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特許7490672PWM信号を生成するための方法、およびPWM信号を生成するための回路
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-17
(45)【発行日】2024-05-27
(54)【発明の名称】PWM信号を生成するための方法、およびPWM信号を生成するための回路
(51)【国際特許分類】
   H03K 7/08 20060101AFI20240520BHJP
   G09G 3/32 20160101ALI20240520BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20240520BHJP
【FI】
H03K7/08 A
G09G3/32 A
G09G3/20 623H
G09G3/20 641A
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2021566115
(86)(22)【出願日】2020-04-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-15
(86)【国際出願番号】 EP2020061616
(87)【国際公開番号】W WO2020225006
(87)【国際公開日】2020-11-12
【審査請求日】2021-12-03
(31)【優先権主張番号】102019111805.0
(32)【優先日】2019-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】599133716
【氏名又は名称】エイエムエス-オスラム インターナショナル ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】ams-OSRAM International GmbH
【住所又は居所原語表記】Leibnizstrasse 4, D-93055 Regensburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ゼル
(72)【発明者】
【氏名】マークス ケスラー
(72)【発明者】
【氏名】イェンス リヒター
【審査官】竹内 亨
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0268761(US,A1)
【文献】特開2005-304017(JP,A)
【文献】特開平07-154214(JP,A)
【文献】特表2018-519539(JP,A)
【文献】特開平08-062581(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03K 7/00-7/10
G09G 3/32
G09G 3/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路(1)を用いてPWM信号(501)を生成するための方法であって、
当該回路(1)は、
それぞれ1つの入力部(11i)および出力部(12i)を有する複数のクロック制御されるレジスタユニット(10i)を有するシフトレジスタ(10)と、
前記レジスタユニット(10i)の前記出力部(12i)をそれぞれ企図された論理値にセットするように構成された書き込みユニット(20)と、
クロック信号(500)を出力するように構成されたクロック発生器(30)と
を含み、
前記複数のレジスタユニット(10i)が直列に接続されていて、これにより、前記複数のレジスタユニット(10i)のうちの1つのレジスタユニット(10i)の出力部におけるそれぞれ1つの論理値が、それぞれ後続するレジスタユニット(10i)の入力部(11i)に印加されるようになっており、
a)前記書き込みユニット(20)により、前記レジスタユニット(10i)の前記出力部(12i)がそれぞれ事前規定された論理値にセットされ、かつ
b)前記複数のレジスタユニット(10i)が前記クロック信号(500)によって一緒に動作させられ、
前記レジスタユニット(10i)は、それぞれのクロックにより、前記入力部(11i)のそれぞれの論理値を前記出力部(12i)において引き継ぎ、
前記クロック信号(500)は、周期的であり、
1サイクル(50)内で、複数の連続するクロック(5)の持続時間が延長され、
前記シフトレジスタ(10)は、出力コンタクト(12)においてPWM信号(501)を出力し、前記PWM信号(501)は、前記複数のレジスタユニット(10i)においてセットされた複数の論理値の時系列シーケンスであり、前記PWM信号(501)は、前記クロック信号(500)の1クロック(5)の持続時間で、前記複数の論理値の各々をとり、
前記出力コンタクト(12)と第1のレジスタユニット(101)の出力部(121)との間に保持ユニット(40)が結合されており、
前記保持ユニット(40)は、第1の状態(41)では、前記出力コンタクト(12)を、前記第1のレジスタユニット(101)の前記出力部(121)において出力された論理値にセットし、
前記保持ユニット(40)は、第2の状態(42)では、前記出力コンタクト(12)の論理値を規定し、
前記保持ユニット(40)は、前記ステップa)の間には前記第2の状態にあり、
前記出力コンタクト(12)の前記論理値は、前記ステップa)の間、保持ユニット(40)によって、前記ステップa)の開始直前に前記出力部(121)において前記第1のレジスタユニット(101)から出力された値に保持されるように構成されており、
前記保持ユニット(40)は、前記ステップb)の間には前記第1の状態にある、
方法。
【請求項2】
1サイクル(50)の前記クロック(5)の数は、前記レジスタユニット(10i)の数に相当する、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記方法ステップa)とb)とが交互に繰り返される、
請求項記載の方法。
【請求項4】
前記複数のレジスタユニット(10i)には、前記出力コンタクト(12)から出発して昇順の序数が割り当てられており、
最小の序数を有するレジスタユニット(10i)の出力部(12i)は、最大の序数を有するレジスタユニット(10i)の入力部(11i)に結合されており、
前記方法ステップa)の2回の実施の間に、前記方法ステップb)が複数回のサイクル(50)の持続時間にわたって実施される、
請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記方法ステップa)において、前記複数のレジスタユニット(10i)の前記出力部が前記書き込みユニット(20)によって並列に、事前規定された論理値にセットされる、
請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記方法ステップa)において、前記複数のレジスタユニット(10i)の前記出力部が前記書き込みユニット(20)によって直列に、事前規定された論理値にセットされる、
請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
発光装置(60)を動作させるための方法であって、
当該発光装置(60)は、
請求項1から6までのいずれか1項に従って動作させられる回路(1)と、
前記PWM信号(501)によって前記回路(1)の前記出力コンタクト(12)において駆動される発光コンポーネント(6)と
を含み、
方法ステップa)において事前規定される論理値によって、前記PWM信号(501)のデューティ比が事前規定され、
前記デューティ比により、前記発光コンポーネント(6)によって放出される放射の強度が設定される、
方法。
【請求項8】
表示デバイス(600)を動作させるための方法であって、
当該表示デバイス(600)は、それぞれ請求項7記載の方法によって動作させられる複数の発光装置(60)を含み、
