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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-17
(45)【発行日】2024-05-27
(54)【発明の名称】飲料サーバー及び注出部材
(51)【国際特許分類】
   B67D 1/08 20060101AFI20240520BHJP
【FI】
B67D1/08 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020044583
(22)【出願日】2020-03-13
(65)【公開番号】P2021054534
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2023-03-07
(31)【優先権主張番号】P 2019175705
(32)【優先日】2019-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】303040183
【氏名又は名称】サッポロビール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100176773
【弁理士】
【氏名又は名称】坂西 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100182006
【弁理士】
【氏名又は名称】湯本 譲司
(72)【発明者】
【氏名】横石 智彦
(72)【発明者】
【氏名】杉山 尚明
【審査官】高吉 統久
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2008/0314936(US,A1)
【文献】特開2002-284295(JP,A)
【文献】特開2018-127280(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0305547(US,A1)
【文献】特開平06-040492(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 1/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体の上に注出される飲料の発泡体が通る発泡体用ノズルを有するカランと、
前記発泡体用ノズルに取り付けられ、前記発泡体用ノズルを通った前記発泡体を前記液体の上に注出する注出部材と、
を備え、
前記注出部材は、前記発泡体が通る発泡体用流路と、前記発泡体用流路を通った前記発泡体が流出する発泡体流出口と、を有し、
前記発泡体流出口は、前記液体の液面に沿った方向に開口しており、
前記発泡体流出口の面積が45mm以上且つ75mm以下であり、
前記カランは、前記飲料が通る液体用ノズルを備え、
前記液体用ノズルは、前記液体が通る液体用流路と、前記液体用流路を通った前記液体が流出する液体流出口と、を有し、
前記発泡体流出口と前記液体流出口との距離が2cm以下であり、
前記液体用ノズル及び前記注出部材は、先端に向かうに従って互いに接近する方向に傾斜して延びている、
飲料サーバー。
【請求項2】
前記カランは、前記飲料が通る液体用ノズルを備え、
前記発泡体用ノズルの長さと前記注出部材の長さとの合計は、前記液体用ノズルの長さよりも長い、
請求項1に記載の飲料サーバー。
【請求項3】
前記注出部材は、前記発泡体用ノズルから前記液面に向かって延びる管状とされており、
前記注出部材の幅方向における前記発泡体流出口の長さは、前記注出部材の長手方向における前記発泡体流出口の長さ以上である、
請求項1または請求項2に記載の飲料サーバー。
【請求項4】
前記発泡体用流路に連通する空気流路を備える、
請求項1~のいずれか一項に記載の飲料サーバー。
【請求項5】
前記空気流路は、前記発泡体用流路に対して上方に延在する溝状を呈する、
請求項に記載の飲料サーバー。
【請求項6】
液体の上に注出される飲料の発泡体が通るカランの発泡体用ノズルに取り付けられる注出部材であって、
前記発泡体用ノズルを通った前記発泡体が通る発泡体用流路と、
前記発泡体用流路を通った前記発泡体が流出する発泡体流出口と、
を有し、
前記発泡体流出口は、前記液体の液面に沿った方向に開口しており、
前記発泡体流出口の面積が45mm以上且つ75mm以下であり、
前記カランは、前記飲料が通る液体用ノズルを備え、
前記液体用ノズルは、前記液体が通る液体用流路と、前記液体用流路を通った前記液体が流出する液体流出口と、を有し、
前記発泡体流出口と前記液体流出口との距離が2cm以下であり、
先端に向かうに従って前記液体用ノズルに接近する方向に傾斜して延びている、
注出部材。
【請求項7】
前記発泡体用流路に連通する空気流路を備える、
請求項に記載の注出部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、飲料サーバー及び注出部材に関する。
【背景技術】
【0002】
ビール等の飲料を注出する飲料サーバー及び注出部材としては従来から種々のものが知られている。特開2018-127280号公報には、飲料サーバー及び注出部材が記載されている。飲料サーバーはレバーが設けられたカランを備えており、レバーを操作することによってビール液又は発泡体の注出が行われる。カランは、ビール液を注出する液体用ノズルと、発泡体を注出する発泡体用ノズルとを備える。
【0003】
注出部材は、カランの発泡体用ノズルに取り付けられる円柱状の嵌合突起部と、嵌合突起部の下部で拡径された円柱状の流路変換部とを備えている。嵌合突起部及び流路変換部の内部には、ビール泡が流通する流路が形成されている。この流路は、嵌合突起部の上端から下方に延在する第1の延在部と、第1の延在部の下端で折り曲げられた折り曲げ部と、折り曲げ部から略水平方向に延在する第2の延在部とを備える。第2の延在部の先端部には、ビール泡が注出部材の外部に流出する流出口が形成されている。
【0004】
前述した注出部材は、第1の延在部の下端に折り曲げ部を有することにより、ビール泡が通る流路が飲料容器内のビール液の液面に沿うように曲げられている。当該流路の先端部は、ビール液の液面に対して上下に0°以上且つ45°以下の角度をなすように曲がっている。すなわち、流路は、ビール泡の注出角度が水平方向に対して上下に0°以上45°以下の角度となるように形成されている。
【0005】
前述した注出部材では、注出部材の内部に形成された折り曲げ部によって流路の第2延在部が折り曲げられているので、発泡体用ノズル内のビール泡はビール液の液面に沿うように流出口から注出される。このようにビール泡が液面に沿うように注出されることにより、ビール泡をビール液に混ざり込みにくくしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2018-127280号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述した注出部材では、流路が折り曲げ部から略水平方向に延在する第2の延在部を備えることにより、発泡体は略水平方向に注出される。よって、発泡体を注出するときに、発泡体が略水平方向に飛び出すことにより、飲料容器の外部に発泡体が飛び出すことがある。発泡体が勢いよく注出されて発泡体の飛び出しの距離が長い場合、飲料容器の外部に発泡体が飛び出す可能性がある。
