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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-17
(45)【発行日】2024-05-27
(54)【発明の名称】負荷試験システム
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/34 20200101AFI20240520BHJP
【FI】
G01R31/34 E
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2024519057
(86)(22)【出願日】2024-01-15
(86)【国際出願番号】 JP2024000803
【審査請求日】2024-03-27
(31)【優先権主張番号】P 2023014937
(32)【優先日】2023-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023024085
(32)【優先日】2023-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023029182
(32)【優先日】2023-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023114166
(32)【優先日】2023-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391028328
【氏名又は名称】株式会社辰巳菱機
(74)【代理人】
【識別番号】100127306
【弁理士】
【氏名又は名称】野中 剛
(72)【発明者】
【氏名】近藤 豊嗣
【審査官】島田 保
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2001/040817(WO,A1)
【文献】特開2005-033863(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2009-0087710(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第114062723(CN,A)
【文献】国際公開第2015/125182(WO,A1)
【文献】特開2021-021736(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/00-31/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の抵抗ユニットと、第1遮断装置とを含む第1負荷試験部を有する負荷試験装置を複数セット備え、
試験対象電源から前記1以上の抵抗ユニットにおける少なくとも1つの抵抗ユニットへの電力供給は、少なくとも、前記負荷試験装置とは別体の遮断部と、前記第1遮断装置とを介して行われ、
前記遮断部は、前記複数セットの負荷試験装置における少なくとも1つの負荷試験装置への電力供給のオンオフ制御を行い、
前記第1遮断装置は、前記1以上の抵抗ユニットにおける少なくとも前記第1遮断装置と接続された抵抗ユニットへの電力供給のオンオフ制御を行う、負荷試験システム。
【請求項2】
前記1以上の抵抗ユニットは、第1U相用抵抗ユニット、第2U相用抵抗ユニット、第3U相用抵抗ユニット、第1V相用抵抗ユニット、第2V相用抵抗ユニット、第3V相用抵抗ユニット、第1W相用抵抗ユニット、第2W相用抵抗ユニット、第3W相用抵抗ユニットを含み、
前記負荷試験装置は、前記第1U相用抵抗ユニットと前記第2U相用抵抗ユニットと前記第1V相用抵抗ユニットと前記第2V相用抵抗ユニットと前記第1W相用抵抗ユニットと前記第2W相用抵抗ユニットと、前記第1遮断装置とを含む前記第1負荷試験部と、前記第3U相用抵抗ユニットと前記第3V相用抵抗ユニットと前記第3W相用抵抗ユニットとを含む第2負荷試験部を有し、
前記試験対象電源から前記第1U相用抵抗ユニットと前記第2U相用抵抗ユニットと前記第1V相用抵抗ユニットと前記第2V相用抵抗ユニットと前記第1W相用抵抗ユニットと前記第2W相用抵抗ユニットへの電力供給は、少なくとも前記遮断部と、前記第1遮断装置とを介して行われ、
前記試験対象電源から前記第3U相用抵抗ユニットと前記第3V相用抵抗ユニットと前記第3W相用抵抗ユニットへの電力供給は、少なくとも前記遮断部と、前記第1遮断装置若しくは前記第2負荷試験部に設けられた第2遮断装置とを介して行われる、請求項1に記載の負荷試験システム。
【請求項3】
前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれの抵抗器群の抵抗器は、x方向に延び、
前記第1U相用抵抗ユニット、前記第2U相用抵抗ユニット、前記第3U相用抵抗ユニット、前記第1V相用抵抗ユニット、前記第2V相用抵抗ユニット、前記第3V相用抵抗ユニット、前記第1W相用抵抗ユニット、前記第2W相用抵抗ユニット、前記第3W相用抵抗ユニットは、前記x方向に垂直なy方向に並べられ、
前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれの抵抗器群を保持する保持枠における、前記抵抗器の端子を保持する面は、着脱可能な透明のカバーで覆われる、請求項2に記載の負荷試験システム。
【請求項4】
前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれの抵抗器群の抵抗器は、x方向に延び、
前記第1U相用抵抗ユニット、前記第2U相用抵抗ユニット、前記第3U相用抵抗ユニット、前記第1V相用抵抗ユニット、前記第2V相用抵抗ユニット、前記第3V相用抵抗ユニット、前記第1W相用抵抗ユニット、前記第2W相用抵抗ユニット、前記第3W相用抵抗ユニットは、前記x方向に垂直なy方向に並べられ、
少なくとも前記第1U相用抵抗ユニットは、前記第1U相用抵抗ユニットの前記抵抗器群を冷却する冷却部を含み、
前記第1U相用抵抗ユニットの前記冷却部は、前記x方向に並べられた2つの冷却ファンを含み、
前記第1U相用抵抗ユニットの前記冷却部には、斜面を含む誘導壁が設けられ、
前記誘導壁は、前記冷却ファンの一方からの冷却風を前記冷却ファンの一方の回転軸よりに誘導し、前記冷却ファンの他方から冷却風を前記冷却ファンの他方の回転軸よりに誘導する、請求項2に記載の負荷試験システム。
【請求項5】
前記1以上の抵抗ユニットは、前記第1U相用抵抗ユニット、前記第2U相用抵抗ユニット、前記第3U相用抵抗ユニット、第4U相用抵抗ユニット、前記第1V相用抵抗ユニット、前記第2V相用抵抗ユニット、前記第3V相用抵抗ユニット、第4V相用抵抗ユニット、前記第1W相用抵抗ユニット、前記第2W相用抵抗ユニット、前記第3W相用抵抗ユニット、第4W相用抵抗ユニットを含み、
前記第1U相用抵抗ユニットと前記第2U相用抵抗ユニットは、x方向に並べられ、
前記第1V相用抵抗ユニットと前記第2V相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられ、
前記第1W相用抵抗ユニットと前記第2W相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられ、
前記第3U相用抵抗ユニットと前記第4U相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられ、
前記第3V相用抵抗ユニットと前記第4V相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられ、
前記第3W相用抵抗ユニットと前記第4W相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられ、
前記第1U相用抵抗ユニットと前記第1V相用抵抗ユニットと前記第1W相用抵抗ユニットと前記第3U相用抵抗ユニットと前記第3V相用抵抗ユニットと前記第3W相用抵抗ユニットは、前記x方向に垂直なy方向に並べられ、
前記第2U相用抵抗ユニットと前記第2V相用抵抗ユニットと前記第2W相用抵抗ユニットと前記第4U相用抵抗ユニットと前記第4V相用抵抗ユニットと前記第4W相用抵抗ユニットは、前記y方向に並べられ、
前記第1U相用抵抗ユニットと前記第2U相用抵抗ユニットと前記第1V相用抵抗ユニットと前記第2V相用抵抗ユニットと前記第1W相用抵抗ユニットと前記第2W相用抵抗ユニットを含む領域は、前記第1遮断装置を含む領域と、前記第3U相用抵抗ユニットと前記第4U相用抵抗ユニットと前記第3V相用抵抗ユニットと前記第4V相用抵抗ユニットと前記第3W相用抵抗ユニットと前記第4W相用抵抗ユニットを含む領域の間に配置され、
前記第1U相用抵抗ユニットと前記第1V相用抵抗ユニットの前記y方向の間隔、及び前記第1W相用抵抗ユニットと前記第3U相用抵抗ユニットの前記y方向の間隔は、前記第1V相用抵抗ユニットと前記第1W相用抵抗ユニットの前記y方向の間隔よりも大きい、請求項2に記載の負荷試験システム。
【請求項6】
前記1以上の抵抗ユニットは、前記第1U相用抵抗ユニット、前記第2U相用抵抗ユニット、前記第3U相用抵抗ユニット、第4U相用抵抗ユニット、前記第1V相用抵抗ユニット、前記第2V相用抵抗ユニット、前記第3V相用抵抗ユニット、第4V相用抵抗ユニット、前記第1W相用抵抗ユニット、前記第2W相用抵抗ユニット、前記第3W相用抵抗ユニット、第4W相用抵抗ユニットを含み、
前記第1U相用抵抗ユニットと前記第2U相用抵抗ユニットは、x方向に並べられ、
前記第1V相用抵抗ユニットと前記第2V相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられ、
前記第1W相用抵抗ユニットと前記第2W相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられ、
前記第3U相用抵抗ユニットと前記第4U相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられ、
前記第3V相用抵抗ユニットと前記第4V相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられ、
前記第3W相用抵抗ユニットと前記第4W相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられ、
前記第1U相用抵抗ユニットと前記第1V相用抵抗ユニットと前記第1W相用抵抗ユニットと前記第3U相用抵抗ユニットと前記第3V相用抵抗ユニットと前記第3W相用抵抗ユニットは、前記x方向に垂直なy方向に並べられ、
前記第2U相用抵抗ユニットと前記第2V相用抵抗ユニットと前記第2W相用抵抗ユニットと前記第4U相用抵抗ユニットと前記第4V相用抵抗ユニットと前記第4W相用抵抗ユニットは、前記y方向に並べられ、
前記第1U相用抵抗ユニット、前記第2U相用抵抗ユニット、前記第3U相用抵抗ユニット、前記第4U相用抵抗ユニット、前記第1V相用抵抗ユニット、前記第2V相用抵抗ユニット、前記第3V相用抵抗ユニット、前記第4V相用抵抗ユニット、前記第1W相用抵抗ユニット、前記第2W相用抵抗ユニット、前記第3W相用抵抗ユニット、前記第4W相用抵抗ユニットのそれぞれにおける抵抗器群の抵抗器は、前記y方向に延び、
前記第1U相用抵抗ユニットにおける前記抵抗器群を保持する保持枠と前記第1V相用抵抗ユニットにおける前記抵抗器群を保持する保持枠の間隔、前記第1V相用抵抗ユニットの前記保持枠と前記第1W相用抵抗ユニットにおける前記抵抗器群を保持する保持枠の間隔、前記第3U相用抵抗ユニットにおける前記抵抗器群を保持する保持枠と前記第3V相用抵抗ユニットにおける前記抵抗器群を保持する保持枠の間隔、及び前記第3V相用抵抗ユニットの前記保持枠と前記第3W相用抵抗ユニットにおける前記抵抗器群を保持する保持枠の間隔は、前記第1U相用抵抗ユニットの前記保持枠の前記y方向の幅の80%である、請求項2に記載の負荷試験システム。
【請求項7】
前記第1遮断装置を含む領域は、前記第1U相用抵抗ユニットと前記第2U相用抵抗ユニットと前記第1V相用抵抗ユニットと前記第2V相用抵抗ユニットと前記第1W相用抵抗ユニットと前記第2W相用抵抗ユニットを含む領域と、前記第3U相用抵抗ユニットと前記第4U相用抵抗ユニットと前記第3V相用抵抗ユニットと前記第4V相用抵抗ユニットと前記第3W相用抵抗ユニットと前記第4W相用抵抗ユニットを含む領域の間に配置される、請求項5または請求項6に記載の負荷試験システム。
【請求項8】
前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれは、抵抗器群と、前記抵抗器群を保持する保持枠と、前記抵抗器群を冷却する冷却部とを含み、
