(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-16
(45)【発行日】2024-05-24
(54)【発明の名称】空気処理器具のための取り外し可能カートリッジおよびキャップアセンブリ
(51)【国際特許分類】
A61L 9/14 20060101AFI20240517BHJP
B65D 83/14 20060101ALI20240517BHJP
F24F 8/50 20210101ALN20240517BHJP
【FI】
A61L9/14
B65D83/14 100
F24F8/50
(21)【出願番号】P 2021178714
(22)【出願日】2021-11-01
(62)【分割の表示】P 2018519946の分割
【原出願日】2016-10-20
【審査請求日】2021-11-30
(32)【優先日】2015-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】509254720
【氏名又は名称】プロリテック インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PROLITEC,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】マシュー アンスリー
(72)【発明者】
【氏名】ネイサン スウォード
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー ウィリアムズ
【審査官】河野 隆一朗
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第07712683(US,B1)
【文献】特開平08-299423(JP,A)
【文献】特開2015-036095(JP,A)
【文献】特許第6971227(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 9/00 - 9/22
B05B 9/00 - 9/08
B05B 12/00 - 12/36
B05B 15/00 - 15/80
B65D 83/14
F24F 8/00 - 8/99
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気処理器具のためのカートリッジアセンブリであって、前記カートリッジアセンブリは、
エアロゾル化されるべき液体化合物をその内部に含むレセプタクルと、
前記レセプタクルに結合されているキャップアセンブリと
を備え、
前記キャップアセンブリは、キャップと、ベンチュリ挿入体と、基部とを含み、それらは、溶接または別個の留め具を用いずに一緒に取り付けられており、
前記キャップ、前記ベンチュリ挿入体、および前記基部は、
前記ベンチュリ挿入体の片側における空気入口チャンバと、
前記ベンチュリ挿入体の他側におけるベンチュリ出口通路であって、前記ベンチュリ出口通路は、前記レセプタクルの内部と流体連通している、ベンチュリ出口通路と、
前記基部によって前記レセプタクルの内部から分割されているエアロゾル出口チャンバであって、前記エアロゾル出口チャンバは、前記キャップの出口と流体連通しており、動作中、前記ベンチュリ挿入体によって発生させられたエアロゾル化された化合物は、前記出口を通して放出される、エアロゾル出口チャンバと
を画定する、カートリッジアセンブリ。
【請求項2】
前記キャップは、複数の柱状突起を含み、前記基部は、前記キャップの前記柱状突起と篏合し、前記基部を前記キャップに取り付け、前記ベンチュリ挿入体をそれらの間に固定するための対応する複数の開口を含む、請求項1に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項3】
各柱状突起は、多角形形状の断面を備え、前記柱状突起の近位端から離れる距離の増加に伴って先細になる、請求項2に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項4】
各対応する開口における基部は、複数の個別的な接触エリアにおいて各それぞれの柱状突起と界面接触し、前記基部を前記キャップに固定して取り付ける円筒形外形を備えている、請求項3に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項5】
前記基部は、前記基部の周辺縁の少なくとも一部が、摩擦または締まり嵌めを介して、前記基部を前記キャップ内の定位置に保持することを補助するように、前記キャップの内部外形に対応して成形された少なくとも一部を有する周辺を含む、請求項4に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項6】
前記基部は、前記キャップ内に楔止めされ、前記キャップからの前記基部の分離を防止し、前記ベンチュリ挿入体を前記キャップと前記基部との間の定位置に維持する、請求項5に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項7】
前記キャップは、前記レセプタクルに固定して結合され、前記カートリッジの非破壊的分解を防止する、請求項1に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項8】
前記キャップは、それと一体的に形成されるシールを含み、前記キャップは、前記レセプタクルに固定して結合され、前記シールは、前記レセプタクルの口に係合する、請求項1に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項9】
前記基部は、前記エアロゾル化された化合物が前記レセプタクルの内部から前記エアロゾル出口チャンバに移動することを可能にする排気筒と、前記エアロゾル化された化合物の凝縮された部分が、前記キャップから前記基部を通して前記レセプタクルの中に放出され、再びエアロゾル化されることを可能にする放出開口とを含む、請求項1に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項10】
前記基部は、前記キャップと篏合し、前記ベンチュリ挿入体の周辺縁領域の下にある円周段部を画定する、請求項1に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項11】
前記キャップは、前記エアロゾル化された化合物を複数の出口のうちの1つ以上から放出するための複数の出口ノズルを含む、請求項1に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項12】
前記複数の出口ノズルのうちの少なくとも1つは、前記キャップ内に一体的に形成された障壁を含み、前記障壁は、除去されるまで、前記出口ノズルの出口通路を前記エアロゾル出口チャンバから隔離する、請求項
11に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項13】
前記キャップは、内部パーティションを含み、前記内部パーティションは、前記ベンチュリ挿入体を挿入可能に受け取るようにサイズを決定され、成形されているベンチュリレセプタクルを画定する、請求項1に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項14】
前記内部パーティションは、前記空気入口チャンバの少なくとも一部、および前記エアロゾル出口チャンバの少なくとも一部も画定する、請求項
13に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項15】
前記キャップ内に一体的に形成される係止特徴を介して前記キャップに係止されている空気導管をさらに備えている、請求項1に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項16】
前記ベンチュリ挿入体は、前記ベンチュリ挿入体によってエアロゾル化されるべき前記液体化合物を前記レセプタクルから引き込むために、前記基部を通して前記レセプタクルの中に延びている導管を含む、請求項1に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項17】
空気入口が、前記キャップの側面を通して横方向に延びている、請求項1に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項18】
前記キャップアセンブリの前記基部は、使用のために前記カートリッジアセンブリが組み立てられたときに前記キャップと直接接触した状態で固定して保持される、請求項1に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項19】
