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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-20
(45)【発行日】2024-05-28
(54)【発明の名称】蓄電パワーコンディショナ
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/32 20060101AFI20240521BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20240521BHJP
   H02J 7/34 20060101ALI20240521BHJP
   H02J 7/35 20060101ALI20240521BHJP
   H02M 7/48 20070101ALI20240521BHJP
【FI】
H02J3/32
H02J3/38 120
H02J7/34 J
H02J7/35 K
H02M7/48 R
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020044612
(22)【出願日】2020-03-13
(65)【公開番号】P2021145534
(43)【公開日】2021-09-24
【審査請求日】2023-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】牧 直輝
(72)【発明者】
【氏名】山田 潤一郎
(72)【発明者】
【氏名】猿渡 直人
(72)【発明者】
【氏名】入江 知也
【審査官】白井 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-103197(JP,A)
【文献】特開2002-142460(JP,A)
【文献】特開2015-073354(JP,A)
【文献】特開2014-023256(JP,A)
【文献】特開2015-061429(JP,A)
【文献】特開平09-098581(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 3/32
H02J 3/38
H02J 7/34
H02J 7/35
H02M 7/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電力が入力される入力部と、
直流電力の電圧を変圧する変圧部と、
前記変圧部によって変圧された直流電力を蓄電池ユニットに出力し、かつ、該蓄電池ユニットから直流電力が入力される第1入出力部と、
直流電力を交流電力に変換する変換部と、
前記変換部によって変換された交流電力を電力系統又は負荷に出力し、かつ、該電力系統から交流電力が入力される第2入出力部と、
前記変圧部、前記変換部及び前記第2入出力部を制御する制御部と、
を備え、
前記第2入出力部は、前記電力系統が接続される連系接続部と、前記交流電力が出力又は入力される機器が接続される少なくとも一つの接続部と、前記連系接続部、前記接続部及び前記変換部にそれぞれ接続される電路を切り替える電路切替部を有し、
前記制御部は、前記接続部に接続された前記機器を検出し、検出された該機器が、前記変換部から出力された前記交流電力が入力され、該交流電力の電圧を変更して前記負荷に供給するトランスユニットである場合に、該検出結果に基づいて、前記変換部から前記第2入出力部に出力される前記交流電力の電圧を変更することを特徴とする蓄電パワーコンディショナ。
【請求項2】
前記トランスユニットが接続される前記接続部には、該トランスユニットと、予め特定された特定負荷に交流電力を供給するための特定負荷用機器のいずれか一方が接続されることを特徴とする請求項に記載の蓄電パワーコンディショナ。
【請求項3】
生成した交流電力を前記第2入出力部に入力する交流電力生成装置を、前記トランスユニットが接続された前記接続部とは異なる前記接続部に接続した場合に、前記制御部は、該交流電力生成装置から入力された前記交流電力が前記トランスユニットに出力されないように前記電路切替部を制御することを特徴とする請求項に記載の蓄電パワーコンディショナ。
【請求項4】
前記制御部は、前記電力系統と連系する連系運転を行う場合と、該電力系統と独立した自立運転を行う場合に応じて、前記電路切替部を制御することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の蓄電パワーコンディショナ。
【請求項5】
前記制御部は、前記検出結果に基づいて、前記電路切替部を制御することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の蓄電パワーコンディショナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電パワーコンディショナに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発電装置と、変圧装置と、蓄電池ユニットと、蓄電パワーコンディショナとを備える蓄電システムが提案されていた(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。この蓄電システムでは、発電装置によって発電された直流電力が変圧装置によって変圧され、蓄電パワーコンディショナに入力される。変圧装置から入力された直流電力は、蓄電パワーコンディショナによって変圧されて、蓄電池ユニットを充電し、又は、蓄電パワーコンディショナによって交流電力に変換されて、電力系統又は負荷に供給される。
