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特許7490926動物の鼻に装着するための自動調節可能装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-20
(45)【発行日】2024-05-28
(54)【発明の名称】動物の鼻に装着するための自動調節可能装置
(51)【国際特許分類】
   A61D 7/00 20060101AFI20240521BHJP
【FI】
A61D7/00 Z
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023028233
(22)【出願日】2023-02-27
(62)【分割の表示】P 2020552069の分割
【原出願日】2018-11-29
(65)【公開番号】P2023062200
(43)【公開日】2023-05-02
【審査請求日】2023-03-07
(31)【優先権主張番号】BR1020170269418
(32)【優先日】2017-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BR
(73)【特許権者】
【識別番号】520209635
【氏名又は名称】ダブリューティーエイ-ワタナベ テクノロジア アプリカダ リミターダ
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヨシメ ワタナベ オスニル
【審査官】槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第4369783(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0206120(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0112115(US,A1)
【文献】特開2013-048581(JP,A)
【文献】特表2002-541866(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61D 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物の鼻に装着するための自動調節可能装置であって、
平坦面(1a)および接合面(1b)を有する一対の調節可能部材(1,1’)と、
関節接合手段を形成する末端(5,6)有し、前記調節可能部材(1,1’)から隔てられる支持体(2)と、を備え、
前記各調節可能部材(1,1’)の前記接合面(1b)は、前記支持体(2)の前記各末端(5,6)の関節接合手段に接合され、スイベルジョイントシステム(3,3’)を形成し、
前記調節可能部材(1,1’)の前記平坦面(1a)は、間隔(11)によって隔てられ、
前記調節可能部材(1,1’)は、内部に格納された少なくとも1つの処置物質を含有する重合材料から形成され、
前記調節可能部材(1,1’)の前記接合面(1b)は、メス継手であり、前記末端(5,6)の前記関節接合手段は、オス継手であり、
前記調節可能部材(1,1’)の前記接合面(1b)は球形凹部(4)であり、前記末端(5,6)の前記関節接合手段は球形状であり、
前記自動調節可能装置は更に、前記調節可能部材(1、1’)上に配置される少なくとも1つのセンサ(7)を含むことを特徴とする、動物の鼻に装着するための自動調節可能装置。
【請求項2】
前記支持体(2)は、楕円形セグメント、円形セグメント、および長方形セグメントからなる群より選ばれる少なくとも1つの形状を有することを特徴とする、請求項1に記載の動物の鼻に装着するための自動調節可能装置。
【請求項3】
前記支持体(2)は、弾性変形可能なポリマーから形成されることを特徴とする、請求項に記載の動物の鼻に装着するための自動調節可能装置。
【請求項4】
記接合面(1b)の凹部(4)は、メス継手を有し、前記末端(5)は、オス継手を有することを特徴とする、請求項1に記載の動物の鼻に装着するための自動調節可能装置。
【請求項5】
前記各調節可能部材(1’)の前記接合面(1b)は、前記調節可能部材(1’)に取り付けた第1端と、オス継手としての反対側の第2端とを有する接触素子(12)に接合され、
