(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-20
(45)【発行日】2024-05-28
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/58 20140101AFI20240521BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20240521BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20240521BHJP
【FI】
A63F13/58
A63F13/69
A63F13/69 510
A63F13/79
(21)【出願番号】P 2020053720
(22)【出願日】2020-03-25
(62)【分割の表示】P 2019151705の分割
【原出願日】2019-08-22
【審査請求日】2022-07-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】三重野 曉彦
【審査官】遠藤 孝徳
(56)【参考文献】
【文献】特許第5618221(JP,B2)
【文献】特許第6368818(JP,B1)
【文献】特許第5514531(JP,B2)
【文献】特開2018-171250(JP,A)
【文献】特許第6347377(JP,B1)
【文献】特開2019-13341(JP,A)
【文献】特許第6062786(JP,B2)
【文献】特許第5924603(JP,B1)
【文献】特開2016-185283(JP,A)
【文献】特許第6377289(JP,B1)
【文献】特許第6400807(JP,B1)
【文献】特開2019-24524(JP,A)
【文献】特許第6690764(JP,B1)
【文献】どこでもダンジョン,月刊アプリスタイル,株式会社アプリスタイル,2015年03月28日,第2巻 第5号,第96、97頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 - 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
プレイヤに対応付けて、上昇可能なランク、パラメータ及び当該パラメータの上限値を記憶する記憶手段、
前記パラメータの少なくとも一部のパラメータを消費してゲームを実行する実行手段、
前記ランクの上昇に応じて前記パラメータの上限値を増加させる変更手段、
予め定められた条件を満たした場合に前記パラメータを当該パラメータの上限値を超えて回復し、当該パラメータの上限値が高いほど当該パラメータの回復量を多くする回復手段、
前記ランク
が低いほど、有利な特典を前記プレイヤに付与する付与手段、
として機能させるプログラム。
【請求項2】
プレイヤに対応付けて、上昇可能なランク、パラメータ及び当該パラメータの上限値を記憶する記憶手段と、
前記パラメータの少なくとも一部のパラメータを消費してゲームを実行する実行手段と、
前記ランクの上昇に応じて前記パラメータの上限値を増加させる変更手段と、
予め定められた条件を満たした場合に前記パラメータを当該パラメータの上限値を超えて回復し、当該パラメータの上限値が高いほど当該パラメータの回復量を多くする回復手段と、
前記ランク
が低いほど、有利な特典を前記プレイヤに付与する付与手段と、
を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレイヤが所有するアイテム(有償アイテムや無償アイテム等)を消費したり、プレイヤのランクが上昇したりすることにより、ゲーム行動の実行に必要となるパラメータ(実行許容値)を回復させるゲームが知られている。
【0003】
これに関して、特許文献1には、上記パラメータの回復量をプレイヤの熟練度(ランク)に応じた量とする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術では、ランクの低いプレイヤは、ランクが高いプレイヤに比べてパラメータの回復量が少なくなるため、ランクの低いプレイヤにパラメータを回復させるモチベーションを与えることができないという問題があった。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ランクの低いプレイヤにパラメータを回復するモチベーションを与えることができるプログラム及び情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第一態様に係るプログラムは、コンピュータを、プレイヤに対応付けて、上昇可能なランク、パラメータ及び当該パラメータの上限値を記憶する記憶手段、前記パラメータの少なくとも一部のパラメータを消費してゲームを実行する実行手段、前記ランクの上昇に応じて前記パラメータの上限値を変更する変更手段、予め定められた条件を満たした場合に前記パラメータを回復し、当該パラメータの上限値が高いほど当該パラメータの回復量を多くする回復手段、前記パラメータの回復量が少ないほど有利な特典を前記プレイヤに付与する付与手段、として機能させる。
【0008】
また、本発明の第二態様では、前記特典は、ポイントであって、前記付与手段は、前記パラメータの回復量が少ないほど多くのポイントを前記プレイヤに付与する。
【0009】
また、本発明の第三態様では、前記実行手段は、前記付与されたポイントの蓄積値が複数の閾値に到達する毎に、当該閾値に応じた、前記ゲームのコンテンツを前記プレイヤに獲得させる。
【0010】
また、本発明の第四態様では、前記実行手段は、所定期間内に前記付与されたポイントの蓄積値に応じた、前記ゲームのコンテンツを当該所定期間が経過した後に前記プレイヤに獲得させる。
【0011】
また、本発明の第五態様では、前記実行手段は、前記付与されたポイントを消費する特別抽選ゲームを実行し、当該特別抽選ゲームで抽選された、前記ゲームのコンテンツを前記プレイヤに獲得させる。