前記キャップは、円形内側外形を有し、前記基部は、前記円形内側外形内で挿入可能に受け取られる、請求項1に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項20】
前記キャップは、前記ベンチュリ挿入体を受け取るための空洞を含み、前記基部は、使用のために前記カートリッジアセンブリが組み立てられたときに前記ベンチュリ挿入体を前記キャップの前記空洞内で所定の位置に固定する、請求項1に記載のカートリッジアセンブリ。
【請求項21】
空気処理器具のエアロゾル発生カートリッジのキャップアセンブリであって、前記キャップアセンブリは、
空気入口およびエアロゾル化された化合物出口を有するキャップと、
エアロゾル化された化合物を液体化合物から発生させるように構成されているベンチュリ本体と、エアロゾル化されるべき前記液体化合物をレセプタクルから引き込むために、前記ベンチュリ本体に結合され、前記ベンチュリ本体から延びている導管とを含むベンチュリ挿入体と、
基部と
を備え、
前記キャップ、前記ベンチュリ挿入体、および前記基部は、溶接または別個の留め具を用いずに一緒に取り付けられており、前記キャップ、前記ベンチュリ挿入体、および前記基部は、
前記ベンチュリ本体の片側の空気入口チャンバと、
前記ベンチュリ本体の他側のベンチュリ出口通路と、
少なくとも部分的に前記ベンチュリ本体によって前記空気入口チャンバから隔離されているエアロゾル出口チャンバと
を画定し、
前記エアロゾル出口チャンバは、前記キャップの前記エアロゾル化された化合物出口と流体連通しており、動作中、前記ベンチュリ本体によって発生させられたエアロゾル化された化合物は、前記キャップの前記エアロゾル化された化合物出口を通して放出される、キャップアセンブリ。
【請求項22】
前記キャップは、前記レセプタクルの口に係合するための前記キャップと一体的に形成された環状シールを含む、請求項
21に記載のキャップアセンブリ。
【請求項23】
前記空気入口が、前記キャップの側面を通して横方向に延びている、請求項
21に記載のキャップアセンブリ。
【請求項24】
前記キャップアセンブリの前記基部は、使用のために前記エアロゾル発生カートリッジが組み立てられたときに前記キャップと直接接触した状態で固定して保持される、請求項
21に記載のキャップアセンブリ。
【請求項25】
前記キャップは、円形内側外形を有し、前記基部は、前記円形内側外形内で挿入可能に受け取られる、請求項
21に記載のキャップアセンブリ。
【請求項26】
前記キャップは、前記ベンチュリ挿入体を受け取るための空洞を含み、前記基部は、使用のために前記エアロゾル発生カートリッジが組み立てられたときに前記ベンチュリ挿入体を前記キャップの前記空洞内で所定の位置に固定する、請求項
21に記載のキャップアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、空気処理器具に関し、より具体的には、拡散またはエアロゾル化され、処理されるべき空間の中に解放されるべき液体化合物を含む取り外し可能カートリッジと、キャップアセンブリを含むその構成要素とを含む、空気処理器具に関する。
【背景技術】
【0002】
これまでの空気処理器具は、所望の空間の雰囲気を通して香水化合物または他の化合物を分配する能力を有しているが、種々の短所または欠点に悩まされ得る。例えば、いくつかの空気処理器具およびその取り外し可能カートリッジは、過度に複雑であって、コストがかかり、および/または、例えば、準理想的特性を伴う拡散液体を放出すること、もしくはカートリッが漏出、不正加工、汚損、および/または汚染を受けやすいこと等、他の欠点もしくは短所に悩まされ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本明細書に図示および説明される空気処理器具および取り外し可能カートリッジならびにその他の構成要素は、目立たない様式で、液体源から拡散またはエアロゾル化された化合物で空間を処理する際に、ロバスト、効率的、かつ特に効果的である、効率的形状因子を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
空気処理器具の少なくとも一実施形態は、エアロゾル化されるべき液体化合物を含み、それを通してエアロゾル化された化合物が放出されるカートリッジ出口を含む、取り外し可能カートリッジと、取り外し可能カートリッジに動作可能に結合され、空気を取り外し可能カートリッジに供給し、エアロゾル化された化合物を取り外し可能カートリッジ内に含まれる液体化合物から発生させるポンプと、ポンプを制御し、空気を取り外し可能カートリッジに供給し、エアロゾル化された化合物を発生させ、エアロゾル化された化合物をカートリッジ出口から放出するために、ポンプに動作可能に結合されるコントローラと、取り外し可能カートリッジ、ポンプ、およびコントローラをその内部空洞内に収容する器具筐体とを含むこととして要約され得る。
【0005】
器具筐体は、基部と、基部に結合され、内部空洞を画定するカバーと、内部空洞内に位置する内側サブ筐体とを含み得る。内側サブ筐体は、基部に結合され、集合的に、動作中、カートリッジ出口から放出されたエアロゾル化された化合物の経路を横断して空気の流動を放出するように位置付けられる空気出口を有する通路を画定し得る。内側サブ筐体は、通路の終端端部を画定し、空気出口を含む放出ノズルを含み得、放出ノズルは、カートリッジ出口から放出されたエアロゾル化された化合物の経路に対して斜めに空気の流動を放出するように向けられ得る。内側サブ筐体は、カートリッジ出口を含む取り外し可能カートリッジのステムを受け取り、カートリッジ出口およびエアロゾル化された化合物の経路と内側サブ筐体の放出ノズルの空気出口の整列を補助するための整列溝を有するタングをさらに含み得る。空気処理デバイスは、基部と内側サブ筐体との間に形成される、器具筐体のコンパートメント内に位置付けられるファンデバイスをさらに含み得、ファンデバイスは、空気をコンパートメントから引き込み、動作中、カートリッジ出口から放出されたエアロゾル化された化合物の経路を横断して空気の流動を放出するように位置付けられる空気出口につながる通路を通して空気を移動させるように配置されるファン取入口およびファン出口を含む。コントローラの少なくともいくつかの機能電子機器は、基部と内側サブ筐体との間に形成される器具筐体のコンパートメント内に位置し得、ファン取入口は、コントローラの該機能電子機器に面する空気を引き込むように配置され得る。
【0006】
空気処理器具は、壁の電源コンセントに結合可能である電源アダプタユニットをさらに含み得、器具筐体の基部は、電源アダプタユニットを収容し、空気処理器具が壁に固定されると、電源アダプタユニットを隠すようにサイズを決定および成形される電源アダプタ空洞または凹所を画定し得る。
【0007】
空気処理器具は、ポンプを器具筐体に結合するポンプ搭載設備をさらに含み得る。ポンプ搭載設備は、ポンプブラケットと、異なる平面に配置され、複数の方向におけるポンプの振動を抑制するための複数のアイソレータ群とを含み得る。ポンプブラケットは、ポンプを器具筐体の下側端部に位置しているポンプ空洞内に吊り下げ得る。器具筐体の基部およびカバーは、集合的に、ポンプ空洞を画定し、ポンプを収容し得、空気処理器具は、ポンプ空洞内に位置付けられ、ポンプと器具筐体との間の空隙を実質的に充填する防音または消音デバイスをさらに含み得る。防音または消音デバイスは、ポンプと器具筐体との間の空隙に対応する形状で形成されるコンプライアントな材料を備え得る。
【0008】
いくつかの事例では、取り外し可能カートリッジは、その側面に形成されている1つ以上の整列くぼみを有する基部レセプタクルを含み得、器具筐体の基部は、取り外し可能カートリッジの整列くぼみと入れ子になる1つ以上の対応する整列突起を伴う背面および対向する側面壁を含み得る。
【0009】
空気処理器具は、ポンプの空気出口を取り外し可能カートリッジの空気入口に結合する導管アセンブリをさらに含み得る。導管アセンブリは、導管継手と、ポンプの空気出口と取り外し可能カートリッジの空気入口との間の導管の経路設定を促進するための1つ以上のひだ付き区分を伴う導管とを含み得る。導管継手は、取り外し可能カートリッジの空気入口にシール係合するために複数の弾力性突起をその終端端部に有するシール部材と、導管の終端端部と篏合するためのステムと、導管継手および導管を取り外し可能カートリッジに係止するための係止デバイスとを含み得る。いくつかの事例では、ポンプの空気出口と取り外し可能カートリッジの空気入口との間の導管の経路設定を促進するための1つ以上のひだ付き区分と、取り外し可能カートリッジの空気入口にシール係合するためのその終端端部における複数の弾力性突起と、導管を取り外し可能カートリッジに係止するための係止デバイスとを備えている一体型の単一部品から成る導管が提供され得る。係止デバイスは、係止デバイスを操作するため、および取り外し可能カートリッジを器具筐体内に据え付け、取り外し可能カートリッジを器具筐体から除去することを補助するための把持部分を含み得る。
