(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-20
(45)【発行日】2024-05-28
(54)【発明の名称】リチウムメッキを検出するための方法及び装置、並びに分極比率を取得するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
G01R 31/392 20190101AFI20240521BHJP
G01R 31/382 20190101ALI20240521BHJP
G01R 31/385 20190101ALI20240521BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20240521BHJP
【FI】
G01R31/392
G01R31/382
G01R31/385
H01M10/48 P
(21)【出願番号】P 2022566302
(86)(22)【出願日】2020-04-30
(86)【国際出願番号】 CN2020088503
(87)【国際公開番号】W WO2021217662
(87)【国際公開日】2021-11-04
【審査請求日】2022-12-07
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユアン、シフェイ
(72)【発明者】
【氏名】リウ、ビンシャオ
(72)【発明者】
【氏名】ウ、ジウェイ
【審査官】島▲崎▼ 純一
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-114475(JP,A)
【文献】特開2014-017074(JP,A)
【文献】特開2016-161448(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0379090(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/392
G01R 31/382
G01R 31/385
H01M 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法であって、前記方法は、
再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧とを取得する段階と、
前記再充電可能バッテリの前記開回路電圧と、前記再充電可能バッテリの端子電圧と、前記再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、前記再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する段階
と、
前記再充電可能バッテリの前記負極開回路電圧と、前記再充電可能バッテリの前記負極分極電圧とに基づいて、前記再充電可能バッテリの負極電圧を取得する段階と、
前記再充電可能バッテリの前記負極電圧に基づいて、リチウムメッキが前記再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを判断する段階と
を備え
、
前記再充電可能バッテリの前記分極比率は、前記再充電可能バッテリがリチウムメッキ臨界点にあるときに取得される、前記再充電可能バッテリの分極電圧に対する前記再充電可能バッテリの負極分極電圧の比率を表す、方法。
【請求項2】
前記再充電可能バッテリの前記負極電圧に基づいて、リチウムメッキが前記再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを判断する前記段階は、
前記再充電可能バッテリの前記負極電圧が参照電圧閾値よりも小さいときに、リチウムメッキが前記再充電可能バッテリにおいて発生していると判断する段階
を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記再充電可能バッテリの前記開回路電圧と、前記再充電可能バッテリの端子電圧と、前記再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、前記再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する前記段階は、
前記再充電可能バッテリの前記開回路電圧と、前記再充電可能バッテリの前記端子電圧と、第1の参照関係とに基づいて、前記再充電可能バッテリの分極電圧を取得する段階
と、
前記再充電可能バッテリの前記分極電圧と前記再充電可能バッテリの前記分極比率とに基づいて、前記再充電可能バッテリの前記負極分極電圧を取得する段階と、
を有
し、
前記第1の参照関係は、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と、前記再充電可能バッテリの端子電圧と、前記再充電可能バッテリの分極電圧との間の関係である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記再充電可能バッテリの前記開回路電圧と、前記再充電可能バッテリの端子電圧と、前記再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、前記再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する前記段階の前に、前記方法は、
第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、前記第1の参照バッテリの分極電圧を取得する段階と、
前記第1の参照バッテリが前記目標充電電流を用いて充電され且つ前記リチウムメッキ臨界点にあるときに、前記第1の参照バッテリの負極分極電圧を取得する段階と、
前記第1の参照バッテリの前記負極分極電圧と前記第1の参照バッテリの前記分極電圧とに基づいて、前記再充電可能バッテリの前記分極比率を取得する段階と
を更に備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、前記第1の参照バッテリの分極電圧を取得する前記段階は、
前記第1の参照バッテリが前記目標充電電流を用いて充電され且つ前記リチウムメッキ臨界点にあるときに、前記第1の参照バッテリの充電状態と前記第1の参照バッテリの端子電圧とを取得する段階と、
前記第1の参照バッテリの前記充電状態に基づいて、前記第1の参照バッテリの開回路電圧と前記第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係を
問い合わせ、前記第1の参照バッテリの開回路電圧を取得する段階と、
前記第1の参照バッテリの前記開回路電圧と、前記第1の参照バッテリの前記端子電圧と、第2の参照関係とに基づいて、前記第1の参照バッテリの前記分極電圧を取得する段階
と
を有
し、
前記第2の参照関係は、前記第1の参照バッテリの開回路電圧と、前記第1の参照バッテリの端子電圧と、前記第1の参照バッテリの分極電圧との間の関係である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の参照バッテリが前記目標充電電流を用いて充電され且つ前記リチウムメッキ臨界点にあるときに、前記第1の参照バッテリの負極分極電圧を取得する前記段階は、
前記第1の参照バッテリが前記目標充電電流を用いて充電され且つ前記リチウムメッキ臨界点にあるときに、前記第1の参照バッテリの前記充電状態と前記第1の参照バッテリの負極電圧とを取得する段階と、
前記第1の参照バッテリの前記充電状態に基づいて、前記第1の参照バッテリの負極開回路電圧と前記第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係を
問い合わせ、前記第1の参照バッテリの負極開回路電圧を取得する段階と、
前記第1の参照バッテリの前記負極開回路電圧と、前記第1の参照バッテリの前記負極電圧と、第3の参照関係とに基づいて、前記第1の参照バッテリの前記負極分極電圧を取得する段階
と
を有
し、
前記第3の参照関係は、前記第1の参照バッテリの負極電圧と、前記第1の参照バッテリの負極開回路電圧と、前記第1の参照バッテリの負極分極電圧との間の関係である、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧とを取得する前記段階は、
前記再充電可能バッテリの前記充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を
問い合わせ、前記再充電可能バッテリの前記開回路電圧を取得する段階と、
前記再充電可能バッテリの前記充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を
問い合わせ、前記再充電可能バッテリの前記負極開回路電圧を取得する段階と
を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧とを取得する前記段階の前に、前記方法は、
第1の参照バッテリに実行された充電及び放電テストに基づいて、前記第1の参照バッテリの開回路電圧と前記第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得し、前記第1の参照バッテリの開回路電圧と前記第1の参照バッテリの残りの容量との間の前記対応関係に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の前記対応関係を取得する段階、及び/又は
第2の参照バッテリに実行された充電及び放電テストに基づいて、前記第2の参照バッテリの開回路電圧と前記第2の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得し、前記第2の参照バッテリの開回路電圧と前記第2の参照バッテリの残りの容量との間の前記対応関係に基づいて、前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の前記対応関係を取得する
段階
を更に備え
、
前記第2の参照バッテリの正極材料は、前記第1の参照バッテリの負極材料と同じであり、前記第2の参照バッテリの負極電圧は、一定である、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための装置であって、
再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧とを取得するように構成された第1の取得モジュールと、
前記再充電可能バッテリの前記開回路電圧と、前記再充電可能バッテリの端子電圧と、前記再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、前記再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得するように構成された第2の取得モジュールであって、前記再充電可能バッテリの前記分極比率は、前記再充電可能バッテリがリチウムメッキ臨界点にあるときに取得される、前記再充電可能バッテリの分極電圧に対する前記再充電可能バッテリの負極分極電圧の比率を表す、第2の取得モジュールと、
前記再充電可能バッテリの前記負極開回路電圧と、前記再充電可能バッテリの前記負極分極電圧とに基づいて、前記再充電可能バッテリの負極電圧を取得するように構成された第3の取得モジュールと
前記再充電可能バッテリの前記負極電圧に基づいて、リチウムメッキが前記再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを判断するように構成された判断モジュールと
を備える、装置。
【請求項10】
前記判断モジュールは、具体的に、
前記再充電可能バッテリの前記負極電圧が参照電圧閾値よりも小さいときに、リチウムメッキが前記再充電可能バッテリにおいて発生していると判断するように
構成されている、請求項9に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、再充電可能バッテリ技術の分野に関し、特に、リチウムメッキを検出するための方法及び装置、並びに分極比率を取得するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
新たなエネルギー技術の発展とともに、より多くのユーザが電気車両で走行し、電気車両のバッテリ安全性は、増大した関心を集めている。電気車両の再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキは、バッテリ安全性に影響する主要な要因である。したがって、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを診断し、防止することは、重要な技術的な仕事となった。
【0003】
関連した技術において、再充電可能バッテリは、正極、負極、及び参照電極を有するバッテリへと変換されてよい。次に、参照電極に対する負極の電位は、充電プロセスにおいて測定され、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかは、参照電極に対する負極の電位に基づいて、判断される。参照電極に対する負極の電位に関して、充電プロセスにおいて、0Vよりも大きな3つの電位プラットフォームが出現した後に、ほぼ0Vの電位プラットフォームが出現した場合、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生していると判断する。
【0004】
しかしながら、測定された参照電極に対する負極の電位の精度は、参照電極の材料及び再充電可能バッテリにおえる参照電極の位置等の要因により影響される。結果として、リチウムメッキ検出結果の精度は、低い。
【発明の概要】
【0005】
本願の実施形態は、リチウムメッキを検出するための方法及び装置、また、リチウムメッキ検出の精度を改善するために、分極比率を取得するための方法及び装置を提供する。
【0006】
一態様によれば、本願は、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法を提供する。方法は、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの負極開回路電圧とを取得する段階と、再充電可能バッテリの開回路電圧と、再充電可能バッテリの端子電圧と、再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する段階であって、再充電可能バッテリの分極比率は、再充電可能バッテリがリチウムメッキ臨界点にあるときに取得される、再充電可能バッテリの分極電圧に対する再充電可能バッテリの負極分極電圧の比率を表す、取得する段階と、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と、再充電可能バッテリの負極分極電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの負極電圧を取得する段階と、再充電可能バッテリの負極電圧に基づいて、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを判断する段階とを含む。
【0007】
再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの負極開回路電圧は、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、取得され、更に、再充電可能バッテリの負極分極電圧は、再充電可能バッテリの開回路電圧と、再充電可能バッテリの端子電圧と、再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、取得され、次に、再充電可能バッテリの負極電圧は、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と、再充電可能バッテリの負極分極電圧とに基づいて、取得され、最後に、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかは、再充電可能バッテリの負極電圧に基づいて、判断される。再充電可能バッテリの負極電圧を取得するために必要な既知のパラメータは、再充電可能バッテリの充電状態、端子電圧、及び分極比率であり、充電状態、端子電圧、及び分極比率は、パラメータを取得するために参照電極を用いることなく取得することが容易である。したがって、関連した技術と比較して、本願の実施形態において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法は、取得された負極電圧の精度を保証し、更に、再充電可能バッテリについてのリチウムメッキ検出の精度を保証することができる。
【0008】
更に、リチウムメッキ検出のために必要な、充電状態、端子電圧、及び分極比率等のパラメータは、取得することが容易であり、その結果、リチウムメッキを検出するための方法は、実装するのが容易である。更に、リチウムメッキ検出のために必要なデータは、既存のバッテリ管理システムにより収集され得るデータであり、データを取得することは、電流及び電圧等についてのセンサに対する追加の要件を有しない。したがって、方法は、ハードウェア費用を増大することなく、バッテリ管理システムにおいて利便性よく展開され得、その結果、適用性は、高い。
【0009】
実装において、再充電可能バッテリの負極電圧に基づいて、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを判断する段階は、再充電可能バッテリの負極電圧が参照電圧閾値よりも小さいときに、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生していると判断する段階を含む。
【0010】
必要に応じて、再充電可能バッテリの開回路電圧と、再充電可能バッテリの端子電圧と、再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する段階は、再充電可能バッテリの開回路電圧と、再充電可能バッテリの端子電圧と、第1の参照関係とに基づいて、再充電可能バッテリの分極電圧を取得する段階であって、第1の参照関係は、再充電可能バッテリの開回路電圧と、再充電可能バッテリの端子電圧と、再充電可能バッテリの分極電圧との間の関係である、取得する段階と、再充電可能バッテリの分極電圧と再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する段階とを含む。
【0011】
再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得するために、再充電可能バッテリの分極比率は、事前較正されてよい。必要に応じて、再充電可能バッテリの開回路電圧と、再充電可能バッテリの端子電圧と、再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する段階の前に、方法は、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの分極電圧を取得する段階と、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの負極分極電圧を取得する段階と、第1の参照バッテリの負極分極電圧と第1の参照バッテリの分極電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの分極比率を取得する段階とを更に含む。
【0012】
再充電可能バッテリの分極比率の精度を保証するために、複数の分極比率は、複数の充電電流を用いて較正されてよく、再充電可能バッテリの分極比率は、複数の分極比率に基づいて、較正されることに留意されたい。例えば、複数の分極比率の平均値は、再充電可能バッテリの分極比率として用いられてよく、又は、複数の分極比率の加重和は、再充電可能バッテリの分極比率として用いられてよい。これは、本願の本実施形態において具体的に限定されるものではない。
【0013】
可能な実装において、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの分極電圧を取得する段階は、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの充電状態と第1の参照バッテリの端子電圧とを取得する段階と、第1の参照バッテリの充電状態に基づいて、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、第1の参照バッテリの充電状態に対応する第1の参照バッテリの開回路電圧を取得する段階と、第1の参照バッテリの開回路電圧と、第1の参照バッテリの端子電圧と、第2の参照関係とに基づいて、第1の参照バッテリの分極電圧を取得する段階であって、第2の参照関係は、第1の参照バッテリの開回路電圧と、第1の参照バッテリの端子電圧と、第1の参照バッテリの分極電圧との間の関係である、取得する段階とを含む。
【0014】
可能な実装において、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの負極分極電圧を取得する段階は、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの充電状態と第1の参照バッテリの負極電圧とを取得する段階と、第1の参照バッテリの充電状態に基づいて、第1の参照バッテリの負極開回路電圧と第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、第1の参照バッテリの負極開回路電圧を取得する段階と、第1の参照バッテリの負極開回路電圧と、第1の参照バッテリの負極電圧と、第3の参照関係とに基づいて、第1の参照バッテリの負極分極電圧を取得する段階であって、第3の参照関係は、第1の参照バッテリの負極電圧と、第1の参照バッテリの負極開回路電圧と、第1の参照バッテリの負極分極電圧との間の関係である、取得する段階とを含む。
【0015】
再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係は、再充電可能バッテリの特性を反映し、電流又は電圧等とともに変化しない。したがって、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの負極開回路電圧とを取得する段階は、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、再充電可能バッテリの開回路電圧を取得する段階と、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、再充電可能バッテリの負極開回路電圧を取得する段階とを含む。
【0016】
