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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-20
(45)【発行日】2024-05-28
(54)【発明の名称】缶体のリニアローダー組立体
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/86 20060101AFI20240521BHJP
【FI】
B65G47/86 G
B65G47/86 E
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021502505
(86)(22)【出願日】2019-07-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-11
(86)【国際出願番号】 US2019042407
(87)【国際公開番号】W WO2020018791
(87)【国際公開日】2020-01-23
【審査請求日】2022-07-15
(31)【優先権主張番号】62/701,052
(32)【優先日】2018-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506128042
【氏名又は名称】クラウン パッケイジング テクノロジー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100170634
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 航介
(72)【発明者】
【氏名】スウェアーマン ニコラス アダム
【審査官】板澤 敏明
(56)【参考文献】
【文献】実開昭62-173317(JP,U)
【文献】米国特許第09770922(US,B2)
【文献】特開昭64-075322(JP,A)
【文献】特開2001-328715(JP,A)
【文献】特開2009-173446(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/84-47/86
B65H 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料用缶体のローダー組立体であって、
飲料用缶体を受け入れるためのポケットを含む缶積み込みタレットであって、当該缶積み込みタレットが前記缶体を搬送システムのマンドレルと係合するのに適した所定ピッチ寸法で排出するようになっている、缶積み込みタレットと、
前記缶積み込みタレットの排出領域から延在する、リニアである真空ベルトであって、当該真空ベルトは、前記缶体の開口端とは反対側の各缶体基部が前記真空ベルトのベルト表面と接触する又は係合するように、前記缶積み込みタレットから排出された前記缶体を受け入れるようになっており、かつ、前記缶体を前記所定ピッチで搬送するようになっている、真空ベルトと、
(i)前記缶積み込みタレット及び前記真空ベルトを起動して所定数の缶体を前記真空ベルトの排出端に配置し、(ii)前記所定数の缶体が前記搬送システムによって前記真空ベルトから取り出される積み降ろしフェーズの間に休止させ、(iii)前記缶積み込みタレット及び前記真空ベルトを再起動して前記真空ベルト上に他の所定数の缶体を配置するように構成されている、制御システムと、
を備えるローダー組立体。
【請求項2】
前記缶積み込みタレットは、水平配向の飲料用缶体を受け入れるようになっており、前記真空ベルトは、前記缶体を水平配向で搬送するようになっている、
請求項1に記載のローダー組立体。
【請求項3】
前記真空ベルトは、前記缶体の底部にベルト真空を加えるための孔を含む。
請求項1または2に記載のローダー組立体。
【請求項4】
前記真空ベルトは、水平に配向されている、
請求項3に記載のローダー組立体。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載のローダー組立体を一対含む、
ことを特徴とするシステム。
【請求項6】
前記缶積み込みタレットは、前記缶体を受け入れるように適合されるポケットを有する送り込みスターホイールを含む、請求項1に記載のローダー組立体。
【請求項7】
前記送り込みスターホイールの前記ポケットの各々は、非対称の輪郭を有する、請求項6に記載のローダー組立体。
【請求項8】
