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特許7491191需要予測プログラム、需要予測装置および需要予測方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-20
(45)【発行日】2024-05-28
(54)【発明の名称】需要予測プログラム、需要予測装置および需要予測方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0202 20230101AFI20240521BHJP
【FI】
G06Q30/0202
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020189191
(22)【出願日】2020-11-13
(65)【公開番号】P2022078490
(43)【公開日】2022-05-25
【審査請求日】2023-08-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 智偉
(72)【発明者】
【氏名】西部 杏奈
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-024350(JP,A)
【文献】特開平3-102496(JP,A)
【文献】特開2004-287478(JP,A)
【文献】中桐 紀幸,画面・帳票からの管理対象導出手法を小売業を題材に習得する,ネットワークコンピューティング,ネットワークコンピューティング ,株式会社リックテレコム,2000年03月01日,Vol.12 No.3,pp.74-78
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
需要予測を行う店舗および日付を受け付け、
店舗の日付ごとの来客実績を用いて学習した学習モデルを用いて、前記需要予測を行う店舗における前記日付の来客数を予測し、
商品における値引き率と値引き率に対する商品力を対応付けて記憶する記憶部を参照してグループ分けしたグループであって、前記需要予測を行う店舗で扱う商品に対する値引き率を統計処理してグループ分けしたグループごとの商品力と、予測した来客数とを用いて、前記需要予測を行う店舗および日付での当該店舗で扱う商品に関する需要予測値を出力する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする需要予測プログラム。
【請求項2】
前記需要予測値を出力する処理は、前記需要予測を行う日付が特売日である場合には、前記記憶部を参照して、前記需要予測を行う店舗で扱う商品に対する値引き率を統計処理してグループ分けし、グループ分けしたグループごとの商品力と、予測した来客数とを用いて、前記需要予測を行う店舗および日付での当該店舗で扱う商品に関する需要予測値を出力し、前記需要予測を行う日付が特売日でない場合には、商品における過去の商品力を記憶する記憶部を参照して、前記需要予測を行う店舗で扱う商品に対する過去の商品力と、予測した来客数とを用いて、前記商品に関する需要予測値を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の需要予測プログラム。
【請求項3】
前記需要予測値を出力する処理は、前記グループごとの商品力を、それぞれのグループに含まれる商品力の平均値として予測し、予測したグループごとの商品力と、予測した来客数とを用いて、前記需要予測を行う店舗および日付での当該店舗で扱う商品に関する需要予測値を算出する
ことを特徴とする請求項2に記載の需要予測プログラム。
【請求項4】
前記需要予測値を出力する処理は、商品における過去の商品力を、直近の所定日数の商品力の平均値として予測し、予測した商品力と、予測した来客数とを用いて、前記需要予測を行う店舗および日付での当該店舗で扱う商品に関する需要予測値を算出する
ことを特徴とする請求項2に記載の需要予測プログラム。
【請求項5】
前記商品に関する需要予測値は、予測した商品力と、予測した来客数とを乗じて得られる値である、
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の需要予測プログラム。
【請求項6】
前記グループを分ける統計処理は、カイマージを用いる
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の需要予測プログラム。
【請求項7】
需要予測を行う店舗および日付を受け付ける受付部と、
店舗の日付ごとの来客実績を用いて学習した学習モデルを用いて、前記需要予測を行う店舗における前記日付の来客数を予測する第1の予測部と、
商品における値引き率と値引き率に対する商品力を対応付けて記憶する記憶部を参照してグループ分けしたグループであって、前記需要予測を行う店舗で扱う商品に対する値引き率を統計処理してグループ分けしたグループごとの商品力を予測する第2の予測部と、
前記第2の予測部によって予測されたグループごとの商品力と、前記第1の予測部によって予測された来客数とを用いて、前記需要予測を行う店舗および日付での当該店舗で扱う商品に関する需要予測値を出力する需要予測部と、
を有することを特徴とする需要予測装置。
【請求項8】
コンピュータが
需要予測を行う店舗および日付を受け付け、
店舗の日付ごとの来客実績を用いて学習した学習モデルを用いて、前記需要予測を行う店舗における前記日付の来客数を予測し、
商品における値引き率と値引き率に対する商品力を対応付けて記憶する記憶部を参照してグループ分けしたグループであって、前記需要予測を行う店舗で扱う商品に対する値引き率を統計処理してグループ分けしたグループごとの商品力と、予測した来客数とを用いて、前記需要予測を行う店舗および日付での当該店舗で扱う商品に関する需要予測値を出力する、
処理を実行することを特徴とする需要予測方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、需要予測プログラムなどに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、商品の多様化、需要の多様化によって、AI(Artificial Intelligence)や機械学習を利用した高精度な商品の需要予測のニーズが高まっている。
【0003】
高精度な商品の需要予測を行うために、予測モデルを用いる方法が知られている。例えば、販売実績データによる需要予測を行う複数の予測モデルの予測結果に基づき、需要予測を行う予測誤差が最小となるように需要予測を行う技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-125048号公報
【文献】特開2019-144863号公報
【文献】特開2002-373242号公報
【文献】特開2016-91385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、予測モデルを用いて商品の需要予測を行う近年の技術では、計算に膨大な時間がかかるという問題がある。特に、計算を要する箇所としては、予測モデルのパラメータを計算する部分である。この課題を解決する対策として大きく2つの方法が考えられる。1つは、計算機を大量に用意し、並列に処理することである。しかしながら、大量に計算機を用意すると膨大なコスト費用がかかってしまう。もう1つは、パラメータ計算の計算間隔を長くすることである。例えば、日次データの場合、教師データが日々追加されるが、パラメータ計算を毎日実施するのではなく1週間に1度など計算間隔を長くすることで計算コスト削減が可能となる。しかしながら、パラメータ計算の間隔が長くなることで、直近データの傾向を加味した予測モデルではなくなるため予測精度の低下が懸念される。
