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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-17
(45)【発行日】2024-05-27
(54)【発明の名称】吸収性物品
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/533 20060101AFI20240520BHJP
   A61F 13/511 20060101ALI20240520BHJP
   A61F 13/532 20060101ALI20240520BHJP
【FI】
A61F13/533 200
A61F13/511 100
A61F13/532 200
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020055395
(22)【出願日】2020-03-26
(65)【公開番号】P2021153741
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-12-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 絢子
(72)【発明者】
【氏名】坂橋 春夫
(72)【発明者】
【氏名】松井 学
【審査官】横山 綾子
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3222875(JP,U)
【文献】特開2017-000328(JP,A)
【文献】特開2018-149004(JP,A)
【文献】特開2017-86382(JP,A)
【文献】特開2017-176742(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/15-13/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面シート、吸収体及び裏面シートを含む本体と、前記本体の前記表面シート及び前記吸収体に形成された線状の本体圧搾溝と、を備え、着用者の前後方向に対応する縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有する吸収性物品であって、
前記本体は、前記縦方向に沿って、前方領域、中間領域及び後方領域に区分され、
前記本体圧搾溝は、少なくとも前記中間領域から前記後方領域まで延び、
前記吸収体は、前記後方領域における、前記吸収性物品を前記横方向に2等分する縦中心線上に設けられた、前記縦方向に延びる低剛性部を有し、
前記吸収性物品は、前記表面シート及び前記吸収体に形成され、前記本体圧搾溝の後端部から後方に離れ、かつ、前記着用者の臀裂の後方に対向する位置に配置された一対の独立圧搾部をさらに備え、
前記一対の独立圧搾部は、前記低剛性部の側縁と接するか重なる様に、前記低剛性部を挟んで前記縦中心線の前記横方向両側に相互に離間して配置され、
前記低剛性部は、前記一対の独立圧搾部と前記横方向に隣接する1つの間隙領域と、前記間隙領域と前記縦方向前方及び後方に隣接する周囲領域と、を含み、
前記低剛性部では、前記一対の独立圧搾部によって圧搾されていない領域が、前記縦方向前方の前記周囲領域から前記間隙領域を通って前記縦方向後方の前記周囲領域まで連続して延び、
前記一対の独立圧搾部は、前記縦方向前方の前記周囲領域から前記縦方向後方の前記周囲領域まで、前記縦方向に沿って連続して、前記間隙領域の前記横方向両側の前記側縁と接するか重なるように配置される
吸収性物品。
【請求項2】
前記間隙領域の前記横方向における最小幅は、前記周囲領域の前記横方向における幅よりも狭い
請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記一対の独立圧搾部はそれぞれ、高圧搾部と、該高圧搾部よりも弱く圧搾された低圧搾部と、を含み、
一対の前記低圧搾部の前記横方向における距離は、前記周囲領域の前記横方向における幅以下である
請求項1又は2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記一対の独立圧搾部はそれぞれ、高圧搾部と、該高圧搾部よりも弱く圧搾された低圧搾部と、を含み、
前記一対の前記高圧搾部の前記横方向における距離は、前記周囲領域の前記横方向における幅以下である
請求項1から3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記一対の独立圧搾部各々は、圧搾されていない非圧搾領域と、前記非圧搾領域の周囲に配置された圧搾領域と、を含む
