(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-16
(45)【発行日】2024-05-24
(54)【発明の名称】芳香製品の提供方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240517BHJP
A61M 21/02 20060101ALN20240517BHJP
【FI】
G06Q30/0601 340
G06Q30/0601 330
A61M21/02
(21)【出願番号】P 2020011485
(22)【出願日】2020-01-28
【審査請求日】2022-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000100539
【氏名又は名称】アース製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】吉田 健太
(72)【発明者】
【氏名】村田 和也
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-210586(JP,A)
【文献】国際公開第2002/069215(WO,A1)
【文献】特開2003-228662(JP,A)
【文献】特開2014-063410(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0014324(US,A1)
【文献】特開2013-016940(JP,A)
【文献】特開2003-187333(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109785519(CN,A)
【文献】栗原はるみ,栗原はるみの楽しい定番ごはん アジア風蒸し鶏ご飯,NHK 今日の料理 ,第62巻,日本,NHK出版,2018年12月21日,第71頁
【文献】遠藤 綾子,特集 なす・トマト,食彩浪漫 1月号 ,第16巻,日本,日本放送出版協会,2006年08月01日,第30頁
【文献】松田 美智子,飽きない!シンプレ鍋料理 ねぎま鍋,NHKテレビテキスト きょうの料理 2010年1月号 ,第53巻,日本,日本放送出版協会(NHK出版),2010年01月01日,第61頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
A61M 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
お客様から特定の香りについて伺うステップと、前記お客様から伺った特定の香りについての情報に基づいて、少なくとも第1の香りを有する第1芳香剤を生成するステップを含む芳香製品の提供方法であって、
店舗に設置される芳香剤の提供装置が備える入出力装置によって、前記特定の香りについての情報の第1入力を受付けるステップと、
前記第1入力に基づいて前記芳香剤の提供装置が備える制御装置によって生成される複数の芳香原液の吐出量を制御するための制御信号に基づいて、前記芳香剤の提供装置が備える複数の吐出装置からそれぞれ吐出される第1芳香原液と第2芳香原液を混合し第1芳香剤を生成するステップと、
生成した前記第1芳香剤の一部を紙葉類に吸収させるとともに、前記第1芳香原液と前記第2芳香原液の混合量を示す情報
及び前記芳香剤の提供業者が指定する所定のウェブサイトの接続先情報を含む二次元コードを前記紙葉類に出力して前記お客様に提供するステップと、
を含む芳香製品の提供方法。
【請求項2】
お客様から特定の香りについて伺うステップと、前記お客様から伺った特定の香りについての情報に基づいて、少なくとも第1の香りを有する第1芳香剤及び第2の香りを有する第2芳香剤を生成するステップと、前記第1芳香剤及び前記第2芳香剤を前記お客様に提供するステップと、を含む芳香製品の提供方法であって、
店舗に設置される芳香剤の提供装置が備える入出力装置によって、前記特定の香りについての情報の第1入力を受付けるステップと、
前記第1入力に基づいて前記芳香剤の提供装置が備える制御装置によって生成される複数の芳香原液の吐出量を制御するための制御信号に基づいて、前記芳香剤の提供装置が備える複数の吐出装置からそれぞれ吐出される第1芳香原液と第2芳香原液を混合し前記第1芳香剤を生成するステップと、
生成した前記第1芳香剤の一部を紙葉類に吸収させるとともに、前記第1芳香原液と前記第2芳香原液の混合量を示す情報
及び前記芳香剤の提供業者が指定する所定のウェブサイトの接続先情報を含む二次元コードを前記紙葉類に出力して前記お客様に提供するステップと、
前記入出力装置によって、前記お客様の好みの香りについての情報の第2入力を受け付けるステップと、
