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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-21
(45)【発行日】2024-05-29
(54)【発明の名称】オリゴ糖調製物及び組成物
(51)【国際特許分類】
   C07H 3/10 20060101AFI20240522BHJP
   A23K 20/163 20160101ALI20240522BHJP
   C08B 37/00 20060101ALI20240522BHJP
【FI】
C07H3/10
A23K20/163
C08B37/00 Z
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021523500
(86)(22)【出願日】2019-11-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(86)【国際出願番号】 US2019060463
(87)【国際公開番号】W WO2020097458
(87)【国際公開日】2020-05-14
【審査請求日】2022-08-15
(31)【優先権主張番号】62/757,233
(32)【優先日】2018-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/757,486
(32)【優先日】2018-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503220392
【氏名又は名称】ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ.
【氏名又は名称原語表記】DSM IP ASSETS B.V.
【住所又は居所原語表記】Het Overloon 1, NL-6411 TE Heerlen,Netherlands
(73)【特許権者】
【識別番号】523015286
【氏名又は名称】ディーエスエム・ニュートリショナル・プロダクツ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(72)【発明者】
【氏名】ジェレミア, ジョン エム.
(72)【発明者】
【氏名】ヘラー, ウルリッヒ
(72)【発明者】
【氏名】タンブリーニ, イアン
(72)【発明者】
【氏名】バウアー, マニュエラ
(72)【発明者】
【氏名】リオウボミロフ, アナスタシア ヴィー.
(72)【発明者】
【氏名】キャネット-マルティネス, エステル
(72)【発明者】
【氏名】リウ, クリストファー マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ラプラード, リサ アン
(72)【発明者】
【氏名】シンス, ジスラン
(72)【発明者】
【氏名】ヘクト, マックスウェル ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ハインツ, リュディガー
(72)【発明者】
【氏名】ハートマン, マデリーン
(72)【発明者】
【氏名】アンタレク, ミッチェル タイラー
【審査官】藤代 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-178089(JP,A)
【文献】特開2013-076044(JP,A)
【文献】米国特許第03766165(US,A)
【文献】特表2018-504456(JP,A)
【文献】特表2017-522380(JP,A)
【文献】化学大辞典編集委員会 編,化学大辞典5,縮刷版第32刷,共立出版株式会社,1989年,第248-249頁
【文献】Carbonhydrate Research,2020年03月,Vol. 489,107933
【文献】日本内分泌学会雑誌,1993年,第69巻第6号,第594-608頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07H 3/10
A23K 20/163
C08B 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1~nから選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖(DP1~DPn画分)を含む合成オリゴ糖調製物であって、
nは、3を超える整数であり;
前記DP1及びDP2画分は、それぞれ独立して、質量分析法によって決定される相対的存在量で0.5%~15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む、合成オリゴ糖調製物。
【請求項2】
前記相対的存在量は、LC-MS/MSによって決定される、請求項1に記載のオリゴ糖調製物。
【請求項3】
少なくとも5、10、20又は30のDP画分におけるオリゴ糖の前記相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する、請求項1又は2に記載のオリゴ糖調製物。
【請求項4】
前記n画分の各々におけるオリゴ糖の前記相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する、請求項1~3のいずれか一項に記載のオリゴ糖調製物。
【請求項5】
nは、少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99又は100である、請求項1~4のいずれか一項に記載のオリゴ糖調製物。
【請求項6】
前記DP2画分は、相対的存在量で12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満又は1%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のオリゴ糖調製物。
【請求項7】
合成オリゴ糖組成物を製造する方法であって、
(a)少なくとも1つの供給糖及び触媒を含む水溶性組成物を、前記少なくとも1つの供給糖の重合を誘発するのに十分な時間にわたって所定の温度まで加熱して、それにより合成オリゴ糖調製物のバッチを産生することであって、前記バッチは、少なくとも1kgの前記合成オリゴ糖調製物を含み、前記合成オリゴ糖調製物は、1(DP1画分)~n(DPn画分)から選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖を含み、nは、3以上の整数であり、前記合成オリゴ糖調製物のそれぞれの画分は、質量分析法によって測定される相対的存在量で0.5%~15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む、産生すること;
(b)前記合成オリゴ糖調製物の前記産生されたバッチ中の前記触媒のレベルを測定すること;
(c)前記レベルを所定の判定基準と比較すること;及び
(d)前記バッチ調製物中の前記触媒の前記レベルが前記所定の判定基準を満たす場合にのみ、前記合成オリゴ糖調製物の前記バッチの少なくとも一部を製剤化すること
を含み、
前記触媒は、(+)-ショウノウ-10-スルホン酸;2-ピリジンスルホン酸;3-ピリジンスルホン酸;8-ヒドロキシ-5-キノリンスルホン酸水和物;α-ヒドロキシ-2-ピリジンメタンスルホン酸;(β)-ショウノウ-10-スルホン酸;ブチルホスホン酸;ジフェニルホスフィン酸;ヘキシルホスホン酸;メチルホスホン酸;フェニルホスフィン酸;フェニルホスホン酸;tert-ブチルホスホン酸;SS)-VAPOLリン酸水素;6-キノリンスルホン酸、3-(1-ピリジニオ)-1-プロパンスルホン酸;2-(2-ピリジニル)エタンスルホン酸;3-(2-ピリジル)-5,6-ジフェニル-1,2,4-トリアジン-p,p’-ジスルホン酸一ナトリウム塩水和物;1,1’-ビナフチル-2,2’-ジイル-リン酸水素;ビス(4-メトキシフェニル)ホスフィン酸;フェニル(3,5-キシリル)ホスフィン酸;L-システイン酸一水和物;ポリ(スチレンスルホン酸-コ-ジビニルベンゼン);リシン;エタンジスルホン酸;エタンスルホン酸;イセチオン酸;ホモシステイン酸;HEPBS(N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-(4-ブタンスルホン酸));HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸);2-ヒドロキシ-3-モルホリノプロパンスルホン酸;2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸;メタンスルホン酸;メタニアジド;ナフタレン-1-スルホン酸;ナフタレン-2-スルホン酸;ペルフルオロブタンスルホン酸;6-スルホキノボース;トリフリン酸;2-アミノエタンスルホン酸;安息香酸;クロロ酢酸;トリフルオロ酢酸;カプロン酸;エナント酸;カプリル酸;ペラルゴン酸;ラウリン酸;パルミチン酸;ステアリン酸;アラキジン酸;アスパラギン酸;グルタミン酸;セリン;トレオニン;グルタミン;システイン;グリシン;プロリン;アラニン;バリン;イソロイシン;ロイシン;メチオニン;フェニルアラニン;チロシン;及びトリプトファンからなる群から選択される方法。
【請求項8】
合成オリゴ糖組成物を製造する方法であって、
(a)少なくとも1つの供給糖及び触媒を含む水溶性組成物を、前記少なくとも1つの供給糖の重合を誘発するのに十分な時間にわたって所定の温度まで加熱して、それにより合成オリゴ糖調製物のバッチを産生することであって、前記バッチは、少なくとも1kgの前記合成オリゴ糖調製物を含み、前記合成オリゴ糖調製物は、1(DP1画分)~n(DPn画分)から選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖を含み、nは、3以上の整数であり、前記合成オリゴ糖調製物のそれぞれの画分は、質量分析法によって測定される相対的存在量で0.5%~15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む、産生すること;
(b)前記合成オリゴ糖調製物の前記産生されたバッチ中の前記触媒のレベルを測定すること;及び
(c)前記バッチ調製物中の前記触媒の前記レベルが前記バッチの0.1重量%以下である場合にのみ、前記合成オリゴ糖調製物の前記バッチの少なくとも一部を製剤化して、それにより合成オリゴ糖組成物を産生すること
を含み、
前記触媒は、(+)-ショウノウ-10-スルホン酸;2-ピリジンスルホン酸;3-ピリジンスルホン酸;8-ヒドロキシ-5-キノリンスルホン酸水和物;α-ヒドロキシ-2-ピリジンメタンスルホン酸;(β)-ショウノウ-10-スルホン酸;ブチルホスホン酸;ジフェニルホスフィン酸;ヘキシルホスホン酸;メチルホスホン酸;フェニルホスフィン酸;フェニルホスホン酸;tert-ブチルホスホン酸;SS)-VAPOLリン酸水素;6-キノリンスルホン酸、3-(1-ピリジニオ)-1-プロパンスルホン酸;2-(2-ピリジニル)エタンスルホン酸;3-(2-ピリジル)-5,6-ジフェニル-1,2,4-トリアジン-p,p’-ジスルホン酸一ナトリウム塩水和物;1,1’-ビナフチル-2,2’-ジイル-リン酸水素;ビス(4-メトキシフェニル)ホスフィン酸;フェニル(3,5-キシリル)ホスフィン酸;L-システイン酸一水和物;ポリ(スチレンスルホン酸-コ-ジビニルベンゼン);リシン;エタンジスルホン酸;エタンスルホン酸;イセチオン酸;ホモシステイン酸;HEPBS(N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-(4-ブタンスルホン酸));HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸);2-ヒドロキシ-3-モルホリノプロパンスルホン酸;2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸;メタンスルホン酸;メタニアジド;ナフタレン-1-スルホン酸;ナフタレン-2-スルホン酸;ペルフルオロブタンスルホン酸;6-スルホキノボース;トリフリン酸;2-アミノエタンスルホン酸;安息香酸;クロロ酢酸;トリフルオロ酢酸;カプロン酸;エナント酸;カプリル酸;ペラルゴン酸;ラウリン酸;パルミチン酸;ステアリン酸;アラキジン酸;アスパラギン酸;グルタミン酸;セリン;トレオニン;グルタミン;システイン;グリシン;プロリン;アラニン;バリン;イソロイシン;ロイシン;メチオニン;フェニルアラニン;チロシン;及びトリプトファンからなる群から選択される方法。
【請求項9】
前記製剤化することは、前記合成オリゴ糖調製物のpHを調整すること、前記合成オリゴ糖調製物の粉末形態を産生すること、前記合成オリゴ糖調製物の固体形態を産生すること、前記合成オリゴ糖調製物をパッケージすることを含む、請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
前記加熱することは、前記水溶性組成物が平衡に達するのに十分な時間にわたって前記水溶性組成物を加熱することを含み、平衡は、15%、10%又は5%未満の一連のKmの相対標準偏差によって決定され、
【数1】

であり、mは、1よりも大きく且つn以下の整数であり、一連のKmは、少なくとも5つのKmの数を含み、[HO]は、水のモル濃度を示し、且つ[DP1]、[DPm-1]及び[DP]は、それぞれDP1、DPm-1及びDP画分中のオリゴ糖のモル濃度を示す、請求項7~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記加熱することは、少なくとも30分、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間又は10時間にわたって前記水溶性組成物を加熱することを含む、請求項7~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記供給糖は、官能化又は修飾された糖を含む、請求項7~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、(d)前記合成オリゴ糖調製物にラベルすること、(e)前記合成オリゴ糖調製物を商用に出荷すること、及び/又は(f)前記合成オリゴ糖調製物を販売のために提供するか若しくは販売することを含む、請求項7~12のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[関連出願の相互参照]
[0001]本出願は、米国特許仮出願第62/757,223号明細書及び米国特許仮出願第62/757,486号明細書(両方とも2018年11月8日出願)の利益を主張するものであり、これらの開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[背景]
[0002]オリゴ糖は、様々な重合度を有する炭水化物の雑多なグループである。オリゴ糖組成物は、自然に産生され得、例えば乳汁中のものであり得るか又は酵素による若しくは化学的なプロセスを通して合成され得る。製造プロセスに応じて、結果として生じるオリゴ糖組成物は、別個の化学的及び/又は物理的特性を有し得る。長鎖オリゴ糖及び多糖の酵素加水分解は、緩やかな反応条件下で特異的な開裂を通してオリゴ糖を産生し得る。しかしながら、工業的プロセスにおける酵素の使用は、それらの耐熱性によって制限され、酵素による方法は、家禽、ブタ及び他の家畜によって消費される場合、代謝的な問題を引き起こす分解副産物を生成し得る。他方、長鎖オリゴ糖及び多糖の化学的加水分解は、厳しい反応条件を必要とし得、化学的加水分解プロセスを介して産生されるオリゴ糖の化学的及び/又は物理的特性をコントロールすることが難しい。従って、所望の特性を有するオリゴ糖組成物を製造するための必要性が残っている。
【0003】
[0003]オリゴ糖調製物は、一般に、単糖、オリゴ糖、多糖、機能性オリゴ糖又はそれらの組み合わせを含み得、動物用飼料などのような栄養組成物の添加剤として使用される。オリゴ糖調製物の追加は、動物の健康状態及び能力を改善し得る。しかしながら、栄養組成物は、通常、オリゴ糖調製物と構造的な類似性を有し得る他の炭水化物源を含有するため、栄養組成物中のオリゴ糖調製添加剤を検出する又は定量することは、困難である。結果として、栄養組成物中のオリゴ糖調製物を選択的に検出又は定量する方法が必要とされる。
【0004】
[概要]
[0004]アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む合成オリゴ糖調製物が本明細書において提供される。開示されるオリゴ糖調製物は、例えば、それらのプレバイオティックな有用性及びアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の存在により、動物用飼料のための栄養組成物における添加剤として有用であり得、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖は、動物用栄養組成物中の開示されるオリゴ糖調製物の存在及び含有量を検出及び/又は決定するために使用され得る。従って、記載されるオリゴ糖調製物を含む動物用栄養組成物が本明細書において提供され、栄養組成物中のオリゴ糖調製物の存在及び含有量は、例えば、アンヒドロサブユニット含有単糖及び/又はアンヒドロサブユニット含有二糖などのアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖によって検出又は決定することができる。アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含むオリゴ糖調製物を製造する方法が本明細書において更に開示される。いくつかの実施形態において、製造する方法は、糖重合及び/又は縮合反応中に含水量、反応時間及び反応温度をコントロールすることを含む。
【0005】
[0005]一態様において、1~nから選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖(DP1~DPn画分)を含む合成オリゴ糖調製物が本明細書において開示され、nは、3を超える整数であり;DP1及びDP2画分は、それぞれ独立して、質量分析法によって測定される相対的存在量で約0.5%~約15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。一態様において、1~nから選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖(DP1~DPn画分)を含む合成オリゴ糖調製物が本明細書において開示され、nは、3を超える整数であり;DP1及びDP2画分は、それぞれ独立して、質量分析法によって測定される相対的存在量で約0.1%~約15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも5、10、20又は30のDP画分中のオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。いくつかの実施形態において、n画分のそれぞれにおけるオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。いくつかの実施形態では、nは、少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99又は100である。いくつかの実施形態では、DP2画分は、相対的存在量で12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満又は1%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP2画分は、相対的存在量で約5%~約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP2画分は、相対的存在量で約1%~約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP2画分は、相対的存在量で約0.1%~約15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP2画分は、相対的存在量で約2%~約12%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP1画分は、相対的存在量で12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満又は1%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP1画分は、相対的存在量で約2%~約12%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP1画分は、相対的存在量で約1%~約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP1画分は、相対的存在量で約0.1%~約15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP1画分は、相対的存在量で約5%~約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP3画分は、相対的存在量で15%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満又は1%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP3画分は、相対的存在量で約2%~約12%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP3画分は、相対的存在量で約1%~約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP3画分は、相対的存在量で約0.1%~約15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP3画分は、相対的存在量で約5%~約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満又は1%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で約1%~約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で約0.1%又は0.5%~約10%又は15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で約2%~約12%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で約5%~約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖の少なくともn画分のそれぞれの画分は、相対的存在量で15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満又は1%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、DP2画分は、相対的存在量で0.1%超、0.5%超、0.6%超、0.8%超、1.0%超、1.5%超、2%超、3%超、4%超、5%超、6%超、7%超、8%超、9%超、10%超、11%超又は12%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP1画分は、相対的存在量で0.1%超、0.5%超、0.6%超、0.8%超、1.0%超、1.5%超、2%超、3%超、4%超、5%超、6%超、7%超、8%超、9%超、10%超、11%超又は12%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP3画分は、相対的存在量で0.1%超、0.5%超、0.6%超、0.8%超、1.0%超、1.5%超、2%超、3%超、4%超、5%超、6%超、7%超、8%超、9%超、10%超、11%超又は12%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で0.6%超、0.8%超、1.0%超、1.5%超、2%超、3%超、4%超、5%超、6%超、7%超、8%超、9%超、10%超、11%超又は12%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖の少なくともn画分のそれぞれの画分は、相対的存在量で0.1%超、0.5%超、0.6%超、0.8%超、1.0%超、1.5%超、2%超、3%超、4%超、5%超、6%超、7%超、8%超、9%超、10%超、11%超又は12%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の90%超は、1つのみのアンヒドロサブユニットを有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、液体クロマトグラフィーによって決定されて約1%~約40重量%のDP1画分含有量を有する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、液体クロマトグラフィーによって決定される、約1重量%~約35重量%のDP2画分含有量を有する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、液体クロマトグラフィーによって決定される、約1重量%~約30重量%のDP3画分含有量を有する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、液体クロマトグラフィーによって決定される、約0.1重量%~約20重量%のDP4画分含有量を有する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、液体クロマトグラフィーによって決定される、約0.1重量%~約15重量%のDP5画分含有量を有する。いくつかの実施形態では、DP2画分のDP1画分との比は、液体クロマトグラフィーによって決定されて約0.02~約0.40重量である。いくつかの実施形態では、DP3画分のDP2画分との比は、液体クロマトグラフィーによって決定されて約0.01~約0.30重量である。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物におけるDP1及びDP2画分の集合体含有量は、液体クロマトグラフィーによって決定されて50重量%未満、40重量%未満又は30重量%未満である。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、少なくとも103、少なくとも104、少なくとも105、少なくとも106又は少なくとも109の異なるオリゴ糖種を含む。いくつかの実施形態では、2つ以上の独立したオリゴ糖は、異なるアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の各々は、単糖の熱脱水生成物である1つ以上のアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、アンヒドロ-グルコース、アンヒドロ-ガラクトース、アンヒドロ-マンノース、アンヒドロ-アロース、アンヒドロ-アルトロース、アンヒドロ-グルコース、アンヒドロ-インドース、アンヒドロ-タロース、アンヒドロ-フルクトース、アンヒドロ-リボース、アンヒドロ-アラビノース、アンヒドロ-ラムノース、アンヒドロ-リキソース及びアンヒドロ-キシロースから選択される1つ以上のアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、1つ以上のアンヒドロ-グルコース、アンヒドロ-ガラクトース、アンヒドロ-マンノース又はアンヒドロ-フルクトースサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、DP1画分は、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース又は1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、DP1画分は、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースアンヒドロサブユニット及び1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースアンヒドロサブユニットの両方を含む。いくつかの実施形態では、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースの1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースとの比は、オリゴ糖調製物中で約10:1~1:10、約9:1~約1:10、約8:1~約1:10、約7:1~約1:10、約6:1~約1:10、約5:1~約1:10、約4:1~約1:10、約3:1~約1:10、約2:1~約1:10、約10:1~約1:9、約10:1~約1:8、約10:1~約1:7、約10:1~約1:6、約10:1~約1:5、約10:1~約1:4、約10:1~約1:3、約10:1~約1:2又は約1:1~約3:1である。いくつかの実施形態では、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースの1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースとの比は、オリゴ糖調製物中で約10:1、約9:1、約8:1、約7:1、約6:1、約5:1、約4:1、約3:1、約2:1、約1:1、約1:2、約1:3、約1:4、約1:5、約1:6、約1:7、約1:8、約1:9又は約1:10である。いくつかの実施形態では、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースの1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースとの比は、オリゴ糖調製物中で約2:1である。いくつかの実施形態では、DP2画分は、少なくとも5種のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP2画分は、約5~10種のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、DP2画分は、約2~20種のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、DP2画分は、HPLC-MSによって決定される検出可能なレベルのセロビオサンを含まない。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、1つ以上の糖カラメル化産物を含む。いくつかの実施形態では、糖カラメル化生成物は、メタノール;エタノール;フラン;メチルグリオキサール;2-メチルフラン;酢酸ビニル;グリコールアルデ
ヒド;酢酸;アセトール;フルフラール;2-フランメタノール;3-フランメタノール;2-ヒドロキシシクロペンタ-2-エン-1-オン;5-メチルフルフラール;2(5H)-フラノン;2メチルシクロペンテノロン;レボグルコセノン;環状ヒドロキシルラクトン;1,4,3,6-ジアンヒドロ-α-D-グルコピラノース;ジアンヒドログルコピラノース;及び5-ヒドロキシメチルフルフラール(5-hmf)からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の50%、60%、70%、80%、90%、95%又は99%超は、鎖末端アンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって決定されて約300~約5000g/モル、約500~約5000g/モル、約700~約5000g/モル、約500~約2000g/モル、約700~約2000g/モル、約700~約1500g/モル、約300~約1500g/モル、約300~約2000g/モル、約400~約1300g/モル、約400~約1200g/モル、約400~約1100g/モル、約500~約1300g/モル、約500~約1200g/モル、約500~約1100g/モル、約600~約1300g/モル、約600~約1200g/モル又は約600~約1100g/モルの重量平均分子量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、HPLCによって決定されて約300~約2500g/モルの重量平均分子量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、HPLCによって決定されて約500~約2000g/モルの重量平均分子量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、HPLCによって決定されて約500~約1500g/モルの重量平均分子量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、HPLCによって決定されて約300~約5000g/モル、約500~約5000g/モル、約700~約5000g/モル、約500~約2000g/モル、約700~約2000g/モル、約700~約1500g/モル、約300~約1500g/モル、約300~約2000g/モル、約400~約1000g/モル、約400~約900g/モル、約400~約800g/モル、約500~約900g/モル又は約500~約800g/モルの数平均分子量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、HPLCによって決定されて約300~約2500g/モルの数平均分子量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、HPLCによって決定されて約500~約2000g/モルの数平均分子量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、HPLCによって決定されて約500~約1500g/モルの数平均分子量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、約2000~約2800g/モル、約2100~約2700g/モル、約2200~約2600g/モル、約2300~約2500g/モル又は約2320~約2420g/モルの重量平均分子量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、約1000~約2000g/モル、約1100~約1900g/モル、約1200~約1800g/モル、約1300~約1700g/モル、約1400~約1600g/モル又は約1450~約1550g/モルの数平均分子量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、以下から選択される単糖サブユニットを含む:アラビノース、リキソース、リボース、キシロース、アロース、アルトロース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、プシコース、フルクトース、ソルボース及びタガトース。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、以下から選択される単糖サブユニットを含む:キシロース、マンノース、ガラクトース及びフルクトース。
【0006】
[0006]一態様において、本明細書において開示されるオリゴ糖調製物を含む栄養組成物が本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、栄養組成物は、基礎栄養組成物を含む。いくつかの実施形態において、栄養組成物は、動物用飼料組成物である。
【0007】
[0007]一態様において、基礎栄養組成物及び本明細書において開示されるオリゴ糖調製物を含む栄養組成物を動物に投与することを含む方法が本明細書において提供される。
【0008】
[0008]1~nから選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖(DP1~DPn画分)を含む合成オリゴ糖調製物が本明細書において提供され、nは、2を超える整数であり;それぞれの画分は、質量分析法によって測定される相対的存在量で1%~90%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。1~nから選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖(DP1~DPn画分)を含む合成オリゴ糖調製物が本明細書において提供され、nは、3を超える整数であり;それぞれの画分は、質量分析法によって測定される相対的存在量で0.1%~15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも5、10、20又は30のDP画分におけるオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。いくつかの実施形態では、n画分の各々におけるオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。いくつかの実施形態では、nは、少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99又は100である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの画分は、相対的存在量で80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの画分は、相対的存在量で80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの画分は、相対的存在量で10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの画分は、相対的存在量で10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの画分は、相対的存在量で2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの画分は、相対的存在量で2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の99%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%又は30%超は、1つのみのアンヒドロサブユニットを有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で1~40%のDP1画分含有量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で1~35%のDP2画分含有量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で1~30%のDP3画分含有量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で0.1~20%のDP4画分含有量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で0.1~15%のDP5画分含有量を有する。いくつかの実施形態において、DP1画分に対するDP2画分の比は、相対的存在量で0.02~0.40である。いくつかの実施形態において、DP2画分に対するDP3画分の比は、相対的存在量で0.01~0.30である。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物中のDP1画分及びDP2画分の総含有量は、相対的存在量で50、30又は10%未満である。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、少なくとも10、10、10、10又は10の異なるオリゴ糖種を含む。いくつかの実施形態において、2つ以上の独立したオリゴ糖は、異なるアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、単糖の熱脱水反応の産物である1つ以上のアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、1つ以上のアンヒドログルコース、アンヒドロガラクトース、アンヒドロマンノース、アンヒドロアロース、アンヒドロアルトロース、アンヒドログロース、アンヒドロイドース、アンヒドロタロース、アンヒドロフルクトース、アンヒドロリボース、アンヒドロアラビノース、アンヒドロラムノース、アンヒドロリキソース又はアンヒドロキシロースサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、1つ以上のアンヒドログルコース、アンヒドロガラクトース、アンヒドロマンノース又はアンヒドロフルクトースサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、1つ以上の1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース又は1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース及び1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースアンヒドロサブユニットの両方を含む。いくつかの実施形態において、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース対1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースの比は、オリゴ糖調製物中で約10:1~1:10、9:1~1:10、8:1~1:10、7:1~1:10、6:1~1:10、5:1~1:10、4:1~1:10、3:1~1:10、2:1~1:10、10:1~1:9、10:1~1:8、10:1~1:7、10:1~1:6、10:1~1:5、10:1~1:4、10:1~1:3、10:1~1:2又は1:1~3:1である。いくつかの実施形態において、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース対1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースの比は、オリゴ糖調製物内で約10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:8、1:9又は1:10である。いくつかの実施形態において、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース対1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースの比は、オリゴ糖調製物中で約2:1である。いくつかの実施形態において、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース対1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースの比は、それぞれの画分中で約10:1~1:10、9:1~1:10、8:1~1:10、7:1~1:10、6:1~1:10、5:1~1:10、4:1~1:10、3:1~1:10、2:1~1:10、10:1~1:9、10:1~1:8、10:1~1:7、10:1~1:6、10:1~1:5、10:1~1:4、10:1~1:3、10:1~1:2又は1:1~3:1である。いくつかの実施形態において、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース対1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースの比は、それぞれの画分中で約10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:8、1:9又は1:10である。いくつかの実施形態において、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース対1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースの比は、それぞれの画分中で約2:1である。いくつかの実施形態において、アンヒドロサブユニットの少なくとも1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又は90%は、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース及び1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、糖カラメル化産物である1つ以上のアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、糖カラメル化産物は、以下からなる群から選択される:メタノール;エタノール;フラン;メチルグリオキサール;2-メチルフラン;酢酸ビニル;グリコールアルデヒド;酢酸;アセトール;フルフラール;2-フランメタノール;3-フランメタノール;2-ヒドロキシシクロペント-2-エン-1-オン;5-メチルフルフラール;2(5H)-フラノン;2メチルシクロペンテノロン;レボグルコセノン;環状ヒドロキシラクトン;1,4,3,6-ジアンヒドロ-α-D-グルコピラノース;ジアンヒドログルコピラノース;及び5-ヒドロキシメチルフルフラール(5-hmf)。いくつかの実施形態において、調製物中の約0.1%~5%、0.1%~2%又は0.1%~1%のアンヒドロサブユニットは、カラメル化産物である。いくつかの実施形態において、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は99%超は、鎖末端アンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、調製物の重量平均分子量は、約300~5000g/モル、500~5000g/モル、700~5000g/モル、500~2000g/モル、700~2000g/モル、700~1500g/モル、300~1500g/モル、300~2000g/モル、400~1300g/モル、400~1200g/モル、400~1100g/モル、500~1300g/モル、500~1200g/モル、500~1100g/モル、600~1300g/モル、600~1200g/モル又は600~1100g/モルである。いくつかの実施形態において、調製物の数平均分子量は、約300~5000g/モル、500~5000g/モル、700~5000g/モル、500~2000g/モル、700~2000g/モル、700~1500g/モル、300~1500g/モル、300~2000g/モル、400~1000g/モル、400~900g/モル、400~800g/モル、500~900g/モル又は500~800g/モルである。いくつかの実施形態において、調製物の重量平均分子量は、約2000~2800g/モル、2100~2700g/モル、2200~