【0010】
空気処理器具は、補助電源と、補助電源を器具筐体内に取り外し可能に位置付けるための補助電源のための容器とをさらに含み得る。容器は、器具筐体からの補助電源の除去を補助するためのその端部から突出するフィンガグリップを含み得る。
【0011】
器具筐体の基部は、器具筐体を壁または代替として器具スタンドに固定するための搭載開口の配置を有する背面を含み得る。器具筐体の基部の背面の上側および下側縁ならびに対向する側面壁の各々の周辺縁は、カバーの対応する突起を受け取り、別個の留め具を用いずに、基部およびカバーを一緒に接合するための複数のくぼみを含み得る。
【0012】
器具筐体は、カバーを器具筐体の基部と一体的に形成されている1つ以上の捕捉部材に直接係止するためにカバーに結合される係止アセンブリをさらに含み得る。係止アセンブリは、捕捉部材を介してカバーを基部に係止するための回転可能ラッチを支持する、係止アセンブリの対応するシャフトへの保持リングの据え付けおよびそこからの除去を補助するための直立タブを有する保持リングを含み得る。カバーは、係止アセンブリを隠すための別個のサブカバーを含み得る。サブカバーは、一体型カップリング部材および可撓性ランヤードの配置を介して、カバーに取り外し可能に固定され得る。
【0013】
器具筐体のカバーおよび基部の各々は、それと一体的に形成されているそれぞれのランヤード搭載部を含み得、空気処理器具は、ランヤード搭載部を介してカバーを基部に接続するランヤードをさらに含み得る。
【0014】
空気処理器具のためのカートリッジアセンブリの少なくとも一実施形態は、エアロゾル化されるべき液体化合物をその内部に含むレセプタクルと、レセプタクルに結合されているキャップアセンブリとを含むこととして要約され得る。キャップアセンブリは、溶接または別個の留め具を用いずに一緒に取り付けられるキャップと、ベンチュリ挿入体と、基部とを含み、キャップと、ベンチュリ挿入体と、基部とは、ベンチュリ挿入体の片側の空気入口チャンバと、レセプタクルの内部と流体連通するベンチュリ挿入体の他側のベンチュリ出口通路と、基部によってレセプタクルの内部から分割され、それを通してベンチュリ挿入体によって発生させられたエアロゾル化された化合物が、動作中、放出される、キャップの出口と流体連通するエアロゾル出口チャンバとを画定し得る。
【0015】
キャップは、複数の柱状突起を含み得、基部は、キャップの柱状突起と篏合し、基部をキャップに取り付け、ベンチュリ挿入体をそれらの間に固定するための対応する複数の開口を含み得る。各柱状突起は、多角形形状の断面を備え得、柱状突起の近位端から離れる距離の増加に伴って先細になり得る。各対応する開口における基部は、複数の個別的な接触エリアにおいて各それぞれの柱状突起と界面接触し、基部をキャップに固定して取り付ける円筒形外形を備え得る。基部は、基部の周辺縁の少なくとも一部が、摩擦または締まり嵌めを介して、基部をキャップ内の定位置に保持することを補助するように、キャップの内部外形に対応して成形された少なくとも一部を有する周辺を含み得る。基部は、キャップ内に楔止めされ、キャップからの基部の分離を防止し、ベンチュリ挿入体をキャップと基部との間の定位置に維持し得る。レセプタクルの口も、基部がキャップから分離することを防止し得る。キャップは、レセプタクルに固定して結合され、カートリッジの非破壊的分解を防止し得る。キャップは、それと一体的に形成されるシールを含み得、レセプタクルに固定して結合され得、シールは、レセプタクルの口に係合する。基部は、エアロゾル化された化合物がレセプタクルの内部からエアロゾル出口チャンバに移動することを可能にする排気筒を含み得、かつエアロゾル化された化合物の凝縮された部分が、キャップから基部を通してレセプタクルの中に放出され、再びエアロゾル化されることを可能にする放出開口を含み得る。基部は、キャップと篏合し、ベンチュリ挿入体の周辺縁領域の下にある円周段部を画定し得る。キャップは、エアロゾル化された化合物を複数の出口のうちの1つ以上のものから放出するための複数の出口ノズルを含み得る。複数の出口ノズルのうちの少なくとも1つは、除去されるまで、出口ノズルの出口通路をエアロゾル出口チャンバから隔離する、キャップ内に一体的に形成された障壁を含み得る。キャップは、ベンチュリ挿入体を挿入可能に受け取るようにサイズを決定および成形されるベンチュリレセプタクルを画定する内部パーティションを含み得る。内部パーティションは、空気入口チャンバの少なくとも一部と、エアロゾル出口チャンバの少なくとも一部とも画定し得る。キャップは、エアロゾル化された化合物を発生させるための空気の流動を受け取るための空気導管をキャップに係止するために、それと一体的に形成される係止特徴を含み得る。ベンチュリ挿入体は、ベンチュリ挿入体によってエアロゾル化されるべき液体化合物をレセプタクルから引き込むために、基部を通してレセプタクルの中に延びている導管を含み得る。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
空気処理器具のためのカートリッジアセンブリであって、前記カートリッジアセンブリは、
エアロゾル化されるべき液体化合物をその内部に含むレセプタクルと、
前記レセプタクルに結合されているキャップアセンブリと
を備え、
前記キャップアセンブリは、キャップと、ベンチュリ挿入体と、基部とを含み、それらは、溶接または別個の留め具を用いずに一緒に取り付けられており、
前記キャップ、前記ベンチュリ挿入体、および前記基部は、
前記ベンチュリ挿入体の片側における空気入口チャンバと、
前記ベンチュリ挿入体の他側におけるベンチュリ出口通路であって、前記ベンチュリ出口通路は、前記レセプタクルの内部と流体連通している、ベンチュリ出口通路と、
前記基部によって前記レセプタクルの内部から分割されているエアロゾル出口チャンバであって、前記エアロゾル出口チャンバは、前記キャップの出口と流体連通しており、動作中、前記ベンチュリ挿入体によって発生させられたエアロゾル化された化合物は、前記出口を通して放出される、エアロゾル出口チャンバと
を画定する、カートリッジアセンブリ。
(項目2)
前記キャップは、複数の柱状突起を含み、前記基部は、前記キャップの前記柱状突起と篏合し、前記基部を前記キャップに取り付け、前記ベンチュリ挿入体をそれらの間に固定するための対応する複数の開口を含む、項目1に記載のカートリッジアセンブリ。
(項目3)
各柱状突起は、多角形形状の断面を備え、前記柱状突起の近位端から離れる距離の増加に伴って先細になる、項目2に記載のカートリッジアセンブリ。
(項目4)
各対応する開口における基部は、複数の個別的な接触エリアにおいて各それぞれの柱状突起と界面接触し、前記基部を前記キャップに固定して取り付ける円筒形外形を備えている、項目3に記載のカートリッジアセンブリ。
(項目5)
前記基部は、前記基部の周辺縁の少なくとも一部が、摩擦または締まり嵌めを介して、前記基部を前記キャップ内の定位置に保持することを補助するように、前記キャップの内部外形に対応して成形された少なくとも一部を有する周辺を含む、項目4に記載のカートリッジアセンブリ。
(項目6)
前記基部は、前記キャップ内に楔止めされ、前記キャップからの前記基部の分離を防止し、前記ベンチュリ挿入体を前記キャップと前記基部との間の定位置に維持する、項目5に記載のカートリッジアセンブリ。
(項目7)
前記レセプタクルの口は、前記基部が前記キャップから分離することを防止する、項目1に記載のカートリッジアセンブリ。
(項目8)
前記キャップは、前記レセプタクルに固定して結合され、前記カートリッジの非破壊的分解を防止する、項目1に記載のカートリッジアセンブリ。
(項目9)
前記キャップは、それと一体的に形成されるシールを含み、前記キャップは、前記レセプタクルに固定して結合され、前記シールは、前記レセプタクルの口に係合する、項目1に記載のカートリッジアセンブリ。
(項目10)
前記基部は、前記エアロゾル化された化合物が前記レセプタクルの内部から前記エアロゾル出口チャンバに移動することを可能にする排気筒と、前記エアロゾル化された化合物の凝縮された部分が、前記キャップから前記基部を通して前記レセプタクルの中に放出され、再びエアロゾル化されることを可能にする放出開口とを含む、項目1に記載のカートリッジアセンブリ。
