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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-17
(45)【発行日】2024-05-27
(54)【発明の名称】表示装置および個室構造
(51)【国際特許分類】
   G09F 11/00 20060101AFI20240520BHJP
   G09F 7/00 20060101ALI20240520BHJP
   E05B 41/00 20060101ALI20240520BHJP
【FI】
G09F11/00 R
G09F7/00 Z
E05B41/00 C
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023201486
(22)【出願日】2023-11-29
【審査請求日】2024-02-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502354834
【氏名又は名称】有限会社衣川木工所
(74)【代理人】
【識別番号】110000534
【氏名又は名称】弁理士法人真明センチュリー
(72)【発明者】
【氏名】衣川 正信
【審査官】金田 理香
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-045032(JP,A)
【文献】特開2017-146583(JP,A)
【文献】特許第7347886(JP,B1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0224858(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 7/00-7/22
11/00-11/34
E05B 41/00
E06B 7/28
E05F 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出入口を有すると共に天面が開放された個室を区画する固定枠と、その固定枠の出入口を開閉する引き戸と、を備えた個室構造に配設される表示装置であって、
前記引き戸の背面に配設される本体と、
突出位置およびその突出位置よりも前記本体に押し込まれる押し込み位置の間でスライド変位可能に前記本体に配設されるスライダと、
前記押し込み位置から前記突出位置に向かう方向の付勢力を前記スライダに付与可能に構成される付勢手段と、
表示位置および解除位置の間で回転可能に前記本体に配設される操作子と、
その操作子に基端側が固着される回転アームと、
上端側に表示部を有し、前記本体に昇降可能に配設される昇降体と、
その昇降体の下端側および前記回転アームの先端側に一端側および他端側がそれぞれ回転可能に連結され、前記昇降体および前記回転アームを接続する連接リンクと、
その連接リンクの他端側または前記回転アームの先端側に回転可能に吊り下げられる振子片と、を備え、
前記スライダが前記押し込み位置まで押し込まれた状態において、前記操作子が前記解除位置から前記表示位置に操作され、その操作子の操作に伴って、前記回転アームが第1方向へ回転されると、前記昇降体が上昇されると共に前記振子片が前記スライダの被載置面に載置され、
前記スライダが前記付勢手段の付勢力によって前記押し込み位置から前記突出位置へ向けてスライド変位されると、前記スライダの被載置面が前記振子片の下方から引き抜かれることで、前記昇降体の重量を受けた前記回転アームが前記第1方向と逆方向となる第2方向に回転され、前記操作子が前記解除位置に配置されると共に前記昇降体が下降されることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記振子片が前記スライダの被載置面に載置された状態では、前記回転アームと前記連接リンクとの連結位置が前記回転アームの回転中心の上方となる位置よりも第2方向側となるように前記回転アームが傾いていることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記振子片は、前記連接リンクに連結される連結体と、その連結体の一側に配設され前記連結体よりも厚み寸法が大きくされる厚肉部とを備えることを特徴とする請求項2記載の表示装置。
【請求項4】
前記スライダは、そのスライダの先端側に回転可能に配設されるローラを備え、前記ローラの回転軸は、鉛直方向に沿う方向とされることを特徴とする請求項3記載の表示装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の表示装置を備えた個室構造であって、
出入口を有すると共に天面が開放された個室を区画する固定枠と、
その固定枠の出入口を開閉する引き戸と、を備え、
前記引き戸を開いた状態では、前記突出位置にある前記スライダが前記引き戸の戸先から突出され、
前記引き戸を閉じた状態では、前記固定枠の縦枠によって前記スライダが前記押し込み位置に押し込まれ、
