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特許7491648異なるナレッジ・グラフのリンキングおよび処理
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-20
(45)【発行日】2024-05-28
(54)【発明の名称】異なるナレッジ・グラフのリンキングおよび処理
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/90 20190101AFI20240521BHJP
   G06F 16/28 20190101ALI20240521BHJP
【FI】
G06F16/90 100
G06F16/28
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021552189
(86)(22)【出願日】2020-02-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-11
(86)【国際出願番号】 EP2020054383
(87)【国際公開番号】W WO2020182434
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2022-07-25
(31)【優先権主張番号】16/296,313
(32)【優先日】2019-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【弁理士】
【氏名又は名称】太佐 種一
(72)【発明者】
【氏名】ラヴィッツァ、ステファン
(72)【発明者】
【氏名】フロエザー、フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】グラフ、フロリアン
(72)【発明者】
【氏名】ルーガー、エリック
(72)【発明者】
【氏名】ジョバンニーニ、アンドレア
【審査官】原 秀人
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-041336(JP,A)
【文献】国際公開第2017/056164(WO,A1)
【文献】特開平10-187742(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0196047(US,A1)
【文献】再公表特許第2017/056164(JP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第3のナレッジ・グラフの存在下で第1のナレッジ・グラフおよび第2のナレッジ・グラフをリンクさせるためのコンピュータ実装方法であって、前記ナレッジ・グラフはそれぞれ、エッジによって接続されたノードを含み、前記方法は、
第1のナレッジ・グラフからのノードの内容を第2のナレッジ・グラフからのノードの内容と比較することと、
前記第1のナレッジ・グラフのノードであって、第1のノードIDを有するノードが、前記第2のナレッジ・グラフの関連ノードであって、第2のノードIDを有する関連ノードと内容的な関係を有することに応答して、第1のエッジをメタレイヤ・ナレッジ・グラフに記憶することであって、前記第1のエッジは、第1のタプルであって、前記第1のノードIDおよび前記第1のナレッジ・グラフのIDを含む第1のタプルと、第2のタプルであって、前記第2のノードIDおよび前記第2のナレッジ・グラフのIDを含む第2のタプルとによって識別される、記憶することと、
第3のナレッジ・グラフからの前記ノードの内容を、前記第1のナレッジ・グラフからのノードの前記内容および前記第2のナレッジ・グラフからの前記ノードの前記内容と比較することと、
前記第1のナレッジ・グラフ内の第3のノードIDを有する第3のノードが、前記第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードIDを有する第4のノードに関連し、前記第2のナレッジ・グラフ内の第5のノードIDを有する第5のノードが、前記第3のナレッジ・グラフ内の第6のノードと内容的な関係を有すると判定することであって、前記第6のノードは前記第4のノードと内容的な関係を有する、判定することと、
判定に応答して、前記第3のノードIDおよび前記第1のナレッジ・グラフの前記IDを含む第3のタプルと、第4のタプルであって、前記第5のノードIDおよび前記第2のナレッジ・グラフの前記IDを含む第4のタプルとによって識別可能な第2のエッジを前記メタレイヤ・ナレッジ・グラフに記憶することと、
前記メタレイヤ・ナレッジ・グラフの全てのノードおよびエッジを少なくとも記憶することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記第3のナレッジ・グラフは空である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第3のナレッジ・グラフ内の前記第4のノードおよび前記第6のノードの間の前記内容的な関係は直接エッジである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第3のナレッジ・グラフ内の前記第4のノードおよび前記第6のノードの間の前記内容的な関係は、前記第4のノードおよび前記第3のナレッジ・グラフの少なくとも1つのリンキング・ノードの間のエッジと、前記リンキング・ノードおよび前記第6のノードの間のエッジとによって表される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
内容的な関係を有する異なるナレッジ・グラフのノードは同一の内容を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
内容的な関係を有する異なるナレッジ・グラフのノードは、内容的な関係がファジーな同等性を使用して特定されるノードである、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
内容的な関係を有する異なるナレッジ・グラフのノードは、前記関連ノードの前記内容が同義語であるノードである、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のナレッジ・グラフは第1のナレッジ・グラフ管理ツールによって管理され、前記第2のナレッジ・グラフは第2のナレッジ・グラフ管理ツールによって管理される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第2のナレッジ・グラフは、前記第1のナレッジ・グラフ管理ツールによって読み取り専用モードでアクセス可能である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は一定の時間間隔で実行される、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記方法は、前記第1のナレッジ・グラフ、前記第2のナレッジ・グラフ、および前記第3のナレッジ・グラフのうちの少なくとも1つにおける変化の数に応じた変化指数に基づいて決定される間隔で実行される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
比較ユニットであって、前記比較ユニットは、第1のナレッジ・グラフからのノードからの内容を第2のナレッジ・グラフからのノードの内容と比較するようになされ、前記比較ユニットは、第3のナレッジ・グラフからの前記ノードの内容を前記第1のナレッジ・グラフのノードからの前記内容および前記第2のナレッジ・グラフからの前記ノードの内容と比較するようになされる、比較ユニットと、
記憶ユニットであって、前記記憶ユニットは、第2のナレッジ・グラフの関連ノードであって、第2のノードIDを有する関連ノードと内容的な関係を有する前記第1のナレッジ・グラフのノードであって、第1のノードIDを有するノードについて、前記第1のノードIDおよび前記第1のナレッジ・グラフのIDを含む第1のタプルと、前記第2のノードIDおよび前記第2のナレッジ・グラフのIDを含む第2のタプルとによって識別される第1のエッジを、メタレイヤ・メモリ・ユニット内のメタレイヤ・データ内のメタレイヤ・ナレッジ・グラフに記憶するようになされる、記憶ユニットと、
プロセッサと、
前記プロセッサに通信可能に結合され、前記プロセッサによって実行された場合に、前記プロセッサに方法を実行させるように構成されるプログラム命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体と、
を備え、前記方法は、
第3のメモリ・ユニット内の第3のデータ構造の第3のナレッジ・グラフの存在下で、第1のメモリ・ユニット内の第1のデータ構造の第1のナレッジ・グラフと、第2のメモリ・ユニット内の第2のデータ構造の第2のナレッジ・グラフとをリンクさせることであって、前記ナレッジ・グラフはそれぞれ、エッジで接続されたノードを含む、リンクさせることと、
判定および記憶モジュールによって、前記第1のナレッジ・グラフ内の第3のノードIDを有する第3のノードが、前記第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードIDを有する第4のノードに関連し、前記第2のナレッジ・グラフ内の第5のノードIDを有する第5のノードが、第6のノードIDを有する第6のノードと内容的な関係を有することを、前記第3のナレッジ・グラフ内の前記第4のノードおよび前記第6のノードの間の内容的な関係の存在下で判定することと、
前記判定および記憶モジュールによって、判定に応答して、第2のエッジを記憶することであって、前記第2のエッジは、第3のタプルであって、前記第3のノードIDおよび前記第1のナレッジ・グラフの前記IDを含む第3のタプルと、第4のタプルであって、前記第5のノードIDおよび前記第2のナレッジ・グラフの前記IDを含む第4のタプルとを含む、記憶することと、
前記判定および記憶モジュールによって、前記メタレイヤ・ナレッジ・グラフの全てのノードおよびエッジを少なくとも記憶することと、
を含む、システム。
【請求項13】
前記第3のナレッジ・グラフは空である、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記第3のナレッジ・グラフ内の前記第4のノードおよび前記第6のノードの間の前記内容的な関係は直接エッジである、請求項12または13に記載のシステム。
【請求項15】
前記第3のナレッジ・グラフ内の前記第4のノードおよび前記第6のノードの間の前記内容的な関係は、前記第4のノードおよび前記第3のナレッジ・グラフの少なくとも1つのリンキング・ノードの間のエッジと、前記リンキング・ノードおよび前記第6のノードの間のエッジとによって表される、請求項12から14のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