【0008】
よって、発泡体が飲料容器の外部に飛び出さないように飲料容器の位置を決めることが困難となる場合があり、発泡体の注出操作において熟練度が必要となりうる。また、発泡体が飲料容器の外部に飛び出さないようにするために、注出部材の下端を液面に近づけて発泡体を注出しなければならないので、液体用ノズル又は注出部材の下端に発泡体が付着しやすい。
【0009】
液体用ノズル又は注出部材の下端に発泡体が付着すると、見た目が良くない上に、衛生面の点においても問題となりうる。更に、発泡体が略水平方向に飛び出す場合、飲料容器の内面に発泡体が衝突することがあり、その結果、液面に発泡体が潜り込みやすいという問題も生じうる。従って、略水平方向に注出される発泡体の勢いを抑えることが求められる。
【0010】
本開示は、略水平方向に注出される発泡体の勢いを抑え、発泡体の注出操作を容易に行うことができると共に、発泡体の付着を抑制することができる飲料サーバー及び注出部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示に係る飲料サーバーは、液体の上に注出される飲料の発泡体が通る発泡体用ノズルを有するカランと、発泡体用ノズルに取り付けられ、発泡体用ノズルを通った発泡体を液体の上に注出する注出部材と、を備え、注出部材は、発泡体が通る発泡体用流路と、発泡体用流路を通った発泡体が流出する発泡体流出口と、を有し、発泡体流出口は、液体の液面に沿った方向に開口しており、発泡体流出口の面積が45mm以上且つ75mm以下である。
【0012】
この飲料サーバーでは、カランの発泡体用ノズルに取り付けられた注出部材が発泡体用流路及び発泡体流出口を備える。発泡体用流路には発泡体用ノズルからの発泡体が通り、発泡体流出口は液体の液面に沿った方向に開口している。従って、注出部材の発泡体用流路を通った発泡体は、発泡体流出口から略水平方向に注出される。この飲料サーバーでは、発泡体流出口の面積が45mm以上とされている。発泡体流出口の面積が45mm以上であることにより、発泡体流出口の面積を大きくして発泡体の勢いを抑えることができるので、発泡体が飲料容器の外部に飛び出す可能性を低減させることができる。従って、レバーを普通に操作しても飲料容器の外部に発泡体が飛び出さないようにすることができるので、熟練していなくても発泡体の注出操作を容易に行うことができる。更に、発泡体の注出の勢いが抑えられることにより、注出部材の下端を液面に近づけなくても飲料容器の外部への発泡体の飛び出しを抑制できるので、液体用ノズル又は注出部材の下端への発泡体の付着を抑制することができる。また、注出される発泡体の勢いを抑えることにより、飲料容器の内面への発泡体の衝突を緩和することができるので、液面への発泡体の潜り込みを抑制することができる。更に、発泡体流出口の面積が75mm以下とされていることにより、注出される発泡体の勢いを適切に維持することができるので、液面への発泡体の潜り込みをより確実に抑制することができる。
【0013】
また、カランは、飲料が通る液体用ノズルを備え、液体用ノズルは、液体が通る液体用流路と、液体用流路を通った液体が流出する液体流出口と、を有し、発泡体流出口と液体流出口との距離が2cm以下であってもよい。ところで、液体流出口と発泡体流出口との距離が長すぎる場合、飲料容器への液体の注出が終わった後に発泡体の注出のために飲料容器を移動させなければならないということが起こりうる。これに対し、前述したように、発泡体流出口と液体流出口との距離が2cm以下である場合、発泡体流出口と液体流出口とを互いに近づけることができる。よって、飲料容器への液体の注出の後に飲料容器を移動させずに発泡体を注出することができ、飲料容器の移動を不要とすることができるので、飲料の注出操作を効率よく行うことができる。
【0014】
また、カランは、飲料が通る液体用ノズルを備え、発泡体用ノズルの長さと注出部材の長さとの合計は、液体用ノズルの長さよりも長くてもよい。この場合、発泡体用ノズルの長さと注出部材の長さとの合計を液体用ノズルの長さよりも長くすることにより、発泡体を注出するときに液体用ノズルを液面からより遠い箇所に離すことができる。従って、液体用ノズルへの発泡体の付着をより確実に抑制することができる。
【0015】
また、注出部材は、発泡体用ノズルから液面に向かって延びる管状とされており、注出部材の幅方向における発泡体流出口の長さは、注出部材の長手方向における発泡体流出口の長さ以上であってもよい。この場合、発泡体流出口の横方向への長さが縦方向への長さ以上となることにより、注出される発泡体が縦方向に延びないようにすることができるので、飲料容器の外への発泡体の飛び出しをより確実に抑制することができる。
【0016】
また、飲料サーバーは、発泡体用流路に連通する空気流路を備えてもよい。この場合、発泡体が通る発泡体用流路に連通する空気流路が設けられることにより、当該空気流路を通る空気によって発泡体用流路に残存する発泡体を速やかに排出することができる。従って、発泡体の注出を止めたときに発泡体流出口から速やかに発泡体が排出されるので、発泡体が長時間垂れ続ける後垂れを抑制することができる。
【0017】
また、空気流路は、発泡体用流路に対して上方に延在する溝状を呈してもよい。この場合、空気流路が発泡体用流路に対して上方に延びる溝状とされているので、発泡体用流路から空気流路を介して発泡体が漏れることを抑制することができる。
【0018】
本開示に係る注出部材は、液体の上に注出される飲料の発泡体が通るカランの発泡体用ノズルに取り付けられる注出部材であって、発泡体用ノズルを通った発泡体が通る発泡体用流路と、発泡体用流路を通った発泡体が流出する発泡体流出口と、を有し、発泡体流出口は、液体の液面に沿った方向に開口しており、発泡体流出口の面積が45mm以上且つ75mm以下である。
【0019】
この注出部材は、発泡体用流路及び発泡体流出口を備え、発泡体流出口は当該液面に沿った方向に開口している。従って、発泡体は、発泡体流出口から略水平方向に注出される。この注出部材では、発泡体流出口の面積が45mm以上とされているので、発泡体流出口の面積を大きくして発泡体の勢いを抑えることができる。よって、前述した飲料サーバーと同様、発泡体が飲料容器の外部に飛び出す可能性を低減させることができる。従って、熟練していなくても発泡体の注出操作を容易に行うことができると共に、注出部材の下端を液面に近づけなくても飲料容器の外部への発泡体の飛び出しを抑制できる。その結果、液体用ノズル又は注出部材の下端への発泡体の付着を抑制することができる。また、注出される発泡体の勢いを抑えて飲料容器の内面への発泡体の衝突を緩和することができるので、液面への発泡体の潜り込みを抑制することができる。更に、発泡体流出口の面積が75mm以下とされていることにより、注出される発泡体の勢いを適切に維持することができるので、液面への発泡体の潜り込みをより確実に抑制することができる。
【0020】
また、注出部材は、発泡体用流路に連通する空気流路を備えてもよい。この場合、前述した飲料サーバーと同様、空気流路を通る空気によって残存する発泡体を速やかに排出できるので、発泡体の後垂れを抑制することができる。更に、注出部材が当該空気流路を備えることにより、カランに空気流路を形成する必要がないので、既存のカランを用いることが可能となる。
【発明の効果】
【0021】
