(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-17
(45)【発行日】2024-05-27
(54)【発明の名称】検出方法、検出装置、電子機器、記憶媒体およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/26 20210101AFI20240520BHJP
A61B 5/308 20210101ALI20240520BHJP
A61B 5/026 20060101ALI20240520BHJP
A61B 5/0245 20060101ALI20240520BHJP
A61B 5/02 20060101ALI20240520BHJP
A61B 5/0537 20210101ALI20240520BHJP
【FI】
A61B5/26 100
A61B5/308
A61B5/026 120
A61B5/0245 100B
A61B5/02 310A
A61B5/0537 200
(21)【出願番号】P 2022569206
(86)(22)【出願日】2021-04-20
(86)【国際出願番号】 CN2021088363
(87)【国際公開番号】W WO2021238503
(87)【国際公開日】2021-12-02
【審査請求日】2022-11-14
(31)【優先権主張番号】202010472976.4
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522437751
【氏名又は名称】ベイジン ジンドン トゥオシャン テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BEIJING JINGDONG TUOXIAN TECHNOLOGY CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100167793
【氏名又は名称】鈴木 学
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】ワン、 チンガン
【審査官】牧尾 尚能
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-230291(JP,A)
【文献】特開2006-026208(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0347895(US,A1)
【文献】特開2000-107138(JP,A)
【文献】特開2009-261419(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0260830(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0188864(US,A1)
【文献】特表2018-538114(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0234908(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00 - 5/0538
A61B 5/06 - 5/398
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出装置のための検出方法であって、
被検者の両手が前記検出装置の予め設定されたインタラクティブ領域内に置かれたことに応答して、検出ステップを実行し、
前記インタラクティブ領域は、手状の枠に設定され、生体抵抗検出のための第1のサブ領域と、心電情報検出のための第2のサブ領域と、血流指標検出のための第3のサブ領域とを含み、
前記検出ステップは、
前記第1のサブ領域内において、前記両手に電気信号を発し、前記両手からのフィードバック信号を受信する
生体抵抗検出ステップと、
前記第2のサブ領域内において、前記両手の生体電気信号を検出する
心電情報検出ステップと、
前記第3のサブ領域内において、前記両手に予め設定された波長の光を照射し、前記検出装置の感光センサによって反射光を受光する
血流指標検出ステップと、を含み、
前記フィードバック信号は、前記両手の電気抵抗情報を生成するために用いられ、
前記生体電気信号は、前記被検者の心電情報を生成するために用いられ、
前記反射光は、前記被検者の血流関連指標情報を生成するために用いられる、
検出方法。
【請求項2】
前記第1のサブ領域の数は少なくとも2つであり、少なくとも2つの前記第1のサブ領域はそれぞれ前記両手に対応する、
請求項1に記載の検出方法。
【請求項3】
前記検出装置に複数の第1の電極が設けられ、前記複数の第1の電極のうち、左手に対応する第1の電極と右手に対応する第1の電極とが対称に配置され、
前記第1のサブ領域内に
おいて前記両手に電気信号を発し、前記両手からのフィードバック信号を受信する
前記生体抵抗検出ステップは、
前記複数の第1の電極により、前記第1のサブ領域内に
おいて前記両手に電気信号を発し、前記両手からのフィードバック信号を受信するステップを含む、
請求項2に記載の検出方法。
【請求項4】
前記検出装置に複数の第2の電極が設けられ、
前記
心電情報検出ステップは、
前記複数の第2の電極を用いて、前記第2のサブ領域
内に
おいて前記両手の生体電気信号を検出するステップを含み、
前記第2のサブ領域の数は少なくとも2つであり、少なくとも2つの前記第2のサブ領域は前記両手にそれぞれ対応し、
前記第2の電極は、所定の面積閾値よりも大きい面積を有する電極片であり、少なくとも2つの前記電極片のうち、左手に対応する電極片と右手に対応する電極片とが対称に配置されている、
請求項1~3のいずれか1項に記載の検出方法。
【請求項5】
前記第3のサブ領域の数は、少なくとも1つである、
請求項1~4のいずれか1項に記載の検出方法。
【請求項6】
制御モジュール、生体抵抗モジュール、心電モジュールおよび脈拍モジュールを含む検出装置であって、
前記制御モジュールは、被検者の両手が前記検出装置の予め設定されたインタラクティブ領域内に置かれたことに応答して、前記生体抵抗モジュール、心電モジュールおよび脈拍モジュールに検出指令を送信するように構成され、
前記インタラクティブ領域は、手状の枠に設定され、生体抵抗モジュールによる生体抵抗検出のための第1のサブ領域と、心電モジュールによる心電情報検出のための第2のサブ領域と、脈拍モジュールによる血流指標検出のための第3のサブ領域とを含み、
前記生体抵抗モジュールは、