【0003】
ここでは、電力系統と連系して運転するモードと、停電時に電力系統と独立して自立運転するモードとが設けられており、自立運転するモードでは、蓄電パワーコンディショナから出力された交流電力を、特定負荷分電盤に接続された100Vの特定負荷に供給することができる。
【0004】
上述の技術では、蓄電パワーコンディショナと、蓄電パワーコンディショナから出力される交流電力が供給される機器と様々に組み合わせて、蓄電パワーコンディショナを含むシステムを構成する際の自由度は十分ではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-103197号公報
【文献】特開2019-103198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、蓄電パワーコンディショナを含むシステムの構成の自由度を向上させることが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するための本発明は、
直流電力が入力される入力部と、
直流電力の電圧を変圧する変圧部と、
前記変圧部によって変圧された直流電力を蓄電池ユニットに出力し、かつ、該蓄電池ユニットから直流電力が入力される第1入出力部と、
直流電力を交流電力に変換する変換部と、
前記変換部によって変換された交流電力を電力系統又は負荷に出力し、かつ、該電力系統から交流電力が入力される第2入出力部と、
前記変圧部、前記変換部及び前記第2入出力部を制御する制御部と、
を備え、
前記第2入出力部は、前記電力系統が接続される連系接続部と、前記交流電力が出力又は入力される機器が接続される少なくとも一つの接続部と、前記連系接続部、前記接続部及び前記変換部にそれぞれ接続される電路を切り替える電路切替部を有し、
前記制御部は、前記接続部に接続された前記機器を検出することを特徴とする蓄電パワーコンディショナである。
【0008】
本発明によれば、第2入出力部には、電力系統が接続される連系接続部に加えて、交流電力が入力又は出力される機器が接続される接続部が少なくとも一つ設けられているので、蓄電パワーコンディショナから交流電力が入力され、又は、蓄電パワーコンディショナに交流電力を入力する種々の機器を接続部に接続することができる。そして、第2入出力部に、前記連系接続部、前記接続部及び前記変換部にそれぞれ接続される電路を切り替える電路切替部を設け、制御部が、接続部に接続された前記機器を検出するようにしたので、接続部に接続された機器に入力される交流電力が機器の定格になるように、制御部が変換部を制御することもできる。このように、蓄電パワーコンディショナとの間で交流電力が入力又は出力される機器を蓄電パワーコンディショナと様々に組み合わせて、蓄電パワーコンディショナを含むシステムを構成することができ、システム構成の自由度が向上する。
【0009】
また、本発明においては、
前記制御部は、前記検出結果に基づいて、前記変換部から前記機器に出力される前記交流電力の電圧を変更するようにしてもよい。
【0010】
これによれば、出力すべき交流電力の電圧が異なる機器と、蓄電パワーコンディショナとを組み合わせて、蓄電パワーコンディショナを含むシステムを構成することができるので、システム構成の自由度が向上する。電力系統と連系する連系運転を行う場合と、電力系統と独立した自立運転を行う場合に応じて、制御部が出力選択部を制御するので、連系運転を行う場合に交流電力を出力する機器と、自立運転を行う場合に交流電力を出力する機器とを組み合わせて、蓄電パワーコンディショナを含むシステムを構成することでき、システム構成の自由度が向上する。
【0011】
また、本発明においては、
前記機器は、前記変換部から出力された前記交流電力が入力され、該交流電力の電圧を変更して、前記負荷に供給するトランスユニットであるようにしてもよい。
【0012】
これによれば、負荷に応じた電圧に変圧して交流電力を供給するトランスユニットと、蓄電パワーコンディショナとを組み合わせて、蓄電パワーコンディショナを含むシステムを構成することができるので、システム構成の自由度が向上する。制御部は、出力部に接続された機器を検出し、検出結果に基づいて出力選択部を制御するので、出力部に接続された機器に応じて、蓄電パワーコンディショナを含むシステムを構成することができ、システム構成の自由度が向上する。
【0013】
また、本発明においては、
前記トランスユニットが接続される前記接続部には、該トランスユニットと、予め特定された特定負荷に交流電力を供給するための特定負荷用機器のいずれか一方が接続されるようにしてもよい。
【0014】
これによれば、トランスユニットが接続される出力部には、トランスユニットか特定負荷用機器のいずれか一方が選択的に接続されるので、蓄電パワーコンディショナを含むシステムを構成する際に、コストを抑えるとともに設置領域の大きさも抑えることができる。出力すべき交流電力の電圧が異なる機器と、蓄電パワーコンディショナとを組み合わせて、蓄電パワーコンディショナを含むシステムを構成することができるので、システム構成の自由度が向上する。