本開示によれば、略水平方向に注出される発泡体の勢いを抑え、発泡体の注出操作を容易に行うことができると共に、発泡体の付着を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】第1実施形態に係る飲料サーバーを示す斜視図である。
図2図1の飲料サーバーの注出部材から発泡体を注出する状態の例を示す斜視図である。
図3図1の飲料サーバーのカランの発泡体用ノズル、注出部材及び液体用ノズルを示す斜視図である。
図4図2の注出部材から注出される発泡体を模式的に示す側面図である。
図5】(a)は、図2の注出部材及び液体用ノズルを模式的に示す側面図である。(b)、(c)及び(d)は、変形例に係る注出部材を模式的に示す側面図である。
図6図2の飲料サーバーのカランを模式的に示す平面図である。
図7】(a)及び(b)は、図2の注出部材から注出される発泡体の向きと飲料容器の位置との関係を示す平面図である。
図8】第2実施形態に係る飲料サーバーのカラン及び注出部材を示す側面図である。
図9図8の注出部材を示す斜視図である。
図10図8の注出部材を示す側面図である。
図11図10のA-A線断面図である。
図12】手前側から図8の注出部材を見た正面図である。
図13図12のB-B線断面図である。
図14】(a)は、図8の注出部材の例示的な空気流路を示す斜視図である。(b)は、(a)の空気流路の断面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では、図面を参照しながら本開示に係る飲料サーバー及び注出部材の実施形態について説明する。図面の説明において同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。図面は、理解の容易のため、一部を簡略化又は誇張して描いている場合があり、寸法比率及び角度等は図面に記載のものに限定されない。
【0024】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る飲料サーバー1の外観を示す斜視図である。図2は、飲料サーバー1のカラン10から飲料を注出する状態の例を示す斜視図である。飲料サーバー1は、例えば、飲食店に設けられる装置であって顧客の注文等に応じてレバー11を操作することにより飲料を注出可能となっている。
【0025】
飲料は、例えば、発泡性飲料Dである。発泡性飲料Dは、例えば、炭酸ガス等のガス含有発酵酒を含んでおり、飲料容器Cに注出されたときに液体Lの上に発泡体Bの層が形成される泡立ち特性と、形成された発泡体Bが一定時間以上保たれる泡立ち特性とを有する飲料である。
【0026】
発泡性飲料Dは、例えば、EBC(European Brewery Convention:欧州醸造協会)法によるNIBEM値が50秒以上を示す飲料である。NIBEM値は飲料の泡持ち特性を示す指標値である。発泡性飲料Dはビールテイスト飲料であってもよい。ビールテイスト飲料は、ビールのような味わいを奏する飲料、及び、ビールを飲用したような感覚を飲用者に与える飲料を含む。アルコール度数が1%以上であるビールテイスト飲料は、ビールテイストアルコール飲料とも称される。
【0027】
更に、ビールテイスト飲料は、原料として麦芽を使用するビール、発泡酒、ノンアルコールビール、リキュール(例えば、酒税法上「リキュール(発泡性)(1)」に分類される飲料)等の麦芽発酵飲料、及び、原料として麦又は麦芽を使用しないビールテイスト飲料(例えば、酒税法上「その他の醸造酒(発泡性)(1)」に分類される飲料)を含んでいる。なお、発泡性飲料Dは、ビールテイスト飲料ではない飲料であってもよい。以下では、液体Lがビール液であり、発泡性飲料Dがビールである例について説明する。
【0028】
例えば、飲料サーバー1は複数(一例として2つ)のカラン10を備えており、飲料サーバー1では複数種類(一例として2種類)の飲料を提供可能となっている。カラン10は、飲料サーバー1の筐体2に取り付けられている。飲料サーバー1には、例えば、飲料ホースが接続されており、飲料ホースから飲料サーバー1の内部に飲料が供給される。飲料サーバー1は、供給された飲料を冷却する。一例として、飲料サーバー1は、電気式の瞬間冷却式サーバーである。
【0029】
図3は、カラン10を模式的に示す側面図である。図2及び図3に示されるように、例えば、カラン10は、手で握って移動操作が可能なレバー11と、レバー11が取り付けられると共に筐体2に固定されたカラン本体部12と、カラン本体部12から斜め下方に延在する液体用ノズル13と、液体用ノズル13から見て筐体2の反対側に位置する発泡体用ノズル14と、を備える。なお、図3では、カラン本体部12の内部の構造を簡略化して図示している。
【0030】
レバー11は、例えば、使用者がカラン10から見て筐体2の反対側(飲料サーバー1の手前側、一例として図2及び図3の紙面の右側)に位置する状態で筐体2の反対側及び筐体2側(奥側、一例として図2及び図3の紙面の左側)の両方に移動可能となっている。以下では、カラン10から見て筐体2の反対側を単に手前側とし、筐体2側を単に奥側と称することがある。レバー11は、例えば、円柱状とされており、カラン本体部12から上方に延在する。一例として、レバー11は、上方に向かうに従って徐々に拡径する形状となっている。
【0031】
カラン本体部12は、例えば、レバー11、液体用ノズル13及び発泡体用ノズル14が設けられる筒状部12bと、筒状部12bのレバー11との反対側において拡径する取付部12cとを備える。一例として、取付部12cは、筐体2において手前側に突出する突出部2bに取り付けられる。
【0032】
例えば、取付部12cは、筒状部12bに対して回動可能とされている。一例として、取付部12cは、筒状部12bに対して一方向(例えば時計回り)に回動して筐体2に取り付けられ、筒状部12bに対して当該一方向の反対方向(例えば反時計回り)に回動して筐体2から外すことが可能である。
【0033】
カラン本体部12の内部には、カラン本体部12の内部に位置する液体Lの流路を開閉するスライド弁12dが設けられる。例えば、レバー11が手前側に移動するとスライド弁12dが奥側に移動して液体用ノズル13から液体Lが注出され、レバー11が奥側に移動するとスライド弁12dが手前側に移動して発泡体用ノズル14に発泡体Bが流れ込む。
【0034】
液体用ノズル13は、例えば、筒状とされており、カラン本体部12から離れるに従って手前側(発泡体用ノズル14側)に傾斜している。一例として、液体用ノズル13は、円筒状とされており、先端に向かうに従って先細りしていてもよい。しかしながら、液体用ノズル13の形状は上記の例に限られず適宜変更可能である。
【0035】
液体用ノズル13は、液体Lが通る液体用流路13bと、液体用流路13bを通った液体Lが流出する液体流出口13cとを有する。液体用流路13bは液体用ノズル13の内側に形成されており、液体流出口13cは液体用ノズル13の下端に開口している。液体用流路13bは、カラン本体部12の内部における液体Lが通る流路12fに連通する。
【0036】
液体流出口13cは、例えば、液体用流路13bの下端において開口しており、液体流出口13cからカラン10の外部に液体Lが注出される。発泡体用ノズル14は、液体用ノズル13の手前側においてカラン本体部12から下方に延在しており、発泡体用ノズル14の内部にはスライド弁12dを介して発泡体Bが流れ込む。
【0037】