2600g/モル、2300~2500g/モル又は2320~2420g/モルである。いくつかの実施形態において、調製物の数平均分子量は、約1000~2000g/モル、1100~1900g/モル、1200~1800g/モル、1300~1700g/モル、1400~1600g/モル又は1450~1550g/モルである。
【0009】
[0009]本明細書において記載されるオリゴ糖調製物を含む栄養組成物が本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、栄養組成物は、基礎栄養組成物を更に含む。基礎栄養組成物及び本明細書において記載されるオリゴ糖調製物を含む栄養組成物を動物に投与することを含む方法が本明細書において更に提供される。オリゴ糖調製物を製造する方法であって、1つ以上の供給糖及び触媒を含む水溶性組成物を、重合を誘発するのに十分な温度まで且つ時間にわたって加熱することを含み、触媒は、エタンジスルホン酸;エタンスルホン酸;イセチオン酸;ホモシステイン酸;HEPBS(N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-(4-ブタンスルホン酸));HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸);2-ヒドロキシ-3-モルホリノプロパンスルホン酸;2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸;メタンスルホン酸;メタニアジド;ナフタレン-1-スルホン酸;ナフタレン-2-スルホン酸;ペルフルオロブタンスルホン酸;6-スルホキノボース;トリフリン酸;2-アミノエタンスルホン酸;安息香酸;クロロ酢酸;トリフルオロ酢酸;カプロン酸;エナント酸;カプリル酸;ペラルゴン酸;ラウリン酸;パルミチン酸;ステアリン酸;アラキジン酸;アスパラギン酸;グルタミン酸;セリン;トレオニン;グルタミン;システイン;グリシン;プロリン;アラニン;バリン;イソロイシン;ロイシン;メチオニン;フェニルアラニン;チロシン;及びトリプトファンからなる群から選択され、オリゴ糖調製物は、1(DP1画分)~n(DPn画分)から選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖を含み、nは、2以上の整数である、方法が本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、nは、3以上の整数である。いくつかの実施形態において、nは、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40又は50など、1~100の範囲内の整数である。いくつかの実施形態において、方法は、水溶性組成物が平衡に達するのに十分な時間にわたって水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、15%、10%又は5%未満の一連のKmの相対標準偏差によって決定されるように、水溶性組成物が平衡に達するのに十分な時間にわたって水溶性組成物を加熱することを含み、
【数1】

であり、mは、1よりも大きく且つn以下の整数であり、一連のKmは、少なくとも5つのKmの数を含み、[HO]は、水のモル濃度を示し、且つ[DP1]、[DPm-1]及び[DP]は、それぞれDP1、DPm-1及びDP画分中のオリゴ糖のモル濃度を示す。いくつかの実施形態において、方法は、1時間にわたる15%未満の水溶性組成物の重量平均分子量の変化によって決定されるように、水溶性組成物が平衡に達するのに十分な時間にわたって水溶性組成物を加熱することを含む。
【0010】
[0010]オリゴ糖調製物を製造する方法であって、1つ以上の供給糖及び触媒を含む水溶性組成物を、重合を誘発するのに及び水溶性組成物が平衡に達するのに十分な温度まで且つ時間にわたって加熱することを含み、オリゴ糖調製物は、1(DP1画分)~n(DPn画分)から選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖を含み、nは、2以上の整数である、方法が本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、nは、3以上の整数である。いくつかの実施形態において、nは、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40又は50など、1~100の範囲内の整数である。いくつかの実施形態において、方法は、1時間にわたる15%未満の水溶性組成物の重量平均分子量の変化によって決定されるように、水溶性組成物が平衡に達するのに十分な時間にわたって水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、触媒は、以下からなる群から選択される:エタンジスルホン酸;エタンスルホン酸;イセチオン酸;ホモシステイン酸;HEPBS(N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-(4-ブタンスルホン酸));HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸);2-ヒドロキシ-3-モルホリノプロパンスルホン酸;2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸;メタンスルホン酸;メタニアジド;ナフタレン-1-スルホン酸;ナフタレン-2-スルホン酸;ペルフルオロブタンスルホン酸;6-スルホキノボース;トリフリン酸;2-アミノエタンスルホン酸;安息香酸;クロロ酢酸;トリフルオロ酢酸;カプロン酸;エナント酸;カプリル酸;ペラルゴン酸;ラウリン酸;パルミチン酸;ステアリン酸;アラキジン酸;アスパラギン酸;グルタミン酸;セリン;トレオニン;グルタミン;システイン;グリシン;プロリン;アラニン;バリン;イソロイシン;ロイシン;メチオニン;フェニルアラニン;チロシン;トリプトファン。いくつかの実施形態において、方法は、1kgよりも大きい分量の1つ以上の供給糖を含む水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の供給糖は、単糖、二糖、三糖、四糖又はその組み合わせを含み、前記単糖、二糖、三糖又は四糖は、それぞれ独立して、それらの水和物又は脱水物形態である。いくつかの実施形態において、1つ以上の供給糖は、グルコース、ガラクトース、フルクトース、マンノース又はその任意の組み合わせを含み、グルコース、ガラクトース、フルクトース又はマンノースのそれぞれは、独立して、その一水和物又は脱水物形態である。いくつかの実施形態において、1つ以上の供給糖は、官能化又は修飾された糖を含む。いくつかの実施形態において、官能化又は修飾された糖は、アミノ糖、糖酸、糖アルコール、糖アミド、糖エーテル又はその任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、官能化又は修飾された糖は、グルコサミン、N-アセチルグルコサミン、グルクロン酸、ガラクツロン酸、グルシトール、キシリトール、マンニトール、ソルビトール又はその任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の供給糖は、デオキシ糖を含む。いくつかの実施形態において、デオキシ糖は、フコース、ラムノース、デオキシリボース、フクロース又はその任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、触媒は、乾燥重量で1つ以上の供給糖の約0.01%~5%、0.02%~4%、0.03%~3%又は0.05%~2%の量で存在する。いくつかの実施形態において、触媒は、乾燥重量で1つ以上の供給糖の約1%~2%の量で存在する。いくつかの実施形態において、触媒は、乾燥又は湿った形態で水溶性組成物中に追加される。いくつかの実施形態において、方法は、水溶性組成物を形成するために水を追加することを含む。いくつかの実施形態において、水溶性組成物は、総重量で約2%~10%、2%~8%又は4%~8%の水を含む。いくつかの実施形態において、水溶性組成物は、総重量で約4%~8%の水を含む。いくつかの実施形態において、方法は、約100℃~200℃、100℃~180℃、110℃~170℃、120℃~160℃、130℃~150℃又は135℃~145℃の温度まで水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、約135℃~145℃の温度まで水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、水溶性組成物が、重合を誘発するのに十分な温度まで且つ時間にわたって加熱される間、約1重量%~20重量%、2重量%~10重量%、2重量%~8重量%又は4重量%~8重量%の含水量を維持することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、大気圧下で蒸留によって含水量を維持すること含む。いくつかの実施形態において、方法は、水溶性組成物が約500~2000g/モルの数平均分子量に達するのに十分な時間にわたって水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、水溶性組成物が約700~3000g/モルの重量平均分子量に達するのに十分な時間にわたって水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、重合は、重縮合によって達成される。いくつかの実施形態において、方法は、水溶性組成物が総重量で約9%の水を含むように水を除去することを更に含む。いくつかの実施形態において、方法は、希釈、脱色、濾過又はその任意の組み合わせを更に含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物のn画分のそれぞれは、相対的存在量で1%~90%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも5、10、20又は30のDP画分中のオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。いくつかの実施形態において、n画分のそれぞれにおけるオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。いくつかの実施形態において、栄養組成物は、動物用飼料組成物である。
【0011】
[0011]1つ以上の供給糖及び触媒を含む水溶性組成物を、重合を誘発するのに十分な温度まで且つ時間にわたって加熱することを含む方法によって製造される合成オリゴ糖調製物であって、触媒は、エタンジスルホン酸;エタンスルホン酸;イセチオン酸;ホモシステイン酸;HEPBS(N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-(4-ブタンスルホン酸));HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸);2-ヒドロキシ-3-モルホリノプロパンスルホン酸;2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸;メタンスルホン酸;メタニアジド;ナフタレン-1-スルホン酸;ナフタレン-2-スルホン酸;ペルフルオロブタンスルホン酸;6-スルホキノボース;トリフリン酸;2-アミノエタンスルホン酸;安息香酸;クロロ酢酸;トリフルオロ酢酸;カプロン酸;エナント酸;カプリル酸;ペラルゴン酸;ラウリン酸;パルミチン酸;ステアリン酸;アラキジン酸;アスパラギン酸;グルタミン酸;セリン;トレオニン;グルタミン;システイン;グリシン;プロリン;アラニン;バリン;イソロイシン;ロイシン;メチオニン;フェニルアラニン;チロシン;トリプトファンからなる群から選択され、オリゴ糖調製物は、1(DP1画分)~n(DPn画分)から選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖を含み、nは、2以上の整数であり、それぞれの画分は、質量分析法によって測定される相対的存在量で約0.1%~90%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む、合成オリゴ糖調製物が本明細書において提供される。
【0012】
[0012]1つ以上の供給糖及び触媒を含む水溶性組成物を、重合を誘発するのに及び水溶性組成物が平衡に達するのに十分な温度まで且つ時間にわたって加熱することを含む方法によって製造される合成オリゴ糖調製物であって、オリゴ糖調製物は、1(DP1画分)~n(DPn画分)から選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖を含み、nは、2以上の整数であり、それぞれの画分は、質量分析法によって測定される相対的存在量で約0.1%~90%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む、合成オリゴ糖調製物が本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、それぞれの画分は、相対的存在量で約0.1%~15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、nは、3以上の整数である。いくつかの実施形態において、nは、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40又は50など、1~100の範囲内の整数である。
【0013】
[0013]合成オリゴ糖組成物を製造する方法であって、(a)少なくとも1つの供給糖及び触媒を含む水溶性組成物を、前記少なくとも1つの供給糖の重合を誘発するのに十分な時間にわたって所定の温度まで加熱して、それにより合成オリゴ糖調製物のバッチを産生することであって、前記バッチは、少なくとも1kgの前記合成オリゴ糖調製物を含み、前記合成オリゴ糖調製物は、1(DP1画分)~n(DPn画分)から選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖を含み、nは、3以上の整数であり、前記合成オリゴ糖調製物のそれぞれの画分は、質量分析法によって測定される相対的存在量で約0.5%~約15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む、産生すること;(b)前記合成オリゴ糖調製物の前記産生されたバッチ中の前記触媒のレベルを測定すること;(c)前記レベルを所定の判定基準と比較すること;及び(d)前記バッチ調製物中の前記触媒のレベルが前記所定の判定基準を満たす場合にのみ、前記合成オリゴ糖調製物の前記バッチの少なくとも一部を製剤化することを含む方法が本明細書において提供される。合成オリゴ糖組成物を製造する方法であって、(a)少なくとも1つの供給糖及び触媒を含む水溶性組成物を、前記少なくとも1つの供給糖の重合を誘発するのに十分な時間にわたって所定の温度まで加熱して、それにより合成オリゴ糖調製物のバッチを産生することであって、前記バッチは、少なくとも1kgの前記合成オリゴ糖調製物を含み、前記合成オリゴ糖調製物は、1(DP1画分)~n(DPn画分)から選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖を含み、nは、3以上の整数であり、前記合成オリゴ糖調製物のそれぞれの画分は、質量分析法によって測定される相対的存在量で0.5%~15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む、産生すること;(b)前記合成オリゴ糖調製物の前記産生されたバッチ中の前記触媒のレベルを測定すること;及び(c)前記バッチ調製物中の前記触媒のレベルが前記バッチの0.1重量%以下である場合にのみ、前記合成オリゴ糖調製物の前記バッチの少なくとも一部を製剤化して、それにより合成オリゴ糖組成物を産生することを含む方法が本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、前記製剤化することは、前記合成オリゴ糖調製物のpHを調整すること、前記合成オリゴ糖調製物の粉末形態を産生すること、前記合成オリゴ糖調製物の固体形態を産生すること、前記合成オリゴ糖調製物をパッケージすること、前記合成オリゴ糖調製物にラベルすること、前記合成オリゴ糖調製物を商用に出荷すること又は前記合成オリゴ糖調製物を販売のために提供するか若しくは販売することを含む。いくつかの実施形態において、前記製剤化することは、前記合成オリゴ糖調製物の粉末形態を産生することを含む。いくつかの実施形態において、前記粉末形態は、ガラス状粉末製剤である。いくつかの実施形態において、前記粉末形態は、キャリア装填粉末製剤である。いくつかの実施形態において、前記製剤化することは、前記合成オリゴ糖調製物の固体形態を産生することを含む。いくつかの実施形態において、前記製剤化することは、前記合成オリゴ糖調製物を押出し成形して、それにより前記合成オリゴ糖調製物の押出し成形固体形態を産生することを含む。いくつかの実施形態において、前記触媒は、以下からなる群から選択される:(+)-ショウノウ-10-スルホン酸;2-ピリジンスルホン酸;3-ピリジンスルホン酸;8-ヒドロキシ-5-キノリンスルホン酸水和物;α-ヒドロキシ-2-ピリジンメタンスルホン酸;(β)-ショウノウ-10-スルホン酸;ブチルホスホン酸;ジフェニルホスフィン酸;ヘキシルホスホン酸;メチルホスホン酸;フェニルホスフィン酸;フェニルホスホン酸;tert-ブチルホスホン酸;SS)-VAPOLリン酸水素;6-キノリンスルホン酸、3-(1-ピリジニオ)-1-プロパンスルホン酸;2-(2-ピリジニル)エタンスルホン酸;3-(2-ピリジル)-5,6-ジフェニル-1,2,4-トリアジン-p,p’-ジスルホン酸一ナトリウム塩水和物;1,1’-ビナフチル-2,2’-ジイル-リン酸水素;ビス(4-メトキシフェニル)ホスフィン酸;フェニル(3,5-キシリル)ホスフィン酸;L-システイン酸一水和物;ポリ(スチレンスルホン酸-コ-ジビニルベンゼン);リシン;エタンジスルホン酸;エタンスルホン酸;イセチオン酸;ホモシステイン酸;HEPBS(N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-(4-ブタンスルホン酸));HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸);2-ヒドロキシ-3-モルホリノプロパンスルホン酸;2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸;メタンスルホン酸;メタニアジド;ナフタレン-1-スルホン酸;ナフタレン-2-スルホン酸;ペルフルオロブタンスルホン酸;6-スルホキノボース;トリフリン酸;2-アミノエタンスルホン酸;安息香酸;クロロ酢酸;トリフルオロ酢酸;カプロン酸;エナント酸;カプリル酸;ペラルゴン酸;ラウリン酸;パルミチン酸;ステアリン酸;アラキジン酸;アスパラギン酸;グルタミン酸;セリン;トレオニン;グルタミン;システイン;グリシン;プロリン;アラニン;バリン;イソロイシン;ロイシン;メチオニン;フェニルアラニン;チロシン;及びトリプトファン。いくつかの実施形態において、前記触媒は、以下からなる群から選択される:エタンジスルホン酸;エタンスルホン酸;イセチオン酸;ホモシステイン酸;HEPBS(N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-(4-ブタンスルホン酸));HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸);2-ヒドロキシ-3-モルホリノプロパンスルホン酸;2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸;メタンスルホン酸;メタニアジド;ナフタレン-1-スルホン酸;ナフタレン-2-スルホン酸;ペルフルオロブタンスルホン酸;6-スルホキノボース;トリフリン酸;2-アミノエタンスルホン酸;安息香酸;クロロ酢酸;トリフルオロ酢酸;カプロン酸;エナント酸;カプリル酸;ペラルゴン酸;ラウリン酸;パルミチン酸;ステアリン酸;アラキジン酸;アスパラギン酸;グルタミン酸;セリン;トレオニン;グルタミン;システイン;グリシン;プロリン;アラニン;バリン;イソロイシン;ロイシン;メチオニン;フェニルアラニン;チロシン;及びトリプトファン。
【0014】
[0014]いくつかの実施形態において、前記加熱することは、前記水溶性組成物が平衡に達するのに十分な時間にわたって前記水溶性組成物を加熱することを含み、平衡は、15%、10%又は5%未満の一連のKmの相対標準偏差によって決定され、mは、1よりも大きく且つn以下の整数であり、一連のKmは、少なくとも5つのKmの数を含み、[H2O]は、水のモル濃度を示し、且つ[DP1]、[DPm-1]及び[DPm]は、それぞれDP1、DPm-1及びDPm画分中のオリゴ糖のモル濃度を示す。いくつかの実施形態において、前記加熱することは、少なくとも30分、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間又は10時間にわたって前記水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、前記加熱することは、少なくとも6時間にわたって前記水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、前記加熱することは、少なくとも10時間にわたって前記水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、前記加熱することは、1~24時間、1~16時間、1~8時間、1~4時間、1~3時間、1~2時間、2~12時間、2~10時間、2~8時間、2~6時間、2~4時間、3~8時間、3~6時間、3~5時間、3~4時間、4~24時間、4~16時間、4~12時間、4~10時間、4~8時間、4~6時間、5~24時間、5~16時間、5~12時間、5~10時間、5~8時間、5~6時間、6~24時間、6~16時間、6~12時間、6~10時間又は6~8時間にわたって前記水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、前記加熱することは、5~12時間にわたって前記水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、前記水溶性組成物の粘度、含水量、数平均分子量(MWn)、重量平均分子量(MWw)、アンヒドロサブユニット含有量、重合度の分布、発生凝縮水、反応水量、総溶解固形分、残留モノマー含有量、pH、密度又は色を前記加熱中に測定することを含む。いくつかの実施形態において、前記測定は、重合を誘発するのに十分な前記時間を決定するために使用される。いくつかの実施形態において、前記アンヒドロサブユニット含有量は、DP1画分又はDP2画分中におけるものである。いくつかの実施形態において、前記アンヒドロサブユニット含有量は、LC-MS-MSによって決定される。いくつかの実施形態において、前記数平均分子量(MWn)は、HPLC/GPCクロマトグラフィーによって決定される。いくつかの実施形態において、前記重量平均分子量(MWw)は、HPLC/GPCクロマトグラフィーによって決定される。いくつかの実施形態において、前記総溶解固形分は、カールフィッシャー滴定によって決定される。いくつかの実施形態において、前記粘度は、粘度計又はレオメーターを使用して決定される。いくつかの実施形態において、前記含水量は、蒸発法、蒸留法を使用して又は化学反応法によって決定される。いくつかの実施形態において、前記化学反応法は、カールフィッシャー滴定である。いくつかの実施形態において、前記含水量は、湿度分析計、IR分光法又はNIR分光法を使用して決定される。いくつかの実施形態において、前記バッチは、少なくとも10kg、100kg、1000kg、5,000kg、10,000kg、20,000kg、30,000kg、40,000kg、50,000kgの前記合成オリゴ糖調製物を含む。いくつかの実施形態において、前記バッチは、少なくとも5,000kgの前記合成オリゴ糖調製物を含む。いくつかの実施形態において、前記所定の判定基準は、前記バッチ中の前記触媒の所定の重量%である。いくつかの実施形態において、前記重量%は、1重量%、0.9重量%、0.8重量%、0.7重量%、0.6重量%、0.5重量%、0.4重量%、0.3重量%、0.2重量%又は0.1重量%未満である。いくつかの実施形態において、前記所定の判定基準は、商用出荷規格である。いくつかの実施形態において、前記供給糖は、官能化又は修飾された糖を含む。いくつかの実施形態において、前記官能化又は修飾された糖は、アミノ糖、糖酸、糖アミド若しくは糖エーテル又はその任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、前記官能化又は修飾された糖は、グルコサミン、N-アセチルグルコサミン、グルクロン酸若しくはガラクツロン酸又はその任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、前記供給糖は、デオキシ糖を含む。いくつかの実施形態において、デオキシ糖は、フコース、ラムノース、デオキシリボース若しくはフクロース又はその任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、前記供給糖は、グルコース、キシロース、ガラクトース、マンノース、マルトデキストリン、アラビノース、ラクトース、スクロース若しくはトレハロース又はその任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、前記加熱することは、少なくとも2、3、4又は5つの供給糖及び触媒を含む前記水溶性組成物を、前記少なくとも1つの供給糖の重合を誘発するのに十分な時間にわたって所定の温度まで加熱することを含む。いくつかの実施形態において、前記加熱することは、少なくとも2つの供給糖を含む前記水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、前記少なくとも2つの供給糖のそれぞれは、グルコース、キシロース、ガラクトース、マンノース、マルトデキストリン、アラビノース、ラクトース、スクロース若しくはトレハロース又はその任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、前記少なくとも2、3、4又は5つの供給糖のそれぞれは、グルコース、キシロース、ガラクトース、マンノース、マルトデキストリン、アラビノース、ラクトース、スクロース若しくはトレハロース又はその任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、方法は、大気圧下で蒸留によって含水量を維持することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、水を追加することによって含水量を維持することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、反応前及び後の平均含水量によって測定されて約2%、3%、4%又は5%~約6%、7%、8%又は9%の範囲内に含水量を維持することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、反応前及び後の平均含水量によって測定されて約2%~約8%の範囲内に含水量を維持することを含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物の少なくとも5、10、20又は30DP画分中のオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物のn画分のそれぞれにおけるオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。いくつかの実施形態において、nは、少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99又は100である。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物の少なくとも1つの画分は、相対的存在量で80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物の少なくとも1つの画分は、相対的存在量で約80%~0.5%、80%~1%、80%~2%、80%~3%、80%~4%、80%~5%、80%~10%、80%~20%、80%~30%、80%~40%、80%~50%、60%~1%、60%~2%、60%~3%、60%~4%、60%~5%、60%~10%、60%~20%、60%~30%、60%~40%、60%~50%、40%~1%、40%~2%、40%~3%、40%~4%、40%~5%、40%~10%、40%~20%、40%~30%、40%~50%、30%~1%、30%~2%、30%~3%、30%~4%、30%~5%、30%~10%、30%~20%、20%~1%、20%~2%、20%~3%、20%~4%、20%~5%、20%~10%、10%~1%、10%~2%、10%~3%、10%~4%、10%~5%、5%~1%、5%~2%、5%~3%又は5%~4%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、相対的存在量で80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、相対的存在量で約80%~0.5%、80%~1%、80%~2%、80%~3%、80%~4%、80%~5%、80%~10%、80%~20%、80%~30%、80%~40%、80%~50%、60%~1%、60%~2%、60%~3%、60%~4%、60%~5%、60%~10%、60%~20%、60%~30%、60%~40%、60%~50%、40%~1%、40%~2%、40%~3%、40%~4%、40%~5%、40%~10%、40%~20%、40%~30%、40%~50%、30%~1%、30%~2%、30%~3%、30%~4%、30%~5%、30%~10%、30%~20%、20%~1%、20%~2%、20%~3%、20%~4%、20%~5%、20%~10%、10%~1%、10%~2%、10%~3%、10%~4%、10%~5%、5%~1%、5%~2%、5%~3%又は5%~4%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物のそれぞれの画分は、相対的存在量で80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物のそれぞれの画分は、相対的存在量で約80%~1%、80%~2%、80%~3%、80%~4%、80%~5%、80%~10%、80%~20%、80%~30%、80%~40%、80%~50%、60%~1%、60%~2%、60%~3%、60%~4%、60%~5%、60%~10%、60%~20%、60%~30%、60%~40%、60%~50%、40%~1%、40%~2%、40%~3%、40%~4%、40%~5%、40%~10%、40%~20%、40%~30%、40%~50%、30%~1%、30%~2%、30%~3%、30%~4%、30%~5%、30%~10%、30%~20%、20%~1%、20%~2%、20%~3%、20%~4%、20%~5%、20%~10%、10%~1%、10%~2%、10%~3%、10%~4%、10%~5%、5%~1%、5%~2%、5%~3%又は5%~4%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物の少なくとも1つの画分は、相対的存在量で10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物の少なくとも1つの画分は、相対的存在量で約80%~1%、80%~2%、80%
~3%、80%~4%、80%~5%、80%~10%、80%~20%、80%~30%、80%~40%、80%~50%、60%~1%、60%~2%、60%~3%、60%~4%、60%~5%、60%~10%、60%~20%、60%~30%、60%~40%、60%~50%、40%~1%、40%~2%、40%~3%、40%~4%、40%~5%、40%~10%、40%~20%、40%~30%、40%~50%、30%~1%、30%~2%、30%~3%、30%~4%、30%~5%、30%~10%、30%~20%、20%~1%、20%~2%、20%~3%、20%~4%、20%~5%、20%~10%、10%~1%、10%~2%、10%~3%、10%~4%、10%~5%、5%~1%、5%~2%、5%~3%又は5%~4%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、相対的存在量で10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、MALDI-MS、LC-MS/MS又はGC-MSによって測定される相対的存在量で約80%~0.5%、80%~1%、80%~2%、80%~3%、80%~4%、80%~5%、80%~10%、80%~20%、80%~30%、80%~40%、80%~50%、60%~1%、60%~2%、60%~3%、60%~4%、60%~5%、60%~10%、60%~20%、60%~30%、60%~40%、60%~50%、40%~1%、40%~2%、40%~3%、40%~4%、40%~5%、40%~10%、40%~20%、40%~30%、40%~50%、30%~1%、30%~2%、30%~3%、30%~4%、30%~5%、30%~10%、30%~20%、20%~1%、20%~2%、20%~3%、20%~4%、20%~5%、20%~10%、10%~1%、10%~2%、10%~3%、10%~4%、10%~5%、5%~1%、5%~2%、5%~3%又は5%~4%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物のそれぞれの画分は、相対的存在量で10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物のそれぞれの画分は、相対的存在量で約80%~0.5%、80%~1%、80%~2%、80%~3%、80%~4%、80%~5%、80%~10%、80%~20%、80%~30%、80%~40%、80%~50%、60%~1%、60%~2%、60%~3%、60%~4%、60%~5%、60%~10%、60%~20%、60%~30%、60%~40%、60%~50%、40%~1%、40%~2%、40%~3%、40%~4%、40%~5%、40%~10%、40%~20%、40%~30%、40%~50%、30%~1%、30%~2%、30%~3%、30%~4%、30%~5%、30%~10%、30%~20%、20%~1%、20%~2%、20%~3%、20%~4%、20%~5%、20%~10%、10%~1%、10%~2%、10%~3%、10%~4%、10%~5%、5%~1%、5%~2%、5%~3%又は5%~4%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖の少なくとも1つの画分は、相対的存在量で2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、相対的存在量で2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物のそれぞれの画分は、相対的存在量で2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物の少なくとも1つの画分は、相対的存在量で20%、21%、22%、23%、24%又は25%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、相対的存在量で20%、21%、22%、23%、24%又は25%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物のそれぞれの画分は、相対的存在量で20%、21%、22%、23%、24%又は25%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の99%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%又は30%超は、1つのみのアンヒドロサブユニットを有する。いくつかの実施形態において、約80%~1%、80%~2%、80%~3%、80%~4%、80%~5%、80%~10%、80%~20%、80%~30%、80%~40%、80%~50%、60%~1%、60%~2%、60%~3%、60%~4%、60%~5%、60%~10%、60%~20%、60%~30%、60%~40%、60%~50%、40%~1%、40%~2%、40%~3%、40%~4%、40%~5%、40%~10%、40%~20%、40%~30%、40%~50%、30%~1%、30%~2%、30%~3%、30%~4%、30%~5%、30%~10%、30%~20%、20%~1%、20%~2%、20%~3%、20%~4%、20%~5%、20%~10%、10%~1%、10%~2%、10%~3%、10%~4%、10%~5%、5%~1%、5%~2%、5%~3%又は5%~4%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖は、1つのみのアンヒドロサブユニットを有する。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、相対的存在量で1~40%のDP1画分含有量を有する。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、相対的存在量で1~35%のDP2画分含有量を有する。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、相対的存在量で1~30%のDP3画分含有量を有する。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、相対的存在量で0.1~20%のDP4画分含有量を有する。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、相対的存在量で0.1~15%のDP5画分含有量を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、DP2画分及びDP1画分を含み、前記DP1画分に対する前記DP2画分の比は、相対的存在量で0.02~0.40である。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、DP3画分及びDP2画分を含み、前記オリゴ糖調製物中の前記DP2画分に対する前記DP3画分の比は、相対的存在量で0.01~0.30である。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、DP1画分及びDP2画分を含み、前記オリゴ糖調製物中の前記DP1画分及び前記DP2画分の総含有量は、相対的存在量で50、30又は10%未満である。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、少なくとも1000、5000、10000、20000、30000、40000、50000又は100000の異なるオリゴ糖種を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物の少なくとも2つの独立したオリゴ糖は、異なるアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、単糖の熱脱水反応の産物であるアンヒドロサブユニットを含む少なくとも1つのオリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、アンヒドログルコース、アンヒドロガラクトース、アンヒドロマンノース、アンヒドロアロース、アンヒドロアルトロース、アンヒドログロース、アンヒドロイドース、アンヒドロタロース、アンヒドロフルクトース、アンヒドロリボース、アンヒドロアラビノース、アンヒドロラムノース、アンヒドロリキソース又はアンヒドロキシロースサブユニットを含む少なくとも1つのオリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、少なくとも1つのアンヒドログルコース、アンヒドロガラクトース、アンヒドロマンノース又はアンヒドロフルクトースサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、少なくとも1つの1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース又は1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、少なくとも1つの1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースサブユニット及び少なくとも1つの1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、前記オリゴ糖調製物中の1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース対1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースの比は、約10:1~1:10、9:1~1:10、8:1~1:10、7:1~1:10、6:1~1:10、5:1~1:10、4:1~1:10、3:1~1:10、2:1~1:10、10:1~1:9、10:1~1:8、10:1~1:7、10:1~1:6、10:1~1:5、10:1~1:4、10:1~1:3、10:1~1:2又は1:1~3:1である。いくつかの実施形態では、前記オリゴ糖調製物中の1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース対1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースの比は、約10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:8、1:9又は1:10である。いくつかの実施形態では、前記オリゴ糖調製物中の1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース対1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースの比は、約2:1である。いくつかの実施形態において、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース対1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースの比は、それぞれの画分中で約10:1~1:10、9:1~1:10、8:1~1:10、7:1~1:10、6:1~1:10、5:1~1:10、4:1~1:10、3:1~1:10、2:1~1:10、10:1~1:9、10:1~1:8、10:1~1:7、10:1~1:6、10:1~1:5、10:1~1:4、10:1~1:3、10:1~1:2又は1:1~3:1である。いくつかの実施形態において、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース対1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースの比は、前記オリゴ糖調製物のそれぞれの画分中で約10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:8、1:9又は1:10である。いくつかの実施形態において、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース対1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースの比は、前記オリゴ糖調製物のそれぞれの画分中で約2:1である。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物中の前記アンヒドロサブユニットの少なくとも1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又は90%は、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース及び1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物は、糖カラメル化産物である少なくとも1
つのアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、前記糖カラメル化産物は、以下からなる群から選択される:メタノール;エタノール;フラン;メチルグリオキサール;2-メチルフラン;酢酸ビニル;グリコールアルデヒド;酢酸;アセトール;フルフラール;2-フランメタノール;3-フランメタノール;2-ヒドロキシシクロペント-2-エン-1-オン;5-メチルフルフラール;2(5H)-フラノン;2メチルシクロペンテノロン;レボグルコセノン;環状ヒドロキシラクトン;1,4,3,6-ジアンヒドロ-α-D-グルコピラノース;ジアンヒドログルコピラノース;及び5-ヒドロキシメチルフルフラール(5-hmf)。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物中の前記アンヒドロサブユニットの約0.1%~5%、0.1%~2%又は0.1%~1%は、カラメル化産物である。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物中のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は99%は、鎖末端アンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物中のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の約1%~100%、1%~99%、1%~90%、1%~80%、1%~70%、1%~60%、1%~50%、1%~40%、1%~30%、1%~20%、1%~10%、1%~5%、1%~4%、1%~3%、1%~2%、10%~100%、10%~99%、10%~90%、10%~80%、10%~70%、10%~60%、10%~50%、10%~40%、10%~30%、10%~20%、20%~100%、20%~99%、20%~90%、20%~80%、20%~70%、20%~60%、20%~50%、20%~40%又は20%~30%は、鎖末端アンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物の重量平均分子量は、約300~5000g/モル、500~5000g/モル、700~5000g/モル、500~2000g/モル、700~2000g/モル、700~1500g/モル、300~1500g/モル、300~2000g/モル、400~1300g/モル、400~1200g/モル、400~1100g/モル、500~1300g/モル、500~1200g/モル、500~1100g/モル、600~1300g/モル、600~1200g/モル又は600~1100g/モルである。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物の数平均分子量は、約300~5000g/モル、500~5000g/モル、700~5000g/モル、500~2000g/モル、700~2000g/モル、700~1500g/モル、300~1500g/モル、300~2000g/モル、400~1000g/モル、400~900g/モル、400~800g/モル、500~900g/モル又は500~800g/モルである。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物の重量平均分子量は、約2000~2800g/モル、2100~2700g/モル、2200~2600g/モル、2300~2500g/モル又は2320~2420g/モルである。いくつかの実施形態において、前記オリゴ糖調製物の数平均分子量は、約1000~2000g/モル、1100~1900g/モル、1200~1800g/モル、1300~1700g/モル、1400~1600g/モル又は1450~1550g/モルである。
【0015】
[0015]1~nから選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖(DP1~DPn画分)を含む合成オリゴ糖調製物が本明細書において提供され、nは、2を超える整数であり;それぞれの画分は、質量分析法によって測定される相対的存在量で1%~90%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも5、10、20又は30のDP画分中のオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。いくつかの実施形態において、n画分のそれぞれにおけるオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。いくつかの実施形態において、nは、少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99又は100である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの画分は、相対的存在量で80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの画分は、相対的存在量で80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの画分は、相対的存在量で10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの画分は、相対的存在量で10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの画分は、相対的存在量で2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの画分は、相対的存在量で2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの画分は、相対的存在量で20%、21%、22%、23%、24%又は25%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で20%、21%、22%、23%、24%又は25%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの画分は、相対的存在量で20%、21%、22%、23%、24%又は25%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の99%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%又は30%超は、1つのみのアンヒドロサブユニットを有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で1~40%のDP1画分含有量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で1~35%のDP2画分含有量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で1~30%のDP3画分含有量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で0.1~20%のDP4画分含有量を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で0.1~15%のDP5画分含有量を有する。いくつかの実施形態において、DP1画分に対するDP2画分の比は、相対的存在量で0.02~0.40である。いくつかの実施形態において、DP2画分に対するDP3画分の比は、相対的存在量で0.01~0.30である。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物中のDP1画分及びDP2画分の総含有量は、相対的存在量で50、30又は10%未満である。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、少なくとも10、10、10、10又は10の異なるオリゴ糖種を含む。いくつかの実施形態において、2つ以上の独立したオリゴ糖は、異なるアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、単糖の可逆的熱脱水反応の産物である1つ以上のアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、1つ以上のアンヒドログルコース、アンヒドロガラクトース、アンヒドロマンノース、アンヒドロアロース、アンヒドロアルトロース、アンヒドログロース、アンヒドロイドース、アンヒドロタロース、アンヒドロフルクトース、アンヒドロリボース、アンヒドロアラビノース、アンヒドロラムノース、アンヒドロリキソース又はアンヒドロキシロースサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、1つ以上のアンヒドログルコース、アンヒドロガラクトース、アンヒドロマンノース又はアンヒドロフルクトースサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、1つ以上の1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース又は1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース及び1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースアンヒドロサブユニットの両方を含む。いくつかの実施形態において、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース対1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースの比は、オリゴ糖調製物中で約10:1~1:10、9:1~1:10、8:1~1:10、7:1~1:10、6:1~1:10、5:1~1:10、4:1~1:10、3:1~1:10、2:1~1:10、10:1~1:9、10:1~1:8、10:1~1:7、10:1~1:6、10:1~1:5、10:1~1:4、10:1~1:3、10:1~1:2又は1:1~3:1である。いくつかの実施形態において、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース対1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースの比は、オリゴ糖調製物内で10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:8、1:9又は1:10である。いくつかの実施形態において、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース対1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースの比は、オリゴ糖調製物中で約2:1である。いくつかの実施形態において、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース対1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースの比は、それぞれの画分中で約10:1~1:10、9:1~1:10、8:1~1:10、7:1~1:10、6:1~1:10、5:1~1:10、4:1~1:10、3:1~1:10、2:1~1:10、10:1~1:9、10:1~1:8、10:1~1:7、10:1~1:6、10:1~1:5、10:1~1:4、10:1~1:3、10:1~1:2又は1:1~3:1である。いくつかの実施形態において、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース対1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースの比は、それぞれの画分中で10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:8、1:9又は1:10である。いくつかの実施形態において、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース対1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースの比は、それぞれの画分中で約2:1である。いくつかの実施形態において、アンヒドロサブユニットの少なくとも1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又は90%は、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース及び1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、糖カラメル化産物である1つ以上のアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、糖カラメル化産物は、以下からなる群から選択される:メタノール;エタノール;フラン;メチルグリオキサール;2-メチルフラン;酢酸ビニル;グリコールアルデヒド;酢酸;アセトール;フルフラール;2-フランメタノール;3-フランメタノール;2-ヒドロキシシクロペント-2-エン-1-オン;5-メチルフルフラール;2(5H)-フラノン;2メチルシクロペンテノロン;レボグルコセノン;環状ヒドロキシラクトン;1,4,3,6-ジアンヒドロ-α-D-グルコピラノース;ジアンヒドログルコピラノース;及び5-ヒドロキシメチルフルフラール(5-hmf)。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、5-hmfサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、調製物中の約0.1%~5%、0.1%~2%又は0.1%~1%のアンヒドロサブユニットは、カラメル化産物である。いくつかの実施形態において、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は99%超は、鎖末端アンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、調製物の重量平均分子量は、約300~5000g/モル、500~5000g/モル、700~5000g/モル、500~2000g/モル、700~2000g/モル、700~1500g/モル、300~1500g/モル、300~2000g/モル、400~1300g/モル、400~1200g/モル、400~1100g/モル、500~1300g/モル、500~1200g/モル、500~1100g/モル、600~1300g/モル、600~1200g/モル又は600~1100g/モルである。いくつかの実施形態において、調製物の数平均分子量は、約300~5000g/モル、500~5000g/モル、700~5000g/モル、500~2000g/モル、700~2000g/モル、700~1500g/モル、300~1500g/モル、300~2000
g/モル、400~1000g/モル、400~900g/モル、400~800g/モル、500~900g/モル又は500~800g/モルである。いくつかの実施形態において、調製物の重量平均分子量は、約2000~2800g/モル、2100~2700g/モル、2200~2600g/モル、2300~2500g/モル又は2320~2420g/モルである。いくつかの実施形態において、調製物の数平均分子量は、約1000~2000g/モル、1100~1900g/モル、1200~1800g/モル、1300~1700g/モル、1400~1600g/モル又は1450~1550g/モルである。本明細書において記載されるオリゴ糖調製物を含む栄養組成物が本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、栄養組成物は、基礎栄養組成物を更に含む。基礎栄養組成物及び本明細書において記載されるオリゴ糖調製物を含む栄養組成物を動物に投与することを含む方法が本明細書において更に提供される。
【0016】
[0016]合成オリゴ糖調製物を製造する方法であって、1つ以上の供給糖及び触媒を含む水溶性組成物を、重合を誘発するのに十分な温度まで且つ時間にわたって加熱することを含み、触媒は、エタンジスルホン酸;エタンスルホン酸;イセチオン酸;ホモシステイン酸;HEPBS(N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-(4-ブタンスルホン酸));HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸);2-ヒドロキシ-3-モルホリノプロパンスルホン酸;2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸;メタンスルホン酸;メタニアジド;ナフタレン-1-スルホン酸;ナフタレン-2-スルホン酸;ペルフルオロブタンスルホン酸;6-スルホキノボース;トリフリン酸;2-アミノエタンスルホン酸;安息香酸;クロロ酢酸;トリフルオロ酢酸;カプロン酸;エナント酸;カプリル酸;ペラルゴン酸;ラウリン酸;パルミチン酸;ステアリン酸;アラキジン酸;アスパラギン酸;グルタミン酸;セリン;トレオニン;グルタミン;システイン;グリシン;プロリン;アラニン;バリン;イソロイシン;ロイシン;メチオニン;フェニルアラニン;チロシン;及びトリプトファンからなる群から選択され、オリゴ糖調製物は、1(DP1画分)~n(DPn画分)から選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖を含み、nは、2以上の整数である、方法が本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、方法は、水溶性組成物が平衡に達するのに十分な時間にわたって水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、15%、10%又は5%未満の一連のKmの相対標準偏差によって決定されるように、水溶性組成物が平衡に達するのに十分な時間にわたって水溶性組成物を加熱することを含み、
【数2】

であり、mは、1よりも大きく且つn以下の整数であり、一連のKmは、少なくとも5つのKmの数を含み、[HO]は、水のモル濃度を示し、且つ[DP1]、[DPm-1]及び[DP]は、それぞれDP1、DPm-1及びDP画分中のオリゴ糖のモル濃度を示す。いくつかの実施形態において、方法は、1時間にわたる15%未満の水溶性組成物の重量平均分子量の変化によって決定されるように、水溶性組成物が平衡に達するのに十分な時間にわたって水溶性組成物を加熱することを含む。オリゴ糖調製物を製造する方法であって、1つ以上の供給糖及び触媒を含む水溶性組成物を、重合を誘発するのに及び水溶性組成物が平衡に達するのに十分な温度まで且つ時間にわたって加熱することを含み、オリゴ糖調製物は、1(DP1画分)~n(DPn画分)から選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖を含み、nは、2以上の整数である、方法が本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、方法は、1時間にわたる15%未満の水溶性組成物の重量平均分子量の変化によって決定されるように、水溶性組成物が平衡に達するのに十分な時間にわたって水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、触媒は、以下からなる群から選択される:エタンジスルホン酸;エタンスルホン酸;イセチオン酸;ホモシステイン酸;HEPBS(N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-(4-ブタンスルホン酸));HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸);2-ヒドロキシ-3-モルホリノプロパンスルホン酸;2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸;メタンスルホン酸;メタニアジド;ナフタレン-1-スルホン酸;ナフタレン-2-スルホン酸;ペルフルオロブタンスルホン酸;6-スルホキノボース;トリフリン酸;2-アミノエタンスルホン酸;安息香酸;クロロ酢酸;トリフルオロ酢酸;カプロン酸;エナント酸;カプリル酸;ペラルゴン酸;ラウリン酸;パルミチン酸;ステアリン酸;アラキジン酸;アスパラギン酸;グルタミン酸;セリン;トレオニン;グルタミン;システイン;グリシン;プロリン;アラニン;バリン;イソロイシン;ロイシン;メチオニン;フェニルアラニン;チロシン;トリプトファン。いくつかの実施形態において、方法は、1kgよりも大きい分量の1つ以上の供給糖を含む水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の供給糖は、単糖、二糖、三糖、四糖又はその組み合わせを含み、前記単糖、二糖、三糖又は四糖は、それぞれ独立して、それらの水和物又は脱水物形態である。いくつかの実施形態において、1つ以上の供給糖は、グルコース、ガラクトース、フルクトース、マンノース又はその任意の組み合わせを含み、グルコース、ガラクトース、フルクトース又はマンノースのそれぞれは、独立して、その一水和物又は脱水物形態である。いくつかの実施形態において、1つ以上の供給糖は、官能化又は修飾された糖を含む。いくつかの実施形態において、官能化又は修飾された糖は、アミノ糖、糖酸、糖アルコール、糖アミド、糖エーテル又はその任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、官能化又は修飾された糖は、アミノ糖、糖酸、糖アミド、糖エーテル又はその任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、官能化又は修飾された糖は、グルコサミン、N-アセチルグルコサミン、グルクロン酸、ガラクツロン酸、グルシトール、キシリトール、マンニトール、ソルビトール又はその任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、官能化又は修飾された糖は、グルコサミン、N-アセチルグルコサミン、グルクロン酸、ガラクツロン酸又はその任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の供給糖は、デオキシ糖を含む。いくつかの実施形態において、デオキシ糖は、フコース、ラムノース、デオキシリボース、フクロース又はその任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、触媒は、乾燥重量で1つ以上の供給糖の約0.01%~5%、0.02%~4%、0.03%~3%又は0.05%~2%の量で存在する。いくつかの実施形態において、触媒は、乾燥重量で1つ以上の供給糖の約1%~2%の量で存在する。いくつかの実施形態において、触媒は、乾燥又は湿った形態で水溶性組成物中に追加される。いくつかの実施形態において、方法は、水溶性組成物を形成するために水を追加することを含む。いくつかの実施形態において、水溶性組成物は、総重量で約2%~10%、2%~8%又は4%~8%の水を含む。いくつかの実施形態において、水溶性組成物は、総重量で約4%~8%の水を含む。いくつかの実施形態において、方法は、約100℃~200℃、100℃~180℃、110℃~170℃、120℃~160℃、130℃~150℃又は135℃~145℃の温度まで水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、約135℃~145℃の温度まで水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、水溶性組成物が、重合を誘発するのに十分な温度まで且つ時間にわたって加熱される間、約1重量%~20重量%、2重量%~10重量%、2重量%~8重量%又は4重量%~8重量%の含水量を維持することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、大気圧下で蒸留によって含水量を維持すること含む。いくつかの実施形態において、方法は、水を追加することによって含水量を維持することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、水溶性組成物が約500~2000g/モルの数平均分子量に達するのに十分な時間にわたって水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、水溶性組成物が約700~3000g/モルの重量平均分子量に達するのに十分な時間にわたって水溶性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態において、重合は、重縮合によって達成される。いくつかの実施形態において、方法は、水溶性組成物が総重量で約9%の水を含むように水を除去することを更に含む。いくつかの実施形態において、方法は、希釈、脱色、濾過又はその任意の組み合わせを更に含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物のn画分のそれぞれは、相対的存在量で1%~90%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも5、10、20又は30のDP画分中のオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。いくつかの実施形態において、n画分のそれぞれにおけるオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。いくつかの実施形態において、栄養組成物は、動物用飼料組成物である。1つ以上の供給糖及び触媒を含む水溶性組成物を、重合を誘発するのに十分な温度まで且つ時間にわたって加熱することを含む方法によって製造される合成オリゴ糖調製物であって、触媒は、エタンジスルホン酸;エタンスルホン酸;イセチオン酸;ホモシステイン酸;HEPBS(N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-(4-ブタンスルホン酸));HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸);2-ヒドロキシ-3-モルホリノプロパンスルホン酸;2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸;メタンスルホン酸;メタニアジド;ナフタレン-1-スルホン酸;ナフタレン-2-スルホン酸;ペルフルオロブタンスルホン酸;6-スルホキノボース;トリフリン酸;2-アミノエタンスルホン酸;安息香酸;クロロ酢酸;トリフルオロ酢酸;カプロン酸;エナント酸;カプリル酸;ペラルゴン酸;ラウリン酸;パルミチン酸;ステアリン酸;アラキジン酸;アスパラギン酸;グルタミン酸;セリン;トレオニン;グルタミン;システイン;グリシン;プロリン;アラニン;バリン;イソロイシン;ロイシン;メチオニン;フェニルアラニン;チロシン;トリプトファンからなる群から選択され、オリゴ糖調製物は、1(DP1画分)~n(DPn画分)から選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖を含み、nは、2以上の整数であり、それぞれの画分は、質量分析法によって測定される相対的存在量で1%~90%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む、合成オリゴ糖調製物が本明細書において提供される。1つ以上の供給糖及び触媒を含む水溶性組成物を、重合を誘発するのに及び水溶性組成物が平衡に達するのに十分な温度まで且つ時間にわたって加熱することを含む方法によって製造される合成オリゴ糖調製物であって、オリゴ糖調製物は、1(DP1画分)~n(DPn画分)から選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖を含み、nは、2以上の整数であり、それぞれの画分は、質量分析法によって測定される相対的存在量で1%~90%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む、合成オリゴ糖調製物が本明細書において提供される。合成オリゴ糖調製物を製造する方法であって、1つ以上の供給糖及び触媒を含む水溶性組成物を、重合を誘発するのに及び水溶性組成物が平衡に達するのに十分な温度まで且つ時間にわたって加熱することを含み、オリゴ糖調製物は、1(DP1画分)~n(DPn画分)から選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖を含み、nは、2以上の整数であり、平衡は、15%、10%又は5%未満の一連のKmの相対標準偏差によって決定され、
【数3】

であり、mは、1よりも大きく且つn以下の整数であり、一連のKmは、少なくとも5つのKmの数を含み、[HO]は、水のモル濃度を示し、且つ[DP1]、[DPm-1]及び[DP]は、それぞれDP1、DPm-1及びDP画分中のオリゴ糖のモル濃度を示す、方法が本明細書において提供される。
【0017】
[0017]本開示の追加の態様及び利点は、以下の詳細な説明から当技術分野の当業者に容易に明らかになり、ここで、本開示の例示的な実施形態のみが示され、説明される。理解されるように、本開示は、他の異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの詳細は、全て本開示から逸脱することなく、様々な明白な点で修正することができる。従って、図面及び説明は、本質的に例証としてみなされるべきであり、限定するものではない。
【0018】
[参照による援用]
[0018]本明細書に記載される全ての公報、特許及び特許出願は、各公報、特許及び特許出願が参照により援用されたことが具体的且つ個別に示されている場合、同程度参照により援用される。参照により援用される刊行物及び特許又は特許出願が明細書に含まれる開示と矛盾する範囲で、明細書は、そのような矛盾する資料に優先し、且つ/又は優先することを意図している。
【0019】
[0019]本発明の新規特性を添付の特許請求の範囲に具体的に記載する。本発明の特徴及び利点のより良い理解は、本発明の原理が利用される例示的な実施形態を説明する以下の詳細な説明及び添付の図面(本明細書では、「図(figure)」及び「図(FIG.)」とも呼ばれる)を参照することによって得られる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施例7のオリゴ糖調製物の2D H,13C-HSQC NMRスペクトルの一部分を示す図である。
図2】アンヒドロサブユニットの存在を実証する実施例9.7のオリゴ糖調製物のMALDI-MSスペクトルを示す図である。
図3】実施例9のオリゴ糖から単離されたアンヒドロDP1画分の1D H-プロトンNMRスペクトルを示す図である。
図4】実施例9のオリゴ糖から単離されたアンヒドロDP1画分の1D APT 13C-NMRスペクトルを示す図である。
図5】1,6-アンヒドロ-ベータ-D-グルコフラノース及び1,6-アンヒドロ-ベータ-D-グルコピラノースのNMRの帰属を示す図である。
図6】誘導体化後の実施例9.7のオリゴ糖調製物のGC-MSクロマトグラムを拡大したものを示す図である(TIC及びXIC(m/z229)プロット)。
図7】実施例9のオリゴ糖調製物対従来のデキストランを比較するMALDI-MSスペクトルを示す図である。
図8】水中1~80μg/mLのオリゴ糖調製物の濃度のアンヒドロDP2種のLC-MS/MSによる検出を示す図である。
図9図8のLC-MS/MSによる検出から結果として生じる直線状の検量線を示す図である。
図10】サイズ排除クロマトグラフィーによって決定されるようにDP分布が単調に減少するオリゴ糖調製物を示す図である。
図11】サイズ排除クロマトグラフィーによって決定されるようにDP分布が単調には減少しないオリゴ糖調製物を示す図である。
図12】2つのDP1及び1つのDP2アンヒドロサブユニットを含有するオリゴ糖を示す図である。
図13】アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖(セロトリサン(cellotriosan))を示す図である。
図14A】アンヒドロサブユニットの存在を実証する実施例2のオリゴ糖調製物のMALDI-MSスペクトルを示す図である。
図14B図14Aに示されるMALDI-MSスペクトルの一部を拡大したものを示す図である。
図15A】実施例1のオリゴ糖調製物のアンヒドロDP2種のLC-MS/MSによる検出を示す図である。
図15B】実施例1のオリゴ糖調製物のアンヒドロDP1種のLC-MS/MSによる検出を示す図である。
図15C】実施例1のオリゴ糖調製物のDP2種のLC-MS/MSによる検出を示す図である。
図16A】実施例3のオリゴ糖調製物のアンヒドロDP2種のLC-MS/MSによる検出を示す図である。
図16B】実施例3のオリゴ糖調製物のアンヒドロDP1種のLC-MS/MSによる検出を示す図である。
図16C】実施例3のオリゴ糖調製物のDP2種のLC-MS/MSによる検出を示す図である。
図17A】実施例4のオリゴ糖調製物のアンヒドロDP2種のLC-MS/MSによる検出を示す図である。
図17B】実施例4のオリゴ糖調製物のアンヒドロDP1種のLC-MS/MSによる検出を示す図である。
図17C】実施例4のオリゴ糖調製物のDP2種のLC-MS/MSによる検出を示す図である。
図18A】実施例7のオリゴ糖調製物のアンヒドロDP2種のLC-MS/MSによる検出を示す図である。
図18B】実施例7のオリゴ糖調製物のアンヒドロDP1種のLC-MS/MSによる検出を示す図である。
図18C】実施例7のオリゴ糖調製物のDP2種のLC-MS/MSによる検出を示す図である。
図19A】実施例1のオリゴ糖調製物のDP1、アンヒドロDP1、DP2及びアンヒドロDP2画分のGC-MSスペクトル検出を示す。
図19B図19Aに示されたDP2及びアンヒドロDP2画分の拡大を示す。
図20A】実施例3のオリゴ糖調製物のDP1、アンヒドロDP1、DP2及びアンヒドロDP2画分のGC-MSスペクトル検出を示す。
図20B図20Aに示されたDP2及びアンヒドロDP2画分の拡大を示す。
図21A】実施例4のオリゴ糖調製物のDP1、アンヒドロDP1、DP2及びアンヒドロDP2画分のGC-MSスペクトル検出を示す。
図21B図21Aに示されたDP2及びアンヒドロDP2画分の拡大を示す。
図22A】実施例7のオリゴ糖調製物のDP1、アンヒドロDP1、DP2及びアンヒドロDP2画分のGC-MSスペクトル検出を示す。
図22B図22Aに示されたDP2及びアンヒドロDP2画分の拡大を示す。
図23】実施例2によるオリゴ糖調製物と比較した、オリゴ糖調製物におけるDP2アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の含有量に対する反応時間、含水量及び反応時間の影響を示す。
図24A】様々なコントロール及び処理済み餌組成物のアンヒドロDP2含有量の定量化を示す図である。
図24B】様々なコントロール及び処理済み餌組成物のアンヒドロDP2含有量の定量化を示す図である。
図25】アンヒドロサブユニット含有グルコオリゴ糖サンプルの2D-1H JRES NMRスペクトルを示す図である。
図26】アンヒドロサブユニット含有グルコオリゴ糖サンプルの代表的なH,13C-HSQC NMRスペクトルを示す図であり、関連する共鳴及び帰属は、結合分布に使用した。
図27】3つのアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の1H DOSYスペクトルのオーバーレイを示す図である。
図28】異なるレーザーエネルギーで実施例9のオリゴ糖調製物を比較するMALDI-MSスペクトルを示す図である。
【0021】
[詳細な説明]
[0048]オリゴ糖調製物及びそのようなオリゴ糖調製物を含む動物用栄養組成物が本明細書において記載される。記載されるオリゴ糖調製物は、プレバイオティックな有用性、品質管理及び製造目的の点から有利であり、栄養組成物中のオリゴ糖調製物の存在及び/又は濃度は、選択的に決定及び/又は検出することができる。オリゴ糖調製物及び栄養組成物を産生する方法並びにオリゴ糖調製物及び栄養組成物を分析及び定量する方法が本明細書において更に記載される。
【0022】
[0049]以下の説明及び実施例は、本開示の実施形態を詳細に説明する。本開示は、本明細書に記載される特定の実施形態に限定されず、それ自体が変化し得ることを理解すべきである。当業者は、本開示の多くの変形形態及び修正形態があり、それらがその範囲内に含まれることを理解するであろう。
【0023】
[0050]全ての用語は、当業者によって理解されるように理解されることが意図される。特段の記載がない限り、本明細書で用いられる全ての科学技術用語は、本開示が属する技術分野における当業者が共通に解釈するのと同じ意味を有する。
【0024】
[0051]本明細書で使用されるセクションの見出しは、構成上の目的に過ぎず、記載される主題を限定するものと解釈されるべきではない。
【0025】
[0052]本開示の様々な特徴は、単一の実施形態に関連しても記載され得るが、その特徴は、別個に又は任意の好適な組み合わせで提供され得る。反対に、本開示は、明確にするために別個の実施形態に関連して本明細書に記載され得るが、本開示は、単一の実施形態でも実施され得る。
【0026】
[0053]以下の定義は、当技術分野の定義を補足するものであり、本出願に向けられており、関連する又は関連しない場合、例えば、同一所有者の特許又は出願に帰属するものではない。本明細書に記載されているものと同様又は同等の任意の方法及び材料を、本開示の試験を実施するために使用できるが、好ましい材料及び方法を本明細書に記載する。従って、本明細書で使用される用語は、単に特定の実施形態を説明することを目的とし、限定することを意図しない。
【0027】
[I.定義]
[0054]本明細書において使用されるように、「投与」という用語は、動物が合成オリゴ糖調製物、栄養組成物、液体又は動物用飼料組成物を摂取するように、本明細書において記載される合成オリゴ糖調製物、栄養組成物、液体又は動物用飼料組成物を動物に提供することを含む。そのような実施形態において、動物は、合成オリゴ糖調製物、栄養組成物又は動物用飼料組成物のいくらかを摂取する。いくつかの実施形態では、動物は、合成オリゴ糖調製物、栄養組成物、液体又は動物用飼料組成物の一部を、少なくとも7日間、14日間、21日間、30日間、45日間、60日間、75日間、90日間又は120日間、24時間ごと又は1日おきに24時間ごとに摂取する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は水又は別の液体に溶解することができ、動物は液体を飲むことによってオリゴ糖調製物の一部を摂取する。特定の実施形態では、オリゴ糖は、飲料水を介して動物に提供される。特定の実施形態では、オリゴ糖調製物、栄養組成物、液体又は動物用飼料組成物は、自由に摂取される。
【0028】
[0055]本明細書において使用されるように、用語「含有レベル」又は「用量」は、動物に提供される栄養組成物、液体、餌又は動物用飼料組成物中のオリゴ糖調製物の濃度を指す。いくつかの実施形態において、含有レベルは、最終の栄養組成物、液体、餌又は動物用飼料中のオリゴ糖調製物の質量濃度として測定される。例えば、含有レベルは、最終の栄養組成物、液体、餌又は動物用飼料の総重量当たりの乾燥固体重量ベースでのオリゴ糖の百万分率(ppm)を単位にして測定され得る。ある実施形態において、オリゴ糖調製物の乾燥固体質量は、DP1+種の乾燥ベースの質量として測定される。他の実施形態において、オリゴ糖調製物の乾燥固体質量は、DP2+種の乾燥ベースの質量として測定される。
【0029】
[0056]本明細書において使用されるように、「特定の用量」という用語は、時間の単位当たりに動物によって消費される、その体重と関連したオリゴ糖調製物の分量を指す。いくつかの実施形態において、特定の用量は、1日当たりの動物の体重1kg当たりのオリゴ糖調製物(乾燥固体ベースで)のmgを単位にして測定され得る(即ちmg/kg/日)。
【0030】
[0057]本明細書で使用する場合、用語「アンヒドロサブユニット」は、単糖(又は単糖サブユニット)又は糖カラメル化生成物の熱脱水生成物を指す。例えば、「アンヒドロサブユニット」は、アンヒドロ-グルコースなどのアンヒドロ-単糖であり得る。別の例として、「アンヒドロサブユニット」は、グリコシド結合を介して1つ以上の通常の又はアンヒドロ-単糖サブユニットと結合することができる。
【0031】
[0058]用語「オリゴ糖」は、単糖又はグリコシド結合によって結合した2つ以上の単糖サブユニットを含有する化合物を指す。そのようなものであるから、オリゴ糖には、通常の単糖;アンヒドロ-単糖;又は2つ以上の単糖サブユニットを含有する化合物が含まれ、ここで、1つ以上の単糖サブユニットは、任意選択的に、独立して、1つ以上のアンヒドロサブユニットに置換されている。オリゴ糖は、官能化することができる。本明細書で使用する場合、オリゴ糖という用語には、オリゴ糖の全ての種を包含し、ここで、オリゴ糖中の単糖サブユニットの各々は、独立して及び任意選択的に、その対応するアンヒドロ-単糖サブユニットで官能化及び/又は置換されている。
【0032】
[0059]本明細書で使用する場合、用語「オリゴ糖調製物」は、少なくとも1つのオリゴ糖を含む調製物を指す。
【0033】
[0060]本明細書で使用する場合、用語「グルコ-オリゴ糖」は、グルコース又はグリコシド結合によって結合した2つ以上のグルコース単糖サブユニットを含有する化合物を指す。そのようなものであるから、グルコ-オリゴ糖には、グルコース;アンヒドロ-グルコース;又はグリコシド結合によって結合した2つ以上のグルコース単糖サブユニットを含有する化合物が含まれ、ここで、前記グルコース単糖サブユニットの1つ以上は、各々任意選択的に及び独立して、アンヒドロ-グルコースサブユニットで置換されている。
【0034】
[0061]本明細書で使用する場合、用語「ガラクト-オリゴ糖」は、ガラクトース又はグリコシド結合によって結合した2つ以上のガラクトース単糖サブユニットを含有する化合物を指す。そのようなものであるから、ガラクト-オリゴ糖には、ガラクトース;アンヒドロ-ガラクトース;又はグリコシド結合によって結合した2つ以上のガラクトース単糖サブユニットを含有する化合物が含まれ、ここで、前記ガラクトース単糖サブユニットの1つ以上は、任意選択的に且つ独立して、アンヒドロ-ガラクトースサブユニットでそれぞれ置換されている。
