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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-20
(45)【発行日】2024-05-28
(54)【発明の名称】ガスセンサ
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/18 20060101AFI20240521BHJP
【FI】
G01N27/18
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020131274
(22)【出願日】2020-08-01
(65)【公開番号】P2022027664
(43)【公開日】2022-02-14
【審査請求日】2023-04-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115738
【弁理士】
【氏名又は名称】鷲頭 光宏
(74)【代理人】
【識別番号】100121681
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 和文
(72)【発明者】
【氏名】田邊 圭
【審査官】赤木 貴則
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/145889(WO,A1)
【文献】特開2009-180560(JP,A)
【文献】特開2008-107162(JP,A)
【文献】特開平09-304313(JP,A)
【文献】実開昭51-103487(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2009/0063070(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 27/00-G01N 27/24
G01N 25/00-G01N 25/72
G01R 27/00-G01R 27/32
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電圧を生成する交流電源と、
第1のサーミスタを含み、前記交流電圧が印加される第1のセンサ回路と、
前記第1のサーミスタを加熱するヒータ抵抗と、
第2のサーミスタを含み、前記交流電圧が印加される第2のセンサ回路と、
前記第1のサーミスタの抵抗値によって変化する第1の出力信号の振幅に基づいて、検出対象ガスの濃度を算出する制御回路と、を備え
前記制御回路は、前記第2のサーミスタの抵抗値によって変化する第2の出力信号の振幅に基づいて、前記ヒータ抵抗に流す電流量を制御することを特徴とするガスセンサ。
【請求項2】
前記第1及び第2の出力信号を検波することによってそれぞれ第1及び第2の検波信号を生成する検波回路と、
前記第1及び第2の検波信号をそれぞれ第1及び第2のデジタル値に変換するADコンバータと、をさらに備え、
前記制御回路は、前記第1のデジタル値に基づいて前記検出対象ガスの濃度を算出し、前記第2のデジタル値に基づいて前記ヒータ抵抗に流す電流量を制御することを特徴とする請求項に記載のガスセンサ。
【請求項3】
前記検波回路が包絡線検波回路又は同期検波回路であることを特徴とする請求項に記載のガスセンサ。
【請求項4】
前記第1及び第2の出力信号をそれぞれ第1及び第2のデジタル値に変換するADコンバータをさらに備え、
前記制御回路は、前記第1のデジタル値をデジタル検波することによって前記検出対象ガスの濃度を算出し、前記第2のデジタル値をデジタル検波することによって前記ヒータ抵抗に流す電流量を制御することを特徴とする請求項に記載のガスセンサ。
【請求項5】
前記第1及び第2のセンサ回路は、それぞれ第1及び第2の基準抵抗を含み、
前記第1の基準抵抗と前記第1のサーミスタは、前記交流電源に対して直列に接続され、
前記第2の基準抵抗と前記第2のサーミスタは、前記交流電源に対して直列に接続され、
前記第1の出力信号は、前記第1の基準抵抗と前記第1のサーミスタの接続点に現れ、
前記第2の出力信号は、前記第2の基準抵抗と前記第2のサーミスタの接続点に現れることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載のガスセンサ。
【請求項6】
前記第1及び第2のセンサ回路は、それぞれ第1及び第2の電圧電流変換回路を含み、
前記第1の電圧電流変換回路と前記第1のサーミスタは、前記交流電源に対して直列に接続され、
前記第2の電圧電流変換回路と前記第2のサーミスタは、前記交流電源に対して直列に接続され、
前記第1の出力信号は、前記第1の電圧電流変換回路と前記第1のサーミスタの接続点に現れ、