内容的な関係を有する異なるナレッジ・グラフのノードは同一の内容を含む、請求項12から15のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項17】
第1のグラフおよび第2のグラフを含む複数の物体認識グラフをそれぞれ表す複数の物体認識グラフ・データ・セットを受信することであって、前記複数の物体認識グラフの各物体認識グラフは、(i)画像内で認識され得る物理物体のタイプまたはカテゴリをそれぞれ表す複数の物体タイプ・ノードと、(ii)前記物体認識グラフの物体タイプ・ノードをそれぞれ接続する複数のエッジであって、各エッジは前記エッジによって接続される物体タイプ・ノードのペア間の関係を表す、複数のエッジと、を含む、受信することと、
前記第1のグラフの第1の物体タイプ・ノードが、前記第2のグラフの第2の物体タイプ・ノードと同じタイプまたはカテゴリの物理物体を表すと判定することと、
前記第1のグラフの前記第1の物体タイプ・ノードが前記第2のグラフの第2の物体タイプ・ノードと同じタイプまたはカテゴリの物理物体を表すという前記判定に応答して、第1の相互リンクをメタデータ・レイヤ・データ・セットに追加することであって、前記第1の相互リンクは、前記第1の物体タイプ・ノードが、前記第2のグラフの前記第2の物体タイプ・ノードと同じタイプまたはカテゴリの物理物体を表すことを示す、追加することと、
を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項18】
(i)前記複数の物体認識グラフの各物体認識グラフからの前記複数の物体タイプ・ノードと、(ii)前記複数の物体認識グラフの各物体認識グラフからの前記複数のエッジと、(iii)前記メタデータ・レイヤ・データ・セットに含まれ複数の相互リンクの各相互リンクが、前記複数の物体認識グラフのうちの2つの異なる物体認識グラフそれぞれからの物体タイプ・ノードのペアを接続する、前記複数の相互リンクとを含むメタ物体認識グラフを表すメタ物体認識グラフ・データ・セットを構築すること
をさらに含む、請求項17に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項19】
第1のソーシャル・メディア・サイトから第1の複数の画像を受信することと、
前記第1の複数の画像に含まれる第1の複数の物体タイプもしくはカテゴリまたはその両方を取得するために、前記第1の複数の画像に対して画像認識を実行することと、
前記第1の複数の物体タイプもしくはカテゴリまたはその両方に基づいて、前記第1のグラフの前記複数の物体タイプ・ノードを定義することと、
第2のソーシャル・メディア・サイトから第2の複数の画像を受信することと、
前記第2の複数の画像に含まれる第2の複数の物体タイプもしくはカテゴリまたはその両方を取得するために、前記第2の複数の画像に対して画像認識を実行することと、
前記第2の複数の物体タイプもしくはカテゴリまたはその両方に基づいて、前記第2のグラフの前記複数の物体タイプ・ノードを定義することと、
をさらに含む、請求項17または18に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項20】
前記第1の複数の画像は、静止画像および動画像を含み、
前記第2の複数の画像は、静止画像および動画像を含む、請求項19に記載のコンピュータ実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、ナレッジ・グラフを組み合わせるための方法に関し、より詳細には、第3のナレッジ・グラフの存在下で第1のナレッジ・グラフおよび第2のナレッジ・グラフをリンクさせるためのコンピュータ実装方法に関する。本発明はさらに、第1のナレッジ・グラフおよび第2のナレッジ・グラフをリンクさせるための関連するシステム、ならびに関連するコンピュータ・プログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
人工知能(AI:artificial intelligence)、機械学習(ML:machine learning)、および同様の技術は、企業コンピューティング環境において需要が高い。現在、AIで支援されたシステムによって、多量の企業アプリケーションが、それらの分析能力またはユーザ・インターフェースにおいて強化されている。同様に、検索エンジンおよび関連システムは、AIの分野で使用されている技法に大きく依存する。これらの技法の1つは、ナレッジ・グラフの使用である。ナレッジ・グラフは、情報を記憶および処理するために使用される。ナレッジ・グラフは、ノード間の関係を記憶するエッジ(別名、「リンク」)のマッシュ(mash)を介して接続される頂点(別名、「ノード」)に記憶されるファクト(fact)(様々なソースから収集されるもの)を含む。
【0003】
典型的なナレッジ・グラフは、約100万から1億超の頂点に及ぶ場合がある。ナレッジ・グラフを記憶および管理するには、典型的には高性能サーバおよびストレージ・システムによって提供される、かなりの量のストレージが必要になり得る。
【0004】
学習フェーズ中および通常動作中、ノードが矛盾なく追加され、ノード間にエッジが作成されて、ナレッジ・グラフが継続的に拡張される。
【0005】
現在、1つまたは複数の二次ナレッジ・グラフを一次ナレッジ・グラフに組み込んだり、それらを対等なパートナーとしてリンクさせたりする方法が知られている。しかしながら、マージされたナレッジ・グラフのアクセス権およびその他のメタデータは、常に矛盾なく管理されているとは限らず、または完全に欠落している。
【0006】
ナレッジ・グラフの管理に関連するいくつかの開示がある。
【0007】
米国特許第9,792,530号は、ナレッジ・ベースを生成および使用して画像を分類する方法を開示している。ナレッジ・ベースは、指定されたカテゴリのいくつかのサブカテゴリを含む。カテゴリ名のみに基づいて画像を取得する代わりに、構造化および非構造化データソースを使用してカテゴリのサブカテゴリを識別する。
【0008】
米国特許出願公開第2018/0052855号は、1つまたは複数の画像のメタデータに基づいて潜在的な関心を学習するための技法を開示している。分析ツールは、ナレッジ・グラフに対して各デジタル・マルチメディア・オブジェクトに関連するメタデータを評価し、ここで、ナレッジ・グラフは各デジタル・マルチメディア・オブジェクトの外部の情報を含むデータから構築され、また、ナレッジ・グラフは複数の属性を提供する。
【発明の概要】
【0009】
本発明の一態様によれば、第3のナレッジ・グラフの存在下で第1のナレッジ・グラフおよび第2のナレッジ・グラフをリンクさせるためのコンピュータ実装方法が提供され得る。ナレッジ・グラフはそれぞれ、エッジによって接続されたノードを含み得る。この方法は、第1のナレッジ・グラフのノードの内容を第2のナレッジ・グラフのノードの内容と比較することと、第1のナレッジ・グラフのノードであって、第1のノードIDを有するノードが、第2のノードIDを有する第2のナレッジ・グラフの関連ノードと内容的な関係を有する場合、第1のノードIDおよび第1のナレッジ・グラフのIDを含むタプルと、第2のノードIDおよび第2のナレッジ・グラフのIDを含むタプルとによって識別されるエッジをメタレイヤ・ナレッジ・グラフに記憶することと、を含み得る。
【0010】
この方法は、第3のナレッジ・グラフのノードの内容を、(a)第1のナレッジ・グラフのノードの内容および(b)第2のナレッジ・グラフのノードの内容と比較することをさらに含み得る。第1のナレッジ・グラフ内の第3のノードIDを有する第3のノードが、第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードIDを有する第4のノードに関連し、第2のナレッジ・グラフ内の第5のノードIDを有する第5のノードが、第6のノードIDを有する第6のノードと内容的な関係を有することを、第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードおよび第6のノードの間の内容的な関係の存在下で判定すると、第1のノードIDおよび第1のナレッジ・グラフのIDを含むタプルと、第5のノードIDおよび第2のナレッジ・グラフのIDを含むタプルとによって識別可能なエッジをメタレイヤ・ナレッジ・グラフに記憶すること。
【0011】
最後に、この方法は、メタレイヤ・ナレッジ・グラフの全てのノードおよびエッジを少なくとも記憶することをさらに含み得る。
【0012】
本発明の他の態様によれば、第3のメモリ・ユニット内の第3のデータ構造の第3のナレッジ・グラフの存在下で、第1のナレッジ・グラフおよび第2のナレッジ・グラフをリンクさせるためのシステムが提供され得る。ここでも、ナレッジ・グラフはそれぞれ、エッジによって接続されたノードを含み得る。このシステムは、第1のナレッジ・グラフのノードの内容を第2のナレッジ・グラフのノードの内容と比較するようになされる比較ユニットを備え得る。
【0013】
さらに、このシステムは、第1のナレッジ・グラフのノードであって、第1のノードIDを有するノードが、第2のナレッジ・グラフの関連ノードであって、第2のノードIDを有する関連ノードと内容的な関係を有する場合、第1のノードIDおよび第1のナレッジ・グラフのIDを含むタプルと、第2のノードIDおよび第2のナレッジ・グラフのIDを含むタプルとによって識別されるエッジを、メタレイヤ・メモリ・ユニット内のメタレイヤ・データ内のメタレイヤ・ナレッジ・グラフに記憶するようになされる記憶ユニットを備え得る。
【0014】
それにより、比較ユニットはまた、第3のナレッジ・グラフのノードの内容を、(a)第1のナレッジ・グラフのノードの内容および(b)第2のナレッジ・グラフのノードの内容と比較するようになされ得る。
【0015】
さらに、このシステムは、判定および記憶モジュールによって、第1のナレッジ・グラフ内の第3のノードIDを有する第3のノードが、第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードIDを有する第4のノードに関連し、第2のナレッジ・グラフ内の第5のノードIDを有する第5のノードが、第6のノードIDを有する第6のノードと内容的な関係を有することを、第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードおよび第6のノードの間の内容的な関係の存在下で判定すると、第1のノードIDおよび第1のナレッジ・グラフのIDを含むタプルと、第5のノードIDおよび第2のナレッジ・グラフのIDを含むタプルとによって識別可能なエッジをメタレイヤ・ナレッジ・グラフに記憶するようになされる判定および記憶モジュールを備え得る。判定および記憶モジュールはまた、メタレイヤ・ナレッジ・グラフの全てのノードおよびエッジを少なくとも記憶するようになされ得る。
