IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ キヤノン電子株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-周辺装置 図1
  • 特許-周辺装置 図2
  • 特許-周辺装置 図3
  • 特許-周辺装置 図4
  • 特許-周辺装置 図5
  • 特許-周辺装置 図6
  • 特許-周辺装置 図7
  • 特許-周辺装置 図8
  • 特許-周辺装置 図9
  • 特許-周辺装置 図10
  • 特許-周辺装置 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-16
(45)【発行日】2024-05-24
(54)【発明の名称】周辺装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/65 20180101AFI20240517BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240517BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20240517BHJP
   G06F 9/4401 20180101ALI20240517BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
G06F8/65
H04N1/00 127Z
G06F3/12 330
G06F3/12 320
G06F3/12 387
G06F9/4401
G06F13/00
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020111958
(22)【出願日】2020-06-29
(65)【公開番号】P2022011072
(43)【公開日】2022-01-17
【審査請求日】2023-06-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000104652
【氏名又は名称】キヤノン電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 浩崇
【審査官】武田 広太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-024057(JP,A)
【文献】特開2006-092194(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0245037(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 8/65
H04N 1/00
G06F 3/12
G06F 9/4401
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットに接続された情報処理装置に接続されて動作する周辺装置であって、
接続された前記情報処理装置によって外部記憶装置として認識される記憶領域と、
前記記憶領域内に格納され、前記情報処理装置から起動可能な起動プログラムと、
前記記憶領域内に格納され、前記起動プログラムによって実行される制御プログラムおよび最新情報取得プログラムと
を備え、
前記情報処理装置によって前記起動プログラムが起動されると、
前記起動プログラムは、前記制御プログラムと前記最新情報取得プログラムを実行し、
前記最新情報取得プログラムは、前記インターネット上から前記制御プログラムの最新のソフトウェア情報を取得すると同時に、前記制御プログラムの現在のバージョン情報を取得することを特徴とする周辺装置。
【請求項2】
前記制御プログラムと前記最新情報取得プログラムとは、前記記憶領域に圧縮された状態で格納されていることを特徴とする請求項1に記載の周辺装置。
【請求項3】
前記起動プログラムは、前記記憶領域に圧縮されていない状態で格納されていることを特徴とする請求項2に記載の周辺装置。
【請求項4】
前記周辺装置のファームウェアが前記記憶領域に圧縮されていない状態で格納されており、
前記最新情報取得プログラムは、前記インターネット上から前記ファームウェアの最新のソフトウェア情報を取得すると同時に、前記ファームウェアの現在のバージョン情報を取得することを特徴とする請求項3に記載の周辺装置。
【請求項5】
前記最新情報取得プログラムは、前記最新のソフトウェア情報におけるバージョン情報と前記現在のバージョン情報とが一致しない場合に、前記情報処理装置が有するブラウザを起動して前記最新のプログラムを取得するためのWebページを表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の周辺装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に接続される周辺装置、特に、原稿の画像を読み取る画像読取装置または画像読取システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザーが、画像読取装置を制御するプログラムを、情報処理装置であるコンピュータにインストールせずに、画像読取装置を使用する方法として、特許文献1が提案されている。この特許では、ユーザーが、画像読取装置をコンピュータにUSBケーブルで接続すると、画像読取装置は、コンピュータによってUSBメモリとして認識される。USBメモリの中には、画像読取装置を制御するプログラムが入っており、この制御プログラムを介して、画像読取装置を使うことができる。
