(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-17
(45)【発行日】2024-05-27
(54)【発明の名称】チャネル接続手順を行う方法及びそのための装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/54 20230101AFI20240520BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20240520BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20240520BHJP
H04B 7/06 20060101ALI20240520BHJP
【FI】
H04W72/54 110
H04W16/28 110
H04W72/0446
H04B7/06 954
(21)【出願番号】P 2022534240
(86)(22)【出願日】2022-01-10
(86)【国際出願番号】 KR2022000378
(87)【国際公開番号】W WO2022154405
(87)【国際公開日】2022-07-21
【審査請求日】2022-06-06
(31)【優先権主張番号】10-2021-0005774
(32)【優先日】2021-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0043839
(32)【優先日】2021-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0060166
(32)【優先日】2021-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】ミョン セチャン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ソクチェル
(72)【発明者】
【氏名】カン チウォン
(72)【発明者】
【氏名】キム ソンウク
【審査官】齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/210185(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/160741(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/192285(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/057600(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいて、
UE(user equipment)が上りリンク信号を送信する方法であって、
少なくとも1つのLBT(Listen-before-Talk)ビームに
基づいて少なくとも1つのLBTを行い、
前記少なくとも1つのLBTのための少なくとも1つのチャネルが休止であるとセンシングされたことに基づいて、複数の送信ビー
ムにより前記上りリンク信号を送信する
、ことを含み、
前記少なくとも1つのLBTビームは
、前記複数の送信ビームをカバーし、
前記複数の送信ビームは
、TDM(time division multiplexing)を使用して多重
化され
、
前記少なくとも1つのチャネルが前記少なくとも1つのLBTによって休止であることに基づいて、前記UEは、前記複数の送信ビームの間のスイッチングの前に追加のLBTを行い、
前記追加のLBTは、前記複数の送信ビームの間のスイッチングのために必要とされる時間に基づいて、第1タイプLBT又は第2タイプLBTの1つのタイプを使用して行われ、
前記第1タイプLBTは、非ランダムバックオフに基づくLBTであり、
前記第2タイプLBTは、ランダムバックオフに基づくLBTである、方法。
【請求項2】
前記追加のLBTは、前記複数の送信ビームの間のスイッチングのために必要とされる前記時間が特定のしきい値以下であることに基づいて、前記第1タイプLBTを使用して行われる、請求項1に記載
の方法。
【請求項3】
前記追加のLBTは、前記複数の送信ビームの間のスイッチングのために必要とされる前記時間が特定のしきい値を超えることに基づいて、前記第2タイプLBTを使用して行われる、請求項1に記載
の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのLBTビームは、前記複数の送信ビーム
の全てをカバーする
単一のLBTビームである、請求項1に記載
の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つのLBTビームは
、複数のLBTビームを含み、
前記複数のLBTビームのそれぞれは
、前記複数の送信ビームのそれぞれをカバーする、請求項1に記載
の方法。
【請求項6】
無線通信システムにおいて、上りリンク信号を送信するための
UE(user equipment)であって、
少なくとも1つの送受信機と、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に連結され、実行される場合、前記少なくとも1つのプロセッサ
に動作を
行わせる命
令を格納する
ように設定される少なくとも1つのメモリと、を
備え、
前記動作は、
少なくとも1つのLBT(Listen-before-Talk)ビームに
基づいて少なくとも1つのLBTを行い、
前記少なくとも1つのLBTのための少なくとも1つのチャネルが休止であるとセンシングされたことに基づいて、前記少なくとも1つの送受信機により、複数の送信ビー
ムにより前記上りリンク信号を送信する
、ことを含み、
前記少なくとも1つのLBTビームは
、前記複数の送信ビームをカバーし、
前記複数の送信ビームは
、TDM(time division multiplexing)を使用して多重
化され
、
前記少なくとも1つのチャネルが前記少なくとも1つのLBTによって休止であることに基づいて、前記UEは、前記複数の送信ビームの間のスイッチングの前に追加のLBTを行い、
前記追加のLBTは、前記複数の送信ビームの間のスイッチングのために必要とされる時間に基づいて、第1タイプLBT又は第2タイプLBTの1つのタイプを使用して行われ、
前記第1タイプLBTは、非ランダムバックオフに基づくLBTであり、
前記第2タイプLBTは、ランダムバックオフに基づくLBTである、UE。
【請求項7】
前記追加のLBTは、前記複数の送信ビームの間のスイッチングのために必要とされる前記時間が特定のしきい値以下であることに基づいて、前記第1タイプLBTを使用して行われる、請求項
6に記載の
UE。
【請求項8】
前記追加のLBTは、前記複数の送信ビームの間のスイッチングのために必要とされる前記時間が特定のしきい値を超えることに基づいて、前記第2タイプLBTを使用して行われる、請求項
6に記載の
UE。
【請求項9】
前記少なくとも1つのLBTビームは、前記複数の送信ビーム
の全てをカバーする
単一のLBTビームである、請求項
6に記載の
UE。
【請求項10】
前記少なくとも1つのLBTビームは
、複数のLBTビームを含み、
前記複数のLBTビームのそれぞれは
、前記複数の送信ビームのそれぞれをカバーする、請求項
6に記載の
UE。
【請求項11】
無線通信システムにおいて、上りリンク信号を送信するための装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に連結され、実行される場合、前記少なくとも1つのプロセッサ
に動作を
行わせる命
令を格納する
ように設定される少なくとも1つのメモリと、を
備え,
前記動作は、
少なくとも1つのLBT(Listen-before-Talk)ビームに
基づいて少なくとも1つのLBTを行い、
前記少なくとも1つのLBTのための少なくとも1つのチャネルが休止であるとセンシングされたことに基づいて、複数の送信ビー
ムにより前記上りリンク信号を送信する
、ことを含み、
前記少なくとも1つのLBTビームは、前記複数の送信ビームをカバーし、
前記複数の送信ビームは
、TDM(time division multiplexing)を使用して多重
化され
、
前記少なくとも1つのチャネルが前記少なくとも1つのLBTによって休止であることに基づいて、UEは、前記複数の送信ビームの間のスイッチングの前に追加のLBTを行い、
前記追加のLBTは、前記複数の送信ビームの間のスイッチングのために必要とされる時間に基づいて、第1タイプLBT又は第2タイプLBTの1つのタイプを使用して行われ、
前記第1タイプLBTは、非ランダムバックオフに基づくLBTであり、
前記第2タイプLBTは、ランダムバックオフに基づくLBTである、装置。
【請求項12】
少なくとも1つのプロセッサ
に動作を
行わせる少なくとも1つのコンピュータープログラムを含むコンピューター読み取り可能な格納媒体であって、
前記動作は、
少なくとも1つのLBT(Listen-before-Talk)ビームに
基づいて少なくとも1つのLBTを行い、
前記少なくとも1つのLBTのための少なくとも1つのチャネルが休止であるとセンシングされたことに基づいて、複数の送信ビー
ムによ
り上りリンク信号を送信する
、ことを含み、
前記少なくとも1つのLBTビームは
、前記複数の送信ビームをカバーし、
前記複数の送信ビームは
、TDM(time division multiplexing)を使用して多重
化され
、
前記少なくとも1つのチャネルが前記少なくとも1つのLBTによって休止であることに基づいて、UEは、前記複数の送信ビームの間のスイッチングの前に追加のLBTを行い、
前記追加のLBTは、前記複数の送信ビームの間のスイッチングのために必要とされる時間に基づいて、第1タイプLBT又は第2タイプLBTの1つのタイプを使用して行われ、
前記第1タイプLBTは、非ランダムバックオフに基づくLBTであり、
前記第2タイプLBTは、ランダムバックオフに基づくLBTである、コンピューター読み取り可能な格納媒体。
【請求項13】
無線通信システムにおいて、基地局が下りリンク信号を送信する方法であって、
少なくとも1つのLBT(Listen-before-Talk)ビームに
基づいて少なくとも1つのLBTを行い、
前記少なくとも1つのLBTのための少なくとも1つのチャネルが休止であるとセンシングされたことに基づいて、複数の送信ビー
ムにより前記下りリンク信号を送信する
、ことを含み、
前記少なくとも1つのLBTビームは
、前記複数の送信ビームをカバーし、
前記複数の送信ビームは
、TDM(time division multiplexing)を使用して多重
化され
、
前記少なくとも1つのチャネルが前記少なくとも1つのLBTによって休止であることに基づいて、UEは、前記複数の送信ビームの間のスイッチングの前に追加のLBTを行い、
前記追加のLBTは、前記複数の送信ビームの間のスイッチングのために必要とされる時間に基づいて、第1タイプLBT又は第2タイプLBTの1つのタイプを使用して行われ、
前記第1タイプLBTは、非ランダムバックオフに基づくLBTであり、
前記第2タイプLBTは、ランダムバックオフに基づくLBTである、方法。
【請求項14】
無線通信システムにおいて、下りリンク信号を送信するための基地局であって、
少なくとも1つの送受信機と、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に連結され、実行される場合、前記少なくとも1つのプロセッサ
に動作を
行わせる命
令を格納する
ように設定される少なくとも1つのメモリと、を
備え、
前記動作は、
少なくとも1つのLBT(Listen-before-Talk)ビームに
基づいて少なくとも1つのLBTを行い、
前記少なくとも1つのLBTのための少なくとも1つのチャネルが休止であるとセンシングされたことに基づいて、前記少なくとも1つの送受信機により、複数の送信ビー
ムにより前記下りリンク信号を送信する
、ことを含み、
前記少なくとも1つのLBTビームは、前記複数の送信ビームをカバーし、
前記複数の送信ビームは
、TDM(time division multiplexing)を使用して多重
化され
、
前記少なくとも1つのチャネルが前記少なくとも1つのLBTによって休止であることに基づいて、UEは、前記複数の送信ビームの間のスイッチングの前に追加のLBTを行い、
前記追加のLBTは、前記複数の送信ビームの間のスイッチングのために必要とされる時間に基づいて、第1タイプLBT又は第2タイプLBTの1つのタイプを使用して行われ、
前記第1タイプLBTは、非ランダムバックオフに基づくLBTであり、
前記第2タイプLBTは、ランダムバックオフに基づくLBTである、基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はチャネル接続手順を行う方法及びそのための装置に関し、より詳しくは、多重化された送信ビーム(Transmissionbeam)により信号を送受信するためのチャネル接続手順を行う方法及びそのための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
時代の流れによってより多くの通信装置がより大きな通信トラフィックを要求することになり、既存のLTEシステムに比べて向上した無線広帯域通信である次世代5Gシステムが要求されている。NewRATと呼ばれる次世代5Gシステムでは、Enhanced Mobile BroadBand(eMBB)/Ultra-Reliability and Low-Latency Communication(URLLC)/Massive Machine-type Communications(mMTC)などに通信シナリオが区分される。
【0003】
ここで、eMBBはHigh Spectrum Efficiency、High User Experienced Data Rate、High Peak Data Rateなどの特性を有する次世代移動通信シナリオであり、URLLCはUltra Reliable、Ultra Low Latency、Ultra High Availabilityなどの特性を有する次世代移動通信シナリオであり(e.g.,V2X、Emergency Service、Remote Control)、mMTCはLow Cost、Low Energy、Short Packet、Massive Connectivityの特性を有する次世代移動通信シナリオである(e.g.,IoT)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、チャネル接続手順を行う方法及びそのための装置を提供する。
【0005】
本開示で達成しようとする技術的課題は上記技術的課題に制限されず、言及しなかった他の技術的課題は下記の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能であろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この開示の実施例による無線通信システムにおいて、端末が上りリンク信号を送信する方法であって、少なくとも1つのLBT(Listen-before-Talk)ビームに基づくLBTを行い、LBTに成功したことに基づいて、複数の送信ビーム(transmission beams)により上りリンク信号を送信することを含み、少なくとも1つのLBTビームは複数の送信ビームをカバーし、複数の送信ビームは多重化(multiplexing)される。
【0007】
このとき、複数の送信ビームはSDM(Spatial Domain Multiplexed)される。
【0008】
また複数の送信ビームはTDM(Time Domain Multiplexed)される。
【0009】
少なくとも1つのLBTビームは、複数の送信ビームを全部カバーする1つのLBTビームであってもよい。
【0010】
少なくとも1つのLBTビームは、複数のLBTビームを含み、複数のLBTビームのそれぞれは複数の送信ビームのそれぞれをカバーする。
【0011】
複数の送信ビームの間にビームスイッチング(beam switching)が行われる前にCat-2 LBTが行われる。
【0012】
この開示による無線通信システムにおいて、上りリンク信号を送信するための端末であって、少なくとも1つの送受信機、少なくとも1つのプロセッサ、及び少なくとも1つのプロセッサに動作可能に連結され、実行される場合、少なくとも1つのプロセッサが動作を行うようにする命令(instructions)を格納する少なくとも1つのメモリを含み、この動作は、少なくとも1つのLBT(Listen-before-Talk)ビームに基づくLBTを行い、LBTに成功したことに基づいて、少なくとも1つの送受信機により、複数の送信ビーム(transmission beams)により上りリンク信号を送信することを含み、少なくとも1つのLBTビームは複数の送信ビームをカバーし、複数の送信ビームは多重化(multiplexing)される。
【0013】
このとき、複数の送信ビームはSDM(Spatial Domain Multiplexed)される。
【0014】
また複数の送信ビームはTDM(Time Domain Multiplexed)される。
【0015】
少なくとも1つのLBTビームは、複数の送信ビームを全部カバーする1つのLBTビームである。
【0016】
少なくとも1つのLBTビームは、複数のLBTビームを含み、複数のLBTビームのそれぞれは複数の送信ビームのそれぞれをカバーする。
【0017】
複数の送信ビームの間にビームスイッチング(beam switching)が行われる前にCat-2 LBTが行われる。
【0018】
この開示による無線通信システムにおいて、上りリンク信号を送信するための装置であって、少なくとも1つのプロセッサ、及び少なくとも1つのプロセッサに動作可能に連結され、実行される場合、少なくとも1つのプロセッサが動作を行うようにする命令(instructions)を格納する少なくとも1つのメモリを含み、この動作は、少なくとも1つのLBT(Listen-before-Talk)ビームに基づくLBTを行い、LBTに成功したことに基づいて、複数の送信ビーム(transmission beams)により上りリンク信号を送信することを含み、少なくとも1つのLBTビームは複数の送信ビームをカバーし、複数の送信ビームは多重化(multiplexing)される。
【0019】
この開示による少なくとも1つのプロセッサが動作を行うようにする少なくとも1つのコンピュータープログラムを含むコンピューター読み取り可能な格納媒体であって、この動作は、少なくとも1つのLBT(Listen-before-Talk)ビームに基づくLBTを行い、LBTに成功したことに基づいて、複数の送信ビーム(transmission beams)により上りリンク信号を送信することを含み、少なくとも1つのLBTビームは複数の送信ビームをカバーし、複数の送信ビームは多重化(multiplexing)される。
【0020】
この開示の実施例による無線通信システムにおいて、基地局が下りリンク信号を送信する方法であって、少なくとも1つのLBT(Listen-before-Talk)ビームに基づくLBTを行い、LBTに成功したことに基づいて、複数の送信ビーム(transmission beams)により下りリンク信号を送信することを含み、少なくとも1つのLBTビームは複数の送信ビームをカバーし、複数の送信ビームは多重化(multiplexing)される。
【0021】
この開示による無線通信システムにおいて、下りリンク信号を送信するための基地局であって、少なくとも1つの送受信機、少なくとも1つのプロセッサ、及び少なくとも1つのプロセッサに動作可能に連結され、実行される場合、少なくとも1つのプロセッサが動作を行うようにする命令(instructions)を格納する少なくとも1つのメモリを含み、この動作は、少なくとも1つのLBT(Listen-before-Talk)ビームに基づくLBTを行い、LBTに成功したことに基づいて、少なくとも1つの送受信機により、複数の送信ビーム(transmission beams)により下りリンク信号を送信することを含み、少なくとも1つのLBTビームは複数の送信ビームをカバーし、複数の送信ビームは多重化(multiplexing)される。
【発明の効果】
【0022】
本開示によれば、52.6GHz以上の高周波帯域で発生する相対的に大きい経路損失(path loss)を克服するために基地局及び/又は端末がDirectional LBT(D-LBT)を使用し、得られたCOT内で互いに異なる方向の送信ビームが多重化されるとき、適切なED(Energy Detection)しきい値、LBT(Listen-before-Talk)-BW(Bandwidth)及び/又は多重化された送信ビームのためのLBTビームを設定することができる。
【0023】
本開示で得られる効果は以上で言及した効果に制限されず、言及しなかった他の効果は下記の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】無線通信システムの一例である3GPP(登録商標)システムに用いられる物理チャネル及びこれらを用いた一般的な信号送信方法を例示する図である。
【
図3】スロットのリソースグリッドを例示する図である。
【
図4】スロット内に物理チャネルがマッピングされる例を示す図である。
【
図5】端末の上りリンク送信動作を例示する図である。
【
図6】設定されたグラント(configured grant)に基づく繰り返し送信を例示する図である。
【
図7】この開示に適用可能な非免許帯域を支援する無線通信システムを示す図である。
【
図8】この開示に適用可能な非免許帯域内でリソースを占有する方法を例示する図である。
【
図9】この開示に適用可能な非免許帯域において上りリンク及び/又は下りリンク信号送信のための端末のチャネル接続手順を例示する図である。
【
図10】この開示に適用可能な複数のLBT-SB(Listen Before Talk-Subband)について説明するための図である。
【
図11】NRシステムでのアナログビームフォーミング(Analog Beamforming)を説明するための図である。
【
図12】NRシステムでのビーム管理(Beam Management)を説明するための図である。
【
図13】NRシステムでのビーム管理(Beam Management)を説明するための図である。
【
図14】NRシステムでのビーム管理(Beam Management)を説明するための図である。
【
図15】NRシステムでのビーム管理(Beam Management)を説明するための図である。
【
図16】NRシステムでのビーム管理(Beam Management)を説明するための図である。
【
図17】この開示に適用可能なSRS(Sounding Reference Signal)を説明するための図である。
【
図18】この開示に適用可能なSRS(Sounding Reference Signal)を説明するための図である。
【
図19】この開示の実施例によるビーム基盤のLBT(Listen-Before-Talk)及びビームグループ基盤のLBTを説明するための図である。
【
図20】この開示の実施例によるビーム基盤のLBTを行うときに発生する問題を説明するための図である。
【
図21】この開示の実施例による端末及び基地局の全般的な動作過程を説明するための図である。
【
図22】この開示の実施例による端末及び基地局の全般的な動作過程を説明するための図である。
【
図23】この開示の実施例による多重化された複数のビームのためのLBT(Listen-before-Talk)を行う方法を説明するための図である。
【
図24】この開示の実施例による多重化された複数のビームのためのLBT(Listen-before-Talk)を行う方法を説明するための図である。
【
図25】この開示の実施例による多重化された複数のビームのためのLBT(Listen-before-Talk)を行う方法を説明するための図である。
【
図26】この開示に適用される通信システムを例示する図である。
【
図27】この開示に適用可能な無線機器を例示する図である。
【
図28】この開示に適用可能な車両又は自律走行車両を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下の技術は、CDMA(code division multiple access)、FDMA(frequency division multiple access)、TDMA(time division multiple access)、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)、SC-FDMA(single carrier frequency division multiple access)などのような様々な無線接続システムに用いることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)によって具現することができる。TDMAは、GSM(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術によって具現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802-20、E-UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術によって具現することができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project)LTE(long term evolution)は、E-UTRAを用いるE-UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、LTE-Aは3GPP LTEの進化したバージョンである。3GPP NR(New Radio or New Radio Access Technology)は3GPP LTE/LTE-Aの進化したバージョンである。
【0026】
説明を明確にするために、3GPP通信システム(例えば、NR)を主として説明するが、本開示の技術的思想はこれに限られない。この開示の説明に使用された背景技術、用語、約語などについては、この開示前に公開された標準文書に記載の事項を参照できる(例えば、38.211、38.212、38.213、38.214、38.300、38.331など)。
【0027】
ここで、NRシステムを含む5G通信について説明する。
【0028】
5Gの3つの主な要求事項領域は、(1)改善したモバイル広帯域(Enhanced Mobile Broadband,eMBB)領域、(2)多量のマシンタイプ通信(massive Machine Type Communication,mMTC)領域、及び(3)超-信頼及び低遅延通信(Ultra-reliable and Low Latency Communications,URLLC)領域を含む。
【0029】
一部の使用例(Use Case)においては、最適化のために多数の領域が求められることがあり、他の使用例においては、ただ1つの核心性能指標(Key Performance Indicator,KPI)にのみフォーカスされることがある。5Gはかかる様々な使用例を柔軟且つ信頼できる方法で支援するものです。