【0015】
また、本発明においては、
生成した交流電力を前記第2入出力部に入力する交流電力生成装置を、前記トランスユ
ニットが接続された前記接続部とは異なる前記接続部に接続した場合に、前記制御部は、該交流電力生成装置から入力された前記交流電力が前記トランスユニットに出力されないように前記電路切替部を制御するようにしてもよい。
【0016】
これによれば、交流電力生成装置を、トランスユニットが接続された接続部とは異なる接続部に接続した場合にも、トランスユニットには交流電力生成装置から入力された交流電力が出力されないように、制御部が電路切替部を制御することができるので、トランスユニット及び交流電力生成装置と、蓄電パワーコンディショナとを組み合わせて、蓄電パワーコンディショナを含むシステムを構成することができ、システム構成の自由度が向上する。負荷に応じた電圧に変圧して交流電力を供給するトランスユニットと、蓄電パワーコンディショナとを組み合わせて、蓄電パワーコンディショナを含むシステムを構成することができるので、システム構成の自由度が向上する。
【0017】
また、本発明においては、
前記制御部は、前記電力系統と連系する連系運転を行う場合と、該電力系統と独立した自立運転を行う場合に応じて、前記電路切替部を制御するようにしてもよい。
【0018】
これによれば、電力系統と連系する連系運転を行う場合と、電力系統と独立した自立運転を行う場合に応じて、制御部が電路切替部を制御するので、連系運転を行う場合に交流電力を出力する機器と、自立運転を行う場合に交流電力を出力する機器とを組み合わせて、蓄電パワーコンディショナを含むシステムを構成することでき、システム構成の自由度が向上する。トランスユニットが接続される出力部には、トランスユニットか特定負荷用機器のいずれか一方が選択的に接続されるので、蓄電パワーコンディショナを含むシステムを構成する際に、コストを抑えるとともに設置領域の大きさも抑えることができる。
【0019】
また、本発明においては、
前記制御部は、前記検出結果に基づいて、前記電路切替部を制御するようにしてもよい。
【0020】
これによれば、制御部は、接続部に接続された機器を検出し、検出結果に基づいて電路切替部を制御するので、接続部に接続された機器に応じて、蓄電パワーコンディショナを含むシステムを構成することができ、システム構成の自由度が向上する。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、蓄電パワーコンディショナを含むシステムの構成の自由度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施例における蓄電システムの概略構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実施例における蓄電システムの全体構成を示す図である。
図3】本発明の実施例における他の構成の蓄電システムを示すブロック図である。
図4】本発明の実施例における他の構成の蓄電システムの全体構成を示す図である。
図5】本発明の実施例における自立出力の変更処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
〔適用例〕
以下、本発明の適用例について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の適用例に係る蓄電システム1の一例を示す図である。蓄電システム1
は、発電装置2と、変圧装置3と、蓄電パワーコンディショナ4と、蓄電池ユニット5とを備える。発電装置2は、発電可能な装置であり、例えば、太陽電池(PV)ユニット、燃料電池(FC)ユニット及び風力発電ユニット等である。発電装置2は、発電した直流電力を変圧装置3に入力する。変圧装置3は、発電装置2から入力された直流電力を第1所定電圧に変圧して出力する。発電装置2から出力された直流電力は入力部31に入力される。
【0024】
蓄電パワーコンディショナ4は、入力部41と、変圧部42と、入出力部43と、変換部44と、入出力部45と、制御部46と、通信部47とを有する。変圧装置3の出力部33から出力された第1所定電圧の直流電力が、入力部41に入力される。変圧部42は、入力部41に入力された直流電力の第1所定電圧を第2所定電圧に変圧する。変圧部42は、例えば、非絶縁型のDC/DCコンバータ又は絶縁型のDC/DCコンバータである。入出力部43は、第2所定電圧に変圧された直流電力を蓄電池ユニット5に入力する。また、蓄電池ユニット5から出力された直流電力が、入出力部43に入力される。入出力部43は、本発明の第1入出力部の一例である。変圧部42は、入出力部43に入力された直流電力の電圧を第1所定電圧に変圧し、直流電力を出力する。変換部44は、例えば、DC/ACインバータである。変換部44は、変圧部42から出力された直流電力を交流電力に変換する。
【0025】