前記ポケットの各々は、後方部及び前方部を有し、前記後方部は、前記缶体を前記ポケット内で位置合わせして、前記真空ベルト上の前記缶体の前記所定ピッチに対応するポケットピッチを規定する、請求項7に記載のローダー組立体。
【請求項9】
前記ローダー組立体は、+/-0.5mmの範囲の中心線公差で前記缶体を位置合わせするように構成される、請求項8に記載のローダー組立体。
【請求項10】
前記缶積み込みタレットは上側タレットであり、前記ローダー組立体は、前記上側タレットの前記ポケットと整列するポケットを有する下側タレットをさらに備える、請求項8に記載のローダー組立体。
【請求項11】
前記所定ピッチは、66mm直径に対して70mmである、請求項8に記載のローダー組立体。
【請求項12】
飲料用缶体を送り込むための方法であって、
(a)缶体を缶積み込みタレットに送り込むステップと、
(b)前記缶体を前記缶積み込みタレットのポケットに引き渡すステップと、
(c)前記缶体を前記缶積み込みタレット上の排出領域から放出して、前記缶体の開口端とは反対側の各缶体基部が、リニアである真空ベルトのベルト表面と接触する又は係合するように、前記缶体を搬送システムのマンドレルと係合するのに適した所定ピッチ寸法で前記真空ベルト上に送り込むステップと、
(d)前記缶体を前記真空ベルト上で前記真空ベルトの排出端に向かって搬送するステップであって、前記真空ベルトが前記所定ピッチで前記缶体を搬送するようになっている、ステップと、
(e)所定数の缶体が前記ステップ(e)で前記真空ベルトから取り出される間に、所定数の缶体が前記真空ベルトの前記排出端に位置すると前記真空ベルト及び前記缶積み込みタレットの動きを定期的に休止させるステップと、
(f)前記ステップ(e)で前記缶体が前記真空ベルトから取り出された後、前記ステップ(a)から前記ステップ(d)を繰り返すステップと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記ベルト表面の一連の貫通孔を通して各缶体の前記基部に真空圧を加えるステップを更に含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記真空ベルトは、水平に配向されている、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記送り込むステップ(b)は、前記缶体を後方部及び前方部を含み非対称の輪郭を有するポケットの中に配置するステップを含み、前記後方部は、前記缶体の外側半径とほぼ等しい外形を規定する前記ポケット内で前記缶体を位置合わせし、これによって前記放出するステップ(c)が前記缶体を前記真空ベルト上で+/-1mmの範囲の中心線公差で位置合わせするのを可能にする、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記位置合わせは、+/-0.5mmの範囲である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記放出するステップ(c)は、前記缶積み込みタレットの前記ポケットと整列したポケットを有する下側タレットによって、缶体の放出を強化するステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記所定ピッチは、66mm径の缶に対して70mmである、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記休止させるステップ(e)の間にマンドレルを前記缶体に挿入することを含む、前記缶体を前記真空ベルトから取り出すステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記取り出すステップは、前記真空ベルトの排出端への真空圧を遮るステップを含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製造機械に関し、より詳細には、物品を送り込むための機械及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
膨大な数の飲料用缶体が生産される。この膨大な数の缶体は、高速かつ信頼性の高い自動工程で装飾する必要がある。一般的なタイプの缶体装飾機は、印刷用ブランケット上で缶体を回転させる大型ホイールを含む。回転式装飾機は、本発明の譲受人の姉妹会社であるStolle Machinery Company及びCMB Engineering Companyから市販されている。