前記昇降体が上昇された状態では、前記表示部が前記引き戸の上縁よりも上方に突出される共に、前記昇降体が下降された状態では、前記表示部が前記引き戸の上縁よりも下方に没入されることを特徴とする個室構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置および個室構造に関し、特に、出入口が引き戸により開閉される個室の使用状況を外部から確認することができる表示装置および個室構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
個室の使用状況を外部へ向けて表示する構造として、例えば、施錠・解錠の動作に連動する表示部を施錠機構に設け、その表示部の表示(例えば、使用中を示す赤色の表示、不使用を示す青色の表示)により個室の使用状況を外部から確認できるようにしたものが知られている(特許文献1)。
【0003】
ここで、比較的年齢の低い幼児(例えば、4歳以下)がいる保育施設や知的障がい者がいる施設などでは、解錠ができなくなった幼児や知的障がい者が閉じ込められることを防止するために、施錠機構を設けないことが一般的である。そこで、本願出願人は、個室の使用状況を外部から確認できる新たな表示装置を開発した(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実用新案登録第3197976号公報(例えば、段落0005)
【文献】特許第7347886号公報(例えば、段落0049~0051)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2の技術では、対象が開き戸に限定され、出入口が引き戸により開閉される個室の使用状況を外部から確認できないという問題点があった。
【0006】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、出入口が引き戸により開閉される個室の使用状況を外部から確認することができる表示装置および個室構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために本発明の表示装置は、出入口を有すると共に天面が開放された個室を区画する固定枠と、その固定枠の出入口を開閉する引き戸と、を備えた個室構造に配設されるものであって、前記引き戸の背面に配設される本体と、突出位置およびその突出位置よりも前記本体に押し込まれる押し込み位置の間でスライド変位可能に前記本体に配設されるスライダと、前記押し込み位置から前記突出位置に向かう方向の付勢力を前記スライダに付与可能に構成される付勢手段と、表示位置および解除位置の間で回転可能に前記本体に配設される操作子と、その操作子に基端側が固着される回転アームと、上端側に表示部を有し、前記本体に昇降可能に配設される昇降体と、その昇降体の下端側および前記回転アームの先端側に一端側および他端側がそれぞれ回転可能に連結され、前記昇降体および前記回転アームを接続する連接リンクと、その連接リンクの他端側または前記回転アームの先端側に回転可能に吊り下げられる振子片と、を備え、前記スライダが前記押し込み位置まで押し込まれた状態において、前記操作子が前記解除位置から前記表示位置に操作され、その操作子の操作に伴って、前記回転アームが第1方向へ回転されると、前記昇降体が上昇されると共に前記振子片が前記スライダの被載置面に載置され、前記スライダが前記付勢手段の付勢力によって前記押し込み位置から前記突出位置へ向けてスライド変位されると、前記スライダの被載置面が前記振子片の下方から引き抜かれることで、前記昇降体の重量を受けた前記回転アームが前記第1方向と逆方向となる第2方向に回転され、前記操作子が前記解除位置に配置されると共に前記昇降体が下降される。
【0008】
また、本発明の個室構造は、請求項1から4のいずれかに記載の表示装置を備えたものであって、出入口を有すると共に天面が開放された個室を区画する固定枠と、その固定枠の出入口を開閉する引き戸と、を備え、前記引き戸を開いた状態では、前記突出位置にある前記スライダが前記引き戸の戸先から突出され、前記引き戸を閉じた状態では、前記固定枠の縦枠によって前記スライダが前記押し込み位置に押し込まれ、前記昇降体が上昇された状態では、前記表示部が前記引き戸の上縁よりも上方に突出される共に、前記昇降体が下降された状態では、前記表示部が前記引き戸の上縁よりも下方に没入される。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の表示装置または請求項5記載の個室構造によれば、突出位置にあるスライダが引き戸の戸先から突出され、昇降体が上昇された状態において表示部が引き戸の上縁よりも上方に突出されると共に、昇降体が下降された状態において表示部が引き戸の上縁よりも下方に没入されるように、引き戸の背面に本体を配設することで、出入口が引き戸により開閉される個室においてその個室の使用状況を外部から確認することができる。
【0010】
