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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-20
(45)【発行日】2024-05-28
(54)【発明の名称】画像表示装置およびその動作制御方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/213 20140101AFI20240521BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240521BHJP
   G09G 5/14 20060101ALI20240521BHJP
   G09G 5/02 20060101ALI20240521BHJP
   A63F 13/843 20140101ALI20240521BHJP
【FI】
A63F13/213
G09G5/00 550C
G09G5/14 A
G09G5/02 B
G09G5/00 530T
A63F13/843
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021064549
(22)【出願日】2021-04-06
(62)【分割の表示】P 2020557358の分割
【原出願日】2020-04-07
(65)【公開番号】P2021118854
(43)【公開日】2021-08-12
【審査請求日】2023-04-04
(31)【優先権主張番号】P 2019076797
(32)【優先日】2019-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】511242904
【氏名又は名称】株式会社マーベラス
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【弁理士】
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】土手 真悟
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-134142(JP,A)
【文献】特開2007-248936(JP,A)
【文献】特開2019-047296(JP,A)
【文献】特開2015-160052(JP,A)
【文献】特開2013-226276(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部の周辺の照度に応じて、前記表示部に表示される画像の一部の所定のパラメータを調整可能に構成された画像表示装置であって、
前記画像が表示される表示領域を備えた前記表示部と、
前記表示部の前記周辺の前記照度に応じて、前記表示領域上の前記画像の前記一部の前記所定のパラメータを調整するパラメータ調整手段と、を有し、
前記表示部の前記表示領域は、第1のゲーム画像を表示する第1の領域と、前記第1の領域とは異なり、前記第1のゲーム画像と同じまたは異なる第2のゲーム画像を表示する第2の領域と、前記画像の前記一部を表示する第3の領域とを含み、
前記第1の領域と、前記第2の領域とは、前記第3の領域を介して仕切られていることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記表示部の前記周辺の前記照度を検出する照度検出部と、
前記照度検出部で検出した前記照度に応じて、調整する前記画像の前記一部の前記所定のパラメータを決定するパラメータ決定手段と、をさらに有し、
前記パラメータ調整手段は、前記パラメータ決定手段で決定された前記所定のパラメータに基づいて、前記表示領域上の前記画像の前記一部の前記所定のパラメータを調整する請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記パラメータ調整手段は、前記パラメータ決定手段で決定された前記所定のパラメータが所定の閾値を超えた時に、前記所定のパラメータを調整する請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記パラメータ調整手段は、前記パラメータ決定手段で決定された前記所定のパラメータに基づいて、常に前記所定のパラメータを調整する請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記所定のパラメータは、色相、明度および彩度のうちの少なくとも1つである請求項1ないし4のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記第1の領域、前記第2の領域および前記第3の領域の全体に単一の第3のゲーム画像を表示するように前記表示領域を切替える切替え手段をさらに有する請求項1ないし5のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項7】
表示部の周辺の照度に応じて、前記表示部に表示される画像の一部の所定のパラメータを調整可能に構成された画像表示装置の動作制御方法であって、
前記画像を前記表示部の表示領域に表示するステップと、
前記表示部の前記周辺の前記照度に応じて、前記画像の前記一部の前記所定のパラメータを調整するステップと、を含み、
前記表示部の前記表示領域は、第1のゲーム画像を表示する第1の領域と、前記第1の領域とは異なり、前記第1のゲーム画像と同じまたは異なる第2のゲーム画像を表示する第2の領域と、前記画像の前記一部を表示する第3の領域とを含み、
前記第1の領域と、前記第2の領域とは、前記第3の領域を介して仕切られていることを特徴とする画像表示装置の動作制御方法。
【請求項8】
前記表示部の前記周辺の前記照度を検出するステップと、
検出された前記照度に応じて、調整する前記画像の前記一部の前記所定のパラメータを決定するステップと、をさらに含み、
前記画像の前記一部の前記所定のパラメータを調整するステップは、決定された前記所定のパラメータに基づいて行われる請求項7に記載の画像表示装置の動作制御方法。
【請求項9】
表示部の周辺の照度に応じて、前記表示部に表示される画像の一部の所定のパラメータを調整可能に構成された画像表示装置の動作制御方法であって、
前記表示部の前記周辺の前記照度に応じて、前記画像の前記一部の前記所定のパラメータを調整した状態で、前記表示部の表示領域に前記画像を表示するステップと、を含み、
前記表示部の前記表示領域は、第1のゲーム画像を表示する第1の領域と、前記第1の領域とは異なり、前記第1のゲーム画像と同じまたは異なる第2のゲーム画像を表示する第2の領域と、前記画像の前記一部を表示する第3の領域とを含み、
前記第1の領域と、前記第2の領域とは、前記第3の領域を介して仕切られていることを特徴とする画像表示装置の動作制御方法。
【請求項10】
前記表示部の前記周辺の前記照度を検出するステップと、
検出された前記照度に応じて、調整する前記画像の前記一部の前記所定のパラメータを決定するステップと、をさらに含み、
前記表示部に前記画像を表示するステップは、決定された前記所定のパラメータに基づいて、前記画像の前記一部の前記所定のパラメータを調整した状態で行われる請求項9に記載の画像表示装置の動作制御方法。
【請求項11】
前記所定のパラメータは、色相、明度および彩度のうちの少なくとも1つである請求項7ないし10のいずれかに記載の画像表示装置の動作制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置およびその動作制御方法に関し、特に、ゲーム画像を表示するゲーム装置およびその動作制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイに画像を表示する際の消費電力を抑えるために、表示される画像の一部の明るさを調整する技術が知られている。例えば、フリック操作によりコンテンツ画像をスクロールさせる携帯端末装置において、フリック操作後にディスプレイに表示される画像以外の画像がディスプレイをスクロールする際に、その画像の輝度を低下させて消費電力を抑える技術が知られている(特許文献1)。
【0003】
また、ディスプレイの周囲の明るさによらず、表示画像の視認性を向上するために、ディスプレイの周囲の明るさに応じて、表示画像の明るさを調整する技術が知られている。例えば、液晶表示素子板の正面側に受光素子を設けた液晶テレビ装置において、受光素子が検知した周囲の明るさに応じて、液晶表示素子の液晶層に加える電圧を変化させ、表示画像全体の明るさを変える技術が知られている(特許文献2)。
