(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-17
(45)【発行日】2024-05-27
(54)【発明の名称】バッテリーパック、電子デバイス及び自動車
(51)【国際特許分類】
H01M 50/204 20210101AFI20240520BHJP
H01M 50/213 20210101ALI20240520BHJP
H01M 50/209 20210101ALI20240520BHJP
H01M 50/296 20210101ALI20240520BHJP
H01M 50/249 20210101ALI20240520BHJP
【FI】
H01M50/204 101
H01M50/213
H01M50/209
H01M50/296
H01M50/249
(21)【出願番号】P 2022503965
(86)(22)【出願日】2020-11-20
(86)【国際出願番号】 KR2020016518
(87)【国際公開番号】W WO2021107517
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-01-20
(31)【優先権主張番号】10-2019-0157633
(32)【優先日】2019-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0154939
(32)【優先日】2020-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ボム-ジク・イ
(72)【発明者】
【氏名】ヨン-ス・ソン
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン-チョル・ユン
(72)【発明者】
【氏名】ヨン-キュ・イ
【審査官】窪田 陸人
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-012818(JP,A)
【文献】特開2014-220045(JP,A)
【文献】特開2014-040846(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0059106(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0126928(KR,A)
【文献】特開2018-168881(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0012779(KR,A)
【文献】特開2007-127206(JP,A)
【文献】特開2010-140873(JP,A)
【文献】特開2011-103259(JP,A)
【文献】特表2011-504645(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-50/298
H01M 50/50-50/598
F16J 15/00-15/14
H01R 13/40-13/533
H05K 5/00-5/06
H05K 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の二次電池と、
外部装置から電気の供給を受けるか又は外部に電力を供給するように構成された接続端子、及び電気絶縁性を有し、前記接続端子の一部を囲むように構成された本体が備えられたコネクタと、
前記複数の二次電池を収容する内部空間を形成するように構成され、前記コネクタの本体の少なくとも一部が挿入されるように挿入口が形成された、二次電池用のパックハウジングと、
前記挿入口と前記コネクタとの間に介在され、一方向に少なくとも1回以上折り曲げられた部分を有し、前記コネクタが挿入口に挿入されることによって少なくとも一部分が圧着固定されるコネクタ用ガスケットと、
を含
み、
前記パックハウジングは、前記挿入口の周辺部が内側に凹んで形成された収容部を備え、
前記コネクタは、
前記挿入口に挿入されるように下側に突出して構成された挿入部と、
前記挿入部の上部から水平方向に突出して延び、前記収容部に固定されるように構成された固定部と、
を備える、バッテリーパック。
【請求項2】
前記コネクタ用ガスケットは、
前記固定部によって前記収容部に圧着固定されるように構成された載置部と、
前記挿入口に挿入されるように前記載置部から下方に折り曲げられて延び、前記挿入部によって圧着固定された第1折曲部と、
を備える、請求項
1に記載のバッテリーパック。
【請求項3】
前記コネクタ用ガスケットは、
前記載置部から上方に折り曲げられて延び、前記収容部の内側壁と前記コネクタの固定部との間に介在される第2折曲部をさらに備える、請求項
2に記載のバッテリーパック。
【請求項4】
前記コネクタ用ガスケットは、
前記収容部の外側に露出し、前記第2折曲部の延長方向の端部から水平方向に折り曲げられて延びた第3折曲部をさらに備える、請求項
3に記載のバッテリーパック。
【請求項5】
前記コネクタ用ガスケットは、
前記収容部の外側に露出し、前記第2折曲部の延長方向の端部に形成されて前記第2折曲部と前記固定部との間の隙間を覆うように構成された突起部をさらに備える、請求項
3に記載のバッテリーパック。
【請求項6】
前記挿入部には、前記第1折曲部を前記挿入口の周縁が位置する方向に押し付けるように構成された加圧突起が形成された、請求項
2に記載のバッテリーパック。
【請求項7】
前記挿入口には、下方に向かって直径が漸減するように構成されたテーパー構造が形成された、請求項
2に記載のバッテリーパック。
【請求項8】
前記載置部は、