【0012】
また、本発明の第六態様では、前記予め定められた条件は、前記プレイヤが取得したアイテムを消費することである。
【0013】
また、本発明の第七態様では、前記実行手段は、前記アイテムを消費する通常抽選ゲームを実行し、前記特別抽選ゲームは、前記通常抽選ゲームよりもレアリティが高いコンテンツの抽選確率が高い。
【0014】
また、本発明の第八態様では、前記アイテムは、購入手続きによって取得可能な有償アイテムと、前記ゲームの実行によって取得可能な無償アイテムを含み、前記付与手段は、前記プレイヤが前記有償アイテムを消費することによって前記パラメータを回復させた場合、前記無償アイテムを消費することによって前記パラメータを回復させた場合に比べて、前記ポイントを多く付与する。
【0015】
また、本発明の第九態様に係る情報処理装置は、プレイヤに対応付けて、上昇可能なランク、パラメータ及び当該パラメータの上限値を記憶する記憶手段と、前記パラメータの少なくとも一部のパラメータを消費してゲームを実行する実行手段と、前記ランクの上昇に応じて前記パラメータの上限値を変更する変更手段と、予め定められた条件を満たした場合に前記パラメータを回復し、当該パラメータの上限値が高いほど当該パラメータの回復量を多くする回復手段と、前記パラメータの回復量が少ないほど有利な特典を前記プレイヤに付与する付与手段と、を備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ランクの低いプレイヤにパラメータを回復するモチベーションを与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本実施形態に係るゲームシステムの全体構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】サーバ装置のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
【
図3】
図1に示す端末装置としてスマートフォンのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】サーバ装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】本実施形態に係るゲームシステムにおいて、回復手段等が行うパラメータ回復に関する処理の流れの一例(具体例1)を示すフローチャートである。
【
図6】本実施形態に係る回復指示画面の一例を示す図である。
【
図7】本実施形態に係るゲームシステムにおいて、実行手段が行うキャラクタ獲得に関する処理の流れの一例(具体例2)を示すフローチャートである。
【
図8】本実施形態に係る選択指示画面の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態に係るゲームシステムにおいて、実行手段が行う特別抽選ゲームに関する処理の流れの一例(具体例3)を示すフローチャートである。
【
図10】本実施形態に係る特別抽選ゲーム実行画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態(以下、「本実施形態」という。)について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素及びステップに対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0019】
<全体構成>
図1は、本実施形態に係るゲームシステム1の全体構成の一例を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、ゲームシステム1は、サーバ装置10と、一又は複数の端末装置12と、を備える。これらのサーバ装置10と端末装置12とは、イントラネットやインターネット、電話回線等の通信ネットワークNTを介して通信可能に接続されている。
【0021】
サーバ装置10は、ゲームプログラム14を実行して得られるゲームの実行結果、又はゲームプログラム14そのものを、通信ネットワークNTを介して各端末装置12のプレイヤに提供する情報処理装置である。本実施形態では、サーバ装置10は、ゲームプログラム14そのものを端末装置12のプレイヤに提供する。
【0022】
各端末装置12は、各プレイヤが所持する情報処理装置であって、サーバ装置10から受信したゲームプログラム14がインストールされた後、実行することで、各プレイヤにゲームを提供する情報処理装置である。これらの端末装置12としては、ビデオゲーム機や、アーケードゲーム機、携帯電話、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等の様々なものが挙げられる。
【0023】
<ハードウェア構成>
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
【0024】
図2に示すように、サーバ装置10は、制御装置20と、通信装置26と、記憶装置28と、を備える。制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)22及びメモリ24を主に備えて構成される。
【0025】
制御装置20では、CPU22がメモリ24或いは記憶装置28等に格納された所定のプログラムを実行することにより、各種の機能手段として機能する。この機能手段の詳細については後述する。
【0026】
通信装置26は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置26は、例えば、端末装置12との間で各種の情報を送受信する。
【0027】
記憶装置28は、ハードディスク等で構成される。この記憶装置28は、ゲームプログラム14を含む、制御装置20における処理の実行に必要な各種プログラムや各種の情報、及び処理結果の情報を記憶する。