【0016】
第1のナレッジ・グラフおよび第2のナレッジ・グラフをリンクさせるための提案されたコンピュータ実装方法は、複数の利点および技術的効果を提供し得る。
【0017】
メタレイヤ・ナレッジ・グラフは、第1のナレッジ・グラフもしくは第2のナレッジ・グラフまたはその両方のうちのいずれの不可欠な部分にもならないので、第1および第2のナレッジ・グラフは互いに完全に独立したままである。2つのナレッジ・グラフのそれぞれは、完全に自律的に管理され得、異なる構成体(constituent)(たとえば、法人)によって所有され得る。2つのナレッジ・グラフのうちの一方の観点から、第2のナレッジ・グラフは読み取り専用モードであり得る。したがって、この第2のナレッジ・グラフは、第1のナレッジ・グラフの所有者によってノードの追加またはエッジの変更に関して変更されない可能性がある。したがって、提案されたアイデアに従ってリンクされたナレッジ・グラフのユーザは、第2のナレッジ・グラフに直接アクセスする代わりに、主にメタレイヤにアクセスし得る。メタレイヤはまた、所与のユーザのアクセス権を管理するようになされ得る。
【0018】
さらに、ナレッジ・グラフの所有者が自分のナレッジ・グラフにアクセスすることによって可能になる知見を販売したい場合、それは相互リンクされたナレッジ・グラフでもまだ可能である。メタレイヤは、ユーザが有効化された場合に、料金を払って、追加のナレッジ・グラフの走査(traversal)のみを許可し、有料のナレッジ・グラフのエントリ・ノードは表示されなくなる。
【0019】
しかしながら、双方のナレッジ・グラフのユーザは、相手側のナレッジ・グラフにアクセスすることによっても利益が得られ得る。このため、より多くの関係ならびにノード内のより多くのファクトおよび内容が、より多数のユーザに見えるようになり、アクセスできるようになり得る。
【0020】
より単純なケースでは、ナレッジ・グラフの識別子をメタレイヤ内のノードへのリンクのノードIDに追加することのみが必要とされ得る。さらに、元の第1および第2のナレッジ・グラフを独立させたまま、第3のナレッジ・グラフで利用可能な情報を反映した複雑で間接的な関係が処理され得る。追加のより高いレベルの関係を表す情報のソースとして、任意の種類の情報源、たとえば、第3のナレッジ・グラフ、辞書、リポジトリ、簡単な関連用語のリストなどが使用され得る。基本的に、内容項目間の関係を示す全ての情報源が、第1および第2のナレッジ・グラフをリンクさせるための触媒的なツールとして使用され得る。また、この第3の情報源は、メタレイヤまたは第1および第2のナレッジ・グラフのいずれの不可欠な直接的な構成要素にもならなくてもよいことに気付くであろう。したがって、サードパーティの知識および関係のソースは、完全に無変更のままであり得る。同じことが、元の第1および第2のナレッジ・グラフにも当てはまり得る。第1および第2のナレッジ・グラフの間の完全な相互リンキングの情報が、メタレイヤ内に保持され得る。
【0021】
定期的または動的なスケジュールで相互リンキング方法を実行するオプションにより、それらの構成体のユーザが、第1および第2のナレッジ・グラフ全体で常に最新の相互参照情報にアクセスできるようになり得る。
【0022】
提案された概念はまた、グラフ操作を実行するために必要な計算量を最小限に抑えるように開発されている。実際には、ナレッジ・グラフを1つのマクロ・エンティティにマージするのではなく、ナレッジ・グラフを分離したままにすることによって、ナレッジ・グラフの走査を実行するために必要な操作の数が削減される。たとえば、ノード数がそれぞれN1、N2、N3の3つのナレッジ・グラフがあると仮定する。それらのグラフが一緒にマージされた場合、機能するノードの数はN=N1+N2+N3-Ninterlinksとなる。よく知られているように、グラフ走査はオーダーO(N)を有し、ここで、Nはグラフ内のノードの数であるので、マージされたグラフ内の全ての走査動作はO(N1+N2+N3-Ninterlinks)になる。
【0023】
相互リンキング・エッジ、すなわち、相互リンクを使用する、ここで提案されたアプローチでは、知識協力の大部分は、少なくとも1つのナレッジ・グラフの走査を回避する。このため、(i)開始ナレッジ・グラフ1の走査において、ナレッジ・グラフ2との相互リンキングが見つかり、その相互リンキングを介して、ナレッジ・グラフ2内の対応するノードに到達し、ナレッジ・グラフ2を走査することにより、検索結果に到達し得ることが想定され得る。
【0024】
そのため、これらの操作のオーダーはO(N1+Ninterlinks+N2)である。これにより、N3>>Ninterlinksであるので、計算量が大幅に削減され得る。従来のアプローチのように全てのノードではなく、関連するナレッジ・グラフのみが走査されることになるので、相互接続されるナレッジ・グラフが多いほど、このアプローチは計算上有利になることにも気付くであろう。
【0025】
以下、この方法ならびにこのシステムに適用可能な本発明概念の追加の実施形態が説明される。
【0026】
この方法の1つの許容される実施形態によれば、第3のナレッジ・グラフは空であり得る。したがって、それは存在しない。このケースでは、メタデータ・レイヤを介した単純な統合は使用されない。第1のナレッジ・グラフのノードの内容と第2のナレッジ・グラフのノードの内容とが単純に同一であるケースは存在せず、2つのナレッジ・グラフ、および場合によっては3つ目の間のより複雑な関係のみが、ここで提案された概念に適用可能である。
【0027】
この方法の1つの有利な実施形態によれば、第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードおよび第6のノードの間の内容的な関係は、直接エッジであり得、具体的には、第4のノードおよび第6のノード、すなわち、第3のナレッジ・グラフに含まれる2つのノードをリンクさせるエッジであり得る。あるいは、第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードおよび第6のノードは、間接的に、すなわち、1つまたは複数の他の中間ノードを介してリンクされ得る。しかしながら、これにより、第4のノードおよび第6のノードの間の内容的な関係が弱まり得る。そのような実施形態は、たとえば、第4のノードおよび第6のノードならびに1つまたは複数の中間ノードの間の重みが、第3のナレッジ・グラフ内の他の周囲のエッジと比較して、比較的高くなり得る場合に使用され得る。
【0028】
この方法の1つの有利な実施形態によれば、第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードおよび第6のノードの間の内容的な関係は、第4のノードおよび第3のナレッジ・グラフの少なくとも1つのリンキング・ノードの間のエッジと、そのリンキング・ノードおよび第6のノードの間のエッジとによって表される。
【0029】
この方法の一実施形態によれば、内容的な関係を有する異なるナレッジ・グラフのノードは、同一の内容を含み得る。このオプションは、関係の最も単純なケースを表し得る。より複雑な関係は、同義語、従属語(depending terms)、または間接的な説明によって表され得る。
【0030】
この方法のいくつかの実施形態によれば、内容的な関係を有する異なるナレッジ・グラフのノードは、内容的な関係がファジーな同等性を使用して特定されるノード、すなわち、内容が類似し得るノードであり得る。これは、相対閾値よりも小さいエッジ距離を有する単語または単語のセットによって表され得、たとえば、利用可能なテキストのコーパスで訓練された埋め込み空間において、たとえば、単語の80%が内包される。多数の知られている類似性アルゴリズム、サポート用のリポジトリまたはテキスト・コーパスが使用され得る。
【0031】
結果として、この方法の他の任意選択の実施形態によれば、内容的な関係を有する異なるナレッジ・グラフのノードは、関連ノードの内容が同義語であるノードである。一般に、そのような同義性は、第1および第2のナレッジ・グラフをリンクさせるのに役立ち、そのための触媒として機能する、第3さらには第4のナレッジ・グラフによって定義され得る。
【0032】
この方法のいくつかの実施形態によれば、第1のナレッジ・グラフは、第1のナレッジ・グラフ管理ツールによって管理され得、第2のナレッジ・グラフは、第2のナレッジ・グラフ管理ツールによって管理され得る。2つの独立したナレッジ・グラフ管理ツール、ならびに第1および第2のナレッジ・グラフの内容の所有権は、異なる構成体、たとえば、異なる法人に属し得る。そのようなケースでは、第1のナレッジ・グラフは第1の法人(第1の会社)のユーザのみによって変更され得、第2のナレッジ・グラフは第2の法人(第2の会社)のユーザのみによって変更され得る。したがって、異なるナレッジ・グラフの責任は明確に定義されたままであり得る。
【0033】
この方法のいくつかの実施形態によれば、第2のナレッジ・グラフは、第1のナレッジ・グラフ管理ツールによって読み取り専用モードでアクセス可能であり得る。したがって、前に「リンキング」とも表された、提案された準統合は、第1のナレッジ・グラフ管理ツールの所有者のみによって制御される管理ツールを使用して実行され得る。結果的に、第1の構成体からの、第2の構成体によって所有されるナレッジ・グラフへの悪影響がないことが期待され得る。
【0034】
いくつかの実施形態によれば、この方法は、一定の時間間隔で、またはその後に実行され得る。したがって、第1および第2のナレッジ・グラフの間のリンキングが最新に保たれ得る。時間間隔は事前定義された長さを有し得、または時間間隔の長さは動的に、たとえば、第1のナレッジ・グラフもしくは第2のナレッジ・グラフまたはその両方における変化率を表すパラメータに基づいて決定され得る。同じ原理が第3のナレッジ・グラフにも適用され得る。これは以下のようにも表され得、すなわち、さらなる実施形態によれば、この方法は、第1のナレッジ・グラフ、第2のナレッジ・グラフ、もしくは第3のナレッジ・グラフ、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つにおける変化の数に応じ得る変化指数に基づいて決定される時間間隔で実行され得る。
【0035】
さらに、実施形態は、コンピュータまたは任意の命令実行システムによって、またはそれに関連して使用するためのプログラム・コードを提供するコンピュータ使用可能媒体またはコンピュータ可読媒体からアクセス可能な、関連するコンピュータ・プログラム製品の形態をとり得る。本説明の目的で、コンピュータ使用可能媒体またはコンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれらに関連して使用するためのプログラムを記憶、通信、伝播、または輸送するための手段を含み得る任意の装置であり得る。