前記抵抗器群は、複数の抵抗器を含み、
前記複数の抵抗器は、少なくとも、前記冷却部と前記保持枠とが並べられる方向と垂直な第1方向に、並べられ、
前記冷却部の冷却ファンの回転軸が伸びる線、及び前記複数の抵抗器が並べられる領域の前記第1方向の中心を含む領域には、前記複数の抵抗器が並べられる領域の他の領域と比べて広めの間隔を開けて抵抗器が並べられる、請求項1に記載の負荷試験システム。
【請求項9】
前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれは、抵抗器群を保持する保持枠を含み、
前記保持枠の内壁には、冷却風を拡散させる突起が形成される、請求項1に記載の負荷試験システム。
【請求項10】
前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれは、抵抗器群を保持する保持枠と、前記抵抗器群を冷却する冷却部とを含み、
前記冷却部は、複数の冷却ファンを含み、
前記複数の冷却ファンは、冷却風が前記抵抗器群を含む領域で衝突するように、前記冷却部と前記保持枠とが並べられる方向に垂直な面に対して傾斜した状態で配置される、請求項1に記載の負荷試験システム。
【請求項11】
前記複数セットの前記負荷試験装置のそれぞれと有線接続され、前記複数セットの前記負荷試験装置のそれぞれに制御信号を送信する制御部を更に備える、請求項1に記載の負荷試験システム。
【請求項12】
前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれは、抵抗器群を冷却する冷却部を含み、
前記冷却部は、前記試験対象電源からの電力で駆動する冷却ファンを含み、
前記第1遮断装置には、前記試験対象電源からの電力を蓄積する蓄電部が設けられ、
前記試験対象電源からの電力供給が遮断された時に、前記蓄電部が前記冷却ファンを駆動する、請求項1に記載の負荷試験システム。
【請求項13】
前記複数セットの前記負荷試験装置は、少なくとも、第1負荷試験装置、第2負荷試験装置、第3負荷試験装置、第4負荷試験装置、第5負荷試験装置を有し、
前記遮断部は、少なくとも第1遮断部と第2遮断部を有し、
前記第1負荷試験装置と前記第2負荷試験装置と前記第3負荷試験装置への前記試験対象電源からの電力供給は、少なくとも前記第1遮断部を介して行われ、
前記第4負荷試験装置と前記第5負荷試験装置への前記試験対象電源からの電力供給は、少なくとも前記第2遮断部を介して行われる、請求項1に記載の負荷試験システム。
【請求項14】
前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれは、抵抗器群と、前記抵抗器群を保持する保持枠と、前記抵抗器群を冷却する冷却部と、前記保持枠と前記冷却部の間に設けられた碍子とを含み、
第1取付金具を介して、前記碍子と前記冷却部の取り付けが行われ、
前記第1取付金具とは別の第2取付金具を介して、前記碍子と前記保持枠の取り付けが行われる、請求項1に記載の負荷試験システム。
【請求項15】
前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれは、第1絶縁板と第2絶縁板を含むフードを含み、
前記第1取付金具と前記第2取付金具とは別の第3取付金具を介して、前記第1絶縁板は、前記冷却部に取り付けられ、
前記第1取付金具を介して、前記第2絶縁板は、前記冷却部に取り付けられ、
前記フードの先端部は、前記保持枠の内側に位置する、請求項14に記載の負荷試験システム。
【請求項16】
前記冷却部は、ベルマウスを含む有圧扇式の冷却ファンを含む、請求項14に記載の負荷試験システム。
【請求項17】
前記試験対象電源から前記1以上の抵抗ユニットにおける少なくとも1つの抵抗ユニットへの電力供給は、少なくとも、前記遮断部と、前記第1遮断装置と、前記1以上の抵抗ユニットのスイッチング装置とを介して行われ、
前記スイッチング装置は、前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれへの電力供給のオンオフ制御、若しくは、前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれに設けられた複数の抵抗器群のそれぞれへの電力供給のオンオフ制御を行う、請求項1に記載の負荷試験システム。
【請求項18】
前記1以上の抵抗ユニットは、1つの抵抗ユニットで構成され、
前記複数セットの前記負荷試験装置のそれぞれの筐体は、前記1つの抵抗ユニットにおける抵抗器群を保持する、請求項1に記載の負荷試験システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、負荷試験システムなどに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1のように、負荷試験装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-019231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、試験対象電源の負荷試験を行うことの安全性が十分でない。
【0005】
したがって本発明の目的は、安全に試験対象電源の負荷試験を行うことが可能な負荷試験システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る負荷試験システムは、1以上の抵抗ユニットと、第1遮断装置とを含む第1負荷試験部を有する負荷試験装置を複数セット備える。
試験対象電源から前記1以上の抵抗ユニットにおける少なくとも1つの抵抗ユニットへの電力供給は、少なくとも、前記負荷試験装置とは別体の遮断部と、前記第1遮断装置とを介して行われる。
前記遮断部は、前記複数セットの負荷試験装置における少なくとも1つの負荷試験装置への電力供給のオンオフ制御を行う。
前記第1遮断装置は、前記1以上の抵抗ユニットにおける少なくとも前記第1遮断装置と接続された抵抗ユニットへの電力供給のオンオフ制御を行う。
【0007】
試験対象電源から抵抗器群への電力供給は、複数の遮断手段を介して行われるため、一つの遮断手段の不具合があった場合でも、誤って抵抗器群への電力供給が行われる可能性を低く出来、安全に試験対象電源の負荷試験を行える。
【0008】
好ましくは、前記1以上の抵抗ユニットは、第1U相用抵抗ユニット、第2U相用抵抗ユニット、第3U相用抵抗ユニット、第1V相用抵抗ユニット、第2V相用抵抗ユニット、第3V相用抵抗ユニット、第1W相用抵抗ユニット、第2W相用抵抗ユニット、第3W相用抵抗ユニットを含む。
前記負荷試験装置は、前記第1U相用抵抗ユニットと前記第2U相用抵抗ユニットと前記第1V相用抵抗ユニットと前記第2V相用抵抗ユニットと前記第1W相用抵抗ユニットと前記第2W相用抵抗ユニットと、前記第1遮断装置とを含む前記第1負荷試験部と、前記第3U相用抵抗ユニットと前記第3V相用抵抗ユニットと前記第3W相用抵抗ユニットとを含む第2負荷試験部を有する。
前記試験対象電源から前記第1U相用抵抗ユニットと前記第2U相用抵抗ユニットと前記第1V相用抵抗ユニットと前記第2V相用抵抗ユニットと前記第1W相用抵抗ユニットと前記第2W相用抵抗ユニットへの電力供給は、少なくとも前記遮断部と、前記第1遮断装置とを介して行われる。
前記試験対象電源から前記第3U相用抵抗ユニットと前記第3V相用抵抗ユニットと前記第3W相用抵抗ユニットへの電力供給は、少なくとも前記遮断部と、前記第1遮断装置若しくは前記第2負荷試験部に設けられた第2遮断装置とを介して行われる。
【0009】
各抵抗ユニットの抵抗器群に大容量の抵抗器を含めることにより、高電圧の試験対象電源の負荷試験を安全に行うことが可能になる。
特に、試験対象電源からの電力の電圧をトランスなどで降圧する必要が無い。
このため、トランスなどでの降圧を伴う負荷試験に比べて、細い電力供給ケーブルを使って、各負荷試験部への電力供給が可能になる。
また、トランスなどでの降圧を伴う形態に比べて、実使用に近い状態での負荷試験が可能になる。
また、第1負荷試験部、第2負荷試験部は、別々の負荷試験に用いることも出来るし、1つにまとめた負荷試験に用いることも出来る。
【0010】
さらに好ましくは、前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれの抵抗器群の抵抗器は、x方向に延びる。
前記第1U相用抵抗ユニット、前記第2U相用抵抗ユニット、前記第3U相用抵抗ユニット、前記第1V相用抵抗ユニット、前記第2V相用抵抗ユニット、前記第3V相用抵抗ユニット、前記第1W相用抵抗ユニット、前記第2W相用抵抗ユニット、前記第3W相用抵抗ユニットは、前記x方向に垂直なy方向に並べられる。
前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれの抵抗器群を保持する保持枠における、前記抵抗器の端子を保持する面は、着脱可能な透明のカバーで覆われる。
【0011】
抵抗器の端子の先端部への埃などの付着を抑制出来る。
また、埃などが付着した場合でも、外部から容易に視認出来、容易に除去出来る。
【0012】
また、好ましくは、前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれの抵抗器群の抵抗器は、x方向に延びる。
前記第1U相用抵抗ユニット、前記第2U相用抵抗ユニット、前記第3U相用抵抗ユニット、前記第1V相用抵抗ユニット、前記第2V相用抵抗ユニット、前記第3V相用抵抗ユニット、前記第1W相用抵抗ユニット、前記第2W相用抵抗ユニット、前記第3W相用抵抗ユニットは、前記x方向に垂直なy方向に並べられる。
少なくとも前記第1U相用抵抗ユニットは、前記第1U相用抵抗ユニットの前記抵抗器群を冷却する冷却部を含む。
前記第1U相用抵抗ユニットの前記冷却部は、前記x方向に並べられた2つの冷却ファンを含む。
前記第1U相用抵抗ユニットの前記冷却部には、斜面を含む誘導壁が設けられる。
前記誘導壁は、前記冷却ファンの一方からの冷却風を前記冷却ファンの一方の回転軸よりに誘導し、前記冷却ファンの他方から冷却風を前記冷却ファンの他方の回転軸よりに誘導する。
【0013】
冷却風が流れる方向を制御し、長い抵抗器を含む抵抗器群がある領域の広範囲に冷却風が供給されやすくなる。
【0014】
また、好ましくは、前記1以上の抵抗ユニットは、前記第1U相用抵抗ユニット、前記第2U相用抵抗ユニット、前記第3U相用抵抗ユニット、第4U相用抵抗ユニット、前記第1V相用抵抗ユニット、前記第2V相用抵抗ユニット、前記第3V相用抵抗ユニット、第4V相用抵抗ユニット、前記第1W相用抵抗ユニット、前記第2W相用抵抗ユニット、前記第3W相用抵抗ユニット、第4W相用抵抗ユニットを含む。
前記第1U相用抵抗ユニットと前記第2U相用抵抗ユニットは、x方向に並べられる。
前記第1V相用抵抗ユニットと前記第2V相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられる。
前記第1W相用抵抗ユニットと前記第2W相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられる。
前記第3U相用抵抗ユニットと前記第4U相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられる。
前記第3V相用抵抗ユニットと前記第4V相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられる。
前記第3W相用抵抗ユニットと前記第4W相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられる。
前記第1U相用抵抗ユニットと前記第1V相用抵抗ユニットと前記第1W相用抵抗ユニットと前記第3U相用抵抗ユニットと前記第3V相用抵抗ユニットと前記第3W相用抵抗ユニットは、前記x方向に垂直なy方向に並べられる。
前記第2U相用抵抗ユニットと前記第2V相用抵抗ユニットと前記第2W相用抵抗ユニットと前記第4U相用抵抗ユニットと前記第4V相用抵抗ユニットと前記第4W相用抵抗ユニットは、前記y方向に並べられる。
前記第1U相用抵抗ユニットと前記第2U相用抵抗ユニットと前記第1V相用抵抗ユニットと前記第2V相用抵抗ユニットと前記第1W相用抵抗ユニットと前記第2W相用抵抗ユニットを含む領域は、前記第1遮断装置を含む領域と、前記第3U相用抵抗ユニットと前記第4U相用抵抗ユニットと前記第3V相用抵抗ユニットと前記第4V相用抵抗ユニットと前記第3W相用抵抗ユニットと前記第4W相用抵抗ユニットを含む領域の間に配置される。