前記末端(5)の前記関節接合手段は、メス継手であることを特徴とする、請求項1に記載の動物の鼻に装着するための自動調節可能装置。
【請求項6】
前記接触素子(12)の端は、球形状を有する前記オス継手であり、前記末端(6)の前記関節接合手段は、球形凹部であることを特徴とする、請求項に記載の動物の鼻に装着するための自動調節可能装置。
【請求項7】
少なくとも1つのセンサ(7)が温度センサおよびパルスセンサから選択されることを特徴とする、請求項に記載の動物の鼻に装着するための自動調節可能装置。
【請求項8】
前記調節可能部材(1,1’)は、高熱伝導率材料から構成されるハウジング(13)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の動物の鼻に装着するための自動調節可能装置。
【請求項9】
前記ハウジング(13)は、前記動物の鼻中隔粘膜に面する前記調節可能部材(1’)の面上に位置する閉端を有することを特徴とする、請求項に記載の動物の鼻に装着するための自動調節可能装置。
【請求項10】
ウジング(13)に温度センサが収容されることを特徴とする、請求項に記載の動物の鼻に装着するための自動調節可能装置。
【請求項11】
少なくとも1つのセンサ(7)が、動きセンサ、光学電子センサ、位置センサ、呼吸センサ、および水分センサのうちの少なくとも1つから選択され、前記支持体(2、2’)上に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の動物の鼻に装着するための自動調節可能装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動物の鼻に装着するための自動調節可能装置であって、医薬または非医薬物質の投与および/または電子センサによる動物についての情報の収集および送信を目的とする自動調節可能装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医薬または非医薬物質の適用および動物の体または行動の状態のモニタリングの両方を目的とする、動物の鼻に固定するための装置が当該技術水準において知られている。
【0003】
予防処置、治療処置、またはさらに動物の発情サイクルの制御などのいくつかの理由により、長期間にわたって家畜動物に物質を投与することが必要な場合がある。現在最も多く使用されている方法の1つは、BRPI0802661-0およびWO2016056926に記載されているような、動物の生殖系に導入される装置である。
【0004】
これらの装置は、抵抗性があって、可撓性の高いプラスチックコアから構成されるので、操作後に元の形状に戻る能力を有する。さらに、装置は、動物に投与すべき物質を含浸されたポリマー(例えば、シリコーン)によって覆われている。装置は、異なる形状をとり得るが、装置を十分に制限できるので、生殖系の粘膜を攻撃したり、刺激したりすることは一切ない。
【0005】
しかし、上記文献に記載されているような膣内装置は、動物を動かないように固定しなければならないので、適用が難しい。さらに、装置が内部にあるので、フィールドにおいて観察者が位置する距離によっては、装置が正しく動物に挿入されているか、またはさらには、装置が動物内にまだ残っているかを確認することができない。
【0006】
したがって、経鼻装置を介する物質投与は、動物への導入がより簡単であり、また視覚的に制御可能であるので、適用および制御に都合がよく、どの動物が装置を受け取ったか、また装置が動物の鼻孔に配置されたままかを特定するのに都合がよい。
【0007】
DE2125464は、動物(飼育または家畜動物)の鼻粘膜に医薬物質を投与するためのクランプを開示している。DE2125464に記載の技術によれば、装置は、クランプ形状を有し、その装置の物質を担持する部材が鼻粘膜壁に押し付けられる。したがって、その部材は、装置を動物の鼻孔内に固定しながら、所望の物質を投与する。
【0008】
さらに、上記開示の装置はまた、鼻中隔穿孔を介して鼻孔に固定でき、したがって、イヤリング形状を呈する。この技術の範囲において想定される利点は、長期間にわたって物質を動物に投与する際の容易さおよび時間や労力の削減、さらには、動物内での装置の可視化の容易さ、および色によって区別可能であるといった点にあり得る。