請求項2記載の表示装置によれば、請求項1記載の表示装置の奏する効果に加え、振子片がスライダの被載置面に載置された状態では、回転アームと連接リンクとの連結位置が回転アームの回転中心の上方となる位置よりも第2方向側となるように回転アームが傾いているので、スライダの被載置面が振子片の下方から引き抜かれ、昇降体の重量が連接リンクを介して回転アームに作用された際に、回転アームを第2方向に回転させやすくできる。
【0011】
請求項3記載の表示装置によれば、請求項2記載の表示装置の奏する効果に加え、振子片は、連接リンクに連結される連結体と、その連結体の一側に配設され連結体よりも厚み寸法が大きくされる厚肉部とを備えるので、振子片190の重心を厚肉部側に偏心させ、厚肉部が下方となる姿勢を形成しやすくできる。よって、振子片(厚肉部)をスライダの被載置面に載置させやすくできる。また、振子片(厚肉部)の面積を大きくできるので、振子片がスライダの被載置面に載置された状態を安定させることができる。
【0012】
請求項4記載の表示装置によれば、請求項3記載の表示装置の奏する効果に加え、スライダは、そのスライダの先端側に回転可能に配設されるローラを備え、ローラの回転軸は、鉛直方向に沿う方向とされるので、引き戸の閉じ動作に伴ってスライダが縦枠によって押し込まれる際に、縦枠に対して引き戸が前後方向にがたついても、そのがたつきをローラの回転により吸収できる。よって、スライダを押し込み位置までスムーズに押し込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】(a)は、本発明の一実施形態における個室構造の上面図であり、(b)は、図1(a)の矢印Ib方向視における個室構造の正面図である。
図2】(a)から(c)は、図1(a)の矢印II方向視における表示装置の正面図である。
図3】本体カバー側の構成を示す表示装置の分解斜視図である。
図4】本体ベース側の構成を示す表示装置の分解斜視図である。
図5】(a)及び(b)は、表示装置の状態遷移図である。
図6】(a)及び(b)は、表示装置の状態遷移図である。
図7】表示装置の状態遷移図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、表示装置100を備えた個室構造1について説明する。図1(a)は、本発明の一実施形態における個室構造1の上面図であり、図1(b)は、図1(a)の矢印Ib方向視における個室構造1の正面図である。
【0015】
なお、図1(a)及び図1(b)では、引き戸3が閉じた状態(閉位置に配置された状態)とされ、表示装置100の昇降体170(表示部172)が上昇された状態が図示される。また、図1(a)及び図1(b)の矢印F-B,矢印U-D及び矢印L-Rは、前後方向、上下方向および左右方向をそれぞれ表している。図2以降においても同様であるので、その説明は省略する。
【0016】
図1(a)及び図1(b)に示すように、個室構造1は、個室Sを区画するパネル2と、そのパネル2の出入口を左右方向(矢印L-R方向)へのスライド変位により開閉する引き戸3と、引き戸3の背面(内面、矢印B方向側の面)に配設される表示装置100とを備える。
【0017】
パネル2は、個室Sの側壁を形成し、個室Sは、天面(矢印U方向側)が開放された空間として形成される。パネル2は、閉位置に配置された引き戸3の戸先が対面される縦枠2aを備える。
【0018】
引き戸3は、図示しないレール機構によりパネル2に支持される。引き戸3の戸先側(図1(b)右側)には、引き戸3の正面(外面)及び背面(内面)のそれぞれに引手3aが形成される。
【0019】
表示装置100は、個室Sの使用状況(使用中、不使用)を外部(個室Sの外)へ向けて表示するための装置であり、個室S内の使用者により操作される。この表示装置100の表示態様について、図2を参照して説明する。
【0020】
図2(a)から図2(c)は、図1(a)の矢印II方向視における表示装置100の正面図である。なお、図2(a)では、引き戸3が閉位置にあり、操作子120が解除位置にある状態が、図2(b)では、引き戸3が閉位置にあり、操作子120が表示位置にある状態が、図2(c)では、引き戸3の開き動作が行われ、操作子120が解除位置にある状態が、それぞれ図示される。
【0021】
図2(a)に示すように、使用者が個室Sに入室し、引き戸3が閉位置に配置された状態では、表示部172が引き戸3の背面(内面)側に隠れる。図2(a)に示す状態から使用者が操作子120を表示位置に操作する(図2(a)左回転させる)と、図2(b)に示すように、表示部172が上昇されて引き戸3の上縁よりも上方に突出される。
【0022】
使用者が個室Sから退室するために図2(b)に示す状態から引き戸3の開き動作を行うと、その開き動作に伴い、図2(c)に示すように、操作子120が解除位置に配置(復帰)されると共に、表示部172が下降される。その後、引き戸3が閉位置に配置されると、図2(a)に示す状態が形成される。
【0023】
その結果、表示装置100の表示部172が引き戸3の上縁から突出されているか否か(表示部172が個室Sの外部から視認されるか否か)に基づいて、個室Sの使用状況を外部から確認することができる。
【0024】
