IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フルタ電機株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-フィルターユニット 図1
  • 特許-フィルターユニット 図2
  • 特許-フィルターユニット 図3
  • 特許-フィルターユニット 図4
  • 特許-フィルターユニット 図5
  • 特許-フィルターユニット 図6
  • 特許-フィルターユニット 図7
  • 特許-フィルターユニット 図8
  • 特許-フィルターユニット 図9
  • 特許-フィルターユニット 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-17
(45)【発行日】2024-05-27
(54)【発明の名称】フィルターユニット
(51)【国際特許分類】
   B01D 46/00 20220101AFI20240520BHJP
   F04D 29/70 20060101ALI20240520BHJP
【FI】
B01D46/00 C
F04D29/70 L
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020044043
(22)【出願日】2020-03-13
(65)【公開番号】P2021142506
(43)【公開日】2021-09-24
【審査請求日】2023-02-22
(73)【特許権者】
【識別番号】391008294
【氏名又は名称】フルタ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100165489
【弁理士】
【氏名又は名称】榊原 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100083068
【弁理士】
【氏名又は名称】竹中 一宣
(72)【発明者】
【氏名】古田 成広
(72)【発明者】
【氏名】田中 悟
【審査官】中村 泰三
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-254505(JP,A)
【文献】特開2017-196411(JP,A)
【文献】実公昭46-014717(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 46/00
F04B 39/16
F04D 29/70
F16J 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズル接続口とエア押込み口を備えたケーシングは、
前記エア押込み口にはフィルターを備え、
前記エア押込み口には前記フィルター取付け用のフランジ付きの管を備え、
前記フランジと前記エア押込み口の片部の間には、第1パッキンと第2パッキンを配して前記フィルターを支持し、
前記フィルターは、一つの側面を前記ケーシングの折曲げ片に前記第2パッキンを介して接し、別の一つの側面を前記管の折曲げ片部に接し、挟まれて固定される構成としたフィルターユニット。
【請求項2】
記フランジと前記エア押込み口の前記片部の間に、前記第1パッキンと前記第2パッキンを配し、
前記第1パッキンは第1開口を備え、前記第2パッキンは第2開口を備え、
前記第1開口の大きさに対し、前記第2開口を小さくする構成とした請求項1に記載のフィルターユニット。
【請求項3】
記第1パッキンと前記第2パッキンを配し
記第1パッキンは前記第1開口を備え、前記第2パッキンは前記第2開口を備え
記第1開口は、前記フィルターの周辺端部を取込む大きさを備え、
前記第2開口は、前記フィルターの周辺一面に添設される大きさを備え、
る構成とした請求項2に記載のフィルターユニット。
【請求項4】
記フィルターは、取付け前の前記第1パッキンの厚みでは支持されていないが、取付け状態で、前記第2パッキンの側面に添接して支持され、前記第1パッキンの厚みに埋設される構成とした請求項1に記載のフィルターユニット。
【請求項5】
記フランジは、前記折曲げ片部と立上り片部でなり、
前記折曲げ片部の折曲げ寸法は、前記第2開口のそれぞれの周辺枠片の幅に対し、大きいか、又は等しく、
前記立上り片部の立上り寸法は、取付け前では、前記第1・第2パッキンの合わせた厚み寸法に対し、小さく、
する構成とした請求項2に記載のフィルターユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
エアブロー工程で大量の圧縮エアを発生する高圧ブロアのフィルターユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のフィルターユニットは、フィルター(フィルター部材)を、立上枠辺で囲繞し、複数本のナットで緊締支持する構成であり、例えば、特開2019-5714号公報が挙げられる。
