(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-17
(45)【発行日】2024-05-27
(54)【発明の名称】電子デバイス、キーボード、及び電子デバイスアセンブリ
(51)【国際特許分類】
H01H 13/705 20060101AFI20240520BHJP
G06F 3/02 20060101ALI20240520BHJP
【FI】
H01H13/705
G06F3/02 400
(21)【出願番号】P 2023519420
(86)(22)【出願日】2021-09-07
(86)【国際出願番号】 CN2021116985
(87)【国際公開番号】W WO2022068538
(87)【国際公開日】2022-04-07
【審査請求日】2023-05-16
(31)【優先権主張番号】202011048414.3
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】田村 文雄
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ,ヤケ
(72)【発明者】
【氏名】ホアン,ウエイヨン
(72)【発明者】
【氏名】ホ,パン
(72)【発明者】
【氏名】大塚 亮
【審査官】井上 信
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-122887(JP,A)
【文献】特開2010-218995(JP,A)
【文献】特開2011-181482(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0330898(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 13/70
G06F 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ及びプロセッサアセンブリを有する電子デバイスであって、
前記プロセッサアセンブリは回路基板及びキーボードを有し、前記ディスプレイは、前記回路基板を介して前記キーボードと信号接続され;
前記キーボードは、ベースプレート及び前記ベースプレートに配置されたキーを有し、前記ベースプレートは、背面支持プレート、メンブレン、及びバックライトプレートを有し、前記メンブレン及び前記バックライトプレートは、前記背面支持プレートの2つの側部に配置され、第1のバッファ構造が、前記バックライトプレートの側であって、前記背面支持プレートに面している側の表面に配置され、前記第1のバッファ構造は、前記バックライトプレートの前記表面から前記キーに向かう方向に突出し、前記背面支持プレートは第1の貫通孔を備え、前記メンブレンは第2の貫通孔を備え、前記メンブレンから前記バックライトプレートへの方向において、前記第1のバッファ構造の突出部が、前記第1の貫通孔の突出境界範囲内に収まり、且つ前記第2の貫通孔の境界範囲内に収まり;
前記キーは、前記メンブレンの側であって、前記背面支持プレートから離れた側に配置され、前記キーは第1の突起を備え、前記第1の突起は前記キーから前記ベースプレートに向かう方向に突出し、前記キーは前記ベースプレートに向かって移動し、前記第1の突起は前記第1のバッファ構造に圧接する、
電子デバイス。
【請求項2】
前記バッファ構造は、剛性構造の突起である、
請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記バッファ構造は、インク又はプラスチックで作られる、
請求項1又は2に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記バックライトプレートの表面より高い前記バッファ構造の高さが、前記背面支持プレート及び前記メンブレンの厚さの合計以上である、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記キーはさらに第2の突起を有し、前記バックライトプレートはさらに第2のバッファ構造を備え、前記キーは前記ベースプレートに向かって移動し、前記第2の突起は前記第2のバッファ構造に圧接する、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記バックライトプレートはマルチメンブレン層構造であり、前記バックライトプレートは第1の層構造及び第2の層構造を有し、前記第1の層構造は、前記第2の層構造の側であって、前記キーに近い側に位置し、前記第1のバッファ構造は前記第1の層構造の表面に配置され;
キャビティ構造が、前記第1の層構造と前記第2の層構造との間に配置され、前記第1の層構造から前記第2の層構造への方向において、前記第1のバッファ構造の前記突出部は前記キャビティ構造の突出境界範囲内に収まる、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記第1の層構造から前記第2の層構造への前記方向において、前記キャビティ構造の突出領域が前記第1のバッファ構造の前記突出部の領域よりも大きい、
請求項6に記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記キーはキーキャップ及びリフティングアセンブリを有し、前記リフティングアセンブリは、前記キーキャップと前記ベースプレートとの間に配置され、前記リフティングアセンブリは、前記ベースプレートに向かう又は前記ベースプレートから離れる方向に往復運動するよう前記キーキャップを駆動するように構成される、
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記リフティングアセンブリは、サポート及びリバウンド構造を有し、前記サポートは、交差する方法で配置された複数のサポート部を有し、シュートが、前記キーキャップの側であって、前記メンブレンに面する側に配置され、前記サポート部の一端が、前記シュート内に延び、前記シュートに沿ってスライド可能であり、フックが、前記背面支持プレートの側であって、前記キーに面する側に配置され、前記サポート部の他端が、前記フックにフィットし、前記フックを中心に回転可能であり;
前記リバウンド構造は、前記キーキャップと前記ベースプレートとの間に配置され、前記リバウンド構造の2つの端部は別々に前記メンブレン及び前記キーキャップに当接する、
請求項8に記載の電子デバイス。
【請求項10】
前記第1の突起は前記キーキャップに配置された独立構造である、又は前記第1の突起は前記キーキャップの元の構造の一部である、
請求項8又は9に記載の電子デバイス。
【請求項11】
前記第1の突起は前記サポートに配置された独立構造である、又は前記第1の突起は前記サポートの元の構造の一部である、
請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項12】
前記電子デバイスはノートパソコンである、
請求項1乃至11のいずれか1項に記載の電子デバイス。
【請求項13】
前記プロセッサアセンブリはタッチパネルをさらに有し、前記タッチパネルは前記回路基板を介して前記ディスプレイと信号接続される、
請求項12に記載の電子デバイス。
【請求項14】
ベースプレート及び前記ベースプレートに配置されたキーを有するキーボードであって、
前記ベースプレートは、背面支持プレート、メンブレン、及びバックライトプレートを有し、前記メンブレン及び前記バックライトプレートは前記背面支持プレートの2つの側部に配置され、第1のバッファ構造が、前記バックライトプレートの側であって、前記背面支持プレートに面している側の表面に配置され、前記第1のバッファ構造は前記バックライトプレートの前記表面から前記キーに向かう方向に突出し、前記背面支持プレートは第1の貫通孔を備え、前記メンブレンは第2の貫通孔を備え、前記メンブレンから前記バックライトプレートに向かう方向において、前記第1のバッファ構造の突出部が第1の貫通孔の突出境界範囲内に収まり、且つ前記第2の貫通孔の境界範囲内に収まり;
前記キーは、前記メンブレンの側であって、前記背面支持プレートから離れた側に配置され、前記キーは第1の突起を備え、前記第1の突起は前記キーから前記ベースプレートに向かう方向に突出し、前記キーは前記ベースプレートに向かって移動し、前記第1の突起は前記第1のバッファ構造に圧接する、
キーボード。
【請求項15】
前記バッファ構造は剛性構造の突起である、
請求項14に記載のキーボード。
【請求項16】
前記バッファ構造は、インク又はプラスチックで作られる、
