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特許7491647電気エネルギーを得る装置及びこのような装置を有するエネルギー発生器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-20
(45)【発行日】2024-05-28
(54)【発明の名称】電気エネルギーを得る装置及びこのような装置を有するエネルギー発生器
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/217 20060101AFI20240521BHJP
【FI】
H02M7/217
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2020542555
(86)(22)【出願日】2019-01-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-20
(86)【国際出願番号】 EP2019050440
(87)【国際公開番号】W WO2019154576
(87)【国際公開日】2019-08-15
【審査請求日】2021-10-18
(31)【優先権主張番号】102018201925.8
(32)【優先日】2018-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】515028838
【氏名又は名称】ウルト エレクトロニク アイソス ゲーエムベーハー ウント コンパニー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100154612
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】ショウシャ マハムッド
(72)【発明者】
【氏名】ハウク マルティン
【審査官】白井 孝治
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-017775(JP,A)
【文献】Rohan Dayal,Leila Parsa,A New Single Stage AC-DC Converter for Low Voltage Electromagnetic Energy Harvesting,2010 IEEE Energy Conversion Congress and Exposition,米国,IEEE,2010年,p4447-p4452
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 7/217
H02M 7/00-7/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
整流器(9)と、第1電子切替素子(Q)及び第2電子切替素子(Q)から作られた直列回路を含む電子スイッチ(13)を作動させる制御装置(10)とを有する、電気エネルギーを取得する装置(3)であって、
前記整流器(9)は、
エネルギー取得機(2)に接続するための第1入力端子(4)及び第2入力端子(5)、
出力電圧(E)を提供するための第1出力端子(7)及び第2出力端子(8)、
前記第1入力端子(4)及び前記第2入力端子(5)に適用される前記エネルギー取得機(2)の正電圧(vhp)からエネルギーを取得する第1充電回路(11)、
前記第1入力端子(4)及び前記第2入力端子(5)に適用される前記エネルギー取得機(2)の負電圧(vhn)からエネルギーを取得する第2充電回路(12)、を有し、
前記第1充電回路(11)は、
前記正電圧(vhp)が適用されている場合、第1正切替状態(Z1p)において閉じられ、第2正切替状態(Z2p)において開かれる前記電子スイッチ(13)、
前記第1正切替状態(Z1p)において形成される第1正ループ(Mp1)を流れる電流(i)によりエネルギーを蓄え、貯蔵された前記エネルギーを基に電流(i)を前記第2正切替状態(Z2p)において形成される第2正ループ(Mp2)に流すコイル(L)、
前記第2正ループ(Mp2)に流れる前記電流(i)によって充電される第1コンデンサー(C)、及び
前記第1正切替状態(Z1p)において前記第1コンデンサー(C)が充電されることを防止し、前記第2正切替状態(Z2p)において前記コイル(L)からの充電用の前記電流(i)の前記第1コンデンサー(C)への流れを許容する第1阻止要素(D)、を有し、
前記第2充電回路(12)は、
前記負電圧(vhn)が適用されている場合、第1負切替状態(Z1n)において閉じられ、第2負切替状態(Z2n)において開かれる前記電子スイッチ(13)、
前記第1負切替状態(Z1n)において形成される第1負ループ(Mn1)を流れる電流(i)によりエネルギーを蓄え、貯蔵された前記エネルギーを基に電流(i)を前記第2負切替状態(Z2n)において形成される第2負ループ(Mn2)に流す前記コイル(L)、
前記第2負ループ(Mn2)に流れる前記電流(i)によって充電される第2コンデンサー(C)、及び
前記第1負切替状態(Z1n)において前記第2コンデンサー(C)が充電されることを防止し、前記第2負切替状態(Z2n)では前記コイル(L)からの充電用の前記電流(i)の前記第2コンデンサー(C)への流れを許容する第2阻止要素(D)、を有し、
前記制御装置(10)が、前記第1正切替状態(Z1p)、前記第1負切替状態(Z1n)、前記第2正切替状態(Z2p)及び前記第2負切替状態(Z2n)を切り替えるための制御信号(g,g)を生成するための制御回路(15)と、前記制御回路(15)のために供給電圧(vcc)を提供するための供給回路(16)を有し、
前記供給回路(16)が、前記供給電圧(vcc)を提供するための少なくとも1つのチャージポンプ(17,22)を有し、
前記少なくとも1つのチャージポンプ(17,22)のうちの1つが、第1ダイオード(Dcc)及び第3コンデンサー(Ccc)から作られた直列回路を有する主チャージポンプ(17)であり、当該第1ダイオード(Dcc)のアノードが前記第1出力端子(7)及び前記第2出力端子(8)のうちの1つと接続しており、前記第1ダイオード(Dcc)のカソードが前記第3コンデンサー(Ccc)の第1端に接続しており、前記第3コンデンサー(Ccc)の第2端が前記電子スイッチ(13)の2つの直列接続した前記第1電子切替素子(Q)と前記第2電子切替素子(Q)の間のノード(K)に接続している、装置(3)。
【請求項2】
前記コイル(L)と前記電子スイッチ(13)が直列に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の装置(3)。
【請求項3】
前記電子スイッチ(13)が、それぞれの前記第1電子切替素子(Q)及び前記第2電子切替素子(Q)と並列に接続した第1ボディダイオード(F)及び第2ボディダイオード(F)を有する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の装置(3)。
【請求項4】
前記第1電子切替素子(Q)と並列に接続した前記第1ボディダイオード(F)と、前記第2電子切替素子(Q)と並列に接続した前記第2ボディダイオード(F)が、反対の阻止方向を有する、ことを特徴とする請求項3に記載の装置(3)。
【請求項5】
前記コイル(L)、前記第1コンデンサー(C)及び前記第1阻止要素(D)が、前記コイル(L)からのエネルギーを前記第1コンデンサー(C)に伝達するための前記第2正ループ(Mp2)を形成する、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の装置(3)。