入出力部45は、交流電力を電力系統6又は負荷7に出力する。入出力部45は、本発明の第2入出力部の一例である。また、電力系統6から出力された交流電力が、入出力部45に入力される。電力系統6からは、単相三線式の交流電力が連系入出力端子452a、452b及び452cを介して入力される。ここでは、連系入出力端子452a、452b及び452cには、それぞれU相、O相、W相の電力線が接続される。連系入出力端子452a、452b及び452cと変換部44との間には、蓄電パワーコンディショナ4を、電力系統6と連系又は解列するための連系リレー453が設けられている。また、変換部44には、自立リレー455が、連系リレー453と並列に接続されている。自立リレー455は、電力系統6と連系する場合には開放され、電力系統6を解列して、電力系統6と独立して自立運転する場合に接続される。自立リレー455の一端は、変換部44に接続され、他端は切替リレー456に接続されている。切替リレー456の入力側は、電力系統6のU相及びO相に接続される系統側接点bと、自立リレー455に接続され自立側接点aとの間で切り替えることができる。切替リレー456の出力側は自立出力端子454a、454bに接続される。自立出力端子454a、454bは、本発明の接続部の一例である。ここでは、自立出力端子454a、454bには特定負荷分電盤11が接続され、特定負荷分電盤11には特定負荷71が接続される。自立リレー455の他端には、切替リレー456に並列に自立入力リレー458が設けられている。自立入力リレー458の一端は、自立リレー455の他端及び切替リレー456の自立側端子aに接続されている。そして、自立入力リレー458の他端は自立入力端子457a、457bに接続される。ここでは、自立入力端子457a、457bには、自立入力用のPVパワーコンディショナ16及びPV17が接続されている。入出力部45に設けられた連系リレー453、自立リレー455、切替リレー456及び自立入力リレー458は、制御部46によって制御される。連系入出力端子452a、452b及び452cは、本発明の連系接続部の一例である。また、自立出力端子454a及び454bは、本発明の自立出力端子454a、454bとは異なる接続部の一例である。また、連系リレー453、自立リレー455、切替リレー456及び自立入力リレー458は、本発明の電路切替部の一例であり、これらの切り替え又は開閉は、本発明の電路切替部による電路の切り替えでもある。特定負荷分電盤11は、本発明の特定負荷用機器の一例である。また、自立入力用のPVパワーコンディショナ16は、本発明の交流電力生成装置の一例である。
【0026】
変換部44は、入出力部45に入力された交流電力を直流電力に変換して、直流電力を
出力する。変圧部42は、変換部44から出力された直流電力の電圧を第2所定電圧に変圧する。制御部46は、変圧部42、変換部44及び入出力部45を制御する。通信部47は、有線又は無線を介して、蓄電池ユニット5及び変圧装置3との間で通信を行う。蓄電池ユニット5及び変圧装置3から受信した情報は、制御部46に伝えられる。
【0027】
蓄電池ユニット5は、充放電可能な二次電池であり、例えば、リチウムイオン電池やその他各種の二次電池を適用可能である。第1所定電圧及び第3所定電圧は、交流電力を電力系統6又は負荷7に出力する際に適した電圧である。第2所定電圧は、直流電力を蓄電池ユニット5に入力する際に適した電圧である。第1所定電圧と第2所定電圧とは異なる値である。第1所定電圧と第3所定電圧とは同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。
【0028】
蓄電パワーコンディショナ4には、上述したように、自立出力端子454a、454bにトランスユニット12を接続することができる。また、図1に示すように、蓄電パワーコンディショナ4の自立出力端子454a、454bには、特定負荷分電盤11を接続することができる。蓄電パワーコンディショナ4は、自立出力端子454a、454bに特定負荷分電盤11が接続された場合と、図3に示すようにトランスユニット12が接続された場合とで、自立運転時に自立出力端子454a、454bに出力する交流電力(自立出力)の電圧を切り替える。すなわち、自立出力端子454a、454bにトランスユニット12が接続されたことを制御部46が検出した場合の自立出力は、トランスユニットの定格に従い、例えば単相二線200Vであ
る。特定負荷分電盤11を接続した場合の自立出力は単相二線100Vである。トランスユニット12は、単相二線200Vの交流電力を単相三線200Vに変圧し、全負荷切替分電盤13を介して、負荷7に単相二線100V又は200Vの電力を供給する。蓄電パワーコンディショナ4は、自立運転時に、トランスユニット12が接続されていない場合には、自立出力として単相二線100Vを出力するが、トランスユニット12が接続されたことを検出すると、制御部46は、変換部44を制御して、単相二線200Vの交流電力を出力させる。
【0029】
このように、蓄電パワーコンディショナ4は、自立運転時に、特定負荷分電盤11に接続された特定負荷71に電力を供給するだけでなく、特定負荷分電盤11に対する自立出力とは異なる交流電力を入力する必要があるトランスユニット12が接続されたことを検出すると、自立出力をトランスユニット12に適した交流電力に切り替えることにより、トランスユニット12を含めた蓄電システム1の運転が可能となる。すなわち、本発明によれば、蓄電パワーコンディショナ4を含む蓄電システム1の構成の自由度が向上する。また、特定負荷分電盤11とトランスユニット12を共通の自立出力端子454a、454bに接続するので、設置スペースを抑えることができ、コストも抑えることができる。