【0009】
DE2910629は、薬用物質を動物の鼻粘膜に投入するための装置を開示している。この装置は、医薬物質を担持する一対の部材を受け取るためのインサートを両端に有する、弾力性のU字形状(弧状)体を備える。医薬物質は、部材が鼻粘膜に接触する際に投与される。装置は、U字形状体の両末端において特定の角部を有し、動物の鼻中隔に解剖学的により良い収容を可能にし、かつ鼻孔内への導入を容易にするので、長期間使用した場合の動物への影響を低減する。さらに、部材によって提供される利点がU字形状体に搭載され得る。
【0010】
他方、DE3045527は、医薬物質を投与する装置であって、その物質を担持する部材を有し、その部材は、鼻粘膜壁に押し付けられ、かつ粘膜に接する面に特定の角部を有する三角形形状を有し、装置の鼻粘膜対する接触面積を増加させる、装置を開示している。
【0011】
さらに、情報を収集し(温度センサ、水分センサ、位置センサ、移動センサ、心拍センサ、呼吸センサ、および光センサなどのセンサを介して)、その情報を送信する(トランスポンダまたは送信器を介して)ために、動物をモニタリングして、その動物の体および精神の状態を評価し、そして、さらに動物の発情サイクルを決定することを可能にするために使用されるいくつかの装置がある。そのような装置がUS2015282457およびWO2014201039に開示されている。
【0012】
NL1011884は、動物のモニタリングおよび物質の投与の両方のために、動物(好ましくは、ウシ)の鼻中隔に、または、鼻中隔内部に装着可能な装置を開示する。この装置は、動物の体の状態を検出するための測定手段と、有効成分を動物に投与する手段とを有する。測定および検出手段の両方は、動物の鼻粘膜に直接接触する。さらに、測定手段は、特に温度センサ、心拍または呼吸数の記録センサなどのいくつかの種類のセンサと連携され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかし、上記の鼻に装着する装置は、本体形状または接触部材において構造上の変更を示すが、一般に、所望の機能を完全には満たさない。なぜなら、特に、それぞれの動物は、品種や大きさが同様であっても、解剖学的に異なる鼻中隔を有するため、装置は、あらゆる動物の鼻中隔に対して十分に調節されるとは限らないからである。
【0014】
動物の鼻中隔に対して完全には調節されないと、これらの装置は、なんらかの不快さを生じさせ得るし、さらに鼻中隔への傷などの動物への肉体的ダメージを生成し得る。
【0015】
さらに、装置が各動物に正しく適合していないと、装置と鼻粘膜との接触面積が低減して、所望の物質が適切に投与されないか、所望の情報(例えば、温度およびパルス)が正確に収集されないかのいずれかによって、装置の有効性が制限され得る。
【0016】
したがって、医薬物質の投与および/または動物についての情報の収集を目的とする動物の鼻に装着する装置の鼻粘膜に接触する領域が固定の角度または形状で配置される必要がある場合は、その装置を使用しても、上記目的の部分的でしかない解決しか得られず、目的を満足および有効には達成できない。
【0017】
本発明の目的は、異なる大きさの動物が快適に使用でき、これらの動物から生命兆候(vital signs)を収集かつ取得するより高い能力を有し、その取得情報の信頼性がより高い、動物の鼻に装着するための自動調節可能装置を提供することである。さらに、この自動調節可能装置は、動物の鼻粘膜により良く適合するので、鼻粘膜と動物に投与すべき医薬または非医薬物質を含む伝達手段との接触面積を増加させる。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の目的は、
接触面および接合面を有する一対の調節可能部材と、
関節接合手段を有する末端を備える支持体と
を備える、動物の鼻に装着するための自動調節可能装置であって
各調節可能部材の接合面は、支持体の末端のうちの1つの関節接合手段に接合され、ス
イベルジョイントシステムを形成し、
調節可能部材の平坦面は、間隔によって隔てられる、
自動調節可能装置を提供することによって達成される。
【0019】
支持体は、楕円形セグメント形状、円形セグメント形状、および長方形セグメント形状のうちの少なくとも1つを有し、可撓で弾性変形可能な材料、例えば、弾性変形可能なポリマーから形成できる。