【請求項6】
前記コイル(L)、前記第2コンデンサー(C)及び前記第2阻止要素(D)が、前記コイル(L)からのエネルギーを前記第2コンデンサー(C)に伝達するための前記第2負ループ(Mn2)を形成する、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の装置(3)。
【請求項7】
前記第1阻止要素(D)及び前記第2阻止要素(D)が前記コイル(L)に関して異なる順方向を有する、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の装置(3)。
【請求項8】
前記第1コンデンサー(C)が前記第1出力端子(7)に接続し、前記第2コンデンサー(C)が前記第2出力端子(8)に接続している、ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の装置(3)。
【請求項9】
前記コイル(L)の第1端が、前記第1入力端子(4)に接続し、前記コイル(L)の第2端が、充電回路ノード(K)に接続し、
前記電子スイッチ(13)の第1端が、前記第2入力端子(5)に接続し、前記電子スイッチ(13)の第2端が、前記充電回路ノード(K)に接続し、
前記第1コンデンサー(C)の第1端が、前記充電回路ノード(K)に接続し、前記第1コンデンサー(C)の第2端が、前記第1出力端子(7)に接続し、
前記第2コンデンサー(C)の第1端が、前記充電回路ノード(K)に接続し、前記第2コンデンサー(C)の第2端が、前記第2出力端子(8)に接続し、
前記第1阻止要素(D)の第1端が、前記第1入力端子(4)に接続し、前記第1阻止要素(D)の第2端が、前記第1出力端子(7)に接続し、及び
前記第2阻止要素(D)の第1端が、前記第2出力端子(8)に接続し、前記第2阻止要素(D)の第2端が、前記第1入力端子(4)に接続している、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の装置(3)。
【請求項10】
前記整流器(9)が、前記第1出力端子(7)及び前記第2出力端子(8)に接続したガルバニックエネルギー貯蔵装置(14)を有する、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の装置(3)。
【請求項11】
電圧コントローラ(23)が前記第1出力端子(7)及び前記第2出力端子(8)に接続している、ことを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の装置(3)。
【請求項12】
前記少なくとも1つのチャージポンプ(17,22)のうちの1つ以外のものが、前記主チャージポンプ(17)の開始動作のために機能する予備チャージポンプ(22)であり、前記供給回路(16)が、当該予備チャージポンプ(22)を有し、
前記予備チャージポンプ(22)が、
第1端で前記第1入力端子(4)に接続し及び第2端で第2ノード(k)に接続した第4コンデンサー(Cb1)、
アノードで前記第2入力端子(5)に接続し及びカソードで前記第2ノード(k)に接続した第2ダイオード(Db1)、
第1端で前記第2入力端子(5)に接続し及び第2端で第3ノード(k)に接続した第5コンデンサー(Cb2)、
アノードで前記第2ノード(k)に接続し及びカソードで前記第3ノード(k)に接続した第3ダイオード(Db2)、及び
アノードで前記第3ノード(k)に接続した第4ダイオード(Db3)を有する、ことを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の装置(3)。
【請求項13】
前記予備チャージポンプ(22)の前記第4ダイオード(Db3)のカソードが、前記主チャージポンプ(17)の前記第1ダイオード(Dcc)と前記第3コンデンサー(Ccc)の間に構成された第1ノード(k)に接続し、前記主チャージポンプ(17)の前記第1ダイオード(Dcc)のカソードが前記第1ノード(k)に接続している、ことを特徴とする請求項12に記載の装置(3)。
【請求項14】
前記供給回路(16)は、前記第1コンデンサー(C)と並列に接続したオーム抵抗(R)を有する、ことを特徴とする請求項1~13のいずれか一項に記載の装置(3)。
【請求項15】
前記制御回路(15)が、のこぎり波状電圧(v)を生成する第1比較器(18)と、前記電子スイッチ(13)のための前記制御信号(g,g)を生成する第2比較器(19)を有する、ことを特徴とする請求項1~14のいずれか一項に記載の装置(3)。
【請求項16】
前記第1入力端子(4)及び前記第2入力端子(5)での入力インピーダンス(Zin)が、生成された前記制御信号(g,g)によって前記エネルギー取得機(2)に適合可能であるように、前記制御回路(15)が構成される、ことを特徴とする請求項1~14のいずれか一項に記載の装置(3)。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか一項に記載の装置(3)、及び
AC電圧(v)を提供するために前記第1入力端子(4)及び前記第2入力端子(5)に接続したエネルギー取得機(2)を有する、エネルギー発生器(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドイツ特許出願DE102018201925.8の優先権を主張し、その内容は参照によりここに組み込まれる。
【0002】
本発明は、電気エネルギーを取得する装置及びこのような装置を有するエネルギー発生器に関する。
【背景技術】
【0003】
エネルギー獲得は、移動式電気装置の環境におけるソースから、例えば振動又は移動から少量の電気エネルギーを取得することを言う。対応するエネルギー取得機(energy harvesters)、例えば圧電発電機や電磁エネルギー取得機は交流極性(AC電圧)を有する小さい電圧を提供し、それからできるだけ効率的な態様で電気エネルギーが取得され、利用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、効率的且つ確実に電気エネルギーの取得を可能にする簡単且つコンパクトに設計された装置を提供することである。本装置は特に、ミリボルトの範囲の極めて低い電圧から電気エネルギーの効率的な取得を可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は請求項1の特徴を有する装置によって達成される。整流器は、入力端子に適用されるエネルギー取得機の正電圧からエネルギーを取得する第1充電回路と、入力端子に適用されるエネルギー取得機の負電圧からエネルギーを取得する第2充電回路とを有し、当該充電回路は、共通のコイル及び共通の電子スイッチを有する。正電圧が適用されている場合、電子スイッチは第1切替状態において閉じており、それによりコイルは、適用される正電圧及びコイルを貫流する電流のためにエネルギーを蓄える。第1阻止要素は、第1コンデンサーが第1切替状態において充電されることを防止する。第1阻止要素は特にダイオードとして構成される。次の第2切替状態では、電子スイッチは開いており、それで第1コンデンサーはコイルに蓄えられたエネルギーにより充電される。第2切替状態では、第1阻止要素は、コイルからの充電電流の、第1コンデンサーへの流れを許容する。負電圧が適用される場合、電子スイッチは第1切替状態において閉じられ、それでコイルは、適用される負電圧及びコイルを貫流する電流のためにエネルギーを蓄える。第1切替状態において、第2阻止要素は、第2コンデンサーが充電されることを防止する。第2阻止要素は特にダイオードとして構成される。次の第2切替状態では、電子スイッチは開いており、それで第2コンデンサーはコイルに蓄えられたエネルギーにより充電される。第2切替状態では、第2阻止要素は、コイルからの充電電流の、第2コンデンサーへの流れを許容する。