請求項14又は15に記載のキーボード。
【請求項17】
前記バックライトプレートの表面より高い前記バッファ構造の高さが、前記背面支持プレート及び前記メンブレンの厚さの合計以上である、
請求項14乃至16のいずれか1項に記載のキーボード。
【請求項18】
前記キーはさらに第2の突起を有し、前記バックライトプレートはさらに第2のバッファ構造を備え、前記キーは前記ベースプレートに向かって移動し、前記第2の突起は前記第2のバッファ構造に圧接する、
請求項14乃至17のいずれか1項に記載のキーボード。
【請求項19】
前記キーのものであり、前記ベースプレート上にある突出範囲において、前記第1のバッファ構造及び前記第2のバッファ構造は、中間領域に位置する、又は端部に位置する、又は対角線の2つの頂点に位置する、
請求項18に記載のキーボード。
【請求項20】
前記バックライトプレートはマルチメンブレン層構造であり、前記バックライトプレートは第1の層構造及び第2の層構造を有し、前記第1の層構造は、前記第2の層構造の側であって、前記キーに近い側に位置し、前記第1のバッファ構造は前記第1の層構造の表面に配置され;
キャビティ構造が、前記第1の層構造と前記第2の層構造との間に配置され、前記第1の層構造から前記第2の層構造への方向において、前記第1のバッファ構造の前記突出部は前記キャビティ構造の突出境界範囲内に収まる、
請求項14乃至19のいずれか1項に記載のキーボード。
【請求項21】
前記第1の層構造から前記第2の層構造への前記方向において、前記キャビティ構造の突出領域が前記第1のバッファ構造の前記突出部の領域よりも大きい、
請求項20に記載のキーボード。
【請求項22】
前記キーはキーキャップ及びリフティングアセンブリを有し、前記リフティングアセンブリは、前記キーキャップと前記ベースプレートとの間に配置され、前記リフティングアセンブリは、前記ベースプレートに向かう又は前記ベースプレートから離れる方向に往復運動するよう前記キーキャップを駆動するように構成される、
請求項14乃至21のいずれか1項に記載のキーボード。
【請求項23】
前記リフティングアセンブリは、サポート及びリバウンド構造を有し、前記サポートは、交差する方法で配置された複数のサポート部を有し、シュートが、前記キーキャップの側であって、前記メンブレンに面する側に配置され、前記サポート部の一端が、前記シュート内に延び、前記シュートに沿ってスライド可能であり、フックが、前記背面支持プレートの側であって、前記キーに面する側に配置され、前記サポート部の他端が、前記フックにフィットし、前記フックを中心に回転可能であり;
前記リバウンド構造は、前記キーキャップと前記ベースプレートとの間に配置され、前記リバウンド構造の2つの端部は別々に前記メンブレン及び前記キーキャップに当接する、
請求項22に記載のキーボード。
【請求項24】
前記第1の突起は前記キーキャップに配置された独立構造である、又は前記第1の突起は前記キーキャップの元の構造の一部である、
請求項22又は23に記載のキーボード。
【請求項25】
前記第1の突起は前記サポートに配置された独立構造である、又は前記第1の突起は前記サポートの元の構造の一部である、
請求項23に記載のキーボード。
【請求項26】
電子デバイスアセンブリであって、電子デバイスと、請求項14乃至25のいずれか1項に記載のキーボードとを有し、前記電子デバイスは通信インターフェースを介して前記キーボードに接続される、
電子デバイスアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2020年9月29日に中国国家知識産権局に出願された「ELECTRONIC DEVICE, KEYBOARD, AND ELECTRONIC DEVICE ASSEMBLY」と題する中国特許出願第202011048414.3号に対する優先権を主張しており、その全体が参照によりここに組み込まれる。
【0002】
本出願は、電子デバイス技術の分野、特に電子デバイス、キーボード、及び電子デバイスアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
現代においては、人々の豊かな日常生活並びに経済及び商業活動の増大に伴い、ノートパソコンは欠かせない端末製品の1つとなっている。ノートパソコンの重要な部分として、キーボードはオフィスやゲームのシナリオにおける主要な入力デバイスであり、ユーザはキーボードの様々な機能にますます期待するようになっている。
【0004】
入力にキーボードを使用することが多いユーザは、キーボードをタップする経験をより気にしている。ノートパソコンが小さく薄くなるにつれて、キーボードのキーのストロークが短くなる。ユーザがキーをタップすると、非常に短いストロークの後にキーキャップがベースプレートに接触する。そのため、ユーザは、キーキャップが硬い物にぶつかったと感じ、キーボードを長時間使用した後に指の疲労を感じることがある。
【0005】
そのため、どのようにキーボードを軽量、薄型、可搬型に開発し、且つユーザに繊細で快適なユーザエクスペリエンスを提供するかが、当業者が早急に解決すべき難題となっている。
【発明の概要】
【0006】
本出願は、電子デバイス、キーボード、及び電子デバイスアセンブリを提供して、キーボードのキーとベースプレートの接点との間の距離を長くする。
【0007】
第1の態様によれば、本出願は電子デバイスを提供する。電子デバイスはディスプレイ及びプロセッサアセンブリを含む。プロセッサアセンブリはキーボードを含む。プロセッサアセンブリは、回路基板及びキーボードを含む。このように、ディスプレイとキーボードの両方は、回路に接続されて、ディスプレイとキーボードとの間の信号接続を実現し、ディスプレイをキーボードの入力操作を表示するために使用できるようにすることができる。加えて、キーボードが特に配置されている場合、キーボードは、ベースプレート及びベースプレート上に配置されたキーを含む。ベースプレートは、積み重ねられた(stacked)背面支持プレート、メンブレン(membrane)、及びバックライトプレートを含む。背面支持プレートは、メンブレンとバックライトプレートとの間に配置されて、メンブレン、バックライトプレート、及びベースプレート上に配置されたキーを支持する。第1のバッファ構造が、バックライトプレートの側であり、背面支持プレートに面する側の表面に配置される。第1のバッファ構造は、バックライトプレートの表面からキーに向かう方向に突出する。加えて、背面支持プレートは第1の貫通孔を備える。メンブレンは第2の貫通孔を備える。メンブレンからバックライトプレートへの方向において、第1のバッファ構造の突出部が、第1の貫通孔の突出境界範囲内に収まり(falls within)、且つ第2の貫通孔の境界範囲内に収まる。キーは、メンブレンの側であって、背面支持プレートから離れた側に配置される。スイッチ回路がメンブレンに配置される。押されたとき、キーは、キーに対応した入力機能を実装するために、元は(originally)開回路状態にあり、メンブレンのスイッチ回路内にある端子に接続し得る。加えて、第1の突起がさらに、キーの側であってベースプレートに面する側に配置される。第1の突起はキーからベースプレートに向かう方向に突出する。キーがベースプレートに向かって移動するとき、第1の突起が第2のバッファ構造に圧接し得る。
【0008】
本出願の本実施形態の電子デバイスが使用されるとき、入力操作が、キーボードを使用して電子デバイスに対して実行され得る。具体的には、押圧力を受けるとき、キーはベースプレートに向かって移動する。ベースプレートのメンブレンと背面支持プレートは貫通孔を備えるため、キーの第1の突起とベースプレートの第1のバッファ構造との間の距離を効果的に増やすことができる。このように、キーの第1の突起は、メンブレンの第2の貫通孔と背面支持プレートの第1の貫通孔を通って、バックライトプレートに配置された第1のバッファ構造と接触し、0まで減速し始めることがある。本出願の本実施形態では、背面支持プレートの第1の貫通孔は、キーの第1の突起を避けるためにのみ使用される。したがって、第1の貫通孔は小さくてもよいので、背面支持プレートは確実な構造安定性を有し、キーボードの構造安定性はより高くなる。加えて、第1のバッファ構造がバックライトプレートに配置されるので、バックライトプレートはキーを効果的に緩衝する(buffer)ように変形することができる。バックライトプレートは良好な緩衝効果を有するので、ユーザは、キーボードをタップするときの疲労感が少なく、ユーザエクスペリエンスは良好である。
【0009】
