(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-16
(45)【発行日】2024-05-24
(54)【発明の名称】充放電制御回路及びバッテリ装置
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20240517BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20240517BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
H02J7/00 S
H01M10/48 P
H01M10/44 P
(21)【出願番号】P 2020200812
(22)【出願日】2020-12-03
【審査請求日】2023-04-18
(73)【特許権者】
【識別番号】715010864
【氏名又は名称】エイブリック株式会社
(72)【発明者】
【氏名】松田 貴志
【審査官】辻丸 詔
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-183000(JP,A)
【文献】特開2008-005593(JP,A)
【文献】特開2002-204532(JP,A)
【文献】特開2007-325434(JP,A)
【文献】特開2009-106058(JP,A)
【文献】特開2011-091901(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0199421(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
H01M 10/48
H01M 10/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷と直列に接続され、前記負荷に対する放電経路を開閉する放電制御FET、及び、前記放電制御FETと充電器との間に接続され、前記充電器による充電経路を開閉する充電制御FETを用いて、二次電池の充放電を制御する充放電制御回路であって、
前記二次電池の正極及び負極に接続され、前記二次電池の充放電状態を監視する充放電監視回路と、
前記充放電監視回路からの前記二次電池の充放電状態を表す検出信号及び前記充電器の負極の電圧に応じて、前記放電経路において前記二次電池と前記負荷との間に接続されている前記放電制御FET、及び、前記充電経路において前記放電制御FETと前記充電器との間に接続されている前記充電制御FETをそれぞれオンオフし、前記放電経路及び前記充電経路をそれぞれ開閉させる制御を行う制御回路と、
を有し、
前記制御回路は、前記放電制御FETをオフにし、前記充電制御FETをオンにした後に、前記充電器の負極の電圧が所定の電圧以上であることを検知すると、前記充電制御FETをオフにすることを特徴とする充放電制御回路。
【請求項2】
前記制御回路は、前記充電器の負極の電圧が所定の電圧以上であることを検知し、前記充電制御FETをオフに制御した後の一定時間、前記充電制御FETをオンにする信号を遅延させる遅延回路を更に備える請求項1に記載の充放電制御回路。
【請求項3】
二次電池と、
充電器が接続されている充放電端子及び充電端子と、
一端が前記充電端子に接続されている充電制御FETと、
一端が前記充電制御FETの他端に接続され、他端が前記二次電池の負極に接続された放電制御FETと、
前記充電制御FETに接続されている外部負電圧入力端子と、
前記二次電池、前記充電制御FET、前記放電制御FET、前記充放電端子及び外部負電圧入力端子に接続されている請求項1又は2に記載の充放電制御回路と、
を有することを特徴とするバッテリ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充放電制御回路及びバッテリ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、バッテリ装置は、二次電池を保護するために、過放電、過充電などを検出し、二次電池の充放電を制御する充放電制御回路を備えている。この充放電制御回路は、過放電を検出した場合には二次電池から負荷への放電経路を遮断し、過充電を検出した場合には充電器から二次電池への充電経路を遮断する。
【0003】
