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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-20
(45)【発行日】2024-05-28
(54)【発明の名称】鱗茎作物収穫車両
(51)【国際特許分類】
   A01D 25/04 20060101AFI20240521BHJP
【FI】
A01D25/04
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020155195
(22)【出願日】2020-09-16
(65)【公開番号】P2022049137
(43)【公開日】2022-03-29
【審査請求日】2023-09-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092794
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 正道
(74)【代理人】
【氏名又は名称】特許業務法人新大阪国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】黒瀬 英明
(72)【発明者】
【氏名】川上 修平
【審査官】吉田 英一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-14901(JP,A)
【文献】特開平11-75460(JP,A)
【文献】特開2009-201488(JP,A)
【文献】特開2010-273621(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圃場から引抜かれた鱗茎作物(1000)の茎葉部(1100)を保持することにより、直立状態の前記鱗茎作物(1000)を車体(10)の上方へ向かって搬送する搬送機構(20)と、
前記搬送される鱗茎作物(1000)の根部(1300)を前記鱗茎作物(1000)の鱗茎部(1200)から切断する、左右の回転ブレード部材(110)を有する根部切断機構(100)と、
前記左右の回転ブレード部材(110)の回転軸(111)へそれぞれ取付けられた左右の回転ブレード部材ギヤ(210)、および前記左右の回転ブレード部材ギヤ(210)の間のカウンターギヤ(220)を収納する、前記根部切断機構(100)の下方に配置されたギヤケース(200)と、
を備え、
前記左右の回転ブレード部材ギヤ(210)の内の一方へ供給された駆動力は、前記カウンターギヤ(220)を介して前記左右の回転ブレード部材ギヤ(210)の内の他方へ伝達され、
前記ギヤケース(200)の平面視における形状は、前記ギヤケース(200)が前記左右の回転ブレード部材(110)のカッティングポイントの下方に存在しないような湾曲形状であることを特徴とする鱗茎作物収穫車両。
【請求項2】
前記茎葉部(1100)を前記鱗茎部(1200)から切断する茎葉部切断機構(60)を備え、
前記茎葉部切断機構(60)は、前記根部切断機構(100)と比べて、前記鱗茎作物(1000)が搬送される搬送経路の下流側に配置されており、
前記ギヤケース(200)の搬送経路下流側エッジは、前記左右の回転ブレード部材(110)の搬送経路下流側エッジと比べて、前記平面視において前記搬送経路の上流側に位置することを特徴とする請求項1に記載の鱗茎作物収穫車両。
【請求項3】
前記カウンターギヤ(220)の回転軸(221)は、前記ギヤケース(200)から上方へ向かって突出した回転軸突出部(221p)を有し、
ごみを除去するためのごみ除去アタッチメント(222)が、前記回転軸突出部(221p)へ取付けられていることを特徴とする請求項1に記載の鱗茎作物収穫車両。
【請求項4】
前記根部切断機構(100)は、前記根部(1300)を掻込む、前記左右の回転ブレード部材(110)の前記回転軸(111)へそれぞれ取付けられた左右の回転掻込みディスク部材(120)を有することを特徴とする請求項1に記載の鱗茎作物収穫車両。
【請求項5】
前記左右の回転掻込みディスク部材(120)の内の少なくとも一方の形状は、ギヤ形状であることを特徴とする請求項4に記載の鱗茎作物収穫車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たまねぎ収穫車両などのような鱗茎作物収穫車両に関する。
【背景技術】
【0002】
圃場から引抜かれたたまねぎの茎葉部を保持することにより、直立状態のたまねぎを車体の上方へ向かって搬送する搬送機構と、搬送されるたまねぎの根部をたまねぎの鱗茎部から切断する根部切断機構と、を有するたまねぎ収穫車両が、知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-070630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述された従来のたまねぎ収穫車両などのような鱗茎作物収穫車両は、圃場から引抜かれた鱗茎作物の根部を鱗茎部から切断する根部切断動作を十分に安定的に行うことができないことがある。
【0005】