飲料サーバー1は、発泡体用ノズル14を通った発泡体Bを注出する注出部材20を備える。注出部材20は、発泡体用ノズル14に取り付けられ、発泡体用ノズル14を通った発泡体Bを液体Lの上に注出する。注出部材20は、内部に発泡体Bが通る発泡体用流路21を有する中空構造とされている。
【0038】
例えば、注出部材20は有底筒状とされている。一例として、注出部材20は、有底円筒状とされており、注出部材20の先端20bに向かうに従って(発泡体用ノズル14から離れるに従って)先細りしていてもよい。この場合、注出部材20の外周面20cは先端20bに向かうに従って縮径している。しかしながら、注出部材20の形状は上記の例に限られず適宜変更可能である。一例として、注出部材20の内径は、後述する発泡体流出口22の直径と同一であってもよい。
【0039】
発泡体用ノズル14の長さN1と注出部材20の長さN2との合計は、例えば、液体用ノズル13の長さN3よりも長い。発泡体用ノズル14の長さN1は、発泡体用ノズル14の露出する部分の長さを示しており、カラン本体部12への発泡体用ノズル14の付け根の部分から注出部材20との境目部分までの長さを示していてもよい。例えば、長さN2は注出部材20の基端20fから先端20bまでの距離を示しており、長さN3はカラン本体部12への液体用ノズル13の付け根の部分から液体流出口13cまでの長さを示している。
【0040】
長さN1と長さN2の和の値は、例えば、長さN3の値の1.5倍以下である。また、長さN1と長さN2の和の値は、長さN3の値の1.4倍以下、1.3倍以下、1.2倍以下又は1.1倍以下であってもよい。なお、長さN1と長さN2の和の値は、長さN3の値と同一であってもよいし、長さN3の値より小さくてもよい。
【0041】
注出部材20の内径は、発泡体用ノズル14の外径以上であってもよい。注出部材20は、発泡体用ノズル14の外周面に注出部材20の内周面が当接するように嵌合によって発泡体用ノズル14に取り付けられてもよい。注出部材20が嵌合によって発泡体用ノズル14に取り付けられる場合、注出部材20の構成を簡易にできると共に、発泡体用ノズル14に注出部材20を押し込むことによって注出部材20を容易に取り付けることができる。なお、注出部材20は、例えば、ネジによる螺合等、嵌合以外の手段によって発泡体用ノズル14に取り付けられてもよい。注出部材20は、発泡体用ノズル14に固定されるものであってもよいし、発泡体用ノズル14に着脱自在とされていてもよい。
【0042】
注出部材20は、発泡体Bが通る発泡体用流路21と、発泡体用流路21を通った発泡体Bが流出する発泡体流出口22とを有する。図3及び図4に示されるように、発泡体流出口22は、液体Lの液面L1に沿った方向に開口している。従って、発泡体流出口22からは発泡体Bが略水平方向に注出される。
【0043】
発泡体流出口22は、例えば、発泡体Bの注出角度(発泡体流出口22から注出された直後の発泡体Bの液体Lに対する角度)が液体Lに対して上下に0°以上且つ45°以下の角度となるように形成されていてもよい。発泡体流出口22は、例えば、液体Lの液面L1に対して上下に0°以上且つ45°以下の方向に向けられている。
【0044】
発泡体流出口22が向けられる角度は、液面L1に対して上に0°以上且つ30°以下、又は液面L1に対して下に0°以上且つ30°以下であることが好ましく、更には、液面L1に対して上に0°以上且つ15°以下、又は液面L1に対して下に0°以上且つ15°以下であってもよい。なお、液面L1に沿う方向と水平方向とは同一の方向であってもよい。
【0045】
図5(a)は、液体用ノズル13及び注出部材20を拡大した側面図である。図5(a)に示されるように、液体用ノズル13及び注出部材20は、例えば、先端に向かうに従って互いに接近する方向に傾斜して延びている。すなわち、液体用ノズル13の液体流出口13cと注出部材20の先端20bとは互いに近接している。
【0046】
液体用ノズル13の下端に位置する液体流出口13cは、例えば、注出部材20の先端20bよりも鉛直上方(液面L1から離れた箇所)に設けられる。例えば、液体用ノズル13の液体流出口13cと注出部材20の発泡体流出口22との距離Kは、2cm以下である。一例として、距離Kは、液体流出口13cの中心と発泡体流出口22の中心との中心間距離を示している。距離Kの下限は、例えば、0.5cmであり、1cm又は1.5cmであってもよい。距離Kの上限は、3cm又は2.5cmであってもよい。
【0047】
液体流出口13cと発泡体流出口22との高さの差Hは、例えば、2cm以下であり、1.5cm以下、1cm以下、0.5cm以下、0cm以下、又は-1cmであってもよい。なお、高さの差Hが2cmを超える場合、注出部材20が液面L1に接触する可能性がある。カラン本体部12の長手方向(液体用ノズル13及び注出部材20が並ぶ方向)における液体流出口13cと先端20bとの距離Wは、差Hと同様、例えば、2cm以下であり、1.5cm以下、1cm以下又は0.5cm以下であってもよい。更に、液体用ノズル13と注出部材20とが一体とされていてもよい。
【0048】
例えば、発泡体流出口22の幅Aは7.0mmよりも大きく、7.1mm以上、7.5mm以上又は8.0mm以上であってもよい。幅Aの上限は、例えば、10mm未満であり、9.5mm、9mm又は8.5mmであってもよい。一例として、発泡体流出口22は円形状とされており、この場合、幅Aは発泡体流出口22の直径に相当する。
【0049】
図5(b),図5(c)及び図5(d)に示されるように、注出部材20の発泡体流出口の形状は適宜変更可能である。例えば、注出部材20は、発泡体流出口22に代えて正方形状の発泡体流出口22bを備えていてもよく、この場合、幅Aは発泡体流出口22の一辺の長さに相当する。
【0050】
注出部材20は、発泡体流出口22に代えて、長方形状の発泡体流出口22cを備えていてもよい。例えば、注出部材20の幅方向X1における発泡体流出口22,22b,22cの長さY1は、注出部材20の長さ方向X2における発泡体流出口22,22b,22cの長さY2以上である。なお、注出部材20は、幅方向X1の長さY1が長さ方向X2の長さY2よりも短い発泡体流出口22dを有していてもよい。
【0051】
発泡体流出口22の面積は、例えば、45mm以上且つ75mm以下である。発泡体流出口22の面積の下限は50mm、55mm又は60mmであってもよい。発泡体流出口22の面積の上限は70mm、65mm又は60mmであってもよい。一例として、発泡体流出口22の面積は48mm以上且つ58mm以下であってもよい。
【0052】
次に、平面視における発泡体Bの注出の角度について図6図7(a)及び図7(b)を参照しながら説明する。図6に示されるように、カラン本体部12及び筐体2を通る基準線Zに対する発泡体Bの注出の角度は、例えば、0°より大きく且つ180°より小さい。
【0053】
具体的には、平面視において基準線Zよりも右側に発泡体Bを注出する場合の基準線Zに対する発泡体Bの注出角度θ1は、70°以上且つ110°以下、85°以上且つ95°以下、110°以上且つ150°以下、又は125°以上且つ135°以下であってもよい。また、注出角度θ1は、90°であってもよい。
【0054】
