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特許7489740料金算出システム及び特徴量取得システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-16
(45)【発行日】2024-05-24
(54)【発明の名称】料金算出システム及び特徴量取得システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/18 20120101AFI20240517BHJP
【FI】
G06Q50/18 310
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023131921
(22)【出願日】2023-08-14
【審査請求日】2023-08-14
(31)【優先権主張番号】P 2023108768
(32)【優先日】2023-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513004065
【氏名又は名称】株式会社将星
(74)【代理人】
【識別番号】100155158
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 仁
(72)【発明者】
【氏名】渡部 仁
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特許第7204268(JP,B1)
【文献】特開2016-126580(JP,A)
【文献】特開2014-132394(JP,A)
【文献】特開2012-150526(JP,A)
【文献】特開2020-42412(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0018484(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一、実質的に同一若しくは類似の商標若しくは標章、又は当該商標若しくは標章を構成の一部に含む商標若しくは標章についての商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む複数の案件に関する情報に基づいて、前記複数の案件に関する第1特徴量、又は、前記第1特徴量及び当該複数の案件に係る商品若しくは役務又はこれが属するグループを統合した統合案件に関する第2特徴量を求める特徴量取得手段と、
前記特徴量取得手段で求めた第1特徴量又は第1特徴量及び第2特徴量に基づいて、前記統合案件に関する料金又はその調整値を算出する料金算出手段とを備えることを特徴とする料金算出システム。
【請求項2】
同一、実質的に同一若しくは類似の商標若しくは標章、又は当該商標若しくは標章を構成の一部に含む商標若しくは標章についての商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む複数の案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報に基づいて、前記複数の案件に関する第1特徴量、又は、前記第1特徴量及び当該複数の案件に係る商品若しくは役務又はこれが属するグループを統合した統合案件に関する第2特徴量を求める特徴量取得手段と、
前記特徴量取得手段で求めた第1特徴量又は第1特徴量及び第2特徴量に基づいて、前記統合案件に関する料金又はその調整値を算出する料金算出手段とを備えることを特徴とする料金算出システム。
【請求項3】
同一、実質的に同一若しくは類似の商標若しくは標章、又は当該商標若しくは標章を構成の一部に含む商標若しくは標章についての商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む複数の案件、又は、商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む1の案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報及び追加の商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報に基づいて、前記複数の案件又は前記1の案件に関する第1特徴量、又は、前記第1特徴量並びに当該複数の案件又は当該1の案件に係る商品若しくは役務又はこれが属するグループ及び前記追加の商品若しくは役務又はこれが属するグループを統合した統合案件に関する第2特徴量を求める特徴量取得手段と、
前記特徴量取得手段で求めた第1特徴量又は第1特徴量及び第2特徴量に基づいて、前記統合案件に関する料金又はその調整値を算出する料金算出手段とを備えることを特徴とする料金算出システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記第1特徴量は、統合対象となる前記案件の数、統合対象となる前記案件において指定された商品若しくは役務の数、又は当該商品若しくは役務が属するグループの数であり、
前記第2特徴量は、前記統合案件の数、前記統合案件において指定される商品若しくは役務の数、又は当該商品若しくは役務が属するグループの数であることを特徴とする料金算出システム。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の第1特徴量、又は前記第1特徴量及び当該1項に記載の第2特徴量に基づいて、当該1項に記載の統合案件に関する料金又はその調整値を算出する料金算出手段を備えることを特徴とする料金算出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商標等の案件に関する料金を算出するシステムに係り、特に、統合対象案件の内容を反映するのに好適な料金算出システム及び特徴量取得システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商標等の案件に関する料金を算出する技術としては、例えば、特許文献1記載の技術が知られている。
【0003】
特許文献1記載の技術は、複数の商標登録を統合した新たな商標登録出願(以下「統合出願」という。)を行う場合に、統合出願の代理人料金(統合費用Wのうち代理人費用に相当するもの)を、統合出願の区分数に料金表Wの代理人費用を乗じることにより算出する(同文献〔0110〕〔0113〕〔0114〕)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第7204268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1記載の技術にあっては、統合出願の内容(区分数)にのみ基づいて代理人料金を算出するものであるため、統合対象となる複数の商標登録(以下「統合対象登録」という。)の内容を反映することができないという問題があった。具体的には例えば次の問題があった。
【0006】
統合対象登録において現在の審査基準に適合しない商品が多く指定されている場合、統合出願を行うにあたって、これらを現在の審査基準に適合する商品に変更する必要があるところ、多くの手間を要し、特許文献1記載の代理人料金では代理人の作業に見合わない料金となることがある。その他、統合対象登録の内容に起因する不備を代理人が解消する作業についても同様である。
【0007】
逆に、統合対象登録の内容に起因する不備が少なく代理人の作業が少ない場合、特許文献1記載の代理人料金では、依頼者が支払う料金として高すぎる料金となることがある。
【0008】
これらは、統合対象登録の内容に起因する不備に限らず、統合対象登録の件数、区分数その他の内容によっても同様の問題が想定される。件数や区分数が多ければ作業量が大きくなり、件数や区分数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるからである。
【0009】
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、統合対象案件の内容を反映するのに好適な料金算出システム及び特徴量取得システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、上記従来の課題を解決するため、統合対象案件(統合対象となる1又は複数の案件)の内容を考慮して統合案件の料金を算出するという解決手段に想到した。
【0011】
〔発明1〕 上記目的を達成するために、発明1の料金算出システムは、同一、実質的に同一若しくは類似の商標若しくは標章、又は当該商標若しくは標章を構成の一部に含む商標若しくは標章についての商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む複数の案件に関する情報に基づいて、前記複数の案件に関する第1特徴量、又は、前記第1特徴量及び当該複数の案件を統合した統合案件に関する第2特徴量を求める特徴量取得手段と、前記特徴量取得手段で求めた第1特徴量又は第1特徴量及び第2特徴量に基づいて、前記統合案件に関する料金又はその調整値を算出する料金算出手段とを備える。
【0012】
このような構成であれば、特徴量取得手段により、複数の案件に関する情報に基づいて第1特徴量又は第1特徴量及び第2特徴量が求められ、料金算出手段により、求められた第1特徴量又は第1特徴量及び第2特徴量に基づいて、統合案件に関する料金又はその調整値が算出される。
【0013】
ここで、特徴量とは、案件の属性、特性又は特徴を数値化したものをいい、例えば、案件の属性値又は特性値が含まれる。以下、発明2及び3の料金算出システム、並びに発明9乃至11の特徴量推定システムにおいて同じである。
【0014】
また、第1特徴量としては、例えば、(A)複数の案件(以下、この段落及び次の段落において「統合対象案件」という。)の件数、(B)統合対象案件に係る商品又は役務の数、(C)統合対象案件に係る商品又は役務が属するグループ(例えば、区分又は類似群コード)の数、(D)統合対象案件について所定基準(例えば、審査基準その他の基準)に適合する商品又は役務の有無又は数、(E)統合対象案件について所定基準に適合しない商品又は役務の有無又は数、(F)統合対象案件について特定の商品又は役務(例えば、商品「○○(ただし、××を除く)」の商品「××」)の有無又は数、(G)統合対象案件について特定の文字(例えば、「ただし」という文字)を含む商品又は役務の有無又は数、(H)統合対象案件について特定のグループ(例えば、第35類又は35K01~35K99)の有無又は数、(I)統合対象案件に係る1又は複数の区分における類似群コードの数、(J)統合対象案件に係る1又は複数の区分において類似群コードの数が所定数を超えているか否か、(K)統合対象案件について所定条件を満たす商品若しくは役務又はグループの有無又は数、(L)統合対象案件について所定条件を満たさない商品若しくは役務又はグループの有無又は数、(M)統合対象案件に係る出願人若しくは権利者又は代理人の数、(N)統合対象案件について特定の出願人若しくは権利者又は代理人の有無又は数、(O)統合対象案件について特定の手続(例えば、使用意思証明書の提出)又は処分(例えば、拒絶理由通知)の有無、(P)統合対象案件に係る書類(例えば、願書)の文字数、(Q)(A)~(P)その他統合対象案件に関する情報の統計量(例えば、出現回数、出現率、順位、差分、分散、標準誤差、標準偏差、偏差値、平均値、中央値、最頻値、尖度、歪度、最小値、最大値その他の統計量)が含まれる。以下、発明2の料金算出システム、並びに発明9及び10の特徴量推定システムにおいて同じである。
【0015】
また、第2特徴量としては、例えば、(a)統合案件の件数、(b)統合案件に係る商品又は役務の数、(c)統合案件に係る商品又は役務が属するグループの数、(d)統合案件について所定基準に適合する商品又は役務の有無又は数、(e)統合案件について所定基準に適合しない商品又は役務の有無又は数、(f)統合案件について特定の商品又は役務の有無又は数、(g)統合案件について特定の文字を含む商品又は役務の有無又は数、(h)統合案件について特定のグループの有無又は数、(i)統合案件に係る1又は複数の区分における類似群コードの数、(j)統合案件に係る1又は複数の区分において類似群コードの数が所定数を超えているか否か、(k)統合案件について所定条件を満たす商品若しくは役務又はグループの有無又は数、(l)統合案件について所定条件を満たさない商品若しくは役務又はグループの有無又は数、(m)統合案件に係る出願人若しくは権利者又は代理人の数、(n)統合案件について特定の出願人若しくは権利者又は代理人の有無又は数、(o)統合案件について特定の手続又は処分の有無、(p)統合案件に係る書類の文字数、(q)(a)~(p)その他統合案件に関する情報の統計量が含まれる。統合案件に係る商品又は役務が属するグループとしては、例えば、統合対象案件に係る商品又は役務が属するグループ、統合対象案件に係る商品又は役務を変更した商品又は役務(例えば、所定基準に適合する商品又は役務)が属するグループが含まれる。以下、発明2の料金算出システム、並びに発明9及び10の特徴量推定システムにおいて同じである。
【0016】
また、第1特徴量及び第2特徴量の組み合わせとしては、例えば、(A)と(a)、(B)と(b)、(C)と(c)、(D)と(d)、(E)と(e)、(F)と(f)、(G)と(g)、(H)と(h)、(I)と(i)、(J)と(j)、(K)と(k)、(L)と(l)、(M)と(m)、(N)と(n)、(O)と(o)、(P)と(p)、(Q)と(q)、(A)~(Q)のいずれかと(a)~(q)のいずれか(前記組み合わせを除く。)が含まれる。以下、発明2の料金算出システム、並びに発明9及び10の特徴量推定システムにおいて同じである。
【0017】
また、案件に関する情報としては、例えば、案件を識別するための情報(例えば、名称、番号、ID、コード、URL等のリンク情報)、案件に係る商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する情報、案件に係る出願人又は権利者に関する情報、案件に係る代理人に関する情報が含まれる。また、案件に関する情報は、例えば、文字、数字、図形、符合、記号、画像、音声その他の情報として構成することができる。以下、発明6の料金推定システム、発明9の特徴量推定システム、及び発明12の案件情報推定システムにおいて同じである。
【0018】
また、特徴量取得手段により特徴量を求めることとしては、例えば、特徴量を算出すること、案件に関する情報その他の情報に特徴量が含まれている場合は当該情報から特徴量を取得すること、該当の商品若しくは役務又はグループ等が存在する場合は第1の値(例えば「1」)を、存在しない場合は第2の値(例えば「0」)を出力することが含まれる。以下、発明2及び3の料金算出システムにおいて同じである。
【0019】
また、料金の調整値としては、例えば、統合案件に関する料金を算出する構成としての料金算出手段で算出される料金となるように、単価、数量、金額その他の要素を調整するための値が含まれる。以下、発明2及び3の料金算出システム、並びに発明6乃至8の料金推定システムにおいて同じである。
【0020】
また、統合とは、(1)1の案件に統合すること、(2)複数の案件に統合することが含まれる。以下、発明2及び3の料金算出システム、発明6乃至8の料金推定システム、発明9乃至11の特徴量推定システム、並びに発明12乃至14の案件情報推定システムにおいて同じである。
【0021】
また、複数の案件としては、例えば、(1)商標登録出願のみで構成される場合、(2)商標登録のみで構成される場合、(3)商標登録出願及び商標登録で構成される場合、(4)防護標章登録出願のみで構成される場合、(5)防護標章登録のみで構成される場合、(6)防護標章登録出願及び防護標章登録で構成される場合、(7)商標登録出願又は商標登録と防護標章登録出願又は防護標章登録との組み合わせで構成される場合が含まれる。以下、発明2の料金算出システム、発明6及び7の料金推定システム、発明9及び10の特徴量推定システム、並びに発明12及び13の案件情報推定システムにおいて同じである。
【0022】
また、商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む案件に関する情報を記憶する記憶手段から、同一、実質的に同一若しくは類似の商標若しくは標章、又は当該商標若しくは標章を構成の一部に含む商標若しくは標章について複数の前記案件に関する情報を取得する取得手段を備える構成を採用することもできる。また、取得手段は、例えば、複数の案件のそれぞれについて情報を取得してもよいし、複数の案件のすべての内容に関する情報を取得してもよい。また、例えば、複数の案件の一部の内容に関する情報及び他部の内容に関する情報を取得してもよい。すなわち、案件の単位と情報の単位は必ずしも一致させる必要はなく、独立に構成することができる。また、記憶手段は、案件に関する情報をあらゆる手段で且つあらゆる時期に記憶するものであり、案件に関する情報を予め記憶してあるものであってもよいし、案件に関する情報を予め記憶することなく、本システムの動作時に外部からの入力等によって案件に関する情報を記憶するようになっていてもよい。以下、発明6の料金推定システム、発明9の特徴量推定システム、及び発明12の案件情報推定システムにおいて同じである。
【0023】
また、本システムは、単一の装置、端末その他の機器として実現するようにしてもよいし、複数の装置、端末その他の機器を通信可能に接続したネットワークシステムとして実現するようにしてもよい。後者の場合、各構成要素は、それぞれ通信可能に接続されていれば、複数の機器等のうちいずれに属していてもよい。以下、発明2及び3の料金算出システム、発明6乃至8の料金推定システム、発明9乃至11の特徴量推定システム、並びに発明12乃至14の案件情報推定システムにおいて同じである。
【0024】
〔発明2〕 さらに、発明2の料金算出システムは、同一、実質的に同一若しくは類似の商標若しくは標章、又は当該商標若しくは標章を構成の一部に含む商標若しくは標章についての商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む複数の案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報に基づいて、前記複数の案件に関する第1特徴量、又は、前記第1特徴量及び当該複数の案件に係る商品又は役務を統合した統合案件に関する第2特徴量を求める特徴量取得手段と、前記特徴量取得手段で求めた第1特徴量又は第1特徴量及び第2特徴量に基づいて、前記統合案件に関する料金又はその調整値を算出する料金算出手段とを備える。
【0025】
このような構成であれば、特徴量取得手段により、複数の案件に関する商品情報に基づいて第1特徴量又は第1特徴量及び第2特徴量が求められ、料金算出手段により、求められた第1特徴量又は第1特徴量及び第2特徴量に基づいて、統合案件に関する料金又はその調整値が算出される。
【0026】
ここで、商品情報は、例えば、商品若しくは役務又はこれが属するグループを識別するための情報(例えば、名称、番号、ID、コード、URL等のリンク情報)として構成することができる。また、商品情報は、例えば、文字、数字、図形、符合、記号、画像、音声その他の情報として構成することができる。また、商品情報は、商品若しくは役務又はこれが属するグループに関するキーワード(例えば、商品又は役務の名称の一部を示す1又は複数のキーワード)として構成することができる。以下、発明3の料金算出システム、発明7及び8の料金推定システム、発明10及び11の特徴量推定システム、並びに発明13及び14の案件情報推定システムにおいて同じである。
【0027】
また、商品情報としては、例えば、(1)案件において指定された商品若しくは役務(この段落において「指定商品等」という。)又はこれが属するグループに関する商品情報、(2)指定商品等を包括する上位概念の商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報、(3)指定商品等に包括される下位概念の商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報、(4)所定の基準に適合する商品若しくは役務のうち指定商品等に対応するもの又はこれが属するグループに関する商品情報、(5)書換制度等において指定商品等を置き換えた商品若しくは役務(書換前若しくは書換後の商品若しくは役務)又はこれが属するグループに関する商品情報が含まれる。以下、発明3の料金算出システム、発明7及び8の料金推定システム、発明10及び11の特徴量推定システム、並びに発明13及び14の案件情報推定システムにおいて同じである。
【0028】
また、案件の内容としては、例えば、案件に係る指定商品若しくは指定役務(この段落において「指定商品等」という。)又はこれに関連する商品若しくは役務(この段落において「関連商品等」という。)が含まれる。この内容には、指定商品等又は関連商品等のうち一部が含まれればよく、必ずしもすべての指定商品等又は関連商品等が含まれなくてもよい。また、関連商品等としては、例えば、(1)指定商品等を包括する上位概念の商品又は役務、(2)指定商品等に包括される下位概念の商品又は役務、(3)所定の基準に適合する商品又は役務のうち指定商品等に対応するもの、(4)書換制度等において指定商品等を置き換えた商品又は役務(書換前又は書換後の商品又は役務)が含まれる。以下、発明3の料金算出システム、発明7及び8の料金推定システム、発明10及び11の特徴量推定システム、並びに発明13及び14の案件情報推定システムにおいて同じである。
【0029】
また、商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報を記憶する記憶手段から、同一、実質的に同一若しくは類似の商標若しくは標章、又は当該商標若しくは標章を構成の一部に含む商標若しくは標章について複数の前記案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報を取得する取得手段を備える構成を採用することもできる。また、取得手段は、例えば、複数の案件のそれぞれについて商品情報を取得してもよいし、複数の案件のすべての内容に関する商品情報を取得してもよい。また、例えば、複数の案件の一部の内容に関する商品情報及び他部の内容に関する商品情報を取得してもよい。すなわち、案件の単位と商品情報の単位は必ずしも一致させる必要はなく、独立に構成することができる。また、記憶手段は、商品情報をあらゆる手段で且つあらゆる時期に記憶するものであり、商品情報を予め記憶してあるものであってもよいし、商品情報を予め記憶することなく、本システムの動作時に外部からの入力等によって商品情報を記憶するようになっていてもよい。以下、発明7の料金推定システム、発明10の特徴量推定システム、及び発明13の案件情報推定システムにおいて同じである。
【0030】
〔発明3〕 さらに、発明3の料金算出システムは、同一、実質的に同一若しくは類似の商標若しくは標章、又は当該商標若しくは標章を構成の一部に含む商標若しくは標章についての商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む1又は複数の案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報及び追加の商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報に基づいて、前記1又は複数の案件に関する第1特徴量、又は、前記第1特徴量及び当該1又は複数の案件に係る商品又は役務及び前記追加の商品又は役務を統合した統合案件に関する第2特徴量を求める特徴量取得手段と、前記特徴量取得手段で求めた第1特徴量又は第1特徴量及び第2特徴量に基づいて、前記統合案件に関する料金又はその調整値を算出する料金算出手段とを備える。
【0031】
このような構成であれば、特徴量取得手段により、1又は複数の案件に関する商品情報及び追加の商品情報に基づいて第1特徴量又は第1特徴量及び第2特徴量が求められ、料金算出手段により、求められた第1特徴量又は第1特徴量及び第2特徴量に基づいて、統合案件に関する料金又はその調整値が算出される。
【0032】