本発明は、上述された従来の課題を考慮し、圃場から引抜かれた鱗茎作物の根部を鱗茎部から切断する根部切断動作を安定的に行うことができる鱗茎作物収穫車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の本発明は、圃場から引抜かれた鱗茎作物(1000)の茎葉部(1100)を保持することにより、直立状態の前記鱗茎作物(1000)を車体(10)の上方へ向かって搬送する搬送機構(20)と、
前記搬送される鱗茎作物(1000)の根部(1300)を前記鱗茎作物(1000)の鱗茎部(1200)から切断する、左右の回転ブレード部材(110)を有する根部切断機構(100)と、
前記左右の回転ブレード部材(110)の回転軸(111)へそれぞれ取付けられた左右の回転ブレード部材ギヤ(210)、および前記左右の回転ブレード部材ギヤ(210)の間のカウンターギヤ(220)を収納する、前記根部切断機構(100)の下方に配置されたギヤケース(200)と、
を備え、
前記左右の回転ブレード部材ギヤ(210)の内の一方へ供給された駆動力は、前記カウンターギヤ(220)を介して前記左右の回転ブレード部材ギヤ(210)の内の他方へ伝達され、
前記ギヤケース(200)の平面視における形状は、前記ギヤケース(200)が前記左右の回転ブレード部材(110)のカッティングポイントの下方に存在しないような湾曲形状であることを特徴とする鱗茎作物収穫車両である。
【0007】
第2の本発明は、前記茎葉部(1100)を前記鱗茎部(1200)から切断する茎葉部切断機構(60)を備え、
前記茎葉部切断機構(60)は、前記根部切断機構(100)と比べて、前記鱗茎作物(1000)が搬送される搬送経路の下流側に配置されており、
前記ギヤケース(200)の搬送経路下流側エッジは、前記左右の回転ブレード部材(110)の搬送経路下流側エッジと比べて、前記平面視において前記搬送経路の上流側に位置することを特徴とする第1の本発明の鱗茎作物収穫車両である。
【0008】
第3の本発明は、前記カウンターギヤ(220)の回転軸(221)は、前記ギヤケース(200)から上方へ向かって突出した回転軸突出部(221p)を有し、
ごみを除去するためのごみ除去アタッチメント(222)が、前記回転軸突出部(221p)へ取付けられていることを特徴とする第1の本発明の鱗茎作物収穫車両である。
【0009】
第4の本発明は、前記根部切断機構(100)は、前記根部(1300)を掻込む、前記左右の回転ブレード部材(110)の前記回転軸(111)へそれぞれ取付けられた左右の回転掻込みディスク部材(120)を有することを特徴とする第1の本発明の鱗茎作物収穫車両である。
【0010】
第5の本発明は、前記左右の回転掻込みディスク部材(120)の内の少なくとも一方の形状は、ギヤ形状であることを特徴とする第4の本発明の鱗茎作物収穫車両である。
【発明の効果】
【0011】
第1の本発明により、圃場から引抜かれた鱗茎作物の根部を鱗茎部から切断する根部切断動作を安定的に行うことが可能である。
【0012】
第2の本発明により、第1の本発明の効果に加えて、根部切断動作をより安定的に行うことが可能である。
【0013】
第3の本発明により、第1の本発明の効果に加えて、根部切断動作をより安定的に行うことが可能である。
【0014】
第4の本発明により、第1の本発明の効果に加えて、根部掻込み動作を安定的に行うことが可能である。
【0015】
第5の本発明により、第4の本発明の効果に加えて、根部掻込み動作をより安定的に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明における実施の形態のたまねぎ収穫車両の左側面図
図2】本発明における実施の形態のたまねぎ収穫車両の根部切断機構近傍の模式的な部分斜視図
図3】本発明における実施の形態のたまねぎ収穫車両の根部切断機構近傍の模式的な部分正面図
図4】本発明における実施の形態のたまねぎ収穫車両の根部切断機構近傍の模式的な部分左側面図
図5】本発明における実施の形態のたまねぎ収穫車両の根部切断機構近傍の模式的な部分平面図
図6】本発明における第一変形例の実施の形態のたまねぎ収穫車両の根部切断機構近傍の模式的な部分左側面図
図7】本発明における第一変形例の実施の形態のたまねぎ収穫車両の根部切断機構近傍の模式的な部分平面図
図8】本発明における第二変形例の実施の形態のたまねぎ収穫車両の根部切断機構近傍の模式的な部分平面図
図9】本発明における第三変形例の実施の形態のたまねぎ収穫車両の根部切断機構近傍の模式的な部分左側面図
図10】本発明における第四変形例の実施の形態のたまねぎ収穫車両の根部切断機構近傍の模式的な部分正面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面を参照しながら、本発明における実施の形態について詳細に説明する。
【0018】
以下同様であるが、いくつかの構成要素は図面において示されていないこともあるし透視的にまたは省略的に示されていることもある。
【0019】
本実施の形態のたまねぎ1000は、本発明における鱗茎作物の例である。変形例の実施の形態においては、たとえば、本発明における鱗茎作物はにんにくまたは百合根などであってもよい。
