(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-20
(45)【発行日】2024-05-28
(54)【発明の名称】ゲート装置及びゲート装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
G07G 1/00 20060101AFI20240521BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20240521BHJP
【FI】
G07G1/00 331Z
G07G1/00 311D
G07G1/01 301D
(21)【出願番号】P 2021502361
(86)(22)【出願日】2020-02-27
(86)【国際出願番号】 JP2020007971
(87)【国際公開番号】W WO2020175611
(87)【国際公開日】2020-09-03
【審査請求日】2023-01-11
(31)【優先権主張番号】P 2019035356
(32)【優先日】2019-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】高畠 真彩
【審査官】中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-021283(JP,A)
【文献】特開2018-022320(JP,A)
【文献】特開2017-162012(JP,A)
【文献】国際公開第2018/061813(WO,A1)
【文献】特開2005-316787(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00- 5/00
G07C 9/00- 9/38
G07B 15/00-15/06
G06Q 20/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人が通過する通路に設けられるゲート装置であって、
前記ゲート装置の外にいる人の進行可否を発光状態によって通知する第1発光手段と、
前記第1発光手段よりも出口側に位置し、前記ゲート装置の中にいる人の進行可否を発光状態によって通知する第2発光手段と、
第1人検出手段と、
前記第1人検出手段よりも出口側に位置する第2人検出手段と、
前記第1発光手段の発光状態および前記第2発光手段の発光状態を制御する制御手段と、
当該ゲート装置を通過する商品の商品特定情報を取得する商品特定情報取得手段と、
当該ゲート装置を通過する人物の人物特定情報を取得する人物特定情報取得手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記第1人検出手段が人を検知したことを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を第1状態から第2状態に変更し、
前記第2人検出手段が人を検知したときを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を前記第2状態から前記第1状態に変更し、
前記第2発光手段の発光状態を、進行可能であることを示す第3状態から進行不可であることを示す第4状態に変更した場合、所定の情報の取得が完了するまでの間、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態で維持し、
前記人物特定情報取得手段が前記人物特定情報を取得したとともに、前記商品特定情報取得手段が前記商品特定情報を取得したことを条件の少なくとも一つとして、前記第2発光手段の発光状態を前記第3状態にし、
前記第1人検出手段が人を検知してから基準時間以内に前記人物特定情報の取得及び前記商品特定情報の取得の少なくとも一方が完了しなかった時に、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態にするゲート装置。
【請求項2】
人が通過する通路に設けられるゲート装置であって、
前記ゲート装置の外にいる人の進行可否を発光状態によって通知する第1発光手段と、
前記第1発光手段よりも出口側に位置し、前記ゲート装置の中にいる人の進行可否を発光状態によって通知する第2発光手段と、
第1人検出手段と、
前記第1人検出手段よりも出口側に位置する第2人検出手段と、
前記第1発光手段の発光状態および前記第2発光手段の発光状態を制御する制御手段と、
当該ゲート装置を通過する商品の商品特定情報を取得する商品特定情報取得手段と、
当該ゲート装置を通過する人物の人物特定情報を取得する人物特定情報取得手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記第1人検出手段が人を検知したことを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を第1状態から第2状態に変更し、
前記第2人検出手段が人を検知したときを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を前記第2状態から前記第1状態に変更し、
前記第2発光手段の発光状態を、進行可能であることを示す第3状態から進行不可であることを示す第4状態に変更した場合、所定の情報の取得が完了するまでの間、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態で維持し、
前記人物特定情報取得手段が前記人物特定情報を取得したとともに、前記商品特定情報取得手段が前記商品特定情報を取得したことを条件の少なくとも一つとして、前記第2発光手段の発光状態を前記第3状態にし、
前記人物特定情報の取得及び前記商品特定情報の取得の少なくとも一方が完了する前に前記第2人検出手段が人を検知したときに、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態にするゲート装置。
【請求項3】
請求項
1又は2に記載のゲート装置において、
前記制御手段は、
前記第1人検出手段が人を検知したときに、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態にし、
その後、前記人物特定情報の取得及び前記商品特定情報の取得の双方が完了した時に、前記第2発光手段の発光状態を前記第3状態にするゲート装置。
【請求項4】
請求項
1~
3のいずれか一項に記載のゲート装置において、
前記制御手段は、前記第1人検出手段が人を検知して前記第1発光手段の発光状態を前記第2状態にした後、前記人物特定情報の取得及び前記商品特定情報の取得の双方が完了したことを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を前記第1状態にするゲート装置。
【請求項5】
請求項
1~
4のいずれか一項に記載のゲート装置において、
前記人物特定情報取得手段は、前記通路のうち当該ゲート装置と重なる領域を撮像範囲に含む撮像手段が生成した画像を処理することにより、または、前記人物が所持している記録媒体又は通信端末から、前記人物特定情報を取得するゲート装置。