前記第2入力に基づいて前記制御装置によって生成される制御信号に基づいて、前記複数の吐出装置と異なる吐出装置から吐出される第3芳香原液を前記第1芳香剤の他の一部に混合し前記第2芳香剤を生成するステップと、
生成した前記第2芳香剤の一部を第2の紙葉類に吸収させるとともに、前記第1芳香原液と前記第2芳香原液と前記第3芳香原液の混合量を示す情報
及び前記芳香剤の提供業者が指定する所定のウェブサイトの接続先情報を含む二次元コードを前記第2の紙葉類に出力して前記お客様に提供するステップと、
を含む芳香製品の提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、芳香製品の提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、アロマテラピーなど、香りを嗅がせることにより、リラクゼーション効果等を発揮させるための芳香剤に対する需要が高まっている。消費者(以下、「お客様」という。)のニーズの多様化に伴って、2種類以上の香りを消費者の希望通りに調合して販売することも行われている。
【0003】
特許文献1には、お客様が所望する香りを簡便に提供するためのシステムが開示されている。このシステムにおいて、ユーザ端末が「芳香カウンセリング情報」を情報通信ネットワークを介して送信すると、サーバ装置は、データベースを参照して複数の芳香原液の混合量を示す情報を取得し、ユーザ端末に返信する。ユーザ端末は、受信した情報に基づいて複数の芳香原液を混合し、芳香剤を生成する。
【0004】
特許文献2には、お客様が、自分の好みや気分に合わせて調合された多種多様な香りを楽しむことができる、芳香剤の調合支援方法が開示されている。この方法によれば、データベースは、人間の気分を間接的に表す複数種類の気分要素情報と各気分要素情報に対応する芳香剤の調合ルールとを対応付けて記憶する。このため、お客様がユーザ端末から、情報通信ネットワークを介して、お客様が望む気分を表す気分要素情報を送信すると、サーバ装置は、受信した気分要素情報に対応する芳香原液の調合ルールに基づいた制御情報を生成し、ユーザ端末に返信する。お客様は、受信した制御情報を調合装置に入力することで、その気分をお客様に感じさせる香りを嗅ぐことができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2003-210586号公報
【文献】特開2003-228662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、先行技術文献に記載されている技術では、お客様が芳香原液を調合するための調合装置を持たなければならない。また、お客様の好みに合わない芳香原液が使用されないまま調合装置に残存するため、無駄になってしまう。更に、先行技術文献には、一、又は、複数の芳香剤の香りをその場で試して、好みの香り等の特定の香りを効率良く発見するための方法が示されていない。
【0007】
そこで本発明は、一、又は、複数の芳香剤の香りをその場で試して、好みの香り等、特定の香りを効率良く発見することが可能となる芳香製品の提供方法を開示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態に係る芳香製品の提供方法は、お客様から特定の香りを伺うステップと、お客様から伺った特定の香りに基づいて、少なくとも第1の香りを有する第1芳香剤を生成するステップを含む。そして、第1入力を受付けるステップと、第1入力に基づいて第1芳香原液と第2芳香原液を混合し第1芳香剤を生成するステップと、生成した第1芳香剤の一部を揮発させ、提供するステップと、第1芳香原液と第2芳香原液の混合量を示す情報を出力するステップと、を含む。
【0009】
このような方法によれば、生成され、実際に揮発されて提供された芳香剤中の第1芳香原液と第2芳香原液の混合量を示す情報を出力することができるから、お客様は、好みの香り等、特定の香りを効率良く発見することが可能となる。情報は、バーコード又は二次元に情報を記録する二次元画像情報であってもよい。情報の出力は、情報が印刷された紙などの紙葉類として出力されてもよい。更に、情報が印刷された紙には、第1芳香剤の一部を吸収させてもよい。また、複数の芳香剤を生成し、その芳香剤中の複数の芳香原液の混合量を示す情報が印刷された紙などの紙葉類を芳香剤ごとに出力し、各紙葉類に、対応する芳香剤を吸収させてもよい。なお、特定の香りとは、好みの香り、興味のある香り、流行りの香り等を含み、お客様から特定の香りを伺うステップとは、お客様の好みの香り、お客様が興味を有する香り、お客様が所望される流行りの香りを伺う行為など、香りを特定するための情報を伺うステップを含む。
【0010】
