IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 北京集創北方科技股▲ふん▼有限公司の特許一覧

特許7490819タッチ容量データの調整方法及び装置、電子機器、記憶媒体
<>
  • 特許-タッチ容量データの調整方法及び装置、電子機器、記憶媒体 図1
  • 特許-タッチ容量データの調整方法及び装置、電子機器、記憶媒体 図2
  • 特許-タッチ容量データの調整方法及び装置、電子機器、記憶媒体 図3
  • 特許-タッチ容量データの調整方法及び装置、電子機器、記憶媒体 図4
  • 特許-タッチ容量データの調整方法及び装置、電子機器、記憶媒体 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-17
(45)【発行日】2024-05-27
(54)【発明の名称】タッチ容量データの調整方法及び装置、電子機器、記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20240520BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20240520BHJP
【FI】
G06F3/041 520
G06F3/044
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022567672
(86)(22)【出願日】2020-12-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-19
(86)【国際出願番号】 CN2020137359
(87)【国際公開番号】W WO2021223447
(87)【国際公開日】2021-11-11
【審査請求日】2022-11-09
(31)【優先権主張番号】202010375902.9
(32)【優先日】2020-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517380215
【氏名又は名称】北京集創北方科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Chipone Technology (Beijing) Co.,Ltd
【住所又は居所原語表記】Building 56,No.2 North Jing Yuan Street, Beijing Economic Technological Development Area,Daxing District,Beijing 100176,China
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ジュンチャオ
(72)【発明者】
【氏名】ジアン、ポン
【審査官】九鬼 一慶
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-184258(JP,A)
【文献】特表2018-525732(JP,A)
【文献】特開2014-056512(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0042050(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041 - 3/047
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ容量データの調整方法であって、
タッチ容量データを取得するステップと、
設定された補償ステップサイズに基づいて、前記タッチ容量データを目標値に調整するために必要な補償容量値変化量を算出するステップと、
前記タッチ容量データが非線形範囲にあるか否かを判断するステップと、
判断結果に基づいて、前記補償容量値変化量を用いて対応する補償操作を実行するステップと、を含み、
前記判断結果に基づいて、前記補償容量値変化量を用いて対応する補償操作を実行する前記ステップは、前記タッチ容量データが前記非線形範囲内にある場合、前記補償容量値変化量を用いて現在の補償容量値を加速補償するステップ、及び、前記タッチ容量データが前記非線形範囲内にない場合、前記補償容量値変化量を用いて現在の補償容量値を線形補償するステップ、を含む、ことを特徴とするタッチ容量データの調整方法。
【請求項2】
前記補償容量値変化量を用いて現在の補償容量値を加速補償する前記ステップは、
式CnegNew=CnegInitial+Y*ΔCnegValueに従って目標補償容量値を算出するステップであって、CnegNewは前記目標補償容量値を表し、CnegInitialは現在の補償容量値を表し、ΔCnegValueは補償容量値変化量を表し、Yは補償容量値と前記タッチ容量データとの対応関係に基づいて設定されたパラメータであるステップと、
前記目標補償容量値を補償容量アドレスに書き込むステップと、を含む、ことを特徴とする請求項に記載のタッチ容量データの調整方法。
【請求項3】
前記補償容量値変化量を用いて現在の補償容量値を線形補償する前記ステップは、
式CnegNew=CnegInitial+ΔCnegValueに従って目標補償容量値を算出するステップであって、CnegNewは前記目標補償容量値を表し、CnegInitialは現在の補償容量値を表し、ΔCnegValueは補償容量値変化量を表すステップと、