【請求項6】
請求項
1~
5のいずれか一項に記載のゲート装置において、
前記人物特定情報取得手段が取得した前記人物特定情報及び前記商品特定情報取得手段が取得した前記商品特定情報を互いに紐づけて、会計処理のために記憶手段に記憶させる記憶処理部を備えるゲート装置。
【請求項7】
請求項1~
6のいずれか一項に記載のゲート装置において、
前記通路の側方に設けられた筐体を備え、
前記第1発光手段は、前記筐体の入り口側の前面に位置しており、
前記第2発光手段は、前記筐体の上面に位置しているゲート装置。
【請求項8】
人が通過する通路に設けられ、ゲート装置の外にいる人の進行可否を発光状態によって通知する第1発光手段、前記第1発光手段よりも出口側に位置し、前記ゲート装置の中にいる人の進行可否を発光状態によって通知する第2発光手段、第1人検出手段
、前記第1人検出手段よりも出口側に位置する第2人検出手段
、当該ゲート装置を通過する商品の商品特定情報を取得する商品特定情報取得手段、及び、当該ゲート装置を通過する人物の人物特定情報を取得する人物特定情報取得手段を備えるゲート装置をコンピュータが制御するゲート装置の制御方法であって、
前記コンピュータが、
前記第1人検出手段が人を検知したことを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を第1状態から第2状態に変更し、
前記第2人検出手段が人を検知したときを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を前記第2状態から前記第1状態に変更し、
前記第2発光手段の発光状態を、進行可能であることを示す第3状態から進行不可であることを示す第4状態に変更した場合、所定の情報の取得が完了するまでの間、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態で維持
し、
前記人物特定情報を取得したとともに、前記商品特定情報を取得したことを条件の少なくとも一つとして、前記第2発光手段の発光状態を前記第3状態にし、
前記第1人検出手段が人を検知してから基準時間以内に前記人物特定情報の取得及び前記商品特定情報の取得の少なくとも一方が完了しなかった時に、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態にする、
ゲート装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲート装置、ゲート装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
建物や店舗などの所定の空間の入場口や退場口には、ゲート装置が設けられることがある。ゲート装置には、通行人に通知を行うための仕組みが設けられていることが多い。特許文献1には、ゲート装置に入口側表示器及び出口側表示機を設け、通行人に対して所定の通知を行うことが記載されている。また特許文献2には、ゲート装置に報知灯を設け、この報知灯を用いて通行人に通行不許可であることを報知することが記載されている。
【0003】
特許文献3には、立体像などの像を標示させることによって通行人に所定の通知を行うことが記載されている。また特許文献4には、エレベータ用のゲート装置に表示部を設け、この表示部に、通行人に割り当てられたエレベータの号機を表示することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2006-202342号公報
【文献】特開2006-227883号公報
【文献】特開2017-090880号公報
【文献】国際公開第2018/016022号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数の人が連続してゲート装置を通行する場合において、前の人がゲート装置を通行している間、次の人はゲート装置に入らないほうが好ましいことがある。このような場合において、次の人に、ゲート装置に入るタイミングを通知する必要がある。
【0006】
本発明の目的は、複数の人が連続してゲート装置を通行する場合において、前の人がゲート装置に入った後、次の人に、ゲート装置に入るタイミングを通知することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、人が通過する通路に設けられるゲート装置であって、
前記ゲート装置の外にいる人の進行可否を発光状態によって通知する第1発光手段と、
前記第1発光手段よりも出口側に位置し、前記ゲート装置の中にいる人の進行可否を発光状態によって通知する第2発光手段と、
第1人検出手段と、
前記第1人検出手段よりも出口側に位置する第2人検出手段と、
前記第1発光手段の発光状態および前記第2発光手段の発光状態を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記第1人検出手段が人を検知したことを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を第1状態から第2状態に変更し、
前記第2人検出手段が人を検知したときを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を前記第2状態から前記第1状態に変更し、
前記第2発光手段の発光状態を、進行可能であることを示す第3状態から進行不可であることを示す第4状態に変更した場合、所定の情報の取得が完了するまでの間、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態で維持するゲート装置が提供される。
【0008】
本発明によれば、人が通過する通路に設けられ、ゲート装置の外にいる人の進行可否を発光状態によって通知する第1発光手段、前記第1発光手段よりも出口側に位置し、前記ゲート装置の中にいる人の進行可否を発光状態によって通知する第2発光手段、第1人検出手段、及び、前記第1人検出手段よりも出口側に位置する第2人検出手段を備えるゲート装置をコンピュータが制御するゲート装置の制御方法であって、
前記コンピュータが、
前記第1人検出手段が人を検知したことを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を第1状態から第2状態に変更し、
前記第2人検出手段が人を検知したときを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を前記第2状態から前記第1状態に変更し、
前記第2発光手段の発行状態を、進行可能であることを示す第3状態から進行不可であることを示す第4状態に変更した場合、所定の情報の取得が完了するまでの間、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態で維持する、ゲート装置の制御方法が提供される。
【0009】
本発明によれば、コンピュータを、ゲート装置を制御する制御手段として機能させるためのプログラムであって、