【0036】
本発明のさらなる態様によれば、コンピュータ実装方法(CIM:computer-implemented method)、コンピュータ・プログラム製品(CPP:computer program product)、もしくはコンピュータ・システム、またはそれらの組み合わせは、以下の動作(必ずしも以下の順序である必要はない)、すなわち、(a)第1のグラフおよび第2のグラフを含む複数の物体認識グラフをそれぞれ表す複数の物体認識グラフ・データ・セットを受信することであって、複数の物体認識グラフの各物体認識グラフは、(i)画像(複数可)内で認識され得る物理物体のタイプまたはカテゴリをそれぞれ表す複数の物体タイプ・ノードと、(ii)物体認識グラフの物体タイプ・ノードをそれぞれ接続する複数のエッジであって、各エッジはそのエッジによって接続される物体タイプ・ノードのペア間の関係を表す、複数のエッジと、を含む、受信することと、(b)第1のグラフの第1の物体タイプ・ノードが、第2のグラフの第2の物体タイプ・ノードと同じタイプまたはカテゴリの物理物体を表すと判定することと、(c)第1のグラフの第1の物体タイプ・ノードが第2のグラフの第2の物体タイプ・ノードと同じタイプまたはカテゴリの物理物体を表すという判定に応答して、第1の相互リンクをメタデータ・レイヤ・データ・セットに追加することであって、第1の相互リンクは、第1の物体タイプ・ノードが、第2のグラフの第2の物体タイプ・ノードと同じタイプまたはカテゴリの物理物体を表すことを示す、追加することと、を実行する。
【0037】
本発明の実施形態が異なる主題を参照して説明されていることに留意されたい。具体的には、いくつかの実施形態は、方法タイプの請求項を参照して説明されているが、他の実施形態は、装置タイプの請求項を参照して説明されている。しかしながら、当業者は、上記および以下の説明から、別段の通知がない限り、あるタイプの主題に属する特徴の任意の組み合わせに加えて、異なる主題に関連する特徴間の、具体的には、方法タイプの請求項の特徴と、装置タイプの請求項の特徴との間の任意の組み合わせも、本文書内に開示されていると見なされることを推測するであろう。
【0038】
上記で定義された態様、および本発明のさらなる態様は、以下に説明される実施形態の例から明らかであり、実施形態の例を参照して説明されるが、本発明はそれらに限定されない。
【0039】
本発明の実施形態は、単なる例として、以下の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】第1のナレッジ・グラフおよび第2のナレッジ・グラフをリンクさせるための本発明のコンピュータ実装方法の一実施形態のブロック図である。
図2】2つの独立したナレッジ・グラフと、メタレイヤでリンクされたナレッジ・グラフとを含む一実施形態のブロック図である。
図3図2と類似しているが、一般知識が使用されている点が異なる、一実施形態のブロック図である。
図4】第3のナレッジ・グラフの頂点の関係を使用して2つのナレッジ・グラフをマージする一実施形態のブロック図である。
図5】第1のナレッジ・グラフ、第2のナレッジ・グラフ、および第3のナレッジ・グラフを含む一実施形態の簡略化されたブロック図である。
図6】第1のナレッジ・グラフおよび第2のナレッジ・グラフをリンクさせるためのシステムの一実施形態のブロック図である。
図7図6によるシステムを含むコンピューティング・システムの一実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本発明のいくつかの実施形態は、現在の最新技術に関する1つまたは複数の問題、欠点、改善の機会、または課題あるいはそれらの組み合わせを認識し得、たとえば、(i)一種のグラウンド・トゥルースを表す第3のナレッジ・グラフの存在下で2つのナレッジ・グラフを組み合わせる際の既存の困難を克服する追加の必要性があり得、もしくは(ii)ナレッジ・グラフ環境の異なるテナント(すなわち、有用なタスクの実行、もしくは有用な情報の取得、またはその両方を行うためにナレッジ・グラフを使用するコンピュータのシステムもしくは人々またはその両方)によるノードへのアクセス権を維持する際の既存の困難を克服する必要性があり得、またはその両方の必要性があり得る。
【0042】
本説明の文脈では、以下の規則、用語、もしくは表現またはそれらの組み合わせが使用され得る。
【0043】
「ナレッジ・グラフ」(「KG:knowledge graph」と省略され得る)という用語は、ノード識別子(ノードID)を有するノードを含む、ハードウェアでも実装可能なデータ構造を表し得る。ノードは内容またはファクトを含み得、ノード間の関係を表す、リンクの別名でも知られているエッジによってリンクされ得る。ノードは、頂点(vertices)または頂点(vertexes)とも表され得る。エッジは、2つの異なるノード間の関係の強度値を表す、関連付けられた重み係数値を有し得る。本文書の文脈では、独立したナレッジ・グラフ、たとえば、第1のナレッジ・グラフ、第2のナレッジ・グラフ、および少なくとも1つの第3のナレッジ・グラフが参照される。
【0044】
「存在下」という用語は、その存在下で何かが発生する主題、たとえば、第1および第2のナレッジ・グラフのリンキングが発生する主題が、最終成果物、すなわち、リンクされたナレッジ・グラフの一部とならずに、第1および第2のナレッジ・グラフのリンキングを容易化するための一種の触媒または支援構造として機能し得ることを表し得る。
【0045】
「第3のナレッジ・グラフ」という用語は、いわゆる触媒ナレッジ・グラフを表し得る。この表現が使用される理由は、第1および第2のナレッジ・グラフがリンクされた後でも、第3のナレッジ・グラフが第1および第2のナレッジ・グラフから独立したままであり得るためである。
【0046】
「メタレイヤ・ナレッジ・グラフ」、または略して「メタレイヤ」という用語は、第1、第2、および第3のナレッジ・グラフから独立したナレッジ・グラフを表し得る。メタレイヤ・ナレッジ・グラフは、第1および第2のナレッジ・グラフのリンキングを可能にし得る。第3のナレッジ・グラフのみで利用可能な情報を必要とせずに第1および第2のナレッジ・グラフをリンクさせることが可能な実施形態では、メタレイヤは、第1のナレッジ・グラフのノードを第2のナレッジ・グラフのノードにリンクさせるエッジのみを含む。
【0047】
しかしながら、ノードがメタレイヤに含まれることも可能であり得る。これは第3のナレッジ・グラフのノードに有用であり得、その理由は、ノードおよび関連するエッジの形式の第3のナレッジ・グラフ内の情報を使用することが、第1のナレッジ・グラフおよび第2のナレッジ・グラフのノード間の間接リンクを決定するのに役立ち得るためである。
【0048】
いくつかの実施形態では、メタレイヤ・ナレッジ・グラフは、第1のナレッジ・グラフおよび第2のナレッジ・グラフから独立して、たとえば、別個の記憶ユニットに存在する。したがって、異なるナレッジ・グラフは、異なるハードウェア環境で、異なるセキュリティ・メカニズムの下で管理および維持され得、それによって、第1、第2、および第3のナレッジ・グラフの完全に分離された所有、およびそれらへのアクセス権の管理が容易化する。
【0049】
「直接エッジ」という用語は、2つの関連ノードを直接接続するエッジを表し得る。対照的に、間接的な関係は、第1のノードおよび第2のノードの間の1つまたは複数の中間ノードによって表され得る。直接エッジは、ノードIDのタプルによって識別され得、各ノードIDは、エッジによってリンクされたノードの1つを表す。
【0050】
以下に、図の詳細な説明が与えられる。図中の全ての指示は概略的なものである。最初に、第1のナレッジ・グラフおよび第2のナレッジ・グラフをリンクさせるための本発明のコンピュータ実装方法の一実施形態のブロック図が与えられる。その後、さらなる実施形態、ならびに第1のナレッジ・グラフおよび第2のナレッジ・グラフをリンクさせるためのシステムの実施形態が説明される。
【0051】
図1は、第3のナレッジ・グラフの存在下で、すなわち、それによって触媒された状態で、場合により異なる構成体によって所有され得る、すなわち、ナレッジ・グラフの所有権が独立している、第1のナレッジ・グラフおよび第2のナレッジ・グラフをリンクさせるためのコンピュータ実装方法100の一実施形態のブロック図を示している。ナレッジ・グラフはそれぞれ、エッジによって接続されるノードを含む。この方法は、第1のナレッジ・グラフからのノードの内容を第2のナレッジ・グラフからのノードの内容と比較すること102を含む。
【0052】
さらに、方法100は、第1のナレッジ・グラフのノードであって、第1のノードIDを有するノードが、第2のナレッジ・グラフの関連ノードであって、第2のノードIDを有する関連ノードと内容的な関係、具体的には、同一の内容またはファジーに類似した内容を有する場合、第1のノードIDおよび第1のナレッジ・グラフのIDを含むタプルと、第2のノードIDおよび第2のナレッジ・グラフのIDを含むタプルとによって識別されるエッジをメタレイヤ・ナレッジ・グラフに記憶すること104を含む。
【0053】
方法100は、第3のナレッジ・グラフのノードの内容を、(a)第1のナレッジ・グラフのノードの内容および(b)第2のナレッジ・グラフのノードの内容と比較すること106をさらに含む。方法100は、第1のナレッジ・グラフ内の第3のノードIDを有する第3のノードが、第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードIDを有する第4のノードに関連し、第2のナレッジ・グラフ内の第5のノードIDを有する第5のノードが、第6のノードIDを有する第6のノードと内容的な関係を有することを、第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードおよび第6のノードの間の、直接エッジによって表される、または中間ノードを介した間接的な、内容的な関係の存在下で判定すると、第1のノードIDおよび第1のナレッジ・グラフのIDを含むタプルと、第5のノードIDおよび第2のナレッジ・グラフのIDを含むタプルとによって識別可能なエッジをメタレイヤ・ナレッジ・グラフに記憶すること108を含む。
【0054】
方法100は、メタレイヤ・ナレッジ・グラフの全てのノードおよびエッジを少なくとも記憶すること110をさらに含む。
【0055】
図2は、2つの独立したナレッジ・グラフ202、204と、メタレイヤ218でリンクされたナレッジ・グラフ202、204とを含む一実施形態のブロック図200を示している。
【0056】
第1のナレッジ・グラフA 202は、たとえば、「革」212にリンクされ、「あぶみ」210にもリンクされた「鞍」208にリンクされた「馬」206の4つのノードを含む。
【0057】