【0020】
はじめに、図1から5を主として参照しながら、本実施の形態のたまねぎ収穫車両の構成および動作について具体的に説明する。
【0021】
ここに、図1は本発明における実施の形態のたまねぎ収穫車両の左側面図であり、図2は本発明における実施の形態のたまねぎ収穫車両の根部切断機構100近傍の模式的な部分斜視図であり、図3は本発明における実施の形態のたまねぎ収穫車両の根部切断機構100近傍の模式的な部分正面図であり、図4は本発明における実施の形態のたまねぎ収穫車両の根部切断機構100近傍の模式的な部分左側面図であり、図5は本発明における実施の形態のたまねぎ収穫車両の根部切断機構100近傍の模式的な部分平面図である。
【0022】
本実施の形態のたまねぎ収穫車両は、操縦機構30における操縦操作に応じて、走行機構40で走行しながら引抜き機構50により圃場から引抜いたたまねぎ1000の貯留などを行うための車両である。
【0023】
搬送機構20は、圃場から引抜かれたたまねぎ1000の茎葉部1100を保持することにより、直立状態のたまねぎ1000を車体10の上方へ向かって搬送する機構である。
【0024】
根部切断機構100は、搬送されるたまねぎ1000の根部1300をたまねぎ1000の鱗茎部1200から切断する、左右の回転ブレード部材110を有する機構である。
【0025】
左右の回転ブレード部材110の内の少なくとも一方の形状は、鋸刃形状であってもよいし、丸刃形状であってもよい。
【0026】
ギヤケース200は、左右の回転ブレード部材110の回転軸111へそれぞれ取付けられた左右の回転ブレード部材ギヤ210、および左右の回転ブレード部材ギヤ210の間のカウンターギヤ220を収納する、根部切断機構100の下方に配置されたケースである。
【0027】
本実施の形態においては、ギヤケース200は平行リンク機構500の平行リンク下側部材502へ直接的に取付けられている。変形例の実施の形態においては、たとえば、ギヤケース200はギヤケース上下位置調節フランジ230または平行リンク支点ピン503などを利用して平行リンク機構500へ取付けられていてもよい。
【0028】
左右の回転ブレード部材ギヤ210の内の一方へ供給された駆動力は、カウンターギヤ220を介して左右の回転ブレード部材ギヤ210の内の他方へ伝達される。
【0029】
本実施の形態においては、右の回転ブレード部材ギヤ210へ供給された駆動力は2個のカウンターギヤ220を介して左の回転ブレード部材ギヤ210へ伝達される。変形例の実施の形態においては、たとえば、左の回転ブレード部材ギヤ210へ供給された駆動力は4個のカウンターギヤ220を介して右の回転ブレード部材ギヤ210へ伝達されてもよい。
【0030】
ギヤケース200の平面視における形状は、ギヤケース200が左右の回転ブレード部材110のカッティングポイントの下方に存在しないような湾曲形状である。
【0031】
根切り装置アッセンブリーとしての根部切断機構100の下方に配置された駆動ケースである、ギヤケース200の平面視における形状は略U字形状であるが、駆動モーター310の駆動ギヤ311から右の回転ブレード部材ギヤ210へ供給された駆動力は2個のカウンターギヤ220を介して左の回転ブレード部材ギヤ210へ問題なく伝達される。
【0032】
このようなギヤケース200の湾曲開口部は、根切り刃としての左右の回転ブレード部材110が平面視において合わさる前側のポイントである、カッティングポイントの直下に設けられているので、ギヤケース200の形状は左右の回転ブレード部材110が根部1300を切断するポイントの下方に存在しないような形状であり、落下する切断された根部1300はギヤケース200へほとんど全くぶつからない。すなわち、ギヤケース200は、左右の回転ブレード部材110が平面視において合わさる前および後側のポイントを含む、左右の回転ブレード部材110がオーバーラップするエリアの下方のスペースを閉塞しないので、切断された根部1300のギヤケース200への引掛かりまたは溜まりに起因する装置故障などは発生しにくく、圃場から引抜かれたたまねぎ1000の根部1300を鱗茎部1200から切断する根部切断動作を安定的に行うことができる。
【0033】
もちろん、ギヤケース200の湾曲開口部は、より大きく設けられていてもよい。たとえば、ギヤケース200の平面視における形状は、ギヤケース200が左右の回転ブレード部材110が平面視において合わさる前および後側のポイントの下方に存在しないような湾曲形状であってもよい。
【0034】
茎葉部切断機構60は、茎葉部1100を鱗茎部1200から切断する機構である。
【0035】
茎葉部切断機構60は、根部切断機構100と比べて、たまねぎ1000が搬送される搬送経路の下流側に配置されている。
【0036】
ギヤケース200の搬送経路下流側エッジは、左右の回転ブレード部材110の搬送経路下流側エッジと比べて、平面視において搬送経路の上流側に位置する。
【0037】