【0020】
調節可能部材は、内部に格納された少なくとも1つの処置物質を含有する、少なくとも部分的に、重合材料であり得る。調節可能部材の接合面は、メス継手であり、末端の関節接合手段は、オス継手であり得る。例えば、調節可能部材の接合面は、球形凹部であり、末端の関節接合手段は、球形状であり得る。
【0021】
各調節可能部材の接合面は、調節可能部材に取り付けた第1端と、オス継手としての反対側の第2端とを有する接触素子に接合できる。末端の関節接合手段は、メス継手であり得る。例えば、オス継手の接触素子端は、球形状を有し、末端の関節接合手段は、球形凹部である。少なくとも1つのセンサが調節可能部材上に配置され得る。この少なくとも1つのセンサは、温度センサおよびパルスセンサから選択される。
【0022】
本発明の代替によれば、調節可能部材は、高熱伝導率材料から構成されるハウジングを備える。ハウジングは、動物の鼻中隔粘膜に面する調節可能部材の面上に位置する閉端を有し、温度センサがハウジング内に配置される。
【0023】
電子送信器、動きセンサ、光学電子センサ、位置センサ、呼吸センサ、および水分センサのうちの少なくとも1つが支持体内に配置され得る。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、装置の第1の実施形態の正面図である。
図2図2は、装置の第1の実施形態の側面図である。
図3図3は、装置の第1の実施形態の底面図である。
図4図4は、装置の第1の実施形態の上面図である。
図5図5は、装置の第1の実施形態の斜視図である。
図6図6は、装置の第1の実施形態の断面図である。
図7図7は、装置の第1の実施形態の拡大図である。
図8図8は、装置の第1の実施形態の部材のスイベルジョイントを表す図である。
図9図9は、装置の第2の実施形態の正面図である。
図10図10は、装置の第2の実施形態の断面図である。
図11図11は、装置の第2の実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、本発明を図面に示す例示的実施形態に基づいてより詳細に説明する。
【0026】
図1~8は、動物の鼻に装着するための自動調節可能装置20の第1の実施形態を示す。装置20は、一対の調節可能部材1と、支持体2とを備える。支持体2は、ポリマーなどの可撓で弾性変形可能な材料から形成され、調節可能部材間の距離の調節を可能にし、装置20を動物の鼻孔内に、鼻孔の幅に関係なく、快適に篏合させることを容易にする。可撓性材料の変形弾性抵抗により、支持体2は、若干の圧力を調節可能部材1の前面に加える。
【0027】
支持体2はまた、楕円形セグメント形状を有する。可能な構造上の変形例において、支持体2は、円形セグメント形状または長方形セグメント形状をとってもよい。
【0028】
各調節可能部材1は、支持体2の一端に取り付けられる。これらの調節可能部材1はそれぞれ、接触面1aと、回転自由を有しながら支持体2の末端5に関節接合される接合面1bとを有する。本発明のこの第1の実施形態によれば、接合面1bは、図7に示すように、メス継手としての、好ましくは球形状の、開口を有する凹部4を有する。
【0029】
各調節可能部材1の凹部4は、支持体2の関節接合手段を備える末端5に取り付けられる。図1~8に示す本発明の第1の実施形態によれば、各末端5は、それぞれの凹部4に接続されるように、好ましくは球形状で、凹部4の大きさに適合可能な大きさを有するオス継手手段を有する。したがって、平坦面1aは、互いに向き合い、間隔11によって隔てられる。
【0030】
調節可能部材1の凹部4と支持体2の末端5とを接続すると、スイベルジョイントシステム3が形成される。これにより、調節可能部材1は、全方向に関節動作可能となる。この関節動作によって、装置を動物の鼻中隔に対して両側でより良く調節することが可能になる。
【0031】
さらに、調節可能部材1は、内部に格納された少なくとも1つの医薬物質(動物処置物質)を含有する重合材料から少なくとも部分的に構成される。その物質は、動物に投与される。調節可能部材1の全体を、上記物質を含有するこの材料から構成してもよいし、あるいは、調節可能部材1をその材料で覆うだけでもよい。
【0032】