前記第2の出力信号は、前記第2の電圧電流変換回路と前記第2のサーミスタの接続点に現れることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載のガスセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、雰囲気中に含まれるガスを検出するガスセンサに関し、特に、サーミスタを用いたガスセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスセンサは、雰囲気中に含まれる測定対象ガスの濃度を検出するものであり、中でも、サーミスタを用いたガスセンサは小型化に優れている。例えば、特許文献1に記載されたガスセンサは、直列に接続したサーミスタと基準抵抗を直流電源に接続し、サーミスタと基準抵抗の接続点の電位を増幅器によって基準電位と比較することにより測定対象ガスの濃度を検出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6631049号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたガスセンサは直流電源を用いていることから、基準電位の変動や、経時変化によるサーミスタの抵抗値の変化、直流電源の電圧変動がそのまま測定誤差になるという問題があった。
【0005】
したがって、本発明は、サーミスタを用いたガスセンサにおいて、測定誤差を低減させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によるガスセンサは、交流電圧を生成する交流電源と、第1のサーミスタを含み交流電圧が印加される第1のセンサ回路と、第1のサーミスタの抵抗値によって変化する第1の出力信号の振幅に基づいて、検出対象ガスの濃度を算出する制御回路とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、交流電源を用いることによって振幅変調された第1の出力信号を生成していることから、動作中点の設定が不要となる。このため、測定誤差の一因となる増幅器に入力される基準電位が不要となるだけでなく、経時変化によってサーミスタの抵抗値が変化しても、検出対象ガスの濃度を正しく算出することが可能となる。
【0008】
本発明によるガスセンサは、第1のサーミスタを加熱するヒータ抵抗と、第2のサーミスタを含み交流電圧が印加される第2のセンサ回路とをさらに備え、制御回路は、第2のサーミスタの抵抗値によって変化する第2の出力信号の振幅に基づいて、ヒータ抵抗に流す電流量を制御するものであっても構わない。これによれば、環境温度に関わらず、第1のサーミスタを一定の温度に加熱することができるとともに、第2の出力信号が振幅変調されていることから、環境温度の測定誤差も低減される。
【0009】
本発明によるガスセンサは、第1及び第2の出力信号を検波することによってそれぞれ第1及び第2の検波信号を生成する検波回路と、第1及び第2の検波信号をそれぞれ第1及び第2のデジタル値に変換するADコンバータとをさらに備え、制御回路は、第1のデジタル値に基づいて検出対象ガスの濃度を算出し、第2のデジタル値に基づいてヒータ抵抗に流す電流量を制御するものであっても構わない。これによれば、制御回路の信号処理負担が低減される。この場合、検波回路は、包絡線検波回路であっても構わないし、同期検波回路であっても構わない。前者の場合、検波回路の回路構成をシンプルなものとすることが可能となり、後者の場合、より正確な検波を行うことが可能となる。
【0010】
本発明によるガスセンサは、第1及び第2の出力信号をそれぞれ第1及び第2のデジタル値に変換するADコンバータをさらに備え、制御回路は、第1のデジタル値をデジタル検波することによって検出対象ガスの濃度を算出し、第2のデジタル値をデジタル検波することによってヒータ抵抗に流す電流量を制御するものであっても構わない。これによれば、アナログ検波回路が不要となることから、外乱ノイズや製造ばらつきに起因する誤差を低減することが可能となる。
【0011】
本発明において、第1及び第2のセンサ回路はそれぞれ第1及び第2の基準抵抗を含み、第1の基準抵抗と第1のサーミスタは交流電源に対して直列に接続され、第2の基準抵抗と第2のサーミスタは交流電源に対して直列に接続され、第1の出力信号は第1の基準抵抗と第1のサーミスタの接続点に現れ、第2の出力信号は第2の基準抵抗と第2のサーミスタの接続点に現れるものであっても構わない。これによれば、第1及び第2のセンサ回路の回路構成をシンプルなものとすることが可能となる。
【0012】
本発明において、第1及び第2のセンサ回路はそれぞれ第1及び第2の電圧電流変換回路を含み、第1の電圧電流変換回路と第1のサーミスタは交流電源に対して直列に接続され、第2の電圧電流変換回路と第2のサーミスタは交流電源に対して直列に接続され、第1の出力信号は第1の電圧電流変換回路と第1のサーミスタの接続点に現れ、第2の出力信号は第2の電圧電流変換回路と第2のサーミスタの接続点に現れるものであっても構わない。これによれば、第1及び第2のサーミスタの抵抗値が変化しても、第1及び第2のサーミスタに流れる電流が変化しないことから、第1及び第2のサーミスタの自己発熱がほぼ一定となる。このため、第1及び第2のサーミスタの自己発熱に起因する測定誤差がほとんど生じない。
【発明の効果】
【0013】
このように、本発明によれば、サーミスタを用いたガスセンサにおいて測定誤差を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の第1の実施形態によるガスセンサ1の回路図である。
