IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー エナジー ソリューション リミテッドの特許一覧

特許7490296ネジ山を有するバスバーを含むバッテリーモジュール
<>
  • 特許-ネジ山を有するバスバーを含むバッテリーモジュール 図1
  • 特許-ネジ山を有するバスバーを含むバッテリーモジュール 図2
  • 特許-ネジ山を有するバスバーを含むバッテリーモジュール 図3
  • 特許-ネジ山を有するバスバーを含むバッテリーモジュール 図4
  • 特許-ネジ山を有するバスバーを含むバッテリーモジュール 図5
  • 特許-ネジ山を有するバスバーを含むバッテリーモジュール 図6
  • 特許-ネジ山を有するバスバーを含むバッテリーモジュール 図7
  • 特許-ネジ山を有するバスバーを含むバッテリーモジュール 図8
  • 特許-ネジ山を有するバスバーを含むバッテリーモジュール 図9
  • 特許-ネジ山を有するバスバーを含むバッテリーモジュール 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-17
(45)【発行日】2024-05-27
(54)【発明の名称】ネジ山を有するバスバーを含むバッテリーモジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/503 20210101AFI20240520BHJP
   H01M 50/507 20210101ALI20240520BHJP
【FI】
H01M50/503
H01M50/507
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022564644
(86)(22)【出願日】2021-10-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-02
(86)【国際出願番号】 KR2021014952
(87)【国際公開番号】W WO2022086287
(87)【国際公開日】2022-04-28
【審査請求日】2022-10-24
(31)【優先権主張番号】10-2020-0138398
(32)【優先日】2020-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】テ・グン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・イル・ユン
(72)【発明者】
【氏名】テ・キョン・イ
【審査官】森 透
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-522096(JP,A)
【文献】国際公開第2019/244402(WO,A1)
【文献】特開2014-022238(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0023392(US,A1)
【文献】特開2016-134275(JP,A)
【文献】特開2011-249243(JP,A)
【文献】国際公開第2019/069837(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/138821(WO,A1)
【文献】中国実用新案第213636215(CN,U)
【文献】中国実用新案第203760533(CN,U)
【文献】特表2020-521288(JP,A)
【文献】特開2006-147319(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/503
H01M 50/507
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極組立体から突出した電極リードを電気的に連結するための一つ以上のバスバーと、
前記バスバーと連結されて前記バスバーを固定するためのバスバーフレームと、
一つ以上の前記バスバーを連結するための連結バスバーと、
前記バスバーと連結バスバーとを連結するための連結ボルトと、
を含み、
前記バスバーは前記連結ボルトを固定するためのネジ山を含
前記連結ボルトを固定するための別のナットを含まない、
バッテリーモジュール。
【請求項2】
前記バスバーは、
前記電極リードが貫くスリットと、
前記電極リードを固定するための電極リード連結部と、
連結バスバーと連結されるためのターミナル部と、
を含み、
前記ターミナル部は、前記連結ボルトによって前記連結バスバーと結合するための固定ホールを含み、前記固定ホールは前記連結ボルトを固定するためのネジ山を含む、請求項1に記載のバッテリーモジュール。
【請求項3】
前記ターミナル部の厚さは前記電極リード連結部の厚さより大きい、請求項2に記載のバッテリーモジュール。
【請求項4】
前記ターミナル部は二つ以上の層を含む、請求項2又はに記載のバッテリーモジュール。
【請求項5】
前記ターミナル部は、ヘミング曲げされたヘミング部を含む、請求項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項6】