ここで、第1特徴量としては、例えば、(A)1又は複数の案件(以下、この段落及び次の段落において「統合対象案件」という。)の件数、(B)統合対象案件に係る商品又は役務の数、(C)統合対象案件に係る商品又は役務が属するグループの数、(D)統合対象案件について所定基準に適合する商品又は役務の有無又は数、(E)統合対象案件について所定基準に適合しない商品又は役務の有無又は数、(F)統合対象案件について特定の商品又は役務の有無又は数、(G)統合対象案件について特定の文字を含む商品又は役務の有無又は数、(H)統合対象案件について特定のグループの有無又は数、(I)統合対象案件に係る1又は複数の区分における類似群コードの数、(J)統合対象案件に係る1又は複数の区分において類似群コードの数が所定数を超えているか否か、(K)統合対象案件について所定条件を満たす商品若しくは役務又はグループの有無又は数、(L)統合対象案件について所定条件を満たさない商品若しくは役務又はグループの有無又は数、(M)統合対象案件に係る出願人若しくは権利者又は代理人の数、(N)統合対象案件について特定の出願人若しくは権利者又は代理人の有無又は数、(O)統合対象案件について特定の手続又は処分の有無、(P)統合対象案件に係る書類の文字数、(Q)(A)~(P)その他統合対象案件に関する情報の統計量が含まれる。以下、発明11の特徴量推定システムにおいて同じである。
【0033】
また、第2特徴量としては、例えば、(a)統合案件の件数、(b)統合案件に係る商品又は役務の数、(c)統合案件に係る商品又は役務が属するグループの数、(d)統合案件について所定基準に適合する商品又は役務の有無又は数、(e)統合案件について所定基準に適合しない商品又は役務の有無又は数、(f)統合案件について特定の商品又は役務の有無又は数、(g)統合案件について特定の文字を含む商品又は役務の有無又は数、(h)統合案件について特定のグループの有無又は数、(i)統合案件に係る1又は複数の区分における類似群コードの数、(j)統合案件に係る1又は複数の区分において類似群コードの数が所定数を超えているか否か、(k)統合案件について所定条件を満たす商品若しくは役務又はグループの有無又は数、(l)統合案件について所定条件を満たさない商品若しくは役務又はグループの有無又は数、(m)統合案件に係る出願人若しくは権利者又は代理人の数、(n)統合案件について特定の出願人若しくは権利者又は代理人の有無又は数、(o)統合案件について特定の手続又は処分の有無、(p)統合案件に係る書類の文字数、(q)(a)~(p)その他統合案件に関する情報の統計量が含まれる。統合案件に係る商品又は役務が属するグループとしては、例えば、統合対象案件に係る商品又は役務が属するグループ、統合対象案件に係る商品又は役務を変更した商品又は役務(例えば、所定基準に適合する商品又は役務)が属するグループが含まれる。以下、発明11の特徴量推定システムにおいて同じである。
【0034】
また、第1特徴量及び第2特徴量の組み合わせとしては、例えば、(A)と(a)、(B)と(b)、(C)と(c)、(D)と(d)、(E)と(e)、(F)と(f)、(G)と(g)、(H)と(h)、(I)と(i)、(J)と(j)、(K)と(k)、(L)と(l)、(M)と(m)、(N)と(n)、(O)と(o)、(P)と(p)、(Q)と(q)、(A)~(Q)のいずれかと(a)~(q)のいずれか(前記組み合わせを除く。)が含まれる。以下、発明11の特徴量推定システムにおいて同じである。
【0035】
また、1又は複数の案件としては、例えば、(1)商標登録出願のみで構成される場合、(2)商標登録のみで構成される場合、(3)商標登録出願及び商標登録で構成される場合、(4)防護標章登録出願のみで構成される場合、(5)防護標章登録のみで構成される場合、(6)防護標章登録出願及び防護標章登録で構成される場合、(7)商標登録出願又は商標登録と防護標章登録出願又は防護標章登録との組み合わせで構成される場合が含まれる。以下、発明8の料金推定システム、発明11の特徴量推定システム、及び発明14の案件情報推定システムにおいて同じである。
【0036】
また、商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報を記憶する記憶手段から、同一、実質的に同一若しくは類似の商標若しくは標章、又は当該商標若しくは標章を構成の一部に含む商標若しくは標章について複数の前記案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報を取得する取得手段を備える構成を採用することもできる。また、取得手段は、例えば、1の案件について又は複数の案件のそれぞれについて商品情報を取得してもよいし、1又は複数の案件のすべての内容に関する商品情報を取得してもよい。また、例えば、1又は複数の案件の一部の内容に関する商品情報及び他部の内容に関する商品情報を取得してもよい。すなわち、案件の単位と商品情報の単位は必ずしも一致させる必要はなく、独立に構成することができる。また、記憶手段は、商品情報をあらゆる手段で且つあらゆる時期に記憶するものであり、商品情報を予め記憶してあるものであってもよいし、商品情報を予め記憶することなく、本システムの動作時に外部からの入力等によって商品情報を記憶するようになっていてもよい。以下、発明8の料金推定システム、発明11の特徴量推定システム、及び発明14の案件情報推定システムにおいて同じである。
【0037】
〔発明4〕 さらに、発明4の料金算出システムは、発明1乃至3のいずれか1の料金算出システムにおいて、前記第1特徴量は、統合対象となる前記案件の数、統合対象となる前記案件において指定された商品若しくは役務の数、又は当該商品若しくは役務が属するグループの数であり、前記第2特徴量は、前記統合案件の数、前記統合案件において指定される商品若しくは役務の数、又は当該商品若しくは役務が属するグループの数である。
【0038】
このような構成であれば、特徴量取得手段により、統合対象となる案件の数、統合対象となる案件において指定された商品若しくは役務の数、又はその商品若しくは役務が属するグループの数が第1特徴量として、統合案件の数、統合案件において指定される商品若しくは役務の数、又は当該商品若しくは役務が属するグループの数が第2特徴量として求められる。
【0039】
〔発明5〕 一方、上記目的を達成するために、発明5の特徴量取得システムは、発明1乃至4のいずれか1項に記載の特徴量取得手段を備える。
【0040】
〔発明6〕 一方、上記目的を達成するために、発明6の料金推定システムは、同一、実質的に同一若しくは類似の商標若しくは標章、又は当該商標若しくは標章を構成の一部に含む商標若しくは標章についての商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む複数の案件に関する情報を取得する取得手段と、複数の前記案件に関する情報、及び、当該複数の案件を統合した統合案件に関する料金又はその調整値の情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、前記取得手段で取得した案件に関する情報から前記統合案件に関する料金又はその調整値を推定する推定手段とを備える。
【0041】
このような構成であれば、取得手段により、複数の案件に関する情報が取得され、推定手段により、複数の案件に関する情報及び統合案件に関する料金又はその調整値の情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、取得された案件に関する情報から統合案件に関する料金又はその調整値が推定される。
【0042】
〔発明7〕 さらに、発明7の料金推定システムは、同一、実質的に同一若しくは類似の商標若しくは標章、又は当該商標若しくは標章を構成の一部に含む商標若しくは標章についての商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む複数の案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報を取得する取得手段と、複数の前記案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報、及び、当該複数の案件に係る商品又は役務を統合した統合案件に関する料金又はその調整値の情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、前記取得手段で取得した商品情報から前記統合案件に関する料金又はその調整値を推定する推定手段とを備える。
【0043】
このような構成であれば、取得手段により、複数の案件に係る商品情報が取得され、推定手段により、複数の案件に係る商品情報及び統合案件に関する料金又はその調整値の情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、取得された商品情報から統合案件に関する料金又はその調整値が推定される。
【0044】
〔発明8〕 さらに、発明8の料金推定システムは、同一、実質的に同一若しくは類似の商標若しくは標章、又は当該商標若しくは標章を構成の一部に含む商標若しくは標章についての商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む1又は複数の案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報及び追加の商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報を取得する取得手段と、1又は複数の前記案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報、追加の商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報、並びに、当該1又は複数の案件に係る商品又は役務及び前記追加の商品又は役務を統合した統合案件に関する料金又はその調整値の情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、前記取得手段で取得した商品情報から前記統合案件に関する料金又はその調整値を推定する推定手段とを備える。
【0045】
このような構成であれば、取得手段により、1又は複数の案件に係る商品情報及び追加の商品情報が取得され、推定手段により、1又は複数の案件に係る商品情報、追加の商品情報及び統合案件に関する料金又はその調整値の情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、取得された商品情報から統合案件に関する料金又はその調整値が推定される。
【0046】
〔発明9〕 一方、上記目的を達成するために、発明9の特徴量推定システムは、同一、実質的に同一若しくは類似の商標若しくは標章、又は当該商標若しくは標章を構成の一部に含む商標若しくは標章についての商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む複数の案件に関する情報を取得する取得手段と、複数の前記案件に関する情報、及び、当該複数の案件に関する第1特徴量又は当該複数の案件を統合した統合案件に関する第2特徴量の情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、前記取得手段で取得した案件に関する情報から前記第1特徴量又は前記第2特徴量を推定する推定手段とを備える。
【0047】
このような構成であれば、取得手段により、複数の案件に関する情報が取得され、推定手段により、複数の案件に関する情報及び第1特徴量又は第2特徴量の情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、取得された案件に関する情報から第1特徴量又は第2特徴量が推定される。
【0048】
〔発明10〕 さらに、発明10の特徴量推定システムは、同一、実質的に同一若しくは類似の商標若しくは標章、又は当該商標若しくは標章を構成の一部に含む商標若しくは標章についての商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む複数の案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報を取得する取得手段と、複数の前記案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報、及び、当該複数の案件に関する第1特徴量又は当該複数の案件に係る商品又は役務を統合した統合案件に関する第2特徴量の情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、前記取得手段で取得した商品情報から前記第1特徴量又は前記第2特徴量を推定する推定手段とを備える。
【0049】
このような構成であれば、取得手段により、複数の案件に係る商品情報が取得され、推定手段により、複数の案件に係る商品情報及び第1特徴量又は第2特徴量の情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、取得された商品情報から第1特徴量又は第2特徴量が推定される。
【0050】
〔発明11〕 さらに、発明11の特徴量推定システムは、同一、実質的に同一若しくは類似の商標若しくは標章、又は当該商標若しくは標章を構成の一部に含む商標若しくは標章についての商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む1又は複数の案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報及び追加の商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報を取得する取得手段と、1又は複数の前記案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報、追加の商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報、並びに、当該1若しくは複数の案件に関する第1特徴量又は当該1若しくは複数の案件に係る商品若しくは役務及び前記追加の商品若しくは役務を統合した統合案件に関する第2特徴量の情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、前記取得手段で取得した商品情報から前記第1特徴量又は前記第2特徴量を推定する推定手段とを備える。
【0051】
このような構成であれば、取得手段により、1又は複数の案件に係る商品情報及び追加の商品情報が取得され、推定手段により、1又は複数の案件に係る商品情報、追加の商品情報及び第1特徴量又は第2特徴量の情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、取得された商品情報から第1特徴量又は第2特徴量が推定される。
【0052】
〔発明12〕 一方、上記目的を達成するために、発明12の案件情報推定システムは、同一、実質的に同一若しくは類似の商標若しくは標章、又は当該商標若しくは標章を構成の一部に含む商標若しくは標章についての商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む複数の案件に関する情報を取得する取得手段と、複数の前記案件に関する情報、及び、当該複数の案件を統合した統合案件に関する情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、前記取得手段で取得した案件に関する情報から前記統合案件に関する情報を推定する推定手段とを備える。
【0053】
このような構成であれば、取得手段により、複数の案件に関する情報が取得され、推定手段により、複数の案件に関する情報及び統合案件に関する情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、取得された案件に関する情報から統合案件に関する情報が推定される。
【0054】
〔発明13〕 さらに、発明13の案件情報推定システムは、同一、実質的に同一若しくは類似の商標若しくは標章、又は当該商標若しくは標章を構成の一部に含む商標若しくは標章についての商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む複数の案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報を取得する取得手段と、複数の前記案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報、及び、当該複数の案件に係る商品又は役務を統合した統合案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する第2商品情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、前記取得手段で取得した商品情報から前記第2商品情報を推定する推定手段とを備える。
【0055】
このような構成であれば、取得手段により、複数の案件に係る商品情報が取得され、推定手段により、複数の案件に係る商品情報及び統合案件に係る第2商品情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、取得された商品情報から第2商品情報が推定される。
【0056】
〔発明14〕 さらに、発明14の案件情報推定システムは、同一、実質的に同一若しくは類似の商標若しくは標章、又は当該商標若しくは標章を構成の一部に含む商標若しくは標章についての商標登録出願、商標登録、防護標章登録出願又は防護標章登録を含む1又は複数の案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報及び追加の商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報を取得する取得手段と、1又は複数の前記案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報、追加の商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する商品情報、並びに、当該1又は複数の案件に係る商品又は役務及び前記追加の商品又は役務を統合した統合案件において指定された商品若しくは役務又はこれが属するグループに関する第2商品情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、前記取得手段で取得した商品情報から前記第2商品情報を推定する推定手段とを備える。
【0057】
このような構成であれば、取得手段により、1又は複数の案件に係る商品情報及び追加の商品情報が取得され、推定手段により、1又は複数の案件に係る商品情報、追加の商品情報及び統合案件に係る第2商品情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、取得された商品情報から第2商品情報が推定される。
【発明の効果】
【0058】
以上説明したように、発明1又は2の料金算出システムによれば、複数の案件に関する第1特徴量に基づいて統合案件に関する料金又はその調整値が算出されるので、従来に比して、統合対象案件の内容を反映することができる。
【0059】
さらに、発明3の料金算出システムによれば、1又は複数の案件に関する第1特徴量に基づいて統合案件に関する料金又はその調整値が算出されるので、従来に比して、統合対象案件の内容及び商品若しくは役務又はこれが属するグループの追加を反映することができる。
【0060】
一方、発明5の特徴量取得システムによれば、求められた第1特徴量又は第1特徴量及び第2特徴量に基づいて、例えば、料金若しくはその調整値の算出、複数の案件に関する評価又は統合に関する評価を行うことができる。
【0061】
一方、発明6乃至8の料金推定システムによれば、学習済みモデルによる推定を行うので、未知の案件に対応する料金又はその調整値が得られることが期待できる。したがって、従来に比して、統合対象案件の内容を反映することができる。
【0062】
一方、発明9乃至11の特徴量推定システムによれば、学習済みモデルによる推定を行うので、未知の案件に対応する第1特徴量又は第2特徴量が得られることが期待できる。第1特徴量又は第2特徴量に基づいて、例えば、料金若しくはその調整値の算出、複数の案件に関する評価又は統合に関する評価を行うことができる。
【0063】
一方、発明12乃至14の案件情報推定システムによれば、学習済みモデルによる推定を行うので、未知の案件に対応する統合案件に関する情報が得られることが期待できる。統合案件に関する情報に基づいて、例えば、商標登録出願又は防護標章登録出願を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
図1】商標支援装置100のハードウェア構成を示す図である。
図2】商品情報テーブル400のデータ構造を示す図である。
図3】料金算出処理を示すフローチャートである。
図4】権利者の名称及び住所を入力する画面である。
図5】商標を選択する画面である。
図6】権利者の識別番号を入力する画面である。
図7】登録番号を入力する画面である。
図8】商標を入力する画面である。
図9】権利者を選択する画面である。
図10図26の商標登録について、r=0.5として式(4)~(6)により代理人料金Fを算出した結果を示す図である。
図11図26の商標登録について、r=1として式(5)~(7)により代理人料金Fを算出した結果を示す図である。
図12図26の商標登録について、r=0.5として式(9)により代理人料金Fを算出した結果を示す図である。
図13図26の商標登録について、r=1として式(10)により代理人料金Fを算出した結果を示す図である。
図14】商品情報テーブル420のデータ構造を示す図である。
図15】料金算出処理を示すフローチャートである。
図16】事業者の名称及び住所を入力する画面である。
図17】商標を選択する画面である。
図18】事業者の識別番号を入力する画面である。
図19】出願番号又は登録番号を入力する画面である。
図20】事業者を選択する画面である。
図21】料金算出処理を示すフローチャートである。
図22】追加区分を入力する画面である。
図23】料金算出処理を示すフローチャートである。
図24】学習済みモデルの生成及び利用の工程を示すブロック図である。
図25】ネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
図26】ある事業者が有する複数の商標登録について、同一の商標ごとに維持費用、統合費用及び代理人料金をまとめた表である。
【発明を実施するための形態】
【0065】
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明の第1の実施の形態を説明する。図1図13は、本実施の形態を示す図である。
【0066】
(用語の定義)
以下の説明において、商標登録出願及び商標登録を総称して「商標登録案件」と表記し、統合対象となる複数の商標登録案件を「統合対象案件」と表記し、統合対象案件に係る指定商品(役務)を統合した商標登録出願を「統合案件」と表記する。また、商品又は役務を「商品(役務)」と表記し、商標登録出願又は商標登録において指定された商品又は役務を「指定商品(役務)」と表記し、出願人及び権利者を総称して「事業者」と表記する。また、出願時の代理人料金及び印紙代を「出願費用」と表記し、登録時の代理人料金及び印紙代を「登録費用」と表記し、更新時の代理人料金及び印紙代を「更新費用」と表記する。また、出願印紙代及び登録印紙代を「取得印紙代」と表記する。
【0067】
まず、本実施の形態の構成を説明する。
図1は、商標支援装置100のハードウェア構成を示す図である。
【0068】
商標支援装置100は、図1に示すように、制御プログラムに基づいて演算及びシステム全体を制御するCPU(Central Processing Unit)30と、所定領域に予めCPU30の制御プログラム等を格納しているROM(Read Only Memory)32と、ROM32等から読み出したデータやCPU30の演算過程で必要な演算結果を格納するRAM(Random Access Memory)34と、外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F(InterFace)38とで構成されており、これらは、データを転送するための信号線であるバス39で相互に且つデータ授受可能に接続されている。