ボルトが挿入される貫通孔と、
前記ボルトによる前記貫通孔の周辺部の圧着を緩衝するように、前記貫通孔の周辺部が隆起して形成されたクッション部と、
をさらに備える、請求項
2から7のいずれか一項に記載のバッテリーパック。
【請求項9】
請求項1に記載のバッテリーパックを少なくとも一つ以上含む、電子デバイス。
【請求項10】
請求項1に記載のバッテリーパックを少なくとも一つ以上含む、自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーパック、電子デバイス及び自動車に関し、より詳しくは、防水性能を高めたバッテリーパックに関する。
本出願は、2019年11月29日付け出願の韓国特許出願第10-2019-0157633号及び2020年11月18日付け出願の韓国特許出願第10-2020-0154939号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
現在、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウム二次電池などの二次電池が商用化しているが、中でもリチウム二次電池はニッケル系列の二次電池に比べてメモリ効果が殆ど起きず充放電が自在であって、自己放電率が非常に低くてエネルギー密度が高いという長所から脚光を浴びている。
【0003】
このようなリチウム二次電池は、主に、リチウム系酸化物と炭素材をそれぞれ正極活物質と負極活物質として使用する。リチウム二次電池は、このような正極活物質が塗布された正極板と負極活物質が塗布された負極板とがセパレータを介在して配置された電極組立体、及び電極組立体を電解液とともに封止収納する円筒形電池缶を外装材として備える。
【0004】
近年、携帯型電子機器のような小型装置だけでなく、自動車や電力貯蔵装置のような中大型装置にも二次電池が広く適用されている。中大型装置に適用される場合、容量及び出力を高めるため、多数の二次電池が電気的に接続される。
【0005】
一方、近来、エネルギー貯蔵源としての活用を含めて大容量構造の必要性が高まるにつれて、電気的に直列及び/または並列で接続された複数の二次電池、これら二次電池を内部に収容したモジュールケース、及びバッテリー管理システム(Battery Management System:BMS)を備えたバッテリーパックに対する需要が増加している。
【0006】
また、このようなバッテリーパックは、複数の二次電池を収容するモジュールケースとは別に、複数の電池セルを外部の衝撃から保護するか又は収納保管するための金属材質の外部ハウジングをさらに備える。そして、このような外部ハウジングは、外部から内部へと水が浸透することを防止できるように、防水能力を高める必要がある。
【0007】
すなわち、従来技術では、例えば、事故によって装置に搭載されたバッテリーパックに水が流れ込む場合、バッテリーパックの外部ハウジング内に水が染みたり、酷い場合は、水が流れ込むおそれがある。それによって、バッテリーパックが漏電して感電による人命事故が発生し、または、内部短絡が発生して二次電池の熱暴走や火災が発生する危険がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記の問題点を解決するために創案されたものであって、詳しくは、防水性能を高めたバッテリーパック、電子デバイス及び自動車を提供することを目的とする。
【0009】
本発明の他の目的及び長所は、下記の説明によって理解でき、本発明の実施形態に応じてより明らかに分かるであろう。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示される手段及びその組合せによって実現することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するため、本発明の一態様によるバッテリーパックは、
複数の二次電池と、
外部装置から電気の供給を受けるか又は外部に電力を供給するように構成された接続端子、及び電気絶縁性を有し、接続端子の一部を囲むように構成された本体が備えられたコネクタと、
複数の二次電池を収容する内部空間を形成するように構成され、コネクタの本体の少なくとも一部が挿入されるように挿入口が形成されたパックハウジングと、
挿入口とコネクタとの間に介在され、一方向に少なくとも1回以上折り曲げられた部分を有し、コネクタが挿入口に挿入されることによって少なくとも一部分が圧着固定されるコネクタ用ガスケットと、を含む。
【0011】
また、パックハウジングは、挿入口の周辺部が内側に凹んで形成された収容部を備え、
コネクタは、
挿入口に挿入されるように下側に突出して構成された挿入部と、
挿入部の上部から水平方向に突出して延び、収容部に固定されるように構成された固定部と、を備え得る。
【0012】
さらに、コネクタ用ガスケットは、
固定部によって収容部に圧着固定されるように構成された載置部と、
挿入口に挿入されるように載置部から下方に折り曲げられて延び、挿入部によって圧着固定された第1折曲部と、を備え得る。
【0013】
そして、コネクタ用ガスケットは、
載置部から上方に折り曲げられて延び、収容部の内側壁とコネクタの固定部との間に介在される第2折曲部をさらに備え得る。
【0014】
さらに、コネクタ用ガスケットは、
収容部の外側に露出し、第2折曲部の延長方向の端部から水平方向に折り曲げられて延びた第3折曲部をさらに備え得る。
【0015】
また、コネクタ用ガスケットは、
収容部の外側に露出し、第2折曲部の延長方向の端部に形成されて第2折曲部と固定部との間の隙間を覆うように構成された突起部をさらに備え得る。