前記発光コンポーネント(6)は、それぞれ前記表示デバイス(600)の画素の一部であり、
複数の回路(1)が、1つの共通のクロック信号(500)によって動作させられる、
方法。
【請求項9】
各サイクル(50)内で、複数の連続するクロック(5)の持続時間が2倍になる、請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記レジスタユニット(10i)は、RSフリップフロップまたはDフリップフロップとして構成されている、請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記保持ユニット(40)は、状態制御可能な双安定マルチバイブレータを備える、請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記レジスタユニット(10i)の1つだけが、セットコンタクト(134)およびリセットコンタクト(144)を含み、当該セットコンタクト(134)およびリセットコンタクト(144)によって、入力部(114)の値とは関係なく、出力部(124)の論理値を事前規定することができる、請求項6記載の方法。
【請求項13】
書き込みユニット(20)は、1つのマルチプレクサ(21)のみからなり、該マルチプレクサは(21)は、2つの連続するレジスタユニット(10i)の間に配置される、請求項6記載の方法。
【請求項14】
前記発光装置は、スイッチング可能な電流源として実装されているスイッチング可能なドライバ(70)を備え、前記発光コンポーネント(6)は、前記スイッチング可能なドライバ(70)を介して回路(1)の出力コンタクト(12)に結合されている、請求項7記載の方法。
【請求項15】
PWM信号(501)を生成するための回路(1)であって、
当該回路(1)は、
それぞれ1つの入力部(11i)および出力部(12i)を有する複数のクロック制御されるレジスタユニット(10i)を有するシフトレジスタ(10)と、
前記レジスタユニット(10i)の前記出力部をそれぞれ企図された論理値にセットするように構成された書き込みユニット(20)と、
前記複数のレジスタユニット(10i)を1つの共通のクロック信号(500)によって動作させるように構成されたクロック発生器(30)と
を含み、
前記複数のレジスタユニット(10i)が直列に接続されていて、これにより、前記複数のレジスタユニット(10i)の複数の出力部のうちの1つの出力部におけるそれぞれ1つの論理値が、それぞれ後続するレジスタユニット(10i)の入力部(11i)に印加されるようになっており、
前記複数のレジスタユニット(10i)は、それぞれのクロックにより、各自の入力部に印加された論理値を各自の出力部において引き継ぐようにそれぞれ構成されており、
前記シフトレジスタ(10)は、出力コンタクト(12)においてPWM信号(501)を出力するように構成されており、前記PWM信号(501)は、前記複数のレジスタユニット(10i)においてセットされた複数の論理値の時系列シーケンスであり、前記PWM信号(501)は、前記クロック信号(500)の1クロック(5)の持続時間で、前記複数の論理値の各々をとり、
前記クロック信号(500)は、周期的であり、1サイクル(50)内で、複数の連続するクロック(5)の持続時間が延長され、
前記クロック信号は、サイクル(50)毎に同一であり、
前記出力コンタクト(12)と第1のレジスタユニット(101)の出力部(121)との間に保持ユニット(40)が結合されており、
前記保持ユニット(40)は、第1の状態(41)では、前記出力コンタクト(12)を、前記第1のレジスタユニット(101)の前記出力部(121)において出力された論理値にセットし、
前記保持ユニット(40)は、第2の状態(42)では、前記出力コンタクト(12)の論理値を規定し、
前記保持ユニット(40)は、前記ステップa)の間には前記第2の状態にあり、
前記出力コンタクト(12)の前記論理値は、前記ステップa)の間、保持ユニット(40)によって、前記ステップa)の開始直前に前記出力部(121)において前記第1のレジスタユニット(101)から出力された値に保持されるように構成されており、
前記保持ユニット(40)は、前記ステップb)の間には前記第1の状態にある、
回路(1)。
【請求項16】
前記出力コンタクト(12)と前記シフトレジスタ(10)との間に保持ユニット(40)が接続されており、
前記保持ユニット(40)は、第1の状態(41)では、前記出力コンタクト(12)を、前記シフトレジスタ(10)によって出力された論理値にセットし、
前記保持ユニット(40)は、第2の状態(42)では、前記出力コンタクト(12)の論理値を事前規定する、
請求項15記載の回路(1)。
【請求項17】
前記複数のレジスタユニット(10i)には、前記出力コンタクト(12)から出発して昇順の序数が割り当てられており、
最小の序数を有するレジスタユニット(10i)の出力部(12i)は、最大の序数を有するレジスタユニット(10i)の入力部(11i)に結合されている、
請求項15または16記載の回路(1)。
【請求項18】
請求項15から17までのいずれか1項記載の回路(1)と、発光コンポーネント(6)とを含む、発光装置(60)であって、
前記発光コンポーネント(6)は、前記回路(1)の前記PWM信号(501)によって駆動可能であり、
前記書き込みユニット(20)によって、前記PWM信号(501)のデューティ比を事前規定することができ、
前記デューティ比により、前記発光コンポーネント(6)によって放出される放射の強度を設定することができる、
発光装置(60)。
【請求項19】
前記発光装置(60)は、複数の回路(1)を含み、
前記複数の回路(1)には、それぞれ1つの発光コンポーネント(6)が対応付けられており、
前記発光コンポーネント(6)は、仮想の規則的な格子の節点に配置されている、
請求項18記載の発光装置(60)。
【請求項20】
請求項19記載の発光装置(60)を含む、表示デバイス(600)であって、
前記発光コンポーネント(6)は、それぞれ前記表示デバイス(600)の画素の一部である、
表示デバイス(600)。
【請求項21】
回路(1)を用いてPWM信号(501)を生成するための方法であって、
当該回路(1)は、
それぞれ1つの入力部(11i)および出力部(12i)を有する複数のクロック制御されるレジスタユニット(10i)を有するシフトレジスタ(10)と、
前記レジスタユニット(10i)の前記出力部(12i)をそれぞれ企図された論理値にセットするように構成された書き込みユニット(20)と、
クロック信号(500)を出力するように構成されたクロック発生器(30)と
を含み、
前記複数のレジスタユニット(10i)が直列に接続されていて、これにより、前記複数のレジスタユニット(10i)のうちの1つのレジスタユニット(10i)の出力部におけるそれぞれ1つの論理値が、それぞれ後続するレジスタユニット(10i)の入力部(11i)に印加されるようになっており、
a)前記書き込みユニット(20)により、前記レジスタユニット(10i)の前記出力部(12i)がそれぞれ事前規定された論理値にセットされ、かつ
b)前記複数のレジスタユニット(10i)が前記クロック信号(500)によって一緒に動作させられ、
前記レジスタユニット(10i)は、それぞれのクロックにより、前記入力部(11i)のそれぞれの論理値を前記出力部(12i)において引き継ぎ、
前記クロック信号(500)は、周期的であり、
1サイクル(50)の間、複数の連続するクロック(5)の持続時間が変化され、
前記シフトレジスタ(10)は、出力コンタクト(12)においてPWM信号(501)を出力し、前記PWM信号(501)は、前記複数のレジスタユニット(10i)においてセットされた複数の論理値の時系列シーケンスであり、前記PWM信号(501)は、前記クロック信号(500)の1クロック(5)の持続時間で、前記複数の論理値の各々をとり、