前記第1のサブ領域内において、前記検出指令の受信に応答して、前記両手に電気信号を発し、前記両手からのフィードバック信号を受信するように構成され、前記フィードバック信号は、前記両手の電気抵抗情報を生成するために用いられ、
前記心電モジュールは、
前記第2のサブ領域内において、前記検出指令の受信に応答して、前記両手の生体電気信号を検出するように構成され、前記生体電気信号は、前記被検者の心電情報を生成するために用いられ、
前記脈拍モジュールは、
前記第3のサブ領域内において、前記検出指令の受信に応答して、前記両手に予め設定された波長の光を照射し、前記脈拍モジュールの感光センサによって反射光を受光するように構成され、前記反射光は、前記被検者の血流関連指標情報を生成するために用いられる、
検出装置。
【請求項7】
前記第1のサブ領域の数は少なくとも2つであり、少なくとも2つの前記第1のサブ領域はそれぞれ前記両手に対応する、
請求項6に記載の検出装置。
【請求項8】
前記生体抵抗モジュールは、複数の第1の電極が設けられ、前記複数の第1の電極のうち、左手に対応する第1の電極と右手に対応する第1の電極とが対称に配置され、
前記生体抵抗モジュールは、前記複数の第1の電極を用いて、前記第1のサブ領域内に
おいて前記両手に電気信号を発し、前記両手からのフィードバック信号を受信するようにさらに構成される、
請求項
7に記載の検出装置。
【請求項9】
前記心電モジュールは、複数の第2の電極が設けられ、
前記心電モジュールは、前記複数の第2の電極を用いて、前記第2のサブ領域内に前記両手の生体電気信号を検出するようにさらに構成され、
前記第2のサブ領域の数は少なくとも2つであり、少なくとも2つの前記第2のサブ領域は前記両手にそれぞれ対応し、
前記第2の電極は、所定の面積閾値よりも大きい面積を有する電極片であり、少なくとも2つの前記電極片のうち、左手に対応する電極片と右手に対応する電極片とが対称に配置されている、
請求項6~
8のいずれか1項に記載の検出装置。
【請求項10】
前記脈拍モジュールは、前記第3のサブ領域内に
おいて、前記両手に予め設定された波長の光を照射し、前記脈拍モジュールの感光センサによって反射光を受光するようにさらに構成され、
前記第3のサブ領域の数は、少なくとも1つである、
請求項6~
9のいずれか1項に記載の検出装置。
【請求項11】
検出装置であって、
被検者の両手が前記検出装置の予め設定されたインタラクティブ領域内に置かれたことに応答して、検出ステップを実行するように構成される検出ユニットを備え、
前記インタラクティブ領域は、手状の枠に設定され、生体抵抗検出のための第1のサブ領域と、心電情報検出のための第2のサブ領域と、血流指標検出のための第3のサブ領域とを含み、
前記検出ステップは、
前記第1のサブ領域内において、前記両手に電気信号を発し、前記両手からのフィードバック信号を受信する
生体抵抗検出ステップと、
前記第2のサブ領域内において、前記両手の生体電気信号を検出する
心電情報検出ステップと、
前記第3のサブ領域内において、前記両手に予め設定された波長の光を照射し、前記検出装置の感光センサによって反射光を受光する
血流指標検出ステップと、を含み、
前記フィードバック信号は、前記両手の電気抵抗情報を生成するために用いられ、
前記生体電気信号は、前記被検者の心電情報を生成するために用いられ、
前記反射光は、前記被検者の血流関連指標情報を生成するために用いられる、
検出装置。
【請求項12】
1つまたは複数のプロセッサと、
1つまたは複数のプログラムを格納するための記憶装置と、を備える電子機器であって、
前記1つまたは複数のプログラムが前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記1つまたは複数のプロセッサに請求項1~5のいずれか1項に記載の検出方法を実現させる、電子機器。
【請求項13】
コンピュータプログラムが格納されるコンピュータ可読記憶媒体であって、
当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1~5のいずれか1項に記載の検出方法を実現する、
コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
プロセッサによって実行されると、請求項1~5のいずれか1項に記載の検出方法を実現する、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本出願は、2020年5月29日に提出された、出願番号が202010472976.4で、発明の名称が「検出方法および検出装置」である中国特許出願に基づく優先権を主張し、当該特許出願の全文を引用により本出願に組み込む。
【0002】
本出願の実施形態は、コンピュータ技術の分野に関し、具体的には検出技術の分野に関し、特に検出方法および検出装置に関する。
【背景技術】
【0003】
医療機器分野の技術の発展に伴い、ますます多くの人々が自分の健康に注目し始めている。ユーザが自宅で健康診断を便利に行い、病院などの公共の場所で列に並ばなくても済むようにするために、さまざまな身体検査装置が次々と登場している。家庭用のニーズを満たすために、これらの装置の体積は大きくないことが多く、ユーザはこれらの装置を利用してタイムリーな検査を行うことができ、自分の身体状況を迅速に知ることができる。
【0004】
従来、一般ユーザは、測定装置を用いて血圧や体重などの一般的なパラメータを自ら検出することができる。
【発明の概要】
【0005】
検出方法、検出装置、電子機器、記憶媒体およびコンピュータプログラムを提供する。
【0006】
第1の態様によれば、検出装置のための検出方法であって、被検者の両手が前記検出装置の予め設定されたインタラクティブ領域内に置かれたことに応答して、検出ステップを実行し、検出ステップは、前記両手に電気信号を発し、前記両手からのフィードバック信号を受信するステップと、
前記両手の生体電気信号を検出するステップと、前記両手に予め設定された波長の光を照射し、前記検出装置の感光センサによって反射光を受光するステップと、を含み、前記フィードバック信号は、前記両手の電気抵抗情報を生成するために用いられ、前記生体電気信号は、前記被検者の心電情報を生成するために用いられ、前記反射光は、前記被検者の血流関連指標情報を生成するために用いられる、検出方法を提供する。
【0007】