【0030】
eMBBは基本的なモバイルインターネットアクセスを遥かに超え、豊かな2方向作業、クラウド又は増強現実においてメディア及びエンターテインメントアプリケーションをカバーする。データは、5Gの核心動力の1つであり、5G時代で初めて専用の音声サービスが見られないかもしれない。5Gにおいて、音声は、単純に通信システムによって提供されるデータ接続を用いて応用プログラムとして処理されることが期待できる。増加したトラフィック量(volume)の主な原因は、コンテンツサイズの増加及び高いデータ送信率を求めるアプリケーション数の増加である。ストリーミングサービス(オーディオ及びビデオ)、会話型ビデオ及びモバイルインターネット接続はより多い装置がインターネットに接続するほどより広く用いられるであろう。このような多くの応用プログラムは、ユーザにリアルタイム情報及び通知をプッシュするために、常にオンになっている接続性が必要である。クダウドストーリッジ及びアプリケーションは、モバイル通信プラットフォームにおいて急激に増加しつつあり、これは、業務及びエンターテインメントの両方にも適用可能である。また、クラウドストーリッジは、上りリンクデータ送信率の成長を牽引する格別な使用例である。5Gはまた、クラウドの遠隔業務にも用いられ、触角インターフェースが用いられるときに優れたユーザ経験が維持できるように、もっと低いエンド-ツ-エンド(end-to-end)遅延を求める。エンターテインメント、例えば、クラウドゲーム及びビデオストリーミングは、モバイル広帯域能力への要求を増加させるまた他の核心要素である。エンターテインメントは、列車、車及び飛行機のような移動性の高い環境を含むどこでも、スマートホン及びタブレットにおいて必須である。また別の使用例は、エンターテインメントのための増強現実及び情報検索である。ここで、増強現実は、非常に低い遅延と瞬間的なデータ量を必要とする。
【0031】
また、最も多く予想される5Gの使用例の1つは、全ての分野において埋め込みセンサーを円滑に接続できる機能、即ち、mMTCに関するものである。2020年まで潜在的なIoT装置は204億個に至るものと予測される。産業IoTは、5Gがスマートシティ、資産追跡(asset tracking)、スマートユーティリティー、農業及びセキュリティーインフラを可能にする主要役割を行う領域の1つである。
【0032】
URLLCは、主要インフラの遠隔制御及び自律走行車両(self-driving vehicle)のような超高信頼/利用可能な遅延の少ないリンクを介して産業を変化させる新たなサービスを含む。信頼性と遅延のレベルは、スマートグリッド制御、産業自動化、ロボット工学、ドローン制御及び調整に必須的である。
【0033】
次に、NRシステムを含む5G通信システムにおける多数の使用例について、より具体的に説明する。
【0034】
5Gは、秒当たり数百メガビットから秒当たりギガビットと評価されるストリームを提供する手段であって、FTTH(fiber-to-the-home)及びケーブルベース広帯域(又はDOCSIS)を補完することができる。このような早い速度は、仮想現実と増強現実だけでなく、4K以上(6K、8K及びそれ以上)の解像度でTVを伝達するのに要求される。VR(Virtual Reality)及びAR(Augmented Reality)のアプリケーションは、ほとんど没入型(immersive)スポーツ競技を含む。特定の応用プログラムは、特別なネットワーク設定が要求され得る。例えば、VRゲームの場合、ゲーム会社が遅延を最小化するために、コアサーバーをネットワークオペレータのエッジネットワークサーバーと統合しなければならない。
【0035】
自動車(Automotive)は、車両に対する移動通信のための多くの使用例と共に、5Gにおいて重要な新しい動力になることが予想される。例えば、乗客のためのエンターテインメントは、同時の高い容量と高い移動性モバイル広帯域を要求する。その理由は、将来のユーザは、その位置及び速度と関係なく、高品質の接続を続けて期待するためである。自動車分野の他の活用例は、増強現実のダッシュボードである。これは、運転者が前面の窓を通じて見ているものの上に、暗やみで物体を識別し、物体の距離と動きに対して運転者に言ってくれる情報を重ねてディスプレーする。将来、無線モジュールは、車両間の通信、車両と支援するインフラ構造の間で情報交換及び自動車と他の連結されたデバイス(例えば、歩行者によって伴われるデバイス)間で情報交換を可能にする。安全システムは、運転者がより安全な運転ができるように行動の代替コースを案内し、事故の危険を減らせる。次の段階は、遠隔操縦されたり、自己運転車両(self-driven vehicle)になる。これは、互いに異なる自己運転車両間及び自動車とインフラ間で非常に信頼性があり、非常に早い通信であることを要求する。将来には、自己運転車両が全ての運転活動を行い、運転者は車両そのものが識別できない交通異常にのみ集中できるようにする。自己運転車両の技術的要求事項は、トラフィックの安全が人の達成できない程度まで増加するように超低遅延と超高速信頼性を要求する。
【0036】
スマート社会(smart society)として言及されるスマートシティとスマートホームは、高密度の無線センサーネットワークにエンベデッドされる。知能型センサーの分散ネットワークは、シティ又は家庭の費用及びエネルギー-効率的な維持に対する条件を識別する。類似する設定が各家庭のために行われることができる。温度センサー、窓及び暖房コントローラ、盗難警報機及び家電製品がいずれも無線で接続される。このようなセンサーの多くのものが典型的に低いデータ送信速度、低電力及び低コストである。しかし、例えば、リアルタイムHDビデオは、監視のために特定タイプの装置で要求されることがある。
【0037】
熱又はガスを含むエネルギーの消費及び分配は、高度に分散化しており、分散センサーネットワークの自動化された制御が要求される。スマートグリッドは、情報を収集して、これによって行動するようにデジタル情報及び通信技術を使用し、このようなセンサーを相互接続する。この情報は、供給メーカーと消費者の行動を含むことができるため、スマートグリッドが効率性、信頼性、経済性、生産の持続可能性、及び自動化された方式で電気のような燃料の分配を改善させることができる。スマートグリッドは、遅延の少ない他のセンサーネットワークと見ることもできる。
【0038】
健康部門は、移動通信の恵みを受けることのできる多くの応用プログラムを保有している。通信システムは、遠く離れたところで臨床診療を提供する遠隔診療を支援することができる。これは、距離という障壁を減らすのに役立ち、距離が遠い田舎で持続的に利用できない医療サービスへの接近を改善させることができる。これはまた、重要な診療及び応急状況で命を救うために用いられる。移動通信ベースの無線センサーネットワークは、心拍数及び血圧のようなパラメータに対する遠隔モニタリング及びセンサーを提供することができる。
【0039】
無線及びモバイル通信は、産業応用分野でますます重要になっている。配線は設置及び維持費用が高い。従って、ケーブルを再構成することが可能な無線リンクへの交換可能性は、多くの産業分野で魅力的な機会である。しかし、これを達成するには、無線接続がケーブルと類似した遅延、信頼性及び容量で動作することと、その管理を単純化することが要求される。低い遅延と非常に低いエラー確率は、5Gに繋がる必要のある新たな要求事項である。
【0040】
物流(logistics)及び貨物追跡(freight tracking)は、位置に基づく情報システムを使用し、どこでもインベントリ(inventory)及びパッケージの追跡を可能にする移動通信に対する重要な使用例である。物流及び貨物追跡の使用例は、典型的に低いデータ速度を要求するが、広い範囲と信頼性のある位置情報が必要である。
【0041】
図1は3GPPシステムに用いられる物理チャネル及び一般的な信号送信方法を説明する図である。
【0042】
電源Off状態で電源を入れたか或いは新しくセルに進入した端末は、基地局と同期を確立するなどの初期セル探索(Initial cell search)作業を行う(S11)。このために、端末は基地局からSSB(Synchronization Signal Block)を受信する。SSBはPSS(Primary Synchronization Signal)、SSS(Secondary Synchronization Signal)及びPBCH(Physical Broadcast Channel)を含む。端末はPSS/SSSに基づいて基地局と同期を確立し、セルID(cell identity)などの情報を得る。また端末は基地局からPBCHを受信してセル内の放送情報を得る。なお、端末は初期セル探索の段階において、DL RS(Downlink Reference Signal)を受信して下りリンクチャネルの状態を確認することができる。
【0043】
初期セル探索が終了した端末は、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)及びそれに対応するPDSCH(Physical Downlink Control Channel)を受信して、より具体的なシステム情報を得る(S12)。
【0044】
以後、端末は基地局に接続を完了するために、任意接続過程(Random Access Procedure)を行う(S13~S16)。より具体的には、端末は、PRACH(Physical Random Access Channel)を介してプリアンブル(preamble)を送信し(S13)、PDCCH及びこれに対応するPDSCHを介してプリアンブルに対するRAR(Random Access Response)を受信する(S14)。その後、端末はRAR内のスケジューリング情報を用いてPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を送信し(S15)、PDCCH及びそれに対応するPDSCHのような衝突解決手順(Contention Resolution Procedure)を行う(S16)。
【0045】
任意接続過程が2段階からなる場合、S13/S15が(端末が送信を行う)いずれか一方の段階で行われ(メッセージA)、S14/S16が(基地局が送信を行う)他方の段階で行われる(メッセージB)。
【0046】
このような手順を行った端末は、その後一般的な上り/下りリンク信号の送信手順としてPDCCH/PDSCHの受信(S17)、及びPUSCH/PUCCH(Physical Uplink Control Channel)の送信を行う(S18)。端末が基地局に送信する制御情報をUCI(Uplink Control Information)と称する。UCIは、HARQ ACK/NACK(Hybrid Automatic Repeat and reQuest Acknowledgement/Negative-ACK)、SR(Scheduling Request)、CSI(Channel State Information)などを含む。CSIは、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、RI(Rank Indication)などを含む。UCIは一般的にPUCCHを介して送信されるが、制御情報とデータが同時に送信される必要がある場合にはPUSCHを介して送信される。また、ネットワークの要請/指示によって端末はPUSCHを介してUCIを非周期的に送信することができる。
【0047】
【0048】
NRにおいて、上りリンク及び下りリンクの送信はフレームで構成される。1つの無線フレームは10msの長さを有し、2つの5msハーフフレーム(Half-Frame、HF)により定義される。1つのハーフフレームは5つの1msサブフレーム(Subframe、SF)により定義される。1つのサブフレームは1つ以上のスロットに分割され、サブフレーム内のスロット数はSCS(Subcarrier Spacing)に依存する。各スロットはCP(cyclic prefix)によって12つ又は14つのOFDM(A)シンボルを含む。一般CPが使用される場合、各スロットは14つのシンボルを含む。拡張CPが使用される場合は、各スロットは12つのシンボルを含む。ここで、シンボルはOFDMシンボル(或いはCP-OFDMシンボル)、SC-FDMAシンボル(或いは、DFT-s-OFDMシンボル)を含む。
【0049】
表1は一般CPが使用される場合、SCSによってスロットごとのシンボル数、フレームごとのスロット数とサブフレームごとのスロット数が変化することを例示する。
【0050】
【0051】
*Nslot
symb:スロット内のシンボル数
【0052】
*Nframe,u
slot:フレーム内のスロット数
【0053】
*Nsubframe,u
slot:サブフレーム内のスロット数
【0054】
表2は拡張CPが使用される場合、SCSによってスロットごとのシンボル数、フレームごとのスロット数とサブフレームごとのスロット数が変化することを例示する。
【0055】
【0056】
フレーム構造は例示に過ぎず、フレームにおいてサブフレーム数、スロット数及びシンボル数は様々に変更できる。NRシステムでは1つの端末に併合される複数のセル間でOFDMニューマロロジー(numerology)(例えば、SCS、CP長さなど)が異なるように設定される。これにより、同じ数のシンボルで構成された時間リソース(例えば、SF、スロット又はTTI)(便宜上、TU(Time Unit)と統称)の(絶対時間)区間が併合されたセル間で異なるように設定されることができる。
【0057】
NRは様々な5Gサービスを支援するための多数のニューマロロジー(又は副搬送波間隔(SCS))を支援する。例えば、SCSが15kHzである場合、伝統的なセルラーバンドにおける広い領域(wide area)を支援し、SCSが30kHz/60kHzである場合は、密集した都市(dense-urban)、より低い遅延(lower latency)及びより広いキャリア帯域幅(wider carrier bandwidth)を支援する。SCSが60kHz又はそれより高い場合には、位相ノイズを克服するために、24.25GHzより大きい帯域幅を支援する。
【0058】
NR周波数バンドは2つのタイプ(FR1、FR2)の周波数範囲(frequency range,FR)により定義される。FR1、FR2は以下の表3のように構成される。またFR2はミリメートル波(millimeter wave、mmW)を意味する。
【0059】
【0060】
図3はスロットのリソースグリッドを例示する。1つのスロットは時間ドメインにおいて複数のシンボルを含む。例えば、一般CPの場合、1つのスロットが14つのシンボルを含むが、拡張CPの場合は、1つのスロットが12つのシンボルを含む。搬送波は周波数ドメインにおいて複数の副搬送波を含む。RB(Resource Block)は周波数ドメインにおいて複数(例えば、12)の連続する副搬送波により定義される。BWP(Bandwidth Part)は周波数ドメインにおいて複数の連続する(P)RBにより定義され、1つのニューマロロジー(numerology)(例えば、SCS、CP長さなど)に対応することができる。搬送波は最大N個(例えば、5つ)のBWPを含む。データ通信は活性化されたBWPで行われ、1つの端末には1つのBWPのみが活性化される。リソースグリッドにおいて各々の要素はリソース要素(Resource Element、RE)と称され、1つの変調シンボルがマッピングされることができる。
【0061】
図4はスロット内に物理チャネルがマッピングされる一例を示す。
【0062】
1つのスロット内にDL制御チャネル、DL又はULデータ、UL制御チャネルなどが全て含まれる。例えば、スロット内において最初からN個のシンボルはDL制御チャネルの送信に使用され(以下、DL制御領域)、スロット内において最後からM個のシンボルはUL制御チャネルの送信に使用される(以下、UL制御領域)。NとMはそれぞれ0以上の整数である。DL制御領域とUL制御領域の間のリソース領域(以下、データ領域)は、DLデータの送信のために使用されるか又はULデータの送信のために使用される。制御領域とデータ領域の間にはDL-to-UL又はUL-to-DLスイッチングのための時間ギャップが存在する。DL制御領域ではPDCCHが送信され、DLデータ領域ではPDSCHが送信される。スロット内においてDLからULに転換される時点の一部のシンボルが時間ギャップとして使用される
【0063】
以下、各々の物理チャネルについてより詳しく説明する。
【0064】
下りリンクチャネル構造
【0065】
基地局は後述する下りインクチャネルを介して関連信号を端末に送信し、端末は後述する下りリンクチャネルを介して関連信号を基地局から受信する。
【0066】
(1)物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)
【0067】
PDSCHは下りリンクデータ(例えば、DL-SCH transport block、DL-SCH TB)を運び、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM、256QAMなどの変調方法が適用される。TBを符号化してコードワード(codeword)が生成される。PDSCHは最大2個のコードワードを運ぶ。コードワードごとにスクランブル及び変調マッピングが行われ、各コードワードから生成された変調シンボルは1つ以上のレイヤにマッピングされる。各レイヤはDMRS(Demodulation Reference Signal)と共にリソースにマッピングされてOFDMシンボル信号に生成され、該当アンテナポートにより送信される。
【0068】
(2)物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)
【0069】
PDCCHはDCI(Downlink Control Information)を運ぶ。例えば、PCCCH(即ち、DCI)はDL-SCH(downlink shared channel)の送信フォーマット及びリソース割り当て、UL-SCH(uplink shared channel)に対するリソース割り当て情報、PCH(Paging Channel)に関するページング情報、DL-SCH上のシステム情報、PDSCH上で送信される任意接続応答のような上位階層制御メッセージに関するリソース割り当て情報、送信電力制御命令、CS(Configured scheduling)の活性化/解除などを運ぶ。DCIはCRC(cyclic redundancy check)を含み、CRCはPDCCHの所有者又は使用用途によって様々な識別子(例えば、Radio Network Temporary Identifier、RNTI)にマスキング/スクランブルされる。例えば、PDCCHが特定の端末のためのものであれば、CRCは端末識別子(例えば、cell-RNTI、C-RNTI)にマスキングされる。PDCCHがページングに関するものであれば、CRCはP-RNTI(Paging-RNTI)にマスキングされる。PDCCHがシステム情報(例えば、System Information Block、SIB)に関するものであれば、CRCはSI-RNTI(System Information RNTI)にマスキングされる。PDCCHが任意接続応答に関するものであれば、CRCはRA-RNTI(Random Access-RNTI)にマスキングされる。
【0070】
PDCCHの変調方式は固定されており(例えば、Quadrature Phase Shift Keying、QPSK)、1つのPDCCHはAL(Aggregation Level)によって1、2、4、8、16個のCCE(Control Channel Element)で構成される。1つのCCEは6つのREG(Resource Element Group)で構成される。1つのREGは1つのOFDMアシンボルと1つの(P)RBにより定義される
【0071】
PDCCHはCORESET(Control Resource Set)で送信される。CORESETはBWP内でPDCCH/DCIを運ぶために使用される物理リソース/パラメータセットに該当する。例えば、CORESETは所定のニューマロロジー(例えば、SCS、CP長さなど)を有するREGセットを含む。CORESETはシステム情報(例えば、MIB)又は端末-特定の(UE-specific)上位階層(例えば、RRC)シグナリングにより設定される。CORESETの設定に使用されるパラメータ/情報の例は以下の通りである。1つの端末に1つ以上のCORESETが設定され、複数のCORESETが時間/周波数ドメインで重畳される。
【0072】
-controlResourceSetId:CORESETの識別情報(ID)を示す。
【0073】
-frequencyDomainResources:CORESETの周波数領域リソースを示す。ビットマップにより指示され、各ビットはRBグループ(=6つの連続するRB)に対応する。例えば、ビットマップのMSB(Most Significant Bit)はBWP内の1番目のRBグループに対応する。ビット値が1であるビットに対応するRBグループがCORESETの周波数領域リソースに割り当てられる。
【0074】
-duration:CORESETの時間領域リソースを示す。CORESETを構成する連続するOFDMAシンボルの数を示す。例えば、durationは1~3の値を有する。
【0075】
-cce-REG-MappingType:CCE-to-REGマッピングタイプを示す。インターリーブタイプと非-インターリーブタイプが支援される。
【0076】
-precoderGranularity:周波数ドメインにおいてプリコーダ粒度(granularity)を示す。
【0077】
-tci-StateSPDCCH:PDCCHに対するTCI(Transmission Configuration Indication)状態を指示する情報(例えば、TCI-StateID)を示す。TCI状態はRSセット(TCI-状態)内のDL RSとPDCCH DMRSポートのQCL(Quasi-Co-Location)の関係を提供するために使用される。
【0078】
-tci-PresentInDCI:DCI内のTCIフィールドが含まれるか否かを示す。
【0079】
-pdcch-DMRS-ScramblingID:PDCCH DMRSスクランブルシーケンスの初期化に使用される情報を示す。
【0080】
PDCCH受信のために、端末はCORESETでPDCCH候補のセットをモニタリングする(例えば、ブラインド復号)。PDCCH候補はPDCCH受信/検出のために端末がモニタリングするCCEを示す。PDCCHモニタリングはPDCCHモニタリングが設定されたそれぞれの活性化されたセル上の活性DL BWP上の1つ以上のCORESETで行われる。端末がモニタリングするPDCCH候補のセットはPDCCH検索空間(Search Space、SS)セットにより定義される。SSセットは共通検索空間(Common Search Space、CSS)セット又は端末-特定の検索空間(UE-specific Search Space、USS)セットである。
【0081】
表4はPDCCH検索空間を例示する。
【0082】
【0083】
SSセットはシステム情報(例えば、MIB)又は端末-特定(UE-specific)の上位階層(例えば、RRC)シグナリングにより設定される。サービングセルの各DL BWPにはS個(例えば、10)以下のSSセットが設定される。例えば、各SSセットに対して以下のパラメータ/情報が提供される。それぞれのSSセットは1つのCORESETに連関し、それぞれのCORESET構成は1つ以上のSSセットに連関する。-searchSpaceId:SSセットのIDを示す。
【0084】
-controlResourceSetId:SSセットに連関するCORESETを示す。
【0085】
-monitoringSlotPeriodicityAndOffset:PDCCHモニタリング周期区間(スロット単位)及びPDCCHモニタリング区間オフセット(スロット単位)を示す。
【0086】
-monitoringSymbolsWithinSlot:PDCCHモニタリングが設定されたスロット内においてPDCCHモニタリングのための1番目のOFDMAシンボルを示す。ビットマップにより指示され、各ビットはスロット内の各OFDMAシンボルに対応する。ビットマップのMSBはスロット内の1番目のOFDMシンボルに対応する。ビット値が1であるビットに対応するOFDMAシンボルがスロット内においてCORESETの1番目のシンボルに該当する。
【0087】
-nrofCandidates:AL={1、2、4、8、16}ごとのPDCCH候補の数(例えば、0、1、2、3、4、5、6、8のうちのいずれか)を示す。
【0088】
-searchSpaceType:SSタイプがCSSであるか又はUSSであるかを示す。
【0089】
-DCIフォーマット:PDCCH候補のDCIフォーマットを示す。
【0090】
CORESET/SSセット設定に基づいて、端末はスロット内の1つ以上のSSセットでPDCCH候補をモニタリングすることができる。PDCCH候補をモニタリングする機会(occasion)(例えば、時間/周波数リソース)をPDCCH(モニタリング)機会と定義する。スロット内に1つ以上のPDCCH(モニタリング)機会が構成される。
【0091】
表5はPDCCHを介して送信されるDCIフォーマットを例示する。
【0092】
【0093】
DCIフォーマット0_0はTB-基盤(又はTB-level)のPUSCHをスケジューリングするために使用され、DCIフォーマット0_1はTB-基盤(又はTB-level)のPUSCH又はCBG(Code Block Group)-基盤(又はCBG-level)のPUSCHをスケジューリングするために使用される。DCIフォーマット1_0はTB-基盤(又はTB-level)のPDSCHをスケジューリングするために使用され、DCIフォーマット1_1はTB-基盤(又はTB-level)のPDSCH又はCBG-基盤(又はCBG-level)のPDSCHをスケジューリングするために使用される。DCIフォーマット0_0/0_1はULグラントDCI又はULスケジューリング情報と呼ばれ、DCIフォーマット1_0/1_1はDLグラントDCI又はULスケジューリング情報と呼ばれる。DCIフォーマット2_0は動的スロットフォーマット情報(例えば、dynamic SFI)を端末に伝達するために使用され、DCIフォーマット2_1は下りリンク先制(pre-Emption)情報を端末に伝達するために使用される。DCIフォーマット2_0及び/又はDCIフォーマット2_1は1つのグループで定義された端末に伝達されるPDCCHであるグループ共通PDCCH(Group Common PDCCH)を介して該当グループ内の端末に伝達される。DCIフォーマット0_0とDCIフォーマット1_0はフォールバック(fallback)DCIフォーマットと称され、DCIフォーマット0_1とDCIフォーマット1_1はノンフォールバックDCIフォーマットと称される。フォールバックDCIフォーマットは端末の設定に関係なくDCIサイズ/フィールドの構成が同様に維持される。反面、ノンフォールバックDCIフォーマットは端末の設定によってDCIサイズ/フィールドの構成が異なる。
【0094】
上りリンクチャネル構造
【0095】