前記ゲート装置は、人が通過する通路に設けられ、前記ゲート装置の外にいる人の進行可否を発光状態によって通知する第1発光手段、前記第1発光手段よりも出口側に位置し、前記ゲート装置の中にいる人の進行可否を発光状態によって通知する第2発光手段、第1人検出手段、及び、前記第1人検出手段よりも出口側に位置する第2人検出手段を備え、
前記コンピュータに、
前記第1人検出手段が人を検知したことを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を第1状態から第2状態に変更する機能と、
前記第2人検出手段が人を検知したときを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を前記第2状態から前記第1状態に変更する機能と、
前記第2発光手段の発行状態を、進行可能であることを示す第3状態から進行不可であることを示す第4状態に変更した場合、所定の情報の取得が完了するまでの間、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態で維持する機能と、
を持たせるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数の人が連続してゲート装置を通行する場合において、前の人がゲート装置に入った後、次の人に、ゲート装置に入るタイミングを通知できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
【0012】
【
図1】第1実施形態に係るゲート装置の機能構成を示す図である。
【
図3】制御部のハードウエア構成を例示するブロック図である。
【
図4】ゲート装置の動作例を説明するためのフローチャートである。
【
図5】(A)、(B)、及び(C)は第1発光部の発光状態を説明するための図である。
【
図6】第2実施形態に係るゲート装置の機能構成を示す図である。
【
図8】第2実施形態に係るゲート装置の第1動作例を説明するためのフローチャートである。
【
図9】(A)及び(B)は第1発光部及び第2発光部の発光状態を説明するための図である。
【
図10】(A)及び(B)は第1発光部及び第2発光部の発光状態を説明するための図である。
【
図11】第2実施形態に係るゲート装置の第2動作例を説明するためのフローチャートである。
【
図12】(A)、(B)、及び(C)は第1発光部及び第2発光部の発光状態を説明するための図である。
【
図13】(A)及び(B)は第1発光部及び第2発光部の発光状態を説明するための図である。
【
図14】第2実施形態に係るゲート装置の第3動作例を説明するためのフローチャートである。
【
図15】第3実施形態に係るゲート装置の機能構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0014】
[第1実施形態]
<機能構成例>
図1は、本実施形態に係るゲート装置10の機能構成を示す図である。このゲート装置10は、人が通過する通路に設けられている。この通路は、例えば所定の領域への入口又は出口である。所定の領域は、例えば店舗であってもよいし、建物であってもよいし、建物内の特定の部屋や階であってもよいし、エレベータホールであってもよい。
【0015】
ゲート装置10は、第1発光部110、第1人検出部120、第2人検出部122、及び制御部140を備えている。第1発光部110は、ゲート装置10に入ろうとする人に対してゲート装置10に入って良いか否かを通知するために設けられている。第1発光部110はゲート装置10の入り口側に設けられている。このため、通行人は、ゲート装置10に入る前に第1発光部110を確認することができる。第1人検出部120及び第2人検出部122は人の存在を検知する。第2人検出部122は第1人検出部120よりも出口側に位置している。そして制御部140は、第1人検出部120の検出結果及び第2人検出部122の検出結果を用いて、第1発光部110の発光状態を制御する。例えば制御部140は、第1人検出部120が人を検知したことを条件の少なくとも一つとして、第1発光部110の発光状態を第1状態から、第1状態とは異なる第2状態に変更する。第1状態は、例えばゲートへの入場が許可されていることを示しており、例えば第2状態はゲートへの入場が禁止されていることを示している。また制御部140は、第2人検出部122が人を検知したときを条件の少なくとも一つとして、第1発光部110の発光状態を第1状態にする。
【0016】
第1発光部110は、例えばLEDなどの発光素子を有しており、少なくとも上記した第1状態及び第2状態のそれぞれで発光可能である。第1状態と第2状態の差は、例えば発光色の差であってもよいし、発光パターンの差であってもよい。例えば第1状態は青色であり、第2状態は赤色である。また第1状態は点灯であり、第2状態は点滅であってもよい。また第1状態は無点灯であり、第2状態は点灯または点滅であってもよい。
【0017】
また第1発光部110の代わりに、他の通知部が用いられてもよい。この場合、通知部は、例えばディスプレイである。この場合、第1状態と第2状態の差は、上記した例の他に、表示内容の差であってもよい。また通知部は、音声出力によって通知を行ってもよい。
【0018】
以下、第1発光部110の第1状態は青色であり、第2状態は赤色であるとして、説明を行う。
【0019】
第1人検出部120は、人が近づいたことを検知するセンサを有している。このセンサは、例えば赤外線センサであってもよいし、画像処理により人を検知するセンサであってもよい。
【0020】
また、第1人検出部120が有するセンサは、発光部及び受光部を備えていてもよい。この場合、発光部及び受光部は、人の通路を挟んで互いに対向する位置に設けられている。そして、発光部が発光した光を受光部が受光しないとき、すなわち発光部と受光部の間に人が位置するときに、第1人検出部120は人を検知したことを示す信号を制御部140に出力する。
【0021】
ゲート装置10は、筐体130を複数有している。筐体130は、人の通路の両側のそれぞれに設置されている。そして2つの筐体130のそれぞれは、第1発光部110を有している。また少なくとも一方の筐体130は、第1人検出部120及び第2人検出部122を有している。ただし、第1発光部110は一方の筐体130にのみ設けられていてもよい。この場合、第1発光部110及び第1人検出部120は同一の筐体130に設けられていてもよいし、これらの少なくとも一つは異なる筐体130に設けられていてもよい。
【0022】
図1に示す例において、ゲート装置10の入口側から数えて、第1発光部110、第1人検出部120、及び第2人検出部122はこの順に設けられている。ただし、第1発光部110と第1人検出部120はほぼ同じ位置に設けられていてもよいし、第1人検出部120は第1発光部110よりもゲート装置10の入口に近くてもよい。
【0023】
<ハードウエア構成例>