【0006】
本発明は、1つの側面では、商品の需要予測をより効率化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの態様では、需要予測プログラムは、需要予測を行う店舗および日付を受け付け、
店舗の日付ごとの来客実績を用いて学習した学習モデルを用いて、前記需要予測を行う店舗における前記日付の来客数を予測し、商品における値引き率と値引き率に対する商品力を対応付けて記憶する記憶部を参照してグループ分けしたグループであって、前記需要予測を行う店舗で扱う商品に対する値引き率を統計処理してグループ分けしたグループごとの商品力と、予測した来客数とを用いて、前記需要予測を行う店舗および日付での当該店舗で扱う商品に関する需要予測値を出力する、処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0008】
1実施態様によれば、商品の需要予測をより効率化できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施例に係る需要予測システムの構成を示す機能ブロック図である。
図2図2は、客数実績情報のデータ構造の一例を示す図である。
図3図3は、説明変数実績情報のデータ構造の一例を示す図である。
図4図4は、商品売上実績情報のデータ構造の一例を示す図である。
図5図5は、商品力実績情報のデータ構造の一例を示す図である。
図6図6は、値引き率別商品力情報のデータ構造の一例を示す図である。
図7図7は、通常日商品力情報のデータ構造の一例を示す図である。
図8図8は、説明変数計画情報のデータ構造の一例を示す図である。
図9図9は、客数予測情報のデータ構造の一例を示す図である。
図10図10は、特売・値引き率計画情報のデータ構造の一例を示す図である。
図11図11は、商品力予測情報のデータ構造の一例を示す図である。
図12図12は、商品売上予測情報のデータ構造の一例を示す図である。
図13図13は、実施例に係る値引き率グループを説明する図である。
図14図14は、実施例に係る客数予測モデル構築処理のフローチャートの一例を示す図である。
図15図15は、実施例に係るPI予測モデル構築処理のフローチャートの一例を示す図である。
図16A図16Aは、実施例に係る需要予測処理のフローチャートの一例を示す図(1)である。
図16B図16Bは、実施例に係る需要予測処理のフローチャートの一例を示す図(2)である。
図17A図17Aは、実施例に係る需要予測の効果を説明する図(1)である。
図17B図17Bは、実施例に係る需要予測の効果を説明する図(2)である。
図18図18は、需要予測プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願の開示する需要予測プログラム、需要予測装置および需要予測方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、実施例により限定されるものではない。
【実施例
【0011】
[システムの構成]
図1は、実施例に係る需要予測システムの構成を示す機能ブロック図である。需要予測システム9は、店舗で扱う商品の需要予測を行う場合に、店舗に来店した客数の客数予測と、対象の商品の商品力の商品力予測とを用いて、対象の商品の需要を予測する。
【0012】
ここでいう商品の商品力とは、商品が持つ総合力のことをいい、例えば、PI(Purchase Index)値で表わされる。PI値とは、POS(Point of sale)分析の手法で使われ、レジスターの通過客1000人当たりの購買指数のことをいう。ある商品のPI値は、以下の式(1)のように算出される。なお、式(1)で示す購買個数は、ある商品を売り上げた数(売上数)を示す。レジ通過客数は、レジスターの通過客を示す。
PI値=購買個数(売上数)÷レジ通過客数(客数)×1000・・・式(1)
なお、購買個数は(1)式より、以下の式(2)のように算出できる。
購買個数(売上数)=PI値×レジ通過客数(客数)÷1000・・・式(2)
【0013】
すなわち、PI値は、商品の売上数を客数で除して得られる値を示し、店舗の大小規模にも依存しない、客数の影響を排除した値となる。実施例では、商品力としてPI値を用いる。
【0014】
需要予測モデル構築装置1は、制御部10と、記憶部20とを有する。
【0015】
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)などの電子回路により実現される。制御部10は、客数予測モデル構築部11と、PI予測モデル構築部12とを有する。なお、客数予測モデル構築部11は、第1の生成部の一例である。PI予測モデル構築部12は、第2の生成部の一例である。
【0016】
記憶部20は、例えば、RAM、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどにより実現される。記憶部20は、客数実績情報21、説明変数実績情報22および客数予測モデル23を有する。加えて、記憶部20は、商品売上実績情報24、商品力実績情報25、値引き率別商品力情報26および通常日商品力情報27を有する。
【0017】
客数実績情報21は、店舗ごとの客数の実績を示す情報である。なお、客数実績情報21は、予め生成される。ここで、客数実績情報21のデータ構造の一例を、図2を参照して説明する。
【0018】
図2は、客数実績情報のデータ構造の一例を示す図である。図2に示すように、客数実績情報21は、日付、店舗コードおよび客数実績を対応付けた情報である。日付は、客数実績を採取する時の年月日を示す。店舗コードは、客数実績を採取する対象の店舗を一意に識別するコードである。客数実績は、客数の実績を示す。すなわち、客数実績は、レジ通過客数の実績である。一例として、日付が「20170104」である場合に、店舗コードとして「S1」、客数実績として「2513」を記憶している。
【0019】
図1に戻って、説明変数実績情報22は、客数予測モデルを構築する際に用いられる説明変数の実績を示す情報である。説明変数とは、客数の増減の原因となる変数のことをいい、例えば、天気などを含む。なお、説明変数実績情報22は、予め生成される。ここで、説明変数実績情報22のデータ構造の一例を、図3を参照して説明する。
【0020】
図3は、説明変数実績情報のデータ構造の一例を示す図である。図3に示すように、説明変数実績情報22は、日付、店舗コード、気温、降水量、天気、祝祭日およびイベントを対応付けた情報である。日付は、年月日を示す。店舗コードは、対象の店舗を一意に識別するコードである。気温は、例えば、対象の日付の平均気温を示す。降水量は、例えば、対象の日付の合計降水量を示す。天気は、対象の日付の天気を示す。祝祭日は、対象の日付の祝祭日の区別を示す。祝祭日には、一例として、元旦、年始、成人の日、建国記念の日などの祝日や祭日が含まれる。また、祝祭日には、祝日や祭日ではない通常日が含まれる。また、祝祭日には、祝日や祭日ではないが、不特定多数の人がお祭りとみなすバレンタインデー、七夕、花火大会やハロウィーンなどが含まれる。イベントは、祝祭日以外のイベントを示す。イベントには、一例として、店舗で実施されるイベントや、店舗周辺でのお祭りなどが含まれる。
