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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-17
(45)【発行日】2024-05-27
(54)【発明の名称】レコメンド装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/9535 20190101AFI20240520BHJP
   G06F 16/9537 20190101ALI20240520BHJP
   H04L 67/02 20220101ALI20240520BHJP
   H04N 21/258 20110101ALI20240520BHJP
   H04N 21/482 20110101ALI20240520BHJP
【FI】
G06F16/9535
G06F16/9537
H04L67/02
H04N21/258
H04N21/482
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021524874
(86)(22)【出願日】2020-06-03
(86)【国際出願番号】 JP2020021901
(87)【国際公開番号】W WO2020246496
(87)【国際公開日】2020-12-10
【審査請求日】2023-04-07
(31)【優先権主張番号】P 2019105334
(32)【優先日】2019-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【弁理士】
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【弁理士】
【氏名又は名称】深石 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100183438
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 泰史
(72)【発明者】
【氏名】山路 大樹
(72)【発明者】
【氏名】勝丸 徳浩
(72)【発明者】
【氏名】福田 俊介
(72)【発明者】
【氏名】山田 直治
【審査官】甲斐 哲雄
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2003/056829(WO,A1)
【文献】特開2016-177536(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
H04L 67/00-67/75
H04N 21/00-21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項4】
前記ユーザの状況には、ユーザの居場所、行動、及び移動状態の少なくともいずれかが含まれている、請求項1~3のいずれか一項記載のレコメンド装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、ユーザにコンテンツを推薦するレコメンド装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザの現在の状況を取得しユーザの現在の状況に応じたコンテンツを推薦(配信)するレコメンド装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-262369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、特許文献1に記載されたレコメンド装置では、状況が発生する度に状況に応じたコンテンツを配信している。状況が発生する度にコンテンツを配信することにより配信数を増やすことができるが、無駄な配信(ユーザにとって煩わしい配信)が増えてしまい、クリック率が低下することが問題となる。一方で、クリック率を向上させるために、例えばクリックされる確率が高いことがわかっている所定の状況でのみ配信を行う等した場合には、目標配信数が達成されないことが問題となる。このように、従来、クリック率の向上及び配信数の増加を両立することが困難であった。
【0005】
本発明の一態様は上記実情に鑑みてなされたものであり、クリック率の向上及び配信数の増加を両立することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るレコメンド装置は、各時間帯におけるユーザの状況の発生確率に応じて、各時間帯の各状況におけるコンテンツの配信数の期待値を導出する配信数導出部と、各時間帯の各状況におけるコンテンツのクリックのされやすさに応じて、時間帯及び状況毎のコンテンツの確率スコアを導出するスコア導出部と、確率スコアが所定の閾値以上の時間帯、状況、及びコンテンツの組み合わせを抽出し、該組み合わせに係るコンテンツを、レコメンド情報として決定するレコメンド情報決定部と、レコメンド情報決定部によって抽出された組み合わせが示す情報に基づき、レコメンド情報を配信する配信部と、を備え、レコメンド情報決定部は、抽出した一又は複数の組み合わせに含まれる時間帯及び状況に応じた期待値の合算値が所定の目標配信数に到達するように、閾値の値を調整する。