第2のナレッジ・グラフB 204は、たとえば、ノード「ムスタング」216にリンクされたノード「馬」214を含む。矢印222は、2つのナレッジ・グラフ202、204をリンクさせる処理を表す。
【0058】
ナレッジ・グラフA 202のノード206の内容(「馬」)がナレッジ・グラフB 204のノード214と同一であると判定された場合、言及された2つのノード間、ひいては2つのナレッジ・グラフ間の、参照符号224で表される関係を定義するリンキング・エッジ220をメタレイヤ218内に定義することによって、リンケージを確立することができる。元のナレッジ・グラフ202、204は、完全に独立したままであり、また、異なる管理機関(構成体)によって独立したナレッジ・グラフ管理ツールで管理され得ることに気付くであろう。
【0059】
メタレイヤ218内のリンキング・エッジ220は、一方側の第1のナレッジ・グラフA 202の識別子およびノード206のノードIDを含む第1のタプルと、他方側の第2のナレッジ・グラフB 204の識別子およびノード214のノードIDを含む他のタプルとによって定義され得る。
【0060】
図3は、図2と類似の設定であるが、一般知識が使用されている点が異なる設定を含む一実施形態300のブロック図を示している。第2のナレッジ・グラフB 204の代わりに、ここでは、ノード306「シェトランド」にリンクされたノード304「ポニー」を含む他の第2のナレッジ・グラフC 302が使用される。人間の知性にとって、ポニーも馬であるので、第1のナレッジ・グラフA 202および第2のナレッジ・グラフC 302内のノード「馬」および「ポニー」がリンクされることは明らかである。この関係は、2つのナレッジ・グラフ202または302の一方で利用可能であり得、またはユーザ入力を伴う対話型ステップでこの方法に利用可能になされ得る。あるいは、馬/ポニーの関係に関する情報は、そのような関係または同様の関係を表すリポジトリ、辞書、またはタプルのリストからも利用可能であり得る。
【0061】
リンキング処理222の結果は、図2の結果と比較できる。リンキング・エッジ308がメタレイヤ218内に構築され、リンキング・エッジ308(関係310を定義するもの)は、第1のナレッジ・グラフ202の識別子およびノード206のノードIDを含むタプルと、第2のナレッジ・グラフ302の識別子およびノード304のノードIDを含むタプルとによって定義される。残りの条件は、図2と比較して変更されないままである。
【0062】
図4は、第3のナレッジ・グラフ404のノードの関係を使用して2つのナレッジ・グラフ202、402をマージする一実施形態のブロック図400を示している。第1のナレッジ・グラフ202の内容は、前述の例と比較して変わっていない。
【0063】
第2のナレッジ・グラフD 402は、ここでは、ノード408「砂漠」にリンクされたノード406「ラクダ」を含む。図示のように、第1のナレッジ・グラフA 202および第2のナレッジ・グラフD 402のノードの間に直接的に目に見える明らかな関係はない。しかしながら、この関係の情報は、ノード412「鞍」にリンクするノード410「ラクダ」を含む第3のナレッジ・グラフE 404によって伝えられる。したがって、鞍はラクダにも使用され得る。
【0064】
このケースでは、メタレイヤ218は、より複雑なデータ、すなわち、第1のナレッジ・グラフA 202の識別子、ノード208「鞍」のノードID、およびメタレイヤ表現「ラクダ」を指すインデックスを含むタプル414と、第2のナレッジ・グラフD 402の識別子、ノード410「ラクダ」のノードID、およびメタレイヤ表現「鞍」を指すインデックスを含む第2のタプル416と、を含む。このより複雑な関係は、参照符号418によって識別される破線によって表される。前述の例のように、第1のナレッジ・グラフ202および第2のナレッジ・グラフ402は独立したままであり、リンキング情報はメタレイヤ218に関連する。
【0065】
図5は、第1のナレッジ・グラフ、第2のナレッジ・グラフ、および第3のナレッジ・グラフを有する一実施形態の簡略化されたブロック図500を示している。提案された方法のこの拡張は、外部データを次のように利用し、すなわち、相互リンキング・エッジが作成され、ナレッジ・グラフのいずれにもまだ存在しない他の関連する概念が利用可能なデータ(たとえば、解釈された画像)に見つかった場合、相互リンキング・エッジ(複数可)に関する情報を含むノードが同じメタレイヤ218に追加される。このケースでは、相互リンキング・エッジは、2つのナレッジ・グラフを直接的にではなく、メタレイヤ218のノード(複数可)を介して接続する。
【0066】
さらに、概念間の関係、すなわち、意味的な関係がデータに見つかり、それらの概念はナレッジ・グラフのいずれにも見つからないが、それらの概念の少なくとも1つがメタレイヤ218に見つかった場合、他の概念は、メタレイヤ218においてメタレイヤ・エッジを介して接続される。このアプローチは、検索中にナレッジ・グラフ間の相互リンキング・エッジが使用されるだけでなく、メタレイヤ218に記憶された間接接続も使用されるという利点につながり、これにより、追加の知見が提供され、追加のナレッジ・グラフに接続することができる。
【0067】
この概念は図5に示されており、図5では、ノードSおよびRは第3のソースに見つかるが、既存のナレッジ・グラフのいずれにも含まれていない。そのため、ノードSおよびRはメタレイヤ218に記憶され、本発明の様々な実施形態では、第1のナレッジ・グラフ502および第2のナレッジ・グラフ504の既存のノード間の自動的な関係、たとえば、A-R-S-Gが可能になる。
【0068】
図5の内容は、当業者であれば、前述の図を理解した後に理解できるはずである。図示されたエッジを有するノードA、B、CおよびDを有する第1のナレッジ・グラフ502が存在し、図示されたエッジを有するノードE、F、G、およびHを含む第2のナレッジ・グラフ504が存在する。ノードAおよびF、ならびにBおよびFの間には、単純なメタレイヤ218のエッジが存在する。第1のナレッジ・グラフ502から第2のナレッジ・グラフ504への他の間接的な関係のリンクは、図示のように、メタレイヤのノードSおよびRを介して容易化される。アクティブなナレッジ・グラフ502および504のノード、ならびにメタレイヤ218のノード、ここではSおよびRの間の関係の特定は、前述の図で説明された原則に従って、たとえば、同一内容の概念、またはノード内容のファジーな同一性の概念によって実行される。
【0069】
いくつかの実施形態では、図2図5に照らして方法100を実行することにより、入力を新しいリンキング・データのセットに変換することができる。いくつかの実施形態では、変換の結果はメタレイヤ218である。いくつかの実施形態では、変換の結果は、リンキング・エッジとすることができる。いくつかの実施形態では、リンキング・データは、様々なナレッジ・グラフからの同一のノードを相互リンクさせるノードを含むことができる。
【0070】
図6は、第1のナレッジ・グラフおよび第2のナレッジ・グラフをリンクさせるためのナレッジ・グラフ・リンキング・システム600の一実施形態のブロック図を示している。第1のナレッジ・グラフは、第1のメモリ・ユニット(図示せず)内に第1のデータ構造で保持され、第2のナレッジ・グラフは、第2のメモリ・ユニット(図示せず)内に第2のデータ構造で保持される。第1および第2のナレッジ・グラフのリンキングは、第3のメモリ・ユニット(図示せず)内の第3のデータ構造の第3のナレッジ・グラフの存在下で容易化される。ナレッジ・グラフはそれぞれ、エッジで接続されたノードを含む。
【0071】
システムは、第1のナレッジ・グラフのノードの内容を第2のナレッジ・グラフのノードの内容と比較するようになされる比較ユニット602を備える。
【0072】
記憶ユニット604は、第1のナレッジ・グラフ(図2の202参照)のノードであって、第1のノードIDを有するノード(図2の206参照)が、第2のナレッジ・グラフ(図2の204参照)の関連ノード(図2の214参照)であって、第2のノードIDを有する関連ノードと内容的な関係を有する場合、第1のノードIDおよび第1のナレッジ・グラフのIDを含むタプルと、第2のノードIDおよび第2のナレッジ・グラフのIDを含むタプルとによって識別されるエッジ(図2の220参照)を、メタレイヤ・メモリ・ユニット(図示せず)内のメタレイヤ・データのメタレイヤ(図2の218参照)ナレッジ・グラフレイヤに記憶するようになされる。
【0073】
比較ユニット602はまた、第3のナレッジ・グラフ(図4の404参照)のノードの内容を(a)第1のナレッジ・グラフ(図4の202参照)のノードの内容、および(b)第2のナレッジ・グラフ(図4の402参照)のノードの内容と比較するようになされる。
【0074】
さらに、システム600は、第1のナレッジ・グラフ(図4の202参照)内の第3のノードIDを有する第3のノード(図4の208参照)が、第3のナレッジ・グラフ(図4の404参照)内の第4のノードIDを有する第4のノード(図4の412参照)に関連し、第2のナレッジ・グラフ(図4の402参照)内の第5のノードIDを有する第5のノード(図4の406参照)が、第6のノードIDを有する第6のノード(図4の410参照)と内容的な関係を有することを、第3のナレッジ・グラフ(図4の402参照)内の第4のノードおよび第6のノードの間の内容的な関係の存在下で判定すると、第1のノードIDおよび第1のナレッジ・グラフのIDを含むタプルと、第5のノードIDおよび第2のナレッジ・グラフのIDを含むタプルとによって識別可能なエッジをメタレイヤ・ナレッジ・グラフに記憶するようになされる判定および記憶モジュール606を備える。ここで、第1のノードおよび第3のノードが第1のナレッジ・グラフ内でリンクされていることに基づいて、第1のノードを第5のノードにリンクさせることができる。いくつかの実施形態では、エッジは、いくつかのノードによって分離されていても(たとえば、図5のA.R.S.G)、リンクされた任意のタプルのセットを含むことができる。いくつかの実施形態では、判定および記憶モジュール606は、第3のノードIDおよび第1のナレッジ・グラフのIDを含むタプルと、第5のノードIDおよび第2のナレッジ・グラフのIDを含むタプルとによって識別可能なエッジをメタレイヤ・ナレッジ・グラフに記憶するようになされる。
【0075】
さらに、判定および記憶モジュール606は、メタレイヤ・ナレッジ・グラフの全てのノードおよびエッジを少なくとも記憶するようになされる。
【0076】
本発明の実施形態は、プログラム・コードの記憶もしくは実行またはその両方を行うのに適した実質的に任意のタイプのコンピュータと一緒に実装され得る。図7は、一例として、提案された方法に関連するプログラム・コードを実行するのに適したコンピューティング・システム700を示している。
【0077】
