IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ジョ、ジェジョンの特許一覧

<>
  • 特許-桐を用いた釣り用ウキ 図1
  • 特許-桐を用いた釣り用ウキ 図2
  • 特許-桐を用いた釣り用ウキ 図3
  • 特許-桐を用いた釣り用ウキ 図4
  • 特許-桐を用いた釣り用ウキ 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-16
(45)【発行日】2024-05-24
(54)【発明の名称】桐を用いた釣り用ウキ
(51)【国際特許分類】
   A01K 93/00 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
A01K93/00 A
A01K93/00 C
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2022562790
(86)(22)【出願日】2021-03-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-25
(86)【国際出願番号】 KR2021003727
(87)【国際公開番号】W WO2021210803
(87)【国際公開日】2021-10-21
【審査請求日】2022-11-07
(31)【優先権主張番号】10-2020-0045448
(32)【優先日】2020-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522402449
【氏名又は名称】ジョ、ジェジョン
【氏名又は名称原語表記】JO, Jae Jeong
【住所又は居所原語表記】502-ho, 101-dong, 161-1, Sinbansong-ro Haeundae-gu Busan 48013 (KR)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】ジョ、ジェジョン
【審査官】大澤 元成
(56)【参考文献】
【文献】特開平01-309631(JP,A)
【文献】特開2002-027882(JP,A)
【文献】韓国公開実用新案第20-2009-0005824(KR,U)
【文献】特開平09-028254(JP,A)
【文献】特開2001-045935(JP,A)
【文献】特開平9-163905(JP,A)
【文献】特開2020-527052(JP,A)
【文献】特開2001-346486(JP,A)
【文献】特開2020-078290(JP,A)
【文献】実開昭52-015487(JP,U)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0070381(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0055028(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 93/00-93/02
追加文献
JP1997163905A 特開平9-163905
JP2020527052A
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
桐の材質からなり、上下に釣り糸通路が貫設され、上面に溝が凹設されるウキボディ;
前記溝に挿入されるバッテリーと、前記ウキボディの上部に露出するように前記バッテリーの上部に配置されるケミライトと、前記ケミライトの周面に装着され、前記溝の内面と締まり嵌めされて前記溝を密閉させる弾性チューブと、を含む発光手段;及び
前記ウキボディの上部に結合されて前記ケミライトを保護する透明キャップ;を含み、
海水が前記釣り糸通路を介して前記透明キャップの内部に流入して残存浮力を低減するように構成されることを特徴とする、桐を用いた釣り用ウキ。
【請求項2】
前記透明キャップの内面には、多数の凹パターンが凹設されることを特徴とする、請求項1に記載の桐を用いた釣り用ウキ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、桐を用いた釣り用ウキ及びその製造方法に係り、より詳細には、低浮力の桐を用いて感度が上昇するようにして魚の鋭敏なアタリを容易に把握することができるだけでなく、海水に接触しても腐食しないため耐久性が向上するようにする桐を用いた釣り用ウキ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