第2の態様によれば、制御モジュールと、生体抵抗モジュールと、心電モジュールと、脈拍モジュールとを含む検出装置であって、前記制御モジュールは、被検者の両手が前記検出装置の予め設定されたインタラクティブ領域内に置かれたことに応答して、前記生体抵抗モジュール、心電モジュールおよび脈拍モジュールに検出指令を送信するように構成され、前記生体抵抗モジュールは、前記検出指令の受信に応答して、前記両手に電気信号を発し、前記両手からのフィードバック信号を受信するように構成され、前記フィードバック信号は、前記両手の電気抵抗情報を生成するために用いられ、前記心電モジュールは、前記検出指令の受信に応答して、前記両手の生体電気信号を検出するように構成され、前記生体電気信号は、前記被検者の心電情報を生成するために用いられ、前記脈拍モジュールは、前記検出指令の受信に応答して、前記両手に予め設定された波長の光を照射し、前記脈拍モジュールの感光センサによって反射光を受光するように構成され、前記反射光は、前記被検者の血流関連指標情報を生成するために用いられる、検出装置を提供する。
【0008】
第3の態様によれば、検出装置であって、被検者の両手が前記検出装置の予め設定されたインタラクティブ領域内に置かれたことに応答して、検出ステップを実行するように構成される検出ユニットを備え、前記検出ステップは、前記両手に電気信号を発し、前記両手からのフィードバック信号を受信するステップと、前記両手の生体電気信号を検出するステップと、前記両手に予め設定された波長の光を照射し、前記検出装置の感光センサによって反射光を受光するステップと、を含み、前記フィードバック信号は、前記両手の電気抵抗情報を生成するために用いられ、前記生体電気信号は、前記被検者の心電情報を生成するために用いられ、前記反射光は、前記被検者の血流関連指標情報を生成するために用いられる、検出装置を提供する。
【0009】
第4の態様によれば、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプログラムを格納するための記憶装置と、を備える電子機器であって、1つまたは複数のプログラムが1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに検出方法のいずれかの実施形態に記載の方法を実現させる、電子機器を提供する。
【0010】
第5の態様によれば、コンピュータプログラムが格納されるコンピュータ可読記憶媒体であって、当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、第1の態様に記載の方法を実現する、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0011】
第6の態様によれば、プロセッサによって実行される、第1の態様に記載の検出方法のいずれかの実施形態に記載の方法を実現するコンピュータプログラムを提供する。
本出願によれば、1つの検出装置によって、被検者の複数の身体指標を効率的かつ高精度に検出することができる。また、本出願は、被検者の両手のみを利用して、上述した複数の身体指標の取得を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本出願の他の特徴、目的および利点は、以下の図面を参照してなされる非限定的な実施形態に係る詳細な説明を読むことにより、より明らかになる。
【
図1】本出願のいくつかの実施形態を適用可能な例示的なシステムアーキテクチャを示す図である。
【
図2】本出願に係る検出方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【
図3】本出願に係る検出方法の一つの予め設定されたインタラクティブ領域の概略図である。
【
図4】本出願に係る検出装置の一実施形態の構造概略図である。
【
図5】本出願の実施形態に係る検出方法を実現するための電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、図面を参照して本出願の例示的な実施形態を説明し、ここでは理解に役立つため、本出願の実施形態の様々な詳細が記載されるが、これらは単なる例示的なものに過ぎない。従って、本出願の範囲および要旨を逸脱しない限り、当業者が本明細書の実施形態に対して様々な変更や修正を行うことができることは自明である。なお、以下の説明では、明確化および簡略化のため、公知の機能および構成については説明を省略する。
【0014】
なお、矛盾しない限り、本出願における実施形態および実施形態における特徴を互いに組み合わせることができる。以下、図面を参照しながら実施形態と組み合わせて本出願を詳細に説明する。
【0015】
図1は、本出願に係る検出方法または検出装置の実施形態が適用可能な例示的なシステムアーキテクチャ100を示している。
【0016】
図1に示すように、システムアーキテクチャ100は、端末装置101、ネットワーク102、およびサーバ103を含んでもよい。ネットワーク102は、端末装置101とサーバ103の間で通信リンクを提供するための媒体として使用される。ネットワーク102は、有線、無線通信リンクまたは光ファイバケーブルなどの様々なタイプの接続を含んでもよい。
【0017】
ユーザは、メッセージを送受信するために、端末装置101を使用してネットワーク102を介してサーバ103と情報のやり取りをすることができる。端末装置101には、例えば、検出パラメータ表示アプリケーション、生放送アプリケーション、インスタントコミュニケーションツール、メールボックスクライアント、ソーシャルプラットフォームソフトウェア等のような様々な通信クライアントアプリケーションをインストールすることができる。
【0018】
ここで端末装置101は、ハードウェアであってもよいし、ソフトウェアであってもよい。端末装置101がハードウェアである場合、表示画面を有する様々な電子機器であってもよく、スマートフォン、タブレットコンピュータ、電子書籍リーダ、ラップトップコンピュータおよびデスクトップコンピュータなどを含むが、これらに限定されない。端末装置101がソフトウェアである場合は、上記の電子機器に搭載されてもよい。それは、複数のソフトウェアまたはソフトウェアモジュール(例えば、分散サービスを提供するための複数のソフトウェアまたはソフトウェアモジュール)として実装されてもよく、単一のソフトウェアまたはソフトウェアモジュールとして実装されてもよい。ここでは特に限定しない。
【0019】
サーバ103は、様々なサービスを提供するサーバ、例えば、端末装置101をサポートするバックエンドサーバであってもよい。バックエンドサーバは、受信した電気信号のフィードバック信号、生体電気信号、反射光などのデータに対して解析などの処理を行い、処理結果(例えば、電気抵抗情報、心電情報、血流関連指標情報など)を端末装置にフィードバックすることができる。
【0020】