このようなバッテリ装置において、異常な充電器が接続されることにより発生する充電過電流の大きさと、接続された負荷が異常であることにより発生する放電過電流の大きさを比較すると、充電過電流よりも放電過電流のほうが大きくなることが多い。そのため、放電経路を開閉する放電制御FETとしては電流耐性の高いものが必要となる。一方で、充電経路を開閉する充電制御FETとしては放電制御FETよりも電流耐性の低い安価なものが使用可能となる。このことから、充電経路と放電経路とを分離し、充電制御FETに電流耐性の低い安価なものを使用することができる充放電制御回路を提案している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、充電経路と放電経路とを分離するバッテリ装置の充放電を制御する充放電制御回路においては、過電流や過放電などで放電制御FETをオフにした状態で、充電器が接続されて充電制御FETをオンにした場合、負荷の抵抗が低く、かつ充電器の等価直列抵抗が高いと、負荷による電圧降下が小さくなる。このため、充電器の負極側の電圧が高くなると、二次電池の負極側の充電経路に直列に接続されている充電制御FETは、ゲート-ソース間電圧が低下しオン抵抗が上昇して発熱することから、この状態で通電が続くと劣化するおそれがある。したがって、従来の充放電制御回路では、負荷を接続した状態で充電器を接続しないようにする必要があった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の一つの側面では、二次電池の充電経路と放電経路とが同一でない場合において、負荷に対し放電を停止した状態で充電器を接続した際に、充電制御FETの発熱を抑制できるバッテリ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の一実施形態における充放電制御回路は、
負荷と直列に接続され、前記負荷に対する放電経路を開閉する放電制御FET、及び、前記放電制御FETと充電器との間に接続され、前記充電器による充電経路を開閉する充電制御FETを用いて、二次電池の充放電を制御する充放電制御回路であって、
前記二次電池の正極及び負極に接続され、前記二次電池の充放電状態を監視する充放電監視回路と、
前記充放電監視回路からの前記二次電池の充放電状態を表す検出信号及び前記充電器の負極の電圧に応じて、前記放電経路において前記二次電池と前記負荷との間に接続されている前記放電制御FET、及び、前記充電経路において前記放電制御FETと前記充電器との間に接続されている前記充電制御FETをそれぞれオンオフし、前記放電経路及び前記充電経路をそれぞれ開閉させる制御を行う制御回路と、
を有し、
前記制御回路は、前記放電制御FETをオフにし、前記充電制御FETをオンにした後に、前記充電器の負極の電圧が所定の電圧以上であることを検知すると、前記充電制御FETをオフにすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一つの側面では、二次電池の充電経路と放電経路とが同一でない場合において、負荷に対し放電を停止した状態で充電器を接続した際に、充電制御FETの発熱を抑制できるバッテリ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態におけるバッテリ装置を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態において、負荷が接続されている状態で放電制御FETをオフにした後、充電器が接続された場合の電流を示す回路図である。
【
図3】従来のバッテリ装置において、負荷が接続されている状態で放電制御FETをオフにした後、充電器が接続された場合のタイミングチャートである。
【
図4】本実施形態において、負荷が接続されている状態で放電制御FETをオフにした後、充電器が接続された場合のタイミングチャートである。
【
図5】本実施形態における制御回路の一部を示す回路図である。
【
図6】本実施形態における制御回路の一部の変形例を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態におけるバッテリ装置を示すブロック図である。
本実施形態のバッテリ装置100は、二次電池SCと、二次電池SCに接続された充放電制御回路10と、放電制御FET11と、充電制御FET12と、充放電端子P+と、充電端子CHA-と、放電端子DIS-と、を有する。
【0012】