必要に応じて、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの負極開回路電圧とを取得する段階の前に、方法は、第1の参照バッテリに実行された充電及び放電テストに基づいて、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得し、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得する段階、及び/又は第2の参照バッテリに実行された充電及び放電テストに基づいて、第2の参照バッテリの開回路電圧と第2の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得し、第2の参照バッテリの開回路電圧と第2の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係に基づいて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得する段階であって、第2の参照バッテリの正極材料は、第1の参照バッテリの負極材料と同じであり、第2の参照バッテリの負極電圧は、一定である、取得する段階を更に含む。
【0017】
別の態様によれば、本願は、再充電可能バッテリのリチウムメッキ検出のための装置を提供する。装置は、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの負極開回路電圧とを取得するように構成された第1の取得モジュールと、再充電可能バッテリの開回路電圧と、再充電可能バッテリの端子電圧と、再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得するように構成された第2の取得モジュールであって、再充電可能バッテリの分極比率は、再充電可能バッテリがリチウムメッキ臨界点にあるときに取得される、再充電可能バッテリの分極電圧に対する再充電可能バッテリの負極分極電圧の比率を表す、第2の取得モジュールと、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と、再充電可能バッテリの負極分極電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの負極電圧を取得するように構成された第3の取得モジュールと再充電可能バッテリの負極電圧に基づいて、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを判断するように構成された判断モジュールとを含む。
【0018】
必要に応じて、判断モジュールは、具体的に、再充電可能バッテリの負極電圧が参照電圧閾値よりも小さいときに、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生していると判断するように構成されている。
【0019】
必要に応じて、第2の取得モジュールは、具体的に、再充電可能バッテリの開回路電圧と、再充電可能バッテリの端子電圧と、第1の参照関係であって、第1の参照関係は、再充電可能バッテリの開回路電圧と、再充電可能バッテリの端子電圧と、再充電可能バッテリの分極電圧との間の関係である、第1の参照関係とに基づいて、再充電可能バッテリの分極電圧を取得するように、及び再充電可能バッテリの分極電圧と再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得するように構成されている。
【0020】
必要に応じて、装置は、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの分極電圧を取得するように構成され第4の取得モジュールと、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの負極分極電圧を取得するように構成された第5の取得モジュールと、第1の参照バッテリの負極分極電圧と第1の参照バッテリの分極電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの分極比率を取得するように構成された第6の取得モジュールとを更に含む。
【0021】
必要に応じて、第4の取得モジュールは、具体的に、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの充電状態と第1の参照バッテリの端子電圧とを取得するように、第1の参照バッテリの充電状態に基づいて、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、第1の参照バッテリの充電状態に対応する第1の参照バッテリの開回路電圧を取得するように、第1の参照バッテリの開回路電圧と、第1の参照バッテリの端子電圧と、第2の参照関係であって、第2の参照関係は、第1の参照バッテリの開回路電圧と、第1の参照バッテリの端子電圧と、第1の参照バッテリの分極電圧との間の関係である、第2の参照関係とに基づいて、第1の参照バッテリの分極電圧を取得するように構成されている。
【0022】
必要に応じて、第5の取得モジュールは、具体的に、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの充電状態と第1の参照バッテリの負極電圧とを取得するように、第1の参照バッテリの充電状態に基づいて、第1の参照バッテリの負極開回路電圧と第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、第1の参照バッテリの充電状態に対応する第1の参照バッテリの負極開回路電圧を取得するように、及び第1の参照バッテリの負極開回路電圧と、第1の参照バッテリの負極電圧と、第3の参照関係であって、第3の参照関係は、第1の参照バッテリの負極電圧と、第1の参照バッテリの負極開回路電圧と、第1の参照バッテリの負極分極電圧との間の関係である、第3の参照関係とに基づいて、第1の参照バッテリの負極分極電圧を取得するように構成されている。
【0023】
必要に応じて、第1の取得モジュールは、具体的に、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、再充電可能バッテリの開回路電圧を取得するように、及び再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、再充電可能バッテリの負極開回路電圧を取得するように構成されている。
【0024】
必要に応じて、装置は、第1の参照バッテリに実行された充電及び放電テストに基づいて、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得し、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得するように構成された第7の取得モジュールを更に含み、及び/又は、第7の取得モジュールは、第2の参照バッテリに実行された充電及び放電テストに基づいて、第2の参照バッテリの開回路電圧と第2の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得し、第2の参照バッテリの開回路電圧と第2の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係に基づいて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得するように構成されており、第2の参照バッテリの正極材料は、第1の参照バッテリの負極材料と同じであり、第2の参照バッテリの負極電圧は、一定である。
【0025】
更に別の態様によれば、本願は、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法を提供する。方法は、再充電可能バッテリの少なくとも2つの充電プロセスにおいて、同じ充電の目標状態にある再充電可能バッテリの少なくとも2つのグループの充電パラメータをそれぞれ取得する段階であって、各グループの充電パラメータは、再充電可能バッテリの充電電流と再充電可能バッテリの目標電圧とを含み、目標電圧は、分極電圧又は端子電圧を含む、取得する段階と、少なくとも2つのグループの充電パラメータに基づいて、充電の目標状態における目標電圧と充電電流との間の相関関係を取得する段階と、相関関係が指定された相関関係に適合しないときに、充電プロセスにおいてリチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生していると判断する段階とを含む。
【0026】
同じ充電の目標状態にある再充電可能バッテリの少なくとも2つのグループの充電パラメータは、再充電可能バッテリの少なくとも2つの充電プロセスにおいて取得され、充電の目標状態における目標電圧と充電電流との間の相関関係は、少なくとも2つのグループの充電パラメータに基づいて、取得され、相関関係が指定された相関関係に適合しないときに、充電プロセスにおいてリチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生していると判断する。各グループの充電パラメータは、再充電可能バッテリの充電電流と目標電圧とを含み、目標電圧は、分極電圧又は端子電圧を含む。リチウムメッキ検出プロセスにおいて必要な充電パラメータは、取得することが容易であるので、パラメータを取得するために、参照電極は、用いられる必要がない。したがって、関連した技術と比較して、本願の実施形態において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法は、取得された負極電圧の精度を保証し、更に、再充電可能バッテリに実行されるリチウムメッキ検出の精度を保証することができる。
【0027】
更に、リチウムメッキ検出のために必要な、充電状態、端子電圧、及び分極比率等のパラメータは、取得することが容易であり、その結果、リチウムメッキを検出するための方法は、実装するのが容易である。更に、リチウムメッキ検出のために必要なデータは、既存のバッテリ管理システムにより収集され得るデータであり、データを取得することは、電流及び電圧等についてのセンサに対する追加の要件を有しない。したがって、方法は、ハードウェア費用を増大することなく、バッテリ管理システムにおいて利便性よく展開され得、その結果、適用性は、高い。
【0028】
2つの充電プロセスは両方、過去の再充電可能バッテリの充電プロセスであってよい。つまり、少なくとも2つのグループの充電パラメータは全て、過去の再充電可能バッテリの充電パラメータであってよい。この場合、少なくとも2つのグループの充電パラメータに基づいて、過去の充電プロセスにおいてリチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生したかどうかを検出してよい。リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生したかどうかを検出することにより、再充電可能バッテリを使用することの安全性を改善するように、目標とされる態様にある再充電可能バッテリに対する使用提案を提供するために、劣化評価及び安全上のリスク予測は、再充電可能バッテリに実行されてよい。
【0029】
代替的に、2つの充電プロセスのうち1つは、現在の再充電可能バッテリの充電プロセスである。つまり、少なくとも2つのグループの充電パラメータは再充電可能バッテリの現在の充電プロセスにおいて、再充電可能バッテリが充電の目標状態にまで充電されたときに取得される少なくとも1つのグループの充電パラメータを含んでよい。この場合、現在の充電プロセスにおいてリチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかは、少なくとも2つのグループの充電パラメータに基づいて、検出されてよい。現在の充電プロセスにおいてリチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを検出することにより、再充電可能バッテリを充電することの安全性を改善するために、充電ポリシは、検出結果に基づいて、改善されてよい。
【0030】
目標電圧が分極電圧である場合に、再充電可能バッテリの少なくとも2つの充電プロセスにおいて、同じ充電の目標状態にある再充電可能バッテリの少なくとも2つのグループの充電パラメータをそれぞれ取得する段階は、再充電可能バッテリの少なくとも2つの充電プロセスにおいて、充電の目標状態にある再充電可能バッテリの端子電圧をそれぞれ取得する段階と、充電の目標状態、及び再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係に基づいて、充電の目標状態に対応する目標開回路電圧を取得する段階と、少なくとも2つの充電プロセスにおいて取得された端子電圧と目標開回路電圧とに基づいて、少なくとも2つの充電プロセスにおいて、充電の目標状態にある再充電可能バッテリの分極電圧をそれぞれ取得する段階とを含む。
【0031】
必要に応じて、再充電可能バッテリの少なくとも2つの充電プロセスにおいて、同じ充電の目標状態にある再充電可能バッテリの少なくとも2つのグループの充電パラメータをそれぞれ取得する段階の前に、方法は、第1の参照バッテリに実行された充電及び放電テストに基づいて、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得する段階と、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得する段階とを更に含む。
【0032】
必要に応じて、指定された相関関係は、過去の充電プロセスにおいて、充電の目標状態にある、再充電可能バッテリの目標電圧と再充電可能バッテリの参照電流閾値よりも小さい充電電流とに基づいて、取得される。
【0033】
このように判断された指定された相関関係は、リチウムメッキが、再充電可能バッテリにおいて発生していないときの実際の充電状態において、再充電可能バッテリにより満たされる相関関係である。指定された相関関係に基づいてリチウムメッキが発生しているかどうかが検出されるときに、リチウムメッキ検出の精度は、更に保証され得る。
【0034】
更に別の態様によれば、本願は、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための装置を提供する。装置は、再充電可能バッテリの少なくとも2つの充電プロセスにおいて、同じ充電の目標状態にある再充電可能バッテリの少なくとも2つのグループの充電パラメータをそれぞれ取得するように構成された第1の取得モジュールであって、各グループの充電パラメータは、再充電可能バッテリの充電電流と再充電可能バッテリの目標電圧とを含み、目標電圧は、分極電圧又は端子電圧を含む、第1の取得モジュールと、少なくとも2つのグループの充電パラメータに基づいて、充電の目標状態における目標電圧と充電電流との間の相関関係を取得するように構成された第2の取得モジュールと、相関関係が指定された相関関係に適合しないときに、充電プロセスにおいてリチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生していると判断するように構成された判断モジュールとを含む。
【0035】
必要に応じて、目標電圧は、分極電圧であり、第1の取得モジュールは、具体的に、再充電可能バッテリの少なくとも2つの充電プロセスにおいて、充電の目標状態にある再充電可能バッテリの端子電圧をそれぞれ取得するように、充電の目標状態、及び再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係に基づいて、充電の目標状態に対応する目標開回路電圧を取得するように、及び少なくとも2つの充電プロセスにおいて取得された端子電圧と目標開回路電圧とに基づいて、少なくとも2つの充電プロセスにおいて、充電の目標状態にある再充電可能バッテリの分極電圧をそれぞれ取得するように構成されている。
【0036】
必要に応じて、装置は、第1の参照バッテリに実行される充電及び放電テストに基づいて、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得するように構成された第3の取得モジュールを更に含む。第3の取得モジュールは、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得するように構成されている。
【0037】
必要に応じて、指定された相関関係は、過去の充電プロセスにおいて、充電の目標状態にある、再充電可能バッテリの目標電圧と再充電可能バッテリの参照電流閾値よりも小さい充電電流とに基づいて、取得される。
【0038】
必要に応じて、少なくとも2つのグループの充電パラメータは、再充電可能バッテリの現在の充電プロセスにおいて、再充電可能バッテリが充電の目標状態にまで充電されたときに取得される少なくとも1つのグループの充電パラメータを含む。
【0039】
まだ更に別の態様によれば、本願は、再充電可能バッテリの分極比率を取得するための方法を提供する。再充電可能バッテリの分極比率を取得するための方法は、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの分極電圧を取得する段階と、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する段階と、再充電可能バッテリの負極分極電圧と再充電可能バッテリの分極電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの分極比率を取得する段階とを含む。
【0040】
再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに取得される再充電可能バッテリの分極電圧と負極分極電圧とは、取得され、再充電可能バッテリの分極比率は、再充電可能バッテリの負極分極電圧と分極電圧とに基づいて、取得され得る。これは、再充電可能バッテリの分極比率を取得することの容易な実装を提供する。
【0041】
実装可能な態様において、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの分極電圧を取得する段階は、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの充電状態と再充電可能バッテリの端子電圧とを取得する段階と、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧を取得する段階と、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの端子電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの分極電圧を取得する段階とを含む。
【0042】
再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧を取得する段階は、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得する段階と、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態の間の対応関係をクエリして、再充電可能バッテリの充電状態に対応する再充電可能バッテリの開回路電圧を取得する段階とを含む。
【0043】
実装可能な態様において、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する段階は、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの充電状態と再充電可能バッテリの負極電圧とを取得する段階と、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧を取得する段階と、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの負極電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する段階とを含む。
【0044】
再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧を取得する段階は、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得する段階と、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、再充電可能バッテリの充電状態に対応する再充電可能バッテリの負極開回路電圧を取得する段階とを含む。
【0045】
更に別の態様によれば、本願は、再充電可能バッテリの分極比率を取得するための装置を提供する。
再充電可能バッテリの分極比率を取得するための装置は、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの分極電圧を取得するように構成された第1の取得モジュールと、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得するように構成された第2の取得モジュールと、再充電可能バッテリの負極分極電圧と再充電可能バッテリの分極電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの分極比率を取得するように構成された第3の取得モジュールとを含む。
【0046】
必要に応じて、第1の取得モジュールは、具体的に、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの充電状態と再充電可能バッテリの端子電圧とを取得するように、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧を取得するように、及び再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの端子電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの分極電圧を取得するように構成されている。
【0047】
必要に応じて、第1の取得モジュールは、具体的に、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得するように、及び再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態の間の対応関係をクエリして、再充電可能バッテリの充電状態に対応する再充電可能バッテリの開回路電圧を取得するように構成されている。
【0048】
必要に応じて、第2の取得モジュールは、具体的に、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの充電状態と再充電可能バッテリの負極電圧とを取得するように、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧を取得するように、及び再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの負極電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得するように構成されている。
【0049】
必要に応じて、第2の取得モジュールは、具体的に、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得するように、及び再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、再充電可能バッテリの充電状態に対応する再充電可能バッテリの負極開回路電圧を取得するように構成されている。
【0050】