【0006】
整流器は、正電圧が印加される場合及び負電圧が印加される場合に充電電流によって共に使用される単一のコイルしか有しないので、整流器は簡単に且つコンパクトに設計されている。装置のコストは、共通のコイルによって定められる磁気ボリュームの関数である。整流器は正に1つのコイルを有するので、磁気ボリュームは単一のコイルのボリュームに制限され、それで装置のコストは比較的安い。加えて、印加されるAC電圧が同じ極性を有する電圧に又は単一のステップでDC電圧に変換され、それにより電気エネルギーの取得が効率的且つ確実に行われる。入力端子は整流器のダイオードに直接接続しておらず、それによりエネルギー取得機により提供される極めて低い電圧も簡単且つ効率的に整流され、利用できる。整流器は特にバックブーストコンバータとして構成される。
【0007】
複数の前記充電回路は、共通して対応する態様で電子スイッチを使用する。電子スイッチは、少なくとも1つの電子切替素子を有する。少なくとも1つの電子切替素子は特にMOSFETとして、好ましくはノーマリオフnチャネルMOSFETとして構成される。第1切替状態及び次の第2切替状態は期間Tにわたって続く。以下が期間Tに当てはまる。T=1/f、fは制御装置の切り替え周波数を示す。それぞれの第1切替状態は継続期間D・Tを有し、それぞれの関連する第2切替状態は(1-D)・Tの継続期間を有し、ここでDはデューティーサイクルである。
【0008】
請求項2で請求される装置は、簡単且つコンパクトな設計と効率的なエネルギー取得を保証する。コイルと電子スイッチから作られた直列回路は入力端子に接続している。電子スイッチが閉じている場合、直列回路は、入力端子に接続したエネルギー取得機と共に、コイル及び電子スイッチからループを形成する。結局、入力端子に印加される電圧のために電流がコイルを流れ、それによりエネルギーがコイルにより蓄えられる。次の第2切替状態では、電子スイッチは開いており、それでコイルの、入力端子のうちの1つへの接続が直列回路のために切られ、ゆえにループが壊される。結局、第2切替状態では、第1コンデンサー又は第2コンデンサーの充電が可能となる。好ましくは、コイルは第1入力端子及び電子スイッチに接続され、電子スイッチは第2入力端子に接続される。
【0009】
請求項で請求される装置は、高い信頼性と効率を保証する。直列接続した2つの電子切替素子の結果、寄生電流及びそれにより引き起こされる損失が回避される。2つの電子切替素子は特に背面配置(back-to-back arrangement)を有する。それにより寄生電流の結果としての損失及び誤作動が回避される。寄生電流は特にボディダイオード(逆方向ダイオード)によって引き起こされる。背面配置のために、ボディダイオードは様々な阻止方向を有する。電子切替素子は、電界効果トランジスタ(nチャネル又はpチャネル)及びバイポーラトランジスタ(NPN又はPNP)を有する群から選択される。電子切替素子は好ましくは、(複数の)MOSFETとして、特に(複数の)nチャネルMOSFETとして構成される。
【0010】
請求項で請求される装置は、高い信頼性と簡単な設計を保証する。電子スイッチは、関連する寄生ボディダイオードを有する少なくとも1つの電子切替素子を有する。整流器の操作を開始すると、寄生ボディダイオードは制御装置に電気エネルギーを供給するために使用される。この目的のために、制御装置の供給回路が整流器に接続され、それにより、コイル、コンデンサーの1つ、供給回路及び寄生ボディダイオードが、入力端子に接続したエネルギー取得機と共にループを形成する。このループを介して、すなわち寄生ボディダイオードを介して、供給回路は、入力端子に印加される電圧及び/又はガルバニックエネルギー貯蔵装置の電圧によって充電され、それで供給電圧が制御信号を生成するために供給回路によって与えられる。供給回路は特に、出力端子の1つと電子切替素子の端子に接続される。好ましくは、供給回路は、第2出力端子とMOSFETとして構成された電子切替素子のソース端子に接続される。電子切替素子のドレイン端子は好ましくは、第2入力端子に接続される。
【0011】
請求項で請求される装置は、高い信頼性と高い効率性を保証する。電子切替素子は、直列接続しており、寄生ボディダイオードが反対の阻止方向を有するように背面配置を有する。したがって、電子切替素子の配置により、少なくとも1つのボディダイオードが、印加される負電圧の場合と印加される正電圧の場合の両方で遮断する。よって、寄生電流及びそれにより引き起こされる損失が回避される。好ましくは、直列接続した電子切替素子の間の接続は制御装置の基準電位(接地)を形成し、それにより電子切替素子は定められた基準電位のために容易に作動できる。電子切替素子は好ましくは、ソース端子に接続したMOSFETとして構成され、それらはこのようにして直列に接続される。ソース端子は好ましくは、制御装置の供給回路に接続され、それにより構成されるノードが基準ノードを形成し、基準電位(接地)に接続される。電子切替素子の直列接続部は特にコイル及び第2入力端子に接続される。第2入力端子に接続される電子切替素子のボディダイオードは特に、第2入力端子に接続される順方向を有する。
【0012】
請求項で請求される装置は、簡単且つコンパクトな設計と効率的なエネルギー取得を保証する。正電圧が入力端子に印加される場合、コイル、第1コンデンサー及び第1阻止要素は第2切替状態において第1ループを形成し、それで第1切替状態においてコイルに蓄えられたエネルギーがコイルから第1コンデンサーに伝達される。第2切替状態では、第1阻止要素は、コイルからの電流の第1コンデンサーへの流れを可能にする。
【0013】
請求項で請求される装置は、簡単且つコンパクトな設計と効率的なエネルギー取得を保証する。負電圧が入力端子に印加される場合、コイル、第2コンデンサー及び第2阻止要素は第2切替状態において第2ループを形成し、それで第1切替状態においてコイルに蓄えられたエネルギーがコイルから第2コンデンサーに伝達される。第2切替状態では、第2阻止要素は、コイルからの電流の第2コンデンサーへの流れを可能にする。
【0014】
請求項で請求される装置は、簡単且つコンパクトな設計を保証する。第1阻止要素及び第2阻止要素は、コイルに関して異なる順方向又は異なる阻止方向を有するので、整流器は、第1充電回路と第2充電回路の間で簡単に切り替えられる。開いた電子スイッチの場合、電流流れが、コイル、第1阻止要素及び第1コンデンサーを有する第1ループを介して又はコイル、第2阻止要素及び第2コンデンサーを有する第2ループを介して、阻止要素によって生じる。阻止要素は好ましくはダイオードとして構成される。第1阻止要素は特に、第1入力端子及び第1出力端子に接続され、コイルから第1コンデンサーへの電流流れを可能にする。第2阻止要素は特に、第1入力端子及び第2出力端子に接続され、コイルから第2コンデンサーへの電流流れを可能にする。
【0015】