【0003】
また、この構成の場合、画像読取装置内で、制御プログラムの分メモリ容量が必要になる。
特許文献2では、制御プログラムを圧縮して格納しているので、圧縮した分必要なメモリ容量を小さくできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-24057号公報
【文献】特開2018-142170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
最近は、多くのプログラムが、自動でインターネット上から最新バージョンに関する情報を取得する機能、または最新プログラムを自動でダウンロード・更新する機能を備えている。
【0006】
特許文献2に記載の画像読取装置の制御プログラムにこの機能を載せると、制御プログラムのサイズが大きくなるため、その分解凍に時間がかかる。また、解凍後、制御プログラムは、起動時に画像読取装置の制御に関する準備処理を行うだけでなく、最新プログラムの情報取得も行うことになるので、情報取得にかかる時間分、起動が遅くなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の周辺装置は、上記の課題を鑑み、
インターネットに接続された情報処理装置に接続されて動作する周辺装置であって、
接続された前記情報処理装置によって外部記憶装置として認識される記憶領域と、
前記記憶領域内に格納され、前記情報処理装置から起動可能な起動プログラムと、
前記記憶領域内に格納され、前記起動プログラムによって実行される制御プログラムおよび最新情報取得プログラムと
を備え、
前記情報処理装置によって前記起動プログラムが起動されると、
前記起動プログラムは、前記制御プログラムと前記最新情報取得プログラムを実行し、
前記最新情報取得プログラムは、前記インターネット上から前記制御プログラムの最新のソフトウェア情報を取得すると同時に、前記制御プログラムの現在のバージョン情報を取得することを特徴とする
【発明の効果】
【0008】
本発明では、画像処理装置の制御プログラムと、最新プログラムの最新情報取得プログラムを独立して別々に起動するので、制御プログラムの起動は遅くならない。また、それぞれは圧縮されているので、メモリ容量も小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】画像読取システムの概略構成図。
図2】メモリ内のプログラム配置図。
図3】ハードウエアブロック図。
図4】プログラムブロック図。
図5】フォルダ500を示す図。
図6】ユーザインターフェース600。
図7】キャプチャアプリケーション319aの起動フローチャート。
図8】起動プログラム320の起動フロー。
図9】画像読取処理のフローチャート。
図10】情報通知ダイアログ。
図11】最新情報取得プログラム318起動フロー。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、一例である。したがって、本発明の技術的範囲は、この実施形態に限定されるものではない。
【0011】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る情報処理装置と周辺装置とからなる情報処理システムの概略構成図である。本実施形態のシステムは、情報処理装置であるコンピュータ100と、周辺装置であるスキャナ装置110(画像読取装置)とをUSBケーブル等の通信ケーブル101により接続した構成からなる。
【0012】
原稿(シート)を積載する給紙トレイ112が装置本体111に対してヒンジ部を介して開閉可能に支持されている。給紙トレイ112は、閉じた状態で原稿の給紙口113を覆い、開放された状態で積載面114に原稿が積載される。そして、給紙トレイ112に積載された複数枚の原稿は、フィードローラと分離パッドによって最も下の原稿から1枚ずつ搬送路に分離給送される。そして、給送された原稿は、搬送ローラ対により下流側に搬送される。原稿は、読取センサにより表裏の画像が読み取られ、その後、搬送ローラ対により排紙口116から排紙される。スキャナ装置110には、操作ボタン115が設けられており、ユーザーが、ボタンを押すと、前述の一連の動作が実行される。
【0013】
また、スキャナ装置110への電源供給は、USBバスパワーにより、コンピュータ100からUSBケーブルを介して行われる。
【0014】
また、スキャナ装置110は読み書き可能なディスクドライブとしてコンピュータに認識され、コンピュータ100から外付けの記憶装置(外部記憶装置)としてアクセスできる。この構成により、コンピュータ100は、読取設定の情報や制御指示情報を、スキャナ装置110とコンピュータ100の両方がアクセスできる領域(アクセス可能領域)に保存されている制御ファイルに書き込むと、スキャナ装置110は、その制御ファイルから、読取設定の情報や制御指示情報を、読み取り、その指示に従う。スキャナ装置110が読み取った画像についても、コンピュータ100は、アクセス可能領域を介して、取得できる。