【0030】
〔実施例1〕
以下では、本発明の実施例に係る蓄電パワーコンディショナ4について、図面を用いて、より詳細に説明する。ただし、この実施の形態に記載されている装置及びシステムの構成は各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
【0031】
<システム構成>
図1は、本発明の実施例に係る蓄電パワーコンディショナ4を含む蓄電システム1の概略構成を示すブロック図である。図2は、本発明の実施例に係る蓄電システム1の全体構成を示す図である。
蓄電システム1は、発電装置2と、変圧装置3と、蓄電パワーコンディショナ4と、蓄電池ユニット5とを備える。発電装置2は、発電可能な装置であり、例えば、太陽電池(
PV)ユニット、燃料電池(FC)ユニット及び風力発電ユニット等である。発電装置2は、発電した直流電力を変圧装置3に入力する。変圧装置3は、入力部31と、変圧部32と、出力部33と、制御部34と、通信部35とを有する。発電装置2から出力された直流電力は入力部31に入力される。変圧部32は、入力部31に入力された直流電力を第1所定電圧に変圧する。変圧部32は、例えば、非絶縁型のDC/DCコンバータ又は絶縁型のDC/DCコンバータである。出力部33は、第1所定電圧に変圧された直流電力を蓄電パワーコンディショナ4に入力する。制御部34は、変圧部32を制御する。制御部34は、CPU、MPU等のプロセッサ及びRAM、ROM等のメモリを有する。制御部34は、1つのCPU又はMPUで構成されてもよいし、複数のCPU又は複数のMPUが組み合わされて構成されてもよい。CPU又はMPUは、単一のプロセッサに限定されるわけではなく、マルチプロセッサ構成であってもよい。制御部34はメモリに実行可能に展開されたプログラムに従って各種の処理を実行する。通信部35は有線又は無線を介して蓄電パワーコンディショナ4との間で通信を行う。蓄電システム1は、複数の発電装置2を備えてもよい。変圧装置3は、複数の発電装置2のそれぞれに接続された複数の入力部31と、複数の変圧部32と、複数の出力部33とを有してもよい。
【0032】
蓄電パワーコンディショナ4は、入力部41と、変圧部42と、入出力部43と、変換部44と、入出力部45と、制御部46と、通信部47とを有する。変圧装置3の出力部33から出力された第1所定電圧の直流電力が、入力部41に入力される。変圧部42は、入力部41に入力された直流電力の第1所定電圧を第2所定電圧に変圧する。変圧部42は、例えば、非絶縁型のDC/DCコンバータ又は絶縁型のDC/DCコンバータである。入出力部43は、第2所定電圧に変圧された直流電力を蓄電池ユニット5に入力する。また、蓄電池ユニット5から出力された直流電力が、入出力部43に入力される。変圧部42は、入出力部43に入力された直流電力の電圧を第1所定電圧に変圧し、直流電力を出力する。変換部44は、例えば、DC/ACインバータである。変換部44は、入力部41又は変圧部42から出力された直流電力を交流電力に変換する。
【0033】
入出力部45は、交流電力を電力系統6又は負荷7に出力する。また、電力系統6から出力された交流電力が、入出力部45に入力される。電力系統6からは、単相三線式の交流電力が連系入出力端子452a、452b及び452cを介して入力される。ここでは、連系入出力端子452a、452b及び452cには、電力系統6のU相、O相、W相の電力線がそれぞれ接続される。連系入出力端子452a、452b及び452cと変換部44とを接続する電路4501には、蓄電パワーコンディショナ4を、電力系統6と連系又は解列するために、電路4501を開閉する連系リレー453が設けられている。また、入出力部45には、変換部44と連系リレー453との間の電路4501に一端が接続され、自立出力端子454a、454bに他端が接続される電路4502が設けられている。電路4502は、電路4501を介して変換部44と自立出力端子454a、454bとを接続する。電路4502の変換部44側には、電路4502を開閉する自立リレー455が設けられている。そして、電路4502の自立出力端子454a、454b側には、切替リレー456が設けられている。切替リレー456は、電路4503を介して、電力系統6のU相に接続される電路4501u及びO相に接続される電路4501oに接続される。切替リレー456は、一端が自立出力端子454a、454b側の電路4502に接続され、他端が、自立リレー455側で電路4502に接続される端子a及びaと、電路4503に接続される端子b及びbとの間で切り替えられるようになっている。また、自立リレー455と切替リレー456との間の電路4502に一端が接続され、自立入力端子457a、457bに他端が接続される電路4504が設けられている。電路4504には、電路4504を開閉する自立入力リレー458が設けられている。
【0034】
図1に示す蓄電システム1では、自立出力端子454a、454bに、特定負荷分電盤11が接続されているが、図3に示すように、自立出力端子454a、454bに、トラ
ンスユニット12を接続することができる。このときトランスユニット12には、全負荷切替分電盤13を介して負荷7が接続される。自立入力端子457a、457bには、自立入力用のPVパワーコンディショナ16及び自立入力用のPV17を接続することができる。
