(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-16
(45)【発行日】2024-05-24
(54)【発明の名称】自動燃焼制御装置およびそれを備える燃焼施設
(51)【国際特許分類】
F23G 5/50 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
F23G5/50 N
F23G5/50 G
F23G5/50 H
F23G5/50 Z
(21)【出願番号】P 2023201816
(22)【出願日】2023-11-29
【審査請求日】2023-11-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000133032
【氏名又は名称】株式会社タクマ
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡瀬 雅也
(72)【発明者】
【氏名】福間 義人
【審査官】大谷 光司
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-159436(JP,A)
【文献】特開2022-076571(JP,A)
【文献】特開2015-114040(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23G 5/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼施設の稼働におけるエコノマイザー入口ガス熱量(QGei)
の時系列データに基づいて、ボイラー蒸発量を制御する操作量を演算するボイラー蒸発量制御用の操作量演算部を備え、
前記操作量演算部は、任意の前記時系列データの所定時間間隔における偏差に所定の係数を乗じて操作量(MV
t
)を演算する、自動燃焼制御装置。
【請求項2】
燃焼施設の稼働における燃焼ガスの量の時系列データに基づいて、ボイラー蒸発量を制御する操作量を演算するボイラー蒸発量制御用の操作量演算部を備え、
前記操作量演算部は、任意の前記時系列データの所定時間間隔における偏差に所定の係数を乗じて操作量(MV
t
)を演算する、自動燃焼制御装置。
【請求項3】
燃焼炉と、
前記燃焼炉から導出される燃焼ガスが導入されるボイラーと、
前記ボイラーから導出される燃焼ガスが導入されるエコノマイザーと、
前記エコノマイザーから送られた燃焼ガスを大気放出する煙突と、
被燃焼物供給部と燃焼空気供給部を少なくとも制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、請求項1または2に記載の自動燃焼制御装置を備える、
燃焼施設。
【請求項4】
前記制御部は、
前記操作量演算部で演算された操作量(MV
t)と、ボイラー蒸発量制御の所定の設定値(SV値)における操作量(MV
0)とを加算し、加算した操作量(MV
0+MV
t)に基づいて、前記被燃焼物供給部と前記燃焼空気供給部を少なくとも制御する、請求項3に記載の燃焼施設。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動燃焼制御装置およびそれを備える燃焼施設に関し、例えば、バイオマス発電施設、廃棄物処理施設、ごみ焼却施設におけるボイラー蒸発量の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
廃棄物は、その成分が均一でなく、固形物と液体の混合物である。そのため、廃棄物の燃焼を安定させることは容易でない。特に燃焼炉にボイラーを併設する焼却炉では、ボイラーで発生させた蒸気を使用して発電する施設が多く、燃焼の不安定さは発電量の変動要因となる。近年、ごみ焼却施設は、発電所としての役割が付与され、発電量の安定化が要望されている。
燃焼制御は、ボイラー蒸発量を検出量とし、廃棄物供給量と燃焼空気供給量を制御量としており、廃棄物の燃焼速度が遅いためにボイラー蒸発量の変動が大きい。
【0003】
特許文献1は、燃焼炉から排出される排ガス中の酸素および水分の成分濃度を測定し、この測定値から二酸化炭素濃度を推算し、所定の手順に従い廃棄物の推算発熱量を求め、この推算発熱量を基にボイラー蒸発量を算出し、この算出されたボイラー発熱量を先行要素として、被燃焼物の供給量および燃焼空気の供給量を制御し、ボイラー蒸発量を制御する、ことを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、燃焼出口ガスのガス成分を酸素濃度計および水分濃度計で測定し、この測定値を利用する必要がある。
【0006】