請求項1から4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記低剛性部は、前記縦方向に延びる低坪量の溝を含む
請求項1から5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、吸収性コアを備え、吸収性コアの後方コア部が、縦方向に延びる複数の溝部を備えた吸収性物品が記載されている。この吸収性物品では、後方コア部の幅方向中央部に位置する太縦溝部により、当該幅方向中央部が臀裂に沿うように肌方向に突出しやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6567027号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、臀裂の後方(背側)には、仙骨等の位置する略平坦な領域が存在する。特許文献1に記載の吸収性物品では、臀裂の後方の略平坦な領域に沿わせるようなフィット性や着用感に関しては考慮されていなかった。
【0005】
本発明の課題は、臀裂の後方におけるフィット性及び着用感の良好な吸収性物品の提供に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係る吸収性物品は、表面シート、吸収体及び裏面シートを含む本体と、前記本体の前記表面シート及び前記吸収体に形成された線状の本体圧搾溝と、を備え、着用者の前後方向に対応する縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有する。
前記本体は、前記縦方向に沿って、前方領域、中間領域及び後方領域に区分される。
前記本体圧搾溝は、少なくとも前記中間領域から前記後方領域まで延びる。
前記吸収体は、前記後方領域における前記横方向中央部に設けられた、前記縦方向に延びる低剛性部を有する。
前記吸収性物品は、前記表面シート及び前記吸収体に形成され、前記本体圧搾溝の後端部から後方に離れた位置に配置された一対の独立圧搾部をさらに備える。
前記一対の独立圧搾部は、前記低剛性部の側縁と接するか重なる様に、前記低剛性部を挟んで前記横方向に相互に離間して配置される。
前記低剛性部は、前記一対の独立圧搾部と前記横方向に隣接する間隙領域と、前記間隙領域と前記縦方向前方及び後方に隣接する周囲領域と、を含む。
前記低剛性部では、前記一対の独立圧搾部によって圧搾されていない領域が、前記縦方向前方の前記周囲領域から前記間隙領域を通って前記縦方向後方の前記周囲領域まで連続して延びる。
【発明の効果】
【0007】
以上のように、本発明の吸収性物品によれば、臀裂の後方におけるフィット性及び着用感を高めることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る吸収性物品を示す平面図である。
図2図1のII-II線で切断した断面図である。
図3図1の要部拡大図であり、Aは、上記吸収性物品の独立圧搾部が、低剛性部の側縁に接するように配置された態様を示し、Bは、上記独立圧搾部が、低剛性部の側縁を跨ぐように配置された態様を示す。
図4】上記独立圧搾部の他の構成例を示す拡大した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0010】
[ナプキンの全体構成]
図1に示す吸収性物品1は、本体Mと、一対のウイング部Wと、一対の後方フラップ部Fと、本体圧搾溝6と、を備える。吸収性物品1は、生理用ナプキンとして構成され、以下、ナプキン1と称する。
ナプキン1は、着用者の前後方向に対応する縦方向Xと、着用者の左右方向に対応し縦方向Xに直交する横方向Yとを有する。さらに、ナプキン1は、縦方向X及び横方向Yの双方に直交する厚み方向Zを有する。なお、本明細書では、厚み方向Zに関しては、着用時に着用者の肌に近い側を上又は肌側、着衣に近い側を下又は非肌側という事がある。ナプキン1は、好ましくは就寝時に使用され、例えば縦方向Xに沿って30cm以上の長さを有していてもよい。
【0011】
本体Mは、縦方向Xに沿って延び、着用時に着用者の着衣の内面に固定される。本体Mは、後述する吸収体4を有しており、着用者の経血等の液状物(以下、「液」とも称する)を吸収する機能を有する。
【0012】
本体Mは、縦方向Xに沿って、前方領域M1と、中間領域M2と、後方領域M3と、に区分される。
中間領域M2は、着用時に着用者の排泄部に対向する領域である。図1において、中間領域M2は、本体Mにおけるウイング部Wの前後基端部間の領域である。
前方領域M1は、中間領域M2の前方(着用者の腹側)に配置される領域であり、着用時に着用者の排泄部の前方に対向するように配置される。