前記ネジ山は前記ターミナル部の二つ以上の層のいずれにも形成されている、請求項又はに記載のバッテリーモジュール。
【請求項7】
前記二つ以上の層の間には別の空間がない、請求項からのいずれか一項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項8】
前記バスバーは、前記ターミナル部以外の部分をプレスすることによって形成される、請求項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項9】
前記電極リード連結部と連結されている前記ターミナル部の一部がプレスされている、請求項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項10】
前記連結バスバーに前記連結ボルトを固定するためのネジ山をさらに含む、請求項1からのいずれか一項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項11】
前記バスバーフレームは、前記連結ボルトのうちで前記バスバー及び連結バスバーを貫いた端部を収容するためのボルト収容部を含み、
前記ボルト収容部は、前記連結ボルトの端部を挿入方向に対して垂直に押し付ける固定部を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項12】
前記固定部は弾性素材からなる、請求項11に記載のバッテリーモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2020年10月23日付の韓国特許出願第2020-0138398号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容はこの明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明はネジ山を有するバスバーを含むバッテリーモジュールに関し、具体的にはバスバーと連結バスバーとを連結する連結ボルトの固定のための別の連結ナットがないバッテリーモジュールに関する。
【背景技術】
【0003】
現代社会で必須的に使われている各種の電子機器のエネルギー源として使われている二次電池は、モバイル機器の使用量増加及び複雑化、電気自動車などの開発によって所要容量が増加している。使用者の需要を満たすために、小型機器には多数の電池セルを配置しているが、自動車などには多数の電池セルを電気的に連結した電池モジュールまたはこのような電池モジュールを多数備えた電池パックが使われる。
【0004】
電池モジュールは、多数の電池セルが互いに直列及び並列に連結されることで、容量及び出力を向上させる。この際、電池モジュールは、電池セルの間の電気的連結のためのバスバー、及び複数のバスバーの間を連結する連結バスバーを含むことが一般的である。
【0005】
図1は従来技術によるバッテリーモジュールの上部斜視図であり、図2は従来技術によるバスバー及びバスバーフレームの斜視図であり、図3は従来技術によるバスバーフレーム及びエンドカバーの斜視図であり、図4は従来技術によるバッテリーモジュールの側断面図である。
【0006】
従来技術によるバッテリーモジュールは、電極組立体から突出した電極リードが連結されたバスバー10、前記バスバー10を固定するためのバスバーフレーム20、及び一つ以上の前記バスバー10を電気的に連結するための連結バスバー30を含む。
【0007】
バスバー10と連結バスバー30とは接合、ボルト締結、嵌合などの方式で互いに連結されることが一般的であるが、本発明は、前記バスバー10と連結バスバー30との固定力のために、ボルトを用いて前記バスバー10と連結バスバー30とを結合するために連結ボルト40を備えている。
【0008】
前記バスバー10は、電極リードが貫くスリット11、前記スリット11を貫いた電極リード部分が結合する電極リード連結部12、及びバスバー10と連結バスバー30とを連結するためのターミナル部13を含む。
【0009】
前記ターミナル部13は前記電極リード連結部12から突出して折り曲げられた形態を有することができる。前記ターミナル部13には、連結バスバー30との連結のための固定ホールが存在する。前記連結ボルト40は前記ターミナル部13の固定ホール及び前記連結バスバー30のボルトホールを貫通した後、エンドカバー60と結合したバスバーフレーム20と一体に形成された連結ナット50に結合する。
【0010】
前記連結ナット50は前記バスバーフレーム20のボルト収容部21に位置する。ここで、前記連結ナット50と前記バスバーフレーム20とを一体に形成するために、前記連結ナット50を前記バスバーフレーム20と一体に成形する過程が必要である。
【0011】
特に、前記連結ボルト40と前記連結ナット50との間の結合のために一定の強度を要求して、バスバーフレーム20と異なる素材を使わなければならないので、製造しにくい欠点がある。
【0012】
さらに、前記連結ナット50のためにバスバーフレーム20も一定の厚さを有しなければならなく、連結ナット50のための別の空間が必要である。
【0013】