(項目11)
前記基部は、前記キャップと篏合し、前記ベンチュリ挿入体の周辺縁領域の下にある円周段部を画定する、項目1に記載のカートリッジアセンブリ。
(項目12)
前記キャップは、前記エアロゾル化された化合物を複数の出口のうちの1つ以上のものから放出するための複数の出口ノズルを含む、項目1に記載のカートリッジアセンブリ。
(項目13)
前記複数の出口ノズルのうちの少なくとも1つは、前記キャップ内に一体的に形成された障壁を含み、前記障壁は、除去されるまで、前記出口ノズルの出口通路を前記エアロゾル出口チャンバから隔離する、項目12に記載のカートリッジアセンブリ。
(項目14)
前記キャップは、内部パーティションを含み、前記内部パーティションは、前記ベンチュリ挿入体を挿入可能に受け取るようにサイズを決定され、成形されているベンチュリレセプタクルを画定する、項目1に記載のカートリッジアセンブリ。
(項目15)
前記内部パーティションは、前記空気入口チャンバの少なくとも一部、および前記エアロゾル出口チャンバの少なくとも一部も画定する、項目14に記載のカートリッジアセンブリ。
(項目16)
前記キャップ内に一体的に形成される係止特徴を介して前記キャップに係止されている空気導管をさらに備えている、項目1に記載のカートリッジアセンブリ。
(項目17)
前記ベンチュリ挿入体は、前記ベンチュリ挿入体によってエアロゾル化されるべき前記液体化合物を前記レセプタクルから引き込むために、前記基部を通して前記レセプタクルの中に延びている導管を含む、項目1に記載のカートリッジアセンブリ。
(項目18)
空気処理器具のエアロゾル発生カートリッジのキャップアセンブリであって、前記キャップアセンブリは、
空気入口およびエアロゾル化された化合物出口を有するキャップと、
エアロゾル化された化合物を液体化合物から発生させるように構成されているベンチュリ本体と、エアロゾル化されるべき前記液体化合物をレセプタクルから引き込むために、前記ベンチュリ本体に結合され、そこから延びている導管とを含むベンチュリ挿入体と、
基部と
を備え、
前記キャップ、前記ベンチュリ挿入体、および前記基部は、溶接または別個の留め具を用いずに一緒に取り付けられており、前記キャップ、前記ベンチュリ挿入体、および前記基部は、
前記ベンチュリ本体の片側の空気入口チャンバと、
前記ベンチュリ本体の他側のベンチュリ出口通路と、
少なくとも部分的に前記ベンチュリ本体によって前記空気入口チャンバから隔離されているエアロゾル出口チャンバと
を画定し、
前記エアロゾル出口チャンバは、前記キャップの前記エアロゾル化された化合物出口と流体連通しており、動作中、前記ベンチュリ本体によって発生させられたエアロゾル化された化合物は、前記キャップの前記エアロゾル化された化合物出口を通して放出される、キャップアセンブリ。
(項目19)
前記キャップは、前記レセプタクルの口に係合するための前記キャップと一体的に形成された環状シールを含む、項目18に記載のキャップアセンブリ。
(項目20)
前記キャップは、前記レセプタクルの口に固定して係合し、前記エアロゾル発生カートリッジを形成し、前記カートリッジの非破壊的分解を防止するように構成されている周辺界面を含む、項目18に記載のキャップアセンブリ。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、空間を液体から拡散またはエアロゾル化された香水化合物または他の化合物で処理するために、公衆トイレ等の空間内の壁に取り付けられる空気処理器具の等角図である。
【
図2】
図2は、空間を液体から拡散またはエアロゾル化された香水化合物もしくは他の化合物で処理するために、スタンドに取り付けられ、住居用生活空間または商業用作業空間等の空間内のテーブルの上に支えられる空気処理器具の等角図である。
【
図3】
図3は、
図1および2の空気処理器具の正面等角図であり、そのカバーは、空気がそれを通して移動するように押し進められると、液体から拡散またはエアロゾル化された香水化合物もしくは他の化合物を発生および放出するように構成される、取り外し可能カートリッジを含む、空気処理器具の内部構成要素および特徴を見せるために除去されている。
【
図4】
図4は、
図3に示される取り外し可能カートリッジの等角分解図である。
【
図5】
図5は、
図3に示される取り外し可能カートリッジの断面図である。
【
図6】
図6は、
図5における線6-6に沿って得られた
図3に示される取り外し可能カートリッジの部分的断面図である。
【
図7】
図7は、
図3の取り外し可能カートリッジの部分的等角断面図である。
【
図8】
図8は、
図3の取り外し可能カートリッジの別の部分的等角断面図である。
【
図9】
図9は、
図1および2の空気処理器具の背面等角図であり、器具の背面の一部は、追加の内部構成要素およびその特徴を見せるために切り取られている。
【
図10】
図10は、
図1および2の空気処理器具の別の正面等角図であり、カバーおよび他の構成要素は、空気処理器具のさらなる内部構成要素および特徴を見せるために除去されている。
【
図11】
図11は、
図3から得られた空気処理器具の係止アセンブリの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の説明では、種々の開示される実施形態の徹底的な理解を提供するために、ある具体的詳細が、記載される。しかしながら、当業者は、実施形態がこれらの具体的詳細のうちの1つ以上のものを伴わずに実践され得ることを認識するであろう。他の事例では、化合物を液体源から拡散またはエアロゾル化する空気処理装置(または液体拡散デバイス)、その構成要素、および関連する方法に関連付けられる周知のデバイス、構造、および技法が、実施形態の説明を不必要に不明瞭にすることを回避するために、詳細に示されないこと、または説明されないこともある。例えば、本明細書に開示される空気処理器具および取り外し可能カートリッジの実施形態は、公知の器具および関連付けられた構成要素ならびにその制御方法の側面または特徴を含むか、もしくは組み込み得る。公知の空気処理器具、その構成要素および側面、ならびに関連方法の例は、米国特許第7,712,683号、第7,930,068号、および第8,855,827号に図示および説明され、全て、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる。
【0018】
文脈が別様に要求しない限り、本明細書および以下に続く請求項の全体を通して、「comprise(備えている)」という用語、ならびに「comprises」および「comprising」等のその変形例は、非制約的かつ包括的な意味で、つまり、「~を含むが、それらに限定されない(including, but not limited to)」として解釈されるものである。
【0019】
本明細書の全体を通した「一実施形態」または「実施形態」という言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体を通した種々の場所での「一実施形態では」または「実施形態では」という語句の出現は、必ずしも、全て同一の実施形態を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施形態において任意の好適な様式で組み合わせられ得る。
【0020】
本明細書および添付の請求項で使用されるように、「1つの(a、an)」および「該(the)」という単数形は、内容が明確に別様に指示しない限り、複数形の指示対象を含む。また、「または(or)」という用語は、概して、内容が明確に別様に指示しない限り、「および/または(and/or)」を含む、その意味で採用されることにも留意されたい。
【0021】
図1および2を参照すると、本開示は、概して、空気処理器具100に関し、より具体的には、拡散またはエアロゾル化され、処理されるべき空間104、106の中に解放されるための液体化合物を含む取り外し可能カートリッジ102(
図3)を含む空気処理器具100(液体拡散デバイスまたは装置とも称される)と、その構成要素と、拡散またはエアロゾル化された化合物を液体源から空間104、106の中に放出する関連方法とに関する。
【0022】
図1に示されるように、空気処理器具100は、空間104を液体源から拡散またはエアロゾル化された香水化合物または他の化合物で処理するために、公衆トイレ等の空間104内の壁108に取り付けられ得る。
図2に示されるように、空気処理器具100は、空間106を液体源から拡散またはエアロゾル化された香水化合物もしくは他の化合物で処理するために、スタンド110に取り付けられ、住居用生活空間または商業用作業空間等の空間106内のテーブル112もしくは他の構造上に支えられ得る。この目的のために、出口114が、器具100内に提供され、カートリッジ102内の液体120(