【0004】
近年、画像表示方法のさらなる多様化が求められており、ディスプレイの画像表示領域中に、それぞれ画像を独立して表示可能な複数の領域が設けられた画像表示装置が検討されている。この画像表示装置では、各領域における表示画像の視認性を向上させる方法が求められる。しかしながら、上記従来の画像表示技術では、各領域の表示画像の視認性を十分に高めることが難しかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】再公表特許2014/091675号
【文献】特開昭62-235883号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、様々な画像表示形態に対応して、視認性の優れた画像表示が可能な画像表示装置を提供することにある。また、本発明の別の目的は、この画像表示装置の動作制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、下記(1)~(14)の本発明により達成される。
(1)表示部の周辺の照度に応じて、前記表示部に表示される画像の一部の所定のパラメータを調整可能に構成された画像表示装置であって、
前記画像が表示される表示領域を備えた前記表示部と、
前記表示部の前記周辺の前記照度に応じて、前記表示領域上の前記画像の一部の前記所定のパラメータを調整するパラメータ調整手段と、を有することを特徴とする画像表示装置。
【0008】
(2)前記表示部の前記表示領域は、第1の領域と、前記第1の領域とは異なる第2の領域と、前記画像の一部を表示する第3の領域とを含み、
前記第1の領域と、前記第2の領域とは、前記第3の領域を介して仕切られる上記(1)に記載の画像表示装置。
【0009】
(3) 前記表示部は、前記表示領域の外縁に沿って設けられた枠体をさらに備え、
前記パラメータ調整手段は、前記表示部の前記周辺の前記照度に応じて、前記枠体と前記画像の一部とが一体的に見えるように、前記画像の一部の前記所定のパラメータを調整する上記(1)または(2)に記載の画像表示装置。
【0010】
(4)前記表示部の前記周辺の前記照度を検出する照度検出部と、
前記照度検出部で検出した前記照度に応じて、調整する前記画像の一部の前記所定のパラメータを決定するパラメータ決定手段と、をさらに有し、
前記パラメータ調整手段は、前記パラメータ決定手段で決定された前記所定のパラメータに基づいて、前記表示領域上の前記画像の一部の前記所定のパラメータを調整する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の画像表示装置。
【0011】
(5)前記枠体のパラメータを記憶する記憶部をさらに有し、
前記パラメータ決定手段は、前記所定のパラメータが前記記憶部に記憶された前記パラメータと対応するように、前記所定のパラメータを決定する上記(4)に記載の画像表示装置。
【0012】
(6)前記所定のパラメータは、前記パラメータと同じである上記(5)に記載の画像表示装置。
【0013】
(7)前記パラメータ調整手段は、前記パラメータ決定手段で決定された前記所定のパラメータが所定の閾値を超えた時に、前記所定のパラメータを調整する上記(4)ないし(6)のいずれかに記載の画像表示装置。
【0014】
(8)前記所定のパラメータは、色相、明度および彩度のうちの少なくとも1つである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の画像表示装置。
【0015】
(9)前記画像表示装置は、ゲーム装置である上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の画像表示装置。
【0016】
(10)表示部の周辺の照度に応じて、前記表示部に表示される画像の一部の所定のパラメータを調整可能に構成された画像表示装置の動作制御方法であって、
前記画像を前記表示部に表示するステップと、
前記表示部の前記周辺の前記照度に応じて、前記画像の一部の前記所定のパラメータを調整するステップと、を含むことを特徴とする画像表示装置の動作制御方法。
【0017】
(11)前記表示部の前記周辺の前記照度を検出するステップと、
検出された前記照度に応じて、調整する前記画像の一部の前記所定のパラメータを決定するステップと、をさらに含み、
前記画像の一部の前記所定のパラメータを調整するステップは、決定された前記所定のパラメータに基づいて行われる上記(10)に記載の画像表示装置の動作制御方法。
【0018】
(12)表示部の周辺の照度に応じて、前記表示部に表示される画像の一部の所定のパラメータを調整可能に構成された画像表示装置の動作制御方法であって、
前記表示部の前記周辺の前記照度に応じて、前記画像の一部の前記所定のパラメータを調整した状態で、前記表示部に前記画像を表示するステップと、を含むことを特徴とする画像表示装置の動作制御方法。
【0019】
(13)前記表示部の前記周辺の前記照度を検出するステップと、
検出された前記照度に応じて、調整する前記画像の一部の前記所定のパラメータを決定するステップと、をさらに含み、
前記表示部に前記画像を表示するステップは、決定された前記所定のパラメータに基づいて、前記画像の一部の前記所定のパラメータを調整した状態で行われる上記(12)に記載の画像表示装置の動作制御方法。
【0020】
(14)前記所定のパラメータは、色相、明度および彩度のうちの少なくとも1つである上記(10)ないし(13)のいずれかに記載の画像表示装置の動作制御方法。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、例えば、表示部の表示領域中に、それぞれ画像を独立して表示可能な2つの領域が設けられた画像表示装置において、各領域の間に表示される画像の一部の所定のパラメータを調整して、各領域に表示される画像の視認性を向上させることができる。また、表示部の周辺の照度に応じて、上記所定のパラメータを調整することができるため、画像表示装置の使用環境の照度に関わらず、常に視認性に優れた画像表示を行うことができる。さらに、画像の一部の所定のパラメータを調整して、画像の一部と、表示部の表示領域以外の部分(例えば、枠部)とが一体的に見えるようにして、表示領域の所定の領域に表示される画像の視認性を向上させることもできる。
このようにして、様々な画像表示形態に対応して、視認性の優れた画像表示が可能な画像表示装置を提供することができる。また、係る画像表示装置の動作を制御する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す斜視図である。
図2図2は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置に用いられる記録媒体を示す図である。
図3図3は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の構成を示すブロック図である。
図4図4は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の表示部の構成を示す拡大図である。
図5図5は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の表示部の構成を示す拡大図である。
図6図6は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の表示部の構成を示す拡大図である。
図7図7は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の記憶部に記憶されているパラメータ調整用のデータテーブルである。
図8図8は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の記憶部に記憶されているイベントテーブルである。
図9図9は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置のゲーム処理を示すフローチャートである。
図10図10(a)および(b)は、図9に示すゲーム処理において、仕切画像のパラメータ調整に関する処理を示すフローチャートであり、図10(a)は、表示部にゲーム画像を表示した後にパラメータ調整する処理を示すフローチャートであり、図10(b)は、表示部にゲーム画像を表示する前にパラメータ調整する処理を示すフローチャートである。
図11図11は、本発明の第2実施形態にかかる画像表示装置を模式的に示す平面図である。