【0021】
図1に戻って、客数予測モデル23は、特定の日付のデータを入力、来客数を出力とする予測モデルである。なお、客数予測モデル23は、後述する客数予測モデル構築部11によって生成される。
【0022】
商品売上実績情報24は、店舗ごとに商品の売上数の実績を示す情報である。なお、商品売上実績情報24は、予め生成される。ここで、商品売上実績情報24のデータ構造の一例を、図4を参照して説明する。
【0023】
図4は、商品売上実績情報のデータ構造の一例を示す図である。図4に示すように、商品売上実績情報24は、日付、店舗コード、商品コードおよび売上数実績を対応付けた情報である。日付は、年月日を示す。店舗コードは、対象の店舗を一意に識別するコードである。商品コードは、店舗が扱う商品を一意に識別するコードである。売上数実績は、売上数の実績を示す。すなわち、売上数実績は、購買個数の実績を示す。一例として、日付が「20170104」である場合に、店舗コードとして「S1」、商品コードとして「100」、売上数実績として「3」を記憶している。
【0024】
図1に戻って、商品力実績情報25は、店舗ごとに商品の商品力の実績を示す情報である。なお、商品力実績情報25は、予め生成される。ここで、商品力実績情報25のデータ構造の一例を、図5を参照して説明する。
【0025】
図5は、商品力実績情報のデータ構造の一例を示す図である。図5に示すように、商品力実績情報25は、日付、店舗コード、商品コード、通常特売判定、値引き率およびPI実績を対応付けた情報である。日付は、年月日を示す。店舗コードは、対象の店舗を一意に識別するコードである。商品コードは、店舗が扱う商品を一意に識別するコードである。通常特売判定は、商品が通常販売日であるか特別販売(特売)日であるかの判定を示す。通常販売日である場合には「通常」が設定され、特売日である場合には「特売」が設定される。値引き率は、値引きの程度を示す割合であり、例えば販売価格÷販売定価によって算出される。PI実績は、商品力を示すPI値の実績である。PI値は、式(1)に基づいて、商品コードの商品に関し、同一の日付、店舗コードに対応する売上数実績および客数実績について、1000×商品売上実績情報24の売上数実績÷客数実績情報21の客数実績を算出して得られるPI値を示す。
【0026】
図1に戻って、値引き率別商品力情報26は、各商品について、特売日である場合の値引き率別の商品力を示す情報である。なお、値引き率別商品力情報26は、PI予測モデル構築部12によって生成される。
【0027】
通常日商品力情報27は、各商品について、通常日である場合の商品力を示す情報である。なお、通常日商品力情報27は、PI予測モデル構築部12によって生成される。
【0028】
図6は、値引き率別商品力情報のデータ構造の一例を示す図である。図6に示すように、値引き率別商品力情報26は、店舗コード、商品コード、値引き率グループおよびPI平均値を対応付けた情報である。店舗コードは、対象の店舗を一意に識別するコードである。商品コードは、店舗が扱う商品を一意に識別するコードである。値引き率グループは、店舗で扱う商品に対する値引き率を統計処理により分けたグループを示す。隣り合う値引き率が統計処理により有意差なしと認められる場合には、統合され、同一グループとなる。PI平均値は、値引き率グループに属する値引き率に対するPI値の平均値を示す。
【0029】
図7は、通常日商品力情報のデータ構造の一例を示す図である。図7に示すように、通常日商品力情報27は、店舗コード、商品コードおよびPI平均値を対応付けた情報である。店舗コードは、対象の店舗を一意に識別するコードである。商品コードは、店舗が扱う商品を一意に識別するコードである。PI平均値は、通常日における直近30日のPI値の平均値を示す。
【0030】
図1に戻って、客数予測モデル構築部11は、客数予測モデルを構築する。例えば、客数予測モデル構築部11は、客数実績情報21から、店舗における日付ごとの客数を取得する。客数予測モデル構築部11は、説明変数実績情報22から、店舗における日付ごとの説明変数を取得する。説明変数には、気温、降水量、天気、祝祭日やイベントが含まれる。そして、客数予測モデル構築部11は、店舗における日付ごとの説明変数と客数とを含む教師データを複数生成する。説明変数には、気温、降水量、天気、祝祭日やイベントが含まれるが、いずれのデータを用いても良い。一例として、説明変数として「天気」と「イベント」が用いられても良いし、その他のデータが単独または組合せにより用いられても良い。そして、客数予測モデル構築部11は、生成した教師データを用いて、店舗における特定の日付の説明変数を入力すると、来客数を出力する客数予測モデル23を生成する。そして、客数予測モデル構築部11は、生成した客数予測モデル23を記憶部20に格納する。客数予測モデル23は、一例として、バイナリファイルで記憶される。
【0031】
PI予測モデル構築部12は、PI予測モデルを構築する。
【0032】
例えば、PI予測モデル構築部12は、特売日である場合には、商品力実績情報25を参照して、店舗で扱う商品に対する値引き率を、PI値(商品力)を用いて統計処理して値引き率をグルーピングする。実施例では、統計処理の一例として、カイマージを適用した場合を説明する。カイマージは、カイ二乗検定を用いて、連続データを離散化させるための手法である。PI予測モデル構築部12は、商品力実績情報25を参照して、通常特売判定が特売日である場合の、商品に対する値引き率を離散化させる。そして、PI予測モデル構築部12は、隣り合う値引き率を、PI値を使ってカイ二乗検定し、有意差なしと認められた場合には統合する。PI予測モデル構築部12は、統合処理を繰り返し、有意差が認められる分割点を算出する。そして、PI予測モデル構築部12は、値引き率の分割点に基づいて、値引き率グループを生成する。加えて、PI予測モデル構築部12は、値引き率グループに属するPI値の平均値を算出する。そして、PI予測モデル構築部12は、店舗で扱う商品に関し、値引き率グループおよびPI平均値を対応付けて、値引き率別商品力情報26に設定する。これにより、PI予測モデル構築部12は、特売日である場合に、値引き率グループごとの商品力(PI値)を用いて、店舗における商品の特定の日付の値引き率を入力すると、商品力(PI値)を出力するPI予測モデルを生成する。
【0033】
また、PI予測モデル構築部12は、通常日である場合には、商品力実績情報25を参照して、店舗で扱う商品について、直近30日のPI値の平均値を算出する。そして、PI予測モデル構築部12は、店舗で扱う商品に関し、PI平均値を、通常日商品力情報27に設定する。これにより、PI予測モデル構築部12は、通常日である場合に、店舗における商品の商品力(PI値)を予測するPI予測モデルを生成する。
【0034】
次に、需要予測装置3は、制御部30と、記憶部40とを有する。
【0035】
制御部30は、CPUなどの電子回路により実現される。制御部30は、客数予測部31と、PI予測部32と、売上予測部33とを有する。なお、客数予測部31は、受付部および第1の予測部の一例である。PI予測部32および売上予測部33は、第2の予測部の一例である。売上予測部33は、需要予測部の一例である。また、売上予測は、需要予測の一例である。
【0036】