端末は後述する上りインクチャネルを介して関連信号を基地局に送信し、基地局は後述する上りリンクチャネルを介して関連信号を端末から受信する。
【0096】
(1)物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)
【0097】
PUCCHはUCI(Uplink Control Information)、HARQ-ACK及び/又はスケジューリング要請(SR)を運び、PUCCH送信長さによってShort PUCCHとlong PUCCHに区分される。
【0098】
UCIは以下を含む。
【0099】
-SR(Scheduling Request):UL-SCHリソースを要請するために使用される情報である。
【0100】
-HARQ-ACK:PDSCH上の下りリンクデータパケット(例えば、コードワード)に対する応答である。下りリンクデータパケットが成功的に受信されたか否かを示す。単一のコードワードに対する応答として1ビットのHARQ-ACKが送信され、2つのコードワードに対する応答として2ビットのHARQ-ACKが送信される。HARQ-ACK応答は、ポジティブACK(簡単に、ACK)、ネガティブACK(以下、NACK)、DTX又はNACK/DTXを含む。ここで、HARQ-ACKはHARQ ACK/NACK、ACK/NACKと混用する。
【0101】
-CSI(Channel State Information):下りリンクチャンネルに関するフィードバック情報である。MIMO(Multiple Input Multiple Output)-関連フィードバック情報は、RI(Rank Indicator)及びPMI(Precoding Matrix Indicator)を含む。
【0102】
表6はPUCCHフォーマットを例示する。PUCCH送信長さによってShort PUCCH(フォーマット0,2)及びLong PUCCH(フォーマット1,3,4)に区分できる。
【0103】
【0104】
PUCCHフォーマット0は最大2ビットサイズのUCIを運び、シーケンスに基づいてマッピングされて送信される。具体的には、端末は複数のシーケンスのうちのいずれかをPUCCHフォーマット0であるPUCCHを介して送信して特定のUCIを基地局に送信する。端末は肯定(positive)のSRを送信する場合のみに対応するSR設定のためのPUCCHリソース内でPUCCHフォーマット0であるPUCCHを送信する。PUCCHフォーマット1は最大2ビットサイズのUCIを運び、変調シンボルは時間領域で(周波数ホッピング有無によって異なるように設定される)直交カバーコード(OCC)により拡散される。DMRSは変調シンボルが送信されないシンボルで送信される(即ち、TDM(Time Division Multiplexing)されて送信される)。
【0105】
PUCCHフォーマット2は2ビットより大きいビットサイズのUCIを運び、変調シンボルはDMRSとFDM(Frequency Division Multiplexing)されて送信される。DM-RSは1/3密度のリソースブロック内のシンボルインデックス#1、#4、#7及び#10に位置する。PN(Pseudo Noise)シーケンスがDM_RSシーケンスのために使用される。2シンボルPUCCHフォーマット2のために周波数ホッピングが活性化されることができる。
【0106】
PUCCHフォーマット3は同一の物理リソースブロック内で端末多重化が行われず、2ビットより大きいビットサイズのUCIを運ぶ。即ち、PUCCHフォーマット3のPUCCHリソースは直交カバーコードを含まない。変調シンボルはDMRSとTDM(Time Division Multiplexing)されて送信される。
【0107】
PUCCHフォーマット4は同一の物理リソースブロック内に最大4個の端末まで多重化が支援され、2ビットより大きいビットサイズのUCIを運ぶ。即ち、PUCCHフォーマット3のPUCCHリソースは直交カバーコードを含む。変調シンボルはDMRSとTDM(Time Division Multiplexing)されて送信される。
【0108】
(2)物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)
【0109】
PUSCHは上りリンクデータ(例えば、UL-SCH transport block、UL-SCH TB)及び/又は上りリンク制御情報(UCI)を運び、CP-OFDM(Cyclic Prefix-Orthogonal Frequency Division Multiplexing)波形又はDFT-s-OFDM(Discrete Fourier Transform-spread-Orthogonal Frequency Division Multiplexing)波形に基づいて送信される。PUSCHがDFT-s-OFDM波形に基づいて送信される場合、端末は変換プリコーディング(transform precoding)を適用してPUSCHを送信する。一例として、変換プリコーディングができない場合は(例えば、transform precoding is disabled)、端末はCP-OFDM波形に基づいてPUSCHを送信し、変換プリコーディングできる場合には(例えば、transform precoding is enabled)、端末はCP-OFDM波形又はDFT-s-OFDM波形に基づいてPUSCHを送信する。PUSCH送信はDCI内のULグラントにより動的にスケジュールされるか、又は上位階層(例えば、RRC)シグナリング(及び/又はLayer 1(L1)シグナリング(例えば、PDCCH))に基づいて準-静的(semi-static)にスケジュールされる(configured scheduling、configured grant)。PUSCH送信はコードブック基盤又は非コードブック基盤に行われる。
【0110】
下りリンクにおいて、基地局は(DCI format 1_0又はDCI format 1_1を含む)PDCCH(s)を介して端末に動的に下りリンク送信のためのリソースを割り当てる。また基地局は(DCI format 2_1を含む)PDCCH(s)を介して特定の端末に予めスケジューリングされたリソースのうちの一部が他の端末への信号送信のために先取り(pre-Emption)されたことを伝達する。また基地局は準-持続的スケジューリング(Semi-persistent scheduling、SPS)方法に基づいて、上位階層シグナリングにより下りリンク割り当て(downlink assignment)の周期を設定し、PDCCHを介して設定された下りリンク割り当ての活性化/非活性化をシグナリングすることにより、初期HARQ送信のための下りリンク割り当てを端末に提供する。このとき、初期HARQ送信に対する再送信が必要である場合、基地局は明示的にPDCCHを介して再送信リソースをスケジューリングする。DCIによる下りリンク割り当てと順-持続的スケジューリングに基づく下りリンク割り当てが衝突する場合は、端末はDCIによる下りリンク割り当てを優先する。
【0111】
下りリンクと同様に、上りリンクにおいて、基地局は(DCI format 0_0又はDCI format 0_1を含む)PDCCH(s)を介して端末に動的に上りリンク送信のためのリソースを割り当てる。また基地局は(SPSのように)設定されたグラント(Configured Grant)方法に基づいて、初期HARQ送信のための上りリンクリソースを端末に割り当てる。動的スケジューリングではPUSCHの送信にPDCCHが伴われるが、設定されたグラントではPUSCHの送信にPDCCHが伴われない。但し、再送信のための上りリンクリソースはPDCCH(s)を介して明示的に割り当てられる。このように、動的なグラント(例えば、スケジューリングDCIによる上りリンクグラント)なしに基地局により上りリンクリソースが予め設定される動作を‘設定されたグラント(Configured Grant)’という。設定されたグラントは以下の2つのタイプにより定義される。
【0112】
-Type 1:上位階層シグナリングにより一定の周期の上りリンクグラントが提供される(別の第1階層シグナリングなしに設定される)。
【0113】
-Type 2:上位階層シグナリングにより上りリンクグラントの周期が設定され、PDCCHを介して設定されたグラントの活性化/非活性化がシグナリングされることにより上りリンクグラントが提供される
【0114】
図5は端末の上りリンク送信動作を例示する。端末は送信しようとするパケットを動的グラントに基づいて送信するか(
図5(a))、又は予め設定されたグラントに基づいて送信する(
図5(b))。
【0115】
複数の端末に設定されたグラントのためのリソースが共有される。各端末の設定されたグラントに基づく上りリンク信号送信は、時間/周波数リソース及び参照信号パラメータ(例えば、異なる循環シフトなど)に基づいて識別される。従って、基地局は信号衝突などにより端末の上りリンク送信に失敗した場合、該当端末を識別して該当送信ブロックのための再送信グラントを該当端末に明示的に送信する。
【0116】
設定されたグラントにより、同一の送信ブロックのために初期送信を含むK回の繰り返し送信が支援される。K回繰り返して送信される上りリンク信号のためのHARQプロセスIDは、初期送信のためのリソースに基づいて同一に決定される。K回繰り返して送信される該当送信ブロックのための冗長バージョン(redundancy version)は、{0,2,3,1}、{0,3,0,3}及び{0,0,0,0}のうちのいずれかのパターンを有する。
【0117】
図6は設定されたグラントに基づく繰り返し送信を例示する。
【0118】
端末は以下のうちのいずれかの条件を満たすまで繰り返し送信を行う:
【0119】
-同一の送信ブロックのための上りリンクグラントが成功的に受信される場合
【0120】
-該当送信ブロックのための繰り返し送信回数がKに至った場合
【0121】
-(Option 2の場合)、周期Pの終了時点に至った場合
【0122】
既存の3GPP LTEシステムのLAA(Licensed-Assisted Access)のように、3GPP NRシステムにおいても、非免許帯域(unlicensed band)をセルラー通信に活用する方案が考慮されている。但し、LAAとは異なり、非免許帯域内のNRセル(以下、NR UCell)はスタンドアローン(Standalone、SA)動作を目標とする。一例として、NR UCellにおいてPUCCH、PUSCH、PRACHの送信などが支援される。
【0123】
LAA UL(Uplink)では、非同期式HARQ手順(Asynchronous HARQ procedure)の導入によりPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)に対するHARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat Request-acknowledgement/Negative-acknowledgement)情報を端末に知らせるためのPHICH(Physical HARQ Indicator Channel)のような別のチャネルが存在しない。よって、UL LBT過程において競争ウィンドウ(Contention Window;CW)のサイズを調整するための正確なHARQ-ACK情報を活用することができない。従って、UL LBT過程では、ULグラントをn番目のSFで受信した場合、(n-3)番目のサブフレーム前の最新UL TXバーストの1番目のサブフレームを参照サブフレーム(Reference Subframe)として設定し、参照サブフレームに対応するHARQ process IDに対するNDIを基準として競争ウィンドウのサイズを調整する。即ち、基地局が1つ以上の送信ブロック(Transport Block;TB)ごとのNDI(New data Indicator)をトグリング(Toggling)するか、又は1つ以上の送信ブロックに対して再送信を指示すると、参照サブフレームにおいてPUSCHが他の信号と衝突して送信に失敗したと仮定して、予め約束した競争ウィンドウサイズのための集合内の現在適用された競争ウィンドウサイズの次に大きい競争ウィンドウサイズに該当競争ウィンドウのサイズを増加させ、そうではないと、参照サブフレームでのPUSCHが他の信号との衝突なしに成功的に送信されたと仮定して、競争ウィンドウのサイズを最小値(例えば、CWmin)に初期化する方案が導入されている。
【0124】
本開示の様々な実施例が適用可能なNRシステムでは、1つの要素搬送波(component carrier、CC)ごとに最大400MHz周波数リソースが割り当てられる/支援される。このような広帯域(wideband)CCで動作するUEが常にCC全体に対するRF(radio Frequency)モジュールをオン(ON)にしたまま動作する場合、UEのバッテリー消耗が大きくなる。
【0125】
又は1つの広帯域CC内に動作する複数の使用例(例えば、eMBB(enhanced Mobile Broadband)、URLLC、mMTC(massive Machine type Communication)など)を考慮する場合、該当CC内の周波数帯域ごとに互いに異なるニューマロロジー(例えば、副搬送波間隔)が支援される。
【0126】
又は、UEごとに最大帯域幅に対する能力(capability)が互いに異なってもよい。
【0127】
かかる状況を考慮して、基地局はUEに広帯域CCの全体帯域幅ではない一部帯域幅でのみ動作するように指示/設定する。ここで、一部帯域幅は帯域幅パート(bandwidth part;BWP)により定義される。
【0128】
BWPは周波数軸上で連続するリソースブロック(RB)で構成され、1つのBWPは1つのニューマロロジー(例えば、副搬送波間隔、CP長さ、スロット/ミニスロット区間など)に対応する。
【0129】
一方、基地局はUEに設定された1つのCC内の多数のBWPを設定することができる。一例として、基地局はPDCCHモニタリングスロット内の相対的に小さい周波数領域を占めるBWPを設定し、PDCCHで指示するPDSCH(又はPDCCHによりスケジュールされるPDSCH)をそれより大きいBWP上にスケジュールすることができる。また基地局は特定BWPにUEが集中する場合、負荷均等化(load balancing)のために一部UEを他のBWPに設定することができる。また基地局は隣接セル間の周波数領域セル間の干渉除去(frequency domain inter-cell interference cancellation)などを考慮して、全体帯域幅のうち、中間部の一部のスペクトルを排除し、両側のBWPを同じスロット内に設定することができる。
【0130】
基地局は広帯域CCに関連する(association)UEに少なくとも1つのDL/UL BWPを設定し、特定の時点に設定されたDL/UL BWP(s)のうちのいずれかのDL/UL BWPを(第1階層シグナリング(例えば、DCIなど)、MAC、RRCシグナリングなどにより)活性化することができる。また他の設定されたDL/UL BWPによりスイッチングを(L1シグナリング、MAC CE又はRRCシグナリングなどにより)指示することもできる。また端末はタイマー(例えば、BWP非活性タイマー)値に基づいてタイマーが満了すると、所定のDL/UL BWPによりスイッチング動作を行うこともできる。この時、活性化されたDL/UL BWPはactive DL/UL BWPと呼ぶ。初期接続(initial access)過程又はRRC連結が設定(set up)される前などのUEは、基地局からDL/UL BWPに対する設定を受信できないこともある。かかるUEについて仮定されるDL/UL BWPをinitial active DL/UL BWPと定義する。
【0131】
図7は本開示に適用可能な非免許帯域を支援する無線通信システムの一例を示す。
【0132】
以下の説明において、免許帯域(以下、L-band)で動作するセルをL-cellと定義し、L-cellのキャリアを(DL/UL)LCCと定義する。また非免許帯域(以下、U-band)で動作するセルをU-cellと定義し、U-cellのキャリアを(DL/UL)UCCと定義する。セルのキャリア/キャリア-周波数はセルの動作周波数(例えば、中心周波数)を意味する。セル/キャリア(例えば、CC)はセルと統称する。
【0133】
図7(a)のように、端末と基地局が搬送波結合されたLCC及びUCCにより信号を送受信する場合、LCCはPCC(Primary CC)に設定され、UCCはSCC(Secondary CC)に設定される。
図7(b)のように、端末と基地局は1つのUCC又は搬送波結合された複数のUCCにより信号を送受信する。即ち、端末と基地局はLCC無しにUCC(s)のみにより信号を送受信することができる。スタンドアローン動作のために、UCellではPRACH、PUCCH、PUSCH、SRS送信などが支援される。
【0134】
以下、本開示で説明する非免許帯域での信号送受信動作は、(特に言及しないと)上述した全ての配置シナリオに基づいて行われる。
【0135】
特に言及しないと、以下の定義がこの明細書で使用される用語に適用される。
【0136】
-チャネル(Channel):共有スペクトル(Shared spectrum)でチャネル接続過程が行われる連続するRBで構成され、搬送波又は搬送波の一部を称する。
【0137】
-チャネル接続過程(Channel Access Procedure、CAP):信号送信前に他の通信ノードのチャネル使用有無を判断するために、センシングに基づいてチャネル可用性を評価する手順である。センシングのための基本ユニット(basic unit)はTsl=9us区間(duration)のセンシングスロットである。基地局又は端末がセンシングスロット区間の間にチャネルをセンシングし、センシングスロット区間内で少なくとも4usの間に検出された電力がエネルギー検出しきい値XThreshより小さい場合、センシングスロット区間Tslは休止状態と見なされる。そうではない場合は、センシングスロット区間Tsl=9usはビジー状態と見なされる。CAPはLBT(Listen-Before-Talk)とも称される。
【0138】
-チャネル占有(Channel occupancy):チャネル接続手順の実行後、基地局/端末によるチャネル上の対応する送信を意味する。
【0139】
-チャネル占有時間(Channel Occupancy Time、COT):基地局/端末がチャネル接続手順の実行後、基地局/端末及びチャネル占有を共有する任意の基地局/端末がチャネル上で送信を行える総時間を称する。COTの決定時、送信ギャップが25us以下であると、ギャップ区間もCOTにカウントされる。
【0140】
なお、COTは基地局と対応端末の間の送信のために共有される。
【0141】
具体的には、UE-initiated COTを基地局と共有する(share)とは、random back-off基盤のLBT(例えば、CAT-3 LBT又はCAT-4 LBT)により端末が占有するチャネルの一部を基地局に譲渡し、基地局は端末がUL送信を完了した時点からDL送信の開始前に発生するタイミングギャップ(timing gap)を活用して、random back-offなしにLBT(例えば、CAT-1 LBT又はCAT-2 LBT)を行った後、LBTに成功して該当チャネルが休止(idle)状態であることが確認されると、基地局が残りの端末のCOTを活用してDL送信を行うことを意味する。
【0142】
一方、gNB-initiated COTを端末と共有する(share)とは、random back-off基盤のLBT(例えば、CAT-3 LBT又はCAT-4 LBT)により基地局が占有するチャネルの一部を端末に譲渡し、端末は基地局がDL送信を完了した時点からUL送信の開始前に発生するタイミングギャップを活用して、random back-offなしにLBT(例えば、CAT-1 LBT又はCAT-2 LBT)を行い、LBTに成功して該当チャネルが休止(idle)状態であることが確認されると、端末が残りの基地局のCOTを活用してUL送信を行う過程を意味する。かかる過程を端末と基地局がCOTを共有するという。
【0143】
-DL送信バースト(burst):16usを超えるギャップがない、基地局からの送信セットにより定義される。16usを超えるギャップにより分離された、基地局からの送信は個々のDL送信バーストとして見なされる。基地局はDL送信バースト内でチャネル可用性をセンシングせず、ギャップ以後に送信を行う。
【0144】
-UL送信バースト:16usを超えるギャップがない、端末からの送信セットにより定義される。16usを超えるギャップにより分離された、端末からの送信は個々のUL送信バーストとして見なされる。端末はUL送信バースト内でチャネル可用性をセンシングせず、ギャップ以後に送信を行う。
【0145】
-検出バースト:(時間)ウィンドウ内に限定され、デューティサイクルに連関する、信号及び/又はチャネルのセットを含むDL送信バーストを称する。LTE基盤のシステムにおいて、検出バーストは基地局により開始された送信としてPSS、SSS及びCRS(cell-specific RS)を含み、非ゼロ出力CSI-RSをさらに含む。NR基盤のシステムにおいては、検出バーストは基地局により開始された送信として少なくともSS/PBCHブロックを含み、SIB1を有するPDSCHをスケジューリングするPDCCHのためのCORESET、SIB1を運ぶPDSCH及び/又は非ゼロ出力CSI-RSをさらに含む。
【0146】
図8はこの開示に適用可能な非免許帯域においてリソースを占有する方法を示す。
【0147】
図8を参照すると、非免許帯域内の通信ノード(例えば、基地局、端末)は、信号送信前に他の通信ノードのチャネル使用有無を判断する必要がある。そのために、非免許帯域内の通信ノードは送信が行われるチャネルに接続するためにチャネル接続過程(CAP)を行う。チャネル接続過程はセンシングに基づいて行われる。例えば、通信ノードは信号送信前にまずCS(Carrier Sensing)を行って、他の通信ノードが信号送信を行っているか否かを確認する。他の通信ノードが信号送信を行っていないと判断された場合をCCA(Clear Channel Assessment)が確認されたと定義する。既に定義された或いは上位階層(例えば、RRC)により設定されたCCAしきい値(例えば、XThresh)がある場合、通信ノードはCCAしきい値より高いエネルギーがチャネルで検出されると、チャネル状態をビジー(busy)と判断し、そうではないと、チャネル状態を休止(idle)と判断する。チャネル状態が休止と判断されると、通信ノードは非免許帯域で信号送信を開始する。CAPはLBTと混用できる。
【0148】
表7はこの開示に適用可能なNR-Uで支援されるチャネル接続過程(CAP)を例示する。
【0149】
【0150】
非免許帯域を支援する無線通信システムにおいて、端末に設定される1つのセル(或いは搬送波(例えば、CC))或いはBWPは、既存のLTEに比べて大きいBW(BandWidth)を有する広帯域である。しかし、規制(regulation)などに基づいて独立的なLBT動作に基づくCCAが要求されるBWは制限される。個別LBTが行われるサブバンド(SB)をLBT-SBと定義すると、1つの広帯域セル/BWP内に複数のLBT-SBが含まれる。LBT-SBを構成するRBセットは上位階層(例えば、RRC)シグナリングにより設定される。従って、(i)セル/BWPのBW及び(ii)RBセット割り当て情報に基づいて、1つのセル/BWPには1つ以上のLBT-SBが含まれる。セル(或いは搬送波)のBWPに複数のLBT-SBが含まれる。LBT-SBは、例えば、20MHz帯域を有する。LBT-SBは周波数領域において複数の連続する(P)RBで構成され、(P)RBセットとも称される。
【0151】
一方、ヨーロッパではFBE(Frame based equipment)とLBE(Load Based Equipment)と言われる2つのLBT動作を例示している。FBEは通信ノードがチャネル接続に成功したとき、送信を持続できる時間を意味するチャネル占有時間(channel occupancy time)(例えば、1~10ms)とチャネル占有時間の最小5%に該当する休止期間が1つの固定(fixed)フレーム区間を構成する。また、CCAは休止期間内の後部分にCCAスロット(最小20μs)の間にチャネルを観測する動作と定義される。通信ノードは固定フレーム単位で周期的にCCAを行い、チャネルが非占有(unoccupied)状態である場合は、チャネル占有時間の間にデータを送信し、チャネルが占有(occupied)状態である場合には、送信を保留し、次の周期のCCAスロットまで待機する。
【0152】
LBT方式の場合は、通信ノードはまずq∈{4、5、…、32}の値を設定した後、1つのCCAスロットに対するCCAを行い、1番目のCCAスロットでチャネルが非占有状態であると、最大(13/32)q ms長さの時間を確保してデータを送信する。1番目のCCAスロットでチャネルが占有状態であると、通信ノードはランダムにN∈{1、2、…、q}の値を選択してカウンターの初期値として格納する。その後、CCAスロット単位でチャネル状態をセンシングしながらCCAスロット単位でチャネルが非占有状態であると、カウンターに格納された値を1ずつ減らしていく。カウンター値が0になると、通信ノードは最大(13/32)q ms長さの時間を確保してデータを送信する。
【0153】
LTE/NRシステムのeNB/gNBやUEも、非免許帯域(便宜上、U-bandという)における信号送信のためにLBTを行う必要がある。また、LTE/NRシステムのeNBやUEが信号を送信する場合、WiFiなどの他の通信ノードもLBTを行ってeNBやUEが送信に対する干渉を引き起こさないようにする。例えば、WiFi標準(801.11ac)でCCAしきい値はnon-WiFi信号に対して-62dBmと規定されており、WiFi信号に対して-82dBmと規定されている。例えば、STA(Station)やAP(Access Point)にWiFi以外の信号が-62dBm以上の電力で受信されると、干渉を起こさないように、STAやAPは他の信号を送信しない。
【0154】
一方、端末は非免許帯域での上りリンク信号送信のためにタイプ1又はタイプ2のCAPを行う。一般的には、端末は上りリンク信号送信のために基地局が設定したCAP(例えば、タイプ1又はタイプ2)を行う。例えば、PUSCH送信をスケジューリングするULグラント(例えば、DCIフォーマット0_0、0_1)内に端末のCAPタイプ指示情報が含まれる。
【0155】
タイプ1 UL CAPにおいて送信前に休止とセンシングされたセンシングスロットによりスパンされる(spanned)時間区間の長さはランダムである。タイプ1 UL CAPは以下の送信に適用される。
【0156】
-基地局からスケジューリング及び/又は(設定された)PUSCH/SRS送信
【0157】
-基地局からスケジューリング及び/又は設定されたPUCCH送信
【0158】
-RAP(Random Access Procedure)に関連する送信
【0159】
図9はこの開示に適用可能な非免許帯域において上りリンク及び/又は下りリンク信号送信のための端末のチャネル接続手順のうち、タイプ1のCAP動作を例示する。
【0160】
まず
図9を参照しながら、非免許帯域での上りリンク信号送信について説明する。