前記第1U相用抵抗ユニットと前記第1V相用抵抗ユニットの前記y方向の間隔、及び前記第1W相用抵抗ユニットと前記第3U相用抵抗ユニットの前記y方向の間隔は、前記第1V相用抵抗ユニットと前記第1W相用抵抗ユニットの前記y方向の間隔よりも大きい。
【0015】
電気的な離隔を十分に保ちつつ、40フィートコンテナに、負荷試験装置を収納することが可能になる。
また、第1U相用抵抗ユニットと第1V相用抵抗ユニットの間など、y方向の間隔が大きい領域に作業者が入って、メンテナンスなどの作業を行うことが可能になる。
【0016】
また、好ましくは、前記1以上の抵抗ユニットは、前記第1U相用抵抗ユニット、前記第2U相用抵抗ユニット、前記第3U相用抵抗ユニット、第4U相用抵抗ユニット、前記第1V相用抵抗ユニット、前記第2V相用抵抗ユニット、前記第3V相用抵抗ユニット、第4V相用抵抗ユニット、前記第1W相用抵抗ユニット、前記第2W相用抵抗ユニット、前記第3W相用抵抗ユニット、第4W相用抵抗ユニットを含む。
前記第1U相用抵抗ユニットと前記第2U相用抵抗ユニットは、x方向に並べられる。
前記第1V相用抵抗ユニットと前記第2V相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられる。
前記第1W相用抵抗ユニットと前記第2W相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられる。
前記第3U相用抵抗ユニットと前記第4U相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられる。
前記第3V相用抵抗ユニットと前記第4V相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられる。
前記第3W相用抵抗ユニットと前記第4W相用抵抗ユニットは、前記x方向に並べられる。
前記第1U相用抵抗ユニットと前記第1V相用抵抗ユニットと前記第1W相用抵抗ユニットと前記第3U相用抵抗ユニットと前記第3V相用抵抗ユニットと前記第3W相用抵抗ユニットは、前記x方向に垂直なy方向に並べられる。
前記第2U相用抵抗ユニットと前記第2V相用抵抗ユニットと前記第2W相用抵抗ユニットと前記第4U相用抵抗ユニットと前記第4V相用抵抗ユニットと前記第4W相用抵抗ユニットは、前記y方向に並べられる。
前記第1U相用抵抗ユニット、前記第2U相用抵抗ユニット、前記第3U相用抵抗ユニット、前記第4U相用抵抗ユニット、前記第1V相用抵抗ユニット、前記第2V相用抵抗ユニット、前記第3V相用抵抗ユニット、前記第4V相用抵抗ユニット、前記第1W相用抵抗ユニット、前記第2W相用抵抗ユニット、前記第3W相用抵抗ユニット、前記第4W相用抵抗ユニットのそれぞれにおける抵抗器群の抵抗器は、前記y方向に延びる。
前記第1U相用抵抗ユニットにおける前記抵抗器群を保持する保持枠と前記第1V相用抵抗ユニットにおける前記抵抗器群を保持する保持枠の間隔、前記第1V相用抵抗ユニットの前記保持枠と前記第1W相用抵抗ユニットにおける前記抵抗器群を保持する保持枠の間隔、前記第3U相用抵抗ユニットにおける前記抵抗器群を保持する保持枠と前記第3V相用抵抗ユニットにおける前記抵抗器群を保持する保持枠の間隔、及び前記第3V相用抵抗ユニットの前記保持枠と前記第3W相用抵抗ユニットにおける前記抵抗器群を保持する保持枠の間隔は、前記第1U相用抵抗ユニットの前記保持枠の前記y方向の幅の80%である。
【0017】
隣接する保持枠の間隔は、保持枠の長さと略同等の抵抗器Rの長手方向の長さの約80%となる。
これにより、電気的な離隔を十分に保ちつつ、所定の大きさのコンテナに、負荷試験装置を収納することが出来、さらに、y方向に延びる抵抗器を、保持枠と保持枠の間から容易に取り出すことも可能になる。
【0018】
さらに好ましくは、前記第1遮断装置を含む領域は、前記第1U相用抵抗ユニットと前記第2U相用抵抗ユニットと前記第1V相用抵抗ユニットと前記第2V相用抵抗ユニットと前記第1W相用抵抗ユニットと前記第2W相用抵抗ユニットを含む領域と、前記第3U相用抵抗ユニットと前記第4U相用抵抗ユニットと前記第3V相用抵抗ユニットと前記第4V相用抵抗ユニットと前記第3W相用抵抗ユニットと前記第4W相用抵抗ユニットを含む領域の間に配置される。
【0019】
y方向の中央に第1遮断装置を含む領域を配置し、その両側に第1U相用抵抗ユニットなどを含む領域と第3U相用抵抗ユニットなどを含む領域を配置することで、1つのコンテナの長手方向の重量バランスを良くすることが出来る。
【0020】
また、好ましくは、前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれは、抵抗器群と、前記抵抗器群を保持する保持枠と、前記抵抗器群を冷却する冷却部とを含む。
前記抵抗器群は、複数の抵抗器を含む。
前記複数の抵抗器は、少なくとも、前記冷却部と前記保持枠とが並べられる方向と垂直な第1方向に、並べられる。
前記冷却部の冷却ファンの回転軸が伸びる線、及び前記複数の抵抗器が並べられる領域の前記第1方向の中心を含む領域には、前記複数の抵抗器が並べられる領域の他の領域と比べて広めの間隔を開けて抵抗器が並べられる。
【0021】
第1方向に等間隔で抵抗器が並べられる形態と比べて、回転軸を含む領域に冷却風が流れやすくなる。
【0022】
また、好ましくは、前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれは、抵抗器群を保持する保持枠を含む。
前記保持枠の内壁には、冷却風を拡散させる突起が形成される。
【0023】
突起により、冷却風が流れる方向が変化し、保持枠の内部で冷却風が拡散しやすくなる。
【0024】
また、好ましくは、前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれは、抵抗器群を保持する保持枠と、前記抵抗器群を冷却する冷却部とを含む。
前記冷却部は、複数の冷却ファンを含む。
前記複数の冷却ファンは、冷却風が前記抵抗器群を含む領域で衝突するように、前記冷却部と前記保持枠とが並べられる方向に垂直な面に対して傾斜した状態で配置される。
【0025】
複数の冷却ファンからの冷却風が抵抗器群を含む領域で衝突して、冷却風が流れる方向が変化し、保持枠の内部で冷却風が拡散しやすくなる。
【0026】
また、好ましくは、負荷試験システムは、前記複数セットの前記負荷試験装置のそれぞれと有線接続され、前記複数セットの前記負荷試験装置のそれぞれに制御信号を送信する制御部を更に備える。
【0027】
1つの制御部C1で、複数の負荷試験装置(複数の負荷試験部)の動作制御を一括管理出来る。また、有線接続であるため、物理的な破断が無い限り、安全に離れた位置にある複数の負荷試験装置(複数の負荷試験部)の動作制御を確実に行うことが出来る。
【0028】
また、好ましくは、前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれは、抵抗器群を冷却する冷却部を含む。
前記冷却部は、前記試験対象電源からの電力で駆動する冷却ファンを含む。
前記第1遮断装置には、前記試験対象電源からの電力を蓄積する蓄電部が設けられる。
前記試験対象電源からの電力供給が遮断された時に、前記蓄電部が前記冷却ファンを駆動する。
【0029】
試験対象電源とは別の補機電源を設けずに、試験対象電源からの電力を使って、負荷試験装置の各部を駆動することが出来る。
特に、試験対象電源からの電力供給が遮断された時も、安定的に冷却ファンなどを駆動することが出来る。
【0030】
また、好ましくは、前記複数セットの前記負荷試験装置は、少なくとも、第1負荷試験装置、第2負荷試験装置、第3負荷試験装置、第4負荷試験装置、第5負荷試験装置を有し、
前記遮断部は、少なくとも第1遮断部と第2遮断部を有する。
前記第1負荷試験装置と前記第2負荷試験装置と前記第3負荷試験装置への前記試験対象電源からの電力供給は、少なくとも前記第1遮断部を介して行われる。
前記第4負荷試験装置と前記第5負荷試験装置への前記試験対象電源からの電力供給は、少なくとも前記第2遮断部を介して行われる。
【0031】
複数の遮断部を設け、当該複数の遮断部のそれぞれが、2~3の負荷試験装置に接続される。このため、1つの遮断部が多くの負荷試験装置に接続される形態に比べて、小容量の遮断部を使って、本発明の負荷試験システムを構成することが可能になる。また、遮断部に不具合が生じた場合に、影響が及ぶ負荷試験装置を少なく出来る。
【0032】
また、好ましくは、前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれは、抵抗器群と、前記抵抗器群を保持する保持枠と、前記抵抗器群を冷却する冷却部と、前記保持枠と前記冷却部の間に設けられた碍子とを含む。
第1取付金具を介して、前記碍子と前記冷却部の取り付けが行われる。
前記第1取付金具とは別の第2取付金具を介して、前記碍子と前記保持枠の取り付けが行われる。
【0033】
簡単で且つ確実に、碍子を冷却部と保持枠の間に固定することが可能になる。
また、取付金具を介さずに直接碍子を保持枠などに取り付ける形態と比べて、碍子だけを簡単に新しい碍子に取り替えることが可能になる。
【0034】
さらに好ましくは、前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれは、第1絶縁板と第2絶縁板を含むフードを含む。
前記第1取付金具と前記第2取付金具とは別の第3取付金具を介して、前記第1絶縁板は、前記冷却部に取り付けられる。
前記第1取付金具を介して、前記第2絶縁板は、前記冷却部に取り付けられる。
前記フードの先端部は、前記保持枠の内側に位置する。
【0035】
絶縁性を保った状態で、冷却部からの冷却風が外部に漏れずに、保持枠の内側に供給することが出来る。
碍子を固定するための部材(第1取付金具、第3取付金具)を介して、簡単にフードを構成する部材(第1絶縁板、第2絶縁板)の着脱が可能になる。
【0036】
また、好ましくは、前記冷却部は、ベルマウスを含む有圧扇式の冷却ファンを含む。
【0037】
空気を取り込むスペースが小さい形態でも、冷却風を抵抗器群に送り込むことが容易になる。
【0038】
また、好ましくは、前記試験対象電源から前記1以上の抵抗ユニットにおける少なくとも1つの抵抗ユニットへの電力供給は、少なくとも、前記遮断部と、前記第1遮断装置と、前記1以上の抵抗ユニットのスイッチング装置とを介して行われる。
前記スイッチング装置は、前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれへの電力供給のオンオフ制御、若しくは、前記1以上の抵抗ユニットのそれぞれに設けられた複数の抵抗器群のそれぞれへの電力供給のオンオフ制御を行う。
【0039】
試験対象電源から抵抗器群への電力供給は、複数の遮断手段(遮断部、遮断装置、スイッチング装置)を介して行われるため、一つの遮断手段の不具合があった場合でも、誤って抵抗器群への電力供給が行われる可能性を低く出来る。
【0040】
また、好ましくは、前記1以上の抵抗ユニットは、1つの抵抗ユニットで構成される。
前記複数セットの前記負荷試験装置のそれぞれの筐体は、前記1つの抵抗ユニットにおける抵抗器群を保持する。
【発明の効果】
【0041】
以上のように本発明によれば、安全に試験対象電源の負荷試験を行うことが可能な負荷試験システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】第1実施形態における負荷試験システムの構成図である。
図2】第1実施形態における第1負荷試験装置と第1遮断部の構成図である
図3】y方向から見た、第1U相用抵抗ユニットの内部の構成を示す図である。
図4】x方向から見た、第1U相用抵抗ユニットの内部の構成を示す図である。
図5】斜めに配置した複数の第11U相用冷却ファンを含む第1U相用抵抗ユニットの内部の構成を示す図である。
図6】第11筐体と第12筐体のx方向から見た内部構造を示す図である。
図7】第12筐体のy方向から見た内部構造を示す図である。
図8】第2実施形態における負荷試験システムの構成図である。
図9】第2実施形態における第1負荷試験装置と第1遮断部の構成図である。
図10】第3実施形態における負荷試験システムの構成図である。
図11】第3実施形態における第1負荷試験装置と第1遮断部の構成図である。
図12】第3実施形態における第11筐体と第12筐体と第22筐体のx方向から見た内部構造を示す図である。
図13】第4実施形態における第1負荷試験装置と第1遮断部の構成図である。
図14】第4実施形態における第11筐体と第12筐体と第22筐体のx方向から見た内部構造を示す図である。
図15】第4実施形態における第12筐体のy方向から見た内部構造を示す図である。