【0035】
[0062]本明細書で使用する場合、用語「グルコ-ガラクト-オリゴ糖調製物」は、グルコース及びガラクトースの完全又は不完全な糖縮合反応から生成される組成物を指す。従って、いくつかの実施形態では、グルコ-ガラクトース-オリゴ糖調製物は、グルコ-オリゴ糖、ガラクト-オリゴ糖、グリコシド結合によって結合した1つ以上のグルコース単糖サブユニット及び1つ以上のガラクトース単糖サブユニットを含有する化合物又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、グルコ-ガラクトース-オリゴ糖調製物は、グルコ-オリゴ糖並びにグリコシド結合によって結合した1つ以上のグルコース単糖サブユニット及び1つ以上のガラクトース単糖サブユニットを含有する化合物を含む。いくつかの実施形態では、グルコ-ガラクトース-オリゴ糖調製物は、ガラクト-オリゴ糖並びにグリコシド結合によって結合した1つ以上のグルコース単糖サブユニット及び1つ以上のガラクトース単糖サブユニットを含有する化合物を含む。いくつかの実施形態では、グルコ-ガラクトース-オリゴ糖調製物は、グリコシド結合によって結合した1つ以上のグルコース単糖サブユニット及び1つ以上のガラクトース単糖サブユニットを含有する化合物を含む。
【0036】
[0063]本明細書で使用する場合、用語「単糖ユニット」及び「単糖サブユニット」は、同じ意味で用いられる。「単糖サブユニット」は、オリゴ糖の単糖モノマーを指す。重合度1を有するオリゴ糖について、オリゴ糖は、単糖サブユニット又は単糖と称され得る。重合度2以上を有するオリゴ糖について、その単糖サブユニットは、グリコシド結合を介して結合している。
【0037】
[0064]本明細書で使用する場合、用語「通常の単糖」は、アンヒドロサブユニットを含有しない単糖を指す。用語「通常の二単糖」は、アンヒドロサブユニットを含有しない二糖を指す。従って、用語「通常のサブユニット」は、アンヒドロサブユニットではないサブユニットを指す。
【0038】
[0065]用語「相対的存在量」又は「存在量」は、本明細書で使用する場合、種がどれほど一般的又はまれに存在するかを基準にして、種の豊富さを指す。例えば、相対的存在量で10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含むDP1画分は、DP1オリゴ糖の10%がアンヒドロ-単糖である、複数のDP1オリゴ糖を指す。例えば、オリゴ糖の特定のDP画分に関して、相対的存在量は、好適な分析機器、例えば、LC-MS/MS、GC-MS、HPLC-MS及びMALDI-MSなどの質量分析法及び液体クロマトグラフィーによって決定され得る。いくつかの実施形態では、相対的存在量は、対象の画分に対応するクロマトグラフ(例えば、LC-MS/MS、GC-MS及びHPLC-MS)のピークの下の面積を積分することによって決定される。いくつかの実施形態では、相対的存在量は、ピーク強度によって決定される(例えば、MALDI-MS)。いくつかの実施形態では、相対的存在量は、液体クロマトグラフィーによる分離後の重量測定などの分析方法の組み合わせによって決定される。
【0039】
[0066]本明細書で使用する場合、単数形「1つの」、「及び」及び「その」には、文脈上特に明確に指示されない限り複数形の言及が含まれる。従って、例えば、「薬剤」という言及は、複数のそのような薬剤を含み、「オリゴ糖」という言及は、1つ以上のオリゴ糖(又は複数のオリゴ糖)及び当業者であれば公知であるその均等物を含む。
【0040】
[0067]範囲が、分子量などのような物理的特性又は化学式などのような化学的特性について本明細書において使用される場合、範囲の全ての組み合わせ及び副組合せ並びにその中にある特定の実施形態が、含まれることが意図される。「約」という用語は、数又は数の範囲を指す場合、指される数又は数の範囲が、実験的ばらつきの範囲内の(又は統計的実験誤差の範囲内の)近似値であることを意味し、従って、数又は数の範囲は、いくつかの場合において、述べられる数又は数の範囲の1%~15%で変動する。いくつかの実施形態において、「約」という用語は、与えられた値又は範囲の15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%又は0.05%内を意味する。
【0041】
[0068]「含んでいる」という用語(及び「含む(comprise)」又は「含む(comprises)」又は「有する」又は「包含する」などのような関係する用語)は、そのように記載されるものを含むが、必ずしもそれらに限定されないことが意図される。
【0042】
[II.オリゴ糖調製物の組成]
[0069]栄養組成物における使用に適したオリゴ糖調製物が本明細書において開示される。一態様において、1~nから選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖(DP1~DPn画分)を含むオリゴ糖調製物であって、nは、2以上の整数である、オリゴ糖調製物が本明細書において記載される。いくつかの実施形態において、nは、3、4、5、6、7、8、9及び10などの2を超える整数である。いくつかの実施形態では、nは、3以上の整数である。いくつかの実施形態では、nは、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40又は50などの1~100の範囲内の整数である。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物における1~n画分の各々は、独立して、質量分析法、LC-MS/MS又はGC-MSにより測定される相対的存在量で0.1%~90%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物における1~n画分の各々は、独立して、約0.1%~約15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物における1~n画分の各々は、独立して、約0.5%~約15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP1及びDP2画分は、各々独立して、MALDI-MSなどの質量分析法、LC-MS/MS又はGC-MSにより測定される相対的存在量で約0.1%~約15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP1及びDP2画分は、各々独立して、約0.5%~約15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP1及びDP2画分は、各々独立して、質量分析法、LC-MS/MS又はGC-MSにより測定される相対的存在量で約0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.8%、1%、2%又は3%から約8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%又は15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、各画分におけるオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。
【0043】
[0070]一態様では、記載されるオリゴ糖調製物は、合成オリゴ糖調製物である。いくつかの実施形態では、合成オリゴ糖調製物は、生物を必要としないプロセスによって生成される複数のオリゴ糖を指す。いくつかの実施形態では、合成オリゴ糖調製物は、酵素を必要としないプロセスによって生成される複数のオリゴ糖を指す。いくつかの実施形態では、合成オリゴ糖調製物は、化学的プロセスによって生成される複数のオリゴ糖を指す。特定の実施形態では、合成オリゴ糖調製物は、糖の縮合によって生成される複数のオリゴ糖を指す。
【0044】
[オリゴ糖のプレバイオティクス有用性]
[0071]本明細書では、動物腸内ミクロビオームなどの微生物群集の複雑な機能調節を示すアンヒドロ-糖成分及び/又は糖脱水生成物成分を含むオリゴ糖調製物が開示される。オリゴ糖調製物は、ミクロフローラによる発酵性炭素の利用を調節し、代謝フラックスを有益な種に向ける有用性を提供し、従ってミクロビオームが媒介した健康又は栄養上の利益を提供する。
【0045】
[0072]難消化性炭水化物は、微生物群集に発酵性炭素源を提供することにより、プレバイオティクスとして機能し得る。例えば、可溶性植物繊維が豊富な食餌は、腸内ミクロフローラに栄養を与える能力があることが確認されている。更に、ビフィズス菌プレバイオティクスはビフィズス菌(例えば、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属のメンバー)の増殖をサポートし、乳酸菌プレバイオティクスはラクトバチルス(Lactobacillus)種の増殖をサポートする。
【0046】
[0073]プレバイオティクス繊維は、短鎖脂肪酸(SCFA)などの有益な化学種に発酵され得る。プレバイオティクス繊維としては;レジスタントスターチ;セルロース;ラムノガラクタン、アラビノガラクタン、アラビナンなどのペクチン;アラビノキシラン、キシログルカン、グルコマンナン、ガラクトマンナン及びb-グルカンなどのヘミセルロース;イヌリン及びレバンなどのポリフルクタン;及びアルギネートなどのガムが挙げられる。イヌリンは、一般的なビフィドジェニックプレバイオティクス繊維である。
【0047】
[0074]他の場合、プレバイオティクスは、病原性細菌が生着する能力を妨げることによって作用し、従って、細胞表面受容体部位の競合的結合などの抗付着メカニズムを介して宿主生物に感染する。特定のガラクト-オリゴ糖は、エシェリキア(Escherichia)種などの様々な腸内病原性生物の効果的な付着防止を提供する。
【0048】
[0075]プレバイオティクスは典型的には、食餌に組み込むことによって宿主動物に提供され、その上でそれらは用量依存的な応答を示す(少なくとも飽和閾値まで)。例えば、イヌリンなどのビフィズス菌プレバイオティクスの高用量を提供すると、ビフィドバクテイルム(Bifidobacterium)種の個体数が大幅に増加する傾向がある。高用量のイヌリンは、発酵によるSCFAのより高い生成に対応する。これは、プレバイオティクスが代謝炭素源を提供し、より多くの炭素がより多くの発酵生成物に変換されるためである。同様に、より高用量の付着防止プレバイオティクスを提供することにより、表面受容体部位に競合的に結合する可能性がもたらされる。
【0049】
[0076]修飾されたモノマーサブユニットを含む特定の炭水化物種は、微生物系がプレバイオティクス源として他の方法で利用可能な他の炭水化物を利用する方法に影響を与える可能性がある。例えば、このような炭水化物種は、細菌のデンプン利用システム(SUS)、即ち細胞表面認識、グリコシド切断及びデンプン代謝物の移入に関与するタンパク質を調節する修飾炭水化物種であり得る。
【0050】
[0077]動物のミクロビオータを複雑に調節することができる炭水化物組成物は、動物のミクロビオームへの影響を介して動物の健康及び栄養を改善する飼料添加物としての有用性を有する。例えば、腸内ミクロフローラによるブチレート産生の調節は、健康な腸粘膜、バリア機能を促進し、且つ抗炎症効果を介して動物に健康上の利点を与える。プロピオン酸産生の調節は、糖生成の増加を介して動物の食餌から抽出される代謝エネルギーに影響を与える。関連する微生物群集には、例えば、家禽、ブタ、イヌ、ネコ、ウマの回腸、空腸及び盲腸並びに/若しくは糞便のミクロビオータ又は畜牛、ウシ、ヒツジなどの反芻動物のミクロビオータが含まれる。他の微生物群集にはスキンフローラ、鼻内ミクロフローラが含まれる。
【0051】
[0078]更に、本明細書で開示されるオリゴ糖調製物は、それらは、アンヒドロ-サブユニットの存在により、完全な動物用飼料などの複合栄養組成物中で選択的に分析及び定量化できるという点で有利である。オリゴ糖調製物などの飼料添加物の存在及び/又は濃度を評価することは商業的に有用である。このような評価は、品質管理の目的で実施され、添加物が基礎栄養組成物と均一にブレンドされて、意図された用量又は含有レベルで添加物を含む最終栄養組成物を提供するかどうかを決定し得る。
【0052】
[0079]しかしながら、栄養組成物自体は、大量且つ多様な炭水化物構造体(例えば、デンプン、植物繊維及びペクチン)を含む。従って、少量のオリゴ糖ベースの飼料添加物を、栄養組成物のベースとして存在する他の炭水化物の広大な海から区別することは特に困難である。そのようなものであるから、本明細書に開示されるオリゴ糖調製物は、アンヒドロ-サブユニットを介して栄養組成物中の他の炭水化物源からそれ自体を区別する手段を提供する。
【0053】
[重合度(DP)分布]
[0080]いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるオリゴ糖調製物は、1~nから選択される異なる重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖(DP1~DPn画分)を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、1~nから選択される異なる重合度をそれぞれ有するオリゴ糖のn画分(DP1~DPn画分)を含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、n画分のオリゴ糖を含み、それぞれの画分は、1~nから選択される別個の重合度を有する(DP1~DPn画分)。いくつかの実施形態において、DP1画分は、1つ以上の単糖及び/又は1つ以上のアンヒドロ単糖を含む。例えば、いくつかの実施形態において、DP1画分は、グルコース、ガラクトース、フルクトース、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノース又はその任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、DP2画分は、1つ以上の通常の二糖及び1つ以上のアンヒドロサブユニット含有二糖を含む。いくつかの実施形態では、DP2画分は、ラクトースを含む。
【0054】
[0081]いくつかの実施形態では、nは、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、少なくとも23、少なくとも24、少なくとも25、少なくとも26、少なくとも27、少なくとも28、少なくとも29、少なくとも30、少なくとも31、少なくとも32、少なくとも33、少なくとも34、少なくとも35、少なくとも36、少なくとも37、少なくとも38、少なくとも39、少なくとも40、少なくとも41、少なくとも42、少なくとも43、少なくとも44、少なくとも45、少なくとも46、少なくとも47、少なくとも48、少なくとも49、少なくとも50、少なくとも51、少なくとも52、少なくとも53、少なくとも54、少なくとも55、少なくとも56、少なくとも57、少なくとも58、少なくとも59、少なくとも60、少なくとも61、少なくとも62、少なくとも63、少なくとも64、少なくとも65、少なくとも66、少なくとも67、少なくとも68、少なくとも69、少なくとも70、少なくとも71、少なくとも72、少なくとも73、少なくとも74、少なくとも75、少なくとも76、少なくとも77、少なくとも78、少なくとも79、少なくとも80、少なくとも81、少なくとも82、少なくとも83、少なくとも84、少なくとも85、少なくとも86、少なくとも87、少なくとも88、少なくとも89、少なくとも90、少なくとも91、少なくとも92、少なくとも93、少なくとも94、少なくとも95、少なくとも96、少なくとも97、少なくとも98、少なくとも99又は少なくとも100である。いくつかの実施形態では、nは、約2、3、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99又は100である。いくつかの実施形態では、nは、10未満、11未満、12未満、13未満、14未満、15未満、16未満、17未満、18未満、19未満、20未満、21未満、22未満、23未満、24未満、25未満、26未満、27未満、28未満、29未満、30未満、31未満、32未満、33未満、34未満、35未満、36未満、37未満、38未満、39未満、40未満、41未満、42未満、43未満、44未満、45未満、46未満、47未満、48未満、49未満、50未満、51未満、52未満、53未満、54未満、55未満、56未満、57未満、58未満、59未満、60未満、61未満、62未満、63未満、64未満、65未満、66未満、67未満、68未満、69未満、70未満、71未満、72未満、73未満、74未満、75未満、76未満、77未満、78未満、79未満、80未満、81未満、82未満、83未満、84未満、85未満、86未満、87未満、88未満、89未満、90未満、91未満、92未満、93未満、94未満、95未満、96未満、97未満、98未満、99未満又は100未満である。いくつかの実施形態では、nは、2~100、5~90、10~90、10~80、10~70、10~60、10~50、10~40、10~30、15~60、15~50、15~45、15~40、15~35又は15~30である。
【0055】
[0082]オリゴ糖調製物の重合度の分布は、末端基法、浸透圧(浸透圧測定)、超遠心分離、粘度測定、光散乱法、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)、SEC-MALLS、フィールドフローフラクショネーション(FFF)、非対称フローフィールドフローフラクショネーション(A4F)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)及び質量分析(MS)が挙げられるがこれらに限定されない任意の好適な分析方法及び機器によって決定することができる。例えば、重合度の分布は、マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)-MS、液体クロマトグラフィー(LC)-MS又はガスクロマトグラフィー(GC)-MSなどの質量分析によって決定及び/又は検出され得る。別の例として、重合度の分布は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)などのSECによって決定及び/又は検出され得る。更に別の例として、重合度の分布は、HPLC、FFF又はA4Fによって決定及び/又は検出され得る。いくつかの実施形態では、重合度の分布は、MALDI-MSによって決定及び/又は検出される。いくつかの実施形態では、重合度の分布は、GC-MS又はLC-MSによって決定及び/又は検出される。いくつかの実施形態では、重合度の分布は、SECによって決定及び/又は検出される。いくつかの実施形態では、重合度の分布は、HPLCによって決定及び/又は検出される。いくつかの実施形態では、重合度の分布は、MALDI-MS及びSECなどの分析機器の組み合わせによって決定及び/又は検出される。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物の重合度は、その分子量及び分子量分布に基づいて決定することができる。例えば、図2は、様々な画分の重合度及び観察された全ての画分におけるアンヒドロ-サブユニット含有オリゴ糖(-18g/モルMWオフセットピーク)の存在を示すMALDI-MSスペクトルを示す。
【0056】
[0083]いくつかの実施形態では、画分の大部分におけるオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物の6未満、5未満、4未満又は2未満の画分のオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少しない。
【0057】
[0084]いくつかの実施形態では、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45又は少なくとも50のDP画分におけるオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。いくつかの実施形態では、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45又は少なくとも50の連続したDP画分におけるオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。いくつかの実施形態では、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも20又は少なくとも30のDP画分におけるオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。いくつかの実施形態では、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも20又は少なくとも30の連続したDP画分におけるオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。
【0058】
[0085]いくつかの実施形態では、n画分の各々におけるオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。例えば、図10は、n画分の各々におけるオリゴ糖の相対的存在量がそのDPとともに単調に減少するDP分布の例を提供する。例えば、いくつかの実施形態では、DP3画分におけるオリゴ糖の相対的存在量のみは、その重合度とともに単調に減少しない、即ちDP3画分におけるオリゴ糖の相対的存在量は、DP4画分におけるオリゴ糖の相対的存在量よりも低い。いくつかの実施形態では、DP2画分におけるオリゴ糖の相対的存在量は、DP3画分におけるオリゴ糖の相対的存在量よりも低い。例えば、図11は、DP2画分におけるオリゴ糖の相対的存在量がその重合度とともに単調に減少しない重合度分布を示す。
【0059】
[0086]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、重量又は相対的存在量で約1%~約50%、約1%~約40%、約1%~約35%、約1%~約30%、約1%~約25%、約1%~約20%、約1%~約15%、約5%~約50%、約5%~約40%、約5%~約35%、約5%~約30%、約5%~約25%、約5%~約20%、約5%~約15%、約10%~約50%、約10%~約40%、約10%~約35%、約10%~約30%、約10%~約25%、約10%~約20%又は約10%~約15%のDP1画分含有量を有する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、重量又は相対的存在量で約10%~約35%、約10%~約20%又は約10%~約15%のDP1画分含有量を有する。いくつかの実施形態では、DP1画分の含有量は、MALDI-MSによって決定される。いくつかの実施形態では、DP1画分の含有量は、HPLCによって決定される。いくつかの実施形態では、DP1画分の含有量は、LC-MS/MS又はGC-MSによって決定される。
【0060】
[0087]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、重量又は相対的存在量で約1%~約35%、約1%~約30%、約1%~約25%、約1%~約20%、約1%~約15%、約1%~約10%、約5%~約30%、約5%~約25%、約5%~約20%、約5%~約15%又は約5%~約10%のDP2画分含有量を有する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、重量又は相対的存在量で約5%~約25%、約5%~約20%、約5%~約15%又は約5%~約10%のDP2画分含有量を有する。いくつかの実施形態では、DP2画分の含有量は、MALDI-MSによって決定される。いくつかの実施形態では、DP2画分の含有量は、HPLCによって決定される。いくつかの実施形態では、DP2画分の含有量は、LC-MS/MS又はGC-MSによって決定される。
【0061】
[0088]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、重量又は相対的存在量で約1%~約30%、約1%~約25%、約1%~約20%、約1%~約15%、約1%~約10%、約5%~約30%、約5%~約25%、約5%~約20%、約5%~約15%又は約5%~約10%のDP3画分含有量を有する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、重量又は相対的存在量で約1%~約15%、約1%~約10%、約5%~約15%又は約5%~約10%のDP3画分含有量を有する。いくつかの実施形態では、DP3画分の含有量は、MALDI-MSによって決定される。いくつかの実施形態では、DP3画分の含有量は、HPLCによって決定される。いくつかの実施形態では、DP3画分の含有量は、LC-MS/MS又はGC-MSによって決定される。
【0062】
[0089]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、重量又は相対的存在量で約0.1%~約20%、約0.1%~約15%、約0.1%~約10%、約0.1%~約5%、約1%~約20%、約1%~約15%、約1%~約10%又は約1%~約5%のDP4画分含有量を有する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、重量又は相対的存在量で約1%~約15%、約1%~約10%又は約1%~約5%のDP4画分含有量を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、重量又は相対的存在量で約0.1%~約15%、約0.1%~約10%、約0.1%~約5%、約1%~約15%、約1%~約10%又は約1%~約5%のDP5画分含有量を有する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、重量又は相対的存在量で約1%~約10%又は約1%~約5%のDP5画分含有量を有する。いくつかの実施形態では、DP4画分及び/又はDP5画分の含有量は、MALDI-MSによって決定される。いくつかの実施形態では、DP4画分及び/又はDP5画分の含有量は、HPLCによって決定される。いくつかの実施形態では、DP4画分及び/又はDP5画分の含有量は、LC-MS/MS又はGC-MSによって決定される。
【0063】
[0090]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物におけるDP2画分のDP1画分との比は、これらの重量又は相対的存在量で約0.01~約0.8、約0.02~約0.7、約0.02~約0.6、約0.02~約0.5、約0.02~約0.4、約0.02~約0.3、約0.02~約0.2、約0.1~約0.6、約0.1~約0.5、約0.1~約0.4又は約0.1~約0.3である。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物におけるDP2画分のDP1画分との比は、これらの重量又は相対的存在量で約0.02~約0.4である。
【0064】
[0091]いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物中のDP2画分に対するDP3画分の比は、それらの重量又は相対的存在量で約0.01~約0.7、約0.01~約0.6、約0.01~約0.5、約0.01~約0.4、約0.01~約0.3又は約0.01~約0.2である。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物中のDP2画分に対するDP3画分の比は、それらの重量又は相対的存在量で約0.01~約0.3である。
【0065】
[0092]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物におけるDP1及びDP2画分の集合体含有量は、重量又は相対的存在量で70%未満、60%未満、50%未満、40%未満、30%未満、20%未満又は10%未満である。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物におけるDP1及びDP2画分の集合体含有量は、重量又は相対的存在量で50%未満、30%未満又は10%未満である。
【0066】
[0093]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、2~10の範囲内の平均DP値を有する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、約2~約8、約2~約5又は約2~約4の平均DP値を有する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、約3.5の平均DP値を有する。平均DP値は、SEC又は元素分析によって決定することができる。
【0067】
[アンヒドロサブユニットレベル]
[0094]いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるオリゴ糖調製物中のオリゴ糖のn画分の各々は、独立して、アンヒドロサブユニットレベルを含む。例えば、いくつかの実施形態では、DP1画分は、相対的存在量で約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含み、DP2画分は、相対的存在量で約15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。別の例について、いくつかの実施形態では、DP1、DP2及びDP3画分は、それぞれ相対的存在量でそれぞれ約5%、約10%及び約2%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖の2つ以上の画分は、同じレベルのアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。例えば、いくつかの実施形態では、DP1及びDP3画分は、それぞれ相対的存在量で約5%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。
【0068】
[0095]いくつかの実施形態において、本明細書において記載されるオリゴ糖調製物中の1~n画分のそれぞれは、質量分析法、LC-MS/MS又はGC-MSによって測定される相対的存在量で約0.1%~15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を独立して含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物中の1~n画分のそれぞれは、質量分析法、LC-MS/MS又はGC-MSによって測定される相対的存在量で約0.5%~15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を独立して含む。いくつかの実施形態では、LC-MS/MSは、DP1、DP2及び/又はDP3画分におけるオリゴ糖の相対的存在量を決定するために使用される。いくつかの実施形態では、GC-MS又はLC-MS/MSは、DP1、DP2及び/又はDP3画分におけるオリゴ糖の相対的存在量を決定するために使用される。いくつかの実施形態では、MALDI-MSは、DP3画分、DP4画分又はそれ以降のDP画分におけるオリゴ糖の相対的存在量を決定するために使用される。いくつかの実施形態では、特定の画分の相対的存在量は、その画分に対応するものとして指定されているLC-MS/MSクロマトグラムのピークの下の面積を積分することによって決定される。いくつかの実施形態では、特定の画分の相対的存在量は、その画分に対応するものとして指定されているGC-MSクロマトグラムのピークの下の面積を積分することによって決定される。
【0069】
[0096]アンヒドロサブユニットのレベルは、核磁気共鳴(NMR)分光法、質量分析法、HPLC、FFF、A4F又はこれらの任意の組み合わせなどの任意の好適な分析方法によって決定することができる。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニットのレベルは、少なくとも部分的に、MALDI-MSなどの質量分析法によって決定される。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニットのレベルは、少なくとも部分的に、NMRによって決定される。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖のレベルは、少なくとも部分的に、HPLCによって決定される。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖のレベルは、図2の-18g/モルMWオフセットピークによって示されるように、MALDI-MSによって決定される。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニットの種の存在及び型は、実施例11、図3及び図4で示されるように、NMRによって決定及び/又は検出され得る。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の相対的存在量は、MALDI-MSによって決定される。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の相対的存在量は、図15A~15C、16A~16C、17A~17C及び18A~18Cで示されるように、LC-MS/MSによって決定される。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の相対的存在量は、図19A~19B、20A~20B、21A~21B及び22A~22Bで示されるように、GC-MSによって決定される。
【0070】
[0097]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物の少なくとも1つの画分は、相対的存在量で80%未満、70%未満、60%未満、50%未満、40%未満、30%未満、20%未満、19%未満、18%未満、17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満又は1%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物の少なくとも1つの画分は、相対的存在量で10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。他の実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物の少なくとも1つの画分は、相対的存在量で0.5%超、0.8%超、1%超、2%超、3%超、4%超、5%超、6%超、7%超、8%超、9%超、10%超、11%超、12%超、13%超、14%超、15%超、16%超、17%超、18%超、19%超、20%超、30%超、40%超、50%超、60%超、70%超又は80%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。他の実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物の少なくとも1つの画分は、相対的存在量で20%超、21%超、22%超、23%超、24%超、25%超、26%超、27%超、28%超、29%超又は30%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物の少なくとも1つの画分(DP1、DP2及び/又はDP3などの)は、相対的存在量で約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%又は約30%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物の少なくとも1つの画分(DP1、DP2及び/又はDP3などの)は、相対的存在量で約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%又は約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物の少なくとも1つの画分(DP1、DP2及び/又はDP3などの)は、相対的存在量で約0.1%~約90%、約0.5%~約90%、約0.5%~約80%、約0.5%~約70%、約0.5%~約60%、約0.5%~約50%、約0.5%~約40%、約0.5%~約30%、約0.5%~約20%、約0.5%~約10%、約0.5%~約9%、約0.5%~約8%、約0.5%~約7%、約0.5%~約6%、約0.5%~約5%、約0.5%~約4%、約0.5%~約3%、約0.5%~約2%、約1%~約10%、約2%~約9%、約2%~約8%、約2%~約7%、約2%~約6%、約2%~約5%、約2%~約4%、約2%~約3%又は約5%~約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物のDP1及びDP2画分は、各々独立して、質量分析法、LC-MS/MS又はGC-MSにより測定される相対的存在量で約0.1%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%又は1.5%から、約8%、9%、10%、11%、12%又は15%までの範囲内のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、DP1及びDP2画分は、各々独立して、質量分析法、LC-MS/MS又はGC-MSにより測定される相対的存在量で約0.5%~約15%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。
【0071】
[0098]いくつかの実施形態において、本明細書において記載されるオリゴ糖調製物のそれぞれの画分は、相対的存在量で80%未満、70%未満、60%未満、50%未満、40%未満、30%未満、20%未満、19%未満、18%未満、17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、本明細書において記載されるオリゴ糖調製物のそれぞれの画分は、相対的存在量で10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。他の実施形態において、本明細書において記載されるオリゴ糖調製物のそれぞれの画分は、相対的存在量で2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。他の実施形態において、本明細書において記載されるオリゴ糖調製物のそれぞれの画分は、相対的存在量で20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%又は30%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、本明細書において記載されるオリゴ糖調製物のそれぞれの画分は、相対的存在量で約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%又は約30%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、本明細書において記載されるオリゴ糖調製物のそれぞれの画分は、相対的存在量で約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%又は約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態において、本明細書において記載されるオリゴ糖調製物のそれぞれの画分は、相対的存在量で約0.1%~約90%、約0.1%~約15%、約0.5%~約90%、約0.5%~約80%、約0.5%~約70%、約0.5%~約60%、約0.5%~約50%、約0.5%~約40%、約0.5%~約30%、約0.5%~約20%、約0.5%~約10%、約0.5%~約9%、約0.5%~約8%、約0.5%~約7%、約0.5%~約6%、約0.5%~約5%、約0.5%~約4%、約0.5%~約3%、約0.5%~約2%、約2%~約9%、約2%~約8%、約2%~約7%、約2%~約6%、約2%~約5%、約2%~約4%、約2%~約3%又は約5%~約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。
【0072】
[0099]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、相対的存在量で80%未満、70%未満、60%未満、50%未満、40%未満、30%未満、20%未満、19%未満、18%未満、17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満又は1%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%又は2%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。他の実施形態では、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で0.5%超、0.8%超、1%超、2%超、3%超、4%超、5%超、6%超、7%超、8%超、9%超、10%超、11%超、12%超、13%超、14%超、15%超、16%超、17%超、18%超、19%超、20%超、30%超、40%超、50%超、60%超、70%超又は80%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。他の実施形態では、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%又は30%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%又は約30%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%又は約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、相対的存在量で約0.1%~約90%、約0.1%~約15%、約0.5%~約90%、約0.5%~約80%、約0.5%~約70%、約0.5%~約60%、約0.5%~約50%、約0.5%~約40%、約0.5%~約30%、約0.5%~約20%、約0.5%~約10%、約0.5%~約9%、約0.5%~約8%、約0.5%~約7%、約0.5%~約6%、約0.5%~約5%、約0.5%~約4%、約0.5%~約3%、約0.5%~約2%、約2%~約9%、約2%~約8%、約2%~約7%、約2%~約6%、約2%~約5%、約2%~約4%、約2%~約3%又は約5%~約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。
【0073】
[00100]いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物のDP1画分は、相対的存在量で30%未満、20%未満、19%未満、18%未満、17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満又は1%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物のDP1画分は、相対的存在量で0.1%超、0.5%超、0.8%超、1%超、1.5%超、2%超、3%超、4%超、5%超、6%超、7%超、8%超、9%超、10%超、11%超、12%超、13%超、14%超又は15%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物のDP1画分は、相対的存在量で約0.5%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%又は約20%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物のDP1画分は、相対的存在量で約0.1%~約15%、約0.1%~約20%、約0.5%~約20%、0.5%~約10%、約0.5%~約15%、約1%~約20%、約1%~約15%、約1%~約10%、約2%~約14%、約3%~約13%、約4%~約12%、約5%~約11%、約5%~約10%、約6%~約9%若しくは約7%~約8%又はそれらの間の任意の範囲のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物のDP1画分は、相対的存在量で約0.5%~約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の相対的存在量は、MALDI-MSなどの質量分析法によって決定される。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の相対的存在量は、LC-MS/MSによって決定される。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の相対的存在量は、GC-MSによって決定される。