このような方法によれば、複数の芳香剤の香りを比較し、好みの香り等、特定の香りを効率良く発見することが可能になる。また、紙葉類は、芳香剤を所定期間保持することができるため、その場に居ない家族や友人などに、好みの香り等、特定の香りを嗅がせることも可能になる。また、芳香剤が含まれる紙葉類に印刷される二次元画像情報に、第1芳香原液と第2芳香原液の混合量を示す情報とともに、第1芳香剤を取得するための接続先情報を含んでいてもよい。接続先情報は、例えば、URL(Uniform Resource Locator)であってもよい。このような方法によれば、お客様は、好みの香り等、特定の香りを嗅ぐことによって選択し、その香りを発する紙葉類に印刷される二次元画像情報を読み取ることにより、第1芳香剤を簡便に取得することが可能になる。
【0011】
また、単一の紙葉類に、離間して複数の芳香剤を吸収させ、各芳香剤の吸収位置に、その芳香剤の芳香原液の混合量を示す情報及び対応する芳香剤を取得するための接続先情報を含む二次元画像情報を出力してもよい。
【0012】
また、二次元画像情報等の情報を紙葉類に印刷するステップを実行した後に、その紙葉類に芳香剤を吸収させるステップを実行してもよい。紙葉類に情報を印刷するステップを先に実行することにより、紙葉類に吸収された芳香剤が揮散することや、変質することを抑制することが可能になる。また、情報を表示するインク又はトナーを紙葉類の表面に印刷し、芳香剤を紙葉類の裏面側から吐出させることによって紙葉類に芳香剤を吸収させてもよい。
【0013】
また、本発明の一実施形態に係る芳香製品の提供方法は、お客様から特定の香りを伺うステップと、お客様から伺った特定の香りに基づいて、少なくとも第1の香りを有する第1芳香剤及び第2の香りを有する第2芳香剤を生成するステップと、第1芳香剤及び第2芳香剤をお客様に提供するステップと、を含む。そして、第1入力を受付けるステップと、第1入力に基づいて第1芳香原液と第2芳香原液を混合し第1芳香剤を生成するステップと、生成した第1芳香剤の一部を揮発させ、提供するステップと、第1芳香原液と第2芳香原液の混合量を記録するステップと、第2入力を受け付けるステップと、第2入力に基づいて第1芳香剤の他の一部に第3芳香原液を混合し第2芳香剤を生成するステップと、第1芳香原液と第2芳香原液と第3芳香原液の混合量を記録するステップと、生成した第2芳香剤の一部を揮発させ、提供するステップと、を含む。
【0014】
このような方法によれば、上述したのと同様の作用効果を発揮させることが可能になる。更に、第2入力に基づいて、第1芳香剤と第3芳香原液を混合し、第2芳香剤を生成することが可能になる。このため、複数の類似した香りを効率良く生成することが可能になる。また、お客様は、複数の類似した香りを効率良く比較することが可能になる。
【0015】
情報は、バーコード又は二次元画像情報であってもよい。情報の出力は、情報が印刷された紙などの紙葉類として出力されてもよい。更に、情報が印刷された紙には、第1芳香剤の一部を吸収させてもよい。また、複数の芳香剤を生成し、その芳香剤中の複数の芳香原液の混合量を示す情報が印刷された紙などの紙葉類を芳香剤ごとに出力し、各紙葉類に、対応する芳香剤を吸収させてもよい。単一の紙葉類に、離間して複数の芳香剤を吸収させ、各芳香剤の吸収位置に、その芳香剤の芳香原液の混合量を示す情報及び対応する芳香剤を取得するための接続先情報を含む二次元画像情報を出力してもよい。
【0016】
また、本発明の一実施形態に係る芳香製品の提供装置は、お客様から特定の香りを伺う手段と、お客様から伺った特定の香りに基づいて、少なくとも第1の香りを有する第1芳香剤及び第2の香りを有する第2芳香剤を生成する手段と、第1芳香剤及び第2芳香剤をお客様に提供する手段と、を含む。そして、第1入力を受付ける手段と、第1入力に基づいて第1芳香原液と第2芳香原液を混合し第1芳香剤を生成する手段と、生成した第1芳香剤の少なくとも一部を素材に吸収させ、揮発させることにより提供する手段と、第1芳香原液と第2芳香原液の混合量を記録する手段と、第2入力を受け付ける手段と、第2入力に基づいて第1芳香剤の他の一部に第3芳香原液を混合し第2芳香剤を生成する手段と、第1芳香原液と第2芳香原液と第3芳香原液の混合量を記録する手段と、生成した第2芳香剤の少なくとも一部を素材に吸収させ、揮発させることにより提供する手段と、を含む。
なお、芳香原液に含まれる香料は特に制限はなく、既知の天然香料、合成香料を用いることができる。さらに、芳香原液には、芳香を妨げない程度に通常芳香剤に使用される各種添加物を配合しても良い。例えば、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、防臭剤、抗菌剤、界面活性剤、溶剤、紫外線吸収剤、色素などを配合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施形態のみに限定する趣旨ではない。
【0019】