【0028】
なお、サーバ装置10は、専用又は汎用のサーバ・コンピュータなどの情報処理装置を用いて実現することができる。また、サーバ装置10は、単一の情報処理装置より構成されるものであっても、通信ネットワークNT上に分散した複数の情報処理装置より構成されるものであってもよい。また、
図2は、サーバ装置10が有する主要なハードウェア構成の一部を示しているに過ぎず、サーバ装置10は、サーバが一般的に備える他の構成を備えることができる。また、複数の端末装置12のハードウェア構成も、例えば操作手段や表示装置、音出力装置を備える他は、サーバ装置10と同様の構成を備えることができる。
【0029】
図3は、
図1に示す端末装置12としてスマートフォンのハードウェア構成の一例を示す図である。
【0030】
図3に示すように、端末装置12は、主制御部30と、タッチパネル(タッチスクリーン)32と、カメラ34と、移動体通信部36と、無線LAN通信部38と、記憶部40と、スピーカ42と、を備える。
【0031】
主制御部30は、CPUやメモリ等を含んで構成される。この主制御部30には、表示入力装置としてのタッチパネル32と、カメラ34と、移動体通信部36と、無線LAN通信部38と、記憶部40と、スピーカ42と、に接続されている。そして、主制御部30は、これら接続先を制御する機能を有する。
【0032】
タッチパネル32は、表示機能及び入力機能の両方の機能を有し、表示機能を担うディスプレイ32Aと、入力機能を担うタッチセンサ32Bとで構成される。本実施形態では、ディスプレイ32Aは、ボタン画像、十字キー画像やジョイスティック画像などの操作入力画像を含むゲーム画像を表示可能である。タッチセンサ32Bは、ゲーム画像に対するプレイヤの入力位置を検出可能である。
【0033】
カメラ34は、静止画又は/及び動画を撮影し、記憶部40に保存する機能を有する。
【0034】
移動体通信部36は、アンテナ36Aを介して、移動体通信網と接続し、当該移動体通信網に接続されている他の通信装置と通信する機能を有する。
【0035】
無線LAN通信部38は、アンテナ38Aを介して、通信ネットワークNTと接続し、当該通信ネットワークNTに接続されているサーバ装置10等の他の装置と通信する機能を有する。
【0036】
記憶部40には、ゲームプログラム14や、当該ゲームプログラム14のゲームの進行状況やプレイヤ情報を示すプレイデータ等、各種プログラムや各種データが記憶されている。なお、プレイデータは、サーバ装置10に記憶されてもよい。
【0037】
スピーカ42は、ゲーム音等を出力する機能を有する。
【0038】
<ゲーム概要>
本実施形態に係るゲームは、ゲームのコンテンツの一例としてのキャラクタをプレイヤに獲得させるための抽選ゲームや、クエストを含んでいる。抽選ゲームとは、ガチャ、ふくびき、召喚等とも称されるものである。クエストとは、対戦ゲーム、ダンジョン、探索、ミッション等とも称されるものである。
【0039】
本実施形態では、一又は複数種類の抽選ゲームが存在し、それぞれ異なる名称(タイトル)が付けられている。抽選ゲームは、メニュー画面等において、プレイヤによって選択可能となっている。本実施形態では、一又は複数種類の抽選ゲームのうち、プレイヤによって一の抽選ゲームを選択する操作指示(要求)に基づき、当該一の抽選ゲームに対応する抽選対象キャラクタ群から無作為(ランダム)に選択された一又は複数のキャラクタをプレイヤに獲得させる。この抽選ゲームは、プレイヤが当該抽選ゲームに対応付けられた対価を消費することに基づいて実行される。この対価としては、有償アイテム(課金アイテム)や、無償アイテム(非課金アイテム)、ポイント等が挙げられる。有償アイテムとは、購入手続き(現金や電子マネーの支払い、クレジットカード決済等)によってプレイヤが取得可能なアイテムである。この有償アイテムとしては、例えば有償石、有償コイン等が挙げられる。また、無償アイテムとは、プレイヤがゲームの実行(プレイ)によって取得可能なアイテムである。例えば、無償アイテムは、ログインや、クエストのクリア、ミッション達成等の報酬として取得できる。この無償アイテムとしては、例えば無償石、ガチャチケット、パラメータ回復剤等が挙げられる。また、この有償アイテム及び無償アイテムは、抽選ゲームの実行だけでなく、後述するパラメータ(実行許容値)の回復や、クエストのコンティニュー等の様々な用途で使用可能である。なお、有償石と無償石は、「石」と称される場合がある。ポイントは、ゲーム内で利用される数値であって、例えばパラメータを回復する際にプレイヤに付与される特典である。このポイントは、ゲームアイテム等の数値(個数)であってもよい。
【0040】
また、本実施形態では、一又は複数種類のクエストが存在し、それぞれ異なる名称(タイトル)が付けられている。クエストは、メニュー画面等において、プレイヤによって選択可能となっている。そして、一又は複数種類のクエストのうちプレイヤによって一のクエストを選択する操作指示(要求)に基づき、当該一のクエストが実行される。このクエストは、プレイヤに対応付けられたパラメータ(実行許容値)から、当該クエストに対応付けられたパラメータ(消費パラメータ)を消費することに基づいて実行される。プレイヤは、当該プレイヤに対応付けられたパラメータよりもクエストに対応付けられたパラメータが大きい場合、当該クエストを実行(プレイ)することができない。このパラメータとは、スタミナ、ライフ、アクションポイント(AP)、バトルポイント(BP)等とも称されるものである。なお、クエストに対応付けられたパラメータが消費されるのは、クエストが終了(クリア又はリタイア)した時であってもよい。
【0041】