【0003】
缶体のデジタル印刷は開発中である。例えば、米国特許第9,770,922号「印刷システム及び方法」に開示されたプロセスは、印刷ステーションでインクジェットプリンターを使用する。キャリッジは、Rockwell iTRAK(商標)などのトラック上の一連の缶体を印刷ステーションの内外に移動する。キャリッジは、缶体の中に挿入されるマンドレルを含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第9,770,922号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の態様は、一対の対向するローダー部分組立体を備える飲料用缶体のローダー組立体を提供する。ローダー部分組立体の各々は、缶積み込みタレットと、真空ベルトと、制御システムとを備える。缶積み込みタレットは、水平配向の飲料用缶体を受け入れるように構成され、さらに缶体を所定ピッチで排出するように構成される。真空ベルトは、缶積み込みタレットの排出領域から延在する。真空ベルトは、缶積み込みタレットから排出された缶体を受け入れるように構成され、水平配向の缶体を所定ピッチで搬送するように構成される。制御システムは、(i)缶積み込みタレット及び真空ベルトを起動して一連の缶体を真空ベルト上に配置し、(ii)缶体のグループが真空ベルトから取り出される積み降ろしフェーズの間に休止させ、(iii)缶積み込みタレット及び真空ベルトを再起動して真空ベルト上に他の一連の缶体を配置するように構成される。
【0006】
本開示の別の態様は、飲料用缶体を送り込むための方法を提供する。本方法は、(a)缶体を缶積み込みタレットに送り込むステップと、(b)缶体を缶積み込みタレットのポケットに引き渡すステップと、(c)缶体を缶積み込みタレット上の排出領域から放出して、缶体を所定ピッチでリニア真空ベルト上に送り込むステップと、(d)缶体をベルト上でベルトの排出端に向かって搬送するステップと、(e)缶体がベルトから取り出される間にベルト及び缶積み込みタレットの動きを休止させるステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】缶体ローダー組立体の斜視図である。
図2図1のローダー組立体の斜視図であり、排出機構と係合した状態で示されている。
図3図1のローダー組立体の他の斜視図である。
図4図1のローダーの一部の側面図であり、缶体の送り込みを示す。
図5】缶体送り込みスターホイールの斜視図であり、明瞭化のために他の構成要素から切り離されている。
図6図5のスターホイールの側面図である。
図7】スターホイールの他の図であり、缶はポケット内に係合している。
図8】真空ベルトの一部の図であり、ベルト孔パターンを示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面を参照すると、飲料用缶体のローダー組立体10は、飲料用缶体2を水平配向で積み込んで、好ましくはデジタル印刷機のキャリッジからの一連のマンドレルが缶体をローダー10から取り出すのを可能にする。好ましくは、マンドレルは、本明細書に引用によって組み込まれている米国特許第9,770,922号「印刷システム及び方法」に記載されたようなものである。
【0009】
ローダー10は、一対の対向するローダー組立体10a及び10bを含み、好ましくは、これらは平行であり、同期しており、互いに内向きであり(すなわち、缶体2の開口端は互いに対して内側を向いている)、印刷システムのキャリッジはローダー組立体10a及び10bの間に位置することができる。この点において、キャリッジは、組立体10a及び10bのいずれかから缶体を降ろすために設置されている。好ましくは、ローダー組立体10及び10bは、その向き以外は同一である。従って、添付文字のない参照符号は、ローダー組立体10a及び10bの各々の構造体を指す。
【0010】
ローダー組立体10は、タレット12及び水平配向の真空ベルト40を含む。タレット12は、図5に良く示されるように、タレット本体14及び一対のタレットスターホイール20a及び20bを含む。タレット本体14は、真空ポート16を有する凹部を含む。各スターホイール20a及び20bは、缶体2を所定位置に保持するために本体の凹部と合致するポケット22を含む。図示の実施形態において、タレット12は、一体構造である。本発明は、一体構造に限定されず、むしろ、相対するスターホイールプレートの間のスペーサなどの他の構成を包含する。さらに、用語「タレット」は、一体構造又は多数個構造を包含する。