図1は、本実施形態に係る芳香剤の提供装置10の機能ブロック図を示している。この提供装置10は、お客様から好みの香り、お客様が興味を有する香り、お客様が所望される流行りの香りを伺う行為など、お客様から特定の香りを伺うための情報を表示し、かつ、お客様の好みの香りを示す情報等、特定の香りを示す情報の入力を受け付ける入出力装置12と、第1芳香原液、第2芳香原液を含む複数種類の芳香原液をそれぞれ格納するための複数の格納容器14と、入出力装置12から入力された情報を受信し、これに基づいて、各格納容器14に格納される各芳香原液の吐出量(吐出量が0の場合を含む。以下同じ)を制御するための制御信号を生成し、各吐出装置16に出力する制御装置18と、制御装置18からの制御信号に基づいて芳香原液を吐出する吐出装置16と、各吐出装置16から吐出された芳香原液を混合し、芳香剤を生成する混合部20と、各芳香原液の混合量を示す混合量情報を制御装置18から受信し、混合量情報を紙葉類に印刷する印刷装置22と、混合量情報が印刷された紙葉類Pを印刷装置22から受け取り、混合量情報が印刷された部位又はその近傍に、混合部20で生成された芳香剤を吸収させる吸着部24と、を備える。以下、各構成要素の詳細を説明する。
【0020】
入出力装置12は、お客様の好みの香りを伺うための情報を表示(「出力」の一例)し、お客様の好みの香りを示す情報の入力を受け付ける。入出力装置12は、例えば、タッチパネル式のディスプレイから構成される。
【0021】
入出力装置12は、お客様の好みの香りを伺うための情報を表示する表示装置として機能する。例えば、入出力装置12は、色に基づいてお客様の好みの香りを伺うための情報を表示することができる。この場合、入出力装置12は、「どんな気分ですか?」という表示又は音声出力等とともに、赤、青、緑、白、黒等の複数の色を表示することができる。或いは、入出力装置12は、画像に基づいてお客様の好みの香りを伺うための情報を表示することができる。この場合、入出力装置12は、例えば、踊っている人間の画像と「ストレス解消したいですか?」という文字、ゆったり落ち着く森林の画像と「ぐっすり眠りたいですか?」という文字、運動している人間の画像と「疲労回復したいですか?」という文字、勉強している人間の画像と「集中したいですか?」という文字等の複数の画像及び文字の組み合わせを表示することができる。更に、入出力装置12は、「どのような香りがお好みですか?」という表示又は音声と共にラベンダー、コーヒー、グレープフルーツ、金木犀等の画像を表示することができる。更に、入出力装置12は、お客様に、好みの物の文字入力を促す表示をするように構成してもよい。
【0022】
また入出力装置12は、お客様から好みの香りを示す情報の入力を受け付ける入力装置として機能する。タッチパネル式の他、音声入力用のマイクロホン、キーボード、スイッチ等によりお客様から好みの香りを示す情報の入力を受け付けてもよい。例えば、お客様は、入出力装置12に表示される赤、青、緑、白、黒から一つの色を選択することにより、好みの香りを示す情報を入力することができる。なお、入力操作は、お客様から好みの香りを示す情報を聞いたモデレータ等の第三者により間接的に実行されてもよい。また、入出力装置12は、分離された2以上の装置から構成されてもよい。
【0023】
格納容器14は、芳香原液を格納する。格納容器14は、例えば、吐出装置16に着脱自在に取り付けられるカートリッジ型の容器から構成される。
【0024】
吐出装置16は、芳香原液の吐出を制御する。吐出装置16は、例えば、一端において格納容器14に連通し、他端において混合部20に連通する接続管に設けられた電磁弁であり、その開口度を制御装置18から出力される制御信号に応じて変更することが可能である。制御信号は、例えば、吐出装置16の仕様に従って、開口度及び開弁時間を示す情報を含んでもよい。また、吐出装置16は、制御信号に基づいて芳香原液を吐出するインクジェットノズル等のノズルから構成されてもよい。また、吐出装置16は、所定の流量を制御可能に吐出する弁でもよく、その場合、制御信号は吐出流量を示す情報を含んでもよい。
【0025】
混合部20は、各吐出装置16から吐出された複数種類の芳香原液を一時貯留させて混合するための混合室と、混合室内において複数種類の芳香原液を撹拌して芳香剤を生成するための駆動機構を備えている。微小流量の芳香原液を好適に混合するために、駆動機構は、撹拌子又は撹拌翼を備えてもよい。又は、駆動機構は、超音波を照射して旋回流を発生させるための超音波素子を備えてもよい。
【0026】