ギヤケース200の湾曲開口部の後端部は、後方へ向かって延びずに、左右の回転ブレード部材110の後端部近傍に止まっているので、茎葉部1100が茎葉部切断機構60により切断されたたまねぎ1000の本体である鱗茎部1200はギヤケース200へほとんど全くぶつからない。
【0038】
カウンターギヤ220の回転軸221は、ギヤケース200から上方へ向かって突出した回転軸突出部221pを有する。
【0039】
ごみを除去するためのごみ除去アタッチメント222が、回転軸突出部221pへ取付けられている。
【0040】
左右の回転ブレード部材110の回転軸111の間に配置されたカウンターギヤ220の回転軸221が上方へ向かって露出させられているだけではなく、はたきのようなフラッグ形状のごみ除去アタッチメント222が回転軸突出部221pへ取付けられているので、切断された根部1300のようなごみは引掛かりにくく溜まりにくい。
【0041】
搬送されるたまねぎ1000を案内するための左右のガイドバー410が、根切り装置入口において設けられている。ガイドバー410の前端部は車体10などへ取付けられており、ガイドバー410の後端部は開放されている場合には、ガイドバー410は鱗茎部1200によるガイドバー押下げで回転ブレード部材110へ当たるので、鱗茎部1200はガードされて回転ブレード部材110により損傷されにくい。
【0042】
たまねぎ1000の搬送抵抗が大きくなると、片端部がこのように開放されている左右のガイドバー410の間の隙間が広げられ、鱗茎部1200が押下げられることによりガイドバー410と回転ブレード部材110との間の距離は小さくなり、根部1300が短くなるように切断されるいわゆる深切りが実現される。
【0043】
搬送されるたまねぎ1000を案内するための左右のガイド円盤420が、左右の回転ブレード部材110の直上にそれぞれ設けられている。椀形状のガイド円盤420は、たまねぎ1000の搬送力を維持しながら、根部1300のいわゆるタッピングを実現する。
【0044】
左右のガイド円盤420は、駆動軸である、左右の回転ブレード部材110の回転軸111と一体的に回転する。しかしながら、挟持搬送部としての搬送機構20の搬送駆動速度が根切り装置アッセンブリーとしての根部切断機構100の根切り駆動速度より大きい場合には、ガイド円盤420は空転してもよい。
【0045】
回転ブレード部材110が駆動軸としての回転軸111と直結されていても、このようなガイド円盤空転のためのワンウェイクラッチなどがガイド円盤420の取付け基部に内装されていてもよい。
【0046】
平行リンク機構500の概略的なフローティング位置調節はガイドバー410を利用して行われるが、根部切断機構100の微細な根切り調節はガイド円盤420を利用して行われる。
【0047】
開放されたガイドバー410の後端部はガイド円盤420のテーパー部に沿って延びているので、ガイドバー410からガイド円盤420へのたまねぎ1000の搬送引継ぎは滑らかに行われる。
【0048】
根部切断機構100の根切り駆動速度が搬送機構20の搬送駆動速度より大きい場合には、ガイドバー410の入口近傍におけるたまねぎ1000の滞留リカバリーが期待される。
【0049】
根切り駆動速度が増加させられるまたは減少させられるように、回転ブレード部材110の回転数が搬送機構20の搬送駆動速度に基づいて調節されてもよい。たとえば、回転ブレード部材110の回転数調節のためのスピードコントローラー可変速ダイヤルが主変速部としてのHST(Hydro Static Transmission)レバー部などにHSTレバー部のバックブザー検出スイッチの場合と同様な同軸取付けで設けられており、車速と同調する自動的な根切り駆動速度調節がシンプルな構成で実現されてもよい。回転ブレード部材110の回転は、作業クラッチのオン操作が行われた場合に所定回転数で開始され、車速が基準車速を超えた場合に車速と同調させられる。スピードコントローラー取付け部がHSTレバー部に関して回動可能であり、HSTレバー部の操作位置に対応するこのような基準車速が変更されてもよい。
【0050】
駆動モーター310は、根切り装置アッセンブリーとしての根部切断機構100へ駆動力を供給するためのいわゆる後付け可能なモーターであり、電動式駆動のためのモーターであってもよいし、油圧式駆動のためのモーターであってもよい。
【0051】
図6および7に示されているように、変形例の実施の形態においては、左右の回転ブレード部材ギヤ210および2個のカウンターギヤ220は真直ぐに配置されており、左の回転ブレード部材ギヤ210へ供給された駆動力が2個のカウンターギヤ220を介して右の回転ブレード部材ギヤ210へ伝達されてもよい。
【0052】
ここに、図6は本発明における第一変形例の実施の形態のたまねぎ収穫車両の根部切断機構100近傍の模式的な部分左側面図であり、図7は本発明における第一変形例の実施の形態のたまねぎ収穫車両の根部切断機構100近傍の模式的な部分平面図である。
【0053】
真直ぐに配置されている、左の回転ブレード部材ギヤ210、2個のカウンターギヤ220、および右の回転ブレード部材ギヤ210はシンプルないわゆる平ギヤ列を構成し、駆動モーター310の駆動ギヤ311から左の回転ブレード部材ギヤ210へ供給された駆動力は2個のカウンターギヤ220を介して右の回転ブレード部材ギヤ210へ伝達される。