図16】第5実施形態における第1負荷試験部と第1遮断部の構成図である。
図17】第5実施形態における第11筐体と第12筐体と第22筐体のx方向から見た内部構造を示す図である。
図18】第6実施形態における負荷試験システムの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、第1実施形態について、図を用いて説明する。
なお、実施形態は、以下の実施形態に限られるものではない。また、一つの実施形態に記載した内容は、原則として他の実施形態にも同様に適用される。また、各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが出来る。
【0044】
(負荷試験システム1)
第1実施形態における負荷試験システム1は、負荷試験装置(第1負荷試験装置A1~第12負荷試験装置A12)、制御部C1、遮断部(第1遮断部D1~第4遮断部D4)を備える。
【0045】
方向を説明するため、第1U相用抵抗ユニットU1と第2U相用抵抗ユニットU2が並べられる垂直方向をx方向(コンテナの短手方向)とし、第1U相用抵抗ユニットU1と第1V相用抵抗ユニットV1と第1W相用抵抗ユニットW1が並べられる水平方向をy方向(コンテナの長手方向)とし、x方向とy方向に垂直な上下方向をz方向(コンテナの高さ方向)と定義する。
なお、図2、及び後述する図9図11図13図16では、第1負荷試験装置A1以外の負荷試験装置(第2負荷試験装置A2など)への電力供給ーブル及び制御信号ケーブルの図示を省略している。
また、後述する図15図17では、第1U相用抵抗ユニットU1に設けられた抵抗器Rの1つだけを点線で図示している。
【0046】
(第1負荷試験装置A1~第12負荷試験装置A12
第1負荷試験装置A1は、第1負荷試験部B1と第2負荷試験部B2を有する。
第2負荷試験装置A2は、第3負荷試験部B3と第4負荷試験部B4を有する。
第3負荷試験装置A3は、第5負荷試験部B5と第6負荷試験部B6を有する。
第4負荷試験装置A4は、第7負荷試験部B7と第8負荷試験部B8を有する。
第5負荷試験装置A5は、第9負荷試験部B9と第10負荷試験部B10を有する。
第6負荷試験装置A6は、第11負荷試験部B11と第12負荷試験部B12を有する。
第7負荷試験装置A7は、第13負荷試験部B13と第14負荷試験部B14を有する。
第8負荷試験装置A8は、第15負荷試験部B15と第16負荷試験部B16を有する。
第9負荷試験装置A9は、第17負荷試験部B17と第18負荷試験部B18を有する。
第10負荷試験装置A10は、第19負荷試験部B19と第20負荷試験部B20を有する。
第11負荷試験装置A11は、第21負荷試験部B21と第22負荷試験部B22を有する。
第12負荷試験装置A12は、第23負荷試験部B23と第24負荷試験部B24を有する。
【0047】
(制御部C1)
制御部C1は、負荷試験装置(第1負荷試験装置A1~第12負荷試験装置A12)とは別体で構成される。
制御部C1には、試験対象電源100から電力供給する負荷試験装置を選択するために使用される操作部が設けられる。
制御部C1は、制御信号ケーブル(図1図2の点線参照)を介して、各負荷試験部の制御部(第1制御装置11、第2制御装置12)と有線接続され、各負荷試験部の制御部に制御信号を送信する。
【0048】
(負荷試験装置とは別体で制御部C1を設けたことの効果)
1つの制御部C1で、複数の負荷試験装置(複数の負荷試験部)の動作制御を一括管理出来る。また、有線接続であるため、物理的な破断が無い限り、安全に離れた位置にある複数の負荷試験装置(複数の負荷試験部)の動作制御を確実に行うことが出来る。
ただし、制御部C1の操作部に代えて/加えて、負荷試験装置ごとに若しくは負荷試験部ごとに操作部が設けられてよい。
【0049】
(第1遮断部D1)
第1遮断部D1は、真空遮断器(VCB:Vacuum Circuit Breaker)を含み、入力側で試験対象電源100と接続し、出力側で第1負荷試験装置A1~第3負荷試験装置A3の遮断装置(第1遮断装置15、第2遮断装置16)と接続する。
第1遮断部D1は、第1負荷試験装置A1~第3負荷試験装置A3への電力供給のオンオフ制御を行う。
試験対象電源100から供給された電力は、第1遮断部D1と第1負荷試験装置A1の第1遮断装置15を介して、第1負荷試験部B1の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第1遮断部D1と第1負荷試験装置A1の第2遮断装置16を介して、第2負荷試験部B2の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第1遮断部D1と第2負荷試験装置A2の第1遮断装置(不図示)を介して、第3負荷試験部B3の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第1遮断部D1と第2負荷試験装置A2の第2遮断装置(不図示)を介して、第4負荷試験部B4の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第1遮断部D1と第3負荷試験装置A3の第1遮断装置(不図示)を介して、第5負荷試験部B5の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第1遮断部D1と第3負荷試験装置A3の第2遮断装置(不図示)を介して、第6負荷試験部B6の抵抗器群に供給される。
【0050】
(第2遮断部D2)
第2遮断部D2は、真空遮断器を含み、入力側で試験対象電源100と接続し、出力側で第4負荷試験装置A4~第6負荷試験装置A6の遮断装置と接続する。
第2遮断部D2は、第4負荷試験装置A4~第6負荷試験装置A6への電力供給のオンオフ制御を行う。
試験対象電源100から供給された電力は、第2遮断部D2と第4負荷試験装置A4の第1遮断装置(不図示)を介して、第7負荷試験部B7の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第2遮断部D2と第4負荷試験装置A4の第2遮断装置(不図示)を介して、第8負荷試験部B8の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第2遮断部D2と第5負荷試験装置A5の第1遮断装置(不図示)を介して、第9負荷試験部B9の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第2遮断部D2と第5負荷試験装置A5の第2遮断装置(不図示)を介して、第10負荷試験部B10の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第2遮断部D2と第6負荷試験装置A6の第1遮断装置(不図示)を介して、第11負荷試験部B11の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第2遮断部D2と第6負荷試験装置A6の第2遮断装置(不図示)を介して、第12負荷試験部B12の抵抗器群に供給される。
【0051】
(第3遮断部D3)
第3遮断部D3は、真空遮断器を含み、入力側で試験対象電源100と接続し、出力側で第7負荷試験装置A7~第9負荷試験装置A9の遮断装置と接続する。
第3遮断部D3は、第7負荷試験装置A7~第9負荷試験装置A9への電力供給のオンオフ制御を行う。
試験対象電源100から供給された電力は、第3遮断部D3と第7負荷試験装置A7の第1遮断装置(不図示)を介して、第13負荷試験部B13の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第3遮断部D3と第7負荷試験装置A7の第2遮断装置(不図示)を介して、第14負荷試験部B14の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第3遮断部D3と第8負荷試験装置A8の第1遮断装置(不図示)を介して、第15負荷試験部B15の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第3遮断部D3と第8負荷試験装置A8の第2遮断装置(不図示)を介して、第16負荷試験部B16の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第3遮断部D3と第9負荷試験装置A9の第1遮断装置(不図示)を介して、第17負荷試験部B17の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第3遮断部D3と第9負荷試験装置A9の第2遮断装置(不図示)を介して、第18負荷試験部B18の抵抗器群に供給される。
【0052】
(第4遮断部D4)
第4遮断部D4は、真空遮断器を含み、入力側で試験対象電源100と接続し、出力側で第10負荷試験装置A10~第12負荷試験装置A12の遮断装置と接続する。
第4遮断部D4は、第10負荷試験装置A10~第12負荷試験装置A12への電力供給のオンオフ制御を行う。
試験対象電源100から供給された電力は、第4遮断部D4と第10負荷試験装置A10の第1遮断装置(不図示)を介して、第19負荷試験部B19の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第4遮断部D4と第10負荷試験装置A10の第2遮断装置(不図示)を介して、第20負荷試験部B20の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第4遮断部D4と第11負荷試験装置A11の第1遮断装置(不図示)を介して、第21負荷試験部B21の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第4遮断部D4と第11負荷試験装置A11の第2遮断装置(不図示)を介して、第22負荷試験部B22の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第4遮断部D4と第12負荷試験装置A12の第1遮断装置(不図示)を介して、第23負荷試験部B23の抵抗器群に供給される。
試験対象電源100から供給された電力は、第4遮断部D4と第12負荷試験装置A12の第2遮断装置(不図示)を介して、第24負荷試験部B24の抵抗器群に供給される。
【0053】
(複数の遮断手段を設けたことの効果)
試験対象電源100から抵抗器群への電力供給は、複数の遮断手段(遮断部、遮断装置、後述するスイッチング装置)を介して行われるため、一つの遮断手段の不具合があった場合でも、誤って抵抗器群への電力供給が行われる可能性を低く出来、安全に試験対象電源100の負荷試験を行える。
また、遮断装置(第1遮断装置15など)とスイッチング装置を含む既存の負荷試験装置を複数セット設け、さらに遮断部(第1遮断部D1など)を設けることで、本発明の負荷試験システム1を簡単に形成することが出来る。
【0054】
(複数の遮断部を設けたことの効果)
複数の遮断部(第1遮断部D1~第4遮断部D4)を設け、当該複数の遮断部のそれぞれが、2~3の負荷試験装置に接続される。このため、1つの遮断部が多くの負荷試験装置に接続される形態に比べて、小容量の遮断部を使って、本発明の負荷試験システムを構成することが可能になる。また、遮断部に不具合が生じた場合に、影響が及ぶ負荷試験装置を少なく出来る。
【0055】
(第1負荷試験部B1)
第1負荷試験部B1は、6つの抵抗ユニット(第1U相用抵抗ユニットU1、第2U相用抵抗ユニットU2、第1V相用抵抗ユニットV1、第2V相用抵抗ユニットV2、第1W相用抵抗ユニットW1、第2W相用抵抗ユニットW2)と、制御部(第1制御装置11)と、遮断装置(第1遮断装置15)を含む。
【0056】
第1U相用抵抗ユニットU1と第2U相用抵抗ユニットU2のそれぞれは、複数の抵抗器群、当該複数の抵抗器群に冷却風を供給する冷却部を有する。
第1U相用抵抗ユニットU1の抵抗器群と、第2U相用抵抗ユニットU2の抵抗器群は、直列に接続される。ただし、第1U相用抵抗ユニットU1の抵抗器群と、第2U相用抵抗ユニットU2の抵抗器群は、並列に接続されてもよい。
第1U相用抵抗ユニットU1と第2U相用抵抗ユニットU2の抵抗器群には、第1遮断部D1と第1遮断装置15とを介して、試験対象電源100のR相端子からの電力が供給される。
第1U相用抵抗ユニットU1と第2U相用抵抗ユニットU2の冷却部には、試験対象電源100とは別の補機電源からの電力が供給される。
ただし、第1U相用抵抗ユニットU1と第2U相用抵抗ユニットU2の冷却部に、試験対象電源100からの電力が供給されてもよい。
【0057】
次に、第1U相用抵抗ユニットU1の抵抗器群、冷却部の構成を説明する(図3図4参照)。