前記目標補償容量値を補償容量アドレスに書き込むステップと、を含む、ことを特徴とする請求項に記載のタッチ容量データの調整方法。
【請求項4】
設定された補償ステップサイズに基づいて、前記タッチ容量データを目標値に調整するために必要な補償容量値変化量を算出する前記ステップは、
予め設定された目標値を取得するステップと、
前記タッチ容量データと前記目標値との差を算出して、タッチ容量差分値を得るステップと、
設定された補償ステップサイズに基づいて、前記タッチ容量差分値を前記補償ステップサイズで除算して、前記補償容量値変化量を得るステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載のタッチ容量データの調整方法。
【請求項5】
前記タッチ容量データが非線形範囲にあるか否かを判断する前記ステップの前に、前記方法は、
前記タッチ容量データの飽和値を取得するステップと、
前記飽和値に基づいて、前記タッチ容量データの非線形範囲を算出するステップと、をさらに含む、ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載のタッチ容量データの調整方法。
【請求項6】
前記タッチ容量データが非線形範囲にあるか否かを判断する前記ステップは、
前記タッチ容量データが区間(RawSatur-X*CnegStep、RawSatur)内にあるか否かを判断するステップを含み、
ここで、RawSaturは飽和値を表し、CnegStepは前記補償ステップサイズを表し、Xは補償容量値と前記タッチ容量データとの対応関係に基づいて設定されたパラメータである、ことを特徴とする請求項に記載のタッチ容量データの調整方法。
【請求項7】
判断結果に基づいて、前記補償容量値変化量を用いて対応する補償操作を実行する前記ステップの後に、前記方法は、
設定された自動補償繰り返し回数に基づいて、タッチ容量データの取得及び補償操作を繰り返し実行するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載のタッチ容量データの調整方法。
【請求項8】
設定された自動補償繰り返し回数に基づいて、タッチ容量データの取得及び補償操作を繰り返し実行する前記ステップは、
最後の回を除いて、補償操作を実行するたびに、現在の補償容量値と前記タッチ容量データとの対応関係に基づいて、前記非線形範囲及び補償の度合いを再設定するステップと、
補償操作を最後に実行するときに、現在の補償容量値を線形補償するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項に記載のタッチ容量データの調整方法。
【請求項9】
設定された補償ステップサイズに基づいて、前記タッチ容量データを目標値に調整するために必要な補償容量値変化量を算出する前記ステップは、
前記タッチ容量データと前記目標値との差分値を算出するステップと、
式ΔCnegValue=(RawCur-RawDest)/CnegStepに従って前記補償容量値変化量を算出するステップであって、RawCurは前記タッチ容量データ、RawDestは前記目標値、CnegStepは前記補償ステップサイズ、ΔCnegValueは前記補償容量値変化量であるステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載のタッチ容量データの調整方法。
【請求項10】
設定された補償ステップサイズに基づいて、前記タッチ容量データを目標値に調整するために必要な補償容量値変化量を算出する前記ステップの前に、前記方法は、
第1タッチデータ、第1履歴タッチ容量データに対応する第1補償パラメータ、第2タッチデータ及び第2履歴タッチ容量データに対応する第2補償パラメータを取得するステップと、
式|R2-R1|/|C2-C1|に従って前記補償ステップサイズを算出するステップであって、R1は第1タッチデータ、R2は第2タッチデータ、C1は第1補償パラメータ、C2は第2補償パラメータであるステップと、をさらに含む、ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載のタッチ容量データの調整方法。
【請求項11】
タッチ容量データの調整装置であって、
タッチ容量データを取得するように構成されるデータ取得モジュールと、
設定された補償ステップサイズに基づいて、前記タッチ容量データを目標値に調整するために必要な補償容量値変化量を算出するように構成される補償容量値変化量算出モジュールと、
前記タッチ容量データが非線形範囲にあるか否かを判断するように構成される非線形判断モジュールと、
判断結果に基づいて、前記補償容量値変化量を用いて対応する補償操作を実行するように構成され、前記タッチ容量データが前記非線形範囲内にある場合、前記補償容量値変化量を用いて現在の補償容量値を加速補償し、前記タッチ容量データが前記非線形範囲内にない場合、前記補償容量値変化量を用いて現在の補償容量値を線形補償する容量補償モジュールと、を含む、ことを特徴とするタッチ容量データの調整装置。
【請求項12】
電子機器であって、
プロセッサと、
プロセッサ実行可能命令を記憶するように構成されるメモリと、を含み、
前記プロセッサは、請求項1~10のいずれか1項に記載のタッチ容量データの調整方法を実行するように構成される、ことを特徴とする電子機器。
【請求項13】
コンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されて、請求項1~10のいずれか1項に記載のタッチ容量データの調整方法を完了することができる、ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2020年05月06日に中国特許庁に提出された、出願番号が2020103759029、名称が「タッチ容量データの調整方法及び装置、電子機器、記憶媒体」の中国特許出願の優先権を主張し、その全内容は援用により本願に組み込まれている。
【0002】
[技術分野]
本願は、タッチ制御の技術分野に関し、特にタッチ容量データの調整方法及び装置、電子機器、記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
タッチ制御機器では、タッチパネルにおける複数のタッチセンサがタッチされる前に収集したタッチ容量データをいずれも1つの統一値に調整すべきであり、それによりタッチされるときに収集したタッチ容量データがいずれも統一された基準値を有することを確保し、タッチ感知の精度を確保する。
【0004】
既存の方法では、タッチセンサの補償容量値を直接線形調整するが、補償容量値とタッチ容量データとの間には非線形関係が存在するため、このような調整方法が制限され、タッチ容量データ調整の精度を確保することができない。
【発明の概要】
【0005】
本願の実施例はタッチ容量データの調整方法を提供し、前記方法は、
タッチ容量データを取得するステップと、
設定された補償ステップサイズに基づいて、前記タッチ容量データを目標値に調整するために必要な補償容量値変化量を算出するステップと、
前記タッチ容量データが非線形範囲にあるか否かを判断するステップと、
判断結果に基づいて、前記補償容量値変化量を用いて対応する補償操作を実行するステップと、を含む。
【0006】
一実施例では、判断結果に基づいて、前記補償容量値変化量を用いて対応する補償操作を実行する前記ステップは、
前記タッチ容量データが前記非線形範囲内にある場合、前記補償容量値変化量を用いて現在の補償容量値を加速補償するステップを含む。
【0007】
一実施例では、前記補償容量値変化量を用いて現在の補償容量値を加速補償する前記ステップは、
式CnegNew=CnegInitial+Y*ΔCnegValueに従って目標補償容量値を算出するステップであって、CnegNewは前記目標補償容量値を表し、CnegInitialは現在の補償容量値を表し、ΔCnegValueは補償容量値変化量を表し、Yは補償容量値と前記タッチ容量データとの対応関係に基づいて設定されたパラメータであるステップと、
前記目標補償容量値を補償容量アドレスに書き込むステップと、を含む。
【0008】
一実施例では、判断結果に基づいて、前記補償容量値変化量を用いて対応する補償操作を実行する前記ステップは、
前記タッチ容量データが前記非線形範囲内にない場合、前記補償容量値変化量を用いて現在の補償容量値を線形補償するステップを含む。
【0009】
一実施例では、前記補償容量値変化量を用いて現在の補償容量値を線形補償する前記ステップは、
式CnegNew=CnegInitial+ΔCnegValueに従って目標補償容量値を算出するステップであって、CnegNewは前記目標補償容量値を表し、CnegInitialは現在の補償容量値を表し、ΔCnegValueは補償容量値変化量を表すステップと、
前記目標補償容量値を補償容量アドレスに書き込むステップと、を含む。
【0010】
一実施例では、設定された補償ステップサイズに基づいて、前記タッチ容量データを目標値に調整するために必要な補償容量値変化量を算出する前記ステップは、
予め設定された目標値を取得するステップと、
前記タッチ容量データと前記目標値との差を算出して、タッチ容量差分値を得るステップと、
設定された補償ステップサイズに基づいて、前記タッチ容量差分値を前記補償ステップサイズで除算して、前記補償容量値変化量を得るステップと、を含む。
【0011】
一実施例では、前記タッチ容量データが非線形範囲にあるか否かを判断する前記ステップの前に、前記方法は、
前記タッチ容量データの飽和値を取得するステップと、
前記飽和値に基づいて、前記タッチ容量データの非線形範囲を算出するステップと、をさらに含む。
【0012】
一実施例では、前記タッチ容量データが非線形範囲にあるか否かを判断する前記ステップは、
前記タッチ容量データが区間(RawSatur-X*CnegStep、RawSatur)内にあるか否かを判断するステップを含み、
ここで、RawSaturは飽和値を表し、CnegStepは前記補償ステップサイズを表し、Xは補償容量値と前記タッチ容量データとの対応関係に基づいて設定されたパラメータである。
【0013】
一実施例では、判断結果に基づいて、前記補償容量値変化量を用いて対応する補償操作を実行する前記ステップの後に、前記方法は、
設定された自動補償繰り返し回数に基づいて、タッチ容量データの取得及び補償操作を繰り返し実行するステップをさらに含む。
【0014】
一実施例では、設定された自動補償繰り返し回数に基づいて、タッチ容量データの取得及び補償操作を繰り返し実行する前記ステップは、
最後の回を除いて、補償操作を実行するたびに、現在の補償容量値と前記タッチ容量データとの対応関係に基づいて、前記非線形範囲及び補償の度合いを再設定するステップと、
補償操作を最後に実行するときに、現在の補償容量値を線形補償するステップと、を含む。
【0015】