【0161】
まず端末は遅延区間(defer duration)Tdのセンシングスロット区間の間にチャネルが休止状態であるか否かをセンシングし、その後、カウンターNが0になると、送信を行う(S934)。この時、カウンターNは以下の手順に従って追加センシングスロット区間の間にチャネルをセンシングすることにより調整される:
【0162】
ステップ1)(S920)N=Ninitに設定。ここで、Ninitは0からCWpの間で均等分布されたランダム値である。次に、ステップ4に移動する。
【0163】
ステップ2)(S940)N>0であり、端末がカウンターの減少を選択した場合、N=N-1に設定。
【0164】
ステップ3)(S950)追加センシングスロット区間の間にチャネルをセンシングする。この時、追加センシングスロット区間が休止であると(Y)、ステップ4に移動する。そうではないと(N)、ステップ5に移動する。
【0165】
ステップ4)(S930)N=0であると(Y)、CAP手順を終了する(S932)。そうではないと(N)、ステップ2に移動する。
【0166】
ステップ5)(S960)追加遅延区間Td内でビジー(busy)センシングスロットが検出されるか、又は追加遅延区間Td内の全てのセンシングスロットが休止(idle)と検出されるまでチャネルをセンシング。
【0167】
ステップ6)(S970)追加遅延区間Tdの全てのセンシングスロット区間の間にチャネルが休止とセンシングされると(Y)、ステップ4に移動する。そうではないと(N)、ステップ5に移動する。
【0168】
表8はチャネル接続優先順位クラスによってCAPに適用されるmp、最小CW、最大CW、最大チャネル占有時間(Maximum Channel Occupancy Time, MCOT)及び許容CWサイズ(allowed CW sizes)が変わることを例示している。
【0169】
【0170】
遅延区間Tdは区間Tf(16us)+mp個の連続するセンシングスロット区間Tsl(9us)の順で構成される。Tfは16us区間の開始時点にセンシングスロット区間Tslを含む。CWmin,p≦CWp≦CWmax,pである。CWpはCWp=CWmin,pに設定され、以前のULバースト(例えば、PUSCH)に対する明示的/黙示的な受信応答に基づいてステップ1以前にアップデートされる(CWサイズアップデート)。例えば、CWpは以前のULバーストに対する明示的/黙示的な受信応答に基づいてCWmin,pに初期化されるか、次に高い許容された値に増加するか、又は既存の値がそのまま維持される。
【0171】
タイプ2UL CAPにおいて送信前に休止とセンシングされたセンシングスロットによりスパンされる(spanned)時間区間の長さは決定的である(deterministic)。タイプ2 UL CAPはタイプ2A/2B/2C UL CAPに区分される。タイプ2A UL CAPにおいて端末は少なくともセンシング区間Tshort_dl=25usの間にチャネルが休止とセンシングされた直後(immediately after)、送信を行う。ここで、Tshort_dlは区間Tf(=16us)の直後に続く1つのセンシングスロット区間で構成される。タイプ2A UL CAPにおいてTfは区間の開始点にセンシングスロットを含む。タイプ2B UL CAPにおいて端末はセンシング区間Tf=16usの間にチャネルが休止とセンシングされた直後、送信を行う。タイプ2B UL CAPにおいてTfは区間の最後の9us内にセンシングスロットを含む。タイプ2C UL CAPにおいて端末は送信を行う前にチャネルをセンシングしない。
【0172】
非免許帯域において端末の上りリンクデータ送信のためには、まず基地局が非免許帯域上のULグラント送信のためのLBTに成功し、端末もULデータ送信のためのLBTに成功する必要がある。即ち、基地局端と端末端の2回のLBTに全て成功しないと、ULデータ送信を試みることができない。またLTEシステムにおいて、ULグラントからスケジュールされたULデータ間には最小4msecの遅延(delay)が所要されるので、該当時間の間に非免許帯域で共存する他の送信ノードが優先接続することによりスケジュールされたULLデータ送信が遅延されることもある。かかる理由で、非免許帯域においてULデータ送信の効率性を高める方法が論議されている。
【0173】
NRでは、相対的に高い信頼度と低い遅延時間を有するUL送信を支援するために、基地局が上位階層信号(例えば、RRCシグナリング)或いは上位階層信号とL1信号(例えば、DCI)との組み合わせで時間、周波数及びコードドメインリソースを端末に設定しておいた設定されたグラントタイプ1及びタイプ2を支援する。端末は基地局からULグラントを受けなくてもタイプ1又はタイプ2に設定されたリソースを使用してUL送信を行うことができる。タイプ1では設定されたグラントの周期、SFN=0対比オフセット、時間/周波数リソース割り当て(time/freq. resource allocation)、繰り返し(repetition)回数、DMRSパラメータ、MCS/TBS及び電力制御パラメータ(power control parameter)などがL1信号なしに全てRRCのような上位階層信号によってのみ設定される。タイプ2は設定されたグラントの周期と電力制御パラメータなどはRRCのような上位階層信号により設定され、残りのリソースに関する情報(例えば、初期送信タイミングのオフセットと時間/周波数リソース割り当て、DMRSパラメータ、MCS/TBSなど)はL1シグナルであるactivation DCIにより指示される方法である。
【0174】
LTE LAAのAULとNRのconfigured grantの間の最大差は、端末がULグラントなしに送信したPUSCHに対するHARQ-ACKフィードバック送信方法とPUSCH送信時に共に送信されるUCIの存在有無である。NR Configured grantでは、シンボルインデックスと周期、HARQプロセス数の方程式を使用してHARQプロセスが決定されるが、LTE LAAでは、AUL-DFI(downlink feedback information)により明示的に(explicit)HARQ-ACKフィードバック情報が送信される。またLTE LAAでは、AUL PUSCHを送信するたびにHARQ ID、NDI、RVなどの情報を含むUCIをAUL-DFIにより共に送信する。また、NR Configured grantでは、端末がPUSCHの送信に使用した時間/周波数リソースとDMRSリソースに基づいてUEを認識(identification)し、LTE LAAでは、DMRSリソースと一緒にPUSCHと共に送信されるAUL-DFIに明示的に(explicit)含まれたUE IDにより端末を認識する。
【0175】
以下、
図9を参照しながら、非免許帯域での下りリンク信号送信について説明する。
【0176】
基地局は非免許帯域での下りリンク信号送信のために、以下のうちのいずれかのチャネル接続過程(CAP)を行う。
【0177】
(1)タイプ1 下りリンク(DL)CAP方法
【0178】
タイプ1 DL CAPにおいて送信前に休止とセンシングされたセンシングスロットによりスパンされる(spanned)時間区間の長さはランダムである。タイプ1 DL CAPは以下の送信に適用される。
【0179】
-(i)ユーザ平面データ(user plane data)を有するユニキャストPDSCH、又は(ii)ユーザ平面データを有するユニキャストPDSCH及びユーザ平面データをスケジューリングするユニキャストPDCCHを含む、基地局により開始された(initiated)送信、又は
【0180】
-(i)検出バーストのみを有する、又は(ii)非-ユニキャスト(non-unicast)情報と多重化された検出バーストを有する、基地局により開始された送信。
【0181】
図9を参照すると、まず基地局は遅延区間(defer duration)T
dのセンシングスロット区間の間にチャネルが休止状態であるか否かをセンシングし、その後、カウンターNが0になると、送信を行う(S934)。この時、カウンターNは以下の手順に従って追加センシングスロット区間の間にチャネルをセンシングすることにより調整される:
【0182】
ステップ1)(S920)N=Ninitに設定。ここで、Ninitは0からCWpの間で均等分布されたランダム値である。次に、ステップ4に移動する。
【0183】
ステップ2)(S940)N>0であり、基地局がカウンターの減少を選択した場合、N=N-1に設定。
【0184】
ステップ3)(S950)追加センシングスロット区間の間にチャネルをセンシングする。この時、追加センシングスロット区間が休止であると(Y)、ステップ4に移動する。そうではないと(N)、ステップ5に移動する。
【0185】
ステップ4)(S930)N=0であると(Y)、CAP手順を終了する(S1232)。そうではないと(N)、ステップ2に移動する。
【0186】
ステップ5)(S960)追加遅延区間Td内でビジー(busy)センシングスロットが検出されるか、又は追加遅延区間Td内の全てのセンシングスロットが休止(idle)と検出されるまでチャネルをセンシング。
【0187】
ステップ6)(S970)追加遅延区間Tdの全てのセンシングスロット区間の間にチャネルが休止とセンシングされると(Y)、ステップ4に移動する。そうではないと(N)、ステップ5に移動する。
【0188】
表9はチャネル接続優先順位クラスによってCAPに適用されるmp、最小競争ウィンドウ(Contention Window、CW)、最大CW、最大チャネル占有時間(Maximum Channel Occupancy Time, MCOT)及び許容CWサイズ(allowed CW sizes)が変わることを例示している。
【0189】
【0190】
遅延区間Tdは区間Tf(16us)+mp個の連続するセンシングスロット区間Tsl(9us)の順で構成される。Tfは16us区間の開始時点にセンシングスロット区間Tslを含む。
【0191】
CWmin,p≦CWp≦CWmax,pである。CWpはCWp=CWmin,pに設定され、以前のDLバースト(例えば、PDSCH)に対するHARQ-ACKフィードバック(例えば、ACK又はNACK比率)に基づいてステップ1以前にアップデートされる(CWサイズアップデート)。例えば、CWpは以前のDLバーストに対するHARQ-ACKフィードバックに基づいてCWmin,pに初期化されるか、又は次に高い許容された値に増加されるか、又は既存の値がそのまま維持される。
【0192】
(2)タイプ2 下りリンク(DL)CAP方法
【0193】
タイプ2 DL CAPにおいて送信前に休止とセンシングされたセンシングスロットによりスパンされる時間区間の長さは決定的である(deterministic)。タイプ2 DL CAPはタイプ2A/2B/2C DL CAPに区分される。
【0194】
タイプ2A DL CAPは以下の送信に適用される。タイプ2A DL CAPにおいて基地局は少なくともセンシング区間Tshort_dl=25usの間にチャネルが休止とセンシングされた直後、送信を行う。ここで、Tshort_dlは区間Tf(=16us)の直後に続く1つのセンシングスロット区間で構成される。Tfは区間の開始点にセンシングスロットを含む。
【0195】
-(i)検出バーストのみを有する、又は(ii)非-ユニキャスト(non-unicast)情報と多重化された検出バーストを有する、基地局により開始された送信、又は
【0196】
-共有チャネル占有(Shared channel occupancy)内で端末による送信から25usギャップ以後の基地局の送信。
【0197】
タイプ2B DL CAPは共有されたチャネル占有時間内で端末による送信から16usギャップ以後に基地局により行われる送信に適用可能である。タイプ2B DL CAPにおいて基地局はTf=16usの間にチャネルが休止とセンシングされた直後、送信を行う。Tfは区間の最後の9us内にセンシングスロットを含む。タイプ2C DL CAPは共有されたチャネル占有時間内で端末による送信から最大16usギャップ後に基地局により行われる送信に適用可能である。タイプ2C DL CAPにおいて基地局は送信を行う前にチャネルをセンシングしない。
【0198】
非免許帯域を支援する無線通信システムにおいて端末に設定される1つのセル(或いは、搬送波(例、CC))或いはBWPは既存のLTEに比べて大きいBW(Bandwidth)を有する広帯域で構成される。しかし、規制などにより独立したLBT動作に基づくCCAが求められるBWは制限されることもある。個別LBTが行われるサブバンド(SB)をLBT-SBと定義すると、1つの広帯域セル/BWP内に複数のLBT-SBが含まれる。LBT-SBを構成するRBセットは上位階層(例、RRC)シグナリングにより設定される。従って、(i)セル/BWPのBW及び(ii)RBセット割り当て情報に基づいて、1つのセル/BWPには1つ以上のLBT-SBが含まれる。
【0199】
図10は非免許帯域内に複数のLBT-SBが含まれた場合を例示する。
【0200】
図10を参照すると、セル(或いは搬送波)のBWPに複数のLBT-SBが含まれる。LBT-SBは、例えば、20MHz帯域を有する。LBT-SBは周波数領域において複数の連続する(P)RBで構成され、(P)RBセットとも称される。図示していないが、LBT-SBの間にはガードバンド(GB)が含まれてもよい。従って、BWPは{LBT-SB#0(RB set#0)+GB#0+LBT-SB#1(RB set#1+GB#1)+...+LBT-SB#(K-1)(RB set(#K-1))}の形態で構成される。便宜上、LBT-SB/RBインデックスは低い周波数帯域から高い周波数帯域に行くにつれて増加するように設定/定義される。
【0201】
一方、NRシステムの場合、送信/受信アンテナが大きく増加する巨大(massive)多重入力多重出力(multiple input multiple output、MIMO)環境が考慮される。即ち、巨大MIMO環境が考慮されることにより、送信/受信アンテナの数は数十又は数百個以上に増加する。一方、NRシステムでは、6GHz以上の帯域、即ち、ミリメートル周波数帯域での通信を支援する。しかし、ミリメートル周波数帯域は非常に高い周波数帯域を用いるため、距離による信号減殺が急激であるという周波数特性を有する。従って、少なくとも6GHz以上の帯域を使用するNRシステムでは、急激な電波減殺特性を補償するために、信号送信を全方向ではなく特定の方向にエネルギーを集めて送信するビームフォーミング技法を使用する。巨大MIMO環境ではハードウェア具現の複雑度を減らし、多数のアンテナを用いた性能増加、リソース割り当ての柔軟性、周波数ごとのビーム制御の容易さのために、ビーム形成加重値ベクトル(weight vector)/プリコーディングベクトル(precoding vector)を適用する位置によって、アナログビームフォーミング(analog beamforming)技法とデジタルビームフォーミング(digital beamforming)技法が結合したハイブリッド(hybrid)形態のビームフォーミング技法が要求される。
【0202】
図11はハイブリッドビームフォーミング(hybrid beamforming)のための送信端及び受信端のブロック図の一例を示す。
【0203】
ミリメートル周波数帯域において狭ビームを形成する方法として、BSやUEから多数のアンテナに適切な位相差を用いて同じ信号を送信することにより、特定の方向でのみエネルギーが高くなるビームフォーミング方式が主に考えられている。このようなビームフォーミング方式には、デジタル基底帯域(baseband)信号に位相差を形成するデジタルビームフォーミング、変調されたアナログ信号に時間遅延(即ち、循環遷移)を用いて位相差を形成するアナログビームフォーミング、デジタルビームフォーミングとアナログビームフォーミングを全て利用するハイブリッドビームフォーミングなどがある。アンテナ要素ごとに送信パワー及び位相調節ができるようにトランシーバユニット(transceiver unit、TXRU)を有すると、周波数リソースごとに独立したビームフォーミングが可能になる。しかし、100余個の全てのアンテナ要素にTXRUを設けることは費用面で実効性が乏しい。即ち、ミリメートル周波数帯域は急激な電波減殺特性を補償するために多数のアンテナを使用する必要があり、デジタルビームフォーミングはアンテナ数ほどのRFコンポーネント(例えば、デジタルアナログコンバータ(DAC)、ミキサー(mixer)、電力増幅器(power amplifier)、線形増幅器(linear amplifier)など)を必要とするので、ミリメートル周波数帯域においてデジタルビームフォーミングを具現するためには通信機器の単価が上がる問題がある。従って、ミリメートル周波数帯域のようにアンテナが多く必要な場合には、アナログビームフォーミング又はハイブリッドビームフォーミング方式が考慮される。アナログビームフォーミング方式は、1つのTXRUに多数のアンテナ要素をマッピングし、アナログ位相遷移器(analog phase shifter)でビームの方向を調節する。かかるアナログビームフォーミング方式は全体帯域において1つのビーム方向のみを形成するので、周波数選択的ビームフォーミング(beamforming、BF)ができない短所がある。ハイブリッドBFはデジタルBFとアナログBFの中間形態であって、Q個のアンテナ要素より少ない数であるB個のTXRUを有する方式である。ハイブリッドBFの場合、B個のTXRUとQ個のアンテナ要素の連結方式によって差はあるが、同時に送信可能なビームの方向はB個以下に制限される。
【0204】
ビーム管理(Beam management、BM)
【0205】
BM過程は、下りリンク(downlink、DL)及び上りリンク(uplink、UL)の送信/受信に使用可能なBS(或いは送信及び受信ポイント(transmission and reception point、TRP))及び/又はUEビームのセットを得て維持するための過程であり、以下のような過程及び用語を含む。
【0206】
-ビーム測定(beam measurement):BS又はUEが受信されたビームフォーミング信号の特性を測定する動作
【0207】
-ビーム決定(beam determination):BS又はUEが自分の送信ビーム(Tx beam)/受信ビーム(Rx beam)を選択する動作
【0208】
-ビームスイーピング(beam sweeping):所定の方式で一定時間区間の間に送信及び/又は受信ビームを用いて空間ドメインをカバーする動作
【0209】
-ビーム報告(beam report):UEがビーム測定に基づいてビームフォーミングされた信号の情報を報告する動作
【0210】
BM過程は、(1)SSB又はCSI-RSを用いるDL BM過程と、(2)SRS(Sounding reference signal)を用いるUL BM過程に区分される。また、それぞれのBM過程は、Txビームを決定するためのTxビームスイーピングとRxビームを決定するためのRxビームスイーピングを含む。
【0211】
このとき、DL BM過程は、(1)BSによるビームフォーミングされたDL RS(例、CSI-RS又はSSB)の送信と、(2)UEによるビーム報告(beam reporting)を含む。
【0212】
ここで、ビーム報告は、選好する(preferred)DL RS ID及びそれに対応する参照信号受信電力(reference signal received power、RSRP)を含む。DL RS IDはSSBRI(SSB Resource Indicator)又はCRI(CSI-RS Resource Indicator)である。
【0213】
図12はSSBとCSI-RSを用いたビームフォーミングの一例を示す。
【0214】
図12に示すように、SSBビームとCSI-RSビームがビーム測定(beam measurement)のために使用される。測定基準(measurement metric)はリソース/ブロックごとのRSRPである。SSBは粗い(coarse)ビーム測定のために使用され、CSI-RSは微細な(fine)ビーム測定のために使用される。SSBはTxビームスイーピングとRxビームスイーピングの全てに使用される。SSBを用いたRxビームスイーピングは多数のSSBバーストにわたって同一のSSBRIに対してUEがRxビームを変更しながらSSBの受信を試みることにより行われる。ここで、1つのSSバーストは1つ又はそれ以上のSSBを含み、1つのSSバーストセットは1つ又はそれ以上のSSBバーストを含む。
【0215】
1.SSBを用いたDL BM
【0216】
図13はSSBを用いたDL BM過程の一例を示すフローチャートである。
【0217】
SSBを用いたビーム報告(beam report)に対する設定は、RRC_CONNECTEDにおいてチャネル状態情報(channel state information,CSI)/ビーム設定時に行われる。
【0218】
-UEはBMのために使用されるSSBリソースに対するCSI-SSB-ResourceSetListを含むCSI-ResourceConfig IEをBSから受信する(S1310)。RRCパラメータcsi-SSB-ResourceSetListは、1つのリソースセットにおいてビーム管理及び報告のために使用されるSSBリソースのリストを示す。ここで、SSBリソースセットは{SSBx1、SSBx2、SSBx3、SSBx4、…}に設定される。SSBインデックスは0から63まで定義される。
【0219】
-UEはCSI-SSB-ResourceSetListに基づいてSSBリソース上の信号をBSから受信する(S1320)。
【0220】
-SSBRI及び参照信号受信電力(reference signal received power、RSRP)に対する報告に関連するCSI-RS reportConfigが設定された場合、UEは最上のSSBRI及びそれに対応するRSRPをBSに報告する(S1330)。例えば、CSI-RS reportConfig IEのreportQuantityが‘SSB-Index-RSRP’に設定された場合、UEはBSに最上のSSBRI及びそれに対応するRSRPを報告する。
【0221】
UEはSSBと同一のOFDMシンボルにCSI-RSリソースが設定され、‘QCL-TypeD'が適用可能な場合、UEはCSI-RSとSSBが‘QCL-TypeD'の観点で類似位置した(quasi co-located、QCL)ものと仮定する。ここで、QCL-TypeDは空間(spatial)Rxパラメータの観点でアンテナポートの間にQCLされていることを意味する。UEがQCL-TypeD関係にある複数のDLアンテナポートの信号を受信する時には、同じ受信ビームを適用しても構わない。
【0222】
2.CSI-RSを用いたDL BM
【0223】
CSI-RS用途について説明すると、i)特定のCSI-RSリソースセットに対して繰り返し(repetition)パラメータが設定され、TRS_infoが設定されない場合、CSI-RSはビーム管理(Beam management)のために使用される。ii)繰り返しパラメータが設定されず、TRS_infoが設定された場合、CSI-RSはトラッキング参照信号(tracking reference signal、TRS)のために使用される。iii)繰り返しパラメータが設定されず、TRS_infoが設定されない場合は、CSI-RSはCSI獲得のために使用される。
【0224】
(RRCパラメータ)繰り返しが‘ON'に設定された場合、UEのRxビームスイーピング過程に関連する。繰り返しが‘ON’に設定された場合、UEにNZP-CSI-RS-ResourceSetが設定されると、UEはNZP-CSI-RS-ResourceSet内の少なくとも1つのCSI-RSリソースの信号が同じ下りリンク空間ドメインフィルターで送信されると仮定する。即ち、NZP-CSI-RS-ResourceSet内の少なくとも1つのCSI-RSリソースは同じTxビームにより送信される。ここで、NZP-CSI-RS-ResourceSet内の少なくとも1つのCSI-RSリソースの信号は互いに異なるOFDMシンボルに送信される。
【0225】
反面、繰り返しが‘OFF’に設定された場合は、BSのTxビームスイーピング過程に関連する。繰り返しが‘OFF'に設定された場合、UEはNZP-CSI-RS-ResourceSet内の少なくとも1つのCSI-RSリソースの信号が同じ下りリンク空間ドメイン送信フィルターで送信されると仮定しない。即ち、NZP-CSI-RS-ResourceSet内の少なくとも1つのCSI-RSリソースの信号は互いに異なるTxビームにより送信される。
図12はCSI-RSを用いたDL BM過程のさらに他の例を示す。
【0226】
図14(a)はUEのRxビーム決定(又は精製(refinement))過程を示し、
図14(b)はBSのTxビームスイーピング過程を示す。また
図14(a)は繰り返しパラメータが‘ON’に設定された場合であり、
図18(b)は繰り返しパラメータが‘OFF’に設定された場合である。
【0227】
図14(a)及び
図15(a)を参考して、UEのRxビーム決定過程について説明する。
【0228】
図15(a)はUEの受信ビーム決定過程の一例を示すフローチャートである。
【0229】
-UEは‘repetition’に関するRRCパラメータを含むNZP CSI-RS Resource set IEをRRCシグナリングによりBSから受信する(S1510)。ここで、RRCパラメータ‘repetition’が‘ON’にセットされている。
【0230】
-UEはRRCパラメータ‘repetition’が‘ON’に設定されたCSI-RSリソースセット内のリソース上での信号をBSの同じTxビーム(又はDL空間ドメイン送信フィルター)により互いに異なるOFDMシンボルで繰り返して受信する(S1520)。
【0231】
-UEは自分のRxビームを決定する(S1530)。
【0232】
-UEはCSI報告を省略する(S1540)。即ち、UEは上記RRCパラメータ‘repetition’が‘ON’に設定された場合、CSI報告を省略してもよい。
【0233】
図14(b)及び
図15(b)を参考して、BSのTxビーム決定過程について説明する。
【0234】
図15(b)はBSの送信ビーム決定過程の一例を示すフローチャートである。
【0235】
-UEは‘repetition’に関するRRCパラメータを含むNZP CSI-RS Resource set IEをRRCシグナリングによりBSから受信する(S1550)。ここで、RRCパラメータ‘repetition’が‘OFF’にセットされており、BSのTxビームスイーピング過程に関連する。
【0236】
-UEはRRCパラメータ‘repetition’が‘OFF’に設定されたCSI-RSリソースセット内のリソース上での信号をBSの互いに異なるTxビーム(DL空間ドメイン送信フィルター)により受信する(S1560)。
【0237】
-UEは最上のビームを選択(又は決定)する(S1570)。
【0238】
-UEは選択されたビームに対するID(例、CRI)及び関連品質情報(例、RSRP)をBSに報告する(S1580)。即ち、UEはCSI-RSがBMのために送信される場合、CRIとそれに対するRSRPをBSに報告する。
【0239】
図16は
図14の動作に関連する時間及び周波数ドメインでのリソース割り当ての一例を示す。