図3)から発生させられた拡散またはエアロゾル化された化合物が、器具100を包囲する環境もしくは空間104、106の中に放出されることを可能にする。
図3を参照すると、器具100内の取り外し可能カートリッジ102は、加圧された空気源(例えば、ポンプアセンブリ122)の出口に結合され、加圧された空気が、本明細書に説明されるようなカートリッジ102を選択的に通過させられ、その中に含まれる液体120を拡散またはエアロゾル化することを可能にする。
【0023】
本開示内では、「霧化する」および「拡散させる」という用語は、それらの種々の形態において同義的に使用される。それらは、概して、同一の行為、すなわち、非常に小さい粒径(好ましくは、限定されないが、サイズが1ミクロン以下のもの)への液体の分散であり、略封入された空間の雰囲気中に粒子を解放することを指すことが意図される。特に小さい粒子において拡散させられる液体を放出することは、分散させられるべき液体が空間104、106を効果的に処理するために十分に長く浮遊したままであることを確実にすることに役立つ。
【0024】
小さい粒径を提供するための1つのアプローチは、拡張チャンバに隣接して、分散またはガス-液体混合場所を組み込むことである。混合されたガスおよび液体の組み合わせは、所望のサイズを上回る粒子を含み得る。処理される空間104、106中に解放することに先立って、この混合物を拡張チャンバ内に留めることを可能にすることは、より大きい粒子が混合物から沈殿することを可能にするであろう。ガスおよび液体混合物が衝突する構造も、これらのより大きい粒子の収集を補助し、所望の主としてより小さくサイズを決定された解放されるべき粒子のみを残し得る。拡張チャンバは、処理されるべき空間104、106内の大気圧に対して正圧に維持され得、したがって、ガスおよび液体混合物は、器具100から空間104、106中に投入されるであろう。代替として、拡張チャンバは、概して、処理されるべき空間104、106の大気圧に維持され、チャンバを通したガス(例えば、空気)の流動は、デバイスから処理されるべき空間104、106中へのガスおよび液体混合物の移動のための運動力を提供し得る。
【0025】
本開示の文脈内では、拡散またはエアロゾル化は、概して、液体化合物の完全性を破壊することなく液体を分散させるプロセスまたは方法を指す。ある程度のガス(例えば、空気)と液体との間の反応度が所望され得るが、拡散は、概して、液体を拡散させるための液体への加熱または電気エネルギーの印加と異なり、液体の性質を変化させない。
【0026】
本明細書に説明される空気処理器具100、取り外し可能カートリッジ102、および他の構成要素は、心地よいまたは鎮静性の香水(または浮遊処理物もしくは化合物として使用され得るある他のタイプの液体)を室内または他の封入された空間の空気空間104、106間の中に提供または導入するために使用され得る。拡散デバイスによって拡散させられるべき特定の液体120は、取り外し可能カートリッジ102内に含まれる。分散させられ得る他の可能なタイプの液体は、除染剤、殺虫剤、防虫剤、および封入された空間104、106内に望ましく分散させられ得る多くの異なるタイプの液体を含み得る。本開示は、分散させられるべき液体120の特定のタイプまたは性質に限定されず、効果的であるように封入された空間104、106内に好ましく分散させられる任意の望ましい浮遊液体処理を包含することが意図される。「封入された空間」という用語は、本明細書で使用される場合、分散させられた液体が空間内でその所望の効果を及ぼすことを可能にするように、大気入れ替えが十分にゆっくりとしている任意の体積の空間を指す。コンサートホール、カジノ、ロビー等のより広い空間は、空間中への1つ以上の開口部を有し得るが、依然として、拡散させられる液体を用いた処理を可能にするための所望の特性を有する。他の空間は、好ましくは、選択される液体による処理を可能にするために、完全に封入され得る。他の場合では、処理のために使用される液体は、好ましくは、最大効果のために、または安全性の理由のために、密閉空間内で使用され得る。本開示の範囲内では、空間を処理するために使用される液体および空間内で所望の処理物の性質に対して適切である場合を除いて、処理されるべき空間の性質、サイズ、または構成を限定することは意図されない。
【0027】
図3を参照すると、図示される実施形態によると、コントローラ130が、提供され、カートリッジ102の中に最終的にさし向けられそれを通過する、ポンプアセンブリ122によって発生させられた加圧された空気のタイミングおよび/または圧力レベルの調節を可能にするように構成される。いくつかの事例では、動作圧力は、例えば、約2psiゲージ圧または約1.5psiゲージ圧を下回る等、比較的に低くあり得る。カートリッジ102内では、加圧された空気は、その中に含まれる液体120を霧化し、処理されるべき空域中への霧化される液体の分散を補助するようにさし向けられる。
【0028】
いくつかの事例では、液体の実際の霧化点から出口132まで、間接ルートを有することが望ましくあり得、粒子の一部は、出口132を通して霧化されるカートリッジ102から、最終的には器具100から退出する。他でより詳細に説明されるであろうように、本明細書に説明される取り外し可能カートリッジ102の実施形態は、カートリッジ102からの液体120と加圧された空気とが出合い、混合される霧化区域を提供する。加えて、カートリッジ102は、カートリッジ102内に拡張チャンバまたは複数のチャンバも提供し得、霧化された液体は、霧化された液体の一部がカートリッジ102およびホスト器具100から退出することを可能にされるまでそこに保持される。他でより詳細に説明されるであろうように、カートリッジ102は、拡散させられるべき液体120の貯蔵装置、液体120を浮遊濃度に変換するための霧化構造、拡張チャンバまたは複数のチャンバ、および随意に、カートリッジ102の出口132および器具100の出口114(1つかつ同一であり得る)に向かう蛇行性の経路または通路を組み合わせ得る。
【0029】
図1から3を参照すると、空気処理器具100の一例示的実施形態が、図示され、器具筐体101と、その中に収容される取り外し可能カートリッジ102とを含む。前述のように、器具100は、カートリッジ102内に含まれる液体120からの液体粒子に同伴される、カートリッジ102を通して移動する空気の流動によって発生させられた拡散またはエアロゾル化された化合物で、空間104、106を処理するように構成される。
【0030】
図3に示されるように、取り外し可能カートリッジ102は、一緒に結合されるキャップアセンブリ138と、レセプタクル142とを含み、それらは、拡散させられるべき液体120で部分的に充填される内部空洞144を有する流体レセプタクルを画定し得る。いくつかの事例では、キャップアセンブリ138およびレセプタクル142は、一緒に固定して結合され、取り外し可能カートリッジ102の非破壊的分解を防止し、それを効果的に不正加工防止にし得る。これは、ユーザが、先の使用からのカートリッジ102内の残留物の汚損または堆積に起因して、空間104、106を処理する際に効果が全くまたは殆どないこともある使用済カートリッジを再充填および再使用することを防止するために、望ましくあり得る。
【0031】
例として、ここで
図4から8を参照すると、キャップアセンブリ138およびレセプタクル142は、カートリッジ102の非破壊的分解を防止する様式でスナップ嵌めまたは別様に一緒に結合する相互係止構造146、148を提供され得る。Oリングシールまたは他のシール等のシール150が、相互係止構造146、148の近傍で、キャップアセンブリ138のキャップ140とレセプタクル142の口152との間に提供され、カートリッジ102が組み立てられたときに液密シールを提供し得る。いくつかの実施形態では、キャップ140は、カートリッジ102が組み立てられたときにレセプタクル142の口152に係合するために、オーバーモールド、マルチショット射出成形、または他の好適なプロセスを介してそれと一体的に形成される、シール150を含み得る。このように、拡散させられるべき液体120は、キャップ140とレセプタクル142との間の界面においてカートリッジ102から漏出することを防止され得る。液体120の消耗時、カートリッジ102は、器具100を包囲する環境または空間104、106の継続処理のために、除去され、同様のカートリッジ102と交換され得、消耗したカートリッジ102は、そのままのユニットとして破棄されるか、または再製品化を目的として収集され得る。