釣りは、三面が海である韓国で簡単に楽しめるレジャーの一つであって、男女老若を問わず好みに応じた様々なジャンルの釣りが行われている。
【0003】
釣りに使われるウキは、水面で一定の浮力を保ちつつ、重りとエサを床に沈め、釣り糸に沿って伝わってくる魚のアタリを伝えるものであって、釣りが浮かぶように浮力を持つウキボディと、ウキボディの上部に形成され、魚のアタリや魚信による動きを把握することができるように様々な色で目盛りが付けられた識別帯が表示されたウキトップと、ウキボディの下部に形成され、釣り針と連結するための構造のウキ足とから構成される。
【0004】
通常、釣りをするとき、ウキボディは、釣り糸と一緒に水面に浸かり、浮力によってウキボディに結合された上部のウキトップ部分だけが水面上に露出する。つまり、魚がエサを食い付いて釣り針に掛かると、魚の動きに応じてウキボディが上下運動をするが、このとき、ウキボディは、水面に浸かって見えないが、ウキボディに結合されたウキトップ部分が動くことによりアタリの信号を肉眼で確認することができる。
【0005】
しかし、昼間ではなく、夜間に釣りをする場合、識別帯を肉眼で確認することができず、全体的なウキの動きも肉眼で判別することが難しいため、発光手段が結合されたウキが提供されてきた。
【0006】
発光手段としては、ウキトップに発光塗料をコーティングする方式や、ウキトップの上端のホルダーに、化学的反応により発光するケミライトを連結する方式、電子式発光体を用いる方式などがある。
【0007】
その中でも、LEDなどの電子式発光体を用いた方式は、より高い輝度による優れた識別性を有し、長時間持続的に使用することができるという利点を持っている。このような電子式発光体が組み合わせられたウキの場合は、多数の発光体を備えてウキの視認性を高めたり、ウキの位置を確認したりするだけでなく、魚信が来たときを知らせる魚信検知発光体を別途備えるなどの発展を重ねてきた。
【0008】
魚信検知発光体は、釣り用ウキが水面に浸かった状態では消灯しているが、アタリが始まると釣り用ウキが水面上に上昇しながら魚信検知発光体が点灯することにより、魚信が来たことを知らせる。すなわち、浮力によって水面上に浮かぶ流動体とこれに接続される伝導性金属体が備えられ、ウキが水面上に浮かぶと流動体と伝導性金属体とが接触して各電線の端子が接続されながら点灯する方式である。
【0009】
しかし、上述した方式は、流動体と伝導性金属対との直接接触を通じてのみ電源が供給されて魚信検知発光体が点灯し、スイッチ端子が外部に露出しているため、接触面が不良であるか或いは異物が挟まれている場合には正常に点灯しないなどの問題点がある。
【0010】
また、外部に露出したスイッチ端子により釣り糸が絡み合うか、或いは海水に直接接触することにより時間経過に伴って腐食しながらウキの耐久性が低下するという問題点がある。
【0011】
特にメジナなどの魚は、活性度が良くないときに鋭敏なアタリでエサをそっと食べる場合がほとんどであるため、釣り初心者がウキを見て魚信を把握することは容易でないという問題点がある。しかも、釣り鍋が密閉式プラスチックで製造された場合、浮力が水より強くなるため、魚がエサを食いついたか否かの確認が難しいという問題点もある。
【0012】
したがって、上記の問題点を解消するために、感度の良い桐を活用してケミライトと組み合わせて簡単に製造可能であり、魚の鋭敏なアタリを容易に把握することができるだけでなく、海水に長時間接触しても腐食が発生しないため耐久性を向上させることができる新しい釣り用ウキに関する技術開発研究が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、かかる問題点を解消するためになされたので、その目的は、低浮力の桐を用いて感度を上昇させて魚の鋭敏なアタリを容易に把握することができるだけでなく、海水に接触しても腐食しないため耐久性が向上するようにする、桐を用いた釣り用ウキ及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の技術的課題を解決するために、本発明は、桐の材質からなり、上下に釣り糸通路が貫設され、上面に溝が凹設されるウキボディ;前記溝に挿入されるバッテリーと、前記ウキボディの上部に露出するように前記バッテリーの上部に配置されるケミライトと、前記ケミライトの周面に装着され、前記溝の内面と締まり嵌めされて前記溝を密閉させる弾性チューブと、を含む発光手段;及び前記ウキボディの上部に結合されてケミライトを保護する透明キャップ;を含むことを特徴とする、桐を用いた釣り用ウキを提供する。
【0015】
