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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-17
(45)【発行日】2024-05-27
(54)【発明の名称】処理装置、開閉機構およびリンク機構
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20240520BHJP
   H01L 21/205 20060101ALI20240520BHJP
【FI】
H01L21/302 101M
H01L21/205
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020079959
(22)【出願日】2020-04-30
(65)【公開番号】P2021174952
(43)【公開日】2021-11-01
【審査請求日】2023-02-02
(73)【特許権者】
【識別番号】511265154
【氏名又は名称】SPPテクノロジーズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100155608
【弁理士】
【氏名又は名称】大日方 崇
(72)【発明者】
【氏名】太田 和也
【審査官】原島 啓一
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-216163(JP,A)
【文献】特開2007-029843(JP,A)
【文献】特開2001-185534(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H01L 21/205
H01L 21/302
H01L 21/31
H01L 21/365
H01L 21/461
H01L 21/469
H01L 21/67-21/683
H01L 21/86
B01J 3/00-3/08
C23C 16/00-16/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理するチャンバ本体と、
前記チャンバ本体の上部を覆う蓋体と、
前記蓋体を前記チャンバ本体から開閉する開閉機構とを備え、
前記開閉機構は、
前記蓋体が前記チャンバ本体を覆う下降位置と、前記蓋体が前記チャンバ本体から上方に離れた上昇位置と、に前記蓋体を上下移動させる昇降機構と、
前記蓋体を水平方向の回転軸回りに回転可能に支持する回転機構と、
前記蓋体および前記回転機構を前記チャンバ本体に対して横方向にスライド可能に支持するスライド機構と、
前記回転機構に連結され、複数のジョイントと前記複数のジョイントを接続するリンクとを有し、前記回転機構のスライド移動に連動して前記蓋体を回転させるように前記回転機構を動作させるリンク機構と、を含む、処理装置。
【請求項2】
基板を処理するチャンバ本体と、
前記チャンバ本体の上部を覆う蓋体と、
前記蓋体を前記チャンバ本体から開閉する開閉機構とを備え、
前記開閉機構は、
前記蓋体が前記チャンバ本体を覆う下降位置と、前記蓋体が前記チャンバ本体から上方に離れた上昇位置と、に前記蓋体を上下移動させる昇降機構と、
前記蓋体を水平方向の回転軸回りに回転可能に支持する回転機構と、
前記蓋体および前記回転機構を前記チャンバ本体に対して横方向にスライド可能に支持するスライド機構と、
前記回転機構に連結され、前記回転機構のスライド移動に連動して前記蓋体を回転させるように前記回転機構を動作させるリンク機構と、を含み、
前記リンク機構は、前記蓋体のスライド方向の位置と回転量とが一対一で対応するように、前記回転機構のスライド移動に連動して前記回転機構を動作させる、処理装置。
【請求項3】
基板を処理するチャンバ本体と、
前記チャンバ本体の上部を覆う蓋体と、
前記蓋体を前記チャンバ本体から開閉する開閉機構とを備え、
前記開閉機構は、
前記蓋体が前記チャンバ本体を覆う下降位置と、前記蓋体が前記チャンバ本体から上方に離れた上昇位置と、に前記蓋体を上下移動させる昇降機構と、
前記蓋体を水平方向の回転軸回りに回転可能に支持する回転機構と、
前記蓋体および前記回転機構を前記チャンバ本体に対して横方向にスライド可能に支持するスライド機構と、
前記回転機構に連結され、前記回転機構のスライド移動に連動して前記蓋体を回転させるように前記回転機構を動作させるリンク機構と、を含み、
前記回転機構は、前記蓋体が取り付けられる取付部を有し、
前記回転軸と前記蓋体を含む回転部分の重心位置との間の第1距離が、前記回転軸と前記取付部との間の第2距離よりも小さい、処理装置。
【請求項4】
基板を処理するチャンバ本体と、
前記チャンバ本体の上部を覆う蓋体と、
前記蓋体を前記チャンバ本体から開閉する開閉機構とを備え、
前記開閉機構は、
前記蓋体が前記チャンバ本体を覆う下降位置と、前記蓋体が前記チャンバ本体から上方に離れた上昇位置と、に前記蓋体を上下移動させる昇降機構と、
前記蓋体を水平方向の回転軸回りに回転可能に支持する回転機構と、
前記蓋体および前記回転機構を前記チャンバ本体に対して横方向にスライド可能に支持するスライド機構と、
前記回転機構に連結され、前記回転機構のスライド移動に連動して前記蓋体を回転させるように前記回転機構を動作させるリンク機構と、を含み、
前記リンク機構は、前記回転機構の横方向へのスライド移動に連動して、回転するとともに上下に往復移動するように構成されたスライダクランク機構である、処理装置。
【請求項5】
前記回転機構は、前記回転軸が前記蓋体を含む回転部分の重心位置を通過するように設けられた回転軸部を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項6】
前記回転機構は、前記蓋体が取り付けられる取付部を有し、
前記回転軸と前記蓋体を含む回転部分の重心位置との間の第1距離が、前記回転軸と前記取付部との間の第2距離よりも小さい、請求項1、2または4に記載の処理装置。
【請求項7】
前記スライド機構は、前記蓋体が前記チャンバ本体の直上に位置する第1位置と、前記蓋体が前記チャンバ本体に対して横方向に退避した第2位置との間で、前記蓋体をスライド移動させ、
前記リンク機構は、前記蓋体が前記第1位置から前記第2位置に近付くに従って前記蓋体の回転量を増大させるように構成されている、請求項1~のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項8】
前記リンク機構は、前記回転機構の横方向へのスライド移動に連動して、回転するとともに上下に往復移動するように構成されたスライダクランク機構である、請求項1~のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項9】
前記スライド機構は、前記蓋体が前記チャンバ本体の直上に位置する第1位置と、前記蓋体が前記チャンバ本体に対して横方向に退避した第2位置との間で、前記蓋体をスライド移動させ、
前記スライド機構は、スライド方向に固定された第1部材と、前記第1部材に対して前記第1位置側へ突出する位置と前記第2位置側へ退避した位置とにスライド可能に前記蓋体に取り付けられた第2部材と、を含む、請求項1~のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項10】