【0007】
本発明の一態様に係るレコメンド装置では、各時間帯における各状況の発生確率に応じてコンテンツの配信数の期待値が導出されている。また、各時間帯の各状況におけるコンテンツのクリックのされやすさに応じてコンテンツの確率スコアが導出されている。そして、本レコメンド装置では、確率スコアが所定の閾値以上の時間帯、状況、コンテンツの組み合わせが抽出されて、該組み合わせに係るコンテンツがレコメンド情報とされる。このように、確率スコアが閾値以上の組み合わせのコンテンツのみがレコメンド情報とされることによって、レコメンドするコンテンツのクリック率を担保することができる。また、本レコメンド装置では、閾値を上回るとして抽出された組み合わせに係る期待値の合算値が所定の目標配信数に到達するように閾値が調整されるため、配信されるコンテンツの数を担保することができる。以上のように、本発明の一態様に係るレコメンド装置によれば、クリック率の向上及び配信数の増加を両立することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、クリック率の向上及び配信数の増加を両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る情報配信サーバの機能構成を示す図である。
図2】処理に係る各種テーブルを示す図である。
図3】確率スコアの閾値設定について説明する図である。
図4】配信期間に応じた確率スコアの閾値設定について説明する図である。
図5】情報配信サーバが実行する処理を示すフローチャートである。
図6】情報配信サーバのハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
【0011】
図1は、本実施形態に係る情報配信サーバ10の機能構成を示す図である。情報配信サーバ10は、ユーザの閲覧履歴(コンテンツのクリック履歴)に基づきユーザの嗜好を推定し、各ユーザの嗜好に沿ったコンテンツをユーザに推薦する(すなわち、ユーザの携帯端末100に配信する)レコメンド装置である。情報配信サーバ10は、ユーザの状況毎の閲覧履歴を考慮して、ユーザの状況に応じたコンテンツを推薦する。ユーザの状況とは、例えば、ユーザの居場所、行動、及び移動状態の少なくともいずれかを含む情報である。本実施形態では、ユーザの状況とはユーザの居場所であるとして説明する。このようなユーザの居場所に係る情報は、例えばユーザの携帯端末100の位置情報から取得される。情報配信サーバ10は、より詳細には、ユーザの状況の発生確率から導かれるコンテンツの配信数の期待値を考慮して、期待値の合算値が所定の目標配信数に到達すると共に、ユーザの状況に応じてクリックされやすいコンテンツが配信対象となるように、ユーザに推薦するコンテンツを決定する(詳細は後述)。
【0012】
図1に示されるように、レコメンドシステム1は、情報配信サーバ10と、携帯端末100とを含んで構成されている。携帯端末100は、通信機能を有した通信端末であり、例えばスマートフォン、タブレット型端末、PC等である。携帯端末100は、情報配信サーバ10と通信可能に構成されている。携帯端末100は、コンテンツの利用履歴を携帯端末100に送信する機能と、測位した位置情報を送信する機能と、情報配信サーバ10からレコメンド対象のコンテンツの配信を受ける機能と、該コンテンツを表示する機能と、を少なくとも有している。コンテンツの利用履歴には、例えばコンテンツを特定する情報と、コンテンツを利用した日時を示す情報とが含まれている。携帯端末100は、例えば所定の時間間隔で定期的に情報配信サーバ10に位置情報を送信する。なお、図1においては携帯端末100が1台のみ図示されているが、実際には各ユーザ分、複数台の携帯端末がレコメンドシステム1に含まれている。
【0013】
図1に示されるように、情報配信サーバ10は、情報取得部11と、コンテンツ利用履歴格納部12と、状況推定部13(配信数導出部)と、状況履歴格納部14と、スコア導出部15と、スコア情報格納部16と、配信対象決定部17(レコメンド情報決定部)と、配信部18と、を備えている。
【0014】
情報取得部11は、携帯端末100から情報を取得(受信)する機能である。情報取得部11は、携帯端末100において実行されたコンテンツの利用履歴を、携帯端末100から取得する。情報取得部11は、コンテンツの利用履歴を、携帯端末100において実行される度に取得してもよいし、所定の時間間隔でまとめて取得してもよい。情報取得部11は、取得したコンテンツの利用履歴をコンテンツ利用履歴格納部12に格納する。また、情報取得部11は、携帯端末100の位置情報を携帯端末100から取得する。情報取得部11は、例えば、携帯端末100の位置情報を所定の時間間隔で定期的に取得する。情報取得部11が取得する位置情報には、携帯端末100において測位された複数の時間帯の位置情報が含まれていてもよい。情報取得部11は、取得した携帯端末100の位置情報を状況推定部13に入力する。