【0016】
さらに、挿入部には、第1折曲部を挿入口の周縁が位置する方向に押し付けるように構成された加圧突起が形成され得る。
【0017】
そして、挿入口には、下方に向かって直径が漸減するように構成されたテーパー構造が形成され得る。
【0018】
さらに、載置部は、
ボルトが挿入される貫通孔と、
ボルトによる貫通孔の周辺部の圧着を緩衝するように、貫通孔の周辺部が隆起して形成されたクッション部とをさらに備え得る。
【0019】
また、上記の目的を達成するため、本発明の他の一態様による電子デバイスは、上述したバッテリーパックを少なくとも一つ以上含む。
【0020】
さらに、上記の目的を達成するため、本発明のさらに他の一態様による自動車は、上述したバッテリーパックを少なくとも一つ以上含む。
【発明の効果】
【0021】
本発明の一態様によれば、本発明のバッテリーパックは、挿入口とコネクタとの間に介在され、一方向に少なくとも1回以上折り曲げられた部分を有し、コネクタが上端カバーの挿入口に挿入されることで少なくとも一部分が圧着固定されるコネクタ用ガスケットを備えることで、コネクタとパックハウジングとの間の隙間から外部物質が染みるか又は流れ込むことを防止することができる。特に、コネクタ用ガスケットのうち少なくとも1回以上折り曲げられた部分をコネクタによって上端カバーの挿入口に圧着固定できるため、防水能力を効果的に向上させることができる。
【0022】
また、本発明の一態様によれば、コネクタ用ガスケットが、載置部から上方に折り曲げられて延び、収容部の内側壁とコネクタの固定部との間に介在される第2折曲部をさらに備えることで、
図6のコネクタ用ガスケットと比べて、より多くの折曲構造と圧着部分を有しているため、コネクタと収容部との間の密閉性をさらに向上させることができる。
【0023】
そして、本発明の一態様によれば、コネクタ用ガスケットが、収容部の外側に露出し、第2折曲部の延長方向の端部に形成された突起部をさらに備えることで、
図9のコネクタ用ガスケットと比べて、コネクタと収容部との間の密閉性をさらに向上でき、第1折曲部が挿入口に適切に位置するように、下方に過度に挿入されることを阻止することができる。これにより、バッテリーパックの製造効率を向上させ、防水能力をさらに向上させることができる。
【0024】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施形態を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするものであるため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の一実施形態によるバッテリーパックを概略的に示した斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態によるバッテリーパックの一部構成を分解して概略的に示した分解斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態による二次電池の構成を概略的に示した断面図である。
【
図4】本発明の一実施形態によるバッテリーパックのコネクタ及びコネクタ用ガスケットを概略的に示した斜視図である。
【
図5】本発明の一実施形態によるバッテリーパックの一部構成である上端カバーを概略的に示した斜視図である。
【
図6】本発明の一実施形態によるバッテリーパックの一部構成であるコネクタ用ガスケットを概略的に示した斜視図である。
【
図7】
図1のバッテリーパックのC-C’に沿った概略的な部分断面図である。
【
図8】本発明の他の実施形態によるバッテリーパックの一部構成であるコネクタ用ガスケットを概略的に示した斜視図である。
【
図9】本発明の他の実施形態によるバッテリーパックの一部分を概略的に示した部分断面図である。
【
図10】本発明のさらに他の実施形態によるバッテリーパックの一部分を概略的に示した部分断面図である。
【
図11】本発明のさらに他の実施形態によるバッテリーパックの一部分を概略的に示した部分断面図である。
【
図12】本発明のさらに他の実施形態によるバッテリーパックの一部分を概略的に示した部分断面図である。
【
図13】本発明のさらに他の実施形態によるバッテリーパックの一部分を概略的に示した部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び請求範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。
【0027】
したがって、本明細書に記載された実施形態及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態によるバッテリーパックを概略的に示した斜視図である。
図2は、本発明の一実施形態によるバッテリーパックの一部構成を分解して概略的に示した分解斜視図である。
図3は、本発明の一実施形態による二次電池の構成を概略的に示した断面図である。そして、
図4は、本発明の一実施形態によるバッテリーパックのコネクタ及びコネクタ用ガスケットを概略的に示した斜視図である。
【0029】
図1~
図4を参照すると、本発明のバッテリーパック300は、複数の二次電池100、コネクタ320、パックハウジング310、コネクタ用ガスケット330を含む。
【0030】
ここで、複数の二次電池100は、缶型の二次電池100であり得る。ここで、二次電池100は、電極組立体110、電池缶112及びキャップ組立体113を備え得る。
【0031】