まだ更に別の態様によれば、本願は、コンピュータデバイスを提供する。コンピュータデバイスは、プロセッサとメモリとを含む。メモリは、コンピュータプログラムを格納する。プロセッサがコンピュータプログラムを実行する場合に、コンピュータデバイスは、本願において提供する方法を実装する。
【0051】
更に別の態様によれば、本願は、記憶媒体を提供する。記憶媒体における命令が、プロセッサにより実行された場合に、コンピュータデバイスは、本願において提供する方法を実装する。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【
図1】本願の一実施形態に係る、電気車両の車両システムの構造の概略図である。
【0053】
【
図2】本願の一実施形態に係る、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法のフローチャートである。
【0054】
【
図3】本願の一実施形態に係る、再充電可能バッテリの開回路電圧と充電状態との間の対応関係及び再充電可能バッテリの負極開回路電圧と充電状態との間の対応関係を取得するための方法のフローチャートである。
【0055】
【
図4】本願の一実施形態に係る、異なる充電電流の各々において再充電可能バッテリのリチウムメッキ度が再充電可能バッテリの充電状態とともに変化するという対応関係を取得するための方法のフローチャートである。
【0056】
【
図5】本願の一実施形態に係る、充電状態が0.3であるときの、第1の参照バッテリの分極電圧が充電電流とともに変化する曲線の概略図である。
【0057】
【
図6】本願の一実施形態に係る、充電状態が0.5であるときの、第1の参照バッテリの分極電圧が充電電流とともに変化する曲線の概略図である。
【0058】
【
図7】本願の一実施形態に係る、充電状態が0.6であるときの、第1の参照バッテリの分極電圧が充電電流とともに変化する曲線の概略図である。
【0059】
【
図8】本願の一実施形態に係る、充電状態が0.65であるときの、第1の参照バッテリの分極電圧が充電電流とともに変化する曲線の概略図である。
【0060】
【
図9】本願の一実施形態に係る、充電状態が0.7であるときの、第1の参照バッテリの分極電圧が充電電流とともに変化する曲線の概略図である。
【0061】
【
図10】本願の一実施形態に係る、充電状態が0.75であるときの、第1の参照バッテリの分極電圧が充電電流とともに変化する曲線の概略図である。
【0062】
【
図11】本願の一実施形態に係る、充電状態が0.8であるときの、第1の参照バッテリの分極電圧が充電電流とともに変化する曲線の概略図である。
【0063】
【
図12】本願の一実施形態に係る、リチウムメッキ度が充電状態とともに変化する対応関係の概略図である。
【0064】
【
図13】本願の一実施形態に係る、再充電可能バッテリの分極比率を取得するための方法のフローチャートである。
【0065】
【
図14】本願の一実施形態に係る、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの分極電圧を取得するための方法のフローチャートである。
【0066】
【
図15】本願の一実施形態に係る、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの負極分極電圧を取得するための方法のフローチャートである。
【0067】
【
図16】本願の一実施形態に係る、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得するための方法のフローチャートである。
【0068】
【
図17】本願の一実施形態に係る、充電プロセスにおいて、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキの原理の概略図である。
【0069】
【
図18】本願の一実施形態に係る、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための別の方法のフローチャートである。
【0070】
【
図19】本願の一実施形態に係る、充電の目標状態にある再充電可能バッテリの分極電圧を取得するための方法のフローチャートである。
【0071】
【
図20】本願の一実施形態に係る、再充電可能バッテリの分極比率を取得するための方法のフローチャートである。
【0072】
【
図21】本願の一実施形態に係る、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの分極電圧を取得するための方法のフローチャートである。
【0073】
【
図22】本願の一実施形態に係る、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得するための方法のフローチャートである。
【0074】
【
図23】本願の一実施形態に係る、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための装置の構造の概略図である。
【0075】
【
図24】本願の一実施形態に係る、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための別の装置の構造の概略図である。
【0076】
【
図25】本願の一実施形態に係る、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための更に別の装置の構造の概略図である。
【0077】
【
図26】本願の一実施形態に係る、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するためのまだ更に別の装置の構造の概略図である。
【0078】
【
図27】本願の一実施形態に係る、再充電可能バッテリの分極比率を取得するための装置の構造の概略図である。
【0079】
【
図28】本願の一実施形態に係る、コンピュータデバイスの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0080】
本願の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下では、添付図面を参照して、本願の実装を詳細に更に説明する。
【0081】
理解を容易にするために、以下では、まず、本願の実施形態における用語を説明する。
【0082】
リチウムメッキは、リチウムイオンが、バッテリの正極から抽出された後に、同等に負極に挿入されることができないときに、バッテリの負極に挿入されることができないリチウムイオンが、バッテリの負極の近くの電子を取得し、白銀色のリチウムモノマを形成する現象である。
【0083】
端子電圧は、バッテリの正極と負極との間の電圧差である。
【0084】
正電圧は、正極と参照電位との間の電圧差である。参照電位は、通常、参照電極により提供される。
【0085】
負電圧は、負極と参照電位との間の電圧差である。
【0086】
開回路電圧(OCV)は、開回路状態にあるバッテリの端子電圧であり、つまり、バッテリが動作しない(電流がバッテリを通って流れない)後の安定した状態に達したときに取得される端子電圧である。開回路電圧は、バッテリ容量に依存する。再充電可能バッテリが低い電流レート(例えば、レート≦1/10)において充電又は放電されたときに、再充電可能バッテリの端子電圧は、再充電可能バッテリの開回路電圧にほぼ等しい。
【0087】
正極開回路電圧は、バッテリが開回路状態にあるときの、正極と参照電位との間の電圧差である。
【0088】
負極開回路電圧は、バッテリが開回路状態にあるときの、負極と参照電位との間の電圧差である。
【0089】
分極電圧は、バッテリの動作プロセスにおいて、電荷転送及びイオン濃度差等の効果に起因して電極起電力が平衡電極電位から逸脱するときに生成される電位差である。計算プロセスにおいて、分極電圧は、端子電圧と開回路電圧との間の電圧差に等しくてよい。
【0090】
正極分極電圧は、正極端子電圧と正極開回路電圧との間の電圧差である。
【0091】
負極分極電圧は、負極端子電圧と負極開回路電圧との間の電圧差である。
【0092】
バッテリの健康状態(State of Health、SOH)は、バッテリの定格容量に対するバッテリの最大の残りの容量の比であり、通常、百分率において表される。
【0093】
バッテリの充電状態(State of Charge、SOC)は、十分に充電されたバッテリの容量に対するバッテリの残りの容量の比であり、通常、百分率により表される。充電状態は、バッテリの残りの容量を反映し得る。
【0094】
バッテリ容量は、指定された大きさの電流に基づいて、再充電可能バッテリを放電するための時間長により表される。単位は、アンペア時(Ampere Hour、Ah)である。バッテリ容量を計算するための式は、経時的な電流の積分値を計算する。
【0095】
本願の実施形態は、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法を提供する。再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの負極開回路電圧とは、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、取得され、再充電可能バッテリの負極分極電圧は、再充電可能バッテリの開回路電圧と、再充電可能バッテリの端子電圧と、再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、取得され、次に、再充電可能バッテリの負極電圧は、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と、再充電可能バッテリの負極分極電圧とに基づいて、取得される。最後に、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかは、再充電可能バッテリの負極電圧に基づいて、判断される。
【0096】
再充電可能バッテリの負極電圧を取得するために必要な既知のパラメータが、再充電可能バッテリの充電状態、端子電圧、及び分極比率であることは、前述したことから認識され得る。再充電可能バッテリの充電状態は、再充電可能バッテリの残りの容量を反映し、再充電可能バッテリの充電状態は、再充電可能バッテリの充電電流に基づいて、取得されてよい。再充電可能バッテリの分極比率は、再充電可能バッテリがリチウムメッキ臨界点であるときに取得される、再充電可能バッテリの分極電圧に対する再充電可能バッテリの負極分極電圧の比率を表し、再充電可能バッテリの分極比率は、再充電可能バッテリの性能を反映する。端子電圧は、再充電可能バッテリの正極と負極との間の電圧差である。充電状態、端子電圧、及び分極比率は、パラメータを取得するために参照電極を用いることなく取得することが容易であることが認識され得る。したがって、関連した技術と比較して、本願の実施形態において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法は、取得された負極電圧の精度を保証し、更に、再充電可能バッテリに実行されるリチウムメッキ検出の精度を保証することができる。リチウムメッキ臨界点は、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生する又はリチウムメッキが発生しない臨界状態、つまり、再充電可能バッテリのリチウムメッキ度がゼロから正の数に変化する状態を指す。
【0097】
本願の実施形態において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法に関係したシナリオは、リチウムバッテリが再充電可能バッテリにおいて用いられる全てのシナリオを含んでよい。例えば、シナリオは、リチウムバッテリを用いて充電される、電気車両、移動端末、基地局、エネルギー貯蔵発電所、又はデータセンタ充電電力供給等であってよい。方法は、バッテリ管理システムに適用され得る。方法は、バッテリ管理システムにおいて展開され、その結果、バッテリ管理システムは、方法を実行することにより、再充電可能バッテリのリチウムメッキのステータスを検出し、検出結果に基づいて、再充電可能バッテリを管理して、再充電可能バッテリの使用安全性を保証することができる。
【0098】
本願の一実施形態において、シナリオがリチウムバッテリを用いて充電される電気車両である例は、説明のために用いられる。
図1は、電気車両の車両システムの構造の概略図である。
図1に示されるように、電力バッテリシステム01と、バッテリ管理システム(battery management system、BMS)02と、高電圧電力配分ボックス03と、非搭載充電器(off-board charger、OFC)04と、車両コントローラユニット(vehicle control unit、VCU)05と、搭載充電器(on-board charger、OBC)06と、直流‐直流コンバータ(direct current-direct current converter、DC-DC)07と,交流コンバータ(alternating current converter、AC)08と、エンジン(motor)09とは、電気車両上に配置されている。搭載充電器は、通常、交流充電器であり、非搭載充電器は、通常、直流充電器、つまり、充電パイルである。搭載充電器及び非搭載充電器は、共に、電気車両の充電機能を保証するために用いられる。
【0099】
電力バッテリシステムは、再充電可能バッテリを含み、再充電可能バッテリは、残りの走行範囲と車両の電力性能のための要件を満たすように、車両にエネルギーを供給するための動力源として用いられる。充電プロセスにおいて、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生した後、バッテリ容量の減衰は、加速し、車両安全性は、急激に低下し、再充電可能バッテリの短絡及び熱暴走のリスクを増大する結果となる。バッテリ管理システムは、電力バッテリシステムが安全で制御可能な状態にあることを保証するために、電力バッテリシステムを監視及び管理するために用いられる。
【0100】
本願の実施形態において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法の適用シナリオは、バッテリ充電、バッテリ棚上げ、及びリードプロファイル(lead profile)放電等の典型的な動作シナリオを含んでよい。前述の動作シナリオにおいて、リチウムメッキ検出は、再充電可能バッテリに実行されて、再充電可能バッテリの安全上のリスクを監視、診断、及び防止することに役立つ。
【0101】
例えば、バッテリ充電シナリオにおいて、本願の実施形態において提供される方法は、リアルタイムの再充電可能バッテリの負極電位を計算し、リアルタイムの負極電位に基づいて、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを判断するために用いられてよい。更に、リチウムメッキが、再充電可能バッテリにおいて発生していると判断する場合、充電電流は、減らされてよく、その結果、再充電可能バッテリは、リチウムメッキ状態を徐々に離れ、又は、安全な充電状態にさえ変化して、再充電可能バッテリの充電安全性を保証する。
【0102】
代替的に、検出方法は、異なる充電電流における負極電圧を予測して、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを予測し、充電スピードを改善しながら充電安全性を保証するように、リチウムメッキ予測に基づいて、充電ポリシを定めるために用いられてよい。例えば、再充電可能バッテリが高レート電流を用いて迅速に充電されるシナリオにおいて、バッテリにおけるリチウムメッキを回避するために、負極電位安全閾値は、設定されてよい。次に、リアルタイムの再充電可能バッテリの負極電位は、本願の実施形態において提供される方法を用いて計算され、充電電流は、リアルタイムの負極電位に基づいて、調整され、その結果、リアルタイムの負極電位が常に安全閾値内にあることを保証しながら、充電スピードが改善される。必要に応じて、リアルタイムの負極電位が高いときに、充電レートは、充電スピードを改善するために、適切に増大されてよい。リアルタイムの負極電位が低いときに、充電レートは、安全性を改善するために、減らされ得る。更に、マルチ段階電流低減のテーブル制御方式又は比例積分微分(PID)制御方式等は、充電電流を調整することのポリシに対して用いられてよい。
【0103】
代替的に、負極電圧が参照電圧閾値から逸脱する程度は、負極電圧を予測することにより、取得されてよく、次に、リチウムメッキの重大度は、取得されてよい。更に、リチウムメッキの開始時点及び終了時点は、異なる充電電流における負極電圧に基づいて、予測されてよく、リチウムメッキの重大度レベルは、リチウムメッキの大きさ、開始時点、及び終了時点に基づいて、取得されてよく、その結果、バッテリ管理システムは、重大度レベルに基づいて、バッテリを維持して、バッテリの使用安全性を改善する。
【0104】
図2は、本願の一実施形態に係る、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法のフローチャートである。
図2に示されるように、方法は、以下の段階を含む。
【0105】
段階201:再充電可能バッテリの開回路電圧と充電状態との間の対応関係及び再充電可能バッテリの負極開回路電圧と充電状態との間の対応関係を取得する。
【0106】
再充電可能バッテリの開回路電圧と充電状態との間の対応関係及び再充電可能バッテリの負極開回路電圧と充電状態との間の対応関係は、参照バッテリに実行される充電及び放電テストのプロセスにおいて取得されたテストパラメータに基づいて、取得されてよい。例えば、再充電可能バッテリの開回路電圧と充電状態との間の対応関係は、第1の参照バッテリのテストパラメータに基づいて、取得されてよく、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と充電状態との間の対応関係は、第2の参照バッテリのテストパラメータに基づいて、取得されてよい。
図3に示されるように、実装プロセスは、次の通りである。
【0107】
段階2011:低レートにおいて、第1の参照バッテリと第2の参照バッテリとに充電及び放電テストを実行し、充電及び放電テストプロセスにおいて取得されたテストパラメータに基づいて、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係及び第2の参照バッテリの開回路電圧と第2の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得する。
【0108】
テストパラメータは、リアルタイムの充電電流、リアルタイムの端子電圧、及びリアルタイムの充電状態を含む。充電状態は、第1の参照バッテリの残りの容量を反映する。充電状態は、第1の参照バッテリの電流に基づいて、取得されてよい。例えば、充電状態は、十分に充電されたバッテリの容量に対するバッテリの残りの容量の比であり、バッテリの残りの容量は、経時的な電流の積分に等しくてよい。
【0109】
充電及び放電テストが低レートにおいて第1の参照バッテリと第2の参照バッテリとに実行されたときに、それぞれ異なるテスト時点における第1の参照バッテリの端子電圧と第2の参照バッテリとは、取得されてよく、各テスト時点にわたる各バッテリの電流の統合は実行されて、各テスト時点における対応するバッテリのバッテリ容量(つまり、バッテリの残りの容量)を取得する。次に、第1の参照バッテリの端子電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係及び第2の参照バッテリの端子電圧と第2の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係は、それぞれ異なるテスト時点における第1の参照バッテリ及び第2の参照バッテリの端子電圧及び残りの容量に基づいて、別々に確立される。更に、バッテリが低レート(例えば、レート≦1/10)において充電又は放電されたときに、バッテリの端子電圧は、バッテリの開回路電圧にほぼ等しい。したがって、プロセスにおいて確立された第1の参照バッテリの端子電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係は、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係であり、プロセスにおいて確立された第2の参照バッテリの端子電圧と第2の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係は、第2の参照バッテリの開回路電圧と第2の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係である。
【0110】
充電プロセスと放電プロセスとの間に差異があるので、開回路電圧と残りの容量との間の対応関係に対する差異の影響を除去するために、開回路電圧と残りの容量との間の対応関係は、充電プロセスと放電プロセスとにおいて対応するテストパラメータの平均値に基づいて、取得されてよいことに留意されたい。更に充電及び放電テストが実行される前に、第1の参照バッテリと第2の参照バッテリとが電気的‐熱的‐化学的‐圧力平衡等の準平衡状態にあることを保証するために、第1の参照バッテリと第2の参照バッテリとは更に、0から10時間、静止させられてよい。
【0111】
更に、開回路電圧と残りの容量との間の対応関係が曲線を用いて表される場合に、第1の参照バッテリと第2の参照バッテリとの間の差異を除去又は低減するために、曲線スケーリング及び曲線移行等の数学的な処理は、更に、第1の参照バッテリの開回路電圧及び第1の参照バッテリの残りの容量の曲線と、第2の参照バッテリの開回路電圧及び第2の参照バッテリの残りの容量の曲線とののうちの少なくとも1つに実行されてよい。数学的な処理の後、インクリメンタル容量解析(incremental capacity analysis、ICA)技術等の技術は、用いられて、第1の参照バッテリの開回路電圧及び第1の参照バッテリの残りの容量の曲線と第2の参照バッテリの開回路電圧及び第2の参照バッテリの残りの容量の曲線とに特性ピークアライメントを実行して、2つの曲線の主な特性点のアライメントとマッチングを実装する。次に、正規化処理は、マッチングした曲線に実行されて、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係及び第2の参照バッテリの開回路電圧と第2の参照バッテリの充電状態との間の対応関係を取得する。
【0112】
開回路電圧と負極開回路電圧とは、温度と健康状態とにより更に影響されるので、異なる温度における且つ異なる健康状態における複数回の充電及び放電実験は、更に第1の参照バッテリと第2の参照バッテリとに実行されてよく、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係と第2の参照バッテリの開回路電圧と第2の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係とは、複数回の充電及び放電実験の測定パラメータに基づいて、取得されることに更に留意されたい。
【0113】