後方領域M3は、中間領域M2の後方(着用者の背側)に配置される領域であり、着用時に着用者の排泄部の後方に対向するように配置される。
ここでいう着用時は、通常の適正な着用位置(ナプキン1の想定される着用位置)が維持された状態を意味し、ナプキン1が当該着用位置からずれた状態にある場合は含まない。
なお、ナプキン1がウイング部Wを有さない場合には、本体Mを縦方向Xに沿って3等分して、中央の領域を中間領域M2とし、その前方に配置される領域を前方領域M1、後方に配置される領域を後方領域M3とする。
【0013】
ウイング部Wは、本体Mの中間領域M2から横方向Yの外方に大きく突出するように構成される。
後方フラップ部Fは、本体Mの後方領域M3において横方向Yの外方に膨出するように構成される。
なお、ナプキン1は、ウイング部W及び後方フラップ部Fのうちの少なくとも一つを有さなくてもよい。
【0014】
図2に示すように、ナプキン1は、吸収体4と、表面シート2と、裏面シート3と、一対のサイドシート5と、を備える。本体Mにおいて、ナプキン1は、裏面シート3、吸収体4及び表面シート2が厚み方向Zに積層された構成を有する。これらの構成は、例えば、接着剤や熱シール等による接合、及び本体圧搾溝6によるエンボス加工等によって、適宜接合されて一体化している。
【0015】
吸収体4は、縦方向Xに沿って延び、表面シート2と裏面シート3との間に配置される。吸収体4は、液を表面シート2側の面から吸収し、内部で拡散させて当該液を保持する。
吸収体4は、吸収性コア7と、コアラップシート8と、を有する。
吸収性コア7は、例えば、パルプ繊維等の親水性繊維で構成された繊維集合体で形成されてもよいし、当該繊維集合体に吸水性ポリマーを保持させた構成を有していてもよい。
コアラップシート8は、吸収性コア7を被覆し、例えば吸収性コア7の形状を保持する機能等を有する。コアラップシート8は、例えばティッシュペーパー状の薄く柔らかい紙や液透過性の不織布等で形成される。
【0016】
表面シート2は、液透過性のシート材として構成され、吸収体4の厚み方向Z上方に配置される。なお、表面シート2と吸収体4との間には、表面シート2から吸収体4への液の透過性の向上、吸収体4に吸収された液の表面シート2への液戻りの防止等の観点から、セカンドシート(サブレイヤーシート)が配置されていてもよい。
【0017】
裏面シート3は、吸収体4の厚み方向Z下方に配置される。裏面シート3は、例えばその周縁において、表面シート2及びサイドシート5と、吸収体4を介さずに熱シールによって接合される。これにより、ナプキン1の周縁に熱シール部S(図1参照)が形成される。裏面シート3は、接着剤等によって吸収体4に接合されていてもよい。
裏面シート3は、例えば、液難透過性、水蒸気透過性及び撥水性等の機能を有するシート材で形成される。当該シート材としては、例えば熱可塑性樹脂のフィルムや、当該フィルムと不織布とのラミネート等を用いることができる。
なお、裏面シート3には、図示はしないが、着衣に対して本体M及びウイング部W等を固定する粘着部が設けられている。
【0018】
一対のサイドシート5は、表面シート2の横方向Y外側に配置される。サイドシート5の材料としては、表面シート2よりも親水性が低いシート材料が好ましく、具体的には、表面シート2よりも親水性の低い不織布、フィルム材料、及び不織布とフィルム材料のラミネート構造のシートが挙げられる。サイドシート5は、例えば接着剤によって表面シート2に接合されている。
【0019】
[本体圧搾溝の全体構成]
図1及び図2に示すように、本体Mの表面シート2及び吸収体4には、線状の本体圧搾溝6が形成されている。圧搾溝における「線状」は、溝の形状が平面視において直線状の態様に限られず、曲線状の態様や、直線状と曲線状とからなる態様を含む。また、この「線状」は、高圧搾部分が延在方向にわずかに離間して並んでおり、全体として線状の溝が形成される態様も含む。
【0020】
本体圧搾溝6は、本体Mの表面シート2及び吸収体4が厚み方向Zに圧搾されることで形成される。図2に示すように、本体圧搾溝6は、表面シート2及び吸収体4が裏面シート3側に向かって一体的に凹陥した構成を有する。本体圧搾溝6は、熱エンボス加工又は超音波シール加工等の圧搾加工により常法に従って形成することができる。本体圧搾溝6では、表面シート2及び吸収体4が熱融着等により一体化している。
【0021】
このような構成により、本体圧搾溝6は、他の領域と比較して剛性が高く、変形しにくい部分となる。このため、本体圧搾溝6は、ナプキン1が力を受けた場合に、周囲の領域の変形を促す変形起点や、当該力に対する抗力を発揮する部分として機能し得る。