電極組立体110は、正極板と負極板との間にセパレータが介在されて巻き取られた構造を有し、正極板には正極タブ114が取り付けられてキャップ組立体113に接続され、負極板には負極タブ115が取り付けられて電池缶112の下端に接続され得る。
【0032】
電池缶112は、内部に空いた空間が形成されて電極組立体110が収納され得る。特に、電池缶112は、円筒形または角形であって、上端が開放された形態で構成され得る。また、電池缶112は、剛性などを確保するため、スチールやアルミニウムのような金属材質から構成され得る。そして、電池缶112の下端には負極タブが取り付けられ、電池缶112の下部だけでなく、電池缶112自体が負極端子として機能し得る。
【0033】
キャップ組立体113は、電池缶112の上端開放部に結合され、電池缶112の開放端を密閉し得る。このようなキャップ組立体113は、電池缶112の形態に応じて円形または角形などの形態を有し得、トップキャップC1、安全ベントC2及びガスケットC3などの下位構成を含み得る。
【0034】
ここで、トップキャップC1は、キャップ組立体113の最上部に位置し、上側に突出した形態で構成され得る。特に、このようなトップキャップC1は、二次電池100で正極端子として機能し得る。したがって、トップキャップC1は、外部装置、例えば、バスバー220などを通じて他の二次電池100や負荷、充電装置と電気的に接続され得る。このようなトップキャップC1は、例えばステンレス鋼やアルミニウムのような金属材質で形成され得る。
【0035】
安全ベントC2は、二次電池100の内圧、すなわち、電池缶112の内圧が一定水準以上に増加する場合、変形されるように構成され得る。また、ガスケットC3は、トップキャップC1及び安全ベントC2の周縁部分が電池缶112と絶縁されるように、電気絶縁性を有する材質からなり得る。
【0036】
一方、キャップ組立体113は、電流遮断部材C4をさらに含み得る。電流遮断部材C4は、CID(Current Interrupt Device)とも呼ばれ、ガス発生により電池の内圧が増加して安全ベントC2の形状が逆さまになれば、安全ベントC2と電流遮断部材C4との接触が切れるか又は電流遮断部材C4が破損されることで、安全ベントC2と電極組立体110との電気的接続を遮断することができる。
【0037】
このような二次電池100の構成は、本発明の出願時点で当業者に周知であるため、本明細書では詳細な説明を省略する。また、
図3に二次電池100の一例を示したが、本発明によるバッテリーパック300は特定の形態の二次電池に限定されない。すなわち、本発明の出願時点で公知の多様な二次電池が本発明によるバッテリーパック300に採用され得る。
【0038】
例えば、
図3の二次電池100は、円筒形の二次電池100を基準にして示されているが、本発明によるバッテリーパック300には角形二次電池が適用されてもよい。
【0039】
図2をさらに参照すると、複数の二次電池100は、左右方向(X軸方向)及び上下方向(Z軸方向)に配列された形態で備えられ得る。例えば、
図2に示されたように、複数の二次電池100は上下方向及び左右方向に配列された形態で構成され得る。さらに、複数の二次電池100は、円筒形電池缶(
図3中、電池缶112)のうち管状で形成された部分同士が対面する形態で配列され得る。
【0040】
すなわち、複数の二次電池100は、水平方向(Y軸方向)に横たわった形態で構成され得る。ここで、水平方向とは、地面と平行な方向を意味する。すなわち、
図2に示されたように、112個の二次電池100それぞれは、前後方向に延びた形態で構成され得る。このとき、すべての二次電池100において、
図1のF方向から眺めたとき、正極端子111a及び負極端子111bが前後方向にそれぞれ位置し得る。
【0041】
一方、本明細書に記載された前、後、左、右、上、下のような方向を表す用語は、観測者の位置や対象が置かれた形態によって変わり得る。ただし、本明細書では、説明の便宜上、F方向から眺めたときを基準にして、前、後、左、右、上、下などの方向を区分して表すことにする。
【0042】
図2をさらに参照すると、モジュールケース210は、第1ケース217及び第2ケース219を備え得る。第1ケース217は、後方に第2ケース219が結合されるように構成され得る。例えば、
図2に示されたように、バッテリーパック300は、Y軸方向から眺めたとき、第1ケース217及び第1ケース217の後方に位置した第2ケース219を備え得る。第1ケース217及び第2ケース219のそれぞれには、二次電池100の前側部及び後側部が挿入されるように構成された中空H1が形成され得る。
【0043】
また、モジュールケース210は外壁211を備え得る。したがって、本発明のこのような構成によれば、モジュールケース210が外壁211を備えることで、内部に収容された複数の二次電池100を外部の衝撃から効果的に保護することができる。
【0044】
また、モジュールケース210の内部空間には、少なくとも二つ以上の二次電池100が水平方向(Y軸方向)に横たわった形態で収容され得る。しかし、積層方向が一つの方向に限定されることはなく、二次電池100が横たわった方向に応じて上下方向(Z軸方向)になってもよい。
【0045】
したがって、本発明のこのような構成によれば、電気絶縁性のモジュールケース210によって、二次電池100の側面が露出しなくなるため、外部伝導性物体との電気絶縁性が向上し、外部の物理的、化学的要素から二次電池100を保護することができる。
【0046】
一方、