【0240】
CSI-RSリソースセットにrepetition‘ON’が設定された場合、複数のCSI-RS resourceが同じ送信ビームを適用して繰り返して使用され、CSI-RSリソースセットにrepetition‘OFF’が設定された場合は、互いに異なるCSI-RS resourceが互いに異なる送信ビームで送信される。
【0241】
3.DL BM関連ビーム指示(beam Indication)
【0242】
UEは少なくともQCL(Quasi Co-location)指示のための最大M個の候補送信設定指示(Transmission Configuration Indication、TCI)状態に関するリストをRRCシグナリングにより受信する。ここで、MはUE(能力)に依存し、64である。
【0243】
各TCI状態は1つの参照信号(reference signal、RS)セットを有して設定される。表10はTCI-State IEの一例を示す。TCI-State IEは1つ又は2つのDL参照信号(reference signal、RS)に対応する類似共同-位置(quasi co-location、QCL)タイプに連関する。
【0244】
【0245】
表10において、‘bwp-Id’はRSが位置するDL BWPを示し、‘cell’はRSが位置する搬送波を示し、‘referencesignal’はターゲットアンテナポートに対して類似共同-位置のソースとなる参照アンテナポート或いはそれを含む参照信号を示す。ターゲットアンテナポートはCSI-RS、PDCCH DMRS又はPDSCH DMRSである。
【0246】
4.QCL(Quasi-Co Location)
【0247】
UEは該UE及び所定のセルに対して意図した(intended)DCIを有する検出されたPDCCHによってPDSCHを復号するために、最大M個のTCI-状態設定を含むリストを受信する。ここで、MはUE能力(capability)に依存する。
【0248】
表10に例示したように、それぞれのTCI-Stateは1つ又は2つのDL RSとPDSCHのDM-RSポートの間にQCL関係を設定するためのパラメータを含む。QCL関係は、1番目のDL RSに対するRRCパラメータqcl-Type1と2番目のDL RSに対するqcl-Type2(設定された場合)を有して設定される。
【0249】
各DL RSに対応するQCLタイプはQCL-Info内のパラメータ‘qcl-Type’により与えられ、以下のうちのいずれかである:
【0250】
-‘QCL-TypeA':{Doppler shift、Doppler spread、average delay、delay spread}
【0251】
-‘QCL-TypeB':{Doppler shift、Doppler spread}
【0252】
-‘QCL-TypeC':{Doppler shift、average delay}
【0253】
-‘QCL-TypeD':{Spatial Rx parameter}
【0254】
例えば、ターゲットアンテナポートが特定のNZP CSI-RSである場合、該当NZP CSI-RSアンテナポートは、QCL-TypeAの観点では特定のTRSと、QCL-Type Dの観点では特定のSSBとQCLされたと指示/設定される。かかる指示/設定を受けたUEはQCL-TypeA TRSで測定されたドップラー、遅延値を用いて該当NZP CSI-RSを受信し、QCL-TypeD SSBの受信に使用された受信ビームを該当NZP CSI-RSの受信に適用する。
【0255】
UL BM過程
【0256】
UL BMはUE具現によってTxビーム-Rxビームの間のビームレシプロシティ(beam reciprocity)(又はビーム対応性)が成立するか又は成立しない。もしBSとUEの両方でTxビーム-Rxビームの間の相互関係が成立すると、DLビーム対(pair)によりULビーム対を合わせることができる。しかし、BSとUEの一方でもTxビーム-Rxビームの間の相互関係が成立しないと、DLビーム対の決定とは別途に、ULビーム対の決定過程が必要である。
【0257】
また、BSとUEの両方ともビーム対応性を維持している場合にも、UEが選好する(preferred)ビームの報告を要請しなくても、BSはDL Txビームの決定のために、UL BM過程を使用することができる。
【0258】
UL BMはビームフォーミングされたUL SRS送信により行われ、SRSリソースセットのUL BMの適用有無は(RRCパラメータ)用途にRRCパラメータにより設定される。用途が‘BeamManagement(BM)'に設定されると、所定の時間の瞬間(Time instant)に複数のSRSリソースセットのそれぞれに1つのSRSリソースのみが送信される。
【0259】
UEには(RRCパラメータ)SRS-ResourceSetにより設定される1つ又はそれ以上のサウンド参照信号(Sounding reference signal、SRS)リソースセットが(RRCシグナリングなどにより)設定される。それぞれのSRSリソースセットに対して、UEはK≧1SRSリソースが設定される。ここで、Kは自然数であり、Kの最大値はSRS_能力により指示される。
【0260】
DL BMと同様に、UL BM過程もUEのTxビームスイーピングとBSのRxビームスイーピングに区分される。
【0261】
図17はSRSを用いたUL BM過程の一例を示す。
【0262】
図17(a)はBSのRxビームフォーミング決定過程を示し、
図17(b)はUEのTxビームスイーピング過程を示す。
【0263】
図18はSRSを用いたUL BM過程の一例を示すフローチャートである。
【0264】
-UEは‘beam management’に設定された(RRCパラメータ)用途パラメータを含むRRCシグナリング(例、SRS-Config IE)をBSから受信する(S1810)。SRS-Config IEはSRS送信設定のために使用される。SRS-Config IEはSRS-ResourcesのリストとSRS-ResourceSetのリストを含む。それぞれのSRSリソースセットはSRS-resourceのセットを意味する。
【0265】
-UEはSRS-Config IEに含まれたSRS-SpatialRelation Infoに基づいて送信するSRSリソースに対するTxビームフォーミングを決定する(S1820)。ここで、SRS-SpatialRelation InfoはSRSリソースごとに設定され、SRSリソースごとにSSB、CSI-RS又はSRSで使用されるビームフォーミングと同一のビームフォーミングを適用するか否かを示す。
【0266】
-もしSRSリソースにSRS-SpatialRelationInfoが設定されると、SSB、CSI-RS又はSRSで使用されるビームフォーミングと同一のビームフォーミングを適用して送信する。しかし、SRSリソースにSRS-SpatialRelationInfoが設定されないと、UEは任意にTxビームフォーミングを決定して、決定されたTxビームフォーミングによりSRSを送信する(S1830)。
【0267】
より具体的には、‘SRS-ResourceConfigType’が‘periodic’に設定されたP-SRSに対して:
【0268】
i)SRS-SpatialRelationInfoが‘SSB/PBCH’に設定される場合、UEはSSB/PBCHの受信のために使用した空間ドメインRxフィルターと同一の(或いは該当フィルターから生成された)空間ドメイン送信フィルターを適用して該当SRSを送信する;又は
【0269】
ii)SRS-SpatialRelationInfoが‘CSI-RS’に設定される場合、UEはCSI-RSの受信のために使用される同一の空間ドメイン送信フィルターを適用してSRSを送信する;又は
【0270】
iii)SRS-SpatialRelationInfoが‘SRS’に設定される場合、UEはSRSの送信のために使用された同一の空間ドメイン送信フィルターを適用して該当SRSを送信する。
【0271】
-さらにUEはBSからSRSに対するフィードバックを以下の3つの場合のように受信するか又は受信しない(S1840)。
【0272】
i)SRSリソースセット内の全てのSRSリソースに対してSpatial_Relation_Infoが設定される場合、UEはBSが指示したビームでSRSを送信する。例えば、Spatial_Relation_Infoが全て同一のSSB、CRI又はSRIを指示する場合、UEは同じビームでSRSを繰り返して送信する。
【0273】
ii)SRSリソースセット内の全てのSRSリソースに対してSpatial_Relation_Infoが設定されない場合、UEは自由にSRSビームフォーミングを変更しながら送信する。
【0274】
iii)SRSリソースセット内の一部のSRSリソースに対してのみSpatial_Relation_Infoが設定される場合、設定されたSRSリソースに対しては指示されたビームでSRSを送信し、Spatial_Relation_Infoが設定されないSRSリソースに対してはUEが任意にTxビームフォーミングを適用して送信する。
【0275】
一方、後述する提案方法において、ビームとは、特定の方向及び/又は特定の空間に電力を集中させて特定の動作(例えば、LBT又は送信)を行うための領域を意味する。言い換えれば、端末又は基地局は特定の空間及び/又は特定の方向に対応する特定の領域(即ち、ビーム)をターゲットとしてLBT又は送信のような動作を行う。従って、それぞれのビームはそれぞれの空間及び/又はそれぞれの方向に対応する。また端末又は基地局はそれぞれのビームを使用するために、それぞれの空間及び/又はそれぞれの方向に対応する空間ドメインフィルター(Spatial Domain Filter)を使用することができる。即ち、1つの空間ドメインフィルターは1つ以上のビームに対応し、端末又は基地局は使用しようとするビーム(又は空間及び/又は方向)に対応する空間ドメインフィルターを用いてLBT又は送信のような動作を行う。
【0276】
例えば、端末又は基地局は、LBTビームに対応する空間ドメインフィルターを用いて該当LBTビームのための空間及び/又は方向を介してLBTを行うか、又はTxビームに対応する空間ドメインフィルターを用いて該当Txビームのための空間及び/又は方向を介してDL/UL送信を行う。
【0277】
52.6GHz以上の高周波帯域では、低周波帯域より相対的に大きい経路損失(path loss)などにより、多重アンテナを活用したアナログビームフォーミングのような技術により全方向にLBTを行うomnidirectional LBT(以下、O-LBT)、及びomnidirectional送受信と共に、特定のビーム方向にのみLBT(Listen-before-Talk)を行うdirectional LBT(以下、D-LBT)及びdirectional送受信が考慮される。
【0278】
このとき、O-LBTとD-LBTはLBTを行う領域と方向の差があるので、エネルギー測定によりチャネルの休止/ビジーを判断するED(Energy Detection)しきい値(threshold)も互いに異なるように設定する必要がある。また、LBTが方向性を有するので、D-LBTの成功により得たCOT内で互いに異なる方向のビームが多重化されるか、DL/ULスイッチングによりDL/ULビームがDL/UL送受信に使用される場合、LBTを行った方向及びEDしきい値は密接に関連するので、適切なEDしきい値の設定及び多重化方法が必要である。
【0279】
非免許帯域において送信のために行うチャネル接続手順としては、代表的にはLBT(Listen-before-Talk)がある。信号を送信する基地局及び/又は端末が測定した周辺の干渉程度(interference level)をEDしきい値のような特定のしきい値と比較して雑音度が一定以下である場合、該当信号の送信を許容して送信間衝突を防止するメカニズムである。
【0280】
図19はdirectional LBTとomnidirectional LBTの一例を示す。
【0281】
図19(a)は特定のビーム方向LBT及び/又はビームグループ単位のLBTを含むdirectional LBTを示し、
図19(b)はomnidirectional LBTを示す。
【0282】
既存のNR-Uシステム(例えば、Rel-16 NR-U)では、
図9で説明したように、CAP(即ち、LBT)過程を行って、チャネルが休止であると判断されると、DL/UL信号/チャネルが送信される。一方、既存のNR-Uシステムでは、他のRAT(例えば、Wi-Fi)との共存のために他のRATとのLBT帯域を一致させており、CAP(即ち、LBT)は全方向に行われる。即ち、既存のNR-Uシステムでは非指向性LBTが行われる。
【0283】
しかし、既存のNR-Uシステムで使用される7GHz帯域の非免許帯域より高い帯域(例えば、52.6GHz以上の帯域)でDL/UL信号/チャネルを送信するためのRel-17 NR-Uでは、既存の7GHz帯域より大きい経路損失を克服するために、特定のビーム方向にエネルギーを集中して送信するD-LBT(Directional LBT)を活用する。即ち、Rel-17 NR-Uでは、D-LBTにより経路損失を減少してより広いカバレッジにDL/UL信号/チャネルを送信し、他のRAT(例えば、WiGig)との共存にも効率性を高めることができる。
【0284】
図19(a)を見ると、ビームグループ(beam group)がビーム#1ないしビーム#5で構成されるとき、ビーム#1ないしビーム#5に基づいてLBTを行うことをビームグループ単位のLBTという。またビーム#1ないしビーム#5のいずれかのビーム(例えば、ビーム#3)によりLBTを行うことを特定のビーム方向LBTという。このとき、ビーム#1ないしビーム#5は連続する(又は隣接する)ビームであっても、不連続する(又は隣接しない)ビームであってもよい。またビームグループに含まれるビームが必ず複数である必要はなく、単一のビームが1つのビームグループを形成してもよい。
【0285】
図19(b)はomnidirectional LBTであって、全方向のビームが1つのビームグループを構成して、該当ビームグループ単位でLBTを行う場合、omnidirectional LBTを行うといえる。即ち、全方向のビーム、即ち、セルで特定のセクター(sector)をカバーするビームの集合である全方向のビームが1つのビームグループに含まれると、これはomnidirectional LBTを意味することもできる。
【0286】
即ち、高周波帯域の場合、相当な経路損失(path-loss)によりカバレッジが制限されるが、このカバレッジ問題を克服するために、多重アンテナ技法を活用する。例えば、全方向(omnidirectional)送信ではない、特定の方向(directional)にエネルギーを集中して信号を送信する狭幅ビーム(narrow beam)送信を行うことができる。
【0287】
高周波非免許帯域では、上述したLBTのようなチャネル接続手順と共に、ビーム基盤の送信を結合して共に考慮する必要がある。例えば、特定の方向にdirectional LBTを行うために該当方向にのみdirectional LBT(D-LBT)を行うか、又は該当方向のビームが含まれたビームグループ単位のLBTを行ってチャネルが休止であると判断されると送信を行う。ここで、ビームグループには単一或いは複数のビームが含まれ、全方向のビームを含むと、omnidirectional LBT(O-LBT)に拡張できる。
【0288】
上述したビーム基盤の送信は特定の方向にエネルギーを集中して信号を送信するので、全方向送信に比べて周辺に位置する基地局/端末(送信方向に位置するノードは除外)に及ぼす干渉(interference)の影響が相対的に少ない。即ち、ビーム基盤の送信は特定の方向にのみ干渉を及ぼすので、スペクトル共有(spectrum sharing)が自然に行われる。従って、特定の条件を満たすと、LBTを行わず、ビーム基盤の送信を行ってチャネル接続機会を増加させ、システム性能を向上させることができる。
【0289】
それぞれのビームが含まれるビームグループ及びそれぞれのビームグループに含まれる少なくとも1つのビームに関する情報が設定され、個別ビーム又はビームグループごとにCWS(Contention Window Size)及びBack-off counter値がそれぞれ管理される。従って、LBTを行うとき、CWS reset/増加或いはBack-off counterの減少などのイベントが、それぞれのビームとそれぞれのビームが含まれたビームグループの間に影響を及ぼす。例えば、特定のビーム方向のLBTにより送信したデータに対するフィードバックがNACKであり、該当ビーム方向のためのCWS値が増加すると、該当CWS増加は該当ビームが含まれたビームグループで管理されるCWSにも反映されてビームグループのためのCWS値が増加する。反面、該当ビーム方向のためのCWS値が増加しても、該当ビームが含まれたビームグループには影響がなく、ビームグループのためのCWS値は独立して管理されることもある。またビームごと或いはビームグループ単位で管理されるBack-off counter値も、上述したようにビームごとのBack-off counter値とビームグループのBack-off counter値が個々に独立して管理されるか、或いは互いに従属して影響を及ぼす。
【0290】
ビームごとのLBTとビームグループLBTの間では特定の条件下で互いに転換して行われることもある。UL送信の場合、基地局が2つのLBTタイプ(即ち、ビームごとのLBT及びビームグループLBT)のうち、使用するLBTタイプを指示する。CG(Configured grant) UL送信の場合には、CG ULを送信するためのリソースを設定するとき、それぞれのリソースで行うLBTタイプが共に設定されることもある。また、Delay sensitiveしたデータ送信が特定のビーム方向へのLBTと共に指示された場合、LBT失敗によってデータを送信できない可能性もある。従って、該当ビームが含まれたビームグループ内の他のビームへのLBT機会を複数個に割り当ててチャネル接続機会を増加させることができる。
【0291】
この開示において、ビームごとのLBT手順又はビームグループ単位のLBT手順とは、基本的にrandom back-off基盤のCategory-3(Cat-3)或いはCategory-4 LBTを意味する。またビームごとのLBTは特定のビーム方向に搬送波検知(carrier sensing)を行ってEDしきい値と比較した後、搬送波検知により測定したエネルギーがEDしきい値より低いと、該当ビーム方向のチャネルが休止であると判断し、搬送波検知により測定したエネルギーがEDしきい値より高いと、該当ビーム方向のチャネルがビジーであると判断する。
【0292】
ビームグループLBT手順は、ビームグループに含まれた全てのビーム方向に上述したLBT手順を行うことであり、ビームグループ内に予め設定/指示された特定方向のビーム(例えば、代表ビーム)がある場合には、multi-CC LBTのように該当ビームを用いて代表としてrandom back-off基盤のLBT手順を行い、ビームグループに含まれた残りのビームはrandom back-off基盤ではなく、Category-1(Cat-1)又はCategory-2(Cat-2) LBTを行って、LBT成功時に信号を送信することを意味する。一方、ビームグループLBT手順では、各国/地域の規制によって、代表ビームによりrandom back-off基盤のLBT手順を行い、ビームグループに含まれた残りのビームはLBTを行うことなく(no-LBT)、残りのビームのそれぞれにより信号を送信することもできる。
【0293】
提案方法を説明する前に、この開示に適用される非免許帯域のためのNR基盤のチャネル接続方式(channel access scheme)を以下のように分類する。
【0294】
-Category 1(Cat-1):COT内で以前の送信が終了した直後に短いスイッチングギャップ(Switching Gap)の後、すぐ次の送信が行われ、このスイッチングギャップは特定の長さ(例えば、3us)より短く、送受信処理時間(transceiver turnaround time)まで含む。Cat-1 LBTは上述したタイプ2C CAPに対応する。
【0295】
-Category 2(Cat-2):バック-オフのないLBT方法であって、送信直前の特定の時間の間にチャネルが休止であることが確認されると、すぐ送信が可能である。Cat-2 LBTは送信直前のチャネルセンシングに必要な最小センシング区間の長さによって細分化される。例えば、最小センシング区間の長さが25usであるCat-2 LBTは上述したタイプ2A CAPに対応し、最小センシング区間の長さが16usであるCat-2 LBTは上述したタイプ2B CAPに対応する。最小センシング区間の長さは例示的なものであり、25us又は16usより短くてもよい(例えば、9us)。
【0296】
-Category 3(Cat-3):固定CWSを有してバック-オフするLBT方法であって、送信装置(transmitting entity)が0から最大の競争ウィンドウサイズ(contention window size、CWS)値(固定)のうち、ランダムの数Nを選択して、チャネルが休止であることが確認されるたびにカウンター値を減少し、カウンター値が0になった場合に送信可能である。
【0297】
-Category 4(Cat-4):変動CWSを有してバック-オフするLBT方法であって、送信装置が0から最大CWS値(変動)のうち、ランダムの数Nを選択して、チャネルが休止であることが確認されるたびにカウンター値を減少し、カウンター値が0になった場合に送信が可能であるが、受信側から該当送信が正しく受信されていないというフィードバックを受けると、最大CWS値が1段階高い値に増加して、増加したCWS値から再びランダムの数を選択して再度LBT手順を行う。Cat-4 LBTは上述したタイプ1 CAPに対応する
【0298】
この開示で説明するQCLに関する定義は、上述したQCLに関する定義のうちのいずれかに従う。同様に、QCL仮定が成立するアンテナポートの間には、まるでco-locationで送信することのように仮定できる形態(例えば、同じ送信ポイントで送信するアンテナポートであると端末が仮定できる形態など)にQCL概念定義が変形されてもよく、この開示の思想はかかる類似変形例を含む。この開示では説明の便宜のために、QCL関連定義を混用して使用する。
【0299】
上記定義により、端末は“non-quasi-co-located(NQC) antenna ports”に対しては該当アンテナポートの間に同一のlarge-scale channel propertiesを仮定できない。即ち、この場合、通常の端末受信機(UE receiver)は、timing acquisition and tracking、frequency Offset estimation and compensation、delay estimation、and Doppler estimationなどに対してそれぞれ設定されたnon-quasi-co-located(NQC)アンテナポートごとに独立したプロセシングを行わなければならない。QCLを仮定できるアンテナポートの間には、以下のような端末の動作を行えるという長所がある。
【0300】
-Delay spread & Doppler spreadについて、端末は1つのアンテナポートに対するpower-delay-profile、delay spread及びDoppler spectrum、Doppler spreadの推定結果を、他のアンテナポートに対するチャネル推定時に使用されるWiener filterなどに同様に適用することができる。
【0301】
-Frequency shift & Received Timingについて、端末は1つのアンテナに対する時間及び周波数同期化を行った後、同一の同期(Synchronization)を他のアンテナポートの復調に適用することができる。
【0302】
-Average received powerについて、端末は複数のアンテナポートに対するRSRP測定値の平均値を使用することができる。
【0303】
一方、DLビームとULビームの間にビームレシプロシティ(beam reciprocity)が成立する場合、DLビーム対を決定する手順とULビーム対を決定する手順のいずれかは省略できる。これはビーム対応性(beam correspondence)が成立する場合にも同様に適用される。
【0304】
ここで、ビームレシプロシティ(beam reciprocity)(又はビーム対応性)が成立するとは、基地局と端末の間の通信において基地局送信ビームと基地局受信ビームが一致し、端末送信ビームと端末受信ビームが一致すると仮定することを意味する。ここで、基地局送信ビーム及び基地局受信ビームはそれぞれDL送信ビーム(DL Tx Beam)及びDL受信ビーム(DL Rx Beam)を意味し、端末送信ビーム及び端末受信ビームはそれぞれUL送信ビーム(UL Tx Beam)及びUL受信ビーム(UL Rx beam)を意味する。ここで、Tx beamは送信ビーム(transmission beam)を意味し、Rx beamは受信ビーム(Reception beam)を意味する。
【0305】
1つのTX burstに含まれた全てのDL信号/チャネル(又はUL信号/チャネル)を空間的(一部の)QCL関係を有する信号/チャネルで構成すると、以下の理由で望ましい。例えば、
図20のように基地局がLBTに成功した後、総4つのスロットで構成されたTX burstを送信するとき、ビームAの方向に3スロットの間に送信した後、4番目のスロットではビームCの方向に送信することができる。
【0306】
ところが、基地局がビームAの方向に信号を送信する間に、該当U-bandで共存するWi-Fi APはビームAの方向に送信される信号を感知できず、チャネルが休止であると判断した後、LBTに成功して信号の送受信を開始する。このとき、slot#k+3から基地局がビームCの方向に信号を送信すると、該当Wi-Fiの信号に干渉として作用する可能性がある。このように、ビームAで送信した基地局が追加LBTなしにビーム方向を変更して送信することにより、共存する他の無線ノードに干渉を発生する可能性もあるので、基地局がLBTに成功した後、送信するTX burstの送信ビーム方向は変更しない方が望ましい。
【0307】
NRシステムでは、DL信号とUL信号を連関して、UL送受信のとき、端末が使用するビーム情報をシグナリングする方法が考慮されている。例えば、CSI-RS(Channel State Information-Reference Signal)リソースとSRS(Sounding Reference Signal)リソースを連動して、該当CSI-RSリソースで端末が生成したビーム方向があれば、該当CSI-RSリソースにリンクされたSRSリソースでSRSを送信するとき(或いは該当CSI-RSリソースにリンクされたSRSリソースがシグナリングされたULグラントによりスケジューリングされるPUSCHを送信するとき)、端末はCSI-RS受信ビームに対応する送信ビームを使用してUL信号を送信する。このとき、特定の受信ビームと特定の送信ビームの間の関係は、端末のビーム対応能力(beam correspondence capability)がある場合は、端末が具現上設定したものである。又は特定の受信ビームと特定の送信ビームの間の関係は、端末のビーム対応能力(beam correspondence capability)がない場合は、基地局及び端末の間に訓練(training)により設定されたものである。