図12図12は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す正面図、平面図および底面図である。
図13図13は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す背面図および左側面図である。
図14図14は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す斜視図である。
図15図15は、本発明の第3実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す斜視図である。
図16図16は、本発明の第3実施形態にかかるゲーム装置の表示部の構成を模式的に示す拡大図である。
【0023】
以下、本発明の画像表示装置およびその動作制御方法を詳細に説明する。
【0024】
<<第1実施形態>>
A.画像表示装置
本発明の画像表示装置は、画像を表示できる限り、特に限定されない。このような画像表示装置は、例えば、デスクトップパソコン、ラップトップ、携帯電話、スマートフォン、テレビ、ゲーム装置、液晶ディスプレイ等を含む。
【0025】
以下では、理解の容易のため、画像表示装置がゲーム装置である場合を、添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。説明の都合上、図中の上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」、紙面手前側を「前」、紙面奥側を「後」として説明する。
【0026】
図1は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置に用いられる記録媒体を示す図である。図3は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の構成を示すブロック図である。図4図6は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の表示部の構成を示す拡大図である。図7は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の記憶部に記憶されているパラメータ調整用のデータテーブルである。図8は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の記憶部に記憶されているイベントテーブルである。図14は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す斜視図である。
【0027】
1.ゲームの概要
まず、本実施形態のゲーム装置1で実行されるゲームを説明する。ゲーム装置1は、記録媒体11を用いて、例えば、対戦ゲームやロールプレイングゲームなどを実行することができる。具体的に、ゲーム装置1は、記録媒体11をスキャンすることで、記録媒体11に記録されているキャラクタの情報(以下、「キャラクタ情報」という)を取得する。その後、ゲーム装置1は、表示部6にキャラクタの画像を表示する。これにより、ゲーム装置1は、当該キャラクタと敵(相手)キャラクタとを対戦させる対戦ゲームを実行することができる。ゲーム終了後、新しい記録媒体11がゲーム装置1から配出される。なお、本ゲーム装置1で実行されるゲームは、上記のようなゲームに限定されない。
【0028】
2.記録媒体
本実施形態のゲーム装置1に用いられる記録媒体11は、キャラクタ情報を記憶できる限り、特に限定されない。このような記録媒体11は、例えば、図2に示すように、カード状に形成されている。この記録媒体11は、表面に2次元コード111を有する。この2次元コード111に、キャラクタ情報やアイテム情報などが記録されている。2次元コード111は、QRコード(登録商標)やZcode(登録商標)などが挙げられる。Zcodeの場合、前記情報は、不可視光(赤外線)下で識別できるように記録されている。なお、記録媒体11は、プレイヤ情報やキャラクタ情報を記憶したゲーム用のICカードであってもよい。また、記録媒体11は、小判状、円形状、四角状などに形成されていてもよい。
【0029】
3.ゲーム装置
次に、ゲーム装置を説明する。本実施形態のゲーム装置1は、図1に示すように、互いに隣接して設けられた2つのゲーム装置(第1のサブゲーム装置1A、第2のサブゲーム装置1B)を含む。このゲーム装置1は、1つの表示部6を有し、1つの制御部8で制御される。そのため、ゲーム装置1全体の大きさを小型化することができる。これにより、ゲーム装置1全体にかかるコストを低減することができる。本実施形態のゲーム装置1は、2つのゲーム装置が隣接して設けられている構成(2イン1構成)に限定されず、3つ以上の複数のゲーム装置が隣接して設けられたような構成であっていてもよい。
【0030】
本実施形態のゲーム装置1は、一見、2つのゲーム装置が隣接して配置されているように見える。しかし、ゲーム装置1は、これらの2つのゲーム装置がつながり、1つのゲーム装置1を構成している。そのため、各プレイヤ(ユーザ)は、それぞれのサブゲーム装置でプレイを実行することができるし、協力して1つのゲームプレイを実行することもできる。このようなゲーム装置1は、図1、3に示すように、筺体2と、操作部3と、読取り部4と、スピーカ5と、表示部6と、照度検出部Sと、記憶部7と、制御部8と、通信部9とを有する。以下、各部の構成を説明する。
【0031】
なお、ゲーム装置1の筐体2、操作部3、読取り部4およびスピーカ5は、第1のサブゲーム装置1A用のサブ筺体2A、第1のサブ操作部3A、サブ読取り部4Aおよびサブスピーカ5A、並びに、第2のサブゲーム装置1B用のサブ筐体2B、第2のサブ操作部3B、サブ読取り部4Bおよびサブスピーカ5Bと同じである。そのため、以下では、ゲーム装置1の各部のみを代表して説明する。
【0032】
<筐体>
筺体2は、ゲーム装置1の各部材を設置または収納する機能を有している。図1に示すように、筐体2は、略直方体状に形成されているが、これに限定されない。筐体2は、1つの筐体で構成されていても(ツイン筐体)、各サブゲーム装置用のサブ筐体を連結して構成されていてもよい。ツイン筐体の場合、筐体2は左右対称に形成され、筐体2の中央部(特に前面)は、内側に凹没していてもよい。これにより、プレイヤに一見して2つのゲーム装置があるように見せることができる。
【0033】
筺体2は、ゲーム管理者がゲーム装置1の稼働率や記録媒体11の配出率などを保守・管理するためのメンテナンス用のドア21を有する。ドア21は、筐体2の前面に設けられている。ドア21は、筐体2内に収容されたメンテナンスパネル22にアクセスする機能を有する。図14に示すように、ドア21の裏面には、メンテナンスパネル(電子機器)22が配置されている。メンテナンスパネル22は、ゲーム管理者がゲーム装置1をテスト、管理するためのボタンで構成されている。このような構成により、例えば、第1のサブゲーム装置1Aのゲームをリセットしたいとき、第2のサブゲーム装置1Bにおけるプレイを中断することなく、第1のサブゲーム装置1Aのゲームを独立に管理することができる。なお、ドア21は、ゲーム装置1に必須な要素ではない。
【0034】
<操作部>
操作部3は、プレイヤがゲームを実行するために行う操作入力を受ける機能を有する。操作部3は、4つの押しボタン31と、長方形の2つの操作フィールド32とで構成されている。押しボタン31は、筐体2の上面の正面側に左右対称に設けられている。操作フィールド32は、筐体2の上面で、押しボタン31の奥側に設けられている。操作フィールド32の形状や位置は特に限定されず、それぞれ、棒状や円状、押しボタン31の間の位置や押しボタン31の手前の位置であってもよい。このような操作フィールド32は、プレイヤが記録媒体11を設置して、移動させることができるフィールドである。操作フィールド32は、後述する読取り部4が記録媒体11を読み取ることができるように構成されている。
【0035】
操作部3は、第1のサブゲーム装置1A用の第1のサブ操作部(第1の操作部)3Aと、第2のサブゲーム装置1B用の第2のサブ操作部(第2の操作部)3Bと、を含む。第1のサブ操作部3Aおよび第2のサブ操作部3Bは、独立して操作可能であり、同時に異なる操作入力を受けることができる。これにより、第1のサブゲーム装置1Aと、第2のサブゲーム装置1Bとで、別々の操作を実行することができる。
【0036】
<読取り部>