前記上昇位置の前記蓋体がスライドおよび回転された状態で、前記蓋体を含む回転部分の下端部が前記チャンバ本体の上面よりも下方となる位置に配置される、請求項1~のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項11】
容器本体を覆うように設けられる蓋体を前記容器本体から開閉する開閉機構であって、
前記蓋体を水平方向の回転軸回りに回転可能に支持する回転機構と、
前記蓋体および前記回転機構を前記容器本体に対して横方向にスライド可能に支持するスライド機構と、
前記回転機構に連結され、複数のジョイントと前記複数のジョイントを接続するリンクとを有し、前記回転機構のスライド移動に連動して前記蓋体を回転させるように前記回転機構を動作させるリンク機構と、を備える、開閉機構。
【請求項12】
容器本体を覆うように設けられる蓋体を前記容器本体から開閉する開閉機構であって、
前記蓋体を水平方向の回転軸回りに回転可能に支持する回転機構と、
前記蓋体および前記回転機構を前記容器本体に対して横方向にスライド可能に支持するスライド機構と、
前記回転機構に連結され、前記回転機構のスライド移動に連動して前記蓋体を回転させるように前記回転機構を動作させるリンク機構と、を備え、
前記リンク機構は、前記蓋体のスライド方向の位置と回転量とが一対一で対応するように、前記回転機構のスライド移動に連動して前記回転機構を動作させる、開閉機構。
【請求項13】
固定体を覆うように設けられる移動体を前記固定体から着脱するリンク機構であって、
前記移動体を水平方向の回転軸回りに回転可能に支持する回転機構と、
前記移動体および前記回転機構を前記固定体に対して横方向にスライド可能に支持するスライド機構と、
前記回転機構に連結され、前記回転機構のスライド移動に連動して回転するとともに上下に往復移動することにより、前記移動体を回転させるように前記回転機構を動作させるスライダクランク機構と、を備える、リンク機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、処理装置、開閉機構およびリンク機構に関し、特に、蓋体(移動体)が開閉(着脱)される処理装置、開閉機構およびリンク機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、メンテナンス作業のために蓋体を開閉する処理装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、チャンバ本体と、チャンバ本体の上に開閉可能に設けられた蓋体と、蓋体を開閉する開閉装置とを備えた処理装置が開示されている。この処理装置の開閉装置は、蓋体がチャンバ本体に接触せずに垂直方向に回転可能な位置まで蓋体を上昇させる昇降機構と、蓋体を垂直方向に回転させる回転機構と、蓋体が垂直状態でチャンバ本体と重ならない位置まで蓋体をスライドさせるスライド機構と、を有する。昇降機構、回転機構およびスライド機構はそれぞれモータを有し、制御部により動作が制御される。
【0004】
処理装置のメンテナンスの際、まず、昇降機構により、チャンバ本体に接触せずに垂直方向に回転可能な位置まで蓋体が上昇される。この状態で、回転機構により、蓋体が1/4回転されて垂直な状態とされる。次に、スライド機構により蓋体がチャンバ本体から外れる位置までスライドされる。これにより、チャンバ本体の上方に蓋体が存在しない状態となってチャンバ本体の内部のメンテナンスが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第5595202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1では、蓋体をチャンバ本体から脱離させる際に、昇降機構によって、蓋体を回転させてもチャンバ本体に接触しない位置まで蓋体を上昇させる。このため、少なくとも回転機構による蓋体の回転半径よりも大きい距離だけ蓋体を移動させる必要がある。蓋体と一体で回転する付属物が蓋体に設けられている場合、蓋体を含む回転部分の回転半径は更に大きくなる。その結果、上記特許文献1では、蓋体の回転時の蓋体とチャンバ本体との接触を回避するために、蓋体の上方への移動量(すなわち、蓋体とチャンバ本体との上下方向の間隔)を大きく確保する必要があるという問題点がある。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、蓋体(移動体)を開閉(着脱)する際に、蓋体を回転させる場合でも、蓋体(移動体)の上方への移動量を抑制することが可能な処理装置、開閉機構およびリンク機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による処理装置は、基板を処理するチャンバ本体と、チャンバ本体の上部を覆う蓋体と、蓋体をチャンバ本体から開閉する開閉機構とを備え、開閉機構は、蓋体がチャンバ本体を覆う下降位置と、蓋体がチャンバ本体から上方に離れた上昇位置と、に蓋体を上下移動させる昇降機構と、蓋体を水平方向の回転軸回りに回転可能に支持する回転機構と、蓋体および回転機構をチャンバ本体に対して横方向にスライド可能に支持するスライド機構と、回転機構に連結され、複数のジョイントと複数のジョイントを接続するリンクとを有し、回転機構のスライド移動に連動して蓋体を回転させるように回転機構を動作させるリンク機構と、を含む。
【0009】
この発明の第1の局面による処理装置では、上記のように、上昇位置で蓋体を横方向にスライド移動させると、回転機構に連結されたリンク機構によって、蓋体がスライド移動に連動して回転する。これにより、蓋体をチャンバ本体から横方向に退避させながら蓋体を回転させることができる。つまり、単純にチャンバ本体の上方に停止した状態で蓋体を回転させる場合に蓋体の一部がチャンバ本体と接触する高さ位置でも、蓋体の横方向移動によって、回転する蓋体の一部をチャンバ本体から非接触となる側方位置へ逃がしつつ、蓋体を回転させることができる。この結果、蓋体を着脱する際に、蓋体を回転させる場合でも、蓋体の上方への移動量を抑制することができる。さらに、リンク機構によって蓋体がスライド移動と連動して回転するので、蓋体をスライド移動させた後に回転させる場合と異なり、蓋体をスライドさせるだけで容易かつ速やかに蓋体を回転させることができる。
この発明の第2の局面による処理装置は、基板を処理するチャンバ本体と、チャンバ本体の上部を覆う蓋体と、蓋体をチャンバ本体から開閉する開閉機構とを備え、開閉機構は、蓋体がチャンバ本体を覆う下降位置と、蓋体がチャンバ本体から上方に離れた上昇位置と、に蓋体を上下移動させる昇降機構と、蓋体を水平方向の回転軸回りに回転可能に支持する回転機構と、蓋体および回転機構をチャンバ本体に対して横方向にスライド可能に支持するスライド機構と、回転機構に連結され、回転機構のスライド移動に連動して蓋体を回転させるように回転機構を動作させるリンク機構と、を含み、リンク機構は、蓋体のスライド方向の位置と回転量とが一対一で対応するように、回転機構のスライド移動に連動して回転機構を動作させる。