なお、本出願の実施形態により提供される検出方法は、サーバ103または端末装置101により実行されてもよく、それに対応して、検出装置はサーバ103または端末装置101に設けられてもよい。
【0021】
図1における端末装置、ネットワークおよびサーバの数は例示的なものに過ぎないことを理解すべきである。実現のニーズに応じて、端末装置、ネットワークおよびサーバの数を任意に加減してもよい。
【0022】
次に、本出願に係る検出装置のための検出方法の一実施形態のフロー200を示す
図2を参照する。当該検出方法は、次のステップを含む。
【0023】
ステップ201では、被検者の両手が検出装置の予め設定されたインタラクティブ領域内に置かれたことに応答して、次の検出ステップを実行する。
【0024】
本実施形態では、検出方法が実行される実行主体(例えば、
図1に示す端末装置)は、被検者の両手が検出装置の予め設定されたインタラクティブ領域内に置かれたことに応答して、次の検出ステップ202~204を実行することができる。ここで被検者とは、検出すべきユーザを指す。予め設定されたインタラクティブ領域とは、被検者と検出装置がインタラクションを行う領域、すなわちユーザが両手を置く領域を指す。
【0025】
実際には、上記実行主体は、被検者の両手が予め設定されたインタラクティブ領域内に置かれたことを様々な方法で判定してもよい。例示として、検出装置は、重力感知コンポーネント、赤外線感知コンポーネント、または熱感知コンポーネントを含んでもよい。上記被検者が両手を予め設定されたインタラクティブ領域内に置くと、上記いずれかのコンポーネントにより、被検者の両手が予め設定されたインタラクティブ領域に置かれたことを検出できる。
【0026】
ステップ202では、両手に電気信号を発し、両手の電気抵抗情報を生成するためのフィードバック信号を両手から受信する。
【0027】
本実施形態では、上記実行主体は、被検者の両手に電気信号を発し、当該両手のフィードバック信号を受信することができる。その後、上記実行主体は、このフィードバック信号をサーバに送信し、サーバは、このフィードバック信号を用いて両手の電気抵抗情報を生成することができる。また、上記実行主体は、サーバに送信することなく、ローカルでフィードバック情報を用いて上記電気抵抗情報を直接生成してもよい。上記電気信号は、電圧信号であってもよいし、電流信号であってもよい。
【0028】
実際には、上記実行主体が上記両手の生体抵抗検出(Bioimpedance Measurement,BIM)を行い、フィードバック信号を得ることができる。このようにして、上記実行主体または他の電子機器は、検出結果、すなわち電気抵抗情報を生成することができる。あるいは、上記実行主体または他の電子機器は、電気抵抗情報を予め設定されたモデルに入力して、その電気抵抗情報に対応する疾患情報を得るようにしてもよい。あるいは、上記実行主体または他の電子機器は、対応関係テーブルにおいて、電気抵抗情報に対応する疾患情報を検索してもよい。ここで、疾患情報には、術後液溜まり、肺水腫、神経性食欲不振などの疾患名が含まれてもよい。
【0029】
ステップ203では、被検者の心電情報を生成するための両手の生体電気信号を検出する。
【0030】
本実施形態では、上記実行主体は、被検者の両手の生体電気信号を検出することができる。具体的には、上記実行主体は、生体電気信号を取得することができる。このように、上記実行主体または他の電子機器は、心電図(electrocardiogram,ECG)の検出技術を利用して、生体電気信号に基づいて検出結果、すなわち被検者の心電情報を生成することができる。例えば、上記実行主体は、生体電気信号をサーバに送信して、サーバに心電情報を生成させてもよい。具体的には、ここでの心電情報は心電図を指す。上記実行主体は、リード(lead)の電極群を介して生体電気信号を取得してもよい。
【0031】
あるいは、上記実行主体は、リードの電極群が設けられた装置を手首や足首などの身体の複数の部位に装着するようにユーザに促す表示をしてもよい。上記実行主体または他の電子機器は、各電極群から取得した生体電気信号を用いて心電情報を生成することができる。
【0032】
ステップ204では、両手に予め設定された波長の光を照射し、被検者の血流関連指標情報を生成するための反射光を検出装置の感光センサで受光する。
【0033】
本実施形態では、検出装置に感光センサが含まれている。上記実行主体は、上記両手に予め設定された波長の光(例えばLED光)を照射し、上記光の反射光を当該感光センサで受光することができる。そして、上記実行主体または他の電子機器は、この反射光を用いて、被検者の血流関連指標情報を生成するようにしてもよい。例えば、上記実行主体は、反射光をサーバにアップロードし、サーバが反射光に基づいて血流関連指標情報を決定するようにしてもよい。具体的には、血流関連指標情報とは、血流の特徴を表すための情報であり、例えば、血中酸素、血圧および心拍数のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0034】
実際に、上記実行主体または他の電子機器は、光電式容積脈波記録法(Photo plethysmo Graphy,PPG)を用いて反射光を電気信号に変換し、電気信号から交流信号を抽出し、交流信号をPPGの結果である血流関連指標情報としてデジタル信号に変換することができる。
【0035】
本出願の上記実施形態により提供される方法は、1つの検出装置によって、被検者の複数の身体指標を効率的かつ高精度に検出することができる。また、本出願は、両手のみを利用して、上述した複数の身体指標の取得を実現することができる。
【0036】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態では、上記予め設定されたインタラクティブ領域は、第1のサブ領域を含んでもよい。ステップ202において、両手に電気信号を発し、両手からのフィードバック信号を受信するステップは、第1のサブ領域内に両手に電気信号を発し、両手からのフィードバック信号を受信するステップを含み、第1のサブ領域の数は少なくとも2つであり、少なくとも2つの第1のサブ領域はそれぞれ両手に対応する。
【0037】
これらのオプション的な実施形態では、予め設定されたインタラクティブ領域は、複数のサブ領域を含んでもよい。具体的には、予め設定されたインタラクティブ領域は、第1のサブ領域を含んでもよい。上記実行主体は、第1のサブ領域において、被検者の両手に向けて電気信号を発し、フィードバック信号を受信することができる。具体的には、上記実行主体は、第1のサブ領域の範囲内で所定の電気信号発送方向に電気信号を発することにより、第1のサブ領域内の両手の一部に電気信号を発してもよい。