【0074】
[00101]いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物のDP2画分は、相対的存在量で30%未満、20%未満、19%未満、18%未満、17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満又は1%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物のDP2画分は、相対的存在量で0.1%超、0.5%超、0.8%超、1%超、1.5%超、2%超、3%超、4%超、5%超、6%超、7%超、8%超、9%超、10%超、11%超、12%超、13%超、14%超又は15%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物のDP2画分は、相対的存在量で約0.5%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%又は約20%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物のDP2画分は、相対的存在量で約0.1%~約15%、約0.1%~約20%、約0.5%~約20%、0.5%~約10%、約0.5%~約15%、約1%~約20%、約1%~約15%、約1%~約10%、約2%~約14%、約3%~約13%、約4%~約12%、約5%~約11%、約5%~約10%、約6%~約9%若しくは約7%~約8%又はそれらの間の任意の範囲のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物のDP2画分は、相対的存在量で約5%~約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の相対的存在量は、MALDI-MSなどの質量分析法によって決定される。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の相対的存在量は、LC-MS/MSによって決定される。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の相対的存在量は、GC-MSによって決定される。
【0075】
[00102]いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物のDP3画分は、相対的存在量で30%未満、20%未満、19%未満、18%未満、17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満又は1%未満のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物のDP3画分は、相対的存在量で0.1%超、0.5%超、0.8%超、1%超、1.5%超、2%超、3%超、4%超、5%超、6%超、7%超、8%超、9%超、10%超、11%超、12%超、13%超、14%超又は15%超のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物のDP3画分は、相対的存在量で約0.5%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%又は約20%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物のDP3画分は、相対的存在量で約0.1%~約15%、約0.1%~約20%、約0.5%~約20%、0.5%~約10%、約0.5%~約15%、約1%~約20%、約1%~約15%、約1%~約10%、約2%~約14%、約3%~約13%、約4%~約12%、約5%~約11%、約5%~約10%、約6%~約9%若しくは約7%~約8%又はそれらの間の任意の範囲のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物のDP3画分は、相対的存在量で約0.5%~約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の相対的存在量は、MALDI-MSなどの質量分析法によって決定される。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の相対的存在量は、LC-MS/MSによって決定される。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の相対的存在量は、GC-MSによって決定される。
【0076】
[00103]いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖は、1つ以上のアンヒドロサブユニットを含む。例えば、DP1アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖は、1つのアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、DPnアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖は、1~n個のアンヒドロサブユニットを含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、DP2アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖は、1つ又は2つのアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物における各オリゴ糖は、独立して、0、1又は2個のアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の99%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%又は30%超は、1つのみのアンヒドロサブユニットを有する。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の99%、95%、90%、85%又は80%超は、1つのみのアンヒドロサブユニットを有する。
【0077】
[00104]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物又はオリゴ糖調製物の各画分における1つ以上のオリゴ糖は、それぞれグリコシド結合を介して結合しているアンヒドロサブユニットを1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個含み、ここで、各アンヒドロサブユニットを結合するグリコシド結合は独立して選択される。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物又はオリゴ糖調製物の各画分における1つ以上のオリゴ糖は、それぞれグリコシド結合を介して結合しているアンヒドロサブユニットを1、2又は3個含み、ここで、各アンヒドロサブユニットを結合するグリコシド結合は独立して選択される。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物又は各画分におけるオリゴ糖の50%、60%、70%、80%、90%又は99%超は、それぞれグリコシド結合を介して結合しているアンヒドロサブユニットを1、2又は3個含み、ここで、各アンヒドロサブユニットを結合するグリコシド結合は独立して選択される。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物又は各画分における1つ以上のオリゴ糖は、グリコシド結合を介して結合しているアンヒドロサブユニットを1個含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物又は各画分におけるオリゴ糖の50%超、60%超、70%超、80%超、90%又は99%超は、グリコシド結合を介して結合しているアンヒドロサブユニットを1個含む。
【0078】
[アンヒドロサブユニット種]
[00105]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、異なる種のアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、例示的なアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖は、図5図12及び図13に示されている。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、単糖の熱脱水生成物、即ちアンヒドロ-単糖サブユニットである、1つ以上のアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、単糖の可逆的熱脱水生成物である、1つ以上のアンヒドロサブユニットを含む。
【0079】
[00106]アンヒドロ-単糖(又はアンヒドロ-単糖サブユニット)は、1つ以上の種の単糖の熱脱水生成物を指すと理解すべきである。例えば、いくつかの実施形態では、アンヒドロ-グルコースは、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノース(レボグルコサン)又は1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースを指す。いくつかの実施形態では、複数のアンヒドロ-グルコースは、複数の1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノース(レボグルコサン)、複数の1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース、グルコースの複数の他の熱脱水生成物又はこれらの任意の組み合わせを指す。同様に、いくつかの実施形態では、複数のアンヒドロ-ガラクトースは、ガラクトースの複数の任意の熱脱水生成物又はこれらの任意の組み合わせを指す。
【0080】
[00107]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、1つ以上のアンヒドロ-グルコース、アンヒドロ-ガラクトース、アンヒドロ-マンノース、アンヒドロ-アロース、アンヒドロ-アルトロース、アンヒドロ-グロース、アンヒドロ-インドース、アンヒドロ-タロース、アンヒドロ-フルクトース、アンヒドロ-リボース、アンヒドロ-アラビノース、アンヒドロ-ラムノース、アンヒドロ-リキソース、アンヒドロ-キシロース又はこれらのサブユニットの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、1つ以上のアンヒドロ-グルコース、アンヒドロ-ガラクトース、アンヒドロ-マンノース又はアンヒドロ-フルクトースサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、1,6-アンヒドロ-3-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノース、1,6-アンヒドロ-3-O-α-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノース、1,6-アンヒドロ-2-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノース、1,6-アンヒドロ-2-O-α-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノース、1,6-アンヒドロ-β-D-セロビオース(セロビオサン)、1,6-アンヒドロ-β-D-セロトリオース(セロトリオサン(cellotriosan))、1,6-アンヒドロ-β-D-セロテトラオース(セロテトラオサン(cellotetraosan))、1,6-アンヒドロ-β-D-セロペンタオース(セロペンタオサン(cellopentaosan))及び1,6-アンヒドロ-β-D-マルトース(マルトサン)の1つ以上を含む。
【0081】
[00108]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、1つ以上の1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、1つ以上の1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノース(レボグルコサン)サブユニットを含む。例えば、図12は、2つのDP1アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖(レボグルコサン及び1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース)及び1つのDP2アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖(アンヒドロ-セロビオース)を示す。
【0082】
[00109]アンヒドロサブユニットの種の存在及びレベルは、オリゴ糖を製造するために使用される供給糖に基づいて変化し得る。例えば、いくつかの実施形態では、グルコ-オリゴ糖はアンヒドロ-グルコースサブユニットを含み、ガラクト-オリゴ糖はアンヒドロ-ガラクトースサブユニットを含み、グルコ-ガラクト-オリゴ糖は、アンヒドロ-グルコース及びアンヒドロ-ガラクトースサブユニットを含む。
【0083】
[00110]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースアンヒドロサブユニット及び1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースアンヒドロサブユニットの両方を含む。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニットの少なくとも0.1%、1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%又は99%は、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノース及び1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニットの少なくとも1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又は90%は、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースである。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニットの少なくとも1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%又は60%は、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースである。
【0084】
[00111]いくつかの実施形態では、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースの1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースとの比は、調製物中で約10:1~1:10、9:1~1:10、8:1~1:10、7:1~1:10、6:1~1:10、5:1~1:10、4:1~1:10、3:1~1:10、2:1~1:10、10:1~1:9、10:1~1:8、10:1~1:7、10:1~1:6、10:1~1:5、10:1~1:4、10:1~1:3、10:1~1:2又は1:1~3:1である。いくつかの実施形態では、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースの1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースとの比は、調製物中で約10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:8、1:9又は1:10である。いくつかの実施形態では、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースの1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースとの比は、調製物中で約2:1である。
【0085】
[00112]いくつかの実施形態では、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースの1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースとの比は、各画分中で10:1~1:10、9:1~1:10、8:1~1:10、7:1~1:10、6:1~1:10、5:1~1:10、4:1~1:10、3:1~1:10、2:1~1:10、10:1~1:9、10:1~1:8、10:1~1:7、10:1~1:6、10:1~1:5、10:1~1:4、10:1~1:3、10:1~1:2又は1:1~3:1である。いくつかの実施形態では、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースの1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースとの比は、各画分中で約10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:8、1:9又は1:10である。いくつかの実施形態では、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースの1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースとの比は、各画分中で約2:1である。
【0086】
[00113]いくつかの実施形態では、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースの1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースとの比は、少なくとも1つの画分中で約10:1~1:10、9:1~1:10、8:1~1:10、7:1~1:10、6:1~1:10、5:1~1:10、4:1~1:10、3:1~1:10、2:1~1:10、10:1~1:9、10:1~1:8、10:1~1:7、10:1~1:6、10:1~1:5、10:1~1:4、10:1~1:3、10:1~1:2又は1:1~3:1である。いくつかの実施形態では、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースの1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースとの比は、少なくとも1つの画分中で約10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:8、1:9又は1:10である。いくつかの実施形態では、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースの1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースとの比は、少なくとも1つの画分中で約2:1である。
【0087】
[00114]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、アンヒドロサブユニット含有DP2オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、アンヒドロ-ラクトース、アンヒドロ-スクロース、アンヒドロ-セロビオース又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、約2~20、2~15、5~20、5~15又は5~10種のDP2アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物はセロビオサンを含まないか、又は検出可能レベルのセロビオサンを含まない。
【0088】
[00115]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、糖カラメル化生成物である1つ以上のアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上のアンヒドロサブユニットを含むオリゴ糖調製物は、メタノール;エタノール;フラン;メチルグリオキサール;2-メチルフラン;酢酸ビニル;グリコールアルデヒド;酢酸;アセトール;フルフラール;2-フランメタノール;3-フランメタノール;2-ヒドロキシシクロペンタ-2-エン-1-オン;5-メチルフルフラール;2(5H)-フラノン;2メチルシクロペンテノロン;レボグルコセノン;環状ヒドロキシルラクトン;1,4,3,6-ジアンヒドロ-α-D-グルコピラノース;ジアンヒドログルコピラノース;及び5-ヒドロキシメチルフルフラール(5-hmf)からなる群から選択される糖カラメル化生成物である。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、5-hmfアンヒドロサブユニットを含む。
【0089】
[00116]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物又はDP画分の少なくとも1つにおいて、カラメル化生成物であるアンヒドロサブユニットは、単糖の熱脱水生成物であるアンヒドロサブユニットよりも豊富ではない。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物又は画分の少なくとも1つにおいて、カラメル化生成物であるアンヒドロサブユニットは、単糖の熱脱水生成物であるアンヒドロサブユニットよりも豊富である。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物又は画分の少なくとも1つにおいて、カラメル化生成物であるアンヒドロサブユニット及び単糖の熱脱水生成物であるアンヒドロサブユニットは、同様の存在比を有する。
【0090】
[00117]いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物におけるアンヒドロサブユニットの約0.01%~約50%、約0.01%~約40%、約0.01%~約30%、約0.01%~約20%、約0.01%~約10%、約0.01%~約5%、約0.01%~約4%、約0.01%~約3%、約0.01%~約2%、約0.01%~約1%、約0.01%~約0.5%、約0.1%~約50%、約0.1%~約40%、約0.1%~約30%、約0.1%~約20%、約0.1%~約10%、約0.1%~約5%、約0.1%~約4%、約0.1%~約3%、約0.1%~約2%、約0.1%~約1%又は約0.1%~約0.5%は、カラメル化生成物である。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物におけるアンヒドロサブユニットの約0.1%~約5%、約0.1%~約2%又は約0.1%~約1%は、カラメル化生成物である。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物におけるアンヒドロサブユニットの50%未満、40%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満又は1%未満は、カラメル化生成物である。
【0091】
[00118]いくつかの実施形態では、本明細書で記載される調製物の少なくとも1つの画分(例えば、DP1、DP2及び/又はDP3画分)におけるアンヒドロサブユニットの約0.01%~約50%、約0.01%~約40%、約0.01%~約30%、約0.01%~約20%、約0.01%~約10%、約0.01%~約5%、約0.01%~約4%、約0.01%~約3%、約0.01%~約2%、約0.01%~約1%、約0.01%~約0.5%、約0.1%~約50%、約0.1%~約40%、約0.1%~約30%、約0.1%~約20%、約0.1%~約10%、約0.1%~約5%、約0.1%~約4%、約0.1%~約3%、約0.1%~約2%、約0.1%~約1%又は約0.1%~約0.5%は、カラメル化生成物である。いくつかの実施形態では、調製物の少なくとも1つの画分(例えば、DP1、DP2及び/又はDP3)におけるアンヒドロサブユニットの約0.1%~約5%、約0.1%~約2%又は約0.1%~約1%は、カラメル化生成物である。いくつかの実施形態では、調製物の少なくとも1つの画分におけるアンヒドロサブユニットの50%、40%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%又は1%未満は、カラメル化生成物である。いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物のDP1、DP2及び/又はDP3画分におけるアンヒドロサブユニットの20%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満又は1%未満は、カラメル化生成物である。
【0092】
[00119]いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物の各画分におけるアンヒドロサブユニットの約0.01%~約50%、約0.01%~約40%、約0.01%~約30%、約0.01%~約20%、約0.01%~約10%、約0.01%~約5%、約0.01%~約4%、約0.01%~約3%、約0.01%~約2%、約0.01%~約1%、約0.01%~約0.5%、約0.1%~約50%、約0.1%~約40%、約0.1%~約30%、約0.1%~約20%、約0.1%~約10%、約0.1%~約5%、約0.1%~約4%、約0.1%~約3%、約0.1%~約2%、約0.1%~約1%又は約0.1%~約0.5%は、カラメル化生成物である。いくつかの実施形態では、調製物の各画分におけるアンヒドロサブユニットの約0.1%~約5%、約0.1%~約2%又は約0.1%~約1%は、カラメル化生成物である。いくつかの実施形態では未満、調製物の各画分におけるアンヒドロサブユニットの50%未満、40%未満、30%未満、20%未満、25%未満、20%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満又は1%未満は、カラメル化生成物である。
【0093】
[00120]いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物におけるオリゴ糖の各々は、独立して及び任意選択的に、アンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、2つ以上の独立したオリゴ糖は、同一又は異なるアンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、2つ以上の独立したオリゴ糖は、異なるアンヒドロサブユニットを含む。例えば、いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースを含むDP1アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖及び1,6-アンヒドロ-β-D-グルコフラノースサブユニットを含むDP2アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物における1つ以上のオリゴ糖は、2つ以上の同一の又は異なるアンヒドロサブユニットを含む。
【0094】
[00121]いくつかの実施形態では、2以上の重合度を有するオリゴ糖調製物の任意の画分(即ちDP2~DPn画分)において、アンヒドロサブユニットは、1つ以上の通常の又はアンヒドロサブユニットに結合し得る。いくつかの実施形態では、DP2~DPn画分において、少なくとも1つのアンヒドロサブユニットは、1つ、2つ又は3つの他の通常の又はアンヒドロサブユニットに結合している。いくつかの実施形態では、DP2~DPn画分において、少なくとも1つのアンヒドロサブユニットは、1つ又は2つの通常のサブユニットに結合している。いくつかの実施形態では、DP2~DPn画分において、少なくとも1つのアンヒドロサブユニットは、1つの通常のサブユニットに結合している。いくつかの実施形態では、DP2~DPn画分のいずれかにおいて、アンヒドロサブユニットの99%、90%、80%、70%、60%、50%、40%又は30%超は、1つの通常のサブユニットに結合している。いくつかの実施形態では、DP2~DPn画分の各々において、アンヒドロサブユニットの99%、90%、80%、70%、60%、50%、40%又は30%超は、1つの通常のサブユニットに結合している。
【0095】
[00122]いくつかの実施形態では、2以上の重合度を有するオリゴ糖調製物の任意の画分(即ちDP2~DPn画分)において、アンヒドロサブユニットは、オリゴ糖の鎖末端に位置し得る。いくつかの実施形態では、3以上の重合度を有するオリゴ糖調製物の任意の画分(即ちDP3~DPn画分)において、アンヒドロサブユニットは、オリゴ糖の鎖末端ではない位置に位置し得る。いくつかの実施形態では、DP2~DPn画分において、アンヒドロサブユニットの少なくとも1つは、オリゴ糖の鎖末端に位置している。いくつかの実施形態では、DP2~DPn画分におけるアンヒドロサブユニットの99%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%又は30%超は、オリゴ糖の鎖末端に位置している。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物におけるアンヒドロサブユニットの95%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%又は10%超は、オリゴ糖の鎖末端に位置している。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は99%超は、鎖末端アンヒドロサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖の80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%超は、鎖末端アンヒドロサブユニットを含む。
【0096】
[グリコシド結合]
[00123]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、様々なグリコシド結合を含む。グリコシド結合の型及び分布は、オリゴ糖調製物の供給源及び製造方法に依存し得る。いくつかの実施形態では、様々なグリコシド結合の型及び分布は、NMRなどの当技術分野において公知の任意の好適な方法によって決定及び/又は検出することができる。例えば、いくつかの実施形態では、グリコシド結合は、H NMR、13C NMR、2D NMR、例えば2D JRES、HSQC、HMBC、DOSY、COSY、ECOSY、TOCSY、NOESY若しくはROESYなど、又はこれらの任意の組み合わせなどによって決定及び/又は検出される。いくつかの実施形態では、グリコシド結合は、少なくとも部分的に、H NMRによって決定及び/又は検出される。いくつかの実施形態では、グリコシド結合は、少なくとも部分的に、13C NMRによって決定及び/又は検出される。いくつかの実施形態では、グリコシド結合は、少なくとも部分的に、2DH、13C-HSQC NMRによって決定及び/又は検出される。
【0097】
[00124]いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物は、1つ以上のα-(1,2)グリコシド結合、α-(1,3)グリコシド結合、α-(1,4)グリコシド結合、α-(1,6)グリコシド結合、β-(1,2)グリコシド結合、β-(1,3)グリコシド結合、β-(1,4)グリコシド結合、β-(1,6)グリコシド結合、α-(1,1)-αグリコシド結合、α-(1,1)-βグリコシド結合、β-(1,1)-βグリコシド結合又はこれらの組み合わせを含む。
【0098】
[00125]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、α-(1,6)グリコシド結合が約0~約60モル%、約5%~約55モル%、約5%~約50モル%、約5%~約45モル%、約5%~約40モル%、約5%~約35モル%、約5%~約30モル%、約5%~約25モル%、約10%~約60モル%、約10%~約55モル%、約10%~約50モル%、約10%~約45モル%、約10%~約40モル%、約10%~約35モル%、約15%~約60モル%、約15%~約55モル%、約15%~約50モル%、約15%~約45モル%、約15%~約40モル%、約15%~約35モル%、約20%~約60モル%、約20%~約55モル%、約20%~約50モル%、約20%~約45モル%、約20%~約40モル%、約20%~約35モル%、約25%~約60モル%、約25%~約55モル%、約25%~約50モル%、約25%~約45モル%、約25%~約40モル%又は約25%~約35モル%のグリコシド結合型分布を有する。
【0099】
[00126]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、α-(1,3)グリコシド結合が約0~約50モル%、約0~約40モル%、約0~約35モル%、約0~約30モル%、約0~約25モル%、約0~約20モル%、約5%~約40モル%、約5%~約35モル%、約5%~約30モル%、約5%~約25モル%、約5%~約20モル%、約10%~約40モル%、約10%~約35モル%、約10%~約20モル%、約15%~約40モル%、約15%~約35モル%、約15%~約30モル%、約15%~約25モル%又は約15%~約20モル%のグリコシド結合型分布を有する。
【0100】
[00127]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、α-(1,2)グリコシド結合が約0~約40モル%、約0~約35モル%、約0~約30モル%、約0~約25モル%、約0~約20モル%、約0~約15モル%、約0~約10モル%、約2%~約30モル%、約2%~約25モル%、約2%~約20モル%、約2%~約15モル%、約2%~約10モル%、約3%~約30モル%、約3%~約25モル%、約3%~約20モル%、約3%~約15モル%、約3%~約10モル%、約5%~約30モル%、約5%~約25モル%、約5%~約20モル%、約5%~約15モル%又は約5%~約10モル%のグリコシド結合型分布を有する。
【0101】
[00128]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、α-(1,4)グリコシド結合が約0~約40モル%、約0~約30モル%、約0~約25モル%、約0~約20モル%、約0~約15モル%、約0~約10モル%又は約0~約5モル%のグリコシド結合型分布を有する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、α-(1,4)グリコシド結合が40モル%未満、30モル%未満、20モル%未満、15モル%未満、10モル%未満、9モル%未満、8モル%未満、7モル%未満、6モル%未満、5モル%未満、4モル%未満、3モル%未満又は2モル%未満のグリコシド結合型分布を有する。
【0102】
[00129]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、β-(1,6)グリコシド結合が約0~約40モル%、約0~約35モル%、約0~約30モル%、約0~約25モル%、約0~約20モル%、約0~約15モル%、約0~約10モル%、約2%~約30モル%、約2%~約25モル%、約2%~約20モル%、約2%~約15モル%、約2%~約10モル%、約5%~約30モル%、約5%~約25モル%、約5%~約20モル%、約5%~約15モル%、約5%~約10モル%、約8%~約30モル%、約8%~約25モル%、約8%~約20モル%、約8%~約15モル%又は約10%~約15モル%のグリコシド結合型分布を有する。
【0103】
[00130]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、β-(1,4)グリコシド結合が約0~約40モル%、約0~約35モル%、約0~約30モル%、約0~約25モル%、約0~約20モル%、約0~約15モル%、約0~約10モル%、約2%~約30モル%、約2%~約25モル%、約2%~約20モル%、約2%~約15モル%、約2%~約10モル%、約3%~約30モル%、約3%~約25モル%、約3%~約20モル%、約3%~約15モル%、約3%~約10モル%、約5%~約30モル%、約5%~約25モル%、約5%~約20モル%、約5%~約15モル%又は約5%~約10モル%のグリコシド結合型分布を有する。
【0104】
[00131]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、β-(1,2)グリコシド結合が約0~約40モル%、約0~約30モル%、約0~約25モル%、約0~約20モル%、約0~約15モル%、約0~約10モル%、約0~約5モル%、約1%~約20モル%、約1%~約15モル%、約1%~約10モル%、約1%~約5モル%、約2%~約20モル%、約2%~約15モル%、約2%~約10モル%又は約2%~約5モル%のグリコシド結合型分布を有する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、β-(1,2)グリコシド結合が40モル%未満、30モル%未満、20モル%未満、15モル%未満、10モル%未満、9モル%未満、8モル%未満、7モル%未満、6モル%未満、5モル%未満、4モル%未満、3モル%未満又は2モル%未満のグリコシド結合型分布を有する。
【0105】
[00132]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、β-(1,3)グリコシド結合が約0~約40モル%、約0~約30モル%、約0~約25モル%、約0~約20モル%、約0~約15モル%、約0~約10モル%、約0~約5モル%、約1%~約20モル%、約1%~約15モル%、約1%~約10モル%、約1%~約5モル%、約2%~約20モル%、約2%~約15モル%、約2%~約10モル%又は約2%~約5モル%のグリコシド結合型分布を有する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、β-(1,3)グリコシド結合が40モル%未満、30モル%未満、20モル%未満、15モル%未満、10モル%未満、9モル%未満、8モル%未満、7モル%未満、6モル%未満、5モル%未満、4モル%未満、3モル%未満又は2モル%未満のグリコシド結合型分布を有する。
【0106】
[00133]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、非合成オリゴ糖調製物のグリコシド結合型分布とは異なるグリコシド結合型分布を有する。例えば、いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、基礎栄養組成物のグリコシド結合型分布とは異なるグリコシド結合型分布を有する。いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物は、デンプン及び植物繊維などの天然炭水化物源を含む。天然炭水化物源のいくつかは、高い割合のα-(1,4)、α-(1,6)及び/又はβ-(1,6)グリコシド結合を有する。従って、いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、基礎栄養組成物よりも低い割合のα-(1,4)グリコシド結合を有する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、基礎栄養組成物よりも低い割合のα-(1,6)グリコシド結合を有する。他の実施形態では、オリゴ糖調製物は、基礎栄養組成物よりも高い割合のα-(1,6)グリコシド結合を有する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、基礎栄養組成物よりも低い割合のβ-(1,6)グリコシド結合を有する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、酵素によって容易に消化又は加水分解されないグリコシド結合を含む。
【0107】
[00134]具体的には、いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物のグリコシド結合型分布におけるα-(1,2)、α-(1,3)、α-(1,4)、α-(1,6)、β-(1,2)、β-(1,3)、β-(1,4)及び/又はβ-(1,6)グリコシド結合は、基礎栄養組成物のものよりも少なくとも50モル%、少なくとも40モル%、少なくとも30モル%、少なくとも20モル%、少なくとも15モル%、少なくとも10モル%、少なくとも5モル%、少なくとも2モル%又は少なくとも1モル%低い。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物のグリコシド結合型分布におけるα-(1,2)、α-(1,3)、α-(1,4)、α-(1,6)、β-(1,2)、β-(1,3)、β-(1,4)及び/又はβ-(1,6)グリコシド結合は、基礎栄養組成物のものよりも少なくとも50モル%、少なくとも40モル%、少なくとも30モル%、少なくとも20モル%、少なくとも15モル%、少なくとも10モル%、少なくとも5モル%、少なくとも2モル%又は少なくとも1モル%高い。
【0108】
[00135]特定の型のグリコシド結合は、特定の型の単糖を含むオリゴ糖には適用できない場合があることが、当業者により理解されるべきである。例えば、いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、α-(1,2)グリコシド結合及びα-(1,6)グリコシド結合を含む。他の実施形態では、オリゴ糖調製物は、α-(1,2)グリコシド結合及びβ-(1,3)グリコシド結合を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、α-(1,2)グリコシド結合、α-(1,3)グリコシド結合及びβ-(1,6)グリコシド結合を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、α-(1,2)グリコシド結合、α-(1,3)グリコシド結合、α-(1,4)グリコシド結合、α-(1,6)グリコシド結合、β-(1,2)グリコシド結合、β-(1,3)グリコシド結合、β-(1,4)グリコシド結合及びβ-(1,6)グリコシド結合を含む。
【0109】
[分子量]
[00136]本明細書に記載されるオリゴ糖調製物の分子量及び分子量分布は、任意の好適な分析手段及び機器、例えば、末端基法、浸透圧(浸透圧測定)、超遠心分離、粘度測定、光散乱法、SEC、SEC-MALLS、FFF、A4F、HPLC及び質量分析法などによって決定され得る。いくつかの実施形態では、分子量及び分子量分布は、質量分析法、例えば、MALDI-MS、LC-MS又はGC-MSなどによって決定される。いくつかの実施形態では、分子量及び分子量分布は、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)、例えばゲル透過クロマトグラフィー(GPC)などによって決定される。他の実施形態では、分子量及び分子量分布は、HPLCによって決定される。いくつかの実施形態では、分子量及び分子量分布は、MALDI-MSによって決定される。
【0110】