この発明の第3の局面による処理装置は、基板を処理するチャンバ本体と、チャンバ本体の上部を覆う蓋体と、蓋体をチャンバ本体から開閉する開閉機構とを備え、開閉機構は、蓋体がチャンバ本体を覆う下降位置と、蓋体がチャンバ本体から上方に離れた上昇位置と、に蓋体を上下移動させる昇降機構と、蓋体を水平方向の回転軸回りに回転可能に支持する回転機構と、蓋体および回転機構をチャンバ本体に対して横方向にスライド可能に支持するスライド機構と、回転機構に連結され、回転機構のスライド移動に連動して蓋体を回転させるように回転機構を動作させるリンク機構と、を含み、回転機構は、蓋体が取り付けられる取付部を有し、回転軸と蓋体を含む回転部分の重心位置との間の第1距離が、回転軸と取付部との間の第2距離よりも小さい。
この発明の第4の局面による処理装置は、基板を処理するチャンバ本体と、チャンバ本体の上部を覆う蓋体と、蓋体をチャンバ本体から開閉する開閉機構とを備え、開閉機構は、蓋体がチャンバ本体を覆う下降位置と、蓋体がチャンバ本体から上方に離れた上昇位置と、に蓋体を上下移動させる昇降機構と、蓋体を水平方向の回転軸回りに回転可能に支持する回転機構と、蓋体および回転機構をチャンバ本体に対して横方向にスライド可能に支持するスライド機構と、回転機構に連結され、回転機構のスライド移動に連動して蓋体を回転させるように回転機構を動作させるリンク機構と、を含み、リンク機構は、回転機構の横方向へのスライド移動に連動して、回転するとともに上下に往復移動するように構成されたスライダクランク機構である。
【0010】
上記第1~第4の局面による処理装置において、好ましくは、回転機構は、回転軸が蓋体を含む回転部分の重心位置を通過するように設けられた回転軸部を有する。このように構成すれば、蓋体を回転軸回りに回転させる際の慣性モーメントやアンバランスを最小化できる。その結果、蓋体を容易に回転させることができる。
【0011】
上記第1、第2または第4の局面による処理装置において、好ましくは、回転機構は、蓋体が取り付けられる取付部を有し、回転軸と蓋体を含む回転部分の重心位置との間の第1距離が、回転軸と取付部との間の第2距離よりも小さい。これにより、重心位置が回転軸上にない場合でも、回転軸が重心位置に十分近付くので、蓋体を回転軸回りに回転させる際の慣性モーメントを効果的に低減できる。そのため、蓋体の回転を容易に行える。
【0012】
上記第1~第4の局面による処理装置において、好ましくは、スライド機構は、蓋体がチャンバ本体の直上に位置する第1位置と、蓋体がチャンバ本体に対して横方向に退避した第2位置との間で、蓋体をスライド移動させ、リンク機構は、蓋体が第1位置から第2位置に近付くに従って蓋体の回転量を増大させるように構成されている。なお、蓋体の回転量は、第1位置における蓋体を基準とした蓋体の回転角度である。これにより、スライド方向の特定の位置で急激に蓋体が回転するのではなく、蓋体のスライド移動に伴って徐々に蓋体を回転させることができる。その結果、蓋体を回転させるための負荷の急激な増大を抑制できる。
【0013】
上記第1~第3の局面による処理装置において、好ましくは、リンク機構は、回転機構の横方向へのスライド移動に連動して、回転するとともに上下に往復移動するように構成されたスライダクランク機構である。このように構成すれば、リンク機構が動作する方向を主として上下方向に向けることができるので、リンク機構が占めるスペースを蓋体の退避方向(スライド方向)に狭くすることができる。したがって、蓋体やチャンバ本体のメンテナンス作業時にリンク機構が邪魔になることを抑制できる。
【0014】
上記第1~第4の局面による処理装置において、好ましくは、スライド機構は、蓋体がチャンバ本体の直上に位置する第1位置と、蓋体がチャンバ本体に対して横方向に退避した第2位置との間で、蓋体をスライド移動させ、スライド機構は、スライド方向に固定された第1部材と、第1部材に対して第1位置側へ突出する位置と第2位置側へ退避した位置とにスライド可能に蓋体に取り付けられた第2部材と、を含む。このように構成すれば、第2部材を蓋体とともに第2位置側へ退避させることができる。これにより、退避状態での蓋体やチャンバ本体のメンテナンス作業時に、第1部材が第1位置付近で作業の邪魔になることが回避されるので、メンテナンス作業性を向上させることができる。
【0015】
上記第1~第4の局面による処理装置において、好ましくは、上昇位置の蓋体がスライドおよび回転された状態で、蓋体を含む回転部分の下端部がチャンバ本体の上面よりも下方となる位置に配置される。この構成による上昇位置では、仮に上昇位置の蓋体をその場で回転させた場合にチャンバ本体と接触することになる。これに対して、リンク機構によって蓋体のスライド移動と回転とを連動させる本発明によれば、回転部分の下端部をチャンバ本体に接触させることなく、チャンバ本体の上面よりも下方となる位置まで回転させることができる。したがって、昇降機構による蓋体の上方への移動量を効果的に抑制できる。
【0016】
この発明の第の局面による開閉機構は、容器本体を覆うように設けられる蓋体を容器本体から開閉する開閉機構であって、蓋体を水平方向の回転軸回りに回転可能に支持する回転機構と、蓋体および回転機構を容器本体に対して横方向にスライド可能に支持するスライド機構と、回転機構に連結され、複数のジョイントと複数のジョイントを接続するリンクとを有し、回転機構のスライド移動に連動して蓋体を回転させるように回転機構を動作させるリンク機構と、を備える。
【0017】
この発明の第の局面による開閉機構では、上記第1の局面と同様に、容器本体の上方に停止した状態で蓋体を回転させる場合に蓋体の一部が容器本体と接触する高さ位置でも、蓋体の横方向移動によって、回転する蓋体の一部を容器本体から非接触となる側方位置へ逃がしつつ、蓋体を回転させることができる。この結果、蓋体を着脱する際に、蓋体を回転させる場合でも、蓋体の上方への移動量を抑制することができる。さらに、リンク機構によって蓋体がスライド移動と連動して回転するので、蓋体をスライド移動させた後に回転させる場合と異なり、蓋体をスライドさせるだけで容易に蓋体を回転させることができる。
この発明の第6の局面による開閉機構は、容器本体を覆うように設けられる蓋体を容器本体から開閉する開閉機構であって、蓋体を水平方向の回転軸回りに回転可能に支持する回転機構と、蓋体および回転機構を容器本体に対して横方向にスライド可能に支持するスライド機構と、回転機構に連結され、回転機構のスライド移動に連動して蓋体を回転させるように回転機構を動作させるリンク機構と、を備え、リンク機構は、蓋体のスライド方向の位置と回転量とが一対一で対応するように、回転機構のスライド移動に連動して回転機構を動作させる。
【0018】
この発明の第の局面によるリンク機構は、固定体を覆うように設けられる移動体を固定体から着脱するリンク機構であって、移動体を水平方向の回転軸回りに回転可能に支持する回転機構と、移動体および回転機構を固定体に対して横方向にスライド可能に支持するスライド機構と、回転機構に連結され、回転機構のスライド移動に連動して回転するとともに上下に往復移動することにより、移動体を回転させるように回転機構を動作させるスライダクランク機構と、を備える。
【0019】