読取り部4は、操作フィールド32上に設置された記録媒体11の情報を読み取る機能を有する。読取り部4は、筐体2の内部で、操作フィールド32の下部に設けられている。このような読取り部4は、例えば、撮像装置(カメラ)と、赤外線光源とで構成されている。読取り部4の赤外線光源は、操作フィールド32の下側から記録媒体11の2次元コード111に赤外線を照射する。この状態で、撮像装置が記録媒体11の2次元コード111を撮像することにより、当該記録媒体11の2次元コード111に記録された情報を読み取ることができる。なお、読取り部4は、撮像装置が操作フィールド32を撮像できる限り、筐体2内のどこに配置されていてもよい。また、読取り部4は、撮像装置のみで構成されていてもよい。
【0037】
<スピーカ>
スピーカ5は、種々の音を出力する機能を有する。スピーカ5は、筐体2の上面奥部で、表示部6の下に設けられている。スピーカ5の数は、特に限定されず、1つでも2つ以上の複数であってもよい。本実施形態では、2つのスピーカ5が、各サブゲーム装置に対応する筐体2の上面奥部の両サイドに設けられている。スピーカ5が出力する音は、記憶部7に保存されている楽曲や効果音などを含む。
【0038】
<表示部>
表示部6は、ゲーム画像(所定の画像)を表示する機能を有する。表示部6は、図1に示すように、筐体2の上面上のスピーカ5上に設けられている。表示部6は、1枚の表示パネルで構成されているが、タッチパネルであってもよい。また、表示部6は、図1に示すように、四角形状に形成されているが、これに限定されず、円形状や三角形状に形成されていてもよい。
【0039】
表示部6は、ゲーム画像を表示する全画面領域61と、全画面領域61の外縁に沿って設けられる枠体62とを有する。全画面領域61は、個別領域611と、仕切領域612と、を含む。全画面領域61は、図5に示すように、表示部6全体にゲーム画像を表示する機能を有する。第1のサブゲーム装置1Aのプレイヤと、第2のサブゲーム装置1Bのプレイヤとが協力または対戦プレイをするとき等に、ゲーム画像が全画面領域61に表示される。
【0040】
個別領域611は、第1のサブゲーム装置1A用のゲーム画像を表示する領域(第1の領域)611Aと、第2のサブゲーム装置1B用のゲーム画像を表示する領域(第2の領域)611Bとを含む。これらの領域611A、611Bは、図4、6に示すように、仕切領域612を介して、互いに同じ面積で構成される。これにより、プレイヤに一見して2つのゲーム装置があるように見せることができる。しかし、いずれか一方の領域の面積が他の領域の面積よりも小さく構成されていてもよい。例えば、第1のサブゲーム装置1Aと第2のサブゲーム装置1Bとの間で対戦ゲームが実行されている場合、第1のサブゲーム装置1A用の領域611Aの面積が大きいと、第1のサブゲーム装置1A用のゲーム画像が大きく表示される。そのような場合、第1のサブゲーム装置1Aのプレイヤが優勢である印象をプレイヤに与えることができる。
【0041】
第1の領域611Aは、第1のサブゲーム装置1Aの第1のサブ操作部3Aに対応して設けられている。第1の領域611Aは長方形状に形成されているが、これに限定されない。第2の領域611Bは、第2のサブゲーム装置1Bの第2のサブ操作部3Bに対応して設けられている。第2の領域611Bは長方形状に形成されているが、これに限定されない。第1の領域611Aは、第2の領域611Bに表示される画像と同じ画像を表示しても、異なる画像を表示してもよい。また、第1の領域611Aと、第2の領域611Bとは、それぞれ独立して画像を表示することができる。
【0042】
仕切領域(第3の領域)612は、第1の領域611Aと、第2の領域611Bとを仕切る機能を有する。そのため、仕切領域612は、第1の領域611Aと、第2の領域611Bとの間に設けられている。仕切領域612の形状は特に限定されず、長尺状(図4)、矩形状、略台形状(図6)などであってもよい。仕切領域612の面積は、特に限定されず、第1の領域611Aや第2の領域611Bの面積よりも大きくても、小さくてもよい。仕切領域612は、複数の領域にさらに分割されていてもよい。
【0043】
例えば、図4に示すように、仕切領域612は、その短手方向に沿って分割されて、2つの仕切領域を有していてもよい。すなわち、仕切領域612は、第1の領域611A用の第1の仕切領域612Aと、第2の領域611B用の第2の仕切領域612Bとを有していてもよい。また、図6に示すように、仕切領域612は、その長手方向に沿って分割、2つの仕切領域を有していてもよい。すなわち、仕切領域612は、ゲーム画像用の第3の仕切領域612Cと、文字画像用の第4の仕切領域612Dとを有していてもよい。このようにすることで、仕切領域612に複数の画像、互いに異なる画像を表示させることができる。
【0044】
枠体62は、スピーカ5または筐体2上に設けられている。枠体62は、矩形状に形成されているが、これに限定されない。例えば、枠体62は、円形状や楕円形状などのいかなる形状に形成されていてもよい。枠体62は、その長辺の中央に、内側に凹没するように形成された接合部621を有する。この接合部621により、枠体が左右対称に形成される。したがって、第1のサブゲーム装置1A用のサブ表示部6Aと、第2のサブゲーム装置1B用のサブ表示部6Bのように、表示部6を2つの表示部に見せることができる。
【0045】
枠体62は、第1のサブゲーム装置1A用の第1枠部材62Aと、第2のサブゲーム装置1B用の第2枠部材62Bとを含んでもよい。図4~6に示されるように、第1枠部材62Aおよび第2枠部材62Bは、略「C」字状に形成されている。そして、第1枠部材62Aの一端および他端は、それぞれ、第2の枠部材62Bの一端および他端と接して、接合部621を形成している。このような構成により、第1枠部材62Aと第2枠部材62Bとが接合部621を中心に左右対称に配置される。したがって、表示部6を2つの表示部に見せることができる。
【0046】
図4に示されるように、第1枠部材62Aの一端および他端は、互いに対向して設けられている。そのため、その一端から他端に向けて、第1の仕切領域612Aに枠体62の短辺の外観と同じ画像(仕切画像)を表示することができる。これにより、第1枠部材62Aと、仕切画像とが連結されて、環状の枠部材(第1枠部材62A)を形成することができる。すなわち、仕切画像は、第1枠部材62Aと一体的に形成されているように見える。したがって、表示部6に個別のサブ表示部6Aがあることをプレイヤに認識させることができる。
【0047】
一方、第2枠部材62Bの一端および他端は、互いに対向して設けられている。そのため、その一端から他端に向けて、第2の仕切領域612Bに枠体62の短辺の外観と同じ画像(仕切画像)を表示することができる。これにより、第2枠部材62Bと、仕切画像とが連結されて、環状の枠部材(第2枠部材62B)を形成することができる。すなわち、仕切画像は、第2枠部材62Bと一体的に形成されているように見える。したがって、表示部6に個別のサブ表示部6Bがあることをプレイヤに認識させることができる。
【0048】
このように、第1枠部材62Aと仕切画像とで、第1のサブゲーム装置1A用の枠体62を構成する。また、第2枠部材62Bと仕切画像とで、第2のサブゲーム装置1B用の枠体62を構成する。これにより、1つの枠体62を2つの枠部材62A、62Bに分けることができ、1つのゲーム装置1であるが、2つのゲーム装置がある印象をプレイヤに与えることができる。そして、第1枠部材62A(第1の領域611A)および第1のサブ操作部3Aと、第2枠部材62B(第2の領域611B)および第2のサブ操作部3Bは、仕切画像を中心軸に左右対称に配置されている。そのため、2つのゲーム装置がある印象をプレイヤにより与えることができる。
【0049】
<照度検出部>
照度検出部Sは、表示部6周辺の照度(輝度、色度等)を検出する機能を有する。照度検出部Sは、例えば、表示部6の枠体62の上側の長辺に内蔵されており、本実施形態では、第1枠部材62Aの上側の接合部621付近に設けられている。このような照度検出部Sとしては、例えば、光センサや撮像装置等が用いられるが、本実施形態では、光センサを用いる。光センサは、入射する光を3刺激値X、Y、Z等の輝度・色度信号として取得し、この信号情報を記憶部7に提供する(図7)。
なお、照度検出部Sは、枠体62に複数内蔵されていてもよい。この場合、複数の照度検出部Sからの信号情報に基づいて、仕切画像の所定のパラメータの調整が行われるため、より精度の高い調整が可能となる。また、照度検出部Sは、枠体62に外付けされる構成であってもよい。さらに、照度検出部Sとして撮像装置を用いる場合には、例えば、操作部3の操作フィールド32の奥側に設けて、表示部6の枠体62の照度を検出するようにしてもよい。