印刷装置22は、制御装置18から、芳香原液の混合量を示す情報を受信し、その情報を紙葉類Pに印刷する。印刷装置22は、例えば、制御装置18から、芳香原液の混合量を示す情報を含む二次元の画像データを受信し、これを紙葉類Pに印刷することができる。或いは、印刷装置22は、制御装置18が各吐出装置16に送信した制御信号を受信し、これに基づいて、各芳香原液の混合比を示す文字情報を紙葉類Pに印刷してもよい。印刷装置22は、例えば、レーザによって感光ドラム表面に形成されたトナーのパターンを紙葉類Pの表面に転写し、熱を加えることによってトナーを紙葉類Pに定着させるレーザプリンタから構成することができる。
【0027】
吸着部24は、混合されることによって生成された芳香剤を紙葉類Pに吸収させる。吸着部24は、紙葉類Pを移動させる紙送り機構と、所定位置において、表面に混合量を示す情報が印刷された紙葉類Pの裏面側から紙葉類Pに芳香剤を吹き付けるインクジェット機構とを備えている。インクジェット機構は、混合された芳香剤を格納するためのインク室と、インク室に格納された芳香剤を吐出するためのアクチュエータと、アクチュエータによって生成された圧力によって芳香剤を吐出するようにインク室に連通するノズルとを備える。アクチュエータは、例えば、ピエゾ素子から構成される。インクジェット素子は、例えば、表面に混合量情報が印刷された領域の裏面側から紙葉類Pに向けて芳香剤を吹き付けることができる。
【0028】
制御装置18は、入出力装置12から受信したお客様の好みの香りを示す情報に基づいて、各格納容器14に格納される各芳香原液の吐出量を制御するための制御信号を生成し、各吐出装置16に出力する。制御装置18は、データベースDBと接続され、お客様の好みの香りを示す情報に基づいて予め定められた混合量が記録されたデータベースDBから、所定の混合量を示す情報(混合比の情報を含む。以下同じ)を取得し、これに基づいて各吐出装置16を制御するための制御信号を生成し、各吐出装置16に出力してもよい。なお、制御装置18は、所定のアルゴリズム、又は、機械学習によって生成されたアルゴリズムに基づいて芳香原液の混合量を示す情報を取得し、これに基づいて制御信号を生成してもよい。更に制御装置18は、揮発性記憶素子及び不揮発性記憶素子(以下、これらを総称して「記憶素子」という。)を備え、取得された混合比を示す情報を記憶素子に記録する。更に制御装置18は、データベースDBから取得した混合量を示す情報に基づいて二次元コードを構成する画像データを生成し、印刷装置22に出力する。
【0029】
以上述べたような芳香剤の提供装置10による芳香剤の提供方法について以下に説明する。
図2は、芳香剤の提供装置10による芳香剤の提供方法を示すフローチャートである。
【0030】
まず、入出力装置12は、お客様から好みの香りを伺うための画像等を表示する。お客様は、表示された画像を指で押圧して選択する。入出力装置12は、お客様の好みの香りを示す情報の入力(「第1入力」の一例)を受け付ける(ステップS1)。
【0031】
以上のステップS1を入出力装置12は、複数回実行し、お客様の好みの香りを示す複数の情報の入力を受け付けてもよい。
【0032】
次いで入出力装置12は、お客様の好みの香りを示す一又は複数の情報を制御装置18に送信する。制御装置18は、データベースDBにアクセスし、入出力装置12から受信した一又は複数の情報の組み合わせに基づいて、各芳香原液の混合量を示す情報を取得する(ステップS2)。制御装置18は、例えば、データベースDBから、格納容器14にそれぞれ格納される芳香原液であるペパーミント(「第1芳香原液」の一例)を10%、ラベンダー(「第2芳香原液」の一例)を20%、レモンを30%、イランイランを40%という混合量を示す情報を取得し、記憶素子に混合量を示す情報として記録する。そして制御装置18は、対応する格納容器14に接続される吐出装置16に対し、所定量の芳香原液を吐出するための制御信号を生成し、送信する。
【0033】
吐出装置16は、制御装置18から受信した制御信号に基づいて所定量の芳香原液を吐出する(ステップS3)。吐出装置16は、所定量の芳香原液を吐出した後、閉弁し芳香原液の吐出を停止する。
【0034】
混合部20は、各吐出装置16から吐出された複数種類の芳香原液を撹拌して芳香剤(「第1芳香剤」の一例)を生成し、吸着部24のインク室に生成された芳香剤を供給する(ステップS4)。
【0035】
制御装置18は、データベースDBから取得した芳香原液の混合量を示す情報を含む二次元コードから構成される画像データを生成し、印刷装置22に送信する。印刷装置22は、受信した画像データに基づくトナーパターンを紙葉類Pの表面に転写し、熱を加えることによってトナーを紙葉類Pに定着させる(ステップS5)。
【0036】
吸着部24のインクジェット機構は、紙送り機構によって送られた紙葉類Pの裏面領域のうち、表面に混合量情報が印刷された領域の裏面側から紙葉類Pに向けて芳香剤を吹き付ける(ステップS6)。トナーが印刷される面と反対側から芳香剤を吹き付けることにより、芳香剤がトナーと混ざることを抑制することができる。