前記複数のレジスタユニット(10i)には、前記出力コンタクト(12)から出発して昇順の序数が割り当てられており、
最小の序数を有するレジスタユニット(10i)の出力部(12i)は、最大の序数を有するレジスタユニット(10i)の入力部(11i)に結合されており、
前記方法ステップa)の2回の実施の間に、前記方法ステップb)が複数回のサイクル(50)の持続時間にわたって実施され、
前記方法ステップa)において、前記複数のレジスタユニット(10i)の前記出力部が前記書き込みユニット(20)によって直列に、事前規定された論理値にセットされ、
書き込みユニット(20)は、1つのマルチプレクサ(21)のみからなり、該マルチプレクサ(21)は、連続する2つのレジスタユニット(10i)の間に配置される、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
PWM信号を生成するための方法が提示される。さらに、PWM信号を生成するための回路が提示される。さらに、発光装置と、発光装置を動作させるための方法とが提示される。さらに、表示デバイスと、表示デバイスを動作させるための方法とが提示される。
【0002】
解決されるべき課題は、とりわけ、電子コンポーネントを特に効率的に駆動することができるPWM信号を生成するための方法を提示することにある。解決されるべきさらなる課題は、このようなPWM信号を生成するための回路を提示することにある。さらに、解決されるべき課題は、発光装置および表示デバイスを動作させるための特に効率的な方法を提示することにある。さらに、解決されるべき課題は、特に効率的に駆動することができる発光装置および表示デバイスを提示することにある。
【0003】
回路を用いてPWM信号を生成するための方法では、当該回路は、それぞれ1つの入力部および出力部を有する複数のクロック制御されるレジスタユニットを有するシフトレジスタを含む。例えば、シフトレジスタは、4個、8個、または16個のレジスタユニットを含む。
【0004】
シフトレジスタは、例えば、バイナリデータを記憶または伝送するために使用することができる順序論理回路である。シフトレジスタでは、デジタルの論理値を並列または直列に書き込むことができ、かつ並列または直列に出力することができる。シフトレジスタは、例えば、ICチップの形態で提供される電子コンポーネント、またはドライバIC上に集積されている電子コンポーネントである。
【0005】
レジスタユニットは、それぞれ2つの安定した状態を有し、これらの状態において、出力部は、論理値0または論理値1のいずれかをとる。したがって、それぞれのレジスタユニット内には、1ビットのデータ量を記憶することができる。レジスタユニットは、例えば、フリップフロップとも呼ばれる双安定フリップフロップとして構成されている。レジスタユニットは、例えば、RSフリップフロップまたはDフリップフロップである。例えば、レジスタユニットは、状態制御されているか、またはクロックエッジ制御されている。論理値1は、例えば、デジタル電圧信号の高レベルによって表され、論理値0は、低レベルによって表される。高レベルは、例えば5Vの電圧に相当し、低レベルは、例えば0Vの電圧に相当する。
【0006】
当該回路は、レジスタユニットの出力部をそれぞれ企図された論理値にセットするように構成された書き込みユニットを含む。複数のレジスタユニットが直列に接続されていて、これにより、複数のレジスタユニットのうちの1つのレジスタユニットの出力部におけるそれぞれ1つの論理値が、それぞれ後続するレジスタユニットの入力部に印加されるようになっている。
【0007】
当該回路は、クロック信号を出力するように構成されたクロック発生器を含む。複数のレジスタユニットは、同一のクロック信号によって一緒に動作させられる。クロック信号は、複数の時間的に連続するクロックが含まれている直列デジタル信号である。クロックは、正のクロックエッジとも呼ばれる論理値0から論理値1への状態変化、または負のクロックエッジとも呼ばれる論理値1から論理値0への状態変化であり得る。あるいは、クロックは、クロック信号が論理値0をとっている状態、または論理値1をとっている状態であり得る。
【0008】
クロック信号は、周期的な信号であり、クロック信号の複数の異なるサイクルは、同一のクロックシーケンスを有する。1サイクル内で、複数の連続するクロックの持続時間が変化される。1サイクル内の複数の連続するクロックの持続時間は、例えば延長され、とりわけ2倍になる。あるいは、1サイクル内の複数の連続するクロックの持続時間は、短縮され、とりわけ半分になる。
【0009】
PWM信号を生成するための方法では、方法ステップa)において、書き込みユニットにより、レジスタユニットの出力部がそれぞれ事前規定された論理値にセットされる。
【0010】
方法ステップb)において、複数のレジスタユニットがクロック信号によって一緒に動作させられ、レジスタユニットは、それぞれのクロックにより、入力部のそれぞれの論理値を出力部において引き継ぐ。
【0011】
シフトレジスタは、出力コンタクトにおいてPWM信号を出力する。PWM信号は、複数のレジスタユニットにおいてセットされた複数の論理値の時系列シーケンスであり、PWM信号は、クロック信号の1クロックの持続時間で、論理値の各々をとる。
【0012】
PWM信号は、デューティ比と周波数とを有するデジタル信号であるパルス幅変調信号である。PWM信号は、事前規定された時点に論理値1または論理値0のいずれかをとる。現在のPWM信号の周波数は、クロック信号のクロックによって事前規定される。クロック信号の1サイクル内の複数の連続するクロックの持続時間が変化され、これによってPWM信号の周波数は、一定ではなくなる。とりわけ、クロック信号の周波数とPWM信号の周波数とは、同一である。とりわけ、PWM信号の周波数は、1サイクルの間に増加する。あるいは、PWM信号の周波数は、1サイクルの間に減少する。
【0013】
デューティ比とは、1サイクルの全持続時間に対する、1サイクル内でPWM信号が論理値1をとっている持続時間の比率である。
【0014】
本発明は、とりわけ、クロック信号の1サイクルにわたってクロックの持続時間を変化させることにより、レジスタユニットにおいてセットされた論理値を、これらの論理値がPWM信号として出力される際に重み付けするという考察に基づいている。1クロックの持続時間が長ければ長いほど、このクロックの間に出力された値の重みが大きくなる。従来のPWM信号が生成される場合には、複数の連続するクロックの持続時間が一定であるようなクロック信号が使用される。したがって、出力される論理値は、重み付けされず、従来のPWM信号の場合には、論理値が1サイクル内のクロック信号の最初のクロックで出力されるか、または後続するクロックで出力されるかは重要ではない。
【0015】
本明細書に記載されている方法は、複数のレジスタユニットにおいてセットされた論理値をクロック信号によって重み付けすることにより、シフトレジスタ内に格納されている情報の情報密度を増加させるという考察に基づいている。したがって、方法ステップa)において、シフトレジスタを特に低いデータレートでセットすることができる。
【0016】
従来の方法では、設定可能なデューティ比の数は、n+1であり、なお、nは、レジスタユニットの数である。本明細書に記載されている方法では、可能なデューティ比の数は、2であり、なお、nは、レジスタユニットの数である。したがって、同じ数のレジスタユニットを用いて、PWM信号のより多数の異なるデューティ比を表すことが可能となる。
【0017】
クロック信号のサイクルにわたってクロックの持続時間が変化するようなクロック信号の場合には、1サイクル当たりのクロックの数が、従来のクロック信号の場合よりも少なくなる。これにより、レジスタユニットの入力部に印加された論理値がレジスタユニットの出力部において引き継がれるスイッチングプロセスの数が低減される。これによって有利には、寄生電流ピークの数が低減され、クロック信号とその他の信号との間のクロストークが低減される。その他の信号には、例えば、電流を制御するための基準信号として使用されるアナログ信号が含まれる。