【0015】
コンテンツ利用履歴格納部12は、情報取得部11によって格納されたコンテンツの利用履歴を記憶する。コンテンツの利用履歴は、例えば、コンテンツを実行した携帯端末100のユーザを特定するユーザID、コンテンツが実行された時間帯、実行されたコンテンツのジャンル、実行されたコンテンツを特定するコンテンツID等を含む情報である。コンテンツのジャンルとは、コンテンツのカテゴリを示す情報であり、例えばコンテンツが映像である場合であれば、ドラマ、バラエティー、映画等の情報である。
【0016】
状況推定部13は、情報取得部11によって入力された携帯端末100の位置情報に基づき、該位置情報に係るユーザ(携帯端末100のユーザ)の状況を推定する。状況推定部13は、例えば、取得した位置情報が、ユーザ毎に予め設定されている特定のユーザの居場所の位置情報と一致(又は近似)する場合に、ユーザの状況が、一致したユーザの居場所に存在した状態であった、と推定する。予め設定されている特定のユーザの居場所とは、例えば自宅、会社、学校等の定期的に存在する場所である。また、状況推定部13は、取得した位置情報が、予め設定されている特定のユーザの居場所ではない場合に、ユーザの状況が、外(特定のユーザの居場所以外)に存在した状態であったと推定してもよい。状況推定部13は、推定したユーザの状況を状況履歴格納部14に格納する。
【0017】
また、状況推定部13は、各時間帯におけるユーザの状況の発生確率に応じて、各時間帯の各状況におけるコンテンツの配信数の期待値を導出する。すなわち、状況推定部13は、状況履歴格納部14を参照して、ユーザ毎に、同一の時間帯における各状況の発生確率を導出する。そして、状況推定部13は、発生確率が高い状況ほど、コンテンツを配信することができる可能性が高いとして、配信数の期待値を大きくする。状況推定部13は、ユーザ毎に導出した、各時間帯の状況毎のコンテンツ配信の期待値を状況履歴格納部14に格納する。
【0018】
状況履歴格納部14は、状況推定部13によって格納されたユーザの状況を記憶する。具体的には、状況履歴格納部14は、例えば、ユーザID、ユーザの状況(ユーザの居場所)、及び時間帯が対応付けられた情報を記憶している。また、状況履歴格納部14は、状況推定部13によって格納された、各時間帯の状況毎のコンテンツ配信の期待値を記憶している。具体的には、状況履歴格納部14は、図2(c)に示される、ユーザID、ユーザの状況(ユーザの居場所)、時間帯、及び発生確率に応じたコンテンツ配信の期待値が対応付けられた、状況発生確率テーブルを記憶している。
【0019】
スコア導出部15は、各時間帯の各状況におけるコンテンツのクリックのされやすさに応じて、時間帯及び状況毎のコンテンツの確率スコアを導出する。このような確率スコアは、ユーザ毎に導出されてもよいし、属性が類似するユーザ単位に導出されてもよいし、全ユーザ共通で導出されてもよい。また、コンテンツの確率スコアとは、コンテンツ単位の確率スコアであってもよいし、コンテンツのジャンル単位の確率スコアであってもよい。以下では、確率スコアはユーザ毎に、ジャンル単位で導出されるとして説明する。スコア導出部15は、まず、コンテンツ利用履歴格納部12から、確率スコアを導出するユーザのコンテンツの利用履歴(コンテンツ毎の利用回数)を取得する。そして、スコア導出部15は、コンテンツの利用履歴に示された各コンテンツの実行時間帯(日時)に対応するユーザの状況(各状況の発生回数)を、状況履歴格納部14から取得する。さらに、スコア導出部15は、配信部18によって本ユーザの携帯端末100に配信されたコンテンツの配信履歴(いつどのコンテンツが配信されたかを示す情報)を取得する。これにより、スコア導出部15は、確率スコアを導出するユーザについて、時間帯及び状況毎に、各ジャンルのクリック率を導出することができる。スコア導出部15は、当該クリック率に応じて、時間帯及び状況毎のジャンルの確率スコアを導出する。確率スコアは、高いほどクリックされやすいことを示している。なお、スコア導出部15は、ジャンル単位で確率スコアを導出するに際して、状況の発生回数が少ないコンテンツについてはスコア導出における重みを小さくしてもよい。スコア導出部15は、導出した確率スコアを含む情報をスコア情報格納部16に格納する。
【0020】
スコア情報格納部16は、スコア導出部15によって導出された確率スコアを含む情報を記憶する。具体的には、スコア情報格納部16は、図2(b)に示される、ユーザID、ユーザの状況、時間帯、ジャンル、及び確率スコアが対応付けられた、レコメンドテーブルを記憶している。
【0021】
