(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-16
(45)【発行日】2024-05-24
(54)【発明の名称】破断用ラベル
(51)【国際特許分類】
B65D 81/34 20060101AFI20240517BHJP
G09F 3/00 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
B65D81/34 U
G09F3/00 Q
(21)【出願番号】P 2020095998
(22)【出願日】2020-06-02
【審査請求日】2023-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】313004403
【氏名又は名称】株式会社フジシール
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】室山 健一
(72)【発明者】
【氏名】池田 雅彦
(72)【発明者】
【氏名】巽 衣理奈
【審査官】宮崎 基樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-176805(JP,A)
【文献】特開2009-234626(JP,A)
【文献】特開2011-201571(JP,A)
【文献】特表2011-524610(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 81/34
G09F 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ波処理用包装体の被着フィルムに貼着される破断用ラベルであって、
中央層と、
前記中央層の一方側に積層された貼着剤層と、
前記中央層の、前記貼着剤層とは反対側に位置する遮光部とを備え、
前記中央層は、前記貼着剤層との積層方向において、互いに積層されたフィルム状の基材層および導電体層を含み、
前記導電体層には、前記積層方向に前記導電体層を貫通するスリットが形成されており、
前記遮光部は、融点が200℃以上の樹脂成分を含む樹脂組成物からなる、樹脂層を有して
おり、
前記遮光部は、前記樹脂層のみからなる、破断用ラベル。
【請求項2】
前記中央層と前記遮光部との間に積層され、これらを互いに接着する接着層をさらに備え、
前記積層方向から見て、前記接着層は、前記スリットの幅方向において前記スリットから離間して位置している、請求項1に記載の破断用ラベル。
【請求項3】
前記基材層から見て、前記導電体層は、貼着剤層側に積層されており、
前記積層方向から見て、前記遮光部は、前記スリットの幅方向において前記スリットから離間して位置している、請求項1または請求項2に記載の破断用ラベル。
【請求項4】
前記積層方向から見て、前記スリットは直線状に延びており、
前記積層方向から見て、前記スリットの延びる方向と交差する方向において、前記スリットからから遠ざかるにつれて、前記スリットの延びる方向における幅寸法が大きくなる、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の破断用ラベル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、破断用ラベルに関する。
【背景技術】
【0002】
破断用ラベルの構成を開示した文献として、特許第5621127号公報(特許文献1)がある。特許文献1に開示された破断用ラベルは、ラベル基材と、貼着剤層とを有している。ラベル基材には、導電体層が積層されている。貼着剤層は、前記ラベル基材の裏面に設けられている。前記貼着剤層が設けられた範囲内において前記導電体層にスリット部が形成されている。
【0003】
上記破断用ラベルを貼着した包装体をマイクロ波に曝すことにより、スリット部の形状に沿った切れ目が被着フィルムに形成される。これは、マイクロ波に曝されると導電体層の至るところで渦電流が発生し、生じた電流がエッジランナウェイ現象により導電体層のスリット部(導電体層の側端面が対向した部分)に集まってスパークを起こし、このスパークがスリット部を通じて被着フィルムに作用して、被着フィルムにスリット部と略同じ形状の切れ目が形成されるもの、または、上記電流によってスリット部付近が高温に発熱することにより被着フィルムが溶融などするものと推察されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された破断用ラベルにおいて、導電体層のスリット部にスパークが発生した後に破断用ラベルがさらにマイクロ波に曝されると、破断用ラベルのうちスリット部から離間した位置において、過剰なクラックが形成される場合がある。これにより、破断用ラベルの外観が変化し、美観を損なう場合がある。