【0022】
本体圧搾溝6は、少なくとも中間領域M2から後方領域M3まで延びる。図1に示す例では、本体圧搾溝6は、前方領域M1から中間領域M2を通って後方領域M3まで延びる。
より詳細には、本体圧搾溝6は、中間領域M2において左右に対をなす圧搾溝が縦方向Xに延び、前方領域M1及び後方領域M3において、これらの対をなす圧搾溝が横方向Y内方に向かって相互に近接して連結されるように延びる。
本体圧搾溝6における「縦方向Xに延びる」とは、本体圧搾溝6が縦方向Xに平行に延びる態様に限定されず、本体圧搾溝6が全体として縦方向Xと平行なベクトル成分を含む方向に延びていればよく、例えば括れ部を含んでいてもよい。
本体圧搾溝6の「横方向Y内方に延びる」とは、本体圧搾溝6が横方向Yに平行に延びる態様に限定されず、横方向Y内方のベクトル成分を含む方向に延びていればよい。図1に示す例では、本体圧搾溝6は、前方領域M1及び後方領域M3において、横方向Y内方に延びつつ、縦方向X外方にも延びる曲線状に構成される。
【0023】
言い換えれば、本体圧搾溝6は、本体Mの中間領域M2における横方向Y中央部を囲む環状に構成される。但し、本体圧搾溝6は、全体が連続的に形成される態様に限定されず、途切れ部を有して断続的に形成されていてもよい。
この構成により、本体圧搾溝6の最後方に位置する後端部6bは、後方に突出した凸状部の先端となる。この後端部6bは、例えば後述する低剛性部9上に配置される。
なお、ナプキン1は、本体圧搾溝6以外の線状圧搾溝として、横方向Yに延びる後方圧搾溝20及び内側圧搾溝21等を有していてもよい。これらの構成については、後述する。
【0024】
[低剛性部の構成]
図1に示すように、吸収体4は、後方領域M3における横方向中央部に設けられた、縦方向Xに延びる低剛性部9を有する。後方領域M3における横方向中央部は、ナプキン1を横方向Yに3等分した場合の中央の領域を意味する。低剛性部9は、好ましくは、ナプキン1を横方向Yに2等分する縦中心線CL上に配置される。
低剛性部9において「縦方向Xに延びる」とは、全体として縦方向Xに延びていればよく、少なくとも一部が湾曲又は蛇行している態様も含むものとする。
低剛性部9は、少なくとも後方領域M3に設けられていればよいが、図2に示すように、中間領域M2まで延びていてもよく、さらに前方領域M1まで延びていてもよい。また、低剛性部9は、吸収性コア7の縦方向X全長にわたって設けられていてもよい。
【0025】
低剛性部9は、周囲よりも剛性の低い構成を有する。低剛性部9は、図2に示すように、吸収性コア7に形成された周囲よりも低坪量の溝を含んでいてもよいし、吸収性コア7の材料が存在しない部分であってもよい。低剛性部9の具体的な構成例については、後述する。
【0026】
低剛性部9は、横方向Yからの曲げ剛性が低くなる。このため、後方領域M3が着用者の左右の臀部から横方向Yの外力を受けた際に、低剛性部9が変形の起点となり、着用者の臀裂に入り込むように肌側に起立しやすくなる。特に、低剛性部9の横方向Yにおける側縁9aは、低剛性部9と低剛性部9の外側の領域との間で剛性差を有し、折れ起点となりやすい。このため、低剛性部9では、左右の側縁9aを起点としてこれらの側縁9aが左右両側へ向くように折れ曲がり、低剛性部9が上方へ突出しやすくなる。これにより、低剛性部9が形成された後方領域M3と、着用者の臀裂との間に隙間が生じることを防止でき、後方領域M3におけるフィット性を高めることができる。したがって、ナプキン1では、就寝姿勢においても、後方への液漏れを効果的に防止できる。
一方で、着用者の身体形状は、臀裂の後方に仙骨等の位置する比較的平坦な領域を有する。このため、本実施形態では、以下のように、本体圧搾溝6よりも後方の領域に独立圧搾部12を設けて、臀裂の後方における低剛性部9の起立を抑制する。
【0027】
[独立圧搾部の構成]
図1に示すように、ナプキン1は、本体圧搾溝6の後端部6bから後方に離れた位置に配置された一対の独立圧搾部12を備える。独立圧搾部12は、表面シート2と吸収体4に形成され、これらが圧搾された構成を有するが、本体圧搾溝6等の線状圧搾溝とは独立して形成される。独立圧搾部12は、吸収体4上に形成されるため、本体Mの周縁に形成された熱シール部Sよりも前方に位置している。
【0028】
独立圧搾部12は、本体圧搾溝6と同様に、表面シート2及び吸収体4が裏面シート3側に向かって一体的に凹陥した構成を有する。独立圧搾部12は、表面シート2及び吸収体4に対し、熱エンボス加工、又は超音波シール等の圧搾加工をすることによって形成される。これにより、独立圧搾部12は、周囲の領域と比較して繊維の密度が高くなるため、剛性が高くなる。