この発明の第の局面によるリンク機構では、上記第1の局面と同様に、固定体の上方に停止した状態で移動体を回転させる場合に移動体の一部が固定体と接触する高さ位置でも、移動体の横方向移動によって、回転する移動体の一部を固定体から非接触となる側方位置へ逃がしつつ、移動体を回転させることができる。この結果、移動体を着脱する際に、移動体を回転させる場合でも、移動体の上方への移動量を抑制することができる。さらに、スライダクランク機構によって移動体がスライド移動と連動して回転するので、移動体をスライド移動させた後に回転させる場合と異なり、移動体をスライドさせるだけで容易に移動体を回転させることができる。また、移動体を回転させるためにスライダクランク機構が動作する方向を主として上下方向に向けることができるので、スライダクランク機構が占めるスペースを移動体の退避方向である横方向(スライド方向)に狭くすることができる。したがって、スライダクランク機構を設ける場合でも、退避状態で固定体の上方領域周辺のスペースを大きく確保できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、上記のように、蓋体(移動体)を着脱する際に、蓋体を回転させる場合でも、蓋体(移動体)の上方への移動量を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】処理装置の模式的な斜視図である。
図2】蓋体をチャンバ本体に取り付けた状態の拡大側面図である。
図3】蓋体を第1位置でチャンバ本体から上昇させた状態の拡大側面図である。
図4】蓋体を第2位置へスライド移動させた状態の拡大側面図である。
図5】スライド機構、回転機構およびリンク機構を示した拡大側面図である。
図6】スライド機構、回転機構およびリンク機構を示した拡大斜視図である。
図7】回転部分の重心位置と回転機構の回転軸との位置関係を説明するための図である。
図8】第1位置におけるスライド機構、回転機構およびリンク機構を示した模式図である。
図9】回転機構が第1位置と第2位置との間にある状態を示した模式図である。
図10】第2位置におけるスライド機構、回転機構およびリンク機構を示した模式図である。
図11】スライダクランク機構の構造を説明するための模式図である。
図12】スライダクランク機構の構成例(変形例)を説明するための模式図である。
図13】変形例による回転部分の重心位置と回転機構の回転軸との位置関係を説明するための図である。
図14】変形例によるリンク機構の動作の流れを説明する図(A)~(C)である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
(処理装置の構成)
図1図12を参照して、本実施形態による処理装置100の構成について説明する。なお、処理装置100は、基板(図示せず)を搬送する搬送装置200に隣り合うように設けられている。また、処理装置100は、図示しない搬入出口を介して搬送装置200により搬送された基板を処理するように構成されている。
【0024】
図1に示すように、処理装置100は、チャンバ本体10を備えている。チャンバ本体10は、内部に略円筒状の空間11が形成されている。但し、空間11の形状は、矩形や多角形状であってもよい。チャンバ本体10は、内部の空間11において、基板を処理するように構成されている。また、チャンバ本体10の外形は、略直方体形状を有する。なお、チャンバ本体10は、特許請求の範囲の「容器本体」および「固定体」の一例である。
【0025】
また、処理装置100は、蓋体21を備えている。蓋体21は、チャンバ本体10の上方に配置されている。蓋体21は、チャンバ本体10の上部を覆うように設けられている。蓋体21は、チャンバ本体10の内部の空間11を密閉するように構成されている。また、蓋体21は、略円筒形状を有する。
【0026】
蓋体21の内部の空間には、基板を処理するための構造が設けられている。たとえば、処理装置100は、ドライエッチング装置であり、蓋体21の内部にはプラズマを発生させるプラズマ源が収容されている。また、蓋体21の後部には、電気回路を収容する収容部22が設けられている、収容部22には、たとえば高周波電源に接続された整合器が設けられている。整合器は、高周波電源とプラズマ源とのインピーダンス整合を行う。
【0027】
また、処理装置100は、開閉機構30を備えている。開閉機構30は、蓋体21をチャンバ本体10から開閉(着脱)するように構成されている。開閉機構30によって蓋体21がチャンバ本体10から取り外されることにより、チャンバ本体10の内部の空間11が開放される。図1は、開閉機構30によって蓋体21がチャンバ本体10の直上位置へ移動された状態を示している。
【0028】
開閉機構30は、主として、処理装置100のメンテナンス作業の際に用いられる。蓋体21がチャンバ本体10から取り外された状態で、チャンバ本体10の内部の空間11のメンテナンスや、蓋体21の内部の空間のメンテナンスなどが行われる。基板の処理時は、蓋体21がチャンバ本体10に取り付けられ空間11が密閉された状態とされる。
【0029】
本明細書では、便宜的に、水平方向のうち、処理装置100が搬送装置200に向かうY1方向を処理装置100の前方とし、Y1方向の反対となるY2方向を処理装置100の後方とし、前後方向をY方向とする。水平方向のうち、Y方向と直交する方向をX方向とする。X方向およびY方向と直交するZ方向が上下方向である。Y方向が、基板の搬入出方向である。メンテナンス作業は、作業者が処理装置100のX方向側からチャンバ本体10や蓋体21にアクセスすることにより実施される。
【0030】
(開閉機構の詳細な構成)
以下、開閉機構30の詳細な構成について説明する。
【0031】
図1に示すように、開閉機構30は、昇降機構40と、回転機構50と、スライド機構60と、リンク機構70と、を含む。開閉機構30は、1つの昇降機構40と、1つの回転機構50と、1つのスライド機構60と、1つのリンク機構70とから構成されるユニットを、一対(2つ)有する。開閉機構30は、蓋体21に対してX方向の両側に配置された一対のユニットにより、蓋体21をX方向両側から移動可能に支持している。一対のユニットの各昇降機構40は、チャンバ本体10が固定状態で設けられた処理装置100の本体部5に設置されている。一対のユニットは、蓋体21を中心にX方向に対称であるもの、構造は実質的に同一であるので、以下では、一方側のユニットについてのみ説明する。
【0032】
本実施形態では、開閉機構30は、作業者が手動で操作することにより動作する。つまり、開閉機構30(昇降機構40、回転機構50、スライド機構60、リンク機構70)には、電動モータなどの駆動源や駆動源の制御装置が設けられていない。
【0033】
〈昇降機構〉
昇降機構40は、蓋体21を上下移動させるように構成されている。昇降機構40は、蓋体21がチャンバ本体10を覆う下降位置Pz1(図2参照)と、蓋体21がチャンバ本体10から上方に離れた上昇位置Pz2(図3図4参照)と、に蓋体21を移動させることが可能に構成されている。昇降機構40は、スライド機構60および回転機構50を介して蓋体21を上下方向に移動可能に支持している。
【0034】
図3に示すように、昇降機構40は、直動機構によって構成される。昇降機構40は、上下方向のガイド柱41と、上下方向の駆動力を伝達するネジ軸42とを有する。ガイド柱41は、蓋体21の移動を案内する。ネジ軸42には、蓋体21と連結されたナット部43が取り付けられている。ネジ軸42の回転により、ナット部43が上下に移動する。