また、本実施形態では、プレイヤが所有する一又は複数のキャラクタにより構成されるチームと、敵キャラクタを対戦させるクエストが実行される。このクエストでは、例えばプレイヤはチームを構成するキャラクタ(チーム内キャラクタ)に攻撃等を指示する。また、このクエストでは、プレイヤは、チーム内キャラクタそれぞれが有する能力値やスキルを用いて、敵キャラクタのヒットポイントを「0」以下にすることを目的とする。クエストをクリアした場合、プレイヤは、例えばアイテム(無償石やガチャチケット等)、ゲームコイン、キャラクタ、キャラクタ経験値、プレイヤ経験値等のクリア報酬を獲得する。一方、クエストをクリアできなかった場合、プレイヤは、例えば有償石や無償石、コンティニューアイテム等を消費してクエストをコンティニューするか、クエストをリタイアするかを選択する。このコンティニューとは、クエストをクリアできなかったプレイヤに対して、クエストを継続してプレイするための継続権をプレイヤに与えることである。
【0042】
<機能的構成>
図4は、サーバ装置10の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【0043】
図4に示すように、サーバ装置10は、機能的構成として、記憶手段50と、実行手段52と、変更手段54と、回復手段56と、付与手段58と、を備える。記憶手段50は、一又は複数の記憶装置28で実現される。記憶手段50以外の機能的構成は、記憶装置28等に格納されたゲームプログラム14を制御装置20が実行することにより実現される。
【0044】
記憶手段50は、プレイヤ情報50Aや、キャラクタ情報50B、抽選ゲーム情報50C、クエスト情報50D等を記憶する機能を有する。
【0045】
プレイヤ情報50Aは、プレイヤ毎に、当該プレイヤのプレイヤIDと対応付けて記憶されている。このプレイヤ情報50Aは、例えば、プレイヤの名前や年齢、所有キャラクタ情報、所有アイテム情報、ランク情報、パラメータ情報、所有ポイントを含む。所有キャラクタ情報は、プレイヤが所有する(獲得した)各キャラクタのキャラクタID、能力値、スキルを含む。能力値は、例えばキャラクタのレベル、ヒットポイント、攻撃力、防御力等である。レベルは、キャラクタがキャラクタ経験値を獲得した場合に上昇する。キャラクタのレベルが上昇すると、当該キャラクタのヒットポイントや攻撃力、防御力等も上昇する。所有アイテム情報は、プレイヤが所有している各種アイテム(有償石や無償石等)の数を含む。ランク情報は、プレイヤの熟練度を示すランクを含む。ランクは、上昇(ランクアップ)が可能であって、例えばプレイヤがプレイヤ経験値を獲得した場合に上昇する。ランクは、例えば初期値が「1」であり、最大値が「1000」である。パラメータ情報は、パラメータと当該パラメータの上限値を含む。パラメータは、現在におけるパラメータ量を示す値である。このパラメータは、アイテム(有償石や無償石等)の消費やランクアップ、時間経過に応じて回復可能である。パラメータの上限値は、パラメータが時間経過に応じて回復する上限を示す値である。上限値は、プレイヤのランクが上昇するほど高い値となり、例えばランクを2倍した値である。この上限値は、アイテムの消費やランクアップに応じてパラメータを回復する場合における回復量と同じ値(同数)である。例えば、回復手段56は、ランク「20」のプレイヤがアイテムを消費してパラメータを回復させる場合、パラメータに上限値と同じ値の「40」を加算する。一方、回復手段56、ランク「500」のプレイヤがアイテムを消費してパラメータを回復させる場合、パラメータに上限値と同じ値の「1000」を加算する。また、パラメータは、上限値に到達するまで、例えば3分経過する毎に1ずつ回復する。なお、パラメータは、アイテムの消費やランクアップ等によって上限値以上になる場合があるが、この場合において時間経過やアイテムの消費によるパラメータの回復は禁止される。所有ポイントは、パラメータを回復する際にプレイヤに付与されたポイントの蓄積値を含む。
【0046】
キャラクタ情報50Bは、キャラクタ毎に、当該キャラクタのキャラクタIDに対応付けて記憶されている。このキャラクタ情報50Bは、例えば、名称や画像、レアリティ、能力値(初期値から最大値までの値)、スキル等を含む。なお、レアリティが高いキャラクタほど、ゲーム(クエスト)に有利な能力値やスキルが設定されている。
【0047】
抽選ゲーム情報50Cは、抽選ゲーム毎に、当該抽選ゲームの抽選ゲームIDに対応付けて記憶されている。この抽選ゲーム情報50Cは、例えば、名称(タイトル)、抽選対象情報、獲得キャラクタレベル、対価を含む。抽選対象情報は、抽選ゲームの抽選対象である抽選対象キャラクタ群を構成する各キャラクタのキャラクタIDと、当該キャラクタIDに対応付けられた抽選確率を含む。この抽選対象キャラクタ群を構成するキャラクタは、例えば100種類である。抽選確率は、キャラクタが抽選される確率である。この抽選確率には、レアリティが高いキャラクタには低い確率(%)が設定され、レアリティが低いキャラクタには高い確率(%)が設定されている。獲得キャラクタレベルは、抽選ゲームでプレイヤに獲得させるキャラクタのレベル(初期レベル)を含む。対価は、抽選ゲームで1体のキャラクタを獲得するために消費するアイテムやポイントの数を含む。例えば、対価がポイントである抽選ゲーム(特別抽選ゲーム)は、対価がアイテムである抽選ゲーム(通常抽選ゲーム)よりも、レアリティが高いキャラクタの抽選確率が高い。
【0048】
クエスト情報50Dは、クエスト毎に、当該クエストのクエストIDに対応付けて記憶されている。このクエスト情報50Dは、名称(タイトル)、敵キャラクタ情報、パラメータ消費値を含む。敵キャラクタ情報は、クエストに登場する敵キャラクタそれぞれのキャラクタIDに対応付けて、能力値、ドロップ率、獲得キャラクタレベル、キャラクタ経験値、プレイヤ経験値、ゲームコインを含む。ドロップ率は、クエストのクリア報酬として敵キャラクタをプレイヤに獲得させる確率である。このドロップ率は、難易度が高いクエストほど高い確率が設定されている。獲得レベルは、クエストのクリア報酬としてプレイヤに獲得させる敵キャラクタのレベル(初期レベル)を含む。キャラクタ経験値やプレイヤ経験値、ゲームコインは、クエストのクリア報酬としてプレイヤに獲得させる値である。パラメータ消費値は、プレイヤがクエストを実行する際、当該プレイヤに対応付けられたパラメータから消費される値である。このパラメータ消費値は、少なくとも二種類のクエストそれぞれにおいて、異なる値が設定されている。例えば、パラメータ消費値は、クエストの難易度が高いほど、高い値が設定されている。