次いで、図3及び図4を参照して、表示装置100の詳細構成について説明する。図3は、本体カバー110B側の構成を示す表示装置100の分解斜視図であり、図4は、本体ベース110A側の構成を示す表示装置100の分解斜視図である。
【0025】
なお、図3及び図4では、木ねじWS及び締結ねじFSのねじ山(谷)を表す螺旋形状の図示が省略される。また、図3及び図4では、各部品の中心線(回転軸)や連結関係が二点鎖線により図示され、二点鎖線どうしの接続関係がH,I,J,K,Mの記号を用いた結合子により図示される。
【0026】
図3及び図4に示すように、表示装置100は、装置の外殻をなす本体ベース110A及び本体カバー110Bと、本体カバー110Bの外面(矢印B方向側の面)に配設される操作子120と、重ね合された本体ベース110A及び本体カバー110Bの内部空間に収納される収納部品(回転盤130、回転アーム140、スライダ150、コイルスプリング160、昇降体170、連接リンク180及び振子片190)とを備える。なお、本実施形態では、これら各部品110A,110B,120~150,170~190)が樹脂材料から構成される。
【0027】
本体ベース110Aは、背面板部110A1と、その背面板部110A1の外縁から立設される側壁部110A3~110A7及び受け部110A8とを備える。本体カバー110Bは、正面板部110B1,110B2と、その正面板部110B1,110B2の外縁から立設される側壁部110B3~110B7とを備える。
【0028】
本体ベース110A及び本体カバー110Bは、平面視略L字形状の外形を有し、略同一の大きさに形成される。本体ベース110A及び本体カバー110Bが重ね合されると、側壁部110A3~110A7の立設先端と側壁部110B3~110B7の立設先端とが当接される。
【0029】
側壁部110A3~110A7の立設先端および側壁部110B3~110B7の立設先端は、一方の立設先端に形成される立ち上がり部が他方の立設先端に形成される受け入れ部に嵌り込んで嵌合されるインロー構造とされ、この嵌合により本体ベース110Aに対する本体カバー110Bの水平方向(矢印U-D及び矢印L-Rを含む平面に平行な方向)への移動が規制される。
【0030】
本体ベース110A及び本体カバー110Bが重ね合された状態(側壁部110A3~110A7の立設先端と側壁部110B3~110B7の立設先端とが嵌合された状態)では、背面板部110A1と正面板部110B1,110B2とが所定間隔を隔てつつ略平行に対向される。
【0031】
正面板部110B2は正面板部110B1よりも矢印B方向側にオフセットされ、そのオフセットにより形成された内部空間には、回転盤130及び回転アーム140が収納される。
【0032】
正面板部110B2には、円形の孔である軸支孔SHが穿設され、正面板部110B2の平面視形状は、軸支孔SHと同心の略円形に形成される。側壁部110B7及び側壁部110A7は、軸支孔SHを中心とする平面視円弧状に湾曲して形成される。
【0033】
また、正面板部110B2には、軸支孔SHを中心として周方向に延びる矢印形状の開口(以下「矢印開口AP」と称す)が穿設される。
【0034】
背面板部110A1及び正面板部110B1,110B2には、案内壁LGと挿通ボスPBとが立設される。本体ベース110A及び本体カバー110Bが重ね合されると、案内壁LGの立設先端どうしが当接されると共に、挿通ボスPBの立設先端どうしが当接される。
【0035】
案内壁LGは、上下方向(矢印U-D方向)に沿って延びる一対の壁部として形成され、その対向面により昇降体170のスライド変位(上昇および下降)の方向を上下方向(矢印U-D方向)に案内(規定)する。
【0036】
挿通ボスPBは複数箇所(本実施形態では3箇所)に分散して配置され、挿通ボスPBと背面板部110A1及び正面板部110B1とには、挿通孔が穿設される。その挿通孔に正面板部110B1側から挿通された木ねじWSにより表示装置100が引き戸3の背面(内面)に締結固定される(図2参照)。
【0037】
背面板部110A1には、台座部BSが立設される。台座部BSの立設先端面(矢印B方向側の面)は、正面板部110B2(軸支孔SH)と所定間隔を隔てて対向され、その対向間に回転盤130及び回転アーム140が回転可能に配置される。
【0038】
台座部BS及び背面板部110A1には、挿通孔が穿設される。その挿通孔に背面板部110A1側から挿通された締結ねじFSが操作子120のめねじ124に螺合され、操作子120が回転可能に配置される。また、締結ねじFSの頭部と操作子120の把持部121との間に挟まれることで、本体ベース110A及び本体カバー110Bが一体化される。
【0039】
操作子120は、長尺形状の把持部121と、その把持部121の長手方向中央から突出される軸部122及び嵌合部123と、その嵌合部123の突出端面に形成されるねめじ124とを備える。
【0040】
軸部122は、断面円形の軸(円柱体)であり、軸支孔SHに回転可能に軸支される。嵌合部123は、断面略正方形の角柱体であり、回転盤130及び回転アーム140の嵌合孔131,142に嵌合される。この嵌合により、操作子120の回転が回転盤130及び回転アーム140に伝達可能とされる。