請求項で請求される装置は、効率的なエネルギー取得を保証する。入力端子に印加される電圧が極めて小さい場合でも比較的高い出力電圧が出力端子で調達されるように、正電圧が入力端子に印加される場合、第1コンデンサーが充電され、負電圧が入力端子に印加される場合、第2コンデンサーが充電される。
【0016】
請求項で請求される装置は、簡単且つコンパクトな設計を保証する。エネルギー取得機は入力端子に接続され、それら端子に電圧又は入力電圧を供給する。出力電圧は出力端子に供給され、それを介して負荷(load)が操作される。正に1つのコイル又は唯一のコイル、電子スイッチ及びコンデンサーが接続した中央充電回路ノードは、第1切替状態におけるコイルへの電気エネルギーの貯蔵と、次の第2切替状態でのコイルに蓄えられた電気エネルギーのコンデンサーの1つへの充電を簡単な方法で可能にする。切替状態間の切り替えは電子スイッチにより行われる。正電圧が印加される場合の第1充電回路と負電圧が印加される場合の第2充電回路の選択が、阻止要素により行われる。阻止要素がダイオードとして構成される場合、当該選択は特に自動的に行われる。
【0017】
請求項10で請求される装置は、効率的で確実なエネルギー取得を保証する。ガルバニックエネルギー貯蔵装置はコンデンサーにより充電され、取得された電気エネルギーを貯蔵する。よって、コンデンサーが充電されなくても、当該装置は、ガルバニックエネルギー貯蔵装置により出力電圧を出力端子に供給する。さらに、出力電圧はガルバニックエネルギー貯蔵装置により安定化される。ガルバニックエネルギー貯蔵装置は好ましくは出力端子に接続する。負荷によって必要とされない電気エネルギーがガルバニックエネルギー貯蔵装置に貯蔵又は一時的に貯蔵されるので、取得されたエネルギーは簡単且つ効率的に使用される。
【0018】
請求項11で請求される装置は、確実なエネルギー取得を保証する。電圧コントローラが出力端子に接続しているので、比較的に一定の電圧が負荷に提供される。ガルバニックエネルギー貯蔵装置が出力端子に接続していない場合、電圧コントローラは特に有利である。出力端子での出力電圧はコンデンサーの変化する充電状態のために変動するので、電圧コントローラは出力電圧を安定化させるのに有利である。電圧コントローラは特にDC-DCコンバータを有し、それにより出力側電圧が制御される。この理由のために、DC-DCコンバータは、出力側電圧を設定電圧と比較する電圧制御回路の一部であり、電圧制御回路は、設定電圧と出力側電圧の間の電圧差を、電圧差を補正するためにDC-DCコンバータを作動させるコントローラに供給する。コントローラは例えばPIDコントローラとして構成される。
【0019】
請求項で請求される装置は、確実で効率的なエネルギー取得を保証する。供給回路により、制御回路は供給電圧を確実に提供する。供給回路は特に、供給電圧ができるだけ一定であるように設計される。供給回路は好ましくは出力端子の1つに接続し、電子スイッチに接続する。供給回路は特に第2出力端子に接続し、電子スイッチの2つの電子切替素子の接続部に接続している。それにより形成されるノードは基準ノードとして機能し、制御回路のために基準電位を提供する。供給電圧は制御回路のために入力電圧として機能する。いわゆる最大出力追従制御(MPPT)が生じて、それによりエネルギー取得が最適化され又は最大化されるように、制御回路は構成される。この目的のために、入力端子での入力インピーダンスが本質的にエネルギー取得機の内部抵抗に一致し、また入力端子での電圧及び関連する電流が本質的に一致するように入力インピーダンスが本質的に純粋にオームになるように、制御回路はデューティーサイクルDに適合する。
【0020】
請求項で請求される装置は、確実で効率的なエネルギー取得を簡単に保証する。少なくとも1つのチャージポンプが、制御回路のための供給電圧を提供するために機能する供給回路を形成する。好ましくは、整流器がガルバニックエネルギー貯蔵装置を有する場合、制御装置は正に1つのチャージポンプを有する。チャージポンプは特に単段形に構成される。好ましくは、整流器がガルバニックエネルギー貯蔵装置を有しない場合、制御装置が正に2つのチャージポンプを有する。正に2つのチャージポンプは特に予備チャージポンプとして及び主チャージポンプとして構成され、予備チャージポンプは主チャージポンプの開始動作のために機能する。
【0021】
請求項で請求される装置は、簡単な設計と確実で効率的なエネルギー取得を保証する。チャージポンプは特に単段形に構成される。好ましくは、チャージポンプは正に1つのダイオード及び正に1つのコンデンサーを有する。好ましくは、ダイオードは第2出力端子とコンデンサーに接続し、コンデンサーは、電子スイッチの2つの電子切替素子の間に構成された基準ノードに接続している。基準ノードは特に、制御スイッチのために基準電位を有する。ダイオードは、第2出力端子から基準ノードへの電流流れを可能にする。整流器がガルバニックエネルギー貯蔵装置を有しない場合、チャージポンプは特に主チャージポンプを形成する。
【0022】
請求項で請求される装置は、簡単な設計と確実で効率的なエネルギー取得を保証する。入力端子に接続したエネルギー貯蔵装置と共に、チャージポンプ、コイル、コンデンサーの1つ及び電子切替素子の1つのボディダイオードが、電圧が入力端子にかかった時にチャージポンプの開始動作を可能にするループを形成する。チャージポンプの開始動作によって、電子スイッチ又は電子切替素子の作動を可能とする供給電圧が提供される。結局、装置は簡単且つ確実に作動され得る。好ましくは、ノードは、制御信号を生成する制御回路のために基準電位を有する基準ノードを形成する。好ましくは、チャージポンプは第2入力端子に接続され、電子切替素子はコイル及び第2入力端子に接続されている。整流器がガルバニックエネルギー貯蔵装置を有しない場合、チャージポンプは主チャージポンプを形成する。
【0023】
請求項12で請求される装置は、簡単な設計と確実で効率的なエネルギー取得を保証する。チャージポンプは、制御装置の確実な開始操作と、電子スイッチを制御するために制御信号の確実な生成を可能にする。チャージポンプは特に、主チャージポンプの開始操作と供給電圧の提供を可能にする予備チャージポンプを形成する。整流器がガルバニックエネルギー貯蔵装置を有しないと、チャージポンプは特に有利である。
【0024】
請求項13で請求される装置は、確実で効率的なエネルギー取得を保証する。予備チャージポンプは、電子スイッチの作動のために供給電圧を提供する主チャージポンプを開始操作させるために使用される。予備チャージポンプは特に、受動の単段形のビラードチャージポンプとして構成される。主チャージポンプは好ましくは単段形に構成され、ダイオード及びコンデンサーから作られる直列回路を有する。予備チャージポンプによって主チャージポンプのコンデンサーが充電されるように、予備チャージポンプは主チャージポンプに接続している。この目的のために、予備チャージポンプは特に、主チャージポンプのダイオードとコンデンサーの間に構成された第1ノードに接続される。
【0025】