【0069】
I/F38には、外部装置として、ヒューマンインターフェースとしてデータの入力が可能なキーボードやマウス等からなる入力装置40と、データやテーブル等をファイルとして格納する記憶装置42と、画像信号に基づいて画面を表示する表示装置44とが接続されている。
【0070】
商標支援装置100は、同一の商標について同一の権利者が有する複数の商標登録を統合した新たな商標登録出願を行う場合の代理人料金を算出する。
【0071】
次に、記憶装置42のデータ構造を説明する。
図2は、商品情報テーブル400のデータ構造を示す図である。
【0072】
記憶装置42は、図2に示すように、商品情報テーブル400を記憶している。商品情報テーブル400は、例えば、特許庁が発行している商標公報をもとに作成することができる。
【0073】
商品情報テーブル400には、図2に示すように、1又は複数のレコードが登録されている。各レコードは、商標登録の登録番号(以下、単に「登録番号」と表記する。)を登録するフィールド401と、その商標登録に係る商標を登録するフィールド402と、その商標登録の権利者の氏名又は名称(以下、氏名又は名称を「名称」と表記する。)を登録するフィールド403と、その商標登録の権利者の住所又は居所(以下、住所又は居所を「住所」と表記する。)を登録するフィールド404と、その商標登録の権利者を識別するための識別番号(例えば、申請人識別番号)を登録するフィールド405と、その商標登録に係る指定商品(役務)が属する区分を登録するフィールド406と、その商標登録に係る指定商品(役務)を登録するフィールド407とを含んで構成されている。
【0074】
図2の例は、第1~5行目のレコードが権利者である「株式会社A」が有する商標登録に対応する商品情報であり、同様に、第6~9行目のレコードが権利者である「株式会社B」が有する商標登録に対応する商品情報である。また、図2の例では、第1行目のレコードには、登録番号として「9,999,981」が、商標として「A」が、名称として「株式会社A」が、住所として「神奈川県鎌倉市」が、識別番号として「0001」が、区分として「30」が、指定商品(役務)として「菓子,パン,サンドイッチ」がそれぞれ登録されている。これは、神奈川県鎌倉市に所在する株式会社Aが登録番号「9,999,981」の商標登録を有し、その商標登録に係る商標が「A」、その商標登録に係る指定商品(役務)が「菓子,パン,サンドイッチ」、その商標登録に係る指定商品(役務)が属する区分が第30類であることを示している。
【0075】
また、記憶装置42は、所定基準(例えば、審査基準その他の基準)に適合する商品(役務)を登録した適合商品テーブルを記憶している。
【0076】
次に、CPU30で実行される料金算出処理を説明する。
CPU30は、MPU(Micro-Processing Unit)等からなり、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図3のフローチャートに示す料金算出処理を実行する。
【0077】
図3は、料金算出処理を示すフローチャートである。
料金算出処理は、ユーザからの要求に応じて実行される処理であって、CPU30において実行されると、図3に示すように、まず、ステップS100に移行する。
【0078】
ステップS100では、商品情報を取得する。商品情報の取得方法としては、例えば、次の方法を採用することができる。
【0079】
(第1取得方法)
図4は、権利者の名称及び住所を入力する画面である。
第1取得方法は、図4の入力画面で権利者の名称及び住所を入力して検索ボタンを押下することで、入力した権利者の名称及び住所に対応する同一の商標についての商品情報を商品情報テーブル400から検索することにより商品情報を取得する方法である。
【0080】
図4の例では、権利者の名称として「株式会社A」が、住所として「神奈川県鎌倉市」が入力されているので、その名称及び住所に対応する同一の商標についての商品情報が商品情報テーブル400から検索される。これにより、商標「A」「B」のいずれかについて株式会社Aが有する商標登録に対応する商品情報(フィールド401~407の情報)が取得される。
【0081】
(第2取得方法)
図5は、商標を選択する画面である。
第2取得方法は、図4の入力画面で権利者の名称及び住所を入力し、これらに対応する商品情報を商品情報テーブル400から検索し、索出された商品情報に基づいて登録番号及び商標の一覧を図5の選択画面に表示する。そして、図5の選択画面に表示されたチェックボックスによって商標を選択して決定ボタンを押下することで、選択した商標についての商品情報を取得する方法である。
【0082】
図5の例では、株式会社Aが有する商標登録の登録番号及びこれらに係る商標「A」「B」の一覧が表示されており、各登録番号の左横にそれぞれチェックボックスが表示されている。ユーザは、マウスなどの入力装置40を用いてチェックボックスをチェックして同一の商標を選択し、選択した状態で決定ボタンを押下する。これにより、選択した商標についての商品情報が取得される。
【0083】
(第3取得方法)
図6は、権利者の識別番号を入力する画面である。
第3取得方法は、図6の入力画面で権利者の識別番号を入力して検索ボタンを押下することで、入力した識別情報に対応する同一の商標についての商品情報を商品情報テーブル400から検索することにより商品情報を取得する方法である。
【0084】
図6の例では、株式会社Aの識別番号「0001」が入力されているので、その識別番号に対応する同一の商標についての商品情報が商品情報テーブル400から検索される。
【0085】
(第4取得方法)
第4取得方法は、図6の入力画面で権利者の識別番号を入力し、これに対応する商品情報を商品情報テーブル400から検索し、索出された商品情報に基づいて登録番号及び商標の一覧を図5の選択画面に表示する。そして、図5の選択画面に表示されたチェックボックスによって同一の商標を選択して決定ボタンを押下することで、選択した商標についての商品情報を取得する方法である。
【0086】
(第5取得方法)
図7は、登録番号を入力する画面である。
第5取得方法は、図7の入力画面で登録番号を入力して検索ボタンを押下することで、入力した登録番号に対応する商品情報を商品情報テーブル400から検索することにより商品情報を取得する方法である。
【0087】
図7の例では、ユーザは、同一の商標に係る登録番号として「9,999,981」「9,999,982」「9,999,983」「9,999,984」を入力し、検索ボタンを押下する。これにより、これら登録番号に対応する商品情報が商品情報テーブル400から検索される。
【0088】
(第6取得方法)
図8は、商標を入力する画面である。
第6取得方法は、図8の入力画面で商標を入力して検索ボタンを押下することで、入力した商標に対応する同一の権利者についての商品情報を商品情報テーブル400から検索することにより商品情報を取得する方法である。
【0089】
図8の例では、商標「A」が入力されているので、商標「A」に対応する同一の権利者である「株式会社A」についての商品情報が商品情報テーブル400から検索される。
【0090】
(第7取得方法)
図9は、権利者を選択する画面である。
第7取得方法は、図8の入力画面で商標を入力して検索ボタンを押下することで、入力した商標に対応する商品情報を商品情報テーブル400から検索し、索出された商品情報に基づいて権利者の一覧を図9の選択画面に表示する。そして、図9の選択画面に表示されたチェックボックスによって権利者を選択して決定ボタンを押下することで、入力した商標及び選択した権利者についての商品情報を取得する方法である。
【0091】
(第8取得方法)
第8取得方法は、商品情報テーブル400を用いず、同一の商標についての商品情報を入力装置40から直接入力することにより商品情報を取得する方法である。
【0092】
次いで、ステップS102に移行して、ステップS100で取得した商品情報に基づいて、統合対象案件に関する第1特徴量を求める。第1特徴量を求める方法としては、例えば、次の方法を採用することができる。
【0093】
(A)統合対象案件の件数
統合対象案件の件数が多ければ統合案件の作業量が大きくなり、件数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件の件数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0094】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件の件数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録が2件ある場合は、「2」として算出する。
【0095】
(B)統合対象案件に係る指定商品(役務)の数
統合対象案件に係る指定商品(役務)の数が多ければ統合案件の作業量が大きくなり、指定商品(役務)の数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件に係る指定商品(役務)の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0096】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件に係る指定商品(役務)の数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録Aに指定商品(役務)が3つ、商標登録Bに指定商品(役務)が5つある場合は、3+5=「8」として算出する。
【0097】
(C)統合対象案件に係る区分の数
統合対象案件に係る区分の数が多ければ統合案件の作業量が大きくなり、区分の数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件に係る区分の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0098】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件に係る区分の数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録Aに区分が3つ、商標登録Bに区分が5つある場合は、3+5=「8」として算出する。
【0099】
(D)統合対象案件について所定基準に適合する指定商品(役務)の有無
統合対象案件において所定基準に適合する指定商品(役務)がなければ不備解消のため統合案件の作業量が大きくなり、所定基準に適合する指定商品(役務)があれば作業量が少なくなる傾向があるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について所定基準に適合する指定商品(役務)の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0100】
取得した商品情報及び適合商品テーブルに基づいて、統合対象案件について所定基準に適合する指定商品(役務)の有無を第1特徴量として出力し、出力した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、所定基準に適合する指定商品(役務)が統合対象案件に存在する場合は「1」を、存在しない場合は「0」を出力する。
【0101】
(E)統合対象案件について所定基準に適合する指定商品(役務)の数
統合対象案件において所定基準に適合する指定商品(役務)の数が少なければ不備解消のため統合案件の作業量が大きくなり、所定基準に適合する指定商品(役務)の数が多ければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について所定基準に適合する指定商品(役務)の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0102】
取得した商品情報及び適合商品テーブルに基づいて、統合対象案件について所定基準に適合する指定商品(役務)の数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録Aに該当の指定商品(役務)が3つ、商標登録Bに該当の指定商品(役務)が5つある場合は、3+5=「8」として算出する。
【0103】
(F)統合対象案件について所定基準に適合しない指定商品(役務)の有無
統合対象案件において所定基準に適合しない指定商品(役務)があれば不備解消のため統合案件の作業量が大きくなり、所定基準に適合しない指定商品(役務)がなければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について所定基準に適合しない指定商品(役務)の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0104】
取得した商品情報及び適合商品テーブルに基づいて、統合対象案件について所定基準に適合しない指定商品(役務)の有無を第1特徴量として出力し、出力した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、所定基準に適合しない指定商品(役務)が統合対象案件に存在する場合は「1」を、存在しない場合は「0」を出力する。
【0105】
(G)統合対象案件について所定基準に適合しない指定商品(役務)の数
統合対象案件において所定基準に適合しない指定商品(役務)の数が多ければ不備解消のため統合案件の作業量が大きくなり、所定基準に適合しない指定商品(役務)の数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について所定基準に適合しない指定商品(役務)の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0106】
取得した商品情報及び適合商品テーブルに基づいて、統合対象案件について所定基準に適合しない指定商品(役務)の数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録Aに該当の指定商品(役務)が3つ、商標登録Bに該当の指定商品(役務)が5つある場合は、3+5=「8」として算出する。
【0107】
(H)統合対象案件について特定の指定商品(役務)の有無
統合対象案件において特定の指定商品(役務)(例えば、第35類の小売役務「○○(ただし、××を除く)」及び商品「××」)があれば調査等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の指定商品(役務)がなければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について特定の指定商品(役務)の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0108】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について特定の指定商品(役務)の有無を第1特徴量として出力し、出力した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、特定の指定商品(役務)が統合対象案件に存在する場合は「1」を、存在しない場合は「0」を出力する。特定の指定商品(役務)は、上記例に限らず、任意に定義することができる。以下、同じである。
【0109】
(I)統合対象案件について特定の指定商品(役務)の数
統合対象案件において特定の指定商品(役務)(例えば、第35類の小売役務「○○(ただし、××を除く)」及び商品「××」)の数が多ければ調査等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の指定商品(役務)の数が少なければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について特定の指定商品(役務)の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0110】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について特定の指定商品(役務)の数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録Aに該当の指定商品(役務)が3つ、商標登録Bに該当の指定商品(役務)が5つある場合は、3+5=「8」として算出する。
【0111】
(J)統合対象案件について特定の文字を含む指定商品(役務)の有無
統合対象案件において特定の文字を含む指定商品(役務)(例えば、「ただし」という文字)があれば調査等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の文字を含む指定商品(役務)がなければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について特定の文字を含む指定商品(役務)の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0112】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について特定の文字を含む指定商品(役務)の有無を第1特徴量として出力し、出力した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、特定の文字を含む指定商品(役務)が統合対象案件に存在する場合は「1」を、存在しない場合は「0」を出力する。特定の文字は、上記例に限らず、任意に定義することができる。以下、同じである。
【0113】
(K)統合対象案件について特定の文字を含む指定商品(役務)の数
統合対象案件において特定の文字を含む指定商品(役務)(例えば、「ただし」という文字)の数が多ければ調査等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の文字を含む指定商品(役務)の数が少なければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について特定の文字を含む指定商品(役務)の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0114】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について特定の文字を含む指定商品(役務)の数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録Aに該当の指定商品(役務)が3つ、商標登録Bに該当の指定商品(役務)が5つある場合は、3+5=「8」として算出する。
【0115】
(L)統合対象案件について特定の区分の有無
統合対象案件において特定の区分(例えば、第35類)があれば調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の区分がなければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について特定の区分の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0116】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について特定の区分の有無を第1特徴量として出力し、出力した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、特定の区分が統合対象案件に存在する場合は「1」を、存在しない場合は「0」を出力する。特定の区分は、上記例に限らず、任意に定義することができる。以下、同じである。
【0117】
(M)統合対象案件について特定の区分の数
統合対象案件において特定の区分(例えば、第35類)の数が多ければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の区分の数が少なければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について特定の区分の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0118】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について特定の区分の数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録Aに該当の区分が3つ、商標登録Bに該当の区分が5つある場合は、3+5=「8」として算出する。
【0119】
(N)統合対象案件について所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分の有無
統合対象案件において所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分(例えば、所定基準に適合する指定商品(役務)又は第35類以外の区分)がなければ不備解消等のため統合案件の作業量が大きくなり、所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分があれば作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0120】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分の有無を第1特徴量として出力し、出力した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分が統合対象案件に存在する場合は「1」を、存在しない場合は「0」を出力する。所定条件を満たす指定商品(役務)だけを対象としてもよいし、所定条件を満たす区分だけを対象としてもよいし、両方を対象としてもよい。
【0121】
(O)統合対象案件について所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分の数
統合対象案件において所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分(例えば、所定基準に適合する指定商品(役務)又は第35類以外の区分)の数が少なければ不備解消等のため統合案件の作業量が大きくなり、所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分の数が多ければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0122】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分の数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録Aに該当の指定商品(役務)又は区分が3つ、商標登録Bに該当の指定商品(役務)又は区分が5つある場合は、3+5=「8」として算出する。所定条件を満たす指定商品(役務)だけを対象としてもよいし、所定条件を満たす区分だけを対象としてもよいし、両方を対象としてもよい。
【0123】
(P)統合対象案件について所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分の有無
統合対象案件において所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分(例えば、所定基準に適合しない指定商品(役務)又は第35類)があれば不備解消等のため統合案件の作業量が大きくなり、所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分がなければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0124】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分の有無を第1特徴量として出力し、出力した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分が統合対象案件に存在する場合は「1」を、存在しない場合は「0」を出力する。所定条件を満たさない指定商品(役務)だけを対象としてもよいし、所定条件を満たさない区分だけを対象としてもよいし、両方を対象としてもよい。