【0041】
回転盤130は、平面視略正方形の嵌合孔131を備え、その嵌合孔131を中心とする円盤を略半分に分割した平面視略半円形状に形成される。回転盤130の側面の一部は、挿通ボスPB(正面板部110B2から立設されるもの)に当接することで回転盤130の回転を規制するストッパ面132とされる。
【0042】
ここで、操作子120が解除位置に配置された状態では、把持部121が縦姿勢(長手方向を矢印U-D方向に沿わせた姿勢)とされる(図2(a)及び図2(c)参照)。解除位置から操作子120が略90度回転(矢印開口APの矢印形状が示す方向に回転)されると、ストッパ面132が挿通ボスPBに当接され、操作子120が表示位置に配置される。操作子120が表示位置に配置された状態では、把持部121が水平姿勢(長手方向を矢印L-R方向に沿わせた姿勢)とされる(図2(b)参照)。
【0043】
回転盤130の板面(正面板部110B2に対向する側の面)であって、その板面の一部の領域(ストッパ面132側の領域)には、識別部133が配設される。識別部133は、回転盤130の色(本実施形態では白色)とは異なる色(本実施形態では赤色)に着色される。
【0044】
操作子120が解除位置にある状態では、矢印開口APから識別部133(赤色)が視認され(図2(a)及び図2(c)参照)、操作子120が表示位置にある状態では、矢印開口APから回転盤130(識別部133が配設されていない領域、即ち、白色)が視認される(図2(b)参照)。
【0045】
回転アーム140は、長尺形状のアーム本体141と、そのアーム本体141の基端側に穿設される平面視略正方形の嵌合孔142と、アーム本体141の先端側から矢印F方向へ突出される円柱形状の連結ピン143とを備える。連結ピン143は、連接リンク180及び振子片190の連結孔183,192に回転可能に挿通される。
【0046】
スライダ150は、突出位置(図2(c)参照)とその突出位置よりも表示装置100内に押し込まれる押し込み位置(図2(a)及び図2(b)参照)との間でスライド変位される部材であり、本体151と、その本体151の基端側の端面に凹設される保持凹部152と、その保持凹部152を挟んだ両側から矢印R方向へ突出される一対の脚部153と、本体151の先端側に回転可能に軸支されるローラ154とを備える。
【0047】
スライダ150は、本体151の側面が側壁部110A5,110B5及び側壁部110A6,110B6の対向面により案内されると共に、一対の脚部153の対向面が台座部BSの側面により案内されることで、そのスライド変位の方向が左右方向(矢印L-R方向)に規定される。
【0048】
本体ベース110Aの台座部BSの側面には、保持凹部152に対向する位置に保持凹部152と同形状の凹部(図示せず)が凹設され、これら保持凹部152及び凹部にコイルスプリング160の一端側および他端側がそれぞれ挿入されて保持される。
【0049】
スライダ150が突出位置に配置された状態では、コイルスプリング160は自由長または若干圧縮変形された状態とされる。スライダ150が押し込み位置まで押し込まれると、コイルスプリング160が圧縮変形され、その弾性回復力が、押し込み位置から突出位置に向かう方向の付勢力として、スライダ150に付与される。
【0050】
一対の脚部153には、スライダ150のスライド変位を規制するストッパ面153aと、振子片190が載置される被載置面153bと、振子片190の姿勢を誘導する誘導面153cとが形成される。
【0051】
コイルスプリング160の付勢力を受けたスライダ150は、ストッパ面153aが本体ベース110Aの側壁部110A4及び受け部110A8に当接されることで、そのスライド変位が規制され、突出位置に配置される(図6(b)参照)。
【0052】
スライダ150が押し込み位置に配置された状態では、操作子120の操作に伴い、被載置面153bに振子片190が載置可能とされる(図5(b)参照)。被載置面153bは、水平面(矢印F-B及び矢印L-Rを含む面)に略平行な平坦面として形成される。
【0053】
ローラ154は、円柱形状の回転体であり、その回転軸は、上下方向(矢印U-D方向)に沿う方向とされる。また、ローラ154の外周面は、本体151の先端側(矢印L方向側)の外面よりも外方に突出され、ローラ154の外周面が縦枠2a(図2参照)に当接可能とされる。
【0054】
よって、引き戸3の閉じ動作に伴ってスライダ150が縦枠2aによって押し込まれる際に、引き戸3が前後方向(矢印F-B方向)にがたつきを有していても、そのがたつきをローラ154の回転により吸収できる。よって、スライダ150を押し込み位置までスムーズに押し込むことができる。
【0055】
昇降体170は、長尺形状の本体171と、その本体171の上端側に配設される表示部172と、本体171の下端側に穿設される連結孔173とを備え、案内壁LGにより本体171が案内されることで、上下方向(矢印U-D方向)にスライド変位(上昇および下降)される。