1つの選択可能な実施形態では、設定された補償ステップサイズに基づいて、前記タッチ容量データを目標値に調整するために必要な補償容量値変化量を算出する前記ステップは、
前記タッチ容量データと前記目標値との差分値を算出するステップと、
式ΔCnegValue=(RawCur-RawDest)/CnegStepに従って前記補償容量値変化量を算出するステップであって、RawCurは前記タッチ容量データ、RawDestは前記目標値、CnegStepは前記補償ステップサイズ、ΔCnegValueは前記補償容量値変化量であるステップと、を含む。
【0016】
1つの選択可能な実施形態では、設定された補償ステップサイズに基づいて、前記タッチ容量データを目標値に調整するために必要な補償容量値変化量を算出する前記ステップの前に、前記方法は、
第1タッチデータ、前記第1履歴タッチ容量データに対応する第1補償パラメータ、第2タッチデータ及び前記第2履歴タッチ容量データに対応する第2補償パラメータを取得するステップと、
式|R2-R1|/|C2-C1|に従って前記補償ステップサイズを算出するステップであって、R1は第1タッチデータ、R2は第2タッチデータ、C1は第1補償パラメータ、C2は第2補償パラメータであるステップと、をさらに含む。
【0017】
別の態様では、本願の実施例はタッチ容量データの調整装置をさらに提供し、前記装置は、
タッチ容量データを取得するように構成されるデータ取得モジュールと、
設定された補償ステップサイズに基づいて、前記タッチ容量データを目標値に調整するために必要な補償容量値変化量を算出するように構成される補償容量値変化量算出モジュールと、
前記タッチ容量データが非線形範囲にあるか否かを判断するように構成される非線形判断モジュールと、
判断結果に基づいて、前記補償容量値変化量を用いて対応する補償操作を実行するように構成される容量補償モジュールと、を含む。
【0018】
第3態様では、本願は電子機器をさらに提供し、前記電子機器は、
プロセッサと、
プロセッサ実行可能命令を記憶するように構成されるメモリと、を含み、
前記プロセッサは、本願に係るタッチ容量データの調整方法を実行するように構成される。
【0019】
第4態様では、本願はコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、前記記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムはプロセッサにより実行されて本願に係るタッチ容量データの調整方法を完了することができる。
【0020】
本願の上記実施例に係る技術的解決手段は、タッチ容量データを取得し、補償ステップサイズに基づいて補償容量値変化量を算出し、続いてタッチ容量データが非線形範囲にあるか否かを判断し、判断結果に基づいて、補償容量値変化量を用いて対応する補償操作を実行することにより、タッチ容量データがどの範囲にあっても適切に補償して、目標値の付近に調整することができ、タッチ容量データ調整の精度を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本願の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、本願の実施例に使用される必要がある図面を簡単に説明する。
【0022】
図1図1は本願の一実施例に係るタッチ容量データの調整方法の応用シナリオを示す図である。
図2図2は本願の一実施例に係るタッチ容量データの調整方法のフローチャートである。
図3図3図2の対応する実施例におけるステップS220の詳細フローチャートである。
図4図4は本願の別の実施例に係るタッチ容量データの調整方法の過程を示す図である。
図5図5は本願の別の実施例に係るタッチ容量データの調整装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本願の実施例の図面を参照しながら本願の実施例の技術的解決手段を説明する。
【0024】
類似する符号及びアルファベットは以下の図面において類似する項目を表すため、ある項目が1つの図面において定義されると、その後の図面においてそれをさらに定義して解釈する必要がない。また、本願の説明では、「第1」、「第2」などの用語は、区別して説明するためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示又は暗示するものとして理解できない。
【0025】
図1は本願の実施例に係るタッチ容量データの調整方法の応用シナリオを示す図である。図1に示すように、該応用シナリオにはタッチ制御機器100が含まれる。該タッチ制御機器100は、携帯電話、タブレットコンピュータ及びタッチパネルが配置された他の機器であってもよい。該タッチ制御機器100は、本願の実施例に係るタッチ容量データの調整方法を用いて、タッチセンサの補償容量値を自動的に調整することにより、タッチ容量データを目標値の付近に調整し、タッチ容量データ調整の精度を向上させることができる。
【0026】
該タッチ制御機器100は、タッチパネル110と、コントローラ120とを含む。タッチパネルには複数のタッチセンサ111が含まれる。コントローラ120は、タッチパネル110に接続され得、本願の実施例に係るタッチ容量データの調整方法を用いて、タッチセンサ111が収集したタッチ容量データの自動調整を実現する。
【0027】