【0015】
また、スキャナ装置110の記憶領域(ROM)213には、スキャナ装置110を制御するための制御プログラム319と、インターネットなどのネットワークを介して最新のプログラム情報を取得する最新情報取得プログラム318とが、圧縮されて記憶されている(図2)。
【0016】
また、この2つのプログラムを起動する起動プログラム320が圧縮されずに記憶されている。ユーザーが、コンピュータ100にスキャナ装置110を接続すると、スキャナ装置110は外部記憶装置として認識されるので、ファイル管理ソフト(例えば、MAC(登録商標) OSではFINDER、WINDOWS(登録商標) OSではエクスプローラー)で確認すると、起動プログラム320が確認できる。
【0017】
ユーザーがこの起動プログラム320を実行すると、起動プログラム320は、制御プログラム319と最新情報取得プログラム318を、コンピュータ100のハードディスク内の作業用領域にコピーし、展開し、実行する。ユーザーは、制御プログラム319を使ってスキャナ装置110を利用できる。制御プログラム319は終了するとき、自身を作業領域から削除する。本実施形態では、ユーザーは、コンピュータ100のハードディスクドライブに制御プログラム等のプログラムをインストールしなくても、スキャナ装置110を利用できる。
【0018】
また、スキャナ装置110のROM213には、スキャナ装置110の動作に必要なファームウェア321が圧縮されずに記憶されている。
【0019】
図3は、本実施形態においてコンピュータ100とスキャナ装置110のハードウエアブロック図である。図3において、コンピュータ100は、CPU201、ROM203、RAM204、ハードディスクドライブ202、USBインターフェース205を備えている。キーボード/マウス230とディスプレイ231は、CPU201に接続されている。
【0020】
コンピュータ100に電力が投入されると、CPU201は、ROM203からファームウェアを起動し、ハードディスクドライブ202から、例えば、WINDOWS OSが起動する。OSなどの必要なソフトウェアは、RAM204にロードされる。一方、スキャナ装置110は、CPU211、ROM213、RAM214、画像読み取り部216、USBコントローラ212、USBインターフェース215及び操作ボタン115を備えている。スキャナ装置110に電力が投入されると、CPU211は、ファームウェア321をROM213から起動する。
【0021】
図4は、コンピュータ100とスキャナ装置110のプログラムブロック図である。コンピュータ100のハードディスクドライブ202には、オペレーティングシステム301、ファイルシステム302、USBマスストレージドライバ303とUSBインターフェースドライバ304がインストールされている。
【0022】
スキャナ装置110には、スキャナドライバ310、制御プログラム319の一例であるキャプチャアプリケーション319a、最新情報取得プログラム318、起動プログラム320、制御ファイル315、USBディスクドライブインターフェース314とUSBマスストレージクラスインターフェース313が備えられている。
【0023】
スキャナドライバ310は、コンピュータ100とスキャナ装置110との通信を行うためのプログラムである。制御ファイル315を介してスキャナ装置110に制御指示情報を送る役割と、スキャンした画像をキャプチャアプリケーション319aに渡す役割を担っている。
【0024】
図5は、スキャナ装置110がUSBドライブとして認識され、ドライブレターを割り当てられたディスクドライブをファイル管理ソフトで開いたフォルダ500を示す図である。フォルダ500は読み書き可能なフォルダであり、制御ファイル315(ファイル名:Control.dat)と、起動プログラム320(ファイル名:CaptureApplication_launcher.exe)とが格納されている。
【0025】
キャプチャアプリケーション319aは、起動プログラム320によって起動されると、コンピュータ100の画面にスキャナ装置110のユーザインターフェース600を表示する(図6)。ユーザインターフェース600には、スキャン設定を行うためのプルダウンメニュー、ファイル名を入力するためのテキストボックス、スキャンボタン601、画面表示終了ボタン602、終了ボタン603が配置されている。
【0026】
スキャンボタン601は、画像の読み取りを開始させるための指示を発行するためのボタンである。画面表示終了ボタン602は、キャプチャアプリケーション319aを完全終了させず、ユーザインターフェース600を非表示化するボタンである。終了ボタン603は、キャプチャアプリケーション319aをRAMから開放して完全に終了させるボタンである。
【0027】
スキャン設定は、読み取りモード(図6では、白黒が選択されている。選択肢はカラーと白黒など)、用紙サイズ(図6では、A4が選択されている。選択肢はA4とレターなど)、解像度(図6では、300dpiが選択されている。選択肢は100dpiと300dpiなど)、読み取り面(図6では、両面が選択されている。選択肢は片面と両面)、ファイル名(図6では、test1が指定されている)がある。ユーザーがスキャンボタン601を押すと、キャプチャアプリケーション319a(CPU201)は、制御ファイル315にスキャン設定を書き込み、画像読み取り処理を開始する。