図2は、筐体130の斜視図の一例である。本図に示す例において、筐体130を入り口側から見た場合において、第1発光部110は筐体130の前面、すなわち筐体130の側面のうち入口側を向いている領域に設けられている。このようにすると、通行人は、ゲート装置10に入る前に、第1発光部110の発光状態を容易に確認することができる。なお、筐体130の前面に凹部を設け、この凹部の底面に第1発光部110を設けてもよい。このようにすると、ゲート装置10の正面にいない人、すなわちゲート装置10に入る意志がない人から第1発光部110を見えにくくすることができる。
【0024】
図3は、
図1に示す制御部140のハードウエア構成を例示するブロック図である。制御部140は、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060を有する。
【0025】
バス1010は、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0026】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit) やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0027】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0028】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置である。ストレージデバイス1040は制御部140の各機能を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1020がこれら各プログラムモジュールをメモリ1030上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能が実現される。
【0029】
入出力インタフェース1050は、制御部140と各種入出力機器とを接続するためのインタフェースである。
【0030】
ネットワークインタフェース1060は、制御部140をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)である。ネットワークインタフェース1060がネットワークに接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。
【0031】
そして、制御部140は、入出力インタフェース1050又はネットワークインタフェース1060を介して、必要な機器(例えば第1発光部110、第1人検出部120、及び第2人検出部122)に接続する。
【0032】
<動作例>
図4は、ゲート装置10の動作例を説明するためのフローチャートである。
図5は、第1発光部110の発光状態を説明するための図である。ゲート装置10に人が入ってくる前、制御部140は第1発光部110を青色(すなわち第1状態)で発光させている(
図5(A))。ゲート装置10の第1人検出部120は、ゲート装置10に人が入ってくると、人を検知したことを示す信号を制御部140に出力する(
図4のステップS102:Yes)。すると制御部140は、第1発光部110の発光色を赤色(すなわち第2状態)に変更する(
図4のステップS104、及び
図5(B))。これにより、後続の人は、ゲート装置10に入れないと認識する。
【0033】
その後、ゲート装置10の中の人が進んでいって出口に近づくと、第2人検出部122が、その人を検知し、人を検知したことを示す信号を制御部140に出力する(
図4のステップS106:Yes)。すると、制御部140は、第1発光部110の発光色を青色(すなわち第1状態)に戻す(
図4のステップS108、及び
図5(C))。これにより、後続の人は、ゲート装置10に入れると認識する。
【0034】
以上、本実施形態によれば、第1人検出部120が人を検知した場合、制御部140は、第1発光部110の発光色を青色(すなわち第1状態)から赤色(すなわち第2状態)にする。このため、後続の人は、ゲート装置10に入れないと認識できる。その後、第2人検出部122が人を検知した場合、制御部140は第1発光部110の発光色を青色に戻す。このため、後続の人はゲート装置10に入れると認識できる。
【0035】
[第2実施形態]
<機能構成例>
図6は、本実施形態に係るゲート装置10の機能構成を示す図である。本実施形態に係るゲート装置10は、店舗において会計処理を行うために設置されている。そしてゲート装置10は、ゲートを通過する人の人物特定情報及びその人が所持している商品の商品特定情報を取得する。ゲート装置10は、以下の点を除いて第1実施形態に係るゲート装置10と同様の構成である。
【0036】
まずゲート装置10は、第2発光部112を備えている。第2発光部112は、ゲート装置10から出ようとする人に対してゲート装置10から出て良いか否かを通知するために設けられている。第2発光部112は、第1発光部110よりもゲート装置10の出口側に位置しており、その発光状態は制御部140によって制御される。第2発光部112は、第3状態、及び第3状態とは異なる第4状態で発光可能である。第3状態は、例えばゲートへの入場が許可されていることを示しており、例えば第4状態はゲートへの入場が禁止されていることを示している。第3状態と第4状態の差の例は、第1実施形態において示した第1状態と第2状態の差の例と同様である。なお、第2発光部112の第3状態及び第4状態は、第1発光部110の第1状態及び第2状態と同一であってもよいし、異なっていてもよい。以下、第3状態は青色であり、第4状態は赤色であるとして説明を行う。
【0037】
なお、第2発光部112の代わりに、他の通知部が用いられてもよい。この場合、通知部は、例えばディスプレイである。この場合、第3状態と第4状態の差は、上記した例の他に、表示内容の差であってもよい。また通知部は、音声出力によって通知を行ってもよい。
【0038】
本図に示す例において、ゲート装置10の入口側から数えて、第1発光部110、第1人検出部120、第2人検出部122、及び第2発光部112はこの順に設けられている。ただし、第1実施形態と同様に、第1発光部110と第1人検出部120はほぼ同じ位置に設けられていてもよいし、第1人検出部120は第1発光部110よりゲート装置10の入口に近くてもよい。また、第2発光部112及び第2人検出部122ほぼ同じ位置に設けられていてもよい。
【0039】
また、ゲート装置10は、商品特定情報取得部150及び人物特定情報取得部160を備えている。
【0040】
商品特定情報取得部150は、ゲート装置10を通過する商品の商品特定情報を取得する。商品特定情報は、その店舗においてその商品を特定するための情報であり、例えばその店舗においてその商品に割り振られたIDである。
【0041】
商品特定情報取得部150は、例えば商品に設けられたコード情報(例えばQRコード(登録商標)などの2次元コードやバーコード)を読み取るリーダを有していてもよい。この場合、例えばゲート装置10を通過する人が商品コードをリーダに読み込ませてもよい。また商品にICタグが取り付けられており、かつICタグが商品特定情報を記憶していた場合、商品特定情報取得部150は、このICタグから商品特定情報を読み取ってもよい。この場合、商品特定情報取得部150によるICタグの読取領域は、ゲート装置10のうち第1人検出部120と第2人検出部122の間の領域の少なくとも一部を含んでいる。