本開示は、燃焼出口ガスのガス成分を測定することなく、特許文献1のように先行要素としてボイラー蒸発量を算出しなくても、他の先行要素でボイラー蒸発量の変動を抑えることができる、自動燃焼制御装置およびそれを備える燃焼施設を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、ボイラー蒸発量との相関関係が高く、既存の燃焼施設の計測機器での測定データを使用できる先行要素として、燃焼ガスの熱量、燃焼ガス量などを使用できることを見出した。
【0008】
本開示の自動燃焼制御装置は、
燃焼施設(A)の稼働における、エコノマイザー入口ガス熱量(QGei)、燃焼ガス量(Gei)のうち少なくとも1種の時系列データに基づいて、ボイラー蒸発量を制御する操作量を演算するボイラー蒸発量制御用の操作量演算部(101)を備える。
「燃焼ガス量」は、燃焼炉から排出される燃焼ガスの量であり、燃焼炉から煙突出口までの任意の箇所での燃焼ガスの量である。燃焼ガス量は、例えば、排ガスろ過装置出口ガス量、煙突付近の燃焼ガス量(「煙突排ガス量」とも称する。)などが挙げられる。
【0009】
前記操作量演算部(101)は、任意の前記時系列データの経時的偏差(所定時間間隔における偏差)に所定の係数を乗じて操作量(MVt)を演算してもよい。
【0010】
前記操作量演算部(101)は、エコノマイザー入口ガス熱量(QGei)[GJ/h]を式(1)で求めてもよい。
QGei=Gei×TGei×Cpg (1)
Gei[m3N/h]は、燃焼ガス量を計測した値である。例えば、エコノマイザー出口から煙突付近などの任意の位置で計測された燃焼ガス量であってもよい。
TGei[℃]は、エコノマイザー入口側の燃焼ガスの温度である。
Cpg[GJ/m3N・℃]は、エコノマイザー入口ガス定圧比熱であり、予め設定される固定値を使用できる。
【0011】
本開示の燃焼施設(A)は、
燃焼炉(10)と、
前記燃焼炉(10)から導出される燃焼ガスが導入されるボイラー(12)と、
前記ボイラー(12)から導出される燃焼ガスが導入されるエコノマイザー(13)と、
前記エコノマイザー(13)から送られた燃焼ガスを大気放出する煙突(16)と、
前記燃焼炉(10)へ被燃焼物(W)を送るための被燃焼物供給部(11)と、前記燃焼炉(10)へ燃焼空気を送るための燃焼空気供給部(P0、P1)を少なくとも制御する制御部(C1)と、
を備えていてもよい。
【0012】
前記制御部(C1)は、
前記ボイラー蒸発量制御用の操作量演算部(101)で演算された操作量(MVt)と、ボイラー蒸発量制御の所定の設定値(SV値)における操作量(MV0)とを加算し、加算した操作量(MV0+MVt)に基づいて、前記被燃焼物供給部(11)と、前記燃焼空気供給部(P0、P1)を制御してもよい。
操作量(MV値)に応じて、被燃焼物(W)の供給量(例えば、ストーカ搬送速度、押出装置の駆動、移送装置の制御など)、燃焼空気の供給量(例えば、燃焼炉に供給される空気量)が制御される。
【0013】
前記制御部(C1)は、前記自動燃焼制御装置の機能(例えば、ボイラー蒸発量制御用の操作量演算部(101))を有していてもよい。
【0014】
(効果)
(1)既存の燃焼施設の計測機器での測定データを使用できる先行要素として、燃焼ガスの熱量、燃焼ガス量などを使用できる。
(2)先行要素として燃焼ガスの熱量を用いた場合、ボイラー蒸発量との相関関係が高く(例えば、相関係数が0.8以上)、実測値のボイラー蒸発量に対し約3分の先行性がある。
(3)先行要素として燃焼ガス量を用いた場合(例えば、煙突付近のガス量)、ボイラー蒸発量との相関関係が高く(例えば、相関係数が0.7以上)、実測値のボイラー蒸発量に対し約3分の先行性がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2】ボイラー蒸発量とエコノマイザー入口ガス熱量の相関を示す図である。
【
図3】エコノマイザー入口ガス熱量がボイラー蒸発量に対して先行していることを示す図である。
【
図4】エコノマイザー入口ガス熱量がボイラー蒸発量に対して先行していることを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に本発明のいくつかの実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の一例を説明するものである。本発明は以下の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形形態も含む。
【0017】
(実施形態1)
図1に燃焼施設Aを示す。燃焼施設Aは、ストーカ式燃焼炉10、被燃焼物供給部11、ボイラー12、エコノマイザー13、バグフィルタ15、煙突16、制御部C1などを備える。