【0018】
本方法の一実施形態によれば、1サイクルのクロックの数は、レジスタユニットの数に相当する。複数のレジスタユニットが方法ステップa)においてセットした複数の論理値は、方法ステップb)において、ちょうどクロック信号の1サイクルの間に出力される。方法ステップb)における1サイクルの最初のクロックにより、PWM信号は、複数のレジスタユニットのうちの第1のレジスタユニットの、方法ステップa)においてセットされた値をとる。方法ステップb)における1サイクルの最後のクロックにより、PWM信号は、複数のレジスタユニットのうちの最後のレジスタユニットにおける、方法ステップa)においてセットされた値をとる。
【0019】
とりわけ、1サイクルのうちの最長の持続時間を有するクロックの間に、自身のセットされた値が出力されるようなレジスタユニットは、MSBユニットとも呼ばれる(MSBは、英語の“Most Significant Bit(最上位ビット)”の略語である)。1サイクルのうちの最短の持続時間を有するクロックの間に、自身のセットされた値が出力されるようなレジスタユニットは、LSBユニットとも呼ばれることがある(LSBは、英語の“Least Significant Bit(最下位ビット)”の略語である)。1サイクルの複数の連続するクロックの持続時間が延長されるようなクロック信号の場合には、最初のクロックにおいてLSBユニットの値が出力され、最後のクロックにおいてMSBユニットの値が出力される。1サイクルの複数の連続するクロックの持続時間が短縮されるようなクロック信号の場合には、最初のクロックにおいてMSBユニットの値が出力され、最後のクロックにおいてLSBユニットの値が出力される。
【0020】
一実施形態によれば、方法ステップa)とb)とが交互に繰り返される。とりわけ、方法ステップa)は、1サイクルの最後のクロックの開始と共に開始し、次のサイクルの最初のクロックの開始前に完了することができる。例えば、PWM信号が、出力コンタクトにおいて出力されている間、レジスタユニットの出力部は、書き込みユニットによってそれぞれ事前規定された論理値にセットされる。1サイクルの最後のクロック信号からこのサイクルの終了までの持続時間は、半サイクルの持続時間に相当し得る。とりわけ、方法ステップa)の持続時間は、最長で半サイクルの持続時間に相当する。例えば、PWM信号の出力は、方法ステップa)によって中断されない。有利には、1サイクルの最後のクロックの持続時間が特に長くなっており、これにより、方法ステップa)におけるレジスタユニットのセットの際に必要とされるデータレートが特に低くなっている。
【0021】
一実施形態によれば、複数のレジスタユニットには、出力コンタクトから出発して昇順の序数が割り当てられており、最小の序数を有するレジスタユニットの出力部は、最大の序数を有するレジスタユニットの入力部に結合されており、方法ステップa)の2回の実施の間に、方法ステップb)が複数回のサイクル(50)の持続時間にわたって実施される。
【0022】
本実施形態および以下において、複数のレジスタユニットには、出力コンタクトから昇順で序数が割り当てられる。したがって、第1のレジスタユニットと出力コンタクトとの間には、シフトレジスタのさらなるレジスタユニットは、結合されていない。第2のレジスタユニットと出力コンタクトとの間には、第1のレジスタユニットが結合されている。換言すれば、シフトレジスタの1つのレジスタユニットと出力コンタクトとの間には、より小さな序数が割り当てられている全てのレジスタユニットが結合されている。
【0023】
PWM信号は、1サイクルの最初のクロックの間に、最小の序数を有するレジスタユニット(第1のレジスタユニット)が方法ステップa)においてセットされた値をとる。とりわけ、方法ステップa)においてセットされた第1のレジスタユニットの値を、方法ステップb)においてPWM信号がとっている期間は、シフトレジスタにおいてセットされた全ての値のうちで最も短くなっている。
【0024】
PWM信号は、1サイクルの最後のクロックの間に、最大の序数を有するレジスタユニット(最後のレジスタユニット)が方法ステップa)においてセットされた値をとる。とりわけ、方法ステップa)においてセットされた最後のレジスタユニットの値を、方法ステップb)においてPWM信号がとっている期間は、シフトレジスタにおいてセットされた全ての値のうちで最も長くなっている。
【0025】
レジスタユニットは、第1のレジスタユニットの出力部の値が、最後のレジスタユニットの入力部に印加されるように結合されている。それぞれのクロックにより、第1のレジスタユニットの出力部における値が最後のレジスタユニットの出力部において引き継がれる。とりわけ、方法ステップa)が実施されることなく方法ステップb)が実施されている間のクロックの数は、レジスタのレジスタユニットの数よりも多い。有利には、複数回のサイクルにわたって一定であるPWM信号を、それぞれのサイクル毎に改めて方法ステップa)を実施することなく出力コンタクトにおいて出力することができる。したがって、一定のデューティ比を有するPWM信号を生成するために、クロック信号のそれぞれのサイクルの後に改めて方法ステップa)でレジスタユニットをセットする必要はない。例えば、方法ステップa)は、PWM信号のデューティ比が変化される場合にのみ実施される。これによって有利には、回路は、特に低いデータレートで動作可能となる。
【0026】
一実施形態によれば、出力コンタクトと第1のレジスタユニットの出力部との間に保持ユニットが接続されており、保持ユニットは、第1の状態では、出力コンタクトを、第1のレジスタユニットの出力部によって出力された値にセットし、保持ユニットは、第2の状態では、出力コンタクトの値を事前規定する。保持ユニットは、方法ステップa)の間には第2の状態にあり、保持ユニットは、方法ステップb)の間には第1の状態にある。
【0027】
保持ユニットは、例えば、状態制御されている双安定マルチバイブレータを含むことができる。例えば、保持ユニットは、第1の状態では、シフトレジスタによって出力された値に対して透明であり、この値を出力コンタクトに転送する。例えば、保持ユニットは、第2の状態では、シフトレジスタによって出力された値に対して不透明であり、第1の状態から第2の状態に交替する時点に第1のレジスタユニットが出力した値を出力コンタクトにおいて事前規定する。例えば、保持ユニットは、レジスタのレジスタユニットが書き込みユニットによってセットされている間に、出力コンタクトの論理値を事前規定するために設けられている。これによって有利には、方法ステップa)の実施に起因するPWM信号への不良な影響が回避される。
【0028】
一実施形態によれば、方法ステップa)において、複数のレジスタユニットの出力部が書き込みユニットによって並列に、事前規定された論理値にセットされる。例えば、レジスタユニットは、それぞれ1つのセットコンタクトおよびリセットコンタクトを有する。セットコンタクトに論理値を印加することによってレジスタユニットの出力部を第1の論理値にセットすることができるか、またはリセットコンタクトに論理値を印加することによってレジスタユニットの出力部を第2の論理値にセットすることができる。方法ステップa)において、書き込みユニットは、セットコンタクトまたはリセットコンタクトに論理値を印加することによってレジスタユニットの出力部を決定する。
【0029】
あるいは、書き込みユニットは、それぞれ2つの連続するレジスタユニットの間に配置された複数のマルチプレクサを含む。マルチプレクサは、例えば、先行するレジスタユニットの出力部に結合された第1の入力部と、書き込みユニットによって事前規定された論理値にセットされる第2の入力部とを含み、第1の状態では、マルチプレクサの出力部が第1の入力部の値を引き継ぎ、第2の状態では、マルチプレクサの出力部が第2の入力部の値を引き継ぐ。マルチプレクサは、2つの状態からの選択を可能にする選択コンタクトをさらに含み、マルチプレクサは、方法ステップa)の間には第2の状態にあり、方法ステップb)の間には第1の状態にある。