【0029】
図3の拡大図に示すように、一対の独立圧搾部12は、低剛性部9の側縁9aをそれぞれ圧搾し、低剛性部9を挟んで横方向Yに相互に離間して配置される。一対の独立圧搾部12は、横方向Yに相互に対向して配置される。これらの独立圧搾部12は、それぞれの独立圧搾部12を縦方向Xに2等分する直線がほぼ重なるように配置されることが好ましい。図3では、独立圧搾部12を、斜線のハッチングで示している。
【0030】
独立圧搾部12は、図3Aに示すように、低剛性部9の側縁9aに接するように配置されてもよく、好ましくは図3Bに示すように、低剛性部9の側縁9aと重なるように配置される。前者の場合、厚み方向Zから見た平面視において、独立圧搾部12の一部が低剛性部9の側縁9aに達していればよい。後者の場合、独立圧搾部12が低剛性部9の側縁9aを跨ぐように配置される。
【0031】
各独立圧搾部12の厚み方向Zから見た平面形状は、図示のような略円形状に限定されず、様々な形状を採り得る。当該平面形状は、例えば、円形状、楕円形状、多角形状、滴状、ハート型、これらに類似する形状、その他の形状から選ばれる1種又は2種以上を選択することができる。一対の独立圧搾部12は、例えば縦中心線CLに関して左右対称な形状に構成されるが、非対称な形状であってもよい。これらの独立圧搾部12は、相互に離間していながらも全体として一つのパターンとして認識される形状であることが好ましい。
【0032】
上述のように、低剛性部9では、着用者の左右の臀部から横方向Yの外力を受け、着用者の臀裂に向かって肌側に起立しやすくなっている。加えて、臀裂後方の領域に一対の独立圧搾部12を設けることで、当該領域の低剛性部9の曲げ剛性が局所的に高められ、当該領域における起立変形が抑制される。
具体的には、低剛性部9の左右の側縁9aを圧搾するように独立圧搾部12を設けることにより、側縁9aの曲げ剛性が高まる。これにより、独立圧搾部12では、低剛性部9の側縁9aを起点として折れ曲がるような変形を抑制でき、略平坦な状態が維持されやすくなる。したがって、独立圧搾部12では、臀裂に対向する領域の起立変形に伴って生じる横方向Yからの応力に対しても、抗力が良好に発揮される。
つまり、上記構成のナプキン1は、着用者の臀裂に対しては、低剛性部9によって肌側に起立してフィットすることに加えて、臀裂の後方の比較的平坦な領域に対しては、独立圧搾部12によって起立が抑制されてフィットする。したがって、ナプキン1では、臀裂のみならず、臀裂後方の領域でも着用者との間の隙間の発生が防止され、特に就寝姿勢における後方への液の伝い漏れを防止することができる。
【0033】
[低剛性部の詳細な構成]
低剛性部9は、独立圧搾部12との関係において、以下のような構成を採る。低剛性部9は、一対の独立圧搾部12と横方向Yに隣接する間隙領域13と、間隙領域13と縦方向X前方及び後方に隣接する周囲領域14と、を含む。間隙領域13は、一対の独立圧搾部12の間に位置し、かつ、独立圧搾部12によって圧搾された側縁9aの横方向Y内方に位置する。
低剛性部9では、一対の独立圧搾部12によって圧搾されていない領域が、縦方向X前方の周囲領域14から間隙領域13を通って縦方向X後方の周囲領域14まで連続して延びる。
なお、周囲領域14は、間隙領域13の縦方向X前方及び後方に延びる領域であって、本体圧搾溝6やその他の圧搾溝によって圧搾されていてもよい。
【0034】
この構成では、低剛性部9が独立圧搾部12によって完全に塞がれることなく、低剛性部9の圧搾されていない領域を縦方向Xに連続して確保することができる。当該圧搾されていない領域は、独立圧搾部12と比較して柔らかな感触を有する。これにより、一対の独立圧搾部12の周囲に、柔らかい感触の領域を連続して設けることができる。したがって、液の伝い漏れは防止しつつ、着用者に良好な着用感を与えることができる。
【0035】
[低剛性部の寸法]
さらに、図3Aに示すように、間隙領域13の横方向Yにおける最小幅D1は、周囲領域14の横方向Yにおける幅D2以下であり、図3Bのように幅D2よりも狭いことが好ましい。間隙領域13の最小幅D1は、一対の独立圧搾部12の間の、横方向Yに最も狭い部分の距離を意味する。周囲領域14の幅D2は、周囲領域14の本体圧搾溝6等に圧搾されていない任意の5箇所の、横方向Yにおける幅の平均値である。
【0036】
この構成では、各独立圧搾部12が低剛性部9の側縁9aと重なるように配置される。これにより、低剛性部9の側縁9aが、広範囲にわたって確実に圧搾されるとともに、側縁9a及びその内側の低剛性部9における変形がより確実に抑制される。したがって、低剛性部9の臀裂後方における起立変形を、独立圧搾部12によってより確実に抑制することができる。