【0032】
図4から8を継続して参照すると、空気入口154が、動作中、ポンプアセンブリ122(
図3)からの加圧された空気の流動を受け取るためにキャップ140内に提供され得、カートリッジ出口132が、動作中、カートリッジ102によって発生させられた拡散またはエアロゾル化された化合物を放出するためにキャップ140内に提供され得る。
図4から8に示されるカートリッジ102の図示される実施形態によると、内部構成要素およびその構造は、とりわけ、
図7および8において標識された矢印で156a-156eによって表されるように、空気入口154からカートリッジ出口132までのカートリッジ102を通る流路を提供する。器具100内に据え付けられると、空気入口154は、加圧空気源(例えば、ポンプアセンブリ122)に結合され、それによって、空気は、概して、
図7および8において標識された矢印156a-156eによって表されるようにカートリッジ102を通して周期的に押し進められ、液体120(
図3に示される)と組み合わさり、空気によって搬送される小液体粒子を備えているガス-液体混合物(特に、概して、本明細書では、拡散もしくはエアロゾル化された化合物、または単に、エアロゾルもしくは拡散させられた液体と称される)として退出し得る。
【0033】
図7および8に示されるように、加圧されたガスは、キャップ140の側面における空気入口154を通してカートリッジ102に進入し、そして、空気入口チャンバ158の中に入り、キャップ140内に提供されるベンチュリ挿入体160を通って流動し、キャップ140は、ガス-液体混合物を発生させるために、ベンチュリ本体162と、液体120を移動する空気流の中に引き込むための関連付けられたベンチュリ導管164とを含み、ガス-液体混合物は、レセプタクル142の内部空洞144の中に放出され、内部空洞144は、排気筒構造168を介してエアロゾル出口チャンバ166へ、最終的にはカートリッジ出口132への途上にある。より具体的には、加圧された空気は、
図7における標識された矢印156aによって表されるように、キャップ140の側面における空気入口154を通して、カートリッジ102に進入し、そして、
図7における標識された矢印156bによって表されるように、空気入口チャンバ158の中に移動し、ベンチュリ挿入体160を通る。空気が、ベンチュリ挿入体160を通って流動するとき、レセプタクル142からの液体120は、ベンチュリ導管164およびベンチュリ本体162を介して、空気流の中に引き込まれ、霧化された液体を備えているガス-液体混合物(本明細書では、拡散またはエアロゾル化された化合物とも称される)を生成し、それは、次いで、
図7における標識された矢印156cによって表されるように、残りの液体120の上方のレセプタクル142の内部空洞144の中に放出される。拡散またはエアロゾル化された化合物は、ベンチュリ本体162からレセプタクル142内の残りの液体120の表面に向かってさし向けられ、拡散またはエアロゾル化された化合物の少なくとも一部は、レセプタクル142内の残りの流体120と衝突し、再結合し、ベンチュリ挿入体160によって、空気流の中に再導入される。拡散またはエアロゾル化された化合物の一部は、レセプタクル142の露出した内部表面上に集まるか、または別様にガスおよび霧化された液体から凝結し、レセプタクル142内の液体120に合流し、ベンチュリ挿入体160によって、ガス流の中に再導入され得る。拡散またはエアロゾル化された化合物の他の一部は、
図8における標識された矢印156dによって表されるように、エアロゾル出口チャンバ166の中に排気筒構造168を通して駆動または押し進められ得る。そこから、拡散またはエアロゾル化された化合物の一部は、
図8における標識された矢印156eによって表されるように、カートリッジ出口132を通して、カートリッジ102から退出するように進む。この行程を行うことにおいて、拡散またはエアロゾル化された化合物の液体粒径分布は、特に、微粒子のみが、カートリッジ102からの放出に成功するように洗練され得、比較的により大きい粒子は、カートリッジ102の内部構造および構成要素の1つ以上の表面上に集まるか、または別様にガスから凝結し、動作中、ベンチュリ本体162を通して押し進められる空気流の中に再導入するためにレセプタクル内の残りの液体120と合流する。例えば、エアロゾル出口チャンバ166内に常駐する拡散またはエアロゾル化された化合物の一部は、エアロゾル出口チャンバ166の露出した内部表面上に集まるか、または別様にガスおよび霧化された液体から凝結し、エアロゾル出口チャンバ166とレセプタクル142の内部空洞144との間の流体連通を提供する放出開口170を通して、レセプタクル142内の液体120に合流し得る。
【0034】
図7に示されるように、ベンチュリ本体162は、ベンチュリ導管164の一端を受け取り、ベンチュリ導管164の出口をベンチュリ本体162の流動通路163と流体連通するように位置付けるための管受容通路165を含み得、液体120は、加圧された空気がベンチュリ本体162の流動通路163を介して加速されるとき、加圧された空気の経路の中に引き込まれ得る。ベンチュリ本体162の流動通路163は、収束入口と、狭いスロートと、液体の導入のための側面ポートと、発散出口とを備え得、それらは、空気の流動を加速し、側面ポートを通して液体120を引き込み、空気および液体の拡散させられる混合物をレセプタクル142の内部空洞144の中に放出するように構成される。流動通路163のサイズおよび形状は、空気流動の特性、空気流動を提供する空気供給導管186(
図3)の幾何学形状、ならびに液体120をベンチュリ導管164まで効果的に引き込み、ベンチュリ本体162を介して、液体120を霧化するために要求される空気の体積および速度に基づいて構成され得る。
【0035】
図4は、追加の明確性のために、取り外し可能カートリッジ102の分解図を提供する。再び、取り外し可能カートリッジ102は、エアロゾル化されるべき液体120を含むためのレセプタクル142と、カートリッジ102を形成するためにレセプタクル142に結合可能であるキャップアセンブリ138とを含む。キャップアセンブリ138は、溶接または別個の留め具を用いずに一緒に取り付けられるキャップ140と、ベンチュリ挿入体160と、キャップ基部141とを含み、キャップ140と、ベンチュリ挿入体160と、キャップ基部141とは、とりわけ、
図7に示されるようなベンチュリ挿入体160の片側の空気入口チャンバ158と、
図5に示されるようなベンチュリ挿入体160の他側のキャップ基部141を通過するベンチュリ出口通路159と、
図8に示されるようなエアロゾル出口チャンバ166とを画定し、エアロゾル出口チャンバ166は、キャップ基部141によってレセプタクル142の内部空洞144から分割され、キャップ140の出口132と流体連通し、出口132を通して、ベンチュリ挿入体160によって発生させられた拡散またはエアロゾル化された化合物が、動作中、放出される。
【0036】
図8を参照すると、キャップ140は、複数の柱状突起172を含み得、キャップ基部141は、キャップ140の柱状突起172と篏合するための対応する複数の開口174(
図4)を含み得、キャップ基部141をキャップ140に取り付け、ベンチュリ挿入体160をその間に固定する。キャップ140の各柱状突起172は、多角形形状(例えば、六角形、五角形等)断面を有し得、柱状突起172の近位端または根本部から離れる増加する距離に伴って先細になり得る。各対応する開口174におけるキャップ基部141は、複数の個別の接触エリアにおいて各それぞれの柱状突起172と界面接触し、溶接または別個の留め具を用いずに、キャップ基部141をキャップ140に固定して取り付ける円筒形外形を有し得る。いくつかの事例では、キャップ基部141は、キャップ140の内部外形に対応して成形された少なくとも一部を有する周辺を含み得、それによって、キャップ基部141の周辺縁の少なくとも一部は、摩擦または締まり嵌めを介してキャップ基部141をキャップ140内の定位置に保持することを補助する。いくつかの事例では、キャップ基部141は、キャップ140内に楔止めされ、キャップ140からのキャップ基部141の分離を防止し、ベンチュリ挿入体160をキャップ140とキャップ基部141との間の定位置に維持し得る。加えて、
図7および8から理解され得るように、レセプタクル142の口152は、キャップアセンブリ138が、レセプタクル142に取り付けられ、カートリッジ102を形成すると、キャップ基部141がキャップ140から分離することを防止し得る。
【0037】
ここで