【0006】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、マイクロ波に曝されたときの外観の変化を抑制できる破断用ラベルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に基づく破断用ラベルは、マイクロ波処理用包装体の被着フィルムに貼着される。破断用ラベルは、中央層と、貼着剤層と、遮光部とを備えている。貼着剤層は、中央層の一方側に積層されている。中央層は、貼着剤層との積層方向において、互いに積層されたフィルム状の基材層および導電体層を含んでいる。導電体層には、積層方向に導電体層を貫通するスリットが形成されている。遮光部は、中央層の、貼着剤層とは反対側に位置している。遮光部は、融点が200℃以上の樹脂成分を含む樹脂組成物からなる樹脂層を有している。
【0008】
本発明の一形態における破断用ラベルは、接着層をさらに備えている。接着層は、中央層と遮光部との間に積層され、これらを互いに接着する。積層方向から見て、接着層は、スリットの幅方向においてスリットから離間して位置している。
【0009】
本発明の一形態においては、基材層から見て、導電体層が、貼着剤層側に積層されている。積層方向から見て、遮光部は、スリットの幅方向においてスリットから離間して位置している。
【0010】
本発明の一形態においては、積層方向から見て、スリットが直線状に延びている。破断用ラベルは、積層方向から見て、スリットの延びる方向と交差する方向においてスリットからから遠ざかるにつれて、スリットの延びる方向における幅寸法が大きくなる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の破断用ラベルによれば、マイクロ波処理用包装体の被着フィルムに貼着された状態において、マイクロ波に曝されたときの外観の変化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態1に係る破断用ラベルが、マイクロ波処理用包装体の被着フィルムに貼着された状態を示す斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態1に係る破断用ラベルが、マイクロ波処理用包装体の被着フィルムに貼着された状態を示す平面図である。
【
図3】
図2の破断用ラベルおよび被着フィルムをIII-III線矢印方向から見た模式的な断面図である。
【
図4】本発明の実施形態1に係る破断用ラベルが、マイクロ波処理用包装体の被着フィルムに貼着された状態において、さらに当該マイクロ波処理用包装体がマイクロ波によって処理された後の状態の一例を示す模式的な断面図である。
【
図5】本発明の実施形態2に係る破断用ラベルを示す模式的な断面図である。
【
図6】本発明の実施形態3に係る破断用ラベルを示す模式的な断面図である。
【
図7】本発明の実施形態3の変形例に係る破断用ラベルを示す模式的な断面図である。
【
図8】本発明の実施形態3の変形例に係る破断用ラベルの製造方法において、基材層上に剥離層を形成した状態を示す模式的な断面図である。
【
図9】本発明の実施形態3の変形例に係る破断用ラベルの製造方法において、剥離層および基材層上に、接着層を介して遮光部を積層した状態を示す模式的な断面図である。
【
図10】本発明の実施形態3の変形例に係る破断用ラベルの製造方法において、接着層および遮光部に、除去用スリットを形成した状態を示す模式的な断面図である。
【
図11】本発明の実施形態3の変形例に係る破断用ラベルの製造方法において、積層方向に交差する方向において除去用スリットの内側に位置する部材を除去した状態を示す模式的な断面図である。
【
図12】本発明の実施形態4に係る破断用ラベルを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の各実施形態に係る破断用ラベルについて図を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
【0014】
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1に係る破断用ラベルが、マイクロ波処理用包装体の被着フィルムに貼着された状態を示す斜視図である。
図2は、本発明の実施形態1に係る破断用ラベルが、マイクロ波処理用包装体の被着フィルムに貼着された状態を示す平面図である。
【0015】
図1および
図2に示すように、本発明の実施形態1に係る破断用ラベル10は、マイクロ波処理用包装体1の被着フィルム2に貼着される。具体的には、破断用ラベル10は、被着フィルム2を挟んでマイクロ波処理用包装体1の内部空間と対向するように、被着フィルム2に貼着される。マイクロ波処理用包装体1とは、マイクロ波によって処理される電子レンジ用食品などを収容するための包装体である。
【0016】
マイクロ波処理用包装体1は、被着フィルム2を備えているものであれば特に限定されない。
図1および
図2には、マイクロ波処理用包装体の一例を示している。マイクロ波処理用包装体1は、被着フィルム2の他に、たとえばカップケース状の容器3を有している。
【0017】