【0030】
一実施形態によれば、方法ステップa)において、複数のレジスタユニットの出力部が書き込みユニットによって直列に、事前規定された値にセットされる。例えば、レジスタユニットは、方法ステップa)においてもクロック信号によって動作させられる。とりわけ、複数のレジスタユニットのうちの1つは、セットユニットであり、このセットユニットは、書き込みユニットがこのセットユニットの出力部を事前規定された値にセットするために設けられている。クロック信号のクロックにより、セットユニットの出力部における値が、セットユニットに後続するレジスタユニットによって引き継がれる。例えば、方法ステップa)において、クロック信号のそれぞれのクロックにより、シフトレジスタの複数のレジスタユニットのうちの1つのレジスタユニットがセットされるべき論理値が、書き込みユニットからシフトレジスタに転送される。例えば、方法ステップa)の持続時間は、クロック信号の1サイクルの持続時間である。
【0031】
さらに、発光装置を動作させるための方法が提示される。当該発光装置は、PWM信号を生成するための方法によって動作させられる回路を含む。発光装置は、PWM信号と、例えばスイッチング可能な電流源とによって回路の出力コンタクトにおいて駆動される発光コンポーネントをさらに含み、方法ステップa)において事前規定される値によって、PWM信号のデューティ比が事前規定され、デューティ比により、発光コンポーネントによって放出される放射の強度が設定される。とりわけ、発光装置を動作させるための本方法では、PWM信号を生成するための上記の方法が実施される。
【0032】
さらに、表示デバイスを動作させるための方法が提示される。表示デバイスは、複数の発光装置を含み、複数の発光装置は、それぞれ方法と共に、PWM信号を生成するための方法によって動作させられる回路を含む。
【0033】
当該表示デバイスの複数の発光装置の発光コンポーネントは、それぞれ表示デバイスの画素の一部である。複数の発光装置の回路が、1つの共通のまたはグループ毎に共通のクロック信号によって動作させられる。
【0034】
表示デバイスは、複数の画素によってフレームとも呼ばれる個別画像を次々に表示するように構成されている。例えば、個別画像は、1秒当たり少なくとも25個の個別画像のレートで表示される。1つの個別画像が表示される持続時間の間、発光コンポーネントによって放出される放射の輝度は、人間の目によって一定であると知覚される。なぜなら、クロック信号のクロックの最小周波数は、人間の目によって知覚可能な周波数よりも高いからである。とりわけ、クロック信号の1サイクルの持続時間は、最長で1つの個別画像が表示される持続時間に相当する。クロック信号の1サイクルは、最長1/25秒、好ましくは最長1/60秒、特に好ましくは最長1/100秒の持続時間を有することができる。
【0035】
表示デバイスは、例えば、第1のレジスタユニットの出力部が最後のレジスタユニットの入力部に結合されている上記の回路を含む。これにより、1つの個別画像が表示される持続時間を、クロック信号の1サイクルの持続時間よりも長くすることができる。例えば、1サイクルの持続時間は、1つの個別画像が表示される持続時間よりも少なくとも10倍、好ましくは少なくとも100倍長い。
【0036】
例えば、回路は、1つの個別画像が表示されている間にPWM信号が論理値0から論理値1への2回以上の交替を含むように動作させられる。例えば、方法ステップa)は、常に新しい個別画像が表示される場合にのみ実施される。これによって有利には、書き込みユニットによってシフトレジスタに転送される所要のデータ量が特に少なくなる。
【0037】
PWM信号を生成するための回路も提示される。この回路を用いて、とりわけ本明細書に記載されているPWM信号を生成するための方法を実施することができる。このことはつまり、回路に関して開示されている全ての特徴が、PWM信号を生成するための方法についても開示されており、逆もまた同様であることを意味する。
【0038】
PWM信号を生成するための回路は、それぞれ1つの入力部および出力部を有する複数のクロック制御されるレジスタユニットを有するシフトレジスタと、レジスタユニットの出力部をそれぞれ企図された論理値にセットするように構成された書き込みユニットと、複数のレジスタユニットを1つの共通のクロック信号によって動作させるように構成されたクロック発生器とを含む。複数のレジスタユニットが直列に接続されていて、これにより、複数のレジスタユニットの複数の出力部のうちの1つの出力部におけるそれぞれ1つの値が、それぞれ後続するレジスタユニットの入力部に印加されるようになっている。複数のレジスタユニットは、それぞれのクロックにより、各自の入力部に印加された論理値を各自の出力部において引き継ぐようにそれぞれ構成されている。シフトレジスタは、出力コンタクトにおいてPWM信号を出力するようにさらに構成されており、PWM信号は、複数のレジスタユニットにおいてセットされた複数の値の時系列シーケンスであり、PWM信号は、クロック信号の1クロックの持続時間で、複数の値の各々をとる。クロック信号は、周期的である。1サイクルの間、複数の連続するクロックの持続時間が変化され、クロック信号は、サイクル毎に同一である。とりわけ、複数の連続するクロックの持続時間は、1サイクルの間に延長または短縮される。
【0039】
一実施形態によれば、出力コンタクトと第1のレジスタユニットの出力部との間に保持ユニットが接続されており、保持ユニットは、第1の状態では、出力コンタクトを、第1のレジスタユニットによって出力された値にセットし、保持ユニットは、第2の状態では、出力コンタクトの値を事前規定する。
【0040】
一実施形態によれば、複数のレジスタユニットには、出力コンタクトから出発して昇順の序数が割り当てられており、最小の序数を有するレジスタユニットの出力部は、最大の序数を有するレジスタユニットの入力部に結合されている。
【0041】
さらに、発光装置も提示される。当該発光装置は、とりわけ、本明細書に記載されている回路を含むことができ、当該発光装置は、とりわけ、発光装置を動作させるための上記の方法によって動作可能である。このことはつまり、発光装置に関して開示されている全ての特徴が、回路と、発光装置を動作させるための方法と、PWM信号を生成するための方法とについても開示されており、逆もまた同様であることを意味する。
【0042】
一実施形態によれば、発光装置は、PWM信号を生成するための本明細書に記載されている回路と、発光コンポーネントとを含む。発光コンポーネントは、回路の出力コンタクトにおけるPWM信号によって、かつ例えばPWM信号によってスイッチング可能な電流源によって駆動可能である。書き込みユニットによって、PWM信号のデューティ比を事前規定することができ、デューティ比により、発光コンポーネントによって放出される放射の強度を設定することができる。
【0043】
一実施形態によれば、発光装置は、本明細書に記載されている複数の回路を含み、複数の回路には、それぞれ1つの発光コンポーネントが対応付けられており、発光コンポーネントは、仮想の規則的な格子の節点に配置されている。例えば、発光装置は、照明デバイスの一部である。例えば、複数の発光コンポーネントを、回路によって互いに別個に駆動することができる。したがって、複数の発光コンポーネントによって放出される光の強度を、別個に設定することができる。
【0044】
さらに、表示デバイスが提示される。当該表示デバイスは、本明細書に記載されている発光装置を含み、当該表示デバイスの発光装置は、とりわけ、表示デバイスを動作させるための上記の方法によって動作可能である。このことはつまり、表示デバイスに関して開示されている全ての特徴が、発光装置についても開示されており、逆もまた同様であることを意味する。
【0045】