【0054】
駆動ギヤ311は回転ブレード部材ギヤ210と比べて大き目であり、駆動ギヤ311と回転ブレード部材ギヤ210との間のギヤ比はいわゆるモーター軸とカッター軸との間での増速が行われるようなギヤ比である。
【0055】
駆動ギヤ311が左の回転ブレード部材ギヤ210と比べて後方へ向かってオフセットされることにより、側方へ向かう平ギヤ列からのモーター軸オフセットが行われるので、車体左右方向における装置幅が抑制される。
【0056】
駆動モーター310は軽いワイパータイプのモーターなどであるので、平行リンク機構500のフローティング動作は軽快に行われる。
【0057】
大き目の駆動ギヤ311が左の回転ブレード部材ギヤ210と比べて後方へ向かってオフセットされるので、左右の回転ブレード部材ギヤ210、およびカウンターギヤ220が収納されるギヤケース200の部分の車体前後方向における幅は抑制されて、たとえば、左右の回転ブレード部材110がオーバーラップするエリアの車体前後方向における幅より小さく、切断された根部1300のギヤケース200への引掛かりまたは溜まりに起因する装置故障などは発生しにくい。
【0058】
搬送されるたまねぎ1000の根部1300が通過する隙間が十分な幅で形成されるように、左右の回転軸111をそれぞれ収納する左右のパイプ部材211がギヤケース200の上面に立設されており、柱形状のパイプ部材211によるオフセットがギヤケース200の上面と回転ブレード部材110の下面との間のスペースにおいて行われる。
【0059】
ギヤケース200の上下位置がフランジ回動で調節可能であるように位置調節ボルト231などを利用して平行リンク下側部材502へ取付けられたギヤケース上下位置調節フランジ230により支えられるギヤケース200の下面は平坦であるが、ギヤケース200の上面には上方へ向かう凸部がパイプ部材211により形成されるので、切断された根部1300のようなごみは引掛かりにくく溜まりにくい。
【0060】
回転ブレード部材110は、根部1300の掻込みに優れている排藁カッターなどである。
【0061】
省スペースが促進されるように、ギヤケース200と回転ブレード部材110との間のパイプ部材211のスペースは駆動モーター310の収納に利用されてもよい。
【0062】
平行リンク上側部材501の前端部は前上側の平行リンク支点ピン503で平行リンク車体取付け基部510へ揺動可能に取付けられており、平行リンク下側部材502の前端部は前下側の平行リンク支点ピン503で平行リンク車体取付け基部510へ揺動可能に取付けられている。根部切断機構100を支持するための平行リンク機構500にはこのような平行リンク前方支点構成を採用することにより、根部切断機構100は平行リンク前方支点を与える前側の平行リンク支点ピン503から遠いように車体後側に配置されているので、たまねぎ1000の押しに起因するリンクガタつきなどは発生しにくい。
【0063】
ベアリング構成も採用されているので、平行リンク機構500のフローティング動作は滑らかに行われる。
【0064】
ほぼ水平な車体前後方向と一致している、根切り装置入口におけるタッピング搬送方向と比べて後下がりである後下がり平行リンク基本姿勢を平行リンク機構500の基本姿勢として採用することにより、たまねぎ1000のタッピング方向移動による装置押下げはしばしば実現されやすくなる。
【0065】
上述された平行リンク前方支点構成および後下がり平行リンク基本姿勢が採用されている場合には、茎葉部切断機構60のブレード部材上下位置調節部への側方アクセスが容易であるのみならず、タッピングチェーン調節部へのアクセスも妨げられない。
【0066】
ギヤケース200の上方に配置された駆動モーター310の長手方向は車体前後方向と一致しており、重いモーターコイル部は平行リンク前方支点を与える前側の平行リンク支点ピン503に近いように車体前側に配置されているので、車体前後バランスは良好である。
【0067】
左の回転ブレード部材ギヤ210、2個のカウンターギヤ220、および右の回転ブレード部材ギヤ210のみならず、駆動ギヤ311も収納する、平面視において略L字形状のギヤケース200を支えるギヤケース上下位置調節フランジ230は、駆動ギヤ311の後方には存在するが、左の回転ブレード部材ギヤ210、2個のカウンターギヤ220、および右の回転ブレード部材ギヤ210の後方には存在しない。
【0068】
ギヤケース200の平面視における略L字形状の切欠き部は大き目であり、切断された根部1300は、このような切欠き部により形成されたくびれスペースを通って、ギヤケース上下位置調節フランジ230へほとんど全くぶつかることなく落下するので、切断された根部1300のギヤケース200またはギヤケース上下位置調節フランジ230への引掛かりまたは溜まりに起因する装置故障などは発生しにくい。
【0069】
搬送されるたまねぎ1000の長い目の根部1300でもギヤケース上下位置調節フランジ230へ引掛かりにくく溜まりにくいように、ギヤケース上下位置調節フランジ230の前端部には前下がりスロープ232が形成されている。