充放電端子P+と充電端子CHA-との間には充電器BCが接続されており、
図1中破線で示す充電経路が形成されている。また、充放電端子P+と放電端子DIS-との間には負荷LDが接続されており、
図1中点線で示す放電経路が形成されている。なお、バッテリ装置10
0は、負荷LDが接続された製品を動作させるためのものである。
【0013】
充放電制御回路10は、正極電源端子VDDと、負極電源端子VSSと、外部負電圧入力端子VMと、放電制御端子DOと、充電制御端子COと、充放電監視回路10aと、制御回路10bと、を備えている。
【0014】
正極電源端子VDDは、二次電池SCの正極、充電器BCの正極及び充放電端子P+に接続されている。負極電源端子VSSは、二次電池SCの負極及び放電制御FET11に接続されている。
【0015】
充放電監視回路10aは、正極電源端子VDD及び負極電源端子VSSに接続されており、二次電池SCの過充電を検出すると過充電検出信号CONT_CO1(不図示)を制御回路10bに出力する。また、充放電監視回路10aは、二次電池SCの過放電を検出すると過放電検出信号を制御回路10bに出力する。
【0016】
制御回路10bは、充放電監視回路10aから過充電検出信号CONT_CO1が入力されると、充電制御FET12をオフにする充電禁止信号を充電制御端子COに出力する。また、制御回路10bは、二次電池SCの充電を許可する場合には、充電制御FET12をオンにする充電許可信号を充電制御端子COに出力する。
【0017】
制御回路10bは、充放電監視回路10aから過放電検出信号が入力されると、放電制御FET11をオフにする放電禁止信号を放電制御端子DOに出力する。また、制御回路10bは、二次電池SCの放電を許可する場合には、放電制御FET11をオンにする放電許可信号を放電制御端子DOに出力する。
【0018】
外部負電圧入力端子VMは、充電器BCが接続されたことを検出するために充電端子CHA-の電圧を検出する端子であり、充電端子CHA-に接続されている。
【0019】
放電制御FET11は、ドレインが充電制御FET12のドレインに接続され、ソースが二次電池SCの負極に接続されている。放電制御FET11は、ゲートが放電制御端子DOに接続されており、制御回路10bから出力される放電制御信号CONT_DOによりオンオフされる。
なお、放電制御FET11は、オフにされていても内部寄生ダイオードを通じて充電電流が流れる。
また、放電制御信号CONT_DOには、放電禁止信号及び放電許可信号の2種がある。
【0020】
充電制御FET12は、ドレインが放電制御FET11のドレインに接続され、ソースが充電端子CHA-に接続されている。充電制御FET12は、ゲートが充電制御端子COに接続されており、制御回路10bから出力される充電制御信号CONT_CO(不図示)によりオンオフされる。
【0021】
放電制御FET11と充電制御FET12との接続部は、放電端子DIS-を介して負荷LDの一端に接続されている。この接続部は充電経路と放電経路との分岐点であり、放電制御FET11は充電経路及び放電経路の共通の経路上に配置され、充電制御FET12は充電経路上のみに配置されている。
【0022】
このように、充放電制御回路10の制御回路10bは、充放電監視回路10aからの2種の検出信号及び外部負電圧入力端子VMにより検出した充電端子CHA-の電圧に基づき、放電制御FET11及び充電制御FET12に各種制御信号をそれぞれ出力して二次電池SCの充放電を制御する。
【0023】
そして、本実施形態の制御回路10bは、過放電を検知した充放電監視回路10aから過放電検出信号が入力され、負荷LDが接続されている状態で放電制御FET11をオフにした後、充電器BCが接続されて発熱制御信号CONT_CO2を出力して充電制御FET12をオンする。この場合、制御回路10bは、外部負電圧入力端子VMにより検出した電圧が所定の電圧以上であることを検知すると、充電制御FET12をオフにする発熱制御信号CONT_CO2を出力する。これにより、制御回路10bは、充電制御FET12をオフにして充電制御FET12の発熱を抑制する。
なお、発熱制御信号CONT_CO2には、充電制御FET12をオンにする信号及び充電制御FET12をオフにする信号の2種がある。
以下では、充電制御FET12の発熱及びその発熱を抑制することについて、詳細に説明する。
【0024】