配信対象決定部17は、確率スコアが所定の閾値以上の時間帯、状況、及びコンテンツ(詳細にはコンテンツに係るジャンル)の組み合わせを抽出し、該組み合わせに係るジャンルのコンテンツを、配信対象(レコメンド情報)として決定する。配信対象決定部17は、抽出した一又は複数の組み合わせに含まれる時間帯及び状況に応じた、コンテンツ配信の期待値(図2(c)参照)の合算値が所定の目標配信数に到達するように、閾値の値を調整する。具体的には、配信対象決定部17は、閾値として所定の初期値を設定する第1処理と、期待値の合算値が目標配信数に到達しているか否かを判定する第2処理と、第2処理において到達していると判定されるまで閾値を徐々に低くする第3処理と、を実行する。
【0022】
いま、閾値の初期値として、図2(a)に示されるように、80%が設定されるとする。図2(a)は、初期値を与える依頼テーブルを示している。なお、依頼テーブルにおいては、図2(a)に示されるように、配信対象となりうるコンテンツのジャンルが指定されていてもよい。また、スコア情報格納部16において図2(b)に示されるレコメンドテーブルが記憶されており、状況履歴格納部14において図2(c)に示される状況発生確率テーブルが記憶されているとする。また、目標配信数が0.8に設定されているとする。この場合、配信対象決定部17は、まず、図2(b)に示されるレコメンドテーブルを参照し、確率スコアが、依頼テーブルにおいて与えられた初期値(80%)以上の組み合わせとして、「状況:外、時間帯:12時、ジャンル:ドラマ、確率スコア:80%」の組み合わせを抽出する(図2(b)参照)。そして、配信対象決定部17は、図2(c)に示される状況発生確率テーブルを参照し、抽出した組み合わせの状況及び時間帯(すなわち、状況:外、時間帯:12時)に応じた、コンテンツ配信の期待値(0.3)を抽出する。いま、期待値の合算値(0.3)が目標配信数(0.8)よりも小さいため、配信対象決定部17は、初期値とされている閾値の値を低くする。配信対象決定部17は、閾値を所定値(例えば10%)だけ低くする。
【0023】
配信対象決定部17は、確率スコアが、再設定した閾値(70%)以上の組み合わせとして、「状況:会社、時間帯:9時、ジャンル:ドラマ、確率スコア:70%」の組み合わせを新たに抽出する(図2(b)参照)。そして、配信対象決定部17は、図2(c)に示される状況発生確率テーブルを参照し、新たに抽出した組み合わせの状況及び時間帯(すなわち、状況:会社、時間帯:9時)に応じた、コンテンツ配信の期待値(0.1)を抽出する。いま、期待値の合算値(0.3+0.1=0.4)が目標配信数(0.8)よりも小さいため、配信対象決定部17は、閾値の値を更に所定値(例えば10%)だけ低くし、60%とする。配信対象決定部17は、確率スコアが、再設定した閾値(60%)以上の組み合わせとして、「状況:自宅、時間帯:18時、ジャンル:ドラマ、確率スコア:60%」の組み合わせを新たに抽出する(図2(b)参照)。そして、配信対象決定部17は、図2(c)に示される状況発生確率テーブルを参照し、新たに抽出した組み合わせの状況及び時間帯(すなわち、状況:自宅、時間帯:18時)に応じた、コンテンツ配信の期待値(0.4)を抽出する。いま、期待値の合算値(0.3+0.1+0.4=0.8)が目標配信数(0.8)に到達しているので、配信対象決定部17は、閾値の調整を終了し、ここまでに抽出した各組み合わせに係るコンテンツを配信対象に決定する。配信対象決定部17は、抽出した組み合わせが示す情報を配信部18に出力する。
【0024】
また、配信対象決定部17は、期待値の合算値が目標配信数を大きく上回っている場合には、閾値の値を調整(高く)する。すなわち、配信対象決定部17は、合算値が所定の上限配信数以下であるか否かを判定する第4処理と、第4処理において上限配信数以下であると判定されるまで閾値を徐々に高くする第5処理と、を実行する。例えば、目標配信数が0.4に設定されており、上限配信数が0.7に設定されているとする。いま、閾値が60%である場合に、図2(b)に示されるレコメンドテーブルが参照されると、配信対象決定部17は、図2(b)に示される3つの組み合わせ全てを抽出する。この場合、配信対象決定部17は、図2(c)に示される状況発生確率テーブルを参照し、抽出した組み合わせの状況及び時間帯に応じた、コンテンツ配信の期待値(0.3+0.1+0.4=0.8)を抽出する。いま、期待値の合算値(0.8)が上限配信数よりも大きいため、配信対象決定部17は、閾値の値を所定値だけ高くする。例えば、閾値が70%とされると、期待値の合算値が0.4となり、上限配信数以下且つ目標配信するに到達するので、配信対象決定部17は、閾値の調整を終了し、閾値70%で抽出したコンテンツを配信対象に決定する。なお、配信対象決定部17は、期待値の合算値が目標配信数を上回っている場合に、閾値の値を調整(高く)してもよい。すなわち、配信対象決定部17は、目標配信数を、上述した上限配信数とみなして、合算値が目標配信数以下であるか否かを判定する処理(上述した第4処理に相当)と、目標配信数以下であると判定されるまで閾値を徐々に高くする処理(上述した第5処理に相当)と、を実行してもよい。
【0025】