【0037】
吸着部24の紙送り機構は、表面に二次元コードが印刷され、裏面に芳香剤が吹き付けられた紙葉類Pを排出し、お客様に提供する(ステップS7)。芳香剤は、毛細管現象によって紙葉類P内に拡散する。また、印刷装置22によって紙葉類Pには熱が加えられているため、芳香剤を好適に揮発させることができる。従ってお客様は、その場で紙葉類Pから揮発した芳香剤の香りを嗅ぐことが可能になる。お客様が芳香剤を気に入った場合、後述するように、二次元コードリーダを備える携帯情報端末に二次元コードを読み取らせることにより、所定の混合量を示す情報を、インターネットを介して、芳香剤の提供業者に送信することができる。
【0038】
入出力装置12は、お客様に対し、生成された芳香剤のバリエーションとなる芳香剤を生成するか否かを伺う情報を表示する。例えば、入出力装置12は、「もっとすっきりした芳香剤を試してみませんか?」と表示する。お客様がその表示部分を指で押圧して選択すると、入出力装置12は、お客様の好みの香りを示す情報の入力(「第2入力」の一例)を受け付け、制御装置18に送信する(ステップS8)。
【0039】
制御装置18は、記憶素子にアクセスして、前回の混合量を示す情報を取得する。そして、新たに入力されたお客様の好みを示す情報及び前回の混合量を示す情報に基づいて、新たな混合量を示す情報を取得する(ステップS9)。例えばお客様が「もっとすっきりした芳香剤を試してみませんか?」という表示を応諾する入力をした場合、制御装置18は、爽快感を増す効果を有するベルガモット(「第3芳香原液」の一例)を含む、新たな混合量を示す情報を算出する。制御装置18は、単一の芳香原液のみを追加できるように新たな混合量を算出することが好ましい。例えば、新たにベルガモットの量を追加しつつ、既存の芳香剤のペパーミント、ラベンダー、レモン、イランイランの比率である1:2:3:4を維持するために、ペパーミント、ラベンダー、レモン、イランイランを、それぞれ、9.5%、19%、28.5%、38%とし、ベルガモットを5%とする混合量を示す情報を算出し、記憶素子に第2芳香剤に対応する混合量を示す情報として記録する。そして制御装置18は、ベルガモットを格納する格納容器14に接続される吐出装置16に対し、所定量のベルガモットを吐出するための制御信号を生成し、送信する。ベルガモットの吐出量は、所望の混合量となるよう、吐出装置16から下流における流路の総容積を考慮して、実験的に求められた値であってもよい。
【0040】
なお、入出力装置12は、「もっと落ち着く芳香剤を試してみませんか?」という表示等、他の芳香原液の追加を促す情報を同時に表示してもよい。お客様がこれに応諾する入力をした場合、制御装置18は、例えば、自律神経を整える効果を有するラベンダー、又は、類似の効果を有する新たな芳香原液を追加する芳香剤の混合量を算出してもよい。制御装置18は、単一の芳香原液のみを追加できるように混合量を算出することが好ましく、例えばペパーミントを増量する場合、制御装置18は、既に生成されている芳香剤におけるラベンダー、レモン、イランイランの比率である2:3:4を維持し、ペパーミントの量を増加させる混合量として、ペパーミントを19%に増量し、ラベンダーを18%、レモンを27%、イランイランを36%という新たな芳香剤の混合量を算出し、記憶素子に記録してもよい。
【0041】
吐出装置16は、制御装置18から受信した制御信号に基づいて、例えば、所定量のベルガモットを吐出する(ステップS10)。このとき、吸着部24のインクジェット機構は、供給されるベルガモットの量と同量の既存の芳香剤を噴射して、新たに供給される芳香原液のためのスペースを混合室内に設けてもよい。
【0042】
混合部20は、吐出装置16から吐出されたベルガモットと、既存の芳香剤を撹拌して新たな芳香剤(「第2芳香剤」の一例)を生成する(ステップS11)。なお、混合部20は、ベルガモット等の追加される芳香原液を既存の芳香剤中に拡散させることにより、新たな芳香剤を生成してもよい。
【0043】
制御装置18は、新たな芳香剤の混合量を示す情報を含む二次元コードから構成される画像データを生成し、印刷装置22に送信し、印刷装置22は、受信した画像データに基づいて混合量を示す二次元コードを紙葉類Pに印刷する(ステップS12)。次いで吸着部24のインクジェット機構は、紙送り機構によって送られた紙葉類Pの裏面領域のうち、表面に混合量情報が印刷された領域の裏面側から紙葉類Pに向けて新たな芳香剤を吹き付ける(ステップS13)。吸着部24の紙送り機構は、表面に二次元コードが印刷され、裏面に芳香剤が吹き付けられた紙葉類Pを排出し、お客様に提供する(ステップS14)。
【0044】