【0035】
入出力部45に設けられた連系リレー453、自立リレー455、切替リレー456及び自立入力リレー458は、制御部46によって制御される。電力系統6と連系して蓄電パワーコンディショナ4を含む蓄電システム1を運転する場合には、連系リレー453は閉じられ、変換部44と電力系統6は電路4501によって接続される。図1では省略しているが、詳細には、電力系統6は、連系入出力端子452a、452b、452cに接続される電路と分岐して、後述する全負荷切替分電盤13を介して、主分電盤に接続される。そして、主分電盤には負荷7が接続されており、電力系統6と連系して蓄電パワーコンディショナ4を含む蓄電システム1を運転する場合には、電力系統6から供給される交流電力は、この主分電盤を介して、負荷7に供給される。電力系統6と連系して蓄電パワーコンディショナ4を含む蓄電システム1を運転する場合には、自立リレー455及び自立入力リレー458は開かれ、切替リレー456は、接点b側に接続される。
【0036】
電力系統6と解列して蓄電パワーコンディショナ4を含む蓄電システム1を運転する場合には、連系リレー453は開かれ、変換部44と電力系統6を接続する電路4501は遮断される。そして、自立リレー455が閉じられ、切替リレー456は接点a側に切り替えられ、変換部44と、自立出力端子454a、454bとが接続される。ここでは、自立出力端子454a、454bには、特定負荷分電盤11が接続されている。特定負荷分電盤11には、自立運転時に稼働させる予め特定された特定負荷が接続される。このとき、変換部44から、電路4502を通じ、自立出力端子454a、454bを介して、単相二線100Vの交流電力が出力される。
【0037】
入出力部45の自立入力端子457a、457bには、自立入力用PV17が接続された自立入力用PVパワーコンディショナ16を接続することができる。自立入力用PVが接続された自立入力用PVパワーコンディショナ16を接続した蓄電パワーコンディショナ4を含む蓄電システム1を、電力系統6と解列して運転する場合には、自立入力リレー458を閉じる。これによって、自立入力用PVパワーコンディショナ16が、変換部44及び特定負荷分電盤11と接続されるので、自立入力用PVパワーコンディショナ16から出力される交流電力が、特定負荷分電盤11を介して、特定負荷71に供給され、または、変換部44によって直流電力に変換され、変圧部42で変圧され、入出力部43から出力され、蓄電池ユニット5を充電する。
【0038】
変換部44は、入出力部45に入力された交流電力を直流電力に変換して、直流電力を出力する。変圧部42は、変換部44から出力された直流電力の電圧を第2所定電圧に変圧する。制御部46は、変圧部42、変換部44及び入出力部45を制御する。制御部46は、CPU、MPU等のプロセッサ及びRAM、ROM等のメモリを有する。制御部46は、1つのCPU又はMPUで構成されてもよいし、複数のCPU又は複数のMPUが組み合わされて構成されてもよい。CPU又はMPUは、単一のプロセッサに限定されるわけではなく、マルチプロセッサ構成であってもよい。制御部46はメモリに実行可能に展開されたプログラムに従って各種の処理を実行する。通信部47は、有線又は無線を介して、蓄電池ユニット5、変圧装置3及び自立入力用PVパワーコンディショナ16との間で通信を行う。蓄電池ユニット5、変圧装置3及び自立入力用PVパワーコンディショナ16から受信した情報は、制御部46に伝えられる。
【0039】
蓄電池ユニット5は、充放電可能な二次電池であり、例えば、リチウムイオン電池やその他各種の二次電池を適用可能である。第1所定電圧及び第3所定電圧は、交流電力を電
力系統6又は負荷7に出力する際に適した電圧である。第2所定電圧は、直流電力を蓄電池ユニット5に入力する際に適した電圧である。第1所定電圧と第2所定電圧とは異なる値である。第1所定電圧と第3所定電圧とは同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。
【0040】
以下に、図2を参照して、本実施例に係る蓄電システム1の全体構成を説明する。蓄電システム1は、発電装置2と、変圧装置3と、蓄電パワーコンディショナ4と、蓄電池ユニット5と、操作部8と、表示部9と、通信部10と、特定負荷分電盤11、特定負荷71とを備える。変圧装置3は、蓄電パワーコンディショナ4に着脱可能である。蓄電パワーコンディショナ4に変圧装置3を取り付けていない場合であっても、蓄電パワーコンディショナ4は単独で動作可能である。図2の例では、変圧装置3の個数は1つであるが、これに限定されず、変圧装置3は複数であってもよく、変圧装置3の個数は増減可能である。
【0041】