下記特許文献1は、電極リードと電極端子との抵抗溶接部位にリベットを提供して前記電極リードと電極端子とを連結しているが、これは雌型リベットと雄型リベットとを使っているので、これを収容するための空間が別に必要な問題があり、前記雌型リベットと雄型リベットとが弱くなる場合、固定力が弱くなることがあるという欠点がある。
【0014】
したがって、バスバーと連結バスバーとの間の連結の際、一定の結合力を提供しながら固定のための空間を減らすことができる技術が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【文献】韓国登録特許第10-1340062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は前記のような問題点を解決するためのものであり、バスバーと連結バスバーとを単一の固定手段のみで固定しながらも固定空間及び固定費用を減らすことができるバッテリーモジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記のような目的を達成するための本発明によるバッテリーモジュールは、電極組立体から突出した電極リードを電気的に連結するための一つ以上のバスバーと、前記バスバーと連結されて前記バスバーを固定するためのバスバーフレームと、一つ以上の前記バスバーを連結するための連結バスバーと、前記バスバーと連結バスバーとを連結するための連結ボルトとを含み、前記バスバーは前記連結ボルトを固定するためのネジ山を含むことを特徴とする。
【0018】
前記バスバーは、前記電極リードが貫くスリットと、前記電極リードを固定するための電極リード連結部と、連結バスバーと連結されるためのターミナル部とを含み、前記ターミナル部は、前記連結ボルトによって前記連結バスバーと結合するための固定ホールを含み、前記固定ホールは前記連結ボルトを固定するためのネジ山を含むことができる。
【0019】
前記連結ボルトを固定するための別のナットを含まなくてもよい。
【0020】
前記ターミナル部の厚さは前記電極リード連結部の厚さより大きくてもよい。
【0021】
前記ターミナル部は二つ以上の層を含むことができる。
【0022】
前記ターミナル部は、ヘミング曲げされたヘミング部を含むことができる。
【0023】
前記ネジ山は前記ターミナル部の二つ以上の層のいずれにも形成されることができる。
【0024】
前記二つ以上の層の間には別の空間がなくてもよい。
【0025】
前記バスバーは、前記ターミナル部以外の部分をプレスすることによって形成されることができる。
【0026】
前記電極リード連結部と連結されている前記ターミナル部の一部がプレスされることができる。
【0027】
前記連結バスバーに前記連結ボルトを固定するためのネジ山をさらに含むことができる。
【0028】
前記バスバーフレームは、前記連結ボルトのうちで前記バスバー及び連結バスバーを貫いた端部を収容するためのボルト収容部を含み、前記ボルト収容部は、前記連結ボルトの端部を挿入方向に対して垂直に押し付ける固定部を含むことができる。
【0029】
前記固定部は弾性素材からなることができる。
【0030】
本発明は先に言及したバッテリーモジュールを含む電池パックであることができ、またバッテリーモジュールが装着されたデバイスであることができる。
【0031】
本発明は前記のような構成のうちで相反しない構成を一つ以上選んで組み合わせることができる。
【発明の効果】
【0032】
以上で説明したように、本発明によるバッテリーモジュールは、バスバーと連結バスバーとを連結ボルトで連結するためのネジ山をバスバーに備えているので、別のナットが必要でない。よって、連結ナットを収容するための別の空間が必要でなく、連結ナットをバスバーフレームと一体に形成するための工程が不要になる。
【0033】
また、前記バスバーにネジ山を備えながらも前記バスバーと前記連結バスバーとが連結されるターミナル部の厚さのみを増加させるので、前記バスバーと前記連結バスバーとを連結するための連結ボルトとの結合力が増加し、前記連結ボルトを固定するために、前記連結バスバーにもネジ山を備え、別の固定部を従来のナットの位置に備えることができるので、結合力が向上する。
【0034】
さらに、従来のナットの位置に固定部を備えることで、前記連結ボルトが正常に結合されているかを前記固定部によって確認することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】従来技術によるバッテリーモジュールの上部斜視図である。
図2】従来技術によるバスバー及びバスバーフレームの斜視図である。
図3】従来技術によるバスバーフレーム及びエンドカバーの斜視図である。
図4】従来技術によるバッテリーモジュールの側断面図である。
図5】本発明の第1実施例によるバッテリーモジュールの側断面図である。
図6】本発明の第1実施例によるバスバーの斜視図である。
図7】本発明の第2実施例によるバッテリーモジュールの側断面図である。
図8】本発明の第2実施例によるバスバーの斜視図である。
図9】本発明の第2実施例によるバスバー、連結バスバー及び連結ボルトの連結関係を示す斜視図である。