図5を参照すると、キャップ140は、ベンチュリレセプタクルの少なくとも一部を画定する内部パーティション175を含み得、内部パーティション175は、ベンチュリ挿入体160を挿入可能に受け取るようにサイズを決定および成形される。内部パーティション175は、空気入口チャンバ158の少なくとも一部と、エアロゾル出口チャンバ166の少なくとも一部とも画定し得る。さらに、キャップ基部141は、キャップ140の内部パーティション175と篏合し、円周段部176を提供し得、円周段部176は、ベンチュリ挿入体160のベンチュリ本体162の周辺縁領域の下にあり、ベンチュリ挿入体160をキャップ140とキャップ基部141との間の定位置に保持する。
【0038】
再び
図7および8を参照すると、キャップ140は、対応する出口132、133のうちの1つ以上のものからのエアロゾル化された物質を異なる方向に放出するための複数の出口ノズル178、180も提供され得る。複数の出口ノズル178、180のうちの少なくとも1つは、キャップ140内に一体的に形成される障壁182を含み得、障壁182は、障壁182が除去されるまで、出口ノズル180の出口通路184をエアロゾル出口チャンバ166から隔離する。代替出口133を使用するために、ユーザは、穿孔または別の好適なプロセス等を介して、障壁182を除去することのみ必要であり、随意に、提供されるとき、他の出口132または複数の出口を塞ぐ。
【0039】
図3から6を参照すると、カートリッジ102は、ポンプアセンブリ122の出口をキャップ140の空気入口154に結合する空気供給導管186を含むか、または別様にそれと共に動作し得る。空気供給導管186は、部品のアセンブリとして、または1つの特に有利な実施形態では、図に図示されるように、単一の一体的に形成される部材として提供され得る。空気供給導管186は、それを通して延びている内部空気通路190を有する、管状本体188を含み得る。管状本体188は、1つ以上のひだ付き区分191を有し、ポンプアセンブリ122の空気出口とキャップ140の空気入口154との間の空気供給導管186の経路設定を促進し得る。空気供給導管186は、キャップ140の空気入口154にシール係合するために、複数の弾力性突起192をその終端端部にさらに備え得る。空気供給導管186は、キャップ140内に一体的に形成される対応する係止特徴196を介して空気供給導管186をキャップ140に係止するために、係止デバイス194も含み得る。例えば、係止デバイス194は、空気供給導管186をキャップ140の入口154に結合後、係止デバイス194を非係止位置から係止位置に回転させることによって、係止空洞の形態における対応する係止特徴196内に挿入可能であるタブを備え得る。係止デバイス194は、係止デバイス194を操作するために、および、カートリッジ102を器具筐体101内に据え付けること、およびカートリッジ102を器具筐体101から除去することを補助するために、把持部分198をさらに含み得る。
【0040】
空気処理器具100およびその構成要素のさらなる詳細が、ここで、
図3を参照して説明されるであろう。前述のように、空気処理器具100は、エアロゾル化され、カートリッジ出口132を通して放出されるべき、液体120を含む取り外し可能カートリッジ102と、取り外し可能カートリッジ102に動作可能に結合され、空気を取り外し可能カートリッジ102に供給し、エアロゾル化された化合物を液体120から発生させるポンプアセンブリ122と、ポンプアセンブリ122を制御し、空気を取り外し可能カートリッジ102に供給し、エアロゾル化された化合物を発生させ、エアロゾル化された化合物をカートリッジ出口132から放出するために、ポンプアセンブリ122に動作可能に結合されるコントローラ130と、取り外し可能カートリッジ102、ポンプアセンブリ122、およびコントローラ132をその内部空洞200内に収容する器具筐体101とを含む。
図3に示されるように、器具筐体101は、基部202と、内部空洞200を画定するために基部202に結合可能であるカバー204と、内部空洞200内に位置する、内側サブ筐体206とを含む。
【0041】
有利には、
図9を参照すると、内側サブ筐体206は、基部202に結合され、空気出口212を有する通路210の少なくとも一部を集合的に画定し得、空気出口212は、動作中、カートリッジ出口132から放出されたエアロゾル化された化合物の経路を横断して空気の流動を放出するように位置付けられる。内側サブ筐体206は、通路210の終端端部を画定し、空気出口212を含む放出ノズル214を含み得る。図示される実施形態によると、放出ノズル214は、カートリッジ出口132(また、器具出口114としての役割も果たす)から放出されたエアロゾル化された化合物の経路に対して斜めに空気の流動を放出するように向けられる。このように、空気出口212から放出された空気の流動は、拡散またはエアロゾル化された化合物を処理されるべき空間の中に搬送し、空間のより効果的処理のために、化合物をさらに分散させることを補助し得る。
【0042】
図9を継続して参照すると、内側サブ筐体206は、カートリッジ出口132を含む取り外し可能カートリッジ102のステムまたはノズル178を受け取るために、かつカートリッジ出口132およびエアロゾル化された化合物の経路と内側サブ筐体206の放出ノズル214の空気出口212を整列させることを補助するために、整列溝218を有するタング216をさらに含み得る。このように、内側サブ筐体206は、カートリッジ出口132と放出ノズル214の空気出口212とを互いに対して、かつ、エアロゾル化された化合物とそれと交差する空気の流動とが空気処理器具100から放出されることを可能にするためにカバー204内に提供され得る対応する開口220、222に対して、整列させることを補助することができる。
【0043】
図9を継続して参照すると、空気処理器具100は、基部202と内側サブ筐体206との間に形成される器具筐体101のコンパートメント226内に位置付けられるファンデバイス224をさらに含み得る。ファンデバイス224は、空気をコンパートメント226から引き込み、動作中、カートリッジ出口132(
図3)から放出されたエアロゾル化された化合物の経路を横断して空気の流動を放出するように位置付けられる空気出口212につながる通路210を通して空気を移動させるように配置されるファン取入口228およびファン出口229を含み得る。さらに、コントローラ130の機能的電子機器の少なくとも一部は、基部202と内側サブ筐体206との間に形成される器具筐体101のコンパートメント226内に位置し得、ファン取入口228は、コントローラ130の該機能電子機器に面する空気を引き込むように配置され得る。このように、ファンデバイス224は、放出されたエアロゾル化された化合物を加温または加熱しながら、コントローラ130の機能的電子機器を冷却することも補助し得、空間を効果的に処理することを補助し得る。
【0044】
図9を継続して参照すると、空気処理器具100は、器具100が搭載され得る壁の電源コンセントに器具100を接続するための電源ユニット230をさらに含み得る。この目的のために、器具筐体101の基部202は、電源アダプタユニット230を収容し、電源アダプタユニット230を隠すようにサイズを決定および成形される電源アダプタ空洞232を画定し得る。器具筐体101の基部202は、背面203と、対向する側面205とを含み得、電源アダプタ空洞232は、対向する側面205間の基部202の背面203の中に直接形成され、電源アダプタユニット230のための凹所を形成し得る。
【0045】
ここで
図10を参照すると、空気処理器具100は、ポンプアセンブリ122を器具筐体101に結合するポンプ搭載設備234をさらに含み得る。ポンプ搭載設備234は、ポンプブラケット236と、複数の方向におけるポンプアセンブリ122の振動を抑制するように異なる平面(例えば、直交平面)に配置される複数のアイソレータ群238、240とを含み得る。例えば、
図10に示されるように、ポンプブラケット236は、L形状であり得、第1のアイソレータ群238は、ブラケット236の垂直脚部を器具筐体101に結合し得、アイソレータ238のそれぞれの軸は、器具100の正面に対して略法線に整列させられる。第2のアイソレータ群240は、ブラケット236の水平脚部を器具筐体101に結合し得、アイソレータ240のそれぞれの軸は、器具100の正面と略平行に整列させられる。集合的に、アイソレータ群238、240は、直交方向等の複数の方向におけるポンプアセンブリ122の振動を抑制し得る。これは、そうでなければポンプアセンブリ122に関連付けられる振動を抑制し、器具100がより静音で起動することを可能にし得る。