まず、負荷LDへの放電により、過放電状態となり放電制御FET11をオフにした後、充電器BCが接続されて充電制御FET12をオンにした場合の電流について考える。
【0025】
図2は、本実施形態において、負荷が接続されている状態で放電制御FETをオフにした後、充電器が接続された場合の電流を示す回路図である。この場合、負荷LDの抵抗が低く、かつ充電器BCの等価直列抵抗が高いと、負荷LDによる電圧降下が小さくなるため
図2中破線で示すように電流が流れ、放電端子DIS-及び充電端子CHA-の電圧はVSSまで低下しない。すると、充電制御FET12は、ゲート-ソース間電圧が低下してオン抵抗が高くなり、この状態で通電が続くと発熱してしまう。このため、従来の充放電制御回路では、充電制御FET12が劣化するおそれがある。
次に、この状態についてタイミングチャートを用いて説明する。
【0026】
図3は、従来の充放電制御回路において、負荷が接続されている状態で放電制御FETをオフにした後、充電器が接続された場合のタイミングチャートである。
図3中の(1)では、負荷LDが接続されている状態で過電流や過放電などで放電制御FET11がオフになると、負荷LDの抵抗が小さいため、放電端子DIS-及び充電端子CHA-の電圧がVDDまで上昇する。その後、
図3中の(2)で充電器BCが接続されると、
図2で説明したように、充電端子CHA-の電圧がVSSまで低下しないことから、充電制御FET12のゲート-ソース間電圧が低下する。すると、充電制御FET12のオン抵抗が高くなり、この状態で通電が続くと充電制御FET12が発熱してしまう。このため、従来の充放電制御回路では、負荷LDと充電器BCとを同時に接続しないようにする必要があった。
そこで、本実施形態の制御回路10bは、充電制御FET12が発熱しないように、発熱制御信号CONT_CO2を出力して充電制御FET12をオンオフ制御する。
【0027】
図4は、本実施形態において、負荷が接続されている状態で放電制御FETをオフにした後、充電器が接続された場合のタイミングチャートである。
図4中の(1)では、負荷LDが接続されている状態で過電流や過放電などで放電制御FET11がオフになると、
図3と同様に、放電端子DIS-及び充電端子CHA-の電圧がVDDの電圧まで上昇する。充電端子CHA-の電圧が
基準電圧Vref以上になったことを検知した制御回路10bは、発熱制御信号CONT_CO2を出力して充電制御FET12をオフにする。このとき、CO端子電圧は、充電端子CHA-の電圧まで下降して、充電端子CHA-の電圧と共に上昇する。
【0028】
その後、
図4中の(2)で充電器BCが接続されると充電端子CHA-の電圧は下降し、(3)で充電端子CHA-の電圧が所定の電圧としての基準電圧Vref未満になったことを検知した制御回路10bは、発熱制御信号CONT_CO2を出力して充電制御FET12をオンにする。すると、
図4中の(4)では、充放電制御回路10には充電器BCが接続されているが、充電器BCの等価直列抵抗が大きいため、充電端子CHA-の電圧はつられて高くなる。このとき、充電端子CHA-の電圧が基準電圧Vref以上になったことを検知した制御回路10bは、発熱制御信号CONT_CO2を出力して充電制御FET12をオフにする。
そして、充電端子CHA-の電圧が低下してVref未満になったことを検知した制御回路10bは、発熱制御信号CONT_CO2を出力して充電制御FET12をオンにし、(3)及び(4)を繰り返す。
このように、制御回路10bは、充電端子CHA-の電圧に応じて充電制御FET12をオンオフすることにより、充電制御FET12の発熱を抑制することができる。
【0029】
図5は、本実施形態における制御回路の一部を示す回路図であり、
図4で示したタイミングチャートを実現する回路図の一部の例である。
図5に示すように、制御回路10bは、内部に備える基準電圧発生回路から発生させた基準電圧Vrefと外部負電圧入力端子VMの電圧を比較する比較器Aと、比較器Aの出力N1及び放電制御信号CONT_DOが入力されるNANDゲートBと、NANDゲートBからの出力を反転させ発熱制御信号CONT_CO2として出力するNOTゲートCと、を備えている。
なお、NOTゲートCの後段から出力された発熱制御信号CONT_CO2は、充放電監視回路10aの過充電検出信号CONT_CO1と合わせて論理演算されて充電制御端子COに出力される。
【0030】