【0037】
周囲領域14の横方向Yにおける幅D2は、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1mm以上であり、また、好ましくは10mm以下であり、より好ましくは5mm以下である。
周囲領域14の幅D2は、低剛性部9の開口部における幅を測定することにより求める。例えば吸収性コア7を水平に置き、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX-1000)により測定倍率を調整して上面を拡大することで、開口幅を測定する。あるいは、フェザー社製片刃剃刀を用いて吸収性コア7を切断し、切断されたサンプルの断面を、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX-1000)を用いて20~100倍の倍率で観察し、溝幅を測定してもよい。
【0038】
間隙領域13の横方向Yにおける最小幅D1は、好ましくは0.3mm以上、より好ましくは0.8mm以上であり、また、好ましくは10mm以下であり、より好ましくは5mm以下である。また、最小幅D1は、周囲領域14の幅の5%以上99%以下、特に30%以上95%以下であることが好ましい。
間隙領域13の最小幅D1は、一対の独立圧搾部12の間の最も狭い部分の距離を測定することにより求める。例えばナプキン1を水平に置き、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX-1000)により測定倍率を調整して上面を拡大することで、上記距離を測定する。
【0039】
[独立圧搾部の詳細な構成]
図3に示すように、一対の独立圧搾部12は、それぞれ、高圧搾部15と、高圧搾部15よりも弱く圧搾された低圧搾部16と、を含んでいてもよい。高圧搾部15は、低圧搾部16よりも厚み方向Zに深い底面を有する。つまり、高圧搾部15における表面シート2は、低圧搾部16における表面シート2よりも厚み方向Z下方に位置する。図3では、高圧搾部15を、密度の高い斜線のハッチングで示し、低圧搾部16を、密度の低い斜線のハッチングで示している。図3に示す例では、低圧搾部16が高圧搾部15の周囲を囲むように配置されている。
【0040】
このような独立圧搾部12は、例えば、外周面に設けられた低圧搾部形成用凸部と、低圧搾部形成用凸部からさらに突出する高圧搾部形成用凸部と、を備えたエンボスロールを用いて形成される。具体的には、表面シート2及び吸収体4等を含む積層体を、当該エンボスロールと、外周面が平坦なフラットロールとの間で一体的に加熱及び加圧する。これにより、高圧搾部形成用凸部によって押圧された領域に高圧搾部15が形成され、低圧搾部形成用凸部によって押圧された領域に低圧搾部16が形成される。
高圧搾部15は、上記高圧搾部形成用凸部によって低圧搾部16よりも高い圧力で圧搾されることで、低圧搾部16よりも密度の高く、かつ低圧搾部16よりも剛性の高い部分となる。
【0041】
このような独立圧搾部12では、高圧搾部15により、十分に圧搾加工し剛性を高めることができることに加えて、低圧搾部16により、独立圧搾部12が硬すぎる感触となることを防止できる。したがって、このような独立圧搾部12により、着用者に対し、臀裂の後方における良好なフィット性及び着用感を与えることができる。
【0042】
高圧搾部15の厚み方向Zから見た平面形状は、図3に示す例ではハート型であるが、これに限定されない。当該平面形状は、例えば、円形状、楕円形状、多角形状、滴状、ハート型、それらに類似する形状、その他の形状から選択される1又は2種以上を選択することができる。各独立圧搾部12における高圧搾部15は、相互に離間した複数の高圧搾部を含んでいてもよい。この場合には、各独立圧搾部12に配置された複数の高圧搾部を一括して高圧搾部15と称する。一対の高圧搾部15は、例えば縦中心線CL(図1参照)に関して左右対称な形状に構成されるが、非対称な形状であってもよい。
【0043】
図3A及びBに示すように、一対の低圧搾部16の横方向Yにおける距離は、周囲領域14の横方向Yにおける幅D2以下であることが好ましい。一対の低圧搾部16の横方向Yにおける距離は、本実施形態において、間隙領域13の横方向Yにおける最小幅D1に相当する。
【0044】
さらに、図3Bに示すように、一対の高圧搾部15の横方向Yにおける距離D3は、周囲領域14の横方向Yにおける幅D2以下であることが好ましい。距離D3は、一対の高圧搾部15の間の横方向Yに最も狭い部分における距離を意味する。これにより、低剛性部9の一部が高圧搾部15によって強く圧搾され、より剛性が高まる。したがって、この構成により、低剛性部9を起点として折れ曲がるような、低剛性部9の臀裂後方における起立変形をより確実に抑制することができる。