第1U相用抵抗ユニットU1の抵抗器群が第11U相用抵抗器群UR11、第1U相用抵抗ユニットU1の冷却部が第11U相用冷却部UC11、第11U相用冷却部UC11の冷却ファンが第11U相用冷却ファンUF11であるとして説明する。
また、第2U相用抵抗ユニットU2の抵抗器群が第12U相用抵抗器群UR12、第2U相用抵抗ユニットU2の冷却部が第12U相用冷却部UC12、第12U相用冷却部UC12の冷却ファンが第12U相用冷却ファンUF12であるとして説明する。
また、第1V相用抵抗ユニットV1の抵抗器群が第11V相用抵抗器群VR11、第1V相用抵抗ユニットV1の冷却部が第11V相用冷却部VC11、第11V相用冷却部VC11の冷却ファンが第11V相用冷却ファンVF11であるとして説明する。
また、第1W相用抵抗ユニットW1の抵抗器群が第11W相用抵抗器群WR11、第1W相用抵抗ユニットW1の冷却部が第11W相用冷却部WC11、第11W相用冷却部WC11の冷却ファンが第11W相用冷却ファンWF11であるとして説明する。
【0058】
なお、第2U相用抵抗ユニットU2の第12U相用抵抗器群UR12、第1V相用抵抗ユニットV1の第11V相用抵抗器群VR11、第2V相用抵抗ユニットV2の抵抗器群、第1W相用抵抗ユニットW1の第11W相用抵抗器群WR11、第2W相用抵抗ユニットW2の抵抗器群の構成は、第1U相用抵抗ユニットU1の第11U相用抵抗器群UR11の構成と同様である。
また、第2U相用抵抗ユニットU2の第12U相用冷却部UC12、第1V相用抵抗ユニットV1の第11V相用冷却部VC11、第2V相用抵抗ユニットV2の冷却部、第1W相用抵抗ユニットW1の第11W相用冷却部WC11、第2W相用抵抗ユニットW2の冷却部の構成は、第1U相用抵抗ユニットU1の第11U相用冷却部UC11の構成と同様である。
また、第2U相用抵抗ユニットU2の第12U相用冷却ファンUF12、第1V相用抵抗ユニットV1の第11V相用冷却ファンVF11、第2V相用抵抗ユニットV2の冷却ファン、第1W相用抵抗ユニットW1の第11W相用冷却ファンWF11、第2W相用抵抗ユニットW2の冷却ファンの構成は、第1U相用抵抗ユニットU1の第11U相用冷却ファンUF11の構成と同様である。
【0059】
(第11U相用冷却部UC11の構成)
第11U相用冷却部UC11は、第11U相用抵抗器群UR11の下部に配置される。
第11U相用冷却部UC11の第11U相用冷却ファンUF11は、側方若しくは下方から空気を取り込んで、上方の第11U相用抵抗器群UR11に冷却風を供給する。
第11U相用冷却部UC11は、碍子Fを介して、第11U相用抵抗器群UR11を保持する。
z方向から見て、第11U相用抵抗器群UR11は、第11U相用冷却部UC11の外形の内側に位置する。
【0060】
(碍子Fの取付)
碍子Fの下部は、チャンネル鋼などのx方向に延びる第1取付金具F1を介して、第11U相用冷却部UC11のフレーム、すなわち、第11U相用冷却部UC11の第11U相用冷却ファンUF11を保持する土台部に取り付けられる。
第1取付金具F1は、第11U相用冷却部UC11のフレーム、すなわち、第11U相用冷却部UC11の第11U相用冷却ファンUF11を保持する土台部に取り付けられる。
ただし、碍子Fの下部は、第1取付金具F1を介さずに、第11U相用冷却部UC11のフレームに直接取り付けられてもよい。
【0061】
碍子Fの上部は、アングル鋼などのx方向に延びる第2取付金具F2を介して、第11U相用抵抗器群UR11の抵抗器Rを保持する保持枠UR11aに取り付けられる。
第2取付金具F2は、第11U相用抵抗器群UR11の抵抗器Rを保持する保持枠UR11aに取り付けられる。
ただし、碍子Fの上部は、第2取付金具F2を介さずに、保持枠UR11aに直接取り付けられてもよい。
【0062】
(取付金具を介して碍子を保持枠などに取り付けることの効果)
簡単で且つ確実に、碍子を冷却部と保持枠の間に固定することが可能になる。
また、取付金具を介さずに直接碍子を保持枠などに取り付ける形態と比べて、碍子だけを簡単に新しい碍子に取り替えることが可能になる。
【0063】
(フード)
第11U相用冷却部UC11と第11U相用抵抗器群UR11の間には、x方向に垂直な第1絶縁板IB1とy方向に垂直な第2絶縁板IB2で構成され、冷却風の流路を囲む略中空直方体形状のフードが設けられるのが望ましい。
第1絶縁板IB1は、ネジ止めなどで、y方向に延びる第3取付金具F3に取り付けられる。
第3取付金具F3は、第11U相用冷却部UC11のフレーム、すなわち、第11U相用冷却部UC11の第11U相用冷却ファンUF11を保持する土台部に取り付けられる。
第2絶縁板IB2は、ネジ止めなどで、第1取付金具F1に取り付けられる。
【0064】
当該フードを構成する部材(第1絶縁板IB1、第2絶縁板IB2)は、一体的に構成されてもよいし、別体で構成されてもよい。
当該フードを構成する部材(第1絶縁板IB1、第2絶縁板IB2)の先端部(上端部)は、第11U相用抵抗器群UR11の保持枠UR11aの内側に位置し、当該保持枠UR11aとは接しない。
【0065】
(フードを設けることなどの効果)
絶縁性を保った状態で、冷却部からの冷却風が外部に漏れずに、保持枠の内側に供給することが出来る。
碍子Fを固定するための部材(取付金具F1、第3取付金具F3)を介して、簡単にフードを構成する部材(第1絶縁板IB1、第2絶縁板IB2)の着脱が可能になる。
【0066】
なお、図3では、y方向手前の碍子F、第1取付金具F1、第2絶縁板IB2の図示を省略している。
また、図4では、x方向手前の第1絶縁板IB1の図示を省略している。
また、図6図7図12図14図15図17では、第1取付金具F1、第2取付金具F2、第3取付金具F3、第1絶縁板IB1、第2絶縁板IB2の図示を省略している。
【0067】
(第11U相用冷却部UC11の応用例1)
第11U相用冷却ファンUF11は、プロペラの外周を覆うベルマウスUF11cを含む有圧扇式のものが用いられるのが望ましい。
【0068】
(ベルマウスUF11cを設けたことの効果)
第11U相用冷却ファンUF11の下方に空気を取り込むスペースが小さい形態でも、側方からの吸気で冷却風を第11U相用抵抗器群UR11に送り込むことが容易になる。
このため、第11U相用冷却ファンUF11の下方に空気を取り込むスペースが大きい形態と比べて、第11U相用冷却部UC11と第11U相用抵抗器群UR11が並ぶ方向(z方向)の寸法を抑えることが可能になる。
【0069】
(第11U相用抵抗器群UR11の構成)
第11U相用抵抗器群UR11は複数の抵抗器Rを含む。
抵抗器Rは、y方向に延び、複数の抵抗器Rは、x方向とz方向に並べられる。
【0070】
複数の抵抗器Rは、一定間隔でx方向(第1方向)とz方向に並べられる。
ただし、複数の抵抗器Rが並べられた領域のx方向の中心を含む領域(図3の点線参照)、すなわち、第11U相用冷却ファンUF11の回転軸LXが延びる線を含む領域には、抵抗器Rが配置されないように、他の領域と比べて広めの間隔を空けて抵抗器Rが並べられる、すなわち、抵抗器非配置領域NAが形成されるのが望ましい。
【0071】
(抵抗器非配置領域NAを設けることの効果)
x方向に等間隔で抵抗器Rが並べられる形態と比べて、回転軸LXを含む領域に冷却風が流れやすくなる。
【0072】
また、第11U相用抵抗器群UR11の抵抗器Rを保持する保持枠UR11aの内壁には、内側に突出する突起UR11bが形成されるのが望ましい。
【0073】
(保持枠UR11aの内壁に突起UR11bを設けることの効果)
突起UR11bにより、冷却風が流れる方向が変化し、保持枠UR11aの内部で冷却風が拡散しやすくなる。
【0074】
第1実施形態では、抵抗器Rがy方向に延び、複数の抵抗器Rがx方向及びz方向に並べられる例を説明した。しかしながら、後述する第4実施形態に示すように、抵抗器Rがx方向に延び、複数の抵抗器Rがy方向及びz方向に並べられてもよい。また、抵抗器Rがz方向に延び、複数の抵抗器Rがx方向及びy方向に並べられてもよい。
また、抵抗器Rは、一直線状に延びる棒状のものに限らず、U字形状など他の形状で構成されてもよい。
【0075】
また、第1実施形態では、第11U相用冷却部UC11と第11U相用抵抗器群UR11がz方向に並べられる例を説明した。しかしながら、第11U相用冷却部UC11と第11U相用抵抗器群UR11がx方向若しくはy方向に並べられてもよい。
【0076】
(第11U相用冷却部UC11の応用例2)
また、第11U相用冷却ファンUF11は、1つのファンで構成されてもよいが、複数のファンが斜めに配置されて構成されてもよい(図5参照)。
具体的には、2つの第11U相用冷却ファンUF11aとUF11bが、冷却風が斜め上方向を向き、z方向から見てこれらの冷却風が第11U相用抵抗器群UR11を含む領域のx方向の中心で且つy方向の中心で交差するように配置される。
すなわち、2つの第11U相用冷却ファンUF11a、UF11bなど、複数の冷却ファンは、第11U相用冷却部UC11と第1U相用抵抗器群UR11の保持枠UR11aとが並べられるz方向に垂直なxy面に対して傾斜した状態で配置される。
【0077】
(冷却ファンを傾斜した状態で配置することの効果)
2つの第11U相用冷却ファンUF11aとUF11bからの冷却風が第11U相用抵抗器群UR11を含む領域で衝突して、冷却風が流れる方向が変化し、保持枠UR11aの内部で冷却風が拡散しやすくなる。
【0078】
なお、斜めに配置する第11U相用冷却ファンUF11は、2つに限らず、3つ以上設けられてもよい。
この場合、3つ以上の第11U相用冷却ファンUF11が、2つの第11U相用冷却ファンUF11が、冷却風が斜め上方向を向き、z方向から見てこれらの冷却風が第11U相用抵抗器群UR11を含む領域のx方向の中心で且つy方向の中心で交差するように配置される。
【0079】
ただし、ファンが傾斜せずに回転軸LXがz方向に平行になるように配置されてもよい。
【0080】
第1V相用抵抗ユニットV1と第2V相用抵抗ユニットV2のそれぞれは、複数の抵抗器群、当該複数の抵抗器群に冷却風を供給する冷却部を有する。
第1V相用抵抗ユニットV1の抵抗器群と、第2V相用抵抗ユニットV2の抵抗器群は、直列に接続される。ただし、第1V相用抵抗ユニットV1の抵抗器群と、第2V相用抵抗ユニットV2の抵抗器群は、並列に接続されてもよい。
第1V相用抵抗ユニットV1と第2V相用抵抗ユニットV2の抵抗器群には、第1遮断部D1と第1遮断装置15とを介して、試験対象電源100のS相端子からの電力が供給される。
第1V相用抵抗ユニットV1と第2V相用抵抗ユニットV2の冷却部には、試験対象電源100とは別の補機電源からの電力が供給される。
ただし、第1V相用抵抗ユニットV1と第2V相用抵抗ユニットV2の冷却部に、試験対象電源100からの電力が供給されてもよい。
【0081】
第1W相用抵抗ユニットW1と第2W相用抵抗ユニットW2のそれぞれは、複数の抵抗器群、当該複数の抵抗器群に冷却風を供給する冷却部を有する。
第1W相用抵抗ユニットW1の抵抗器群と、第2W相用抵抗ユニットW2の抵抗器群は、直列に接続される。ただし、第1W相用抵抗ユニットW1の抵抗器群と、第2W相用抵抗ユニットW2の抵抗器群は、並列に接続されてもよい。
第1W相用抵抗ユニットW1と第2W相用抵抗ユニットW2の抵抗器群には、第1遮断部D1と第1遮断装置15介して、試験対象電源100のT相端子からの電力が供給される。
第1W相用抵抗ユニットW1と第2W相用抵抗ユニットW2の冷却部には、試験対象電源100とは別の補機電源からの電力が供給される。
ただし、第1W相用抵抗ユニットW1と第2W相用抵抗ユニットW2の冷却部に、試験対象電源100からの電力が供給されてもよい。
【0082】
第1U相用抵抗ユニットU1、第1V相用ユニットV1、第1W相用ユニットW1は、y方向に並べられる(図6参照)。
第1U相用抵抗ユニットU1、第2U相用抵抗ユニットU2は、x方向に並べられ、碍子Fが間に設けられる(図7参照)。
第1V相用抵抗ユニットV1、第2V相用抵抗ユニットV2は、x方向に並べられ、碍子が間に設けられる。
第1W相用抵抗ユニットW1、第2W相用抵抗ユニットW2は、x方向に並べられ、碍子が間に設けられる。
【0083】
第11筐体H11のy方向の長さを第1長さk1とし、第1U相用抵抗器群UR11の保持枠UR11aと第12筐体H12のy方向の距離を第2長さk2とし、第1U相用抵抗器群UR11の保持枠UR11aと第1V相用抵抗器群VR11の保持枠とのy方向の距離を第3長さk3とし、
第1V相用抵抗器群VR11の保持枠と第1W相用抵抗器群WR11の保持枠とのy方向の距離を第4長さk4とし、第1W相用抵抗器群WR11の保持枠と第12筐体H12のy方向の距離を第5長さk5とし、第1U相用抵抗器群UR11の保持枠UR11aと第1V相用抵抗器群VR11の保持枠と第1W相用抵抗器群WR11の保持枠のx方向及びy方向の寸法を第10長さk10と定義する。