図2図2は、本発明の第2の実施形態によるガスセンサ2の回路図である。
図3図3は、本発明の第3の実施形態によるガスセンサ3の回路図である。
図4図4は、本発明の第4の実施形態によるガスセンサ4の回路図である。
図5図5は、本発明の第5の実施形態によるガスセンサ5の回路図である。
図6図6は、本発明の第6の実施形態によるガスセンサ6の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0016】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態によるガスセンサ1の回路図である。
【0017】
図1に示すように、第1の実施形態によるガスセンサ1は、第1のセンサ回路S1、第2のセンサ回路S2、交流電源8及び制御回路10を備えている。センサ回路S1は、測定対象ガスの濃度を検出するための回路であり、交流電源8に対して直列に接続された第1の基準抵抗R1及び第1のサーミスタRd1からなる。サーミスタRd1は、ヒータ抵抗MHによってあらかじめ定められた温度(例えば150℃)に加熱される。センサ回路S2は、環境温度を検出するための回路であり、交流電源8に対して直列に接続された第2の基準抵抗R2及び第2のサーミスタRd2からなる。かかる構成により、センサ回路S1,S2には、交流電源8によって生成される交流電圧V0が印加されることになる。
【0018】
サーミスタRd1,Rd2は、温度によって抵抗値が変化する素子であれば特に限定されず、複合金属酸化物、アモルファスシリコン、ポリシリコン、ゲルマニウムなどの負の抵抗温度係数を持つ材料からなるサーミスタものであっても構わないし、正の抵抗温度係数を持つ材料からなるサーミスタものであっても構わない。
【0019】
基準抵抗R1とサーミスタRd1の接続点N1に現れる第1の出力信号V1は、直流成分を除去するキャパシタC1を介して第1の包絡線検波回路21に供給される。基準抵抗R2とサーミスタRd2の接続点N2に現れる第2の出力信号V2は、直流成分を除去するキャパシタC2を介して第2の包絡線検波回路22に供給される。キャパシタC1,C2の代わりにハイパスフィルタを用いることも可能である。包絡線検波回路21,22は、それぞれ出力信号V1,V2を包絡線検波することによって、出力信号V1,V2の振幅に対応する検波信号V3,V4を生成する。検波信号V3,V4は、それぞれADコンバータ(ADC)31,32によってデジタル値に変換され、制御回路10に入力される。
【0020】
制御回路10は、ガス濃度演算部11とフィードバック演算部12を有している。ガス濃度演算部11は、検波信号V3のデジタル値に基づいて検出対象ガスの濃度を算出し、検出対象ガスの濃度に対応する出力信号Voutを生成する。フィードバック演算部12は、検波信号V4のデジタル値に基づいてヒータ抵抗MHに流す電流量を制御する。フィードバック演算部12の出力値は、DAコンバータ(DAC)33を介してヒータ抵抗MHに供給される。これにより、環境温度に応じてヒータ抵抗MHに流す電流量が制御されることから、環境温度に関わらず、サーミスタRd1を常にあらかじめ定められた温度に加熱することができる。ガス濃度演算部11及びフィードバック演算部12は、それぞれが異なるハードウェア資源からなるものであっても構わないし、共通のハードウェア資源が所定のプログラムを実行することによって実現されるものであっても構わない。
【0021】
以上説明したように、本実施形態によるガスセンサ1は、センサ回路S1,S2に交流電圧V0が印加されることから、センサ回路S1,S2の出力信号V1,V2も交流となる。そして、出力信号V1,V2は、それぞれサーミスタRd1,Rd2の抵抗値に応じて振幅変調されることから、包絡線検波回路21,22を用いた検波を行うことにより、振幅成分を示す検波信号V3,V4を得ることが可能となる。このように、本実施形態においては、センサ回路S1,S2に交流電圧V0を印加していることから、センサ回路S1,S2の動作中点を設定する必要がなくなる。これにより、測定誤差の一因となる増幅器に入力される基準電位が不要となるだけでなく、経時変化によってサーミスタRd1,Rd2の抵抗値が変化しても、検出対象ガスの濃度を正しく算出することが可能となる。しかも、検波回路として、包絡線検波回路21,22を用いていることから、回路構成をシンプルなものとすることが可能となる。
【0022】
<第2の実施形態>
図2は、本発明の第2の実施形態によるガスセンサ2の回路図である。
【0023】
図2に示すように、第2の実施形態によるガスセンサ2は、包絡線検波回路21,22の代わりに同期検波回路41,42が用いられている点において、第1の実施形態によるガスセンサ1と相違している。その他の基本的な構成は、第1の実施形態によるガスセンサ1と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0024】
本実施形態が例示するように、本発明において包絡線検波回路を用いる必要はなく、同期検波回路を用いても構わない。同期検波回路を用いれば、より正確な検波を行うことが可能となる。