【0308】
従って、DL信号とUL信号の間の連関(association)関係が定義された場合、該当DL信号と空間的(一部の)QCL関係にあるDL信号/チャネルで構成されたDL TX burstと、該当DL信号に連関するUL信号と空間的(一部の)QCL関係にあるUL信号/チャネルで構成されたUL TX burstの間には、COT共有が許容される。
【0309】
ここで、UL信号/チャネルとは、以下のような信号/チャネルのうちのいずれかを含む。
【0310】
-SRS(Sounding RS)、DMRS for PUCCH、DMRS for PUSCH、PUCCH、PUSCH及びPRACH
【0311】
ここで、DL信号/チャネルとは、以下のような信号/チャネルのうちのいずれかを含む。
【0312】
-PSS(Primary synchronization signal)、SSS(Secondary SS)、DMRS for PBCH、PBCH、TRS(tracking reference signal)又はCSI-RS for tracking、CSI-RS for CSI(channel state information) acquisition及びCSI-RS for RRM measurement、CSI-RS for beam management、DMRS for PDCCH、DMRS for PDSCH、PDCCH(又はPDCCHが送信されるCORESET(control Resource set))、PDSCH及び上述した信号或いは該当信号の変形或いは新しく導入された信号として、TX burstの前に配置されて、tracking or (fine) time/frequency synchronization or coexistence or power saving or frequency reuse factor=1などのために導入された信号
【0313】
一方、後述する各提案方法は他の提案方法に反しない限り、結合して共に適用できる。
【0314】
上述したように、非免許帯域では、信号の送信において、CCA(Clear Channel Assessment)動作による“Listen-before-Talk”(LBT)の規則に従うべきである。即ち、送信機は特定のセンシング区間の間に特定のCCAしきい値(threshold)以上の信号が検出されないときに信号を送信することができる。
【0315】
CCA動作を考慮すると、まず各基地局(又はTRP)又は端末が送信動作前に常に“エネルギー検知(energy sensing)”を行うので、基地局/端末の受信アンテナの観点でも上記と類似する形態の動作上の定義又は制限条件などが明示される必要がある。これは基地局が扇形アンテナにより信号を受信するか否か、また特定の受信ビーム(Rx beam)パターンを適用して信号を受信するか否かなどの具現によって、エネルギー検知結果が異なるためである。
【0316】
これにより、例えば、エネルギー検知時に適用した基地局受信ビームパターン(gNB Rx beam pattern)とCCA後の送信時の送信ビームパターン(Tx beam pattern)を異なるように適用する場合、CCAを判定したビーム領域と送信信号のビーム領域が異なるようになって、周辺の通信に大きい干渉を引き起こす可能性があるという問題がある。
【0317】
提案方法を説明する前に、後述する提案方法を具現するための端末及び基地局の全般的な動作過程について説明する。
【0318】
図21はこの開示の少なくとも1つの提案方法によって端末がUL信号を送信するための方法を説明する図である。
【0319】
図21を参照すると、端末はエネルギー検知のためのED(Energy Detection)しきい値を得られる(S2101)。例えば、端末は[提案方法#1]、[提案方法#2]及び[提案方法#4]のうちのいずれかに基づいてEDしきい値を得る。但し、端末がこの開示による提案方法以外の従来技術及び他の方法によりEDしきい値を得てもよい。
【0320】
端末はLBT(Listen-before-Talk)-BWが得る(S2103)。例えば、端末は[提案方法#3]に基づいてLBT-BWが得る。但し、[提案方法#3]によるLBT-BW獲得方法は省略してもよい。もし[提案方法#3]によるLBT-BW獲得方法が省略されると、端末は従来技術によるLBT-BW(例えば、20MHz)に基づいてLBTを行うか又は設定されたBWP(Bandwidth part)サイズをLBT-BW単位としてLBTを行う。
【0321】
端末は得られたEDしきい値及び/又はLBT-BWに基づいてLBTを行う(S2105)。また端末はLBTに成功した場合、UL信号を基地局に送信する(S2107)。例えば、端末は多重化された送信ビームのために、[提案方法#2]に基づいてLBTを行ってUL信号を送信する。
【0322】
図22はこの開示の少なくとも1つの提案方法によって基地局がDL信号を送信するための方法を説明する図である。
【0323】
図22を参照すると、基地局はエネルギー検知のためのED(Energy Detection)しきい値を得る(S2201)。例えば、基地局は[提案方法#1]、[提案方法#2]及び[提案方法#4]のいずれかに基づいてEDしきい値を得る。但し、基地局がこの開示による提案方法以外の従来技術及び他の方法によりEDしきい値を得てもよい。
【0324】
基地局はLBT(Listen-before-Talk)-BWを得る(S2203)。例えば、基地局は[提案方法#3]に基づいてLBT-BWを設定する。但し、[提案方法#3]によるLBT-BW設定方法は省略してもよい。もし[提案方法#3]によるLBT-BW設定方法が省略されると、基地局は従来技術によるLBT-BW(例えば、20MHz)に基づいてLBTを行うか又は設定されたBWP(Bandwidth part)サイズをLBT-BW単位としてLBTを行う。
【0325】
基地局は得られたEDしきい値及び/又はLBT-BWに基づいてLBTを行う(S2205)。また基地局はLBTに成功した場合、DL信号を端末に送信する(S2207)。例えば、基地局は多重化された送信ビームのために、[提案方法#2]に基づいてLBTを行ってDL信号を送信する。
【0326】
以下、上記問題を解決するためのこの開示の提案方法について説明する。
【0327】
[提案方法#1]
【0328】
端末のED測定関連要求事項(requirement)が(例えば、RAN4標準内に)定義されたとき、EDしきい値を設定できる。
【0329】
1.実施例#1-1
【0330】
特定のEDしきい値に対するED測定タイプ又はED測定クラスを定義する方法。このとき、ED測定タイプ/クラスによってEDしきい値が異なる。
【0331】
2.実施例#1-2
【0332】
端末は予め基地局に端末のED測定能力(能力)を報告する。基地局は該当情報に基づいてLBTビームと特定の基準参照信号(reference RS)に対する空間的関係(spatial relation)を端末に指示/設定し、ULスケジューリングと共にD-LBTのED測定タイプ/クラスとEDしきい値を指示/設定する。
【0333】
この場合、端末には端末が送信するUL信号/チャネルと空間的関係(spatial relation)にあるDL信号に従ってEDしきい値が異なるように設定/指示される。
【0334】
[提案方法#1]について具体的に説明する。
【0335】
特定の指向性アンテナ(directional antenna)を使用して特定のLBTビーム(例えば、Rx beam pattern)によりD-LBTを行った場合のCCA範囲は、Tx beamが及ぶ干渉範囲(interference range)から外れてはいけない。またTx beamが及ぶ干渉範囲はD-LBTのCCA範囲とEDT(例えば、EDしきい値)を設定するときに考慮されるべきである。一方、端末のED測定関連要求事項はRAN4のような標準文書内に定義されているか、又は特定のEDしきい値によってED測定タイプ/クラスが定義される。又は端末の送信電力又はLBT BWは同一であり、LBTビームのサイズ(例えば、ビームの幅)が異なって、互いに異なるED測定タイプ/クラスが定義される場合には、ED測定タイプ/クラスによって互いに異なるEDしきい値が設定される。
【0336】
端末は予め基地局に端末のED能力情報を報告し、基地局は端末のED能力情報に基づいてULスケジューリング情報と共にD-LBTのED測定タイプ/クラスとEDしきい値を共に指示する。
【0337】
上述した端末のED測定関連要求事項は、端末が端末のアンテナによりUL送信を行うときのビームパターン(beam pattern)模様に定義されてもよい。例えば、仮想の球(Sphere)模様の空間内でUL送信が該当仮想の球内の領域Aを占め、A領域を含むB領域によりD-LBTを行うとき、領域(B-A)のサイズ(即ち、B領域とA領域の差)に基づいてED測定タイプ/クラスが定義される。
【0338】
さらに他の例においては、同じ特定のEDしきい値に対してEDしきい値タイプ1(又はEDしきい値クラス1)はLBTビーム(例えば、Rx beam pattern)のビーム幅がTx beamに比べて広い広幅ビームである。ここで、広幅ビーム(wide beam)とは、ビームパターンにおいてメインローブ(main lobe)の幅が相対的に大きいビームを意味する。
【0339】
また、EDしきい値タイプ2(又はEDしきい値クラス2)はLBTビーム(例えば、Rx beam pattern)のビーム幅が、Tx beamと差が大きくない、相対的に小さい狭幅ビームにED測定要求事項に定義される。ここで、狭幅ビーム(narrow beam)とは、ビームパターンにおいてメインローブの幅が相対的に小さく、Tx beamのメインローブの幅とビームパターンにおいてのサイドローブ(side lobe)の幅の差が大きくない(例えば、一定値以下の差)ビームを意味する。例えば、ビーム対応性(beam correspondence)が成立する場合、CSI-RS受信ビームに対応するTx beamの方向はSSB受信ビームに対応するTx beamの方向に比べて相対的に狭幅ビームである。言い換えれば、ビーム対応性が成立する場合、SSB受信ビームに対応するTx beamの方向に比べてCSI-RS受信ビームに対応するTx beamの方向は相対的に広幅ビームである。
【0340】
端末の能力によって、EDしきい値タイプ1及びEDしきい値タイプ2(又はEDしきい値クラス1及びEDしきい値クラス2)を全て支援する端末、或いは特定のタイプ/クラスのED測定のみを支援する端末がある。
【0341】
基地局は端末が報告したED測定タイプ(又はクラス)に関する能力情報に基づいてLBTビームと特定の基準参照信号(reference RS)を空間的関係に設定し、ULスケジューリングの時、D-LBTのED測定タイプ(又はクラス)とEDしきい値を端末に指示/設定する。
【0342】
例えば、LBTビームと空間的関係にあるDL参照信号がCSI-RSであるときをED測定タイプ1(又はクラス1)と設定し、LBTビームと空間的関係にあるDL参照信号がSSB(Synchronization Signal Block)であるときをED測定タイプ2(又はクラス2)と設定する。また、LBTビームと空間的関係にあるDL参照信号がSRS(Sounding Reference Signal)であるときをED測定タイプ3(又はクラス3)と設定する。
【0343】
上述したようにED測定タイプ(又はクラス)を設定した後、基地局は端末にULスケジューリングするとき、ULチャネル/信号ごとにD-LBTを行うLBTビームの方向とED測定タイプ(又はクラス)を指示する。また端末に端末が送信するUL信号/チャネルと空間的関係が設定されたDL信号によってEDしきい値が異なるように設定/指示される。
【0344】
[提案方法#2]
【0345】
基地局又は端末がCOT(Channel Occupancy time)内で送信するTx beamの方向と干渉範囲(interference range)を考慮して、ED測定タイプ(又はクラス)とEDしきい値を設定する。
【0346】
1.実施例#2-1
【0347】
COT内でSDM(Spatial division multiplexing)されて送信される1つ以上のTx beamの全体干渉範囲(Total interference range)をカバーするED測定タイプ(又はクラス)とEDしきい値を設定する。
【0348】
(1)COT内でSDMされて送信される1つ以上のTx beamのうち、{最大EIRP(Effective Isotropic Radiated Power)電力、平均EIRP電力又は最小EIPR}を有するTxビームを基準としてEDしきい値を設定/指示する。
【0349】
(2)COT内でSDMされて送信される1つ以上のTx beamの干渉領域をカバーするSingle LBT beamを用いて1つ以上のTx beamに対して一回にD-LBTを行う。このとき、Single LBT beamは相対的に広幅ビームである。
【0350】
例えば、
図23(a)を参照すると、4つのTx beam(Tx beam 1ないしTx beam 4)がSDMされた場合、基地局又は端末はTx beam 1ないしTx beam 4の4つのTx beamを全てカバーするSingle LBT beamであるLBT beamを用いてD-LBTを行う。例えば、Single LBT beamが4つのTx beamを全てカバーするとは、Single LBT beamによるLBT領域が4つのTx beamが影響を及ぼす干渉領域の全てを含むことを意味する。
【0351】
また、LBT beamを用いたD-LBTに成功すると、基地局又は端末はSDMされたTx beam 1ないしTx beam 4によりDL/UL送信を行う。この場合、Tx beam 1ないしTx beam 4のそれぞれによりそれぞれのDL/UL送信がスケジューリングされ、スケジューリングされたDL/UL信号/チャネルがSDMされて送信される。反面、隣接するTx beamの間にわたってDL/UL送信が行われることもできる。例えば、Tx beam 1とTx beam 2にわたってDL/UL信号/チャネルがスケジューリングされると、Tx beam 1とTx beam 2によりスケジューリングされたDL/UL信号/チャネルがSDMされて送信される。
【0352】
(3)COT内でSDMされて送信される1つ以上のTx beamの干渉領域をカバーするmultiple LBT beamを用いて順にD-LBTを行う。このとき、Multiple LBT beamのD-LBTの成功有無によって、D-LBTに成功したビーム方向のうち、ギャップなしに連続送信が可能なビーム方向のTx beamをSDMして送信する。また、multiple LBT beamのそれぞれは相対的に狭幅ビームである。
【0353】
例えば、
図23(b)を参照すると、4つのTx beam(Tx beam 1ないしTx beam 4)がSDMされた場合、基地局又は端末は4つのTx beamのそれぞれをカバーするLBT beam 1ないしLBT beam 4のそれぞれに対してD-LBTを行う。ここで、LBT beam 1はTx beam 1をカバーするビームであり、LBT beam 2はTx beam 2をカバーするビームである。また、LBT beam 3はTx beam 3をカバーするビームであり、LBT beam 4はTx beam 4をカバーするビームである。例えば、LBT beam 1のLBT領域はTx beam 1の干渉領域を含み、LBT beam 1のLBT領域はTx beam 1の干渉領域より大きいか又は等しい。言い換えれば、それぞれのLBT beamのLBT領域は、それぞれのLBT beamに対応するTx beamの干渉領域を必ず含み、該当Tx beamの干渉領域より大きいか又は等しい。即ち、それぞれのLBT beamのLBT領域はそれぞれのLBT beamに対応するTx beamの干渉領域以上でありながら、対応するTx beamの干渉領域を全て含む。
【0354】
基地局又は端末はLBT beam 1ないしLBT beam 4のそれぞれに対して同時に又は順にD-LBTを行う。例えば、基地局又は端末はLBT beam 1を用いたD-LBTからLBT beam 4を用いたD-LBTまで順にそれぞれのLBT beamに対してD-LBTを行ってもよく、LBT beam 1ないしLBT beam 4に対するD-LBTを同時に行ってもよい。
【0355】
この場合、D-LBTに成功したLBT beamのうち、ギャップなしに連続送信可能なTx beamの方向にTx beamがSDMされてDL/UL送信に使用される。
【0356】
例えば、LBT beam 2に対するD-LBTに失敗し、LBT beam 1、3、4に対するD-LBTに成功した場合、Tx beam 3及びTx beam 4をSDMしてDL/UL送信に使用することができる。例えば、Tx beam 3及びTx beam 4のそれぞれによりそれぞれのDL/UL送信がスケジューリングされ、スケジューリングされたDL/UL信号/チャネルがSDMされて送信される。反面、Tx beam 3及びTx beam 4にわたって1つのDL/UL信号/チャネルの送信が行われることもある。言い換えれば、1つのDL/UL信号/チャネルがTx beam 3及びTx beam 4により送信されるようにスケジューリングされ、Tx beam 3及びTx beam 4にわたってスケジューリングされたDL/UL信号/チャネルがSDMされて送信される。
【0357】
(4)Multi-TRP(Transmission & Reception Point)が設定された状況において、互いに異なるTRPが端末に同一のシンボルにUL信号/チャネルをスケジューリングし、端末が同一のシンボルから互いに異なるTRPに同時にUL信号/チャネルを送信する場合(例えば、UL信号/チャネルをSDMして同時に互いに異なるTRPに送信する必要がある場合)、端末が同時送信に使用するTx beamの数だけTx電力が分割されて各Tx beamごとに割り当てられるTx電力が減少する。従って、各Tx beamに対応する方向のLBT beamに対するEDしきい値を各Tx beamに適用される減少したTx電力に基づいて増やして設定する。例えば、各Tx beamに適用されるTx電力が減少した分だけLBT beamに対するEDしきい値を増加させるか、又は減少したTx電力に相応或いは反比例するようにLBT beamに対するEDしきい値を増加させることができる。
【0358】
このとき、端末が複数のTx beam(又は複数のLBT beam)のためのmulti-panelを有していれば、各パネルごとに指示されたLBT beamによってD-LBTを行うこともできる。一方、実施例#2-1(4)の方法は端末に限って適用できる。
【0359】
2.実施例#2-2
【0360】
COT内でTDM(Time division multiplexing)されて送信される1つ以上のTx beamの全体干渉範囲(Total interference range)をカバーするED測定タイプ(又はクラス)とEDしきい値を設定する。
【0361】
(1)COT内でTDMされて送信される1つ以上のTx beamのうち、{最大EIRP(Effective Isotropic Radiated Power)電力、平均EIRP電力、最小EIPR、最初に送信されるTx beam又は送信区間が一番長いTx beam}を基準としてEDしきい値を設定/指示する。
【0362】
(2)COT内でTDMされて送信される1つ以上のTx beamの干渉領域をカバーするSingle LBT beamを用いて1つ以上のTx beamに対して一回にD-LBTを行う。また、Single LBT beamは相対的に広幅ビームである。またDL/UL信号チャネルはTx beamごとに順に送信する。
【0363】
例えば、
図24(a)を参照すると、4つのTx beam(Tx beam 1ないしTx beam 4)がTDMされる場合、基地局又は端末はTx beam 1ないしTx beam 4の4つのTx beamを全てカバーするSingle LBT beamであるLBT beamを用いてD-LBTを行う。例えば、Single LBT beamが4つのTx beamを全てカバーするとは、Single LBT beamによるLBT領域が4つのTx beamが影響を及ぼす全ての干渉領域を含むことを意味する。
【0364】
また、LBT beamを用いたD-LBTに成功すると、基地局又は端末はTDMされたTx beam 1ないしTx beam 4によりDL/UL送信を行うことができる。この場合、Tx beam 1ないしTx beam 4のそれぞれによりそれぞれのDL/UL送信がスケジューリングされ、スケジューリングされたDL/UL信号/チャネルがTDMされてTx beam 1のためのDL/UL信号/チャネルからTx beam 4のためのDL/UL信号/チャネルまで順に送信される。反面、隣接するTx beamの間にわたってDL/UL送信が行われることもある。例えば、Tx beam 1とTx beam 2にわたって第1DL/UL信号/チャネルがスケジューリングされ、Tx beam 3とTx beam 4にわたって第2DL/UL信号/チャネルがスケジューリングされると、第1DL/UL信号/チャネル及び第2DL/UL信号/チャネルがTDMされて順に送信される。
【0365】
一方、
図24(a)の場合、Tx beam 1からTx beam 2へのTx beamのスイッチング、又はTx beam 1及びTx beam 2からTx beam 3及びTx beam 4へのTx beamのスイッチングのように、Tx beamのスイッチングが行われるとき、既にLBT beamによりチャネルが休止であることを判断してCOTを得たので、追加LBTを行わず(即ち、no-LBTモード基盤に)Tx beamのスイッチングを行ってDL/UL信号/チャネルを送信することができる。
【0366】
(3)COT内でTDMされて送信される1つ以上のTx beamの干渉領域をカバーするmultiple LBT beamを用いて順にD-LBTを行う。また、D-LBTに成功したLBT beamに対応するTx beamにより順にDL/UL信号/チャネルが送信される。また、multiple LBT beamのそれぞれは相対的に狭幅ビームである。
【0367】
例えば、
図24(b)を参照すると、4つのTx beam(Tx beam 1ないしTx beam 4)がTDMされた場合、基地局又は端末は4つのTx beamのそれぞれをカバーするLBT beam 1ないしLBT beam 4のそれぞれに対してD-LBTを行う。ここで、LBT beam 1はTx beam 1をカバーするビームであり、LBT beam 2はTx beam 2をカバーするビームである。また、LBT beam 3はTx beam 3をカバーするビームであり、LBT beam 4はTx beam 4をカバーするビームである。例えば、LBT beam 1のLBT領域はTx beam 1の干渉領域を含み、LBT beam 1のLBT領域はTx beam 1の干渉領域より大きいか又は等しい。言い換えれば、それぞれのLBT beamのLBT領域はそれぞれのLBT beamに対応するTx beamの干渉領域を必ず含み、該当Tx beamの干渉領域より大きいか又は等しい。即ち、それぞれのLBT beamのLBT領域はそれぞれのLBT beamに対応するTx beamの干渉領域以上でありながら、対応するTx beamの干渉領域を全て含む。
【0368】
基地局又は端末はLBT beam 1ないしLBT beam 4のそれぞれに対して同時に又は順にD-LBTを行う。例えば、基地局又は端末はLBT beam 1を用いたD-LBTからLBT beam 4を用いたD-LBTまで順にそれぞれのLBT beamに対してD-LBTを行うか、又はLBT beam 1ないしLBT beam 4に対するD-LBTを同時に行う。
【0369】
この場合、それぞれのTx beamにより順にDL/UL信号/チャネルが送信されることもある。もし、LBT beam 1ないしLBT beam 4によるD-LBTを行うとき、一部のLBT beamに対するD-LBTに成功すると、D-LBTに成功したLBT beamに対応するTx beamのためのDL/UL信号/チャネルのみが送信されることもできる。
【0370】
例えば、LBT beam 2に対するD-LBTに失敗し、LBT beam 1、3、4に対するD-LBTに成功すると、Tx beam 2にスケジューリングされたDL/UL信号/チャネルの送信はドロップし、Tx beam 1、3、4にスケジューリングされたDL/UL信号/チャネルのみを送信する。
【0371】
さらに他の例においては、DL/UL信号は互いに異なる2つのTx beamにわたってスケジューリングされる。例えば、Tx beam 1及びTx beam 2にわたって第1DL/UL信号/チャネルがスケジューリングされ、Txビーム3及びTxビーム4にわたって第2DL/UL信号/チャネルがスケジューリングされる。この場合、全てのLBT beamでのD-LBTに成功すると、第1DL/UL信号/チャネル及び第2DL/UL信号/チャネルがTDMされて順に送信される。
【0372】
反面、一部のLBT beamに対するD-LBTに失敗すると、該当一部のLBT beamに対応するTx beamにスケジューリングされたDL/UL信号/チャネルは送信されない。例えば、LBT beam 1、3、4に対するD-LBTに成功し、LBT beam 2に対するD-LBTに失敗すると、第1DL/UL信号/チャネルはドロップされ、第2DL/UL信号/チャネル送信のみが行われる。
【0373】
一方、
図24(b)の場合、Tx beam 1からTx beam 2へのTx beamのスイッチング、又はTx beam 1及びTx beam 2からTx beam 3及びTx beam 4へのTx beamのスイッチングのように、Tx beamのスイッチングが行われるとき、すでにLBT beam 1ないしLBT beam 4によりチャネルが休止であると判断してCOTを得たので、追加LBTを行わず(即ち、no-LBTモード基盤に)Tx beamのスイッチングを行ってDL/UL信号/チャネルを送信する。
【0374】
一方、上述した実施例#2-2(2)、(3)において、D-LBTに成功した後に得たCOT内で互いに異なるTx beamによりDL/UL信号/チャネルが順にTDMされて送信されるとき、互いに異なる2つのTx beamの間のスイッチングにかかる時間が特定の時間T以下であると、Random back-off基盤ではないLBTタイプであるCat-2 LBT或いはCat-1 LBTを行った後、DL/UL信号/チャネル送信をスイッチングされたTx beamにより行う。しかし、互いに異なる2つのTx beamの間のスイッチング時間がT以上であると、COTが維持されないので、Random back-off基盤のCat-3 LBT又はCat-4 LBTを再度行う必要がある。
【0375】
図25は上述した