また、第1U相用抵抗器群UR11の保持枠UR11aと第12筐体H12のx方向の距離を第11長さk11とし、第1U相用抵抗器群UR11の保持枠UR11aと第2U相用抵抗器群UR12の保持枠とのx方向の距離を第12長さk12とし、第2U相用抵抗器群UR12の保持枠と第12筐体H12のx方向の距離を第13長さk13と定義する。
また、第1U相用抵抗ユニットU1のz方向の寸法(第1U相用冷却部UC11と第1取付金具F1と碍子Fと第1U相用抵抗器群UR11の保持枠の高さの合計)を第21長さk21し、第1U相用抵抗器群UR11の保持枠UR11aの上面と第12筐体H12の上面のz方向の距離を第22長さk22と定義する。
【0084】
例えば、第1長さk1を860mm、第2長さk2を400mm、第3長さk3を900mm、第4長さk4を400mm、第5長さk5を200mm、第10長さk10を1050mmとすると、第11筐体H11のy方向の寸法と第12筐体H12のy方向の寸法の合計(第20長さk20)が約6000mmとなる。
第11長さk11を50mm、第12長さk12を200mm、第13長さk13を50mm、第10長さk10を1050mmとすると、第12筐体H12のx方向の寸法(第30長さk30)が約2400mmとなる。
第21長さk21を2000mm、第22長さk22を500mmとすると、第12筐体H12のz方向の寸法(第40長さk40)が約2500mmとなる。
【0085】
(抵抗器群の保持枠の間隔に変化をつけることの効果)
抵抗器群のそれぞれと筐体の間の電気的な離隔を十分に保ちつつ、20フィートコンテナを第11筐体H11と第12筐体H12として用いる、すなわち、20フィートコンテナに、第1負荷試験部B1を収納することが可能になる。
また、第1U相用抵抗ユニットU1と第1V相用抵抗ユニットV1の間など、y方向の間隔が大きい領域に作業者が入って、メンテナンスなどの作業を行うことが可能になる。
【0086】
(第1制御装置11)
第1制御装置11は、スイッチング装置11aを含み、試験対象電源100から第1負荷試験部B1の6つの抵抗ユニットへの電力供給のオンオフ制御を行う。
第1制御装置11のスイッチング装置11aは、第1負荷試験部B1の6つの抵抗ユニットのそれぞれへの電力供給のオンオフ制御、若しくは、第1負荷試験部B1の6つの抵抗ユニットのそれぞれに設けられた複数の抵抗器群のそれぞれへの電力供給のオンオフ制御を行う。
第1制御装置11には、試験対象電源100とは別の補機電源からの電力が供給される。
ただし、第1制御装置11に、試験対象電源100からの電力が供給されてもよい。
【0087】
(第1遮断装置15)
第1遮断装置15は、VCBを含み、入力側で第1遮断部D1と接続し、出力側で第1U相用抵抗ユニットU1、第1V相用抵抗ユニットV1、第1W相用抵抗ユニットW1と接続する。
第1遮断装置15は、少なくとも第1遮断装置15と接続された抵抗ユニット(第1U相用抵抗ユニットU1、第1V相用抵抗ユニットV1、第1W相用抵抗ユニットW1)への電力供給のオンオフ制御を行う。
【0088】
(第2負荷試験部B2)
第2負荷試験部B2は、6つの抵抗ユニット(第3U相用抵抗ユニットU3、第4U相用抵抗ユニットU4、第3V相用抵抗ユニットV3、第4V相用抵抗ユニットV4、第3W相用抵抗ユニットW3、第4W相用抵抗ユニットW4)と、制御部(第2制御装置12)と、遮断装置(第2遮断装置16)を含む。
【0089】
第3U相用抵抗ユニットU3と第4U相用抵抗ユニットU4のそれぞれは、複数の抵抗器群、当該複数の抵抗器群に冷却風を供給する冷却部を有する。
第3U相用抵抗ユニットU3の抵抗器群と、第4U相用抵抗ユニットU4の抵抗器群は、直列に接続される。ただし、第3U相用抵抗ユニットU3の抵抗器群と、第4U相用抵抗ユニットU4の抵抗器群は、並列に接続されてもよい。
第3U相用抵抗ユニットU3と第4U相用抵抗ユニットU4の抵抗器群には、第1遮断部D1と第2遮断装置16とを介して、試験対象電源100のR相端子からの電力が供給される。
第3U相用抵抗ユニットU3と第4U相用抵抗ユニットU4の冷却部には、試験対象電源100とは別の補機電源からの電力が供給される。
ただし、第3U相用抵抗ユニットU3と第4U相用抵抗ユニットU2の冷却部に、試験対象電源100からの電力が供給されてもよい。
【0090】
なお、後述する第3実施形態では、第3U相用抵抗ユニットU3の抵抗器群が第13U相用抵抗器群UR13、第3U相用抵抗ユニットU3の冷却部が第13U相用冷却部UC13、第13U相用冷却部UC13の冷却ファンが第13U相用冷却ファンUF13であるとして説明する。
【0091】
第3V相用抵抗ユニットV3と第4V相用抵抗ユニットV4のそれぞれは、複数の抵抗器群、当該複数の抵抗器群に冷却風を供給する冷却部を有する。
第3V相用抵抗ユニットV3の抵抗器群と、第4V相用抵抗ユニットV4の抵抗器群は、直列に接続される。ただし、第3V相用抵抗ユニットV3の抵抗器群と、第4V相用抵抗ユニットV4の抵抗器群は、並列に接続されてもよい。
第3V相用抵抗ユニットV3と第4V相用抵抗ユニットV4の抵抗器群には、第1遮断部D1と第2遮断装置16とを介して、試験対象電源100のS相端子からの電力が供給される。
第3V相用抵抗ユニットV3と第4V相用抵抗ユニットV4の冷却部には、試験対象電源100とは別の補機電源からの電力が供給される。
ただし、第3V相用抵抗ユニットV3と第4V相用抵抗ユニットV2の冷却部に、試験対象電源100からの電力が供給されてもよい。
【0092】
なお、後述する第3実施形態では、第3V相用抵抗ユニットV3の抵抗器群が第13V相用抵抗器群VR13、第3V相用抵抗ユニットV3の冷却部が第13V相用冷却部VC13、第13V相用冷却部VC13の冷却ファンが第13V相用冷却ファンVF13であるとして説明する。
【0093】
第3W相用抵抗ユニットW3と第4W相用抵抗ユニットW4のそれぞれは、複数の抵抗器群、当該複数の抵抗器群に冷却風を供給する冷却部を有する。
第3W相用抵抗ユニットW3の抵抗器群と、第4W相用抵抗ユニットW4の抵抗器群は、直列に接続される。ただし、第3W相用抵抗ユニットW3の抵抗器群と、第4W相用抵抗ユニットW4の抵抗器群は、並列に接続されてもよい。
第3W相用抵抗ユニットW3と第4W相用抵抗ユニットW4の抵抗器群には、第1遮断部D1と第2遮断装置16介して、試験対象電源100のT相端子からの電力が供給される。
第3W相用抵抗ユニットW3と第4W相用抵抗ユニットW4の冷却部には、試験対象電源100とは別の補機電源からの電力が供給される。
ただし、第3W相用抵抗ユニットW3と第4W相用抵抗ユニットW2の冷却部に、試験対象電源100からの電力が供給されてもよい。
【0094】
なお、後述する第3実施形態では、第3W相用抵抗ユニットW3の抵抗器群が第13W相用抵抗器群WR13、第3W相用抵抗ユニットW3の冷却部が第13W相用冷却部WC13、第13W相用冷却部WC13の冷却ファンが第13W相用冷却ファンWF13であるとして説明する。
【0095】
第3U相用抵抗ユニットU3、第3V相用ユニットV3、第3W相用ユニットW3は、y方向に並べられる。
第3U相用抵抗ユニットU3、第4U相用抵抗ユニットU4は、x方向に並べられ、碍子が間に設けられる。
第3V相用抵抗ユニットV3、第4V相用抵抗ユニットV4は、x方向に並べられ、碍子が間に設けられる。
第3W相用抵抗ユニットW3、第4W相用抵抗ユニットW4は、x方向に並べられ、碍子が間に設けられる。
【0096】
(第2制御装置12)
第2制御装置12は、スイッチング装置12aを含み、試験対象電源100から第2負荷試験部B2の6つの抵抗ユニットへの電力供給のオンオフ制御を行う。
第2制御装置12のスイッチング装置12aは、第2負荷試験部B2の6つの抵抗ユニットのそれぞれへの電力供給のオンオフ制御、若しくは、第2負荷試験部B2の6つの抵抗ユニットのそれぞれに設けられた複数の抵抗器群のそれぞれへの電力供給のオンオフ制御を行う。
第2制御装置12には、試験対象電源100とは別の補機電源からの電力が供給される。
ただし、第2制御装置12に、試験対象電源100からの電力が供給されてもよい。
【0097】
(第2遮断装置16)
第2遮断装置16は、VCBを含み、入力側で第1遮断部D1と接続し、出力側で第3U相用抵抗ユニットU3、第3V相用抵抗ユニットV3、第3W相用抵抗ユニットW3と接続する。
第2遮断装置16は、少なくとも第2遮断装置16と接続された抵抗ユニット(第3U相用抵抗ユニットU3、第3V相用抵抗ユニットV3、第3W相用抵抗ユニットW3)への電力供給のオンオフ制御を行う。
【0098】
(各部の位置関係)
第1負荷試験部B1は、第11筐体H11と第12筐体H12を有する。
第11筐体H11は、第1制御装置11と第1遮断装置15を含む。
第12筐体H12は、第1U相用抵抗ユニットU1、第2U相用抵抗ユニットU2、第1V相用抵抗ユニットV1、第2V相用抵抗ユニットV2、第1W相用抵抗ユニットW1、第2W相用抵抗ユニットW2を含む。
ただし、第1制御装置11のスイッチング装置11aは、第12筐体H12に含まれてもよい。
第12筐体H12の第22筐体H22と対向する面、及び第22筐体H22の第12筐体H12と対向する面は、開口してもよい。
【0099】
第2負荷試験部B2は、第21筐体H21と第22筐体H22を有する。
第21筐体H21は、第2制御装置12と第2遮断装置16を含む。
第22筐体H22は、第3U相用抵抗ユニットU3、第4U相用抵抗ユニットU4、第3V相用抵抗ユニットV3、第4V相用抵抗ユニットV4、第3W相用抵抗ユニットW3、第4W相用抵抗ユニットW4を含む。
ただし、第2制御装置12のスイッチング装置12aは、第22筐体H22に含まれてもよい。
【0100】
第1遮断装置15を含む領域(第11筐体H11)と、第2負荷試験部B2の抵抗ユニットを含む領域(第22筐体H22)とが、第1負荷試験部B1の6つの抵抗ユニットを含む領域(第12筐体H12)を挟む位置関係で、各部が配置される。
第1負荷試験部B1の抵抗ユニットを含む領域(第12筐体H12)と、第2遮断装置16を含む領域(第21筐体H21)とが、第2負荷試験部B2の6つの抵抗ユニットを含む領域(第22筐体H22)を挟む位置関係で、各部が配置される。
【0101】
なお、第11筐体H11が、第2制御装置12と第2遮断装置16を含んでもよい。
この場合には、第1遮断装置15と第2遮断装置16とを含む領域(第11筐体H11)と、第2負荷試験部B2の抵抗ユニットを含む領域(第22筐体H22)とが、第1負荷試験部B1の6つの抵抗ユニットを含む領域(第12筐体H12)を挟む位置関係で、各部が配置される。
【0102】
(蓄電部BT)
当該別の補機電源を設けずに、試験対象電源100からの電力で、第11U相用冷却部UC11の第11U相用冷却ファンUF11を駆動する場合には、第1負荷試験装置A1に蓄電部BTが設けられるのが望ましい。
蓄電部BTは、試験対象電源100からの電力を蓄積し、試験対象電源100からの電力供給が遮断された時に、第1負荷試験装置A1の冷却ファン(第11U相用冷却ファンUF11など)を駆動する。
第1実施形態では、第1遮断装置15と第2遮断装置16に蓄電部BTが設けられる例を示す。
【0103】
試験対象電源100とは別の補機電源を設けずに、試験対象電源100からの電力を使って、負荷試験装置の各部を駆動することが出来る。
特に、試験対象電源100からの電力を蓄電部で蓄積しているので、負荷試験中の試験対象電源100のオンオフ制御など、試験対象電源100からの電力供給が遮断された時も、安定的に冷却ファンなどを駆動することが出来る。
【0104】
(第3負荷試験部B3など)
第3負荷試験部B3、第5負荷試験部B5、第7負荷試験部B7、第9負荷試験部B9、第11負荷試験部B11、第13負荷試験部B13、第15負荷試験部B15、第17負荷試験部B17、第19負荷試験部B19、第21負荷試験部B21、第23負荷試験部B23の構成は、第1負荷試験部B1の構成と同じである。
【0105】
ただし、第7負荷試験部B7と第9負荷試験部B9と第11負荷試験部B11の第1遮断装置は、第2遮断部D2と接続する。
また、第13負荷試験部B13と第15負荷試験部B15と第17負荷試験部B17の第1遮断装置は、第3遮断部D3と接続する。
また、第19負荷試験部B19と第21負荷試験部B21と第23負荷試験部B23の第1遮断装置は、第4遮断部D4と接続する。
【0106】
(第4負荷試験部B4など)