このように、配信対象決定部17は、目標配信数に到達することに加えて、配信数が多くなりすぎない(上限配信数を上回らない)ように配信対象を決定する。図3は、確率スコアの閾値設定について説明する図である。図3においては、横軸に配信数、縦軸に閾値が示されている。確率スコアの閾値設定では、例えば二分探索を行うことにより、目標配信数に到達すると共に配信数が多くなりすぎない閾値が設定される。図3に示される例では、目標配信数に到達するように徐々に閾値を低くしていき、3回目に設定された閾値において配信数が目標配信数及び上限配信数を上回り、閾値が高くなるように4回目に設定された閾値において目標配信数に到達すると共に上限配信数を超えない配信数となったことを示している。
【0026】
また、配信対象決定部17は、配信期間における時期に応じて、設定する閾値を変更してもよい。閾値を高くすることによって、配信される状況はクリック率が高い状況に限定される。そのため、配信対象決定部17は、全配信期間の中で時期が早い(配信日数が浅い)場合には閾値を高くして配信数よりもクリック率を重視すると共に、配信最終日に近づくにつれて目標配信数が達成できるように閾値を低くしてクリック率よりも配信数を重視してもよい。なお、各日の目標配信数は、全期間における目標配信数/配信期間における残りの日数で決まる。図4は、配信期間に応じた確率スコアの閾値設定について説明する図である。図4においては、横軸に日数、縦軸に閾値が示されている。図4に示される例において、例えば配信期間全体での目標配信数が10000件、配信日数は5日であったとする。そして、1日目に設定した閾値に基づく配信数の実績が1000件であったとすると、2日目の目標配信数は、(10000-1000)/(5-1)=2250件となる。単純に全体の目標配信数を日数で割ると、1日の目標配信数は2000件であることから、2日目の目標配信数が2250件になったということは1日目に配信数が少なかった(目標配信数よりも少なかった)ことを示している。この場合、配信対象決定部17は、1日目よりも多めに配信する必要があるので、1日目よりも閾値を低く設定する。このように、実績値を考慮しながら、目標配信数を達成できるように、配信期間中において閾値の変更が行われる。なお、配信日数が浅い段階(初日等)においては、配信数が1日の目標配信数を超えることがないように、閾値調整が厳格に行われることが好ましい。このことにより、全体の目標配信数を達成するために十分に期間がある段階(配信日数が浅い段階)においては配信するコンテンツを絞って高いクリック率を実現することができる。そして、配信期間の終盤においては閾値を低くして全体の目標配信数を達成することを重視してもよい。
【0027】
また、配信対象決定部17は、ユーザの未来の状況の遷移確率を算出し、今後遷移する可能性が高い状況を考慮して、配信対象を決定してもよい。配信対象決定部17は、例えば、状況履歴格納部14を参照してユーザの現在の状況を取得すると共に、状況履歴を考慮して、現在の状況からユーザが遷移する可能性がある未来の状況の遷移確率を算出する。そして、状況履歴格納部14は、単に確率スコアが高い組み合わせを抽出するのではなく、現在の状況を考慮してユーザが遷移する可能性が高い状況に係る組み合わせが抽出されやすくなるように、配信対象を決定してもよい。
【0028】
配信部18は、配信対象決定部17によって抽出された組み合わせが示す情報に基づき、レコメンド情報を配信する。すなわち、配信部18は、配信対象決定部17によって抽出された各組み合わせのユーザに対して、各組み合わせの時間帯及び状況において、各組み合わせのジャンルのコンテンツを配信する。配信部18は、例えば抽出された組み合わせの時間において、状況履歴格納部14から配信対象ユーザの最新の状況を取得し、時間及び状況の条件が成立していれば、対応するコンテンツを当該ユーザの携帯端末100に配信する。なお、配信部18は、例えば、抽出された組み合わせの時間において、配信対象ユーザの状況を取得することなく、組み合わせに係る状況であると推定して、対応するコンテンツを配信してもよい。
【0029】
次に、情報配信サーバ10が実行する処理について、図5に示されるフローチャートを用いて説明する。
【0030】
図5に示されるように、情報配信サーバ10では、状況推定部13が、各時間帯におけるユーザの状況の発生確率に応じて、各時間帯の各状況におけるコンテンツの配信数の期待値を導出する(ステップS1)。すなわち、状況推定部13は、状況履歴格納部14を参照して、ユーザ毎に、同一の時間帯における各状況の発生確率を導出する。そして、状況推定部13は、発生確率が高い状況ほど、コンテンツを配信することができる可能性が高いとして、配信数の期待値を大きくする。
【0031】
つづいて、スコア導出部15は、各時間帯の各状況におけるコンテンツのクリックのされやすさに応じて、時間帯及び状況毎のコンテンツの確率スコアを導出する(ステップS2)。
【0032】
つづいて、配信対象決定部17は、確率スコアが所定の閾値以上の時間帯、状況、及びコンテンツ(詳細にはコンテンツに係るジャンル)の組み合わせを抽出し、該組み合わせに係るジャンルのコンテンツを、配信対象候補とする(ステップS3)。