図24と同じ状況でTx beamをスイッチングするとき、Random back-off基盤ではないCat-2 LBT又はCat-1 LBTを行うことを示す。
【0376】
図25(a)、(b)の場合、Tx beam 1からTx beam 2へのTx beamのスイッチング、又はTx beam 1及びTx beam 2からTx beam 3及びTx beam 4へのTx beamのスイッチングのように、Tx beamのスイッチングが行われるとき、LBT#1過程でLBT beam(又はLBT beam 1ないしLBT beam 4)によりチャネルが休止であることが確認されたが、時間の流れによってTx beamがスイッチングされる間に他のノイズが発生することもあるので、Tx beamをスイッチングする前にスイッチング後のTx beamに対応するLBT beamを用いてRandom back-off基盤ではないCat-2 LBT又はCat-1 LBTを行う(LBT#2)。
【0377】
例えば、Tx beam 1からTx beam 2にTx beamムがスイッチングされる場合、Tx beam 1からTx beam 2へのスイッチングにかかる時間がT以下であると、LBT beam 2を用いてRandom back-off基盤ではないCat-2 LBT又はCat-1 LBTを行い、Tx beam 2によりDL/UL信号/チャネルを送信する。他の例として、Tx beam 1及びTx beam 2からTx beam 3及びTx beam 4にTx beamがスイッチングされる場合、Tx beam 1及びTx beam 2からTx beam 3及びTx beam 4へのスイッチングにかかる時間がT以下であると、LBT beam 3及びLBT beam 4を用いてRandom back-off基盤ではないCat-2 LBT又はCat-1 LBTを行い、Tx beam 3及びTx beam 4によりDL/UL信号/チャネルを送信する。
【0378】
もし上記例示において、Tx beam 1からTx beam 2へのスイッチングにかかる時間又はTx beam 1及びTx beam 2からTx beam 3及びTx beam 4へのスイッチングにかかる時間がTを超えると、LBT beam 2又はTx beam 3及びTx beam 4を用いてRandom back-off基盤であるCat-3 LBT又はCat-4 LBTを行って、DL/UL信号/チャネルを送信する必要がある。
【0379】
但し、
図25(a)では、Tx beam 1によるDL/UL信号/チャネルを送信する前にLBT beam 1を用いてRandom back-off基盤ではないCat-2 LBT又はCat-1 LBTを行うことを示しているが、LBT beam(又はLBT beam 1ないしLBT beam 4)によりチャネルが休止であることが確認された直後の送信であるので、LBT beam 1を用いたRandom back-off基盤ではないCat-2 LBT又はCat-1 LBTは省略することができる。即ち、LBT beam(又はLBT beam 1ないしLBT beam 4)によるRandom back-off基盤のCat-3 LBT又はCat-4 LBTを行った後、1番目のDL/UL信号/チャネル送信に対するRandom back-off基盤ではないCat-2 LBT又はCat-1 LBTは省略することができる。
【0380】
一方、
図24のように、追加LBTなしにno-LBTモードに基づいてTx beamをスイッチングするか、或いは
図25のように、Random back-off基盤ではないCat-2 LBT又はCat-1 LBTを行った後にTx beamをスイッチングするかは、各国/地域ごとの規則(Regulation)に従う。
【0381】
一方、上述した実施例#2-2(1)は、端末又は基地局の周辺に他のRATが存在しない場合に限って使用できる。また実施例#2-2(1)のCOT長さは実施例#2-2(2)より相対的に短く設定される制約が必要である。
【0382】
但し、[提案方法#2]で提案するSDM/TDM送信方法及びEDしきい値設定方法は、実施例#2-1(4)を除いては基地局又は端末の全てに適用可能である。また、ED測定タイプ指示の場合も基地局が端末に指示する場合に限って適用可能である。
【0383】
以下、[提案方法#2]について具体的に説明する。
【0384】
特定のLBT beam方向にD-LBTに成功して得たCOTの間にD-LBTに成功した領域へのDL/UL信号/チャネルを送信する。また、得られたCOT内には互いに異なる方向のTx beamがSDM或いはTDMされる。
【0385】
一方、互いに異なる方向のTx beamの方向と干渉領域が全てLBT beamがCCA(即ち、LBT)を行った領域内に含まれる場合に限ってDL/UL信号/チャネルの送信が許容される。もし、LBT beamでCCA(即ち、LBT)を行った領域以外の領域によりTx beamによるDL/UL信号/チャネルの送信を行おうとすれば、該当領域が含まれた方向に再度D-LBTを行う必要がある。
【0386】
言い換えれば、COT内で複数のTx beamをSDM又はTDMしてDL/UL信号/チャネルを送信するためには、多重化されるTx beamの方向と干渉領域を考慮してLBT beamを設定/指示し、該当LBT beamを用いてD-LBTを行う必要がある。
【0387】
従って、基地局又は端末はCOT内で送信する1つ以上のTx beamの方向と干渉範囲(interference range)を考慮したED測定タイプ(又はクラス)とEDしきい値が設定される。
【0388】
まず、実施例#2-1(a)のように、LBT beamのEDしきい値を設定する方法として、COT内でSDMされて送信される1つ以上のTx beamのうち、{最大EIRP(Effective Isotropic Radiated Power)電力、平均EIRP電力又は最小EIPR}のうちのいずれかを基準として基地局は端末にEDしきい値を設定/指示する。
【0389】
保守的基準に基づいて、EIRP電力が一番高いTx beamが相対的に干渉を及ぼす領域が大きいので、一番大きいEIRP電力を有するTx beamを基準としてEDしきい値が設定されると、相対的に低いEDしきい値が設定される。又はチャネル接続機会をもっと増加させるために、EIRP電力が一番低いTx beamを基準としてEDしきい値が設定されることもできる。又はSDMされるTx beamの平均EIRPを基準としてEDしきい値が設定されることもできる。
【0390】
一方、COT内でSDMされて送信される1つ以上のTx beamの干渉領域をカバーするSingle LBT beamを用いて1つ以上のTx beamに対して一回にD-LBTを行うことができる。このとき、Single LBT beamは相対的に広幅ビームである。
【0391】
このときのLBT beamの方向とRx beam patternは、[提案方法#1]の例示のように、ED測定タイプ1を支援する端末にLBT beamとSSBの間の空間的関係が設定/指示される。
【0392】
又は、COT内でSDMされて送信される1つ以上のTx beamの干渉領域をカバーするmultiple LBT beamを用いて順にD-LBTを行うことができる。また、multiple LBT beamのそれぞれは相対的に狭幅ビームである。
【0393】
この場合、[提案方法#1]の例示のように、ED測定タイプ2を支援する端末にLBT beamとCSI-RSの間の空間的関係が設定/指示される。ここで、Multiple LBT beamのD-LBT成功有無によって成功したLBT beam方向に対応するTx beamのうち、ギャップなしに連続送信が可能なTx beam方向にのみTx beamをSDMすることができる。
【0394】
例えば、LBT beam 1、2、3、4によりD-LBTを順に行い、LBT beam 1とLBT beam 3、4に基づくD-LBTには成功し、LBT beam 2に基づくD-LBTには失敗した場合は、LBT beam ム3、4に対応するTx beamのみをSDMしてDL/UL信号/チャネル送信に利用する。
【0395】
一方、特徴的には、実施例#2-1(4)のように、Multi-TRP(Transmission & Reception point)が設定された状況において、互いに異なるTRPからそれぞれのULグラントにより端末に同一のシンボルでの同時(simultaneous)Tx(例えば、SDM)がスケジューリングされて、互いに異なるTRP方向にUL送信を行う場合、同時に送信されるTx beamの数だけTx電力が分割される。従って、それぞれのTx beamに適用される減少したTx電力に基づいて増加させて設定することができる。例えば、それぞれのTx beamに適用されるTx電力が減少した分だけLBT beamに対するEDしきい値を増加させるか、又は減少したTx電力に相応或いは半比例するようにLBT beamに対するEDしきい値を増加させることができる。これにより、端末のチャネル接続機会を増えることができる。このとき、端末が複数のTx beam(又は複数のLBT beam)のためのマルチパネルを有していれば、各パネルごとに指示されたLBT beamによってD-LBTを行うこともできる。
【0396】
一方、実施例#2-2(1)で説明したように、COT内でTDM(Time division multiplexing)されて複数のTx beam方向に送信が行われる場合にも、COT内でTDMされて送信される1つ以上のTx beamのうち、{一番大きいEIRP(Effective Isotropic Radiated Power)電力、平均EIRP電力、最小EIPR、最初に送信されるTxビーム又は送信区間が一番長いTx beam}のうちのいずれかを基準としてEDしきい値が設定/指示される。
【0397】
また、実施例#2-2(2)で説明したように、COT内でTDMされて送信される1つ以上のTx beamの干渉領域をカバーするSingle LBT beamを用いて1つ以上のTx beamに対して一回にD-LBTを行うことができる。また、Single LBT beamは相対的に広幅ビームである。
【0398】
このときのLBT beam方向とRx beam patternは、[提案方法#1]の例示のように、ED測定タイプ1を支援する端末にLBT beamとSSBの間の空間的関係が設定/指示される。
【0399】
又は、実施例#2-2(3)に説明したように、COT内でTDMされて送信される1つ以上のTx beamの干渉領域をカバーするmultiple LBT beamを用いて順にD-LBTを行うことができる。また、multiple LBT beamのそれぞれは相対的に狭幅ビームである。
【0400】
従って、この場合には、[提案方法#1]の例示のように、ED測定タイプ2を支援する端末にLBT beamとCSI-RSの間の空間的関係(spatial relation)が設定/指示される。
【0401】
一方、実施例#2-1(2)及び実施例#2-2(2)のように、1つ以上のTx beamの干渉領域をカバーするSingle LBT beamを用いてD-LBTを行うことは、端末又は基地局の能力に影響を大きく受けないという利点がある。
【0402】
言い換えれば、1つ以上のTx beamの干渉領域をカバーするSingle LBT beamを用いてD-LBTを行う場合、端末又は基地局がLBTを行うためのパネルが1つであるか、又は同時にLBTを行える数が1つである場合のように端末又は基地局の能力が低くても、1つ以上のTx beamのためのD-LBTを行うことができるので、端末又は基地局装置の構築費用や具現イッシュ(又は具現難易度)が高くない。
【0403】
また、実施例#2-1(3)及び実施例#2-2(3)のように、1つ以上のTx beamの干渉領域をそれぞれカバーするmultiple LBT beamを用いてD-LBTを行うことは、端末又は基地局の送信効率を増加させることができる。
【0404】
例えば、DL/UL信号/チャネルの送信がTx beam 1ないしTx beam 4の全てにそれぞれ1つずつスケジューリングされるとき、Tx beam 2に対応するLBT beam 2に対するD-LBTに失敗し、Tx beam 1、Tx beam 3及びTx beam 4に対応するLBT beam 1、LBT beam 3及びLBT beam 4に対するD-LBTに成功した場合、Tx beam 2にスケジューリングされたDL/UL信号/チャネルの送信のみをドロップし、Tx beam 1、Tx beam 3及びTx beam 4にスケジューリングされたDL/UL信号/チャネルは送信すればよいので、送信の効率性とリソース活用の効率性を向上させることができる。
【0405】
[提案方法#3]
【0406】
基地局又は端末が送信前に常にLBT帯域幅単位でLBTを行うとき、BWP(Bandwidth part)/CC(Component Carrier)との関係を考慮したLBT帯域幅(以下、‘LBT-BW’と称する)を設定する。
【0407】
1.実施例#3-1
【0408】
各BWP/CCごとに該当BWP/CCに連関するLBT-BW領域を設定する。即ち、該当BWP/CCの送信に対するLBTに使用されるLBT-BW領域を設定することができる。例えば、LBT-BW領域の開始RB(Resource Block)とBWが設定される。又はLBT-BW領域の開始RBと最後RBが設定される。又はLBT-BW領域の開始RBとRBの数が設定される。
【0409】
2.実施例#3-2
【0410】
BWP/CCとは特に連関せず、それぞれのLBT-BW或いはLBT-BW集合が設定される。例えば、LBT-BW領域の開始RB、BW及びLBT-BWの数Nが設定されると、開始RBからBWサイズを有する(連続する)N個のLBT-BWが設定される。このとき、BWの代わりに最後RB又はRBの数が設定されることもある。例えば、LBT-BW領域の開始RB、最後RB及びLBT-BWの数Nが設定されるか、又はLBT-BW領域の開始RB、RBの数及びLBT-BWの数Nが設定される。
【0411】
3.実施例#3-3
【0412】
最小(Minimum)LBT-BW(例えば、min-BW)値のみを設定し、BWP/CCサイズとの関係によって実際LBT-BWを決定する。
【0413】
例えば、min-BWより小さいBWP/CCに対しては実際LBT-BWをmin-BWとして設定する(即ち、LBT-BW=min-BW)。また、min-BWより大きいBWP/CCに対してはLBT-BWを該当BWP/CC自体として設定する(即ち、LBT-BW=BWP/CC)。
【0414】
4.実施例#3-4
【0415】
様々なBWサイズのCC(component carrier)がCA(carrier aggregation)として設定された端末に基地局が予めCAとして設定された各CCごとにLBT BWインデックスを設定することができる。また基地局はULスケジューリングのときに指示されたLBT BWインデックスによってLBTを行うことができる。
【0416】
但し、BWP/CCとLBT-BWの間の関係は、既存Rel-16 NR-Uのように1つの(wide)BWP/CC内に複数の(narrow)LBT-BWが含まれる構造であってもよく、逆に単一のLBT帯域幅内に1つ又は複数の(wide)BWP/CCが含まれる構造であってもよい。また、1つのBWP/CCは1つのLBT-BW内にのみ含まれるように設定してもよい。即ち、1つのBWP/CCが複数のLBT-BWにわたっている形態の設定は解除してもよい。
【0417】
以下、[提案方法#3]について具体的に説明する。
【0418】
Rel-16 NR-Uでは、5GHz帯域の規制(Regulation)(例えば、ETSI EN 302 893)に定義された公称チャネル帯域幅(nominal channel bandwidth)などの要求事項と既存のシステム(incumbent system)(例えば、802.11系列のWi-Fiシステム)との共存(coexistence)を考慮して、常に20MHzをLBTの基本単位とする、単位LBT帯域幅(unit LBT bandwidth)を考慮する。
【0419】
しかし、新しくRel-17で考慮しているFR4(例えば、60GHz帯域)では、規制(例えば、ETSI EN 302 567)と既存システム(incumbent system)(例えば、WiGig)などを考慮するとき、基地局と端末が送信前に行う単位LBT帯域幅に対する定義が曖昧である。従って、FR4帯域において基地局と端末が送信前に効率的にLBTを行い、DL/UL信号/チャネルを送受信することができるLBT帯域幅を定義する必要がある。
【0420】
例えば、LBT帯域幅が定義されないと、基地局又は端末は送信のためにLBTを全体チャネル帯域幅又はBWP帯域幅に対して行うか、又は送信のための送信帯域幅(例えば、送信に使用される最低RBから最高RBまで)だけLBTを行うこともある。
【0421】
また、intra-band CAが設定されたmulti-carrier送信の場合、各チャネル帯域幅ごとに個々に(separately) multiple LBTを行うか、又は各CCごとに送信帯域幅だけのLBTを行うこともある。従って、LBT帯域幅とBWP/CCの間の関係を考慮して、LBT帯域幅を設定する必要がある。これにより、基地局と端末が不要に広い帯域幅に基づいてLBTを行うか、或いは端末/基地局ごとに互いに異なるサイズの帯域幅を用いてLBTを行うことにより発生するLBT機会不平等の問題をなくし、効率的なLBT及び送受信を行うことができる。
【0422】
実施例#3-1は各BWP/CCごとに該当BWP/CCに連関するLBT-BW領域を設定する方法である。即ち、該当BWP/CC送信に対するLBTに使用されるLBT-BW領域を設定する方法である。例えば、特定のBWP/CCに連関するLBT-BWの開始RBと帯域幅サイズが設定される。
【0423】
又は、特定のBWP/CCに連関するLBT-BWの開始RB(Resource Block)と最後RBが設定される。又は特定のBWP/CCに連関するLBT-BWの開始RBとRBの数が設定される。
【0424】
実施例#3-2はBWP/CCとは特に連関せず、それぞれのLBT-BW或いはLBT-BW集合を設定する方法である。例えば、LBT-BWの開始RB、BW及びLBT-BWの数Nが設定されると、開始RBからBWサイズを有する(連続する)N個のLBT-BWが設定される。このとき、BWの代わりに最後RB又はRBの数が設定されてもよい。例えば、LBT-BWの開始RB、最後RB及びLBT-BWの数Nが設定されるか、又はLBT-BWの開始RB、RBの数及びLBT-BWの数Nが設定されてもよい。
【0425】
実施例#3-3は最小(Minimum)LBT-BW(例えば、min-BW)値のみを設定し、BWP/CCサイズとの関係によって実際LBT-BWを決定する。例えば、min-BWより小さいBWP/CCに対しては実際LBT-BWをmin-BWとして設定する(即ち、LBT-BW=min-BW)。また、min-BWより大きいBWP/CCに対してはLBT-BWを該当BWP/CC自体として設定する(即ち、LBT-BW=BWP/CC)。
【0426】
例えば、LBT-BW=max(min-BW、BWP BW or CC BW)と規定すると、LBT-BWのサイズは以下のように決定される。
【0427】
1)BWP/CC>min-BWである場合、LBT-BW=BWP/CC
【0428】
2)BWP/CC<min-BWである場合、LBT-BW=min-BW
【0429】
3)BWP/CC=min-BWである場合、LBT-BW=BWP/CC=min-BW
【0430】
但し、2)の場合は、min-BWの開始位置又は中心(center)位置をBWP/CCの開始又は中心と同一に設定することができる。又はBWP/CCの開始又は中心(center)からmin-BWの開始位置又は中心位置の相対的な値を設定してLBT-BWの位置が設定されてもよい。
【0431】
実施例#3-4の例示として、端末にCAとして{400MサイズのCC1、200MサイズのCC2、200MサイズのCC3}の3つのCCが設定され、CC1/2/3が含まれるLBT BWインデックスをそれぞれ{0、1、1}に設定した場合、LBT BWインデックス0には{CC1}のみ含まれるので、400MHzサイズに基づくLBT帯域幅でLBTを行うことができる。また、LBT BWインデックス1には{CC2、CC3}が含まれるので、CC2とCC3を併せた400MHzサイズに基づくLBT帯域幅でLBTを行うことができる。
【0432】
他の例として、LBT BWインデックス={0、0、1}に設定されると、LBT BWインデックス0には{CC1、CC2}が含まれるので、600MHzサイズに基づくLBTを行うことができる。LBT BWインデックス1には{CC3}のみが含まれるので、200MHzサイズに基づくLBTを行うことができる。
【0433】
さらに他の例においては、LBT BWインデックスごとに開始RBと最後RBを設定し、各LBT BWインデックスに設定されたRB範囲内に1つ或いは複数のCCが完全に含まれるように規定する。言い換えれば、開始RB及び/又は最後RBは常にCC BWの境界に設定されるように規定される。即ち、開始RB及び/又は最後RBがCC BW内に一部のみが重畳するように設定されないように規定することができる。一方、他の例においては、LBT BWインデックスごとに開始RBとRBの数が設定されてもよい。
【0434】
1つのBWP/CCは1つのLBT-BW内にのみ含まれるように設定される。従って、1つのBWP/CCが複数のLBT-BWにわたっている形態の設定は排除される。もし、端末に設定されたLBT-BWがBWP/CCのサイズより大きい場合にも、CAなどにより常にLBT-BWのサイズでLBTを行わなければならない。
【0435】
一方、LBTを行う時に使用されるEDしきい値は、端末或いは基地局の出力電力(Output power)のサイズと作動チャネル帯域幅(operating channel bandwidth)のサイズの関数で表現でき、これらの2つのfactorとEDしきい値の間の関係を表現すると、以下の[数1]の通りである。
【0436】
【0437】
ここで、作動チャネル帯域幅は、端末又は基地局が行うLBT帯域幅のサイズであり、BWPの帯域幅サイズ又は実際に送信が行われる送信帯域幅をも意味する。ところが、60GHz帯域では5GHz帯域で行った全方向LBTではない、特定送信方向を対象として特定の方向にのみLBTを行うD-LBTが考慮されるので、センシングビームと送信ビームの間の関係(例えば、ビーム対応性(beam correspondence))によってEDしきい値が異なるように設定されることもできる。
【0438】
上述したビーム対応性に対する端末能力はTS 38.101-2 Section 6.6に定義されており、基地局は以下のように端末のビーム対応性能力によってD-LBTを行う時に使用されるEDしきい値を異なるように設定することができる。
【0439】
1)beamCorrespondenceWithoutUL-BeamSweepingを支援する端末の場合、ULビームスイーピング(beam sweeping)及びネットワークのULビーム指示(beam Indication)のようなビーム管理がなくても、ビーム対応性を合わせることができる。この場合、ビーム管理がなくても最小ピークEIRP及び球形カバレッジ(spherical coverage)のような要求事項(requirement)を満たさなければならない。
【0440】
2)beamCorrespondenceWithoutUL-BeamSweepingを支援しない端末は、ビーム管理過程により最小ピークEIRP及び球形カバレッジ(spherical coverage)のような要求事項(requirement)を満たすことができる。さらにビーム管理過程がなくても、3dB程度の緩和した要求事項を満たすこともできる。
【0441】
[提案方法#4]
【0442】
端末がビーム対応性(beam correspondence;BC)の支援有無及びビーム管理(Beam management;BM)過程の有無によってLBTを行うときに使用されるEDしきい値を調節することができる。
【0443】
1.実施例#4-1
【0444】
beamCorrespondenceWithoutUL-BeamSweepingを支援する端末の場合、出力電力(Output power)と作動チャネル帯域幅(operating channel bandwidth)のみを考慮してEDしきい値を計算する。
【0445】
2.実施例#4-2
【0446】
beamCorrespondenceWithoutUL-BeamSweepingを支援しない端末の場合は、以下の方法のいずれかを用いてEDしきい値を算出する。
【0447】
(1)[数1]によって出力電力と作動チャネル帯域幅(operating channel bandwidth)に基づいて計算されたEDしきい値に基地局が明示的に(explicit)設定/指示した追加ペナルティー(penalty)値であるX dBを適用する。例えば、ペナルティー値を適用してEDしきい値が減少する。
【0448】
(2)基地局から明示的に(explicit)設定されたX dBペナルティー値がない場合は、defaultによりX=3dBを適用する。
【0449】
もし基地局から追加設定を受信した場合は、ペナルティーなしにBC能力がある場合の実施例#4-1と同一のEDしきい値を使用してもよい。
【0450】
(3)端末にビーム管理用途のSRSが設定されたか否かによって暗示的に(implicit)ペナルティーを適用する。
【0451】
このとき、ビーム管理用途のSRSが設定されていないと、[数1]によって出力電力(Output power)と作動チャネル帯域幅(operating channel bandwidth)に基づいて計算されたEDしきい値に3dBペナルティーを与えて得られたより低いEDしきい値を使用してLBTが行われる。
【0452】
又は、repetition‘OFF’が設定されたSRSのみが設定されたか、又は設定されたSRSを少なくともN回送信した後には、(BM過程があったと仮定して)BC関連能力がある実施例#4-1と同一のEDしきい値を使用する。
【0453】
(4)又は、beamCorrespondenceWithoutUL-BeamSweepingを支援しない端末であっても、(基地局からX dBペナルティーが明示的に設定されるまでには)EDしきい値の計算のためのデフォルトX値をX=0dBと適用する。これはセルで運用するビームの数と端末の数などによっては、beamCorrespondenceWithoutUL-BeamSweeping支援有無によってEDしきい値を異なるように設定しなくても特に問題にならないためである。
【0454】
[提案方法#4]について具体的に説明する。
【0455】
上述したように、DLビームとULビームの間にビーム対応性(beam correspondence)が成立する場合、DLビーム対(pair)を決定する手順及びULビーム対を決定するBM手順のうちのいずれかは省略できる。ビーム対応性が成立するとは、基地局と端末の間の通信で基地局送信ビームと基地局受信ビームが一致し、端末送信ビームと端末受信ビームが一致すると仮定できることを意味する。ここで、基地局送信ビーム及び基地局受信ビームはそれぞれDL送信ビーム及びDL受信ビームを意味し、端末送信ビーム及び端末受信ビームはそれぞれUL送信ビーム及びUL受信ビームを意味する。