【0028】
図7は、コンピュータ100がスキャナ装置110を認識し、キャプチャアプリケーション319aを起動するまでのフローチャートである。コンピュータ100のCPU201は、USBインターフェース205に何からの周辺装置が接続されたか否かを判定する(S401)。
【0029】
周辺装置が接続されると、S402に進む。コンピュータ100のCPU201は、USBインターフェースドライバ304を通じて、接続された周辺装置のインターフェース(USBマスストレージクラスインターフェース313)に接続する(S402)。
【0030】
コンピュータ100のCPU201は、インターフェースクラスの情報をスキャナ装置110のUSBマスストレージクラスインターフェース313から取得する(S403)。CPU201は、この情報に基づいて、接続された周辺装置の種類を認識できる(S404)。ここでは、周辺装置がディスクドライブ(USBマスストレージデバイス)であることが判明する。
【0031】
CPU201は、接続されたスキャナ装置110をディスクドライブとしてファイルシステムに追加する(S405)。これにより、CPU201は、スキャナ装置110内に格納してある制御ファイル315を、ドライブレター(例:D)を割り当てたディスクドライブ上のファイルとして認識する。
【0032】
次に、オペレーティングシステム301(CPU201)は、USBディスクドライブ内にデータUSBメモリが挿入されたと判定する。ユーザーのクリック操作で起動プログラム320を起動し、起動プログラム320はキャプチャアプリケーション319aと最新情報取得プログラム318の両方を起動する(S406)。
【0033】
次に、ユーザーのクリック操作で、キャプチャアプリケーション319aが起動するまでのフローを、図8を用いて説明する。図5のCaptureApplication_Launcher.exe(起動プログラム320)を、ユーザーがクリックすると、起動プログラム320が起動する(S500)。
【0034】
起動プログラム320は、ROM213に格納されているキャプチャアプリケーション319aをコンピュータ100のハードディスクドライブ202の作業用領域にコピーする(S501)。このときコピー処理にエラーが起きたかどうかを確認する(S502)。例えば、作業用領域に十分な空き容量がなく、コピーできない場合、コピー処理は失敗する。失敗した場合は、ユーザーに、空き容量が少なく処理が失敗したことを示す通知を行い(S511)、処理を終了する(S512)。
【0035】
キャプチャアプリケーション319aは圧縮して格納されているので、コピー処理が成功すると、起動プログラム320は、解凍処理を行う(S503)。このとき解凍処理にエラーが起きたかどうかを確認する(S504)。例えば、作業用領域に十分な空き容量がなく、解凍後のファイルが保存できない場合、解凍処理は失敗する。失敗した場合は、ユーザーに、空き容量が少なく処理が失敗したことを示す通知を行い(S511)、処理を終了する(S512)。
【0036】
解凍処理が終わると、起動プログラム320は、キャプチャアプリケーション319aを起動する。次に起動プログラム320は、キャプチャアプリケーション319aの起動までと同様に、最新情報取得プログラム318をコピー、解凍、起動する(S506からS510)。なお、図8においては2つのプログラムについて順に起動する例について説明したが、起動された2つのプログラムはそれぞれ独立して起動するので、それぞれの処理を平行して行うことが好ましい。
【0037】
図9は、画像読取処理のフローチャートである。スキャンボタン601もしくはスキャナ装置110の操作ボタン115が押されると、キャプチャアプリケーション319aは、スキャン開始コマンドデータを制御ファイル315に書き込み、制御ファイル315経由で、スキャナ装置110に送信する(S408)。
【0038】
CPU211は、スキャン設定およびスキャン開始コマンドデータ(制御コマンド)が制御ファイル315に書かれたことを検出すると、制御ファイル315を読み込んで、そこに書かれているスキャン設定にしたがって画像読み取り部216を制御し、スキャンを開始する。スキャナ装置110は画像読み取り部216で読み取った画像を制御ファイル315に書き込む。制御コマンドに対応するステータスデータも制御ファイル315に書き込まれる。
【0039】
キャプチャアプリケーション319aは、画像データが制御ファイル315に書き込まれたことを検出する(S409)と、制御ファイル315から画像データを読み出す(S410)。その後、キャプチャアプリケーション319aは、指定されたファイル名(本実施形態では、test1)を付与した画像ファイルを生成してハードディスクドライブ202に保存する(S411)。
【0040】
次に、最新情報取得プログラム318について説明する。起動プログラム320が最新情報取得プログラム318を起動すると、最新情報取得プログラム318は、インターネットを介して最新のソフトウェア情報を取得すると同時に、キャプチャアプリケーション319aとファームウェア321の現在のバージョンを取得する。ソフトウェア情報はXML形式のテキストファイルである。