記憶部40は、例えば、RAM、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどにより実現される。記憶部40は、説明変数計画情報41、客数予測モデル42、客数予測情報43、特売・値引き率計画情報44、値引き率別商品力情報45、通常日商品力情報46、商品力予測情報47および商品売上予測情報48を有する。
【0037】
説明変数計画情報41は、客数を予測する際に用いられる、将来の日付に対応する説明変数を示す情報である。説明変数は、説明変数実績情報22の説明変数と同じ意味合いである。
【0038】
図8は、説明変数計画情報のデータ構造の一例を示す図である。図8に示す説明変数計画情報41のデータ構造は、図3に示した説明変数実績情報22とデータ構造が同一であるので、その説明を省略する。
【0039】
図1に戻って、客数予測モデル42は、特定の日付および店舗のデータを入力すると、来客数を出力する予測モデルである。なお、客数予測モデル42は、需要予測モデル構築装置1で生成された客数予測モデル23と同じものである。客数予測モデル42は、客数予測モデル23を需要予測モデル構築装置1から需要予測装置3へコピーされれば良い。
【0040】
客数予測情報43は、特定の日付の店舗における客数を、客数予測モデル42によって予測した結果を示す情報である。ここで、客数予測情報43のデータ構造の一例を、図9を参照して説明する。
【0041】
図9は、客数予測情報のデータ構造の一例を示す図である。図9に示すように、客数予測情報43は、日付、店舗コードおよび客数予測を対応付けた情報である。日付は、年月日を示す。店舗コードは、対象の店舗を一意に識別するコードである。客数予測は、客数予測モデル42によって予測された来客数を示す。
【0042】
図1に戻って、特売・値引き率計画情報44は、店舗ごとに店舗で扱う商品の特売日や値引き率の計画を示す情報である。なお、特売・値引き率計画情報44は、予め生成される。ここで、特売・値引き率計画情報44のデータ構造の一例を、図10を参照して説明する。
【0043】
図10は、特売・値引き率計画情報のデータ構造の一例を示す図である。図10に示すように、特売・値引き率計画情報44は、日付、店舗コード、商品コード、通常特売判定および値引き率を対応付けた情報である。日付は、年月日を示す。店舗コードは、対象の店舗を一意に識別するコードである。商品コードは、店舗が扱う商品を一意に識別するコードである。通常特売判定は、商品が通常販売日であるか特別販売(特売)日であるかの判定を示す。通常販売日である場合には「通常」が設定され、特売日である場合には「特売」が設定される。値引き率は、値引きの程度を示す割合であり、例えば販売価格÷販売定価によって算出される。
【0044】
図1に戻って、値引き率別商品力情報45は、各商品について、特売日である場合の値引き率別の商品力を示す情報である。なお、値引き率別商品力情報45は、需要予測モデル構築装置1で生成された値引き率別商品力情報26と同じものである。値引き率別商品力情報45は、値引き率別商品力情報26を需要予測モデル構築装置1から需要予測装置3へコピーされれば良い。
【0045】
通常日商品力情報46は、商品について、通常日である場合の商品力を示す情報である。なお、通常日商品力情報46は、需要予測モデル構築装置1で生成された通常日商品力情報27と同じものである。通常日商品力情報46は、通常日商品力情報27を需要予測モデル構築装置1から需要予測装置3へコピーされれば良い。
【0046】
商品力予測情報47は、特定の日付の店舗における商品の商品力(PI値)を予測した結果を示す情報である。予測結果は、特売日である場合には値引き率別商品力情報45、通常日である場合には通常日商品力情報46によって予測される。ここで、商品力予測情報47のデータ構造の一例を、図11を参照して説明する。
【0047】
図11は、商品力予測情報のデータ構造の一例を示す図である。図11に示すように、商品力予測情報47は、日付、店舗コード、商品コードおよびPI平均値を対応付けた情報である。日付は、予測対象の年月日を示す。店舗コードは、予測対象の店舗を一意に識別するコードである。商品コードは、予測対象の商品を一意に識別するコードである。PI平均値は、特売日である場合には値引き率別商品力情報26、通常日である場合には通常日商品力情報27によって予測された商品力(PI値)を示す。
【0048】
図1に戻って、商品売上予測情報48は、特定の日付の店舗における商品の売上数の予測を示す情報である。なお、商品売上予測情報48は、後述する売上予測部33によって生成される。ここで、商品売上予測情報48のデータ構造の一例を、図12を参照して説明する。
【0049】
図12は、商品売上予測情報のデータ構造の一例を示す図である。図12に示すように、商品売上予測情報48は、日付、店舗コード、商品コードおよび売上数予測を対応付けた情報である。日付は、予測対象の年月日を示す。店舗コードは、予測対象の店舗を一意に識別するコードである。商品コードは、予測対象の商品を一意に識別するコードである。売上数予測は、売上数を予測した結果である。
【0050】
図1に戻って、客数予測部31は、客数予測モデル42を用いて、需要予測を行う店舗および日付に対応する来客数を予測する。例えば、客数予測部31は、需要予測を行う店舗および日付を受け付ける。客数予測部31は、説明変数計画情報41を参照して、需要予測を行う店舗および日付に対応する説明変数を取得する。客数予測部31は、店舗に対応する客数予測モデル42に需要予測を行う日付および説明変数を入力し、客数予測モデル42から出力される来客数を取得して、来客数を予測する。そして、客数予測部31は、需要予測を行う日付および店舗に対応付けた来客数を、客数予測情報43に設定する。
【0051】
PI予測部32は、需要予測を行う日付について、需要予測を行う店舗で扱う特定の商品の商品力(PI値)を予測する。例えば、PI予測部32は、特売・値引き率計画情報44を参照して、需要予測を行う日付、店舗および商品に対応する通常特売判定および値引き率を取得する。PI予測部32は、通常特売判定が特売日を示す「特売」である場合には、値引き率別商品力情報45を参照して、需要予測を行う店舗、商品および値引き率に対応するPI平均値を取得する。すなわち、PI予測部32は、値引き率が属する値引き率グループに対応するPI平均値を取得する。また、PI予測部32は、通常特売判定が通常日を示す「通常」である場合には、通常日商品力情報46を参照して、需要予測を行う店舗および商品に対応するPI平均値を取得する。そして、PI予測部32は、需要予測を行う日付、店舗および商品に対応付けたPI平均値を、商品力予測情報47に設定する。
【0052】
売上予測部33は、需要予測を行う日付について、需要予測を行う店舗で扱う特定の商品の売上数を予測する。例えば、売上予測部33は、需要予測を行う日付、店舗に対応する客数予測の値を、客数予測部31から取得する。そして、売上予測部33は、需要予測を行う日付、店舗および特定の商品に対応するPI平均値を、PI予測部32から取得する。そして、売上予測部33は、(2)に基づいて、予測した客数予測の値にPI平均値を乗算し、1000を除することで、特定の商品に対応する売上数を予測する。そして、売上予測部33は、需要予測を行う日付、店舗および商品に対応付けた、予測した売上数を商品売上予測情報48に設定する。
【0053】
[値引き率グループの説明]