【0125】
(Q)統合対象案件について所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分の数
統合対象案件において所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分(例えば、所定基準に適合しない指定商品(役務)又は第35類)の数が多ければ不備解消等のため統合案件の作業量が大きくなり、所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分の数が少なければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0126】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分の数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録Aに該当の指定商品(役務)又は区分が3つ、商標登録Bに該当の指定商品(役務)又は区分が5つある場合は、3+5=「8」として算出する。所定条件を満たさない指定商品(役務)だけを対象としてもよいし、所定条件を満たさない区分だけを対象としてもよいし、両方を対象としてもよい。
【0127】
(R)統合対象案件に係る権利者の数
統合対象案件に係る権利者の数が多ければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、権利者の数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件に係る権利者の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0128】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件に係る権利者の数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録Aの権利者が3名、商標登録Bの権利者が5名いる場合は、3+5=「8」として算出する。なお、商品情報テーブル400に出願人情報を追加し、統合対象案件に係る出願人の数を第1特徴量として算出してもよい。
【0129】
(S)統合対象案件について特定の権利者の有無
統合対象案件について特定の権利者(例えば、多数の商標登録を保有する事業者)がいれば調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の権利者がいなければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について特定の権利者の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0130】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について特定の権利者の有無を第1特徴量として出力し、出力した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、特定の権利者が統合対象案件に存在する場合は「1」を、存在しない場合は「0」を出力する。なお、商品情報テーブル400に出願人情報を追加し、統合対象案件について特定の出願人の有無を第1特徴量として出力してもよい。特定の権利者は、任意に定義することができる。以下、同じである。
【0131】
(T)統合対象案件について特定の権利者の数
統合対象案件について特定の権利者(例えば、多数の商標登録を保有する事業者)の数が多ければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の権利者の数が少なければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について特定の権利者の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0132】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について特定の権利者の数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録Aに該当の権利者が3名、商標登録Bに該当の権利者が5名いる場合は、3+5=「8」として算出する。なお、商品情報テーブル400に出願人情報を追加し、統合対象案件について特定の出願人の数を第1特徴量として算出してもよい。
【0133】
次いで、ステップS104に移行して、ステップS100で取得した商品情報に基づいて、統合案件に関する第2特徴量を求める。第2特徴量を求める方法としては、例えば、次の方法を採用することができる。
【0134】
(a)統合案件の件数
統合案件の件数が多ければ統合案件の作業量が大きくなり、件数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件の件数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0135】
取得した商品情報に基づいて、統合案件の件数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件が1件の場合は、「1」として算出する。なお、第2特徴量は、取得した商品情報に基づいて算出することができるので、統合案件の書類情報まで生成することは要しない。以下、(b)~(t)において同じである。
【0136】
(b)統合案件に係る指定商品(役務)の数
統合案件に係る指定商品(役務)の数が多ければ統合案件の作業量が大きくなり、指定商品(役務)の数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件に係る指定商品(役務)の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0137】
取得した商品情報に基づいて、統合案件に係る指定商品(役務)の数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る指定商品(役務)が6つとなる場合は、「6」として算出する。
【0138】
(c)統合案件に係る区分の数
統合案件に係る区分の数が多ければ統合案件の作業量が大きくなり、区分の数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件に係る区分の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0139】
取得した商品情報に基づいて、統合案件に係る区分の数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る区分が6つとなる場合は、「6」として算出する。
【0140】
(d)統合案件について所定基準に適合する指定商品(役務)の有無
統合案件において所定基準に適合する指定商品(役務)がなければ不備解消のため統合案件の作業量が大きくなり、所定基準に適合する指定商品(役務)があれば作業量が少なくなる傾向があるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について所定基準に適合する指定商品(役務)の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0141】
取得した商品情報及び適合商品テーブルに基づいて、統合案件について所定基準に適合する指定商品(役務)の有無を第2特徴量として出力し、出力した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、所定基準に適合する指定商品(役務)が統合案件に存在することとなる場合は「1」を、存在しないこととなる場合は「0」を出力する。
【0142】
(e)統合案件について所定基準に適合する指定商品(役務)の数
統合案件において所定基準に適合する指定商品(役務)の数が少なければ不備解消のため統合案件の作業量が大きくなり、所定基準に適合する指定商品(役務)の数が多ければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について所定基準に適合する指定商品(役務)の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0143】
取得した商品情報及び適合商品テーブルに基づいて、統合案件について所定基準に適合する指定商品(役務)の数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る指定商品(役務)のうち該当の指定商品(役務)が6つとなる場合は、「6」として算出する。
【0144】
(f)統合案件について所定基準に適合しない指定商品(役務)の有無
統合案件において所定基準に適合しない指定商品(役務)があれば不備解消のため統合案件の作業量が大きくなり、所定基準に適合しない指定商品(役務)がなければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について所定基準に適合しない指定商品(役務)の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0145】
取得した商品情報及び適合商品テーブルに基づいて、統合案件について所定基準に適合しない指定商品(役務)の有無を第2特徴量として出力し、出力した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、所定基準に適合しない指定商品(役務)が統合案件に存在することとなる場合は「1」を、存在しないこととなる場合は「0」を出力する。
【0146】
(g)統合案件について所定基準に適合しない指定商品(役務)の数
統合案件において所定基準に適合しない指定商品(役務)の数が多ければ不備解消のため統合案件の作業量が大きくなり、所定基準に適合しない指定商品(役務)の数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について所定基準に適合しない指定商品(役務)の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0147】
取得した商品情報及び適合商品テーブルに基づいて、統合案件について所定基準に適合しない指定商品(役務)の数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る指定商品(役務)のうち該当の指定商品(役務)が6つとなる場合は、「6」として算出する。
【0148】
(h)統合案件について特定の指定商品(役務)の有無
統合案件において特定の指定商品(役務)(例えば、第35類の小売役務「○○(ただし、××を除く)」及び商品「××」)があれば調査等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の指定商品(役務)がなければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について特定の指定商品(役務)の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0149】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について特定の指定商品(役務)の有無を第2特徴量として出力し、出力した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、特定の指定商品(役務)が統合案件に存在することとなる場合は「1」を、存在しないこととなる場合は「0」を出力する。
【0150】
(i)統合案件について特定の指定商品(役務)の数
統合案件において特定の指定商品(役務)(例えば、第35類の小売役務「○○(ただし、××を除く)」及び商品「××」)の数が多ければ調査等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の指定商品(役務)の数が少なければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について特定の指定商品(役務)の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0151】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について特定の指定商品(役務)の数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る指定商品(役務)のうち該当の指定商品(役務)が6つとなる場合は、「6」として算出する。
【0152】
(j)統合案件について特定の文字を含む指定商品(役務)の有無
統合案件において特定の文字を含む指定商品(役務)(例えば、「ただし」という文字)があれば調査等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の文字を含む指定商品(役務)がなければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について特定の文字を含む指定商品(役務)の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0153】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について特定の文字を含む指定商品(役務)の有無を第2特徴量として出力し、出力した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、特定の文字を含む指定商品(役務)が統合案件に存在することとなる場合は「1」を、存在しないこととなる場合は「0」を出力する。
【0154】
(k)統合案件について特定の文字を含む指定商品(役務)の数
統合案件において特定の文字を含む指定商品(役務)(例えば、「ただし」という文字)の数が多ければ調査等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の文字を含む指定商品(役務)の数が少なければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について特定の文字を含む指定商品(役務)の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0155】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について特定の文字を含む指定商品(役務)の数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る指定商品(役務)のうち該当の指定商品(役務)が6つとなる場合は、「6」として算出する。
【0156】
(l)統合案件について特定の区分の有無
統合案件において特定の区分(例えば、第35類)があれば調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の区分がなければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について特定の区分の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0157】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について特定の区分の有無を第2特徴量として出力し、出力した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、特定の区分が統合案件に存在することとなる場合は「1」を、存在しないこととなる場合は「0」を出力する。
【0158】
(m)統合案件について特定の区分の数
統合案件において特定の区分(例えば、第35類)の数が多ければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の区分の数が少なければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について特定の区分の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0159】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について特定の区分の数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る区分のうち該当の区分が6つとなる場合は、「6」として算出する。
【0160】
(n)統合案件について所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分の有無
統合案件において所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分(例えば、所定基準に適合する指定商品(役務)又は第35類以外の区分)がなければ不備解消等のため統合案件の作業量が大きくなり、所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分があれば作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0161】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分の有無を第2特徴量として出力し、出力した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分が統合案件に存在することとなる場合は「1」を、存在しないこととなる場合は「0」を出力する。所定条件を満たす指定商品(役務)だけを対象としてもよいし、所定条件を満たす区分だけを対象としてもよいし、両方を対象としてもよい。
【0162】
(o)統合案件について所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分の数
統合案件において所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分(例えば、所定基準に適合する指定商品(役務)又は第35類以外の区分)の数が少なければ不備解消等のため統合案件の作業量が大きくなり、所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分の数が多ければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0163】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について所定条件を満たす指定商品(役務)又は区分の数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る指定商品(役務)又は区分のうち該当の指定商品(役務)又は区分が6つとなる場合は、「6」として算出する。所定条件を満たす指定商品(役務)だけを対象としてもよいし、所定条件を満たす区分だけを対象としてもよいし、両方を対象としてもよい。
【0164】
(p)統合案件について所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分の有無
統合案件において所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分(例えば、所定基準に適合しない指定商品(役務)又は第35類)があれば不備解消等のため統合案件の作業量が大きくなり、所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分がなければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0165】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分の有無を第2特徴量として出力し、出力した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分が統合案件に存在することとなる場合は「1」を、存在しないこととなる場合は「0」を出力する。所定条件を満たさない指定商品(役務)だけを対象としてもよいし、所定条件を満たさない区分だけを対象としてもよいし、両方を対象としてもよい。
【0166】
(q)統合案件について所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分の数
統合案件において所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分(例えば、所定基準に適合しない指定商品(役務)又は第35類)の数が多ければ不備解消等のため統合案件の作業量が大きくなり、所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分の数が少なければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0167】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について所定条件を満たさない指定商品(役務)又は区分の数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る指定商品(役務)又は区分のうち該当の指定商品(役務)又は区分が6つとなる場合は、「6」として算出する。所定条件を満たさない指定商品(役務)だけを対象としてもよいし、所定条件を満たさない区分だけを対象としてもよいし、両方を対象としてもよい。
【0168】
(r)統合案件に係る出願人の数
統合案件に係る出願人の数が多ければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、出願人の数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件に係る出願人の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0169】
取得した商品情報に基づいて、統合案件に係る出願人(統合対象案件に係る権利者を統合案件の出願人とする場合の出願人又は出願人情報を別途取得した場合の出願人を含む。以下、(s)(t)において同じである。)の数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る出願人が6名となる場合は、「6」として算出する。
【0170】
(s)統合案件について特定の出願人の有無
統合案件について特定の出願人(例えば、多数の商標登録を保有する事業者)がいれば調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の出願人がいなければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について特定の出願人の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0171】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について特定の出願人の有無を第2特徴量として出力し、出力した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、特定の出願人が統合案件に存在することとなる場合は「1」を、存在しないこととなる場合は「0」を出力する。特定の出願人は、任意に定義することができる。以下、同じである。
【0172】
(t)統合案件について特定の出願人の数