【0035】
昇降機構40は、手動の入力機構44を含む。図1の例では、入力機構44は、ハンドル44aの回転をネジ軸42の回転に変換する。なお、一対のユニットの入力機構44同士は、ハンドル44aの回転を伝達するための伝達軸によって連結されている。X方向の一方側のユニットに設けられたハンドル44aを回転させることで、両方のユニットの昇降機構40が動作する。なお、昇降機構40の駆動源は、電動モータや油圧でも良い。
【0036】
また、昇降機構40は、昇降機構40による昇降動作をアシストする付勢部材45を含む。付勢部材45は、上下方向に延びるとともに、下端部が処理装置100の本体部5(図1参照)に固定され、上端部がナット部43に連結されている。付勢部材45は、ナット部43を上方向に付勢するように設けられている。付勢部材45により、入力機構44を動かす(ネジ軸42を回転させる)際の作業者の負荷が軽減される。付勢部材45は、たとえばガススプリングにより構成されている。
【0037】
〈スライド機構〉
図1に示すように、スライド機構60は、重量物である蓋体21および収容部22を上下方向に支持する。また、スライド機構60は、蓋体21および回転機構50をチャンバ本体10に対して横方向にスライド可能に支持するように構成されている。横方向は、水平面内のどの方向でもよいが、本実施形態では、スライド機構60は、処理装置100の前後方向(Y方向)に蓋体21をスライドさせる。スライド機構60は、蓋体21を水平面内でスライドさせる。蓋体21の位置が横方向に変化すればよいので、スライド機構60は、蓋体21を水平方向から上方または下方に傾いた方向にスライドさせてもよい。
【0038】
スライド機構60は、蓋体21がチャンバ本体10の直上に位置する第1位置Py1(図3参照)と、蓋体21がチャンバ本体10に対して横方向に退避した第2位置Py2(図4参照)との間で、蓋体21をスライド移動させるように構成されている。
【0039】
図5に示すように、スライド機構60は、Y方向に固定されたスライド部材61と、スライド部材61に対してスライド可能に蓋体21に取り付けられたスライドレール62と、を含む。スライド部材61およびスライドレール62は、それぞれ、特許請求の範囲の「第1部材」および「第2部材」の一例である。スライド部材61は、スライドレール62に係合状態で回転するローラである。スライド部材61は、昇降機構40のナット部43に連結された支持部材63に取り付けられている。図5の例では、スライド部材61がY方向に沿って複数(4つ)並んで設けられている。支持部材63には、ナット部43が固定される接続部63aと、ガイド柱41のガイド溝41a内を転動する昇降用ローラ63bとが取り付けられている。昇降用ローラ63bとガイド柱41とによって、支持部材63(およびスライド部材61)は、Y方向に拘束されている(移動不能となっている)。
【0040】
スライドレール62は、支持部材63およびスライド部材61とX方向に向かい合う(図6参照)ように設けられている。スライドレール62は、Y方向に沿って直線状に延びる。スライドレール62はY方向に延びる凹溝62aを有し、凹溝62a内に4つのスライド部材61が係合状態で配置されている。スライドレール62は、4つのスライド部材61との係合によって、Z方向およびX方向に拘束され、Y方向に移動可能である。なお、スライドレール62を支持部材63に固定して、蓋体21に取り付けたスライド部材61をスライド可能に構成してもよい。
【0041】
スライド機構60は、スライド可能範囲を決める図示しない規制部材(ストッパー)を有する。第1位置Py1がY1方向側の移動端であり、第2位置Py2がY2方向側の移動端である。また、スライド機構60では、たとえばボールプランジャなどの図示しない係止部材により、第1位置Py1、第2位置Py2におけるスライドレール62の位置決めと仮固定とが行われる。
【0042】
〈回転機構〉
図1に示したように、回転機構50は、蓋体21に対してX方向に隣り合うように配置され、X方向外側から蓋体21に連結されている。蓋体21は、一対のユニットの各回転機構50によって、X方向両側から支持されている。回転機構50は、蓋体21を水平方向の回転軸RA(図5参照)回りに回転可能に支持するように構成されている。本実施形態では、回転軸RAはX方向の軸線である。回転機構50は、スライド機構60に支持されており、昇降機構40によってスライド機構60と一体的にZ方向に昇降し、スライドレール62と一体的にY方向にスライド移動される。
【0043】
図5に示すように、回転機構50は、回転軸部51を有する。回転機構50は、回転軸部51においてスライド機構60(スライドレール62側)に対して回転可能に連結されている。回転軸部51は、軸および軸受(ベアリング)を含む。回転機構50は、蓋体21が取り付けられる取付部52を有する。回転機構50が回転軸部51を中心に回転することによって、取付部52に固定された蓋体21が回転機構50と一体的に回転する。
【0044】
図6に示すように、取付部52は、回転軸部51とは異なる位置に設けられている。回転軸部51と取付部52とが回転板部53によりつながっている。取付部52および回転板部53は回転軸部51に対して一体的に回転する。
【0045】
図7に示すように、本実施形態では、回転軸部51は、回転軸RAが蓋体21を含む回転部分20の重心位置MGを通過するように設けられている。回転部分20とは、蓋体21と、蓋体21と一体的に回転する付属物とを含み、回転機構50によって回転される構造全体を意味する。回転部分20には、蓋体21の後部に設けられた収容部22が含まれる。回転軸RAの位置および重心位置MGは、数学的には一点に定まるが、実際上は公差などを考慮して、たとえば図7のように回転軸RAに沿う方向(X方向)から見て、回転軸部51の直径(外径)Daの範囲内に重心位置MGが収まっていれば、回転軸RAが重心位置MGを通過すると考えてよい。この場合でも、回転軸回りの慣性モーメントやアンバランスを十分に低減でき、蓋体21を回転させるときに必要な回転トルクは大差ないためである。
【0046】
回転機構50は、蓋体21を、略1/4回転(約90度回転)させるように構成されている。すなわち、回転機構50は、蓋体21(蓋体21の下面)が水平面に沿う第1姿勢(図3参照)と、蓋体21が垂直面(XZ平面)に沿う第2姿勢(図4参照)と、の間で蓋体21を回動させることが可能である。
【0047】
なお、図7に示したように、蓋体21は、下側の第1部分21aと、上側の第2部分21bとに分離可能に構成されている。回転機構50の取付部52は、蓋体21のうち上側の第2部分21bに接続されている。開閉機構30は、第1部分21aと第2部分21bとが結合された状態では、蓋体21の全体を開閉させる。開閉機構30は、第1部分21aと第2部分21bとが分離可能な状態では、第2部分21bを第1部分21aから分離させて開閉させる。これにより、第2部分21bのメンテナンス作業を容易に行える。
【0048】
〈リンク機構〉