請求項12で請求される装置は、簡単な設計と確実で効率的なエネルギー取得を保証する。チャージポンプは受動の単段形のビラードチャージポンプとして構成される。チャージポンプは特に、主チャージポンプと接続した予備チャージポンプを形成する。この目的のために、第4ダイオードが第1ダイオードと第3コンデンサーの間の接続部に、すなわち第1ノードに接続している。負電圧が印加される場合、第2ダイオードによって第4コンデンサーが充電される。この目的のために、第2ダイオードは第2入力端子から第1入力端子への電流流れを可能にする。入力端子に正電圧が印加される場合、第4コンデンサーは第3ダイオードを介して放電され、第5コンデンサーが充電される。この目的のために、第3ダイオードは第2ノードから第3ノードへの電流流れを可能にする。第5コンデンサーの充電によって、第3ノードでの電圧は、入力端子での最大電圧の2倍に基本的に等しい。第3コンデンサーが供給電圧を提供するように、主チャージポンプの第3コンデンサーは第4ダイオードを介して充電される。この目的のために、第4ダイオードは第5コンデンサーから第3コンデンサーへの電流流れを可能にする
【0026】
請求項14で請求される装置は、簡単な設計と確実なエネルギー取得を保証する。オーム抵抗は、供給回路の開始操作と、それゆえに制御回路による電子スイッチの作動のための供給電圧の提供を単純化する。供給回路の開始操作の際に第2コンデンサーが充電されるように、供給回路は第2入力端子に接続される。整流器がガルバニックエネルギー貯蔵装置を有する場合、ガルバニックエネルギー貯蔵装置の電圧は主に第1コンデンサーに印加されるのに対し、第2コンデンサーにかかる電圧は低い。オーム抵抗により、第1コンデンサーの電圧と第2コンデンサーの電圧の差が減少し、それにより供給回路と制御回路が確実に作動され得る。損失を防止するために、オーム抵抗は好ましくは高抵抗を有するように選択される
【0027】
請求項1で請求される装置は、正電圧が入力端子に印加される場合に効率的で確実なエネルギー取得を保証する。電子切替素子は、第1切替状態と次の第2切替状態の間で切り替えるために使用される。第1切替状態では、入力端子に印加される正電圧によって電気エネルギーがコイルに蓄えられる。この目的のために、電子切替素子は第1切替状態において閉じられている。次の第2切替状態では、蓄えられた電気エネルギーにより第1コンデンサーが充電される。電子切替素子は同期して作動される。第1切替シーケンスが期間Tにわたって及ぶ。期間Tのために以下が当てはまる:T=1/f、fは制御装置の切り替え周波数を示す。第1切替状態は継続期間D・Tを有し、第2切替状態は(1-D)・Tの継続期間を有し、ここでDはデューティーサイクルを示す。デューティーサイクルDにより、入力インピーダンスが好ましくは入力端子で設定される。デューティーサイクルDは、第1切替状態の継続期間の、切替状態の継続期間全体に対する、すなわち期間Tに対する比を示す
【0028】
請求項1で請求される装置は、負電圧が入力端子に印加される場合に効率的で確実なエネルギー取得を保証する。電子切替素子は、第1切替状態と次の第2切替状態の間で切り替えるために使用される。第1切替状態では、入力端子に印加される負電圧によって電気エネルギーがコイルに蓄えられる。この目的のために、電子切替素子は第1切替状態において閉じられている。次の第2切替状態では、蓄えられた電気エネルギーにより第2コンデンサーが充電される。電子切替素子は同期して作動される。第1切替シーケンスが期間Tにわたって続く。期間Tのために以下が当てはまる:T=1/f、ここでfは制御装置の切り替え周波数を示す。第1切替状態は継続期間D・Tを有し、第2切替状態は(1-D)・Tの継続期間を有し、ここでDはデューティーサイクルを示す。デューティーサイクルDにより、入力インピーダンスが好ましくは入力端子で設定される。デューティーサイクルDは、第1切替状態の継続期間の、切替状態の継続期間全体に対する、すなわち期間Tに対する比を示す
【0029】
請求項15で請求される装置は、効率的で確実なエネルギー取得を保証する。制御回路はいわゆる最大出力追従制御(MPPT)を、それゆえ取得された電気エネルギーの最適化又は最大化を容易に可能にする。比較器により、制御されたパルス幅変調(開ループパルス幅変調)が実現される。第1比較器及び/又は第2比較器は、供給回路により提供される供給電圧によって作動される。入力インピーダンスがエネルギー取得機の内部抵抗に基本的に一致するように、のこぎり波状電圧の生成及びのこぎり波状電圧による制御信号の生成が、オーム抵抗の及び/又は比較器のコンデンサーの適切な選択により簡単に調節できる。入力端子における入力インピーダンスはデューティーサイクルDによって調節可能である。デューティーサイクルDは、第1切替状態の継続期間の、切替状態の継続期間全体に対する、すなわち期間Tに対する比を示す。第2比較器は、のこぎり波状電圧を、特に供給電圧が印加される分圧器によって提供される比較電圧と比較する。分圧器は好ましくは純粋にオームであるように(ohmic)構成され、2つのオーム抵抗を有する
【0030】
請求項16で請求される装置は、効率的なエネルギー取得を保証する。取得された電気エネルギーが最適化又は最大化されるように、入力インピーダンスはエネルギー取得機のインピーダンス又は内部抵抗に適合・調節される。言い換えれば、入力端子に印加される電圧と関連する電流が基本的に一致するように、入力インピーダンスは調節される。その結果、最大出力追従制御(MPPT)が生じる。入力インピーダンスはデューティーサイクルDによって設定される。デューティーサイクルDは、第1切替状態の継続期間の、第1切替状態及び次の第2切替状態の継続期間全体に対する、すなわち期間Tに対する比を示す。
【0031】
本発明の目的はさらに、電気エネルギーの取得を効率的且つ確実に可能にする、簡単且つコンパクトに設計されたエネルギー発生器を提供することである。エネルギー発生器は特に、ミリボルト範囲の極めて低い電圧から電気エネルギーの効率的な取得を可能にすることを意図している。
【0032】
この目的は、請求項17の特徴を有するエネルギー発生器によって達成される。エネルギー発生器の利点は、電気エネルギーを取得する本発明に従う装置の前述した利点に一致する。エネルギー取得機は例えば、圧電エネルギー取得機又は圧電発電機及び/又は電磁エネルギー取得機である。好ましくは、エネルギー取得機は電磁エネルギー取得機(EMEH)である。電磁エネルギー取得機は、比較的大量の電気エネルギーを提供する。電磁エネルギー取得機の比較的低い電圧は、本発明に従う装置に対して不都合を示さない。
【0033】
本発明の付加的な特徴、利点及び詳細は幾つかの例示の実施形態の以下の記載から明らかになろう。以下に図面が描かれる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】ガルバニックエネルギー貯蔵装置を有する第1例示実施形態に従うエネルギー発生器の概略表現を描く図である。
図2】エネルギー取得機により提供される電圧の時間プロフィールと、エネルギー発生器の第1切替状態と第2切替状態の間で切り替えるための制御装置により生成される制御信号を描く図である。
図3】エネルギー発生器の電子スイッチのための制御信号を生成する制御回路の概略表現を描く図である。
図4】制御回路のための供給電圧を提供する供給回路の操作の開始の際のエネルギー発生器の等価回路図を描く図である。
図5】エネルギー取得機が正電圧を与える場合の、第1切替状態におけるエネルギー発生器の等価回路図を描く図である。
図6図5に従う第1切替状態に次いで起こる第2切替状態におけるエネルギー取得機の等価回路図を描く図である。
図7】エネルギー取得機が負電圧を与える場合の、第1切替状態におけるエネルギー発生器の等価回路図を描く図である。
図8図7に従う第1切替状態に次いで起こる第2切替状態におけるエネルギー取得機の等価回路図を描く図である。
図9】ガルバニックエネルギー貯蔵装置を有しない第2例示実施形態に従うエネルギー発生器の概略表現を描く図である。