統合案件について特定の出願人(例えば、多数の商標登録を保有する事業者)の数が多ければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の出願人の数が少なければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について特定の出願人の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0173】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について特定の出願人の数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る出願人のうち該当の出願人が6名となる場合は、「6」として算出する。
【0174】
次いで、ステップS106に移行して、ステップS102、S104で求めた第1特徴量及び第2特徴量に基づいて代理人料金を算出する。代理人料金の算出方法としては、例えば、次の方法を採用することができる。
【0175】
(第1算出方法)
第1特徴量(A)~(T)の情報のいずれか及び第2特徴量(a)~(t)の情報のいずれかをRAM34から読み出し、読み出した第1特徴量の情報及び第2特徴量の情報に基づいて、第1特徴量をv1、第2特徴量をv2として、下式(1)~(3)により代理人料金Fを算出し、算出した代理人料金Fの情報をRAM34に記憶する。
【0176】
f1 = a1×v1+b1 …(1)
f2 = a2×v2+b2 …(2)
F = (f1-f2)×r …(3)
ただし、a1、a2、b1、b2、rは係数であり、b1、b2は「0」を取り得る。また、第1特徴量が複数の場合は、各第1特徴量に対し、共通の係数を乗じてもよいし、別々の係数を乗じてもよい。第2特徴量が複数の場合も同様である。
【0177】
第1特徴量及び第2特徴量の組み合わせとしては、例えば、(A)と(a)、(B)と(b)、(C)と(c)、(D)と(d)、(E)と(e)、(F)と(f)、(G)と(g)、(H)と(h)、(I)と(i)、(J)と(j)、(K)と(k)、(L)と(l)、(M)と(m)、(N)と(n)、(O)と(o)、(P)と(p)、(Q)と(q)、(R)と(r)、(S)と(s)、(T)と(t)、(A)~(T)のいずれかと(a)~(t)のいずれか(前記組み合わせを除く。)を採用することができる。また、1の第1特徴量と複数の第2特徴量の組み合わせ、複数の第1特徴量と1の第2特徴量の組み合わせ、又は複数の第1特徴量と複数の第2特徴量の組み合わせを採用することもできる。以下の算出方法において同じである。
【0178】
ところで、特許文献1記載の技術にあっては、統合出願の内容によっては統合費用が維持費用を上回る場合があり、この場合、統合出願を行うことは逆にコストアップになってしまうので、事業者は統合を行わないと判断することになる。
【0179】
図26は、ある事業者が有する複数の商標登録について、同一の商標ごとに維持費用、統合費用及び代理人料金をまとめた表である。
【0180】
図26は、同一の商標に係る商標登録が20グループある例を示している。特許文献1記載の技術で代理人料金を算出した場合、No7、12、13のグループについてだけ統合費用が維持費用を下回るが、他の17グループについては統合費用が維持費用を上回ってしまう。
【0181】
しかしながら、事業者にとっては、統合した方が長期的にコストメリットが生じる場合がある。図26の例では、No7、12、13以外のグループであっても代理人に依頼せず事業者自身が統合の手続を行ったとしたならば、長期的にコストメリットが生じる場合がある。
【0182】
そこで、次に、第1特徴量(A)(C)及び第2特徴量(c)の組み合わせを例にして第1の算出例を説明する。第1の算出例では、権利者が商標登録の更新手続を特許事務所に依頼していることを想定する。この場合、商標登録の維持には「更新費用」が発生する。このような権利者に対しては、代理人料金Fと取得印紙代との合計が「更新費用」と同額か又は「更新費用」を下回るように代理人料金Fを算出するとコストメリットを提案しやすい。
【0183】
第1特徴量(A)をv1、第1特徴量(C)をv2、第2特徴量(c)をv3として、下式(4)~(6)により代理人料金Fを算出する。
【0184】
f1 = 33,000×v1+43,600×v2 …(4)
f2 = 3,400+(8,600+32,900)×v3 …(5)
F = (f1-f2)×r …(6)
ここで、「33,000」は従来の更新時の代理人手数料、「43,600」は更新印紙代、「3,400」「8,600」は出願印紙代、「32,900」は登録印紙代、rはレートである。すなわち、f1は統合対象案件の更新費用、f2は統合案件の取得印紙代、Fは更新費用と取得印紙代の差額にレートを乗じたものとなる。
【0185】
図10は、図26の商標登録について、r=0.5として式(4)~(6)により代理人料金Fを算出した結果を示す図である。
【0186】
図2では、1つの区分のみを含む商標登録を例示したが、これに限らず、2以上の区分を含む商標登録を対象とすることができる。この場合、例えば、第29類及び第30類を含む商標登録と、第30類及び第31類を含む商標登録とを統合する場合、統合案件に係る区分の数は、第29類、第30類及び第31類の3つになる。図10の例では、2以上の区分を含む商標登録が統合対象案件に含まれている。
【0187】
すべてのグループNo1~20について、代理人料金Fは、図10に示すように、統合対象案件の内容を考慮して算出したことから取得印紙代との合計が更新費用を下回る金額として得られた。したがって、権利者は、代理人料金と取得印紙代の合計が更新費用よりも安くなるので、すべてのグループについて統合を行うとの判断をしやすくなる。しかも代理人料金Fは、極端に低額ではなく、統合対象案件の内容を考慮したことから統合手続を行う作業量に応じた金額になっている。また、一定の計算式で求められることから、権利者に対して料金の合理性も説明しやすい。
【0188】
rは任意の値に設定することができる。「0.5」から「1」に近づくにつれて代理人料金Fは増額し、「1」になると、代理人料金Fと取得印紙代との合計が「更新費用」と同額となる。逆に、「0.5」から「0」に近づくにつれて代理人料金Fは減額し、「0」になると「0」(無料)となる。「0.5」は、「更新費用」の半分に相当する金額が代理人料金Fになることを意味する。
【0189】
次に、第1特徴量(C)及び第2特徴量(c)の組み合わせを例にして第2の算出例を説明する。第2の算出例では、権利者が商標登録の更新手続を特許事務所に依頼せず自社で行っていることを想定する。この場合、商標登録の維持には「更新印紙代」が発生する。このような権利者に対しては、代理人料金Fと取得印紙代との合計が「更新印紙代」と同額か又は「更新印紙代」を下回るように代理人料金Fを算出するとコストメリットを提案しやすい。
【0190】
第1特徴量(C)をv2、第2特徴量(c)をv3として、上式(5)(6)及び下式(7)により代理人料金Fを算出する。
【0191】
f1 = 43,600×v2 …(7)
ここで、f1は統合対象案件の更新印紙代、上式(6)のFは更新印紙代と取得印紙代の差額にレートを乗じたものとなる。
【0192】
図11は、図26の商標登録について、r=1として式(5)~(7)により代理人料金Fを算出した結果を示す図である。
【0193】
すべてのグループNo1~20について、代理人料金Fは、図11に示すように、統合対象案件の内容を考慮して算出したことから取得印紙代との合計が更新印紙代と同額の金額として得られた。したがって、権利者は、代理人料金と取得印紙代の合計が更新印紙代と同額となるが、10年目以降は統合費用が維持費用を下回るので、すべてのグループについて統合を行うとの判断をしやすくなる。しかも代理人料金Fは、極端に低額ではなく、統合対象案件の内容を考慮したことから統合手続を行う作業量に応じた金額になっている。また、一定の計算式で求められることから、権利者に対して料金の合理性も説明しやすい。
【0194】
rは任意の値に設定することができる。「0.5」から「1」に近づくにつれて代理人料金Fは増額し、「1」になると、代理人料金Fと取得印紙代との合計が「更新印紙代」と同額となる。逆に、「0.5」から「0」に近づくにつれて代理人料金Fは減額し、「0」になると「0」(無料)となる。「0.5」は、「更新印紙代」の半分に相当する金額が代理人料金Fになることを意味する。
【0195】
代理人料金Fは、コストメリットの観点から統合対象案件の維持費用と同額か又は維持費用を下回ることが望ましい。上式(4)~(7)ではrの値を「1」以下に設定することで、維持費用(=更新費用又は更新印紙代)と同額か又は維持費用を下回るように代理人料金Fを算出することができる。このほか、維持費用を算出する上式(4)(7)のような式を代理人料金Fの算出に用いない場合は、維持費用を別に算出し、算出した維持費用及び代理人料金Fを比べて小さい方の値を代理人料金Fとして採用することもできる。維持費用の算出方法は、例えば、特許文献1の技術を採用することができる。
【0196】
維持費用と同額か又は維持費用を下回ることの判定は、同一の商標に係る複数の商標登録を1つのグループ(図10及び図11の例では20グループ)として、上記第1及び第2の算出例のようにグループごとに行う構成、又は、複数のグループについて行う構成を採用することができる。後者の構成では、例えば、あるグループについては、代理人料金Fが維持費用を上回ることがあっても、複数のグループ又はすべてのグループについて代理人料金Fを集計した場合に集計結果である代理人料金が維持費用と同額か又は維持費用を下回ればよい。
【0197】
(第2算出方法)
第1算出方法では、上式(1)~(7)を1次の多項式関数として構成したが、2次以上の多項式関数その他の関数(例えば、有理関数、指数関数、対数関数、三角関数、双曲線関数、逆双曲線関数、グーデルマン関数。以下、第4算出方法において同じである。)を採用することもできる。この場合、変数v1、v2に乗じる係数のうちいずれか1つを除いたもの、及び、変数v1、v2に乗じない係数は、「0」を取り得る。また、f1を求める関数及びf2を求める関数は、次元や種類を異ならせてもよい。また、第1特徴量が複数の場合は、各第1特徴量について、共通の関数を適用してもよいし、別々の関数を適用してもよい。第2特徴量が複数の場合も同様である。
【0198】
(第3算出方法)
第1特徴量(A)~(T)の情報のいずれか及び第2特徴量(a)~(t)の情報のいずれかをRAM34から読み出し、読み出した第1特徴量の情報及び第2特徴量の情報に基づいて、第1特徴量をv1、第2特徴量をv2、d=v1-v2として、下式(8)により代理人料金Fを算出し、算出した代理人料金Fの情報をRAM34に記憶する。
【0199】
F = (a1×d+b1)×r …(8)
ただし、a1、b1、rは係数であり、b1は「0」を取り得る。また、d=|v1-v2|としてもよい。また、第1特徴量が複数の場合は、各第1特徴量について、共通のdを算出してもよいし、別々のdを算出してもよい。dを算出する式に複数の第1特徴量が含まれる場合は、各第1特徴量に対し、共通の係数を乗じてもよいし、別々の係数を乗じてもよい。複数のdを算出する場合は、各dに対し、共通の係数を乗じてもよいし、別々の係数を乗じてもよい。第2特徴量が複数の場合も同様である。
【0200】
次に、第1特徴量(A)(C)及び第2特徴量(c)の組み合わせを例にして第3の算出例を説明する。第3の算出例では、権利者が商標登録の更新手続を特許事務所に依頼していることを想定する。このような権利者に対しては、代理人料金Fと取得印紙代との合計が「更新費用」と同額か又は「更新費用」を下回るように代理人料金Fを算出するとコストメリットを提案しやすい。
【0201】
第1特徴量(A)をv1、第1特徴量(C)をv2、第2特徴量(c)をv3、d=v2-v3として、下式(9)により代理人料金Fを算出する。
【0202】
F = (33,000×v1+3,400+42,550×d)×r …(9)
ここで、「33,000」は従来の更新時の代理人手数料、「3,400」は出願印紙代、「42,550」は更新印紙代及び登録印紙代の平均値、rはレートである。
【0203】
図12は、図26の商標登録について、r=0.5として式(9)により代理人料金Fを算出した結果を示す図である。
【0204】
すべてのグループNo1~20について、代理人料金Fは、図12に示すように、統合対象案件の内容を考慮して算出したことから取得印紙代との合計が更新費用を下回る金額として得られた。したがって、権利者は、代理人料金と取得印紙代の合計が更新費用よりも安くなるので、すべてのグループについて統合を行うとの判断をしやすくなる。しかも代理人料金Fは、極端に低額ではなく、統合対象案件の内容を考慮したことから統合手続を行う作業量に応じた金額になっている。また、一定の計算式で求められることから、権利者に対して料金の合理性も説明しやすい。
【0205】
次に、第1特徴量(C)及び第2特徴量(c)の組み合わせを例にして第4の算出例を説明する。第4の算出例では、権利者が商標登録の更新手続を特許事務所に依頼せず自社で行っていることを想定する。このような権利者に対しては、代理人料金Fと取得印紙代との合計が「更新印紙代」と同額か又は「更新印紙代」を下回るように代理人料金Fを算出するとコストメリットを提案しやすい。
【0206】
第1特徴量(C)をv2、第2特徴量(c)をv3、d=v2-v3として、下式(10)により代理人料金Fを算出する。
【0207】
F = (3,400+42,550×d)×r …(10)
図13は、図26の商標登録について、r=1として式(10)により代理人料金Fを算出した結果を示す図である。
【0208】
グループNo1~6、8、9、11、12、14、15、17、18について、代理人料金Fは、図13に示すように、取得印紙代との合計が更新印紙代を下回る金額として得られた。これに対し、グループNo7、10、13、16、19、20について、代理人料金Fは、取得印紙代との合計が更新印紙代を上回る金額として得られた。しかしながら、すべてのグループについて代理人料金Fを集計した場合、集計結果である代理人料金(図13の代理人料金Fの合計)は、統合対象案件の内容を考慮して算出したことから取得印紙代(図13の取得印紙代の合計)との合計が更新印紙代(図13の更新印紙代の合計)を下回る金額として得られた。したがって、権利者は、代理人料金と取得印紙代の合計がトータルとして更新費用よりも安くなるので、すべてのグループについて統合を行うとの判断をしやすくなる。しかも代理人料金Fは、極端に低額ではなく、統合対象案件の内容を考慮したことから統合手続を行う作業量に応じた金額になっている。また、一定の計算式で求められることから、権利者に対して料金の合理性も説明しやすい。
【0209】
代理人料金Fは、コストメリットの観点から統合対象案件の維持費用と同額か又は維持費用を下回ることが望ましい。上式(9)(10)におけるrの値を調整することのほか、維持費用を別に算出し、算出した維持費用及び代理人料金Fを比べて小さい方の値を代理人料金Fとして採用することもできる。維持費用の算出方法は、例えば、特許文献1の技術を採用することができる。
【0210】
維持費用と同額か又は維持費用を下回ることの判定は、同一の商標に係る複数の商標登録を1つのグループ(図12及び図13の例では20グループ)として、上記第3及び第4の算出例のようにグループごとに行う構成、又は、複数のグループについて行う構成を採用することができる。後者の構成では、例えば、上記第4の算出例のように、あるグループについては、代理人料金Fが維持費用を上回ることがあっても、複数のグループ又は全グループについて代理人料金Fを集計した場合に集計結果である代理人料金が維持費用と同額か又は維持費用を下回ればよい。
【0211】
(第4算出方法)
第3算出方法では、上式(8)~(10)を1次の多項式関数として構成したが、2次以上の多項式関数その他の関数を採用することもできる。この場合、変数dに乗じる係数のうちいずれか1つを除いたもの、及び、変数dに乗じない係数は、「0」を取り得る。また、第1特徴量が複数の場合は、各第1特徴量について、共通の関数を適用してもよいし、別々の関数を適用してもよい。第2特徴量が複数の場合も同様である。
【0212】
そして、ステップS108に移行して、算出した代理人料金を表示装置44に表示し、一連の処理を終了する。
【0213】
次に、本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態では、統合対象案件に係る指定商品(役務)に関する商品情報に基づいて、統合対象案件に関する第1特徴量及び統合案件に関する第2特徴量を求め、求めた第1特徴量及び第2特徴量に基づいて代理人料金を算出する。
【0214】
これにより、従来に比して、統合対象案件の内容を反映することができる。
本実施の形態において、ステップS102、S104は、発明1、2又は5の特徴量取得手段に対応し、ステップS106は、発明1又は2の料金算出手段に対応している。
【0215】
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図14図20は、本実施の形態を示す図である。その他、図8を援用する。
【0216】
本実施の形態は、商標登録だけでなく商標登録出願についても統合の対象とする点で上記第1の実施の形態と異なる。以下、上記第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については説明を省略する。
【0217】
まず、記憶装置42のデータ構造を説明する。
図14は、商品情報テーブル420のデータ構造を示す図である。
【0218】
記憶装置42は、図14に示すように、商品情報テーブル420を記憶している。商品情報テーブル420は、例えば、特許庁が発行している商標公報をもとに作成することができる。
【0219】
商品情報テーブル420には、図14に示すように、1又は複数のレコードが登録されている。各レコードは、商標登録出願の出願番号(以下、単に「出願番号」と表記する。)を登録するフィールド421と、登録番号を登録するフィールド422と、その商標登録案件に係る商標を登録するフィールド423と、その商標登録案件の事業者の名称を登録するフィールド424と、その商標登録案件の事業者の住所を登録するフィールド425と、その商標登録案件の事業者を識別するための識別番号(例えば、申請人識別番号)を登録するフィールド426と、その商標登録案件に係る指定商品(役務)が属する区分を登録するフィールド427と、その商標登録案件に係る指定商品(役務)を登録するフィールド428とを含んで構成されている。
【0220】
図14の例は、第1~5行目のレコードが事業者である「株式会社A」が有する商標登録案件に対応する商品情報であり、同様に、第6~9行目のレコードが事業者である「株式会社B」が有する商標登録案件に対応する商品情報である。また、図14の例では、第1行目のレコードには、出願番号として「2021-9999981」が、登録番号として「9,999,981」が、商標として「A」が、名称として「株式会社A」が、住所として「神奈川県鎌倉市」が、識別番号として「0001」が、区分として「30」が、指定商品(役務)として「菓子,パン,サンドイッチ」がそれぞれ登録されている。これは、神奈川県鎌倉市に所在する株式会社Aが出願番号「2021-9999981」及び登録番号「9,999,981」の商標登録案件を有し、その商標登録案件に係る商標が「A」、その商標登録案件に係る指定商品(役務)が「菓子,パン,サンドイッチ」、その商標登録案件に係る指定商品(役務)が属する区分が第30類であることを示している。
【0221】
次に、CPU30で実行される料金算出処理を説明する。
CPU30は、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図15のフローチャートに示す料金算出処理を実行する。
【0222】
図15は、料金算出処理を示すフローチャートである。
料金算出処理は、ユーザからの要求に応じて実行される処理であって、CPU30において実行されると、図15に示すように、まず、ステップS200に移行する。
【0223】
ステップS200では、商品情報を取得する。商品情報の取得方法としては、例えば、次の方法を採用することができる。
【0224】
(第9取得方法)
図16は、事業者の名称及び住所を入力する画面である。
第9取得方法は、図16の入力画面で事業者の名称及び住所を入力して検索ボタンを押下することで、入力した事業者の名称及び住所に対応する同一の商標についての商品情報を商品情報テーブル420から検索することにより商品情報を取得する方法である。
【0225】
図16の例では、事業者の名称として「株式会社A」が、住所として「神奈川県鎌倉市」が入力されているので、その名称及び住所に対応する同一の商標についての商品情報が商品情報テーブル420から検索される。これにより、商標「A」「B」のいずれかについて株式会社Aが有する商標登録案件に対応する商品情報(フィールド421~428の情報)が取得される。
【0226】
(第10取得方法)
図17は、商標を選択する画面である。
第10取得方法は、図16の入力画面で事業者の名称及び住所を入力し、これらに対応する商品情報を商品情報テーブル420から検索し、索出された商品情報に基づいて出願番号又は登録番号及び商標の一覧を図17の選択画面に表示する。そして、図17の選択画面に表示されたチェックボックスによって商標を選択して決定ボタンを押下することで、選択した商標についての商品情報を取得する方法である。
【0227】
図17の例では、株式会社Aが有する商標登録案件の出願番号又は登録番号及びこれらに係る商標「A」「B」の一覧が表示されており、各出願番号又は登録番号の左横にそれぞれチェックボックスが表示されている。ユーザは、マウスなどの入力装置40を用いてチェックボックスをチェックして同一の商標を選択し、選択した状態で決定ボタンを押下する。これにより、選択した商標についての商品情報が取得される。
【0228】
(第11取得方法)
図18は、事業者の識別番号を入力する画面である。
第11取得方法は、図18の入力画面で事業者の識別番号を入力して検索ボタンを押下することで、入力した識別情報に対応する同一の商標についての商品情報を商品情報テーブル420から検索することにより商品情報を取得する方法である。
【0229】
図18の例では、株式会社Aの識別番号「0001」が入力されているので、その識別番号に対応する同一の商標についての商品情報が商品情報テーブル420から検索される。
【0230】
(第12取得方法)
第12取得方法は、図18の入力画面で事業者の識別番号を入力し、これに対応する商品情報を商品情報テーブル420から検索し、索出された商品情報に基づいて出願番号又は登録番号及び商標の一覧を図17の選択画面に表示する。そして、図17の選択画面に表示されたチェックボックスによって同一の商標を選択して決定ボタンを押下することで、選択した商標についての商品情報を取得する方法である。
【0231】
(第13取得方法)
図19は、出願番号又は登録番号を入力する画面である。
第13取得方法は、図19の入力画面で出願番号又は登録番号を入力して検索ボタンを押下することで、入力した出願番号又は登録番号に対応する商品情報を商品情報テーブル420から検索することにより商品情報を取得する方法である。
【0232】
図19の例では、ユーザは、同一の商標に係る出願番号又は登録番号として「2021-9999983」「9,999,981」「9,999,982」を入力し、検索ボタンを押下する。これにより、これら出願番号及び登録番号に対応する商品情報が商品情報テーブル420から検索される。
【0233】
(第14取得方法)
第14取得方法は、図8の入力画面で商標を入力して検索ボタンを押下することで、入力した商標に対応する同一の事業者についての商品情報を商品情報テーブル420から検索することにより商品情報を取得する方法である。
【0234】
図8の例では、商標「A」が入力されているので、商標「A」に対応する同一の事業者である「株式会社A」についての商品情報が商品情報テーブル420から検索される。
【0235】
(第15取得方法)
図20は、事業者を選択する画面である。
第15取得方法は、図8の入力画面で商標を入力して検索ボタンを押下することで、入力した商標に対応する商品情報を商品情報テーブル420から検索し、索出された商品情報に基づいて事業者の一覧を図20の選択画面に表示する。そして、図20の選択画面に表示されたチェックボックスによって事業者を選択して決定ボタンを押下することで、入力した商標及び選択した事業者についての商品情報を取得する方法である。