本願は電子機器をさらに提供する。該電子機器はコントローラ120であってもよい。コントローラ120は、プロセッサ121と、プロセッサ121の実行可能命令を記憶するように構成されるメモリ122とを含んでもよく、該プロセッサ121は本願に係るタッチ容量データの調整方法を実行するように構成される。
【0028】
メモリ122は、任意のタイプの揮発性又は不揮発性記憶機器又はそれらの組み合わせにより実現されてもよく、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(Static Random Access Memory、略称SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、略称EEPROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable Programmable Read Only Memory、略称EPROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(Programmable Red-Only Memory、略称PROM)、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、略称ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク又は光ディスクが挙げられる。
【0029】
本願はコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶され、コンピュータプログラムはプロセッサ121により実行されて本願に係るタッチ容量データの調整方法を完了することができる。
【0030】
図2は本願の実施例に係るタッチ容量データの調整方法のフローチャートである。図2に示すように、該方法は以下のステップS210~S240を含む。
【0031】
ステップS210、タッチ容量データを取得する。
【0032】
通常、タッチ制御機器100では、各タッチセンサのタッチされる前の容量データの感知量がいずれも特定値の付近になるために、通常、1つの補償容量値を設定して該容量データを調整する。従って、本願の実施例に係るタッチ容量データは、タッチパネルにおける各タッチセンサのタッチされる前の容量データと対応する補償容量値との合計である。本ステップでは、タッチ制御機器100は、起動後にスキャンを開始して、タッチ容量データを取得することができる。
【0033】
ステップS220、設定された補償ステップサイズに基づいて、前記タッチ容量データを目標値に調整するために必要な補償容量値変化量を算出する。
【0034】
目標値は予め設定されており、一実施例では、目標値は、タッチパネル110におけるほとんどのタッチ容量データが近い値であってもよく、又は、該目標値は、実際の必要に応じて設定された値であってもよい。補償容量値変化量は、現在の補償容量値に基づいて、タッチ容量データを目標値に調整するために必要な補償容量値の変化量である。
【0035】
説明されるように、所定の範囲内で、補償容量値とタッチ容量データとは線形変化関係にある。補償ステップサイズは、線形変化範囲内で、補償容量値が1単位増加するごとの、タッチ容量データの変化量である。
【0036】
1つの選択可能な実施形態では、以下の方式で補償ステップサイズを決定して設定することができる。先ず第1タッチデータ、第1履歴タッチ容量データに対応する第1補償パラメータ、第2タッチデータ及び第2履歴タッチ容量データに対応する第2補償パラメータを取得することができる。各タッチセンサの補償容量については、その線形変化範囲内で、先ず補償容量値を第1補償パラメータC1として設定し、このときのタッチ容量データを収集して第1タッチデータR1を得ることができ、さらに補償容量値を第2補償パラメータC2として設定し、このときのタッチ容量データを収集して第2タッチデータR2を得ることができる。式|R2-R1|/|C2-C1|に従って補償ステップサイズを算出し、ここでの|R2-R1|とはR2-R1の絶対値を指し、|C2-C1|とはC2-C1の絶対値を指す。
【0037】
それにより、補償容量値変化量は、式ΔCnegValue=(RawCur-RawDest)/CnegStepを満たす。ここで、RawCurはタッチ容量データ、RawDestは目標値、CnegStepは補償ステップサイズ、ΔCnegValueは補償容量値変化量である。
【0038】
ステップS210では、現在のタッチ容量データを取得した後、先ずスキャンを停止する。本ステップでは、設定された補償ステップサイズに基づいて、すなわち補償容量値とタッチ容量データとの間の線形変化関係に基づいて、線形条件下で、ステップS210で取得されたタッチ容量データを目標値に調整するために必要な補償容量値変化量を算出する。
【0039】
ステップS230、前記タッチ容量データが非線形範囲にあるか否かを判断する。
【0040】
非線形範囲とは、タッチ容量データのある特定の範囲を指し、該特定の範囲はタッチ容量データ自体の大きさに関連する。該特定の範囲内で、補償容量値とタッチ容量データとの間の対応関係は非線形関係である。本ステップでは、現在のタッチ容量データが該特定の範囲内にあるか否かを判断する。
【0041】
ステップS240、判断結果に基づいて、前記補償容量値変化量を用いて対応する補償操作を実行する。
【0042】