【0042】
人物特定情報取得部160は、ゲート装置10を通過する人物の人物特定情報を取得する。人物特定情報取得部160は、例えばゲート装置10を通過する人物が所持している記録媒体や通信端末、例えばスマートフォンや会員カードから、人物特定情報を読み取る。人物特定情報は、その人物を他の人物から区別するための情報であり、例えばその人に割り当てられたIDであってもよいし、その人の画像から生成された特徴量(例えば顔の特徴量)であってもよい。人物特定情報取得部160は、人の進行方向すなわち通路に沿う方向において、例えば第1人検出部120と第2人検出部122の間に位置している。
【0043】
そして制御部140は、人物特定情報取得部160が人物特定情報を取得したとともに、商品特定情報取得部150が商品特定情報を取得したことを条件の少なくとも一つとして、第2発光部112の発光状態を青色にする。
【0044】
また、ゲート装置10は記憶処理部170を有している。記憶処理部170は、商品特定情報取得部150が取得した商品特定情報及び人物特定情報取得部160が取得した人物特定情報を互いに紐づけて、会計処理のために登録商品記憶部220に記憶させる。
【0045】
記憶処理部170は、商品特定情報及び人物特定情報の紐づけを、対象となる人物がゲート装置10から出る前(すなわち第2人検出部122が人を検知する前)に行ってもよい。この場合、記憶処理部170は、第1人検出部120が人を検知してから第2人検出部122が人を検知するまでの間に取得された商品特定情報及び人物特定情報を互いに紐づける。この際、一つの人物特定情報に複数の商品特定情報が紐付くこともある。
【0046】
また、記憶処理部170は、商品特定情報及び人物特定情報の紐づけを、対象となる人物がゲート装置10から出た後(すなわち第2人検出部122が人を検知した後)に行ってもよい。この場合、記憶処理部170は、商品特定情報取得部150及び人物特定情報取得部160から、これらが取得した情報とともに、その情報の取得時刻も取得する。そして記憶処理部170は、取得時刻が基準を満たす商品特定情報及び人物特定情報を互いに紐づける。例えば記憶処理部170は、人物特定情報を取得した後、その人物特定情報の取得時刻より基準時間前から、当該取得時刻から基準時間後までの間に取得された商品特定情報を、その人物特定情報に紐づける。
【0047】
本図に示す例において、登録商品記憶部220は会計装置20の一部である。会計装置20は精算部210を有している。精算部210は、登録商品記憶部220が記憶している情報を用いて、会計処理を行う。
【0048】
例えば、人物特定情報には、予め決済方法(例えばクレジットカード番号、銀行の口座番号、プリペイド式の電子マネー番号)が紐づけられている。この紐づけを記憶している記憶装置は、会計装置20の内部に合ってもよいし会計装置20の外部にあってもよい。そして精算部210は、登録商品記憶部220から商品特定情報及び人物特定情報の組み合わせを読み出す。精算部210は、商品データベースを用いて、読み出した商品特定情報が示す商品の金額を取得する。また精算部210は、読み出した人物特定情報に対応する決済方法を、上記した記憶装置を用いて特定する。そして精算部210は、この決済方法を用いて、取得した金額の決済処理を行う。
【0049】
決済処理が行われた後、精算部210は、電子レシートを、顧客の端末に送信する。電子レシートは、少なくとも一般的に紙のレシートに印刷されているデータを含んでいる。電子レシートの送信は、電子レシートを管理する装置を経由して行われてもよい。
【0050】
<ハードウェア構成>
図7は、本実施形態に係る筐体130の斜視図である。本図に示す例において第2発光部112は筐体130の上面に設けられている。このため、ゲート装置10を通っている途中の人は、容易に第2発光部112の発光状態を確認することができる。
【0051】
<第1動作例>
図8は、本実施形態に係るゲート装置10の第1動作例を説明するためのフローチャートである。
図9及び
図10は、第1発光部110及び第2発光部112の発光状態を説明するための図である。
【0052】
ゲート装置10に人が入ってくる前、制御部140は、第1発光部110を青色(すなわち第1状態)で発光させており、かつ第2発光部112も青色(すなわち第3状態)で発光させている(
図9(A))。そして店舗の商品を購入しようとする人は、商品を所持した状態で、ゲート装置10に入る。なお、商品はその店舗のカートや商品かごに入っていてもよいし、その人が所有している商品かごや袋に入っていてもよい。
【0053】
ゲート装置10の第1人検出部120は、ゲート装置10に人が入ってくると、人を検知したことを示す信号を制御部140に出力する(
図8のステップS202:Yes)。すると制御部140は、第1発光部110の発光色を赤色(すなわち第2状態)に変更するとともに、第2発光部112の発光色を赤色(すなわち第4状態)に変更する(
図8のステップS204、及び
図9(B))。これにより、後続の人は、ゲート装置10に入れないと認識する。また、ゲート装置10の中の人は、ゲート装置10が商品特定情報及び人物特定情報を取得しておらず、会計ができないことを認識する。
【0054】
次いでゲート装置10の制御部140は、商品特定情報取得部150が商品特定情報を取得し、かつ人物特定情報取得部160が人物特定情報を取得した後(
図8のステップS206:Yes)に、第2発光部112の発光状態を青色(すなわち第3状態)に変更する(
図8のステップS208、及び
図10(A))。これにより、ゲート装置10の中の人は、ゲート装置10が商品特定情報及び人物特定情報を取得し、ゲート装置10から退出できることを認識する。
【0055】
その後、ゲート装置10の中を人が進んでいくと、第2人検出部122はその人を検知したことを示す信号を制御部140に出力する(
図8のステップS210:Yes)。すると、制御部140は、第1発光部110の発光色を青色(すなわち第1状態)に戻す(
図8のステップS212、及び
図10(B))。これにより、後続の人は、前の人がゲート装置10から退出したこと、及び、自分がゲート装置10に入れることを認識する。
【0056】
このフローチャートにおいて、第1発光部110の発光色を青色に戻すための条件には、人物特定情報の取得及び商品特定情報の取得の双方が完了したことが含まれている。
【0057】
<第2動作例>
図11は本実施形態に係るゲート装置10の第2動作例を説明するためのフローチャートである。
図12及び
図13は、第1発光部110及び第2発光部112の発光状態を説明するための図である。
【0058】
ゲート装置10に人が入ってくる前、制御部140は、第1動作例と同様に、第1発光部110を青色(すなわち第1状態)で発光させており、かつ第2発光部112も青色(すなわち第3状態)で発光させている(