第2の参照バッテリは製造され、第2の参照バッテリを用いて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と充電状態との間の対応関係は、取得され、その結果、参照電極は、第1の参照バッテリに加えられる必要はない。リチウムメッキ検出を実行するために参照電極が再充電可能バッテリに加えられる関連した技術と比較して、本願の実施形態において、第1の参照バッテリの整合性は、保証され、検出結果は、参照電極の不安定要因により影響されない、検出精度は、本願の実施形態に係る態様で効率的に保証され得る。更に、参照電極を含む3電極のセットアップは、商用バッテリに適用可能でない。したがって、関連した技術と比較して、本願の実施形態において、リチウムメッキ検出の適用範囲は、第2の参照バッテリが用いられる態様で保証され得る。
【0114】
段階2012:第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と充電状態との間の対応関係を取得し、第2の参照バッテリの開回路電圧と第2の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係に基づいて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と充電状態との間の対応関係を取得する。
【0115】
バッテリの充電状態は、十分に充電されたバッテリの容量に対するバッテリの残りのバッテリ容量の比であるので、バッテリの開回路電圧とバッテリの残りの容量との間の対応関係が取得された後、まず、十分に充電されたバッテリの容量は、取得されてよく、次に、残りの容量と充電状態との間の関係に基づいて、開回路電圧と残りの容量との間の対応関係は、開回路電圧と充電状態との間の対応関係へと変換される。
【0116】
第2の参照バッテリの正極材料が第1の参照バッテリの負極材料と同じであってよく、第2の参照バッテリの負極電圧は、一定であることに留意されたい。換言すれば、第2の参照バッテリの負極材料は、安定した電位を維持することができる材料である。この場合、第2の参照バッテリの開回路電圧は、第1の参照バッテリの負極開回路電圧にほぼ等しい。したがって、第2の参照バッテリに基づいて取得された開回路電圧と充電状態との間の対応関係は、第1の参照バッテリの負極開回路電圧と第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係であるとしてみなされ得る。このように、再充電可能バッテリの開回路電圧と充電状態との間の対応関係及び再充電可能バッテリの負極開回路電圧と充電状態との間の対応関係は、取得される。
【0117】
例えば、第2の参照バッテリは、ボタンバッテリであってよく、ボタンバッテリの正極材料と第1の参照バッテリの負極材料との両方は、グラファイトであってよく、ボタンバッテリの負極材料は、リチウム、リチウム化された銅ワイヤ、又はスズリチウム合金等であってよい。更に、取得された対応関係の信頼性と精度とを更に保証するために、ボタンバッテリの正極材料は、第1の参照バッテリが分解された後に第1の参照バッテリの負極から取得された材料であってよい。また、操作安全性を保証するために、第1の参照バッテリのバッテリ電力は、まず、十分に放電されてよく、その結果、負極材料は、安全な状態にあり、ボタンバッテリを組み立てるプロセスは、グラブコンパートメントにおいて実行される。
【0118】
段階201から段階204は、リチウムメッキ検出の前の準備プロセスであり、プロセスにおいて取得されたパラメータは全て、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを検出するために用いられることに留意されたい。したがって、このプロセスにおいて取得された各パラメータは、参照バッテリのパラメータと称されてもよいし、又は再充電可能バッテリのパラメータと称されてもよい。例えば、参照バッテリと再充電可能バッテリとは、同じ製造者により製造された同じモデルのバッテリであってよい。
【0119】
段階202:異なるレートにおける電流を用いて、第1の参照バッテリに充電及び放電テストを実行して、充電及び放電プロセスにおける第1の参照バッテリのテストパラメータを取得する。
【0120】
異なるレートにおける電流を用いて、充電及び放電テストが、第1の参照バッテリに実行された場合に、第1の参照バッテリに対する解析を容易にするために、電流を用いて充電及び放電テストが実行される第1の参照バッテリのテストパラメータは、取得され得る。例えば、低レート(レート≦1/10C、ここで、Cは、第1の参照バッテリの定格充電電流を表す)における電流を用いて、充電及び放電テストが、第1の参照バッテリに実行された場合に、取得されたテストパラメータは、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係を取得するために用いられ得る。開回路電圧と充電状態との間の対応関係は、第1の参照バッテリの特性を反映し、主に、第1の参照バッテリの材料と関係し、電流又は電圧等とともに変化しない。高レート((1から10)C)における電流を用いて、充電及び放電テストは、第1の参照バッテリに実行されて、リチウムメッキが発生した後に取得される第1の参照バッテリの特性を分析するように、ある程度にまで第1の参照バッテリにおいてリチウムメッキを発生させる。
【0121】
段階203:充電及び放電テストプロセスにおける第1の参照バッテリのテストパラメータに基づいて、異なる充電電流の各々において再充電可能バッテリのリチウムメッキ度が再充電可能バッテリの充電状態とともに変化するという対応関係を取得する。
【0122】
異なる充電電流の各々において再充電可能バッテリのリチウムメッキ度が再充電可能バッテリの充電状態とともに変化するという対応関係は、再充電可能バッテリのリチウムメッキ臨界点を取得することを容易にするために、取得されてよい。可能な実装において、
図4に示されるように、その実装プロセスは、以下の段階を含んでよい。
【0123】
段階2031:充電及び放電テストプロセスにおける第1の参照バッテリのテストパラメータに基づいて、異なる充電電流の各々を用いて異なる充電状態にまで第1の参照バッテリが充電される第1の参照バッテリの目標電圧をそれぞれ取得し、ここで、目標電圧は、分極電圧又は端子電圧を含む。
【0124】
目標電圧が端子電圧である場合に、端子電圧は、充電及び放電テストプロセスにおける測定を通じて直接取得されてよい。具体的に、異なる充電電流の各々を用いて異なる充電状態にまで第1の参照バッテリが充電される端子電圧は、段階202において取得されたテストパラメータから取得されてよい。目標電圧が分極電圧である場合に、各充電電流における異なる充電状態に対応する端子電圧は、段階202において取得されたテストパラメータに基づいて、取得されてよく、段階201において取得された第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係は、充電状態に基づいて、クエリされて、各充電電流における異なる充電状態に対応する開回路電圧を取得し、各充電電流における異なる充電状態に対応する分極電圧は、分極電圧が端子電圧と開回路電圧との間の電圧差に等しいという既知の関係に基づいて、取得される。
【0125】
段階2032:指定された相関関係に適合しない、且つ各充電状態における第1の参照バッテリの充電電流と第1の参照バッテリの対応する目標電圧との間の相関関係とに基づいて取得された第3の目標電圧及び対応する第3の充電電流を選択する。
【0126】
各充電状態における第1の参照バッテリの充電電流と第1の参照バッテリの目標電圧との間の相関関係は、各充電電流における異なる充電状態に対応する目標電圧に基づいて、取得されてよい。更に、各充電状態において、リチウムメッキが第1の参照バッテリにおいて発生しない場合、第1の参照バッテリの充電電流と第1の参照バッテリの目標電圧とは、指定された相関関係に適合し得る。各充電状態における指定された相関関係に適合しない第3の目標電圧及び対応する第3の充電電流は、各充電状態における第1の参照バッテリの充電電流と第1の参照バッテリの目標電圧との間の相関関係及び対応する指定された相関関係に基づいて、選択されて、第3の目標電圧に対応する第3の充電電流とに基づいて、リチウムメッキ診断を実行してよい。
【0127】
例えば、
図5~
図11における実線の各々は、第1の参照バッテリの分極電圧が充電電流とともに変化する曲線を表し、ここにおいて、充電状態が0.3、0.5、0.6、0.65、0.7、0.75、又は0.8であるときに、曲線間の相関関係は、それぞれ以下である:y=2.1825×x、y=2.4272×x、y=2.3606×x、y=2.4288×x、y=2.5424×x、y=2.7264×x、及びy=2.9124×xであり、曲線の適合レートはそれぞれ、0.9991、0.9991、0.9996、1、0.9996、0.9997、及び0.9999。
図5~
図11における点線の各々は、リチウムメッキが発生しないときに、第1の参照バッテリの充電電流と第1の参照バッテリの分極電圧とにより満たされる対応する充電状態における指定された相関関係を表す。
【0128】
充電電流が82アンペア(A)にまで増大したときに、実線が点線から逸脱し始めることが
図7から認識され得る。この場合、充電状態が0.6であるときに、82Aよりも大きな充電電流は全て、指定された相関関係に適合しない第3の充電電流であり、対応する分極電圧は、相関関係に適合しない第3の分極電圧である。充電電流が80Aにまで増大したときに、実線が点線から逸脱し始めることが
図8から認識され得る。この場合、充電状態が0.65であるときに、80Aよりも大きな充電電流は全て、指定された相関関係に適合しない第3の充電電流であり、対応する分極電圧は、相関関係に適合しない第3の分極電圧である。充電電流が76Aにまで増大したときに、実線が点線から逸脱し始めることが
図9から認識され得る。この場合、充電状態が0.7であるときに、76Aよりも大きな充電電流は全て、指定された相関関係に適合しない第3の充電電流であり、対応する分極電圧は、相関関係に適合しない第3の分極電圧である。充電電流が62Aにまで増大したときに、実線が点線から逸脱し始めることが
図10から認識され得る。この場合、充電状態が0.75であるときに、62Aよりも大きな充電電流は全て、指定された相関関係に適合しない第3の充電電流であり、対応する分極電圧は、相関関係に適合しない第3の分極電圧である。充電電流が58Aにまで増大したときに、実線が点線から逸脱し始めることが
図11から認識され得る。この場合、充電状態が0.8であるときに、58Aよりも大きな充電電流は全て、指定された相関関係に適合しない第3の充電電流であり、対応する分極電圧は、相関関係に適合しない第3の分極電圧である。
【0129】
指定された相関関係は、電圧に対する温度のアレニウス効果の影響が考慮される関係であってよいことに留意されたい。第1の参照バッテリの充電電流と、第1の参照バッテリの対応する目標電圧との間の相関関係は、テストパラメータに基づいて、取得され、温度のアレニウス効果は、テストプロセスにおいて、目標電圧に影響する。換言すれば、温度のアレニウス効果もまた、第1の参照バッテリの充電電流と、第1の参照バッテリの対応する目標電圧との間の相関関係において考慮される。したがって、温度のアレニウス効果が指定された相関関係において考慮される場合に、第3の目標電圧及び対応する第3の充電電流は、指定された相関関係に基づいて、選択され、選択された第3の目標電圧に対応する第3の充電電流の精度は、保証され得る。
【0130】
段階2033:指定された相関関係に基づいて、各充電状態における各第3の充電電流に対応する第4の目標電圧を取得する。
【0131】
指定された相関関係に適合しない第3の充電電流が判断された後、指定された相関関係に基づいた第3の充電電流に対応する第4の目標電圧は、選択された第3の充電電流と指定された相関関係とに基づいて、取得されてよい。例えば、第3の充電電流を選択するために用いられた指定された相関関係が数学的式y=a×x+bを用いて表されたときに、第3の充電電流がcである場合に、指定された相関関係に基づいた第3の充電電流に対応する第4の目標電圧は、a×c+bであることが認識され得る。それに応じて、
図5~
図11において、実線と重ならない点線セグメント上の点は、指定された相関関係に基づいた第3の充電電流に対応する第4の目標電圧を表す。
【0132】
段階2034:リチウムメッキ度が異なる充電電流の各々において充電状態とともに変化するという対応関係を別々に取得し、ここで、任意の充電状態における任意の充電電流に対応する第4の目標電圧と、第1の参照バッテリが任意の充電電流を用いて任意の充電状態にまで充電される第3の目標電圧とに基づいて、任意の充電電流における任意の充電状態に対応するリチウムメッキ度は、取得される。
【0133】
実装において、任意の充電状態に対応する任意の充電電流におけるリチウムメッキ度は、任意の充電状態における任意の充電電流に対応する第4の目標電圧と、第1の参照バッテリが任意の充電電流を用いて任意の充電状態にまで充電される第3の目標電圧との間の電圧差に等しくてよい。したがって、対応する充電状態における対応する充電電流におけるリチウムメッキ度は、段階2032において選択された第3の目標電圧と段階2033において取得された第4の目標電圧とに基づいて、取得され得る。異なる充電状態における異なる充電電流におけるリチウムメッキ度が取得された後、リチウムメッキ度が充電状態とともに変化するという対応関係は、異なる充電電流の各々に基づいて、統計を収集することにより取得され得る。
【0134】
例えば、
図5~
図11の各々は、指定された充電状態において、分極電圧が充電電流とともに変化するという対応関係を示す。
図12に示されるように、充電電流が100Aであるときに、リチウムメッキ度が充電状態とともに変化するという対応関係は、
図5~
図11の各々において示された前述の対応関係に基づいて、取得されてよい。
図12から、充電電流が100Aである場合に、再充電可能バッテリのリチウムメッキ度は、充電状態が0.58であるときにゼロから正の数へと変化し、充電状態つまり、充電電流が100Aである場合に、リチウムメッキ臨界点にある再充電可能バッテリの充電状態は、0.58であることが分かり得る。リチウムメッキ臨界点は、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生する又はリチウムメッキが発生しない臨界状態、つまり、再充電可能バッテリのリチウムメッキ度がゼロから正の数に変化する状態を指す。
【0135】
リチウムメッキ度が充電状態とともに変化するという対応関係もまた、充電プロセスにおいて、誘導する重要性を有することに留意されたい。例えば、具体的な充電電流において、リチウムメッキ度が充電状態とともに変化するという対応関係について、充電電流が充電のために用いられるリチウムメッキ臨界点は、対応関係に基づいて、取得されてよい。充電プロセスにおいて、再充電可能バッテリの充電状態がリチウムメッキ臨界点に対応する充電状態に達する前に、充電電流は、充電スピードを保証するために、バッテリを充電するために用いられ得る。再充電可能バッテリの充電状態がリチウムメッキ臨界点に対応する充電状態に達した後、充電電流は、リチウムメッキを回避するために減らされ得る。
【0136】
段階204:再充電可能バッテリの開回路電圧と充電状態との間の対応関係、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と充電状態との間の対応関係、及び再充電可能バッテリのリチウムメッキ度が再充電可能バッテリの充電状態とともに変化するという対応関係に基づいて、再充電可能バッテリの分極比率を取得する。
【0137】
再充電可能バッテリの分極比率は、再充電可能バッテリがリチウムメッキ臨界点であるときに取得される、再充電可能バッテリの分極電圧に対する再充電可能バッテリの負極分極電圧の比率を表す。
【0138】
必要に応じて、再充電可能バッテリの分極比率は、第1の参照バッテリを用いて事前に較正されてよく、その結果、再充電可能バッテリの分極比率は、リチウムメッキ検出プロセスにおいて直接用いられてよい。再充電可能バッテリの開回路電圧と充電状態との間の対応関係、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と充電状態との間の対応関係、及び再充電可能バッテリのリチウムメッキ度が再充電可能バッテリの充電状態とともに変化するという対応関係は全て、第1の参照バッテリに適用可能である。以下は、再充電可能バッテリの分極比率が第1の参照バッテリを用いて較正される例を用いて、段階204の実装プロセスを説明する。
図13に示されるように、段階204の実装プロセスは、以下の段階を含んでよい。
【0139】
段階2041:第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリのリチウムメッキ度が第1の参照バッテリの充電状態とともに変化するという対応関係に基づいて、第1の参照バッテリの充電の目標状態を取得する。
【0140】
第1の参照バッテリのリチウムメッキ臨界点は、リチウムメッキが第1の参照バッテリにおいて発生する又はリチウムメッキが発生しない臨界状態を指し、つまり、リチウムメッキ臨界点は、第1の参照バッテリのリチウムメッキ度がゼロから正の数に変化する状態である。したがって、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに取得される第1の参照バッテリの充電の目標状態は、段階2034において取得された、異なる充電電流の各々において、リチウムメッキ度が充電状態とともに変化するという対応関係に基づいて、取得されてよい。
【0141】
段階2042:第1の参照バッテリの充電の目標状態、及び第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係に基づいて、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの分極電圧を取得する。
【0142】
必要に応じて、
図14に示されるように、段階2042の実装プロセスは、以下の段階を含んでよい。
【0143】
段階2042a:第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの端子電圧を取得する。
【0144】
第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて第1の参照バッテリの充電状態まで充電されるときに取得される第1の参照バッテリの端子電圧は、第1の参照バッテリに実行された充電及び放電テストに基づいて、段階202において取得されたテストパラメータに基づいて、取得されてよい。
【0145】
段階2042b:第1の参照バッテリの充電の目標状態に基づいて、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、充電の目標状態に対応する第1の参照バッテリの開回路電圧を取得する。
【0146】
第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係は、第1の参照バッテリの特性を反映し、電流又は電圧等とともに変化しない。したがって、第1の参照バッテリの充電の目標状態が取得された後、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係は、充電の目標状態に基づいて、クエリされ、充電の目標状態にある第1の参照バッテリの開回路電圧を取得してよい。
【0147】
段階2042c:第1の参照バッテリの開回路電圧と、第1の参照バッテリの端子電圧と、第2の参照関係とに基づいて、第1の参照バッテリの分極電圧を取得する。
【0148】
第2の参照関係は、第1の参照バッテリの開回路電圧と、第1の参照バッテリの端子電圧と、第1の参照バッテリの分極電圧との間の関係を指す。具体的に、第1の参照バッテリの分極電圧は、第1の参照バッテリの端子電圧と第1の参照バッテリの開回路電圧との間の電圧差に等しい。第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの端子電圧が取得された後、第1の参照バッテリの分極電圧は、第2の参照関係に基づいて、取得されてよい。
【0149】
例えば、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの端子電圧は、4.0ボルト(v)であり、第1の参照バッテリの充電の目標状態は、0.58であると仮定される。更に、第1の参照バッテリの開回路電圧と充電状態との間の対応関係は、充電の目標状態に基づいて、クエリされ、充電の目標状態に対応する第1の参照バッテリの開回路電圧が3.74Vであることが認識され得る。次に、端子電圧と、開回路電圧と、分極電圧との間の第2の参照関係に基づいて、第1の参照バッテリの分極電圧=第1の参照バッテリの端子電圧-第1の参照バッテリの開回路電圧=4.0V-3.74=260ミリボルト(mV)が取得され得る。
【0150】
段階2043:第1の参照バッテリの充電の目標状態、及び第1の参照バッテリの負極開回路電圧と第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係に基づいて、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの負極分極電圧を取得する。
【0151】
必要に応じて、
図15に示されるように、段階2043の実装プロセスは、以下の段階を含む。
【0152】
段階2043a:第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの負極電圧を取得する。
【0153】
バッテリの負極電圧が0mVであるリチウムメッキ臨界点におけるバッテリの特性に基づいて、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの負極電圧が0mVであることが認識され得る。
【0154】
段階2043b:第1の参照バッテリの充電の目標状態に基づいて、第1の参照バッテリの負極開回路電圧と第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、充電の目標状態に対応する第1の参照バッテリの負極開回路電圧を取得する。
【0155】
第1の参照バッテリの負極開回路電圧と第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係は、第1の参照バッテリの特性を反映し、電流又は電圧等とともに変化しない。したがって、第1の参照バッテリの充電の目標状態が取得された後、第1の参照バッテリの負極開回路電圧と第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係は、充電の目標状態に基づいて、クエリされ、充電の目標状態にある第1の参照バッテリの負極開回路電圧を取得してよい。
【0156】
段階2043c:第1の参照バッテリの負極開回路電圧と、第1の参照バッテリの負極電圧と、第3の参照関係とに基づいて、第1の参照バッテリの負極分極電圧を取得する。
【0157】