図10】第1充電状態における、図9に従うエネルギー発生器の制御装置の供給回路の回路図を描く図である。
図11】第2充電状態における供給回路の回路図を描く図である。
図12】第3充電状態における供給回路の回路図を描く図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の第1例示実施形態を図1~8の援助により以下に記載する。エネルギー発生器1が、エネルギー取得機2と電気エネルギーを取得する装置3を有する。エネルギー取得機2は既知であり、一般的な態様で構成されている。エネルギー取得機2は、エネルギー獲得機とも呼ばれる。装置3は、エネルギー取得機2により供給される電気エネルギーを利用する又は取得するために使用される。この目的のために、エネルギー取得機2は、装置3の第1入力端子4及び第2入力端子5に接続している。エネルギー発生器1は、負荷6に電気エネルギーを供給するために使用される。この目的のために、負荷6は、装置3の第1出力端子7及び第2出力端子8に接続している。エネルギー取得機2は、EH-GND(エネルギー取得機GND)とも呼ばれる基準電位を有する入力端子5に接続している。
【0036】
エネルギー取得機2は、交流極性(AC電圧)を有する電圧vを与える。時間tに対する電圧vが例として図2に描かれている。正の極性を有する電圧vの部分は以下ではvhpにより示し、負の極性を有する電圧の部分はvhnにより示す。
【0037】
装置3は、整流器9及び関連する制御装置10を有する。整流器9は、入力端子4,5に印加されるエネルギー取得機2の正電圧vhpからエネルギーを取得するために使用される第1充電回路11を形成する。さらに、整流器9は、入力端子4,5に印加されるエネルギー取得機2の負電圧vhnからエネルギーを取得するために使用される第2充電回路12を形成する。
【0038】
第1充電回路11は、電子スイッチ13、コイルL、第1コンデンサーCp及び第1阻止要素Dpを有する。他方で、第2充電回路12は、電子スイッチ13、コイルL、第2コンデンサーCn及び第2阻止要素Dnを有する。
【0039】
コイルLは、第1入力端子4及び充電回路ノードKに接続している。コイルL及び電子スイッチ13が入力端子4,5の間で直列に接続されるように、電子スイッチ13は、充電回路ノードK及び第2入力端子5に接続している。第1コンデンサーCは充電回路ノードK及び第1出力端子7に接続している。さらに、第1阻止要素Dが第1出力端子7から第1入力端子4への電流流れを可能にするように、第1阻止要素Dは第1入力端子4及び第1出力端子7に接続している。第1阻止要素Dはダイオードとして構成される。それゆえ、コイルL、第1コンデンサーC及び第1阻止要素Dは第1ループMp2を形成する。第2コンデンサーCは、充電回路ノードK及び第2出力端子8に接続している。さらに、第2阻止要素Dが第1入力端子4から第2出力端子8への電流流れを可能にするように、第2阻止要素Dは第1入力端子4及び第2出力端子8に接続している。第2阻止要素Dはダイオードとして構成される。それゆえ、コイルL、第2阻止要素D及び第2コンデンサーCは第2ループMn2を形成する。したがって、阻止要素D及びDはコイルLに関して反対の順方向を有し、それでコイルLを貫流する電流はループMp2及びMn2において反対である。
【0040】
さらに、整流器9は、再充電可能なガルバニックエネルギー貯蔵装置14を有する。ガルバニックエネルギー貯蔵装置14は、第1出力端子7と第2出力端子8に接続している。この目的のために、ガルバニックエネルギー貯蔵装置14の負端子が第1出力端子7に接続し、正端子が第2出力端子8に接続している。出力電圧Eが出力端子7,8に提供される。
【0041】
電子スイッチ13は、第1電子切替素子Q及び第2電子切替素子Qで作られた直列回路として構成される。電子切替素子Q及びQはそれぞれ、ノーマルオフnチャネルMOSFETとして構成される。第1電子切替素子Qのソース端子Sが基準ノードKに接続している。基準ノードKは、制御装置10の基準電位(制御回路GND)を定める。第1電子切替素子Qのドレイン端子Dが第2入力端子5に接続している。さらに、第2電子切替素子Qのソース端子Sが基準ノードKに接続している。第2電子切替素子Qのドレイン端子Dが充電回路ノードKに接続している。切替素子Q及びQがスイッチオンされると、正の制御電圧又は制御信号g及びgを保証する基準ノードKの基準電位は、関連するソース端子S及びSに関して切替素子Q及びQのゲート端子G,Gに適用され、切替素子Q及びQがスイッチオフされると、負の制御電圧又は制御信号g及びgが適用される。
【0042】
第1寄生ボディダイオードFが第1切替素子Qと並列に構成されている。第1ソース端子Sの方向の電流流れが阻止されるように、第1寄生ボディダイオードFはソース端子S及びドレイン端子Dに対して構成されている。対応的に、第2寄生ボディダイオードFが第2切替素子Qと並列に構成されている。第2ソース端子Sの方向の電流流れが阻止されるように、第2ボディダイオードFは第2ソース端子S及びドレイン端子Dに対して構成されている。ボディダイオードF,Fはしたがって、反対の阻止方向を有する。切替素子Q及びQの前述した背面配置により、電子スイッチ13に印加される正電圧の場合と負電圧の場合の両方で、ボディダイオードF又はFの少なくとも1つが阻止することが保証される。結局、寄生電流及びその結果生じる損失が回避される。
【0043】
制御装置10は電子スイッチ13を作動させるのに使用される。制御装置10は、制御信号g及びgを生成する制御回路15と、制御回路15のための供給電圧vccを供給する供給回路16とを有する。制御信号g,gは制御電圧である。
【0044】
供給回路16は、ダイオードDcc及びコンデンサーCccを有するチャージポンプ17を有する。ダイオードDccは、第2出力端子8及び第1ノードkに接続している。ダイオードDccは、第2出力端子8から第1ノードkへの電流流れを可能にする。ダイオードDccとコンデンサーCccが直列に接続されるように、コンデンサーCccは第1ノードk及び基準ノードKに接続している。チャージポンプ17は単段形に構成される。供給電圧vccは、コンデンサーCccを横断して、すなわちノードkと基準ノードKの間に印加される。
【0045】
さらに供給回路16は、第1コンデンサーCと並列に接続した、充電回路ノードK及び第1出力端子7に接続したオーム抵抗Rを有する。
【0046】
例えば、以下の値が整流器9及び供給回路16に当てはまる。
コイルLのインダクタンス 33μH
第1コンデンサーCのキャパシタンス 10μF
第2コンデンサーCのキャパシタンス 10μF
コンデンサーCccのキャパシタンス 0.3μF
オーム抵抗Rの値 45kΩ
【0047】
制御回路15は、のこぎり波状電圧vを生成する第1比較器18と、電子切替素子Q,Qを作動させるための制御信号g,gを生成する第2比較器19を有する。比較器18,19によって、制御されたパルス幅変調(開ループパルス幅変調)が実現される。
【0048】