一実施形態によれば、表示デバイスは、発光装置を含む。発光装置は、複数の発光コンポーネントを含み、発光コンポーネントは、それぞれ表示デバイスの画素の一部である。とりわけ、表示デバイスの画素は、それぞれ少なくとも3つの発光コンポーネントによって形成されている。
【0046】
表示デバイスは、複数の画素によって個別画像を次々に表示するように構成されている。例えば、表示デバイスは、個別画像を、1秒当たり少なくとも25個の個別画像のレートで表示するように構成されている。フレームとも呼ばれる1つの個別画像が表示される持続時間の間、発光コンポーネントによって放出される放射の輝度は、人間の目によって一定であると知覚される。表示デバイスは、例えば、第1のレジスタユニットの出力部が第1のレジスタユニットの入力部に結合されている回路を含む。
【0047】
例えば、複数の回路は、1つの共通のクロック信号によって同期して動作可能である。とりわけ、1つの個別画像が表示されている間に方法ステップb)が実施される。方法ステップは、複数回のサイクルの持続時間にわたって実施可能である。方法ステップa)は、例えば、新しい個別画像が表示される場合にのみ実施される。
【0048】
回路、発光装置、表示デバイス、PWM信号を生成するための方法、発光装置を動作させるための方法、および表示デバイスを動作させるための方法のさらなる利点、および有利な実施形態ならびに発展形態は、図面に関連して示されている以下の実施例から明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1】発光装置の概略図である。
図2】一実施例によるPWM信号を生成するための回路の概略図である。
図3】一実施例によるPWM信号を生成するための回路の概略図である。
図4】一実施例によるPWM信号を生成するための回路の概略図である。
図5】一実施例による複数の発光装置を有する表示デバイスの概略図である。
図6】一実施例による複数の発光装置を有する表示デバイスの概略図である。
図7】PWM信号を生成するための方法と、発光装置を動作させるための方法と、表示デバイスを動作させるための方法とにおいて使用されるクロック信号の一実施例の概略図である。
図8】PWM信号を生成するための方法と、発光装置を動作させるための方法と、表示デバイスを動作させるための方法とにおいて使用されるクロック信号の一実施例の概略図である。
図9】PWM信号を生成するための方法と、発光装置を動作させるための方法と、表示デバイスを動作させるための方法とにおいて使用されるクロック信号の一実施例の概略図である。
【0050】
図面において同一の要素、同様の要素、または同一の機能を有する要素には、同一の参照記号が付されている。図面、および図面に示されている要素の寸法比率は、縮尺通りであると見なされるべきではない。むしろ、個々の要素は、より良好に表現可能にするため、かつ/またはより良好に理解可能にするために過度に大きく図示されている場合がある。
【0051】
図1は、一実施例による発光装置60の概略図を示す。発光装置60は、PWM信号501を生成するための回路1を含み、この回路1を用いて、PWM信号501を生成するための方法が実施される。回路1は、第1のレジスタユニット101、第2のレジスタユニット102、第3のレジスタユニット103、および第4のレジスタユニット104と呼ばれる4つのレジスタユニット10iを有するシフトレジスタ100を含む。回路は、クロック発生器30、書き込みユニット20、および保持ユニット40をさらに含む。
【0052】
複数のレジスタユニット10iが直列に接続されていて、これにより、複数のレジスタユニット10iのうちの1つのレジスタユニット10iの出力部12iにおけるそれぞれ1つの論理値が、それぞれ後続するレジスタユニット10iの入力部11iに印加されるようになっている。
【0053】
発光装置60の意図通りの動作時には、PWM信号501を生成するための方法が実施され、方法ステップa)において、複数のレジスタユニット10iの出力部12iが書き込みユニット20によって並列に、それぞれ1つの事前規定された論理値にセットされる。この目的のためにレジスタユニット10iは、それぞれ1つのセットコンタクト13iおよびリセットコンタクト14iを有し、レジスタユニット10iの出力部12iは、セットコンタクト13iに論理値1が印加されることによって論理値1にセットされるか、またはレジスタユニット10iの出力部12iは、リセットコンタクト14iに論理値1が印加されることによって論理値0にセットされる。
【0054】
これらのレジスタユニット10iにはクロック発生器30が結合されており、これにより、方法ステップb)において、複数のレジスタユニット10iが1つの共通のクロック信号500によって動作させられるようになっている。
【0055】
クロック信号500は、複数のクロック5を有する周期的なデジタル信号である。クロック5の開始と共に、複数のレジスタユニット10iは、それぞれ各自の入力部11iに印加された論理値を各自の出力部12iにおいて引き継ぐ。
【0056】
回路1は、出力コンタクト12においてPWM信号501を出力し、PWM信号501は、方法ステップa)でセットされた複数のレジスタユニット10iの複数の論理値の時系列シーケンスである。PWM信号501は、デューティ比と周波数とを有するデジタルのパルス幅変調信号である。デューティ比とは、1サイクル50の間における、このサイクル50の全持続時間に対する、PWM信号が論理値1をとっている持続時間の比率であり、「デューティサイクル」と呼ばれることもある。PWM信号501は、クロック信号500の1つのクロック5の持続時間にわたって、それぞれのレジスタユニット10iにおいてセットされたそれぞれの論理値をとっている。したがって、方法ステップa)においてセットされた論理値により、PWM信号501のデューティ比が事前規定される。
【0057】
クロック信号500は、サイクル50毎に同一であり、シフトレジスタ100に含まれているレジスタユニット10iの数と同数のクロック5をサイクル50毎に含む。1サイクル50の間に、複数の連続するクロック5の持続時間は、変化され、例えば延長され、とりわけ2倍になる。あるいは、1サイクル50の間に、複数の連続するクロックの持続時間が短縮され、とりわけ半分になる。PWM信号501の周波数は、クロック5の周波数に相当する。1サイクルの間にクロック5が延長される場合には、1サイクル50の持続時間にわたるクロック5の周波数は、減少し、1サイクル50の持続時間にわたるPWM信号501の周波数は、減少する。1サイクル50の間にクロック5が短縮される場合には、1サイクル50の持続時間にわたるクロック5の周波数が増加し、1サイクル50の持続時間にわたるPWM信号501の周波数が増加する。
【0058】
出力コンタクト12と第1のレジスタユニット101の出力部121との間に保持ユニット40が接続されている。保持ユニット40は、第1の状態では、出力コンタクト12を、第1のレジスタユニット101の出力部121において出力された論理値にセットする。換言すれば、保持ユニット40は、第1の状態では、シフトレジスタ100によって出力された信号に対して透明である。保持ユニット40は、第2の状態では、出力コンタクト12の論理値を事前規定する。換言すれば、保持ユニット40は、第2の状態では、シフトレジスタ100によって出力された信号に対して不透明である。
【0059】
保持ユニット40は、ステップa)の間、第2の状態42にあり、ステップb)の間、第1の状態41にある。とりわけ、保持ユニット40は、出力コンタクト12の論理値が、方法ステップa)の間、方法ステップa)が開始される直前に第1のレジスタユニット101の出力部121によって出力された値に、保持ユニット40によって保持されるように構成されている。
【0060】
PWM信号501を生成するための方法では、方法ステップa)とb)とが交互に繰り返される。
【0061】