第3の参照関係は、第1の参照バッテリの負極開回路電圧と、第1の参照バッテリの負極電圧と第1の参照バッテリの負極分極電圧との間の関係を指す。具体的に、第1の参照バッテリの負極分極電圧は、第1の参照バッテリの負極電圧と第1の参照バッテリの負極開回路電圧との間の電圧差に等しい。第1の参照バッテリの負極開回路電圧と第1の参照バッテリの負極電圧が取得された後、第1の参照バッテリの負極分極電圧は、第3の参照関係に基づいて、取得されてよい。
【0158】
例えば、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの負極電圧は、0mVであり、第1の参照バッテリの充電の目標状態は、0.58であると仮定される。更に、第1の参照バッテリの負極開回路電圧と充電状態との間の対応関係は、充電の目標状態に基づいて、クエリされ、充電の目標状態に対応する第1の参照バッテリの負極開回路電圧が、109.9mVであることが認識され得る。次に、負極電圧と、負極開回路電圧と、負極分極電圧との間の第3の参照関係に基づいて、第1の参照バッテリの負極分極電圧=第1の参照バッテリの負極電圧-第1の参照バッテリの負極開回路電圧=0mV-109.9mV=-109.9mVであることが取得されてよい。
【0159】
更に、バッテリの分極電圧が、負極分極電圧と正極分極電圧との和に等しいので、第1の参照バッテリの分極電圧と第1の参照バッテリの負極分極電圧とが取得された後、第1の参照バッテリの正極分極電圧は、更に取得され得る。したがって、本願の本実施形態において提供される方法によれば、第1の参照バッテリの正極分極電圧と第1の参照バッテリの負極分極電圧とは、別々に取得されて、正極分極電圧と負極分極電圧とを分解し得る。
【0160】
更に、正極分極電圧と負極分極電圧とを分解するための方法は、単純であり信頼性があることが上記から認識され得る。本願の本実施形態において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法を実装するためにBMSが用いられた場合に、既存のBMSのハードウェア構造は、変更される必要なく、組み込まれた配置は、実装するのが容易であり、BMSの多くの機能の発展は、サポートされ得、その結果、広範な応用可能性が存在する。更に、正極分極電圧と負極分極電圧とを分解するプロセスは、再充電可能バッテリが充電されないプロセスにおいて実装されてもよいし、又は再充電可能バッテリが充電されるプロセスにおいて実装されてもよい。プロセスは、複数の双方向適用シナリオをサポートし得る。更に、正極分極電圧と負極分極電圧とを分解するための方法は、迅速な充電ポリシを定めること、バッテリ劣化の根本原因を判断すること、及びバッテリの正極及び負極の各部分の分極インピーダンスがバッテリ劣化とともに変化する場合を定性的に分析する等のBMSの他の機能を発展するために更に用いられ得、これは、重要な応用価値と空間を有する。
【0161】
段階2044:第1の参照バッテリの負極分極電圧と第1の参照バッテリの分極電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの分極比率を取得する。
【0162】
再充電可能バッテリの分極比率は、再充電可能バッテリがリチウムメッキ臨界点であるときに取得される、再充電可能バッテリの分極電圧に対する再充電可能バッテリの負極分極電圧の比率を表す。したがって、再充電可能バッテリの分極比率が、第1の参照バッテリの分極電圧に対する第1の参照バッテリの負極分極電圧の比に等しいことが取得されてよい。更に段階2042c及び段階2043cにおける例を参照されたい。再充電可能バッテリの分極比率=第1の参照バッテリの負極分極電圧/第1の参照バッテリの分極電圧=-109.9mV/260mV=-0.4227が取得されてよい。
【0163】
再充電可能バッテリの分極比率の精度を保証するために、複数の分極比率は、前述の段階2041から段階2044に基づいて、複数の充電電流を用いて取得されてよく、再充電可能バッテリの分極比率は、複数の分極比率に基づいて、取得されることに留意されたい。例えば、複数の分極比率の平均値は、再充電可能バッテリの分極比率として用いられてよく、又は、複数の分極比率の加重和は、再充電可能バッテリの分極比率として用いられてよい。これは、本願の本実施形態において具体的に限定されるものではない。
【0164】
段階205:再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの負極開回路電圧とを取得する。
【0165】
リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかが検出されたときに、再充電可能バッテリの現在の充電状態はまず、取得されてよく、再充電可能バッテリの充電状態における再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの負極開回路電圧とは、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、取得される。
【0166】
再充電可能バッテリの充電状態は、再充電可能バッテリの充電電流に基づいて、取得されてよい。例えば、再充電可能バッテリの残りの容量を取得するために、充電時間にわたる充電電流の積分は、計算されてよく、再充電可能バッテリの容量は、再充電可能バッテリが十分に充電されたときに取得され、再充電可能バッテリが十分に充電されたときに取得された再充電可能バッテリの容量に対する再充電可能バッテリの残りの容量の比は、再充電可能バッテリの充電状態として用いられる。
【0167】
更に、再充電可能バッテリの開回路電圧と充電状態との間の対応関係は、再充電可能バッテリの特性を反映し、電流又は電圧等とともに変化しない。したがって、再充電可能バッテリの充電状態が取得された後、再充電可能バッテリの開回路電圧と充電状態との間の対応関係は、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、クエリされて、再充電可能バッテリの充電状態にある再充電可能バッテリの開回路電圧を取得してよい。同様に、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と充電状態との間の対応関係は、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、クエリされて、再充電可能バッテリの充電状態にある再充電可能バッテリの負極開回路電圧を取得してよい。
【0168】
段階206:再充電可能バッテリの開回路電圧と、再充電可能バッテリの端子電圧と、再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する。
【0169】
必要に応じて、
図16に示されるように、段階206の実装プロセスは、以下の段階を含んでよい。
【0170】
段階2061:再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの端子電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの分極電圧を取得する。
【0171】
再充電可能バッテリの開回路電圧と、端子電圧と、分極電圧との間の第1の参照関係が存在するので、再充電可能バッテリの開回路電圧と端子電圧とが取得された後、再充電可能バッテリの分極電圧は、第1の参照関係に基づいて、取得されてよい。例えば、第1の参照関係は、分極電圧=端子電圧-開回路電圧であってよい。
【0172】
段階2062:再充電可能バッテリの分極電圧と再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する。
【0173】
再充電可能バッテリの分極比率は、再充電可能バッテリがリチウムメッキ臨界点であるときに取得される、再充電可能バッテリの分極電圧に対する再充電可能バッテリの負極分極電圧の比率を表すので、再充電可能バッテリの負極分極電圧が、再充電可能バッテリの分極電圧と再充電可能バッテリの分極比率との積に等しくあるべきことが認識され得る。
【0174】
段階207:再充電可能バッテリの負極開回路電圧と、再充電可能バッテリの負極分極電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの負極電圧を取得する。
【0175】
再充電可能バッテリの負極開回路電圧と、負極分極電圧と、負極電圧との間の第4の参照関係が存在するので、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの負極分極電圧とが取得された後、再充電可能バッテリの負極電圧は、第4の参照関係に基づいて、取得されてよい。例えば、第4の参照関係は、次の通りであり得る:再充電可能バッテリの負極分極電圧は、再充電可能バッテリの負極電圧と再充電可能バッテリの負極開回路電圧との間の差異に等しい。したがって、再充電可能バッテリの負極電圧は、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの負極分極電圧との和に等しい。
【0176】
段階205から段階207は、リチウムメッキモデルを用いて実装されてよく、リチウムメッキモデルは、
【数1】
を満たすことに留意されたい。
【0177】
Iは、再充電可能バッテリの充電電流であり、tは、再充電可能バッテリの充電期間であり、Qは、再充電可能バッテリが十分に充電されたときに取得されるバッテリ電力であり、SOCは、充電電流Iを用いて、再充電可能バッテリが充電期間tの間、充電された後取得された再充電可能バッテリの充電状態であり、Vneg(SOC)は、SOC下での再充電可能バッテリの負極電圧であり、OCVneg(SOC)は、SOCに対応する負極開回路電圧であり、Vp,neg(SOC)は、SOC下での再充電可能バッテリの負極分極電圧であり、αは、再充電可能バッテリの分極比率であり、Vcellは、再充電可能バッテリの端子電圧であり、OCVcell(SOC)は、SOCに対応する開回路電圧である。
【0178】
リチウムメッキモデルは、開回路電圧及び負極開回路電圧が充電状態により影響されるときの式であることに留意されたい。開回路電圧と負極開回路電圧とが更に、再充電可能バッテリの健康の状態及び温度等の要因により影響される場合に、開回路電圧及び負極開回路電圧の式は、充電状態、健康の状態、及び温度等の要因についての式であってよい。それに応じて、段階201において取得された開回路電圧と充電状態との間の対応関係は、開回路電圧と、充電状態、健康の状態、及び温度等の要因との間の対応関係であるべきであり、負極開回路電圧と充電状態との間の対応関係は、負極開回路電圧と、充電状態、健康の状態、及び温度と等の要因との間の対応関係であるべきである。
【0179】
リチウムメッキモデルにおいて較正される必要があるパラメータは、分極比率であることが、リチウムメッキモデルから認識され得る。関係するリチウムメッキ検出技術、例えば、各物理パラメータと電気化学的パラメータ(例えば、電極気孔率、電極初期組み込み量、及び電極ソリッドステート拡散層係数)が、較正される必要がある電気化学的メカニズムモデルと比較して、リチウムメッキモデルにおいて、より少ないパラメータが較正される必要があり、リチウムメッキ検出の実装難度を効率的に減らす。
【0180】
段階208:再充電可能バッテリの負極電圧に基づいて、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを判断する。
【0181】
理論上、再充電可能バッテリの負極電圧が参照電圧閾値よりも小さいときに、再充電可能バッテリのリチウムメッキ条件は、アクティブ化され、つまり、リチウムメッキは、この条件下で再充電可能バッテリにおける発生するとみなされ得る。再充電可能バッテリの負極電圧が参照電圧閾値よりも大きいときに、再充電可能バッテリのリチウムメッキ条件は、抑制され、つまり、リチウムメッキは、この条件下で再充電可能バッテリにおける発生していないとみなされ得る。したがって、再充電可能バッテリの負極電圧に基づいて、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを判断する段階の実装は、再充電可能バッテリの負極電圧が参照電圧閾値よりも小さいときに、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生していると判断する段階を含んでよい。
【0182】
図17は、正極がリチウム金属からでき、負極がグラファイトからできている再充電可能バッテリの充電プロセスにおけるリチウムメッキの原理の概略図である。
図17に示されるように、曲線aは、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生せず、分極効果のみが発生したときに取得されたリチウム金属に対する負極の電位であり、曲線bは、部分的なリチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生したときに取得されたリチウム金属に対する負極の電位であり、曲線cは、100%のリチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生し、つまり、正極からの全てのリチウムイオンが負極上のリチウムメッキに加わり、リチウムイオンがグラファイトに組み込まれないときに取得されたリチウム金属に対する負極の電位であり、曲線dは、再充電可能バッテリの通常の充電の間のリチウム金属に対する負極の電位である。リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生したときに、再充電可能バッテリの負極電圧の絶対値が低下することが
図17から認識され得る。したがって、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかは、再充電可能バッテリの負極電圧を、参照電圧閾値と比較することにより検出されてよい。
【0183】
参照電圧閾値は、再充電可能バッテリにおいてリチウムメッキが発生する、又はリチウムメッキが発生しないときの負極電圧の臨界値である。参照電圧閾値の値は、再充電可能バッテリのパラメータに基づいて、取得されてよい。例えば、バッテリ化学的特性と再充電可能バッテリのバッテリ構造とに基づいて、参照電圧閾値の値が0であり得ることが取得されてよい。バッテリ化学的特性は、バッテリの正極材料、負極材料、及び電解液材料等により表されてよく、バッテリ構造は、気孔率バッテリの材料特性及びリチウム金属の核生成ダイナミクス特性等により表されてよい。
【0184】
結論として、本願の本実施形態において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法によれば、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの負極開回路電圧は、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、取得され、更に、再充電可能バッテリの負極分極電圧は、再充電可能バッテリの開回路電圧と、再充電可能バッテリの端子電圧と、再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、取得され、次に、再充電可能バッテリの負極電圧は、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と、再充電可能バッテリの負極分極電圧とに基づいて、取得され、最後に、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかは、再充電可能バッテリの負極電圧に基づいて、判断される。再充電可能バッテリの負極電圧を取得するために必要な既知のパラメータは、再充電可能バッテリの充電状態、端子電圧、及び分極比率であり、充電状態、端子電圧、及び分極比率は、パラメータを取得するために参照電極を用いることなく取得することが容易である。したがって、関連した技術と比較して、本願の本実施形態において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法は、取得された負極電圧の精度を保証し、更に、再充電可能バッテリについてのリチウムメッキ検出の精度を保証することができる。
【0185】
更に、リチウムメッキ検出のために必要な、充電状態、端子電圧、及び分極比率等のパラメータは、取得することが容易であり、その結果、リチウムメッキを検出するための方法は、実装するのが容易である。更に、リチウムメッキ検出のために必要なデータは、既存のバッテリ管理システムにより収集することができるデータであり、データを取得することは、電流及び電圧等についてのセンサに対する追加の要件を有しない。したがって、方法は、ハードウェア費用を増大することなく、バッテリ管理システムにおいて利便性よく展開され得、その結果、適用性は、高い。
【0186】
図18は、本願の一実施形態に係る、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための別の方法のフローチャートである。
図18に示されるように、方法は、以下の段階を含む。
【0187】
段階1801:再充電可能バッテリの開回路電圧と充電状態との間の対応関係を取得する。
【0188】
必要に応じて、段階1801の実装プロセスは、第1の参照バッテリに実行された充電及び放電テストに基づいて、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得する段階と、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得する段階とを含んでよい。その実装プロセスについては、段階201において再充電可能バッテリの開回路電圧と充電状態との間の対応関係を取得する実装プロセスを参照されたい。
【0189】
段階1802:再充電可能バッテリの少なくとも2つの充電プロセスにおける同じ充電の目標状態にある再充電可能バッテリの少なくとも2つのグループの充電パラメータをそれぞれ取得し、ここで、各グループの充電パラメータは、再充電可能バッテリの充電電流と目標電圧とを含み、目標電圧は、分極電圧又は端子電圧を含む。
【0190】
2つの充電プロセスは両方、過去の再充電可能バッテリの充電プロセスであってよい。つまり、少なくとも2つのグループの充電パラメータは全て、過去の再充電可能バッテリの充電パラメータであってよい。この場合、少なくとも2つのグループの充電パラメータに基づいて、過去の充電プロセスにおいてリチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生したかどうかを検出してよい。リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生したかどうかを検出することにより、再充電可能バッテリを使用することの安全性を改善するように、目標とされる態様にある再充電可能バッテリに対する使用提案を提供するために、劣化評価及び安全上のリスク予測は、再充電可能バッテリに実行されてよい。
【0191】
代替的に、2つの充電プロセスのうち1つは、現在の再充電可能バッテリの充電プロセスである。つまり、少なくとも2つのグループの充電パラメータは再充電可能バッテリの現在の充電プロセスにおいて、再充電可能バッテリが充電の目標状態にまで充電されたときに取得される少なくとも1つのグループの充電パラメータを含んでよい。この場合、現在の充電プロセスにおいてリチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかは、少なくとも2つのグループの充電パラメータに基づいて、検出されてよい。現在の充電プロセスにおいてリチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを検出することにより、再充電可能バッテリを充電することの安全性を改善するために、充電ポリシは、検出結果に基づいて、改善されてよい。
【0192】
実装において、目標電圧が端子電圧である場合に、段階1802の実装プロセスは、再充電可能バッテリの少なくとも2つの充電プロセスにおける充電の目標状態にある再充電可能バッテリの端子電圧をそれぞれ取得することを含んでよい。
【0193】
別の実装において、目標電圧が分極電圧である場合に、
図19に示されるように、段階1802の実装プロセスは、以下の段階を含んでよい。
【0194】
段階1802a:再充電可能バッテリの少なくとも2つの充電プロセスにおける充電の目標状態にある再充電可能バッテリの端子電圧をそれぞれ取得する。
【0195】
段階1802b:充電の目標状態、及び再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係に基づいて、充電の目標状態に対応する目標開回路電圧を取得する。
【0196】
再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係は、再充電可能バッテリの特性を反映し、電流又は電圧等とともに変化しない。したがって、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係は、充電の目標状態における再充電可能バッテリの目標開回路電圧を取得するために、充電の目標状態に基づいて、クエリされてよい。
【0197】
段階1802c:少なくとも2つの充電プロセスにおいて取得された端子電圧と目標開回路電圧とに基づいて、少なくとも2つの充電プロセスにおける充電の目標状態にある再充電可能バッテリの分極電圧をそれぞれ取得する。
【0198】
再充電可能バッテリの開回路電圧と、分極電圧と、端子電圧との間の参照関係が存在する。例えば、再充電可能バッテリの開回路電圧と、分極電圧と、端子電圧との間の参照関係は、次の通りであってよい:分極電圧が端子電圧と開回路電圧との間の差異に等しい。したがって、端子電圧と目標開回路電圧とが取得された後、再充電可能バッテリの分極電圧は、参照関係に基づいて、取得されてよい。
【0199】
段階1803:少なくとも2つのグループの充電パラメータに基づいて、充電の目標状態における目標電圧と充電電流との間の相関関係を取得する。
【0200】
各グループの充電パラメータは、再充電可能バッテリの充電電流と目標電圧とを含む。充電電流と目標電圧との間の相関関係は、各グループの充電パラメータに基づいて、取得され得る。例えば、充電電流と目標電圧とは、線形関係y=a×x+bを満たす、又は2次関数関係y=a×x2+b×x+c等の数学的関係を満たす。
【0201】
更に、少なくとも2つのグループの充電パラメータが取得された後、曲線適合はまず、各グループの充電パラメータに基づいて、実行されてよく、次に、フィッティングされた曲線の式が取得される。式は、充電の目標状態における目標電圧と充電電流との間の相関関係を表す。
【0202】
段階1804:充電の目標状態における目標電圧と充電電流との間の相関関係が指定された相関関係に適合しないときに、充電プロセスにおいて、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生していると判断する。
【0203】