図10】本発明の第3実施例によるバッテリーモジュールの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、添付図面を参照して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施することができる実施例を詳細に説明する。ただ、本発明の好適な実施例に対する動作原理を詳細に説明するにあたり、関連した公知の機能または構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不必要にあいまいにする可能性があると判断される場合にはその詳細な説明を省略する。
【0037】
また、図面全般にわたって類似の機能及び作用をする部分に対しては同じ図面符号を使う。明細書全般で、ある部分が他の部分と連結されていると言うとき、これは直接的に連結されている場合だけではなく、その中間に他の素子を挟んで間接的に連結されている場合も含む。また、ある構成要素を含むというのは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0038】
また、構成要素を限定するか付け加えて具体化する説明は、特別な制限がない限り、すべての発明に適用可能であり、特定の発明に限定されない。
【0039】
また、本発明の説明及び特許請求の範囲全般にわたって単数で表示したものは、別に言及しない限り、複数の場合も含む。
【0040】
また、本発明の説明及び特許請求の範囲全般にわたって「または」は、別に言及しない限り、「及び」を含むものである。したがって、「AまたはBを含む」はAを含むか、Bを含むか、A及びBの両者を含む3種の場合を意味する。
【0041】
図5は本発明の第1実施例によるバッテリーモジュールの側断面図であり、図6は本発明の第1実施例によるバスバーの斜視図である。
【0042】
第1実施例によるバッテリーモジュールは、電極組立体から突出した電極リードを連結するための一つ以上のバスバー100、前記バスバー100と連結されて前記バスバー100を固定するためのバスバーフレーム200、一つ以上の前記バスバー100を連結するための連結バスバー300、及び前記バスバー100と前記連結バスバー300とを連結するための連結ボルト400を含み、前記バスバー100には前記連結ボルト400を固定するためのネジ山Aを有することを特徴とする。
【0043】
前記バスバー100は、前記電極リードが貫くスリット110、前記電極リードを固定するための電極リード連結部120、及び前記連結バスバー300と対面するターミナル部130を含み、前記ターミナル部130は、前記連結ボルト400によって前記連結バスバー300と結合するための固定ホール131を含み、前記固定ホール131は、前記連結ボルト400を固定するためのネジ山Aを含む。
【0044】
前記バスバー100のスリット110は前記電極リード連結部120に形成された空間であり、電極リードが貫くことができる空間である。
【0045】
電極組立体から突出した電極リードは前記スリット110を貫いてから折り曲げられ、ついでレーザー溶接、抵抗溶接などの公知の固定方法で前記電極リード連結部120の外側面に固定される。
【0046】
前記バスバー100は同じ極性を有する電極リードを連結するか、相異なる極性を有する電極リードを連結する方式で前記電極組立体を直列にまたは並列に連結することができる。
【0047】
前記バスバー100は、前記電極リードによって伝達される電子を、損失なしに容易に移動させるために、高導電性の金属素材からなることができる。本発明による電極リード連結部120及び前記ターミナル部130は単一の素材から互いに一体に形成されている。
【0048】
前記ターミナル部130は前記電極リード連結部120と異なる方向に向かうように折り曲げられることができる。一例として、前記ターミナル部130は、図6のように、前記電極リード連結部120に対して垂直に折り曲げられることができる。
【0049】
前記ターミナル部130は、前記連結ボルト400によって前記連結バスバー300と結合するための固定ホール131を含み、前記固定ホール131は、前記連結ボルトを固定するためのネジ山Aを有している。
【0050】
前記固定ホール131は、前記連結ボルト400を固定するために、前記連結ボルト400の胴体部の直径と同じサイズを有することができる。前記固定ホール131は、従来の連結ナットの役割を果たすために、前記固定ホールの内側面にネジ山Aを有しているので、前記連結ボルト400のネジ谷Bと結合して前記連結ボルト400を固定する。
【0051】
前記ネジ山AはM6連結ボルトを基準に少なくとも4mm以上であることが好ましい。これは連結ボルト400の形態によって変わることができるが、前記バスバー100及び前記連結バスバー300に衝撃などがかかっても連結されているように4mm以上に形成されることが好ましい。
【0052】