本発明において、前記透明キャップの内面には、多数の凹パターンが凹設されることを特徴とする。
【0016】
上記の他の技術的課題を解決するために、本発明は、桐を一定の形状に加工した後、上下に釣り糸通路を貫設し、上面に溝を凹設してウキボディを製造する第1ステップと、ケミライトの周面に弾性チューブを装着し、前記溝にバッテリーと前記ケミライトを順次挿入して前記ケミライトが前記ウキボディの上部に露出するようにし、前記溝の内面に前記弾性チューブを締まり嵌めして前記溝を密閉させる第2ステップと、前記ウキボディの上部に、前記ケミライトを保護する透明キャップを結合する第3ステップと、を含むことを特徴とする、桐を用いた釣り用ウキの製造方法を提供する。
【0017】
本発明において、前記第3ステップの透明キャップの内面には、多数の凹パターンが凹設されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
上記課題の解決手段による本発明の桐を用いた釣り用ウキ及びその製造方法によれば、次の効果がある。
【0019】
第一に、桐を加工したウキボディに、弾性チューブで包んだケミライトを装着した後、ウキボディと透明キャップとを結合するだけで、ウキの上下に通る釣り糸を絡まらないようにするだけでなく、ウキを簡便に製造することができるという効果がある。
【0020】
第二に、浮力が水より小さい桐を用いるため、感度が上昇してアタリの感度を最大化することにより、魚の鋭敏なアタリを容易に把握することができるという効果がある。
【0021】
第三に、ウキボディの釣り糸通路と透明キャップの釣り糸通過孔によって開放されたケミライトの発光空間に海水が流入しても、ケミライトとバッテリーとの間には海水が浸透しないため、ウキの耐食性及び耐久性を向上させることができるので、ケミライトによる視認性を確保することができる。これにより、昼間だけはなく、日照量の少ない場所や夜間に兼用することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明による釣り用ウキの使用例示図である。
図2】本発明による釣り用ウキの正面図である。
図3】本発明による釣り用ウキの分解斜視図である。
図4】本発明による透明キャップの断面図である。
図5】本発明による釣り用ウキの製造方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明による桐を用いた釣り用ウキ100について詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明による釣り用ウキ100の使用例示図を示す。図1を参照すると、本発明による釣り用ウキ100と、釣り用ウキ100の上下に貫通する釣り糸F1と、釣り糸F1の先端に連結された釣針F2とから構成された釣竿を用いて釣りをする様子を例示的に示すものであることが分かる。
【0025】
図2は、本発明による釣り用ウキ100を示す正面図であり、図3は、本発明による釣り用ウキ100を示す分解斜視図である。図2及び図3に示すように、本発明の釣り用ウキ100は、ウキボディ110、発光手段120及び透明キャップ130を含んで構成される。
【0026】
本発明のウキボディ110は、上下に釣り糸通路112が貫設され、上面に溝113が凹設されて釣り用ウキ100に浮力を提供する構成である。
【0027】
このために、ウキボディ110は、桐で出来ていることが好ましく、桐は、硬くて水より浮力が小さいため、魚の鋭敏なアタリを克服することができる。
【0028】
このようなウキボディ110は、海水での容易な浮遊のために紡錘状に形成されることができるが、上述した紡錘状に限定されるものではなく、釣り用ウキ100の役割を果たすことができるようにする形状であれば、いずれの形状でも可能である。
【0029】
本発明の発光手段120は、溝113に挿入されるバッテリー121と、ウキボディ110の上部に露出するようにバッテリー121の上部に配置されるケミライト122と、ケミライト122の周面に装着され、溝113の内面と締まり嵌めされて溝113を密閉させる弾性チューブ123を含むことにより、ケミライト122の発光が安定的に行われるようにする構成である。
【0030】
つまり、日照量の少ない場所で或いは夜間に釣りをする際には、視野確保が容易でないため、釣り用ウキ100の動きを把握することが難しいため、発光手段120は、釣り用ウキ100が水面に浮遊した状態で魚のアタリがある場合、釣り用ウキ100の動きを容易に確認することができるようにする。
【0031】