第4負荷試験部B4、第6負荷試験部B6、第8負荷試験部B8、第10負荷試験部B10、第12負荷試験部B12、第14負荷試験部B14、第16負荷試験部B16、第18負荷試験部B18、第20負荷試験部B20、第22負荷試験部B22、第24負荷試験部B24の構成は、第2負荷試験部B2の構成と同じである。
【0107】
ただし、第8負荷試験部B8と第10負荷試験部B10と第12負荷試験部B12の第2遮断装置は、第2遮断部D2と接続する。
また、第14負荷試験部B14と第16負荷試験部B16と第18負荷試験部B18の第2遮断装置は、第3遮断部D3と接続する。
また、第20負荷試験部B20と第22負荷試験部B22と第24負荷試験部B24の第2遮断装置は、第4遮断部D4と接続する。
【0108】
第1実施形態の負荷試験システム1は、第1U相用抵抗ユニットU1と第2U相用抵抗ユニットU2と第1V相用抵抗ユニットV1と第2V相用抵抗ユニットV2と第1W相用抵抗ユニットW1と第2W相用抵抗ユニットW2と第1遮断装置15を含む第1負荷試験部B1と、第3U相用抵抗ユニットU3と第4U相用抵抗ユニットU4と第3V相用抵抗ユニットV3と第4V相用抵抗ユニットV4と第3W相用抵抗ユニットW3と第4W相用抵抗ユニットW4とを含む第2負荷試験部B2を有する第1負荷試験装置A1と、第1負荷試験装置A1に相当する負荷試験装置(第2負荷試験装置A2~第12負荷試験装置A12)を備える。すなわち、第1実施形態の負荷試験システム1は、第1負荷試験装置A1に相当する負荷試験装置を複数セット備える。
複数の負荷試験装置において、試験対象電源100から第1U相用抵抗ユニットU1と第2U相用抵抗ユニットU2と第1V相用抵抗ユニットV1と第2V相用抵抗ユニットV2と第1W相用抵抗ユニットW1と第2W相用抵抗ユニットW2への電力供給は、第1負荷試験部B1とは別体の遮断部(第1遮断部D1など)と、第1遮断装置15とを介して行われる。
また、試験対象電源100から第3U相用抵抗ユニットU3と第4U相用抵抗ユニットU4と第3V相用抵抗ユニットV3と第4V相用抵抗ユニットV4と第3W相用抵抗ユニットW3と第4W相用抵抗ユニットW4への電力供給は、遮断部(第1遮断部D1など)と、第1遮断装置15若しくは第2遮断装置16とを介して行われる。
【0109】
(複数の抵抗ユニットを設けることの効果)
各抵抗ユニットの抵抗器群に大容量の抵抗器を含めることにより、高電圧の試験対象電源100の負荷試験を安全に行うことが可能になる。
特に、試験対象電源100からの電力の電圧をトランスなどで降圧する必要が無い。
このため、トランスなどでの降圧を伴う負荷試験に比べて、細い電力供給ケーブルを使って、各負荷試験部への電力供給が可能になる。
また、トランスなどでの降圧を伴う形態に比べて、実使用に近い状態での負荷試験が可能になる。
また、第1負荷試験部B1~第24負荷試験部24は、別々の負荷試験に用いることも出来るし、上述のように、1つにまとめた負荷試験に用いることも出来る。
【0110】
(配線の応用例、第2実施形態)
第1実施形態では、第1遮断装置15を介して、第1U相用抵抗ユニットU1と第1V相用抵抗ユニットV1と第1W相用抵抗ユニットW1に、試験対象電源100からの電力が供給され、第2遮断装置16を介して、第3U相用抵抗ユニットU3と第3V相用抵抗ユニットV3と第3W相用抵抗ユニットW3に、試験対象電源100からの電力が供給される例を説明した。
しかしながら、第1遮断装置15を介して、第1U相用抵抗ユニットU1と第1V相用抵抗ユニットV1と第1W相用抵抗ユニットW1と第3U相用抵抗ユニットU3と第3V相用抵抗ユニットV3と第3W相用抵抗ユニットW3に、試験対象電源100からの電力が供給されてもよい(第2実施形態、図8図9参照)。
この場合、第1遮断装置15から第3U相用抵抗ユニットU3と第3V相用抵抗ユニットV3と第3W相用抵抗ユニットW3への電力供給ケーブルは、第12筐体H12及び第22筐体H22の内部を通すことが出来、外部から見えるケーブルの本数を少なくすることが出来る。
第2実施形態では、第2遮断装置16は省略されてもよい。
【0111】
(配線の応用例、第3実施形態)
第2実施形態では、第1制御装置11が、試験対象電源100から第1負荷試験部B1の6つの抵抗ユニットへの電力供給のオンオフ制御を行い、第2制御装置12が、試験対象電源100から第2負荷試験部B2の6つの抵抗ユニットへの電力供給のオンオフ制御を行う例を説明した。
しかしながら、第1制御装置11が、試験対象電源100から第1負荷試験部B1の6つの抵抗ユニットへの電力供給、及び試験対象電源100から第2負荷試験部B2の6つの抵抗ユニットへの電力供給のオンオフ制御を行ってもよい(第3実施形態、図10図12参照)。
この場合、制御部C1から第3U相用抵抗ユニットU3と第4U相用抵抗ユニットU4と第3V相用抵抗ユニットV3と第4V相用抵抗ユニットV4と第3W相用抵抗ユニットW3と第4W相用抵抗ユニットW4への制御信号ケーブルは、第12筐体H12及び第22筐体H22の内部を通すことが出来、外部から見えるケーブルの本数を少なくすることが出来る。
第3実施形態では、第2制御装置12は省略されてもよい。
また、更に、第21筐体H21も省略されてもよい。
【0112】
第11筐体H11のy方向の長さを第1長さk1とし、第1抵抗器群UR11の保持枠UR11aと第12筐体H12のy方向の距離を第2長さk2とし、第1U相用抵抗器群UR11の保持枠UR11aと第1V相用抵抗器群VR11の保持枠とのy方向の距離を第3長さk3とし、第1V相用抵抗器群VR11の保持枠と第1W相用抵抗器群WR11の保持枠とのy方向の距離を第4長さk4とし、第1W相用抵抗器群WR11の保持枠と第3U相用抵抗器群UR13の保持枠とのy方向の距離を第5長さk5とし、第3U相用抵抗器群UR13の保持枠と第3V相用抵抗器群VR13の保持枠とのy方向の距離を第6長さk6とし、第3V相用抵抗器群VR13の保持枠と第3W相用抵抗器群WR13の保持枠とのy方向の距離を第7長さk7とし、第3W相用抵抗器群WR13の保持枠と第22筐体H22のy方向の距離を第8長さk8とし、第1U相用抵抗器群UR11の保持枠UR11aと第1V相用抵抗器群VR11の保持枠と第1W相用抵抗器群WR11の保持枠と第3U相用抵抗器群UR13の保持枠と第3V相用抵抗器群VR13の保持枠と第3W相用抵抗器群WR13の保持枠のx方向及びy方向の寸法を第10長さk10と定義する。
【0113】
例えば、第1長さk1を860mm、第2長さk2を400mm、第3長さk3を900mm、第4長さk4を400mm、第5長さk5を900mm、第6長さk6を900mm、第7長さk7を900mm、第8長さk8を300mm、第10長さk10を1050mmとすると、第11筐体H11のy方向の寸法と第12筐体H12のy方向の寸法と第22筐体H22のy方向の寸法の合計(第50長さk50)が約12000mmとなる。
すなわち、この例では、第1U相用抵抗ユニットU1と第2U相用抵抗ユニットU2と第1V相用抵抗ユニットV1と第2V相用抵抗ユニットV2と第1W相用抵抗ユニットW1と第2W相用抵抗ユニットW2を含む領域は、第1遮断装置15を含む領域と、第3U相用抵抗ユニットU3と第4U相用抵抗ユニットU4と第3V相用抵抗ユニットV3と第4V相用抵抗ユニットV4と第3W相用抵抗ユニットW3と第4W相用抵抗ユニットW4を含む領域の間に配置され、第1U相用抵抗ユニットU1と第1V相用抵抗ユニットV1のy方向の間隔(第3長さk3)、及び第1W相用抵抗ユニットW1と第3U相用抵抗ユニットU3のy方向の間隔(第5長さk5)は、第1V相用抵抗ユニットV1と第1W相用抵抗ユニットW1のy方向の間隔(第4長さk4)よりも大きい。
この場合、抵抗器群のそれぞれと筐体の間の電気的な離隔を十分に保ちつつ、40フィートコンテナを第11筐体H11と第12筐体H12と第22筐体H22として用いる、すなわち、40フィートコンテナに、第1負荷試験装置A1を収納することが可能になる。
また、第1U相用抵抗ユニットU1と第1V相用抵抗ユニットV1の間など、y方向の間隔が大きい領域に作業者が入って、メンテナンスなどの作業を行うことが可能になる。
【0114】
(抵抗ユニットの配列の応用例、第4実施形態)
第1実施形態~第3実施形態では、x方向に抵抗ユニットが2つ配置される例を説明した。
しかしながら、x方向に配置される抵抗ユニットが1つだけであってもよい(第4実施形態、図13図15参照)。
第4実施形態の第1負荷試験部B1は、第1U相用抵抗ユニットU1、第2U相用抵抗ユニットU2、第1V相用抵抗ユニットV1、第2V相用抵抗ユニットV2、第1W相用抵抗ユニットW1、第2W相用抵抗ユニットW2を有する。
第4実施形態の第2負荷試験部B2は、第3U相用抵抗ユニットU3、第3V相用抵抗ユニットV3、第3W相用抵抗ユニットW3を有する。
第4実施形態の第1負荷試験装置A1では、第1U相用抵抗ユニットU1、第1V相用抵抗ユニットV1、第1W相用抵抗ユニットW1、第2U相用抵抗ユニットU2、第2V相用抵抗ユニットV2、第2W相用抵抗ユニットW2、第3U相用抵抗ユニットU3、第3V相用抵抗ユニットV3、第3W相用抵抗ユニットW3が、y方向に並べて配置される。
【0115】
第4実施形態の各抵抗ユニットにおける抵抗器群の抵抗器Rは、x方向に延びる。
各抵抗ユニットにおける抵抗器群の保持枠のx方向に垂直な面、すなわち、抵抗器Rの端子を保持する面は、当該保持枠から着脱可能であり、ポリカーボネイトなどで構成された透明のカバーUR11cで覆われるのが望ましい。
図15は、第1U相用抵抗ユニットU1の第1U相用抵抗器群UR11の保持枠UR11aにおける抵抗器Rの端子を保持するyz面に設けられた透明のカバーUR11cを太線で示す。
【0116】
(着脱可能な透明のカバーUR11cを設けたことの効果)
抵抗器Rの端子の先端部への埃などの付着を抑制出来る。
また、埃などが付着した場合でも、外部から容易に視認出来、容易に除去出来る。
【0117】
第4実施形態におけるx方向に延びる抵抗器Rは、第1実施形態~第3実施形態のy方向に延びる抵抗器Rよりも長い。
各抵抗ユニットにおける冷却部は、x方向に2つ冷却ファンが設けられる。
例えば、第4実施形態の第11U相用冷却部UC11には、2つの第11U相用冷却ファンUF11aとUF11bがx方向に並べて配置される。
すなわち、z方向から見て、x方向に延びる抵抗器Rの長さは、2つの冷却ファンが並べられる長さと略同等であり、z方向から見て、y方向に並べられる抵抗器群の長さ(列幅)は、1つの冷却ファンが並べられる長さ(冷却ファンのy方向の幅)と略同等である。
通常の抵抗器Rの略2倍の長さを有する抵抗器Rを用いることで、コンテナの短手方向の幅を有効に活用し、大容量の抵抗ユニットを形成することが可能になる。
【0118】
第11U相用冷却部UC11における、第11U相用冷却ファンUF11aのz方向上方であって、第11U相用冷却ファンUF11bがある側と反対側には、第11U相用冷却ファンUF11aからの冷却風を第11U相用冷却ファンUF11aの回転軸LXよりに誘導する斜面を含む第1誘導壁UC11aが設けられるのが望ましい。
第11U相用冷却部UC11における、第11U相用冷却ファンUF11bのz方向上方であって、第11U相用冷却ファンUF11aがある側と反対側には、第11U相用冷却ファンUF11bからの冷却風を第11U相用冷却ファンUF11bの回転軸LXよりに誘導する斜面を含む第2誘導壁UC11bが設けられるのが望ましい。
【0119】
(誘導壁を設けたことの効果)
冷却風が流れる方向を制御し、長い抵抗器Rを含む抵抗器群がある領域の広範囲に冷却風が供給されやすくなる。
【0120】
第11筐体H11のy方向の長さを第1長さk1とし、第1U相用抵抗器群UR11の保持枠UR11aと第12筐体H12のy方向の距離を第2長さk2とし、y方向に隣接する一方の抵抗器群の保持枠と他方の抵抗器群の保持枠のy方向の距離を第3長さk3とし、第3W相用抵抗器群WR13の保持枠と第22筐体H22のy方向の距離を第2長さk2とし、各抵抗器群の保持枠のy方向の寸法を第10長さk10とし、各抵抗器群の保持枠のx方向の寸法を第15長さk15と定義する。
また、第1U相用抵抗器群UR11の保持枠UR11aと第12筐体H12のx方向の距離を第11長さk11と定義する。
【0121】
例えば、第1長さk1を1117mm、第2長さk2を150mm、第3長さk3を150mm、第10長さk10を1050mmとすると、第11筐体H11のy方向の寸法と第12筐体H12のy方向の寸法と第22筐体H22のy方向の寸法の合計(第50長さk50)が約12000mmとなる。
第11長さk11を350mm、第15長さk15を1700mmとすると、第12筐体H12のx方向の寸法(第30長さk30)が約2400mmとなる。
この場合、抵抗器群のそれぞれと筐体の間の電気的な離隔を十分に保ちつつ、40フィートコンテナを第11筐体H11と第12筐体H12と第22筐体H22として用いることが可能になる。