本出願の可能な実装では、第1のバッファ構造が特に配置されているとき、第1のバッファ構造は、インク又はプラスチックで作られた剛性構造の突起(rigid structure protrusion)であり得るが、それに限定されない。このように、キーの第1の突起が第1のバッファ構造と接触するとき、第1のバッファ構造は第1の突起と剛性接触しているため、第1のバッファ構造はキーを減速させる。
【0010】
加えて、第1のバッファ構造の突出高さが、キーの第1の突起が第1のバッファ構造と接触している位置の高さを調整するために、さらに調整され得る。これは、キーに対する第1のバッファ構造の減速効果を向上させる。例えば、バックライトプレートより高い第1のバッファ構造の高さは、背面支持プレート及びメンブレンの厚さの合計以上であり得る。
【0011】
本出願の可能な実装では、キーはさらに第2の突起を含む。バックライトプレートはさらに第2のバッファ構造を備える。キーはベースプレートに向かって移動する。第2の突起は、第2のバッファ構造と圧接し得る。これにより、ベースプレートとキーとの間の多点接触が実装されることができ、その結果、キーの各突起が各バッファ構造と接触した後、キーがより安定して移動し続ける。これは、ユーザエクスペリエンスの向上に役立つ。
【0012】
加えて、ベースプレートが第1のバッファ構造と第2のバッファ構造の両方を備えているとき、キーのものでありベースプレート上にある突出範囲では、第1のバッファ構造及び第2のバッファ構造は中間領域に配置され得る、第1のバッファ構造及び第2のバッファ構造は端部に配置される、又は、第1のバッファ構造及び第2のバッファ構造は、対角線の2つの頂点に配置される。
【0013】
本出願の可能な実装では、バックライトプレートが特に配置されているとき、バックライトプレートはマルチメンブレン層構造(multi-membrane layer structure)であり得る。マルチメンブレン層構造は、複数の柔軟なメンブレン層を積み重ねることによって形成され得るが、これに限定されない。柔軟なメンブレンは、1つ以上の有機材料を含み得る。このように、押されるとき、キーはバッファ構造を押し、バックライトプレートの各層構造のものであり、バッファ構造の周辺に位置する部分がある程度変形されることがあるため、バックライトプレートがより効果的にキーを緩衝することができ、キーを押すユーザの指が受ける衝撃は少なくなる。これにより、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0014】
本出願の可能な実装では、バックライトプレートは、第1の層構造及び第2の層構造を含み得る。第1の層構造は、第2の層構造の側であり且つキーに近い側に配置される。第1のバッファ構造は、第1の層構造の表面に配置される。キャビティ構造が、第1の層構造と第2の層構造との間にさらに配置され得る。キャビティ構造は、第1のバッファ構造の反対側に配置される。具体的には、第1の層構造から第2の層構造への方向において、第1のバッファ構造の突出部は、キャビティ構造の突出境界範囲内に収まる。このように、押されるとき、バックライトプレートの第1の層構造がキャビティ構造内に移動し、その後、バックライトプレートの他の層構造を駆動して変形させて、キーをより良好に緩衝し得る。加えて、第1の層構造から第2の層構造への方向において、キャビティ構造の突出領域が第1のバッファ構造の突出部の領域よりもさらに大きくなることがあり、バックライトプレートの変形を増加させ、キーをより良好に緩衝し得る。
【0015】
本出願の可能な実装では、キーが特に配置されるとき、キーはキーキャップ及びリフティング(lifting)アセンブリを含み得る。キーキャップは、押圧力を受ける(bears)押圧面(pressed surface)を提供するように構成される。リフティングアセンブリは、キーキャップとベースプレートとの間に配置される。リフティングアセンブリは、ベースプレートに向かう又はベースプレートから離れる方向に往復運動するようキーキャップを駆動するように構成され、さらにベースプレートから最大距離でキーキャップに支持力を与え得る。
【0016】
本出願の可能な実装では、リフティングアセンブリが特に配置されるとき、リフティングアセンブリはサポート及びリバウンド構造を含み得る。サポートは、交差する方法で配置された複数のサポート部を含み得る。各サポート部は、キーキャップのためのサポート部のサポートポイントを中心に回転し得る。加えて、シュートが、キーキャップの側であってメンブレンに面する側にさらに配置されているため、サポート部の一端はシュート内に延びることができ、シュートに沿ってスライド可能である。キーがベースプレートに向かって又はそれから離れて移動するとき、サポート部はキーキャップのためのサポート部のサポートポイントを中心に回転し得、キーキャップ内のシュートに沿ってスライドし得る。
【0017】
キーがベースプレートに接続されている場合、フックが背面支持プレートの側であってキーに面した側に配置され得る。サポート部のものであってベースプレートに近い端部がフックにフィットし(fits)、フックを中心に回転可能である。
【0018】
加えて、リバウンド構造はキーキャップとベースプレートとの間に配置される。リバウンド構造の2つの端部は別々にメンブレン及びキーキャップに当接する。リバウンド構造は、キーキャップに弾性支持力を与えてベースプレートから最大距離を保つことができ、ユーザがキーを簡単に押すことも可能にすることができる。
【0019】
本出願の可能な実装では、キーの構造を効果的に簡略化し、キーキャップの型を再設計するコストを削減するために、キーの第1の突起はキーキャップの元の構造の一部であり得る。加えて、第1の突起は代替的にキーキャップに配置された独立構造であってもよく、それにより、第1の突起を柔軟に配置することができる。第1の突起はキーキャップに配置される。ユーザがキーキャップを指で押すとき、第1の突起が受ける緩衝力がユーザの指に直接フィードバックされ得、ユーザの指にリバウンド(rebound)力が与えられるため、キーをタップしたときにユーザの疲労感が少ない。
【0020】
本出願の別の可能な実装では、キーのリフティング機構がサポートを含むとき、キーの第1の突起はさらにサポートに配置され得る。第1の突起は、キーの構造を効果的に簡略化し、キーキャップの型を再設計するコストを削減するために、サポートの元の構造の一部であり得る。加えて、第1の突起は、代替的に、第1の突起を柔軟に配置できるように、サポートに配置された独立構造であり得る。
【0021】
本出願の可能な実装では、電子デバイスはノートパソコンであり得る。ノートパソコンのプロセッサアセンブリは、さらにタッチパネルを含み得る。タッチパネルは、基板に接続されて、ディスプレイとの信号接続を実現し得るので、操作制御がタッチパネルを使用することによってノートパソコンに対して行われる。
【0022】
第2の態様によれば、本出願はさらにキーボードを提供する。キーボードは、ベースプレート及びベースプレートに配置されたキーを含む。ベースプレートは、積み重ねられた背面支持プレート、メンブレン、及びバックライトプレートを含む。背面支持プレートは、メンブレンとバックライトプレートの間に配置されて、メンブレン、バックライトプレート、及びベースプレート上に配置されたキーを支持する。第1のバッファ構造が、バックライトプレートの側であり、背面支持プレートに面する側の表面に配置される。第1のバッファ構造は、バックライトプレートの表面からキーに向かう方向に突出する。加えて、背面支持プレートは第1の貫通孔を備える。メンブレンは第2の貫通孔を備える。メンブレンからバックライトプレートへの方向において、第1のバッファ構造の突出部が、第1の貫通孔の突出境界範囲内に収まり、且つ第2の貫通孔の境界範囲内に収まる。キーは、メンブレンの側であって、背面支持プレートから離れた側に配置される。スイッチ回路がメンブレンに配置される。押されたとき、キーは、キーに対応した入力機能を実装するために、元は開回路状態にあり、メンブレンのスイッチ回路内にある端子に接続し得る。加えて、第1の突起がさらに、キーの側であって、ベースプレートに面する側に配置される。第1の突起はキーからベースプレートに向かう方向に突出する。キーがベースプレートに向かって移動するとき、第1の突起が第2のバッファ構造に圧接し得る。
【0023】