バッテリー121は、円筒状に形成されるものであり、ウキボディ110に形成された溝113の最底面に装着され、ケミライト122の下端に接触してケミライト122へ電源を供給する。
【0032】
ケミライト122は、化学方式又は電子方式によって視認性を高めるためのものであり、このうち、化学方式は、特定の刺激を与えるときに発光するようにするものであり、電子方式は、バッテリー121から供給される電源により発光する発光素子であるが、化学方式は、寿命把握が容易でない場合が多いため、バッテリー121により発光する電子式を適用することが好ましい。
【0033】
弾性チューブ123は、ケミライト122の外部を包み込むようにケミライト122の周面に装着され、バッテリー121が挿入されているウキボディ110の溝113に挿入するが、ケミライト122の外面と溝113の内面との間に配置され、溝113の内面と締まり嵌めされることにより、溝113を密閉させる。
【0034】
弾性チューブ123によって、溝113の内部には、バッテリー121とケミライト122との間に密閉された密閉空間S2が形成されることができる。すなわち、ウキボディ110の上面に凹設された溝113にバッテリー121を挿入し、バッテリー121の上部には弾性チューブ123付きケミライト122を嵌め込んで挿入すると、バッテリー121の上面と弾性チューブ123の下端との間に密閉空間S2が形成されることができる。
【0035】
このように弾性チューブ123が溝113の内面に締まり嵌めされている状態で存在するため、密閉空間S2への海水などの異物の流入を防ぐことができるので、ケミライト122とバッテリー121の腐食を防止することができる。
【0036】
本発明の透明キャップ130は、ウキボディ110の上部に結合されてケミライト122を保護する構成である。
【0037】
透明キャップ130の下端内側面には、ウキボディ110の上端外側面に沿って形成された第1ねじ山111に対応する第2ねじ山131が形成されることにより、第1ねじ山111と第2ねじ山131との螺合によってウキボディ110と透明キャップ130とが一体化されることができる。
【0038】
図4は、本発明による透明キャップ130を示す断面図である。このような図4を参照すると、透明キャップ130の内面に凹パターン133が多数凹設され、ケミライト122から発散する光が外部への拡散をより容易にすることができる。このような凹パターン133によって、ケミライト122から発散する光を外部へ拡散させることができるので、釣り用ウキ100の確認が容易になって目の疲労感を減らすことができる。
【0039】
参考として、透明キャップ130は、ケミライト122の発光確認を容易にするために、強化プラスチック材質で構成されることが好ましい。
【0040】
以下、本発明による桐を用いた釣り用ウキの製造方法を詳細に説明する。
【0041】
図5は、本発明に係る釣り用ウキ100の製造方法を示すフローチャートである。図5を参照すると、釣り用ウキ100の製造方法は、桐を一定の形状に加工した後、上下に釣り糸通路112を貫設し、上面に溝113を凹設してウキボディ110を製造する第1ステップ(S10)、ケミライト122の周面に弾性チューブ123を装着し、溝113にバッテリー121とケミライト122を順次挿入して、ケミライト122がウキボディ110の上部に露出するようにするが、溝113の内面に弾性チューブ123を締まり嵌めして溝113を密閉させる第2ステップ(S20)と、ウキボディ110の上部に、ケミライト122を保護する透明キャップ130を結合する第3ステップ(S30)と、を含んで構成される。
【0042】
上述した製造方法によれば、まず、第1ステップは、桐を一定の形状に加工した後、上下に釣り糸通路112を貫設し、上面に溝113を凹設してウキボディ110を製造するステップである(S10)。
【0043】
桐を用意し、用意した桐を一定期間自然乾燥させた後、所定の大きさに切断する。切断された桐を所望の形状、例えば紡錘状に切削加工してウキボディ110の形状を作ることができる。
【0044】
ウキボディ110の形状を形成した後、ウキボディ110の上面には、バッテリー121とケミライト122が収納できる溝113を内部に陥没するように少なくとも1つ掘る。このとき、溝113の個数には制限がない。
【0045】
そして、ウキボディ110の長手方向に沿ってエンドミルなどのプレイズ加工を介して上下に貫通した釣り糸通路112を形成し、このときの釣り糸通路112は、釣り糸F1が通過できる空間になる。
【0046】