被着フィルム2は、単一の樹脂フィルムまたは複数の樹脂フィルムが互いに積層された積層フィルムである。被着フィルム2は、容器3の開口部を封止するように設けられている。被着フィルム2は、いわゆるトップシートである。容器3は、たとえば、ポリプロプレン(PP)などの合成樹脂により成形されている。容器3は、皿状であってもよい。なお、被着フィルム2は、包装体(例えば、食品などを収容して樹脂成形品からなる蓋材が嵌着された蓋材付き容器)を密封状に包装する熱収縮性フィルムまたは自己伸縮性フィルム等の樹脂フィルムであってもよい。
【0018】
図2に示すように、破断用ラベル10は、平面視したときに(被着フィルム2と向かい合う方向からみたときに、あるいは、後述する積層方向から見たときに)、略矩形状の外形を有している。平面視において、破断用ラベル10の角部は、丸みを帯びている。
【0019】
図3は、
図2の破断用ラベルおよび被着フィルムをIII-III線矢印方向から見た模式的な断面図である。
図3に示すように、破断用ラベル10は、基材層11および導電体層12を含む中央層10Cと、貼着剤層13と、遮光部14と、接着層15とを備えている。貼着剤層13は、中央層10Cの一方側に積層されている。遮光部14は、中央層10Cの、貼着剤層13側とは反対側に位置している。
【0020】
中央層10Cでは、中央層10Cと貼着剤層13との積層方向において、基材層11および導電体層12が互いに積層されている。本実施形態においては、基材層11から見て、導電体層12が、貼着剤層13側に積層されている。これにより、後述するようにマイクロ波に曝されたときに、破断用ラベル10の外観が変化することをより抑制できる。なお、導電体層12は、基材層11から見て、遮光部14側に積層されていてもよい。
【0021】
基材層11は、フィルム状である。基材層11を構成する材料は特に限定されない。基材層11は、たとえば、PPまたはポリエチレンテレフタラート(PET)などからなる合成樹脂フィルム、合成紙、互いに異なる材料で構成された複数の層が互いに積層することで形成された多層フィルムであってもよい。本実施形態において、基材層11は、厚さ方向(上記積層方向)に連続した単一の合成樹脂フィルムからなる。
【0022】
基材層11の厚さは、たとえば10μm以上100μm以下である。また、基材層11には、厚さ方向(上記積層方向)に基材層11を貫通する第1連続スリット11Sが形成されている。第1連続スリット11Sは、設けられていなくてもよい。第1連続スリット11Sについては後述する。
【0023】
導電体層12は、上述のように基材層11の一方側に積層されている。本実施形態において、導電体層12は、第1連続スリット11Sを除く基材層11の一方側の表面全体にわたって積層されている。
【0024】
導電体層12を構成する材料は、導電性を有するものであれば特に限定されない。導電体層12は、たとえば、アルミニウム、ニッケルもしくはクロムなどの金属、合金、または金属酸化物などで構成される。
【0025】
導電体層12の厚さは、たとえば0.005μm以上、好ましくは0.01μm、より好ましくは0.015μm以上、さらに好ましくは0.04μm以上であり、たとえば30μm以下、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下、さらに好ましくは1μm以下、最も好ましくは0.08μm以下である。
【0026】
導電体層12は、蒸着により基材層11上に設けてもよいし、箔状の導電体層12を基材層11に接着させてもよい。導電体層12を構成する材料を含むインキを基材層11上に塗布し、硬化させることにより、基材層11上に導電体層12を設けてもよい。
【0027】
導電体層12には、積層方向に導電体層12を貫通するスリット12Sが形成されている。以下、本段落においては、積層方向から見たときのスリット12Sについて説明する。スリット12Sの形状は特に限定されないが、本実施形態においては、
図2に示すように、スリット12Sは直線状に延びている。スリット12Sは、破断用ラベル10の中央に位置している。スリット12Sは、略矩形状の破断用ラベル10の外周縁のうちの短辺に平行に延びている。スリット12Sは、破断用ラベル10の外周縁より内側に位置している。
【0028】
スリット12Sのスリット幅は、たとえば、1.0mm以下であり、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.2mm以下である。
【0029】
なお、本実施形態において、上述した第1連続スリット11Sは、
図3に示すように、積層方向においてスリット12Sと連続するように設けられている。第1連続スリット11Sは、スリット12Sとスリット幅が実質的に同一であり、また、積層方向から見たときのスリットの延びる長さも、スリット12Sと実質的に同一である。
【0030】
図3に示すように、本実施形態において、貼着剤層13は、導電体層12の、基材層11とは反対側に積層されている。具体的には、貼着剤層13は、スリット12Sを除く導電体層12の積層方向における一方側の表面全体にわたって積層されている。