とりわけ、方法ステップa)は、クロック信号500の1サイクル50の最後のクロック5の開始と共に開始し、次のサイクル50の最初のクロック5の開始前に完了する。方法ステップa)が実施されている間、出力コンタクト12は、保持ユニットによって固定の論理値に保持される。
【0062】
発光装置60は、意図通りの動作時に発光するように構成された発光コンポーネント6を含む。例えば、発光コンポーネントは、発光ダイオードである。発光コンポーネント6は、スイッチング可能なドライバ70を介して、とりわけスイッチング可能な電流源を介して回路1の出力コンタクト12に結合されており、PWM信号501によって駆動される。PWM信号501のデューティ比により、発光コンポーネント6によって放出される放射の強度が設定される。
【0063】
図2は、一実施例によるPWM信号501を生成するための回路1の概略図を示す。図2に示されている回路1では、第1のレジスタユニット101の出力部121が、最後のレジスタユニット104の入力部114に結合されている。
【0064】
方法ステップa)において、複数のレジスタユニット10iが書き込みユニット20によって直列にまたは順次に、事前規定された論理値にセットされる。複数のレジスタユニット10iのうちの1つのみ、本実施例では第4のレジスタユニット104のみがセットコンタクト134およびリセットコンタクト144を含み、これらのセットコンタクト134およびリセットコンタクト144によって、入力部114の値とは関係なく、出力部124の論理値を事前規定することができる。
【0065】
方法ステップa)では、レジスタユニット10iの出力部12iをセットするために、以下の方法ステップiおよびiiが実施される。
【0066】
方法ステップiにおいて、第4のレジスタユニット104の出力部124が、書き込みユニット20によって1つの論理値にセットされる。この値は、後続する第3のレジスタユニット103の入力部113に印加される。
【0067】
方法ステップiiにおいて、クロック発生器30によってクロック5が出力されて、これにより、ステップiにおいてセットされた値が第3のレジスタユニット103の出力部123において引き継がれる。
【0068】
方法ステップiとiiとは、方法ステップa)の間、全てのレジスタユニット10iの出力部12iが事前規定された値にセットされるまで交互に繰り返される。方法ステップa)では、複数のレジスタユニット10iの出力部が、書き込みユニット20によって直列に、事前規定された論理値にセットされる。なぜなら、論理値が、複数のレジスタユニット10iに次々にロードされるからである。
【0069】
さらに、図2に示されている実施例は、第1のレジスタユニット101の出力部121が最後のレジスタユニット104の入力部114に結合されているという点で、図1に示されている実施例とは異なっている。したがって、第1のレジスタユニット101の出力部121の論理値は、第4のレジスタユニット104の入力部114に印加される。方法ステップb)において、それぞれのクロック5の後、第1のレジスタユニット101の出力部121の値が第4のレジスタユニット104の出力部124において引き継がれる。
【0070】
図2に示されている回路1を用いてPWM信号501を生成するための方法では、クロック信号500の複数回のサイクル50の持続時間にわたって、方法ステップa)を実施することなく方法ステップb)を実施することができる。とりわけ、方法ステップa)は、PWM信号501のデューティ比が変化される場合にのみ実施される。
【0071】
図3は、一実施例によるPWM信号501を生成するための回路1の概略図を示す。PWM信号を生成するための方法では、方法ステップa)において、複数のレジスタユニット10iの出力部12iが書き込みユニット20によって並列に、事前規定された論理値にセットされる。この目的のために書き込みユニット20は、それぞれ2つの連続するレジスタユニット10iの間に配置された複数のマルチプレクサ21を含む。マルチプレクサ21は、例えば、先行するレジスタユニット10iの出力部12iに結合された第1の入力部212と、書き込みユニット20によって事前規定された論理値にセットされる第2の入力部213とを含む。マルチプレクサ21の第1の状態では、マルチプレクサ21の出力部214が第1の入力部212の論理値を引き継ぎ、第2の状態では、マルチプレクサ21の出力部214が第2の入力部213の論理値を引き継ぐ。マルチプレクサ21は、2つの状態からの選択を可能にする選択コンタクト211をさらに含む。マルチプレクサ21は、方法ステップa)の間には第2の状態にあり、したがって、それぞれレジスタユニット10iの入力部11iに印加される論理値を、書き込みユニット20によって事前規定することができる。方法ステップa)では、クロック発生器30によってクロック5が出力されて、複数のレジスタユニット10iは、それぞれ入力部11iに印加された値を各自の出力部12iにおいて引き継ぐ。
【0072】
マルチプレクサ21は、方法ステップb)の間には第1の状態にあり、したがって、レジスタユニット10iの入力部11iには、それぞれ先行するレジスタユニット10iの出力部12iの論理値が印加される。図2に関連しても説明した実施例と同様に、オプションで、第1のレジスタユニット101の出力部121を第4のレジスタユニット104の入力部114に結合することが可能である。したがって、方法ステップa)は、PWM信号501のデューティ率が変化される場合にのみ実施すればよい。
【0073】
図4は、一実施例によるPWM信号501を生成するための回路1の概略図を示す。本実施例は、書き込みユニット20がただ1つのマルチプレクサ21のみを含んでいるという点で、図3に示されている実施例とは異なっている。マルチプレクサ21は、2つの連続するレジスタユニット10iの間に配置されている。
【0074】
回路1を用いてPWM信号501を生成するための方法では、方法ステップa)において、図2に関連して説明した実施例と同様に、複数のレジスタユニット10iの出力部12iの論理値が直列にセットされる。マルチプレクサ21は、方法ステップa)の間には第2の状態にある。
【0075】
方法ステップa)においてレジスタユニット10iの出力部12iを事前規定された論理値にセットするために、全てのレジスタユニット10iの出力部12iが事前規定された値にセットされるまで、以下のステップiiiとivとが交互に繰り返される。ステップiiiでは、書き込みユニット20によって、マルチプレクサ21の出力部214における論理値が事前規定される。ステップivでは、クロック発生器30によってクロック5が出力される。クロック5により、マルチプレクサ21の出力部214の値が、後続する第1のレジスタユニット101の出力部121において引き継がれる。
【0076】
図5は、一実施例による表示デバイス600の概略図を示す。表示デバイス600は、複数のシフトレジスタ100を有する1つの発光装置60を含み、これらのシフトレジスタ100には、それぞれ1つの発光コンポーネント6が対応付けられている。これらのシフトレジスタ100は、1つの共通の書き込みユニット20および1つの共通のクロック発生器30に結合されている。これらのシフトレジスタ100には、それぞれ1つの発光コンポーネント6が対応付けられている。発光コンポーネント6は、仮想の規則的な格子の節点に配置されている。
【0077】
発光コンポーネント6は、それぞれ表示デバイス600の画素の一部である。例えば、表示デバイス600の画素は、設定可能な色および設定可能な強度の光を放出するように構成されている。放出される光の色および強度の両方を、PWM信号501によって事前規定することができる。
【0078】
表示デバイス600は、意図通りの動作時には、複数の画素によって個別画像、いわゆるフレームを次々に表示するために設けられている。例えば、複数の個別画像が少なくとも25Hzの周波数で表示され、したがって、1つの個別画像は、最長1/25秒にわたって表示される。1つの個別画像の間、画素によって放出される光の強度および色は、人間の目によって一定であると知覚される。したがって、1つの個別画像が表示されている間、回路によって出力されるPWM信号501のデューティ比は、一定である。