【0045】
高圧搾部15の横方向Yにおける距離D3は、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1.0mm以上であり、また、好ましくは11mm以下であり、より好ましくは6mm以下である。また、距離D3は、独立圧搾部12が低圧搾部16を有する場合には、周囲領域14の幅D2に対して、20%以上100%以下、特に30%以上95%以下であることが好ましい。
高圧搾部15の距離D3は、一対の高圧搾部15の間の最も狭い部分の距離を測定することにより求める。例えばナプキン1を水平に置き、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX-1000)により測定倍率を調整して上面を拡大することで、上記距離を測定する。
【0046】
[独立圧搾部の他の構成例]
図4に示すように、他の構成例として、一対の独立圧搾部12各々は、圧搾されていない非圧搾領域17と、非圧搾領域17の周囲に配置された圧搾領域18と、を含んでいてもよい。圧搾領域18は、例えば、非圧搾領域17の全体を取り囲むように配置される。
【0047】
非圧搾領域17は、表面シート2及び吸収体4に対し、熱エンボス加工、又は超音波シール等の圧搾加工がされていない領域である。これにより、非圧搾領域17における表面シート2は、圧搾領域18における表面シート2よりも厚み方向Z上方に位置する。つまり、非圧搾領域17は、圧搾領域18から厚み方向Z上方に盛り上がるように構成され、比較的柔らかい感触を有する。但し、非圧搾領域17では、圧搾領域18の圧搾加工に伴って、表面シート2及び吸収体4が厚み方向Zにわずかに圧縮されていてもよい。つまり、非圧搾領域17の上面は、本体Mにおける、独立圧搾部12及び本体圧搾溝6等の圧搾溝のいずれからも、XY平面上において例えば5mm以上離れた領域の上面と比較して、下方に位置していてもよい。
【0048】
非圧搾領域17の厚み方向Zから見た平面形状は、図4に示す例ではハート型であるが、これに限定されない。当該平面形状は、例えば、円形状、楕円形状、多角形状、滴状、ハート型、それらに類似する形状、その他の形状から選択される1又は2種以上を選択することができる。各独立圧搾部12における非圧搾領域17は、相互に離間した複数の非圧搾領域を含んでいてもよく、この場合には、各独立圧搾部12に配置された複数の非圧搾領域を一括して非圧搾領域17と称する。一対の非圧搾領域17は、例えば縦中心線CL(図1参照)に関して左右対称な形状に構成されるが、非対称な形状であってもよい。
【0049】
図4に示す例では、圧搾領域18が高圧搾部15と低圧搾部16とを含む。この例では、圧搾領域18の高圧搾部15は、例えばハート型の輪郭部分を形成する。
【0050】
独立圧搾部12に柔らかい感触となる非圧搾領域17を設けることで、独立圧搾部12全体が硬い感触となることが抑制される。したがって、このような独立圧搾部12により、着用者に対して硬すぎない良好な着用感を与えることができる。
【0051】
[低剛性部の構成例]
低剛性部9は、縦方向Xに延びる低坪量の溝を含んでいてもよい。このような溝は、図2に示すように、吸収性コア7の厚み方向Zの上面から下方に向かって形成されてもよいし、吸収性コア7の厚み方向Zの下面から上方に向かって形成されてもよい。
低剛性部9が低坪量の溝で構成されることで、当該溝を介してその両側に位置する吸収性コア7のブロック状部位が接続される。これにより、吸収性コア7の変形及び破壊等を抑制しつつ、低剛性部9に柔軟性を付与できる。
【0052】
なお、図2に示すように、吸収体4は、低剛性部9の横方向Y両側に配置された低坪量の縦溝部19を有していてもよい。さらに、吸収性コア7は、図示はしないが、横方向Yに延びる複数の横溝部を有していてもよい。吸収性コア7は、溝状の低剛性部9、縦溝部19及び横溝部によって、ブロック状に分割されていてもよい。
【0053】
[本実施形態の追加説明]
以下、本実施形態の説明を補足する。
【0054】
(独立圧搾部の配置例)
独立圧搾部12の前端部と本体圧搾溝6の後端部6bとの間の縦方向Xにおける距離は、独立圧搾部12を本体圧搾溝6から独立して配置しつつ、独立圧搾部12による起立抑制作用を効果的に得る観点から、好ましくは20mm以上、より好ましくは25mm以上であり、また、好ましくは45mm以下であり、より好ましくは40mm以下である。