本出願の本実施形態のキーボードによれば、押圧力を受けるとき、キーはベースプレートに向かって移動する。ベースプレートのメンブレンと背面支持プレートは貫通孔を」備えるため、キーの第1の突起とベースプレートの第1のバッファ構造との間の距離を効果的に増やすことができる。このように、キーの第1の突起は、メンブレンの第2の貫通孔と背面支持プレートの第1の貫通孔を通って、バックライトプレートに配置された第1のバッファ構造と接触し、0まで減速し始めることがある。本出願の本実施形態では、背面支持プレートの第1の貫通孔は、キーの第1の突起を回避するためにのみ使用される。したがって、第1の貫通孔が小さくてもよいので、背面支持プレートは確実な構造安定性を有し、キーボードの構造安定性はより高くなる。加えて、第1のバッファ構造がバックライトプレートに配置されるので、バックライトプレートは、キーを効果的に緩衝するように変形することができる。バックライトプレートは良好な緩衝効果を有する。
【0024】
本出願の可能な実装では、第1のバッファ構造が特に配置されている場合、第1のバッファ構造はインク又はプラスチックで作られた剛性構造の突起であり得るが、それに限定されない。このように、キーの第1の突起が第1のバッファ構造と接触するとき、第1のバッファ構造は第1の突起と剛性接触しているため、第1のバッファ構造はキーを減速させる。
【0025】
加えて、第1のバッファ構造の突出高さが、キーの第1の突起が第1のバッファ構造と接触している位置の高さを調整するために、さらに調整され得る。これは、キーに対する第1のバッファ構造の減速効果を向上させる。例えば、バックライトプレートより高い第1のバッファ構造の高さは、背面支持プレート及びメンブレンの厚さの合計以上であり得る。
【0026】
本出願の可能な実装では、キーはさらに第2の突起を含む。バックライトプレートはさらに第2のバッファ構造を備える。キーはベースプレートに向かって移動する。第2の突起は、第2のバッファ構造と圧接し得る。これにより、ベースプレートとキーとの間の多点接触が実装されることができ、その結果、キーの各突起が各バッファ構造と接触した後、キーがより安定して移動し続ける。これは、ユーザエクスペリエンスの向上に役立つ。
【0027】
加えて、ベースプレートが第1のバッファ構造と第2のバッファ構造の両方を備えているとき、キーのものでありベースプレート上にある突出範囲において、第1のバッファ構造及び第2のバッファ構造は中間領域に配置され得る、第1のバッファ構造及び第2のバッファ構造は端部に配置される、又は第1のバッファ構造及び第2のバッファ構造は対角線の2つの頂点に配置される。
【0028】
本出願の可能な実装では、バックライトプレートが特に配置されているとき、バックライトプレートはマルチメンブレン層構造であり得る。マルチメンブレン層構造は、複数の柔軟なメンブレン層を積み重ねることによって形成され得るが、これに限定されない。柔軟なメンブレンは、1つ以上の有機物を含み得る。このように、押されるとき、キーは、バッファ構造を押し、バックライトプレートの各層構造のものであり、バッファ構造の周辺に位置する部分がある程度変形されることがあるため、バックライトプレートがより効果的にキーを緩衝することができ、キーを押すユーザの指が受ける衝撃は少なくなる。これにより、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0029】
本出願の可能な実装では、バックライトプレートは第1の層構造及び第2の層構造を含み得る。第1の層構造は、第2の層構造の側であって、キーに近い側に配置される。第1のバッファ構造は、第1の層構造の表面に配置される。キャビティ構造が、第1の層構造と第2の層構造との間にさらに配置され得る。キャビティ構造は、第1のバッファ構造の反対側に配置される。具体的には、第1の層構造から第2の層構造への方向において、第1のバッファ構造の突出部は、キャビティ構造の突出境界範囲内に収まる。このように、押されるとき、バックライトプレートの第1の層構造がキャビティ構造内に移動し、その後、バックライトプレートの他の層構造を変形させて、キーをより良好に緩衝し得る。加えて、第1の層構造から第2の層構造への方向において、キャビティ構造の突出領域が第1のバッファ構造の突出部の領域よりもさらに大きくなることがあり、バックライトプレートの変形を増加させ、キーをより良好に緩衝し得る。
【0030】
本出願の可能な実装では、キーが特に配置されるとき、キーはキーキャップ及びリフティングアセンブリを含み得る。キーキャップは、押圧力を受ける押圧面を提供するように構成される。リフティングアセンブリは、キーキャップとベースプレートとの間に配置される。リフティングアセンブリは、ベースプレートに向かう方向又はベースプレートから離れる方向に往復運動するようキーキャップを駆動するように構成され、さらにベースプレートから最大距離でキーキャップに支持力を与え得る。
【0031】
本出願の可能な実装では、リフティングアセンブリが特に配置されるとき、リフティングアセンブリはサポート及びリバウンド構造を含み得る。サポートは、交差する方法で配置された複数のサポート部を含み得る。各サポート部は、キーキャップのためのサポート部のサポートポイントを中心に回転し得る。加えて、シュートがキーキャップの側であってメンブレンに面する側にさらに配置されているため、サポート部の一端がシュート内に延びることができ、シュートに沿ってスライド可能である。キーがベースプレートに向かって又はそれから離れて移動するとき、サポート部はキーキャップのためのサポート部のサポートポイントを中心に回転し得、キーキャップ内のシュートに沿ってスライドし得る。
【0032】
キーがベースプレートに接続されているとき、フックが背面支持プレートの側であってキーに面する側に配置され得る。サポート部のものであってベースプレートに近い側の端部がフックにフィットし、フックを中心に回転可能である。
【0033】
加えて、リバウンド構造はキーキャップとベースプレートとの間に配置される。リバウンド構造の2つの端部は別々にメンブレン及びキーキャップに当接する。リバウンド構造は、ベースプレートから最大距離を保つためにキーキャップに弾性支持力を与えることができ、また、ユーザがキーを簡単に押すことも可能にすることができる。
【0034】
本出願の可能な実装では、キーの構造を効果的に簡略化し、キーキャップの型を再設計するコストを削減するために、キーの第1の突起はキーキャップの元の構造の一部であり得る。加えて、第1の突起は代替的にキーキャップに配置された独立構造であってもよく、それにより、第1の突起を柔軟に配置することができる。第1の突起はキーキャップに配置される。ユーザがキーキャップを指で押すとき、第1の突起が受ける緩衝力がユーザの指に直接フィードバックされる場合があり、ユーザの指にリバウンド力が与えられるため、キーをタップしたときにユーザの疲労感が少ない。
【0035】
本出願の別の可能な実装では、キーのリフティング機構がサポートを含むとき、キーの第1の突起はさらにサポートに配置され得る。第1の突起は、キーの構造を効果的に簡略化し、キーキャップの型を再設計するコストを削減するために、サポートの元の構造の一部であり得る。加えて、第1の突起は、代替的に、第1の突起を柔軟に配置できるように、サポートに配置された独立構造であり得る。
【0036】
第3の態様によれば、本出願はさらに電子デバイスアセンブリを提供する。電子デバイスアセンブリは、電子デバイスを含む。第2の態様のキーボードは、通信インターフェースを介して電子デバイスに接続されることになるアクセサリとして使用され得る。電子デバイスは、例えば、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、又は携帯電話であり得る。電子デバイスがデスクトップコンピュータであるとき、デスクトップコンピュータはさらにディスプレイデバイス及びホストサーバを含む。この場合、ディスプレイデバイス及びキーボードの両方は、ディスプレイデバイスとキーボードとの間の間接接続を実装するためにホストサーバに接続され得る。加えて、電子デバイスがタブレットコンピュータ又は携帯電話などの統合された機械であるとき、電子デバイスは、通信インターフェースを介してキーボードに直接接続され得る。
【0037】
本出願の本実施形態の電子デバイスアセンブリでは、電子デバイスはキーボードをタップすることによって制御され得るため、キーボードをタップするときにユーザが知覚できないほどの疲労を感じる。これにより、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本出願の一実施形態によるノートパソコンの構造の概略図である。
【0039】
【
図2】本出願の一実施形態による電子デバイスアセンブリの構造の概略図である。