お客様は、その場で紙葉類Pから揮発した新たな芳香剤の香りを嗅ぐことが可能になる。また、お客様は、二枚の紙葉類Pからそれぞれ揮発する2種類の芳香剤の香りを比較することによって、より好みに近い芳香剤を選択することができる。
【0045】
以上のとおり、本実施形態に係る芳香剤の提供方法によれば、一、又は、複数の芳香剤の香りをその場で試すことが可能になる。また、第1芳香剤の一部を用いて第2芳香剤を生成しているため、複数種類の芳香剤を効率的に生成することが可能になる。また、紙葉類Pに芳香剤を吸収させたため、紙葉類Pを持ち帰ることにより、時間をかけて好みの芳香剤を吟味してもよい。その際、芳香剤を吸収させた領域(近傍の領域を含む)に、その芳香剤を構成する芳香原液の混合量を示す情報を出力しているため、発注する際に、誤った芳香剤を注文する可能性を低減することができる。お客様は、二次元コード等を撮像し、芳香剤の提供業者が指定する所定のウェブサイト又は電子メールアドレスのURL(Uniform Resource Locator)に送信することにより、その芳香剤を構成する芳香原液の混合量を示す情報を提供することができる。なお、二次元コードに、そのようなウェブサイト等の接続先情報を含ませ、携帯情報端末等で二次元コードを読み込むことによって自動的にそのようなウェブサイト等にアクセスすることができるように構成してもよい。
【0046】
芳香剤の提供業者は、受信した情報に基づいて、芳香原液を混合して芳香剤から構成されるフレグランスを生産し、ルームフレグランスとしてディフューザと共に販売することができる。その際、芳香剤の提供業者は、芳香剤の提供装置10と同一構成を備える提供装置を用いて、生成したフレグランスが、お客様が選択した芳香剤と同じ香りを発することを確認してもよい。このような構成によれば、芳香剤の提供業者は、芳香剤の提供装置10が設置される店舗などから離れた遠隔地においても、お客様が選択した芳香剤と同様の香りを発する芳香剤を生産することが可能になる。なお、生成された香りを最終製品の基材に加え、指定の香りを有する芳香製品(香水、シャンプー、入浴剤、化粧品、害虫防除剤、除菌剤、洗浄剤等)を提供してもよい。
【0047】
なお紙葉類Pに替えて、芳香剤を吸収することができる紙葉類以外の素材を用いてもよい。また、
図3に示されるように、一枚の紙葉類Pに互いに離間して複数の二次元コードを印刷するとともに、印刷された領域に、対応する芳香剤を吸収させるように構成してもよい。即ち、紙葉類Pその他の素材の第1領域P1には、第1芳香剤F1が含有され、かつ、第1芳香剤F1を構成する複数の芳香原液の混合量を示す第1情報Q1が表示され、第1領域P1から離間した第2領域P2には、第2芳香剤F2が含有され、かつ、第2芳香剤F2を構成する複数の芳香原液の混合量を示す第2情報Q2が表示される。また、紙葉類Pの表面には、第1情報Q1及び第2情報Q2を表すインクが表示され、裏面を含む領域には、それに対応する第1芳香剤F1及び第2芳香剤F2が吸収されていてもよい。
【0048】
このような紙葉類Pは、例えば、予め紙葉類Pに第1情報Q1及び第2情報Q2を印刷し、その後に、第1領域P1に第1芳香剤F1を噴射し、第2領域P2に第2芳香剤F2を噴射することによって構成することができる。例えば、ステップS10において、芳香原液を追加する前に、単一の紙葉類に、ステップS5で得られた第1芳香剤F1の混合量情報を示す二次元コードに相当する第1情報Q1を第1領域P1に印刷し、次いで、ステップS9で得られた第2芳香剤F2の混合量情報を示す二次元コードに相当する第2情報Q2を第2領域P2に印刷し、ステップS6と同様に第1領域P1に第1芳香剤F1を吸収させ、然る後にステップS10以降を実行してもよい。
【0049】
このような紙葉類Pを用いることによっても、お客様は、複数種類の芳香剤の香りを比較して、より好みに近い芳香剤を選択することができる。同様のステップを繰り返すことによって、三種類以上の芳香剤を紙葉類Pに吸収させてもよい。また、紙送り機構を制御することによって、二次元方向にわたって、複数種類の芳香剤を紙葉類等の素材に吸収させてもよい。
【0050】
なお、必ずしも、芳香剤とその芳香剤の混合量を示す情報を、紙葉類等に吸収させなくてもよい。例えば、芳香剤は、紙葉類等に吸収させることなく、芳香剤を空気中に放散させる放香手段によって放散させ、二次元コード等の芳香剤の混合量を示す情報のみを出力するように構成してもよい。放香手段は、例えば、生成された芳香剤が供給される皿と、皿を加熱する電熱板等を備え、放散の速度を速めるようにすることもできる。
【0051】
また、格納容器14から混合部20までの経路は短い方が消費量を抑制するためには好ましい。例えば、既存のインクジェットプリンタを利用して提供装置10を構成してもよい。その場合、格納容器14の替わりに、インクカートリッジのように、インクに替えて芳香原液が格納された複数のカートリッジを用意し、ピエゾ素子等を用いて各カートリッジからそれぞれ芳香原液を吐出させることにより、複数種類の芳香原液を吐出して芳香剤を生成することが可能になる。