平面視において基準線Zよりも左側に発泡体Bを注出する場合の基準線Zに対する発泡体Bの注出角度θ2は、注出角度θ1と同様、70°以上且つ110°以下、85°以上且つ95°以下、110°以上且つ150°以下、又は125°以上且つ135°以下であってもよく、90°であってもよい。注出角度θ1及び注出角度θ2が上記の角度の範囲内である場合、飲料容器Cの内面C1に沿うように発泡体Bを注出することができるので、液面L1への発泡体Bの潜り込み、及び液面L1への発泡体Bの叩きを抑制することができる。
【0055】
図7(a)及び図7(b)に示されるように、飲料容器Cに対して、発泡体Bは、左側に注出されてもよいし右側に注出されてもよい。発泡体Bは、例えば、基準線Zに対して斜めに注出される。この場合、飲料容器Cの内面C1に対する発泡体Bの衝突を緩和できるので、液体Lへの発泡体Bの叩き及び発泡体Bの潜り込みを抑制することができる。
【0056】
一例として、飲料容器Cが右手で把持される場合には発泡体Bは左側に注出されることが好ましく、飲料容器Cが左手で把持される場合には発泡体Bは右側に注出されることが好ましい。更に別の例として、注出部材20が飲料容器Cの奥側(筐体2側)に位置する場合には、注出角度θ1,θ2は90°より大きく且つ180°未満であることが好ましく、注出部材20が飲料容器Cの手前側(筐体2の反対側)に位置する場合には、注出角度θ1,θ2は0°より大きく且つ90°未満であることが好ましい。
【0057】
次に、本実施形態に係る飲料サーバー1及び注出部材20の作用効果について詳細に説明する。図4及び図5に示されるように、飲料サーバー1及び注出部材20では、カラン10の発泡体用ノズル14に取り付けられた注出部材20が発泡体用流路21及び発泡体流出口22を備える。発泡体用流路21には発泡体用ノズル14からの発泡体Bが通り、発泡体流出口22は液体Lの液面L1に沿った方向に開口している。従って、注出部材20の発泡体用流路21を通った発泡体Bは、発泡体流出口22から略水平方向に注出される。
【0058】
飲料サーバー1では、発泡体流出口22の面積が45mm以上とされている。発泡体流出口22の面積が45mm以上とされていることにより、発泡体流出口22の面積を大きくして発泡体Bの勢いを抑えることができるので、発泡体Bが飲料容器Cの外部に飛び出す可能性を低減させることができる。
【0059】
従って、レバー11を普通に操作しても飲料容器Cの外部に発泡体Bが飛び出さないようにすることができるので、熟練していなくても発泡体Bの注出操作を容易に行うことができる。更に、発泡体Bの注出の勢いが抑えられることにより、注出部材20の下端となる先端20bを液面L1に近づけなくても飲料容器Cの外部への発泡体Bの飛び出しを抑制できるので、液体用ノズル13又は注出部材20の下端への発泡体Bの付着を抑制することができる。
【0060】
注出される発泡体Bの勢いを抑えることにより、飲料容器Cの内面C1への発泡体Bの衝突を緩和することができるので、液面L1への発泡体Bの潜り込みを抑制することができる。更に、発泡体流出口22の面積が75mm以下とされていることにより、注出される発泡体Bの勢いを適切に維持することができるので、液面L1への発泡体Bの潜り込みをより確実に抑制することができる。
【0061】
また、カラン10は、飲料の液体Lが通る液体用ノズル13を備え、液体用ノズル13は、液体Lが通る液体用流路13bと、液体用流路13bを通った液体Lが流出する液体流出口13cと、を有し、発泡体流出口22と液体流出口13cとの距離Kが2cm以下であってもよい。
【0062】
ところで、液体流出口13cと発泡体流出口22との距離Kが長すぎる場合、飲料容器Cへの液体Lの注出が終わった後に発泡体Bの注出のために飲料容器Cを移動させなければならないということが起こりうる。具体的には、液体用ノズル13の下に飲料容器Cを移動させて液体Lの注出を行った後に、飲料容器Cを液体用ノズル13から外して注出部材20に差し替える必要がある。すなわち、液体Lの注出後に液体用ノズル13から飲料容器Cを抜いて飲料容器Cを注出部材20の下に移動させた後に発泡体Bを注出する必要が生じる。
【0063】
これに対し、発泡体流出口22と液体流出口13cとの距離Kが2cm以下である場合には、発泡体流出口22と液体流出口13cとを互いに近づけることができる。よって、飲料容器Cへの液体Lの注出の後に飲料容器Cを移動させずに発泡体Bを注出することができ、飲料容器Cの移動を不要とすることができる。すなわち、液体用ノズル13から液体Lの注出を行った後に飲料容器Cを液体用ノズル13から注出部材20に差し替えなくても発泡体流出口22cから発泡体Bを注出することができる。従って、発泡性飲料Dの注出操作を効率よく行うことができる。
【0064】
また、図3に示されるように、カラン10は、液体Lが通る液体用ノズル13を備え、発泡体用ノズル14の長さN1と注出部材20の長さN2との合計は、液体用ノズル13の長さN3よりも長くてもよい。この場合、発泡体用ノズル14の長さN1と注出部材20の長さN2との合計を液体用ノズル13の長さN3よりも長くすることにより、発泡体Bを注出するときに液体用ノズル13を液面L1からより遠い箇所に離すことができる。従って、液体用ノズル13への発泡体Bの付着をより確実に抑制することができる。
【0065】
また、図5に示されるように、注出部材20は、発泡体用ノズル14から液体Lに向かって延びる管状とされており、注出部材20の幅方向X1における発泡体流出口22,22b,22cの長さY1は、注出部材20の長さ方向X2における発泡体流出口22,22b,22cの長さY2以上であってもよい。この場合、発泡体流出口22,22b,22cの横方向の長さが縦方向の長さ以上となることにより、注出される発泡体Bが縦方向に延びないようにすることができ、かつ、注出時の発泡体Bの流れの乱れがなく、外観が良好な泡を注出することができる。
【0066】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る飲料サーバー31について説明する。図8及び図9に示されるように、飲料サーバー31は、例えば、前述した注出部材20とは異なる注出部材40を備える。飲料サーバー31は、例えば、カラン10と、カラン10に取り付けられる注出部材40とを備える。第2実施形態に係る飲料サーバー31は、その一部の構成が前述した飲料サーバー1の構成と同一である。よって、飲料サーバー1と重複する部分については説明を適宜省略する。
【0067】
注出部材40は、例えば、樹脂製である。一例として、注出部材40は、射出成形によって作製される。注出部材40は、例えば、カラン本体部12の延在方向X3に沿って延びるベース41と、ベース41から上方に延在すると共にカラン本体部12を挟持する挟持部42と、カラン10の発泡体用ノズル14に装着される装着部43とを備える。ベース41は、例えば、延在方向X3、及びカラン本体部12の幅方向X4(図8の紙面の奥行方向)に延在する板状を呈する。
【0068】
ベース41は、例えば、液体用ノズル13が通されると共に上下方向に貫通する貫通孔44を有する。一例として、貫通孔44は円形状とされており、貫通孔44の内径は液体用ノズル13の外径よりも大きい。挟持部42は、例えば、貫通孔44に液体用ノズル13が通された状態においてカラン本体部12を挟持する。
【0069】