【0049】
実行手段52は、ゲーム全体の制御を実行する機能を有する。本実施形態では、実行手段52は、プレイヤに対応付けられたパラメータの少なくとも一部のパラメータを消費してゲーム(例えばクエスト)を実行する。
【0050】
また、本実施形態では、実行手段52は、付与されたポイントの蓄積値が複数の閾値に到達する毎に、当該閾値に応じたキャラクタ(コンテンツ)をプレイヤに獲得させる。例えば、実行手段52は、閾値が高くなるほど、ゲーム(クエスト等)に有利なキャラクタを獲得させる。具体的には、実行手段52は、ポイントの蓄積値が第一の閾値である「10000」に到達した場合、当該第一の閾値に応じたレアリティが「4」のキャラクタ2体(キャラA、キャラB)をプレイヤに獲得させる。また、実行手段52は、ポイントの蓄積値が第二の閾値である「20000」に到達した場合、当該第二の閾値に応じたレアリティが「5」のキャラクタ2体(キャラC、キャラD)をプレイヤに獲得させる。また、実行手段52は、ポイントの蓄積値が第三の閾値である「30000」に到達した場合、当該第三の閾値に応じたレアリティが「6」のキャラクタ2体(キャラE、キャラF)をプレイヤに獲得させる。
【0051】
また、本実施形態では、実行手段52は、所定期間内に付与されたポイントの蓄積値に応じたキャラクタ(コンテンツ)を当該所定期間が経過した後にプレイヤに獲得させる。この所定期間としては、例えば1時間、1日間、1週間、1ヶ月間等が挙げられる。例えば、実行手段52は、プレイヤがログインした際、当該ログインの前日に付与されたポイントの蓄積値に応じたキャラクタを獲得させる。また、例えば、実行手段52は、前日に付与されたポイントの蓄積値が高いほど、ゲーム(クエスト等)に有利なキャラクタを獲得させる。具体的には、実行手段52は、前日に付与されたポイントの蓄積値が「10000」未満である場合、レアリティが「3」のキャラクタ1体(キャラG)をプレイヤに獲得させる。一方、実行手段52は、前日に付与されたポイントの蓄積値が「10000」以上「20000」未満である場合、レアリティが「4」のキャラクタ1体(キャラH)をプレイヤに獲得させる。また、実行手段52は、前日に付与されたポイントの蓄積値が「20000」以上である場合、レアリティが「5」のキャラクタ1体(キャラI)をプレイヤに獲得させる。
【0052】
また、本実施形態では、実行手段52は、アイテムを消費する通常抽選ゲームや、付与されたポイント(蓄積値)を消費する特別抽選ゲームを実行し、各抽選ゲームで抽選されたキャラクタ(コンテンツ)をプレイヤに獲得させる。例えば、特別抽選ゲームは、通常抽選ゲームよりもレアリティが高いコンテンツの抽選確率が高く設定されている。
【0053】
変更手段54は、プレイヤに対応付けられたパラメータの上限値を変更する機能を有する。本実施形態では、変更手段54は、プレイヤのランクが上昇(ランクアップ)したことに応じてパラメータの上限値をランクが上昇する前よりも高い値に変更する。具体的には、変更手段54は、プレイヤがプレイヤ経験値を獲得したことに応じて、プレイヤのランクが「20」から「21」に上昇した場合、当該プレイヤに対応付けられたパラメータの上限値を「40」から「42」に変更する。
【0054】
回復手段56は、予め定められた条件を満たした場合に、プレイヤに対応付けられたパラメータを回復させる機能を有する。本実施形態では、回復手段56は、予め定められた条件を満たした場合にパラメータを回復し、パラメータの上限値が高いほど当該パラメータの回復量を多くする。言い換えれば、回復手段56は、予め定められた条件を満たした場合にパラメータを回復し、プレイヤのランクが高いほどパラメータの回復量を多くする。予め定められた条件としては、プレイヤが取得したアイテム(例えば有償石又は無償石1個)を消費することや、プレイヤのランクが上昇(ランクアップ)したこと等が挙げられる。
【0055】
また、回復手段56は、プレイヤに対応付けられたパラメータが上限値未満である場合、所定時間(例えば3分)が経過する毎に、パラメータを1ずつ回復させる。
【0056】
付与手段58は、プレイヤに特典を付与する機能を有する。本実施形態では、付与手段58は、パラメータの回復量が少ないほど有利な特典をプレイヤに付与する。言い換えれば、付与手段58は、プレイヤのランクが低いほど、有利な特典をプレイヤに付与する。この特典としては、例えばポイントや、アイテム、キャラクタ、ゲームコイン、抽選ゲームが可能な抽選権利(抽選券)等のコンテンツが挙げられる。有利な特典とは、例えば多くのコンテンツや、レアリティ又はレベルが高いコンテンツ(例えばキャラクタ)等をいう。例えば、付与手段58は、パラメータの回復量が少ない(プレイヤのランクが低い)ほど多くのポイントをプレイヤに付与する。
【0057】
また、本実施形態では、付与手段58は、プレイヤが有償アイテム(例えば有償石)を消費することによってパラメータを回復させた場合、無償アイテム(例えば無償石)を消費することによってパラメータを回復させた場合に比べて、ポイントを多く付与する。例えば、付与手段58は、プレイヤが有償アイテムを消費することを選択してパラメータを回復させた場合、無償アイテムを消費することを選択してパラメータを回復させた場合よりも、2倍のポイントを付与する。また、例えば、付与手段58は、プレイヤが有償アイテムを消費することを選択してパラメータを回復させた場合はポイントを付与し、無償アイテムを消費することを選択してパラメータを回復させた場合はポイントを付与しないこととしてもよい。