【0040】
【
図3】本出願の一実施形態によるキーボードの構造の概略図である。
【0041】
【0042】
【
図5】本出願の一実施形態によるキーボードの単一のキー位置の構造の概略図である。
【0043】
【
図6】本出願の他の実施形態によるキーボードの単一のキー位置の構造の概略図である。
【0044】
【
図7】本出願の他の実施形態によるキーボードの構造の概略図である。
【0045】
【
図8】本出願の他の実施形態によるキーボードの単一のキー位置の構造の概略図である。
【0046】
【
図9】本出願の他の実施形態によるキーボードの単一のキー位置の構造の概略図である。
【0047】
【
図10】本出願の他の実施形態によるキーボードの単一のキー位置の構造の概略図である。
【0048】
【
図11】本出願の他の実施形態によるキーボードの単一のキー位置の構造の概略図である。
【0049】
【
図12】本出願の他の実施形態によるキーボードの単一のキー位置の構造の概略図である。
【0050】
【
図13】本出願の他の実施形態によるキーボードの単一のキー位置の構造の概略図である。
【0051】
【
図14】本出願の他の実施形態によるキーボードの単一のキー位置の構造の概略図である。
【0052】
【
図15】本出願の他の実施形態によるキーボードの単一のキー位置の構造の概略図である。
【0053】
【
図16】本出願の他の実施形態によるキーボードの単一のキー位置の構造の概略図である。
【0054】
【
図17】本出願の他の実施形態によるキーボードの単一のキー位置の構造の概略図である。
【0055】
【
図18】本出願の他の実施形態によるキーボードの単一のキー位置の構造の概略図である。
【0056】
【
図19】本出願の他の実施形態によるキーボードの単一のキー位置の構造の概略図である。
【0057】
【
図20】本出願の他の実施形態によるキーボードの単一のキー位置の構造の概略図である。
【符号の説明】
【0058】
参照番号:
01-プロセッサアセンブリ;1-キーボード;101-キー;1011-突起;1012-キーキャップ;
1013-リフティングアセンブリ;10131-サポート;10131a-サポート部;10132-リバウンド構造;102-ベースプレート;
1021-バッファ構造;1022-背面支持プレート;10221-第1の貫通孔;10222-フック;1023-メンブレン;
10231-第2の貫通孔;1024-バックライトプレート;1024a、1024b、1024c-層構造;10241-キャビティ構造;
2:ディスプレイ;3:タッチパネル;4:電子デバイス。
【発明を実施するための形態】
【0059】
本出願の目的、技術的解決策、及び利点をより明確にするために、以下では添付の図面を参照して本出願について詳しく説明する。
【0060】
以下の実施形態で使用される用語は、単に特定の実施形態を説明するためのものであり、本出願を限定することを意図したものではない。本明細書及び本出願の添付の請求項で使用される単数形の用語「1つの(「one」、「a」)」、「前述の(「the foregoing」)」、「前記(「the」)」、及び「前記1つの(「the one」)」も、文脈において明確に指定されていない限り、「1つ以上(「one or more」)」のような複数形を含むことを意図している。
【0061】
本明細書に記載されている「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、又は同様のものへの言及は、本出願の1つ以上の実施形態が、その実施形態を参照して記述された特定の特徴、構造、又は特性を含むことを示す。したがって、本明細書の異なる箇所に現れる「一実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「いくつかの他の実施形態において」、「他の実施形態において」などの記述は、必ずしも同一の実施形態を指すことを意味しない。代わりに、別の方法で特に強調されていない限り、これらの記述は「1つ以上の実施形態であって、すべての実施形態ではない」ことを意味する。「有する」、「含む」、「備える」、及びそれらの他の変形は、別の方法で特に強調されていない限り、すべて「含むが限定されない」ことを意味する。
【0062】
本出願の実施形態で提供されるキーボードを理解しやすくするために、以下ではまず、キーボードの特定の適用シナリオについて説明する。本出願の実施形態で提供されるキーボードは、一般的なオフィスデスクトップコンピュータに適用されるキーボード、ポータブルノートパソコンに適用されるキーボード、ライトオフィスタブレットコンピュータ又は携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)の場合のキーボード、携帯電話に適応する小型キーボード、電卓又はゲームジョイパッドのキーボードなどであるが、これらに限定されない。
【0063】
キーボードは、オフィス及びゲームのシナリオにおける主要な入力デバイスであり、ユーザはますますキーボードのさまざまな機能を期待している。キーボードは一般に、背面支持プレート、背面支持プレート上に配置されたメンブレンスイッチ回路、及びメンブレンスイッチ回路上に配置された複数のキーを含む。各キーは、キーキャップ、及びキーキャップとメンブレンスイッチ回路との間に接続されたリフティングアセンブリを含む。電子デバイスが薄く小さく発展するにつれて、それに応じてキーボードが薄くなり、キーボードのキーのストロークが短くなるため、キーのバッファ(buffer(緩衝))設計がより困難になる。ユーザがキーボードをタップするとき、通常、キーキャップ及びリフティングアセンブリは、下端まで押されたときにメンブレンスイッチ回路及び背面支持プレートに接触している。この場合、ユーザは、硬い物体との衝突を感じ、キーボードを長時間使用した後に指に疲労を感じることがあり、ユーザエクスペリエンスが低下することをもたらす。
【0064】
図1は、本出願の一実施形態のキーボード1が適用されたノートパソコンの構造の概略図である。キーボード1に加えて、ノートパソコンはディスプレイ2をさらに含む。キーボード1は、ノートパソコンのプロセッサアセンブリ01の一部である。ディスプレイ2は、キーボード1の入力操作を表示するために、キーボード1と信号接続される。接続されるとき、ディスプレイ2及びキーボード1は、ディスプレイ2とキーボード1との間の信号伝送を実装するために、プロセッサアセンブリ01の内部に配置された回路基板(図示せず)を介して接続され得るが、これに限定されない。
【0065】
引き続き
図1を参照する。ノートパソコンのプロセッサアセンブリ01はさらにタッチパネル3を含み得る。タッチパネル3は、ディスプレイ2との信号接続を実装するために、回路基板に接続され得、その結果、動作制御が、タッチパネル3を使用することによってノートパソコンに対して実行される。
【0066】
人々の豊かな日常生活及び経済・商業活動の増加に伴い、ノートパソコンは欠かせない端末製品の1つとなっている。特に業務でノートパソコンを使用する場合など、入力のためにキーボード1を使用することが多いユーザは、1日中キーボード1を使用して大量の入力操作を行う必要がある場合がある。近年、ノートパソコンの機能に対するユーザの要求が高まると、キーボード1をタップする経験に対する要求も高くなる。
【0067】
加えて、キーボード1のキー101がタップされるとき、バッファ設計がキーボード1をタップする経験の重要な要素となる。本出願の本実施形態で提供されるキーボード1は、キー101がタップされるときのキー101に対するバッファリング(緩衝)効果を向上させ、ユーザエクスペリエンスを向上させることを目的としている。
【0068】
いくつかの実施形態では、本出願のキーボード1は、代替的に電子デバイスのアクセサリとして使用される場合がある。
図2は、電子デバイスアセンブリの構造の概略図である。電子デバイスアセンブリは、表示を実行するように構成され得る電子デバイス4を含む。例えば、電子デバイス4は、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、又はPDAである。本出願で提供されるキーボード1は、電子デバイス4がキーボード1をタップすることによって制御されるように、通信インターフェースを介して電子デバイス4と接続され得る。例えば、電子デバイスがデスクトップコンピュータであるとき、デスクトップコンピュータはさらにディスプレイ及びホストサーバを含む。この場合、ディスプレイデバイスとキーボードの両方は、ディスプレイデバイスとキーボードの間接接続を実装するために、ホストサーバに接続され得る。加えて、電子デバイスがタブレットコンピュータ又は携帯電話などの統合された機械であるとき、電子デバイスは、通信インターフェースを介してキーボードに直接接続され得る。