【0011】
送り込みシュート60は、缶体をタレット12に供給することができる。この送り込み構造は、従来のように、缶がタレットポケットの中に正しく位置するのを保証するためのガイド及びセンサを含む。さらに、下側タレット62は、缶体2のガイドを助けるためにタレットポケット22と整列する下側タレットポケット64を含む。下側タレット62は、缶が真空解放によって缶積み込みタレットから真空開始(真空ハンドシェイク)によって真空コンベアに移動する際に、缶の垂直位置及び水平ピッチの制御をもたらすことができる。
【0012】
図5、6、及び7を参照すると、各ポケット22は、最先端(最先端)又は前縁26、最先端26から下向きかつ後方に降下する前方部24、前方部24に滑らかにつながり好ましくは谷部を含む後方部28、及び後方部28が終端する最後端又は後縁30を含む。ポケット22の各々は非対称の輪郭をもつことができる。谷部は、図6のように側面から見ると、ポケット22上のスターホイールの中心からの最小径の箇所として定義される。好ましくは、ポケット22は、到来する缶サイズのばらつきを考慮して、缶体の公称直径よりも僅かに大きな直径で形成されており、これは、ある状況下では、缶体の側壁が偶発的にへこむのをを防ぐことができる。ある態様では、後方部28は、缶体の外側半径にほぼ等しい半径をもつ部分を含む。真空ポート16の構成及びそのポケット22に対する位置は、缶体の取り扱い技術に精通している者であれば理解できるパラメータに従って選択することができる。例えば図7に示すように、缶体2はポケット内に位置合わせされる(ある状況下では、最先端26及び30の間の円弧に沿って判断してポケット22の後方側で)。
【0013】
真空ベルト40は、タレット12の排出領域13(例えば、排出箇所又は排出位置)から遠位端まで水平に延びる。ベルト40は、缶体2の底部に真空圧を加えるための一連の貫通孔を有する真空ベルト面42を含む。この点に関して、例えば、限定されるものではないが、缶体2は、202径から211径の缶体サイズなどの何らかの缶体サイズを有する底部上に従来型のドーム形を含む。図示の実施形態において、ベルト40は、缶体2が真空によって保持される柔軟なベルト面42を有する。図示の実施形態において、ベルト面42は、水平で高さは3.64インチである。2列の平行な孔43は長さ方向であり、互い違いになっている(すなわち、上方の孔は、鋸歯状構成で対応する下側の列の隣接する2つの孔から等距離にある)。上側の列は、下側の列から0.71インチ離間し、各列の各孔は同じ列の隣接する孔から1.00インチ離間している。図示された孔パターンは単なる例示であり、缶サイズ及び底部デザイン、加えられる真空圧、ベルト速度、ベルト加減速度、及び類似のパラメータなどに応じて様々とすることができる。
【0014】
真空圧は、缶体2が保持されるベルト40の領域に加えられる。好ましくは、ベルト40は、複数の真空ゾーン、すなわちベルトの動作を助けるゾーン、缶体2の放出を助けるゾーン、及び出力を維持するゾーンに分けられる。図示の実施形態において、送り込み端の真空部44は、タレット12からベルト40への缶体の滑らかな受け渡し及びベルト面42上での缶のしっかりした保持のために選択された真空圧を有することができる。排出端の真空部46は、缶体2のベルト面42上での保持を高めるため及び同様に缶体2のベルト面42の滑らかな放出のために選択された真空圧を有する。随意的に、排出端部56の真空圧は、低圧と高圧の間を循環すること、又はキャリッジのスピンドルが缶体に係合している場合に缶体をベルトから除去するために一時的にオフにすることができる。この点において本明細書に提示された情報は単なる例示であり、本発明は、特許請求の範囲で明白に規定しない限りにおいて、ベルトの何らかの寸法又は構成に又はベルト又は真空を使用するための何らかの方法に限定されない。
【0015】
各缶体2の適正な間隔を保証するために及び欠陥のある缶を排除するために検査システムを設けることができ、さらに、ベルト40を正確に刻む(increment)ためにサーボシステムを設けることができる。この点において、各アーム10a、10b上の検査カメラ80を用いて、缶をキャリッジのマンドレルの上に積み込むの妨げる可能性がある損傷に関して、缶をリアルタイムで検査することができる(好ましくは、機械的接触の最後の箇所を超えた場所で)。このシステムは、検査プロセスで不合格になった缶体を排除するための空気ノズルを含むことができる。好ましくは、空気ノズルは、缶カウントセンサの上流側に位置する。図面では例証としてiTrackシステムが使用されるが、本発明は、何らかのキャリッジ又はトラックシステムに限定されない。