なお、抵抗器Rはx方向に延びるため、隣接する抵抗器群の間に作業者が入る必要性が低く、隣接する抵抗器群のy方向の幅は狭めに設定される。
【0122】
(抵抗ユニットの数の応用例)
第4実施形態では、1つの負荷試験装置に、3つのU相用抵抗ユニットと、3つのV相用の抵抗ユニットと、3つのW相用の抵抗ユニットが設けられる例を説明した。
しかしながら、1つの負荷試験装置に設けられる抵抗ユニットの数はこれに限るものではない。
例えば、第1負荷試験部B1として、1つのU相用抵抗ユニットと、1つのV相用の抵抗ユニットと、1つのW相用の抵抗ユニットが設けられ、第2負荷試験部B2として、1つのU相用抵抗ユニットと、1つのV相用の抵抗ユニットと、1つのW相用の抵抗ユニットが設けられる形態が考えられる。
また、第2負荷試験部B2が省略されてもよい。
【0123】
また、U相用抵抗ユニットと、V相用抵抗ユニットと、W相用抵抗ユニットが、別体で構成される例を説明した。
すなわち、U相用抵抗器群の保持枠と、V相用抵抗器群の保持枠と、W相用抵抗器群の保持枠とは、x方向若しくはy方向に並べて配置される例を説明した。
しかしながら、U相用抵抗ユニットと、V相用抵抗ユニットと、W相用抵抗ユニットが、一体で構成されてもよい。
具体的には、1つの保持枠に保持される抵抗器群が、U相用抵抗器群として用いられる抵抗器群と、V相用抵抗器群として用いられる抵抗器群と、W相用抵抗器群として用いられる抵抗器群を含む。
この場合、1つの冷却部が、当該1つの保持枠に保持される抵抗器群における、U相用抵抗器群として用いられる抵抗器群と、V相用抵抗器群として用いられる抵抗器群と、W相用抵抗器群として用いられる抵抗器群を冷却する。
【0124】
このため、負荷試験装置のそれぞれに、1つの負荷試験部だけが設けられ、当該1つの負荷試験部が、1つの抵抗ユニット(U相用抵抗ユニットとV相用抵抗ユニットとW相用抵抗ユニットが一体で構成されたもの)で構成される形態も考えられる。
すなわち、試験対象電源100から1以上の抵抗ユニットにおける少なくとも1つの抵抗ユニットへの電力供給は、負荷試験装置(第1負荷試験装置A1など)とは別体の遮断部(第1遮断部D1など)と、第1遮断装置15と、1以上の抵抗ユニットのスイッチング装置(第1制御装置11のスイッチング装置11aなど)とを介して行われる。
例えば、第1負荷試験装置A1に、第2負荷試験部B2が省略され、第1負荷試験部B1だけが設けられ、当該1つの負荷試験部(第1負荷試験部B1)が、1つの抵抗ユニットで構成される。
この場合、保持枠を省略して、第12筐体H12が、抵抗器群を保持する枠として用いられてもよい。
【0125】
また、試験対象電源100は、三相交流発電装置に限るものではなく、単相交流発電装置であってもよいし、直流発電装置、蓄電池であってもよい。
【0126】
(配線の応用例、第5実施形態)
第3実施形態では、第11筐体H11と第22筐体H22の間に第12筐体H12が配置される例を説明した。
しかしながら、第12筐体H12と第22筐体H22の間に第11筐体H11が配置されてもよい(第5実施形態、図16図17参照)。
第5実施形態の第11筐体H11は、第1制御装置11と第1遮断装置15と第2遮断装置16を含む。
【0127】
第3実施形態と同様に、第1制御装置11は、試験対象電源100から第1負荷試験部B1の6つの抵抗ユニットへの電力供給、及び試験対象電源100から第2負荷試験部B2の6つの抵抗ユニットへの電力供給のオンオフ制御を行う。
第5実施形態では、第2制御装置12は省略される。
また、更に、第21筐体H21も省略される。
【0128】
ただし、第11筐体H11が第2制御装置12を含み、第1制御装置11が、試験対象電源100から第1負荷試験部B1の6つの抵抗ユニットへの電力供給のオンオフ制御を行い、第2制御装置12が、試験対象電源100から第2負荷試験部B2の6つの抵抗ユニットへの電力供給のオンオフ制御を行ってもよい。
【0129】
第1実施形態と同様に、第1遮断装置15を介して、第1U相用抵抗ユニットU1と第1V相用抵抗ユニットV1と第1W相用抵抗ユニットW1に、試験対象電源100からの電力が供給され、第2遮断装置16を介して、第3U相用抵抗ユニットU3と第3V相用抵抗ユニットV3と第3W相用抵抗ユニットW3に、試験対象電源100からの電力が供給される。
ただし、第3実施形態のように、第1遮断装置15を介して、第1U相用抵抗ユニットU1と第1V相用抵抗ユニットV1と第1W相用抵抗ユニットW1と第3U相用抵抗ユニットU3と第3V相用抵抗ユニットV3と第3W相用抵抗ユニットW3に、試験対象電源100からの電力が供給されてもよい。
この場合、第2遮断装置16は省略されてもよい。
【0130】
第11筐体H11のy方向の長さを第1長さk1とし、第1U相用抵抗器群UR11の保持枠UR11aと第12筐体H12のy方向の距離を第2長さk2とし、第1U相用抵抗器群UR11の保持枠UR11aと第1V相用抵抗器群VR11の保持枠とのy方向の距離を第3長さk3とし、第1V相用抵抗器群VR11の保持枠と第1W相用抵抗器群WR11の保持枠とのy方向の距離を第4長さk4とし、第1W相用抵抗器群WR11の保持枠と第12筐体H12のy方向の距離及び第3U相用抵抗器群UR13の保持枠と第22筐体22のy方向の距離を第5長さk5とし、第3U相用抵抗器群UR13の保持枠と第3V相用抵抗器群VR13の保持枠とのy方向の距離を第6長さk6とし、第3V相用抵抗器群VR13の保持枠と第3W相用抵抗器群WR13の保持枠とのy方向の距離を第7長さk7とし、第3W相用抵抗器群WR13の保持枠と第22筐体H22のy方向の距離を第8長さk8とし、第1U相用抵抗器群UR11の保持枠UR11aと第1V相用抵抗器群VR11の保持枠と第1W相用抵抗器群WR11の保持枠と第3U相用抵抗器群UR13の保持枠と第3V相用抵抗器群VR13の保持枠と第3W相用抵抗器群WR13の保持枠のx方向及びy方向の寸法を第10長さk10と定義する。
【0131】
例えば、第1長さk1を1600mm、第2長さk2を275mm、第3長さk3を820mm、第4長さk4を820mm、第5長さk5を225mm、第6長さk6を820mm、第7長さk7を820mm、第8長さk8を275mm、第10長さk10を1050mmとすると、第11筐体H11のy方向の寸法と第12筐体H12のy方向の寸法と第22筐体H22のy方向の寸法の合計(第50長さk50)が約12000mmとなる。
この場合、抵抗器群のそれぞれと筐体の間の電気的な離隔を十分に保ちつつ、40フィートコンテナを第11筐体H11と第12筐体H12と第22筐体H22として用いることが可能になる。
また、隣接する抵抗器群の間に作業者が入って、メンテナンスなどの作業を行うことが可能になる。
【0132】
特に、隣接する保持枠の間隔(第3長さk3、第4長さk4、第6長さk6、第7長さk7)を、保持枠の長さ(第10長さk10)の約80%にするのが望ましい。
この場合、隣接する保持枠の間隔は、保持枠の長さと略同等の抵抗器Rの長手方向の長さの約80%となる。
【0133】
(保持枠の間隔を保持枠の長さの約80%にすることの効果)
電気的な離隔を十分に保ちつつ、所定の大きさのコンテナを第11筐体H11と第12筐体H12と第22筐体H22として用いる、すなわち、所定の大きさのコンテナに、第1負荷試験装置A1を収納することが出来、さらに、y方向に延びる抵抗器Rを、保持枠と保持枠の間から容易に取り出すことも可能になる。
【0134】
(第11筐体H11を中央に配置することの効果)
y方向の中央に第1遮断装置15を含む領域(第11筐体H11)を配置し、その両側に第1U相用抵抗ユニットU1などを含む領域(第12筐体H12)と第3U相用抵抗ユニットU3などを含む領域(第22筐体H22)を配置することで、1つのコンテナの長手方向の重量バランスを良くすることが出来る。
【0135】
(配線の応用例、第6実施形態)
第1実施形態では、負荷試験システム1が、12の負荷試験装置(第1負荷試験装置A1~第12負荷試験装置A12)を有する例を説明した。
しかしながら、負荷試験システム1が有する負荷試験装置の数はこれに限るものではない。
例えば、負荷試験システム1が10の負荷試験装置(第1負荷試験装置A1~第5負荷試験装置A5、第7負荷試験装置A7、第8負荷試験装置A8、第10負荷試験装置A10~第12負荷試験装置A12)を有する形態であってもよい(第6実施形態、図18参照)。
【0136】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0137】
1 負荷試験システム
11 第1制御装置
11a 第1制御装置のスイッチング装置
12 第2制御装置
12a 第2制御装置のスイッチング装置
15 第1遮断装置
16 第2遮断装置
100 試験対象電源
A1~A12 第1負荷試験装置~第12負荷試験装置
B1~B24 第1負荷試験部~第24負荷試験部
BT 蓄電部
C1 制御部
D1~D4 第1遮断部~第4遮断部
F 碍子
F1 第1取付金具
F2 第2取付金具
F3 第3取付金具
H11 第11筐体
H12 第12筐体
H21 第21筐体
H22 第22筐体
IB1 第1絶縁板
IB2 第2絶縁板
k1~k8 第1長さ~第8長さ
k10 第10長さ
k11~k13 第11長さ~第13長さ
k15 第15長さ
k20 第20長さ
k21、k22 第21長さ、第22長さ
k30 第30長さ
k40 第40長さ
k50 第50長さ
LX 第11U相用冷却ファンの回転軸
NA 抵抗器非配置領域
R 抵抗器
U1 第1U相用抵抗ユニット
U2 第2U相用抵抗ユニット
U3 第3U相用抵抗ユニット
U4 第4U相用抵抗ユニット
UC11 第11U相用冷却部(第1U相用抵抗ユニットの冷却部)
UC11a 第1誘導壁
UC11b 第2誘導壁
UF11 第11U相用冷却ファン(第11U相用冷却部の冷却ファン)
UF11a、UF11b 2つの第11U相用冷却ファン
UF11c ベルマウス
UR11 第11U相用抵抗器群(第1U相用抵抗ユニットの抵抗器群)
UR11a 第11U相用抵抗器群の保持枠
UR11b 第11U相用抵抗器群の保持枠の突起
UR11c 第11U相用抵抗器群の保持枠の透明カバー
UC12 第12U相用冷却部(第2U相用抵抗ユニットの冷却部)
UF12 第12U相用冷却ファン(第12U相用冷却部の冷却ファン)
UR12 第12U相用抵抗器群(第2U相用抵抗ユニットの抵抗器群)
UC13 第13U相用冷却部(第3U相用抵抗ユニットの冷却部)
UF13 第13U相用冷却ファン(第13U相用冷却部の冷却ファン)
UR13 第13U相用抵抗器群(第3U相用抵抗ユニットの抵抗器群)
V1 第1V相用抵抗ユニット
V2 第2V相用抵抗ユニット
V3 第3V相用抵抗ユニット
V4 第4V相用抵抗ユニット
VC11 第11V相用冷却部(第1V相用抵抗ユニットの冷却部)
VF11 第11V相用冷却ファン(第11V相用冷却部の冷却ファン)
VR11 第11V相用抵抗器群(第1V相用抵抗ユニットの抵抗器群)
VC13 第13V相用冷却部(第3V相用抵抗ユニットの冷却部)
VF13 第13V相用冷却ファン(第13V相用冷却部の冷却ファン)
VR13 第13V相用抵抗器群(第3V相用抵抗ユニットの抵抗器群)
W1 第1W相用抵抗ユニット
W2 第2W相用抵抗ユニット
W3 第3W相用抵抗ユニット
W4 第4W相用抵抗ユニット
WC11 第11W相用冷却部(第1W相用抵抗ユニットの冷却部)
WF11 第11V相用冷却ファン(第11W相用冷却部の冷却ファン)
WR11 第11W相用抵抗器群(第1W相用抵抗ユニットの抵抗器群)
WC13 第13W相用冷却部(第3W相用抵抗ユニットの冷却部)
WF13 第13W相用冷却ファン(第13W相用冷却部の冷却ファン)
WR13 第13W相用抵抗器群(第3W相用抵抗ユニットの抵抗器群)
【要約】
安全に試験対象電源の負荷試験を行うことが可能な負荷試験システムを提供する。
負荷試験システムは、1以上の抵抗ユニットと、第1遮断装置とを含む第1負荷試験部を有する負荷試験装置を複数セット備える。試験対象電源から前記1以上の抵抗ユニットにおける少なくとも1つの抵抗ユニットへの電力供給は、少なくとも、前記負荷試験装置とは別体の遮断部と、前記第1遮断装置とを介して行われる。前記遮断部は、前記複数セットの負荷試験装置における少なくとも1つの負荷試験装置への電力供給のオンオフ制御を行う。前記第1遮断装置は、前記1以上の抵抗ユニットにおける少なくとも前記第1遮断装置と接続された抵抗ユニットへの電力供給のオンオフ制御を行う。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18