【0070】
前下がりスロープ232の前端部には、長い目の根部1300を根部切断機構100による切断に先立ってあらかじめ切断するための補助的な根切り刃を与えるブレード加工などが行われていてもよい。
【0071】
根部切断機構100は、根部1300を掻込む、左右の回転ブレード部材110の回転軸111へそれぞれ取付けられた左右の回転掻込みディスク部材120を有する。
【0072】
回転掻込みディスク部材120は、たとえば、回転軸111へ取付けられた回転掻込みディスク取付けフランジを利用して回転軸111へ取付けられる、上下複数段の回転掻込みディスクを有する。
【0073】
本実施の形態においては、回転ブレード部材110の直下に配置された回転掻込みディスク部材120は、単一の回転掻込みディスク取付けフランジを挟込むように取付けられた上下二段の回転掻込みディスクを有する。
【0074】
左右の回転掻込みディスク部材120が上下方向においてずらされることにより、上下二段の回転掻込みディスクは車体左右方向において互いに噛合わないようにオフセットされる。
【0075】
下側の回転掻込みディスクの周縁部は上方の回転掻込みディスク取付けフランジへの締付けにより下方へ向かって反返るので、搬送されるたまねぎ1000の根部1300は回転掻込みディスク部材120により押下げられるように引張られ、根部切断機構100による切断が行われやすい。
【0076】
左右の回転掻込みディスク部材120の内の少なくとも一方の形状は、ギヤ形状である。
【0077】
本実施の形態においては、左右の回転掻込みディスク部材120の両方の形状がギヤ形状である。
【0078】
回転掻込みディスク部材120は回転軸111へ取付けられているので、ディスク部材のシャフト一体的回転構成が採用されているが、根部1300のシャフト巻付きが発生しにくいように、回転掻込みディスク部材120が取付けられていない回転軸111の部分を覆う柱形状のパイプ部材211がギヤケース200の上面に立設されていてもよい。
【0079】
根部切断機構100の車体前後方向におけるスライド可能な車体取付けが実現されるように、長孔511によるピン締結が平行リンクベースとしての平行リンク車体取付け基部510の車体取付けに利用される。根部切断機構100の車体取付け位置を調節することにより、回転ブレード部材110のタッピングチェーン作用位置を調節することができる。
【0080】
根部切断機構100の基本姿勢は、典型的には、回転ブレード部材110とタッピングチェーンとの間の平行関係が満足される姿勢であるが、茎葉部1100の状態などはいつも同じではないので、たとえば、茎葉部1100の状態に応じて前下がり姿勢であるように調節されてもよい。
【0081】
根部切断機構100の装置姿勢が変更可能であるように、前側の平行リンク支点ピン503の内の少なくとも一方はいわゆる調節式ピンであってもよい。平行リンク支点ピン503の取付けは、たとえば、長孔挿入ねじ固定を利用して行われる。このような平行リンク前方支点を与える前側の平行リンク支点ピン503は、平行リンク車体取付け基部510への取付けが回転可能であるようにピン先端が偏芯しているエキセントリック式ピンであってもよい。
【0082】
平行リンク下げストッパー540は、根切り装置アッセンブリーとしての根部切断機構100の下げストッパーとして機能する、平行リンク下側部材502の上面へ取付けられた当て部材である。このような平行リンクの間に設けられた当て部材はいわゆる当て調節式フラットボタンなどであり、たまねぎ1000が大きい場合におけるいわゆる大玉対応が実現される。
【0083】
上端部が車体10などと係止された平行リンク吊下げスプリング520の下端部は、後上側の平行リンク支点ピン503と係止されている。
【0084】
根部切断機構100の吊下げ荷重を調節することができるように、吊下げ始端としての平行リンク吊下げスプリング520の上端部は、ワイヤーまたはケーブルなどを利用して、自由に変更可能であってもよい。
【0085】
変形例の実施の形態においては、たとえば、左右の回転ブレード部材110の回転軸111の間での駆動力の伝達は、カウンターギヤ220などを利用することなく、左右の回転掻込みディスク部材120の円弧部の噛合いを利用して行われてもよい。
【0086】
図8に示されているように、変形例の実施の形態においては、左右の回転ブレード部材ギヤ210および2個のカウンターギヤ220は真直ぐに配置されており、右の回転ブレード部材ギヤ210へ供給された駆動力が2個のカウンターギヤ220を介して左の回転ブレード部材ギヤ210へ伝達されてもよい。
【0087】
ここに、図8は、本発明における第二変形例の実施の形態のたまねぎ収穫車両の根部切断機構100近傍の模式的な部分平面図である。
【0088】
駆動モーター310は、平行リンク機構500と比べて、車体左右方向において奥側に配置されているので、平行リンク機構500から遠くへ離れた駆動モーター310と干渉することなく、平行リンク機構500を手前側の根切り刃としての左の回転ブレード部材110へ近付ける構成が実現しやすい。
【0089】