図6に示すように、リンク機構70は、複数のジョイントと、複数のジョイントを接続するリンクとによって所望の動作を行うように構成された機構である。リンク機構70は、回転機構50に連結されている。リンク機構70は、回転機構50のスライド移動に連動して蓋体21を回転させるように回転機構50を動作させる。リンク機構70は、回転機構50のスライド移動に伴ってリンク機構70自体が回転し、この回転によって回転機構50の取付部52を回転軸RA回りに回転させる。
【0049】
リンク機構70は、蓋体21が第1位置Py1(図8参照)にあるとき、回転機構50を介して蓋体21を水平な第1姿勢にし、蓋体21が第2位置Py2(図10参照)にあるとき、回転機構50を介して蓋体21を垂直な第2姿勢にするように構成されている。
【0050】
図8図10に示すように、リンク機構70は、蓋体21が第1位置Py1から第2位置Py2に近付くに従って蓋体21の回転量θを増大させる。第1姿勢と第2姿勢との間の回転量は90度である。つまり、第1位置Py1における第1姿勢の蓋体21を回転量θ=0度とした場合に、第2位置Py2に近付くほど回転量θがθ=90度に近付く。回転量θは、第2位置Py2に向けて単調増加する。リンク機構70は、蓋体21が第2位置Py2から第1位置Py1に移動する場合、逆の経路で蓋体21の回転量θを単調減少させる。リンク機構70は、蓋体21(すなわち、回転機構50)のスライド方向(Y方向)の位置と回転量とを一対一で対応させるように構成されている。
【0051】
リンク機構70は、回転機構50の横方向へのスライド移動に連動して、回転するとともに上下に往復移動するように構成されたスライダクランク機構である。
【0052】
具体的には、図8に示すように、リンク機構70は、上下方向に延びるとともにスライド方向に固定されたスライダガイド部71と、スライダガイド部71に沿って往復動作するスライダ部72と、一端が回転機構50と連結され、他端がスライダ部72に回動可能に連結されたリンク部73とを含む。
【0053】
スライダガイド部71は、スライド機構60の支持部材63(図5参照)に固定されている。スライダガイド部71は、上下方向に直線状に延びるガイドロッドである。スライダガイド部71は、ガイドレールまたはガイド溝、スリットなどでもよい。
【0054】
スライダ部72は、スライダガイド部71に対して摺動可能に取り付けられている。スライダ部72(図5参照)は、ガイドロッドが挿通されたガイドブッシュ(筒状部材)である。スライダ部72は、スライダガイド部71に対してZ方向に移動可能で、スライダガイド部71に対してX方向およびY方向には移動不能である。リンク機構70が動作する過程で、スライダ部72はスライダガイド部71に沿ってZ方向に往復移動する。
【0055】
リンク部73は、回転機構50と一体的に回転するように回転機構50に連結されている。具体的には、リンク部73は、回転機構50の回転軸部51と取付部52とを繋ぐ回転板部53に設けられている。リンク部73は、一端73a側が回転板部53および回転軸部51を介してスライド機構60(スライドレール62側)に対して回転可能に接続し、L字状に屈曲し、他端73b側がスライダ部72まで延びている。リンク部73は、他端73b部において回転軸74を介してスライダ部72に接続している。
【0056】
図8図10は、リンク機構70の動作の過程を示している。図8図10では、蓋体21の姿勢を説明するため、便宜的に、取付部52に取り付けられた蓋体21を点線の矩形枠によって模式的に図示している。
【0057】
図8に示すように、第1位置Py1では、蓋体21が第1姿勢に保持され、リンク機構70のスライダ部72は上死点(ストロークの上限位置)に位置する。
【0058】
蓋体21が第2位置Py2へ向けてY2方向へ移動されると、リンク部73の一端73a側がY2方向へ動かされる。リンク部73の他端73b側のスライダ部72はY方向に移動しないので、リンク部73がスライダ部72を下方向に押し下げつつ回転軸74回りに回転される。図9に示すように、第1位置Py1と第2位置Py2との間の第3位置で、リンク機構70のスライダ部72は下死点(ストロークの下限位置)に位置し、このとき蓋体21は斜めに回転された状態となる。図9および図10では、蓋体21の回転途中の状態を二点鎖線で示している。
【0059】
蓋体21が中間位置を越えてY2方向へ移動されると、リンク部73の一端73a側がさらにY2方向へ動かされる。これにより、リンク部73がスライダ部72を上方向に引き上げつつ回転軸74回りに回転される。図10に示すように、蓋体21が第2位置Py2に到達すると、リンク機構70が90度回転され、リンク機構70のスライダ部72は上死点に戻る。
【0060】
このようなリンク機構70の構成は、いわゆる両スライダクランク連鎖機構に相当する。図11に模式図で示すように、構造上、リンク機構70は、リンク部73の一端73a側に、回転機構50(回転軸部51)により構成される第1ジョイントと、スライド機構60により構成されるY方向の第1スライダとを有する。そして、リンク機構70は、リンク部73の他端73b側に、回転軸74により構成される第2ジョイントと、スライダ部72により構成される第2スライダとを有する。リンク部73と回転機構50とが連結されることにより、第1スライダの移動に連動して第1ジョイント(回転機構50)およびこれに取り付けられた蓋体21が回転する。リンク機構70は、このような構造を有していればよく、たとえばリンク部73の形状等は任意である。図11において、ハッチングを付した部分は、第2スライダ(スライダ部72)が下死点に達する第3位置である。
【0061】
図11の例では、第1位置Py1でリンク部73が45度に傾斜しており、第3位置で蓋体21が45度回転する。第1位置Py1と第3位置との間の蓋体21の移動距離と、第2位置Py2と第3位置との間の蓋体21の移動距離とは、等しい。第3位置は、第1位置Py1と第2位置Py2との中点になる。図12の場合、第1位置Py1でリンク部73が30度に傾斜しており、第3位置では蓋体21が60度回転する。第3位置は、第1位置Py1よりも第2位置Py2側に近い位置となる。リンク機構70は、このような構成であってもよい。
【0062】
(回転部分と固定部分との位置関係)
以上の構成を有する開閉機構30では、図3に示したように、昇降機構40は、下降位置Pz1と上昇位置Pz2との間の距離D11だけ蓋体21を移動させる。本実施形態では、距離D11は、回転部分20のY2方向端部と回転軸RAとの間のY方向距離D12よりも小さい。上昇位置Pz2は、仮にチャンバ本体10の直上(第1位置Py1)で蓋体21を回転させると、回転部分20がチャンバ本体10と接触する高さ位置である。図3の例では、上昇位置Pz2で蓋体21をそのまま回転させた場合、蓋体21の後部に設けられた収容部22がチャンバ本体10と接触する位置にある。
【0063】
図4に示したように、スライド機構60は、第1位置Py1と第2位置Py2との間で、蓋体21をスライド距離D13だけ移動させる。スライド機構60のスライド距離D13は、距離D11(図3参照)よりも大きい。
【0064】