第1比較器18は、作動電圧として供給電圧vccと基準ノードKの基準電位を有する演算増幅器20を有する。第1オーム抵抗R及び第2オーム抵抗Rから作られた分圧器がノードKに接続している。第1オーム抵抗Rは基準ノードKに接続しているのに対し、第2オーム抵抗RはノードKに接続している。電圧vxが、オーム抵抗RとRの間のノードnで得られ、演算増幅器20の非反転入力(プラス入力)に供給される。ノードnはしたがって、非反転入力に接続している。演算増幅器20の出力が、第3オーム抵抗Rを介して演算増幅器20の反転入力(マイナス入力)に接続している。さらに、当該出力は、オーム抵抗Rを介して演算増幅器20の非反転入力に接続している。コンデンサーCが、演算増幅器20の反転入力及び基準ノードKに接続している。のこぎり波状電圧vはコンデンサーCに印加される。ゆえに、第3オーム抵抗RとコンデンサーCの接続部が、のこぎり波状電圧vが供給されるノードnを定める。
【0049】
第2比較器19は、のこぎり波状電圧vを比較電圧vyと比較するために使用される。この目的のために、第2比較器19は演算増幅器21を有する。演算増幅器21は、作動電圧として供給電圧vccと基準ノードKでの基準電位を有する。第2比較器19は、オーム抵抗R及びオーム抵抗Rから作られた分圧器を有する。当該分圧器は、基準ノードKとノードKに接続している。この目的のために、オーム抵抗Rが基準ノードKに接続しているのに対し、オーム抵抗RはノードKに接続している。比較電圧vyはオーム抵抗R及びRの間で取り出される。この目的のために、オーム抵抗RとRの間のノードnが、演算増幅器21の非反転入力(プラス入力)に接続している。よって、比較電圧vyはオーム抵抗Rにわたって、すなわちノードkと基準ノードKの間に印加される。ノードnは、演算増幅器21の反転入力(マイナス入力)に接続している。制御信号g,gが、演算増幅器21の出力で提供される。制御信号g,gは、切替素子Q,Qのゲート端子G,Gに適用される。
【0050】
正電圧vhpが印加された場合に、第1切替状態Z1pと次の第2切替状態Z2pを有する第1切替シーケンスが実現されるように、制御装置10は構成される。第1切替状態に対して、以下が当てはまる。
【0051】
【表1】
【0052】
ここで、はオンを意味し、はオフを意味する。切替状態Z1p図5に示され、切替状態Z2p図6に示される。
【0053】
さらに、負電圧vhnが印加された場合に、第1切替状態Z1nと次の第2切替状態Z2nを有する第2切替シーケンスが実現されるように、制御装置10は構成される。第2切替状態に対して、以下が当てはまる。
【0054】
【表2】
【0055】
ここで、はオンを意味し、はオフを意味する。切替状態Z1n図7に示され、切替状態Z2n図8に示される。
【0056】
第1切替シーケンスと第2切替シーケンスはそれぞれ、期間Tの間存在する。以下の事が期間Tに当てはまる:T=1/f、ここでfは制御装置10の切替周波数を示す。それぞれの第1切替状態Z1p又はZ1nは継続期間D・Tを有し、それぞれの関連する第2切替状態Z2p又はZ2nは継続期間(1-D)・Tを有し、ここでDはデューティーサイクルを示す。
【0057】
エネルギー発生器1の機能は以下の通りである。
【0058】
まず、供給回路16が作動され、供給電圧vccを生成し、それを制御回路15に提供する。これは図4に示される。十分な供給電圧vccを生成するために、供給回路16は、エネルギー取得機2、コイルL及び第2コンデンサーCを使用する単段形のチャージポンプ17に基づく。図4に記されたループMによれば、以下の事が供給電圧vccに当てはまる。
【0059】
cc=vcn+v+vhmax-2・V=E+vhmax-2・V (1)
【0060】
ここで、Eはエネルギー取得機2の最大電圧を示し、vはコイルLにかかる電圧を示し、vcnは第2コンデンサーCにかかる電圧を示し、VはダイオードDcc及びFにかかる電圧を示す。十分な供給電圧vccが提供されるように、コンデンサーCccはエネルギー取得機2の電圧vにより充電される。オーム抵抗Rは、電圧EがコンデンサーC及びCにわたって分配されることを保証し、コンデンサーCへの電圧Eの基本的に完全な印加を防止する。結局、供給回路16の確実な開始操作(スイッチオン)が保証され、コンデンサーCの過負荷が回避される。オーム抵抗Rにより生じる損失が小さくなるように、オーム抵抗Rは高い抵抗を有するように選択される。
【0061】
十分な供給電圧vccを提供すると、制御回路15は、電子切替素子Q及びQを作動させるための制御信号g,g又は制御電圧g,gを生成する。エネルギー取得機2は電圧vを生成し、そこから電流iが生じる。正電圧vhpが印加される場合、制御回路15は第1切替シーケンスを実現する。まず、第1切替状態Z1pにおいて、切替素子Q及びQが同期してスイッチオンされ、それによりループMp1において電流iがコイルLを通って流れる。これは図5に示される。こうして第1切替状態Z1pでは、電気エネルギーがコイルLに蓄えられる。
【0062】
次の第2切替状態Z2pでは、電子切替素子Q及びQは開かれ、それによりコイルLは貯蔵されたエネルギーを基に電流をループMp2に流し、コンデンサーCを充電する。電流iが、ダイオードとして構成される第1阻止要素Dを介してループMp2に流れる。電圧vcpが第1コンデンサーCに印加される。これは図6に示される。電圧vcpのために、ガルバニックエネルギー貯蔵装置14を充電する電流iが流れる。
【0063】
負電圧vhnが印加される場合、制御回路15は第2切替シーケンスを実現する。第1切替状態Z1nにおいて、切替素子Q及びQが同期してスイッチオンされ、それにより電流iがループMn1においてコイルLを通って流れ、電気エネルギーがコイルLに蓄えられる。これは図7に示される。こうして第1切替状態Z1nでは電気エネルギーがコイルLに蓄えられる。
【0064】
次の第2切替状態Z2nでは、電子切替素子Q及びQは開かれ、それによりコイルLは貯蔵されたエネルギーを基に電流をループMn2に流し、コンデンサーCを充電する。電流iが、ダイオードとして構成される第2阻止要素Dを介してループMn2に流れる。電圧vcnが第2コンデンサーCに印加される。これは図8に示される。電圧vcnのために、ガルバニックエネルギー貯蔵装置14を充電する電流iが流れる。
【0065】
正電圧vhpが印加される場合と負電圧vhnが印加される場合のそれぞれにおいて単一のコイルLが使用されるので、整流器9は簡単且つコンパクトに設計される。単一のコイルLしか必要としないので、コストも低減される。充電回路11及び12によって一緒に使用されるコイルLは整流器9の部分であるだけでなく、供給回路16の操作を開始するためにも使用される。エネルギー取得機2の電圧vが1つのステップで整流されるので、電気エネルギーの取得が整流器9により最適化される。加えて、整流器9は、極めて低い電圧vからの電気エネルギーの取得を可能にする。電磁的に構成されるエネルギー取得機2は一般的に、1mV~1.2V、特に10mV~750mV、特に50mV~500mVの電圧を有する。
【0066】
入力端子4,5での入力インピーダンスZinがエネルギー取得機2に適合され、よって取得された電気エネルギーが最適化又は最大化されるように、制御装置10は構成される。したがって、エネルギー発生器1又は装置3が、いわゆる最大出力追従制御(MPPT)を可能にする又は実現する。制御装置10は、それに応じて最大出力追従制御機能を有する。電圧、電流の測定又はゼロ交差検波又は極性検出は、この目的のために必要でない。装置3は不連続伝導モード(DCM)で作動され、エネルギー取得機2の観点から適合可能で純粋なオーミック素子である。装置3の入力インピーダンスZin又は入力抵抗はエネルギー取得機2の内部抵抗に適合され、最大出力追従制御が実現される。装置3の入力インピーダンスZinに対して、以下が当てはまる。
【0067】
in=2・f・L/D (2)
【0068】