【0038】
第1のサブ領域の数は、少なくとも2つであり、例えば4つであってもよい。少なくとも2つの第1のサブ領域は、両手のそれぞれに対応し、すなわち、少なくとも2つの第1のサブ領域のうち、少なくとも1つの第1のサブ領域は、両手のうちの一方に対応し、少なくとも1つの第1のサブ領域以外の他の第1のサブ領域は、他方に対応する。
【0039】
これらの実施形態は、電気信号の発射およびフィードバック信号の受信を行う専用のサブ領域において、電気抵抗情報の検出を実現することができ、検出精度の向上に寄与する。
【0040】
これらの実施形態のいくつかのオプション的な応用シーンでは、検出装置に複数の第1の電極が設けられ、複数の第1の電極のうち、左手に対応する第1の電極と右手に対応する第1の電極とが対称に配置される。これらの実施形態において、第1のサブ領域内に両手に電気信号を発し、両手からのフィードバック信号を受信するステップは、複数の第1の電極により、第1のサブ領域内に両手に電気信号を発し、両手からのフィードバック信号を受信するステップを含んでもよい。
【0041】
これらのオプション的な応用シーンでは、検出装置に複数の第1の電極が設けられ、これらの第1の電極は対称に配置されてもよい。例えば、全部で4つの第1の電極を備え、左側に配置された(すなわち、左手に対して配置された)2つの第1の電極と、右側に配置された(すなわち、右手に対して配置された)2つの第1の電極の位置が対称である。上記実行主体は、第1の電極を用いて電気信号の発送を実現することができる。左手に対応する第1の電極と右手に対応する第1の電極とは、同数かつ対称に配置されている。
【0042】
これらの応用シーンは対称な電極を用いて検出することができ、両手と電極の接触抵抗による検出偏差を低減できる。
【0043】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態では、予め設定されたインタラクティブ領域は第2のサブ領域を含み、検出装置に複数の第2の電極が設けられる。ステップ203において、両手の生体電気信号を検出するステップは、複数の第2の電極を用いて、第2のサブ領域内に両手の生体電気信号を検出するステップを含んでもよい。第2のサブ領域の数は少なくとも2つであり、少なくとも2つの第2のサブ領域は両手にそれぞれ対応し、第2の電極は、所定の面積閾値よりも大きい面積を有する電極片であり、少なくとも2つの電極片のうち、左手に対応する電極片と右手に対応する電極片とが対称に配置されている。
【0044】
これらのオプション的な実施形態では、上記実行主体は、複数の第2の電極を用いて、第2のサブ領域において両手の生体電気信号を検出することができる。具体的には、第2の電極は、面積の大きい電極片であってもよい。左手に対応する電極片と右手に対応する電極片とは、同数かつ対称に配置されている。
【0045】
これらの実施形態は、生体電気信号を検出する専用のサブ領域での検出が可能であり、検出精度の向上に寄与する。また、これらの実施形態は、大きな電極片を用いた検出が可能であり、生体電気信号の捕捉が困難であるという問題を解決し、対称電極片を用いることで検出結果の偏差を低減した。
【0046】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態では、予め設定されたインタラクティブ領域は、第3のサブ領域を含む。ステップ204において、両手に予め設定された波長の光を照射し、検出装置の感光センサによって反射光を受光するステップは、第3のサブ領域内に、両手に予め設定された波長の光を照射し、検出装置の感光センサによって反射光を受光するステップを含んでもよい。第3のサブ領域の数は、少なくとも1つである。
【0047】
これらのオプション的な実施形態では、上記実行主体は、第3のサブ領域において予め設定された波長の光を照射し、第3のサブ領域において反射光を受光することができる。すなわち、上記実行主体は、両手のうちの少なくとも一方の手に光を照射し、この少なくとも一方の手からの反射光を受光することができる。
【0048】
これらの実施形態は、光の送受信を行う専用のサブ領域での検出が可能であり、血流関連指標情報の検出精度の向上に寄与する。
【0049】
次に、
図3を参照し、
図3は、本実施形態に係る検出方法の予め設定されたインタラクティブ領域を示す概略図である。この概略図では、上記予め設定されたインタラクティブ領域は、手状の枠に設定されている。図中の第1のサブ領域1、2、3、4は、BIMの測定電極を含む。第2のサブ領域5、6は、ECGの測定電極を含む。第3のサブ領域7は、PPGの測定領域である。
【0050】
BIM検出のための4つの測定電極を対称に配置し、BCG検出のための2つの測定電極も対称に配置することにより、テストの精度を高め、環境干渉や接触誤差を低減することができる。例えば、両手にBIM検出を行う場合、上記4つの測定電極を対称に配置して測定を行い、両手が電極に接触した後、人体とBIM測定モジュールは閉ループ系を形成し、電極系は、人体組織に対して、人体抵抗を測定するための微小な交流測定電流または電圧を印加する。対極を対称設計とすることにより、人体の両手が電極に接触した後も、対称位置が保たれるため、両手と電極片との接触抵抗による測定誤差を相殺することができる。また、上記対称設計は、両手と電極片の基本抵抗による測定誤差を相殺することもできる。その中で、ECG測定に対して、対称的な大電極片を採用することで、より多くの人に適用可能で、測定する両手が大きすぎたり小さすぎたりすることによる測定誤差を防止できる。このうち、PPG測定は
図3において右手人差し指の部位に置かれ、PPG信号の測定は指部位に置かれ、ECG測定とBIM測定とは互いに干渉しなく、簡単でかつ便利である。また、いくつかのオプション的な実施形態では、PPG測定領域を他の指に対応する領域に設定してもよい。
【0051】
さらに、検出装置の一実施形態の概略構成図を示す
図4を参照する。検出装置は、制御モジュールと、生体抵抗モジュールと、心電モジュールと、脈拍モジュールとを備えてもよい。この検出装置は、制御モジュールと、生体抵抗モジュールと、心電モジュールと、脈拍モジュールとを備える。制御モジュールは、被検者の両手が検出装置の予め設定されたインタラクティブ領域内に置かれたことに応答して、生体抵抗モジュール、心電モジュールおよび脈拍モジュールに検出指令を送信するように構成される。生体抵抗モジュールは、検出指令の受信に応答して、両手に電気信号を発し、両手からのフィードバック信号を受信するように構成され、フィードバック信号は、両手の電気抵抗情報を生成するために用いられる。心電モジュールは、検出指令の受信に応答して、両手の生体電気信号を検出するように構成される。生体電気信号は、被検者の心電情報を生成するために用いられる。脈拍モジュールは、検出指令の受信に応答して、両手に予め設定された波長の光を照射し、脈拍モジュールの感光センサによって反射光を受光するように構成される。反射光は、被検者の血流関連指標情報を生成するために用いられる。