たとえば、クリーナーへ落下したたまねぎ1000の流れが妨げられないように、駆動モーター310は奥側の根切り刃としての右の回転ブレード部材110と比べてやや前方に配置されている。
【0090】
ギヤケース200の上方に配置された駆動モーター310の長手方向は車体前後方向と一致しており、長いモーターコイル部は車体前側に配置されているので、根切り装置入口におけるたまねぎ1000の根部1300の流れが妨げられない。
【0091】
大き目の駆動ギヤ311が右の回転ブレード部材ギヤ210と比べて前方へ向かってオフセットされるので、左右の回転ブレード部材ギヤ210、およびカウンターギヤ220が収納されるギヤケース200の部分の車体前後方向における幅は抑制されて、たとえば、左右の回転ブレード部材110がオーバーラップするエリアの車体前後方向における幅より小さく、切断された根部1300のギヤケース200への引掛かりまたは溜まりに起因する装置故障などは発生しにくい。
【0092】
図9に示されているように、変形例の実施の形態においては、根切り装置アッセンブリーのリンク機構として機能する、平行リンク機構500を高さ調節のために昇降させるアクチュエーターとしての平行リンク昇降モーター531を有する平行リンク昇降ユニット530が、平行リンク車体取付け基部510などを利用して、取付けられていてもよい。
【0093】
ここに、図9は、本発明における第三変形例の実施の形態のたまねぎ収穫車両の根部切断機構100近傍の模式的な部分左側面図である。
【0094】
前端部および後端部が車体10などへ取付けられている左右のガイドバー410は、左右の回転ブレード部材110の上方にそれぞれ設けられており、搬送されるたまねぎ1000を案内する。
【0095】
たとえば、左右のガイドバー410は、左右の回転ブレード部材110がオーバーラップするエリアの直上を通過するように設けられている。
【0096】
根部1300が左右の回転ブレード部材110により切断されるポイント近傍から前方へ向かって延びる左右のガイドバー410の部分の間の角度が比較的に大きくなるように、ガイドバー間口は広げられており、回転ブレード部材110の直下に配置された回転掻込みディスク部材120との協働による集根効果が期待される。
【0097】
左右のガイドバー410の間の角度が前方へ向かってやや大きくなるように車体10などへ取付けられたガイドバー410の前端部の姿勢は前下がりであるので、鱗茎部1200のサイズなどに応じた追従動作が実現されやすい。
【0098】
左右のガイドバー410の間の角度が後方へ向かってやや大きくなるように、ガイドバー410の後端部は車体10などへ取付けられているので、左右のガイドバー410の間の隙間が最も狭い中央幅狭部の後方の広がりにより、回転ブレード部材110の回転にともなうたまねぎ1000の搬送詰まりは抑制される。
【0099】
ガイドバー410の上下位置は調節可能であるので、ガイドバー上下位置調節をガイドバー摩耗に応じて行うことができる。
【0100】
左右のガイドバー410の間の中央幅狭部が形成されるように、車体10などへ取付けられた固定部としてのガイドバー410の前端部および後端部は車体左右方向においてオフセットされるので、鱗茎部1200が押下げられることによりガイドバー410と回転ブレード部材110との間の距離は小さくなり、根部1300の深切りが実現される。
【0101】
平行リンク昇降スプリング532が平行リンク昇降モーター531と前上側の平行リンク支点ピン503との間へ内装式スプリングとして挿入されており、鱗茎部1200の押下げ力などに応じた追従動作が実現されやすい。
【0102】
平行リンク昇降モーター531は平行リンク根元としての平行リンク前方支点を与える前側の平行リンク支点ピン503の上方の空きスペースに設けられており、コンパクトな構成が実現可能である。
【0103】
前上側の平行リンク支点ピン503の微細な回動位置調節などにより、前下がり姿勢または前上がり姿勢のような平行リンク機構500の前傾姿勢はコントロールされる。
【0104】
ガイドバー410の後端側は、回転ブレード部材110および回転掻込みディスク部材120の円周部と比べて、外側方へ向かって張出しているので、切断された根部1300はガイドバー410へ引掛からずに排出される。
【0105】
左右の回転掻込みディスク部材120の円弧部の噛合いにより発生する力は左右のガイドバー410を互いに離反させるガイドバー離脱向きに作用するので、たとえば、たまねぎ1000の搬送詰まりは抑制される。
【0106】
図10に示されているように、変形例の実施の形態においては、4個の平行リンク支点ピン503の一部である、後側の2個の平行リンク支点ピン503は、しっかりした駆動ケース縦パイプとしての左のパイプ部材211などから直接的に取出され、根部切断機構100の全体を支えるように平行リンク上側部材501および平行リンク下側部材502へそれぞれ接続されていてもよい。
【0107】
ここに、図10は、本発明における第四変形例の実施の形態のたまねぎ収穫車両の根部切断機構100近傍の模式的な部分正面図である。
【0108】
つぎに、本発明に関連する発明の人参収穫機の構成および動作について具体的に説明する。