【0050】
<記憶部>
次に、記憶部7を説明する。記憶部7は、ゲームプログラムと、ゲームデータとを記憶する。ゲームプログラムは、ゲーム装置1にゲームを実行させるためのプログラムであり、ハードウェアとの協働によって実現される。また、ゲームデータは、ゲームに関連するデータであり、キャラクタデータ、音楽データ、画像データ、効果音データ等を含む。
【0051】
キャラクタデータは、キャラクタの名前、必殺技、武器、強さなどのデータである。音楽データは、スピーカ5から流れる楽曲データである。音楽データは、例えば、歌手の楽曲やゲームの楽曲等、複数の楽曲データを含んでいる。画像データは、ゲーム画像データである。ゲーム画像データは、例えば、キャラクタ画像、背景画像、各種エフェクト画像などのデータを含む。効果音データは、ゲームプレイ中に再生される音データであり、音楽データとは異なる。効果音データは、例えば、プレイヤの操作結果に応じて流れる評価音データを含む。
【0052】
照度検出部Sを備えた本実施形態のゲーム装置1では、記憶部7が、図7に示すように、仕切画像の所定のパラメータを調整するためのデータを記憶する。まず、予め、撮像装置等を用いて、カラーバリエーションの異なる複数種の枠体62について、様々な明るさ(輝度)における色度を計測し、枠体情報(枠体のパラメータ)として記憶部7に記憶する。このとき、輝度・色度を計測する箇所は、照度検出部Sが設けられる箇所とする。なお、本実施形態では、CIE XYZ表色系に基づく輝度(視感反射率Y)および色度(xy色度座標(x,y))に基づいて算出した色の三属性(色相、明度および彩度)を「所定のパラメータ」としているが、「所定のパラメータ」は、その他の表色系(例えば、RGB表色系、Yuv表色系等)に基づく輝度・色度、その他の表色系に関する情報であってもよいし、輝度または色度のいずれかの信号情報であってもよい。なお、CIE XYZ表色系に基づく輝度(視感反射率Y)は、色の三属性のうちの「明度」に対応し、また、CIE XYZ表色系に基づく色度(xy色度座標(x,y))は、色の三属性のうちの「色相」および「彩度」に対応する。
【0053】
また、記憶部7は、各枠体情報(No.1、2、・・・)に対応する所定の閾値を記憶する。なお、所定の閾値は、各枠体情報において全て同じでもよいし、輝度の値に応じて、変更してもよい。例えば、図7に示すように、輝度が高い場合(No.2の70%)には、輝度および色度の閾値が大きく設定され、輝度が低い場合(No.6の5%)には、輝度および色度の閾値が小さく設定されることが好ましい。これは、周囲の環境が明るいほど、比較する対象物同士の輝度・色度がある程度異なっていても、同じように見えるのに対し、周囲の環境が暗くなるほど、比較する対象物同士の輝度・色度のわずかな違いによって、異なるように見えるからである。
【0054】
記憶部7は、照度検出部Sで検出された照度(検出値)を記憶する。検出された検出値、上記枠体情報および閾値情報は、後述するパラメータ決定手段86およびパラメータ調整手段87に提供される。
【0055】
記憶部7は、図8に示すように、所定のイベントを記憶する。所定のイベントは、図8に表示されているような、ボスキャラ登場イベント、ボーナスイベント、乱入バトルイベント、当たりキャラなどを含む。このような所定のイベントは、ゲーム画像を表示すべき表示領域と、表示領域を仕切る仕切画像と対応づけて記憶されている。例えば、ボスキャラ登場イベントAは、表示領域が全画面領域61のみであり、仕切画像がないように対応付けられている。この時、図5に示すように、画像が全画面領域61に表示される。また、ボスキャラ登場イベントBは、表示領域が個別領域611および仕切領域612であり、仕切画像がボスキャラBの画像と、「パワー20%」なる文字画像であるように対応づけられている。この時、仕切領域612には、図6に示すように、仕切画像が表示される。
【0056】
さらに、例えば、一のプレイヤが全画面領域61で第1のサブゲーム装置1Aでプレイしているときに、他のプレイヤが第2のサブゲーム装置1Bでプレイする場合、イベントが発動される。すなわち、第2のサブゲーム装置1Bの第2のサブ操作部3Bが他のプレイヤによる乱入バトルの操作入力を受けることにより、乱入バトルBのイベントが発動される。この時、乱入バトルBは、表示領域が個別領域611および仕切領域612であり、仕切画像がバー画像であるように対応づけられている。この時、仕切領域612は、図4に示すように、仕切画像を表示する。
【0057】
さらにまた、同じ当たりキャラの記録媒体11が第1のサブゲーム装置1Aおよび第2のサブゲーム装置1Bから配出される状態で、第1のサブゲーム装置1Aおよび第2のサブゲーム装置1Bでプレイが実行される場合、イベントが発動される。すなわち、第1のサブゲーム装置1Aでのプレイ中に、第2のサブゲーム装置1Bのプレイヤが実行されることにより、当たりキャラのイベントが発動される。この時、例えば、図5に示すように、画像が全画面領域61に表示される。
【0058】
<制御部>
次に、制御部8を説明する。制御部8は、ゲームの実行にかかる全ての機能を制御する。このような制御部8は、図3に示すように、取得手段81と、ゲーム処理手段82と、表示制御手段83と、切換え手段84と、仕切手段85と、パラメータ決定手段86と、パラメータ調整手段87と、音出力制御手段88とを有する。
【0059】
(取得手段)
取得手段81は、プレイヤによる操作入力の情報、記録媒体11のキャラクタ情報やゲーム情報等を取得する機能を有する。取得手段81は、プレイヤによる押しボタン31の押圧により、操作入力の情報を取得する。これは、第1のサブ操作部3Aと、第2のサブ操作部3Bとから操作入力の情報を同時に受けることができる。そのような操作入力の情報は、例えば、割り込みプレイに関する情報やキャラクタ選択に関する情報等を含む。また、取得手段81は、読取り部4が読み取ったキャラクタ情報等を取得する。その他、後述する通信部9を介して取得した種々の情報を取得する。
【0060】
(ゲーム処理手段)
ゲーム処理手段82は、取得手段81が取得した情報やゲームの進行を処理する機能を有する。例えば、ゲーム処理手段82は、記憶部7に記憶されているゲーム画像の情報を決定し、表示制御手段83に提供する。ゲーム処理手段82は、音情報を決定し、音出力制御手段88に提供する。また、ゲーム処理手段82は、所定のイベントを決定し、発動する。このように、ゲーム処理手段82は、ゲーム全体の進行を処理する。
【0061】
ここで、ゲーム処理手段82による所定のイベントの決定は、ランダムに行われても、定期的に行われても、プレイヤによる操作入力を受けることにより行われても、当たりの記録媒体11の数(複数枚)によって行われてもよい。また、ゲーム処理手段82は、図7に示すように、所定のイベントに対応する特定の仕切画像を特定するが、当該仕切画像以外にも所定の画像を表示するよう決定することができる。
【0062】
(表示制御手段)
表示制御手段83は、ゲームに関連する全ての画像の表示を制御する機能を有する。すなわち、表示制御手段83は、ゲーム処理手段82により提供されたゲーム画像情報の表示や仕切手段85による仕切画像の表示を制御する。例えば、表示制御手段83は、図4に示すように、表示部6の第1の領域611Aと、第2の領域611Bとの両方に、独立してゲーム画像の表示を制御する。また、表示制御手段83は、図5に示すように、全画面領域61にゲーム画像の表示を制御する。また、表示制御手段83は、仕切領域612に、直線状の仕切画像(図4)、ゲーム画像や文字画像などの仕切画像(図6)の表示を制御する。また、パラメータ調整手段87により、仕切画像の所定のパラメータ(色相、明度および彩度)を調整する情報が提供された際に、所定のパラメータが調整された仕切画像の表示を制御する。このように、表示制御手段83は、表示部6の各領域に所定の画像を別々に表示するように制御することができる。
【0063】
(切換え手段)
切換え手段84は、ゲーム処理手段82による所定のイベントの発動または操作部3が所定の入力情報を受けたとき、全画面領域61と個別領域611とを相互に切換える機能を有する。具体的に、ゲームプレイが実行されている場合において、切換え手段84は、上記所定のイベントの発動または入力情報の受信により、表示部6の表示領域を個別領域611から全画面領域61に、または、全画面領域61から個別領域611に切換える。すなわち、所定のイベントがあったとき、切換え手段84は、図8のイベントテーブルを参照し、当該イベントに対応する表示領域に表示領域を切換えるよう制御する。