必要に応じて、指定された相関関係は、過去の充電プロセスにおいて、充電の目標状態にある、再充電可能バッテリの目標電圧と再充電可能バッテリの参照電流閾値よりも小さい充電電流とに基づいて、取得されてよい。参照電流閾値を取得するための規格は、次の通りである:過去の充電プロセスにおいて、再充電可能バッテリは、参照電流閾値よりも小さい充電電流を用いて充電の目標状態まで充電されるときに、リチウムメッキは、再充電可能バッテリにおいて発生していない。それに応じて、規格に基づいて取得された、取得された指定された相関関係は、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生していないときに、目標電圧と充電電流とにより満たされる相関関係である。したがって、目標電圧と充電電流との相関関係が指定された相関関係に適合しない場合に、充電プロセスにおいて、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているとみなされてよい。換言すれば、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかは、効率的に検出され得る。
【0204】
このように取得された指定された相関関係は、リチウムメッキが、再充電可能バッテリにおいて発生していないときの実際の充電状態において、再充電可能バッテリにより満たされる相関関係である。指定された相関関係に基づいてリチウムメッキが発生しているかどうかが検出されるときに、リチウムメッキ検出の精度は、更に保証され得る。
【0205】
必要に応じて、参照電流閾値は、経験又はビッグデータ等に基づいて、代替的に取得されてよい。例えば、参照電流閾値は、低レートにおける電流であってよい。例えば、参照電流閾値は、1/10Cよりも小さい電流であってよい。
【0206】
指定された相関関係は、電圧に対する温度のアレニウス効果の影響が考慮される関係であってよいことに留意されたい。充電の目標状態における目標電圧と充電電流との間の相関関係は、実際の充電プロセスに基づいて、取得され、実際の充電プロセスにおける温度のアレニウス効果は、目標電圧に影響する。換言すれば、温度のアレニウス効果も、充電の目標状態における目標電圧と充電電流との間の相関関係において考慮される。したがって、温度のアレニウス効果が、指定された相関関係において考慮される場合に、指定された相関関係に基づいて、充電プロセスにおいてリチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを検出することは、検出精度を効率的に保証することができる。
【0207】
結論として、本願の本実施形態において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法によれば、同じ充電の目標状態にある再充電可能バッテリの少なくとも2つのグループの充電パラメータは、再充電可能バッテリの少なくとも2つの充電プロセスにおいてそれぞれ取得され、充電の目標状態における目標電圧と充電電流との間の相関関係は、少なくとも2つのグループの充電パラメータに基づいて、取得され、相関関係が指定された相関関係に適合しないときに、充電プロセスにおいてリチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生していると判断する。各グループの充電パラメータは、再充電可能バッテリの充電電流と目標電圧とを含み、目標電圧は、分極電圧又は端子電圧を含む。リチウムメッキ検出プロセスにおいて必要な充電パラメータは、取得することが容易であるので、パラメータを取得するために、参照電極は、用いられる必要がない。したがって、関連した技術と比較して、本願の本実施形態において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法は、取得された負極電圧の精度を保証し、更に、再充電可能バッテリに実行されるリチウムメッキ検出の精度を保証することができる。
【0208】
更に、リチウムメッキ検出のために必要な、充電状態、端子電圧、及び分極比率等のパラメータは、取得することが容易であり、その結果、リチウムメッキを検出するための方法は、実装するのが容易である。更に、リチウムメッキ検出のために必要なデータは、既存のバッテリ管理システムにより収集することができるデータであり、データを取得することは、電流及び電圧等についてのセンサに対する追加の要件を有しない。したがって、方法は、ハードウェア費用を増大することなく、バッテリ管理システムにおいて利便性よく展開され得、その結果、適用性は、高い。
【0209】
本願の一実施形態は、再充電可能バッテリの分極比率を取得するための方法を更に提供する。
図20に示されるように、本方法は以下の段階を含む。
【0210】
段階2001:再充電可能バッテリの開回路電圧と充電状態との間の対応関係及び再充電可能バッテリの負極開回路電圧と充電状態との間の対応関係を取得する。
【0211】
段階2001の実装プロセスについて、段階201の実装プロセスを参照されたい。
【0212】
段階2002:異なるレートにおける電流を用いて、再充電可能バッテリに充電及び放電テストを実行して、充電及び放電プロセスにおける再充電可能バッテリのテストパラメータを取得する。
【0213】
段階2002の実装プロセスについて、段階202の実装プロセスを参照されたい。
【0214】
段階2003:充電及び放電プロセスにおける再充電可能バッテリのテストパラメータに基づいて、異なる充電電流の各々において再充電可能バッテリのリチウムメッキ度が再充電可能バッテリの充電状態とともに変化するという対応関係を取得する。
【0215】
段階2003の実装プロセスについて、段階203の実装プロセスを参照されたい。
【0216】
段階2004:再充電可能バッテリのリチウムメッキ度が再充電可能バッテリの充電状態とともに変化するという対応関係に基づいて、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの充電の目標状態を取得する。
【0217】
段階2004の実装プロセスについて、段階2041の実装プロセスを参照されたい。
【0218】
段階2005:再充電可能バッテリの充電の目標状態、及び再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係に基づいて、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの分極電圧を取得する。
【0219】
段階2005の実装プロセスについて、段階2042の実装プロセスを参照されたい。例えば、
図21に示されるように、段階2005の実装プロセスは、以下の段階を含む。
【0220】
段階2005a:再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの端子電圧を取得する。
【0221】
段階2005aの実装プロセスについて、段階2042aの実装プロセスを参照されたい。
【0222】
段階2005b:再充電可能バッテリの充電の目標状態に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、充電の目標状態に対応する再充電可能バッテリの開回路電圧を取得する。
【0223】
段階2005bの実装プロセスについて、段階2042bの実装プロセスを参照されたい。
【0224】
段階2005c:再充電可能バッテリの開回路電圧と、再充電可能バッテリの端子電圧と、第1の参照関係とに基づいて、再充電可能バッテリの分極電圧を取得する。
【0225】
第1の参照関係は、再充電可能バッテリの開回路電圧と、端子電圧と、分極電圧との間の関係である。更に、段階2005cの実装プロセスについて、段階2042cの実装プロセスを参照されたい。
【0226】
段階2006:再充電可能バッテリの充電の目標状態、及び再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係に基づいて、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する。
【0227】
段階2006の実装プロセスについて、段階2043の実装プロセスを参照されたい。例えば、
図22に示されるように、段階2006の実装プロセスは、以下の段階を含む。
【0228】
段階2006a:再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの負極電圧を取得する。
【0229】
段階2006aの実装プロセスについて、段階2043aの実装プロセスを参照されたい。
【0230】
段階2006b:再充電可能バッテリの充電の目標状態に基づいて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と充電状態との間の対応関係をクエリして、充電の目標状態に対応する再充電可能バッテリの負極開回路電圧を取得する。
【0231】
段階2006bの実装プロセスについて、段階2043bの実装プロセスを参照されたい。
【0232】
段階2006c:再充電可能バッテリの負極開回路電圧と、再充電可能バッテリの負極電圧と、第4の参照関係とに基づいて、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する。
【0233】
第4の参照関係は、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と、負極分極電圧と、負極電圧との間の関係である。更に、段階2006cの実装プロセスについて、段階2043cの実装プロセスを参照されたい。
【0234】
段階2007:再充電可能バッテリの負極分極電圧と再充電可能バッテリの分極電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの分極比率を取得する。
【0235】
再充電可能バッテリの分極比率は、再充電可能バッテリがリチウムメッキ臨界点であるときに取得される、再充電可能バッテリの分極電圧に対する再充電可能バッテリの負極分極電圧の比率を表す。したがって、再充電可能バッテリの分極比率が、再充電可能バッテリの分極電圧に対する再充電可能バッテリの負極分極電圧の比に等しいことが取得されてよい。
【0236】
再充電可能バッテリの分極比率の精度を保証するために、複数の分極比率は、前述の段階2004から段階2007に基づいて、複数の充電電流を用いて取得されてよく、再充電可能バッテリの分極比率は、複数の分極比率に基づいて、取得されることに留意されたい。例えば、複数の分極比率の平均値は、再充電可能バッテリの分極比率として用いられてよく、又は、複数の分極比率の加重和は、再充電可能バッテリの分極比率として用いられてよい。これは、本願の本実施形態において具体的に限定されるものではない。
【0237】
本願の本実施形態において、再充電可能バッテリの開回路電圧と、分極電圧と、負極開回路電圧と、負極分極電圧とが、対応関係をクエリすることにより取得される例は、本願の本実施形態において提供される方法を説明するために用いられるが、この例は、再充電可能バッテリの開回路電圧と、分極電圧と、負極開回路電圧と、負極分極電圧とを取得する実装を限定するために用いられるものではないことに更に留意されたい。例えば、再充電可能バッテリの開回路電圧と、分極電圧と、負極開回路電圧と、負極分極電圧とは、電圧を測定することにより、代替的に取得されてよい。
【0238】
結論として、本願の本実施形態において提供される再充電可能バッテリの分極比率を取得するための方法によれば、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときの再充電可能バッテリの分極電圧と負極分極電圧とは、取得され、再充電可能バッテリの分極比率は、再充電可能バッテリの負極分極電圧と分極電圧とに基づいて、取得され得る。これは、再充電可能バッテリの分極比率を取得することの容易な実装を提供する。
【0239】
再充電可能バッテリの分極比率は、取得され、その結果、再充電可能バッテリは、分極比率に基づいて、分析され得る。例えば、劣化が再充電可能バッテリにおいて発生したときに、劣化に対する再充電可能バッテリの正極の内部抵抗及び再充電可能バッテリの負極の内部抵抗の寄与率は、分極比率に基づいて、分析されてよい。代替的に、安全な充電を前提とした再充電可能バッテリにより用いられ得る最大の充電電流は、分極比率に基づいて、推定されてよい。代替的に、安全な充電を前提とした具体的な充電状態にある再充電可能バッテリにより用いられ得る最大の充電電流は、分極比率に基づいて、推定されてよい。
【0240】
本願の実施形態において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法の段階の順序は、適宜調整されてもよいし、段階は、状況に基づいて、それに応じて追加又は削除されてもよいことに留意されたい。例えば、段階201と段階202との順序は、必要に応じて調整されてよい。本願において開示された技術的範囲内で当業者により容易に考え出される任意の変形方法は、本願の保護範囲内に含まれるであろう。したがって、詳細は本明細書において説明されない。
【0241】
本願の一実施形態は更に、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための装置を提供する。
図23に示されるように、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための装置30は、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの負極開回路電圧とを取得するように構成された第1の取得モジュール301と、再充電可能バッテリの開回路電圧と、再充電可能バッテリの端子電圧と、再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得するように構成された第2の取得モジュール302であって、再充電可能バッテリの分極比率は、再充電可能バッテリがリチウムメッキ臨界点にあるときに取得される、再充電可能バッテリの分極電圧に対する再充電可能バッテリの負極分極電圧の比率を表す、第2の取得モジュール302と、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と、再充電可能バッテリの負極分極電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの負極電圧を取得するように構成された第3の取得モジュール303と再充電可能バッテリの負極電圧に基づいて、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを判断するように構成された判断モジュール304とを含む。
【0242】
必要に応じて、判断モジュール304は、具体的に、再充電可能バッテリの負極電圧が参照電圧閾値よりも小さいときに、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生していると判断するように構成されている。
【0243】
必要に応じて、第2の取得モジュール302は、具体的に、再充電可能バッテリの開回路電圧と、再充電可能バッテリの端子電圧と、第1の参照関係であって、第1の参照関係は、再充電可能バッテリの開回路電圧と、再充電可能バッテリの端子電圧と、再充電可能バッテリの分極電圧との間の関係である、第1の参照関係とに基づいて、再充電可能バッテリの分極電圧を取得するように、及び再充電可能バッテリの分極電圧と再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得するように構成されている。
【0244】
必要に応じて、
図24に示されるように、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための装置30は、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの分極電圧を取得するように構成され第4の取得モジュール305と、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの負極分極電圧を取得するように構成された第5の取得モジュール306と、第1の参照バッテリの負極分極電圧と第1の参照バッテリの分極電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの分極比率を取得するように構成された第6の取得モジュール307とを更に含む。
【0245】
必要に応じて、第4の取得モジュール305は、具体的に、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの充電状態と第1の参照バッテリの端子電圧とを取得するように、第1の参照バッテリの充電状態に基づいて、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、第1の参照バッテリの開回路電圧を取得するように、第1の参照バッテリの開回路電圧と、第1の参照バッテリの端子電圧と、第2の参照関係であって、第2の参照関係は、第1の参照バッテリの開回路電圧と、第1の参照バッテリの端子電圧と、第1の参照バッテリの分極電圧との間の関係である、第2の参照関係とに基づいて、第1の参照バッテリの分極電圧を取得するように構成されている。
【0246】
必要に応じて、第5の取得モジュール306は、具体的に、第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、第1の参照バッテリの充電状態と第1の参照バッテリの負極電圧とを取得するように、第1の参照バッテリの充電状態に基づいて、第1の参照バッテリの負極開回路電圧と第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、第1の参照バッテリの負極開回路電圧を取得するように、及び第1の参照バッテリの負極開回路電圧と、第1の参照バッテリの負極電圧と、第3の参照関係であって、第3の参照関係は、第1の参照バッテリの負極電圧と、第1の参照バッテリの負極開回路電圧と、第1の参照バッテリの負極分極電圧との間の関係である、第3の参照関係とに基づいて、第1の参照バッテリの負極分極電圧を取得するように構成されている。
【0247】
必要に応じて、第1の取得モジュール301は、具体的に、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、再充電可能バッテリの開回路電圧を取得するように、及び再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、再充電可能バッテリの負極開回路電圧を取得するように構成されている。
【0248】
必要に応じて、
図24に示されるように、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための装置30は、第1の参照バッテリに実行された充電及び放電テストに基づいて、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得し、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得するように構成された第7の取得モジュール308を更に含み、及び/又は、第7の取得モジュール308は、第2の参照バッテリに実行された充電及び放電テストに基づいて、第2の参照バッテリの開回路電圧と第2の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得し、第2の参照バッテリの開回路電圧と第2の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係に基づいて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得するように構成されており、第2の参照バッテリの正極材料は、第1の参照バッテリの負極材料と同じであってよく、第2の参照バッテリの負極電圧は、一定である。
【0249】
結論として、本願の本実施形態において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための装置によれば、第1の取得モジュールは、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの負極開回路電圧を取得し、第2の取得モジュールは、再充電可能バッテリの開回路電圧と、再充電可能バッテリの端子電圧と、再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得し、第3の取得モジュールは、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と、再充電可能バッテリの負極分極電圧とに基づいて再充電可能バッテリの負極電圧を取得し、判断モジュールは、再充電可能バッテリの負極電圧に基づいて、リチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを判断する。再充電可能バッテリの負極電圧を取得するために必要な既知のパラメータは、再充電可能バッテリの充電状態、端子電圧、及び分極比率であり、充電状態、端子電圧、及び分極比率は、パラメータを取得するために参照電極を用いることなく取得することが容易である。したがって、関連した技術と比較して、本願の本実施形態において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法は、取得された負極電圧の精度を保証し、更に、再充電可能バッテリについてのリチウムメッキ検出の精度を保証することができる。
【0250】
更に、リチウムメッキ検出のために必要な、充電状態、端子電圧、及び分極比率等のパラメータは、取得することが容易であり、その結果、リチウムメッキを検出するための方法は、実装するのが容易である。更に、リチウムメッキ検出のために必要なデータは、既存のバッテリ管理システムにより収集することができるデータであり、データを取得することは、電流及び電圧等についてのセンサに対する追加の要件を有しない。したがって、方法は、ハードウェア費用を増大することなく、バッテリ管理システムにおいて利便性よく展開され得、その結果、適用性は、高い。
【0251】
本願の一実施形態は更に、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための別の装置を提供する。
図25に示されるように、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための装置40は、再充電可能バッテリの少なくとも2つの充電プロセスにおいて、同じ充電の目標状態にある再充電可能バッテリの少なくとも2つのグループの充電パラメータをそれぞれ取得するように構成された第1の取得モジュール401であって、各グループの充電パラメータは、再充電可能バッテリの充電電流と目標電圧とを含み、目標電圧は、分極電圧又は端子電圧を含む、第1の取得モジュール401と、少なくとも2つのグループの充電パラメータに基づいて、充電の目標状態における目標電圧と充電電流との間の相関関係を取得するように構成された第2の取得モジュール402と、相関関係が指定された相関関係に適合しないときに、充電プロセスにおいてリチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生していると判断するように構成された判断モジュール403とを含む。