本実施形態では、上昇位置Pz2の蓋体21がスライドおよび回転された状態(第2位置Py2かつ第2姿勢の状態)で、回転部分20の下端部20aがチャンバ本体10の上面10aよりも下方となる位置に配置される。第2姿勢における回転部分20の下端部20aは、収容部22の後部側面である。このように、昇降機構40による上方移動の距離D11が小さくても、回転部分20がチャンバ本体10に接触することなく、蓋体21を第2姿勢まで回転させることが可能である。
【0065】
また、蓋体21が第2姿勢で第2位置Py2(図4参照)にあるとき、蓋体21のY1方向端部21cは、チャンバ本体10のY2方向端部よりもY2方向に位置する。このため、チャンバ本体10の直上空間から蓋体21の全体がY2方向へ退避する。
【0066】
また、図3および図4に示したように、スライドレール62は、第1位置Py1(図3参照)ではY方向位置がチャンバ本体10の上方まで第1位置Py1側(Y1方向側)へ突出する位置と、第2位置Py2側(Y2方向側)へ退避した位置とにスライドする。
【0067】
ここで、図1に示したように、メンテナンス時には、チャンバ本体10の直上が作業者の作業空間となるが、作業空間のX方向側が作業者のアクセス経路となる。そのため、第1位置Py1におけるスライドレール62は、作業者のアクセス経路上に位置することになる。これに対して、図4のように第2位置Py2におけるスライドレール62は、作業者のアクセス経路上からY2方向に退避する。
【0068】
また、図10に示すように、蓋体21が第2位置Py2にある状態で、リンク機構70が、スライド方向においてスライドレール62の第1位置Py1側の端部よりも第2位置Py2側に配置されている。このため、リンク機構70がメンテナンス作業の邪魔になることはない。リンク機構70が、第2位置Py2のスライドレール62よりも第1位置Py1側に配置されていてもよい。
【0069】
(開閉機構の動作)
次に、開閉機構30の動作を説明する。開閉機構30により蓋体21をチャンバ本体10から取り外す場合、まず、昇降機構40により蓋体21が下降位置Pz1(図2参照)から上昇位置Pz2(図3参照)までZ1方向へ移動される。作業者が入力機構44のハンドル44aを操作(回転)させることにより、蓋体21および収容部22、スライド機構60、回転機構50、リンク機構70が上方移動する。蓋体21のY方向位置は、第1位置Py1のままである。蓋体21は、第1姿勢(回転量θ=0度)を維持する。
【0070】
次に、蓋体21が、スライド機構60により第1位置Py1(図3参照)から第2位置Py2(図4参照)までY2方向にスライド移動される。作業者が蓋体21の図示しない把持部を把持して第2位置Py2へ向けて押すことにより、蓋体21がY2方向に移動する。蓋体21の回転を円滑にするため、作業者は、蓋体21のうち、回転軸部51よりも上方位置を、ややZ1方向に向けて斜めに押すことが好ましい。蓋体21および収容部22、スライドレール62、回転機構50、リンク部73が、Y2方向に移動する。
【0071】
蓋体21(回転機構50)のスライド移動に連動して、リンク機構70が回転機構50を回転させる(図8図10参照)。蓋体21および収容部22がY2方向に退避しながら回転するので、回転部分20(収容部22)がチャンバ本体10に対して非接触状態を維持しながら、移動軌跡Trに沿ってチャンバ本体10のY2方向側の側方へ入り込むように回転する。蓋体21が第2位置Py2に到達する時、蓋体21が垂直方向に向く第2姿勢(回転量θ=90度)になる。
【0072】
これにより、蓋体21がチャンバ本体10の直上領域から退避するとともに垂直方向を向いた第2姿勢(図4参照)とされる。作業者は、チャンバ本体10の内部や、蓋体21の内部のメンテナンス作業を行う。退避させた蓋体21を閉じる(チャンバ本体10に取り付ける)場合、上記した手順が逆に実行されるだけであるので、説明を省略する。
【0073】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0074】
本実施形態の処理装置100(開閉機構、リンク機構)では、上記のように、上昇位置で蓋体21(移動体)を横方向にスライド移動させると、回転機構50に連結されたリンク機構70によって、蓋体21がスライド移動に連動して回転する。これにより、蓋体21をチャンバ本体10(容器本体、固定体)から横方向に退避させながら蓋体21を回転させることができる。つまり、単純にチャンバ本体10の上方に停止した状態で蓋体21を回転させる場合に蓋体21の一部がチャンバ本体10と接触する高さ位置でも、蓋体21の横方向移動によって、回転する蓋体21の一部をチャンバ本体10から非接触となる側方位置へ逃がしつつ、蓋体21を回転させることができる。この結果、蓋体21(移動体)を開閉(着脱)する際に、蓋体21を回転させる場合でも、蓋体21の上方への移動量を抑制することができる。さらに、リンク機構70によって蓋体21がスライド移動と連動して回転するので、蓋体21をスライド移動させた後に回転させる場合と異なり、蓋体21をスライドさせるだけで容易に蓋体21を回転させることができる。
【0075】
また、本実施形態では、上記のように、回転機構50は、蓋体21を含む回転部分20の重心位置MGを通過する回転軸RA上に設けられた回転軸部51を有する。これにより、蓋体21を回転軸RA回りに回転させる際の慣性モーメントやアンバランスを最小化できる。その結果、蓋体21を容易に回転させることができる。
【0076】
また、本実施形態では、上記のように、リンク機構70は、蓋体21が第1位置Py1から第2位置Py2に近付くに従って蓋体21の回転量(角度)θを増大させるように構成されている。これにより、蓋体21のスライド移動に伴って徐々に蓋体21を回転させることができる。その結果、蓋体21を回転させるための負荷の急激な増大を抑制できる。
【0077】
また、本実施形態では、上記のように、リンク機構70は、回転機構50の横方向へのスライド移動に連動して、回転するとともに上下に往復移動するように構成されたスライダクランク機構である。これにより、リンク機構70が動作する方向を主として上下方向に向けることができるので、リンク機構70が占めるスペースを蓋体21の退避方向(スライド方向)に狭くすることができる。したがって、蓋体21やチャンバ本体10のメンテナンス作業時にリンク機構70が邪魔になることを抑制できる。
【0078】
また、本実施形態では、上記のように、スライド機構60は、スライド方向に固定されたスライド部材61と、スライド部材61に対して第1位置Py1側へ突出する位置と第2位置Py2側へ退避した位置とにスライド可能に蓋体21に取り付けられたスライドレール62と、を含む。これにより、蓋体21を第1位置Py1から第2位置Py2へスライドさせた時に、スライドレール62を蓋体21とともに第2位置Py2側へ退避させることができる。これにより、退避状態での蓋体21やチャンバ本体10のメンテナンス作業時に、スライドレール62が第1位置Py1付近で作業の邪魔になることが回避されるので、メンテナンス作業性を向上させることができる。
【0079】
また、本実施形態では、上記のように、上昇位置の蓋体21がスライドおよび回転された状態で、蓋体21を含む回転部分20の下端部20aがチャンバ本体10の上面10aよりも下方となる位置に配置される。これにより、回転部分20の下端部20aをチャンバ本体10に接触させることなく、チャンバ本体10の上面10aよりも下方となる位置まで回転させることができる。したがって、昇降機構40による蓋体21の上方への移動量を効果的に抑制できる。