【0056】
表示部172は、案内壁LGの対向面の間隔よりも大きな外径の平面視略円形に形成され、表示部172が案内壁LGの上端(矢印U方向側の端部)に当接されることで、昇降体170の下降が規制される(図6(b)参照)。
【0057】
連結孔173は、連接リンク180の連結ピン182が回転可能に挿通される円形の孔である。また、本体171には、複数箇所(本実施形態では2箇所)に凹部171aが凹設され、凹部171aには、金属製の錘174が配設される。錘174の重量を利用して、昇降体170を下降しやすくでき、その結果、操作子120を解除位置に確実に復帰させることができる(図6(a)及び図6(b)参照)。
【0058】
連接リンク180は、長尺形状のリンク本体181と、そのリンク本体181の一端側から矢印F方向へ突出される断面円形の軸(円柱体)である連結ピン182と、リンク本体181の他端側に円形の孔として穿設される連結孔183とを備える。連結ピン182が昇降体170の連結孔173に回転可能に挿通される共に、連結孔183に回転アーム140の連結ピン143が回転可能に挿通されることで、昇降体170と回転アーム140とが連接リンク180により接続される。
【0059】
振子片190は、円柱形状の本体191と、その本体191の略中央に円形の孔として穿設される連結孔192と、本体191の一側に配設される厚肉部193と、本体191の他側の側面から突出される突起部194とを備える。
【0060】
振子片190は、連結孔192に回転アーム140の連結ピン143が挿通されることで、その連結ピン143に回転可能に吊り下げられる。即ち、振子片190は、重力の作用により連結ピン143に対して揺れる(回転する)ことができる状態で配設される。
【0061】
厚肉部193の厚み寸法(矢印F-B方向寸法)は、本体191の厚み寸法よりも大きくされる一方、突起部194の厚み寸法は、本体191の厚み寸法よりも小さくされる。また、厚肉部193の幅寸法(矢印L-R方向寸法)は、本体191の幅寸法と略同一とされる一方、突起部194の幅寸法は、本体191の幅寸法よりも小さくされる。
【0062】
これにより、厚肉部193側の重量を大きくして、振子片190全体としての重心を厚肉部193側に偏心させることができる。よって、連結ピン143に吊り下げられた振子片190の姿勢を、厚肉部193が下側となる姿勢に維持しやすくできる。その結果、振子片190(厚肉部193)をスライダ150(脚部153)の被載置面153bに載置させやすくできる。
【0063】
また、厚肉部193の厚み寸法が大きくされることで、振子片190(厚肉部193)の下面(本体191を挟んで突起部194の反対側となる面)の面積を大きくできる。その結果、振子片190(厚肉部193)がスライダ150(脚部153)の被載置面153bに載置された状態を安定させることができる。
【0064】
なお、振子片190の連結孔192の内径は、連接リンク180の連結孔183の内径よりも大きくされる。即ち、振子片190は、連接リンク180よりも、回転アーム140の連結ピン143に対する径方向(矢印U-D及び矢印L-Rを含む平面に平行な方向)へのがたつき(径方向への変位の自由度)が大きくされる。その結果、振子片190(厚肉部193)をスライダ150(脚部153)の被載置面153bに載置させやすくできる。
【0065】
次いで、図2図5から図7とを参照して、表示装置100の動作について説明する。図5から図7は、表示装置100の状態遷移図であり、本体カバー110Bが取り外された状態が図示される。図5(a)は図2(a)に示す状態に、図5(b)は図2(b)に示す状態に、図6(b)は図2(c)に示す状態に、それぞれ対応する。
【0066】
なお、図5から図7では、回転アーム140が二点鎖線を用いて図示される。また、図5(b)の矢印RD1及び矢印RD2は、回転アーム140の回転方向を表し、矢印RD1が示す方向を第1方向と称し、矢印RD2が示す方向を第2方向と称す。
【0067】
図2(a)及び図5(a)に示すように、引き戸3が閉位置に配置された状態では、スライダ150が押し込み位置に配置される。昇降体170は、表示部172が案内壁LGの上端(矢印U方向側の端部)に当接されることで、最も下降された位置に配置され、操作子120は、解除位置に配置される。この場合、矢印開口APには、回転盤130の識別部133が配置され、本実施形態では矢印開口APに赤色が表示される。
【0068】
図2(a)及び図5(a)に示す状態から操作子120が表示位置へ向けて操作(図2(a)左回転)されると、回転アーム140が連結ピン143を上昇させる方向である第1方向(矢印RD1方向)へ回転され、その回転アーム140の第1方向への回転(連結ピン143の上昇)が、連接リンク180を介して、昇降体170に伝達されることで、昇降体170が上昇される。
【0069】
図2(b)及び図5(b)に示すように、操作子120が表示位置まで操作されると、振子片190(厚肉部193)の下面が、スライダ150(脚部153)の被載置面153bに載置される。これにより、昇降体170の表示部172が引き戸3の上方よりも突出された状態が形成されると共にその状態が維持される。