【0058】
<処理の流れ>
(具体例1)
図5は、本実施形態に係るゲームシステム1において、回復手段56等が行うパラメータ回復に関する処理の流れの一例(具体例1)を示すフローチャートである。また、以下のステップの処理は、例えば、プレイヤがメニュー画面からパラメータを回復するメニューを選択する操作指示を行ったタイミングで開始される。なお、以下のステップの順番及び内容は、適宜、変更することができる。
【0059】
(ステップSP10)
回復手段56は、プレイヤ情報50Aを参照して、プレイヤに対応付けられたパラメータが上限値以上であるか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には、処理は、ステップSP22の処理に移行する。一方、当該判定が否定判定された場合には、処理は、ステップSP12の処理に移行する。
【0060】
(ステップSP12)
実行手段52は、タッチパネル32に対して回復指示画面70を表示させる。
【0061】
図6は、本実施形態に係る回復指示画面70の一例を示す図である。
【0062】
図6に示すように、回復指示画面70は、パラメータ情報提示領域72と、回復情報提示領域74と、回復指示ボタン76と、キャンセルボタン78と、が設けられている。パラメータ情報提示領域72には、プレイヤに対応付けられたパラメータと上限値が表されている。回復情報提示領域74には、アイテムの消費量と、パラメータの回復量(上限値と同じ値)と、アイテムの所有数と、が表されている。回復指示ボタン76は、パラメータの回復を指示するボタンである。キャンセルボタン78は、パラメータの回復をキャンセルしてメニュー画面に戻るためのボタンである。
【0063】
図5に戻って、処理は、ステップSP14の処理に移行する。
【0064】
(ステップSP14)
回復手段56は、回復指示ボタン76の押下(回復要求)を受け付けると、プレイヤに対応付けられたパラメータを回復させる。具体的には、回復手段56は、プレイヤ情報50Aのパラメータ情報に含まれるパラメータの上限値と同じ値を回復量として、当該回復量をプレイヤに対応付けられたパラメータに加算する。そして、処理は、ステップSP16の処理に移行する。
【0065】
(ステップSP16)
付与手段58は、ステップSP14におけるパラメータの回復量が少ない(プレイヤのランクが低い)ほど多くのポイントをプレイヤに付与する。例えば、付与手段58は、所定値(例えば2000)から当該回復量を減算した値のポイントを、プレイヤ情報50Aにおける所有ポイント(ポイントの蓄積値)に加算する。具体的には、付与手段58は、例えば、ステップSP14における回復量が「150」であった場合、所定値である「2000」から回復量である「150」を減算した「1850」を所有ポイントに加算する。そして、処理は、ステップSP18の処理に移行する。
【0066】
(ステップSP18)
実行手段52は、ステップSP16で加算された所有ポイント(ポイントの蓄積値)が複数の閾値それぞれに到達したか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には、処理は、ステップSP20の処理に移行する。一方、当該判定が否定判定された場合には、処理は、
図5に示す一連の処理を終了する。
【0067】
(ステップSP20)
実行手段52は、ステップSP18で到達した閾値に応じたキャラクタをプレイヤに獲得させる。例えば、実行手段52は、ステップSP18においてポイントの蓄積値が第一の閾値である「10000」に到達したと判定された場合、当該第一の閾値に応じたキャラクタ2体(キャラA、キャラB)をプレイヤに獲得させる。また、実行手段52は、ステップSP18においてポイントの蓄積値が第二の閾値である「20000」に到達したと判定された場合、当該第二の閾値に応じたキャラクタ4体(キャラAが2体、キャラBが2体)をプレイヤに獲得させる。そして、処理は、
図5に示す一連の処理を終了する。
【0068】
(ステップSP22)
実行手段52は、タッチパネル32に対して回復が不可能であることを示す画面を表示させる。例えば、実行手段52は、パラメータが上限値以上であるため、パラメータを回復する必要がないことを当該画面で示す。そして、処理は、
図5に示す一連の処理を終了する。
【0069】
(具体例2)
上述した具体例1では、ステップSP20において到達した閾値に応じたキャラクタをプレイヤに獲得させる場合を説明したが、実行手段52は、所定期間内に付与されたポイントの蓄積値に応じた選択可能キャラクタから、プレイヤの作為により選択されたキャラクタを獲得させてもよい。この場合、プレイヤ情報50Aの所有ポイントは、所定期間においてプレイヤに付与されたポイントの蓄積値を含む。
【0070】
図7は、本実施形態に係るゲームシステム1において、実行手段52が行うキャラクタ獲得に関する処理の流れの一例(具体例2)を示すフローチャートである。また、以下のステップの処理は、例えば、プレイヤがゲームのログインをする操作指示を行ったタイミングで開始される。
【0071】
(ステップSP30)
実行手段52は、プレイヤ情報50Aの所有ポイントを取得する。すなわち、実行手段52は、所定期間においてプレイヤに付与されたポイントの蓄積値を取得する。例えば、実行手段52は、プレイヤが上記ログインをする操作指示を行ったタイミング以前の所定期間(例えば前日の1日間)に付与されたポイントの蓄積値を取得する。そして、処理は、ステップSP32の処理に移行する。
【0072】
(ステップSP32)