【0052】
本出願の上記実施形態により提供される装置は、1つの検出装置によって、被検者の複数の身体指標を効率的かつ高精度に検出することができる。また、本出願は、両手のみを利用して、上述した複数の身体指標の取得を実現することができる。
【0053】
オプションとして、予め設定されたインタラクティブ領域は、生体抵抗モジュール、心電モジュール、および脈拍モジュールのそれぞれの検出のための第1のサブ領域、第2のサブ領域、および第3のサブ領域を含む。
【0054】
オプションとして、予め設定されたインタラクティブ領域は、第1のサブ領域を含む。生体抵抗モジュールは、第1のサブ領域内に両手に電気信号を発し、両手からのフィードバック信号を受信するようにさらに構成され、第1のサブ領域の数は少なくとも2つであり、少なくとも2つの第1のサブ領域はそれぞれ両手に対応する。
【0055】
オプションとして、生体抵抗モジュールは、複数の第1の電極が設けられ、複数の第1の電極のうち、左手に対応する第1の電極と右手に対応する第1の電極とが対称に配置される。生体抵抗モジュールは、複数の第1の電極を用いて、第1のサブ領域内に両手に電気信号を発し、両手からのフィードバック信号を受信するようにさらに構成される。
【0056】
オプションとして、予め設定されたインタラクティブ領域は、第2のサブ領域を含み、心電モジュールは、複数の第2の電極が設けられる。心電モジュールは、複数の第2の電極を用いて、第2のサブ領域内に両手の生体電気信号を検出するようにさらに構成される。第2のサブ領域の数は少なくとも2つであり、少なくとも2つの前記第2のサブ領域は前記両手にそれぞれ対応する。第2の電極は、所定の面積閾値よりも大きい面積を有する電極片であり、少なくとも2つの電極片のうち、左手に対応する電極片と右手に対応する電極片とが対称に配置されている。
【0057】
オプションとして、予め設定されたインタラクティブ領域は、第3のサブ領域を含む。脈拍モジュールは、さらに、第3のサブ領域内に両手に対して予め設定された波長の光を照射し、検出装置内の感光センサによって反射光を受光するように構成される。第3のサブ領域の数は、少なくとも1つである。
【0058】
上記の図に示された方法の実施態様として、本出願は、検出装置の一実施形態を提供し、当該装置の実施形態は、
図2に示された方法の実施形態に対応しており、以下に記載する特徴に加えて、当該装置の実施形態はさらに
図2に示す方法の実施形態と同じまたは対応する特徴または効果を含むことができる。この装置は、具体的には様々な電子機器に適用され得る。
【0059】
本実施形態の検出装置は、検出ユニットを備えている。検出ユニットは、被検者の両手が検出装置の予め設定されたインタラクティブ領域内に置かれたことに応答して、検出ステップを実行するように構成される。検出ステップは、両手に電気信号を発し、両手からのフィードバック信号を受信するステップと、両手の生体電気信号を検出するステップと、両手に予め設定された波長の光を照射し、検出装置の感光センサによって反射光を受光するステップとを含む。フィードバック信号は、両手の電気抵抗情報を生成するために用いられ、生体電気信号は、被検者の心電情報を生成するために用いられ、反射光は、被検者の血流関連指標情報を生成するために用いられる。
【0060】
本実施形態において、検出装置の具体的な処理およびそれらによって奏される技術的効果は、
図2の対応する実施形態におけるステップ201、ステップ202、ステップ203およびステップ204の関連する説明を参照することができ、ここでその説明を省略する。
【0061】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態では、予め設定されたインタラクティブ領域は、第1のサブ領域を含む。両手に電気信号を発し、両手からのフィードバック信号を受信するステップは、第1のサブ領域内に両手に電気信号を発し、両手からのフィードバック信号を受信するステップを含み、第1のサブ領域の数は少なくとも2つであり、少なくとも2つの第1のサブ領域はそれぞれ両手に対応する。
【0062】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態では、検出装置に複数の第1の電極が設けられ、複数の第1の電極のうち、左手に対応する第1の電極と右手に対応する第1の電極とが対称に配置される。第1のサブ領域内に両手に電気信号を発し、両手からのフィードバック信号を受信するステップは、複数の第1の電極により、第1のサブ領域内に両手に電気信号を発し、両手からのフィードバック信号を受信するステップを含む。
【0063】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態では、予め設定されたインタラクティブ領域は第2のサブ領域を含み、検出装置に複数の第2の電極が設けられる。両手の生体電気信号を検出するステップは、複数の第2の電極を用いて、第2のサブ領域内に両手の生体電気信号を検出するステップを含む。第2のサブ領域の数は少なくとも2つであり、少なくとも2つの第2のサブ領域は両手にそれぞれ対応し、第2の電極は、所定の面積閾値よりも大きい面積を有する電極片であり、少なくとも2つの電極片のうち、左手に対応する電極片と右手に対応する電極片とが対称に配置されている。
【0064】
本実施形態のいくつかのオプション的な実施形態では、予め設定されたインタラクティブ領域は、第3のサブ領域を含む。両手に予め設定された波長の光を照射し、検出装置の感光センサによって反射光を受光するステップは、第3のサブ領域内に、両手に予め設定された波長の光を照射し、検出装置の感光センサによって反射光を受光するステップを含む。第3のサブ領域の数は、少なくとも1つである。
【0065】
本出願の実施形態によれば、本出願はさらに電子機器および読み取り可能な記憶媒体を提供する。