ここで、LはコイルLのインダクタンス値を示し、fは切り替え周波数を示し、Dはデューティーサイクルを示す。入力インピーダンスZinはデューティーサイクルDを介して設定される。
【0069】
背面配置のために、電子切替素子Q及びQは同期して作動される。加えて、電子切替素子Q及びQは、第1切替シーケンスでは、すなわち正電圧vhpが印加された場合、及び第2切替シーケンスでは、すなわち負電圧vhnが印加された場合、対応的に作動される。これは、電子切替素子Q及びQがそれぞれの第1切替状態Z1p又はZ1nで閉じられるのに対し、電子切替素子Q及びQが関連する第2切替状態Z2p又はZ2nで開いていることを意味する。基準ノードKはソース端子S及びSに接続しているので、電子切替素子Q及びQは制御回路15によって簡単に直接作動される。
【0070】
入力インピーダンスZinの適合は制御回路15の設計により行われる。比較器18,19により、制御されたパルス幅変調(開ループパルス幅変調)が実現される。第1比較器18はオーム抵抗Rを介してコンデンサーCを充電し、電圧vをコンデンサーCにかかる電圧と比較し、それでコンデンサーCにかかる電圧が電圧vより大きい場合にコンデンサーCが放電される。結局、コンデンサーCにわたって印加されるのこぎり波状電圧vが生じる。第2比較器19はのこぎり波状電圧vを比較電圧vと比較し、制御信号g及びgを生成する。のこぎり波状電圧vと比較電圧vの比較により入力インピーダンスZinが自動的に決定され、入力インピーダンスZinがデューティーサイクルDによってエネルギー取得機2に適合されるように制御信号g及びgが生成される。エネルギー取得機2は、7Ω~13Ωの入力インピーダンスZinで基本的に最大エネルギー取得を可能にするので、効率的なエネルギー取得を保証するために、入力インピーダンスZinのエネルギー取得機2への正確な適合が必要でない。したがって、供給電圧vccでの変動はエネルギー取得の効率に不利に影響を及ぼさない。デューティーサイクルD及び切り替え周波数fは例えば、オーム抵抗R及びコンデンサーCを介して設定されてもよい。
【0071】
制御信号g及びgはしたがって時間に関して設定され、それによりそれぞれの第1切替状態Z1p又はZ1nが期間Tに関して0<t<D・Tの持続時間の間設定され、それぞれの第2切替状態Z2p又はZ2nがD・Ts<t<(1-D)・Tの持続時間の間設定される。
【0072】
電圧Eを提供するガルバニックエネルギー貯蔵装置14は、電圧vcp及びvcnによって充電される。負荷6は電圧Eにより電気エネルギーを供給される。
【0073】
本発明の第2例示実施形態を図9~12の援助により以下に記載する。第1例示実施形態とは異なり、整流器9はガルバニックエネルギー貯蔵装置を有しない。供給回路16は、供給回路16の操作を開始し供給電圧vccを提供するために主チャージポンプ17及び予備チャージポンプ22を有する。第1例示実施形態に対応するオーム抵抗Rが必要でない。
【0074】
予備チャージポンプ22は入力端子4,5に接続している。予備チャージポンプ22は受動単段形のビラードチャージポンプとして構成される。第4コンデンサーCb1が第1入力端子4及び第2ノードKに接続している。ダイオードDb1が第2入力端子5からノードKへの電流流れを可能にするように、第2ダイオードDb1が第2入力端子5及び第2ノードKに接続されている。第5コンデンサーCb2が第2入力端子5及び第3ノードKに接続している。第3ダイオードDb2が第2ノードKから第3ノードKへの電流流れを可能にするように、第3ダイオードDb2が第2ノードK及び第3ノードKに接続されている。第4ダイオードDb3が第3ノードkから第1ノードK及び基準ノードKへの電流流れを可能にするように、第4ダイオードDb3が主チャージポンプ17の第1ノードKに接続されている。主チャージポンプ17は、第1例示実施形態のチャージポンプ17に対応して構成される。
【0075】
エネルギー発生器1は、ガルバニックエネルギー貯蔵装置無しで制御装置10の開始操作(スイッチオン)を可能にする。この目的のために、予備チャージポンプ22がまず作動され、主チャージポンプ17が次いでそれにより作動される。励起後の少しのサイクルにおいて、エネルギー取得機2は一般に比較的高い電圧vを提供し、それはその後減衰のためにかなり減少される。予備チャージポンプ22はこれらのサイクルの間作動される。負電圧vhnが印加される場合、コンデンサーCb1はダイオードDb1を介して充電される。この目的のために、充電電流iがダイオードDb1を通ってコンデンサーCb1に流れる。アクティブなループM図10に示される。
【0076】
次に正電圧vhpが印加される場合、印加電圧vb1を有する充電されたコンデンサーCb1及び電圧vhpを有するエネルギー取得機2は、ダイオードDb2を介してコンデンサーCb2を充電する。アクティブなループM及びダイオードDb2を流れる充電電流i図11に示される。電圧vb2に対して、以下の事が当てはまる。
【0077】
b2=2・vhmax-2・V (3)
【0078】
ここで、vhmaxはエネルギー取得機2の最大電圧であり、Vは閾電圧である。
【0079】
次いで、コンデンサーCccはダイオードDb3を介して充電され、それにより制御回路15は十分な供給電圧vccを供給され、電子切替素子Q及びQを作動させるための制御信号g及びgを生成する。結局、整流器9は作動され、出力電圧Eが増大する。Eが電圧vb2より大きいとき、予備チャージポンプ22は自動的に不活性化される。その時主チャージポンプ17だけがアクティブである。主チャージポンプ17だけがアクティブであるように、ダイオードDb3は主チャージポンプ17から予備チャージポンプ17を切り離す。アクティブなループM及び充電電流i図12に示される。電圧vccのために、以下の事が当てはまる。
【0080】
cc=v+vhmax-2・V (4)
【0081】
ここで、vは入力端子8での電圧である。全てのダイオードは好ましくは、0.1~0.2Vの閾電圧Vを有するショットキーダイオードとして構成される。
【0082】
電圧コントローラ23が出力端子7,8に接続している。電圧コントローラ23は電圧Eを安定化させるために使用され、制御された出力電圧E’を出力端子7’,8’に与える。負荷6は出力端子7’,8’に接続している。コンデンサーC及びCの変化する充電状態のために、出力端子7,8における電圧Eは変動する。電圧コントローラ23は電圧Eを設定電圧Vrefと比較し、制御された電圧E’を出力側に提供する。この目的のために、電圧コントローラ23はDC-DCコンバータを有し、それにより出力側の電圧E’が制御される。この目的のために、DC-DCコンバータは、出力側の電圧E’を設定電圧Vrefと比較する電圧制御回路の一部であり、電圧制御回路は、設定電圧Vrefと出力側の電圧E’の間の電圧差を、電圧差を補正するためにDC-DCコンバータを作動させるコントローラに供給する。コントローラはPIDコントローラとして構成される。
【0083】
エネルギー発生器1の別な設計及び別な機能性に関しては、第1例示実施形態を参照されたい。
【符号の説明】
【0084】
2 エネルギー取得機
3 電気エネルギーを取得する装置
4 第1入力端子
5 第2入力端子
7 第1出力端子
8 第2出力端子
9 整流器
10 制御装置
11 第1充電回路
12 第2充電回路
13 電子スイッチ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12