【0046】
理解され得るように、
図10では、ポンプブラケット236は、ポンプアセンブリ122を、基部202およびカバー204によって集合的に画定される、器具筐体101の下側端部に位置するポンプ空洞242内に吊り下げ得る。有利には、防音または消音デバイス244が、
図3に示されるように、ポンプ空洞内に位置付けられ、ポンプアセンブリ122と器具筐体101との間の空隙を実質的に充填し得る。防音または消音デバイス244は、ポンプアセンブリ122の近傍に空空間が実質的に存在しないように、ポンプアセンブリ122と器具筐体101との間の空隙に対応する形状で形成されるコンプライアントな材料を備え得る。これは、ポンプアセンブリ122からの振動をさらに減衰または抑制し、ポンプアセンブリ122から発出する任意の音を消音し得る。
【0047】
図4に示されるように、カートリッジ102のレセプタクル142は、その側面内に形成される1つ以上のくぼみ143を含み得、くぼみ143は、追加の剛性をレセプタクル142に提供し、かつカートリッジ102を器具筐体101内の適切な位置に据え付けるための位置決め特徴を提供し得る。したがって、器具筐体101の基部202は、
図10に示されるように、カートリッジ102のレセプタクル142のくぼみ143と入れ子にされ、カートリッジ102を器具筐体101内に受け取ることを補助するように構成される1つ以上の対応する整列突起246を含み得る。
【0048】
図10を参照すると、空気処理器具100は、ディスクバッテリ等の補助電源248を含み得、補助電源248のための容器250を含み得る。容器250は、器具筐体101に取り外し可能に結合可能であり、補助電源248を器具筐体101内に位置付け、必要に応じて、電源248(例えば、バッテリ)の交換を可能にし得る。容器250は、電源248を収容するように成形される本体252を含み得、器具筐体101の対応する空洞256からの補助電源248の除去および交換用電源の据え付けを補助するために、その端部から突出するフィンガグリップ254を含み得る。フィンガグリップ254は、弾力的および/または可撓であり得、据え付けられるときに容器250を器具筐体101に固定するためのラッチ要素258を含み得る。
【0049】
図9を参照すると、器具筐体101の背面203は、器具筐体101を、
図1に示されるように、壁108に、または代替として、
図2に示されるように、器具100をテーブル112または他の構造上に支えるために、器具スタンド110に固定するための搭載開口260a、260bの配置を含み得る。有利には、器具100を壁に据え付けるとき、電源アダプタユニット230は、電源コンセントに固定され得、器具筐体101は、電源アダプタユニット230を電源アダプタ空洞232内に隠すための位置において、壁108上の鍵穴スロットを含む、搭載開口260aのうちのいくつかから吊り下げられ得る。器具100は、次いで、残りの搭載開口260bを通して留め具を使用して、器具100の内部から、壁にさらに固定され得る。器具100は、次いで、搭載留め具へのアクセスならびに器具100の除去および/または他の不正加工を防止するようにプログラムおよび係止され得る。
【0050】
図3を参照すると、器具筐体101の基部202の背面203の上側および下側縁ならびに対向する側面205の各々の周辺縁は、別個の留め具を用いずに基部202とカバー204とを一緒に接合するために、カバー204の周縁に沿って提供される対応する突起264を受け取るための複数のくぼみ262を含み得る。基部202およびカバー204は、摩擦嵌め、締まり嵌め、またはスナップ嵌合において、一緒にパチンと締り得る。組み立てられると、カバー204は、基部202に係止され、器具100の内部への意図されないアクセスを防止し得る。この目的のために、器具筐体101は、カバー204を器具筐体101の基部202と一体的に形成されている1つ以上の捕捉部材267に直接係止するためにカバー204に結合される係止アセンブリ266をさらに含み得る。係止アセンブリ266、特に、係止アセンブリ266の鍵穴面は、一体型カップリング部材269(例えば、戻り止め、スナップ、クリップ等)の配置と、カバー204内の対応する開口271に固定し得る、可撓性ランヤード270とを介して、カバー204に取り外し可能に固定され得る別個のサブカバー268(
図12)によって隠され得る。
【0051】
図11を参照すると、係止アセンブリ266は、保持具276によって係止アセンブリのシャフト274に固定される回転可能ラッチ272を備え得る。保持具276は、従来のスナップリング、サークリップ、または他のスプリット保持リングに類似するが、さらに、本体278から突出し、保持具276の据え付けおよび除去を補助する、直立タブ280を含む、本体278を含み得る。直立タブ280は、リング構造内のスプリットまたは間隙279と反対の周辺縁において本体278から突出し得る。
【0052】
図3に戻って参照すると、例えば、器具100を据え付けるとき、または点検するとき等、カバー204が、係止解除され、基部202から除去されると、カバー204は、カバー204および基部202と一体的に形成される対向端部におけるランヤード搭載部284、286に固定される、ランヤード282を介して、基部202に取り付けられたままであり得る。このように、保守またはその他の間、カバー204の誤設置および/もしくは不注意な損傷のリスクは、最小化または排除され得る。
【0053】
空気処理器具100およびその構成要素のさらなる詳細は、
図12に示される空気処理器具100の分解図の精査に基づき、当業者によって理解されるであろう。
【0054】
本開示では、カートリッジ102、故に、器具100の出口132は、カートリッジ102内で発生させられた霧化された液体が、処理されるべき空間の中に直接流動することを可能にする。しかしながら、器具100は、代替として、代わりに、拡散またはエアロゾル化された化合物を空気移送もしくは分配システムの中にさし向け得る。空気移送システムは、拡散またはエアロゾル化された化合物が遠隔で位置する空間または複数の遠隔で位置する空間の中に分散させられることを可能にするであろう、配管または他の手段を含み得る。したがって、器具100は、例えば、既存のHVACシステムを通して、液体を建物全体を通して拡散および分散させるために使用され得る。
【0055】
本明細書に開示される空気処理器具100、取り外し可能カートリッジ102、および構成要素は、オンボードポンプアセンブリ122の動作の圧力、速度、および/またはタイミングを変動させ、カートリッジ102を通して空気流動を提供するためのコントローラ130を介した動作制御を含み得ることにも留意されたい。器具100によって拡散またはエアロゾル化された液体の量および空間の処理の対応する程度を改変するためのコントローラ130の使用に加え、拡散させられるべき液体の特性も、拡散させられる液体の量および処理の程度に影響を及ぼし得る。例えば、より粘性の液体は、よりゆっくりと拡散し得る。液体の密度も、提供される処理の程度に影響を及ぼし得る。カートリッジ102内の液体120のこれらの特性も、カートリッジ102が受け取られる器具100の機能および動作に関する制御を設定するときに考慮され得る。
【0056】
再び、種々の開示される実施形態の完全な理解を提供するために、ある具体的詳細が記載されるが、当業者は、実施形態がこれらの具体的詳細のうちの1つ以上のものを伴わずに実践され得ることを認識するであろう。
【0057】
さらに、上で説明される種々の実施形態の側面および特徴は、さらなる実施形態を提供するように組み合わせることができる。2015年10月20日に出願された米国特許出願第14/918,379号を含む、本明細書で言及される、および/または出願データシートにリストアップされる米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願、および非特許出版物の全てが、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる。その上さらなる実施形態を提供するために、種々の特許、出願、および出版物の特徴、構造、機能性、または概念を採用するように、必要であれば、実施形態の側面を修正することができる。
【0058】
これらおよび他の変更が、上記に詳述される説明に照らして、実施形態に成されることができる。概して、以下の請求項では、使用される用語は、請求項を、本明細書および請求項で開示される具体的実施形態に限定するように解釈されるべきではないが、そのような請求項が権利を持つ均等物の全範囲とともに、全ての可能な実施形態を含むように解釈されるべきである。故に、請求項は、本開示によって限定されない。