例えば、挟持部42は、装着部43よりも奥側(筐体2側)に位置する。一例として、挟持部42は、一対のアーム部42bを含んでいる。一対のアーム部42bは、例えば、幅方向X4に沿って並んでおり、ベース41の幅方向X4の両端のそれぞれから上方に延在する。各アーム部42bは板状とされており、各アーム部42bのベース41との反対側の端部にカラン本体部12に対する保持部42cが設けられる。
【0070】
アーム部42bは、例えば、ベース41から離れるに従ってアーム部42bの幅が狭くなる根元部42dと、根元部42dから上方に延在する板状部42fと、板状部42fの根元部42dとの反対側の端部に位置する保持部42cとを備える。保持部42cは、アーム部42bの上端においてベース41の幅方向X4の内側に突出(湾曲)している。保持部42cの幅方向X4の内側に突出する部位がカラン本体部12に引っ掛かることにより、一対のアーム部42bがカラン本体部12を挟み込む。
【0071】
図10は、幅方向X4に沿って注出部材40を見た注出部材40の側面図である。図9及び図10に示されるように、例えば、ベース41は、奥側(筐体2側)から手前側に向かうに従って斜め下方に延在している。一例として、装着部43は、挟持部42よりも手前側に位置する。
【0072】
装着部43は、例えば、ベース41に連続すると共にベース41から下方に延び出す発泡体流路部45と、発泡体用ノズル14を覆う被覆部46とを備える。発泡体流路部45は、例えば、被覆部46の下部に設けられる。一例として、発泡体流路部45は、ベース41に接続すると共に幅方向X4に沿って並ぶ一対の接続部45bと、各接続部45bから手前側に延びる拡径部45cと、拡径部45cから下方に延在する流路形成部45dとを有する。
【0073】
各接続部45bは、例えば、ベース41の手前側の端部から下方に湾曲している。拡径部45cは、一対の接続部45bを互いに接続する。拡径部45cは、例えば、各接続部45bの下端から手前側に湾曲している。一例として、拡径部45cは円弧状に湾曲している。拡径部45cは、例えば、流路形成部45dの上方において流路形成部45dに対して拡径している。
【0074】
被覆部46は、例えば、発泡体流路部45(拡径部45c)から上方に延びる筒状部46bと、筒状部46bから突出する第1突出部46cと、第1突出部46cから突出する第2突出部46dと、第2突出部46dに形成された空気流路46fとを備える。一例として、筒状部46bは、円筒状とされている。
【0075】
第1突出部46cは、例えば、筒状部46bの上部から手前側に突出している。第1突出部46cは、一例として、嘴状とされている。例えば、筒状部46bからの第1突出部46cの突出量は、上方に向かうに従って大きくなっている。第1突出部46cは、例えば、上方に向かうに従って手前側に斜めに延在する傾斜面46gを有する。
【0076】
筒状部46bは、例えば、発泡体流路部45との反対側(一例として上側)の端部に開口46hを有する。一例として、開口46hは、中心角が180°以上とされた円弧状を呈する。例えば、第1突出部46cは、発泡体流路部45との反対側の端部に、開口46hに連続する開口46jを有する。開口46jは、一例として、U字状とされている。
【0077】
第2突出部46dは、例えば、第1突出部46cから更に手前側に突出している。一例として、第2突出部46dは、円弧状に突出している。しかしながら、第2突出部46dは、例えば、矩形状に突出していてもよく、第2突出部46dの突出形状は特に限定されない。
【0078】
図11は、図10のA-A線断面図である。図10及び図11に示されるように、発泡体流路部45は、発泡体用ノズル14を通った発泡体Bが通る発泡体用流路45fと、発泡体用流路45fを通った発泡体Bが流出する発泡体流出口45gとを有する。発泡体流出口45gは、例えば、注出部材20の発泡体流出口22と同様、液体の液面に沿った方向に開口している。従って、発泡体Bは発泡体流出口45gから略水平方向に注出される。発泡体流出口45gの面積は、発泡体流出口22の面積と同様、例えば、45mm以上且つ75mm以下である。
【0079】
一例として、装着部43において、被覆部46は、発泡体流路部45とは別部材とされている。すなわち、被覆部46と、被覆部46以外の部位(ベース41、挟持部42及び発泡体流路部45)とは別部材とされている。発泡体流路部45は、例えば、拡径部45cの内側に下方に窪む凹部45jを有する。
【0080】
例えば、被覆部46が発泡体流路部45の凹部45jに嵌合することによって装着部43が一体化される。被覆部46の凹部45jに嵌合する部位の高さは、例えば、1.0mm以上且つ7.0mm以下(一例として4.0mm程度)である。被覆部46の筒状部46bは、一例として、上側に位置する第1筒部46kと、第1筒部46kよりも内径が小さい第2筒部46mとを含む。例えば、第1筒部46kは、発泡体用ノズル14が嵌め込まれる部位に相当する。例えば、第2筒部46mの内径は発泡体流路部45(発泡体用流路45f)の内径と同一である。従って、発泡体用ノズル14から流出した発泡体Bを第2筒部46mから発泡体流路部45にスムーズに流し込むことができる。
【0081】
図12は、手前側から注出部材40を見た注出部材40の正面図である。図13は、注出部材40のB-B線断面図である。図12及び図13に示されるように、一例として、挟持部42の各アーム部42bの上端において、カラン本体部12を保持する保持部42cは円弧状に湾曲している。例えば、幅方向X4に沿って並ぶ一対の根元部42dのそれぞれは、下方に向かうに従って貫通孔44側に突出している。一例として、貫通孔44の内径は下方に向かうに従って大きくなっている。
【0082】
手前側から見た第1突出部46cの形状は、例えば、U字状とされている。手前側から見た第2突出部46dの形状は、例えば、上下に延在する直線状とされている。一例として、第1突出部46cは注出部材40の幅方向X4の中央を含む領域に設けられ、第2突出部46dは第1突出部46cの幅方向X4の中央を含む領域に設けられる。
【0083】
図14(a)は、第1筒部46k、第1突出部46c、第2突出部46d及び空気流路46fを示す斜視図である。図14(b)は、空気流路46fの断面図である。図13図14(a)及び図14(b)に示されるように、カラン10に注出部材40が装着された状態において、空気流路46fは、例えば、発泡体流路部45の発泡体用流路45fに連通している。例えば、空気流路46fは、第2突出部46dの突出端(一例として、手前側の端部、上端)から第1突出部46cの下端(一例として第1筒部46kと第2筒部46mとの境目部分)まで延びている。
【0084】
空気流路46fは、例えば、第1突出部46cの内面46pに沿って延在している。一例として、空気流路46fは、発泡体用流路45fに対して上方に延在している。本開示において、「上方」とは、鉛直上方及び斜め上方の双方を含んでいる。例えば、空気流路46fは、第2突出部46dから斜め下方に直線状に延びる溝状を呈する。本開示において、「溝状」とは、直線状又は曲線状の凹部が一定方向に延びている状態を示している。空気流路46fの延在方向に直交する平面で空気流路46fを切断したときの断面は、例えば、半円状である。
【0085】
空気流路46fの断面の直径は、例えば、2.0mm以上且つ5.0mm以下である。しかしながら、例えば、空気流路46fの断面の直径の下限は2.5mm又は3.0mmであってもよく、空気流路46fの断面の直径の上限は4.5mm、4.0mm又は3.5mmであってもよい。また、空気流路46fの直径の値は、上記の例に限られず適宜変更可能である。