図13は、実施例に係る値引き率グループを説明する図である。図13に示すように、上段には、ある店舗における特定の商品の値引き率とPI値との関係を示したグラフが表わされている。かかるグラフでは、値引き率は、離散化されている。すなわち、かかるグラフは、離散化された各値引き率に対応する各特売日のPI値を表わしている。各点は、それぞれ特定日のPI値を表す。
【0054】
このような商品の離散化された値引き率とPI値との関係の下、PI予測モデル構築部12は、隣り合う値引き率同士で、PI値を使ってカイマージのカイ二乗検定する。そして、PI予測モデル構築部12は、有意差なしと認められた場合には、その隣り合う値引き率同士を統合する。PI予測モデル構築部12は、統合処理を繰り返し、有意差が認められる分割点を算出する。下段には、統合した結果の値引き率の分割点が表わされている。ここでは、値引き率の分割点は、0.52、0.71、0.92を示している。
【0055】
そして、PI予測モデル構築部12は、値引き率の分割点に基づいて、値引き率グループを生成する。ここでは、値引き率が分割点0.52以下の値引き率グループG1と、値引き率が分割点0.52から分割点0.71以下の値引き率グループG2と、値引き率が分割点0.71から分割点0.92以下の値引き率グループG3と、値引き率が分割点0.92より大きい値引き率グループG4が生成される。
【0056】
そして、PI予測モデル構築部12は、値引き率グループに属するPI値の平均値を算出して、値引き率グループに対応するPI平均値を求める。そして、PI予測モデル構築部12は、ある店舗における特定の商品に関し、値引き率グループおよびPI平均値を対応付けて、値引き率別商品力情報26に設定する。これにより、PI予測モデル構築部12は、値引き率別商品力情報26をPI予測モデルとして生成できる。すなわち、PI予測モデル構築部12は、特売日である場合に、値引き率グループごとの商品力(PI値)を用いて、ある店舗における商品の特定の日付の値引き率を入力、商品力(PI値)を出力とするPI予測モデルを生成できる。
【0057】
[客数予測モデル構築処理のフローチャート]
図14は、実施例に係る客数予測モデル構築処理のフローチャートの一例を示す図である。
【0058】
図14に示すように、客数予測モデル構築部11は、客数実績情報21から、客数実績を読み込む(ステップS11)。客数予測モデル構築部11は、説明変数実績情報22から、説明変数実績を読み込む(ステップS12)。
【0059】
そして、客数予測モデル構築部11は、店舗別の客数予測モデル23を構築する(ステップS13)。例えば、客数予測モデル構築部11は、店舗別に以下の処理を行う。客数予測モデル構築部11は、店舗における日付ごとの説明変数実績と客数実績とを含む教師データを複数生成する。説明変数実績には、気温、降水量、天気、祝祭日やイベントであるか否かが含まれる。そして、客数予測モデル構築部11は、生成した教師データを用いて、店舗における特定の日付の説明変数を入力、来客数を出力とする客数予測モデル23を生成する。
【0060】
そして、客数予測モデル構築部11は、店舗別の客数予測モデル23をバイナリファイルで記憶部20に保存する。
【0061】
[PI予測モデル構築処理のフローチャート]
図15は、実施例に係るPI予測モデル構築処理のフローチャートの一例を示す図である。
【0062】
図15に示すように、PI予測モデル構築部12は、店舗商品売上実績を読み込む(ステップS21)。例えば、PI予測モデル構築部12は、商品売上実績情報24を読み込む。また、PI予測モデル構築部12は、客数実績情報21を読み込む。
【0063】
PI予測モデル構築部12は、商品売上実績÷客数実績×1000にてPI値(商品力)を算出する(ステップS22)。例えば、PI予測モデル構築部12は、商品売上実績情報24から読み込まれた、日付ごとの店舗コード、商品コードに対応する売上数実績を、客数実績情報21から読み込まれた同一の日付の店舗コードに対応する客数実績で割り、1000を掛ける。PI予測モデル構築部12は、計算結果を、店舗コードが示す店舗が扱う、商品コードが示す商品のPI値とする。
【0064】
PI予測モデル構築部12は、商品力実績を読み込む(ステップS23)。例えば、PI予測モデル構築部12は、商品力実績情報25を読み込む。PI予測モデル構築部12は、商品力データを特売日と通常日に分割する(ステップS24)。例えば、PI予測モデル構築部12は、商品力実績情報25から読み込んだ特売・値引き率実績の通常特売判定を参照して、日付、店舗コードおよび商品コードに対応するPI値を特売日と通常日に分割する。
【0065】
PI予測モデル構築部12は、通常日の商品力データであるか否かを判定する(ステップS25)。通常日の商品力データであると判定した場合には(ステップS25;Yes)、PI予測モデル構築部12は、通常日の商品力データ(PI値)を、商品力実績情報25の該当するPI実績に格納する(ステップS26)。
【0066】
そして、PI予測モデル構築部12は、直近30日のPI値(商品力)の平均値を算出する(ステップS27)。例えば、PI予測モデル構築部12は、商品力実績情報25を参照して、通常日のPI実績であって、同一の店舗コードおよび商品コードに対応するPI実績の直近30日のPI平均値を算出する。
【0067】
そして、PI予測モデル構築部12は、直近30日のPI平均値を商品力データとして格納する(ステップS28)。例えば、PI予測モデル構築部12は、直近30日の平均値を、通常日商品力情報27の該当するPI平均値に格納する。
【0068】
一方、通常日の商品力データでないと判定した場合には(ステップS25;No)、PI予測モデル構築部12は、特売日の商品力データ(PI値)を、商品力実績情報25の該当するPI実績に格納する(ステップS29)。
【0069】
そして、PI予測モデル構築部12は、特売日のデータを用いてカイマージを実行し、値引き率グループ別のPI値(商品力)の平均値を算出する(ステップS30)。例えば、PI予測モデル構築部12は、商品力実績情報25を参照して、通常特売判定が特売日である場合の、商品に対する値引き率を離散化させる。そして、PI予測モデル構築部12は、隣り合う値引き率を、PI値を使ってカイ二乗検定し、有意差なしと認められた場合には統合する。PI予測モデル構築部12は、統合処理を繰り返し、有意差が認められる分割点を算出する。そして、PI予測モデル構築部12は、値引き率の分割点に基づいて、値引き率グループを生成する。加えて、PI予測モデル構築部12は、値引き率グループに属するPI値の平均値を算出する。
【0070】
そして、PI予測モデル構築部12は、値引き率グループ別のPI値の平均値を商品力データとして格納する(ステップS31)。例えば、PI予測モデル構築部12は、値引き率グループ別のPI値の平均値を、値引き率別商品力情報26の該当するPI平均値に値引き率グループと対応付けて格納する。
【0071】
[需要予測処理のフローチャート]
図16Aおよび図16Bは、実施例に係る需要予測処理のフローチャートの一例を示す図である。
【0072】
図16Aに示すように、客数予測部31は、予測対象の店舗の店舗コード、日付を受け付けたか否かを判定する(ステップS41)。予測対象の店舗の店舗コード、日付を受け付けていないと判定した場合には(ステップS41;No)、客数予測部31は、受け付けるまで、判定処理を繰り返す。
【0073】
一方、予測対象の店舗の店舗コード、日付を受け付けたと判定した場合には(ステップS41;Yes)、客数予測部31は、説明変数計画を読み込む(ステップS42)。例えば、客数予測部31は、説明変数計画情報41から、受け付けた店舗コードおよび日付に対応する説明変数を読み込む。