【0252】
必要に応じて、目標電圧が分極電圧である場合に、第1の取得モジュール401は、具体的に、再充電可能バッテリの少なくとも2つの充電プロセスにおいて、充電の目標状態にある再充電可能バッテリの端子電圧をそれぞれ取得するように、充電の目標状態、及び再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係に基づいて、充電の目標状態に対応する目標開回路電圧を取得するように、及び少なくとも2つの充電プロセスにおいて取得された端子電圧と目標開回路電圧とに基づいて、少なくとも2つの充電プロセスにおいて、充電の目標状態にある再充電可能バッテリの分極電圧をそれぞれ取得するように構成されている。
【0253】
必要に応じて、
図26に示されるように、再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための装置40は、
第1の参照バッテリに実行された充電及び放電テストに基づいて、第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得するように、及び第1の参照バッテリの開回路電圧と第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得するように構成された第3の取得モジュール404を更に含む。
【0254】
必要に応じて、指定された相関関係は、過去の充電プロセスにおいて、充電の目標状態にある、再充電可能バッテリの目標電圧と再充電可能バッテリの参照電流閾値よりも小さい充電電流とに基づいて、取得される。
【0255】
必要に応じて、少なくとも2つのグループの充電パラメータは、再充電可能バッテリの現在の充電プロセスにおいて、再充電可能バッテリが充電の目標状態にまで充電されたときに取得される少なくとも1つのグループの充電パラメータを含む。
【0256】
結論として、本願の本実施形態において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための装置によれば、第1の取得モジュールは、再充電可能バッテリの少なくとも2つの充電プロセスにおいて、同じ充電の目標状態にある再充電可能バッテリの少なくとも2つのグループの充電パラメータをそれぞれ取得し、第2の取得モジュールは、少なくとも2つのグループの充電パラメータに基づいて、充電の目標状態における目標電圧と充電電流との間の相関関係を取得し、判断モジュールは、相関関係が指定された相関関係に適合しないときに、充電プロセスにおいてリチウムメッキが再充電可能バッテリにおいて発生していると判断する。各グループの充電パラメータは、再充電可能バッテリの充電電流と目標電圧とを含み、目標電圧は、分極電圧又は端子電圧を含む。リチウムメッキ検出プロセスにおいて必要な充電パラメータは、取得することが容易であるので、パラメータを取得するために、参照電極は、用いられる必要がない。したがって、関連した技術と比較して、本願の実施形態において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法は、取得された負極電圧の精度を保証し、更に、再充電可能バッテリに実行されるリチウムメッキ検出の精度を保証することができる。
【0257】
更に、リチウムメッキ検出のために必要な、充電状態、端子電圧、及び分極比率等のパラメータは、取得することが容易であり、その結果、リチウムメッキを検出するための方法は、実装するのが容易である。更に、リチウムメッキ検出のために必要なデータは、既存のバッテリ管理システムにより収集することができるデータであり、データを取得することは、電流及び電圧等についてのセンサに対する追加の要件を有しない。したがって、方法は、ハードウェア費用を増大することなく、バッテリ管理システムにおいて利便性よく展開され得、その結果、適用性は、高い。
【0258】
本願の一実施形態は更に、再充電可能バッテリの分極比率を取得するための装置を提供する。
図27に示されるように、再充電可能バッテリの分極比率を取得するための装置50は、
再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの分極電圧を取得するように構成された第1の取得モジュール501と、
再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得するように構成された第2の取得モジュール502と、
再充電可能バッテリの負極分極電圧と再充電可能バッテリの分極電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの分極比率を取得するように構成された第3の取得モジュール503と
を含む。
【0259】
必要に応じて、第1の取得モジュール501は、具体的に、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの充電状態と再充電可能バッテリの端子電圧とを取得するように、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧を取得するように、及び再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの端子電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの分極電圧を取得するように構成されている。
【0260】
必要に応じて、第1の取得モジュール501は、具体的に、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得するように、及び再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態の間の対応関係をクエリして、再充電可能バッテリの充電状態に対応する再充電可能バッテリの開回路電圧を取得するように構成されている。
【0261】
必要に応じて、第2の取得モジュール502は、具体的に、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、再充電可能バッテリの充電状態と再充電可能バッテリの負極電圧とを取得するように、再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧を取得するように、及び再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの負極電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得するように構成されている。
【0262】
必要に応じて、第2の取得モジュール502は、具体的に、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得するように、及び再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、再充電可能バッテリの充電状態に対応する再充電可能バッテリの負極開回路電圧を取得するように構成されている。
【0263】
結論として、本願の本実施形態において提供される再充電可能バッテリの分極比率を取得するための装置によれば、再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに取得される再充電可能バッテリの分極電圧と負極分極電圧とは、取得され、再充電可能バッテリの分極比率は、再充電可能バッテリの負極分極電圧と分極電圧とに基づいて、取得され得る。これは、再充電可能バッテリの分極比率を取得することの容易な実装を提供する。
【0264】
便利で簡単な説明のために、前述の装置及びモジュールと詳細な動作プロセスについては、前述の方法実施形態における対応するプロセスを参照されたく、詳細は、本明細書において再び説明しないことが、当業者により明確に理解され得る。
【0265】
本願の一実施形態は更に、コンピュータデバイスを提供する。
図28に示されるように、コンピュータデバイス600は、プロセッサ610と、通信インタフェース620と、メモリ630と、バス640とを含む。プロセッサ610と、通信インタフェース620と、メモリ630とは、バス640を用いて互いに接続されている。
【0266】
バス640は、アドレスバス、データバス、及び制御バス等に分類されてよい。表現を容易にするために、バスは、
図28において太線のみにより示され、これは、1つのバス又は1つのタイプのバスのみが存在することを意味するものではない。
【0267】
メモリ630は、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよいし、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの両方を含んでもよい。不揮発性メモリは、リードオンリメモリ(read-only memory、ROM)、プログラマブルリードオンリメモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(electrically EPROM、EEPROM)、フラッシュメモリ(flash memory)、ハードディスクドライブ(hard disk drive、HDD)、又はソリッドステートドライブ(solid-state drive、SSD)であってよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして用いられるランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であってよい。限定的な説明ではないが、例を通じて、多くの形式のRAM、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(static RAM、SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ、(double data rate SDRAM、DDR SDRAM)、エンハンスドシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(enhanced SDRAM、ESDRAM)、シンクリンクダイナミックランダムアクセスメモリ(synchlink DRAM、SLDRAM)、及びダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(direct rambus RAM、DR RAM)は、用いられてよい。
【0268】
プロセッサ610は、ハードウェアチップであってよく、本願の実施形態において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法を完了するように構成されている。ハードウェアチップは、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、プログラマブル論理デバイス(programmable logic device、PLD)、又はそれらの組み合わせであってよい。PLDは、コンプレックスプログラマブル論理デバイス(complex programmable logic device、CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)、ジェネリックアレイロジック(generic array logic、GAL)、又はそれらの任意の組み合わせであってよい。代替的に、プロセッサ610は、汎用プロセッサ、例えば、中央処理装置(central processing unit、CPU)、ネットワークプロセッサ(ネットワークプロセッサ、NP)、又はCPUとNPとの組み合わせであってよい。
【0269】
それに応じて、メモリ630は、プログラム命令を格納するように構成されている。プロセッサ610は、メモリ630に格納されるプログラム命令を呼び出して、本願の実施形態において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法の1又は複数の段階又は任意選択の実装を実行し、その結果、コンピュータデバイス600は、前述の方法実施形態において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法を実装する。例えば、プロセッサ610は、メモリ630に格納されたプログラム命令を呼び出し、その結果、コンピュータデバイス600は、以下の段階を実行してよい:再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、再充電可能バッテリの開回路電圧と再充電可能バッテリの負極開回路電圧とを取得する段階と、再充電可能バッテリの開回路電圧と、再充電可能バッテリの端子電圧と、再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する段階であって、再充電可能バッテリの分極比率は、再充電可能バッテリがリチウムメッキ臨界点にあるときに取得される、再充電可能バッテリの分極電圧に対する再充電可能バッテリの負極分極電圧の比率を表す、取得する段階と、再充電可能バッテリの負極開回路電圧と、再充電可能バッテリの負極分極電圧とに基づいて、再充電可能バッテリの負極電圧を取得する段階と、再充電可能バッテリの負極電圧に基づいて、リチウムメッキが前記再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを判断する段階。更に、コンピュータデバイス600は、メモリ630の中のコンピュータ命令を実行する。この段階を実行する実装プロセスについて、前述の方法実施形態における対応する説明を参照されたい。
【0270】
通信インタフェース620は、別の構成要素への通信接続を実装してよい。通信インタフェース620は、ネットワークアクセス機能を有する以下の構成要素:ネットワークインタフェース(例えば、Ethernet(登録商標)インタフェース)及びワイヤレスネットワークインタフェースカードのいずれか1つ又は任意の組み合わせであってよい。
【0271】
本願は、更に、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的可読記憶媒体であってよい。コンピュータ可読記憶媒体の中の命令が、コンピュータにより実行された場合に、コンピュータは、本願において提供する再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法を実行するように構成されている。コンピュータ可読記憶媒体は、限定されるわけではないが、ランダムアクセスメモリ等の揮発性メモリ、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ(hard disk drive、HDD)、又はソリッドステートドライブ(solid state drive、SSD)等の不揮発性メモリを含む。
【0272】
本願は更に、コンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がコンピュータデバイスにより実行された場合に、コンピュータデバイスは、本願において提供する再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法を実行する。
【0273】
本願の一実施形態は、チップを更に提供する。チップは、プログラマブル論理回路及び/又はプログラム命令を含み、動作しているときに、チップは、前述の態様において提供される再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法を実装するように構成されている。
【0274】
本願の実施形態において言及された「及び/又は」は、3つの関係が存在し得ることを示すことが理解されたい。例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在し、A及びBの両方が存在し、Bのみが存在することを示し得る。記号「/」は、通常、関連付けられたオブジェクト間の「又は」の関係を示す。
【0275】
本願の実施形態において、用語「第1」、「第2」、及び「第3」は、説明のために用いられるに過ぎず、相対的な重要度のインジケーション又は示唆であるとして理解され得ない。別段明示的に限定されない限り、用語「少なくとも1つの」は、1又は複数を意味し、用語「複数の」は、2つ又はそれより多くを意味する。
【0276】
当業者であれば、実施形態の段階の全て又は一部が、ハードウェア又は関連したハードウェアに命令をするプログラムにより実装され得ることを理解し得る。プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に格納され得る。記憶媒体は、リードオンリメモリ、磁気ディスク、又は光ディスク等であり得る。
【0277】
前述の説明は、本願の実施形態の例に過ぎず、本願を限定することを意図するものではない。本願の趣旨及び原理から逸脱することなく行われる修正、同等の置換、又は改良はいずれも、本願の保護範囲に含まれるべきである。
[他の可能な項目]
[項目1]
再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法であって、前記方法は、
再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧とを取得する段階と、
前記再充電可能バッテリの前記開回路電圧と、前記再充電可能バッテリの端子電圧と、前記再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、前記再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する段階であって、前記再充電可能バッテリの前記分極比率は、前記再充電可能バッテリがリチウムメッキ臨界点にあるときに取得される、前記再充電可能バッテリの分極電圧に対する前記再充電可能バッテリの負極分極電圧の比率を表す、取得する段階と、
前記再充電可能バッテリの前記負極開回路電圧と、前記再充電可能バッテリの前記負極分極電圧とに基づいて、前記再充電可能バッテリの負極電圧を取得する段階と、
前記再充電可能バッテリの前記負極電圧に基づいて、リチウムメッキが前記再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを判断する段階と
を備える、方法。
[項目2]
前記再充電可能バッテリの前記負極電圧に基づいて、リチウムメッキが前記再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを判断する前記段階は、
前記再充電可能バッテリの前記負極電圧が参照電圧閾値よりも小さいときに、リチウムメッキが前記再充電可能バッテリにおいて発生していると判断する段階
を有する、項目1に記載の方法。
[項目3]
前記再充電可能バッテリの前記開回路電圧と、前記再充電可能バッテリの端子電圧と、前記再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、前記再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する前記段階は、
前記再充電可能バッテリの前記開回路電圧と、前記再充電可能バッテリの前記端子電圧と、第1の参照関係とに基づいて、前記再充電可能バッテリの分極電圧を取得する段階であって、前記第1の参照関係は、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と、前記再充電可能バッテリの端子電圧と、前記再充電可能バッテリの分極電圧との間の関係である、取得する段階と、
前記再充電可能バッテリの前記分極電圧と前記再充電可能バッテリの前記分極比率とに基づいて、前記再充電可能バッテリの前記負極分極電圧を取得する段階と、
を有する、項目1又は2に記載の方法。
[項目4]
前記再充電可能バッテリの前記開回路電圧と、前記再充電可能バッテリの端子電圧と、前記再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、前記再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する前記段階の前に、前記方法は、
第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、前記第1の参照バッテリの分極電圧を取得する段階と、
前記第1の参照バッテリが前記目標充電電流を用いて充電され且つ前記リチウムメッキ臨界点にあるときに、前記第1の参照バッテリの負極分極電圧を取得する段階と、
前記第1の参照バッテリの前記負極分極電圧と前記第1の参照バッテリの前記分極電圧とに基づいて、前記再充電可能バッテリの前記分極比率を取得する段階と
を更に備える、項目1から3のいずれか一項に記載の方法。
[項目5]
第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、前記第1の参照バッテリの分極電圧を取得する前記段階は、
前記第1の参照バッテリが前記目標充電電流を用いて充電され且つ前記リチウムメッキ臨界点にあるときに、前記第1の参照バッテリの充電状態と前記第1の参照バッテリの端子電圧とを取得する段階と、
前記第1の参照バッテリの前記充電状態に基づいて、前記第1の参照バッテリの開回路電圧と前記第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、前記第1の参照バッテリの開回路電圧を取得する段階と、
前記第1の参照バッテリの前記開回路電圧と、前記第1の参照バッテリの前記端子電圧と、第2の参照関係とに基づいて、前記第1の参照バッテリの前記分極電圧を取得する段階であって、前記第2の参照関係は、前記第1の参照バッテリの開回路電圧と、前記第1の参照バッテリの端子電圧と、前記第1の参照バッテリの分極電圧との間の関係である、取得する段階と
を有する、項目4に記載の方法。
[項目6]
前記第1の参照バッテリが前記目標充電電流を用いて充電され且つ前記リチウムメッキ臨界点にあるときに、前記第1の参照バッテリの負極分極電圧を取得する前記段階は、
前記第1の参照バッテリが前記目標充電電流を用いて充電され且つ前記リチウムメッキ臨界点にあるときに、前記第1の参照バッテリの前記充電状態と前記第1の参照バッテリの負極電圧とを取得する段階と、
前記第1の参照バッテリの前記充電状態に基づいて、前記第1の参照バッテリの負極開回路電圧と前記第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、前記第1の参照バッテリの負極開回路電圧を取得する段階と、
前記第1の参照バッテリの前記負極開回路電圧と、前記第1の参照バッテリの前記負極電圧と、第3の参照関係とに基づいて、前記第1の参照バッテリの前記負極分極電圧を取得する段階であって、前記第3の参照関係は、前記第1の参照バッテリの負極電圧と、前記第1の参照バッテリの負極開回路電圧と、前記第1の参照バッテリの負極分極電圧との間の関係である、取得する段階と
を有する、項目4又は5に記載の方法。
[項目7]