【0016】
随意的に、ローダー基部70は、ローダー組立体10が缶体2がマンドレルと係合するための所定位置になるように内向きに移動し、次に、マンドレルを運ぶための隙間を提供するために外向きに移動することができるようにレール上に載ることができる。他の構成及び機能が企図されている。
【0017】
作動時、缶体は送り込みシュート60(トラックワーク(track work)とも呼ばれる)を進み、ここではセンサが、缶がタレット12上に積み込むための所定位置にあるという信号を送る。タレット12は回転し、ベルト40は、一連の又はずらりと並んだ缶を積み込むように作動される(例えば、アーム毎に16又は18、合計32又は36の缶体)。各缶体は、ポケット22に取り上げられ、ここでポート16の真空によって保持される。缶体がほぼ6時の位置に到達すると、タレットの真空は解除される。真空バッフル(図示せず)によって、真空の強さ及びオフ位置を調整することができる。好ましくは、タレット12は、下側タレット62及び真空コンベアベルト40との配列を保証するために、ホーム同定機構(home identification feature)でサーボ駆動される。
【0018】
缶体2は、再現可能かつ正確な位置で主として又はまさに後方部28でポケット22の中に配置され、これは少なくとも缶体の外径と同じ又はほぼ同じ直径を有するように構成されている。スターホイール20a及び20bのポケットは、缶体の長手方向軸線がスターホイールの回転軸に平行でありかつ水平であるように整列する。
【0019】
ポケット22は、缶体がポケットの中に位置合わせされると、ピッチ寸法(缶体中心線で規定される円弧又は円周寸法である)が、この缶体が真空ベルト40上に排出される場所での所定のピッチに等しい又はほぼ等しいように構成されている。
【0020】
タレット12は、受け渡し又は排出領域に達するまで回転し、その時に缶体2の基部がベルト送り込み端44でベルト面42に接触又は係合する際にポート16の負圧はオフになるか又は低減される。所望の数の缶体が、ベルト40の排出端46(例えば、遠位端)に配置されるまでタレット12が回転しかつベルト40が前進し、その時点で、制御システム84は、タレット12の回転を停止させかつベルト40の前進を停止させる。従来のデジタル缶印刷用のトラック搬送システムに精通した者であれば理解できるように、タレット及びベルトの作動休止の間に、キャリッジ搬送システムは、所定数(例えば、各ベルトコンベア毎に18のグループ)の缶体をベルト40から(各アーム10a、10bから同時に又は1つのアーム10a、10bから一度に)移動させる(例えば、積み降ろしフェーズ)。ベルト40から缶体を積み降ろすと、制御システム84は、再度、タレット12を回転させて缶をベルト40上に移動させ、ベルト40は、缶体を排出端46に配置するように前進する。本明細書に記載した構成要素の特定の構造及び機能は、缶体の直径及び重量、缶体処理量、ベルトの速度及び加減速度、及び真空圧などの既知のパラメータに応じて変更できることを理解されたい。
【0021】
本明細書に記載した構造及び機能は、缶体をキャリッジ上のマンドレルと係合するのに適切な所望のピッチ(すなわち、長手方向のの中心線間の間隔)で再現可能に配置することが意図されている。これに関して、ローダー組立体10は、+/-1mmの範囲、好ましくは+/-0.7mmの範囲、より好ましくは+/-0.5mmの範囲の中心線公差で缶体を位置合わせすることが意図されている。本発明者は+/-0.1mmの正確なピッチ寸法を実現できると推定している。ピッチ寸法の小さなばらつきは、一部の実施形態においてわずかにテーパー付けされているマンドレルが開口端から缶体に入る場合に好都合である。例示的に、ピッチ寸法は70mmとすることができる。従って、中心線公差が+/-0.5mmの場合、ピッチ寸法は69.5mmから70.5mmの範囲である。
【符号の説明】
【0022】
2 缶体
10 ローダー
10a ローダー組立体
10b ローダー組立体
40 ベルト
44 送り込み端の真空部
46 排出端部の真空部
70 ローダー基部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8