判断結果は、タッチ容量データが非線形範囲にあるか又は非線形範囲にないかであってもよい。この2種の範囲内で、補償容量値とタッチ容量データとの間の対応関係が異なるため、現在の補償容量値に対する補償の度合いも異なるべきである。この2種の判断結果に対して、補償容量値変化量を用いて現在の補償容量値に対して対応する補償操作を行うことができる。
【0043】
一実施例では、タッチ容量データが線形範囲内にあるときに、現在の補償容量値を1単位の補償容量値変化量だけ増加させることができるが、タッチ容量データが線形範囲内にないときに、現在の補償容量値を1単位よりも大きい補償容量値変化量だけ増加させることができる。
【0044】
本願の上記実施例に係る技術的解決手段は、タッチ容量データを取得し、補償ステップサイズに基づいて補償容量値変化量を算出し、続いてタッチ容量データが非線形範囲にあるか否かを判断し、判断結果に基づいて、補償容量値変化量を用いて対応する補償操作を実行することにより、タッチ容量データがどの範囲にあっても適切に補償して、目標値の付近に調整することができる。
【0045】
一実施例では、判断結果に基づいて、前記補償容量値変化量を用いて対応する補償操作を実行する前記ステップは、前記タッチ容量データが前記非線形範囲内にある場合、前記補償容量値変化量を用いて現在の補償容量値を加速補償するステップを含んでもよい。加速補償とは、現在の補償容量値に対して該補償容量値変化量よりも大きい補償を行うことを指す。
【0046】
一実施例では、前記補償容量値変化量を用いて現在の補償容量値を加速補償するステップは、式CnegNew=CnegInitial+Y*ΔCnegValueに従って目標補償容量値を算出するステップであって、CnegNewは前記目標補償容量値を表し、CnegInitialは現在の補償容量値を表し、ΔCnegValueは補償容量値変化量を表し、Yは補償容量値と前記タッチ容量データとの対応関係に基づいて設定されたパラメータであるステップと、前記目標補償容量値を補償容量アドレスに書き込むステップと、を含んでもよい。
【0047】
目標補償容量値とは、今回の補償完了後に更新される補償容量値を指す。本ステップでは、Yは1よりも大きいパラメータであり、Yは補償容量値とタッチ容量データとの対応関係に基づいて設定されてもよく、具体的には、補償容量値とタッチ容量データとの間の非線形の度合いが大きいほど、Yも大きくなる。補償容量アドレスはメモリに予め記憶され、本ステップでは、先ずメモリ内の補償容量アドレスを取得し、さらに目標補償容量値を該補償容量アドレスに書き込んで、補償容量値の更新を完了する。
【0048】
一実施例では、判断結果に基づいて、前記補償容量値変化量を用いて対応する補償操作を実行するステップは、前記タッチ容量データが前記非線形範囲内にない場合、前記補償容量値変化量を用いて現在の補償容量値を線形補償するステップをさらに含んでもよい。線形補償とは、現在の補償容量値に対して該補償容量値変化量に等しい補償を行うことを指す。
【0049】
一実施例では、前記補償容量値変化量を用いて現在の補償容量値を線形補償するステップは、式CnegNew=CnegInitial+ΔCnegValueに従って前記目標補償容量値を算出するステップを含んでもよく、ここで、CnegNewは前記目標補償容量値を表し、CnegInitialは現在の補償容量値を表し、ΔCnegValueは補償容量値変化量を表す。
【0050】
加速補償とは異なり、線形補償では、線形範囲内で、補償容量値とタッチ容量データとの間に線形関係があるため、現在の補償容量値に補償容量値変化量を直接加算して、目標補償容量値を得ることができる。目標補償容量値の算出が完了すると、該目標補償容量値を補償容量アドレスに書き込んで、補償容量値の更新を完了する。
【0051】
一実施例では、図3に示すように、設定された補償ステップサイズに基づいて、前記タッチ容量データを目標値に調整するために必要な補償容量値変化量を算出する上記ステップS220は、以下のステップS221~S223を含んでもよい。
【0052】
ステップS221、予め設定された目標値を取得する。
【0053】
目標値は履歴経験データに基づいて設定されてもよく、目標値は、タッチパネル110におけるすべてのタッチセンサがタッチされていない状態で収集したタッチ容量データの平均値であってもよい。
【0054】
ステップS222、前記タッチ容量データと前記目標値との差を算出して、タッチ容量差分値を得る。
【0055】
ステップS223、設定された補償ステップサイズに基づいて、前記タッチ容量差分値を前記補償ステップサイズで除算して、前記補償容量値変化量を得る。
【0056】
実際の応用では、タッチ容量データは補償容量値の増加に伴って減少する。タッチ容量データが目標値よりも小さいと、タッチ容量差分値が負の値となり、補償容量値変化量も負の値となり、逆に、タッチ容量データが目標値よりも大きいと、タッチ容量差分値が正の値となり、補償容量変化量も正の値となる。
【0057】
一実施例では、前記タッチ容量データが非線形範囲にあるか否かを判断する上記ステップS230の前に、本願の実施例に係る方法は、前記タッチ容量データの飽和値を取得するステップと、前記飽和値に基づいて、前記タッチ容量データの非線形範囲を算出するステップと、をさらに含んでもよい。
【0058】
飽和値とはある特定値を指し、タッチ容量データが該特定値になったときに、タッチ容量データは補償容量値の増加に伴って変化しない。飽和値の付近範囲内で、タッチ容量データは補償容量値の変化に伴って非線形関係を示している。経験データに基づいて、タッチ容量データの飽和値を取得し、飽和値に基づいてタッチ容量データの非線形範囲を算出することができる。