【0018】
ストーカ式燃焼炉10には、被燃焼物供給部11によって被燃焼物物Wが供給され、燃焼する。被燃焼物供給部11は、例えば、ごみピットから被燃焼物Wを燃焼炉10の供給口へ投入するための移送装置(不図示)、供給口からストーカ部へ押し出す押出装置(不図示)、ストーカ式供給部(不図示)などを有して構成される。
燃焼空気供給部は、空気導入配管L0、L01、ファンまたは送風機P0、P1、P2、P3、ダンパV22などを有して構成される。制御部C1は、被燃焼物供給部11および燃焼空気供給部を制御し、各供給量が調整される。
【0019】
燃焼炉10で燃焼された燃焼ガスは、ボイラー12へ送られ、次いでエコノマイザー13へ送られる。燃焼炉10内あるいはボイラー12へ送られる途中の配管に燃焼ガス中の二酸化酸素濃度を測定するレーザ式二酸化炭素測定装置、酸素濃度を測定するレーザ式酸素濃度測定装置、温度測定装置、圧力測定装置が設けられていてもよい。燃焼炉10内の情報として、測定された温度、圧力、酸素濃度、二酸化炭素濃度などの各データは、記憶部102に保存され、制御部C1へ送られる。
【0020】
ボイラー12は、燃焼炉10から送られた燃焼ガスを利用し、ボイラー給水を蒸発させ、蒸気を生成する。蒸気は、不図示の電力発生部へ送られる。発生したボイラー蒸発量は、時系列データとして記憶部102に保存される。
【0021】
エコノマイザー13の入口側の燃焼ガスの温度(TGei)を測定する入口ガス温度測定装置T3が設けられている。
煙突16の内部の直線配管において、燃焼ガス量(煙突排ガス量)を測定する煙突排ガス量測定装置T4が設けられている。各時系列の測定データは、記憶部102に保存される。
【0022】
エコノマイザー13から導出される第一燃焼ガス配管L1は、バグフィルタ15へ接続される。バグフィルタ15から導出される第二燃焼ガス配管L2にはファンP2が設けられており、バグフィルタ15で除塵された燃焼ガスを、煙突16へ送り込む。ファンP2より上流側で第二燃焼ガス配管L2から循環排ガス配管L22が分岐する。循環排ガス配管L22には、ファンP3およびダンパV22が設けられ、除塵された燃焼ガスを循環排ガスとして、燃焼炉10へ送る。
制御部C1は、燃焼炉10の状態に応じてファンP3およびダンパV22(開から閉)を制御し、燃焼炉10へ送りこむ燃焼ガスの量を調整する。
【0023】
制御部C1は、被燃焼物供給部11および燃焼空気供給部(ファンP0、P1)を制御し、各供給量を調整する。制御部C1は、ボイラー蒸発量制御の所定の設定値(SV値)における操作量(MV0)に応じて、被燃焼物供給部11および燃焼空気供給部(吸引ポンプP0、P1)を制御する。制御部C1は、記憶部102に保存されているボイラー12の蒸発量(t/h)の時系列データが、ボイラー蒸発量の設定値(SV0)に近づくように操作量(MV0)を変える必要がある。例えば、被燃焼物Wの成分の変動により、ボイラー蒸発量が変動する。本実施形態では、制御部C1は、先行要素としてエコノマイザー入口ガス熱量(QGei)を使用したフィードフォワード制御を実行する。
【0024】
制御部C1は、ボイラー蒸発量制御用の操作量演算部101を備える。操作量演算部101は、以下の演算を行う。
【0025】
エコノマイザー入口ガス熱量(QGei)[GJ/h]は式(1)で求める。
QGei=Gei×TGei×Cpg (1)
Gei[m3N/h]は、煙突付近で計測された燃焼ガス量である。
TGei[℃]は、エコノマイザー入口側の燃焼ガスの温度である。
Cpg[GJ/m3N・℃]は、エコノマイザー入口ガス定圧比熱である。
【0026】
また、記憶部102には、各温度測定装置T3、T4で測定された燃焼ガスの温度、煙突排ガス量のデータが保存されている。
操作量演算部101は、記憶部102から各種データを読み取り、上記式(1)の演算を実行する。
操作量演算部101は、求めたエコノマイザー入口ガス熱量(QGei)の時系列データに基づいて、ボイラー蒸発量を制御する操作量を演算する。
【0027】
本実施形態では、操作量演算部101は、エコノマイザー入口ガス熱量(QGei)の時系列データの経時的偏差(所定時間間隔における偏差)に所定の係数を乗じて操作量(MVt)を求める。所定の係数は、0以外の1、2、などの任意の数(正、負、整数、小数を含む)である。
【0028】
制御部C1は、操作量演算部101で求められた操作量(MVt)と、ボイラー蒸発量制御の所定の設定値(SV0)における操作量(MV0)とを加算し、加算した操作量(MV0+MVt)に基づいて、被燃焼物供給部11と、燃焼空気供給部(P0、P1)を制御する。
【0029】
図2は、ボイラー蒸発量(縦軸)とエコノマイザー入口ガス熱量(横軸)の相関を示す。相関係数は、0.8以上であることが分かった。