【0031】
貼着剤層13としては、室温下で被着フィルム2に貼着する粘着性を有し、その粘着性が長時間持続しているものが好ましい。貼着剤層13を構成する材料としては、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、シリコーン系樹脂、または、ウレタン系樹脂などが挙げられる。貼着剤層13の厚さは、たとえば10μm以上30μm以下である。
【0032】
本実施形態において、貼着剤層13には、積層方向に貼着剤層13を貫通する第2連続スリット13Sが形成されている。第2連続スリット13Sは、設けられていなくてもよい。第2連続スリット13Sは、積層方向においてスリット12Sと連続するように設けられている。第2連続スリット13Sは、スリット12Sとスリット幅が実質的に同一であり、また、積層方向から見たときのスリット延びる長さも、スリット12Sと実質的に同一である。
【0033】
上記のように、本実施形態においては、スリット12Sが設けられた導電体層12が、基材層11上に設けられることで中央層10Cが構成され、この中央層10Cが、貼着剤層13を介して、被着フィルム2に接合されている。これにより、破断用ラベル10が貼着されたマイクロ波処理用包装体1(およびこれに収容された内容物)をマイクロ波で処理すると、スリット12S内でスパークが発生する。このスパークによる熱が破断用ラベル10の積層方向に伝わり、被着フィルム2にも伝わる。被着フィルム2に伝わった熱によって被着フィルム2にクラックが生じる。このクラックがマイクロ波処理用包装体1に収容された内容物から生じる蒸気を逃がす通蒸用開口として機能する。また、破断用ラベル10を被着フィルム2から剥離しようとした時に、被着フィルム2に生じたクラックを起点として、マイクロ波処理用包装体1を開封することもできる。以下、このクラックが発生するメカニズムについて、具体的に説明する。
【0034】
図4は、本発明の実施形態1に係る破断用ラベルが、マイクロ波処理用包装体の被着フィルムに貼着された状態において、さらに当該マイクロ波処理用包装体がマイクロ波によって処理された後の状態の一例を示す模式的な断面図である。
図4においては、破断用ラベル10および被着フィルム2を
図3と同様の断面視にて図示している。
【0035】
図4に示すように、電子レンジによりマイクロ波処理用包装体1およびその内容物がマイクロ波で処理されると、被着フィルム2には、被着フィルム2を貫通するクラックCが生じる。クラックCは、破断用ラベル10における積層方向から見てスリット12Sとほぼ重なる位置に発生する。
【0036】
マイクロ波処理用包装体1がマイクロ波に曝されると、これに貼着された破断用ラベル10の導電体層12に渦電流が発生する。この渦電流がエッジランナウェイ現象によりスリット12S介して互いに対向する導電体層12の端面に集まる。導電体層12の端面に渦電流が集まることで、導電体層12の端面同士の間(すなわちスリット12S)でスパークが生じる。このスパークによって発生した熱が、破断用ラベル10の積層方向に伝わる。この熱が、貼着剤層13を介して被着フィルム2に伝わることで、被着フィルム2の一部が溶融して、上記クラックCが発生する。これにより、被着フィルム2に通蒸用開口が形成される。
【0037】
また、破断用ラベル10においては、破断用ラベル10の積層方向に伝わる上記の熱により、積層方向から見てスリット12Sと重なる位置に、破断用ラベル10全体を貫通する貫通孔が形成される。これにより、クラックCおよび当該貫通孔は、マイクロ波処理用包装体1に収容された内容物に含まれる水分が蒸発することで発生する蒸気を逃すことができる。本実施形態においては、第1連続スリット11Sおよび第2連続スリット13Sが形成されているため、当該蒸気を逃がしやすくすることができる。
【0038】
しかしながら、一方で、上記スパークが発生した後においても、導電体層12には渦電流が流れ続ける。この渦電流により、導電体層12においてスリット12Sから離れた位置において電子が集中する場合がある。電子が集中したこの場所で、小さなスパークが発生する。スリット12Sから離れた場所で発生した小さなスパークによる熱が、積層方向に伝わることで、基材層11、または基材層11および導電体層12の両方に、過剰クラックECが発生する。このため、過剰クラックECは、積層方向から見て、スリット12Sから離間して位置する。過剰クラックECは、
図4に示すように、基材層11を貫通するように形成される場合がある。
【0039】
本実施形態においては、基材層11(中央層10C)を貫通する過剰クラックECが、以下に説明する遮光性を有する遮光部14によって、遮光部14側から視認されないようにすることができる。さらには、遮光部14においては、後述するように、積層方向に貫通する過剰クラックECの発生が抑制されている。このため、本実施形態に係る破断用ラベル10は、マイクロ波に曝されたときの外観の変化を抑制できる。
【0040】