【0069】
以下は、本出願の実施形態におけるキーボード1の構造を詳細に説明するためにノートパソコンのキーボード1を例として使用する。他の電子デバイス4に適用されるキーボード1の構造は、ノートパソコンのキーボード1を参考に設計されてもよく、本出願の保護範囲内である。
【0070】
本出願の本実施形態におけるキーボード1の具体的な配置については、
図3を参照。本出願の本実施形態におけるキーボード1は、ベースプレート102、及びベースプレート102上に配置された複数のキー101を含み得る。ベースプレート102は、複数のキー101を支持し得る。
図3及び
図4を合わせて参照のこと。
図4は、
図3に示したキーボード1の単一のキー位置Aの構造の部分拡大図である。突起1012が、キー101の側であって、ベースプレート102に面する側に配置されている。突起はキー101からベースプレート102に向かう方向に突出する。バッファ構造1021がベースプレート102に配置される。キー101の移動方向において、キー101の突起1012の少なくとも一部がバッファ構造1021の少なくとも一部と反対側に配置される。このように、
図4に示すように、キー101が押されるとき、キー101の突起がバッファ構造1021に圧接することがあるため、バッファ構造1021がキー101を緩衝し、キーボード1をタップするときにユーザの疲労感が少ない。これにより、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0071】
図5を参照。本出願の本実施形態では、キー101が特に配置されている場合、キー101は、キーキャップ1012及びリフティングアセンブリ1013を含み得る。キーキャップ1012は、押圧力を受ける押圧面を提供するように構成される。リフティングアセンブリ1013は、キーキャップ1012とベースプレート102との間に配置される。キー101に力が加えられていないとき、キーキャップ1012とベースプレート102との間の距離は最大である。キー101がベースプレート102に向かって移動し、ゼロに減速するとき、キーキャップ1012とベースプレート102との間の距離は最小である。加えて、キーキャップ1012とベースプレート102との間の距離が最大であるとき、リフティングアセンブリ1013は展開状態にある。キーキャップ1012とベースプレート102との間の距離が最小であるとき、リフティングアセンブリ1013は折りたたまれた状態にある。本出願の本実施形態では、リフティングアセンブリ1013は、ベースプレート102に向かう方向又はベースプレート102から離れる方向に往復運動するようキーキャップ1012を駆動するように構成され得る。リフティングアセンブリ1013は、キーキャップ1012がベースプレート102から離れる方向に移動するための駆動力を提供し、ベースプレート102からの最大距離でキーキャップ1012のためのサポート力を提供することもできる。
【0072】
本出願のいくつかの実施形態では、キー101のリフティングアセンブリ1013はサポート10131を含み得る。サポート10131は、シザーレッグ型サポート、バタフライ型サポートなどであり得るが、これらに限定されない。シザーレッグ型サポート10131は、X字型に交差する方法で配置された複数のサポート部10131aを含む。各サポート部10131aは、サポート部10131aのサポートポイントを中心に回転し得る。キーキャップ1012とベースプレート102との間の距離が最大であるとき、キーキャップ1012を支持するために複数のサポート部10131aは展開状態にあると理解され得る。キーキャップ1012とベースプレート102との間の距離が最小であるとき、複数のサポート部10131aは折り畳まれた状態にある。
【0073】
加えて、キーキャップ1012のための複数のサポート部10131aのサポートポイントは、キーキャップ1012の四隅に概ね位置し得るため、キー101は安定した動作特性を有する。ユーザは、キーキャップ1012の任意の位置でキー101を固定圧力で押すことができ、圧力の偏りを避けることができ、キーは引っかからない(does not get stuck)。そのため、現在のキーボード1は、ほとんどがシザーレッグ型のキー101を使用している。わかりやすくするため、本出願の以下の実施形態では、現在一般的に使用されているシザーレッグ型のキー101を例にして、キー101の構造についても詳しく説明する。
【0074】
なお、
図5を参照する。本出願のいくつかの実施形態では、サポート10131とキーキャップ1012を固定するために、シュート(図示せず)が、キーキャップ1012の側であって、メンブレン1023に面した側に配置され得る。このようにして、サポート10131のサポート部10131aの一端がシュート内に延びるため、サポート部10131aはシュート内でスライドすることができる。加えて、スライドブロック(図示せず)がサポート部10131aの端部にさらに配置され得る。スライドブロックは、サポート10131がキーキャップ1012から外れることを防ぐために、キーキャップ1012のシュートにクランプされる。キーキャップ1012がベースプレート102に向かって又は離れて移動するとき、サポート10131のサポート部10131aとキーキャップ1012との間の包含角度が変化し続けることが理解され得る。したがって、本出願の他のいくつかの実施形態では、サポート10131のサポート部10131aは、さらに、キーキャップ1012のためのサポート部10131aのサポートポイントを中心に回転し得る。
【0075】
本出願の本実施形態では、
図5に示すように、キー101のキーキャップ1012のベースプレート102に向かう又は離れる方向の往復運動を実現するために、サポート10131に加えて、キー101のリフティングアセンブリ1013は、リバウンド構造10132をさらに含み得る。リバウンド構造10132は、キーキャップ1012とメンブレン1023との間に配置される。リバウンド構造10132の2つの端部は、別々にキーキャップ1012及びメンブレン1023に当接する。キーキャップ1012とベースプレート102との間の距離が最大になるとき、キーキャップ1012の軽い重量のため、リバウンド構造10132はわずかに変形し、押されていないキーキャップ1012に弾性支持力を与える。キーキャップ1012がベースプレート102に向かって移動するとき、リバウンド構造10132は押されて弾性変形し、弾性力を蓄積して、キーキャップ1012がベースプレート102から離れる方向に移動する駆動力を与える。
【0076】
リバウンド構造10132の材料は、ゴム材料であり得るが、これに限定されない。この場合、リバウンド構造10132は、射出成形によりゴムで作られ、中空構造を持つ円錐台状であり得る。この構造を持つリバウンド構造10132は、ベースプレート102から最大距離を保つようにキーキャップ1012に弾性支持力を与えることができ、ユーザがキー101を簡単に押すことも可能にすることができる。上記の実施形態は、単にリバウンド構造10132を記述するための例であると理解され得る。本出願の他のいくつかの実施形態では、リバウンド構造10132は、代わりにスプリング、ドーム、又は同様のものであり得る。
【0077】
さらに、依然として
図5を参照する。本出願の本実施形態では、キー101の突起1011は、キーキャップ1012に配置され得るまたはリフティングアセンブリ1013に配置され得る。突起1011がキーキャップ1012に配置されるとき、突起1011は、キー101の構造を効果的に簡略化し、キーキャップ1012の型を再設計するコストを削減するために、キーキャップ1012の元の構造の一部とすることができる。加えて、突起1011はキーキャップ1012に配置される。ユーザがキーキャップ1012を指で押すとき、突起1011が受ける緩衝力がユーザの指に直接フィードバックされ得、ユーザの指にリバウンド力が与えられるため、キー101をタップするときのユーザは疲労感が少ない。
【0078】
本出願の他のいくつかの実施形態では、キー101上の突起1011は、代替的に、突起1011を柔軟に配置できるように、射出成形、接着などによってキーキャップ1012に配置された独立構造であってもよい。
【0079】