[00137]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、約100~約10000g/モル、約200~約8000g/モル、約300~約5000g/モル、約500~約5000g/モル、約700~約5000g/モル、約900~約5000g/モル、約1100~約5000g/モル、約1300~約5000g/モル、約1500~約5000g/モル、約1700~約5000g/モル、約300~約4500g/モル、約500~約4500g/モル、約700~約4500g/モル、約900~約4500g/モル、約1100~約4500g/モル、約1300~約4500g/モル、約1500~約4500g/モル、約1700~約4500g/モル、約1900~約4500g/モル、約300~約4000g/モル、約500~約4000g/モル、約700~約4000g/モル、約900~約4000g/モル、約1100~約4000g/モル、約1300~約4000g/モル、約1500~約4000g/モル、約1700~約4000g/モル、約1900~約4000g/モル、約300~約3000g/モル、約500~約3000g/モル、約700~約3000g/モル、約900~約3000g/モル、約1100~約3000g/モル、約1300~約3000g/モル、約1500~約3000g/モル、約1700~約3000g/モル、約1900~約3000g/モル、約2100~約3000g/モル、約300~約2500g/モル、約500~約2500g/モル、約700~約2500g/モル、約900~約2500g/モル、約1100~約2500g/モル、約1300~約2500g/モル、約1500~約2500g/モル、約1700~約2500g/モル、約1900~約2500g/モル、約2100~約2500g/モル、約300~約1500g/モル、約500~約1500g/モル、約700~約1500g/モル、約900~約1500g/モル、約1100~約1500g/モル、約1300~約1500g/モル、約2000~約2800g/モル、約2100~約2700g/モル、約2200~約2600g/モル、約2300~約2500g/モル又は約2320~約2420g/モルの重量平均分子量を有する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物の重量平均分子量は、約2000~約2800g/モル、約2100~約2700g/モル、約2200~約2600g/モル、約2300~約2500g/モル又は約2320~約2420g/モルである。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、少なくとも500g/モル、750g/モル、1000g/モル又は1500g/モルから、最大1750g/モル、2000g/モル、2250g/モル、2500g/モル又は3000g/モルの範囲の重量平均分子量を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物の重量平均分子量は、実施例9によるHPLCによって決定される。
【0111】
[00138]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、約100~約10000g/モル、約200~約8000g/モル、約300~約5000g/モル、約500~約5000g/モル、約700~約5000g/モル、約900~約5000g/モル、約1100~約5000g/モル、約1300~約5000g/モル、約1500~約5000g/モル、約1700~約5000g/モル、約300~約4500g/モル、約500~約4500g/モル、約700~約4500g/モル、約900~約4500g/モル、約1100~約4500g/モル、約1300~約4500g/モル、約1500~約4500g/モル、約1700~約4500g/モル、約1900~約4500g/モル、約300~約4000g/モル、約500~約4000g/モル、約700~約4000g/モル、約900~約4000g/モル、約1100~約4000g/モル、約1300~約4000g/モル、約1500~約4000g/モル、約1700~約4000g/モル、約1900~約4000g/モル、約300~約3000g/モル、約500~約3000g/モル、約700~約3000g/モル、約900~約3000g/モル、約1100~約3000g/モル、約1300~約3000g/モル、約1500~約3000g/モル、約1700~約3000g/モル、約1900~約3000g/モル、約2100~約3000g/モル、約300~約2500g/モル、約500~約2500g/モル、約700~約2500g/モル、約900~約2500g/モル、約1100~約2500g/モル、約1300~約2500g/モル、約1500~約2500g/モル、約1700~約2500g/モル、約1900~約2500g/モル、約2100~約2500g/モル、約300~約2000g/モル、約500~約300~2000g/モル、約700~約2000g/モル、約900~約2000g/モル、約1100~約2000g/モル、約300~約1500g/モル、約500~約1500g/モル、約700~約1500g/モル、約900~約1500g/モル、約1100~約1500g/モル、約1300~約1500g/モル、約1000~約2000g/モル、約1100~約1900g/モル、約1200~約1800g/モル、約1300~約1700g/モル、約1400~約1600g/モル又は約1450~約1550g/モルの数平均分子量を有する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物の数平均分子量は、約1000~約2000g/モル、約1100~約1900g/モル、約1200~約1800g/モル、約1300~約1700g/モル、1400~1600g/モル又は1450~1550g/モルである。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、少なくとも500g/モル、750g/モル、1000g/モル又は1500g/モルから、最大1750g/モル、2000g/モル、2250g/モル、2500g/モル又は3000g/モルの範囲の数平均分子量を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物の数平均分子量は、実施例9によるHPLCによって決定される。
【0112】
[オリゴ糖の種類]
[00139]オリゴ糖調製物中に存在するオリゴ糖の種は、1つ以上の供給糖の種類に依存し得る。例えば、いくつかの実施形態では、供給糖がグルコースを含む場合、オリゴ糖調製物は、グルコ-オリゴ糖を含む。例えば、いくつかの実施形態では、供給糖がガラクトースを含む場合、オリゴ糖調製物は、ガラクト-オリゴ糖を含む。別の例について、いくつかの実施形態では、供給糖がガラクトース及びグルコースを含む場合、オリゴ糖調製物は、グルコ-ガラクト-オリゴ糖を含む。
【0113】
[00140]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、1つ以上の種の単糖サブユニットを含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20又はそれを超える異なる種の単糖サブユニットを有するオリゴ糖を含む。
【0114】
[00141]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、1、2、3又は4つの異なる種の単糖サブユニットを有するオリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、1、2又は3つの異なる種の単糖サブユニットを有するオリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、3つの異なる種の単糖サブユニットを有するオリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、2つの異なる種の単糖サブユニットを有するオリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、1つの種の単糖サブユニットを有するオリゴ糖を含む。
【0115】
[00142]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、各オリゴ糖分子が、独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の異なる種の単糖サブユニットを含む異なるオリゴ糖種を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、10、10、10、10又はそれを超える異なるオリゴ糖種を含む。いくつかの実施形態では、調製物におけるオリゴ糖のいくつかは、1つの種の単糖サブユニットを含み、同じ調製物におけるオリゴ糖の他のいくつかは、2つ以上の種の単糖サブユニットを含む。例えば、いくつかの実施形態では、供給糖がグルコースガラクトースである場合、オリゴ糖調製物は、グルコースサブユニットのみを含むオリゴ糖、ガラクトースサブユニットのみを含むオリゴ糖、様々な比率でグルコース及びガラクトースサブユニットの両方を含むオリゴ糖又はこれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0116】
[00143]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物のn画分のいずれか又はその全ては、各オリゴ糖が、独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の異なる種の単糖サブユニットを含む異なるオリゴ糖種サブユニットを含む。いくつかの実施形態では、調製物の画分におけるオリゴ糖のいくつかは、1つの種の単糖サブユニットを含み、調製物の同じ画分におけるオリゴ糖の他のいくつかは、2つ以上の種の単糖サブユニットを含む。
【0117】
[00144]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、トリオース、テトロース、ペントース、ヘキソース、ヘプトース及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される1つ以上の単糖サブユニットを含み、ここで、前記トリオース、テトロース、ペントース、ヘキソース又はヘプトースサブユニットの各々は、独立して及び任意選択的に、その対応するアンヒドロサブユニットの1つで官能化及び/又は置換されている。いくつかの実施形態では、対応するアンヒドロサブユニットは、単糖サブユニットの熱脱水生成物である。いくつかの実施形態では、対応するアンヒドロサブユニットは、単糖サブユニットのカラメル化生成物である。
【0118】
[00145]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、ペントースサブユニット、ヘキソースサブユニット又はこれらの任意の組み合わせを含み、ここで、前記ペントース又はヘキソースサブユニットの各々は、独立して及び任意選択的に、その対応するアンヒドロサブユニットの1つで官能化及び/又は置換されている。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、ヘキソースサブユニットを含み、ここで、前記ヘキソースサブユニットの各々は、独立して及び任意選択的に、その対応するアンヒドロサブユニットの1つで官能化及び/又は置換されている。
【0119】
[00146]本明細書で使用する場合、テトロースは、エリトロース、トレオース及びエリトルロースなどの4個の炭素原子を有する単糖を指す。本明細書で使用する場合、ペントースは、アラビノース、リキソース、リボース及びキシロースなどの5個の炭素原子を有する単糖を指す。本明細書で使用する場合、ヘキソースは、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、プシコース、フルクトース、ソルボース及びタガトースなどの6個の炭素原子を有する単糖を指す。本明細書で使用する場合、ヘプトースは、セドヘプツロース及びマンノヘプツロースなどの7個の炭素原子を有する単糖を指す。
【0120】
[00147]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、グルコースサブユニットを含み、ここで、少なくとも1つのグルコースサブユニットは、任意選択的に、アンヒドロ-グルコースサブユニットで置換されている。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、ガラクトースサブユニットを含み、ここで、少なくとも1つのガラクトースサブユニットは、任意選択的に、アンヒドロ-ガラクトースサブユニットで置換されている。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、ガラクトース及びグルコースサブユニットを含み、ここで、少なくとも1つのガラクトースサブユニット又は少なくとも1つのグルコースサブユニットは、任意選択的に、その対応するアンヒドロサブユニットの1つで置換されている。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、フルクトース及びグルコースサブユニットを含み、ここで、少なくとも1つのフルクトースサブユニット又は少なくとも1つのグルコースサブユニットは、任意選択的に、その対応するアンヒドロサブユニットの1つで置換されている。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、マンノース及びグルコースサブユニットを含み、ここで、少なくとも1つのマンノースサブユニット又は少なくとも1つのグルコースサブユニットは、任意選択的に、その対応するアンヒドロサブユニットの1つで置換されている。
【0121】
[00148]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、グルコ-ガラクトース-オリゴ糖調製物、グルコ-オリゴ糖調製物、ガラクト-オリゴ糖調製物、フルクト-オリゴ糖調製物、マンノ-オリゴ糖調製物、アラビノ-オリゴ糖調製物、キシロ-オリゴ糖調製物、グルコ-フルクト-オリゴ糖調製物、グルコ-マンノ-オリゴ糖調製物、グルコ-アラビノ-オリゴ糖調製物、グルコ-キシロ-オリゴ糖調製物、ガラクト-フルクト-オリゴ糖調製物、ガラクト-マンノ-オリゴ糖調製物、ガラクト-アラビノ-オリゴ糖調製物、ガラクト-キシロ-オリゴ糖調製物、フルクト-マンノ-オリゴ糖調製物、フルクト-アラビノ-オリゴ糖調製物、フルクト-キシロ-オリゴ糖調製物、マンノ-アラビノ-オリゴ糖調製物、マンノ-キシロ-オリゴ糖調製物、アラビノ-キシロ-オリゴ糖調製物、ガラクト-アラビノ-キシロ-オリゴ糖調製物、フルクト-ガラクト-キシロ-オリゴ糖調製物、アラビノ-フルクト-マンノ-キシロ-オリゴ糖調製物、グルコ-フルクト-ガラクト-アラビノ-オリゴ糖調製物、フルクト-グルコ-アラビノ-マンノ-キシロオリゴ糖調製物、グルコ-ガラクト-フルクト-マンノ-アラビノキシロ-オリゴ糖調製物又はこれらの任意の組み合わせを含み、;ここで、調製物内の単糖サブユニットの各々は、独立して及び任意選択的に、その対応するアンヒドロサブユニットの1つで官能化及び/又は置換されている。
【0122】
[00149]特定の実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、重量で99%超のグルコースサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、グルコースサブユニットのみを含む。
【0123】
[00150]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、重量で約45%~55%のグルコースサブユニット及び約55%~45%のガラクトースサブユニットを含む。いくつかの特定の実施形態では、オリゴ糖調製物は、重量で約50%のグルコース及び50%のガラクトースサブユニットを含む。
【0124】
[00151]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、重量で約80%~95%のグルコースサブユニット及び約20%~5%のマンノースサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、重量で約85%~90%のグルコースサブユニット及び約15%~10%のマンノースサブユニットを含む。
【0125】
[00152]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、重量で約80%~95%のグルコースサブユニット及び約20%~5%のガラクトースサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、重量で約85%~90%のグルコースサブユニット及び約15%~10%のガラクトースサブユニットを含む。
【0126】
[00153]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、重量で約80%~95%のグルコースサブユニット、0%~8%のガラクトースサブユニット及び5%~20%のマンノースサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、重量で約80%~90%のグルコースサブユニット、1%~5%のガラクトースサブユニット及び10%~15%のマンノースサブユニットを含む。
【0127】
[00154]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、約1重量%~約100重量%、約50重量%~約100重量%、約80重量%~約98重量%若しくは約85重量%~約95重量%又はそれらの間の任意の範囲のグルコースサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、ガラクトースサブユニットは、約0重量%~約90重量%、約1重量%~約50重量%、約2重量%~約20重量%若しくは約5重量%~約15重量%又はそれらの間の任意の範囲の量で本明細書に記載のオリゴ糖調製物中に存在する。いくつかの実施形態では、マンノースサブユニットは、約0重量%~約90重量%、約1重量%~約50重量%、約2重量%~約20重量%若しくは約5重量%~約15重量%又はそれらの間の任意の範囲の量で本明細書に記載のオリゴ糖調製物中に存在する。
【0128】
[00155]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、表1で示される単糖サブユニットの組成物を有する。
【0129】
【表1】
【0130】
[D型対L型]
[00156]いくつかの実施形態では、オリゴ糖における少なくとも1つの単糖サブユニットは、L型である。いくつかの実施形態では、オリゴ糖における少なくとも1つの単糖サブユニットは、D型である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物における単糖サブユニットは、天然に豊富な形態、例えば、D-グルコース、D-キシロース及びL-アラビノースである。
【0131】
[00157]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、L型及びD型の単糖サブユニットの混合物を含む。いくつかの実施形態では、L型対D型又はD型対L型の単糖サブユニットの比は、約1:1、約1:2、約1:3、約1:4、約1:5、約1:6、約1:7、約1:8、約1:9、約1:10、約1:12、約1:14、約1:16、約1:18、約1:20、約1:25、約1:30、約1:35、約1:40、約1:45、約1:50、約1:55、約1:60、約1:65、約1:70、約1:75、約1:80、約1:85、約1:90、約1:100又は約1:150である。
【0132】
[官能化オリゴ糖]
[00158]いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるオリゴ糖調製物における1つ以上のオリゴ糖は、独立して、官能化されている。官能化オリゴ糖は、1つ以上の糖を1つ以上の官能化化合物と触媒の存在下で合わせることによって生成され得る。官能化オリゴ糖の生成方法は、国際公開第2012/118767号パンフレット、同第2014/031956号パンフレット、同第2016/122887号パンフレット(それら全体が、それらの開示のために、本明細書に参照により組み込まれる)に記載されている。
【0133】
[00159]いくつかの実施形態では、官能化化合物は、1つ以上の酸性基(例えば、-COOH)、ヒドロキシル基、N含有基(例えば、-CN、-NO及び-N(R(式中、Raは、水素基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ハロアルキル基、ヘテロアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロシクロアルキル基又はヘテロアリール基である)、S含有基(例えば、チオール及びサルフェート)、ハライド(例えば、-Cl)、P含有基(例えば、ホスフェート)又はこれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、官能化化合物は、エーテル結合、エステル結合、酸素-硫黄結合、アミン結合又は酸素-リン結合によって少なくとも1つの単糖サブユニットに結合している。いくつかの実施形態では、1つ以上の官能化化合物は、単一の結合を介して単糖サブユニットに結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの官能化化合物は、2つ以上の結合を介して1つ又は2つのオリゴ糖に結合している。
【0134】
[00160]オリゴ糖調製物における各オリゴ糖について、記載された実施形態の各々は独立しており、あたかもあらゆる組み合わせが別々に記載されているかのように組み合わせることができ;従って、実施形態の任意の組み合わせが本開示に含まれることを理解すべきである。例えば、様々な実施形態は、(i)アンヒドロサブユニットの有無;(ii)アンヒドロサブユニットの数及びレベル、(iii)アンヒドロサブユニット種の種類、(iv)アンヒドロサブユニットの位置、(v)重合度、(vi)分子量、(vii)任意の官能基の有無、(viii)オリゴ糖の種類、(ix)グリコシド結合の型、及び(x)L型対D型が挙げられるがこれらに限定されないいくつかのカテゴリにグループ化することができる。従って、記載されるオリゴ糖調製物は、異なる種の複数のオリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、少なくとも10、10、10、10、10、10、10、10、10又は1010の異なるオリゴ糖種を含む。いくつかの実施形態では、調製物は、少なくとも10、10、10、10又は10の異なるオリゴ糖種を含む。いくつかの実施形態では、調製物は、少なくとも10の異なるオリゴ糖種を含む。
【0135】
[III.オリゴ糖調製物を製造する方法]
[00161]一態様では、本明細書で、オリゴ糖調製物を製造する方法が提供される。いくつかの実施形態では、本明細書で、動物用飼料組成物などの栄養組成物での使用に好適であるか、又は動物に直接給餌されるオリゴ糖調製物を製造する方法が提供される。一態様では、本明細書で、1つ以上の供給糖及び触媒を含む水性組成物を、重合を誘導するのに十分な温度まで及び十分な時間加熱することを含むオリゴ糖調製物を製造する方法であって、触媒は、(+)-カンファー-10-スルホン酸;2-ピリジンスルホン酸;3-ピリジンスルホン酸;8-ヒドロキシ-5-キノリンスルホン酸水和物;α-ヒドロキシ-2-ピリジンメタンスルホン酸;(β)-カンファー-10-スルホン酸;ブチルホスホン酸;ジフェニルホスフィン酸;ヘキシルホスホン酸;メチルホスホン酸;フェニルホスフィン酸;フェニルホスホン酸;tert-ブチルホスホン酸;SS)-VAPOLリン酸水素;6-キノリンスルホン酸、3-(1-ピリジニオ)-1-プロパンスルホネート;2-(2-ピリジニル)エタンスルホン酸;3-(2-ピリジル)-5,6-ジフェニル-1,2,4-トリアジン-p,p’-ジスルホン酸一ナトリウム塩水和物;リン酸水素1,1’-ビナフチル-2,2’-ジイル;ビス(4-メトキシフェニル)ホスフィン酸;フェニル(3,5-キシリル)ホスフィン酸;L-システイン酸一水和物;ポリ(スチレンスルホン酸-co-ジビニルベンゼン);リシン;エタンジスルホン酸;エタンスルホン酸;イセチオン酸;ホミシステイン酸;HEPBS(N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-(4-ブタンスルホン酸));HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸);2-ヒドロキシ-3-モルホリノプロパンスルホン酸;2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸;メタンスルホン酸;メタニアジド;ナフタレン-1-スルホン酸;ナフタレン-2-スルホン酸;パーフルオロブタンスルホン酸;6-スルホキノボース;トリフルオロメタンスルホン酸;2-アミノエタンスルホン酸;安息香酸;クロロ酢酸;トリフルオロ酢酸;カプロン酸;エナント酸;カプリル酸;ペラルゴン酸;ラウリン酸;パルミチン酸;ステアリン酸;アラキジン酸;アスパラギン酸;グルタミン酸;セリン;トレオニン;グルタミン;システイン;グリシン;プロリン;アラニン;バリン;イソロイシン;ロイシン;メチオニン;フェニルアラニン;チロシン;トリプトファンからなる群から選択され、オリゴ糖調製物は、1(DP1画分)~n(DPn画分)から選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖を含み、nは、2以上の整数である、方法が提供される。いくつかの実施形態では、nは、3以上の整数である。いくつかの実施形態では、nは、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40又は50などの1~100の範囲内の整数である。いくつかの実施形態では、供給糖の重合は、ステップ成長重合により達成される。いくつかの実施形態では、供給糖の重合は、重縮合により達成される。
【0136】
[供給糖]
[00162]いくつかの実施形態では、本明細書で記載されるオリゴ糖調製物を製造する方法は、1つ以上の種類の供給糖を加熱することを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の種類の供給糖は、単糖、二糖、三糖、四糖又はこれらの任意の混合物を含む。
【0137】
[00163]いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、グルコースを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、グルコース及びガラクトースを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、グルコース、キシロース及びガラクトースを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、グルコース及びマンノースを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、グルコース及びフルクトースを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、グルコース、フルクトース及びガラクトースを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、グルコース、ガラクトース及びマンノースを含む。
【0138】
[00164]いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、ラクトース、スクロース及びセロビオースなどの二糖を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、マルトトリオース又はラフィノースなどの三糖を含む。特定の実施形態では、1つ以上の供給糖は、グルコース、マンノース、ガラクトース、キシロース、マルト-デキストリン、アラビノース又はこれらの任意の組み合わせを含む。特定の実施形態では、1つ以上の供給糖は、トウモロコシシロップなどの糖シロップを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、グルコース及びラクトースを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、グルコース及びスクロースを含む。
【0139】
[00165]いくつかの実施形態では、供給糖の種類は、得られる製造されたオリゴ糖調製物に影響を与える可能性がある。例えば、1つ以上の供給糖が全てグルコースであるいくつかの変更形態では、得られるオリゴ糖調製物は、グルコ-オリゴ糖調製物を含む。他の実施形態では、1つ以上の供給糖が全てマンノースである場合、得られるオリゴ糖調製物は、マンノ-オリゴ糖調製物を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖が、グルコース及びガラクトースを含む場合、得られるオリゴ糖調製物は、グルコ-ガラクト-オリゴ糖調製物を含む。更に他の実施形態では、1つ以上の供給糖が、キシロース、グルコース及びガラクトースを含む場合、得られるオリゴ糖調製物は、グルコ-ガラクト-キシロ-オリゴ糖調製物を含む。
【0140】
[00166]いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖の各々は、独立して、その脱水物又は水和物形態であり得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、グルコース、ガラクトース、フルクトース、マンノース又はこれらの任意の組み合わせを含み、グルコース、ガラクトース、フルクトース又はマンノースの各々は、独立して、その一水和物又は脱水物形態である。いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、グルコース一水和物などの単糖一水和物を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、トレハロース二水和物などの糖二水和物を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、その脱水物形態の少なくとも1つの糖及びその水和物形態の少なくとも1つの糖を含む。
【0141】
[00167]いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、糖を水と合わせて反応器に供給される糖溶液として提供することができる。いくつかの実施形態では、糖は固体形態で反応器に供給され、反応器内で水と組み合わせることができる。いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、水を添加する前に合わせて混合する。他の実施形態では、1つ以上の供給糖は、水と合わせて、その後混合する。
【0142】
[00168]いくつかの実施形態では、方法は、2つ以上の供給糖を触媒と合わせて、オリゴ糖調製物を生成することを含む。いくつかの実施形態では、2つ以上の供給糖は、グルコース、ガラクトース、フルクトース、マンノース、ラクトース又はこれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、方法は、糖(例えば、単糖、二糖及び/又は三糖)の混合物を触媒と合わせて、オリゴ糖調製物を生成することを含む。他の実施形態では、方法は、糖及び糖アルコールの混合物を触媒と合わせて、オリゴ糖調製物を生成することを含む。
【0143】
[00169]いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、官能化又は修飾された糖を含む。官能化又は修飾された糖は、アミノ糖、糖酸、糖アルコール、糖アミド、糖エーテル又はこれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、アミノ糖は、ヒドロキシル基がアミン基で置換されている糖分子を指す。例示的なアミノ糖としては、N-アセチル-d-グルコサミン、マンノサミン、ノイラミン酸、ムラミン酸、N-アセチル-ノイラミン、N-アセチル-ムラミン、N-アセチル-ガラクトサミン、N-アセチル-マンノサミン、N-グリコリルノイラミン、アカルビオシン、D-グルコサミン及びD-ガラクトサミンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0144】
[00170]実施形態では、糖酸は、カルボキシル基を有する糖を指す。例示的な糖酸としては、アルドン酸(グリセリン酸、キシロン酸、グルコン酸及びアスコルビン酸など)、ウロソン酸(ノイラミン酸及びケトデオキシオクツロソン酸など)、ウロン酸(グルクロン酸、ガラクツロン酸及びイズロン酸など)及びアルダル酸(酒石酸、粘液酸及びサッカリン酸など)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0145】
[00171]いくつかの実施形態では、糖アルコールは、糖から誘導されるポリオールを指す。例示的な糖アルコールとしては、エチレングリコール、アラビトール、グリセロール、エリスリトール、トレイトール、キシリトール、リビトール、マンニトール、ソルビトール、ガラクチトール、フシトール、イジトール、イノシトール及びボレミトールが挙げられるが、これらに限定されない。
【0146】
[00172]いくつかの実施形態では、糖アミドは、-C(=O)-N-基を含有する糖分子を指す。実施形態では、糖エーテルは、グルコシドなどのエーテル結合を含有する糖分子を指す。
【0147】
[00173]いくつかの実施形態では、官能化又は修飾された糖は、グルコサミン、N-アセチルグルコサミン、グルクロン酸、ガラクツロン酸、グルシトール、キシリトール、マンニトール、ソルビトールを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の供給糖は、フコース、ラムノース、デオキシリボース又はフクロースなどのデオキシ糖を含む。
【0148】
[00174]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物を製造する方法は、グラムスケールで実施される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物を製造する方法は、キログラム以上のスケールで実施される。従って、いくつかの実施形態では、方法は、0.5kg超、1kg超、2kg超、3kg超、4kg超、5kg超、6kg超、7kg超、9kg超、10kg超、100kg超又は1000kg超の量で1つ以上の供給糖を含む水性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態では、0.5、1、2、3、4、5、6、7、9、10、100、1000又は1500kg以下の量で1つ以上の供給糖を含む水性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態では、1kg以下の量で1つ以上の供給糖を含む水性組成物を加熱することを含む。
【0149】
[触媒]
[00175]いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物を製造するための本明細書において記載される方法は、1つ以上の触媒の追加を含む。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、1つ以上の酸を含む。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、鉱酸、カルボン酸;アミノ酸;スルホン酸;ボロン酸;ホスホン酸;ホスフィン酸;硫酸;リン酸;ポリ(スチレンスルホン酸-co-ビニルベンジル-イミダゾリウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン);ポリ(スチレンスルホン酸-co-ジビニルベンゼン);(+)-カンファー-10-スルホン酸;2-ピリジンスルホン酸;3-ピリジンスルホン酸;8-ヒドロキシ-5-キノリンスルホン酸水和物;α-ヒドロキシ-2-ピリジンメタンスルホン酸;(β)-カンファー-10-スルホン酸;ブチルホスホン酸;ジフェニルホスフィン酸;ヘキシルホスホン酸;メチルホスホン酸;フェニルホスフィン酸;フェニルホスホン酸;tert-ブチルホスホン酸;SS)-VAPOLリン酸水素;6-キノリンスルホン酸;3-(1-ピリジニオ)-1-プロパンスルホネート;2-(2-ピリジニル)エタンスルホン酸;3-(2-ピリジル)-5,6-ジフェニル-1,2,4-トリアジン-p,p’-ジスルホン酸一ナトリウム塩水和物;リン酸水素1,1’-ビナフチル-2,2’-ジイル;ビス(4-メトキシフェニル)ホスフィン酸;フェニル(3,5-キシリル)ホスフィン酸;L-システイン酸一水和物;酢酸;プロピオン酸;ブタン酸;グルタミン酸;リシン;エタンジスルホン酸;エタンスルホン酸;イセチオン酸;ホミシステイン酸;HEPBS(N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-(4-ブタンスルホン酸));HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸);2-ヒドロキシ-3-モルホリノプロパンスルホン酸;2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸;メタンスルホン酸;メタニアジド;ナフタレン-1-スルホン酸;ナフタレン-2-スルホン酸;パーフルオロブタンスルホン酸;6-スルホキノボース;トリフルオロメタンスルホン酸;2-アミノエタンスルホン酸;安息香酸;クロロ酢酸;トリフルオロ酢酸;カプロン酸;エナント酸;カプリル酸;ペラルゴン酸;ラウリン酸;パルミチン酸;ステアリン酸;アラキジン酸;アスパラギン酸;グルタミン酸;セリン;トレオニン;グルタミン;システイン;グリシン;プロリン;アラニン;バリン;イソロイシン;ロイシン;メチオニン;フェニルアラニン;チロシン;トリプトファン;ポリマー酸;炭素担持酸;又はこれらの任意の組み合わせを含む。
【0150】
[00176]いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、(+)-カンファー-10-スルホン酸;2-ピリジンスルホン酸;3-ピリジンスルホン酸;8-ヒドロキシ-5-キノリンスルホン酸水和物;α-ヒドロキシ-2-ピリジンメタンスルホン酸;(β)-カンファー-10-スルホン酸;ブチルホスホン酸;ジフェニルホスフィン酸;ヘキシルホスホン酸;メチルホスホン酸;フェニルホスフィン酸;フェニルホスホン酸;tert-ブチルホスホン酸;SS)-VAPOLリン酸水素;6-キノリンスルホン酸、3-(1-ピリジニオ)-1-プロパンスルホネート;2-(2-ピリジニル)エタンスルホン酸;3-(2-ピリジル)-5,6-ジフェニル-1,2,4-トリアジン-p,p’-ジスルホン酸一ナトリウム塩水和物;リン酸水素1,1’-ビナフチル-2,2’-ジイル;ビス(4-メトキシフェニル)ホスフィン酸;フェニル(3,5-キシリル)ホスフィン酸;L-システイン酸一水和物;ポリ(スチレンスルホン酸-co-ジビニルベンゼン);リシン;エタンジスルホン酸;エタンスルホン酸;イセチオン酸;ホミシステイン酸;HEPBS(N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-(4-ブタンスルホン酸));HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸);2-ヒドロキシ-3-モルホリノプロパンスルホン酸;2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸;メタンスルホン酸;メタニアジド;ナフタレン-1-スルホン酸;ナフタレン-2-スルホン酸;パーフルオロブタンスルホン酸;6-スルホキノボース;トリフルオロメタンスルホン酸;2-アミノエタンスルホン酸;安息香酸;クロロ酢酸;トリフルオロ酢酸;カプロン酸;エナント酸;カプリル酸;ペラルゴン酸;ラウリン酸;パルミチン酸;ステアリン酸;アラキジン酸;アスパラギン酸;グルタミン酸;セリン;トレオニン;グルタミン;システイン;グリシン;プロリン;アラニン;バリン;イソロイシン;ロイシン;メチオニン;フェニルアラニン;チロシン;トリプトファン;又はこれらの任意の組み合わせを含む。
【0151】
[00177]いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、(+)-カンファー-10-スルホン酸である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、2-ピリジンスルホン酸である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、3-ピリジンスルホン酸である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、8-ヒドロキシ-5-キノリンスルホン酸水和物である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、α-ヒドロキシ-2-ピリジンメタンスルホン酸である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、(β)-カンファー-10-スルホン酸である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、ブチルホスホン酸である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、ジフェニルホスフィン酸である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、ヘキシルホスホン酸である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、メチルホスホン酸である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、フェニルホスフィン酸である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、フェニルホスホン酸である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、tert-ブチルホスホン酸である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、SS)-VAPOLリン酸水素である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、6-キノリンスルホン酸である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、3-(1-ピリジニオ)-1-プロパンスルホネートである。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、2-(2-ピリジニル)エタンスルホン酸である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、3-(2-ピリジル)-5,6-ジフェニル-1,2,4-トリアジン-p,p’-ジスルホン酸一ナトリウム塩水和物である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、リン酸水素1,1’-ビナフチル-2,2’-ジイルである。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、ビス(4-メトキシフェニル)ホスフィン酸である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、フェニル(3,5-キシリル)ホスフィン酸である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、L-システイン酸一水和物である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、ポリ(スチレンスルホン酸-co-ジビニルベンゼン)である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、リシンである。
【0152】