【0064】
通常、ゲーム装置1は、各サブゲーム装置が個別でゲームを実行するように設定されている。そのため、第1の領域611Aと、第2の領域611Bとの間の仕切領域612に仕切画像が表示されている。したがって、切換え手段84は、所定のイベントが発動された場合、第1の領域611Aから全画面領域61に表示領域を切り換え、第2の領域611Bから全画面領域61に表示領域を切り換えることを同時に実行することができる。
【0065】
一方、各サブゲーム装置が協働してゲームを実行するように設定されている場合、全画面領域61にゲーム画像が表示されている。したがって、切換え手段84は、所定のイベントが発動された場合、全画面領域61から個別領域611(第1の領域611Aと第2の領域611B)および仕切領域612に表示領域を切り換えることができる。
【0066】
(仕切手段)
仕切手段85は、第1の領域611Aと第2の領域611Bとの間を仕切る機能を有し、仕切画像で構成されている。具体的に、切換え手段84が表示領域を切換えたとき、仕切手段85は、図8の情報テーブルを参照し、当該イベントに対応する仕切領域612と仕切画像とを特定する。仕切手段85は、特定した仕切領域612と、仕切画像の情報を表示制御手段83に提供する。
【0067】
仕切画像は、第1の領域611Aと第2の領域611Bとを仕切ることができれば、特に限定されない。そのため、仕切画像は、長尺状の画像(バー画像)、円環状の画像、湾曲状の画像、ゲーム画像、所定の文字画像等であってもよい。例えば、図8に示すように、乱入バトルBのイベントが発動された場合、仕切手段85は、仕切画像のバー画像と表示領域とを特定する。仕切手段85はこれらの情報を表示制御手段83に提供する。この場合、図4に示すように、第1の仕切領域612Aと第2の仕切領域612Bとのそれぞれにバー画像が表示される。この時、バー画像は、対向する枠部材の外観と同じ画像で構成されている。これにより、第1枠部材62Aとバー画像とにより、第1枠部材62Aが枠状に形成されているように視認される。また、第2枠部材62Bとバー画像とにより、第2枠部材62Bが枠状に形成されているように視認される。したがって、2台のゲーム装置があるようにプレイヤに認識させることができる。
【0068】
また、図8に示すように、ボスキャラ登場Aや当たりキャラのイベントが発動された場合、仕切手段85は、表示すべき仕切画像がないと判断する。従って、仕切手段85は、表示されている仕切画像を消去する情報を表示制御手段83に提供する。この場合、図5に示すように、仕切画像が消去され、全画面領域61にゲーム画像が表示される。これにより、2人のプレイヤが1つの表示部6で同時にゲームを楽しむことができる。
【0069】
また、図8に示すように、ボスキャラ登場Bのイベントが発動された場合、仕切手段85は、仕切画像の「ボスキャラB」および「パワー20%」と、表示領域とを特定する。仕切手段85は、これらの情報を表示制御手段83に提供する。この場合、図6に示すように、第3の仕切領域612CにボスキャラBが表示され、第4の仕切領域612Dに「パワー20%」なる文字画像が表示される。これにより、ボスキャラBがどの程度のパワーを有しているかをプレイヤに知らせることができる。なお、第3の仕切領域612Cと第4の仕切領域612Dのレイアウトは、特に限定されず、第4の仕切領域612Dが第3の仕切領域612Cの上側に位置されていてもよい。
【0070】
(パラメータ決定手段)
パラメータ決定手段86は、照度検出部Sで検出した照度に応じて、調整する仕切領域612の所定のパラメータ(色相、明度および彩度)を決定する。具体的に、パラメータ決定手段86は、図7に示すパラメータ調整用のデータテーブル(枠体情報、閾値情報、検出値)のうち、枠体情報と検出値を参照し、仕切領域612の所定のパラメータを決定する。
【0071】
パラメータ決定手段86は、図7に示すデータテーブルに基づき、記憶部7に記憶された枠体情報(輝度および色度)と照度検出部Sで検出された検出値(輝度および色度)とのずれ量(差分)を計算する。例えば、図7の枠体情報No.1を参照すると、表示すべき輝度Y値が50%であるのに対して、検出された輝度Y値が55%である。そのため、調整すべき輝度のずれ量は5%(=55-50)となる。また、表示すべきxy色度座標(x,y)が(0.46,0.44)であるのに対して、検出されたxy色度座標(x,y)が(0.52,0.38)である。そのため、調整すべきxy色度座標のずれ量は、x座標が0.06(=0.52-0.46)、y座標が-0.06(=0.38-0.44)となる。
【0072】
このようにして計算された輝度・色度のずれ量に基づいて算出された色相、明度および彩度のずれ量が、調整すべき所定のパラメータのデータとして決定される。パラメータ決定手段86は、計算されたずれ量をパラメータ調整手段87に提供する。なお、上記の例では、仕切画像の輝度、色度が枠体情報の輝度、色度と完全に一致するように、ずれ量を決定しているが、仕切画像と枠体62とが一体的に見える範囲において、調整すべき所定のパラメータは誤差を含んでいてもよい。
【0073】
(パラメータ調整手段)
パラメータ調整手段87は、パラメータ決定手段86で決定された所定のパラメータに基づいて、仕切領域612に表示される仕切画像の所定のパラメータ(色相、明度および彩度)を調整する機能を有している。パラメータ調整手段87は、(i)パラメータ決定手段86が決定した色相、明度および彩度のずれ量に基づき、常に、仕切画像の所定のパラメータを調整してもよいし、(ii)上記ずれ量が、閾値の範囲を超えている場合にのみ、仕切画像の所定のパラメータを調整してもよい。
上記(i)の場合、パラメータ決定手段86は、現在表示されている仕切画像の表示データの輝度、色度から、パラメータ決定手段86が決定した輝度・色度(色相、明度および彩度)のずれ量を減算または加算して、仕切画像の輝度、色度が枠体情報の輝度、色度と完全に一致するように調整する。
【0074】
また、上記(ii)の場合、パラメータ決定手段87は、図7に示すデータテーブルに基づいて、パラメータ決定手段86が決定した輝度・色度のずれ量が、閾値の範囲を超えた際に、上記(i)と同様にして、仕切画像の輝度、色度が枠体情報の輝度、色度と完全に一致するように調整する。一方、上記ずれ量が閾値の範囲内である場合には、仕切画像の所定のパラメータを調整しない。例えば、枠体情報No.1では、調整すべき輝度のずれ量(5%)は、閾値の範囲を超えていないが、調整すべきxy色度座標のずれ量(x:0.06,y:-0.06)が閾値の範囲を超えているため、仕切画像のパラメータ調整を行う。また、枠体情報No.2では、調整すべき輝度のずれ量(8%)が大きいものの、閾値の範囲を超えておらず、また、調整すべきxy色度座標のずれ量(x:-0.09,y:0.05)も閾値の範囲を超えていないため、仕切画像のパラメータ調整を行わない。
【0075】
本実施形態のゲーム装置1では、照度検出部Sが表示部6の周辺の照度を検出し、検出された照度に応じて、仕切画像の所定のパラメータ(色相、明度および彩度等)を調整する。具体的には、表示部6が、検出された照度に応じて、枠体62と仕切画像とが一体的に見えるように仕切画像を表示する。
例えば、ゲーム装置1を比較的暗い場所に設置すると、表示部6の枠体62の輝度(反射率)が下がる。そのため、個別領域611の表示画像と同じ輝度で仕切領域612の仕切画像を表示すると、仕切画像が明る過ぎるため、枠体62と仕切画像とが一体的に見えなくなってしまうことがある。また、ゲーム装置1を設置する場所の照明の色等によって、枠体62と仕切画像とが一体に見えなくなることもある。
【0076】
これに対して、本実施形態のゲーム装置1では、表示部6が、検出された照度に応じて、枠体62と仕切画像とが一体的に見えるように仕切画像を表示するため、ゲーム装置1が設置される場所に左右されることなく、2つのゲーム装置がある印象をプレイヤにより強く与えることができる。また、仕切画像と枠体62とがより一体的に見えることにより、各個別領域611A、611Bの表示画像の視認性を向上させることができる。
【0077】
なお、ゲーム開始時に、仕切領域612の仕切画像の所定のパラメータが調整されている場合には、切換え手段84により各個別領域611から全画面領域61に切り替える際に、パラメータ調整手段87は、調整されたパラメータをキャンセルする。また、切換え手段84により全画面領域61から個別領域611および仕切領域612に表示領域を切換える際に、パラメータ調整手段87は、再度、仕切画像の所定のパラメータを調整する。