突起1011がリフティングアセンブリ1013に配置されるとき、突起1011はリフティングアセンブリ1013のサポート10131に具体的に配置され得る。本実施形態では、サポート10131への突起1011の具体的な配置位置は限定されない。例えば、突起1011は、サポート部10131aの位置であって、キーキャップ1012のためのサポート部10131aのサポートポイントに近い位置に配置され得る。キー101が押されるとき、キーキャップ1012のためのサポート部10131aのサポートポイントを中心にサポート部10131aが回転するので、突起1011が受ける緩衝力の分力がサポートポイントを介してキーキャップ1012に伝達される。本実施形態では、突起1011はサポートポイントの近くに配置されるので、突起1011が受ける緩衝力の大部分がサポートポイントを介してユーザの指にフィードバックされ得、リバウンド力がユーザの指に与えられるので、キー101をタップしたときにユーザの疲労感は少ない。
【0080】
なお、
図5を参照する。ベースプレート102が特に配置されるとき、ベースプレート102は、背面支持プレート1022、メンブレン1023、及びバックライトプレート1024を含み得るが、これらに限定されない。メンブレン1023及びバックライトプレート1024は、背面支持プレート1022の2つの側部に配置される。キー101は、メンブレン1023の側であって、背面支持プレート1022から離れた側に配置される。背面支持プレート1022は、メンブレン1023、バックライトプレート1024、及びキー101を支持するために、鋼板のような硬い金属プレートであり得るが、それに限定されない。加えて、フック10222が背面支持プレート1022にさらに配置され得る。この場合、キー101のサポート10131の端部であって、ベースプレート102に近い端部がフック10222にフィットするため、サポート10131はフック10222を中心に回転可能である。
【0081】
スイッチ回路がメンブレン1023に配置される。押されたとき、キー101は、もともと開回路状態であり、メンブレン1023のスイッチ回路にある端子を接続して、キー101に対応する入力機能を実現し得る。
【0082】
本出願の本実施形態では、バックライトプレート1024から発せられた光が、背面支持プレート1022及びメンブレン1023の光の透過孔を順次通過して、キーボード1の発光効果を実現するので、夜間にライトが点灯していないときにキー101の文字をはっきりと見ることができる。加えて、本出願の本実施形態では、バックライトプレート1024はマルチメンブレン層構造であり得る。マルチメンブレン層構造は、複数の柔軟なメンブレン層を積み重ねて形成され得るが、これに限らない。柔軟なメンブレンは、1つ以上の有機材料、例えば、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate、PET)を含み得る。
【0083】
図5を参照する。本出願の本実施形態では、バッファ構造1021が特に配置される場合、バッファ構造1021は、バックライトプレート1024の側であって、背面支持プレート1022に面する側に配置され得、バッファ構造1021は、バックライトプレート1024の表面からキー101に向かう方向に突出する。加えて、バッファ構造1021は、バックライトプレート1024の表面に形成された剛性構造の突起であり得るが、これに限定されない。例えば、剛性構造の突起はインクスポットであってもプラスチック材料の突起であってもよい。なお、
図5を参照する。背面支持プレート1022は第1の貫通孔10221を備える。メンブレン1023は第2の貫通孔10231を備える。メンブレンからバックライトプレートへの方向において、第1のバッファ構造の突出部は第1の貫通孔の突出境界範囲内に収まり、第2の貫通孔の突出境界範囲内に収まる。このように、第1の貫通孔10221及び第2の貫通孔10231は、バッファ構造1021を回避するために使用され得る。
【0084】
図6は、本出願の一実施形態によるキーボード1のキー101の平面図である。図中の破線で表される円は、バッファ構造1021の配置位置である。
図7は、本出願の一実施形態によるキーボード1の構造の概略図である。ベースプレート102の構造を理解しやすくするため、
図7ではキー101は省略されている。
図8は、
図6のキー101に対応する位置のベースプレート102の平面図である。
図6及び
図8に示された実施形態では、少なくとも2つのバッファ構造1021、例えば、第1のバッファ構造及び第2のバッファ構造があり得る。キー101の突出範囲であって、ベースプレート102上にある突出範囲では、少なくとも2つのバッファ構造1021は中間領域に配置され得る。少なくとも2つのバッファ構造1021が配置されているため、バッファ構造1021とキー101との多点接触を実現でき、キー101がバッファ構造1021に接触した後、キー101はより安定して移動を続ける。これは、ユーザエクスペリエンスの向上に役立つ。
図9は、本出願の一実施形態によるキーボード1のキー101とベースプレート102のアセンブリ構造の概略図である。
図9の実施形態では、バッファ構造1021は、キー101のものであってベースプレート102上にある突出部の端部に配置される。キー101の突起1011は、例えばキーキャップ1012上に配置され得る。バッファ構造1021は、背面支持プレート1022の第1の貫通孔10221とメンブレン1023の第2の貫通孔10231の中に順次延びる。加えて、バックライトプレート1024の表面より高いバッファ構造1021の高さは、背面支持プレート1022とメンブレン1023の厚さの合計以下であり得る。これは、ベースプレート102の表面の平坦性を向上させる。他のいくつかの実施形態では、バックライトプレート1024の表面よりも高いバッファ構造1021の高さは、代替的に、バッファ構造1021がキー101に大きいバッファ力を提供できるように、背面支持プレート1022とメンブレン1023の厚さの合計以下であってもよい。
【0085】
本出願の本実施形態におけるキーボード1については、
図9を参照のこと。ベースプレート102から最大距離にあるキーキャップ1012が押圧力を受けるとき、キー101はベースプレート102に向かって移動する。キー101が
図10に示す位置にあるとき、キーキャップ1012とベースプレート102との間の距離が最小であり、キー101の突起1011は、メンブレン1023の第2の貫通孔10231及び背面支持プレート1022の第1の貫通孔10221を通って、バックライトプレート1024に配置されたバッファ構造1021に接触し、ゼロに減速し始める。本出願の本実施形態では、背面支持プレート1022の第1の貫通孔10221は、キー101の突起1011を回避するためにのみ使用される。そのため、第1の貫通孔10221は小さくてもよいため、背面支持プレート1022は確実な構造安定性を有し、キーボード1の構造安定性はより高い。加えて、バックライトプレート1024は柔軟なメンブレン層を積み重ねて形成されており、バッファ構造1021がバックライトプレート1024上に配置されているため、バックライトプレート1024は、キー101を効果的に緩衝するように変形することができる。
【0086】
以下は、キー101の突起1011がキーキャップ1012に配置され、キー101がシザーレッグ型キー101である例を用いて、本出願の本実施形態におけるキーボード1のキー101が、タップされるときベースプレート102上に着地する過程を
図11から
図13を参照して説明する。
【0087】
図11は、キーボード1の単一キー位置の構造の概略図である。この場合、キーキャップ1012とベースプレート102との間の距離H1は最大であり、サポート1013
1は展開状態にあり、キーキャップ1012をサポートする。ベースプレート102はキー101をサポートする。
【0088】
次に、
図12に示すように、押圧力Fがキー101のキーキャップ1012の任意の位置に加えられる。キー101は押圧力F下でベースプレート102に向かって移動する。キー101のキーキャップ1012とベースプレート102との間の距離がH2であるとき、キー101の突起1011はバッファ構造1021に接触する。キー101の突起1011とバッファ構造1021の両方が剛性構造であるため、突起1011がバッファ構造1021に接触するとき、キー101はバッファ構造1021の剛性衝撃下(under rigid impact)で減速する。加えて、バックライトプレート1024のものであって、バッファ構造1021に直接接触する層構造1024aが変形して、剛性衝撃が緩和され、キー101を緩衝する。この過程で、押圧力Fを加える指は非常に小さい剛性衝撃を受けると理解され得る。