【0080】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0081】
たとえば、上記実施形態では、回転機構50が、蓋体21を含む回転部分20の重心位置MGを通過する回転軸RA上に設けられた回転軸部51を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、回転軸部51が、回転部分20の重心位置MG付近を通過する回転軸RA上に設けられていてもよい。
【0082】
図13に示す変形例では、回転軸部51は、回転軸RAが蓋体21を含む回転部分20の重心位置MG付近を通過するように設けられている。図13に示す変形例では、回転軸RAが重心位置MGの上方の近傍位置に配置されている。回転軸RAと重心位置MGとの距離は小さいほど好ましい。
【0083】
これにより、蓋体21を回転軸RA回りに回転させる際の慣性モーメントを低減できる。その結果、たとえばモータなどの駆動源を用いて蓋体21を回転させなくても、作業者が手動で蓋体21を容易に回転させることができる。
【0084】
また、この変形例では、回転軸RAと重心位置MGとの距離の所定範囲として、回転軸RAと回転部分20の重心位置MGとの間の第1距離D1が、回転軸RAと取付部52との間の第2距離D2よりも小さい。これにより、重心位置MGが回転軸RA上にない場合でも、回転軸RAが重心位置MGに十分近付くので、蓋体21の回転を容易に行える。
【0085】
また、上記実施形態では、回転機構50が、回転軸部51とは異なる位置に、蓋体21が取り付けられる取付部52を有している例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、蓋体21が、回転機構50の回転軸部51に直接取り付けられていてもよい。つまり、回転軸部51と取付部52とが同じ位置(同軸)に設けられてもよい。
【0086】
また、上記実施形態では、蓋体21が第1位置Py1から第2位置Py2に近付くに従って蓋体21の回転量θを増大させるようにリンク機構70を構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1位置Py1と第2位置Py2との間の所定位置に到達した時に蓋体21を回転させるようにリンク機構70を構成してもよい。
【0087】
また、上記実施形態では、蓋体21が1/4回転(90度回転)される例を示したが、本発明はこれに限られない。蓋体21は、90度以外の角度に回転されてもよい。たとえば蓋体21は、75度以上180度以下の範囲の所定角度まで回転されてもよい。なお、蓋体21が回転される所定角度は、誤差を考慮して所定角度±5度程度の範囲でありうる。
【0088】
また、上記実施形態では、リンク機構70がスライダクランク機構である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、リンク機構70がスライダクランク機構以外の構造のリンク機構であってもよい。たとえば、リンク部73の他端73bにスライダ部72およびスライダガイド部71を設ける代わりに、リンク部73の他端73bは回転軸74を介して固定部分に連結され、リンク部73自体が伸縮可能な伸縮機構を備えていてもよい。
【0089】
また、上記実施形態では、リンク機構70のスライダ部72が、スライダガイド部71に沿って上下方向に直線移動する例を示したが、本発明はこれに限られない。スライダガイド部が、オーバル(長円)軌道、楕円軌道、または円軌道で構成されてもよい。
【0090】
また、上記実施形態では、上昇位置の蓋体21がスライドおよび回転された状態で、回転部分20の下端部20aがチャンバ本体10の上面10aよりも下方となる位置に配置される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、回転部分20の下端部20aがチャンバ本体10の上面10aと同じ高さ位置かまたは上方に配置されてもよい。
【0091】
また、上記実施形態では、蓋体21に収容部22を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、蓋体21に収容部22を設けなくてもよい。また、収容部22は、蓋体21の後部ではなく上部など蓋体21の別の位置に設けられてもよい。収容部22以外の付属物が蓋体21に設けられていてもよい。
【0092】
また、上記実施形態では、スライド機構60が蓋体21を手動でスライドさせる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。スライド機構60が、電動モータなどの駆動源により蓋体21を電動でスライド移動させる構成であってもよい。
【0093】
また、上記実施形態では、処理装置100の蓋体21の開閉機構30の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明の開閉機構は、蓋体と容器本体とを備えた構造における蓋体の開閉に適用可能であり、処理装置100以外の蓋体の開閉に適用されてもよい。
【0094】
また、上記実施形態では、処理装置100の蓋体21の開閉機構30に用いられるリンク機構70の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明のリンク機構は、蓋体と容器本体とに限られず、固定体と固定体を覆う移動体とを備えた構造における移動体の着脱に適用可能であり、蓋体以外の他の移動体の開閉機構に適用されてもよい。
【0095】
上記実施形態では、リンク機構70は、常時回転軸74およびスライダ部72を介して非回転側である支持部材63に取り付けられたスライダガイド部71に連結されるリンク部73を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば図14(A)(B)(C)に示すように、リンク機構70は、第1位置Py1において固定部80と非接触であり、スライド機構60により回転機構50がスライドすると、リンク部73の他端が固定部80に接触(連結)するリンク機構であってもよい。リンク機構70は、固定部80によってリンク部73のスライド移動が係止されることにより、さらに第2位置Py2側へスライドされるとリンク部73の一端側に接続した回転機構50を動作させる。このリンク機構は、回転とスライドとの2自由度を有するジョイントを備えるリンク機構である。
【符号の説明】
【0096】
10:チャンバ本体(容器本体、固定体)、10a:上面、20:回転部分、20a:下端部、21:蓋体(移動体)、30:開閉機構、50:回転機構、51:回転軸部、52:取付部、60:スライド機構、61:スライド部材(第1部材)、62:スライドレール(第2部材)、70:リンク機構、100:処理装置、D1:第1距離、D2:第2距離、MG:重心位置、Py1:第1位置、Py2:第2位置、Pz1:下降位置、Pz2:上昇位置、RA:回転軸、θ:回転量
図1
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