【0052】
また、入出力装置12は、お客様から芳香剤の注文を受け付け可能に構成してもよい。この場合、お客様より注文依頼を受け付けると、芳香剤の希望購入量の入力受付画面を表示し、お客様より希望購入量の入力を受け付けると、その芳香剤の発注処理及びユーザに対する課金処理を行う。課金の基準となる芳香剤の単価は、予めデータベースDBに記録してもよい。
【0053】
また、データベースDBは、お客様の識別情報及びお客様が過去に選択した芳香剤の混合量を示す情報を記録可能に構成してもよい。この場合、提供装置10は、過去に選択された芳香剤と同一又は類似の芳香剤を容易に生成することや、過去に選択されなかった芳香剤を再度生成しないようにすることが可能になる。
【0054】
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。例えば、下記のように変形することができる。
【0055】
[第1変形例]
ステップS1における、お客様から特定の香りを示す情報の入力を受け付けるステップは、お客様又は第三者によって過去に生成された芳香剤を特定するための情報(例えば、二次元コード)の入力を受け付けることを含んでもよい。その場合、お客様は、過去に生成した芳香剤(「第1芳香剤」の一例)に基づいて、これに、異なる芳香原液を混合して、新たな芳香剤(「第2芳香剤」の一例)を更に提供するように構成してもよい。
【0056】
このような方法によれば、過去に生成された芳香剤に基づいて、新たな芳香剤を生成することが可能になるから、より、お客様の好みの香り等、特定の香りを効率良く発見することが可能になる。
【0057】
[第2変形例]
データベースDBは、他人によって生成された芳香剤をデータベースDBに登録するとともに、その情報を、必要に応じて当該他人の承諾を得た後、インターネット上に公開し、第三者がアクセスできるように構成してもよい。更に、データベースDBは、他人によって生成された芳香剤を特定するための情報(例えば、二次元コード)を第三者がダウンロードできるように構成してもよい。この場合、ステップS1における、お客様から特定の香りを示す情報の入力を受け付けるステップは、お客様又はお客様以外の他人によって生成され、データベースDBに登録された芳香剤を特定するための情報を取得したお客様から、当該情報の入力を受け付けることを含む。お客様は、他人によって生成された芳香剤(「第1芳香剤」の一例)に基づいて、これに、異なる芳香原液を混合して、新たな芳香剤(「第2芳香剤」の一例)を更に提供するように構成してもよい。
【0058】
このような方法によれば、知り合いや著名人によって生成され、公開された芳香剤と同一又は類似の芳香剤を生成することが可能になるから、お客様が所望する特定の香りを提供することが可能になる。
【0059】
なお、データベースDBは、芳香製品の提供業者によって生成された芳香剤をデータベースDBに登録するとともに、その情報を、インターネット上に公開し、第三者がアクセスできるように構成してもよい。芳香製品の提供業者は、例えば、著名な香水、金木犀、桃等、知られた香りを模した香りをデータベースDBに登録し、その香りを特定する名称等と共に公開してもよい。この場合、ステップS1における、お客様から特定の香りを示す情報の入力を受け付けるステップは、芳香製品の提供業者によって生成され、データベースDBに登録された芳香剤を特定するための情報を取得したお客様から、当該情報の入力を受け付けることを含む。更に、データベースDBは、第三者がインターネット上で検索できるように構成してもよい。
【0060】
このような方法によれば、知られた香りと同一又は類似の芳香剤を生成することが可能になるから、お客様が所望する特定の香りを提供することが可能になる。
【0061】
[第3変形例]
データベースDBは、登録された香りが第三者に使用された回数を集計し、ランキング表示するように構成してもよい。
【0062】
このような方法によれば、人気の高い香りと同一又は類似の芳香剤を生成することが可能になるから、お客様が所望する特定の香りを提供することが可能になる。
【0063】
その他、本発明は、さまざまな変形が可能である。たとえば、当業者の通常の創作能力の範囲内で、ある実施形態、変形例における一部の構成要素を、他の知られた技術に置換することができる。
【符号の説明】
【0064】
10 提供装置、12 入出力装置、14 格納容器、16 吐出装置、18 制御装置、20 混合部、22 印刷装置、24 吸着部、DB データベース、F1 第1芳香剤、F2 第2芳香剤、P 紙葉類、P1 第1領域、P2 第2領域、Q1 第1情報、Q2 第2情報