【0079】
とりわけ、複数のシフトレジスタ100では、それぞれ第1のレジスタユニット101の出力部121が最後のレジスタユニット10iの入力部11iに接続されており、これにより、PWM信号501のデューティ比は、方法ステップa)が実施されて初めて変更されるようになっている。したがって、方法ステップa)は、新しい個別画像を表示すべき場合にのみ実施すればよい。これによって有利には、方法ステップa)の間に必要とされるデータ伝送レートを特に低くすることができる。
【0080】
表示デバイス600の複数のシフトレジスタ100は、1つの共通のクロック信号500によって動作させられる。例えば、クロック信号500の1サイクル50の持続時間は、最長で1つの個別画像が表示される持続時間とちょうど同じ長さである。とりわけ、1つの個別画像が表示される持続時間は、クロック信号の1サイクル50の持続時間よりも少なくとも5倍、好ましくは少なくとも10倍長い。
【0081】
図6は、一実施例による表示デバイス600の概略図を示す。表示デバイス600は、それぞれ3つのシフトレジスタ100を含む2つの発光装置60を含み、これらのシフトレジスタ100には、それぞれ1つの発光コンポーネント6が対応付けられている。発光コンポーネント6は、仮想の規則的な格子の節点に配置されており、表示デバイス600の画素の一部である。
【0082】
表示デバイス600は、それぞれ複数のシフトレジスタ100および複数の発光コンポーネント6を有する複数の発光装置60を含む。発光コンポーネント6と、これに対応するシフトレジスタ100とは、行の形態で隣り合って配置されている。方法ステップa)では、1つの行のシフトレジスタ100に、書き込みユニット20によって並列に論理値が書き込まれる。
【0083】
図7は、一実施例によるクロック信号500の時間推移の概略図を示す。このようなクロック信号500は、例えば、PWM信号を生成するための本明細書に記載されている方法、発光デバイスを動作させるための本明細書に記載されている方法、および表示デバイスを動作させるための本明細書に記載されている方法において、クロック発生器30によって出力される。縦軸上には、クロック信号500がとる論理値0および1がプロットされている。論理値は、例えば、2つのそれぞれ異なる電圧であり得る。横軸上には、時間tがプロットされている。
【0084】
クロック信号の1周期は、クロック信号500の1つのクロック5に相当する。クロック信号は、周期的な信号であり、1サイクル50は、本実施例では4つのクロック5を含む。図7では、1サイクル50の開始および終了がそれぞれ破線によって示されている。1サイクル50のクロック5の数は、シフトレジスタ100のレジスタユニット10iの数に相当することができる。クロック信号は、サイクル50毎に同一である。それぞれのサイクル50内で、複数の連続するクロック5の持続時間が延長され、とりわけ2倍になる。
【0085】
図8は、クロック信号500(図8a))およびPWM信号501(図8b))の時間推移を示す。PWM信号501は、例えば、PWM信号を生成するための本明細書に記載されている方法によって生成される。クロック信号500およびPWM信号501は、それぞれ横軸上にプロットされた論理値0または1をとる。
【0086】
図8a)には、クロック信号500の1サイクル50が示されており、1サイクル50は、4つのクロック5を含む。このサイクル50にわたって、複数の連続するクロック5の持続時間は、それぞれ2倍になる。
【0087】
図8b)に示されているPWM信号501は、PWM信号501を生成するための方法では、回路1の出力コンタクト12において出力される。回路1のシフトレジスタ100は、図8a)のクロック信号500によって駆動される。PWM信号501は、方法ステップa)で複数のレジスタユニット10iにおいてセットされた複数の論理値の時系列シーケンスである。本実施例では、クロックエッジによって制御されるレジスタユニット10iであり、これらのレジスタユニット10iは、それぞれクロック信号500の立ち上がりエッジが生じた場合に、それぞれ入力部11iに印加された論理値を出力部12iにおいて引き継ぐ。したがって、クロック信号500の立ち上がりエッジが生じるたびに、セットされた論理値のうちの新しい論理値が、出力コンタクト12において出力される。
【0088】
本実施例では、方法ステップa)において、第1のレジスタユニット101が論理値0にセットされ、第2のレジスタユニット102が論理値1にセットされ、第3のレジスタユニット103が論理値0にセットされ、第4のレジスタユニット104が論理値1にセットされた。その結果、PWM信号501は、それぞれ1つのクロックの持続時間にわたって値0、1、0、および1を次々にとる。クロック信号500の最短の第1のクロック5の間、PWM信号501は、第1のレジスタユニット101の論理値0をとる。第2のクロック5の間、PWM信号は、第2のレジスタユニット102の値1をとる。第3のクロック5の間、PWM信号501は、第3のレジスタユニット103の論理値0をとる。最長の第4のクロック5では、PWM信号501は、第4のレジスタユニット104の論理値1をとる。したがって、PWM信号501は、方法ステップa)においてセットされた複数のレジスタユニット10iの値を次々にとる。PWM信号501がこれらの論理値をとっている持続時間は、クロック信号500のクロック5の持続時間に相当する。
【0089】
図9は、一実施例によるクロック信号500およびPWM信号501の時間推移の概略図を示す。クロック信号500のうちの、6つのクロック5を有する1サイクル50が示されている。このクロック信号500により、6つのレジスタユニット10iを有するシフトレジスタ100が動作させられる。方法ステップa)において、第1~第6のレジスタユニットは、この順番で論理値0、1、1、1、0、1にセットされた。方法ステップb)において出力されるPWM信号501は、複数のレジスタユニット10iにおいてセットされた複数の論理値の時系列シーケンスである。
【0090】
線図a)とb)との間の破線は、クロック信号500の1つのクロック5の開始をそれぞれマーキングしている。常にクロック5の開始と共に、PWM信号501は、方法ステップa)においてセットされた論理値のうちの新しい論理値をとる。
【0091】
本発明は、各実施例に基づいた説明によってこれらの実施例に限定されるわけではない。むしろ、本発明は、あらゆる新しい特徴と、とりわけ特許請求の範囲内のあらゆる特徴の組み合わせが包含されるあらゆる特徴の組み合わせとを、この特徴またはこの組み合わせ自体が特許請求の範囲または実施例に明示的に記載されていない場合であっても含む。
【符号の説明】
【0092】
1 回路
100 シフトレジスタ
10i レジスタユニット
10L LSBユニット
10M MSBユニット
11i レジスタユニットの入力部
11L LSBユニットの入力部
11M MSBユニットの入力部
12i レジスタユニットの出力部
12L LSBユニットの出力部
12M MSBユニットの出力部
12 出力コンタクト
13i セットコンタクト
14i リセットコンタクト
20 書き込みユニット
21 マルチプレクサ
211 選択コンタクト
212 マルチプレクサの第1の入力部
213 マルチプレクサの第2の入力部
214 マルチプレクサの出力部
30 クロック発生器
40 保持ユニット
41 第1の状態
42 第2の状態
5 クロック
50 サイクル
500 クロック信号
501 PWM信号
6 発光コンポーネント
60 発光装置
600 表示デバイス
70 スイッチング可能なドライバ
t 時間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8a)】
図8b)】
図9