【0030】
図3は、エコノマイザー入口ガス熱量がボイラー蒸発量に対して先行していることを示す。データ採取時間を17時間とした。
図4は、エコノマイザー入口ガス熱量がボイラー蒸発量に対して先行していることを示す。データ採取時間を3時間とした。これらから、約3分の先行性が確認できた。
【0031】
本実施形態では、先行要素としてエコノマイザー入口ガス熱量を用いたことで、ボイラー蒸発量との相関関係が高く(相関係数が0.85以上)、実測値のボイラー蒸発量に対し約3分の先行性があることを確認できた。
【0032】
制御部C1、操作量演算部101は、1つ以上のプロセッサーとプログラムを保存するメモリなどのハードウエアと制御手順のプログラムなどで構成されていてもよい。制御部C1、操作量演算部101は、情報処理装置、専用回路などで構成されていてもよい。
【0033】
「燃焼炉」は、例えば、トラベリングストーカや階段式ストーカが挙げられる。
「被燃焼物(燃料)」は、例えば、ごみ(都市ごみ、家庭ごみ)、産業廃棄物、バイオマスが挙げられる。バイオマスには、廃棄物系バイオマス(家畜排せつ物、食品廃棄物、廃棄紙、パルプ工場廃液、下水汚泥、し尿汚泥、建設発生木材、製材工場等残材など)、未利用バイオマス(稲わら、麦わら、もみがら、林地残材など)、資源作物(糖質資源、でんぷん資源、油脂資源)、柳、ポプラ、スイッチグラスなど)が含まれる。
【0034】
(実施形態2)
先行要素として、煙突付近で計測された燃焼ガス量(Gei)を使用する。操作量演算部101は、煙突付近で計測された燃焼ガス量(煙突排ガス量)の時系列データの経時的偏差(所定時間間隔における偏差)に所定の係数を乗じて操作量(MVt)を求める。
制御部C1は、操作量演算部101で求められた操作量(MVt)と、ボイラー蒸発量制御の所定の設定値(SV0)における操作量(MV0)とを加算し、加算した操作量(MV0+MVt)に基づいて、被燃焼物供給部11と、燃焼空気供給部(P0、P1)を制御する。
【0035】
ボイラー蒸発量と煙突排ガス熱量とにおいて相関関係があり、その相関係数は0.75以上であり、実測値のボイラー蒸発量に対し約3分の先行性があることを確認できた。
【0036】
(別実施形態)
(1)燃焼施設Aは、排ガスろ過装置15の上流側の第一燃焼ガス配管L1へ、ろ過処理のための薬剤を投入するための薬剤投入装置を備えていてもよい。
(2)燃焼施設Aは、燃焼ガスを循環排ガスとして燃焼炉10へ送る構造を備えていなくてもよい。
(3)制御部C1は、自動燃焼制御装置の機能を有する構成に限定されず、自動燃焼制御装置は、別装置として構成されていてもよい。自動燃焼制御装置は、エコノマイザー入口ガス熱量(QGei)、燃焼排ガス量のうち少なくとも1種の時系列データを受信する受信部と、ボイラー蒸発量制御用の操作量演算部(101)で求められた操作量(MVt)を燃焼施設(A)へ送信する送信部を備えていてもよい。
(4)実施形態1と実施形態2の2つの先行要素を同時に使用してもよい。
【0037】
(方法とプログラム)
自動燃焼制御方法は、
燃焼施設(A)の稼働における、エコノマイザー入口ガス熱量(QGei)、燃焼ガス量(Gei)のうち少なくとも1種の時系列データに基づいて、ボイラー蒸発量を制御する操作量を演算するボイラー蒸発量制御用の操作量演算ステップを含む。
前記操作量演算ステップは、任意の前記時系列データの経時的偏差(所定時間間隔における偏差)に所定の係数を乗じて操作量(MVt)を演算してもよい。
前記操作量演算ステップは、エコノマイザー入口ガス熱量(QGei)[GJ/h]を上記の式(1)で求めてもよい。
【0038】
自動燃焼制御プログラムは、1つ以上のプロセッサーまたは情報処理装置によって、上記自動燃焼制御方法のステップを実行するためのプログラムであってもよい。
【符号の説明】
【0039】
A 燃焼施設
10 燃焼炉
11 被燃焼物供給部
13 エコノマイザー
15 バグフィルタ(排ガスろ過装置)
16 煙突
C1 制御部
101 操作量演算部
102 記憶部
P0、P1、P2、P3 ファン
V22 ダンパ
【要約】 (修正有)
【課題】燃焼出口ガスのガス成分を測定することなく、ボイラー蒸発量を算出しなくても、他の先行要素でボイラー蒸発量の変動を抑えることができる、自動燃焼制御装置を提供する。
【解決手段】自動燃焼制御装置は、燃焼施設Aの稼働における、エコノマイザー入口ガス熱量(QGei)の時系列データに基づいて、ボイラー蒸発量を制御する操作量を演算するボイラー蒸発量制御用の操作量演算部を備える。操作量演算部は、任意の前記時系列データの経時的偏差に所定の係数を乗じて操作量(MVt)を演算する。
【選択図】
図1