【0003】
この発明は、従来と同じ構成であり、かつフィルターを内外枠で支持する構造であるが、この内外枠とフィルターの関係に関しては、特段の配慮がなされているものでない。
【0004】
従って、金属製フィルターを、ブロアの押込み口に取付けるには、不向きと考えられる。
【文献】特開2019-5714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、アルミ、ニッケル、ステンレス、亜鉛、又はセラミック等の硬質性フィルターを押込み口に、確実、かつ損傷なく取付けできること、及び/又は、ブロアの取付け時において、エア漏れを無くし、又は振動等が発生しても、緩衝効果が期待できることを意図したフィルターユニットの提供である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、課題解決である、「硬質性フィルターを押込み口に、確実、かつ損傷なく取付けできること、及び/又は、ブロアの取付け時において、エア漏れを無くし、又は振動等が発生しても、緩衝効果が期待できるフィルターユニットの提供」を図るために、請求項1~5を開示する。
【発明の効果】
【0007】
課題解決のための請求項1は、
ノズル接続口とエア押込み口を備えたケーシングは、
エア押込み口にはフィルターを備え、
エア押込み口にはフィルター取付け用のフランジ付きの管を備え、
フランジとエア押込み口の片部の間には、第1パッキンと第2パッキンを配してフィルターを支持し、
フィルターは、一つの側面をケーシングの折曲げ片に第2パッキンを介して接し、別の一つの側面を管の折曲げ片部に接し、挟まれて固定される構成としたフィルターユニットである。
【0008】
請求項1の目的達成には、請求項2を備える。
【0009】
この請求項2は
ランジとエア押込み口の片部の間に、第1パッキンと第2パッキンを配し、
第1パッキンは第1開口を備え、第2パッキンは第2開口を備え、
第1開口の大きさに対し、第2開口を小さくする構成とした請求項1に記載のフィルターユニットである。
【0010】
請求項1の目的達成には、請求項3を備える。
【0011】
この請求項3は
1パッキンと第2パッキンを配し、
第1パッキンは第1開口を備え、第2パッキンは第2開口を備え、
第1開口は、フィルターの周辺端部を取込む大きさを備え、
第2開口は、フィルターの周辺一面に添設される大きさを備え、
る構成とした請求項2に記載のフィルターユニットである。
【0012】
請求項1の目的達成には、請求項4を備える。
【0013】
この請求項4は
ィルターは、取付け前の第1パッキンの厚みでは支持されていないが、取付け状態で、第2パッキンの側面に添接して支持され、第1パッキンの厚みに埋設される構成とした請求項1に記載のフィルターユニットである。
【0014】
請求項1の目的達成には、請求項5を備える。
【0015】
この請求項5は
ランジは、折曲げ片部と立上り片部でなり、
折曲げ片部の折曲げ寸法は、第2開口のそれぞれの周辺枠片の幅に対し、大きいか、又は等しく、
立上り片部の立上り寸法は、取付け前では、第1・第2パッキンの合わせた厚み寸法に対し、小さく、
する構成とした請求項2に記載のフィルターユニットである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】高圧ブロアに、フィルターユニットを、備えた状態の縮尺模式図
図2】フィルターユニット全体の横断面図
図3図2のA-A断面図
図4図2の要部の拡大断面図
図5】管の横断面図
図6】第1パッキンと第2パッキンの組合せを示した横断面図
図7】第1パッキンを示した正面図(平面図)
図8】第2パッキンを示した正面図(平面図)
図9】フィルターを示した正面図(平面図)
図10】フランジと第1・第2パッキンの関係を示した図であり、(イ)は取付け前で、第1・第2パッキンの厚みは定寸の状態を示し、(ロ)は取付け後で、第1・第2パッキンの厚みは圧縮された状態を示した模式図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の好ましい、各実施例を順に説明する。しかし、この各図面と、各図面に基づく説明は、本発明の好ましい一例であって、この説明と各図面に限定されない。従って、発明の趣旨の範囲において構成の一部を変更する構造とか、同じ特徴と効果を達成できる構造、等は、本発明の範疇である。
【0018】
図1図3に示した高圧ブロアに接続したホース2に、本発明のフィルターユニット3が設けられており、このフィルターユニット3のケーシング4には、一本、又は複数本のフレキシブルホース5(フレキシブルホースは、一例である。以下同じ)を介して吹出ノズル6が取付けられている。
【0019】