したがって、この第1の実施形態において、スイベルジョイントシステム3はまた、調節可能部材1の接触面1a全体が動物の鼻粘膜に、その解剖学的形状に関係なく、常時接触することを可能にして、装置20の動物の鼻粘膜との接触面積を全体として増大させる。
【0033】
したがって、装置20のためのこの形状は、部材1の粘膜に対する接触が一定となり、かつより大きくなって、適量の投与すべき処置物質を無駄なく放出可能にするので、処置物質の投与に対して理想的である。
【0034】
図9~11は、鼻に装着するための自動調節可能装置30の第2の実施形態を示す。好ましくは、装置30は、動物の情報を収集する必要がある場合に使用される。
【0035】
本実施形態において、支持体2’は、メス継手として、好ましくは、球形凹部として構成される接合手段を有する末端6を有する。一対の調節可能部材1’は、調節可能部材1’に取り付けられる端と、オス継手として構成される、反対側の末端とを有する接触素子12を有する。オス継手としての末端は、支持体2’の末端6のメス継手に適合する形状、好ましくは、球形状10を有する。
【0036】
したがって、接触素子12の末端10は、支持体2’の一末端6に接続され、またスイベルジョイントシステム3’を形成する。
【0037】
この第2の実施形態において、オス継手を形成する凸状後面10を有する調節可能部材1’の形状は、調節可能部材1’内部で利用可能な空間を増大させるので、例えば、温度センサやパルスセンサなどの電子センサ7を割り当てることが容易になる。しかし、また、本発明の第1の実施形態によれば、センサは、調節可能部材1と一体化可能である。
【0038】
本発明の実施形態のいずれかにおいて、電子送信器およびセンサ7のバッテリ(不図示)は、支持体2のより低部の領域8に設置可能であるので、センサ7と送信器との間の通信は、チャネル9を介して行うことができる。
【0039】
さらに、動物に直接接触する必要がないセンサ(不図示)(動きセンサ、位置センサ、および水分センサ)も支持体2のより低部の領域8に設置可能である。
【0040】
調節可能部材1’はまた、好ましくは内部に温度センサ7を受け入れる金属材料または別の高熱伝導率材料から形成されるハウジングを備えることができる。ハウジングの閉端は、動物の鼻中隔粘膜の直接接触するように調節可能部材1’の前面に位置する。これにより、温度計測の正確さを向上させ、動物の息または風によって生じる空気の流れによる干渉を最小化する。
【0041】
したがって、スイベルジョイントシステム3’が端末部材1’におけるオス継手と連携することにより、本発明のこの第2の実施形態は、センサを備える調節可能部材1’が動物の鼻中隔粘膜に常に接触することを可能にするので、データの品質および測定の正確さが向上し、動物のより良い健康分析に寄与する。
【0042】
可撓性・抵抗性材料から形成される支持体2、2’と、調節可能部材1、1’が支持体2、2’と接合することによって形成されるスイベルジョイントシステムとの連携によって、支持体2、2’が調節可能部材1、1’に加える圧力が動物の鼻粘膜に伝達されることが可能になり、したがって、調節可能部材1、1を、動物の鼻中隔の解剖学的構造に最も適する角度に調節し、そしてまた、装置20、30を動物の鼻孔に固定するように機能する。
【0043】
したがって、両実施形態において考えられた鼻に装着するための自動調節可能装置20、30は、従来公知の自動調節可能装置よりも有利な以下の点を有する。
【0044】
-装置20、30と動物の鼻粘膜との接触面積がより大きいこと、処置物質の投与に都合がよいこと、および/または電子センサを介した、動物についての情報収集が正確であること、
-動物にとってより快適であること、および、スイベルジョイントシステムによって装置が各動物の解剖学的構造に最もよく調節されることが可能になるので、長期使用によって生じる体へのダメージの発生が減ること、
-センサを装置内に物理的に一体化させるための空間容量がより大きくなり、これらのセンサによる測定値の正確度が維持されること。
【0045】
好適な実施形態の例を記載したが、本発明の範囲は、他の可能な変更を含み、特許請求の範囲の内容によってのみ限定され、可能な均等物を含むことが理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11