【0078】
(音出力制御手段)
音出力制御手段88は、ゲームに関連する全ての音、楽曲の出力を制御する。具体的に、音出力制御手段88は、ゲーム処理手段82により決定された楽曲や音の出力を制御する。音出力手段88がスピーカ5に音や楽曲情報を提供することにより、スピーカ5が音や楽曲を出力することができる。
【0079】
以上のような構成の他、本発明の制御部8は、仕切画像の外観を変更することができる機能を有する外観変更手段を含んでいてもよい。外観変更手段は、操作入力を受けることにより、または、ランダムに、仕切画像の外観を変更することができる。例えば、図1に示すようなゲーム装置1の表示部6の枠体62がそれと異なる外観(デザイン)を有する別の枠体に変更された場合、外観変更手段は、その別の枠部材の外観に合わせるように、仕切画像の外観を変更することができる。また、外観変更手段は、仕切手段85により特定された仕切画像の色やデザインを変更し、予め記憶された画像で仕切画像を装飾することもできる。これにより、枠部材がどのような外観を有していても、当該外観に合わせるように仕切画像を変更できる。
【0080】
また、制御部8は、プレイモードを変更するモード変更手段を含んでいてもよい。モードは、単独プレイモード、対戦プレイモード、協力プレイモード、大会プレイモードなどを含む。モード変更手段は、操作入力を受けることにより、または、ランダムにプレイモードを変更することができる。モード変更手段は、このモード変更をいつでも実行することができる。モード変更があったとき、制御部8は、モード変更に対応するように、上述したような処理を実行する。
【0081】
<通信部>
通信部9は、有線または無線を介して、外部のネットワーク(LAN、WAN、インターネット等)またはデバイスと通信を行う機能を有する。本発明のゲーム装置1は、通信部9を介して、他のゲーム装置や情報端末などの他の装置とデータ通信してもよい。例えば、通信部9は、他の装置と通信を行い、音楽データやゲームプログラムを入手することができる。これにより、ゲームプログラムがアップデートされ、最新のゲームを提供することができる。なお、ゲーム装置1は、通信部9を有していなくてもよい。
【0082】
以上、本発明の画像表示装置をゲーム装置1として説明したが、本実施形態のゲーム装置1は、上述した各部に加え、筐体2の正面に、コイン投入口、コイン返却口や記録媒体11の配出口なども備えている。
【0083】
B.画像表示装置の動作制御方法
次に、本実施形態の画像表示装置の動作制御方法を説明する。以下では、理解の容易のため、画像表示装置がゲーム装置である場合を例に挙げて説明する。図9は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置のゲーム処理の流れを示すフローチャートである。図10(a)および(b)は、図9に示すゲーム処理において、仕切画像のパラメータ調整に関する処理を示すフローチャートであり、図10(a)は、表示部にゲーム画像を表示した後にパラメータ調整する処理を示すフローチャートであり、図10(b)は、表示部にゲーム画像を表示する前にパラメータ調整する処理を示すフローチャートである。
【0084】
初めに、仕切画像のパラメータ調整に関する処理を除いた、ゲーム装置のゲーム処理の流れについて説明する。
まず、プレイヤがコインを投入すると、表示制御手段83は、ゲーム画像の表示を制御する。これにより、表示部6は、当該ゲーム画像を表示する(S1)。プレイヤによるゲームの実施中、制御部8は、ゲーム処理手段82が所定のイベントを発動したか否か判断する(S2)。所定のイベントが発動されない場合、処理はステップS1に進み、ステップS1~S2が繰り返される。一方、所定のイベントが発動された場合、処理はステップS3に進む。
【0085】
ステップS3において、制御部8は、ゲーム画像が個別領域611に表示されているか否か判断する(S3)。制御部8は、ゲーム画像が個別領域611に表示されていると判断すると、第1の領域611Aと第2の領域611Bとにゲーム画像が表示され、仕切領域612に仕切画像が表示されていると判断する。この時、切換え手段84は、表示部6の表示領域を個別領域611から全画面領域61に切換える(S4)。その後、仕切画像は、仕切領域612から消去される(S5)。これにより、表示部6は、全画面領域61にゲーム画像を表示し(S6)、処理は終了する。
【0086】
一方、ステップS3において、制御部8は、ゲーム画像が個別領域611に表示されていないと判断すると、ゲーム画像が全画面領域61に表示されていると判断する。この時、処理はステップS7に進む。次に、制御部8は、全画面領域61を個別領域611に切換えるか否か判断する(S7)。制御部8が全画面領域61を個別領域611に切換えないと判断すると、処理はステップS6に進み、全画面領域61にゲーム画像を表示し続ける(S6)。これにより、処理は終了する。
【0087】
一方、制御部8が全画面領域61を個別領域611に切換えると判断すると、切換え手段84は、表示領域を全画面領域61から個別領域611に切換える(S8)。そして、仕切手段85が仕切画像を特定し、仕切画像が表示される(S9)。その後、処理はステップS1に進む。こうして、ステップS1~S9が繰り返される。
【0088】
次に、仕切画像のパラメータ調整に関する処理について説明する。本実施形態では、仕切画像のパラメータ調整処理方法として、(i)表示部6にゲーム画像を表示した後に、または、表示しながら、表示部6周辺の照度に応じて、仕切画像の所定のパラメータを調整する方法と、(ii)表示部6にゲーム画像を表示する前に、予め、表示部6周辺の照度に応じて、仕切画像の所定のパラメータを調整する方法と、を含む。
【0089】
上記(i)の方法では、図10(a)に示すように、表示部6がゲーム画像を表示(S1)した状態で、照度検出部Sが表示部6の周辺の照度(輝度、色度)を検出する(S11)。検出された照度は、記憶部7に提供され、図7に示すようなデータテーブルが作成される。次に、パラメータ決定手段86が、データテーブルを参照し、枠体情報と検出値とのずれ量(調整する所定のパラメータ)を決定する(S12)。
【0090】
次に、パラメータ調整手段87は、データテーブルを参照し、ずれ量が閾値の範囲を超えているか否か判断する(S13)。パラメータ調整手段87は、ずれ量が閾値の範囲を超えていると判断すると、現在表示されている仕切画像の画像データの輝度、色度からずれ量を調整する(S14)。その後、表示部6は、色相、明度および彩度が調整された仕切画像を表示する(S15)。一方、ステップS13において、パラメータ調整手段87が、ずれ量が閾値の範囲を超えていない、すなわち、ずれ量が閾値の範囲内であると判断すると、パラメータ調整手段87は、表示部6の仕切画像の色相、明度および彩度を調整しない。
【0091】
上記(ii)の方法では、図10(b)に示すように、プレイヤがコインを投入すると、表示部6にゲーム画像を表示する前に、照度検出部Sが表示部6の周辺の照度(輝度、色度)を検出する(S11)。検出された照度は、記憶部7に提供され、図7に示すようなデータテーブルが作成される。次に、パラメータ決定手段86が、データテーブルを参照し、枠体情報と検出値とのずれ量(調整する所定のパラメータ)を決定する(S12)。
【0092】
次に、パラメータ調整手段87は、データテーブルを参照し、ずれ量が閾値を超えているか否か判断する(S13)。パラメータ調整手段87は、ずれ量が閾値の範囲を超えていると判断すると、表示しようとしている仕切画像の画像データの輝度、色度からずれ量を調整する(S14)。その後、表示部6は、色相、明度および彩度が調整された仕切画像を含むゲーム画像を表示する(S15)。その後、処理はステップS2に進む。一方、ステップS13において、パラメータ調整手段87が、ずれ量が閾値の範囲を超えていない、すなわち、ずれ量が閾値の範囲内であると判断すると、パラメータ調整手段87は、表示部6の仕切画像の色相、明度および彩度を調整しない。その後、表示部6は、通常の(仕切画像の色相、明度および彩度が調整されていない)ゲーム画像を表示する(S1)。
【0093】