図2をさらに参照すると、本発明のバッテリーパック300は、複数のバスバー220を備え得る。複数のバスバー220は、複数の二次電池100同士の間、例えばすべての二次電池100同士の間を電気的に接続し得る。すなわち、一つのバスバー220は、一部の二次電池100同士の間を電気的に接続し得る。そのため、バスバー220は、少なくとも一部分が電気伝導性材質で構成され得る。例えば、バスバー220は、銅、アルミニウム、ニッケルなどのような金属材質で構成され得る。
【0047】
さらに、バスバー220は、異なる主素材を使った二枚のプレートを接合した構造を有し得る。例えば、バスバー220は、ニッケル素材のプレートと銅素材のプレートとを接合した形態を有し得る。
【0048】
そして、本発明において、バスバー220は、
図2に示されたように、板状で構成され得る。さらに、バスバー220は、剛性及び電気的伝導性を確保するため、金属板形態で構成され得る。特に、バスバー220は、複数の二次電池100の電極端子111に沿って上下方向(図面のZ軸方向)に立てられた形態で構成され得る。
【0049】
すなわち、本発明において、複数の二次電池100が前後方向(図面のY軸方向)に横たわった形態で左右方向(図面のX軸方向)及び/または上下方向(図面のZ軸方向)に配列される場合、複数の二次電池100の電極端子111は前後方向(Y軸方向)の両端部に位置し得る。このとき、バスバー220は、複数の二次電池100の電極端子111の配列方向に応じて、板状で左右方向及び上下方向に扁平に延び、地面を基準にして立設された形態で構成され得る。
【0050】
そして、バスバー220は、すべての二次電池100のうち少なくとも一部の二次電池100の電極端子111に接触し、これらの間を電気的に並列及び直列で接続してもよい。
【0051】
さらに、バスバー220の外側には電気絶縁性の絶縁シート340が備えられ得る。例えば、
図2に示されたように、二枚の絶縁シート340が前方に位置したバスバー220の前面及び後方に位置したバスバー220の後面にそれぞれ備えられ得る。
【0052】
図2及び
図4をさらに参照すると、コネクタ320は、接続端子323及び本体321を備え得る。接続端子323は、複数の二次電池100の充電が必要な場合、外部充電装置(図示せず)から電気の供給を受けるように、充電端子(図示せず)と接続され得る。または、接続端子323は、外部電子装置(図示せず)への電源供給が必要な場合、外部に電力を供給するように、外部接続端子(図示せず)と電気的に接続され得る。さらに、コネクタ320は、BMSモジュール280と電気的に接続するように構成され得る。
【0053】
また、接続端子323は、メス接続端子またはオス接続端子であり得る。例えば、
図4に示されたように、接続端子323は、外部のオス接続端子(図示せず)が挿入されるように、接続孔321hに内蔵されたメス接続端子(接続端子)323であり得る。また、接続端子323は、電気伝導性の金属または合金を含み得る。例えば、金属は、ニッケル、銅、アルミニウムなどであり得る。
【0054】
そして、本体321は、電気絶縁性の合成樹脂を含み得る。本体321は、接続端子323を内部に収容する空間を有し得る。本体321はコネクタ320の外観を形成している。
【0055】
さらに、本体321には、外部のオスコネクタ(図示せず)が挿入されるように構成された結合部321tが備えられ得る。結合部321tは、上下方向に延びた管状構造を有し得る。結合部321tの管状構造は、外部のオスコネクタ(コネクタ)320の一部が挿入されるように、接続孔321hと所定距離だけ離隔して所定の空間を形成するように構成され得る。
【0056】
そして、本体321には、結合部321tの管状構造の下端に形成され、水平方向に突出して延びた固定部321fが備えられ得る。固定部321fには、パックハウジング310とボルト結合されるように固定口H3が形成され得る。
【0057】
さらに、本体321には、固定部321fの下端から下方で延びて突出した挿入部321sが備えられ得る。すなわち、固定部321fは、挿入部321sの上部に位置し得る。
【0058】
また、コネクタ320において、複数の二次電池100と接続端子323とを電気的に接続するように構成されたワイヤL1、L2が、本体321の内部に位置した接続端子323と連結され得る。
【0059】
図5は、本発明の一実施形態によるバッテリーパックの一部構成である上端カバーを概略的に示した斜視図である。
【0060】
図1、
図2及び
図5をさらに参照すると、パックハウジング310は、複数の二次電池100を収容する内部空間を形成するように構成され、上端カバー312、中間ハウジング314及び下端底部313を備え得る。具体的には、F方向から眺めたとき、上端カバー312の下部には中間ハウジング314が結合され得る。このとき、上端カバー312と中間ハウジング314との間には第1シーリングガスケット(
図7中、第1シーリングガスケット380)が介在され得る。例えば、上端カバーの下端部の周縁に沿って線形の溝(
図7中、溝H7)が延設され、線形の溝H7には第1シーリングガスケット(
図7中、第1シーリングガスケット380)が挿入され得る。
【0061】
また、中間ハウジング314は、下部に下端底部313が結合され得る。このとき、中間ハウジング314と下端底部313との間には第2シーリングガスケット390が介在され得る。下端底部313の水平方向の周縁に沿って線形の溝(
図2のH8)が延設され、線形の溝H8には第2シーリングガスケット390が挿入され得る。
【0062】
より具体的には、上端カバー312は、パックハウジング310の内部に収容されたモジュールケース210の上部を覆うように外形が形成され得る。そして、中間ハウジング314は、上部及び下部が開放された四角管状であり得る。さらに、下端底部313は、上部が開放された箱状であって、側壁及び下壁を備え得る。