このために、本発明の第1実施例によるバスバー100は、前記固定ホール131が位置するターミナル部130の厚さが4mm以上であってもよい。しかし、前記バスバー100があまりにも厚い場合、前記連結ナットを除去して空間を確保しようとする本発明の目的に反するので、本発明によるバスバー100は、前記バスバー100のターミナル部130を除いた部分をプレスすることで、前記ターミナル部130の厚さは大きく維持しながら、バスバー100の残りの部分、すなわち電極リード連結部120の厚さは小さくして、バッテリーモジュールの内部に含まれている部分の厚さを小さく維持することができる。
【0053】
また、前記ターミナル部130と前記電極リード連結部120とが連結されている前記ターミナル部130の一部をプレスさせることにより、前記バスバー100と前記連結バスバー300とを固定する部分以外の部分は機能を維持するための最小限のサイズに維持することができる。
【0054】
前記バスバーフレーム200は前記バスバー100を固定しながら、前記バスバー100が他の部材と接触しないようにする役割も果たす。本発明によるバスバーフレーム200は、前記バスバー100のターミナル部130の下面に対応する部位を固定する役割を果たすことができる。前記連結バスバー300と対面しない前記ターミナル部130の面、すなわち前記ターミナル部130の下面は前記バスバーフレーム200と対面している。前記ターミナル部130の下面には一定の突出部があるので、前記バスバーフレーム200の対応部に固定されるか、接合、嵌合などの方式で固定されることができる。ここで、前記ターミナル部130が固定されるバスバーフレーム200は前記ターミナル部130を固定するバスバーフレーム200と異なるバスバーフレーム、一例としてエンドカバーと結合しているバスバーフレームであってもよい。
【0055】
前記連結バスバー300は、前記バスバー100を外部機器に連結するか、二つ以上のバスバー100を互いに連結する役割を果たす。前記バスバー100と接触する前記連結バスバー300の部分は伝導性金属からなるので、前記バスバー100によって伝達された電気を移動させる役割を果たし、前記バスバー100と接触しない部分の外面は絶縁素材で取り囲まれている形態を有することができる。
【0056】
前記連結ボルト400は、前記連結バスバー300のボルトホール310及び前記バスバー100の固定ホール131より直径が大きくて前記連結バスバー300の一面に固定されるヘッド部と、前記前記連結バスバー300のボルトホール310及び前記バスバー100の固定ホール131を貫き、前記前記連結バスバー300のボルトホール310及び前記バスバー100の固定ホール131の各ネジ山に結合するネジ谷Bを有している胴体部とからなることができる。
【0057】
前記連結ボルト400は伝導性素材からなるので、前記バスバー100及び前記連結バスバー300と一体になって電気を伝達する役割を果たすことができる。
【0058】
前述した電極組立体、バスバー100、バスバーフレーム200及び連結バスバー300はモジュールケース内に収納されることにより、外部衝撃などから保護される。一例として、モジュールケースは、下部及び側面がプレートで取り囲まれており、電極組立体などを収容することができる所定の空間部を有する下部ケースと、下部ケースを覆う上部ケースとからなることができ、必要に応じては、電極組立体などが着座する平板状の下部ケースと、電極組立体を含む電池セルなどを取り囲むように側面及び上面が密閉している上部ケースとからなることもできる。
【0059】
一方、これらの上部ケースと下部ケースとは、締まりばめ方式、ボルト締結方式または溶接方式などの公知の固定手段によって互いに固定的に組み立てられることができる。
【0060】
図7は本発明の第2実施例によるバッテリーモジュールの側断面図であり、図8は本発明の第2実施例によるバスバーの斜視図である。
【0061】
本発明の第2実施例は、前記バスバー100のターミナル部130の形態を除き、残りは第1実施例と同様である。本発明の第2実施例によるバスバー100のターミナル部130の初期厚さは電極リード連結部120と同じ厚さを有することができる。前記ターミナル部130は、前記ターミナル部130をヘミング工法で曲げて2層以上に形成することにより、一定の厚さを有するようにすることができる。ここで、前記ターミナル部130の上部ターミナル部130(a)の長さは下部ターミナル部130(b)の長さと同じかそれより長くなることができる。
【0062】
前記のように、ヘミング工法で形成されたヘミング部Hはバスバーフレーム200の内部に着座することができる形態に形成され、前記バスバーフレーム200の対応部位に結合する。
【0063】
前記下部ターミナル部130(b)は前記バスバーフレーム200に対応する部位の一部の形態が変形されることにより、前記バスバーフレーム200との結合力が向上することができる。
【0064】
本発明の第2実施例によるバスバー100は、前記下部ターミナル部130(b)にのみネジ山Aを有している形態であってもよく、前記上部ターミナル部130(a)及び前記下部ターミナル部130(b)の両方にネジ山Aを有している形態であってもよい。
【0065】
