよい。このような架橋部材を利用した支柱連結具であっても、上述の実施形態の支柱連結具100,200と同様の効果を奏することができる。
【0045】
上述した実施形態の支柱連結具100,200においては、支柱P1が第1平板部110における一方の面に拘止され、支柱P2が第2平板部120における支柱P1が拘止された側の面に対して裏側となる面に拘止されていたが、本発明の実施形態としてはこれに限定されるものではない。例えば、図6(A)に示すような態様で、支柱P1と支柱P2が支柱連結具100に連結されていてもよい。図6(A)は、その他の実施形態の一例としての支柱連結具100の使用状態を示した図である。
【0046】
図6(A)に示すように、例えば、その他の実施形態としての支柱連結具100では、支柱P1が第1平板部110における一方の面に拘止され、支柱P2が第2平板部120における支柱P1が拘止された側の面に対して同じ側となる面に拘止されている。このような実施形態での支柱連結具100であっても、上述の実施形態の支柱連結具100,200と同様の効果を奏することができる。
【0047】
上述した実施形態の支柱連結具100,200においては、植物栽培に利用する畝10の上方に設けられ、ネット材5を固定するための支柱体1を構成するものとしたが、支柱連結具100,200の利用する態様としては、これに限定されるものではない。例えば、図6(B)に示すような態様で、支柱連結具100を使用してもよい。図6(B)は、その他の実施形態の一例としての支柱連結具100の使用状態を示した図である。
【0048】
図6(B)に示すように、例えば、その他の実施形態としての支柱連結具100は、テント等を支えるための支柱である支柱P13を支えるためのものとして使用することができる。このような支柱連結具100においては、段差部150の段差孔部170a,170b,175a,175bに通された架橋部材等によって支柱P3に対して固定された状態で、紐状の部材である支え紐S11,S12にて支えられる。このような支柱連結具100は、第1平板部110の複数の第1平板孔部のいずれかに通されて(図示しない)地面に固定された支え紐S11と、第2平板部120の複数の第2平板孔部のいずれかに通されて(図示しない)地面に固定された支え紐S12と、による張力が作用して、支柱P13が倒れないように支えている。
【0049】
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
【符号の説明】
【0050】
1…支柱体、5…ネット材、10…畝、100,200…支柱連結具、110,210…第1平板部、120,220…第2平板部、150,250…段差部、170a,170b,175a,175b,270a,270b,275a,275b…段差孔部、H10,H12,H14,H15,H17,H19,h10,h12,h14,h15,h17,h19…第1平板孔部、H20,H22,H24,H25,H27,H29,h20,h22,h24,h25,h27,h29…第2平板孔部、S1,S2,S3…架橋部材、P1,P2,P3…支柱。
図1
図2-1】
図2-2】
図3-1】
図3-2】
図4-1】
図4-2】
図5
図6