【0070】
なお、操作子120は、上述したように、回転盤130のストッパ面132が挿通ボスPB(いずれも図3参照)に当接されてその回転が規制されることで、表示位置に配置される。この場合、矢印開口APには、回転盤130自体(即ち、識別部133の非配設領域)が配置され、本実施形態では矢印開口APに白色が表示される。
【0071】
ここで、スライダ150(脚部153)の被載置面153bには、誘導面153c(図4又は図6参照)が連接される。よって、被載置面153bに振子片190が載置される際に、その振子片190の姿勢が傾いている場合には、振子片190の厚肉部193又は突起部194が誘導面153cに当接され、当接された状態で振子片190が誘導面153cに近づくことで、振子片190が縦姿勢に誘導(矯正)される。その結果、振子片190(厚肉部193)の下面を被載置面153bに適切に載置させることができる。
【0072】
図2(b)及び図5(b)に示す状態から引き戸3の開き動作が行われると、縦枠2aによる拘束(押し込み)が解除され、コイルスプリング160の付勢力(弾性回復力)を受けたスライダ150が押し込み位置から突出位置へ向けてスライド変位される。これにより、スライダ150の脚部153(被載置面153b)が振子片190(厚肉部193)の下面から引き抜かれる。
【0073】
ここで、この引き抜き動作が行われる際の回転アーム140の配置について説明する。なお、図5(b)において、仮想線IL1は、回転アーム140の回転軸を通り、上下方向に平行な線であり、仮想線IL2は、回転アーム140の回転軸と連結ピン143の軸とを通る線である。
【0074】
図2(b)及び図5(b)に示すように、振子片190(厚肉部193)がスライダ150(脚部153)の被載置面153bに載置された状態では、仮想線IL2が仮想線IL1に対し第2方向側(矢印RD2方向側)に位置する。即ち、回転アーム140は、先端側(即ち、回転アーム140(連結ピン143)と連接リンク180(連結孔183)との連結位置)が仮想線IL1(回転アーム140の回転中心の上方となる位置)よりも第2方向側(矢印RD2方向側)に位置するように傾いた姿勢とされる。
【0075】
これにより、スライダ150の脚部153(被載置面153b)が振子片190(厚肉部193)の下面から引き抜かれ、昇降体170の重量が連接リンク180を介して回転アーム140に作用された際に、回転アーム140を第2方向(矢印RD2方向)に回転させやすくできる(図6(a)参照)。
【0076】
図6(a)に示すように、スライダ150の脚部153(被載置面153b)が振子片190(厚肉部193)の下面から引き抜かれると、昇降体170の重量が、連接リンク180を介して、回転アーム140に作用され、回転アーム140が連結ピン143を下降させる方向である第2方向(矢印RD2方向)へ回転されることで、昇降体170が下降される。
【0077】
図2及び図6(b)に示すように、昇降体170の表示部172が案内壁LGの上端(矢印U方向側の端部)に当接され、その下降が規制されると、操作子120が解除位置に配置される。また、スライダ150が突出位置に配置される。
【0078】
図2及び図6(b)に示す状態から引き戸3の閉じ動作が行われると、スライダ150が縦枠2aにより押し込まれる。引き戸3が閉位置に配置されると、スライダ150が押し込み位置に配置され、図2(a)及び図5(a)に示す状態が形成される共にその状態が維持される。
【0079】
ここで、図7に示すように、スライダ150が突出位置に配置された状態(即ち、引き戸3が開かれている状態)では、操作子120が表示位置まで操作されても、振子片190(厚肉部193)の下方にスライダ150(脚部153)の被載置面153bが存在しない。また、台座部BSの側面は、振子片190を第2方向へ誘導する方向に下降傾斜する湾曲面として形成される。
【0080】
そのため、操作子120から手が離されると、昇降体170の重量により回転アーム140が第2方向に回転され、昇降体170が下降されると共に、操作子120が解除位置に配置される。即ち、引き戸3が開かれた状態では、昇降体170が上昇された状態(表示部172が引き戸3の上縁よりも上方に突出された状態)に維持されない。
【0081】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0082】
上記実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。例えば、木ねじWSの配設数が3本とされる場合を説明したが、2本以下でも良く、4本以上でも良い。錘174の配設数も同様であり、1つでも良く、3つ以上でも良い。錘174の配設数を0としても良い。
【0083】
上記実施形態では説明を省略したが、個室構造1を設置する施設や個室Sの用途は任意である。例えば、施設としては、保育施設、養護施設、介護施設、病院、図書館などが例示される。用途としては、例えば、トイレ、仮眠室、休憩室、診察室、自習室などが例示される。