[00178]いくつかの実施形態では、触媒はエタンジスルホン酸である。いくつかの実施形態では、触媒はエタンスルホン酸である。いくつかの実施形態では、触媒はイセチオン酸である。いくつかの実施形態では、触媒はホモシステイン酸である。いくつかの実施形態では、触媒はHEPBS(N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-(4-ブタンスルホン酸))である。いくつかの実施形態では、触媒はHEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸)である。いくつかの実施形態では、触媒は2-ヒドロキシ-3-モルホリノプロパンスルホン酸である。いくつかの実施形態では、触媒は2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸である。いくつかの実施形態では、触媒はメタンスルホン酸である。実施形態では、触媒はナフタレン-1-スルホン酸である。いくつかの実施形態では、触媒はいくつかの実施形態であり、触媒はメタニアジドである。いくつかでは、ナフタレン-2-スルホン酸である。いくつかの実施形態では、触媒はパーフルオロブタンスルホン酸である。いくつかの実施形態では、触媒は6-スルホキノボースである。いくつかの実施形態では、触媒はトリフルオロメタンスルホン酸である。いくつかの実施形態では、触媒は2-アミノエタンスルホン酸である。いくつかの実施形態では、触媒は安息香酸である。いくつかの実施形態では、触媒はクロロ酢酸である。いくつかの実施形態では、触媒はトリフルオロ酢酸である。いくつかの実施形態では、触媒はカプロン酸である。いくつかの実施形態では、触媒はエナント酸である。いくつかの実施形態では、触媒はカプリル酸である。いくつかの実施形態では、触媒はペラルゴン酸である。いくつかの実施形態では、触媒はラウリン酸である。いくつかの実施形態では、触媒はパルミチン酸である。いくつかの実施形態では、触媒はステアリン酸である。いくつかの実施形態では、触媒はアラキジン酸である。いくつかの実施形態では、触媒はアスパラギン酸である。いくつかの実施形態では、触媒はグルタミン酸である。いくつかの実施形態では、触媒はセリンである。いくつかの実施形態では、触媒はトレオニンである。いくつかの実施形態では、触媒はグルタミンである。いくつかの実施形態では、触媒はシステインである。いくつかの実施形態では、触媒はグリシンである。いくつかの実施形態では、触媒はプロリンである。いくつかの実施形態では、触媒はアラニンである。いくつかの実施形態では、触媒はバリンである。いくつかの実施形態では、触媒はイソロイシンである。いくつかの実施形態では、触媒はロイシンである。いくつかの実施形態では、触媒はメチオニンである。いくつかの実施形態では、触媒はフェニルアラニンである。いくつかの実施形態では、触媒はチロシンである。いくつかの実施形態では、触媒はトリプトファンである。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、国際公開第2016122887号パンフレット(その全体が参照により且つその開示のために本明細書に組み込まれる)で開示されているポリマー触媒又は炭素担持触媒である。
【0153】
[00179]いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、乾燥重量で1つ以上の供給糖の約0.01%~約5%、約0.02%~約4%、約0.03%~約3%又は約0.05%~約2%の量で存在する。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、乾燥重量で1つ以上の供給糖の約1%~2%の量で存在する。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、乾燥重量で1つ以上の供給糖の約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1.0%、約1.1%、約1.2%、約1.3%、約1.4%、約1.5%、約1.6%、約1.7%、約1.8%、約1.9%、約2.0%、約2.1%、約2.2%、約2.3%、約2.4%、約2.5%、約2.6%、約2.7%、約2.8%、約2.9%又は約3.0%の量で存在する。
【0154】
[00180]いくつかの実施形態において、本明細書において提供される触媒は、乾燥重量で水溶性組成物の約0.01%~約5%、約0.02%~約4%、約0.03%~約3%又は約0.05%~約2%の量で存在する。いくつかの実施形態において、本明細書において提供される触媒は、乾燥重量で水溶性組成物の約1%~2%の量で存在する。いくつかの実施形態において、本明細書において提供される触媒は、乾燥重量で水溶性組成物の約0.8%、約0.9%、約1.0%、約1.1%、約1.2%、約1.3%、約1.4%、約1.5%、約1.6%、約1.7%、約1.8%、約1.9%、約2.0%、約2.1%、約2.2%、約2.3%、約2.4%、約2.5%、約2.6%、約2.7%、約2.8%、約2.9%又は約3.0%の量で存在する。
【0155】
[00181]いくつかの実施形態では、本明細書で提供される触媒は、2つ以上の異なる触媒の組み合わせである。いくつかの実施形態では、触媒は、樹脂及びポリマー触媒などのリサイクル可能な触媒並びにリサイクル不可能な触媒を含む。いくつかの実施形態では、触媒が少なくとも2つの異なる触媒を含む場合、触媒の各々は、本明細書で提供される量で存在する。他の実施形態では、触媒が少なくとも2つの異なる触媒を含む場合、少なくとも2つの異なる触媒は、本明細書で提供される量において凝集体で存在する。
【0156】
[00182]いくつかの実施形態では、触媒は、乾燥形態で水性組成物に添加される。他の実施形態では、触媒は、水溶液などウェット形態で水性組成物に添加される。いくつかの実施形態では、水を添加する前に、触媒を1つ以上の供給糖と組み合わせる。他の実施形態では、その1つ以上の供給糖と合わせる前に、触媒を水中に溶解させる。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法は、脱水形態の1つ以上の供給糖及びウェット形態(例えば水溶液など)の触媒を合わせることによって水性組成物を生成することを含む。
【0157】
[水の添加]
[00183]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物を製造する本明細書に記載の方法は、水を添加して水性組成物を形成することを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物中の水の全て又は一部は、遊離水として添加される。他の実施形態では、水性組成物中の水の全ては、例えば、糖一水和物又は二水和物において、結合水として添加される。いくつかの実施形態では、水性組成物中の水の全ては、グルコース一水和物などの単糖一水和物において、結合水として添加される。特定の実施形態では、水性組成物中の水の全て又は一部は、触媒とともに、即ち触媒溶液を介して添加される。
【0158】
[含水量]
[00184]オリゴ糖調製物を製造する方法が進むにつれて、反応によって水を生成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、水は、(i)グリコシド結合の形成とともに、(ii)アンヒドロサブユニットの形成とともに、又は(iii)他のメカニズム又は供給源により生成される。糖縮合及び脱水反応は両方とも水を伴うため、いくつかの実施形態では、含水量はオリゴ糖調製物の組成物に影響を与える。
【0159】
[00185]更に、いくつかの実施形態では、含水量は、水性組成物の粘度に影響を及ぼし、これは、次に、水性組成物の混合の有効性に影響を及ぼし得る。例えば、いくつかの実施形態では、過度に粘性のある水性組成物は、水性組成物中に望ましくない不均一触媒分布をもたらす可能性がある。その上、いくつかの実施形態では、含水量が非常に低いと、水性組成物が固化し、効果的な混合が妨げられる可能性がある。他方では、他の実施形態では、含水量が極端に高いと、糖縮合反応が妨げられ、アンヒドロサブユニットのレベルが低下する可能性がある。従って、本開示は、オリゴ糖調製物の製造に好適な含水量について記載している。
【0160】
[00186]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物を製造する方法は、水性組成物を形成すること及び/又は加熱することを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、総重量で約0%~約80%、約0%~約70%、約0%~約60%、約0%~約50%、約0%~約40%、約0%~約35%、約0%~約30%、約0%~約25%、約0%~約20%、約0%~約19%、約0%~約18%、約0%~約17%、約0%~約16%、約0%~約15%、約0%~約14%、約0%~約13%、約0%~約12%、約0%~約11%、約0%~約10%、約0%~約9%、約0%~約8%、約0%~約7%、約0%~約6%、約0%~約5%、約0%~約4%、約0%~約3%、約0%~約2%又は約0%~約1%の水を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、総重量で約1%~約20%、約1%~約18%、約1%~約16%、約1%~約14%、約1%~約12%、約1%~約10%、約1%~約8%、約1%~約6%又は約1%~約4%の水を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、総重量で約3%~約16%、約3%~約14%、約3%~約12%、約3%~約10%、約3%~約8%、約3%~約6%、約5%~約16%、約5%~約14%、約5%~約12%、約5%~約10%、約7%~約16%、約7%~約14%、約7%~約12%、約7%~約10%又は約8%~約10%の水を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、総重量で約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%又は約15%の水を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、総重量で約9%の水を含む。しかしながら、水性組成物における水の量は、反応条件及び使用される特定触媒に基づいて調節することができることを理解すべきである。いくつかの実施形態では、上記で開示されたような水性組成物における含水量は、反応の開始時に、例えば、供給糖を加熱する前に測定される。いくつかの実施形態では、上記で開示されたような水性組成物における含水量は、重合又は縮合反応の終了時に測定される。いくつかの実施形態では、上記で開示されたような水性組成物における含水量は、反応の開始時及び反応の終了時の平均含水量として測定される。
【0161】
[00187]特定の実施形態では、本明細書に記載の方法は、ある期間にわたって、水性組成物中に存在する水の含有量及び/又は水の糖又は触媒との比を監視することを更に含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、例えば、蒸留により、水性組成物中の水の少なくとも一部を除去することを更に含む。例えば、真空濾過、真空蒸留、加熱、蒸気、熱い空気及び/又は蒸発を含む当技術分野において公知の任意の方法を使用して、水性組成物から水を除去することができる。
【0162】
[00188]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物は、吸湿性である。従って、いくつかの実施形態では、重合で形成される供給糖及びオリゴ糖の吸湿性は、水が水性組成物から除去され得る速度に影響を及ぼし得る。
【0163】
[00189]いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、水性組成物における含水量が、総重量で約1%~約20%、約1%~約18%、約1%~約16%、約1%~約14%、約1%~約12%、約1%~約10%、約1%~約8%、約2%~約16%、約2%~約14%、約2%~約12%、約2%~約10%、約2%~約8%、約2%~約6%、約4%~約16%、約4%~約14%、約4%~約12%、約4%~約10%、約4%~約8%、約6%~約16%、約6%~約12%、約6%~約10%又は約6%~約8%となるように、水性組成物において、水の少なくとも一部を除去することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、水性組成物における含水量が、総重量で約2%~約10%、約2%~約8%又は約4%~約8%となるように、水性組成物において、水の少なくとも一部を除去することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、水性組成物における含水量が、総重量で約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%又は約10%となるように、水性組成物において、水の少なくとも一部を除去することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、水性組成物における含水量が、総重量で約4%~約8%となるように、水性組成物において、水の少なくとも一部を除去することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、重合及び/又は縮合反応の終了時の水性組成物における含水量が、上記で開示された含水量となるように、水性組成物中の水の少なくとも一部を除去することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、重合及び/又は縮合反応の開始時の水性組成物における含水量が、上記で開示された含水量となるように、水性組成物中の水の少なくとも一部を除去することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、重合及び/又は縮合反応の開始時及び終了時の水性組成物における平均含水量が、上記で開示された範囲内であるように、水性組成物中の水の少なくとも一部を除去することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、重合及び/又は縮合反応にわたって、水性組成物における含水量が、上記で開示された範囲内を維持するように、水性組成物中の水の少なくとも一部を除去することを含む。
【0164】
[00190]いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、水性組成物における含水量が、総重量で約1%~約20%、約1%~約18%、約1%~約16%、約1%~約14%、約1%~約12%、約1%~約10%、約1%~約8%、約2%~約16%、約2%~約14%、約2%~約12%、約2%~約10%、約2%~約8%、約2%~約6%、約4%~約16%、約4%~約14%、約4%~約12%、約4%~約10%、約4%~約8%、約6%~約16%、約6%~約12%、約6%~約10%又は約6%~約8%となるように、水性組成物に、水の少なくとも一部を添加することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、水性組成物における含水量が、総重量で約2%~約10%、約2%~約8%又は約4%~約8%となるように、水性組成物に、水の少なくとも一部を添加することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、水性組成物における含水量が、総重量で約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%又は約10%となるように、水性組成物に、水の少なくとも一部を添加することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、水性組成物における含水量が、総重量で約4%~約8%となるように、水性組成物に、水の少なくとも一部を添加することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、重合及び/又は縮合反応の終了時の水性組成物における含水量が、上記で開示された含水量となるように、水性組成物に、水の少なくとも一部を添加することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、重合及び/又は縮合反応の開始時の水性組成物における含水量が、上記で開示された含水量となるように、水性組成物に、水の少なくとも一部を添加することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、重合及び/又は縮合反応の開始時及び終了時の水性組成物における平均含水量が、上記で開示された範囲内であるように、水性組成物に、水の少なくとも一部を添加することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、重合及び/又は縮合反応にわたって、水性組成物における含水量が、上記で開示された範囲内を維持するように、水性組成物に、水の少なくとも一部を添加することを含む。
【0165】
[00191]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物内のオリゴ糖の重合度及び/又はアンヒドロサブユニットの量及び種類は、製造プロセスにわたって、水性組成物中に存在する水の含有量を調整又は制御することにより調節することができる。例えば、いくつかの実施形態では、オリゴ糖の重合度及び/又はアンヒドロサブユニットの量及び種類は、含水量を減らすことによって増加する。
【0166】
[00192]従って、いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、含水量の監視、含水量の維持、含水量の増加、含水量の減少、又はこれらの任意の組み合わせを含み得る、含水量の工程内管理(IPC)を含む。いくつかの実施形態では、IPCプロセスは、水性組成物が本明細書に記載される温度まで加熱される間、含水量を維持することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、重合を誘導するのに十分な時間、含水量を維持することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、水を添加するか若しくは水性組成物から水を除去するか、又はその両方により、開示された範囲内で含水量を維持することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、蒸留により、開示された範囲内の含水量を維持することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、真空蒸留により、開示された範囲内の含水量を維持することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、大気圧下で蒸留により、開示された範囲内の含水量を維持することを含む。
【0167】
[00103]いくつかの実施形態では、水性組成物の含水量は、総重量で約1%~約20%、約1%~約18%、約1%~約16%、約1%~約14%、約1%~約12%、約1%~約10%、約1%~約8%、約2%~約16%、約2%~約14%、約2%~約12%、約2%~約10%、約2%~約8%、約2%~約6%、約4%~約16%、約4%~約14%、約4%~約12%、約4%~約10%、約4%~約8%、約6%~約16%、約6%~約12%、約6%~約10%又は約6%~約8%の範囲内で維持される。いくつかの実施形態では、水性組成物の含水量は、総重量で約2%~約10%、約2%~約8%又は約4%~約8%の範囲内で維持される。いくつかの実施形態では、水性組成物の含水量は、総重量で約2%~約8%の範囲内で維持される。
【0168】
[00194]いくつかの実施形態において、適した含水量は、反応温度及び供給糖のタイプに応じて変動する。いくつかの実施形態において、含水量は、120℃で約8%~約9%である。いくつかの実施形態において、含水量は、130℃で約5%~約7%である。いくつかの実施形態において、グルコオリゴ糖調製物を製造するための含水量は、130℃で約5%~約7%である。いくつかの実施形態において、グルコガラクトオリゴ糖調製物を製造するための含水量は、130℃で約5%~約6%である。
【0169】
[00195]水性組成物の含水量は、様々な分析方法及び機器によって決定することができる。いくつかの実施形態では、含水量は、蒸発法(例えば、乾燥減量法)、蒸留法、又は化学反応法(例えば、カールフィッシャー滴定)によって決定される。いくつかの実施形態では、含水量は、水分計などの分析機器によって決定される。いくつかの実施形態では、含水量は、カールフィッシャー滴定によって決定される。
【0170】
[00196]いくつかの実施形態では、水性組成物の含水量は、反応中に測定され、含水量の工程内管理(IPC)を実装するために使用される。特定の実施形態では、反応の含水量は、カールフィッシャー滴定、赤外線分光法、近赤外線分光法、伝導度、粘度、密度、トルク混合、又はエネルギー混合によって測定される。いくつかの実施形態では、反応の含水量の測定を使用して、水添加ポンプ又はフローバルブなど、反応の含水量を積極的に調整する装置を制御する。
【0171】
[00197]理論に束縛されるものではないが、糖重合及び/又は縮合反応の間の含水量は、本明細書に記載のオリゴ糖調製物におけるアンヒドロサブユニットのレベルに影響を与え得ると考えられている。例えば、図23で示すように、いくつかの実施形態では、より高い含水量は、より低いレベルのアンヒドロサブユニットと相関する。いくつかの実施形態では、より低い反応温度は、より低いレベルのアンヒドロサブユニット含有量と相関し得る。
【0172】
[温度]
[00198]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物内のオリゴ糖の重合度及び/又はアンヒドロサブユニットの量及び種類は、水性組成物が加熱される温度を調整することにより調節することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物を製造する方法は、約80℃~約250℃、約90℃~約200℃、約100℃~約200℃、約100℃~約180℃、約110℃~約170℃、約120℃~約160℃、約130℃~約150℃、又は約135℃~約145℃の温度まで水性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物を製造する方法は、約100℃~約200℃、約100℃~約180℃、約110℃~約170℃、約120℃~約160℃、約130℃~約150℃、又は約135℃~約145℃の温度まで水性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物を製造する方法は、約135℃~約145℃の温度まで、水性組成物を加熱することを含む。他の実施形態では、オリゴ糖調製物を製造する方法は、約125℃~約135℃の温度まで、水性組成物を加熱することを含む。
【0173】
[反応時間]
[00199]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物を製造する方法は、十分な時間、水性組成物を加熱することを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法に従って製造されるオリゴ糖の重合度は、反応時間によって調整することができる。
【0174】
[00200]いくつかの実施形態では、十分な時間は、相当数の時間で定められる。例えば、いくつかの実施形態では、十分な時間は、少なくとも30分、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも3時間、少なくとも4時間、少なくとも5時間、少なくとも6時間、少なくとも7時間、少なくとも8時間、少なくとも9時間、又は少なくとも10時間である。いくつかの実施形態では、十分な時間は、約1~約24時間、約1~約16時間、約1~約8時間、約1~約4時間、約1~約3時間、約1~約2時間、約2~約12時間、約2~約10時間、約2~約8時間、約2~約6時間、約2~約4時間、約3~約8時間、約3~約6時間、約3~約5時間、又は約3~約4時間である。
【0175】
[00201]他の実施形態において、十分な時間は、オリゴ糖調製物の1つ以上の化学的又は物理的特性、例えば含水量、粘度、分子量、アンヒドロサブユニット含有量、重合度の分布、発生凝縮水、反応水量、密度又は色を測定することによって決定される。
【0176】
[00202]いくつかの実施形態において、反応停止時間は、リアルタイムで測定される少なくとも1つの工程内管理(IPC)によって決定される。いくつかの実施形態において、IPCは、含水量、粘度、分子量、アンヒドロサブユニット含有量、重合度の分布、発生凝縮水、反応水量、密度又は色を測定する。
【0177】
[00203]いくつかの実施形態において、工程内管理は、連続粘度を測定する。いくつかの実施形態において、工程内管理は、発生凝縮水を測定する。いくつかの実施形態において、工程内管理は、インサイツIR測定(例えば、カール-フィッシャー)である。いくつかの実施形態において、工程内管理は、リアルタイムHPLC測定である。いくつかの実施形態において、工程内管理は、GC測定である。いくつかの実施形態において、工程内管理は、密度を測定する。いくつかの実施形態において、工程内管理は、色を測定する(例えば、UV/Visによって測定されるように)。
【0178】
[00204]いくつかの実施形態において、工程内管理測定は、所定の基準と比較され、いくつかの実施形態において、前記所定の基準に達した場合、反応を停止させる。いくつかの実施形態において、工程内管理測定は、所定の基準と比較され、いくつかの実施形態において、前記工程内管理測定が、前記所定の基準の0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%又は1%の範囲内にある場合、反応を停止させる。
【0179】
[00205]いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物の分子量は、重合中、モニターされる。いくつかの実施形態において、方法は、本明細書において記載されるように、水溶性組成物がある数平均分子量又は重量平均分子量に達するのに十分な時間にわたって水溶性組成物を加熱することを含む。ある実施形態において、方法は、水溶性組成物が、約300~約5000g/モル、約500~約5000g/モル、約700~約5000g/モル、約500~約2000g/モル、約700~約2000g/モル、約700~約1500g/モル、約300~約1500g/モル、約300~約2000g/モル、約400~約1000g/モル、約400~約900g/モル、約400~約800g/モル、約500~約900g/モル又は約500~約800g/モルの範囲内の数平均分子量に達するのに十分な時間にわたって水溶性組成物を加熱することを含む。ある実施形態において、方法は、水溶性組成物が約500~約2000g/モルの数平均分子量に達するのに十分な時間にわたって水溶性組成物を加熱することを含む。ある実施形態において、方法は、水溶性組成物が、約300~約5000g/モル、約500~約5000g/モル、約700~約5000g/モル、約500~約2000g/モル、約700~約2000g/モル、約700~約1500g/モル、約300~約1500g/モル、約300~約2000g/モル、約400~約1300g/モル、約400~約1200g/モル、約400~約1100g/モル、約500~約1300g/モル、約500~約1200g/モル、約500~約1100g/モル、約600~約1300g/モル、約600~約1200g/モル又は約600~約1100g/モルの範囲内の重量平均分子量に達するのに十分な時間にわたって水溶性組成物を加熱することを含む。ある実施形態において、方法は、水溶性組成物が約700~約3000g/モルの重量平均分子量に達するのに十分な時間にわたって水溶性組成物を加熱することを含む。
【0180】
[00206]いくつかの実施形態では、十分な時間は、水性組成物がそれぞれの反応温度で反応平衡に達するのに必要な時間である。従って、いくつかの実施形態では、方法は、水性組成物が平衡に達するのに十分な時間、水性組成物を加熱することを含む。例えば、いくつかの実施形態では、平衡は、水性組成物の分子量、粘度、又はDP分布を測定することによって決定される。
【0181】
[00207]特定の実施形態では、平衡は、水性組成物の数平均又は重量平均分子量を測定することによって決定される。いくつかの実施形態では、平衡は、時間の経過とともに本質的に変化しない水性組成物の数又は重量平均分子量によって決定される。いくつかの実施形態では、平衡は、一定期間にわたって特定の割合未満である水性組成物の数又は重量平均分子量の変化によって決定される。いくつかの実施形態では、水性組成物の分子量は、HPLC又はSECにより測定される。
【0182】
[00208]いくつかの実施形態では、平衡は、一定期間にわたって25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、又は5%未満の水性組成物の数又は重量平均分子量の変化によって決定される。いくつかの実施形態では、平衡は、3時間、2時間、1時間、30分、20分、又は10分にわたる水性組成物の数又は重量平均分子量の変化によって決定される。いくつかの実施形態では、平衡は、1時間にわたる15%未満の水性組成物の重量平均分子量の変化によって決定される。
【0183】
[00209]特定の実施形態では、平衡は、水性組成物の粘度を測定することによって決定される。いくつかの実施形態では、平衡は、時間の経過とともに本質的に変化しない水性組成物の粘度によって決定される。いくつかの実施形態では、平衡は、一定期間にわたって特定の割合未満である水性組成物の粘度の変化によって決定される。いくつかの実施形態では、水性組成物の粘度は、粘度計又はレオメーターにより測定される。
【0184】
[00210]いくつかの実施形態において、平衡は、ある時間にわたる25%未満、20%未満、15%未満、10%未満又は5%未満の水溶性組成物の粘度の変化によって決定される。いくつかの実施形態において、平衡は、3時間、2時間、1時間、30分、20分又は10分にわたる水溶性組成物の粘度の変化によって決定される。いくつかの実施形態において、平衡は、1時間にわたる15%未満の水溶性組成物の粘度の変化によって決定される。
【0185】
[00211]特定の実施形態では、平衡は、水性組成物のDP分布を測定することによって決定される。いくつかの実施形態では、平衡は、時間の経過とともに本質的に変化しない水性組成物のDP分布によって決定される。いくつかの実施形態では、水性組成物のDP分布の変化は、一連のKmを計算することによって決定され、ここで
【数4】

(式中、[HO]は、水のモル濃度(モル/L)を表し、
[DP1]、[DPm-1]及び[DPm]は、それぞれ、DP1、DPm-1及びDPm画分におけるオリゴ糖のモル濃度(モル/L)を表す)
である。例えば、K2は、上記式に従って、
[DP2][HO]/[DP1][DP1]
に等しい。いくつかの実施形態では、mは2以上且つn未満の整数である。いくつかの実施形態では、mは2以上、且つn以下の整数である。いくつかの実施形態では、mはnに等しい。いくつかの実施形態では、mは、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。
【0186】
[00212]いくつかの実施形態では、DP1、DPm-1及びDPm画分におけるオリゴ糖の濃度は、SEC、HPLC、FFF、A4F、質量分析法、又は任意の他の好適な方法によって決定される。いくつかの実施形態では、DP1、DPm-1及びDPm画分におけるオリゴ糖の濃度は、SEC、例えばGPCなどによって決定される。いくつかの実施形態では、DP1、DPm-1及びDPm画分におけるオリゴ糖の濃度は、質量分析、例えばGC-MS、LC-MS/MS及びMALDI-MSなどによって決定される。いくつかの実施形態では、DP1、DPm-1及びDPm画分におけるオリゴ糖の濃度は、HPLCによって決定される。いくつかの実施形態では、水の濃度は、蒸発法(例えば、乾燥減量法)、蒸留法、又は化学反応法(例えば、カールフィッシャー滴定)によって決定される。いくつかの実施形態では、水の濃度は、水分計などの任意の好適な分析機器によって決定される。
【0187】
[00213]いくつかの実施形態では、方法は、一連の少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも40、又は少なくとも50のKm数を計算することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、一連の少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、又は少なくとも15のKm数を計算することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、約3、4、5、6、7、8、9、10、又は15のKm数を計算することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、K2~K4、K2~K5、K2~K6、K2~K7、K2~K8、K2~K9、K2~K10、K2~K11、K2~K12、K2~K13、K2~K14、K2~K15、K3~K5、K3~K6、K3~K7、K3~K8、K3~K9、K3~K10、K3~K11、K3~K12、K3~K13、K3~K14、又はK3~K15を計算することを含む。特定の実施形態では、方法は、K2~K4又はK3~K5を計算することを含む。
【0188】
[00214]いくつかの実施形態では、Kmの値は、温度、水分濃度及び/又は供給糖の量と種類に依存する。いくつかの実施形態では、Kmは、約0.1~約100、約0.1~約90、約0.1~約80、約0.1~約70、約0.1~約60、約0.1~約50、約0.1~約40、約0.1~約30、約0.1~約25、約0.1~約20、又は約0.1~約15である。いくつかの実施形態では、Kmは、約1~約100、約1~約90、約1~約80、約1~約70、約1~約60、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約25、約1~約20、約1~約15、約1~約10、約5~約50、約5~約40、約5~約30、約5~約20、約5~約15、又は約5~約10である。いくつかの特定の実施形態では、Kmは、約1~約15又は約5~約15である。
【0189】
[00215]いくつかの実施形態では、計算された一連のKmについて、平均、標準偏差及び/又は相対標準偏差が決定される。本明細書で使用する場合、相対標準偏差は、パーセンテージで表され、標準偏差に100を掛け、この積を平均で割ることによって得られる。
【0190】
[00216]いくつかの実施形態では、平衡は、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、又は1%未満の一連のKmの相対標準偏差によって決定される。いくつかの実施形態では、平衡は、15%未満、10%未満、又は5%未満の一連のKmの相対標準偏差によって決定される。
【0191】
[反応後工程]
[00217]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物を製造する方法は、水性組成物をある温度で十分な時間加熱した後、1つ以上の追加の処理工程を更に含む。いくつかの実施形態では、追加の処理工程は、例えば、分離(クロマト分離など)、希釈、濃縮、乾燥、濾過、脱塩、抽出、脱色、又はこれらの任意の組み合わせを含む。例えば、いくつかの実施形態では、方法は、希釈工程及び脱色工程を含む。いくつかの実施形態では、方法は、濾過工程及び乾燥工程を含む。
【0192】
[00218]いくつかの実施形態では、方法は、オリゴ糖調製物に水を添加してオリゴ糖調製物のシロップを作る希釈工程を含む。いくつかの実施形態では、シロップ中のオリゴ糖調製物の濃度は、約5%~約80%、約10%~約70%、約10%~約60%、約10%~約50%、約10%~約40%、約10%~約30%又は約15%~約25%である。他の実施形態では、方法は希釈工程を含まないが、むしろオリゴ糖調製物を固化させる。いくつかの実施形態では、方法は、濾過工程を含む。いくつかの実施形態では、方法は、濾過により触媒をリサイクルすることを含む。
【0193】
[00219]いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、脱色工程を更に含む。いくつかの実施形態では、例えば、吸収剤、活性炭、クロマトグラフィー(例えば、イオン交換樹脂を使用)、水素化及び/又は濾過(例:精密濾過)による処理などの当技術分野において既知の任意の方法を使用して脱色工程を経ることができる。
【0194】
[00220]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物を、塩、ミネラル及び/又は他のイオン種を除去するための材料と接触させる。特定の実施形態では、オリゴ糖調製物は、アニオン/カチオン交換カラムペアを通過する。一実施形態では、アニオン交換カラムは水酸化物の形態の弱塩基交換樹脂を含有し、カチオン交換カラムはプロトン化された形態の強酸交換樹脂を含有する。
【0195】
[00221]いくつかの実施形態では、方法は、濃縮工程を含む。いくつかの実施形態では、濃縮工程は、濃度が上がったオリゴ糖調製物を生成する。例えば、いくつかの実施形態では、濃縮工程は、蒸発(例えば、真空蒸発)、乾燥(例えば、凍結乾燥及び噴霧乾燥)又はこれらの任意の組み合わせを含む。
【0196】
[00222]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物の少なくとも一部が分離される単離工程を含む。いくつかの実施形態では、単離工程は、結晶化、沈殿、濾過(例えば、真空濾過)及び遠心分離又はこれらの任意の組み合わせを含む。
【0197】
[00223]いくつかの実施形態では、方法は、分離工程を含む。いくつかの実施形態では、分離工程は、触媒の少なくとも一部から、未反応供給糖の少なくとも一部から又はその両方から、オリゴ糖調製物の少なくとも一部を分離することを含む。いくつかの実施形態では、分離工程は、濾過、クロマトグラフィー、溶解度差、沈殿、抽出又は遠心分離を含む。
【0198】
[反応器]
[00224]本明細書に記載の方法は、反応温度、pH、圧力及び他の要因を考慮して、糖縮合に好適な1つ以上の反応器の使用を含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の好適な反応器には、フェドバッチ撹拌反応器、バッチ撹拌反応器、連続流撹拌反応器、連続栓流カラム反応器、摩擦反応器又は電磁場により誘導される撹拌を用いる反応器が含まれる。いくつかの実施形態では、1つ以上の好適な反応器には、Ryu,S.K.,and Lee,J.M.,Bioconversion of waste cellulose by using an attrition bioreactor,Biotechnol.Bioeng.25:53-65(1983);Gusakov,A.V.,and Sinitsyn,A.P.,Kinetics of the enzymatic hydrolysis of cellulose:1.A mathematical model for a batch reactor process,Enz.Microb.TechnoL,7:346-352(1985);Gusakov,A.V.,Sinitsyn,A.P.,Davydkin,I.Y.,Davydkin,V.Y.,Protas,O.V.,Enhancement of enzymatic cellulose hydrolysis using a novel type of bioreactor with intensive stirring induced by electromagnetic field,Appl.Biochem.Biotechnol.,56:141-153(1996);又はFernanda de Castilhos Corazza,Flavio Faria de Moraes,Gisella Maria Zanin and Ivo Neitzel,Optimal control in fed-batch reactor for the cellobiose hydrolysis,Acta Scientiarum.Technology,25:33-38(2003)に記載されている反応器が含まれる。
【0199】
[00225]いくつかの実施形態では、1つ以上の好適な反応器には、加水分解及び/又は発酵のための流動床型反応器、上昇流ブランケット型反応器、固定床型反応器、又押出機型反応器が含まれる。いくつかの実施形態では、1つ以上の好適な反応器には、開放型反応器、閉鎖型反応器又はその両方が含まれる。いくつかの実施形態では、方法が連続プロセスを含む場合、1つ以上の好適な反応器には、スクリューミキサーなどの連続ミキサーが含まれ得る。
【0200】
[プロセス]
[00226]いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴ糖調製物を製造する方法は、バッチプロセス、連続プロセス又はその両方を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物を製造する方法は、バッチプロセスを含む。例えば、バッチプロセスのいくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物の後続のバッチの製造は、現在のバッチが完了するまで開始されない。いくつかの実施形態では、バッチプロセスの間、オリゴ糖調製物の全て又はかなりの量が反応器から除去される。いくつかの実施形態では、バッチプロセスの間、水性組成物が記載された温度に加熱される前又は重合が誘発される前に全ての供給糖及び触媒が反応器内で合わされる。いくつかの実施形態では、バッチプロセスの間、供給糖は、触媒の添加前、添加後又は触媒の添加と同時に添加される。
【0201】
[00227]いくつかの実施形態では、バッチプロセスは、フェドバッチプロセスであり、ここで、全ての供給糖が同時に反応器に加えられるわけではない。フェドバッチプロセスのいくつかの実施形態では、供給糖の少なくとも一部は、重合中又は水性組成物が記載の温度に加熱された後に反応器に添加される。フェドバッチプロセスのいくつかの実施形態では、供給糖の少なくとも10重量%、20重量%、30重量%、40重量%、50重量%又は60重量%は、重合中又は水性組成物が記載の温度に加熱された後に反応器に添加される。
【0202】
[00228]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物を製造する方法は、連続プロセスを含む。例えば、連続プロセスのいくつかの実施形態では、反応器の内容物は、反応器全体にわたって連続的に流れる。いくつかの実施形態では、供給糖を触媒と合わせること及びオリゴ糖調製物の少なくとも一部を除去することは同時に実施される。
【0203】
[00229]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物を製造する方法は、単一容器又は多容器プロセスを含む。例えば、単一容器プロセスのいくつかの実施形態では、重合は、単一反応容器内で実施される。別の例について、多容器プロセスのいくつかの実施形態では、重合は、2つ以上の反応容器内で実施される。多容器プロセスのいくつかの実施形態では、方法は、2つ、3つ又はそれを超える反応容器を含む。多容器プロセスのいくつかの実施形態では、方法は、2つ以上の反応器からの重合生成物を組み合わせる組み合わせ工程を含む。
【0204】
[IV.オリゴ糖調製物を含む栄養組成物]
[00230]本明細書では、オリゴ糖調製物を含む栄養組成物が提供される。特定の実施形態では、本明細書で、記載のオリゴ糖調製物を含む栄養組成物であって、栄養組成物内のオリゴ糖調製物の存在及び/又は濃度が、選択的に決定及び/又は検出され得る、栄養組成物が提供される。微生物群集の複雑な機能的調節を示すオリゴ糖調製物は、栄養組成物の重要な成分であり得る。従って、栄養組成物内のオリゴ糖調製物の存在及び/又は濃度は、栄養組成物の品質管理及び製造プロセスで測定する必要がある因子の1つであり得る。従って、提供される栄養組成物は、オリゴ糖調製物の存在及び/又は濃度が選択的に決定及び/又は検出され得るため、品質管理及び製造目的の観点から有利である。例えば、いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物の存在及び濃度は、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖に関係しているシグナルを測定することにより、決定及び/又は検出され得る。
【0205】
[00231]いくつかの実施形態では、栄養組成物は、動物用飼料組成物である。いくつかの実施形態では、栄養組成物は、基礎栄養組成物を含む。
【0206】
[基礎栄養組成物]