コンピューティング・システム700は、適切なコンピュータ・システムの一例に過ぎず、本明細書に記載の本発明の実施形態の使用または機能の範囲に関するいかなる制限も示唆することを意図していない。コンピュータ・システム700には、他の多くの汎用または専用のコンピューティング・システム環境または構成で動作可能なコンポーネントが存在する。コンピュータ・システム/サーバ700での使用に適し得るよく知られているコンピューティング・システム、環境、もしくは構成、またはそれらの組み合わせの例には、パーソナル・コンピュータ・システム、サーバ・コンピュータ・システム、シン・クライアント、シック・クライアント、ハンドヘルドもしくはラップトップ・デバイス、マルチプロセッサ・システム、マイクロプロセッサベースのシステム、セット・トップ・ボックス、プログラム可能な家庭用電化製品、ネットワークPC、ミニコンピュータ・システム、メインフレーム・コンピュータ・システム、および上記のシステムもしくはデバイスのいずれか含む分散クラウド・コンピューティング環境などが含まれるが、これらに限定されない。コンピュータ・システム/サーバ700は、コンピュータ・システム700によって実行されるプログラム・モジュールなどのコンピュータ・システム実行可能命令の一般的なコンテキストで記述され得る。一般に、プログラム・モジュールは、特定のタスクを実行するかまたは特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、ロジック、データ構造などを含み得る。コンピュータ・システム/サーバ700は、通信ネットワークを介してリンクされたリモート処理デバイスによってタスクが実行される分散型クラウド・コンピューティング環境で実施され得る。分散型クラウド・コンピューティング環境では、プログラム・モジュールは、メモリ・ストレージ・デバイスを含むローカルおよびリモート両方のコンピュータ・システム記憶媒体に配置され得る。
【0078】
図に示されるように、コンピュータ・システム/サーバ700は、汎用コンピューティング・デバイスの形態で示されている。コンピュータ・システム/サーバ700のコンポーネントは、1つまたは複数のプロセッサまたは処理ユニット702と、システム・メモリ704と、システム・メモリ704を含む様々なシステム・コンポーネントをプロセッサ702に結合するバス706と、を含み得るが、これらに限定されない。バス706は、メモリ・バスまたはメモリ・コントローラ、ペリフェラル・バス、アクセラレーテッド・グラフィックス・ポート、および様々なバス・アーキテクチャのいずれかを使用するプロセッサまたはローカル・バスを含む、いくつかのタイプのバス構造のうちのいずれかの1つまたは複数を表す。限定ではなく例として、そのようなアーキテクチャには、インダストリ・スタンダード・アーキテクチャ(ISA:Industry Standard Architecture)バス、マイクロ・チャネル・アーキテクチャ(MCA:Micro Channel Architecture)バス、拡張ISA(EISA:Enhanced ISA)バス、ビデオ・エレクトロニクス・スタンダード・アソシエーション(VESA:Video Electronics Standards Association)ローカル・バス、およびペリフェラル・コンポーネント・インターコネクト(PCI:Peripheral Component Interconnects)バスが含まれる。コンピュータ・システム/サーバ700は、典型的には、様々なコンピュータ・システム可読媒体を含む。そのような媒体は、コンピュータ・システム/サーバ700によってアクセス可能な任意の利用可能な媒体であり得、揮発性および不揮発性の媒体、取り外し可能および取り外し不可能な媒体の両方を含む。
【0079】
システム・メモリ704は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM:random access memory)708もしくはキャッシュ・メモリ710またはその両方などの、揮発性メモリの形態のコンピュータ・システム可読媒体を含み得る。コンピュータ・システム/サーバ700は、他の取り外し可能/取り外し不可能な、揮発性/不揮発性のコンピュータ・システム記憶媒体をさらに含み得る。単なる例として、取り外し不可能な不揮発性の磁気媒体(図示せず、典型的には「ハード・ドライブ」と呼ばれる)に読み書きするためのストレージ・システム712が設けられ得る。図示していないが、取り外し可能な不揮発性の磁気ディスク(たとえば、「フレキシブル・ディスク」)に読み書きするための磁気ディスク・ドライブと、CD-ROM、DVD-ROM、または他の光学メディアなどの取り外し可能な不揮発性の光学ディスクに読み書きするための光学ディスク・ドライブと、が設けられ得る。そのような例では、それぞれを、1つまたは複数のデータ・メディア・インターフェースによってバス706に接続することができる。以下でさらに図示および説明されるように、メモリ704は、本開示の実施形態の機能を実行するように構成されるプログラム・モジュールのセット(たとえば、少なくとも1つ)を有する少なくとも1つのプログラム製品を含み得る。
【0080】
プログラム・モジュール716のセット(少なくとも1つ)を有するプログラム/ユーティリティは、限定ではなく例として、オペレーティング・システム、1つまたは複数のアプリケーション・プログラム、他のプログラム・モジュール、およびプログラム・データと同様に、メモリ704に記憶され得る。オペレーティング・システム、1つまたは複数のアプリケーション・プログラム、他のプログラム・モジュール、およびプログラム・データまたはそれらの何らかの組み合わせのそれぞれは、ネットワーク環境の実装を含み得る。プログラム・モジュール716は、一般に、本明細書に記載の本発明の実施形態の機能もしくは方法論またはその両方を実行する。
【0081】
コンピュータ・システム/サーバ700はまた、キーボード、ポインティング・デバイス、ディスプレイ720などの1つまたは複数の外部デバイス718、ユーザがコンピュータ・システム/サーバ700とやりとりすることを可能にする1つまたは複数のデバイス、ならびに/あるいはコンピュータ・システム/サーバ700が1つまたは複数の他のコンピューティング・デバイスと通信することを可能にする任意のデバイス(たとえば、ネットワーク・カード、モデムなど)と通信し得る。そのような通信は、入力/出力(I/O)インターフェース714を介して行うことができる。またさらに、コンピュータ・システム/サーバ700は、ネットワーク・アダプタ722を介して、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN:local area network)、一般的なワイド・エリア・ネットワーク(WAN:wide area network)、もしくはパブリック・ネットワーク(たとえば、インターネット)、またはそれらの組み合わせなどの、1つまたは複数のネットワークと通信し得る。図示のように、ネットワーク・アダプタ722は、バス706を介してコンピュータ・システム/サーバ700の他のコンポーネントと通信し得る。図示していないが、他のハードウェア・コンポーネントもしくはソフトウェア・コンポーネントまたはその両方を、コンピュータ・システム/サーバ700と併用できることを理解されたい。例には、マイクロコード、デバイス・ドライバ、冗長処理ユニット、外部ディスク・ドライブ・アレイ、RAIDシステム、テープ・ドライブ、およびデータ・アーカイブ・ストレージ・システムなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0082】
いくつかの実施形態では、コンピュータ・システム/サーバ700は、ハードウェア・コンポーネントもしくはソフトウェア・コンポーネントまたはその両方の追加またはインストールを可能にすることができる。これらの実施形態では、追加により、コンピューティング・プラットフォームを特定の方法で専用化し、特定のタスクを実行することによって、コンピューティング・プラットフォームを専用のマシンにすることが可能になる。
【0083】
さらに、第1のナレッジ・グラフおよび第2のナレッジ・グラフをリンクさせるためのシステム600は、バス・システム706に取り付けられ得る。システム600およびコンピュータ・システム700をリンクさせることによって、専用のマシンをもたらすことができる。
【0084】
本発明の様々な実施形態の説明は、例示の目的で提示しており、網羅的であることも、開示した実施形態に限定されることも意図したものではない。開示した実施形態の範囲および思想から逸脱することなく、多くの修正および変形が当業者には明らかであろう。本明細書で使用している用語は、実施形態の原理、市場で見られる技術に対する実際の適用または技術的改善を最もよく説明するために、または当業者が本明細書に開示した実施形態を理解できるようにするために選択している。
【0085】
本発明は、システム、方法、もしくはコンピュータ・プログラム製品またはそれらの組み合わせとして具現化され得る。コンピュータ・プログラム製品は、本発明の態様をプロセッサに実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令をその上に有するコンピュータ可読記憶媒体(または複数の媒体)を含み得る。
【0086】
媒体は、伝搬媒体用の電子、磁気、光学、電磁、赤外線、または半導体システムであり得る。コンピュータ可読媒体の例には、半導体または固体メモリ、磁気テープ、取り外し可能なコンピュータ・ディスケット、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM:read-only memory)、剛性の磁気ディスク、および光ディスクが含まれ得る。光ディスクの現在の例には、コンパクト・ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM:compact disk-read only memory)、コンパクト・ディスク読み取り/書き込み(CD-R/W)、DVD、およびBlu-Ray(登録商標)ディスクが含まれる。