【0084】
上記実施形態では、右引きの引き戸3(個室Sの外側から見て左に引き込まれ、右側が開口となる引き戸)に表示装置100を取り付ける形態を説明したが、左引きの引き戸に表示装置を取り付けても良い。この場合の表示装置は、上記実施形態における表示装置100の面対称となる形状(即ち、図2において、矢印L-R及び矢印U-Dを含む平面(引き戸3の背面(内面))を対称面とした形状)に構成される。よって、この場合の表示装置は、操作子120を解除位置から表示位置へ操作する際の回転方向が上記実施形態の表示装置100における回転方向とは逆方向となる。
【0085】
上記実施形態では、各部品110A,110B,120~150,170~190が樹脂材料から構成される場合を説明したが、一部の部品または全部の部品を他の材料から構成しても良い。他の材料としては、木材や金属材料が例示される。
【0086】
上記実施形態では、振子片190がスライダ150の被載置面153bに載置された状態において、昇降体170の昇降方向(上下方向)に対して連接リンク180の長手方向が傾斜される場合を説明したが(図5(b)参照)、上記状態において、昇降体170の昇降方向(上下方向)に対して連接リンク180の長手方向が平行(即ち、昇降体170と連接リンク180とが一直線上に並ぶ配置)とされても良い。
【0087】
上記実施形態において説明した各部材(回転アーム140,昇降体170、連接リンク180及び振子片190)を回転可能に連結する際の連結ピン143,182及び連結孔173,183,192の配置は一例であり、連結ピン143,182及び連結孔173,183,192を入れ替えて逆の配置としても良い。
【0088】
逆の配置としては、例えば、昇降体170の下端側から連結ピンを突出させ、その連結ピンが連結される連結孔を連接リンク180の一端側に穿設する形態、或いは、連接リンク180の他端側の両面(矢印F側の面および矢印B側の面)から連結ピンをそれぞれ突出させ、一方の連結ピンが連結される連結孔を回転アーム140の先端側に穿設し、他方の連結ピンを振子片190の連結孔192に連結する形態が例示される。
【0089】
上記実施形態では、振子片190が回転アーム140に回転可能に軸支される(吊り下げられる)場合を説明したが、振子片190が連接リンク180に回転可能に軸支される(吊り下げられる)構成を採用しても良い。例えば、連接リンク180の他端側に連結ピンを追加し、回転アーム140の連結ピン143を連接リンク180の連結孔183に挿通し、連接リンク180の他端側に追加した連結ピンを振子片190の連結孔192に挿通する構成が例示される。
【0090】
上記実施形態では、スライダ150が押し込み位置に配置された際に、コイルスプリング160が圧縮変形される場合を説明したが、スライダ150が押し込み位置に配置された際に、コイルスプリング160が引張変形される構成であっても良い。また、コイルスプリング160に変えて、ねじりばねや板ばねを採用しても良い。これらの材質は、金属に限られず、樹脂材料から構成されるものであっても良い。
【0091】
上記実施形態では、引き戸3の開閉を手動で行う場合を説明したが、自閉式引戸(例えば、開き動作に伴い内部のばねを弾性変形させ、手を離すとばねの弾性回復力を利用して、引き戸3の閉じ動作が行われる機構)を採用しても良い。
【0092】
上記実施形態では、識別部133が樹脂材料から構成される場合を説明したが、識別部133を回転盤130に貼付されるシール又は回転盤130に塗布される塗料により構成しても良い。或いは、回転盤130を二色成形により成形しても良い。
【符号の説明】
【0093】
1 個室構造
S 個室
2 パネル(固定枠)
2a 縦枠
3 引き戸
100 表示装置
110A 本体ベース(本体)
110B 本体カバー(本体)
120 操作子
140 回転アーム
150 スライダ
153b 被載置面
154 ローラ
160 コイルスプリング(付勢手段)
170 昇降体
172 表示部
180 連接リンク
190 振子片
191 本体(連結体)
193 厚肉部
U-D 上下方向
RD1 第1方向
RD2 第2方向

【要約】
【課題】出入口が引き戸により開閉される個室の使用状況を外部から確認することができる表示装置および個室構造を提供すること。
【解決手段】使用者が個室Sに入室し、引き戸3が閉位置に配置された状態では、表示部172が引き戸3の背面側に隠れる(図2(a))。この状態から使用者が操作子120を表示位置に操作すると、表示部172が上昇されて引き戸3の上縁よりも上方に突出される(図2(b))。使用者が個室Sから退室するために引き戸3の開き動作を行うと、その開き動作に伴い、操作子120が解除位置に配置(復帰)されると共に、表示部172が下降される(図2(c))。その結果、表示装置100の表示部172が引き戸3の上縁から突出されているか否かに基づいて、個室Sの使用状況を外部から確認することができる。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7