【0456】
送信端で行うD-LBTの場合、基地局又は端末が送信しようとする送信ビーム方向を考慮して送信ビームが送信されるとき、干渉を及ぼす領域(例えば、送信ビームが影響を及ぼす領域と等しいか又は大きい領域)を受信ビームによりエネルギー測定を行い、EDしきい値と比較してチャネルの休止/ビジーを判断する。また休止/ビジーの判断によって送信を行うか否かが決定される。従って、受信ビームによりLBTを行うとき、ビーム対応性によってEDしきい値を調節してチャネルの休止/ビジーの判断に反映することができる。
【0457】
ビーム対応性によるEDしきい値の調節は、端末のbeamCorrespondenceWithoutUL-BeamSweepingの支援有無及びビーム管理手順の実行有無によって変更される。もしbeamCorrespondenceWithoutUL-BeamSweepingを支援する端末の場合は、別のペナルティーなしに出力電力(Output power)と作動チャネル帯域幅(operating channel bandwidth)のみを考慮した[数1]によりEDしきい値を計算してLBTに適用することができる。
【0458】
beamCorrespondenceWithoutUL-BeamSweepingを支援しない端末の場合には、[数1]の出力電力と作動チャネル帯域幅により計算されたEDしきい値に基地局が明示的に(explicit)設定/指示した追加ペナルティーX dBを適用することができる。例えば、ペナルティー値を適用してEDしきい値は減少することができる。又は基地局から設定されたX dBペナルティー値がない場合は、デフォルトとしてX=3dBを適用する。ところが、もし基地局から追加設定が受信された場合には、ペナルティーなしにBC能力がある場合の実施例#4-1と同一のEDしきい値を使用してもよい。
【0459】
さらに他の例においては、端末にビーム管理用のSRSが設定されたか否かによって暗示的に(implicit)ペナルティーを適用することができる。
【0460】
ビーム管理用のSRSが設定されていない場合には、[数1]によって出力電力と作動チャネル帯域幅に基づいて計算されたEDしきい値に常に3dBペナルティーを与えて得られたより低いEDしきい値を使用してLBTが行われる。
【0461】
もしビーム管理SRSのみが設定されたか、又は設定されたSRSを少なくともN回送信した後には、(BM過程があったと仮定して)BC関連能力がある実施例#4-1と同一のEDしきい値を使用する。
【0462】
又は、beamCorrespondenceWithoutUL-BeamSweepingを支援しない端末であっても、(基地局からX dBペナルティーが明示的に設定されるまでには)EDしきい値の計算のためのデフォルトX値をX=0dBと適用する。これはセルで運営するビームの数と端末の数などによっては、beamCorrespondenceWithoutUL-BeamSweepingの支援有無によってEDしきい値を異なるように設定しなくても特に問題にならないためである。
【0463】
これに制限されないが、この文書に開示の様々な説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートは、機器間無線通信/連結(例えば、5G)を必要とする様々な分野に適用される。
【0464】
以下、図面を参照しながらより具体的に例示する。以下の図/説明において、同じ図面符号は特に言及しない限り、同一又は対応するハードウェアブロック、ソフトウェアブロック又は機能ブロックを例示する。
【0465】
図26は本開示に適用される通信システム1を例示する。
【0466】
図26を参照すると、本発明に適用される通信システム1は、無線機器、基地局及びネットワークを含む。ここで、無線機器は無線接続技術(例えば、5G NR、LTE)を用いて通信を行う機器を意味し、通信/無線/5G機器とも称される。これに限られないが、無線機器はロボット100a、車両100b-1,100b-2、XR(eXtended Reality)機器100c、携帯機器(Hand-held Device)100d、家電100e、IoT(Internet of Thing)機器100f及びAIサーバ/機器400を含む。例えば、車両は無線通信機能が備えられた車両、自律走行車両、車両間通信を行える車両などを含む。ここで、車両はUAV(Unmanned Aerial Vehicle)(例えば、ドローン)を含む。XR機器はAR(Augmented Reality)/VR(Virtual Reality)/MR(Mixed Reality)機器を含み、HMD(Head-Mounted Device)、車両に備えられたHUD(Head-Up Display)、TV、スマートホン、コンピューター、ウェアラブルデバイス、家電機器、デジタル看板、車両、ロボットなどの形態で具現される。携帯機器はスマートホン、スマートパッド、ウェアラブル機器(例えば、スマートウォッチ、スマートグラス)、コンピューター(例えば、ノートブックパソコンなど)などを含む。家電はTV、冷蔵庫、洗濯機などを含む。IoT機器はセンサー、スマートメータなどを含む。例えば、基地局、ネットワークは無線機器にも具現され、特定の無線機器200aは他の無線機器に基地局/ネットワークノードで動作することもできる。
【0467】
無線機器100a~100fは基地局200を介してネットワーク300に連結される。無線機器100a~100fにはAI(Artificial Intelligence)技術が適用され、無線機器100a~100fはネットワーク300を介してAIサーバ400に連結される。ネットワーク300は3Gネットワーク、4G(例えば、LTE)ネットワーク又は5G(例えば、NR)ネットワークなどを用いて構成される。無線機器100a~100fは基地局200/ネットワーク300を介して互いに通信できるが、基地局/ネットワークを介することなく、直接通信することもできる(例えば、サイドリンク通信)。例えば、車両100b-1、100b-2は直接通信することができる(例えば、V2V(Vehicle to Vehicle)/V2X(Vehicle to everything)通信)。またIoT機器(例えば、センサー)は他のIoT機器(例えば、センサー)又は他の無線機器100a~100fと直接通信することができる。
【0468】
無線機器100a~100f/基地局200、基地局200/基地局200の間には無線通信/連結150a、150b、150cが行われる。ここで、無線通信/連結は上り/下りリンク通信150aとサイドリンク通信150b(又は、D2D通信)、基地局間の通信150c(例えば、relay、IAB(Integrated Access Backhaul)のような様々な無線接続技術により行われる(例えば、5G NR)。無線通信/連結150a、150b、150cにより無線機器と基地局/無線機器、基地局と基地局は互いに無線信号を送信/受信することができる。例えば、無線通信/連結150a、150b、150cは様々な物理チャネルを介して信号を送信/受信することができる。このために、本発明の様々な提案に基づいて、無線信号の送信/受信のための様々な構成情報の設定過程、様々な信号処理過程(例えば、チャネル符号化/復号、変調/復調、リソースマッピング/デマッピングなど)、リソース割り当て過程のうちのいずれか1つが行われる。
【0469】
【0470】
図27を参照すると、第1無線機器100と第2無線機器200は様々な無線接続技術(例えば、LTE、NR)により無線信号を送受信する。ここで、{第1無線機器100、第2無線機器200}は
図26の{無線機器100x、基地局200}及び/又は{無線機器100x、無線機器100x}に対応する。
【0471】
第1無線機器100は1つ以上のプロセッサ102及び1つ以上のメモリ104を含み、さらに1つ以上の送受信機106及び/又は1つ以上のアンテナ108を含む。プロセッサ102はメモリ104及び/又は送受信機106を制御し、この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを具現するように構成される。例えば、プロセッサ102はメモリ104内の情報を処理して第1情報/信号を生成した後、送受信機106で第1情報/信号を含む無線信号を送信する。またプロセッサ102は送受信機106で第2情報/信号を含む無線信号を受信した後、第2情報/信号の信号処理から得た情報をメモリ104に格納する。メモリ104はプロセッサ102に連結され、プロセッサ102の動作に関連する様々な情報を格納する。例えば、メモリ104はプロセッサ102により制御されるプロセスのうちの一部又は全部を行うか、又はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを行うための命令を含むソフトウェアコードを格納する。ここで、プロセッサ102とメモリ104は無線通信技術(例えば、LTE、NR)を具現するように設計された通信モデム/回路/チップの一部である。送受信機106はプロセッサ102に連結され、1つ以上のアンテナ108により無線信号を送信及び/又は受信する。送受信機106は送信機及び/又は受信機を含む。送受信機106はRF(radio Frequency)ユニットとも混用することができる。本発明において、無線機器は通信モデム/回路/チップを意味することもできる。
【0472】
具体的には、この開示の実施例による第1無線機器100のプロセッサ102により制御され、メモリ104に格納される命令及び/又は動作について説明する。
【0473】
以下の動作はプロセッサ102の観点でプロセッサ102の制御動作に基づいて説明するが、かかる動作を行うためのソフトウェアコードなどがメモリ104に格納される。例えば、この開示において、少なくとも1つのメモリ104はコンピューター読み取り可能な(readable)格納媒体(storage medium)であって、指示又はプログラムを格納し、上記指示又はプログラムは、実行されるとき、少なくとも1つのメモリに作動可能に連結される少なくとも1つのプロセッサをして、以下の動作に関連するこの開示の実施例又は具現による動作を行うようにする。
【0474】
具体的には、プロセッサ102はエネルギー検知のためのED(Energy Detection)しきい値を得る。例えば、プロセッサ102は[提案方法#1]、[提案方法#2]及び[提案方法 #4]のうちのいずれかに基づいてEDしきい値を得る。但し、プロセッサ102はこの開示による提案方法以外の従来技術及び他の方法によりEDしきい値を得ることもできる。
【0475】
プロセッサ102はLBT(Listen-before-Talk)-BWを得る。例えば、プロセッサ102は[提案方法#3]に基づいてLBT-BWを得る。但し、[提案方法#3]によるLBT-BWによるLBT-BWの獲得方法は省略してもよい。もし[提案方法#3]によるLBT-BW設定方法が省略される場合、プロセッサ102は従来技術によるLBT-BW(例えば、20MHz)に基づいてLBTを行うか、又は設定されたBWP(Bandwidth part)サイズをLBT-BW単位としてLBTを行う。
【0476】
プロセッサ102は得られたEDしきい値及び/又はLBT-BWに基づいてLBTを行う。またプロセッサ102はLBTに成功した場合、UL信号を基地局に送信するように送受信機106を制御する。例えば、プロセッサ102は多重化された送信ビームのために、[提案方法#2]に基づいてLBTを行い、UL信号を送信するように送受信機106を制御する。
【0477】
一方、プロセッサ102は基地局からDL信号を受信するように送受信機106を制御することができる。
【0478】
第2無線機器200は1つ以上のプロセッサ202及び1つ以上のメモリ204を含み、さらに1つ以上の送受信機206及び/又は1つ以上のアンテナ208を含む。プロセッサ202はメモリ204及び/又は送受信機206を制御し、この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを具現するように構成される。例えば、プロセッサ202はメモリ204内の情報を処理して第3情報/信号を生成した後、送受信機206で第3情報/信号を含む無線信号を送信する。またプロセッサ202は送受信機206で第4情報/信号を含む無線信号を受信した後、第4情報/信号の信号処理から得た情報をメモリ204に格納する。メモリ204はプロセッサ202に連結され、プロセッサ202の動作に関連する様々な情報を格納する。例えば、メモリ204はプロセッサ202により制御されるプロセスのうちの一部又は全部を行うか、又はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを行うための命令を含むソフトウェアコードを格納する。ここで、プロセッサ202とメモリ204は無線通信技術(例えば、LTE、NR)を具現するように設計された通信モデム/回路/チップの一部である。送受信機206はプロセッサ202に連結され、1つ以上のアンテナ208により無線信号を送信及び/又は受信する。送受信機206は送信機及び/又は受信機を含む。送受信機206はRFユニットとも混用することができる。本発明において、無線機器は通信モデム/回路/チップをも意味する。
【0479】
具体的には、この開示の実施例による第2無線機器200のプロセッサ202により制御され、メモリ204に格納される命令及び/又は動作について説明する。
【0480】
以下の動作はプロセッサ202の観点でプロセッサ202の制御動作に基づいて説明するが、かかる動作を行うためのソフトウェアコードなどがメモリ204に格納される。例えば、この開示において、少なくとも1つのメモリ204はコンピューター読み取り可能な(readable)格納媒体(Storage medium)であって、指示又はプログラムを格納し、上記指示又はプログラムは、実行されるとき、少なくとも1つのメモリに作動可能に連結される少なくとも1つのプロセッサをして、以下の動作に関連するこの開示の実施例又は具現による動作を行うようにする。
【0481】
具体的には、プロセッサ202はエネルギー検知のためのED(Energy Detection)しきい値を得る。例えば、プロセッサ202は[提案方法#1]、[提案方法#2]及び[提案方法#4]のうちのいずれかに基づいてEDしきい値を得る。但し、プロセッサ202はこの開示による提案方法以外の従来技術及び他の方法によりEDしきい値を得ることもできる。
【0482】
プロセッサ202はLBT(Listen-before-Talk)-BWを設定する。例えば、[提案方法#3]に基づいてLBT-BWを設定する。但し、[提案方法#3]によるLBT-BW設定方法は省略してもよい。もし、[提案方法#3]によるLBT-BW設定方法が省略される場合、プロセッサ202は従来技術によるLBT-BW(例えば、20MHz)に基づいてLBTを行うか、又は設定されたBWP(Bandwidth part)サイズをLBT-BW単位としてLBTを行う。
【0483】
プロセッサ202は得られたEDしきい値及び/又はLBT-BWに基づいてLBTを行う。またプロセッサ202はLBTに成功した場合、DL信号を端末に送信するように送受信機206を制御する。例えば、プロセッサ202は多重化された送信ビームのために、[提案方法#2]に基づいてLBTを行い、DL信号を送信するように送受信機206を制御する。
【0484】
また、プロセッサ202は端末からDL信号を受信するように送受信機206を制御することができる。
【0485】
以下、無線機器100,200のハードウェア要素についてより具体的に説明する。これに限られないが、1つ以上のプロトコル階層が1つ以上のプロセッサ102,202により具現される。例えば、1つ以上のプロセッサ102,202は1つ以上の階層(例えば、PHY、MAC、RLC、PDCP、RRC、SDAPのような機能的階層)を具現する。1つ以上のプロセッサ102,202はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートによって1つ以上のPDU(Protocol Data Unit)及び/又は1つ以上のSDU(Service Data Unit)を生成する。1つ以上のプロセッサ102,202はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートによってメッセージ、制御情報、データ又は情報を生成する。1つ以上のプロセッサ102,202はこの明細書に開示された機能、手順、提案及び/又は方法によってPDU、SDU、メッセージ、制御情報、データ又は情報を含む信号(例えば、ベースバンド信号)を生成して、1つ以上の送受信機106,206に提供する。1つ以上のプロセッサ102,202は1つ以上の送受信機106,206から信号(例えば、ベースバンド信号)を受信して、この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートによってPDU、SDU、メッセージ、制御情報、データ又は情報を得ることができる。
【0486】
1つ以上のプロセッサ102,202はコントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又はマイクロコンピューターとも称される。1つ以上のプロセッサ102,202はハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより具現される。一例として、1つ以上のASIC(Application Specific Integrated Circuit)、1つ以上のDSP(Digital Signal Processor)、1つ以上のDSPD(Digital Signal Processing Device)、1つ以上のPLD(Programmable Logic Device)又は1つ以上のFPGA(Field Programmable Gate Arrays)が1つ以上のプロセッサ102,202に含まれる。この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートはファームウェア又はソフトウェアを使用して具現され、ファームウェア又はソフトウェアはモジュール、手順、機能などを含むように具現される。この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを行うように設定されたファームウェア又はソフトウェアは1つ以上のプロセッサ102,202に含まれるか、又は1つ以上のメモリ104,204に格納されて1つ以上のプロセッサ102,202により駆動される。この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートはコード、命令語(instruction)及び/又は命令語集合の形態でファームウェア又はソフトウェアを使用して具現される。
【0487】
1つ以上のメモリ104,204は1つ以上のプロセッサ102,202に連結され、様々な形態のデータ、信号、メッセージ、情報、プログラム、コード、指示及び/又は命令を格納することができる。1つ以上のメモリ104,204はROM、RAM、EPROM、フラッシメモリ、ハードドライブ、レジスター、キャッシュメモリ、コンピューター読み取り格納媒体及び/又はこれらの組み合わせにより構成される。1つ以上のメモリ104,204は1つ以上のプロセッサ102,202の内部及び/又は外部に位置する。また、1つ以上のメモリ104,204は有線又は無線連結のような様々な技術により1つ以上のプロセッサ102,202に連結される。
【0488】
1つ以上の送受信機106,206は1つ以上の他の装置にこの明細書における方法及び/又はフローチャートなどで言及されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを送信することができる。1つ以上の送受信機106,206は1つ以上の他の装置からこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートなどで言及されるユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを受信することができる。例えば、1つ以上の送受信機106,206は1つ以上のプロセッサ102,202に連結され、無線信号を送受信することができる。例えば、1つ以上のプロセッサ102,202は1つ以上の送受信機106,206が1つ以上の他の装置にユーザデータ、制御情報又は無線信号を送信するように制御する。また、1つ以上のプロセッサ102,202は1つ以上の送受信機106,206が1つ以上の他の装置からユーザデータ、制御情報又は無線信号を受信するように制御する。また1つ以上の送受信機106,206は1つ以上のアンテナ108,208に連結され、1つ以上の送受信機106,206は1つ以上のアンテナ108,208によりこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートなどで言及されるユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを送受信するように設定される。この明細書において、1つ以上のアンテナは複数の物理アンテナであるか、又は複数の論理アンテナ(例えば、アンテナポート)である。1つ以上の送受信機106,206は受信されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを1つ以上のプロセッサ102,202を用いて処理するために、受信された無線信号/チャネルなどをRFバンド信号からベースバンド信号に変換する(Convert)。1つ以上の送受信機106,206は1つ以上のプロセッサ102,202を用いて処理されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどをベースバンド信号からRFバンド信号に変換する。このために、1つ以上の送受信機106,206は(アナログ)オシレーター及び/又はフィルターを含む。
【0489】
図28は本発明に適用される車両又は自律走行車両を例示する。車両又は自律走行車両は移動型ロボット、車両、汽車、有/無人飛行体(Aerial Vehicle、AV)、船舶などで具現される。
【0490】
図28を参照すると、車両又は自律走行車両100はアンテナ部108、通信部110、制御部120、駆動部140a、電源供給部140b、センサー部140c及び自律走行部140dを含む。アンテナ部108は通信部110の一部で構成される。
【0491】
通信部110は他の車両、基地局(例えば、基地局、路辺基地局(Road Side unit)など)、サーバなどの外部機器と信号(例えば、データ、制御信号など)を送受信する。制御部120は車両又は自律走行車両100の要素を制御して様々な動作を行う。制御部120はECU(Electronic control Unit)を含む。駆動部140aにより車両又は自律走行車両100が地上で走行する。駆動部140aはエンジン、モータ、パワートレイン、輪、ブレーキ、ステアリング装置などを含む。電源供給部140bは車両又は自律走行車両100に電源を供給し、有/無線充電回路、バッテリーなどを含む。センサー部140cは車両状態、周辺環境情報、ユーザ情報などを得ることができる。センサー部140cはIMU(inertial measurement unit)センサー、衝突センサー、ホイールセンサ(wheel sensor)、速度センサー、傾斜センサー、重量感知センサー、ヘッディングセンサ(heading sensor)、ポジションモジュール(position module)、車両前進/後進センサー、バッテリーセンサ、燃料センサー、タイヤセンサ、ステアリングセンサ、温度センサー、湿度センサー、超音波センサー、照度センサー、ペダルポジションセンサーなどを含む。自律走行部140dは走行中の車線を維持する技術、車間距離制御装置(adaptive cruise control)のように速度を自動に調節する技術、所定の経路によって自動走行する技術、目的地が設定されると自動に経路を設定して走行する技術などを具現する。
【0492】
一例として、通信部110は外部サーバから地図データ、交通情報データなどを受信する。自律走行部140dは得られたデータに基づいて自律走行経路とドライブプランを生成する。制御部120はドライブプランに従って車両又は自律走行車両100が自律走行経路に移動するように駆動部140aを制御する(例えば、速度/方向調節)。通信部110は自律走行中に外部サーバから最新交通情報データを非周期的に得、また周りの車両から周りの交通情報データを得る。またセンサー部140cは自律走行中に車両状態、周辺環境情報を得る。自律走行部140dは新しく得たデータ/情報に基づいて自律走行経路とドライブプランを更新する。通信部110は車両位置、自律走行経路、ドライブプランなどに関する情報を外部サーバに伝達する。外部サーバは車両又は自律走行車両から集められた情報に基づいて、AI技術などを用いて交通情報データを予め予測し、予測された交通情報データを車両又は自律走行車両に提供する。
【0493】
前述した実施例は、本発明の構成要素と特徴が所定形態に結合されたものである。各構成要素又は特徴は、別途の明示的言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合されない形態で実施することができる。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することも可能である。本発明の実施例で説明する各動作の順序は変更可能である。いずれかの実施例の一部の構成や特徴は、他の実施例に含ませることができ、又は他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えることができる。特許請求の範囲で明示的な引用関係のない請求項を組み合せて実施例を構成するか、出願後の補正によって新しい請求項として含ませ得ることは自明である。
【0494】
本文書において、基地局により行われるとされている特定動作は、場合によっては、その上位ノード(upper node)により行われてもよい。即ち、基地局を含む複数のネットワークノード(network node)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、又は基地局以外の他のネットワークノードにより行うことができる。この時、基地局は、固定局(fixed station)、gNode B(gNB)、Node B、eNode B(eNB)又はアクセスポイント(access point)などの用語に言い換えることができる。
【0495】
本開示は、本開示の特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化できることは当業者にとって自明である。よって、前記の詳細な説明は、全ての面で制限的に解釈してはならなく、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的解釈によって決定しなければならなく、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0496】
上述したようなチャネル接続手順を行う方法及びそのための装置は、5世代NewRATシステムに適用される例を中心として説明したが、5世代NewRATシステム以外にも様々な無線通信システムに適用することができる。