前記再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧とを取得する前記段階は、
前記再充電可能バッテリの前記充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、前記再充電可能バッテリの前記開回路電圧を取得する段階と、
前記再充電可能バッテリの前記充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、前記再充電可能バッテリの前記負極開回路電圧を取得する段階と
を有する、項目1から6のいずれか一項に記載の方法。
[項目8]
前記再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧とを取得する前記段階の前に、前記方法は、
前記第1の参照バッテリに実行された充電及び放電テストに基づいて、前記第1の参照バッテリの開回路電圧と前記第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得し、前記第1の参照バッテリの開回路電圧と前記第1の参照バッテリの残りの容量との間の前記対応関係に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の前記対応関係を取得する段階、及び/又は
第2の参照バッテリに実行された充電及び放電テストに基づいて、前記第2の参照バッテリの開回路電圧と前記第2の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得し、前記第2の参照バッテリの開回路電圧と前記第2の参照バッテリの残りの容量との間の前記対応関係に基づいて、前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の前記対応関係を取得する段階であって、前記第2の参照バッテリの正極材料は、前記第1の参照バッテリの負極材料と同じであり、前記第2の参照バッテリの負極電圧は、一定である、取得する段階
を更に備える、項目1から7のいずれか一項に記載の方法。
[項目9]
再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための装置であって、
再充電可能バッテリの充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧とを取得するように構成された第1の取得モジュールと、
前記再充電可能バッテリの前記開回路電圧と、前記再充電可能バッテリの端子電圧と、前記再充電可能バッテリの分極比率とに基づいて、前記再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得するように構成された第2の取得モジュールであって、前記再充電可能バッテリの前記分極比率は、前記再充電可能バッテリがリチウムメッキ臨界点にあるときに取得される、前記再充電可能バッテリの分極電圧に対する前記再充電可能バッテリの負極分極電圧の比率を表す、第2の取得モジュールと、
前記再充電可能バッテリの前記負極開回路電圧と、前記再充電可能バッテリの前記負極分極電圧とに基づいて、前記再充電可能バッテリの負極電圧を取得するように構成された第3の取得モジュールと
前記再充電可能バッテリの前記負極電圧に基づいて、リチウムメッキが前記再充電可能バッテリにおいて発生しているかどうかを判断するように構成された判断モジュールと
を備える、装置。
[項目10]
前記判断モジュールは、具体的に、
前記再充電可能バッテリの前記負極電圧が参照電圧閾値よりも小さいときに、リチウムメッキが前記再充電可能バッテリにおいて発生していると判断するように
構成されている、項目9に記載の装置。
[項目11]
前記第2の取得モジュールは、具体的に、
前記再充電可能バッテリの前記開回路電圧と、前記再充電可能バッテリの前記端子電圧と、第1の参照関係であって、前記第1の参照関係は、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と、前記再充電可能バッテリの端子電圧と、前記再充電可能バッテリの分極電圧との間の関係である、第1の参照関係とに基づいて、前記再充電可能バッテリの分極電圧を取得するように、及び
前記再充電可能バッテリの前記分極電圧と前記再充電可能バッテリの前記分極比率とに基づいて、前記再充電可能バッテリの前記負極分極電圧を取得するように
構成されている、項目9又は10に記載の装置。
[項目12]
前記装置は、
第1の参照バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、前記第1の参照バッテリの分極電圧を取得するように構成され第4の取得モジュールと、
前記第1の参照バッテリが前記目標充電電流を用いて充電され且つ前記リチウムメッキ臨界点にあるときに、前記第1の参照バッテリの負極分極電圧を取得するように構成された第5の取得モジュールと、
前記第1の参照バッテリの前記負極分極電圧と前記第1の参照バッテリの前記分極電圧とに基づいて、前記再充電可能バッテリの前記分極比率を取得するように構成された第6の取得モジュールと
を更に備える、項目9から11のいずれか一項に記載の装置。
[項目13]
前記第4の取得モジュールは、具体的に、
前記第1の参照バッテリが前記目標充電電流を用いて充電され且つ前記リチウムメッキ臨界点にあるときに、前記第1の参照バッテリの充電状態と前記第1の参照バッテリの端子電圧とを取得するように、
前記第1の参照バッテリの前記充電状態に基づいて、前記第1の参照バッテリの開回路電圧と前記第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、前記第1の参照バッテリの開回路電圧を取得するように、
前記第1の参照バッテリの前記開回路電圧と、前記第1の参照バッテリの前記端子電圧と、第2の参照関係であって、前記第2の参照関係は、前記第1の参照バッテリの開回路電圧と、前記第1の参照バッテリの端子電圧と、前記第1の参照バッテリの分極電圧との間の関係である、第2の参照関係とに基づいて、前記第1の参照バッテリの前記分極電圧を取得するように
構成されている、項目12に記載の装置。
[項目14]
前記第5の取得モジュールは、具体的に、
前記第1の参照バッテリが前記目標充電電流を用いて充電され且つ前記リチウムメッキ臨界点にあるときに、前記第1の参照バッテリの前記充電状態と前記第1の参照バッテリの負極電圧とを取得するように、
前記第1の参照バッテリの前記充電状態に基づいて、前記第1の参照バッテリの負極開回路電圧と前記第1の参照バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、前記第1の参照バッテリの負極開回路電圧を取得するように、及び
前記第1の参照バッテリの前記負極開回路電圧と、前記第1の参照バッテリの前記負極電圧と、第3の参照関係であって、前記第3の参照関係は、前記第1の参照バッテリの負極電圧と、前記第1の参照バッテリの負極開回路電圧と、前記第1の参照バッテリの負極分極電圧との間の関係である、第3の参照関係とに基づいて、前記第1の参照バッテリの前記負極分極電圧を取得するように
構成されている、項目12又は13に記載の装置。
[項目15]前記第1の取得モジュールは、具体的に、
前記再充電可能バッテリの前記充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、前記再充電可能バッテリの前記開回路電圧を取得するように、及び
前記再充電可能バッテリの前記充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係をクエリして、前記再充電可能バッテリの前記負極開回路電圧を取得するように
構成されている、項目9から14のいずれか一項に記載の装置。
[項目16]
前記装置は、
前記第1の参照バッテリに実行された充電及び放電テストに基づいて、前記第1の参照バッテリの開回路電圧と前記第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得し、前記第1の参照バッテリの開回路電圧と前記第1の参照バッテリの残りの容量との間の前記対応関係に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の前記対応関係を取得するように構成された第7の取得モジュール
を更に備え、及び/又は、
前記第7の取得モジュールは、第2の参照バッテリに実行された充電及び放電テストに基づいて、前記第2の参照バッテリの開回路電圧と前記第2の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得し、前記第2の参照バッテリの開回路電圧と前記第2の参照バッテリの残りの容量との間の前記対応関係に基づいて、前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の前記対応関係を取得するように構成されており、前記第2の参照バッテリの正極材料は、前記第1の参照バッテリの負極材料と同じであり、前記第2の参照バッテリの負極電圧は、一定である、
項目13から15のいずれか一項に記載の装置。
[項目17]
再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための方法であって、前記方法は、
再充電可能バッテリの少なくとも2つの充電プロセスにおいて、同じ充電の目標状態にある前記再充電可能バッテリの少なくとも2つのグループの充電パラメータをそれぞれ取得する段階であって、各グループの充電パラメータは、前記再充電可能バッテリの充電電流と前記再充電可能バッテリの目標電圧とを有し、前記目標電圧は、分極電圧又は端子電圧を有する、取得する段階と、
前記少なくとも2つのグループの充電パラメータに基づいて、前記充電の目標状態における目標電圧と充電電流との間の相関関係を取得する段階と、
前記相関関係が指定された相関関係に適合しないときに、充電プロセスにおいてリチウムメッキが前記再充電可能バッテリにおいて発生していると判断する段階と
を備える、方法。
[項目18]
前記目標電圧は、分極電圧であり、再充電可能バッテリの少なくとも2つの充電プロセスにおいて、同じ充電の目標状態にある前記再充電可能バッテリの少なくとも2つのグループの充電パラメータをそれぞれ取得する前記段階は、
前記再充電可能バッテリの前記少なくとも2つの充電プロセスにおいて、前記充電の目標状態にある前記再充電可能バッテリの端子電圧をそれぞれ取得する段階と、
前記充電の目標状態、及び前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係に基づいて、前記充電の目標状態に対応する目標開回路電圧を取得する段階と、
前記少なくとも2つの充電プロセスにおいて取得された前記端子電圧と前記目標開回路電圧とに基づいて、前記少なくとも2つの充電プロセスにおいて、前記充電の目標状態にある前記再充電可能バッテリの分極電圧をそれぞれ取得する段階と
を有する、項目17に記載の方法。
[項目19]
再充電可能バッテリの少なくとも2つの充電プロセスにおいて、同じ充電の目標状態にある前記再充電可能バッテリの少なくとも2つのグループの充電パラメータをそれぞれ取得する前記段階の前に、前記方法は、
第1の参照バッテリに実行された充電及び放電テストに基づいて、前記第1の参照バッテリの開回路電圧と前記第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得する段階と、
前記第1の参照バッテリの開回路電圧と前記第1の参照バッテリの残りの容量との間の前記対応関係に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の前記対応関係を取得する段階と
を更に有する、項目18に記載の方法。
[項目20]
前記指定された相関関係は、過去の充電プロセスにおいて、前記充電の目標状態にある、前記再充電可能バッテリの目標電圧と前記再充電可能バッテリの参照電流閾値よりも小さい充電電流とに基づいて、取得される、項目17から19のいずれか一項に記載の方法。
[項目21]
前記少なくとも2つのグループの充電パラメータは、前記再充電可能バッテリの現在の充電プロセスにおいて、前記再充電可能バッテリが前記充電の目標状態にまで充電されたときに取得される少なくとも1つのグループの充電パラメータを有する、項目17から20のいずれか一項に記載の方法。
[項目22]
再充電可能バッテリにおけるリチウムメッキを検出するための装置であって、
再充電可能バッテリの少なくとも2つの充電プロセスにおいて、同じ充電の目標状態にある前記再充電可能バッテリの少なくとも2つのグループの充電パラメータをそれぞれ取得するように構成された第1の取得モジュールであって、各グループの充電パラメータは、前記再充電可能バッテリの充電電流と前記再充電可能バッテリの目標電圧とを有し、前記目標電圧は、分極電圧又は端子電圧を有する、第1の取得モジュールと、
前記少なくとも2つのグループの充電パラメータに基づいて、前記充電の目標状態における目標電圧と充電電流との間の相関関係を取得するように構成された第2の取得モジュールと、
前記相関関係が指定された相関関係に適合しないときに、充電プロセスにおいてリチウムメッキが前記再充電可能バッテリにおいて発生していると判断するように構成された判断モジュールと
を備える、装置。
[項目23]
前記目標電圧は、分極電圧であり、前記第1の取得モジュールは、具体的に、
前記再充電可能バッテリの前記少なくとも2つの充電プロセスにおいて、前記充電の目標状態にある前記再充電可能バッテリの端子電圧をそれぞれ取得するように、
前記充電の目標状態、及び前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係に基づいて、前記充電の目標状態に対応する目標開回路電圧を取得するように、及び
前記少なくとも2つの充電プロセスにおいて取得された前記端子電圧と前記目標開回路電圧とに基づいて、前記少なくとも2つの充電プロセスにおいて、前記充電の目標状態にある前記再充電可能バッテリの分極電圧をそれぞれ取得するように
構成されている、項目22に記載の装置。
[項目24]
前記装置は、第1の参照バッテリに実行された充電及び放電テストに基づいて、前記第1の参照バッテリの開回路電圧と前記第1の参照バッテリの残りの容量との間の対応関係を取得するように構成された第3の取得モジュールを更に備え、
前記第3の取得モジュールは、前記第1の参照バッテリの開回路電圧と前記第1の参照バッテリの残りの容量との間の前記対応関係に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の前記対応関係を取得するように構成されている、項目23に記載の装置。
[項目25]
前記指定された相関関係は、過去の充電プロセスにおいて、前記充電の目標状態にある、前記再充電可能バッテリの目標電圧と前記再充電可能バッテリの参照電流閾値よりも小さい充電電流とに基づいて、取得される、項目22から24のいずれか一項に記載の装置。
[項目26]
前記少なくとも2つのグループの充電パラメータは、前記再充電可能バッテリの現在の充電プロセスにおいて、前記再充電可能バッテリが前記充電の目標状態にまで充電されたときに取得される少なくとも1つのグループの充電パラメータを有する、項目22から25のいずれか一項に記載の装置。
[項目27]
再充電可能バッテリの分極比率を取得するための方法であって、再充電可能バッテリの分極比率を取得するための前記方法は、
再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、前記再充電可能バッテリの分極電圧を取得する段階と、
前記再充電可能バッテリが前記目標充電電流を用いて充電され且つ前記リチウムメッキ臨界点にあるときに、前記再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する段階と、
前記再充電可能バッテリの前記負極分極電圧と前記再充電可能バッテリの前記分極電圧とに基づいて、前記再充電可能バッテリの分極比率を取得する段階と
を備える、方法。
[項目28]
再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、前記再充電可能バッテリの分極電圧を取得する前記段階は、
前記再充電可能バッテリが前記目標充電電流を用いて充電され且つ前記リチウムメッキ臨界点にあるときに、前記再充電可能バッテリの充電状態と前記再充電可能バッテリの端子電圧とを取得する段階と、
前記再充電可能バッテリの前記充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧を取得する段階と、
前記再充電可能バッテリの前記開回路電圧と前記再充電可能バッテリの前記端子電圧とに基づいて、前記再充電可能バッテリの前記分極電圧を取得する段階と
を有する、項目27に記載の方法。
[項目29]
前記再充電可能バッテリの前記充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧を取得する前記段階は、
前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得する段階と、
前記再充電可能バッテリの前記充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧と前記再充電可能バッテリの前記充電状態の間の前記対応関係をクエリして、前記再充電可能バッテリの前記充電状態に対応する前記再充電可能バッテリの前記開回路電圧を取得する段階と
を有する、項目28に記載の方法。
[項目30]
前記再充電可能バッテリが前記目標充電電流を用いて充電され且つ前記リチウムメッキ臨界点にあるときに、前記再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得する前記段階は、
前記再充電可能バッテリが前記目標充電電流を用いて充電され且つ前記リチウムメッキ臨界点にあるときに、前記再充電可能バッテリの前記充電状態と前記再充電可能バッテリの負極電圧とを取得する段階と、
前記再充電可能バッテリの前記充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧を取得する段階と、
前記再充電可能バッテリの前記負極開回路電圧と前記再充電可能バッテリの前記負極電圧とに基づいて、前記再充電可能バッテリの前記負極分極電圧を取得する段階と
を有する、項目27から29のいずれか一項に記載の方法。
[項目31]
前記再充電可能バッテリの前記充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧を取得する前記段階は、
前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得する段階と、
前記再充電可能バッテリの前記充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の前記対応関係をクエリして、前記再充電可能バッテリの前記充電状態に対応する前記再充電可能バッテリの前記負極開回路電圧を取得する段階と
を有する、項目30に記載の方法。
[項目32]
再充電可能バッテリの分極比率を取得するための装置であって、再充電可能バッテリの分極比率を取得するための前記装置は、
再充電可能バッテリが目標充電電流を用いて充電され且つリチウムメッキ臨界点にあるときに、前記再充電可能バッテリの分極電圧を取得するように構成された第1の取得モジュールと、
前記再充電可能バッテリが前記目標充電電流を用いて充電され且つ前記リチウムメッキ臨界点にあるときに、前記再充電可能バッテリの負極分極電圧を取得するように構成された第2の取得モジュールと、
前記再充電可能バッテリの前記負極分極電圧と前記再充電可能バッテリの前記分極電圧とに基づいて、前記再充電可能バッテリの分極比率を取得するように構成された第3の取得モジュールと
を備える、装置。
[項目33]
前記第1の取得モジュールは、具体的に、
前記再充電可能バッテリが前記目標充電電流を用いて充電され且つ前記リチウムメッキ臨界点にあるときに、前記再充電可能バッテリの充電状態と前記再充電可能バッテリの端子電圧とを取得するように、
前記再充電可能バッテリの前記充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの開回路電圧を取得するように、及び
前記再充電可能バッテリの前記開回路電圧と前記再充電可能バッテリの前記端子電圧とに基づいて、前記再充電可能バッテリの前記分極電圧を取得するように
構成されている、項目32に記載の装置。
[項目34]
前記第1の取得モジュールは、具体的に、
前記再充電可能バッテリの開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得するように、及び
前記再充電可能バッテリの前記充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧と前記再充電可能バッテリの前記充電状態の間の前記対応関係をクエリして、前記再充電可能バッテリの前記充電状態に対応する前記再充電可能バッテリの前記開回路電圧を取得するように
構成されている、項目33に記載の装置。
[項目35]
前記第2の取得モジュールは、具体的に、
前記再充電可能バッテリが前記目標充電電流を用いて充電され且つ前記リチウムメッキ臨界点にあるときに、前記再充電可能バッテリの前記充電状態と前記再充電可能バッテリの負極電圧とを取得するように、
前記再充電可能バッテリの前記充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧を取得するように、及び
前記再充電可能バッテリの前記負極開回路電圧と前記再充電可能バッテリの前記負極電圧とに基づいて、前記再充電可能バッテリの前記負極分極電圧を取得するように
構成されている、項目32から34のいずれか一項に記載の装置。
[項目36]
前記第2の取得モジュールは、具体的に、
前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の対応関係を取得するように、及び
前記再充電可能バッテリの前記充電状態に基づいて、前記再充電可能バッテリの負極開回路電圧と前記再充電可能バッテリの充電状態との間の前記対応関係をクエリして、前記再充電可能バッテリの前記充電状態に対応する前記再充電可能バッテリの前記負極開回路電圧を取得するように
構成されている、項目35に記載の装置。
[項目37]
コンピュータデバイスであって、前記コンピュータデバイスは、プロセッサとメモリとを備え、前記メモリは、コンピュータプログラムを格納し、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する場合に、前記コンピュータデバイスは、項目1から8のいずれか一項に記載の方法を実装する、又は項目17から21のいずれか一項に記載の方法を実装する、又は項目27から31のいずれか一項に記載の方法を実装する、コンピュータデバイス。
[項目38]
記憶媒体であって、前記記憶媒体における命令がプロセッサにより実行された場合に、項目1から8のいずれか一項に記載の方法、項目17から21のいずれか一項に記載の方法、又は項目27から31のいずれか一項に記載の方法が実装される、記憶媒体。