操作部8は、蓄電パワーコンディショナ4に指示信号を入力し、蓄電パワーコンディショナ4を操作するリモートコントローラである。操作部8は、キーボード、マウス、キーボード及び操作ボタン等の入力機器で構成されてもよい。操作部8は、HEMS(Home Energy Management System)コントローラやVPP(Virtual Power Plant)コントローラを有していてもよい。HEMSは、家庭の消費電力を管理するシステムである。VPPは、複数の小規模発電設備をネットワークにより一括管理するシステムである。表示部9は、各種の情報を表示する。表示部9は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等である。通信部10はネットワーク14に接続されたサーバ15との間で通信を行うインターフェースである。通信部10には、例えば、ルータやモデムが含まれる。ネットワーク14には、例えば、インターネット等の公衆ネットワークやLAN(Local Area Network)が含まれる。停電時に、特定負荷分電盤11に接続された特定負荷71に対して、蓄電池ユニット5と、発電装置2又は自立入力用PV17から電力を供給できる。図2に示す蓄電システム1の構成要素の全てが必須というわけではなく、蓄電システム1を実現する上で、適宜、蓄電システム1の構成要素の追加又は削除がなされてもよい。
【0042】
<他のシステム構成>
図3を参照して、本実施例に係る蓄電パワーコンディショナ4を含む蓄電システム1において、システム構成が異なる例について説明する。図4は、構成が異なる蓄電システム1の全体構成を示す。
【0043】
蓄電パワーコンディショナ4では、図3に示すように、特定負荷分電盤11に替えて、自立出力端子454a、454bにトランスユニット12を接続することができる。例として、トランスユニット12の定格は単相二線200Vとする。トランスユニット12は全負荷切替分電盤13を介して負荷7が接続される。このとき、変換部44からは、自立出力端子454a、454bを介して、単相二線200Vの交流電力が出力される。そして、トランスユニット12は、この単相二線200Vの交流電力を単相三線200Vに変圧して全負荷切替分電盤に出力する。図3では省略しているが、図4に示すように、全負荷切替分電盤13と負荷7との間には、主分電盤18が接続される。電力系統6と全負荷切替分電盤13とは、電力系統6と蓄電パワーコンディショナ4の連系入力端子452a、452b、452cとを接続する電力線61から分岐した電力線62によって接続されている。全負荷切替分電盤13には、電力系統6から電力線62を通じて単相三線200Vの交流電力が入力されている。全負荷切替分電盤13は、連系運転時には、電力系統6から入力される交流電力を負荷7に供給し、自立運転時には、トランスユニット12から入力された交流電力を負荷7に供給するよう電路を切り替える。
【0044】
上述したように、蓄電パワーコンディショナ4の自立出力端子454a、454bには、特定負荷分電盤11(図1及び図2参照)と、トランスユニット12(図3及び図4参照)を選択的に接続することができ、特定負荷分電盤11が接続された場合と、トランスユニット12が接続された場合とで、自立運転時における変換部44から自立出力端子454a、454bを介して出力される交流電力の電圧が切り替えられる。
【0045】
<出力電圧変更処理>
以下に、図5を参照して、自立運転時における変換部44から自立出力端子454a、454bを介して出力される交流電力の電圧の変更処理について説明する。
図5に示す処理は、自立運転が開始された場合に実施される。自立運転は、停電や設備の異常等により電力系統6からの交流電力の供給の停止を検出した場合に、自動的に連系運転を停止し、自立運転を開始するように運転モードを切り替えてもよいし、ユーザが後述の表示部9によって電力系統6からの交流電力の供給が停止したことを認識した場合に、操作部8によって連系運転を停止し、自立運転を開始するように指示してもよい。また、サーバ15からネットワーク14を経由して、連系運転を停止し、自立運転を開始する旨の指令を、通信部10に送信し、これを受信した操作部8が蓄電パワーコンディショナ4に連系運転を停止し、自立運転を開始するように指示してもよい。
【0046】
まず、制御部46は、連系リレー453を開く(ステップS1)。
次に、制御部46は、自立リレー455を閉じる(ステップS2)。
次に、制御部46は、切替リレー456をb接点側からa接点側に切り替える(ステップS3)。
【0047】
次に、制御部46は、自立出力端子454a、454bにトランスユニット12が接続されているかを判断する(ステップS4)。自立出力端子454a、454bにトランスユニット12が接続されているか否かを判断する方法は特に限定されない。例えば、トランスユニット12に内蔵されたCT等のセンサ121の信号を取得する、トランスユニット12が自立出力端子454a、454bに接続されることによる蓄電パワーコンディショナ4の所定部位の電位の変化を検出する等により、制御部46がトランスユニット12接続されているか否かを判断することができる。
ステップS4において、自立出力端子454a、454bにトランスユニット12が接続されていないと判断された場合には、制御部46は、変換部44の出力を単相二線100Vに設定し(ステップS5)、処理を終了する。
ステップS4において、自立出力端子454a、454bにトランスユニット12が接続されていると判断された場合には、制御部46は、自立入力端子457a、457bに自立入力用PVパワーコンディショナ16が接続さているか否かを判断する(ステップS6)。自立入力端子457a、457bに自立入力用PVパワーコンディショナ16に接続されているか否かを判断する方法は特に限定されない。例えば、制御部46から通信部47を介して自立入力用PVパワーコンディショナ16に所定のコマンドを送信し、それに対する自立入力用PVパワーコンディショナ16の応答に基づいて判断することができる。