【0063】
また、上端カバー312は、上部にハンドル312dが備えられ得る。ハンドル312dの下部には、内圧が所定以上に高くなると内部ガスを外部に排出するベント部370が形成され得る。
【0064】
さらに、上端カバー312の右側部には、コネクタ320の本体321の少なくとも一部が挿入されるように挿入口H2が形成され得る。例えば、コネクタ320の本体321の挿入部321sが上端カバー312の挿入口H2に挿入され得る。
【0065】
そして、上端カバー312には、挿入口H2の周辺が内側に凹んで形成された収容部312aが備えられ得る。ここで、「内側」とは、上端カバー312に収納されたBMSモジュール(
図2中、BMSモジュール280)が位置する方向であると言える。収容部312aは、コネクタ320の固定部321fと対応する大きさで凹んで形成され得る。すなわち、収容部312aは、コネクタ320の固定部321fが挿入可能な程度の深さで凹んだ形態を有し得る。さらに、収容部312aにはボルトが挿入されるように構成されたボルト孔H4が形成され得る。ボルト孔H4は、コネクタ320の固定部321fを収容部312a上にボルト結合するように構成され得る。例えば、
図5に示されたように、収容部312aには4個のボルト孔H4(一部図示せず)が形成され得る。
【0066】
図6は、本発明の一実施形態によるバッテリーパックの一部構成であるコネクタ用ガスケットを概略的に示した斜視図である。また、
図7は、
図1のバッテリーパックのC-C’に沿った概略的な部分断面図である。
【0067】
図6及び
図7を参照すると、コネクタ用ガスケット330は、挿入口H2とコネクタ320との間から外部物質が流れ込まないように、一部が挿入口H2とコネクタ320との間に介在され得る。
【0068】
また、コネクタ用ガスケット330は、一部が一方向に少なくとも1回以上折り曲げられた部分(第1折曲部333)を有し得る。例えば、
図6に示されたように、コネクタ用ガスケット330は、中心部から下方に1回折り曲げられた部分(第1折曲部333)を有し得る。コネクタ用ガスケット330の折り曲げられた部分(第1折曲部333)は、コネクタ320の挿入部321sを挿入口H2に挿入することによって挿入口H2に圧着固定され得る。コネクタ用ガスケット330は、合成ゴムまたはシリコーン高分子を含み得る。
【0069】
したがって、本発明のこのような構成によれば、本発明のバッテリーパック300は、挿入口H2とコネクタ320との間に介在され、一方向に少なくとも1回以上折り曲げられた部分(第1折曲部333)を有し、コネクタ320が上端カバー312の挿入口H2に挿入されることで少なくとも一部分が圧着固定されるコネクタ用ガスケット330を備えることで、コネクタ320とパックハウジング310との間の隙間から外部物質(水)が染みるか又は流れ込むことを防止することができる。特に、コネクタ用ガスケット330のうち少なくとも1回以上折り曲げられた部分(第1折曲部333)をコネクタ320によって上端カバー312の挿入口H2に圧着固定できるため、防水能力を効果的に向上させることができる。
【0070】
より具体的には、コネクタ用ガスケット330は、載置部331及び第1折曲部333を有し得る。ここで、第1折曲部333は、上述したコネクタ用ガスケット330の載置部331から折り曲げられた部分(第1折曲部333)であると言える。
【0071】
載置部331は、上端カバー312の収容部312a上で、固定部321fによって圧着固定されるように構成され得る。すなわち、載置部331は、コネクタ320の固定部321fと上端カバー312の収容部312aとの間に介在され得る。載置部331の中央には、コネクタ本体321の一部分が挿入されるように開口H6が形成され得る。開口H6は、第1折曲部333が下方に延びた内面に沿って延びた形態を有し得る。すなわち、コネクタ用ガスケット330の少なくとも1回折り曲げられた部分は第1折曲部333であり得る。また、第1折曲部333は、載置部331から下方に延びた円筒形状を有し得る。
【0072】
そして、コネクタ用ガスケット330は、載置部331が上端カバー312の収容部312aと対応する形態を有し得る。例えば、載置部331は断面が略四角形である。このとき、四角形の角はラウンド処理された形態を有し得る。載置部331は、管状構造から水平方向に延びた板状であり得る。ここで、水平方向とは、地面と平行な方向を意味する。
【0073】
さらに、載置部331には、ボルトが挿入されるように構成された貫通孔H5が形成され得る。例えば、
図6に示されたように、コネクタ用ガスケット330の載置部331の角部分に隣接して4個の貫通孔H5が形成され得る。
【0074】
図8は、本発明の他の実施形態によるバッテリーパックの一部構成であるコネクタ用ガスケットを概略的に示した斜視図である。
【0075】
図4、
図5、
図7及び
図8を参照すると、
図8のコネクタ用ガスケット330Aは、
図6のコネクタ用ガスケット330と比べて、クッション部331cをさらに備え得る。クッション部331cは、載置部331の貫通孔H5の周辺部が上方に隆起して形成され得る。ボルトB1を使ってコネクタ320を上端カバー312の収容部312aに固定する場合、クッション部331cは、ボルトB1が貫通孔H5の周辺部を押し付けることを緩衝するように構成され得る。
【0076】
例えば、
図8に示されたように、コネクタ用ガスケット330Aは、貫通孔H5の周辺に上側に突出したクッション部331cが形成され得る。図示していないが、コネクタ用ガスケット330Aの載置部331の下面にも貫通孔H5の周辺部が下側に隆起したクッション部331cが形成され得る。