【0074】
そして、客数予測部31は、店舗別の客数予測モデル42を使って、店舗別の客数予測を実施する(ステップS43)。例えば、客数予測部31は、店舗に対応する客数予測モデル42に、予測対象の日付および読み込んだ説明変数を入力し、客数予測モデル42から出力される来客数を取得して、来客数を予測する。
【0075】
そして、客数予測部31は、客数予測データを客数予測情報43に格納する(ステップS44)。
【0076】
続いて、図16Bに示すように、PI予測部32は、特売・値引き率計画を読み込む(ステップS45)。例えば、PI予測部32は、特売・値引き率計画情報44を参照して、予測対象の日付、店舗および商品に対応する通常特売判定および計画値引き率を取得する。
【0077】
そして、PI予測部32は、通常特売判定が通常日であるか否かを判定する(ステップS46)。通常特売判定が通常日であると判定した場合には(ステップS46;Yes)、PI予測部32は、直近30日のPI値(商品力)をPI予測値として適用する(ステップS47)。例えば、PI予測部32は、通常日商品力情報46を参照して、予測対象の店舗および商品に対応するPI平均値を取得する。そして、PI予測部32は、ステップS49に移行する。
【0078】
一方、通常特売判定が通常日でないと判定した場合には(ステップS46;No)、PI予測部32は、計画値引き率が属する値引き率グループの平均PI値(商品力)をPI予測値として適用する(ステップS48)。例えば、PI予測部32は、値引き率別商品力情報45を参照して、予測対象の店舗、商品および計画値引き率に対応するPI平均値を取得する。すなわち、PI予測部32は、計画値引き率が属する値引き率グループに対応するPI平均値を取得する。そして、PI予測部32は、ステップS49に移行する。
【0079】
ステップS49において、PI予測部32は、商品力の予測データを格納する(ステップS49)。例えば、PI予測部32は、予測対象の日付、店舗および商品に対応付けたPI平均値を、商品力予測情報47に格納する。
【0080】
そして、売上予測部33は、客数予測×PI予測÷1000より、売上数予測を算出する(ステップS50)。例えば、売上予測部33は、客数予測情報43から、予測対象の日付、店舗に対応する客数予測を取得する。そして、売上予測部33は、商品力予測情報47から、予測対象の日付、店舗および商品に対応するPI平均値を取得する。そして、売上予測部33は、客数予測の値にPI平均値を乗算して1000を除することで、該当商品に対応する売上数を予測する。
【0081】
そして、売上予測部33は、売上数の予測データを格納する(ステップS51)。例えば、売上予測部33は、予測対象の日付、店舗および商品に対応付けた売上数を商品売上予測情報48に格納する。
【0082】
ここで、実施例に係る需要予測の効果を、図17Aおよび図17Bを参照して説明する。図17Aおよび図17Bは、実施例に係る需要予測の効果を説明する図である。図17A上段には、実施例に係る需要予測の手法が表わされ、図17A下段には、従来手法が表わされている。なお、従来手法は、一例であり、これに限定されるものではない。
【0083】
図17A上段に示すように、実施例に係る需要予測は、<1>PI値(商品力)予測と、<2>客数予測と、<3>売上数予測とを有する。
【0084】
<1>PI値(商品力)予測について、PI予測モデル構築部12は、特定の店舗および店舗で扱う1つの商品に対して、商品力実績情報25の時系列データを特売日と通常日に分ける。PI予測モデル構築部12は、特売日のデータについて、カイマージにより、値引き率を、PI値を使って離散化させ、値引き率グループを生成する。そして、PI予測モデル構築部12は、それぞれの値引き率グループのPI値を、値引き率グループに属するPI値の平均値とする。また、PI予測モデル構築部12は、通常日のデータについて、PI値を、直近30日のPI値の平均値とする。そして、PI予測部32は、PI予測モデル構築部12によって生成されたPI値(商品力)の情報であるPI予測モデルを用いて、需要予測を行う特定の店舗および店舗で扱う1つの商品に対して、当該商品のPI値(商品力)を予測する。このようなPI予測処理は、店舗数×商品数分行われる。PI値(商品力)予測が、約2.4秒/商品であるとする。すると、店舗が50、商品が1000件の場合には、PI値(商品力)予測は、約33(=2.4秒×50店舗×1000件)時間を要する(A)。
【0085】
<2>客数予測について、客数予測モデル構築部11は、特定の店舗について、日付ごとの客数実績および説明変数を入力、来客数を出力とする客数予測モデル23を生成する。客数予測部31は、特定の店舗について、需要予測を行う日付および説明変数を客数予測モデル42に入力し、来客数を出力して、来客数を予測する。このような客数予測処理は、店舗数分行われる。客数予測が、約1.2分/店舗であるとする。すると、店舗が50である場合には、客数予測は、約1.0(=1.2分×50店舗)時間を要する(B)。
【0086】
<3>売上数予測について、売上予測部33は、特定の店舗および1つの商品に対して、予測した客数予測の値にPI値予測を乗算して、特定の店舗での当該商品の売上予測値を予測する。このような売上需要数の換算は、商品力×客数の単純計算のため、全店舗における全商品で約5秒を要する(C)。
【0087】
この結果、実施例に係る需要予測では、50店舗および1000商品について、(A+B+C=)約34.0時間を要することになる。
【0088】
これに対して、従来手法では、例えば予測モデルを生成する装置は、特定の店舗が扱う1つの商品について、日付ごとの売上実績、客数、店舗イベント、天気値引き率などを入力、売上予測値を出力とする予測モデルを生成する。そして、例えば予測する装置は、特定の店舗が扱う1つの商品について、需要予測を行う日付、売上予測、客数予測、店舗イベント、天気、値引き率などを予測モデルに入力し、売上予測値を出力して、特定の店舗での当該商品の売上予測値を予測する。このような予測処理は、店舗数×商品の件数分行われる。予測モデル生成処理は、並列処理を行わないとすると、約1.2分/商品であるとする。すると、店舗が50、商品が1000件の場合には、予測モデル生成処理および予測処理は、約1000(=1.2分×50店舗×1000件)時間を要する。
【0089】
これにより、実施例に係る需要予測の手法は、従来手法と比べて、計算コストを約96.6%削減できる。
【0090】
ここで、図17Aでの実施例に係る需要予測の手法と、従来手法との予測精度とを比較した結果について、図17Bを参照して説明する。図17Bでは、店舗×商品の組み合わせの1,684件について、ある約3ヶ月分の各日の売上数に対しての精度が検証された結果が表わされている。例えば、日あたりの売上数に対する精度比較において平均絶対誤差数では、従来手法が2.1個、需要予測が2.2個であった。また、週あたりの合計売上数に対する精度比較において平均絶対誤差数では、従来手法が9.5個、需要予測が9.5個であった。すなわち、需要予測と従来手法とでは、同程度の精度になった。したがって、実施例に係る需要予測の手法は、従来手法と比べて、同程度の精度で計算コストを約96.6%削減できる。
【0091】
[実施例の効果]