図12(A))。そして店舗の商品を購入しようとする人は、第1動作例と同様に、商品を所持した状態で、ゲート装置10に入る。
【0059】
ゲート装置10の第1人検出部120は、ゲート装置10に人が入ってくると、人を検知したことを示す信号を制御部140に出力する(
図11のステップS302:Yes)。すると制御部140は、第1発光部110の発光色を赤色(すなわち第2状態)に変更する(
図11のステップS304、及び
図12(B))。これにより、後続の人は、ゲート装置10に入れないと認識する。ただし、第2発光部112の発光色は青色(すなわち第3状態)に維持されている。
【0060】
そして制御部140は、第1人検出部120が人を検知してから基準時間以内に前記人物特定情報の取得及び前記商品特定情報の取得の少なくとも一方が完了しなかった場合(
図11のステップS306:No)、第2発光部112の発光色を赤色(すなわち第4状態)に変更する(
図11のステップS308、及び
図12(C))。これにより、ゲート装置10の中の人は、ゲート装置10が商品特定情報及び人物特定情報の少なくとも一方を取得しておらず、会計ができないことを認識する。
【0061】
ここで制御部140は、読み取れなかった情報の種類に応じて、第2発光部112の発光状態をさらに変えてもよい。例えば制御部140は、商品特定情報のみ読み取れなかった場合の発光状態、人物特定情報のみ読み取れなかった場合の発光状態、及び商品特定情報及び人物特定情報の双方が読み取れなかった場合の発光状態を互いに異ならせてもよい。
【0062】
その後、ゲート装置10の中の人は、ゲート装置10が、読み取れなかった情報を読み取れるようにする。そしてゲート装置10がその情報を読み取る(
図11のステップS310:Yes)と、制御部140は、第2発光部112の発光状態を青色(すなわち第3状態)に変更する(
図11のステップS312、及び
図13(A))。これにより、ゲート装置10の中の人は、ゲート装置10が商品特定情報及び人物特定情報を取得し、ゲート装置10から退出できることを認識する。
【0063】
その後、ゲート装置10の中を人が進んでいくと、第2人検出部122はその人を検知したことを示す信号を制御部140に出力する(
図11のステップS314:Yes)。すると、制御部140は、第1発光部110の発光色を青色(すなわち第1状態)に戻す(
図11のステップS316、及び
図13(B))。これにより、後続の人は、前の人がゲート装置10から退出したこと、及び、自分がゲート装置10に入れることを認識する。
【0064】
<第3動作例>
図14は、本実施形態に係るゲート装置10の第3動作例を説明するためのフローチャートである。以下、必要に応じて
図12及び
図13も参照する。
【0065】
ゲート装置10に人が入ってくる前、制御部140は、第2動作例と同様に、第1発光部110を青色(すなわち第1状態)で発光させており、かつ第2発光部112も青色(すなわち第3状態)で発光させている(
図12(A))。そして店舗の商品を購入しようとする人は、第2動作例と同様に、商品を所持した状態で、ゲート装置10に入る。
【0066】
ゲート装置10の第1人検出部120は、ゲート装置10に人が入ってくると、人を検知したことを示す信号を制御部140に出力する(
図14のステップS402:Yes)。すると制御部140は、第1発光部110の発光色を赤色(すなわち第2状態)に変更する(
図14のステップS304、及び
図12(B))。これにより、後続の人は、ゲート装置10に入れないと認識する。ただし、第2発光部112の発光色は青色(すなわち第3状態)に維持されている。
【0067】
そして制御部140は、人物特定情
報及び商品特定情報の双方が取得される前(ステップS406:No)に、第2人検出部122が人を検出する(
図14のステップS408:Yes)と、第2発光部112を赤色(すなわち第4状態)に変更する(
図14のステップS410、及び
図12(C))。これにより、ゲート装置10の中の人は、ゲート装置10が商品特定情報及び人物特定情報の少なくとも一方を取得しておらず、会計ができないことを認識する。
【0068】
ここで制御部140は、第2動作例と同様に、読み取れなかった情報の種類に応じて、第2発光部112の発光状態をさらに変えてもよい。
【0069】
その後、ゲート装置10の中の人は、ゲート装置10が、読み取れなかった情報を読み取れるようにする。そしてゲート装置10がその情報を読み取る(
図14のステップS412:Yes)と、制御部140は、第2発光部112の発光状態を青色(すなわち第3状態)に変更する(
図14のステップS416、及び
図13(A))。これにより、ゲート装置10の中の人は、ゲート装置10が商品特定情報及び人物特定情報を取得し、ゲート装置10から退出できることを認識する。
【0070】
図14のステップS416の後、及び、第2人検出部122が人を検出する前に商品特定情報及び人物特定情報の取得が終わっていた場合(
図14のステップS406:Yes)において、ゲート装置10の中を人が進んでいくと、第2人検出部122はその人を検知したことを示す信号を制御部140に出力する(
図14のステップS418:Yes)。すると、制御部140は、第1発光部110の発光色を青色(すなわち第1状態)に戻す(
図14のステップS420、及び
図13(B))。これにより、後続の人は、前の人がゲート装置10から退出したこと、及び、自分がゲート装置10に入れることを認識する。
【0071】
以上、本実施形態によれば、ゲート装置10の中を人が通ると、その人が所持している商品の商品特定情報とその人の人物特定情報が紐づけられる。この際、これらの情報が取得される前に人がゲート装置10を出ようとすると、ゲート装置10の制御部140は、第2発光部112の表示を赤色に変更する。このため、商品特定情報と人物特定情報の取得の前に人がゲート装置10から出てしまうことを抑制できる。従って、高い確率で商品特定情報及び人物特定情報を取得できる。
【0072】
[第3実施形態]
図15は、第3実施形態に係るゲート装置10の機能構成を示す図である。本実施形態に係るゲート装置10は、人物特定情報取得部160の構成を除いて第2実施形態に係るゲート装置10と同様である。
【0073】
本実施形態において、人物特定情報取得部160は、画像処理によって人物特定情報を取得する。一例として、人物特定情報取得部160は撮像部162及び画像処理部164を有している。撮像部162は、通路のうちゲート装置10と重なる領域を撮像範囲に含んでいる。このため、撮像部162が生成した画像は、ゲート装置10に入った人を含んでいる。画像処理部164は、撮像部162が生成した画像を処理することにより、人物特定情報を取得する。
【0074】
例えば人物特定情報取得部160は記憶装置に接続可能である。この記憶装置は、複数の人それぞれ顔の特徴量を、その人の人物特定情報に紐づけて記憶している。そして画像処理部164は、撮像部162が生成した画像から抽出された特徴量に対応する人物特定情報を、この記憶装置から読み出す。
【0075】