前記下部ターミナル部130(b)にのみネジ山を有している場合、加工部が減少する利点があるが、結合力のために前記上部ターミナル部130(a)及び前記下部ターミナル部130(b)の両方にネジ山Aを有することが好ましい。
【0066】
ここで、前記上部ターミナル部130(a)及び前記下部ターミナル部130(b)の間には空間がないようにすることが好ましいが、前記上部ターミナル部130(a)及び前記下部ターミナル部130(b)の間の空間に付着シートなどを提供することで、前記上部ターミナル部130(a)及び前記下部ターミナル部130(b)の間が開かないようにしながら前記連結ボルト400との固定力を向上させることができる。
【0067】
図9は本発明の第2実施例によるバスバー、連結バスバー及び連結ボルトの連結関係を示す斜視図である。
【0068】
図9に示すように、本発明によるバスバーのターミナル部130及び前記連結バスバー300は連結ボルト400によって固定される。
【0069】
ここで、前記連結バスバー300には、前記連結ボルト400との結合力を向上させるために、前記連結バスバー300のボルトホール310にネジ山Cを有することができる。
【0070】
前記連結ボルト400は、前記上部ターミナル部130(a)及び前記下部ターミナル部130(b)のそれぞれに位置する固定ホール131及び前記連結バスバー300のボルトホール310を貫通する。前記連結ボルト400のネジ谷Bは前記固定ホール131のネジ山A及び前記ボルトホール310のネジ山Cと噛み合って固定される。ここで、前記固定ホール131のネジ山A及び前記ボルトホール310のネジ山Cの位置が動かないように、前記ターミナル部130及び前記連結バスバー300は固定された状態で前記連結ボルト400と結合する。
【0071】
図10は本発明の第3実施例によるバッテリーモジュールの断面図である。本発明の第3実施例は、バスバーフレーム200のボルト収容部210に固定部211を備えていることを除き、残りは第2実施例と同様である。ここで、前記固定部211は前記第1実施例も備えることができる。
【0072】
第3実施例によるバスバーフレーム200は、前記ターミナル部130及び前記連結バスバー300を貫通して突出した連結ボルト400の端部を収容するためのボルト収容部210を備えている。前記ボルト収容部210は前記連結ボルト400の端部を収容することができる空間のみを備えることができる。ここで、前記ボルト収容部210は、前記連結ボルト400との固定力を高めるために、前記連結ボルト400の端部を挿入方向に対して垂直に押し付ける固定部211を含むことができる。
【0073】
前記固定部211は弾性素材からなるので、前記連結ボルト400の離脱を防止する役割を果たすことができる。
【0074】
前記固定部211は弾性素材からなることもでき、図10のように、前記連結ボルト400と対面しない前記固定部211の面にスプリングが装着され、前記連結ボルト400と対面する面に前記連結ボルト400を固定することができる部材が装着されている形態を有することができる。
【0075】
前記固定部211によって、前記連結ボルト400が前記ターミナル部130を貫いて正常に結合されているかを確認することができる。前記固定部211は、前記連結ボルト400の端部が前記固定部211に結合するとき、前記連結ボルト400による前記固定部211の物理的位置変化などによって前記連結ボルト400の位置を確認することができる。
【0076】
一方、本発明は前述したバッテリーモジュールを含む電池パックを含み、またバッテリーモジュールや電池パックはデバイスに適用可能である。
【0077】
ここで、デバイスは、例えば、ノートブック型パソコン、ネットブック型PC、タブレット型PC、携帯電話、MP3プレーヤー、ウェアラブル電子機器、動力工具(power tool)、電気自動車(Electric Vehicle、EV)、ハイブリッド電気自動車(Hybrid Electric Vehicle、HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(Plug-in Hybrid Electric Vehicle、PHEV)、電気自転車(E-bike)、電気スクーター(E-scooter)、電気ゴルフカート(electric golf cart)、または電力貯蔵用システムであることができるが、これらに限定されないというのは言うまでもない。
【0078】
本発明が属する分野で通常の知識を有する者であれば前記内容に基づいて本発明の範疇内で多様な応用及び変形が可能であろう。
【符号の説明】
【0079】
10、100 バスバー
11、110 スリット
12、120 電極リード連結部
13、130 ターミナル部
130(a) 上部ターミナル部
130(b) 下部ターミナル部
131 固定ホール
20、200 バスバーフレーム
21、210 ボルト収容部
211 固定部
30、300 連結バスバー
310 ボルトホール
40、400 連結ボルト
50 連結ナット
60 エンドカバー
A ネジ山
B ネジ谷
C ネジ山
H ヘミング部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10