【0236】
(第16取得方法)
第16取得方法は、商品情報テーブル420を用いず、同一の商標についての商品情報を入力装置40から直接入力することにより商品情報を取得する方法である。
【0237】
次いで、ステップS202に移行して、ステップS102と同様に、ステップS200で取得した商品情報に基づいて、統合対象案件に関する第1特徴量を求める。ただし、(R)~(T)は次のとおり置き換える。
【0238】
(R)統合対象案件に係る出願人又は権利者の数
統合対象案件に係る出願人又は権利者の数が多ければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、出願人又は権利者の数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件に係る出願人又は権利者の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0239】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件に係る出願人又は権利者の数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録案件Aの出願人又は権利者が3名、商標登録案件Bの出願人又は権利者が5名いる場合は、3+5=「8」として算出する。統合対象となる各商標登録案件ごと又は複数の商標登録案件について、出願人だけを対象としてもよいし、権利者だけを対象としてもよいし、両方を対象としてもよい。
【0240】
(S)統合対象案件について特定の出願人又は権利者の有無
統合対象案件について特定の出願人又は権利者(例えば、多数の商標登録出願又は商標登録を保有する事業者)がいれば調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の出願人又は権利者がいなければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について特定の出願人又は権利者の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0241】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について特定の出願人又は権利者の有無を第1特徴量として出力し、出力した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、特定の出願人又は権利者が統合対象案件に存在する場合は「1」を、存在しない場合は「0」を出力する。統合対象となる各商標登録案件ごと又は複数の商標登録案件について、出願人だけを対象としてもよいし、権利者だけを対象としてもよいし、両方を対象としてもよい。
【0242】
(T)統合対象案件について特定の出願人又は権利者の数
統合対象案件について特定の出願人又は権利者(例えば、多数の商標登録出願又は商標登録を保有する事業者)の数が多ければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の出願人又は権利者の数が少なければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について特定の出願人又は権利者の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0243】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について特定の出願人又は権利者の数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録案件Aに該当の出願人又は権利者が3名、商標登録案件Bに該当の出願人又は権利者が5名いる場合は、3+5=「8」として算出する。統合対象となる各商標登録案件ごと又は複数の商標登録案件について、出願人だけを対象としてもよいし、権利者だけを対象としてもよいし、両方を対象としてもよい。
【0244】
次いで、ステップS204に移行して、ステップS104と同様に、ステップS200で取得した商品情報に基づいて、統合案件に関する第2特徴量を求める。ただし、(r)~(t)は次のとおり置き換える。
【0245】
(r)統合案件に係る出願人の数
取得した商品情報に基づいて、統合案件に係る出願人(統合対象案件に係る権利者又は出願人を統合案件の出願人とする場合の出願人又は出願人情報を別途取得した場合の出願人を含む。以下、(s)(t)において同じである。)の数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る出願人が6名となる場合は、「6」として算出する。
【0246】
(s)統合案件について特定の出願人の有無
取得した商品情報に基づいて、統合案件について特定の出願人の有無を第2特徴量として出力し、出力した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、特定の出願人が統合案件に存在することとなる場合は「1」を、存在しないこととなる場合は「0」を出力する。
【0247】
(t)統合案件について特定の出願人の数
取得した商品情報に基づいて、統合案件について特定の出願人の数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る出願人のうち該当の出願人が6名となる場合は、「6」として算出する。
【0248】
そして、ステップS206に移行して、ステップS106と同様に、ステップS202、S204で求めた第1特徴量及び第2特徴量に基づいて代理人料金を算出し、ステップS208に移行して、算出した代理人料金を表示装置44に表示し、一連の処理を終了する。
【0249】
本実施の形態において、ステップS202、S204は、発明1、2又は5の特徴量取得手段に対応し、ステップS206は、発明1又は2の料金算出手段に対応している。
【0250】
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。図21及び図22は、本実施の形態を示す図である。その他、図2を援用する。
【0251】
(用語の定義)
以下の説明において、1又は複数の商標登録案件の内容に対し追加したい商品(役務)を「追加商品(役務)」と表記し、追加商品(役務)が属する区分を「追加区分」と表記し、追加商品(役務)に関する商品情報を「追加商品情報」と表記する。また、統合対象となる1又は複数の商標登録案件を「統合対象案件」と表記し、統合対象案件に係る指定商品(役務)及び追加商品(役務)を統合した商標登録出願を「統合案件」と表記する。
【0252】
本実施の形態は、統合対象案件に係る指定商品(役務)だけでなく追加商品(役務)又は追加区分も統合案件に含める点で上記第1の実施の形態と異なる。以下、上記第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については説明を省略する。
【0253】
まず、CPU30で実行される料金算出処理を説明する。
図21は、料金算出処理を示すフローチャートである。
【0254】
CPU30は、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図21のフローチャートに示す料金算出処理を実行する。
【0255】
料金算出処理は、ユーザからの要求に応じて実行される処理であって、CPU30において実行されると、図21に示すように、まず、ステップS300に移行する。
【0256】
ステップS300では、商品情報を取得する。商品情報の取得方法としては、例えば、上記第1の実施の形態における第1~第8取得方法を採用することができる。
【0257】
次いで、ステップS302に移行して、追加商品情報を取得する。以下、追加区分を商品情報として取得する場合の動作を説明する。
【0258】
図22は、追加区分を入力する画面である。
図22の入力画面で追加区分を入力して決定ボタンを押下することで、入力した区分が追加商品情報として取得される。
【0259】
その他、追加商品情報の取得方法としては、例えば、上記第1の実施の形態における第1~第8取得方法を採用することができる。すなわち、第1~第7取得方法により、自社又は他社が有する商標登録に対応する商品情報を追加商品情報として商品情報テーブル400から取得することができる。また、第8取得方法により、任意の商品(役務)に関する追加商品情報を取得することができる。
【0260】
次いで、ステップS304に移行して、ステップS102と同様に、ステップS300で取得した商品情報に基づいて、統合対象案件に関する第1特徴量を求め、ステップS306に移行して、ステップS104と同様に、ステップS300、S302で取得した商品情報及び追加商品情報に基づいて、統合案件に関する第2特徴量を求める。
【0261】
そして、ステップS308に移行して、ステップS106と同様に、ステップS304、S306で求めた第1特徴量及び第2特徴量に基づいて代理人料金を算出し、ステップS310に移行して、算出した代理人料金を表示装置44に表示し、一連の処理を終了する。
【0262】
次に、本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態では、統合対象案件に係る指定商品(役務)に関する商品情報及び追加商品(役務)に関する追加商品情報に基づいて、統合対象案件に関する第1特徴量及び統合案件に関する第2特徴量を求め、求めた第1特徴量及び第2特徴量に基づいて代理人料金を算出する。
【0263】
これにより、従来に比して、統合対象案件の内容及び商品(役務)又は区分の追加を反映することができる。
【0264】
本実施の形態において、ステップS304、S306は、発明1、3又は5の特徴量取得手段に対応し、ステップS308は、発明1又は3の料金算出手段に対応している。
【0265】
〔第4の実施の形態〕
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。図23は、本実施の形態を示す図である。その他、図14を援用する。
【0266】
本実施の形態は、商標登録だけでなく商標登録出願についても統合の対象とする点で上記第3の実施の形態と異なる。以下、上記第2及び第3の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については説明を省略する。
【0267】
まず、CPU30で実行される料金算出処理を説明する。
図23は、料金算出処理を示すフローチャートである。
【0268】
CPU30は、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図23のフローチャートに示す料金算出処理を実行する。
【0269】
料金算出処理は、ユーザからの要求に応じて実行される処理であって、CPU30において実行されると、図23に示すように、まず、ステップS400に移行する。
【0270】
ステップS400では、商品情報を取得する。商品情報の取得方法としては、例えば、上記第2の実施の形態における第9~第16取得方法を採用することができる。
【0271】
次いで、ステップS402に移行して、追加商品情報を取得する。追加商品情報の取得方法としては、例えば、上記第3の実施の形態におけるステップS302で例示の取得方法を採用することができる。その他、例えば、上記第2の実施の形態における第9~第16取得方法を採用することができる。すなわち、第9~第15取得方法により、自社又は他社が有する商標登録案件に対応する商品情報を追加商品情報として図14の商品情報テーブル420から取得することができる。また、第16取得方法により、任意の商品(役務)に関する追加商品情報を取得することができる。
【0272】
次いで、ステップS404に移行して、ステップS202と同様に、ステップS400で取得した商品情報に基づいて、統合対象案件に関する第1特徴量を求め、ステップS406に移行して、ステップS204と同様に、ステップS400、S402で取得した商品情報及び追加商品情報に基づいて、統合案件に関する第2特徴量を求める。
【0273】
そして、ステップS408に移行して、ステップS206と同様に、ステップS404、S406で求めた第1特徴量及び第2特徴量に基づいて代理人料金を算出し、ステップS410に移行して、算出した代理人料金を表示装置44に表示し、一連の処理を終了する。
【0274】
本実施の形態において、ステップS404、S406は、発明1、3又は5の特徴量取得手段に対応し、ステップS408は、発明1又は3の料金算出手段に対応している。
【0275】
〔変形例〕
なお、上記第1~第4の実施の形態においては、第1特徴量及び第2特徴量を求め、求めた第1特徴量及び第2特徴量に基づいて代理人料金を算出したが、これに限らず、第1特徴量及び第2特徴量の一方を求め、求めた一方の特徴量に基づいて代理人料金を算出することができる。
【0276】
また、上記第3及び第4の実施の形態並びにその変形例において、商品情報に基づいて第1特徴量を求めたが、これに限らず、商品情報及び追加商品情報に基づいて第1特徴量を求めることができる。この場合、商品情報に基づいて第2特徴量を求めてもよいし、商品情報及び追加商品情報に基づいて第2特徴量を求めてもよい。
【0277】
また、上記第1~第4の実施の形態及びその変形例において、統合対象案件に係る指定商品(役務)に関する商品情報に基づいて第1特徴量及び第2特徴量を求めたが、これに限らず、統合対象案件に関する情報であれば任意の情報に基づいて第1特徴量及び第2特徴量を求めことができる。統合対象案件に関する情報としては、商品情報のほか、例えば、商標登録案件を識別するための情報(例えば、名称、番号、ID、コード、URL等のリンク情報)、商標登録案件に係る出願人に関する出願人情報、商標登録案件に係る権利者に関する権利者情報、商標登録案件に係る代理人に関する代理人情報が含まれる。
【0278】
また、上記第1~第4の実施の形態及びその変形例において、第1特徴量を求める方法として(A)~(T)を例示したが、これに限らず、任意の方法を採用することができる。例えば、次の方法を採用することができる。
【0279】
(A1)統合対象案件に係る指定商品(役務)の類似群コードの数
統合対象案件に係る指定商品(役務)の類似群コードの数が多ければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、類似群コードの数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件に係る指定商品(役務)の類似群コードの数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0280】
商品情報テーブル400、420には、フィールド407、428の指定商品(役務)の類似群コードを登録するフィールドを追加し、類似群コードを含む商品情報を商品情報テーブル400、420取得する。以下、(B1)~(I1)(O1)(b1)~(i1)(o1)において同じである。
【0281】
そして、取得した商品情報に基づいて、統合対象案件に係る指定商品(役務)の類似群コードの数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録案件Aに類似群コードが3つ、商標登録案件Bに類似群コードが5つある場合は、3+5=「8」として算出する。
【0282】
(B1)統合対象案件について特定の類似群コードの有無
統合対象案件において特定の類似群コード(例えば、35K01~35K99)があれば調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の類似群コードがなければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について特定の類似群コードの有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0283】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について特定の類似群コードの有無を第1特徴量として出力し、出力した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、特定の類似群コードが統合対象案件に存在する場合は「1」を、存在しない場合は「0」を出力する。特定の類似群コードは、上記例に限らず、任意に定義することができる。以下、同じである。
【0284】
(C1)統合対象案件について特定の類似群コードの数
統合対象案件において特定の類似群コード(例えば、35K01~35K99)の数が多ければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の類似群コードの数が少なければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について特定の類似群コードの数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0285】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について特定の類似群コードの数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録案件Aに該当の類似群コードが3つ、商標登録案件Bに該当の類似群コードが5つある場合は、3+5=「8」として算出する。
【0286】
(D1)統合対象案件に係る1又は複数の区分における類似群コードの数
統合対象案件に係る1又は複数の区分における類似群コードの数が多ければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、類似群コードの数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件に係る1又は複数の区分における類似群コードの数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0287】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件に係る1又は複数の区分における類似群コードの数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象案件に係る1又は複数の区分において類似群コードが5つある場合は、「5」として算出する。
【0288】
(E1)統合対象案件に係る1又は複数の区分において類似群コードの数が所定数を超えているか否か
統合対象案件に係る1又は複数の区分において類似群コードの数が所定数(例えば、22個)を超えていれば追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、類似群コードの数が所定数を超えていなければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件に係る1又は複数の区分において類似群コードの数が所定数を超えているか否かを考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0289】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件に係る1又は複数の区分において類似群コードの数が所定数を超えているか否かを第1特徴量として出力し、出力した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象案件に係る1又は複数の区分において類似群コードの数が所定数を超えている場合は「1」を、超えていない場合は「0」を出力する。
【0290】
(F1)統合対象案件について所定条件を満たす類似群コードの有無
統合対象案件において所定条件を満たす類似群コード(例えば、35K01~35K99)があれば調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、所定条件を満たす類似群コードがなければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について所定条件を満たす類似群コードの有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0291】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について所定条件を満たす類似群コードの有無を第1特徴量として出力し、出力した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、所定条件を満たす類似群コードが統合対象案件に存在する場合は「1」を、存在しない場合は「0」を出力する。
【0292】
(G1)統合対象案件について所定条件を満たす類似群コードの数
統合対象案件において所定条件を満たす類似群コード(例えば、35K01~35K99)の数が多ければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、所定条件を満たす類似群コードの数が少なければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について所定条件を満たす類似群コードの数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0293】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について所定条件を満たす類似群コードの数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録案件Aに該当の類似群コードが3つ、商標登録案件Bに該当の類似群コードが5つある場合は、3+5=「8」として算出する。
【0294】
(H1)統合対象案件について所定条件を満たさない類似群コードの有無
統合対象案件において所定条件を満たさない類似群コード(例えば、35K01~35K99以外の類似群コード)がなければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、所定条件を満たさない類似群コードがあれば作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について所定条件を満たさない類似群コードの有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0295】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について所定条件を満たさない類似群コードの有無を第1特徴量として出力し、出力した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、所定条件を満たさない類似群コードが統合対象案件に存在する場合は「1」を、存在しない場合は「0」を出力する。
【0296】
(I1)統合対象案件について所定条件を満たさない類似群コードの数
統合対象案件において所定条件を満たさない類似群コード(例えば、35K01~35K99以外の類似群コード)の数が少なければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、所定条件を満たさない類似群コードの数が多ければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について所定条件を満たさない類似群コードの数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0297】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について所定条件を満たさない類似群コードの数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録案件Aに該当の類似群コードが3つ、商標登録案件Bに該当の類似群コードが5つある場合は、3+5=「8」として算出する。