【0059】
一実施例では、前記タッチ容量データが非線形範囲にあるか否かを判断する上記ステップS230は、前記タッチ容量データが区間(RawSatur-X*CnegStep、RawSatur)内にあるか否かを判断する方式を用いてもよく、ここで、RawSaturは飽和値を表し、CnegStepは前記補償ステップサイズを表し、Xは補償容量値と前記タッチ容量データとの対応関係に基づいて設定されたパラメータである。具体的には、タッチ容量データが目標値から遠いときに、Xをそれに応じて大きく設定することができる。
【0060】
換言すれば、先ずRawSatur-X*CnegStepを第1閾値として、飽和値RawSaturを第2閾値として、次に該タッチ容量データが該第1閾値以上第2閾値以下であるか否かを判断し、YESであれば、該タッチ容量データが飽和値に近いことが示され、それによりタッチ容量データが非線形範囲内にあることを決定し、そうでなければ、タッチ容量データが線形範囲内にあることを決定できる。
【0061】
一実施例では、判断結果に基づいて、前記補償容量値変化量を用いて対応する補償操作を実行する上記ステップS240の後に、本願の実施例に係る方法は、設定された自動補償繰り返し回数に基づいて、タッチ容量データの取得及び補償操作を繰り返し実行するステップをさらに含んでもよい。
【0062】
自動補償繰り返し回数とは、タッチ容量データの補償操作を繰り返し実行する回数を指す。本ステップでは、1回の補償操作の実行が完了し、すなわち目標補償容量値データを補償容量アドレスに書き込んだ後、スキャンを開始して、更新されたタッチ容量データを取得し、タッチ容量データに基づいて再度の補償操作を行う。該補償操作の具体的な過程は上記実施例についての説明を参照すればよく、ここで詳細な説明を省略する。
【0063】
一実施例では、最後の回を除いて、補償操作を実行するたびに、現在の補償容量値と前記タッチ容量データとの対応関係に基づいて、前記非線形範囲及び補償の度合いを再設定し、補償操作を最後に実行するときに、現在の補償容量値を線形補償することができる。
【0064】
補償の度合いとは、補償容量値変化量に基づく、補償容量値の実際の変化量と算出された補償容量値変化量との間の比を指す。タッチ容量データが1回目に補償されると、補償容量値との間の非線形関係が最も強く、2回目に補償されると、1回目の補償が完了するため、タッチ容量データと補償容量値との間の非線形関係が弱くなり、それに対応して、非線形範囲及び補償の度合いを小さくすることができる。一実施例では、上記実施例におけるX及びYを小さくしてもよい。補償操作を最後に実行するときに、タッチ容量データが以前の複数回の補償操作を経た後に過補償されるという問題が存在する可能性があるため、最後に補償容量値を線形補償して、過補償されたタッチ容量データの一部を目標値の付近に回復させる。
【0065】
図4は本発明の一実施例に係るタッチ容量データの調整方法の過程を示す図である。該過程はステップS410~S460を含む。
【0066】
ステップS410、タッチ容量データを取得する。
【0067】
ステップS420、設定された補償ステップサイズに基づいて、前記タッチ容量データを目標値に調整するために必要な補償容量値変化量を算出する。
【0068】
ステップS430、前記タッチ容量データが非線形範囲にあるか否かを判断する。YESであればステップS440を実行し、そうでなければステップS450を実行する。
【0069】
ステップS440、前記補償容量値変化量を用いて現在の補償容量値を加速補償する。加速補償方法は上記実施例を参照すればよい。
【0070】
ステップS450、前記補償容量値変化量を用いて現在の補償容量値を線形補償する。
【0071】
ステップS460、最後の補償であるか否かを判断し、YESであれば終了し、そうでなければステップS410に戻る。
【0072】
一実施例では、タッチパネルにおける5つのタッチセンサを例として選択し、タッチ容量データが{900、1000、1600、2400、2500}であり、補償容量値が{5、5、5、5、5}であるとすると、タッチ容量データと補償容量値の両方は前処理された正規化データである。タッチ容量データの目標値を1000、飽和値を2500、補償ステップサイズを500、補償回数を3に設定する。
【0073】
1回目の補償過程で、先ず補償容量値変化量を算出する。図3の対応する実施例における補償容量値変化量の算出方法により、補償容量値変化量の算出式は{(900-1000)/500、(1000-1000)/500、(1600-1000)/500、(2400-1000)/500、(2500-1000)/500}であり、算出された補償容量値変化量は{-0.2、0、1.2、2.8、3}である。次に、タッチ容量データが非線形範囲にあるか否かを判断する。タッチ容量データと目標値の遠さに基づいて、Xを{0.5、0.5、0.8、1.2、1.2}に設定でき、非線形範囲の区間(RawSatur-X*CnegStep、RawSatur)に基づいて、算出された非線形範囲はそれぞれ{(2250、2500)、(2250、2500)、(2100、2500)、(1900、2500)、(1900、2500)}であり、2400と2500が非線形範囲内にあり、加速補償を行い、Yをそれぞれ1.8と2として選択し、900、1000、1600が線形範囲内にあり、線形補償を行うことが分かる。加速補償における目標補償容量値の算出式CnegNew=CnegInitial+Y*ΔCnegValue及び線形補償における目標補償容量値の算出式CnegNew=CnegInitial+ΔCnegValueに従って、更新された補償容量値は{4.8、5、6.2、10.04、11}である。再スキャンにより収集されたタッチ容量データは{988、1000、1050、1200、1300}である。