【0077】
したがって、本発明のこのような構成によれば、コネクタ用ガスケット330Aが貫通孔H5の周辺部に形成されたクッション部331cを備えることで、コネクタ用ガスケット330AがボルトB1の押し付けによって損傷されることを防止することができる。また、コネクタ用ガスケット330AがボルトB1の押し付けによって酷く変形されることを防止することができる。これにより、コネクタ320を収容部312aに固定する場合、コネクタ用ガスケット330Aの損傷や酷い変形による密閉性の低下を防止することができる。
【0078】
図9は、本発明の他の実施形態によるバッテリーパックの一部分を概略的に示した部分断面図である。
【0079】
図9を参照すると、
図9のコネクタ用ガスケット330Bは、
図7のコネクタ用ガスケット330と比べて、第2折曲部335をさらに備えることを除き、残りの構成は同一である。すなわち、コネクタ用ガスケット330Bは、第1折曲部333、載置部331及び第2折曲部335を備え得る。
【0080】
ここで、第2折曲部335は、載置部331の外側の端部から上方に折り曲げられて延びた形態であり得る。また、第2折曲部335は、上下方向に延びた筒状であり得る。すなわち、第2折曲部335は、載置部331の外側の端部に沿って延びた形態を有し得る。
【0081】
また、第2折曲部335は、収容部312aの内側壁312a1とコネクタ320の固定部321fとの間に介在され得る。すなわち、第2折曲部335は、固定部321fによって収容部312aの内側壁312a1に圧着固定され得る。
【0082】
したがって、本発明のこのような構成によれば、コネクタ用ガスケット330Bが、載置部331から上方に折り曲げられて延び、収容部312aの内側壁312a1とコネクタ320の固定部321fとの間に介在される第2折曲部335をさらに備えることで、
図6のコネクタ用ガスケット330Bと比べて、より多くの折曲構造と圧着部分を有しているため、コネクタ320と収容部312aとの間の密閉性をさらに向上させることができる。
【0083】
図10は、本発明のさらに他の実施形態によるバッテリーパックの一部分を概略的に示した部分断面図である。
【0084】
図10を参照すると、
図10のコネクタ用ガスケット330Cは、
図9のコネクタ用ガスケット330Bと比べて、第3折曲部337をさらに備えることを除き、残りの構成は同一である。すなわち、コネクタ用ガスケット330Cは、第1折曲部333、載置部331、第2折曲部335及び第3折曲部337を備え得る。
【0085】
具体的には、第3折曲部337は、収容部312aの外側に露出するように構成され得る。第3折曲部337は、第2折曲部335の延長方向の端部(上端部)から水平方向に折り曲げられて延びた形態を有し得る。すなわち、第3折曲部337は、コネクタ320の本体321を基準にして外側に折り曲げられた形態を有し得る。すなわち、第3折曲部337は、収容部312aの周辺部の上面312a2に位置し得る。さらに他の形態として、第3折曲部337は、外側及び内側の両方向に折り曲げられて延びた形態(図示せず)を有し得る。すなわち、第3折曲部337は、コネクタ320の固定部321fの上面に折り曲げられて延設され得る。
【0086】
また、第3折曲部337は、コネクタ320の固定部321fの外側(水平方向)の端部を囲むように水平方向に延びた形態を有し得る。
【0087】
したがって、本発明のこのような構成によれば、コネクタ用ガスケット330Cが、収容部312aの外側に露出し、第2折曲部335の延長方向の端部から水平方向に折り曲げられて延びた第3折曲部337をさらに備えることで、
図9のコネクタ用ガスケット330Bと比べて、より多くの折曲構造を有しているため、コネクタ320と収容部312aとの間の密閉性をさらに向上させることができる。
【0088】
図11は、本発明のさらに他の実施形態によるバッテリーパックの一部分を概略的に示した部分断面図である。
【0089】
図11を参照すると、
図11のコネクタ用ガスケット330Dは、
図9のコネクタ用ガスケット330Bと比べて、突起部338をさらに備えることを除き、残りの構成は同一である。すなわち、コネクタ用ガスケット330Dは、第1折曲部333、載置部331、第2折曲部335及び突起部338を備え得る。
【0090】
具体的には、突起部338は、収容部312aの外側に露出するように位置し得る。突起部338は、収容部312aの凹んだ部分よりも高く位置し得る。すなわち、突起部338は、収容部312aとコネクタ320の固定部321fとの間で外側に露出するように位置し得る。突起部338は、第2折曲部335と固定部321fとの間の隙間を覆うように構成され得る。突起部338の下部は、第2折曲部335と固定部321fとの間の隙間を覆うように、隙間上に位置し得る。すなわち、突起部338は、固定部321fに向かって突出した部分が第2折曲部335と固定部321fとの間の隙間を覆うことができる。
【0091】
また、突起部338は、収容部312aと固定部321fとの間の離隔距離よりも厚く形成され得る。これにより、収容部312aの上面及び固定部321fの上面の阻止によって、突起部338は収容部312aと固定部321fとの間へと移動しなくなる。
【0092】
すなわち、コネクタ用ガスケット330Dが突起部338を備えることで、コネクタ320の挿入部321sが上端カバー312の挿入口H2に挿入される過程で、コネクタ用ガスケット330Dの第1折曲部333が下方に過度に挿入されることを阻止することができる。