図5に示すように、本出願の実施形態に係る検出方法を実現するための電子機器のブロック図である。電子機器は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレード型サーバ、メインフレームコンピュータおよびその他の適切なコンピュータ等の様々な形態のデジタルコンピュータを表す。また、電子機器は、個人デジタル動作、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブル機器およびその他の類似する計算装置等の様々な形態のモバイルデバイスを表すことができる。なお、ここで示したコンポーネント、それらの接続関係、およびそれらの機能はあくまでも一例であり、ここで記述および/または要件した本出願の実施形態を限定することを意図するものではない。
【0066】
図5に示すように、当該電子機器は、1つまたは複数のプロセッサ501、メモリ502、および各コンポーネントを接続するためのインターフェース(高速インターフェースおよび低速インターフェースを含む)を含む。各コンポーネントは、互いに異なるバスで接続されており、共通のマザーボード上に実装されていてもよいし、必要に応じて他の方式で実装されていてもよい。プロセッサは、電子機器内で実行される指令を処理することができ、前記指令は、インターフェースに結合された表示装置等の外部入出力装置にグラフィカルユーザインターフェース(GUI,Graphical User Interface)のグラフィック情報を表示するために、メモリ内またはメモリ上に格納される指令を含む。他の実施形態では、必要に応じて、複数のプロセッサおよび/または複数のバスを、複数のメモリとともに使用することができる。また、複数の電子機器が接続されていてもよく、各機器は、例えば、サーバアレイ、ブレードサーバ群またはマルチプロセッサシステムなど、一部の必要な動作を提供する。
図5では、1つのプロセッサ501を例としている。
【0067】
メモリ502は、本出願が提供する非一時的コンピュータ可読記憶媒体である。ここで、メモリには、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な指令が格納されており、それにより少なくとも1つのプロセッサに本出願に係る検出方法を実行させる。本出願の非一時的コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータ指令を格納し、当該コンピュータ指令はコンピュータに本出願に係る検出方法を実行させるために用いられる。
【0068】
メモリ502は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体として、非一時的ソフトウェアプログラム、非一時的コンピュータ実行可能なプログラムおよびモジュールを格納することに用いることができ、例えば本出願の実施形態における検出方法に対応するプログラム指令/モジュール(例えば、上記検出ユニット)が挙げられる。プロセッサ501は、メモリ502に格納された非一時的ソフトウェアプログラム、指令およびモジュールを実行することにより、サーバの各種機能アプリケーションおよびデータ処理を実行し、すなわち上記方法の実施形態における検出方法を実現する。
【0069】
メモリ502は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションを記憶できるプログラム記憶領域と、検出する電子機器の使用に応じて作成されたデータ等を記憶できるデータ記憶領域とを含んでもよい。また、メモリ502は高速ランダムアクセスメモリを含むことができ、また非一時的メモリ(例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイスまたはその他の非一時的ソリッドステート記憶装置)を含んでもよい。いくつかの実施形態において、メモリ502は、オプションとしてプロセッサ501と遠隔に設置されたメモリを含み、これらの遠隔に設置されたメモリはネットワークを介して検出のための電子機器に接続されてもよい。上記ネットワークとしては、例えば、インターネット、企業イントラネット、ローカルエリアネットワーク、移動体通信網およびこれらの組み合わせなどが挙げられるが、それらに限定されない。
【0070】
検出方法を実行する電子機器はさらに、入力装置503および出力装置504を含んでもよい。プロセッサ501、メモリ502、入力装置503および出力装置504は、バスまたはその他の方式で接続されてもよく、
図5ではバスで接続されている例を示している。
【0071】
例えば、タッチパネル、キーパッド、マウス、トラックパッド、タッチパッド、ポインティングデバイス、1つまたは複数のマウスボタン、トラックボール、ジョイスティック等の入力装置503は、入力された数字または文字情報を受信し、検出のための電子機器のユーザ設定および機能制御に関するキー信号の入力を生成することができる。出力装置504は表示装置、補助照明装置(例えば、LED)および触覚フィードバック装置(例えば、振動モータ)等を含んでもよい。当該表示装置は、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイおよびプラズマディスプレイを含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、表示装置はタッチパネルであってもよい。
【0072】
ここで記述したシステムおよび技術の各実施形態はデジタル電子回路システム、集積回路システム、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはそれらの組み合わせにおいて実装され得る。これらの各実施形態は、1つまたは複数のコンピュータプログラムに実装され、当該1つまたは複数のコンピュータプログラムは少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステムにおいて実行および/または解釈することができ、当該プログラマブルプロセッサは専用または汎用プログラマブルプロセッサであってもよく、記憶システム、少なくとも1つの入力装置および少なくとも1つの出力装置からデータおよび指令を受信することができ、且つデータおよび指令を当該記憶システム、当該少なくとも1つの入力装置および当該少なくとも1つの出力装置に伝送することを含み得る。
【0073】