【0033】
つづいて、配信対象決定部17は、上述した配信候補に係る配信数の期待値が所定値以上である(目標配信数に到達している)か否かを判定する(ステップS4)。ステップS4において目標配信数に到達していないと判定された場合には、配信対象決定部17は、閾値を低くして(ステップS5)、再度ステップS3の処理を行う。ステップS4において目標配信数に到達していると判定されるまでは、ステップS5、ステップS3、及びステップS4の処理が繰り返し行われる。
【0034】
ステップS4において目標配信数に到達していると判定された場合には、配信対象決定部17は、各配信対象候補を配信コンテンツに決定する(ステップS6)。そして、配信部18は、配信対象決定部17によって抽出された組み合わせが示す情報に基づき、レコメンド情報を配信する(ステップS7)。すなわち、配信部18は、配信対象決定部17によって抽出された各組み合わせのユーザに対して、各組み合わせの時間帯及び状況において、各組み合わせのジャンルのコンテンツを配信する。
【0035】
次に、本実施形態に係る情報配信サーバ10の作用効果について説明する。
【0036】
本実施形態に係る情報配信サーバ10は、各時間帯におけるユーザの状況の発生確率に応じて、各時間帯の各状況におけるコンテンツの配信数の期待値を導出する状況推定部13と、各時間帯の各状況におけるコンテンツのクリックのされやすさに応じて、時間帯及び状況毎のコンテンツの確率スコアを導出するスコア導出部15と、確率スコアが所定の閾値以上の時間帯、状況、及びコンテンツの組み合わせを抽出し、該組み合わせに係るコンテンツを、配信対象として決定する配信対象決定部17と、配信対象決定部17によって抽出された組み合わせが示す情報に基づき、配信対象を配信する配信部18と、を備え、配信対象決定部17は、抽出した一又は複数の組み合わせに含まれる時間帯及び状況に応じた期待値の合算値が所定の目標配信数に到達するように、閾値の値を調整する。
【0037】
本実施形態に係る情報配信サーバ10では、各時間帯における各状況の発生確率に応じてコンテンツの配信数の期待値が導出されている。また、各時間帯の各状況におけるコンテンツのクリックのされやすさに応じてコンテンツの確率スコアが導出されている。そして、情報配信サーバ10では、確率スコアが所定の閾値以上の時間帯、状況、コンテンツの組み合わせが抽出されて、該組み合わせに係るコンテンツが配信対象とされる。このように、確率スコアが閾値以上の組み合わせのコンテンツのみが配信対象とされることによって、レコメンドするコンテンツのクリック率を担保することができる。また、情報配信サーバ10では、閾値を上回るとして抽出された組み合わせに係る期待値の合算値が所定の目標配信数に到達するように閾値が調整されるため、配信されるコンテンツの数を担保することができる。以上のように、情報配信サーバ10によれば、クリック率の向上及び配信数の増加を両立することができる。そして、上述したように、確率スコアが閾値以上の組み合わせのコンテンツのみを配信対象とすることによって、処理量を抑制することができるため、CPU等の処理部における処理負荷を軽減するという技術的効果も併せて奏する。
【0038】
上述した情報配信サーバ10において、配信対象決定部17は、閾値として所定の初期値を設定する第1処理と、合算値が目標配信数に到達しているか否かを判定する第2処理と、第2処理において到達していると判定されるまで閾値を徐々に低くする第3処理と、を実行する。このような構成によれば、例えば閾値の初期値を高く設定して、配信対象とされるコンテンツのクリック率に係る条件を高くしながら、目標配信数の条件もクリアするように、クリック率に係る条件(閾値)を徐々に低くすることができる。閾値を徐々に低くすることによって、目標配信数を達成するためにコンテンツのクリック率が大きく下がることを抑制し、クリック率の向上及び配信数の増加をより確実に両立することができる。
【0039】
上述した情報配信サーバ10において、配信対象決定部17は、合算値が所定の上限配信数以下であるか否かを判定する第4処理と、第4処理において上限配信数以下であると判定されるまで閾値を徐々に高くする第5処理と、を実行する。このような構成によれば、配信数が必要以上に多くなった場合に、よりクリック率が高いコンテンツのみが配信されるように配信数を調整し、無駄な配信(クリックされない配信)が行われることを抑制することができる。
【0040】
上述したユーザの状況には、ユーザの居場所、行動、及び移動状態の少なくともいずれかが含まれている。これにより、より状況に応じたコンテンツを配信することができる。
【0041】
最後に、情報配信サーバ10のハードウェア構成について、図6を参照して説明する。上述の情報配信サーバ10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0042】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。情報配信サーバ10のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0043】
情報配信サーバ10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0044】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、情報配信サーバ10の配信対象決定部17等の制御機能はプロセッサ1001で実現されてもよい。
【0045】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、情報配信サーバ10の配信対象決定部17等の制御機能は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0046】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0047】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0048】
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
【0049】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0050】
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0051】
また、情報配信サーバ10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0052】
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0053】
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broad-band)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-Wide Band)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0054】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0055】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0056】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0057】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0058】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0059】
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0060】
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0061】
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0062】
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。
【0063】
ユーザ端末は、当業者によって、移動通信端末、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0064】
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
【0065】
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0066】
本明細書で「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した場合においては、その要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1および第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0067】
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0068】
本明細書において、文脈または技術的に明らかに1つのみしか存在しない装置である場合以外は、複数の装置をも含むものとする。
【0069】
本開示の全体において、文脈から明らかに単数を示したものではなければ、複数のものを含むものとする。
【符号の説明】
【0070】
10…情報配信サーバ(レコメンド装置)、13…状況推定部(配信数導出部)、15…スコア導出部、17…配信対象決定部(レコメンド情報決定部)、18…配信部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6