【0041】
最新のソフトウェア情報の内容には、ファームウェア321のバージョンとキャプチャアプリケーション319aのバージョンと、最新の各ソフトウェアがダウンロードできるURLが記載されている。最新情報取得プログラム318は、スキャナ装置110から取得した各バージョンとXML記載のバージョンを比較し、XML記載のバージョンが新しい場合、図10のダイアログをコンピュータ100の画面に表示する。
【0042】
ユーザーがダイアログの「はい」ボタンを押すと、最新情報取得プログラム318は、コンピュータ100上のブラウザアプリケーションにダウンロードサイトを表示させ起動する。「いいえ」ボタンを押すと、最新情報取得プログラム318は、終了する。なお、ダウンロードサイトを直接表示させるのではなく、ダウンロードサイトを表示可能な他のWebページを表示して、ユーザーにダウンロードを促すようにしても良い。
【0043】
図11に最新情報取得プログラム318の起動フローを示す。最新情報取得プログラム318は、起動すると(S520)、インターネット上から最新のソフトウェア情報(XML)を取得する(S521)。
【0044】
次にスキャナ装置110内のソフトウェア(キャプチャアプリケーション319aとファームウェア321)のバージョンを取得する(S522)。そして、取得した最新のソフトウェア情報のバージョンと、スキャナ装置110内のソフトウェアのバージョンを比較し、最新のソフトウェア情報のバージョンと一致するかどうか確認する(S523)。
【0045】
スキャナ装置110内のソフトウェアのバージョンが最新のソフトウェア情報のバージョンよりも古いバージョンである場合、ユーザーに、最新ソフトウェアをダウンロードするかどうかの通知(図10のダイアログ)を表示する(S524)。
【0046】
S525において、ユーザーが「はい」ボタンを選択すると、最新情報取得プログラム318はブラウザアプリケーションを起動する(S526)。S525において、ユーザーが「いいえ」ボタンを選択した場合は、何もせず終了する(S527)。
【0047】
S523で、スキャナ装置110内のソフトウェアのバージョンが最新のソフトウェア情報のバージョンと一致した場合、何もせず終了する(S527)。
【0048】
以上説明したように、本実施形態においては、スキャナ装置110内の記憶領域に格納された起動プログラム320によって制御プログラム319を起動してスキャナ装置110を動作させるものにおいて、起動プログラム320の実行時に、自動的に制御プログラム319のバージョン情報とインターネット上の最新のバージョンとを比較するようにしたものである。この構成によれば、コンピュータ100に接続するだけで使用可能なように構成されたスキャナ装置110において、コンピュータ100がインターネットに接続された環境下においては、自動的にソフトウェアのバージョンを確認し、新しいバージョンのソフトウェアがある場合には、ユーザーに通知することが出来るため、記憶領域内にソフトウェアを格納してスキャナ装置110を出荷したタイミングによらず、ユーザーによる使用時に最新のバージョンのソフトウェアの利用を促すことが出来る。
【0049】
(実施形態2)
実施形態2では、実施形態1と次の点のみが異なる。実施形態1では、最新情報取得プログラム318は、スキャナ装置110内のソフトウェアのバージョンよりも新しいソフトウェア情報をインターネット上から取得した場合、ユーザーに通知するのみであった。本実施形態においては、ユーザーが図11に示すフローチャートにおけるS525で「はい」ボタンを選択した場合、自動でダウンロードとプログラムのアップデートを行う。なお、プログラムのアップデートを行うときは、ユーザーにアップデート中を示すダイアログを表示する。
【0050】
(実施形態3)
上記各実施形態では、起動プログラム320が起動するプログラムは、キャプチャアプリケーション319aと最新情報取得プログラム318の2つであったが、これに限らない。本実施形態においては、起動プログラム320を起動した時に、スキャナ装置110のトータルスキャン枚数(スキャナ装置110の内部メモリに記録されている)を読み出すプログラムを起動プログラム320が同時に実行し、トータルスキャン枚数が予め設定された閾値を超えているときに、ユーザーに対して、ローラ交換を促すダイアログを表示する。
【0051】
以上、各実施形態で説明したものは一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で変更が可能である。例えば、各アプリケーション(ソフトウェア)の実行時において、コンピュータ100のハードディスク内の作業用領域にコピーし、展開し、実行する、などと説明したが、コンピュータ100の他の記憶領域(例えばRAMなど)に展開して実行しても良い。
【符号の説明】
【0052】
100 コンピュータ
101 USB通信ケーブル
110 スキャナ装置
315 制御ファイル
318 最新情報取得プログラム
319 制御プログラム
319a キャプチャアプリケーション
320 起動プログラム
321 ファームウェア

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11