本実施形態においても、第2実施形態と同様の効果が得られる。また、ゲート装置10を通過する人は、その人の人物特定情報をゲート装置10に読み取らせるための作業を行わなくてもよい。このため、ゲート装置10を通過する人の負荷は少なくなる。
【0076】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0077】
また、上述の説明で用いた複数のフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、各実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
【0078】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
1.人が通過する通路に設けられるゲート装置であって、
第1発光手段と、
第1人検出手段と、
前記第1人検出手段よりも出口側に位置する第2人検出手段と、
前記第1人検出手段の検出結果及び前記第2人検出手段の検出結果を用いて前記第1発光手段を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記第1人検出手段が人を検知したことを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を第1状態から第2状態に変更し、
前記第2人検出手段が人を検知したときを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を前記第2状態から前記第1状態に変更するゲート装置。
2.上記1に記載のゲート装置において、
前記第1発光手段よりも出口側に位置していて第3状態及び第4状態で発光可能な第2発光手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記第2発光手段の発光状態を制御するゲート装置。
3.上記2に記載のゲート装置において、
当該ゲート装置を通過する商品の商品特定情報を取得する商品特定情報取得手段と、
当該ゲート装置を通過する人物の人物特定情報を取得する人物特定情報取得手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記人物特定情報取得手段が前記人物特定情報を取得したとともに、前記商品特定情報取得手段が前記商品特定情報を取得したことを条件の少なくとも一つとして、前記第2発光手段の発光状態を前記第3状態にするゲート装置。
4.上記3に記載のゲート装置において、
前記制御手段は、前記第1人検出手段が人を検知してから基準時間以内に前記人物特定情報の取得及び前記商品特定情報の取得の少なくとも一方が完了しなかった時に、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態にするゲート装置。
5.上記3又は4に記載のゲート装置において、
前記制御手段は、前記人物特定情報の取得及び前記商品特定情報の取得の少なくとも一方が完了する前に前記第2人検出手段が人を検知したときに、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態にするゲート装置。
6.上記3に記載のゲート装置において、
前記制御手段は、
前記第1人検出手段が人を検知したときに、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態にし、
その後、前記人物特定情報の取得及び前記商品特定情報の取得の双方が完了した時に、前記第2発光手段の発光状態を前記第3状態にするゲート装置。
7.上記3~6のいずれか一つに記載のゲート装置において、
前記制御手段は、前記第1人検出手段が人を検知して前記第1発光手段の発光状態を前記第2状態にした後、前記人物特定情報の取得及び前記商品特定情報の取得の双方が完了したことを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を前記第1状態にするゲート装置。
8.上記3~7のいずれか一つに記載のゲート装置において、
前記商品には前記商品特定情報を記憶しているICタグが取り付けられており、
前記商品特定情報取得手段は前記ICタグから前記商品特定情報を取得するゲート装置。
9.上記3~8のいずれか一つに記載のゲート装置において、
前記人物特定情報取得手段は、前記通路のうち当該ゲート装置と重なる領域を撮像範囲に含む撮像手段が生成した画像を処理することにより、前記人物特定情報を取得するゲート装置。
10.上記3~9のいずれか一つに記載のゲート装置において、
前記人物特定情報取得手段は、前記人物が所持している記録媒体又は通信端末から前記人物特定情報を取得するゲート装置。
11.上記3~10のいずれか一つに記載のゲート装置において、
前記人物特定情報取得手段が取得した前記人物特定情報及び前記商品特定情報取得手段が取得した前記商品特定情報を互いに紐づけて、会計処理のために記憶手段に記憶させる記憶処理部を備えるゲート装置。
12.上記2~11のいずれか一つに記載のゲート装置において、
前記通路の側方に設けられた筐体を備え、
前記第2発光手段は、前記筐体の上面に位置しているゲート装置。
13.上記1~12のいずれか一つに記載のゲート装置において、
前記通路の側方に設けられた筐体を備え、
前記第1発光手段は、前記筐体の入り口側の前面に位置しているゲート装置。
14.人が通過する通路に設けられ、第1発光手段、第1人検出手段、及び、前記第1人検出手段よりも出口側に位置する第2人検出手段を備えるゲート装置をコンピュータが制御するゲート装置の制御方法であって、
前記コンピュータが、
前記第1人検出手段が人を検知したことを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を第1状態から第2状態に変更し、
前記第2人検出手段が人を検知したときを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を前記第2状態から前記第1状態に変更する、ゲート装置の制御方法。
15.上記14に記載のゲート装置の制御方法において、
前記第1発光手段よりも出口側に位置していて第3状態及び第4状態で発光可能な第2発光手段をさらに備え、
前記コンピュータが、前記第2発光手段の発光状態を制御するゲート装置の制御方法。
16.上記15に記載のゲート装置の制御方法において、
前記コンピュータは、
前記ゲート装置を通過する商品の商品特定情報を取得し、
前記ゲート装置を通過する人物の人物特定情報を取得し、
前記人物特定情報を取得したとともに、前記商品特定情報を取得したことを条件の少なくとも一つとして、前記第2発光手段の発光状態を前記第3状態にするゲート装置の制御方法。
17.上記16に記載のゲート装置の制御方法において、
前記コンピュータは、前記第1人検出手段が人を検知してから基準時間以内に前記人物特定情報の取得及び前記商品特定情報の取得の少なくとも一方が完了しなかった時に、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態にするゲート装置の制御方法。