図3に示すように、遮光部14は、中央層10Cの、貼着剤層13とは反対側に位置している。本実施形態において、遮光部14は、積層方向から見たときに、遮光部14の外周縁が基材層11(中央層10C)の外周縁と重なるように、位置している。
【0041】
遮光部14は、融点が200℃以上の樹脂成分を含む樹脂組成物からなる樹脂層を有している。これにより、遮光部14の耐熱性が向上して、
図4に示すように遮光部14において積層方向に貫通する過剰クラックECの発生を抑制できる。樹脂層の融点は、220℃以上が好ましく、250℃以上がより好ましい。上記融点の上限は特に限定されないが、上記融点はたとえば300℃以下程度であればよい。なお、上記融点とは、示差走査熱量測定(DSC)により測定した融解温度(吸熱ピーク温度)をいう。また、上記樹脂成分の比熱は特に限定されないが、上記樹脂組成物は、たとえば、DSCにより測定した比熱が1.0J/g・℃以上3.0J/g・℃以下である。
【0042】
上記樹脂成分としては、たとえば、ポリエチレンテレフタラート(PET)またはナイロンなどが挙げられる。PETは融点がおおよそ250℃であり、ナイロンは融点がおおよそ220℃であるため、遮光部14の耐熱性を向上することができる。樹脂成分がPETである場合には、樹脂層は、東洋紡社製のクリスパー(登録商標)またはカミシャイン(登録商標)などの発泡PET系樹脂フィルムであることが好ましい。これにより、樹脂層が白色になり、樹脂層自体に遮光性を付与することができる。樹脂成分がナイロンである場合は、樹脂層としては、無延伸6ナイロンフィルムなどが挙げられ、具体的には、レイファン(登録商標)(融点220℃)が挙げられる。
【0043】
また、上記樹脂組成物がさらに酸化チタン(TiO2)などからなる白色顔料を含んでいることにより、樹脂層自体が遮光性を有していてもよい。遮光部14は、樹脂層の表面に白色等の遮光性を有する印刷層を形成したものであってもよい。
【0044】
遮光部14は、遮光部14において貫通する過剰クラックEC発生抑制の観点から、基材層11と同じ厚さである、または、基材層11より厚いことが好ましい。遮光部14に含まれる樹脂層の厚さ(遮光部14が樹脂層のみからなる場合には遮光部14の厚さ)は、20μm以上であることが好ましく、30μm以上であることがより好ましく、40μm以上であることがさらに好ましく、50μm以上であることが最も好ましい。遮光部14に含まれる樹脂層の厚さ(遮光部14が樹脂層のみからなる場合には遮光部14の厚さ)が20μm以上であれば、遮光部14の耐熱性が向上して、積層方向に貫通する過剰クラックECの発生を抑制できる。また、樹脂層の厚みそのものによって、過剰クラックECが遮光部14を貫通することを抑制できる。また、破断用ラベル10の取扱性の観点から、遮光部14に含まれる樹脂層の厚さは、たとえば100μm以下である。
【0045】
遮光部14には、積層方向に遮光部14を貫通する遮光部開口部14Aが形成されている。積層方向から見て、遮光部開口部14Aはスリット12Sと重なるように位置している。遮光部開口部14Aは、第1連続スリット11Sおよび第2連続スリット13Sと同様に機能する。すなわち、遮光部開口部14Aが形成されていることにより、マイクロ波処理用包装体1の内部で発生した蒸気を逃がしやすくすることができる。
【0046】
このため、遮光部14は、積層方向から見て、実質的にスリット12Sと重ならないように位置している。なお、本実施形態において、遮光部開口部14Aは、スリット状である。遮光部開口部14Aは、積層方向から見て、スリット12Sと実質的に同一の形状であって、スリット12Sと実質的に同一の位置に位置している。
【0047】
接着層15は、中央層10Cと遮光部14との間に積層され、これらを互いに接着する。本実施形態において、接着層15は、積層方向から見たときに、接着層15の外周縁が中央層10Cの外周縁と重なるように位置している。
【0048】
接着層15としては、たとえば、樹脂系溶剤型接着剤、樹脂系エマルジョン接着剤、ホットメルト接着剤または紫外線硬化型接着剤の、硬化物が挙げられる。接着層15としては、従来公知の印刷機を用いて基材層11上に設けることができるため、ホットメルト接着剤の硬化物が好ましい。
【0049】
接着層15の厚さは、遮光部14における過剰クラックEC発生抑制の観点からは比較的厚いことが好ましく、たとえば1μm以上50μm以下である。
【0050】
接着層15には、積層方向に接着層15を貫通する接着層開口部15Aが形成されている。積層方向から見て、接着層開口部15Aはスリット12Sと重なるように位置している。接着層開口部15Aは、第1連続スリット11Sおよび第2連続スリット13Sと同様に機能する。すなわち、接着層開口部15Aが形成されていることにより、マイクロ波処理用包装体1の内部で発生した蒸気を逃がしやすくすることができる。
【0051】
このため、接着層15は、積層方向から見て、実質的にスリット12Sと重ならないように位置している。なお、本実施形態において、接着層開口部15Aは、スリット状である。接着層開口部15Aは、積層方向から見て、スリット12Sと実質的に同一の形状であって、スリット12Sと実質的に同一の位置に位置している。