また、ウキボディ110には、釣り糸通路112を包み込むように一定重量を有する重量錘114が挿入できる空間を設けることが好ましく、図2及び図3では、重量錘114を、釣り糸通路112と連結可能に設置されるように示しているが、ウキボディ110の内部に重量錘114が挿入できる位置は限定しない。
【0047】
次に、第2ステップは、ケミライト122の周面に弾性チューブ123を装着し、溝113にバッテリー121とケミライト122を順次挿入してケミライト122がウキボディ110の上部に露出するようにするが、溝113の内面に弾性チューブ123を締まり嵌めして溝113を密閉させるステップである(S20)。
【0048】
まず、ケミライト122の外側を包むことができる一定の面積を有するリング状の弾性チューブ123を用意する。弾性チューブ123は、ゴム素材からなるが、弾性をもってケミライト122を包みながらウキボディ110の溝113の内面と締まり嵌めできるものであれば多様に使用することができる。
【0049】
最後に、第3ステップは、ウキボディ110の上部に、ケミライト122を保護する透明キャップ130を結合するステップである(S30)。
【0050】
ウキボディ110の上端外側面に沿って第1ねじ山111が形成され、透明キャップ130の下端内側面に沿って第1ねじ山111と結合される第2ねじ山131が形成されることにより、弾性チューブ123付きケミライト122をウキボディ110の溝113に嵌め込んだ後、第1ねじ山111と第2ねじ山131によってウキボディ110と透明キャップ130とを螺合して一体化させる。
【0051】
ウキボディ110と透明キャップ130とを一体化させると、ウキボディ110の上部に露出したケミライト122によって発光する発光空間S1を形成する。このような発光空間S1は、ウキボディ110の上下に貫通した釣り糸通路112と透明キャップ130の中央に貫設された釣り糸通過孔132により外部と連通する開放型をなすため、実際、釣り用ウキ100を海水に浮かせて使用しても、溝113の内部に挿入されたバッテリー121とケミライト122との間に形成された密閉空間S2によってケミライト122及びバッテリー121の腐食を防止することができる。
【0052】
場合によっては、ウキボディ110の上部に別個のケース(図示せず)を嵌め込んだ後、ケースの外面に第1ねじ山を形成して透明キャップ130の第2ねじ山131と螺合するようにすることもできる。
【0053】
このような過程によって製造される釣り用ウキ100は、海水に使用する際に、波や潮流によって発光空間S1に低圧が形成され、釣り糸通路112には高圧が形成されることにより、発光空間S1に海水が流入して浮力を完全に相殺させてアタリの感度を最大化させることができる。
【0054】
上述したように、本発明によれば、桐を一定の形状に加工した後、上下に釣り糸通路112を貫設し、上面に溝113を凹設してウキボディ110を製造した後、ケミライト122の周面に弾性チューブ123を装着し、溝113にバッテリー121とケミライト122を順次挿入してケミライト122がウキボディ110の上部に露出するようにするが、溝113の内面に弾性チューブ123を締まり嵌めして溝113を密閉させた後、ウキボディ110の上部に、ケミライト122を保護する透明キャップ130を結合するだけで、釣り用ウキ100を手軽に製造することができることに特徴がある。
【0055】
特に、桐は水に比べて浮力が小さいため、低浮力を有する桐を利用してアタリの感度が上昇するようにして、魚の鋭敏なアタリを容易に把握することができるという利点がある。
【0056】
また、ケミライト122の周面に弾性チューブ123を装着し、ウキボディ110の上面に凹設された溝113にバッテリー121とケミライト122を順次挿入してケミライト122がウキボディ110の上部に露出するようにするが、溝113の内面に弾性チューブ123を締まり嵌めして溝113を密閉させることにより密閉空間S2を形成するので、ケミライト122が発光する発光空間S1が開放する形態を有するようになり、海水が発光空間S1に流入してもバッテリー121の腐食を防止して釣り用ウキ100の耐久性を向上させることができるという点で、重要な意味がある。
【0057】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱することなく様々な修正及び変形が可能であろう。したがって、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものでもない。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5