実行手段52は、ステップSP30で取得したポイント(蓄積値)に応じて、プレイヤが選択可能なキャラクタ(選択可能キャラクタ)を決定する。例えば、実行手段52は、取得したポイントが「10000」未満である場合、レアリティが「3」のキャラクタ3体を選択可能キャラクタとする。一方、実行手段52は、取得したポイントが「10000」以上「20000」未満である場合、レアリティが「4」のキャラクタ3体を選択可能キャラクタとする。また、実行手段52は、取得したポイントの蓄積値が「20000」以上である場合、レアリティが「5」のキャラクタ5体を選択可能キャラクタとする。そして、処理は、ステップSP34の処理に移行する。
【0073】
(ステップSP34)
実行手段52は、ステップSP32で決定した選択可能キャラクタを含む選択指示画面80を表示させる。
【0074】
図8は、本実施形態に係る選択指示画面80の一例を示す図である。
【0075】
図8に示すように、選択指示画面80は、選択可能キャラクタ提示領域82と、選択ボタン84と、が設けられている。選択可能キャラクタ提示領域82には、選択可能キャラクタとして決定された複数のキャラクタと、当該キャラクタそれぞれの名称やレアリティが表されている。選択ボタン84は、対応付けられた選択可能キャラクタを獲得させるためのボタンである。
【0076】
図7に戻って、処理は、ステップSP36の処理に移行する。
【0077】
(ステップSP36)
実行手段52は、選択ボタン84の押下(獲得要求)を受け付けると、対応付けられたキャラクタ(選択可能キャラクタ)1体をプレイヤに獲得させる。そして、処理は、ステップSP38の処理に移行する。
【0078】
(ステップSP38)
実行手段52は、プレイヤ情報50Aの所有ポイントを初期化する。例えば、実行手段52は、所有ポイントを「0」に更新する。そして、処理は、
図7に示す一連の処理を終了する。
【0079】
(具体例3)
上述した具体例2では、ステップSP36においてプレイヤにより選択されたキャラクタ(選択可能キャラクタ)を獲得させる場合を説明したが、実行手段52は、ポイントを対価とする特別抽選ゲームにおいて、無作為(ランダム)に選択されたキャラクタを獲得させてもよい。
【0080】
図9は、本実施形態に係るゲームシステム1において、実行手段52が行う特別抽選ゲームに関する処理の流れの一例(具体例3)を示すフローチャートである。また、以下のステップの処理は、例えば、プレイヤがメニュー画面から特別抽選ゲームを選択する操作指示を行ったタイミングで開始される。
【0081】
(ステップSP40)
実行手段52は、タッチパネル32に対して特別抽選ゲーム実行画面90を表示させる。
【0082】
図10は、本実施形態に係る特別抽選ゲーム実行画面90の一例を示す図である。
【0083】
図10に示すように、特別抽選ゲーム実行画面90は、抽選対象情報領域92と、所有情報提示領域94と、実行ボタン96と、キャンセルボタン98と、が設けられている。抽選対象情報領域92には、特別抽選ゲームの抽選対象キャラクタ群のうち、レアリティが高いキャラクタ(目玉キャラクタ)が表されている。所有情報提示領域94には、プレイヤの所有ポイント(付与されたポイントの蓄積値)が表されている。実行ボタン96は、特別抽選ゲームを実行するためのボタンである。実行ボタン96には、対価である消費ポイントが表されている。なお、実行ボタン96は、プレイヤの所有ポイントが当該消費ポイント未満である場合、押下不可能な形態で表される。キャンセルボタン98は、特別抽選ゲームの実行をキャンセルしてメニュー画面に戻るためのボタンである。
【0084】
図9に戻って、処理は、ステップSP42の処理に移行する。
【0085】
(ステップSP42)
実行手段52は、実行ボタン96の押下(実行要求)を受け付けると、プレイヤ情報50Aの所有ポイントから、特別抽選ゲームの対価である消費ポイント(例えば3000ポイント)を消費する。そして、処理は、ステップSP44の処理に移行する。
【0086】
(ステップSP44)
実行手段52は、抽選ゲーム情報50Cの抽選対象情報を参照して、特別抽選ゲームの抽選対象キャラクタ群を構成するキャラクタそれぞれの抽選確率に基づいて、一又は複数のキャラクタを抽選する。そして、処理は、ステップSP46の処理に移行する。
【0087】
(ステップSP46)
実行手段52は、ステップSP44で抽選された一又は複数のキャラクタを獲得キャラクタとしてプレイヤに獲得させる。そして、処理は、
図9に示す一連の処理を終了する。
【0088】
<効果>
以上、本実施形態では、コンピュータを、プレイヤに対応付けて、上昇可能なランク、パラメータ及び当該パラメータの上限値を記憶する記憶手段50、パラメータの少なくとも一部のパラメータを消費してゲームを実行する実行手段52、ランクの上昇に応じてパラメータの上限値を変更する変更手段54、予め定められた条件を満たした場合にパラメータを回復し、当該パラメータの上限値が高いほど当該パラメータの回復量を多くする回復手段56、パラメータの回復量が少ないほど有利な特典をプレイヤに付与する付与手段58、として機能させる。
【0089】
この構成によれば、パラメータの回復によって、ランクの低いプレイヤほど有利な特典を付与することができ、もって、当該プレイヤにパラメータを回復するモチベーションを与えることができる。
【0090】
また、本実施形態では、特典は、ポイントであって、付与手段58は、パラメータの回復量が少ないほど多くのポイントをプレイヤに付与する。
【0091】
この構成によれば、ランクの低いプレイヤほど多くのポイントを付与することができ、もって、当該プレイヤにパラメータを回復するモチベーションを与えることができる。
【0092】
また、本実施形態では、実行手段52は、付与されたポイントの蓄積値が複数の閾値に到達する毎に、当該閾値に応じた、前記ゲームのコンテンツをプレイヤに獲得させる。
【0093】
この構成によれば、プレイヤにポイントを蓄積する目標を与えることができ、もって、プレイヤにパラメータを回復するモチベーションを与えることができる。