上記実施例によれば、需要予測装置3は、需要予測を行う店舗および日付を受け付ける。需要予測装置3は、店舗の日付ごとの来客実績を用いて学習した学習モデルを用いて、需要予測を行う店舗における前記日付の来客数を予測する。需要予測装置3は、商品における値引き率と値引き率に対する商品力を対応付けて記憶する記憶部を参照して、需要予測を行う店舗で扱う商品に対する値引き率を統計処理してグループ分けする。需要予測装置3は、グループ分けしたグループごとの商品力と、予測した来客数とを用いて、需要予測を行う店舗および日付での当該店舗で扱う商品に関する需要予測値を出力する。かかる構成によれば、需要予測装置3は、商品の需要予測を、1つの予測モデルで実施する従来手法に比較して、より効率化できる。
【0092】
また、上記実施例によれば、需要予測装置3は、需要予測を行う日付が特売日である場合には、記憶部を参照して、需要予測を行う店舗で扱う商品に対する値引き率を統計処理してグループ分けする。需要予測装置3は、グループ分けしたグループごとの商品力と、予測した来客数とを用いて、需要予測を行う店舗および日付での当該店舗で扱う商品に関する需要予測値を出力する。需要予測装置3は、需要予測を行う日付が特売日でない場合には、商品における過去の商品力を記憶する記憶部を参照して記需要予測を行う店舗で扱う商品に対する過去の商品力と、予測した来客数とを用いて、商品に関する需要予測値を出力する。かかる構成によれば、需要予測装置3は、特売日と特売でない日とを分けて需要予測することで、特売日の需要数の跳ね上がりに対応できる。
【0093】
また、上記実施例によれば、需要予測装置3は、グループごとの商品力を、それぞれのグループに含まれる商品力の平均値として予測し、予測したグループごとの商品力と、予測した来客数とを用いて、店舗で扱う商品に関する需要予測値を算出する。かかる構成によれば、需要予測装置3は、客数予測と、商品力予測とを組み合わせて商品の需要数を算出することで、高精度な商品需要を予測できる。
【0094】
また、上記実施例によれば、需要予測装置3は、商品における過去の商品力を、直近の所定日数の商品力の平均値として予測し、予測した商品力と、予測した来客数とを用いて、店舗で扱う商品に関する需要予測値を算出する。かかる構成によれば、需要予測装置3は、客数予測と、商品力予測とを組み合わせて商品の需要数を算出することで、高精度な商品需要を予測できる。
【0095】
また、上記実施例によれば、商品に関する需要予測値は、予測した商品力と、予測した来客数とを乗じて得られる値である。かかる構成によれば、需要予測装置3は、商品の需要予測の計算コストを削減できる。
【0096】
また、上記実施例によれば、グループを分ける統計処理は、カイマージを用いる。かかる構成によれば、需要予測装置3は、特売日の値引き率に対してカイマージという統計処理を用いることで、特売日の需要数の跳ね上がりの影響にも対応できるようなロバストな需要予測をすることが可能になる。
【0097】
[その他]
なお、実施例では、需要予測モデル構築装置1が予測モデルを構築する処理を担い、需要予測装置3が構築した予測モデルを用いて売上の需要を予測する処理を担う場合を説明した。しかしながら、実施例では、これに限定されず、需要予測装置3が、予測モデルを構築する処理と、構築した予測モデルを用いて売上の需要を予測する処理とを担っても良い。
【0098】
また、実施例では、PI予測モデル構築部12は、特売日である場合には、店舗で扱う商品に対する値引き率を、PI値(商品力)を用いて統計処理して値引き率をグルーピングする。かかる統計処理の一例として、カイマージを適用した場合を説明した。しかしながら、統計処理は、カイマージに限定されず、他の統計処理を適用する場合であっても良い。例えば、他の統計処理には、情報エントロピーや最小記述長原理などが挙げられる。
【0099】
また、実施例では、需要予測処理を、消費者に商品を販売する小売業での商品の売上需要数の予測に適用する場合を説明した。しかしながら、実施例では、これに限定されず、需要予測処理を、製造業(メーカー)から商品を仕入れて、小売業者に商品を販売する卸売業での商品の売上需要数の予測に適用する場合であっても良い。すなわち、実施例に係る需要予測処理は、商品流通の過程で、商品の売上需要数の予測を必要とする場面で適用されれば良い。
【0100】
また、図示した需要予測モデル構築装置1や需要予測装置3の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、需要予測モデル構築装置1や需要予測装置3の分散・統合の具体的態様は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、PI予測モデル構築部12を、特売日である場合のPI予測モデル構築処理部(値引き率グループごとのPI値算出処理)と、通常日である場合のPI予測モデル構築処理部とに分散しても良い。また、PI予測部32と売上予測部33とを統合しても良い。また、記憶部20を需要予測モデル構築装置1の外部装置としてネットワーク経由で接続するようにしても良い。記憶部40を需要予測装置3の外部装置としてネットワーク経由で接続するようにしても良い。
【0101】
また、上記実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図1に示した需要予測装置3と同様の機能を実現する需要予測プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図18は、需要予測プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
【0102】
図18に示すように、コンピュータ200は、各種演算処理を実行するCPU203と、ユーザからのデータの入力を受け付ける入力装置215と、表示装置209を制御する表示制御部207とを有する。また、コンピュータ200は、記憶媒体からプログラムなどを読取るドライブ装置213と、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの授受を行う通信制御部217とを有する。また、コンピュータ200は、各種情報を一時記憶するメモリ201と、HDD(Hard Disk Drive)205を有する。そして、メモリ201、CPU203、HDD205、表示制御部207、ドライブ装置213、入力装置215、通信制御部217は、バス219で接続されている。
【0103】
ドライブ装置213は、例えばリムーバブルディスク211用の装置である。HDD205は、需要予測プログラム205aおよび需要予測処理関連情報205bを記憶する。
【0104】
CPU203は、需要予測プログラム205aを読み出して、メモリ201に展開し、プロセスとして実行する。かかるプロセスは、需要予測装置3の各機能部に対応する。需要予測処理関連情報205bは、説明変数計画情報41、客数予測モデル42、客数予測情報43、特売・値引き率計画情報44、値引き率別商品力情報45、通常日商品力情報46、商品力予測情報47および商品売上予測情報48などに対応する。そして、例えばリムーバブルディスク211が、需要予測プログラム205aなどの各情報を記憶する。
【0105】
なお、需要予測プログラム205aについては、必ずしも最初からHDD205に記憶させておかなくても良い。例えば、コンピュータ200に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、光磁気ディスク、IC(Integrated Circuit)カードなどの「可搬用の物理媒体」に当該プログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ200がこれらから需要予測プログラム205aを読み出して実行するようにしても良い。