【0093】
さらに、突起部338は、第2折曲部335の上端面に沿って延びた形態を有し得る。すなわち、突起部338は、第2折曲部335の筒状の上端周縁に沿って延びた形態を有し得る。
【0094】
したがって、本発明のこのような構成によれば、コネクタ用ガスケット330Dが、収容部312aの外側に露出し、第2折曲部335の延長方向の端部に形成された突起部338をさらに備えることで、
図9のコネクタ用ガスケット330Dと比べて、コネクタ320と収容部312aとの間の密閉性をさらに向上でき、第1折曲部333が挿入口H2に適切に位置するように、下方に過度に挿入されることを阻止することができる。これにより、バッテリーパックの製造効率を向上させ、防水能力をさらに向上させることができる。
【0095】
図12は、本発明のさらに他の実施形態によるバッテリーパックの一部分を概略的に示した部分断面図である。
【0096】
図12を参照すると、
図12のコネクタ320Aは、
図7のコネクタ320と比べて、挿入部321sに加圧突起321s1がさらに形成されたことを除き、残りの構成は同一である。すなわち、コネクタ320Aは、結合部321t、固定部321f、挿入部321s及び加圧突起321s1を備え得る。
【0097】
具体的には、コネクタ320Aは、上端カバー312の収容部312aに挿入される場合、加圧突起321s1がコネクタ用ガスケット330の第1折曲部333を挿入口H2の周縁が位置する方向に押し付けるように、第1折曲部333が位置する方向に突出した形態を有し得る。加圧突起321s1は、コネクタ320Aの挿入部321sの水平方向の周縁に沿って延びた形態を有し得る。すなわち、加圧突起321s1は、挿入部321sの外面に沿って水平方向に延びた輪状であり得る。このとき、コネクタ320Aの固定部321fと収容部312aの内面との間には載置部331が介在され得る。
【0098】
したがって、本発明のこのような構成によれば、挿入部321sが、第1折曲部333を挿入口H2の周縁が位置する方向に押し付けるように構成された加圧突起321s1を備えることで、加圧突起321s1によって第1折曲部333の一部分が挿入部321sの周縁面に加圧固定できる。これにより、コネクタ320Aと収容部312aとの間の密閉性をさらに向上させることができる。
【0099】
図13は、本発明のさらに他の実施形態によるバッテリーパックの一部分を概略的に示した部分断面図である。
【0100】
図13を参照すると、
図13の上端カバー312Aは、
図7の上端カバー312と比べて、挿入口H2の周縁にテーパー構造T1がさらに形成されたことを除き、残りの構成は同一である。すなわち、コネクタ320の挿入部321sは、上下方向に垂直な面を有し得る。具体的には、挿入口H2の周縁に形成されたテーパー構造T1は、下方に向かって直径が漸減するように構成され得る。すなわち、コネクタ320の挿入部321sが下方に挿入されるほど、コネクタ用ガスケット330の第1折曲部333に加えられる圧力がさらに大きくなるように構成され得る。
【0101】
これによって、コネクタ用ガスケット330の第1折曲部333のうち、挿入口H2の周縁面から遠く位置した部分であるほど、コネクタ320の本体321の挿入部321sによって押し付けられる程度が大きくなる。
【0102】
したがって、本発明のこのような構成によれば、上端カバー312Aの挿入口H2の周縁に下方に向かって直径が漸減するように構成されたテーパー構造T1を形成することで、
図9のコネクタと挿入口との間の密閉構造と比べて、コネクタ320と収容部312aとの間の密閉性をさらに向上させることができる。これにより、バッテリーパックの防水能力をさらに向上させることができる。
【0103】
一方、本発明の一実施形態によるバッテリーパック300は、複数の二次電池100の充放電を制御するための各種の装置(図示せず)、例えばBMSモジュール(
図2中、BMSモジュール280)、電流センサ、ヒューズなどをさらに含み得る。
【0104】
一方、本発明の一実施形態による電子デバイス(図示せず)は、上述したバッテリーパック300を少なくとも一つ以上含む。電子デバイスは、バッテリーパック300を収納するための収納空間が備えられたデバイスハウジング(図示せず)をさらに含み得る。
【0105】
また、本発明の一実施形態によるバッテリーパック300は、電気自動車やハイブリッド自動車のような自動車にも含まれ得る。すなわち、本発明の一実施形態による自動車は、車体内に上述した本発明の一実施形態による少なくとも一つ以上のバッテリーパック300が搭載され得る。
【0106】
なお、本明細書において、上、下、左、右、前、後のような方向を示す用語が使用されたが、このような用語は説明の便宜のためのものであるだけで、対象となる事物の位置や観測者の位置などによって変わり得ることは、当業者にとって自明である。
【0107】
以上のように、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0108】
300:バッテリーパック
100:二次電池
210:モジュールケース
111、111a、111b:電極端子、正極端子、負極端子
310:パックハウジング
H2:挿入口
T1:テーパー構造
320:コネクタ
321:本体
321s:挿入部
321f:固定部
323:接続端子
321s1:加圧突起
330:コネクタ用ガスケット
331:載置部
333:第1折曲部
335:第2折曲部
337:第3折曲部
338:突起部
312:上端カバー
314:中間ハウジング
313:下端底部
312a:収容部