【0094】
また、本実施形態では、実行手段52は、所定期間内に付与されたポイントの蓄積値に応じた、前記ゲームのコンテンツを当該所定期間が経過した後にプレイヤに獲得させる。
【0095】
この構成によれば、プレイヤに所定期間内にパラメータを回復するモチベーションを与えることができ、もって、ゲームを活性化することができる。また、プレイヤに当該所定期間が経過した後、ゲームにログインするモチベーションを与えることができる。
【0096】
また、本実施形態では、実行手段52は、付与されたポイントを消費する特別抽選ゲームを実行し、当該特別抽選ゲームで抽選された、前記ゲームのコンテンツをプレイヤに獲得させる。
【0097】
この構成によれば、ポイントによって特別抽選ゲームを実行することができるため、プレイヤにパラメータの回復を促すことができる。
【0098】
また、本実施形態では、予め定められた条件は、プレイヤが取得したアイテムを消費することである。
【0099】
この構成によれば、ランクの低いプレイヤに対してアイテムの消費を促すことができ、もって、ゲームを活性化することができる。
【0100】
また、本実施形態では、実行手段52は、アイテムを消費する通常抽選ゲームを実行し、特別抽選ゲームは、通常抽選ゲームよりもレアリティが高いコンテンツの抽選確率が高い。
【0101】
この構成によれば、プレイヤに通常抽選ゲームではなく、パラメータの回復によってアイテムを消費することを促すことができる。また、ランクの低いプレイヤにレアリティが高いコンテンツを獲得させることができ、もって、当該プレイヤにゲームを継続するモチベーションを与えることができる。
【0102】
また、本実施形態では、アイテムは、購入手続きによって取得可能な有償アイテムと、ゲームの実行によって取得可能な無償アイテムを含み、付与手段58は、プレイヤが有償アイテムを消費することによってパラメータを回復させた場合、無償アイテムを消費することによってパラメータを回復させた場合に比べて、ポイントを多く付与する。
【0103】
この構成によれば、プレイヤに有償アイテムの消費を促すことができ、もって、ゲームを活性化することができる。
【0104】
<変形例>
なお、本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、前述した実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0105】
例えば、上記実施形態では、実行手段52は、ステップSP36において選択可能キャラクタから選択されたキャラクタ1体をプレイヤに獲得させる場合を説明したが、2体以上のキャラクタを獲得させてもよい。すなわち、実行手段52は、選択指示画面80において、選択可能キャラクタから2体以上のキャラクタをプレイヤの作為により選択させ、当該選択されたキャラクタを獲得させてもよい。
【0106】
また、上記実施形態では、付与手段58は、パラメータの回復量が少ないほど多くのポイントを付与する場合を説明したが、パラメータの回復方法に応じて付与するポイントを変更させてもよい。例えば、付与手段58は、プレイヤがアイテムを消費してパラメータを回復させた場合、プレイヤのランクが上昇してパラメータを回復させた場合よりも、付与するポイントを多くする。また、例えば、付与手段58は、プレイヤがアイテムを消費してパラメータを回復させた場合はポイントを付与し、プレイヤのランクが上昇してパラメータを回復させた場合はポイントを付与しないこととしてもよい。
【0107】
また、上記実施形態では、回復手段56は、予め定められた条件を満たした場合にパラメータの上限値と同じ値を回復量として、当該回復量をパラメータに加算する場合を説明したが、回復量は上限値と同じ値でなくてもよい。例えば、パラメータの回復量は、プレイヤ情報50Aに記憶され、プレイヤのランクが上昇する毎に所定量(例えば1)を上昇させることとしてもよい。
【0108】
また、上記実施形態では、コンテンツがクエストで利用可能なキャラクタである場合を主に説明したが、カードやアバター、コイン、ポイント、武器や防具等のゲームアイテム等でもよい。
【0109】
また、上記実施形態では、付与手段58は、パラメータの回復量が少ないほど多くのポイントをプレイヤに付与する場合を説明したが、パラメータの回復量が少ないほど、プレイヤを優遇するのであれば特に限定されない。例えば、付与手段58は、所定期間、ゲームに参加するキャラクタのステータス(体力や攻撃力等)を高くしてもよい。また、ゲームにプレイ可能時間が設定されている場合、付与手段58は、パラメータの回復量が少ないほど、所定期間、そのプレイ可能時間を長くしてもよい。また、付与手段58は、パラメータの回復量が少ないほど、所定期間、抽選ゲームにおいてレアリティが閾値以上高いキャラクタの当選確率を高めてもよい。また、付与手段58は、パラメータの回復量が少ないほど、所定期間、クエストの難易度を下げてもよい。また、付与手段58は、パラメータの回復量が少ないほど、経過時間に応じて回復するパラメータの回復速度を高めてもよい。
【0110】
また、上記実施形態では、所定値から回復量を減算した値のポイントを所有ポイントに加算することでパラメータの回復量が少ないプレイヤを優遇する場合を説明したが、ポイントの加算方法は特に限定されない。例えば、付与手段58は、所定値をランクで減算した値のポイントを所有値に加算してもよい。また、付与手段58は、所定値を回復量またはランクで除算した値のポイントを所有値に加算してもよい。また、付与手段58は、パラメータの回復量と同量の値に、所定値から回復量若しくはランクを減算した値、または所定値を回復量若しくはランクで除算した値を加算した値のポイントを所有値に加算してもよい。
【符号の説明】
【0111】
10…サーバ装置(コンピュータ)、12…端末装置、50…記憶手段、52…実行手段、54…変更手段、56…回復手段、58…付与手段