【0109】
人参収穫機オートアクセル制御(1)
アクセルレバーとは別に電動モーターでアクセルケーブルの引き量を調節することが可能な機構を備えた構成が、考えられる。
【0110】
電動でエンジン回転制御が可能になるという効果が、期待される。
【0111】
人参収穫機オートアクセル制御(2)
人参収穫機オートアクセル制御(1)の構成を利用しながら、アクセルモーター位置(ケーブル引き量)が現在どこにあるかをアングルセンサで検知する構成が、考えられる。
【0112】
現在のエンジン回転数制御値がわかるという効果が、期待される。
【0113】
人参収穫機オートアクセル制御(3)
人参収穫機オートアクセル制御(1)および(2)の構成を利用しながら、電動アクセルの構成とともに従来のアクセルレバーの構成も実装されており、狙いのいずれかのケーブル引き量が多い方が優先されて動作する構成が、考えられる。
【0114】
緊急時はアクセルレバーの方が使いやすいというニーズを考慮して、田植機の電動アクセルのイメージを参酌しながら、電動以外でも従来と同様の操作でもアクセルを吹かせることができるという効果が、期待される。
【0115】
人参収穫機オートアクセル制御(4)
人参収穫機オートアクセル制御(1)から(3)の構成を利用しながら、電動アクセルの最低回転数はダイヤルで変更可能とする構成が、考えられる。
【0116】
アクセルレバーと同じ感覚によりエンジン回転数をダイヤルで変更可能になるという効果が、期待される。
【0117】
人参収穫機オートアクセル制御(5)
人参収穫機で主変速レバーの位置をアングルセンサにて検知する構成が、考えられる。
【0118】
現在の主変速位置が検知可能になるという効果が、期待される。
【0119】
人参収穫機オートアクセル制御(6)
人参収穫機オートアクセル制御(1)から(5)の構成を利用しながら、主変速レバーが高速側になるほどエンジン回転数を上げる構成が、考えられる。
【0120】
主変速位置に応じて適切なエンジン回転数にできるという効果が、期待される。
【0121】
人参収穫機オートアクセル制御(7)
人参収穫機オートアクセル制御(1)から(5)の構成を利用しながら、主変速レバーが低速側になるほどエンジン回転数を下げる構成が、考えられる。
【0122】
主変速位置に応じて適切なエンジン回転数にできるという効果が、期待される。
【0123】
人参収穫機オートアクセル制御(8)
人参収穫機オートアクセル制御(1)から(7)の構成を利用しながら、主変速レバー位置が中立位置でない(走行)を検知した場合には、エンジン回転数は最低2000rpm以上となるように自動的に制御する構成が、考えられる。
【0124】
走行時はエンジン回転数を上げないとHSTの寿命が低下するという問題が、解消される。
【0125】
人参収穫機オートアクセル制御(9)
パワステレバー操作によって旋回を検知した場合には、エンジン回転数を落として車速を落とす構成が、考えられる。
【0126】
高速で旋回すると危険であるという問題が、解消される。
【0127】
人参収穫機オートアクセル制御(10)
コンテナキャリア作動中にエンジン回転数を自動的に上げる構成が、考えられる。
【0128】
コンテナキャリア作動中はバッテリーの電力消費が大きいので、アイドリングで作業すると放電側になり、バッテリーが上がってしまうという問題が、解消される。
【0129】
人参収穫機オートアクセル制御(11)
選別コンテナ作動中エンジン回転数を自動的に上げる構成が、考えられる。
【0130】
選別コンテナ作動中はバッテリーの電力消費が大きいので、アイドリングで作業すると放電側になり、バッテリーが上がってしまうという問題が、解消される。
【産業上の利用可能性】
【0131】
本発明における鱗茎作物収穫車両は、圃場から引抜かれた鱗茎作物の根部を鱗茎部から切断する根部切断動作を安定的に行うことができ、たまねぎ収穫車両などのような鱗茎作物収穫車両に利用する目的に有用である。
【符号の説明】
【0132】
10 車体
20 搬送機構
30 操縦機構
40 走行機構
50 引抜き機構
60 茎葉部切断機構
100 根部切断機構
110 回転ブレード部材
111 回転軸
120 回転掻込みディスク部材
200 ギヤケース
210 回転ブレード部材ギヤ
211 パイプ部材
220 カウンターギヤ
221 回転軸
221p 回転軸突出部
222 ごみ除去アタッチメント
230 ギヤケース上下位置調節フランジ
231 位置調節ボルト
232 前下がりスロープ
310 駆動モーター
311 駆動ギヤ
410 ガイドバー
420 ガイド円盤
500 平行リンク機構
501 平行リンク上側部材
502 平行リンク下側部材
503 平行リンク支点ピン
510 平行リンク車体取付け基部
511 長孔
520 平行リンク吊下げスプリング
530 平行リンク昇降ユニット
531 平行リンク昇降モーター
532 平行リンク昇降スプリング
540 平行リンク下げストッパー
1000 たまねぎ
1100 茎葉部
1200 鱗茎部
1300 根部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10