【0048】
ステップS6において、自立入力端子457a、457bに自立入力用PVパワーコンディショナ16が接続されていると判断された場合には、制御部46は、自立入力リレー458を開き(ステップS7)、電路4502と自立入力端子457a、457bとを接続する電路4504を遮断し、ステップS8に進む。
ステップS6において、自立入力端子457a、457bに自立入力用PVパワーコンディショナ16が接続されていないと判断された場合には、ステップS8に進む。
【0049】
ステップS8では、制御部46は、変換部44の出力を切り替えて単相二線200Vに
設定し、処理を終了する。
【0050】
このように、蓄電パワーコンディショナ4は、自立運転時に、特定負荷分電盤11に接続された特定負荷71に電力を供給するだけでなく、特定負荷分電盤11に対する自立出力とは異なる交流電力を入力する必要があるトランスユニット12が接続されたことを検出すると、自立出力端子454a、454bからの出力をトランスユニット12に適した交流電力に切り替えることにより、トランスユニット12を含めた蓄電システム1の運転が可能となる。すなわち、本発明によれば、蓄電パワーコンディショナ4を含む蓄電システム1の構成の自由度が向上する。また、特定負荷分電盤11とトランスユニット12を共通の自立出力端子454a、454bに接続するので、設置スペースが抑えることができ、コストも抑えることができる。
【0051】
上述の実施例ではトランスユニット12が自立出力端子454a、454b接続されているか否かを自立運転開始時に行っているが、連系運転時に、トランスユニット12が接続されているか否かを制御部46が判断するようにしてもよい。トランスユニット12が自立出力端子454a、454bが接続されている場合には、連系運転時に切替リレー456を接点a側に接続し、電力系統6から供給された交流電力を、トランスユニット12に接続しないようにする。
このとき、電力系統6から出力された交流電力は、トランスユニット12を介さず、電力線62を通じて全負荷切替分電盤13へ至り負荷7に供給される。
また、変換部44からの出力電力は、電路4501、電力線61、電力線62を通じて全負荷切替分電盤13に至り負荷7に供給される。
【0052】
上述した蓄電システム1では、蓄電パワーコンディショナ4には、発電装置2及び変圧装置3と、自立入力用PV17及び自立入力用PVパワーコンディショナ16とを接続し、自立出力端子454a、454bには特定負荷分電盤11又はトランスユニット12のいずれか一方を接続している。蓄電システム1の構成は、これに限定されない。発電装置2及び変圧装置3と、自立入力用PV17及び自立入力用PVパワーコンディショナ16とを、選択的に蓄電パワーコンディショナ4に接続するようにしてもよい。すなわち、蓄電パワーコンディショナ4に発電装置2及び変圧装置3を接続する場合には、自立入力用PV17及び自立入力用PVパワーコンディショナ16を接続せず、蓄電パワーコンディショナ4に自立入力用PV17及び自立入力用PVパワーコンディショナ16を接続する場合には、発電装置2及び変圧装置3を接続しないようにしてもよい。
【0053】
なお、以下には本発明の構成要件と実施例の構成とを対比可能とするために、本発明の構成要件を図面の符号付きで記載しておく。
<発明1>
直流電力が入力される入力部(41)と、
直流電力の電圧を変圧する変圧部(42)と、
前記変圧部(42)によって変圧された直流電力を蓄電池ユニット(5)に出力し、かつ、該蓄電池ユニットから直流電力が入力される第1入出力部(43)と、
直流電力を交流電力に変換する変換部(44)と、
前記変換部(44)によって変換された交流電力を電力系統(6)又は負荷(7)に出力し、かつ、該電力系統(6)から交流電力が入力される第2入出力部(45)と、
前記変圧部(42)、前記変換部(44)及び前記第2入出力部(45)を制御する制御部(46)と、
を備え、
前記第2入出力部(45)は、前記電力系統(6)が接続される連系接続部(452a、452b、452c)と、前記交流電力が出力又は入力される機器(11、12、16)が接続される少なくとも一つの接続部(454a、454b、457a、457b)と
、前記連系接続部(452a、452b、452c)、前記接続部(454a、454b、457a、457b)及び前記変換部(44)にそれぞれ接続される電路(4501、4502、4503、4504)を切り替える電路切替部(453、455、456、458)を有し、
前記制御部(46)は、前記接続部に接続された前記機器(11、12,16)を検出することを特徴とする蓄電パワーコンディショナ(4)。
【符号の説明】
【0054】
1 : 蓄電システム
4 :蓄電パワーコンディショナ
5 :蓄電池ユニット
6 :電力系統
7 :負荷
41 :入力部
42 :変圧部
43 :入出力部
44 :変換部
45 :入出力部
46 :制御部
452a、452b、452c :連系入出力端子
453 :連系リレー
454a、454b :自立出力端子
455 :自立リレー
456 :切替リレー
457a、457b :自立入力端子
458 :自立入力リレー
11 :特定負荷分電盤
12 :トランスユニット
71 :特定負荷

図1
図2
図3
図4
図5