【0074】
その後、同じ方法により現在の補償容量値を2回目に補償し、補償した後に収集されたタッチ容量データは{998、1000、1010、1050、1050}である。現在の補償容量値を最後に線形補償し、補償した後に収集されたタッチ容量データは{1001、1000、1006、1003、1009}である。3回の補償により、タッチ容量データと目標値1000との距離が10よりも小さく、予想を達成する。
【0075】
以下は本願の装置実施例であり、本願の上記タッチ容量データの調整方法の実施例を実行するように構成され得る。本願の装置実施例に開示されていない詳細については、本願のタッチ容量データの調整方法の実施例を参照すればよい。
【0076】
図5は本願の一実施例に係るタッチ容量データの調整装置のブロック図である。該装置は、データ取得モジュール510と、補償容量値変化量算出モジュール520と、非線形判断モジュール530と、容量補償モジュール540とを含む。
【0077】
データ取得モジュール510は、タッチ容量データを取得するように構成される。
【0078】
補償容量値変化量算出モジュール520は、設定された補償ステップサイズに基づいて、前記タッチ容量データを目標値に調整するために必要な補償容量値変化量を算出するように構成される。
【0079】
非線形判断モジュール530は、前記タッチ容量データが非線形範囲にあるか否かを判断するように構成される。
【0080】
容量補償モジュール540は、判断結果に基づいて、前記補償容量値変化量を用いて対応する補償操作を実行するように構成される。
【0081】
上記装置における各モジュールの機能及び役割の実現過程の詳細は、具体的に上記タッチ容量データの調整方法の対応するステップの実現過程を参照すればよく、ここで詳細な説明を省略する。
【0082】
本願に係るいくつかの実施例では、開示された装置及び方法は、他の方式により実現されてもよい。以上説明された装置実施例は例示的なものに過ぎず、例えば、図面におけるフローチャート及びブロック図は、本願の複数の実施例に係る装置、方法及びコンピュータプログラム製品により実現可能なアーキテクチャ、機能及び操作を示している。この点で、フローチャート又はブロック図における各枠は1つのモジュール、プログラムセグメント又はコードの一部を代表してもよく、モジュール、プログラムセグメント又はコードの一部は規定された論理機能を実現するように構成される1つ又は複数の実行可能命令を含む。いくつかの代替的な実施形態では、枠にマークされた機能は図面にマークされた順番とは異なる順番で実行されてもよい。例えば、連続した2つの枠は、実際にほぼ並行に実行されてもよく、逆の順番で実行されてもよく、これは関連する機能により決められる。なお、ブロック図及び/又はフローチャートにおける各枠、及びブロック図及び/又はフローチャートにおける枠の組み合わせは、規定された機能又は動作を実行するハードウェアに基づく専用システムで実現されてもよく、又は専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせで実現されてもよい。
【0083】
また、本願の各実施例における各機能モジュールは一緒に統合されて1つの独立した部分を形成してもよく、各モジュールは単独で存在してもよく、2つ又は2つ以上のモジュールは統合されて1つの独立した部分を形成してもよい。
【0084】
機能は、ソフトウェア機能モジュールの形式で実現され、かつ独立した製品として販売又は使用されるときに、1つのコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。このような理解に基づき、本願の技術的解決手段の本質的、又は従来技術に貢献する部分、又は該技術的解決手段の一部はソフトウェア製品の形式で具現化されてもよく、該コンピュータソフトウェア製品は1つの記憶媒体に記憶され、1台のコンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器などであってもよい)に本願の各実施例の方法の全部又は一部のステップを実行させるための複数の命令を含む。上記記憶媒体は、Uディスク、モバイルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスクなどのプログラムコードを記憶できる様々な媒体を含む。
【0085】
本願は、タッチ容量データの調整方法及び装置、電子機器、記憶媒体を提供し、タッチ容量データを目標値の付近に自動的に調整し、タッチ容量データ調整の精度を向上させることができる。
【符号の説明】
【0086】
100-タッチ制御機器、110-タッチパネル、111-タッチセンサ、120-コントローラ、121-プロセッサ、122-メモリ、510-データ取得モジュール、520-補償容量値変化量算出モジュール、530-非線形判断モジュール、540-容量補償モジュール。
図1
図2
図3
図4
図5