【0025】
<第3の実施形態>
図3は、本発明の第3の実施形態によるガスセンサ3の回路図である。
【0026】
図3に示すように、第3の実施形態によるガスセンサ3は、交流電源8及び包絡線検波回路21,22が省略される代わりに、制御回路10にデジタル発振回路部13及びデジタル検波部14,15が含まれている点において、第1の実施形態によるガスセンサ1と相違している。その他の基本的な構成は、第1の実施形態によるガスセンサ1と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0027】
デジタル発振回路部13は、所定の周波数を有するパルス信号を生成する回路であり、その出力はDAコンバータ34に供給される。これにより、DAコンバータ34からは交流電圧V0が出力される。デジタル検波部14,15は、ADコンバータ31,32によってデジタル値に変換された出力信号V1,V2をデジタル検波する回路であり、その出力は、それぞれガス濃度演算部11及びフィードバック演算部12に供給される。
【0028】
本実施形態が例示するように、本発明においてアナログ検波回路を用いる必要はなく、制御回路10によってデジタル検波を行っても構わない。これによれば、アナログ検波回路が不要となることから、外乱ノイズや製造ばらつきに起因する誤差を低減することが可能となる。
【0029】
<第4の実施形態>
図4は、本発明の第4の実施形態によるガスセンサ4の回路図である。
【0030】
図4に示すように、第4の実施形態によるガスセンサ4は、基準抵抗R1,R2の代わりに、電圧電流変換回路51,52が用いられている点において、第1の実施形態によるガスセンサ1と相違している。その他の基本的な構成は、第1の実施形態によるガスセンサ1と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0031】
電圧電流変換回路51,52は、サーミスタRd1,Rd2の抵抗値に応じた電流量の変化を防止する役割を果たす。サーミスタRd1,Rd2は、測定対象ガスの濃度又は環境温度によって抵抗値が変化するため、基準抵抗R1,R2を用いると測定対象ガスの濃度又は環境温度によってサーミスタRd1,Rd2に流れる電流量が変化し、これにより自己発熱量が変化する。これに対し、本実施形態によるガスセンサ4においては、基準抵抗R1,R2の代わりに電圧電流変換回路51,52を用いていることから、測定対象ガスの濃度や環境温度に応じてサーミスタRd1,Rd2の抵抗値が変化しても、これに起因した電流量の変化がほとんど生じない。このため、本実施形態によれば、サーミスタRd1,Rd2の自己発熱に起因する測定誤差を防止することが可能となる。また、自己発熱の増大によってサーミスタRd1,Rd2が想定以上に高温となることもないため、サーミスタRd1,Rd2の経年変化を抑制することも可能となる。
【0032】
<第5の実施形態>
図5は、本発明の第5の実施形態によるガスセンサ5の回路図である。
【0033】
図5に示すように、第5の実施形態によるガスセンサ5は、基準抵抗R1,R2の代わりに、電圧電流変換回路51,52が用いられている点において、第2の実施形態によるガスセンサ2と相違している。その他の基本的な構成は、第2の実施形態によるガスセンサ2と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0034】
第4の実施形態と同様、本実施形態においても、サーミスタRd1,Rd2の自己発熱に起因する測定誤差を防止することができるとともに、サーミスタRd1,Rd2の経年変化を抑制することが可能となる。
【0035】
<第6の実施形態>
図6は、本発明の第6の実施形態によるガスセンサ6の回路図である。
【0036】
図6に示すように、第6の実施形態によるガスセンサ6は、基準抵抗R1,R2の代わりに、電圧電流変換回路51,52が用いられている点において、第3の実施形態によるガスセンサ3と相違している。その他の基本的な構成は、第3の実施形態によるガスセンサ3と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0037】
第4の実施形態と同様、本実施形態においても、サーミスタRd1,Rd2の自己発熱に起因する測定誤差を防止することができるとともに、サーミスタRd1,Rd2の経年変化を抑制することが可能となる。
【0038】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0039】
1~6 ガスセンサ
8 交流電源
10 制御回路
11 ガス濃度演算部
12 フィードバック演算部
13 デジタル発振回路部
14,15 デジタル検波部
21,22 包絡線検波回路
31,32 ADコンバータ
33,34 DAコンバータ
41,42 同期検波回路
51,52 電圧電流変換回路
C1,C2 キャパシタ
MH ヒータ抵抗
N1,N2 接続点
R1,R2 基準抵抗
Rd1,Rd2 サーミスタ
S1,S2 センサ回路
V0 交流電圧
V1,V2 出力信号
V3,V4 検波信号
Vout 出力信号
図1
図2
図3
図4
図5
図6