【0298】
(J1)統合対象案件に係る代理人の数
統合対象案件に係る代理人の数が多ければ調査等(例えば、代理人ごとの商品(役務)の指定のルールや表記のルールを考慮)のため統合案件の作業量が大きくなり、代理人の数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件に係る代理人の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0299】
商品情報テーブル400、420には、商標登録案件の代理人を登録するフィールドを追加し、代理人を含む商品情報を商品情報テーブル400、420取得する。以下、(K1)(L1)(k1)(l1)において同じである。
【0300】
そして、取得した商品情報に基づいて、統合対象案件に係る代理人の数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録案件Aの代理人が3名、商標登録案件Bの代理人が5名いる場合は、3+5=「8」として算出する。
【0301】
(K1)統合対象案件について特定の代理人の有無
統合対象案件について特定の代理人(例えば、多数の事業者の手続を代理する代理人又は多数の商標登録を保有する事業者の手続を代理する代理人)がいれば調査等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の代理人がいなければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について特定の代理人の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0302】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について特定の代理人の有無を第1特徴量として出力し、出力した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、特定の代理人が統合対象案件に存在する場合は「1」を、存在しない場合は「0」を出力する。特定の代理人は、任意に定義することができる。以下、同じである。
【0303】
(L1)統合対象案件について特定の代理人の数
統合対象案件について特定の代理人(例えば、多数の事業者の手続を代理する代理人又は多数の商標登録を保有する事業者の手続を代理する代理人)の数が多ければ調査等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の代理人の数が少なければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について特定の代理人の数特定の代理人の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0304】
取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について特定の代理人の数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象となる商標登録案件Aに該当の代理人が3名、商標登録案件Bに該当の代理人が5名いる場合は、3+5=「8」として算出する。
【0305】
(M1)統合対象案件について特定の手続又は処分の有無
統合対象案件について特定の手続(例えば、使用意思証明書の提出)又は処分(例えば、拒絶理由通知)があれば調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の手続又は処分がなければ作業量が少なくなることがあるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件について特定の手続又は処分の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0306】
商品情報テーブル400、420には、商標登録案件について特定の手続又は処分に関する情報を登録するフィールドを追加し、特定の手続又は処分に関する情報を含む商品情報を商品情報テーブル400、420取得する。以下、(m1)において同じである。
【0307】
そして、取得した商品情報に基づいて、統合対象案件について特定の手続又は処分の有無を第1特徴量として出力し、出力した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象案件について特定の手続又は処分が行われている場合は「1」を、行われていない場合は「0」を出力する。特定の手続又は処分は、上記例に限らず、任意に定義することができる。以下、(m1)において同じである。
【0308】
(N1)統合対象案件に係る書類の文字数
統合対象案件に係る書類(例えば、願書)の文字数が多ければ書類作成等のため統合案件の作業量が大きくなり、書類の文字数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合対象案件の内容を反映するため、統合対象案件に係る書類の文字数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0309】
商品情報テーブル400、420には、商標登録案件に係る書類の情報を登録するフィールドを追加し、書類情報を含む商品情報を商品情報テーブル400、420取得する。以下、(n1)において同じである。
【0310】
そして、取得した商品情報に基づいて、統合対象案件に係る書類の文字数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。書類全体の文字数でもよいし、書類の一部の項目の文字数でもよい。例えば、統合対象案件に係る指定商品(役務)が全部で500文字ある場合は、「500」として算出する。書類又は書類中の対象領域(文字数を算出する対象となる領域)は、任意に定義することができる。以下、(n1)において同じである。
【0311】
(O1)(A)~(T)(A1)~(N1)その他統合対象案件に関する情報の統計量
(A)~(T)(A1)~(N1)その他統合対象案件に関する情報の統計量は、(A)~(T)(A1)~(N1)その他統合対象案件に関する情報を統計的に表したものであり、(A)~(T)(A1)~(N1)と同様に扱うことができるので、(A)~(T)(A1)~(N1)その他統合対象案件に関する情報の統計量を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0312】
商品情報テーブル400、420には、商標登録案件に関する情報の統計量を登録するフィールドを追加し、統計量を含む商品情報を商品情報テーブル400、420取得する。ここで、統計量としては、例えば、出現回数、出現率、順位、差分、分散、標準誤差、標準偏差、偏差値、平均値、中央値、最頻値、尖度、歪度、最小値、最大値その他の統計量が含まれる。以下、(o1)において同じである。
【0313】
そして、取得した商品情報に基づいて、統合対象案件に関する情報の統計量を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合対象案件に係る指定商品(役務)の数の平均値が「30」である場合は、「30」として算出する。統計量を算出する対象となる情報は、任意に定義することができる。以下、(o1)において同じである。
【0314】
また、上記第1~第4の実施の形態及びその変形例において、第2特徴量を求める方法として(a)~(t)を例示したが、これに限らず、任意の方法を採用することができる。例えば、次の方法を採用することができる。
【0315】
(a1)統合案件に係る指定商品(役務)の類似群コードの数
統合案件に係る指定商品(役務)の類似群コードの数が多ければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、類似群コードの数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件に係る指定商品(役務)の類似群コードの数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0316】
取得した商品情報に基づいて、統合案件に係る指定商品(役務)の類似群コードの数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る指定商品(役務)の類似群コードが6つとなる場合は、「6」として算出する。なお、第2特徴量は、取得した商品情報に基づいて算出することができるので、統合案件の書類情報まで生成することは要しない。以下、(b1)~(o1)において同じである。
【0317】
(b1)統合案件について特定の類似群コードの有無
統合案件において特定の類似群コード(例えば、35K01~35K99)があれば調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の類似群コードがなければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について特定の類似群コードの有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0318】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について特定の類似群コードの有無を第2特徴量として出力し、出力した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、特定の類似群コードが統合案件に存在することとなる場合は「1」を、存在しないこととなる場合は「0」を出力する。
【0319】
(c1)統合案件について特定の類似群コードの数
統合案件において特定の類似群コード(例えば、35K01~35K99)の数が多ければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の類似群コードの数が少なければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について特定の類似群コードの数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0320】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について特定の類似群コードの数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る指定商品(役務)の類似群コードのうち該当の類似群コードが6つとなる場合は、「6」として算出する。
【0321】
(d1)統合案件に係る1又は複数の区分における類似群コードの数
統合案件に係る1又は複数の区分における類似群コードの数が多ければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、類似群コードの数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件に係る1又は複数の区分における類似群コードの数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0322】
取得した商品情報に基づいて、統合案件に係る1又は複数の区分における類似群コードの数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る1又は複数の区分において類似群コードが5つとなる場合は、「5」として算出する。
【0323】
(e1)統合案件に係る1又は複数の区分において類似群コードの数が所定数を超えているか否か
統合案件に係る1又は複数の区分において類似群コードの数が所定数(例えば、22個)を超えていれば追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、類似群コードの数が所定数を超えていなければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件に係る1又は複数の区分において類似群コードの数が所定数を超えているか否かを考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0324】
取得した商品情報に基づいて、統合案件に係る1又は複数の区分において類似群コードの数が所定数を超えているか否かを第1特徴量として出力し、出力した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る1又は複数の区分において類似群コードの数が所定数を超えている場合は「1」を、超えていない場合は「0」を出力する。
【0325】
(f1)統合案件について所定条件を満たす類似群コードの有無
統合案件において所定条件を満たす類似群コード(例えば、35K01~35K99)があれば調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、所定条件を満たす類似群コードがなければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について所定条件を満たす類似群コードの有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0326】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について所定条件を満たす類似群コードの有無を第2特徴量として出力し、出力した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、所定条件を満たす類似群コードが統合案件に存在することとなる場合は「1」を、存在しないこととなる場合は「0」を出力する。
【0327】
(g1)統合案件について所定条件を満たす類似群コードの数
統合案件において所定条件を満たす類似群コード(例えば、35K01~35K99)の数が多ければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、所定条件を満たす類似群コードの数が少なければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について所定条件を満たす類似群コードの数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0328】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について所定条件を満たす類似群コードの数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る指定商品(役務)の類似群コードのうち該当の類似群コードが6つとなる場合は、「6」として算出する。
【0329】
(h1)統合案件について所定条件を満たさない類似群コードの有無
統合案件において所定条件を満たさない類似群コード(例えば、35K01~35K99以外の類似群コード)がなければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、所定条件を満たさない類似群コードがあれば作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について所定条件を満たさない類似群コードの有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0330】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について所定条件を満たさない類似群コードの有無を第2特徴量として出力し、出力した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、所定条件を満たさない類似群コードが統合案件に存在することとなる場合は「1」を、存在しないこととなる場合は「0」を出力する。
【0331】
(i1)統合案件について所定条件を満たさない類似群コードの数
統合案件において所定条件を満たさない類似群コード(例えば、35K01~35K99以外の類似群コード)の数が少なければ調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、所定条件を満たさない類似群コードの数が多ければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について所定条件を満たさない類似群コードの数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0332】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について所定条件を満たさない類似群コードの数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る指定商品(役務)の類似群コードのうち該当の類似群コードが6つとなる場合は、「6」として算出する。
【0333】
(j1)統合案件に係る権利者又は代理人の数
統合案件に係る権利者又は代理人の数が多ければ調査等(例えば、代理人ごとの商品(役務)の指定のルールや表記のルールを考慮)のため統合案件の作業量が大きくなり、権利者又は代理人の数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件に係る権利者又は代理人の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0334】
取得した商品情報に基づいて、統合案件に係る権利者又は代理人の数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る権利者又は代理人が6名となる場合は、「6」として算出する。権利者だけを対象としてもよいし、代理人だけを対象としてもよいし、両方を対象としてもよい。
【0335】
(k1)統合案件について特定の権利者又は代理人の有無
統合案件について特定の権利者(例えば、多数の商標登録を保有する事業者)又は代理人(例えば、多数の商標登録を保有する事業者の手続を代理する代理人)がいれば調査等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の権利者又は代理人がいなければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について特定の権利者又は代理人の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0336】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について特定の権利者又は代理人の有無を第2特徴量として出力し、出力した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、特定の権利者又は代理人が統合案件に存在することとなる場合は「1」を、存在しないこととなる場合は「0」を出力する。権利者だけを対象としてもよいし、代理人だけを対象としてもよいし、両方を対象としてもよい。
【0337】
(l1)統合案件について特定の権利者又は代理人の数
統合案件について特定の権利者(例えば、多数の商標登録を保有する事業者)又は代理人(例えば、多数の商標登録を保有する事業者の手続を代理する代理人)の数が多ければ調査等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の権利者又は代理人の数が少なければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について特定の権利者又は代理人の数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0338】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について特定の権利者又は代理人の数を第2特徴量として算出し、算出した第2特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る権利者又は代理人のうち該当の権利者又は代理人が6名となる場合は、「6」として算出する。権利者だけを対象としてもよいし、代理人だけを対象としてもよいし、両方を対象としてもよい。
【0339】
(m1)統合案件について特定の手続又は処分の有無
統合案件について特定の手続(例えば、使用意思証明書の提出)又は処分(例えば、拒絶理由通知)があれば調査や追加手続等のため統合案件の作業量が大きくなり、特定の手続又は処分がなければ作業量が少なくなることがあるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件について特定の手続又は処分の有無を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0340】
取得した商品情報に基づいて、統合案件について特定の手続又は処分の有無を第1特徴量として出力し、出力した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件について特定の手続又は処分が行われる場合(予定と実績の両方を含む。)は「1」を、行われない場合は「0」を出力する。
【0341】
(n1)統合案件に係る書類の文字数
統合案件に係る書類の文字数が多ければ書類作成等のため統合案件の作業量が大きくなり、書類の文字数が少なければ作業量が少なくなる傾向があるので、統合案件の内容を反映するため、統合案件に係る書類の文字数を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0342】
取得した商品情報に基づいて、統合案件に係る書類の文字数を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。書類全体の文字数でもよいし、書類の一部の項目の文字数でもよい。例えば、統合案件に係る指定商品(役務)が全部で500文字となる場合は、「500」として算出する。
【0343】
(o1)(a)~(t)(a1)~(n1)その他統合案件に関する情報の統計量
(a)~(t)(a1)~(n1)その他統合案件に関する情報の統計量は、(a)~(t)(a1)~(n1)その他統合案件に関する情報を統計的に表したものであり、(a)~(t)(a1)~(n1)と同様に扱うことができるので、(a)~(t)(a1)~(n1)その他統合案件に関する情報の統計量を考慮して代理人料金を算出することが考えられる。
【0344】
取得した商品情報に基づいて、統合案件に関する情報の統計量を第1特徴量として算出し、算出した第1特徴量の情報をRAM34に記憶する。例えば、統合案件に係る指定商品(役務)の数の平均値が「30」となる場合は、「30」として算出する。
【0345】
また、上記第1~第4の実施の形態及びその変形例において、第1特徴量及び第2特徴量の組み合わせを例示したが、これに限らず、任意の組み合わせを採用することができる。例えば、次の組み合わせを採用することができる。
【0346】
第1特徴量及び第2特徴量の組み合わせとしては、例えば、(A1)と(a1)、(B1)と(b1)、(C1)と(c1)、(D1)と(d1)、(E1)と(e1)、(F1)と(f1)、(G1)と(g1)、(H1)と(h1)、(I1)と(i1)、(J1)と(j1)、(K1)と(k1)、(L1)と(l1)、(M1)と(m1)、(N1)と(n1)、(O1)と(o1)、(A)~(T)(A1)~(O1)のいずれかと(a)~(t)(a1)~(o1)のいずれか(前記組み合わせを除く。)を採用することができる。また、1の第1特徴量と複数の第2特徴量の組み合わせ、複数の第1特徴量と1の第2特徴量の組み合わせ、又は複数の第1特徴量と複数の第2特徴量の組み合わせを採用することもできる。
【0347】