以上、前述の処理方法は、コンピュータで実行されるプログラムで作成可能である。このようなプログラムは、CPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ(Micro Processor)、GPU(Graphic Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などによって実現される。
【0094】
<<第2実施形態>>
次に、本発明の画像表示装置の第2実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0095】
図11は、本発明の第2実施形態にかかる画像表示装置を模式的に示す平面図である。以下、第2実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0096】
本実施形態の画像表示装置100は、操作部3がタッチパネルで構成され、読取り部4を有していない点で、前記第1実施形態の画像表示装置のゲーム装置1と異なる。具体的に、本実施形態の画像表示装置100は、図11に示すように、スマートフォンで構成されている。この画像表示装置100は、第1の領域611Aと、第2の領域611Bとを有する表示部6と、第1の領域611Aに対応した第1のサブ操作部3Aと、第2の領域611Bに対応した第2のサブ操作部3Bとを有する操作部3を有する。第1のサブ操作部3Aによる第1の領域611Aに表示される画像の処理と、第2のサブ操作部3Bによる第2の領域611Bに表示される画像の処理とは、同時に実行されることができる。
【0097】
本実施形態の画像表示装置100は、第1の領域611Aと、第2の領域611Bとに画像を表示しつつ、第1のサブ操作部3Aで第1の領域611Aの画像を操作でき、第2のサブ操作部3Bで第2の領域611Bの画像を操作できる。そして、所定のイベントが発動された場合、切換え手段84は、第1の領域611Aと第2の領域611Bとを合わせた全画面領域61に表示領域を切換える。これと同時に、仕切手段85は、仕切画像を削除する。このように、本実施形態の画像表示装置100は、第1実施形態の画像表示装置1が有する効果と同様の効果を有する。
【0098】
また、本実施形態では、仕切領域612に表示される仕切画像が、表示部6の外枠(筐体2の外枠)と一体的に見えるように、その所定のパラメータが調整されることにより、各領域611A、611Bの表示画像の視認性が向上する。スマートフォンという小さな画像表示装置でありながらも、プレイヤに2つのゲーム装置がある印象を与えることができる。
なお、仕切領域612に表示される仕切画像が、表示部6の外枠(筐体2)と必ずしも一体的に見えるようにパラメータ調整されなくてもよい。例えば、イベント発生時の臨場感を向上させるため、一時的に、各領域611A、611Bよりも目立つように色相、明度および彩度を調整するようにしてもよい。
【0099】
また、本実施形態の画像表示装置100は、読取り部4を有していないため、装置自体を小型化にすることができる。また、本実施形態の画像表示装置100は、操作部3と表示部6とが重なっているため、装置自体をさらに小型化にすることができる。したがって、装置に必要なコストを低減することができる。
【0100】
また、本実施形態では、図11に示すように、仕切領域612が、表示部6の対向する長辺と連結した長尺状の領域であるが、これに限定されず、例えば、その一部が切り欠かれた形状、分割された形状等、様々な形状をなしていてもよい。
【0101】
<<第3実施形態>>
次に、本発明の画像表示装置の第3実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0102】
図15は、本発明の第3実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す平面図である。図16は、本発明の第3実施形態にかかるゲーム装置の表示部の構成を模式的に示す拡大図である。以下、第3実施形態について説明するが、前述した第1および第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0103】
本実施形態のゲーム装置1は、図15に示すように、照度検出部Sを有しておらず、かつ、ユーザからの直接的な操作入力により、パラメータ調整手段87が仕切領域612に表示される仕切画像の所定のパラメータ(色相、明度および彩度)を調整するように構成されている点で、前記第1実施形態の画像表示装置のゲーム装置1と異なる。また、本実施形態のゲーム装置1では、制御部8がパラメータ決定手段86を備えていない。
本実施形態のゲーム装置1では、パラメータ調整手段87が、ユーザからの操作入力を受けることにより、仕切領域612の仕切画像の所定のパラメータ(色相、明度および彩度)を変更、調整する。このパラメータ調整手段87は、サブゲーム装置毎に、第1の仕切領域612Aまたは第2の仕切領域612Bの仕切画像の所定のパラメータを変更、調整することができる。この場合、パラメータ調整手段87は、第1の仕切領域612Aの上部領域、中部領域、下部領域ごとに、それらの仕切画像の所定のパラメータを変更、調整することができる。
【0104】
例えば、図16に示すように、第1の仕切領域612Aの上部領域の仕切画像の所定のパラメータは、第1のサブゲーム装置1Aの表示部6に示される。各パラメータ名に隣接して、パラメータの程度を表すバーと、現在の割合値とが表示される。例えば、パラメータ「彩度」の割合値が高いほど、色の鮮やかさが高いことを示している。「色相」、「明度」も同様である。なお、パラメータ調整手段87は、上部領域、中部領域、下部領域の仕切画像の色のパラメータをまとめて変更、調整することもできる。
したがって、かかる構成のゲーム装置1においても、表示部6の周辺の照度に応じて、枠体62と仕切画像とが一体的に見えるように仕切画像の所定のパラメータを調整することができる。そのため、第1実施形態のゲーム装置1と同様の作用効果を得ることができる。
【0105】
また、本実施形態の画像表示装置(ゲーム装置)の動作制御方法は、仕切画像のパラメータ調整に関する処理が異なる以外は、前述した第1実施形態の画像表示装置の動作制御方法と同じである。具体的には、本実施形態の仕切画像のパラメータ調整処理方法は、(i)表示部6にゲーム画像を表示した後に、または、表示しながら、ユーザからの直接的な操作入力により、仕切画像の所定のパラメータを調整する方法と、(ii)表示部6にゲーム画像を表示する前に、予め、ユーザからの直接的な操作入力により、仕切画像の所定のパラメータを調整する方法と、を含む。
【0106】
以上、本発明の画像表示装置およびその動作制御方法を、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の手段または構成物が付加されていてもよい。また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【0107】
なお、図12は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す正面図、平面図および底面図であり、図13は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す背面図および左側面図である。ゲーム装置は、1台のゲーム装置で構成されるが、2つの別個独立のゲーム装置で構成される印象を与えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0108】
本発明によれば、例えば、表示部の表示領域中に、それぞれ画像を独立して表示可能な2つの領域が設けられた画像表示装置において、各領域の間に表示される画像の一部の所定のパラメータを調整して、各領域に表示される画像の視認性を向上させることができる。また、表示部の周辺の照度に応じて、上記所定のパラメータを調整することができるため、画像表示装置の使用環境の照度に関わらず、常に視認性に優れた画像表示を行うことができる。さらに、画像の一部の所定のパラメータを調整して、画像の一部と、表示部の表示領域以外の部分(例えば、枠部)とが一体的に見えるようにして、表示領域の所定の領域に表示される画像の視認性を向上させることもできる。このようにして、様々な画像表示形態に対応して、視認性の優れた画像表示が可能な画像表示装置を提供することができる。また、係る画像表示装置の動作を制御する方法を提供することができる。したがって、本発明は、産業上の利用可能性を有する。
図1
図2
図3
図4
図5
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図16