【0087】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスによる使用のために命令を保持および記憶可能な有形のデバイスとすることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、たとえば、限定はしないが、電子ストレージ・デバイス、磁気ストレージ・デバイス、光学ストレージ・デバイス、電磁ストレージ・デバイス、半導体ストレージ・デバイス、またはこれらの任意の適切な組み合わせであり得る。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の非網羅的なリストには、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(EPROM:erasable programmable read-only memoryまたはフラッシュ・メモリ)、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM:static random access memory)、ポータブル・コンパクト・ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD:digital versatile disk)、メモリー・スティック(登録商標)、フレキシブル・ディスク、命令が記録されたパンチ・カードまたは溝の隆起構造などの機械的にコード化されたデバイス、およびこれらの任意の適切な組み合わせが含まれる。コンピュータ可読記憶媒体は、本明細書で使用する場合、たとえば、電波または他の自由に伝搬する電磁波、導波管もしくは他の伝送媒体を伝搬する電磁波(たとえば、光ファイバ・ケーブルを通過する光パルス)、または有線で伝送される電気信号など、一過性の信号自体であると解釈されるべきではない。
【0088】
本明細書に記載のコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体からそれぞれのコンピューティング/処理デバイスに、あるいは、たとえば、インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、もしくは無線ネットワーク、またはそれらの組み合わせなどのネットワークを介して外部コンピュータまたは外部ストレージ・デバイスにダウンロードすることができる。ネットワークは、銅線伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイ・コンピュータ、もしくはエッジ・サーバ、またはそれらの組み合わせを含み得る。各コンピューティング/処理デバイスのネットワーク・アダプタ・カードまたはネットワーク・インターフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、コンピュータ可読プログラム命令を転送して、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体に記憶する。
【0089】
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セット・アーキテクチャ(ISA:instruction-set-architecture)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、あるいはSmalltalk(登録商標)、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または類似のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれたソース・コードまたはオブジェクト・コードであり得る。コンピュータ可読プログラム命令は、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で、スタンドアロン・ソフトウェア・パッケージとして、部分的にユーザのコンピュータ上かつ部分的にリモート・コンピュータ上で、あるいは完全にリモート・コンピュータまたはサーバ上で実行し得る。後者のシナリオでは、リモート・コンピュータは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)またはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続され得、または(たとえば、インターネット・サービス・プロバイダを使用してインターネットを介して)外部コンピュータに接続され得る。一部の実施形態では、たとえば、プログラマブル論理回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:field-programmable gate array)、またはプログラマブル・ロジック・アレイ(PLA:programmable logic array)を含む電子回路は、本発明の態様を実行するために、電子回路を個人向けにするためのコンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用して、コンピュータ可読プログラム命令を実行し得る。
【0090】
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータ・プログラム製品のフローチャート図もしくはブロック図またはその両方を参照して本明細書で説明している。フローチャート図もしくはブロック図またはその両方の各ブロック、およびフローチャート図もしくはブロック図またはその両方におけるブロックの組み合わせが、コンピュータ可読プログラム命令によって実装できることは理解されよう。
【0091】
これらのコンピュータ可読プログラム命令を、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに提供して、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサを介して実行された命令が、フローチャートもしくはブロック図またはその両方の1つまたは複数のブロックにおいて指定された機能/行為を実装するための手段を生成するようなマシンを生成し得る。これらのコンピュータ可読プログラム命令はまた、命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体が、フローチャートもしくはブロック図またはその両方の1つまたは複数のブロックにおいて指定された機能/行為の態様を実装する命令を含む製造品を含むような特定の方法で機能するように、コンピュータ、プログラム可能データ処理装置、もしくは他のデバイス、またはそれらの組み合わせに指示することが可能なコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。
【0092】
また、コンピュータ可読プログラム命令をコンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、または他のデバイスにロードして、コンピュータ、他のプログラム可能装置、または他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させることによって、コンピュータ、他のプログラム可能装置、または他のデバイス上で実行された命令が、フローチャートもしくはブロック図またはその両方の1つまたは複数のブロックにおいて指定された機能/行為を実装するようなコンピュータ実装処理を生成し得る。
【0093】
図中のフローチャートもしくはブロック図またはその両方は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータ・プログラム製品の可能な実装のアーキテクチャ、機能、および動作を示している。これに関して、フローチャートまたはブロック図の各ブロックは、指定された論理的機能(複数可)を実装するための1つまたは複数の実行可能命令を含むモジュール、セグメント、または命令の一部を表し得る。一部の代替的実装では、ブロックに示された機能は、図に示された順序以外で行われ得る。たとえば、関与する機能に応じて、連続して示された2つのブロックは、実際には実質的に同時に実行され得、またはそれらのブロックは、場合により逆の順序で実行され得る。ブロック図もしくはフローチャート図またはその両方の各ブロック、およびブロック図もしくはフローチャート図またはその両方におけるブロックの組み合わせは、指定された機能もしくは行為を実行するか、または専用ハードウェアおよびコンピュータ命令の組み合わせを実行する専用のハードウェア・ベースのシステムによって実装できることにも気付くであろう。
【0094】
本明細書で使用する用語は、特定の実施形態を説明するためのものにすぎず、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書で使用する場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、複数形も含むものとする。本明細書で使用される場合、「備える」という用語、もしくは「備えている」という用語、またはその両方は、記述した特徴、整数、ステップ、動作、要素、もしくは構成要素、またはそれらの組み合わせの存在を示すものであるが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、もしくはそれらのグループ、またはそれらの組み合わせの存在または追加を排除するものではないということはさらに理解されよう。
【0095】
以下の特許請求の範囲における全てのミーンズまたはステップ・プラス・ファンクション要素の対応する構造、材料、行為、および均等物は、明確に特許請求された他の特許請求要素と組み合わせて機能を実行するための任意の構造、材料、または行為を含むものとする。本発明の説明は、例示および説明の目的で提示しているが、網羅的であることも、開示した形態の発明に限定されることも意図したものではない。本発明の範囲および思想から逸脱することなく、多くの修正および変形が当業者には明らかであろう。本発明の原理および実際の応用を最もよく説明し、企図した特定の用途に適した様々な修正を有する様々な実施形態について本発明を当業者が理解できるようにするために、実施形態を選択し、説明している。
【0096】
要約すると、様々な実施形態が議論されており、これらは以下の番号付きの条項において再び示される。
【0097】
条項1は次のとおりである。第3のナレッジ・グラフの存在下で第1のナレッジ・グラフおよび第2のナレッジ・グラフをリンクさせるためのコンピュータ実装方法であって、ナレッジ・グラフはそれぞれ、エッジによって接続されたノードを含み、方法は、第1のナレッジ・グラフからのノードの内容を第2のナレッジ・グラフからのノードの内容と比較することと、第1のナレッジ・グラフのノードであって、第1のノードIDを有するノードが、第2のナレッジ・グラフの関連ノードであって、第2のノードIDを有する関連ノードと内容的な関係を有する場合、第1のノードIDおよび第1のナレッジ・グラフのIDを含むタプルと、第2のノードIDおよび第2のナレッジ・グラフのIDを含むタプルとによって識別されるエッジをメタレイヤ・ナレッジ・グラフに記憶することと、第3のナレッジ・グラフからのノードの内容を、(a)第1のナレッジ・グラフからのノードの内容および(b)第2のナレッジ・グラフからのノードの内容と比較することと、第1のナレッジ・グラフ内の第3のノードIDを有する第3のノードが、第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードIDを有する第4のノードに関連し、第2のナレッジ・グラフ内の第5のノードIDを有する第5のノードが、第6のノードIDを有する第6のノードと内容的な関係を有することを、第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードおよび第6のノードの間の内容的な関係の存在下で判定すると、第1のノードIDおよび第1のナレッジ・グラフのIDを含むタプルと、第5のノードIDおよび第2のナレッジ・グラフのIDを含むタプルとによって識別可能なエッジをメタレイヤ・ナレッジ・グラフに記憶することと、メタレイヤ・ナレッジ・グラフの全てのノードおよびエッジを少なくとも記憶することと、を含む、方法。