【0052】
以下、本発明の実施形態1に係る破断用ラベルの実験例について説明する。本実験例においては、後述する各実施例および各比較例に係る破断用ラベルを貼着した被覆フィルムを備えるマイクロ波処理用包装体を、マイクロ波で処理したときに、積層方向から見てスリットから離間した位置において、遮光部(樹脂層)にクラックが発生したか否かについて確認した。
【0053】
各実施例および各比較例においては、マイクロ波処理用包装体として、ポリプロピレン製カップケースの開口部を、被着フィルムで封止したものを用いた。被着フィルムとしては、25μmのPETフィルムと、30μmの無延伸ポリプロピレン(CPP)とを互いに積層した積層フィルムを用いた。マイクロ波処理条件は、内部に水170gを封入したマイクロ波処理用包装体を、電子レンジ(パナソニック社製、NE-A302)内部の中央に載置した状態で、定格高周波出力を600W、処理時間を20秒として、処理した。
【0054】
実施例1に係る破断用ラベルは、積層方向から見て、導電体層のスリットの長さを16mm、スリット幅を0.2mmとした。また、積層方向から見て、スリットの延びる方向における破断用ラベルの長さを20mm、スリットの延びる方向に直交する方向における破断用ラベルの長さを45mmとした。また、角部の曲率半径を0.5mmとした。
【0055】
実施例1においては、基材層として厚さ50μmのポリエチレンテレフタラート(PET)フィルムの、一方側の面に、導電体層としてアルミニウム蒸着層、および、貼着剤層が設けられた、市販の蒸着ポリエチレンテレフタラート(PET)フィルム(リンテック社製)を使用した。
【0056】
さらに、遮光部を、厚さ50μmの発泡PETフィルム(東洋紡社製、クリスパー(登録商標))からなる白色の樹脂層とした。また、接着層を、厚さ20μmの、ホットメルト接着剤の硬化物とした。
【0057】
実施例2に係る破断用ラベルにおいては、遮光部を、厚さ50μmの発泡PETフィルム(東洋紡社製、カミシャイン(登録商標))からなる白色の樹脂層とした。それ以外の構成については、実施例1と同様である。以下に記載の各実施例および各比較例についても、遮光部およびこれに対応する部材以外の構成については、実施例1と同様である。
【0058】
実施例3に係る破断用ラベルにおいては、遮光部を、白色顔料(TiO2)を含有する厚さ50μmのPETフィルム(東レ社製)からなる白色の樹脂層とした。
【0059】
比較例1に係る破断用ラベルについては、遮光部を、厚さ60μmの発泡ポリプロピレンフィルム(ユポ・コーポレーション社製)からなる白色の樹脂層とした。
【0060】
比較例2に係る破断用ラベルにおいては、実施例1における遮光部に代えて、厚さ50μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムからなる透明の樹脂層を設けた。
【0061】
下記表1に本実験例の結果を示す。なお、下記表1においては、各実施例および各比較例で使用した樹脂層の、示差走査熱量測定(DSC)により測定した融解温度(吸熱ピーク温度)および比熱を併せて示している。
【0062】
【0063】
表1に示すように、実施例1~3に係る破断用ラベルにおいては、樹脂層が、融点が200℃以上の樹脂成分を含む樹脂組成物からなる。これらの実施例1~3に係る破断用ラベルにおいては、積層方向から見てスリットから離間した位置において、樹脂層を貫通する過剰クラックが発生しなかった。このため、遮光部による、基材層に生じる過剰クラックの隠蔽性がほぼ維持された。このように、融点が200℃以上の樹脂成分を含む樹脂組成物からなる樹脂層を有している遮光部を備える破断用ラベルは、マイクロ波に曝された時の外観の変化を抑制できることが確認された。
【0064】
一方、比較例1および2に係る破断用ラベルにおいては、樹脂層が、融点が200℃未満の樹脂成分を含む樹脂組成物からなる。これらの各比較例に係る破断用ラベルにおいては、積層方向から見てスリットから離間した位置において、樹脂層に貫通過剰クラックが発生した。このため、比較例1においては、遮光部により、基材層に生じる過剰クラックの隠蔽性が維持できなかった。また、比較例2に係る破断用ラベルは遮光部を備えていないため、基材層に生じる過剰クラックを隠蔽できていなかった。仮に比較例2における樹脂層に白色顔料を添加するなどして遮光性を付与したとしても、比較例2における樹脂層にはこれを貫通する過剰クラックが生じるため、基材層(中央層)に生じるクラックの隠蔽性は維持されないものと推察される。
【0065】
上記のように、本発明の実施形態1に係る破断用ラベル10においては、遮光部14は、中央層10Cの、貼着剤層13とは反対側に位置しており、かつ、融点が200℃以上の樹脂成分を含む樹脂組成物からなる、樹脂層を有している。
【0066】