【0086】
空気流路46fの断面の深さは、例えば、空気流路46fの断面の直径の半分であってもよい。例えば、空気流路46fの断面の深さは、1.0mm以上且つ2.5mm以下であってもよい。また、空気流路46fの断面の深さの下限は1.5mmであってもよく、空気流路46fの断面の深さの上限は2.0mmであってもよい。なお、空気流路46fの断面の深さの値は、上記の例に限られず適宜変更可能である。
【0087】
空気流路46fの上記の断面形状は、半円状に限られず、半楕円状、放物線状、矩形状、U字状、又はV字状であってもよく適宜変更可能である。但し、空気流路46fの内面46qの形状が曲面状である場合には、内面46qが角部を有する場合と比較して、注出部材40の作製を容易に行うことができると共に、空気流路46fに汚れを一層溜まりにくくすることができる。
【0088】
空気流路46fの数は、単数であってもよいし、複数であってもよい。注出部材40が発泡体用流路45fに連通する空気流路46fを備えることにより、発泡体Bの注出を終えた後に、空気流路46fを介して発泡体用流路45fに注出部材40の外から外気が入り込む。この外気により、発泡体用流路45fから発泡体Bが速やかに排出されるので発泡体用流路45fにおける発泡体Bの残存を抑制することが可能となる。
【0089】
以上、第2実施形態に係る飲料サーバー31及び注出部材40では、例えば図8及び図13に示されるように、発泡体用ノズル14に取り付けられた注出部材40の発泡体流出口45gの面積が45mm以上且つ75mm以下である。従って、発泡体流出口45gの面積を大きくして発泡体Bの勢いを抑えることができるので、発泡体Bが飲料容器の外部に飛び出す可能性を低減させることができ、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0090】
第2実施形態に係る飲料サーバー31は、発泡体用流路45fに連通する空気流路46fを備える。よって、発泡体Bが通る発泡体用流路45fに連通する空気流路46fが設けられることにより、空気流路46fを通る空気によって発泡体用流路45fに残存する発泡体Bを速やかに排出することができる。従って、発泡体Bの注出を止めたときに発泡体用流路45fから速やかに発泡体Bが排出されるので、発泡体Bが長時間垂れ続ける後垂れを抑制することができる。
【0091】
仮に、空気流路46fを有しない注出部材の場合、発泡体Bの注出を止めた後に発泡体用流路45fに発泡体Bが残存することがあるため、発泡体用流路45fに残存した発泡体Bが長い時間発泡体流出口45gから垂れ続ける後垂れが生じることがある。後垂れは、例えば、2分以上の間生じうる。後垂れが生じると、見た目が良くないという問題が生じうる。更に、後垂れが生じると、次に飲料容器に液体Lを注出するときに後垂れによる発泡体Bが入り込む可能性がある。液体Lの注出時に後垂れの発泡体Bが入り込むと当該発泡体Bが核となって液体Lが意図せず発泡してしまうという問題が生じうる。従って、液体Lの注出、及びその後の発泡体Bの注出を確実にコントロールするには、後垂れを抑制することが必要となりうる。
【0092】
そこで、第2実施形態に係る飲料サーバー31のように、発泡体用流路45fに連通する空気流路46fが形成される場合には、発泡体Bの注出を止めた後に空気流路46fから発泡体用流路45fに空気が入り込むことにより、発泡体用流路45f及び発泡体流出口45gから速やかに発泡体Bが排出される。従って、発泡体Bの後垂れを抑制することができるので、見た目を良好にできると共に、次に飲料容器に液体Lを注出するときに後垂れの発泡体Bが入り込まないようにすることができる。よって、液体Lの注出、及びその後の発泡体Bの注出を確実にコントロールすることができるので、良好な液体L及び発泡体Bが注出された発泡性飲料を提供することができる。
【0093】
更に、空気流路46fが設けられる場合、注出部材40が取り付けられたカラン10を筐体2から外してカラン10と共に注出部材40を洗浄するときに、空気流路46fに水又は洗剤を通すことによって、発泡体用流路45fの洗浄性を高めることができる。すなわち、カラン10及び注出部材40の洗浄時において空気流路46fを水又は洗剤の流路とすることができるので、発泡体用流路45fの洗浄を効率よく行うことができる。
【0094】
また、空気流路46fは、発泡体用流路45fに対して上方に延在する溝状を呈してもよい。この場合、空気流路46fが発泡体用流路45fに対して上方に延びる溝状とされているので、発泡体用流路45fから空気流路46fを介して発泡体Bが漏れることを抑制することができる。
【0095】
また、発泡体用流路45fに連通する空気流路46fを注出部材40が備えてもよい。この場合、注出部材40が空気流路46fを備えることにより、カラン10に空気流路を形成する必要がないので、カラン10として既存のカランを用いることが可能となる。
【0096】
以上、本開示に係る飲料サーバー及び注出部材の実施形態について説明した。しかしながら、本開示に係る飲料サーバー及び注出部材は、前述した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲において変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。飲料サーバー及び注出部材の各部の形状、大きさ、数、材料及び配置態様は、上記の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。例えば、前述の実施形態では、2個のカラン10を備える飲料サーバー1について説明した。しかしながら、飲料サーバーが備えるカランの個数は、1個又は3個以上であってもよく、適宜変更可能である。
【0097】
また、前述の実施形態では、発泡体用流路45fに連通する空気流路46fを有する注出部材40を備えた飲料サーバー31について説明した。しかしながら、発泡体用流路に連通する空気流路は、注出部材40以外のものに設けられてもよい。例えば、カラン10のカラン本体部12に凹部が形成されることによって、カラン本体部12と注出部材との間に空気流路が形成されてもよい。このように、発泡体用流路に連通する空気流路が形成される場所は適宜変更可能である。また、前述の実施形態では、溝状の空気流路46fについて説明した。しかしながら、空気流路は、例えば、孔であってもよく、空気流路の形状、大きさ、数及び配置態様は特に限定されない。
【0098】
(実施例)
続いて、本開示に係る飲料サーバー及び注出部材の実施例について説明する。本発明は、以下の実施例に限定されない。実施例に係る実験では、例えば図4に示されるように、注出部材の下部に飲料容器Cを配置して注出部材からの発泡体Bの飛び具合、及び液体Lの液面L1の対する発泡体Bの潜り込み具合を下記の実施例1,2及び比較例1~4のそれぞれの注出部材に対して測定した。本実験では、平面視における発泡体Bの注出角度θ2を90°とした。実施例1,2及び比較例1~4のそれぞれの注出部材の仕様は以下の通りである。
【0099】
(実施例1)
前述した注出部材20と同一の形状の注出部材を用い、発泡体流出口の面積を48.0mmとして発泡体Bの注出を行った。
(実施例2)
前述した注出部材20と同一の形状の注出部材を用い、発泡体流出口の面積を56.7mmとして発泡体Bの注出を行った。
(比較例1)