独立圧搾部12の後端部と本体Mの後端部との間の縦方向Xにおける距離は、独立圧搾部12を臀裂の後方に配置しやすくする観点から、好ましくは15mm以上、より好ましくは20mm以上であり、また、好ましくは50mm以下であり、より好ましくは45mm以下である。
【0055】
(他の圧搾溝の構成)
図1に示すように、ナプキン1は、上述のように、本体圧搾溝6に加えて、後方領域M3に配置された線状の後方圧搾溝20をさらに有していてもよい。
後方圧搾溝20は、本体圧搾溝6と同様に、表面シート2及び吸収体4に形成された圧搾溝である。後方圧搾溝20は、本体圧搾溝6と独立圧搾部12の間に配置される。後方圧搾溝20は、横方向Yに延び後方に凸状であって、前端部20a及び後端部20bのいずれも低剛性部9上に配置されない。後方圧搾溝20は、縦中心線CLを挟んで本体Mの右側領域から左側領域まで延びる曲線状に構成される。
【0056】
後方圧搾溝20の前端部20aは、後方圧搾溝20において、縦方向Xにおける最前方に位置する部分である。前端部20aは、図1に示す例では、後方圧搾溝20の左右の端点20c,20dのうち、一方の端点20cとして構成される。図1に示す例では、前端部20aは、本体圧搾溝6から離間しているが、本体圧搾溝6に接続されていてもよい。また、前端部20aは、本体圧搾溝6の後端部6bよりも前方に位置していてもよい。
同様に、後方圧搾溝20の後端部20bは、後方圧搾溝20において、縦方向Xにおける最後方に位置する部分である。上述のように、後方圧搾溝20は、後方に凸状に構成されるため、後端部20bは、凸状部の先端として構成される。
【0057】
後方圧搾溝20は、より詳細には、前端部20aである端点20cから縦方向X外方に向かうベクトル成分及び横方向Y内方に向かうベクトル成分を含む方向へ延びる。さらに、後方圧搾溝20は、低剛性部9を跨いで後端部20bへ向かって延びる。そして、後方圧搾溝20は、後端部20bを境に向きを変え、縦方向X内方及び横方向Y外方へ向かうベクトル成分を含む方向へ延びる。図1に示す例において、後方圧搾溝20の前端部20aとは異なる端点20d側の部分は、渦巻き状に構成されている。
【0058】
見方を変えると、後方圧搾溝20の後端部20bを挟んだ右側部分及び左側部分は、それぞれ、後端部20bから各端点20c,20dに向かって、縦方向X内方のベクトル成分を含む。これにより、横方向Y両側から力が付加された場合、当該右側部分及び当該左側部分がそれぞれ当該力を受け止めて変形起点となるため、後端部20b上の領域を上方へ突出させる向きの力が作用する。この結果、ナプキン1では、後端部20bから離間している低剛性部9上での起立が阻害される。したがって、後方圧搾溝20が独立圧搾部12と協働し、臀裂後方における低剛性部9上での起立をより確実に抑制することができる。
【0059】
なお、図示はしないが、後方圧搾溝20は、低剛性部9を挟んで離間する途切れ部を有していてもよい。これによっても、後端部20bが低剛性部9から左右に偏って配置され得るため、低剛性部9上での起立が阻害される。
【0060】
(他の圧搾溝の構成)
図1に示すように、ナプキン1は、本体圧搾溝6及び後方圧搾溝20の他、本体圧搾溝6の環状構造の内側に配置された内側圧搾溝21をさらに備えていてもよい。内側圧搾溝21は、横方向Yに延び、図1に示す例では縦方向X外方に凸に構成される。内側圧搾溝21は複数配置されていてもよく、図1に示す例では、前方領域M1に1本、及び後方領域M3に2本配置されている。内側圧搾溝21の凸状部は、例えば低剛性部9上に配置される。このような内側圧搾溝21は、例えば、凸状部を挟んだ左右の部分がそれぞれ横方向Y両側からの力を受け止めて変形起点となり、低剛性部9の上方への起立を促すことができる。
【0061】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0062】
例えば、以上では、ナプキン1が一対の独立圧搾部12を備える例について説明したが、複数対の独立圧搾部12を備えていてもよい。この場合も、各独立圧搾部12が低剛性部9を塞がず、側縁9aを圧搾するように配置されることで、低剛性部9における起立変形を抑制しつつ、着用者に硬い感触を与えることを防止できる。
【0063】
以上の実施形態では、吸収性物品として生理用ナプキンの例を示したが、これに限定されない。本発明の吸収性物品は、例えば、尿取りパットやおりものシート、使い捨ておむつ等であってもよい。
【符号の説明】
【0064】
1…ナプキン(生理用ナプキン、吸収性物品)
2…表面シート
3…裏面シート
4…吸収体
6…本体圧搾溝
9…低剛性部
12…独立圧搾部
13…間隙領域
14…周囲領域
M…本体
M1…前方領域
M2…中間領域
M3…後方領域
図1
図2
図3
図4