これにより、本実施形態に係る破断用ラベル10は、マイクロ波処理用包装体1の被着フィルム2に貼着された状態において、マイクロ波に曝されたときの外観の変化を抑制できる。
【0067】
(実施形態2)
以下、本発明の実施形態2に係る破断用ラベルについて説明する。本発明の実施形態2に係る破断用ラベルは、接着層の構成が、本発明の実施形態1に係る破断用ラベル10と異なる。このため、本発明の実施形態1に係る破断用ラベルと同様の構成については説明を繰り返さない。
【0068】
図5は、本発明の実施形態2に係る破断用ラベルを示す模式的な断面図である。
図5においては、破断用ラベルを
図3と同様の断面視にて図示している。
【0069】
図5に示すように、実施形態2に係る破断用ラベル20においては、積層方向から見て、接着層25は、スリット12Sの幅方向においてスリット12Sから離間して位置している。すなわち、本実施形態においては、接着層開口部25Aの幅寸法(スリット12Sのスリット幅方向における、接着層開口部25Aの寸法)が、スリット12Sの幅寸法より大きくなるように形成されている。
【0070】
これにより、積層方向から見てスリット12Sと重なる位置において、スパークの熱によって接着層25が過剰に溶融して、スパークの熱によって破断用ラベル20に形成される貫通孔を塞ぐことを抑制できる。ひいては、破断用ラベル20において、マイクロ波処理によって形成される貫通孔をより確保しやすくなり、蒸気が当該貫通孔からより逃げやすくなる。
【0071】
また、スリット12Sにおいて発生するスパークの熱が、接着層25を介して遮光部14に伝わりにくくなる。これにより、遮光部14における過剰クラックの発生をさらに抑制できる。
【0072】
さらに、積層方向から見て、接着層25をスリット12Sからより離間させるという観点から、接着層25は、スリット12Sの幅方向においてスリット12Sと並んで位置していないことが好ましい。あるいは、積層方向から見て、接着層25は、スリット12Sの延びる方向において、スリット12Sと並んで位置していないことが好ましい。本発明の実施形態2に係る破断用ラベル20においては、接着層25はスリット12Sから離間した、ラベル幅方向両端部(すなわち、積層方向から見て、スリット12Sが延びる方向に直交する方向における、破断用ラベル20の両端部)にのみに形成されており、その両端部の接着層25の間の領域は、基材層11(中央層10C)と遮光部14とは接着されていない。すなわち、接着層開口部25Aは、積層方向から見て、スリット12Sが延びる方向において破断用ラベル20の一方端から他方端まで連続して形成されている。
【0073】
(実施形態3)
以下、本発明の実施形態3に係る破断用ラベルについて説明する。本発明の実施形態3に係る破断用ラベルは、遮光部の構成が、本発明の実施形態2に係る破断用ラベル20と異なる。このため、本発明の実施形態2に係る破断用ラベルと同様の構成については説明を繰り返さない。
【0074】
図6は、本発明の実施形態3に係る破断用ラベルを示す模式的な断面図である。
図6においては、破断用ラベルを
図3と同様の断面視にて図示している。
【0075】
図6に示すように、実施形態3に係る破断用ラベル30においては、積層方向から見て、遮光部34が、スリット12Sの延びる方向全体にわたって幅方向においてスリット12Sから離間して位置している。すなわち、本実施形態においては、遮光部開口部34Aの幅寸法(スリット12Sのスリット幅方向における、遮光部開口部34Aの寸法)が、スリット12Sの幅寸法より大きくなるように形成されている。
【0076】
これにより、破断用ラベル30において、マイクロ波処理によって形成される貫通孔をより確保しやすくなり、蒸気が当該貫通孔からより逃げやすくなる。
【0077】
また、実施形態3に係る破断用ラベル30は、以下に説明するように剥離層をさらに備えていてもよい。
図7は、本発明の実施形態3の変形例に係る破断用ラベルを示す模式的な断面図である。
図7においては、破断用ラベルを
図6と同様の断面視にて図示している。
【0078】
図7に示すように、本発明の実施形態3の変形例に係る破断用ラベル30aは、剥離層36aをさらに備えている。剥離層36aは、基材層11の接着層25側に積層されている。剥離層36aは、たとえばシリコーン樹脂で構成されている。
【0079】
剥離層36aは、積層方向から見て、接着層開口部25Aおよび遮光部開口部34Aと重なるように位置している。また、積層方向から見て接着層25のうち接着層開口部25Aに面する部分と、基材層11(中央層10C)との間には、
図7に示すように剥離層36aの一部が位置してもよいし、位置していなくてもよい。
図7においては、遮光部開口部34Aの幅寸法と接着層開口部25Aの幅寸法が同じであり、かつ、両幅寸法が剥離層36aの幅寸法(スリット12Sのスリット幅方向における、剥離層36aの寸法)より小さいが、遮光部開口部34Aの幅寸法が剥離層36aの幅寸法よりも小さく、かつ、接着層開口部25Aの幅寸法が剥離層36aの幅寸法よりも大きくてもよい。また、剥離層36aは、積層方向から見てスリット12Sと重ならないように位置している。すなわち、剥離層36aには、積層方向から見てスリット12Sと重なる剥離層スリット36aSが形成されている。