【0106】
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0107】
(付記1)需要予測を行う店舗および日付を受け付け、
店舗の日付ごとの来客実績を用いて学習した学習モデルを用いて、前記需要予測を行う店舗における前記日付の来客数を予測し、
商品における値引き率と値引き率に対する商品力を対応付けて記憶する記憶部を参照してグループ分けしたグループであって、前記需要予測を行う店舗で扱う商品に対する値引き率を統計処理してグループ分けしたグループごとの商品力と、予測した来客数とを用いて、前記需要予測を行う店舗および日付での当該店舗で扱う商品に関する需要予測値を出力する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする需要予測プログラム。
【0108】
(付記2)前記需要予測値を出力する処理は、前記需要予測を行う日付が特売日である場合には、前記記憶部を参照して、前記需要予測を行う店舗で扱う商品に対する値引き率を統計処理してグループ分けし、グループ分けしたグループごとの商品力と、予測した来客数とを用いて、前記需要予測を行う店舗および日付での当該店舗で扱う商品に関する需要予測値を出力し、前記需要予測を行う日付が特売日でない場合には、商品における過去の商品力を記憶する記憶部を参照して、前記需要予測を行う店舗で扱う商品に対する過去の商品力と、予測した来客数とを用いて、前記商品に関する需要予測値を出力する
ことを特徴とする付記1に記載の需要予測プログラム。
【0109】
(付記3)前記需要予測値を出力する処理は、前記グループごとの商品力を、それぞれのグループに含まれる商品力の平均値として予測し、予測したグループごとの商品力と、予測した来客数とを用いて、前記需要予測を行う店舗および日付での当該店舗で扱う商品に関する需要予測値を算出する
ことを特徴とする付記2に記載の需要予測プログラム。
【0110】
(付記4)前記需要予測値を出力する処理は、商品における過去の商品力を、直近の所定日数の商品力の平均値として予測し、予測した商品力と、予測した来客数とを用いて、前記需要予測を行う店舗および日付での当該店舗で扱う商品に関する需要予測値を算出する
ことを特徴とする付記2に記載の需要予測プログラム。
【0111】
(付記5)前記商品に関する需要予測値は、予測した商品力と、予測した来客数とを乗じて得られる値である、
ことを特徴とする付記3または付記4に記載の需要予測プログラム。
【0112】
(付記6)前記グループを分ける統計処理は、カイマージを用いる
ことを特徴とする付記1または付記2に記載の需要予測プログラム。
【0113】
(付記7)需要予測を行う店舗および日付を受け付ける受付部と、
店舗の日付ごとの来客実績を用いて学習した学習モデルを用いて、前記需要予測を行う店舗における前記日付の来客数を予測する第1の予測部と、
商品における値引き率と値引き率に対する商品力を対応付けて記憶する記憶部を参照してグループ分けしたグループであって、前記需要予測を行う店舗で扱う商品に対する値引き率を統計処理してグループ分けしたグループごとの商品力を予測する第2の予測部と、
前記第2の予測部によって予測されたグループごとの商品力と、前記第1の予測部によって予測された来客数とを用いて、前記需要予測を行う店舗および日付での当該店舗で扱う商品に関する需要予測値を出力する需要予測部と、
を有することを特徴とする需要予測装置。
【0114】
(付記8)コンピュータが
需要予測を行う店舗および日付を受け付け、
店舗の日付ごとの来客実績を用いて学習した学習モデルを用いて、前記需要予測を行う店舗における前記日付の来客数を予測し、
商品における値引き率と値引き率に対する商品力を対応付けて記憶する記憶部を参照してグループ分けしたグループであって、前記需要予測を行う店舗で扱う商品に対する値引き率を統計処理してグループ分けしたグループごとの商品力と、予測した来客数とを用いて、前記需要予測を行う店舗および日付での当該店舗で扱う商品に関する需要予測値を出力する、
処理を実行することを特徴とする需要予測方法。
【0115】
(付記9)店舗の日付ごとの来客実績を用いて店舗における各日付のデータと来客数とを含む教師データを複数取得し、
前記教師データを用いて、店舗における特定の日付のデータを入力、来客数を出力とする第1の学習モデルを生成し、
商品における複数の値引き率と各値引き率に対する複数の商品力を対応付けて記憶する記憶部を参照して、店舗で扱う商品に対する値引き率を、商品力を用いて統計処理して値引き率をグルーピングし、
グルーピングしたグループごとの商品力を計算しておき、
前記グループごとの商品力を用いて、店舗における商品の特定の日付の値引き率を入力、商品力を出力とする第2の学習モデルを生成する
処理をコンピュータに実行させる学習モデル生成プログラム。
【0116】
(付記10)店舗の日付ごとの来客実績を用いて店舗における各日付のデータと来客数とを含む教師データを複数取得し、前記教師データを用いて、店舗における特定の日付のデータを入力、来客数を出力とする第1の学習モデルを生成する第1の生成部と、
商品における複数の値引き率と各値引き率に対する複数の商品力を対応付けて記憶する記憶部を参照して、店舗で扱う商品に対する値引き率を、商品力を用いて統計処理して値引き率をグルーピングし、グルーピングしたグループごとの商品力を計算しておき、前記グループごとの商品力を用いて、店舗における商品の特定の日付の値引き率を入力、商品力を出力とする第2の学習モデルを生成する第2の生成部と、
を有することを特徴とする学習モデル生成装置。
【0117】
(付記11)店舗の日付ごとの来客実績を用いて店舗における各日付のデータと来客数とを含む教師データを複数取得し、
前記教師データを用いて、店舗における特定の日付のデータを入力、来客数を出力とする第1の学習モデルを生成し、
商品における複数の値引き率と各値引き率に対する複数の商品力を対応付けて記憶する記憶部を参照して、店舗で扱う商品に対する値引き率を、商品力を用いて統計処理して値引き率をグルーピングし、
グルーピングしたグループごとの商品力を計算しておき、
前記グループごとの商品力を用いて、店舗における商品の特定の日付の値引き率を入力、商品力を出力とする第2の学習モデルを生成する
処理をコンピュータが実行する学習モデル生成方法。
【符号の説明】
【0118】
1 需要予測モデル構築装置
3 需要予測装置
9 需要予測システム
10 制御部
11 客数予測モデル構築部
12 PI予測モデル構築部
20 記憶部
21 客数実績情報
22 説明変数実績情報
23 客数予測モデル
24 商品売上実績情報
25 商品力実績情報
26 値引き率別商品力情報
27 通常日商品力情報
30 制御部
31 客数予測部
32 PI予測部
33 売上予測部
40 記憶部
41 説明変数計画情報
42 客数予測モデル
43 客数予測情報
44 特売・値引き率計画情報
45 値引き率別商品力情報
46 通常日商品力情報
47 商品力予測情報
48 商品売上予測情報
図1
図2
図3
図4
図5
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図16A
図16B
図17A
図17B
図18