これらのコンピュータプログラムは、プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーションまたはコードとも呼ばれ、プログラマブルプロセッサの機械命令を含み、且つ高度プロセスおよび/またはオブジェクト指向のプログラミング言語、および/またはアセンブリ言語/機械語により実装され得る。ここで、「機械可読媒体」および「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械命令および/またはデータをプログラマブルプロセッサに供給するための任意のコンピュータプログラム、機器、および/または装置(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブルロジックデバイス(PLD))を意味し、機械可読信号である機械命令を受信する機械可読媒体を含む。「機械可読信号」という用語は、機械命令および/またはデータをプログラマブルプロセッサに供給するためのあらゆる信号を意味する。
【0074】
ユーザとのやりとりを行うために、ここで記述したシステムと技術は、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、陰極線管(Cathode Ray Tube,CRT)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボードおよびポインティングデバイス(例えば、マウスまたはトラックボール)とを備えるコンピュータ上で実装することができ、ユーザが当該キーボードおよび当該ポインティングデバイスを介してコンピュータに入力を提供できる。他の種類の装置もユーザとのやりとりを行うことに用いることができる。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックであるいかなる形態のセンシングフィードバックであってもよく、且つ音入力、音声入力若しくは触覚入力を含むいかなる形態でユーザからの入力を受信してもよい。
【0075】
ここで記述したシステムおよび技術は、バックエンドコンポーネントを含む計算システム(例えば、データサーバ)に実施されてもよく、またはミドルウェアコンポーネントを含む計算システム(例えば、アプリケーションサーバ)に実施されてもよく、またはフロントエンドコンポーネントを含む計算システム(例えば、グラフィカルユーザインターフェースまたはウェブブラウザを有するユーザコンピュータ)に実施されてもよく、ユーザは当該グラフィカルユーザインターフェースまたはウェブブラウザを介してここで記述したシステムおよび技術の実施形態とやりとりを行っていてもよく、またはこのようなバックエンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネントまたはフロントエンドコンポーネントのいずれかの組み合わせを含む計算システムに実施されてもよい。また、システムの各コンポーネントの間は、通信ネットワーク等の任意の形態または媒体を介してデジタルデータ通信により接続されていてもよい。通信ネットワークとしては、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)およびインターネットなどを含む。
【0076】
コンピュータシステムは、クライアントとサーバとを含んでもよい。クライアントとサーバは、通常、互いに離れており、通信ネットワークを介してやりとりを行う。クライアントとサーバとの関係は、互いにクライアント-サーバの関係を有するコンピュータプログラムをそれぞれのコンピュータ上で動作することによって生成される。
【0077】
図面のうちのフローチャートおよびブロック図は、本出願の様々な実施形態に係るシステム、方法およびコンピュータプログラムによって実現できるアーキテクチャ、機能および動作の表示例である。これについては、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは、モジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部を表すことができる。当該モジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部には、所定のロジック機能を実現するための1つまたは複数の実行可能な指令が含まれている。なお、一部の代替となる実施態様においては、ブロックに示されている機能は図面に示されているものとは異なる順序で実行することも可能である。例えば、連続して示された2つのブロックは、実際には係る機能に応答して、ほぼ並行して実行されてもよく、時には逆の順序で実行されてもよい。さらに注意すべきなのは、ブロック図および/またはフローチャートにおけるすべてのブロック、ならびにブロック図および/またはフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、所定の機能または動作を実行する専用のハードウェアベースのシステムで実装されてもよく、または専用のハードウェアとコンピュータ指令との組み合わせで実装されてもよい。
【0078】
本出願の実施形態に記載された手段は、ソフトウェアで実現されてもよく、ハードウェアで実現されてもよい。記載されたユニットは、プロセッサ内に設けられてもよく、例えば、「検出ユニットを備えるプロセッサ」と記載されてもよい。ここで、これらのユニットの名称は、ある場合において当該ユニットその自体を限定するものではない。
【0079】
一方、本出願は、コンピュータ可読媒体を更に提供し、当該コンピュータ可読媒体は、前記実施形態に記載された装置に含まれるものであってもよく、該装置に実装されずに別体として存在するものであってもよい。上記コンピュータ可読媒体は、1つまたは複数のプログラムを担持しており、上記1つまたは複数のプログラムが当該装置によって実行されると、当該装置は、被検者の両手が検出装置の予め設定されたインタラクティブ領域内に置かれたことに応答して、検出ステップを実行し、検出ステップは、両手に電気信号を発し、両手からのフィードバック信号を受信するステップと、両手の生体電気信号を検出するステップと、両手に予め設定された波長の光を照射し、検出装置の感光センサによって反射光を受光するステップとを含む。フィードバック信号は、両手の電気抵抗情報を生成するために用いられ、生体電気信号は、被検者の心電情報を生成するために用いられ、反射光は、被検者の血流関連指標情報を生成するために用いられる。
【0080】
以上の記載は、本出願の好ましい実施形態、および使用された技術的原理に関する説明に過ぎない。当業者であれば、本出願に係る発明の範囲が、上記の技術的特徴の特定の組み合わせからなる解決策に限定されるものではなく、上記の本出願の趣旨を逸脱しない範囲で、上記の技術的特徴またはそれらの同等の特徴の任意の組み合わせからなる他の解決策も含むべきであることを理解すべきである。例えば、上記の特徴と本出願に開示された類似の機能を有する技術的特徴(それらに限られない)とを相互に置き換えてなる解決策が該当する。