この制御回路10bは、放電制御信号CONT_DOが放電禁止信号である場合には、外部負電圧入力端子VMの電圧を基準電圧Vrefと比較した結果に応じた発熱制御信号CONT_CO2を出力することにより、
図4に示すタイミングチャートを実現できる。
【0031】
このように、本実施形態の充放電制御回路10は、過電流や過放電などで放電制御FET11をオフとした後、充電器BCが接続されて充電制御FET12をオンにした場合、負荷LDの抵抗が低く、充電器BCの等価直列抵抗が高いときであっても、充電制御FET12の発熱を抑制できる。
【0032】
なお、本実施形態の充放電制御回路10においては、
図4に示すように、充電制御信号CONT_COが発振状態になるため、充電制御FET12が発熱しているときは充電制御FET12をオンにしないようにしてもよい。具体的には、
図6に示すように、
図5の制御回路10bの一部に付加回路を付加して充電制御FET12を一定時間オンにしないようにしてもよい。
【0033】
<制御回路の一部の変形例>
図6は、本実施形態における制御回路の一部の変形例を示す回路図である。
図6に示すように、制御回路10bは、
図5で示したNANDゲートB及びNOTゲートCに加えて、付加回路Dを備えている。
なお、NANDゲートB及びNOTゲートCについては、
図5の説明と同様であるため省略する。
【0034】
付加回路Dは、充電器BCの負極の電圧が所定の電圧以上であることを検知し、充電制御FET12をオフにした後の一定時間、充電制御FET12をオンにする充電制御信号を遅延させる。この付加回路Dは、NANDゲートDaと、遅延部Dbと、NOTゲートDcと、NORゲートDdと、フリップフロップDeと、NOTゲートDfと、を備えている。
【0035】
NANDゲートDaは、比較器Aの出力を反転させた信号N1X及びクロック出力信号Q0が入力され、遅延部Db及びNORゲートDdに出力する。遅延部Dbは、NANDゲートDaの出力を一定時間遅らせて、NOTゲートDcを介してNORゲートDdに出力する。
なお、この遅延部Dbは、例えば、RCフィルタでもよく、クロック、カウンタなどを組み合わせて形成してもよい。
【0036】
NORゲートDdは、NANDゲートDaからの出力を一方の端子に直接入力されるとともに、遅延部Db及びNOTゲートDcを経たNANDゲートDaからの出力を他方の端子に入力され、フリップフロップDeに出力する。
【0037】
遅延部Db、NOTゲートDc及びNORゲートDdにより、いわゆる1パルス生成回路を形成している。
【0038】
フリップフロップDeは、NORゲートDdからの出力と、NOTゲートDfを介した信号N1Xとが入力され、NANDゲートBに出力する。
なお、本変形例のフリップフロップDeでは、NORゲートを用いたものとしたが、これに限ることなく、例えば、NANDゲートを用いたものとしてもよい。
【0039】
この付加回路Dは、NANDゲートDaに入力される信号N1Xにより、フリップフロップDeをセットし、クロック出力信号Q0がLレベルからHレベルになる際に1パルス生成回路が1パルス出力することで、フリップフロップDeをリセットする。
【0040】
このように、
図6に示す制御回路10bの一部の変形例は、充電制御FET12をオフにした後、充電制御FET12を一定時間オンに制御できないようにすることにより、充電制御FET12の発熱をより確実に抑制することができる。
【0041】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更や組み合わせが可能であることは言うまでもない。
【0042】
本実施形態では、放電制御FET11及び充電制御FET12を二次電池SCの負極側に接続したが、これに限ることなく、二次電池SCの正極側に接続するようにしてもよい。なお、放電制御FET11及び充電制御FET12を二次電池SCの正極側に接続する場合には、放電制御FET11及び充電制御FET12をPchにする必要がある。
【符号の説明】
【0043】
10 充放電制御回路
10a 充放電監視回路
10b 制御回路
11 放電制御FET
12 充電制御FET
100 バッテリ装置
VDD 正極電源端子
VSS 負極電源端子
VM 外部負電圧入力端子
DO 放電制御端子
CO 充電制御端子
P+ 充放電端子
CHA- 充電端子
DIS- 放電端子
SC 二次電池
BC 充電器
LD 負荷
D 付加回路