また、上記第1及び第2の実施の形態並びにその変形例において、代理人料金は、統合対象案件に係る指定商品(役務)を統合した商標登録出願を行う場合を想定して算出したが、これに限らず、変換テーブルを用いて指定商品(役務)を変換した商品(役務)を統合した商標登録出願を行う場合を想定して算出することができる。前者と後者では区分数が異なり、代理人料金が異なることがあり得る。変換テーブルは、例えば、商標登録に係る指定商品(役務)に関連する商品(役務)((この段落において「第1商品(役務)」という。)を第2商品(役務)と対応づけて構成することができ、記憶装置42に記憶される。ここで、第1商品(役務)としては、例えば、(1)第2商品(役務)を包含する上位概念の商品(役務)、(2)第2商品(役務)に包含される下位概念の商品(役務)、(3)第2商品(役務)に対応し所定の基準に適合する商品(役務)、(4)書換制度等において第2商品(役務)を置き換えた商品(役務)(書換前又は書換後の商品又は役務)を採用することができる。
【0348】
また、上記第3及び第4の実施の形態並びにその変形例において、代理人料金は、統合対象案件に係る指定商品(役務)及び追加商品(役務)を統合した商標登録出願を行う場合を想定して算出したが、これに限らず、(1)上記変換テーブルを用いて指定商品(役務)及び追加商品(役務)を変換した商品(役務)を統合した商標登録出願を行う場合、(2)上記変換テーブルを用いて指定商品(役務)を変換した商品(役務)及び追加商品(役務)を統合した商標登録出願を行う場合、又は(3)上記変換テーブルを用いて追加商品(役務)を変換した商品(役務)及び指定商品(役務)を統合した商標登録出願を行う場合を想定して算出することができる。前者と後者(1)~(3)では区分数が異なり、代理人料金が異なることがあり得る。
【0349】
また、上記第1及び第3の実施の形態並びにその変形例においては、同一の権利者が有する同一の商標についての商標登録を対象としたが、これに限らず、関連の権利者が有する同一の商標についての商標登録を対象とすることができる。関連の権利者としては、例えば、資本関係がある権利者、支配関係がある権利者、競合関係にある権利者、その他事業主体が関連する権利者が含まれる。具体的な構成としては、例えば、権利者Aと関連の権利者Bを権利者Aと対応づけて記憶するテーブルを記憶装置42に記憶しておき、対象権利者Aに対応する権利者Bをテーブルから取得し、対象権利者A及び権利者Bが有する同一の商標についての商品情報を取得する構成を採用することができる。
【0350】
また、上記第2及び第4の実施の形態並びにその変形例においては、同一の事業者が有する同一の商標についての商標登録案件を対象としたが、これに限らず、関連の事業者が有する同一の商標についての商標登録案件を対象とすることができる。関連の事業者としては、例えば、資本関係がある事業者、支配関係がある事業者、競合関係にある事業者、その他事業主体が関連する事業者が含まれる。具体的な構成としては、例えば、事業者Aと関連の事業者Bを事業者Aと対応づけて記憶するテーブルを記憶装置42に記憶しておき、対象事業者Aに対応する事業者Bをテーブルから取得し、対象事業者A及び事業者Bが有する同一の商標についての商品情報を取得する構成を採用することができる。
【0351】
また、上記第1~第4の実施の形態及びその変形例においては、同一の商標についての商標登録案件を統合の対象としたが、これに限らず、(1)実質的に同一の商標(書体に変更を加えた同一の文字からなる商標、平仮名、片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更する商標、外観において同視される図形からなる商標その他社会通念上同一と認められる商標を含む。)、(2)同一の商標を構成の一部に含む商標、又は(3)実質的に同一の商標を構成の一部に含む商標についての商標登録案件を統合の対象とすることができる。さらに、類似の商標、又は類似の商標を構成の一部に含む商標についての商標登録案件を統合の対象とすることができる。なお、防護標章登録出願又は防護標章登録が統合対象案件に含まれる場合、又は統合案件が防護標章登録出願の場合は、「商標」ではなく「標章」となる。
【0352】
また、上記第3及び第4の実施の形態並びにその変形例において、追加商品(役務)は、1つの区分に属する商品(役務)としたが、これに限らず、2以上の区分に属する商品(役務)とすることができる。また、追加区分の数を任意に決定することができる構成のほか、固定(例えば、追加区分の数は1つだけ)とする構成を採用することができる。
【0353】
また、上記第3及び第4の実施の形態並びにその変形例において、追加商品(役務)は、事業者が有する商標登録案件とは異なる区分に属する商品(役務)としたが、これに限らず、追加商品(役務)の一部又は全部は、事業者が有する商標登録案件と同一の区分に属する商品(役務)とすることができる。
【0354】
また、上記第1及び第3の実施の形態並びにその変形例においては、商標登録案件として商標登録のみを対象とし、第2及び第4の実施の形態並びにその変形例においては、商標登録案件として商標登録出願及び商標登録を対象としたが、これに限らず、商標登録案件として、(1)商標登録出願のみを対象とすること、(2)商標登録のみを対象とすること、(3)商標登録出願及び商標登録を対象とすること、(4)防護標章登録出願のみを対象とすること、(5)防護標章登録のみを対象とすること、(6)防護標章登録出願及び防護標章登録を対象とすること、又は(7)商標登録出願又は商標登録と防護標章登録出願又は防護標章登録との組み合わせを対象とすることができる。(7)については、周知性等の状況により、商標登録を防護標章登録に変更したり防護標章登録を商標登録に変更したりすることを想定している。
【0355】
また、上記第1~第4の実施の形態及びその変形例において、1の商標登録出願に統合する場合を想定して代理人料金を算出したが、これに限らず、(1)複数の商標登録出願に統合する場合、(2)1の防護標章登録出願に統合する場合、(3)複数の防護標章登録出願に統合する場合、(4)1又は複数の商標登録出願及び1又は複数の防護標章登録に統合する場合を想定して代理人料金を算出することができる。
【0356】
また、上記第1~第4の実施の形態及びその変形例においては、商品情報をテーブルから取得したが、これに限らず、入力装置40から入力したり外部記憶媒体(USBメモリ等)やネットワークから取得したりすることができる。
【0357】
また、上記第1~第4の実施の形態及びその変形例において、商品情報は、商品(役務)又はこれが属するグループ(例えば、区分又は類似群コード)に関する情報として構成したが、これに限らず、商品情報としては、例えば、商品のみに関する情報、役務のみに関する情報、商品(役務)に関する情報、商品が属するグループのみに関する情報、役務が属するグループに関する情報、商品及び商品が属するグループに関する情報、商品及び役務が属するグループに関する情報、役務及び商品が属するグループに関する情報、役務及び役務が属するグループに関する情報、商品及び役務並びに商品が属するグループに関する情報、商品及び役務並びに役務が属するグループに関する情報、商品及び役務並びに商品及び役務が属するグループに関する情報を採用することができる。
【0358】
また、上記第1~第4の実施の形態及びその変形例において、代理人料金を算出したが、これに限らず、代理人料金の調整値を算出することができる。調整値としては、例えば、ステップS106、S206、S308、S408で算出される代理人料金となるように、単価、数量、金額その他の要素を調整するための値が含まれる。調整値には、代理人料金の割引額も含まれる。
【0359】
また、上記第1~第4の実施の形態の変形例として、AI(Artificial Intelligence)により代理人料金又はその調整値を算出する構成を採用することができる。例えば、次の構成を採用することができる。
【0360】
第1の構成は、統合対象案件に関する情報を取得し、複数の商標登録案件に関する情報、及び、その複数の商標登録案件を統合した統合案件に関する代理人料金又はその調整値の情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、取得した案件に関する情報から代理人料金又はその調整値を推定する。
【0361】
図24は、学習済みモデルの生成及び利用の工程を示すブロック図である。
図24に示すように、複数の商標登録案件に関する情報、及び、その複数の商標登録案件を統合した統合案件に関する代理人料金又はその調整値の情報に基づいて学習用データセットを生成し、生成した学習用データセットを学習用プログラムに入力し、学習用プログラムにより学習済みモデルを生成する。学習用プログラムは、学習前パラメータ及びハイパーパラメータを備え、入力した学習用データセット及びハイパーパラメータに基づいて学習を行い、学習前パラメータを更新する。そして、学習結果として学習済みモデルを出力する。
【0362】
学習済みモデルは、学習前パラメータが学習により更新された学習済みパラメータ及び推論プログラムを備える。推論プログラムは、複数の案件に関する情報を入力し、学習済みパラメータに基づいて、入力した案件に関する情報から代理人料金又はその調整値を推定し、推定した料金又はその調整値を出力する。なお、入力した案件に関する情報と代理人料金又はその調整値の関係は、AIの学習により決まるものであるので、過去の案件に関する情報及び代理人料金又はその調整値の内容と同様の傾向を示すものの、必ずしも正確には一致しない曖昧さがある。ただし、この曖昧さは、学習データ量及び学習精度により小さくすることができる。
【0363】
学習済みモデルの生成及び利用の方法は、第2~第9の構成においても同じである。
第2の構成は、統合対象案件に係る指定商品(役務)又はそのグループ(例えば、区分又は類似群コード。以下、第3~第9の構成において同じである。)に関する商品情報を取得し、複数の商標登録案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する商品情報、及び、その複数の商標登録案件に係る指定商品(役務)を統合した統合案件に関する代理人料金又はその調整値の情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、取得した商品情報から代理人料金又はその調整値を推定する。
【0364】
第3の構成は、統合対象案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する商品情報及び追加の商品(役務)又はそのグループに関する商品情報を取得し、1又は複数の商標登録案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する商品情報、追加の商品(役務)又はそのグループに関する商品情報、並びに、その1又は複数の商標登録案件に係る指定商品(役務)及び追加の商品(役務)を統合した統合案件に関する代理人料金又はその調整値の情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、取得した商品情報から代理人料金又はその調整値を推定する。
【0365】
第4の構成は、統合対象案件に関する情報を取得し、複数の商標登録案件に関する情報、及び、その複数の商標登録案件に関する第1特徴量又はその複数の商標登録案件を統合した統合案件に関する第2特徴量の情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、取得した案件に関する情報から第1特徴量又は第2特徴量を推定する。
【0366】
第5の構成は、統合対象案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する商品情報を取得し、複数の商標登録案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する商品情報、及び、その複数の商標登録案件に関する第1特徴量又はその複数の商標登録案件に係る指定商品(役務)を統合した統合案件に関する第2特徴量の情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、取得した商品情報から第1特徴量又は第2特徴量を推定する。
【0367】
第6の構成は、統合対象案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する商品情報及び追加の商品(役務)又はそのグループに関する商品情報を取得し、1又は複数の商標登録案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する商品情報、追加の商品(役務)又はそのグループに関する商品情報、並びに、その1若しくは複数の商標登録案件に関する第1特徴量又はその1若しくは複数の商標登録案件に係る指定商品(役務)及び追加の商品(役務)を統合した統合案件に関する第2特徴量の情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、取得した商品情報から第1特徴量又は第2特徴量を推定する。
【0368】
第7の構成は、統合対象案件に関する情報を取得し、複数の商標登録案件に関する情報、及び、その複数の商標登録案件を統合した統合案件に関する情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、取得した案件に関する情報から統合案件に関する情報を推定する。
【0369】
第8の構成は、統合対象案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する商品情報を取得し、複数の商標登録案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する商品情報、及び、その複数の商標登録案件に係る指定商品(役務)を統合した統合案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する第2商品情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、取得した商品情報から第2商品情報を推定する。
【0370】
第9の構成は、統合対象案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する商品情報及び追加の商品(役務)又はそのグループに関する商品情報を取得し、1又は複数の商標登録案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する商品情報、追加の商品(役務)又はそのグループに関する商品情報、並びに、その1又は複数の商標登録案件に係る指定商品(役務)及び追加の商品(役務)を統合した統合案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する第2商品情報に基づいて学習を行った学習済みモデルを用いて、取得した商品情報から第2商品情報を推定する。
【0371】
また、上記AIの構成に限らず、大規模言語モデル(Large Language Model)を利用する構成を採用することもできる。具体的には、例えば、次の構成を採用することができる。
【0372】
商標支援装置100は、大規模言語モデルを有する大規模言語モデルサーバにネットワークを介して接続している。大規模言語モデルサーバは、商標支援装置100と同様のハードウェア構成を有して構成されている。大規模言語モデルとは、人間の話す言葉をその出現確率でモデル化した言語モデルと呼ばれるものを、膨大なデータから事前学習する深層学習モデルである。大規模言語モデルサーバは、リクエストを受信すると、大規模言語モデルを用いて、受信されたリクエストに含まれる文章から次の単語の生成確率を統計的に推定し、推定結果をリクエスト元に送信する。大規模言語モデルとしては、例えば、インターネットサイト「https://chatgpt-lab.com/n/n418d3aa56f0b」「https://agirobots.com/chatgpt-mechanism-and-problem/」に記載されている公知の技術を採用することができる。
【0373】
そして、商標支援装置100に対しては、次の構成を適用することができる。
第1の構成は、統合対象案件に関する情報を含み、且つ、統合対象案件を統合した統合案件に関する代理人料金又はその調整値の情報を生成する要求を含むリクエストを大規模言語モデルに入力するリクエスト入力手段と、
リクエストに対して大規模言語モデルから出力される代理人料金又はその調整値の情報を取得する取得手段とを備える。
【0374】
第2の構成は、統合対象案件に係る指定商品(役務)又はそのグループ(例えば、区分又は類似群コード。以下、第3~第9の構成において同じである。)に関する商品情報を含み、且つ、統合対象案件に係る指定商品(役務)を統合した統合案件に関する代理人料金又はその調整値の情報を生成する要求を含むリクエストを大規模言語モデルに入力するリクエスト入力手段と、
リクエストに対して大規模言語モデルから出力される代理人料金又はその調整値の情報を取得する取得手段とを備える。
【0375】
第3の構成は、統合対象案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する商品情報及び追加の商品(役務)又はそのグループに関する商品情報を含み、且つ、統合対象案件に係る指定商品(役務)及び追加の商品(役務)を統合した統合案件に関する代理人料金又はその調整値の情報を生成する要求を含むリクエストを大規模言語モデルに入力するリクエスト入力手段と、
リクエストに対して大規模言語モデルから出力される代理人料金又はその調整値の情報を取得する取得手段とを備える。
【0376】
第4の構成は、統合対象案件に関する情報を含み、且つ、統合対象案件に関する第1特徴量又は統合対象案件を統合した統合案件に関する第2特徴量の情報を生成する要求を含むリクエストを大規模言語モデルに入力するリクエスト入力手段と、
リクエストに対して大規模言語モデルから出力される第1特徴量又は第2特徴量を取得する取得手段とを備える。
【0377】
第5の構成は、統合対象案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する商品情報を含み、且つ、統合対象案件に関する第1特徴量又は統合対象案件に係る指定商品(役務)を統合した統合案件に関する第2特徴量の情報を生成する要求を含むリクエストを大規模言語モデルに入力するリクエスト入力手段と、
リクエストに対して大規模言語モデルから出力される第1特徴量又は第2特徴量を取得する取得手段とを備える。
【0378】
第6の構成は、統合対象案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する商品情報及び追加の商品(役務)又はそのグループに関する商品情報を含み、且つ、統合対象案件に関する第1特徴量又は統合対象案件に係る指定商品(役務)及び追加の商品(役務)を統合した統合案件に関する第2特徴量の情報を生成する要求を含むリクエストを大規模言語モデルに入力するリクエスト入力手段と、
リクエストに対して大規模言語モデルから出力される第1特徴量又は第2特徴量を取得する取得手段とを備える。
【0379】
第7の構成は、統合対象案件に関する情報を含み、且つ、統合対象案件を統合した統合案件に関する情報を生成する要求を含むリクエストを大規模言語モデルに入力するリクエスト入力手段と、
リクエストに対して大規模言語モデルから出力される統合案件に関する情報を取得する取得手段とを備える。
【0380】
第8の構成は、統合対象案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する商品情報を含み、且つ、統合対象案件に係る指定商品(役務)を統合した統合案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する第2商品情報を生成する要求を含むリクエストを大規模言語モデルに入力するリクエスト入力手段と、
リクエストに対して大規模言語モデルから出力される第2商品情報を取得する取得手段とを備える。
【0381】
第9の構成は、統合対象案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する商品情報及び追加の商品(役務)又はそのグループに関する商品情報を含み、且つ、統合対象案件に係る指定商品(役務)及び追加の商品(役務)を統合した統合案件に係る指定商品(役務)又はそのグループに関する第2商品情報を生成する要求を含むリクエストを大規模言語モデルに入力するリクエスト入力手段と、
リクエストに対して大規模言語モデルから出力される第2商品情報を取得する取得手段とを備える。
【0382】
また、上記第1~第4の実施の形態及びその変形例において、代理人料金を算出したが、これに限らず、統合案件に関する料金であれば任意の料金を算出することができる。料金の名目の如何は問わない。
【0383】
また、上記第1~第4の実施の形態及びその変形例においては、統合対象案件又は統合案件の件数、統合対象案件又は統合案件に係る指定商品(役務)、区分又は類似群コードの数等を「特徴量」として定義したが、これに限らず、これらを「特性値」又は「属性値」として定義することができる。
【0384】
また、上記第1~第4の実施の形態及びその変形例においては、単一の装置である商標支援装置100として実現したが、これに限らず、図25に示すように、ネットワークシステムとして実現することもできる。
【0385】
図25は、ネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
インターネット等のネットワーク199には、図25に示すように、商標支援サーバ200と、複数のユーザ端末300とが接続されている。商標支援サーバ200は、上記第1~第4の実施の形態における商標支援装置100と同等の機能を有して構成されている。異なるのは、入力装置40による入力に代えてユーザ端末300から情報を受信する点と、表示装置44による表示に代えてユーザ端末300に情報を送信する点である。
【0386】
また、上記第1~第4の実施の形態及びその変形例において、図3図15図21又は図23のフローチャートに示す処理を実行するにあたってはいずれも、ROM32に予め格納されているプログラムを実行する場合について説明したが、これに限らず、これらの手順を示したプログラムが記憶された記憶媒体から、そのプログラムをRAM34に読み込んで実行するようにしてもよい。
【0387】
ここで、記憶媒体とは、RAM、ROM等の半導体記憶媒体、FD、HD等の磁気記憶型記憶媒体、CD、CDV、LD、DVD等の光学的読取方式記憶媒体、MO等の磁気記憶型/光学的読取方式記憶媒体であって、電子的、磁気的、光学的等の読み取り方法のいかんにかかわらず、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体であれば、あらゆる記憶媒体を含むものである。
【0388】
また、上記第1~第4の実施の形態及びその変形例は相互に適用することができる。
また、上記第1~第4の実施の形態及びその変形例においては、商標登録案件を統合する場合等について本発明を適用したが、これに限らず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で他の場合にも適用可能である。例えば、第1特徴量又は第2特徴量を求め、求められた第1特徴量又は第2特徴量に基づいて、統合対象案件に関する評価、統合案件に関する評価、又は維持若しくは統合に関する評価を行うことができる。
【符号の説明】
【0389】
100…商標支援装置、 30…CPU、 32…ROM、 34…RAM、 38…I/F、 39…バス、 40…入力装置、 42…記憶装置、 44…表示装置、 199…ネットワーク、 200…商標支援サーバ、 300…ユーザ端末、 400、420…商品情報テーブル
【要約】
【課題】 統合対象案件の内容を反映するのに好適な料金算出システムを提供する。
【解決手段】 商標支援装置100は、統合対象案件に係る指定商品(役務)に関する商品情報に基づいて、統合対象案件に関する第1特徴量(例えば、統合対象案件に係る区分の数)及び統合案件に関する第2特徴量(例えば、統合案件に係る区分の数)を求め、求めた第1特徴量及び第2特徴量に基づいて代理人料金を算出する。これにより、従来に比して、統合対象案件の内容を反映することができる。
【選択図】 図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26