【0080】
本変形例に係る破断用ラベル30aは、剥離層36aを備えているため容易に製造することができる。以下、本変形例に係る破断用ラベル30aの製造方法の一例について説明する。
【0081】
図8は、本発明の実施形態3の変形例に係る破断用ラベルの製造方法において、基材層上に剥離層を形成した状態を示す模式的な断面図である。
図8に示すように、基材層11、導電体層12および貼着剤層13が互いに積層された積層体を予め準備する。このとき、当該積層体にスリットは形成されていない。このように準備された上記積層体のうちの一方の表面に位置する基材層11(中央層10C)上に剥離層36aを設ける。
【0082】
図9は、本発明の実施形態3の変形例に係る破断用ラベルの製造方法において、剥離層および基材層上に、接着層を介して遮光部を積層した状態を示す模式的な断面図である。
図9に示すように、剥離層36aの全体を覆うように、剥離層36a上および基材層11(中央層10C)上に、接着層25を介して遮光部34を積層する。
【0083】
このとき、接着層25がホットメルト接着剤により形成される場合には、剥離層36aの全体を覆うように剥離層36a上および基材層11(中央層10C)上に、上記ホットメルト接着剤を塗布した後、このホットメルト接着剤上に遮光部34を貼り付けることにより、接着層25および遮光部34を積層させてもよい。あるいは、予め接着層25が積層された遮光部34を、剥離層36a上および基材層11(中央層10C)上に貼り付けてもよい。
【0084】
図10は、本発明の実施形態3の変形例に係る破断用ラベルの製造方法において、接着層および遮光部に、除去用スリットを形成した状態を示す模式的な断面図である。
【0085】
図10に示すように、積層方向から見て剥離層36aの端縁より内側または端縁と重なる位置において、遮光部34および接着層25に除去用スリット37aSを形成する。なお、除去用スリット37aSは、遮光部34から基材層11(中央層10C)の一部にまで形成されていてもよい。除去用スリット37aSは、積層方向から見たときに、破断用ラベル30aの一方端から他方端まで延びるように形成することが好ましい(不図示)。
【0086】
図11は、本発明の実施形態3の変形例に係る破断用ラベルの製造方法において、積層方向に交差する方向において除去用スリットの内側に位置する部材を除去した状態を示す模式的な断面図である。
図10および
図11に示すように、積層方向から交差する方向から見て除去用スリット37aSの内側に位置する遮光部34および接着層25を除去する。このとき、接着層25のうち除去される部分は、剥離層36aとのみ接している。これにより、遮光部34の一部とともに接着層25の一部を剥離層36aから容易に剥離することができる。
【0087】
最後に、
図7および
図11に示すように、積層方向に互いに連続するスリット12S、第1連続スリット11S、第2連続スリット13Sおよび剥離層スリット36aSを形成する。このようにして、本変形例に係る破断用ラベル30aを容易に製造できる。
【0088】
(実施形態4)
以下、本発明の実施形態4に係る破断用ラベルについて説明する。本発明の実施形態4に係る破断用ラベルは、平面視したとき(すなわち、積層方向から見たとき)の外形形状が主に、本発明の実施形態1に係る破断用ラベルと異なる。このため、本発明の実施形態1に係る破断用ラベル10と同様の構成については、説明を繰り返さない。
【0089】
図12は、本発明の実施形態4に係る破断用ラベルを示す平面図である。
図12に示すように、破断用ラベル40は、積層方向から見て、スリット12Sの延びる方向と交差する方向において、スリット12Sからから遠ざかるにつれて、スリット12Sの延びる方向における幅寸法が大きくなる。
【0090】
これにより、マイクロ波を、積層方向から見たときのスリット12S近傍に集中させやすくなる。ひいては、積層方向から見てスリット12Sから離間した位置において過剰クラックが発生することをさらに抑制できる。また、スリット12S近傍の箇所においては、スパークによる熱が集中して、より確実に被着フィルムにクラックを形成することができる。
【0091】
上述した実施形態の説明において、組み合わせ可能な構成を相互に組み合わせてもよい。
【0092】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0093】
1 マイクロ波処理用包装体、2 被着フィルム、3 容器、10,20,30,30a,40 破断用ラベル、10C 中央層、11 基材層、11S 第1連続スリット、12 導電体層、12S スリット、13 貼着剤層、13S 第2連続スリット、14,34 遮光部、14A,34A 遮光部開口部、15,25 接着層、15A,25A 接着層開口部、36a 剥離層、36aS 剥離層スリット、37aS 除去用スリット。