18.上記16又は17に記載のゲート装置の制御方法において、
前記コンピュータは、前記人物特定情報の取得及び前記商品特定情報の取得の少なくとも一方が完了する前に前記第2人検出手段が人を検知したときに、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態にするゲート装置の制御方法。
19.上記16に記載のゲート装置の制御方法において、
前記コンピュータは、
前記第1人検出手段が人を検知したときに、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態にし、
その後、前記人物特定情報の取得及び前記商品特定情報の取得の双方が完了した時に、前記第2発光手段の発光状態を前記第3状態にするゲート装置の制御方法。
20.上記16~19のいずれか一つに記載のゲート装置の制御方法において、
前記コンピュータは、前記第1人検出手段が人を検知して前記第1発光手段の発光状態を前記第2状態にした後、前記人物特定情報の取得及び前記商品特定情報の取得の双方が完了したことを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を前記第1状態にするゲート装置の制御方法。
21.上記16~20のいずれか一つに記載のゲート装置の制御方法において、
前記商品には前記商品特定情報を記憶しているICタグが取り付けられており、
前記コンピュータは、前記ICタグに記憶されている前記商品特定情報を取得するゲート装置の制御方法。
22.上記16~21のいずれか一つに記載のゲート装置の制御方法において、
前記コンピュータは、前記通路のうち当該ゲート装置と重なる領域を撮像範囲に含む撮像手段が生成した画像を処理することにより、前記人物特定情報を取得するゲート装置の制御方法。
23.上記16~22のいずれか一つに記載のゲート装置の制御方法において、
前記コンピュータは、前記人物が所持している記録媒体又は通信端末から前記人物特定情報を取得するゲート装置の制御方法。
24.上記16~23のいずれか一つに記載のゲート装置の制御方法において、
前記コンピュータは、取得した前記人物特定情報及び取得した前記商品特定情報を互いに紐づけて、会計処理のために記憶手段に記憶させるゲート装置の制御方法。
25.コンピュータを、ゲート装置を制御する制御手段として機能させるためのプログラムであって、
前記ゲート装置は、人が通過する通路に設けられ、第1発光手段、第1人検出手段、及び、前記第1人検出手段よりも出口側に位置する第2人検出手段を備え、
前記コンピュータに、
前記第1人検出手段が人を検知したことを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を第1状態から第2状態に変更する機能と、
前記第2人検出手段が人を検知したときを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を前記第2状態から前記第1状態に変更する機能と、
を持たせるプログラム。
26.上記25に記載のプログラムにおいて、
前記第1発光手段よりも出口側に位置していて第3状態及び第4状態で発光可能な第2発光手段をさらに備え、
前記コンピュータに、前記第2発光手段の発光状態を制御させる機能を持たせるプログラム。
27.上記26に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記ゲート装置を通過する商品の商品特定情報を取得する機能と、
前記ゲート装置を通過する人物の人物特定情報を取得する機能と、
前記人物特定情報を取得したとともに、前記商品特定情報を取得したことを条件の少なくとも一つとして、前記第2発光手段の発光状態を前記第3状態にする機能と、
を持たせるプログラム。
28.上記27に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記第1人検出手段が人を検知してから基準時間以内に前記人物特定情報の取得及び前記商品特定情報の取得の少なくとも一方が完了しなかった時に、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態にする機能を持たせるプログラム。
29.上記27又は28に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータは、前記人物特定情報の取得及び前記商品特定情報の取得の少なくとも一方が完了する前に前記第2人検出手段が人を検知したときに、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態にする機能を持たせるプログラム。
30.上記27に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記第1人検出手段が人を検知したときに、前記第2発光手段の発光状態を前記第4状態にする機能と、
その後、前記人物特定情報の取得及び前記商品特定情報の取得の双方が完了した時に、前記第2発光手段の発光状態を前記第3状態にする機能と、
を持たせるプログラム。
31.上記27~30のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記第1人検出手段が人を検知して前記第1発光手段の発光状態を前記第2状態にした後、前記人物特定情報の取得及び前記商品特定情報の取得の双方が完了したことを条件の少なくとも一つとして、前記第1発光手段の発光状態を前記第1状態にする機能を持たせるプログラム。
32.上記27~31のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
前記商品には前記商品特定情報を記憶しているICタグが取り付けられており、
前記コンピュータに、前記ICタグに記憶されている前記商品特定情報を取得させる機能を持たせるプログラム。
33.上記27~32のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータには、前記通路のうち前記ゲート装置と重なる領域を撮像範囲に含む撮像手段が生成した画像を処理することにより、前記人物特定情報を取得する機能を持たせるプログラム。
34.上記27~33のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記人物が所持している記録媒体又は通信端末から前記人物特定情報を取得する機能を持たせるプログラム。
35.上記27~34のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、取得した前記人物特定情報及び取得した前記商品特定情報を互いに紐づけて、会計処理のために記憶手段に記憶させる機能を持たせるプログラム。
【0079】
この出願は、2019年2月28日に出願された日本出願特願2019-035356号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。