前述した注出部材20と同一の形状の注出部材を用い、発泡体流出口の面積を38.5mmとして発泡体Bの注出を行った。
(比較例2)
前述した注出部材20と同一の形状の注出部材を用い、発泡体流出口の面積を28.2mmとして発泡体Bの注出を行った。
(比較例3)
前述した注出部材20と同一の形状の注出部材を用い、発泡体流出口の面積を78.5mmとして発泡体Bの注出を行った。
(比較例4)
前述した注出部材20と同一の形状の注出部材を用い、発泡体流出口の面積を12.0mmとして発泡体Bの注出を行った。
【0100】
以上の実施例1,2及び比較例1~4のそれぞれの注出部材から発泡体Bを飲料容器Cに注出する実験を行った結果を以下の表1に示す。表1では、発泡体Bの水平方向への飛び出し距離が3cm以上である場合、又は液面L1への発泡体Bの潜り込みが見られた場合を「NG」とし、発泡体Bの水平方向への飛び出し距離が3cm未満且つ液面L1への発泡体Bの潜り込みが見られなかった場合を「OK」とした。
【表1】
【0101】
表1に示されるように、発泡体流出口の面積が38.5mmである比較例1、発泡体流出口の面積が28.2mmである比較例2、及び発泡体流出口の面積が12.0mmである比較例4、のそれぞれの注出部材から発泡体Bを注出した結果、発泡体Bの勢いを抑えることができず、飲料容器Cの外部への発泡体Bの飛び出しの可能性があることが分かった。比較例1、比較例2及び比較例4では、水平方向への発泡体Bの飛び出しの距離は5~6cmであった。
【0102】
発泡体流出口の面積が78.5mmである比較例3の注出部材から発泡体Bを注出した結果、発泡体流出口の面積が大きいことによって発泡体Bの勢いを抑えることができた。しかしながら、比較例3に係る注出部材の場合、発泡体流出口の面積が大きすぎることにより、液面L1に直接落下する発泡体Bが多く液面L1への発泡体Bの潜り込みが見られた。
【0103】
これに対し、発泡体流出口の面積が48.0mmである実施例1、及び発泡体流出口の面積が56.7mmである実施例2、のそれぞれの注出部材から発泡体Bを注出したときには発泡体Bの勢いを抑えて飲料容器Cの外部への発泡体Bの飛び出しを抑制できることが分かった。実施例1及び実施例2では、水平方向への発泡体Bの飛び出しの距離は3cm未満であった。更に実施例1及び実施例2の注出部材では、飲料容器Cの内面C1に沿うように適度な力で発泡体Bを注出することができるので、液面L1への発泡体Bの潜り込みを抑制できることが分かった。
【0104】
また、第2実施形態に係る飲料サーバー31について検証するため、発泡体用流路45fに連通する空気流路46fを有する場合と、空気流路46fを有しない場合とを比較する実験を行った。本実験では、飲料容器Cに対して発泡体Bの注出を行い、その後の発泡体Bの後垂れの状況を検証した。具体的には、発泡体Bの注出を終えた時点から30秒、及び60秒経過した時点から60秒ごとに発泡体Bが垂れた回数を測定した。以下では、空気流路46fを有する注出部材40を備えた場合を実施例3、空気流路46fを有しない注出部材を備えた場合を比較例5、として説明する。比較例5における本実験の結果を以下の表2に示し、実施例3における本実験の結果を以下の表3に示す。
【0105】
【表2】

【表3】
【0106】
表2に示されるように、比較例5では、発泡体Bの注出を止めてから120秒経過しても1分あたり10回以上の後垂れが続き、180秒経過しても後垂れが無くならなかった。これに対し、実施例3では、60秒経過するまでに後垂れの回数を3回以下に抑えることができ、180秒経過時点では後垂れを0回とすることができた。従って、空気流路46fを備える実施例3の場合には、空気流路46fを有しない比較例5と比較して、後垂れを顕著に減らせることが分かった。
【0107】
続いて、第2実施形態に係る飲料サーバー31において、空気流路46fの直径ごとに、飲料容器Cに対して発泡体Bの注出を行い、その後の発泡体Bの泡垂れの状況を検証する実験を行った。空気流路46fの直径を2.0mmとした場合を表4、空気流路46fの直径を3.0mmとした場合を表5、空気流路46fの直径を4.0mmとした場合を表6、空気流路46fの直径を5.0mmとした場合を表7、にそれぞれ示す。
【0108】
表4~表7のそれぞれにおいて、「30秒まで」は発泡体Bの注出を終えた時点から30秒までの間に発泡体Bが垂れた回数、「30秒から60秒まで」は発泡体Bの注出を終えて30秒経過してから60秒までの間に発泡体Bが垂れた回数、「60秒から120秒まで」は発泡体Bの注出を終えて60秒経過してから120秒までの間に発泡体Bが垂れた回数、「120秒から180秒まで」は発泡体Bの注出を終えて120秒経過してから180秒までの間に発泡体Bが垂れた回数、をそれぞれ示している。表4~表7の「連続」は、発泡体Bが垂れている状態が雫ではなく、発泡体Bが線状に連続するように流れ出る状態が発泡体Bの注出を終えた時点から何秒後に発生したか、を示している。表5の「2/60」は2秒後と60秒後に発泡体Bが線状に連続する状態が生じたことを示している。
【0109】
【表4】

【表5】

【表6】

【表7】
【0110】
表4(空気流路46fの直径2.0mm)、表5(空気流路46fの直径3.0mm)、表6(空気流路46fの直径4.0mm)、及び表7(空気流路46fの直径5.0mm)に示されるように、空気流路46fの直径が2.0mm以上且つ5.0mm以下である場合には、発泡体Bの注出を止めてから120秒経過した後の後垂れの回数を1回以下に抑えることができた。また、発泡体Bの注出を止めてから生じる発泡体Bの線状の後垂れ(連続)については、空気流路46fの直径が大きい場合には発泡体Bの線状の後垂れを低減できることが分かった。更に、空気流路46fの直径が4.0mm以上である場合(表6及び表7)では、発泡体Bの線状の後垂れを泡付け停止直後に抑えることができた。従って、空気流路46fの直径が4.0mm以上である場合には、発泡体Bの線状の後垂れを抑制できるので、後垂れの抑制の観点でより好ましいことが分かった。
【符号の説明】
【0111】
1…飲料サーバー、2…筐体、2b…突出部、10…カラン、11…レバー、12…カラン本体部、12b…筒状部、12c…取付部、12d…スライド弁、12f…流路、13…液体用ノズル、13b…液体用流路、13c…液体流出口、14…発泡体用ノズル、20…注出部材、20b…先端、20c…外周面、20f…基端、21…発泡体用流路、22,22b,22c,22d…発泡体流出口、31…飲料サーバー、40…注出部材、41…ベース、42…挟持部、42b…アーム部、42c…保持部、42d…根元部、42f…板状部、43…装着部、44…貫通孔、45…発泡体流路部、45b…接続部、45c…拡径部、45d…流路形成部、45f…発泡体用流路、45g…発泡体流出口、45j…凹部、46…被覆部、46b…筒状部、46c…第1突出部、46d…第2突出部、46f…空気流路、46g…傾斜面、46h,46j…開口、46k…第1筒部、46m…第2筒部、46p,46q…内面、A…幅、B…発泡体、C…飲料容器、C1…内面、D…発泡性飲料、H…差、K…距離、L…液体、L1…液面、W…距離、X1…幅方向、X2…長さ方向、X3…延在方向、X4…幅方向、Z…基準線、θ1,θ2…注出角度。
図1
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