【0089】
最終的に、キー101は0に減速する。
図13に示すように、この場合、キーキャップ1012とベースプレート102との間の距離は最小(0に近くなり得る)であり、サポート1013
1は折り畳まれた状態にある。バックライトプレート1024の各層構造のものであって、バッファ構造1021の外周に位置する部分はある程度変形されるため、バックライトプレート1024はキー101をより効果的に緩衝することができる。
【0090】
さらに、
図12と
図13を併せて参照する。本出願のいくつかの実施形態では、キー101をさらに緩衝するために、キャビティ構造10241がバックライトプレート1024にさらに配置され得る。バックライトプレート1024の積み重ね方向では、バッファ構造1021の突出部が、キャビティ構造10241の突出境界範囲内に収まり得る。加えて、バックライトプレート1024の変形を増加させ、キー101をよりよく緩衝するために、キャビティ構造10241の突出領域は、バックライトプレート1024のバッファ構造1021の突出部の領域よりもさらに大きくなり得る。
【0091】
キャビティ構造10241が特に配置されるとき、
図13に示すように、バッファ構造1021を配置するための層構造1024aと、バッファ構造1021から最も遠い層構造1024b(層構造1024aは、層構造1024bの側であって、キー101に近い側に位置する)との間のバックライトプレート1024の他の層構造1024cの一部又は全部が、キャビティ構造10241を形成するために除去され得る。キャビティ構造10241は、バックライトプレート1024に配置された貫通孔であり得る、又はブラインド穴であり得る。これは、本出願では特に限定されない。
【0092】
図13に示すように、本出願の本実施形態のキーボード1では、キー101が最下端まで押されるとき、バックライトプレート1024は大きく変形するが、背面支持プレート1022はわずかしか又はほとんど変形しない。したがって、本出願の本実施形態では、キーボード1のベースプレート102の構造安定性が高くなるため、キーボード1全体の構造安定性を効果的に向上させることができる。
【0093】
本出願の他のいくつかの実施形態では、
図14と
図15を併せて参照する。本実施形態では、バッファ構造1021が代替的にキー101の中央領域に対応する位置に配置され得る。加えて、本実施形態では、代替的に、キー101がより安定して移動するように、少なくとも2つのバッファ構造1021があり得る。
【0094】
キー101の中間領域に対応する位置にバッファ構造1021を配置する場合は、
図16を参照のこと。
図16は、本出願の別の実施形態によるキーボード1のキー101及びベースプレート102のアセンブリ構造の概略図である。キー101の突起1011は、サポート10131に配置され得るが、これに限定されない。本実施形態では、突起1011は、独立した構造であってもよく、又はサポート10131の元の構造の一部であってもよい。バッファ構造1021は、背面支持プレート1022の第1の貫通孔10221及びメンブレン1023の第2の貫通孔10231内に順次延び得る。加えて、バックライトプレート1024の表面よりも高いバッファ構造1021の高さは、代替的に、背面支持プレート1022及びメンブレン1023の厚さの合計以上であり得るので、バッファ構造1021はキー101に大きなバッファ力を与えることができる。他のいくつかの実施形態では、バックライトプレート1024の表面よりも高いバッファ構造1021の高さは、背面支持プレート1022とメンブレン1023の厚さの合計以下であってもよい。これは、ベースプレート102の表面の平坦性を向上させる。
【0095】
本出願の本実施形態におけるキーボード1については、
図16を参照する。ベースプレート102から最大距離のキーキャップ1012が押圧力を受けるとき、キー101はベースプレート102に向かって移動する。キー101が
図17に示す位置にあるとき、キーキャップ1012とベースプレート102との間の距離は最小であり、キー101の突起1011は、メンブレン1023の第2の貫通孔10231及び背面支持プレート1022の第1の貫通孔10221を通って、バックライトプレート1024に配置されたバッファ構造1021に接触し、ゼロに減速し始める。本出願の本実施形態では、背面支持プレート1022の第1の貫通孔10221は、キー101の突起1011を回避するためにのみ使用される。したがって、第1の貫通孔10221が小さくてもよいため、背面支持プレート1022は確実な構造安定性を持ち、キーボード1の構造安定性はより高くなる。加えて、バックライトプレート1024は柔軟なメンブレン層を積み重ねて形成され、バッファ構造1021はバックライトプレート1024の上に配置されているため、バックライトプレート1024はキー101を効果的に緩衝するように変形することができる。
【0096】
以下は、
図18から
図20を参照して、キー101の突起1011がサポート10131に配置され、キー101がシザーレッグ型キー101である例を用いて、本出願の本実施形態におけるキーボード1のキー101がタップされるときにベースプレート102に着地する過程を説明する。
【0097】
図18は、キーボード1の単一キー位置の構造の概略図である。この場合、キーキャップ1012とベースプレート102との間の距離は最大であり、サポート1013
1は展開状態にあり、キーキャップ1012をサポートする。ベースプレート102はキー101をサポートする。
【0098】
その後、
図19に示すように、押圧力Fがキー101のキーキャップ1012の任意の位置に加えられる。キー101は、押圧力F下でベースプレート102に向かって移動する。キー101の突起1011は、バッファ構造1021に接触している。キー101の突起1011とバッファ構造1021の両方が剛性構造であるため、突起1011がバッファ構造1021に接触するとき、キー101はバッファ構造1021の剛性衝撃下で減速する。加えて、バックライトプレート1024のものであって、バッファ構造1021に直接接触する層構造1024aが変形して、剛性衝撃が緩和され、キー101を緩衝する。この過程で、押圧力Fを加える指は非常に小さな剛性衝撃を受けると理解され得る。
【0099】
最終的に、キー101は0に減速する。
図20に示すように、この場合、キーキャップ1012とベースプレート102との間の距離は最小(0に近くなり得る)であり、サポート1013
1は折り畳まれた状態にある。バックライトプレート1024の各層構造のものであって、バッファ構造1021の外周に位置する部分はある程度変形されるため、バックライトプレート1024はキー101をより効果的に緩衝することができる。
【0100】
本実施形態では、バッファ構造1021を配置するための層構造1024aとバッファ構造1021から最も遠い層構造1024bとの間のバックライトプレート1024の他の層構造1024cの一部又は全部がキャビティ構造10241を形成するためにさらに除去されて、キー101をより良く緩衝し得る。
【0101】
図20に示すように、本出願の本実施形態のキーボード1では、キー101が最下端まで押されるとき、バックライトプレート1024は大きく変形するが、背面支持プレート1022はわずかしか又はほとんど変形しない。したがって、本出願の本実施形態では、キーボード1のベースプレート102の構造安定性が高くなるため、キーボード1全体の構造安定性を効果的に向上させることができる。
【0102】
上記のバッファ構造1021の配置位置は、本出願の本実施形態で提供されたいくつかの例の説明にすぎないことが理解され得る。本出願のいくつかの可能な実施形態では、バッファ構造1021は、代替的に、ベースプレート102の領域であって、キー101を配置するために使用される領域の別の位置に配置されてもよい。例えば、2つのバッファ構造1021があり、2つのバッファ構造1021は、キー101の対角線の2つの頂点に対応する位置に別々に配置される。バッファ構造の具体的な配置方法については、前述の各実施形態を参照されたい。詳細については、ここでは再度説明しない。
【0103】
上記の説明は、本出願の特定の実装にすぎず、本出願の保護範囲を限定することを意図していない。本出願で開示されている技術的範囲内の変更又は置換は、本出願の保護範囲内にあるものとする。したがって、本出願の保護範囲は、請求項の保護範囲に従うものとする。