図において、ケーシング4は、図例では、一例として箱型を示し、短手方向の一側面壁4aの押込み口4a1にフランジ付きの管10を、長手方向の一側面壁4bの吹出口4b1(ノズル接続口)にはフレキシブルホース5を備える。
【0020】
本発明は、図示の如く、管10(押込管10)は一方に押込み口10aを、他方に管10の放射方向に向かって形成した折曲げ片部10b、及びこの折曲げ片部10bより管10方向に向かって形成した立上り片部10cをそれぞれ備えている。この折曲げ片部10bと、立上り片部10cとでフランジを構成する。
【0021】
そして、折曲げ片部10bと立上り片部10cで形成される空間には、(イ) 折曲げ片部10bに接し、かつ立上り片部10cの一部を占める第1パッキン11を設け、(ロ) 第1パッキン11に接し、かつ立上り片部10cの他部(一部を除いた部位)を占める第2パッキン12を設け、後述する金属製等の硬性でなるフィルター13を設ける空間を形成する、例えば、図6図8に示した大小の第1・第2開口15、16を形成する。
【0022】
この例では、第2パッキン12でフィルター13の裏面側を添設支持し、第1パッキン11及び第2パッキン12の方形部位11a、12aの端面で、フィルター13の周辺側を囲繞支持した構造であり、このフィルター13を弾性的に支持する。即ち、フィルター13を緩衝支持する構造である。従って、仮に、管10に、第1パッキン11及び/又は、第2パッキン12でフィルター13を支持した状態では、フィルター13が落下しない形態となっている。図4の状態である。そして、第2パッキン12の第2開口16は、折曲げ片部10bの折曲げ基端部位となっている。尚、前述した如く、フィルター13は、第1パッキン11の方形部位11aの第1開口15内に収まり、第2パッキン12の方形部位12aの第2開口16の内端で、かつこの第2パッキン12のパッキン端面12cに添設される(図2図4図6図9等参照)。即ち、折曲げ片部10bの折曲げ寸法10b2は、第1・第2開口15、16のそれぞれの周辺枠片の幅11a1、12a1に対し、大きいか、又は等しくする。また、立上り片部10cの立上り寸法10c1は、取付け前では、第1・第2パッキン11、12の合わせた厚み寸法11b1・12b1に対し、小さく、する構造である
尚、孔11b、12b等の孔に、止め具17を差込んだ状態では、フィルター13の管10からの落下は皆無である。従って、管10からの第1パッキン11及び/又は、第2パッキン12とか、フィルター13の落下は皆無であり、取付け、又は取外し時の容易性と利便性が確保される。
【0023】
尚、図10の(イ)は取付け前で、第2パッキン12の厚み寸法12b1は定寸の状態を示し、ケーシング4の折曲げ片4cと管10の立上り片部10cは非接触である。これに対して、(ロ)は取付け後で、第1・第2パッキン11、12の厚みは圧縮された状態を示し、折曲げ片4cと立上り片部10cは接触である。この接触で、折曲げ片4c(折曲げ片の表面)と立上り片部10c(立上り片部の開口端面)との接触部からの空気漏れを防止できる。図中4c2は、ケーシング4の折曲げ片4cの折曲げ寸法を示している。
【0024】
図中20は、第1パッキン11と、第2パッキン12に設けた切欠きで、指掛りを示している。また、第1パッキン11と、第2パッキン12は一体構造も可能であるが、二部品とし、接着剤で一体化することも可能である。この一体化は、例えば、取付け時の容易化と、管10からの第1パッキン11及び第2パッキン12の離脱を無くすこと等に有効である。
【0025】
前述の如く、第1パッキン11及び第2パッキン12でフィルター13を支持した管10を、ケーシング4の一側面壁4aに取付けるには、この状態(管10の取付側10-1)を、ケーシング4の折曲げ片4cに添設する。添設することで、第2パッキン12の方形部位12aの一面が折曲げ片4cに接触する。そこで、複数の止め具17を、折曲げ片部10bの孔10b1→第1パッキン11及び/又は第2パッキン12の各孔11b、12b→折曲げ片4cの孔4c1の順に緊締することで支持される。勿論、取付け方法・取付け順番は任意である。
【符号の説明】
【0026】
1 高圧ブロア
2 ホース
3 フィルターユニット
4 ケーシング
4a 一側面壁
4a1 押込み口
4b 一側面壁
4b1 吹出口
4c 折曲げ片
4c1 孔
4c2 折曲げ寸法
5 フレキシブルホース
6 吹出ノズル
10 管
10-1取付側
10a 押込み口
10b 折曲げ片部
10b1 孔
10b2 折曲げ寸法
10c 立上り片部
10c1 立上り寸法
11 第1パッキン
11a 方形部位
11a1 幅
11b 孔
11b1 厚み寸法
12 第2パッキン
12a 方形部位
12a1 幅
12b 孔
12b1 厚み寸法
12c パッキン端面
13 フィルター
15 第1開口
16 第2開口
17 止め具
20 切欠き
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10