【0098】
条項2は次のとおりである。第3のナレッジ・グラフは空である、条項1に記載の方法。
【0099】
条項3は次のとおりである。第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードおよび第6のノードの間の内容的な関係は直接エッジである、条項1または2に記載の方法。
【0100】
条項4は次のとおりである。第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードおよび第6のノードの間の内容的な関係は、第4のノードおよび第3のナレッジ・グラフの少なくとも1つのリンキング・ノードの間のエッジと、リンキング・ノードおよび第6のノードの間のエッジとによって表される、条項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【0101】
条項5は次のとおりである。内容的な関係を有する異なるナレッジ・グラフのノードは同一の内容を含む、条項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【0102】
条項6は次のとおりである。内容的な関係を有する異なるナレッジ・グラフのノードは、内容的な関係がファジーな同等性を使用して特定されるノードである、条項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【0103】
条項7は次のとおりである。内容的な関係を有する異なるナレッジ・グラフのノードは、関連ノードの内容が同義語であるノードである、条項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【0104】
条項8は次のとおりである。第1のナレッジ・グラフは第1のナレッジ・グラフ管理ツールによって管理され、第2のナレッジ・グラフは第2のナレッジ・グラフ管理ツールによって管理される、条項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【0105】
条項9は次のとおりである。第2のナレッジ・グラフは、第1のナレッジ・グラフ管理ツールによって読み取り専用モードでアクセス可能である、条項8に記載の方法。
【0106】
条項10は次のとおりである。方法は一定の時間間隔で実行される、条項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【0107】
条項11は次のとおりである。方法は、第1のナレッジ・グラフ、第2のナレッジ・グラフ、もしくは第3のナレッジ・グラフ、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つにおける変化の数に応じた変化指数に基づいて決定される間隔で実行される、条項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【0108】
条項12は次のとおりである。第3のメモリ・ユニット内の第3のデータ構造の第3のナレッジ・グラフの存在下で、第1のメモリ・ユニット内の第1のデータ構造の第1のナレッジ・グラフと、第2のメモリ・ユニット内の第2のデータ構造の第2のナレッジ・グラフとをリンクさせるためのナレッジ・グラフ・リンキング・システムであって、ナレッジ・グラフはそれぞれ、エッジによって接続されたノードを含み、システムは、ナレッジ・グラフからのノードからの内容を第2のナレッジ・グラフからのノードの内容と比較するようになされる比較ユニットと、第1のナレッジ・グラフのノードであって、第1のノードIDを有するノードが、第2のナレッジ・グラフの関連ノードであって、第2のノードIDを有する関連ノードと内容的な関係を有する場合、第1のノードIDおよび第1のナレッジ・グラフのIDを含むタプルと、第2のノードIDおよび第2のナレッジ・グラフのIDを含むタプルとによって識別されるエッジを、メタレイヤ・メモリ・ユニット内のメタレイヤ・データ内のメタレイヤ・ナレッジ・グラフに記憶するようになされる記憶ユニットと、を備え、比較ユニットはまた、第3のナレッジ・グラフからのノードの内容を、(a)第1のナレッジ・グラフのノードからの内容および(b)第2のナレッジ・グラフからのノードの内容と比較することと、判定および記憶モジュールによって、第1のナレッジ・グラフ内の第3のノードIDを有する第3のノードが、第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードIDを有する第4のノードに関連し、第2のナレッジ・グラフ内の第5のノードIDを有する第5のノードが、第6のノードIDを有する第6のノードと内容的な関係を有することを、第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードおよび第6のノードの間の内容的な関係の存在下で判定すると、第1のノードIDおよび第1のナレッジ・グラフのIDを含むタプルと、第5のノードIDおよび第2のナレッジ・グラフのIDを含むタプルとによって識別可能なエッジをメタレイヤ・ナレッジ・グラフに記憶することと、メタレイヤ・ナレッジ・グラフの全てのノードおよびエッジを少なくとも記憶することと、を行うようになされる、システム。
【0109】
条項13は次のとおりである。第3のナレッジ・グラフは空である、条項12に記載のシステム。
【0110】
条項14は次のとおりである。第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードおよび第6のノードの間の内容的な関係は直接エッジである、条項12または13に記載のシステム。
【0111】
条項15は次のとおりである。第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードおよび第6のノードの間の内容的な関係は、第4のノードおよび第3のナレッジ・グラフの少なくとも1つのリンキング・ノードの間のエッジと、リンキング・ノードおよび第6のノードの間のエッジとによって表される、条項12から14のいずれか一項に記載のシステム。
【0112】
条項16は次のとおりである。内容的な関係を有する異なるナレッジ・グラフのノードは同一の内容を含む、条項12から15のいずれか一項に記載のシステム。
【0113】
条項17は次のとおりである。内容的な関係を有する異なるナレッジ・グラフのノードは、内容的な関係がファジーな同等性を使用して特定されるノードである、条項12から16のいずれか一項に記載のシステム。
【0114】
条項18は次のとおりである。内容的な関係を有する異なるナレッジ・グラフのノードは、関連ノードの内容が同義語であるノードである、条項12から17のいずれか一項に記載のシステム。
【0115】
条項19は次のとおりである。第1のナレッジ・グラフは第1のナレッジ・グラフ管理ツールによって管理され、第2のナレッジ・グラフは第2のナレッジ・グラフ管理ツールによって管理される、条項12から18のいずれか一項に記載のシステム。
【0116】
条項20は次のとおりである。第2のナレッジ・グラフは、第1のナレッジ・グラフ管理ツールによって読み取り専用モードでアクセス可能である、条項19に記載のシステム。
【0117】
条項21は次のとおりである。方法は一定の時間間隔後に実行される、条項12から20のいずれか一項に記載のシステム。
【0118】
条項22は次のとおりである。方法は、第1のナレッジ・グラフ、第2のナレッジ・グラフ、もしくは第3のナレッジ・グラフ、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つにおける変化の数に応じた変化指数に基づいて実行される、条項12から21のいずれか一項に記載のシステム。
【0119】
条項23は次のとおりである。第3のメモリ・ユニット内の第3のデータ構造の第3のナレッジ・グラフの存在下で、第1のメモリ・ユニット内の第1のデータ構造の第1のナレッジ・グラフと、第2のメモリ・ユニット内の第2のデータ構造の第2のナレッジ・グラフとをリンクさせるためのコンピュータ・プログラム製品であって、ナレッジ・グラフはそれぞれ、エッジによって接続されたノードを含み、コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令を具現化するコンピュータ可読記憶媒体を含み、プログラム命令は、1つまたは複数のコンピューティング・システムまたはコントローラによって実行可能であり、1つまたは複数のコンピューティング・システムに、第1のナレッジ・グラフからのノードの内容を第2のナレッジ・グラフからのノードからの内容と比較することと、第1のナレッジ・グラフのノードであって、第1のノードIDを有するノードが、第2のナレッジ・グラフの関連ノードであって、第2のノードIDを有する関連ノードと内容的な関係を有する場合、第1のノードIDおよび第1のナレッジ・グラフのIDを含むタプルと、第2のノードIDおよび第2のナレッジ・グラフのIDを含むタプルとによって識別されるエッジをメタレイヤ・ナレッジ・グラフに記憶することと、第3のナレッジ・グラフからのノードの内容を、(a)第1のナレッジ・グラフからのノードの内容および(b)第2のナレッジ・グラフからのノードの内容と比較することと、第1のナレッジ・グラフ内の第3のノードIDを有する第3のノードが、第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードIDを有する第4のノードに関連し、第2のナレッジ・グラフ内の第5のノードIDを有する第5のノードが、第6のノードIDを有する第6のノードと内容的な関係を有することを、第3のナレッジ・グラフ内の第4のノードおよび第6のノードの間の内容的な関係の存在下で判定すると、第1のノードIDおよび第1のナレッジ・グラフのIDを含むタプルと、第5のノードIDおよび第2のナレッジ・グラフのIDを含むタプルとによって識別可能なエッジをメタレイヤ・ナレッジ・グラフに記憶することと、メタレイヤ・ナレッジ・グラフの全てのノードおよびエッジを少なくとも記憶することと、を行わせる、コンピュータ・プログラム製品。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7