[00232]いくつかの実施形態において、本明細書において記載される栄養組成物は、基礎栄養組成物及び開示されるオリゴ糖調製物を含む。いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物は、オリゴ糖調製物とは異なる炭水化物源を含む。例えば、いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物は、デンプン及び植物繊維などの天然に存在する炭水化物源を含む。いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物は、デンプンを含む。いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物は、植物繊維を含む。
【0207】
[00233]いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物は、種子、根、塊茎、トウモロコシ、タピオカ、クズウコン、小麦、米、ジャガイモ、サツマイモ、サゴ、豆(例えば、ソラ豆、レンズ豆、緑豆、エンドウ豆及びヒヨコ豆)、トウモロコシ、キャッサバ又は他のデンプン質の食品(例えば、ドングリ、クズウコン、アラカーチャ、バナナ、大麦、パンノキ、ソバ、カンナ、コラカシア、カタクリ、クズ、マランガ、キビ、オート麦、オカ、タシロイモ、モロコシ、ライ麦、タロイモ、栗、ヒシの実及びヤムイモ)から誘導される1つ以上の炭水化物源を含む。
【0208】
[00234]いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物は、マメ科植物(例えば、エンドウ豆、大豆、ハウチワマメ、サヤインゲン及び他の豆)、オート麦、ライ麦、チーア、大麦、果物(例えば、イチジク、アボカド、プラム、プルーン、ベリー、バナナ、リンゴの皮、マルメロ及びナシ)、野菜(例えば、ブロッコリー、ニンジン、カリフラワー、ズッキーニ、セロリ、ノパルサボテン及びエルサレムアーティチョーク)、根塊茎、根菜(例えば、サツマイモ及びタマネギ)、オオバコ種子の殻、種子(例えば、亜麻仁)、ナッツ(例えば、アーモンド)、全粒穀物食品、小麦、トウモロコシふすま、リグナン又はこれらの任意の組み合わせから誘導される1つ以上の炭水化物源を含む。いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物は、小麦ふすま、ビートパルプ、ファジーコットンシード、大豆皮又はこれらの任意の組み合わせから誘導される1つ以上の植物繊維を含む。
【0209】
[00235]いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物は、500ppm未満、400ppm未満、300ppm未満、200ppm未満、100ppm未満、50ppm未満、10ppm未満、5ppm未満1ppm未満のアンヒドロサブユニット又はアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物は、50ppm未満、10ppm未満、5ppm未満1ppm未満のアンヒドロサブユニット又はアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物は、アンヒドロサブユニットを本質的に含まない。
【0210】
[00236]いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物は、検出可能レベルのアンヒドロサブユニットを含まない。検出又は決定方法に応じて、特定のしきい値を下回るアンヒドロサブユニットレベルは、検出できない可能性がある。例えば、いくつかの実施形態では、検出可能レベルのアンヒドロサブユニットは、基礎栄養組成物において、少なくとも1000ppm、少なくとも500ppm、少なくとも400ppm、少なくとも300ppm、少なくとも200ppm、少なくとも100ppm、少なくとも50ppm、少なくとも10ppm、少なくとも5ppm又は少なくとも1ppmのアンヒドロサブユニット又はアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を指す。
【0211】
[00237]いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物は、複数のオリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物は、オリゴ糖調製物とは異なるグリコシド結合型分布を含む。例えば、いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物は、オリゴ糖調製物よりも高い割合のα-(1,4)グリコシド結合を含む。いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物におけるα-(1,4)グリコシド結合などのグリコシド結合は、1つ以上の酵素によって消化される。いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物におけるグリコシド結合は、オリゴ糖調製物におけるグリコシド結合よりも容易に消化及び/又は加水分解可能である。
【0212】
[00238]いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物におけるα-(1,2)グリコシド結合、α-(1,3)グリコシド結合、α-(1,6)グリコシド結合、β-(1,2)グリコシド結合、β-(1,3)グリコシド結合、β-(1,4)グリコシド結合又はβ-(1,6)グリコシド結合のレベルは、オリゴ糖調製物におけるそれぞれのグリコシド結合のレベルよりも、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも5%、少なくとも6%、少なくとも7%、少なくとも8%、少なくとも9%、少なくとも10%、少なくとも11%、少なくとも12%、少なくとも13%、少なくとも14%又は少なくとも15%低い。いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物におけるα-(1,2)グリコシド結合、α-(1,3)グリコシド結合、α-(1,6)グリコシド結合、β-(1,2)グリコシド結合、β-(1,3)グリコシド結合、β-(1,4)グリコシド結合又はβ-(1,6)グリコシド結合のレベルは、オリゴ糖調製物におけるそれぞれのグリコシド結合のレベルよりも、少なくとも10%低い。
【0213】
[00239]いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物におけるα-(1,4)グリコシド結合のレベルは、オリゴ糖調製物におけるα-(1,4)グリコシド結合のレベルよりも、少なくとも50%、少なくとも40%、少なくとも35%、少なくとも30%、少なくとも25%、少なくとも20%、少なくとも15%、少なくとも10%、少なくとも5%又は少なくとも2%高い。いくつかの実施形態では、基礎栄養組成物におけるα-(1,4)グリコシド結合のレベルは、オリゴ糖調製物におけるα-(1,4)グリコシド結合のレベルよりも、少なくとも10%高い。
【0214】
[動物用飼料組成物]
[00240]動物の種類及び年齢に応じて、栄養組成物は、オリゴ糖調製物及び基礎栄養組成物を異なる比率で含み得る。例えば、オリゴ糖調製物は、動物の種類及び年齢に好適な様々な比率で基礎栄養組成物と組み合わせることができる。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、約1~約10000ppm、約1~約5000ppm、約1~約3000ppm、約1~約2000ppm、約1~約1500ppm、約1~約1000ppm、約1~約500ppm、約1~約250ppm、約1~約100ppm、約10~約5000ppm、約10~約3000ppm、約10~約2000ppm、約10~約1500ppm、約10~約1000ppm、約10~約500ppm、約10~約250ppm、約10~約100ppm、約50~約5000ppm、約50~約3000ppm、約50~約2000ppm、約50~約1500ppm、約50~約1000ppm、約50~約500ppm、約50~約250ppm、約50~約100ppm、約100~約5000ppm、約100~約3000ppm、約100~約2000ppm、約100~約1500ppm、約100~約1000ppm、約100~約500ppm、約100~約400ppm、約100~約300ppm、約100~約200ppm、約200~約5000ppm、約200~約3000ppm、約200~約2500ppm、約200~約2000ppm、約200~約1500ppm、約200~約1000ppm、約200~約500ppm、約500~約5000ppm、約500~約3000ppm、約500~約2500ppm、約500~約2000ppm、約500~約1500ppm又は約500~約1000ppmの濃度で、栄養組成物中に存在する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、約1~約5000ppm、約1~約1000ppm、約1~約500ppm、約10~約5000ppm、約10~約2000ppm、約10~約1000ppm、約10~約500ppm、約10~約250ppm、約10~約100ppm、約50~約5000ppm、約50~約2000ppm、約50~約1000ppm、約50~約500ppm、約50~約250ppm又は約50~約100ppmの濃度で、栄養組成物中に存在する。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、約1~約5000ppm、約10~約1000ppm、約10~約500ppm又は約50~約500ppmの濃度で、栄養組成物中に存在する。
【0215】
[00241]いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、10ppm超、50ppm超、100ppm超、200ppm超、300ppm超、400ppm超、500ppm超、600ppm超、1000ppm超又は2000ppm超の濃度で栄養組成物中に存在する。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物は、10ppm超、50ppm超、100ppm超、200ppm超又は500ppm超の濃度で栄養組成物中に存在する。
【0216】
[00242]いくつかの実施形態では、動物の種類及び年齢に応じて、栄養組成物は、タンパク質、ミネラル(銅、カルシウム及び亜鉛など)、塩、必須アミノ酸、ビタミン及び/又は抗生物質を更に含み得る。
【0217】
[00243]本明細書では、基礎栄養組成物及び本開示のオリゴ糖調製物を含む栄養組成物を動物に投与する方法も提供される。いくつかの実施形態では、動物は、畜牛(例えば、肉牛及び乳牛)、ブタ、水性動物、家禽及びヒトから選択される。いくつかの実施形態では、動物は、雌ブタ、子ブタ及び去勢ブタなどのブタである。他の実施形態では、動物は、ニワトリ、アヒル、シチメンチョウ、ガチョウ、ウズラ及び雌鶏などの家禽である。実施形態では、家禽は、ブロイラー、ブリーダー又はレイヤーである。いくつかの実施形態では、動物は、サケ、ナマズ、バス、ウナギ、ティラピア、ヒラメ、エビ及びカニなどの水性動物である。いくつかの実施形態では、栄養組成物は、乾燥形態、液体形態、ペースト又はこれらの組み合わせで動物に投与される。いくつかの実施形態では、投与の形態、給餌速度及び給餌スケジュールは、動物の種類及び年齢に応じて変化し得る。
【0218】
[栄養組成物を生成する方法]
[00244]本明細書では、オリゴ糖調製物を基礎栄養組成物と組み合わせることを含む、栄養組成物を製造する方法が提供される。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、基礎栄養組成物のグリコシド結合型分布とは異なるグリコシド結合型分布を含む。
【0219】
[00245]いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物は、合成オリゴ糖調製物である。いくつかの実施形態では、合成オリゴ糖調製物は、1~nから選択される別個の重合度をそれぞれ有する少なくともn画分のオリゴ糖(DP1~DPn画分)を含む。いくつかの実施形態では、nは、2以上の整数である。いくつかの実施形態では、nは、3以上の整数である。いくつかの実施形態では、nは、3以上の整数である。いくつかの実施形態では、nは、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40又は50などの1~100の範囲内の整数である。いくつかの実施形態では、DP1~DPn画分の各々は、質量分析法により測定される相対的存在量で0.1%~90%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物のDP1及びDP2画分は、各々独立して、質量分析法により測定される相対的存在量で約0.1%~約15%又は約0.5%~約10%のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、オリゴ糖調製物のDP1及びDP2画分は、各々独立して、質量分析法により測定される相対的存在量で約0.1%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%又は1.5%から、約8%、9%、10%、11%、12%、15%又は20%までの範囲内のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、n画分の各々におけるオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。いくつかの実施形態では、少なくとも5、10、20又は30のDP画分におけるオリゴ糖の相対的存在量は、その重合度とともに単調に減少する。
【0220】
[00246]いくつかの実施形態では、栄養組成物を製造する方法は、オリゴ糖調製物を基礎栄養組成物と混合することを含む。例えば、いくつかの実施形態では、混合は、ドラムブレンダー、ダブルコーンブレンダー、リボンブレンダー、Vブレンダー、剪断ミキサー及びパドルミキサーなどの工業用ブレンダー及び/又はミキサーによって実施することができる。
【0221】
[00247]いくつかの実施形態では、栄養組成物を製造する方法は、本明細書に記載の品質管理工程を更に含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の品質管理工程は、栄養組成物のサンプル中のシグナルレベルを決定すること及びシグナルレベルに基づいて栄養組成物中のオリゴ糖調製物の濃度を計算することを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の品質管理工程は、分析機器により栄養組成物のサンプル中のシグナルを検出すること及びシグナルの有無に基づいて栄養組成物のバッチを受け入れる又は拒否することを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の品質管理工程は、分析機器により栄養組成物の第1サンプル中の第1シグナル及び栄養組成物の第2サンプル中の第2シグナルの有無を検出すること及び第1シグナルと第2シグナルとを比較することを含む。いくつかの実施形態では、シグナル、第1シグナル及び/又は第2シグナルは、(i)1つ以上のアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を示すか、(ii)オリゴ糖の重合度(DP)分布に関係しているか、又は(iii)オリゴ糖のα-(1,2)グリコシド結合、α-(1,3)グリコシド結合、α-(1,6)グリコシド結合、β-(1,2)グリコシド結合、β-(1,3)グリコシド結合、β-(1,4)グリコシド結合又はβ-(1,6)グリコシド結合に関係している。
【0222】
[00248]更に、いくつかの実施形態では、栄養組成物を製造する方法は、品質管理工程を実施後、更にオリゴ糖調製物を基礎栄養組成物と混合すること、オリゴ糖調製物のレベルを調整すること又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物のレベルを調整することは、追加のオリゴ糖調製物を栄養組成物中に追加すること又はオリゴ糖調製物の一部を栄養組成物から除去することを含む。いくつかの実施形態において、オリゴ糖調製物のレベルを調整することは、追加の基礎栄養組成物を栄養組成物中に追加すること又は基礎栄養組成物の一部を栄養組成物から除去することを含む。いくつかの特定の実施形態において、オリゴ糖調製物のレベルを調整することは、追加のオリゴ糖調製物を栄養組成物中に追加することを含む。
【0223】
[実施例]
[実施例1:グルコ-ガラクト-オリゴ糖調製物の合成]
[00249]kgスケールで好適な生産を可能にするために選択された触媒負荷、反応時間及び反応温度を使用して、グルコ-ガラクト-オリゴ糖調製物の合成を3リットルの反応槽内で実施した。
【0224】
[00250]D-グルコース一水和物(825.16g)、D-ラクトース一水和物(263.48g)及び2-ピリジンスルホン酸(1.0079g、Sigma-Aldrich,St.Louis,US)を、中央の29/42すり合わせ及び2つのサイドの24/40すり合わせを備えた3リットルの3口丸底フラスコに添加した。133mmのテフロン撹拌羽根を、PTFEテープを使用してガラス撹拌シャフトに固定した。撹拌棒は、テフロンベアリングアダプターを使用して中心点を介して固定し、フレキシブルカプラーを介してオーバーヘッド高トルクメカニカルミキサーに取り付けた。フラスコを、サイドポートの1つにあるゴム隔膜に挿入されたJ型ワンド熱電対を介して、温度制御ユニットによって操作される半球形の電気加熱マントル内に固定した。熱電対の先端を、混合部品の上に数mmのすきまで反応混合物内に存在するように調整した。補助温度モニターに接続された第2の温度プローブも同じ方法で挿入し、固定した。フラスコの第2のサイドポートには、再循環バス冷却装置によって4℃未満に維持された水-グリコール混合物によって冷却された還流凝縮器を取り付けた。
【0225】
[00251]反応混合物を、80~100rpmの撹拌速度で連続的に混合しながら、徐々に130℃に加熱した。反応混合物が120℃に達したとき、還流凝縮器を蒸留構成体に再配置し、蒸留物を氷浴中に配置した250mLの丸底フラスコに集めた。混合物を130℃で維持し、6時間連続混合した後、熱電対ボックスの電源を切った。蒸留装置を取り外し、390gの60℃蒸留水を3口フラスコに徐々に添加した。得られた混合物を40RPMで10時間撹拌したままにした。およそ1,250gの粘性のある明るい琥珀色の材料が収集され、屈折率で71.6ブリックスの濃度を有すると測定された。
【0226】
[実施例2:グルコ-オリゴ糖調製物の合成]
[00252]kgスケールで好適な生産を可能にするために選択された触媒負荷、反応時間及び反応温度を使用して、グルコ-オリゴ糖調製物の合成を3リットルの反応槽内で実施した。
【0227】
[00253]D-グルコース一水和物(1,150g)を、1つの中央の29/42すり合わせ及び2つのサイドの24/40すり合わせを備えた3リットルの3口丸底フラスコに添加した。133mmのテフロン撹拌羽根を、PTFEテープを使用してガラス撹拌シャフトに固定した。撹拌棒は、テフロンベアリングアダプターを使用してフラスコの中心点を介して固定し、フレックスカップリングを介してオーバーヘッド高トルクメカニカルミキサーに取り付けた。フラスコを、サイドポートの1つにあるゴム隔膜に挿入されたJ型ワンド熱電対を介して、温度制御ユニットによって操作される半球形の電気加熱マントル内に固定した。熱電対の先端を、混合部品の上に数mmのすきまで反応混合物内に存在するように調整した。補助温度モニターに接続された第2の温度プローブも同じ方法で挿入し、固定した。フラスコの第2のサイドポートには、再循環バス冷却装置によって4℃未満に維持された水-グリコール混合物によって冷却された還流凝縮器を取り付けた。
【0228】
[00254]反応混合物を、80~100rpmの撹拌速度で連続的に混合しながら、徐々に130℃に加熱した。反応温度が120℃から130℃の間に上昇すると、(+)-カンファー-10-スルホン酸(1.16g、Sigma-Aldrich,St.Louis)を3口フラスコに添加し、装置は、還流凝縮器から、氷浴中に配置した丸底収集フラスコを備えた蒸留構成体に切り替えた。この設定を1時間30分間維持した後、熱電対ボックスの電源を切り、蒸留装置を取り外し、390gの23℃蒸留水を3口フラスコに徐々に添加した。得られた混合物を、収集の瞬間まで40rpmで10時間撹拌したままにした。およそ1300gの粘性のある暗い琥珀色の材料が収集され、72.6ブリックスの濃度を有すると測定された。
【0229】
[実施例3:グルコ-ガラクト-マンノ-オリゴ糖調製物の合成]
[00255]kgスケールで好適な生産を可能にするために選択された触媒負荷、反応時間及び反応温度を使用して、グルコ-ガラクト-マンノ-オリゴ糖調製物の合成を3リットルの反応槽内で実施した。MH47-32-A/MH46-35-B:8/10/18
【0230】
[00256]グルコ-ガラクト-マンノ-オリゴ糖調製物は、独立して収集された別々の反応槽で合成された2つの別々の成分として調製した。各合成は異なる出発反応物質を使用したが、完了するまで同じ手順及び方法に従った。最終グルコ-ガラクト-マンノ-オリゴ糖調製物は、両方の合成生成物の混合から形成された均質なシロップであった。
【0231】
[00257]第1の成分の合成について、990.54gのグルコース一水和物、105.58gのラクトース一水和物、1.00gの2-ピリジンスルホン酸を、2つの24/40すり合わせが隣接する1つの中央の29/42すり合わせを備えた3リットルの3口丸底フラスコに添加した。133mmのテフロン撹拌羽根を、PTFEテープを使用して440mmガラス撹拌シャフトに固定した。撹拌棒は、テフロンベアリングアダプターを使用して中心点を介して固定し、フレキシブルカプラーを介してオーバーヘッド高トルクメカニカルミキサーに取り付けた。フラスコを、サイドポートの1つにあるゴム隔膜に挿入されたJ型ワンド熱電対を介して、温度制御ユニットによって操作される半球形の電気加熱マントル内に置いた。熱電対の先端を、混合部品の上に数mmのすきまで反応混合物内に存在するように調整した。補助温度モニターに接続された第2の温度プローブも同じ方法で挿入し、固定した。フラスコの第2のサイドポートには、再循環バス冷却装置によって4℃未満に維持された水-グリコール混合物によって冷却された還流凝縮器を取り付けた。
【0232】
[00258]反応混合物を、80~100rpmの撹拌速度で連続的に混合しながら、徐々に130℃に加熱した。120C~130Cの間の温度制御ボックスの読み取り値が観察されると、装置は、還流凝縮器から、氷浴中に配置した丸底収集フラスコを備えた蒸留構成体に切り替えた。この設定をおよそ6時間10分間維持した後、加熱マントルの電源を切った。蒸留装置を取り外し、390gの60℃蒸留水を3口フラスコに徐々に添加した。得られた混合物を、収集の瞬間まで40rpmで10時間撹拌したままにした。およそ1250gの粘性のある明るい琥珀色の材料が収集され、屈折率で73.1ブリックスの濃度を有すると測定された。
【0233】
[00259]第2の成分の合成について、825.04gのグルコース一水和物、251.16gの木由来の純マンノース、25.10gの蒸留水及び1.00gの2-ピリジンスルホン酸を、2つの24/40すり合わせが隣接する1つの中央の29/42すり合わせを備えた3リットルの3口丸底フラスコに添加した。第2の成分の合成の残部は、収集の瞬間まで、第1のものと同じ手順及び方法に従った。およそ1250gの粘性のある暗い琥珀色の材料が収集され、72.3ブリックスの濃度を有すると測定された。
【0234】
[00260]第1及び第2の成分全体を適切なサイズのHDPE容器に移し、均質になるまで手で完全に混合した。最終シロップ混合物はおよそ2.5kgで、色は濃い琥珀色で、粘性があり、およそ72ブリックスの濃度であると測定された。
【0235】
[実施例4:グルコ-マンノ-オリゴ糖調製物の合成]
[00261]kgスケールで好適な生産を可能にするために選択された触媒負荷、反応時間及び反応温度を使用して、グルコ-オリゴ糖調製物の合成を3リットルの反応槽内で実施した。
【0236】
[00262]グルコ-マンノ-オリゴ糖調製物は、独立して収集された別々の反応槽で合成された2つの別々の成分として調製した。各合成は異なる出発反応物質を使用したが、完了するまで同じ手順及び方法に従った。最終グルコ-マンノ-オリゴ糖調製物は、両方の合成生成物の混合から形成された均質なシロップであった。
【0237】
[00263]第1の成分の合成について、1264.80gのグルコース一水和物を、2つの24/40すり合わせが隣接する1つの中央の29/42すり合わせを備えた3リットルの3口丸底フラスコに添加した。133mmのテフロン撹拌羽根を、PTFEテープを使用して440mmガラス撹拌シャフトに固定した。撹拌棒は、テフロンベアリングアダプターを使用して中心点を介して固定し、フレキシブルカプラーを介してオーバーヘッド高トルクメカニカルミキサーに取り付けた。フラスコを、サイドポートの1つにあるゴム隔膜に挿入されたJ型ワンド熱電対を介して、温度制御ユニットによって操作される半球形の電気加熱マントル内に置いた。熱電対の先端を、混合部品の上に数mmのすきまで反応混合物内に存在するように調整した。補助温度モニターに接続された第2の温度プローブも同じ方法で挿入し、固定した。フラスコの第2のサイドポートには、再循環バス冷却装置によって4℃未満に維持された水-グリコール混合物によって冷却された還流凝縮器を取り付けた。
【0238】
[00264]反応混合物を、80~100rpmの撹拌速度で連続的に混合しながら、徐々に130℃に加熱した。120℃~130℃の間の温度制御ボックスの読み取り値が観察されると、1.15gの(+)-カンファー-10-スルホン酸を3口フラスコに添加し、装置は、還流凝縮器から、氷浴中に配置した丸底収集フラスコを備えた蒸留構成体に切り替えた。この設定をおよそ1時間維持した後、熱電対ボックスの電源を切り、蒸留装置を取り外し、390gの23℃蒸留水を3口フラスコに徐々に添加した。得られた混合物を、収集の瞬間まで40rpmで10時間撹拌したままにした。およそ1350gの粘性のある明るい琥珀色の材料が収集され、71.8ブリックスの濃度を有すると測定された。
【0239】
[00265]第2の成分の合成について、949.00gのグルコース一水和物、288.00gの木由来の純マンノース、27.94gの蒸留水及び1.15gの2-ピリジンスルホン酸を、2つの24/40すり合わせが隣接する1つの中央の29/42すり合わせを備えた3リットルの3口丸底フラスコに添加した。還流凝縮器が蒸留構成体に切り替えられ、得られた設定がおよそ6時間維持されたため、(+)-カンファー-10-スルホン酸が添加されなかったことを除いては、第2の成分の合成の残部は、収集の瞬間まで、第1のものと同じ手順及び方法に従った。およそ1350gの粘性のある暗い琥珀色の材料が収集され、72.0ブリックスの濃度を有すると測定された。
【0240】
[00266]第1及び第2の成分全体を適切なサイズのHDPE容器に移し、均質になるまで手で完全に混合した。最終シロップ混合物はおよそ2.7kgで、色は濃い琥珀色で、粘性があり、屈折率でおよそ72ブリックスの濃度であると測定された。
【0241】
[実施例5:グルコ-マンノ-オリゴ糖調製物の合成]
[00267]1kgスケールでの生産に好適であると判明した触媒負荷、反応時間及び反応温度を使用して、オリゴ糖調製物のキログラムスケールの生産を3リットルの反応槽内で実施した。
【0242】
[00268]グルコ-マンノ-オリゴ糖調製物は、独立して収集された別々の反応槽で合成された2つの別々の成分として調製した。各合成は異なる出発反応物質を使用したが、完了するまで同じ手順及び方法に従った。最終グルコ-マンノ-オリゴ糖調製物は、両方の合成生成物の混合から形成された均質なシロップであった。
【0243】
[00269]第1の成分の合成について、1261.00gのグルコース一水和物及び1.15gの2-ピリジンスルホン酸を、2つの24/40すり合わせが隣接する1つの中央の29/42すり合わせを備えた3リットルの3口丸底フラスコに添加した。133mmのテフロン撹拌羽根を、PTFEテープを使用して440mmガラス撹拌シャフトに固定した。撹拌棒は、テフロンベアリングアダプターを使用して中心点を介して固定し、フレキシブルカプラーを介してオーバーヘッド高トルクメカニカルミキサーに取り付けた。フラスコを、サイドポートの1つにあるゴム隔膜に挿入されたJ型ワンド熱電対を介して、温度制御ユニットによって操作される半球形の電気加熱マントル内に固定した。熱電対の先端を、混合部品の上に数mmのすきまで反応混合物内に存在するように調整した。補助温度モニターに接続された第2の温度プローブも同じ方法で挿入し、固定した。フラスコの第2のサイドポートには、再循環バス冷却装置によって4℃未満に維持された水-グリコール混合物によって冷却された還流凝縮器を取り付けた。
【0244】
[00270]反応混合物を、80~100rpmの撹拌速度で連続的に混合しながら、徐々に130℃に加熱した。120℃~130℃の間の温度制御ボックスの読み取り値が観察されると、装置は、還流凝縮器から、氷浴中に配置した丸底収集フラスコを備えた蒸留構成体に切り替えた。この設定をおよそ6時間維持した後、熱電対ボックスの電源を切り、蒸留装置を取り外し、390gの23℃蒸留水を3口フラスコに徐々に添加した。得られた混合物を、収集の瞬間まで40rpmで10時間撹拌したままにした。およそ1250gの粘性のある明るい琥珀色の材料が収集され、73.5ブリックスの濃度を有すると測定された。
【0245】
[00271]第2の成分の合成について、949.00gのグルコース一水和物、288.00gの木由来の純マンノース、28.94gの蒸留水及び1.15gの2-ピリジンスルホン酸を、2つの24/40すり合わせが隣接する1つの中央の29/42すり合わせを備えた3リットルの3口丸底フラスコに添加した。第2の成分の合成の残部は、収集の瞬間まで、第1のものと同じ手順及び方法に従った。およそ1250gの粘性のある暗い琥珀色の材料が収集され、73.3ブリックスの濃度を有すると測定された。
【0246】
[00272]第1及び第2の成分全体を適切なサイズのHDPE容器に移し、均質になるまで手で完全に混合した。最終シロップ混合物はおよそ2.5kgで、色は濃い琥珀色で、粘性があり、およそ73ブリックスの濃度であると測定された。
【0247】
[実施例6:グルコ-ガラクト-オリゴ糖調製物の合成]
[00273]1kgスケールでの生産に好適であると判明した触媒負荷、反応時間及び反応温度を使用して、オリゴ糖調製物のキログラムスケールの生産を3リットルの反応槽内で実施した。
【0248】
[00274]3Lの3口フラスコには、直径10mmのガラス製撹拌シャフトを介して14cmの三日月形の混合部品に接続されたオーバーヘッドミキサーを取り付けた。混合部品は、フラスコの壁からおよそ5mmのすきまで配置された。フラスコは、反応フラスコに挿入されたワンド型熱電対プローブに接続された温度制御ユニットによって動力を供給される半球形の電気加熱マントルを介して加熱した。熱電対プローブは、混合部品の上に5~10mmのすきまを提供するように配置した。フラスコに、576グラムの食品グレードデキストロース一水和物及び577グラムの食品グレードD-ガラクトース一水和物を充填し、およそ115℃まで加熱して溶けた糖シロップを得た。シロップが得られたら、冷却したグリコール/水及び温度を循環させることによって4℃に冷却し、ジャケット付き還流凝縮器をフラスコに取り付けた。31グラムのDowex Marathon C(水分含有量0.48gH2O/g樹脂)を混合物に添加して、撹拌懸濁液を形成した。凝縮器を蒸留構成体に再配置し、懸濁液を145℃まで加熱した。
【0249】
[00275]およそ80RPMの混合速度及び145℃の温度を3.8時間維持した後、温度制御ユニットの設定値を80℃まで下げ、119mLの60℃脱イオン水を徐々にフラスコに添加し、残留Dowex樹脂を含有する暗い琥珀色のシロップを得た。得られた懸濁液を更に60ブリックスまで希釈し、室温まで冷却し、0.45ミクロンフィルターを通して真空濾過して樹脂を除去した。60ブリックス濃度の1,200グラムの明るい琥珀色のシロップが得られた。
【0250】
[実施例7:グルコ-オリゴ糖調製物の合成]
[00276]1kgスケールでの生産に好適であると判明した触媒負荷、反応時間及び反応温度を使用して、オリゴ糖調製物のキログラムスケールの生産を3リットルの反応槽内で実施した。
【0251】
[00277]3Lの3口フラスコには、直径10mmのガラス製撹拌シャフトを介して14cmの三日月形の混合部品に接続されたオーバーヘッドミキサーを取り付けた。混合部品は、フラスコの壁からおよそ5mmのすきまで配置された。フラスコは、反応フラスコに挿入されたワンド型熱電対プローブに接続された温度制御ユニットによって動力を供給される半球形の電気加熱マントルを介して加熱した。熱電対プローブは、混合部品の上に5~10mmのすきまを提供するように配置した。フラスコに1,148グラムの食品グレードデキストロース一水和物を充填し、およそ115℃まで加熱して溶けた糖シロップを得た。シロップが得られたら、冷却したグリコール/水を循環させることにより4℃に冷却したジャケット付き蒸留凝縮器をフラスコに取り付けた。反応温度を145℃まで徐々に上昇させた。温度が得られて安定したら、31グラムのDowex Marathon C(水分含有量0.48gH2O/g樹脂)を混合物に添加し、およそ80RPMの混合速度及び145℃の温度を3.8時間維持した。
【0252】
[00278]3.8時間後、温度制御ユニットの設定値を80℃まで下げ、119mLの60℃脱イオン水を徐々にフラスコに添加し、残留Dowex樹脂を含有する暗い琥珀色のシロップを得た。得られた懸濁液を更に60ブリックスまで希釈し、室温まで冷却し、0.45ミクロンフィルターを通して真空濾過して樹脂を除去した。1,113グラムの60ブリックス濃度の1,113グラムの暗い琥珀色のグルコ-オリゴ糖シロップが得られた。
【0253】
[実施例8:オリゴ糖調製物の単一容器合成]
[00279]単一容器反応に好適であると判明した触媒負荷、反応時間及び反応温度を使用して、実施例3からのオリゴ糖の単一容器(単一成分)の合成を、1リットルの反応槽内において300グラムスケールで実施した。
【0254】
[00280]30gのトウモロコシ由来食品グレードD-グルコース一水和物、37.50gの木由来食品グレードD-マンノース、15.60gの食品グレードD-ラクトース一水和物、3.96gの蒸留水及び0.270gの2-ピリジンスルホン酸(Sigma-Aldrich,St.Louis)を、2つの24/40すり合わせが隣接する1つの中央の29/42すり合わせを備えた1リットルの3口丸底フラスコに添加した。テフロン撹拌羽根を、PTFEテープを使用して220mmガラス撹拌シャフトに固定した。撹拌棒は、テフロンベアリングアダプターを使用して中心点を介して固定し、フレキシブルカプラーを介してオーバーヘッド高トルクメカニカルミキサーに取り付けた。フラスコを、サイドポートの1つにあるゴム隔膜に挿入されたJ型ワンド熱電対を介して、温度制御ユニットによって操作される半球形の電気加熱マントル内に固定した。熱電対の先端を、混合部品の上に数mmのすきまで反応混合物内に存在するように調整した。補助温度モニターに接続された第2の温度プローブも同じ方法で挿入し、固定した。フラスコの第2のサイドポートには、再循環バス冷却装置によって4℃未満に維持された水-グリコール混合物によって冷却された還流凝縮器を取り付けた。
【0255】
[00281]反応混合物を、80~100rpmの撹拌速度で連続的に混合しながら、徐々に130℃に加熱した。120C~130Cの間の温度制御ボックスの読み取り値が観察されると、装置は、還流凝縮器から、氷浴中に配置した丸底収集フラスコを備えた蒸留構成体に切り替えた。混合物をおよそ5時間40分間連続的に撹拌しながら130℃で維持し、その後、加熱マントル及び蒸留装置を取り外した。およそ40gの23℃蒸留水を3口フラスコに徐々に添加した。得られた混合物を、収集の瞬間まで40rpmで10時間撹拌したままにした。およそ389gの粘性のある暗い琥珀色の材料が収集され、67.0ブリックスの濃度を有すると測定された。実施例3からのオリゴ糖調製物による粘稠度は、SECクロマトグラフィー及び2D H,13C-HSQC NMR分光法によって確認した。
【0256】
[実施例9:オリゴ糖調製物の特性評価]
[00282]実施例1~8の方法及び手順を使用して、実施例1~7のオリゴ糖の複製バッチ及びブレンドを調製した。結果として生じる材料は、分子量分布を特徴付けるためにHPLCサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)、DP2アンヒドロ糖含有量を定量するためにLC-MS/MS分析及び対応するオリゴ糖調製物の分子構造のフィンガープリントを取得するために2D H,13C-HSQC NMRによって分析した。
【0257】
[00283]実施例9.1:実施例1のオリゴ糖調製物の11のバッチを、調製し、ブレンドして、4つの別々のロットにし、オリゴ糖調製物9.1を産生した。
【0258】
[00284]実施例9.2:実施例2のオリゴ糖調製物の7つのバッチを、調製し、ブレンドして、2つの別々のロットにし、オリゴ糖調製物9.2を産生した。
【0259】
[00285]実施例9.3:実施例3のオリゴ糖調製物の12のバッチを、調製し、ブレンドして、5つの別々のロットにし、オリゴ糖調製物9.3を産生した。
【0260】
[00286]実施例9.4:実施例4のオリゴ糖調製物の4つのバッチを、調製し、ブレンドして、単一のロットにし、オリゴ糖調製物9.4を産生した。
【0261】
[00287]実施例9.5:実施例5のオリゴ糖調製物の4つのバッチを、調製し、ブレンドして、単一のロットにし、オリゴ糖調製物9.5を産生した。
【0262】
[00288]実施例9.6:実施例6のオリゴ糖調製物の2つのバッチを、調製し、ブレンドして、単一のロットにし、オリゴ糖調製物9.6を産生した。
【0263】
[00289]実施例9.7:実施例7のオリゴ糖調製物の2つのバッチを、調製し、ブレンドして、単一のロットにし、オリゴ糖調製物9.7を産生した。
【0264】
[00290]実施例9.1~9.7のバッチにおいて、それぞれの合成経路についてのマルチポット(多成分)及びシングルポットによる別の形を用いた。
【0265】
[00291]実施例1~7のオリゴ糖調製物の更なる構造バリアントを、実施例1~7の方法を使用したが、出発糖組成物、酸、酸の使用量、時間及び反応温度を変動させて、300グラムのスケールで合成した。オリゴ糖調製物は、以下の通りに合成した。
【0266】
[00292]実施例9.8:300グラムのスクロース、3グラムのリン酸及び27グラムの水を、約1時間、125℃で反応させ、濃褐色のオリゴ糖シロップを得て、これを、次いで、蒸留水で60Brixまで希釈した。
【0267】
[00293]実施例9.9:270グラムのグルコース、30グラムのスクロース、0.3グラムのフェニルホスホン酸及び27グラムの水を、1~4時間にわたり、130℃で反応させ、濃褐色のオリゴ糖シロップを得て、これを、次いで、蒸留水で60Brixまで希釈した。
【0268】
[00294]実施例9.10:225グラムのグルコース、75グラムのラクトース、3グラムのブチルホスホン酸及び27グラムの水を、1~4時間にわたり、130℃で反応させ、濃い琥珀色のオリゴ糖シロップを得て、これを、次いで、蒸留水で60Brixまで希釈した。
【0269】
[00295]実施例9.11:225グラムのグルコース、75グラムのラクトース、3グラムのフェニルホスホン酸及び27グラムの水を、1~5時間にわたり、130℃で反応させ、濃い琥珀色のオリゴ糖シロップを得て、これを、次いで、蒸留水で60Brixまで希釈した。
【0270】
[00296]実施例9.12:270グラムのグルコース、30グラムのラクトース、3グラムのフェニルホスフィン酸及び27グラムの水を、3~5時間にわたり、130℃で反応させ、濃褐色のオリゴ糖シロップを得て、これを、次いで、蒸留水で60Brixまで希釈した。
【0271】
[00297]実施例9.13:300グラムのグルコース、3グラムのフェニルホスフィン酸及び27グラムの水を、1~3時間、130℃で反応させ、濃い琥珀色のオリゴ糖シロップを得て、これを、次いで、蒸留水で60Brixまで希釈した。
【0272】
[00298]実施例9.14:300グラムのグルコース、2グラムのプロピオン酸及び27グラムの水を、1~4時間、130℃で反応させ、琥珀色のオリゴ糖シロップを得て、これを、次いで、蒸留水で60Brixまで希釈した。
【0273】
[00299]実施例9.15:300グラムのグルコース、0.15グラムの8-ヒドロキシ-5-キノリンスルホン酸水和物及び27グラムの水を、2~4時間、130℃で反応させ、琥珀色のオリゴ糖シロップを得て、これを、次いで、蒸留水で60Brixまで希釈した。
【0274】
[00300]上記の反応において、質量は全て、純粋な構成成分の質量を指し、水反応物の総質量は、水分によって提供されるあらゆるキャリーアロング(carry-along)水及び/又は糖反応物の水和水を含んだ。
【0275】
[オリゴ糖調製物の特徴付け:]
[00301]得られた材料をHPLCサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)で分析して分子量分布を特性評価し、LC-MS/MS分析でDP2アンヒドロ糖含有量を定量化し、2D H,13C-HSQCNMRで対応するオリゴ糖調製物の分子構造の指紋を採取した。
【0276】
[HPLCによるポリマーMW分析:]
[00302]実施例9.1~9.7のオリゴ糖調製物の数平均分子量(MWn)及び重量平均分子量(MWw)を、HPLCによって決定した。SEC分析は、移動相として0.45mL/分の蒸留水を使用して40℃でAgilentPLアクアゲル-OH20カラムを使用し、屈折率検出を備えたAgilent 1100シリーズHPLCで実施した。分子量が既知の標準溶液を使用してMW較正までの保持時間を実行し、当技術分野の標準法を使用して、SECクロマトグラムから様々な分布特性を決定した。
【0277】
【表2】
【0278】
[LC-MS/MSによるアンヒドロ-DP2含有量の分析:]
[00303]オリゴ糖調製物のアンヒドロDP2含有量は、Capcell Pak NH2(Shiseido;250×4.6mm、5μm)カラムを使用し、水/アセトニトリル 35/65のアイソクラティック条件下で1mL/分の流速でLC-MS/MSによって決定した。MSの前に、フローを1:4に分割し、イオン化を強化するために50μLの0.05%NH4OHのメークアップフローを追加した。MS検出について、ESIプローブがネガティブモードで使用され、MRM法によりターゲット分析が可能になった。
【0279】
[00304]オリゴ糖調製物のアンヒドロDP2含有量は、最初に、参照組成物としての実施例9.7のオリゴ糖調製物の含有量と比較して決定された。次いで、実施例9.7の参照オリゴ糖調製物の絶対アンヒドロDP2含有量は、HPLC-MS/MSによって約10%であると決定され、次いで、実施例9.1~9.6のオリゴ糖調製物のアンヒドロDP2含有量を計算によって得た。相対及び絶対DP2含有量は、以下のように決定された。
【0280】
【表3】
【0281】
[2D H,13C-HSQC NMRによる分子指紋採取:]
[00305]実施例9のオリゴ糖調製物の分子構造は、2D H,13C-HSQC NMR分光法によって特性評価した。サンプルは、125mg(乾燥固形分ベース)のオリゴ糖調製物を40℃で乾燥させ、DOを含有する0.1%アセトンに再溶解することによって調製した。400MHzのプロトン周波数で動作するBruker Avance NMR分光計又は極低温に冷却された5mmTCIプローブを備えた600MHzのプロトン周波数で動作するBruker Avance IIINMR分光計のいずれかで300Kにて、NMRスペクトルを取得した。図1は、実施例9.7のオリゴ糖調製物の例示的な2D H,13C HSQC NMRスペクトルを提供する。
【0282】
[00306]H,13C-HSQCスペクトルのアノマー領域であるF2(δH)=4.2-6.0ppm及びF1(δ13C)=90-120ppmを使用して、オリゴ糖調製物の結合分布を指紋採取した。アノマー領域の各ピークが統合され、その相対的存在量は、アノマー領域全体のピークと比較して決定された。2D H,13C HSQCフィンガープリンティングを、実施例9.1のオリゴ糖調製物の4ロットに対して実行し、表4に提供される以下の相対的存在量がもたらされた。
【0283】
【表4】
【0284】
[実施例10:オリゴ糖調製物のアンヒドロ糖サブユニットの決定]
[00307]実施例9のオリゴ糖調製物におけるアンヒドロ糖サブユニットの相対的存在量は、Bruker Ultraflex装置のMALDI-MSによって決定された。サンプルを10mg/mLの濃度まで水に溶解し、そこから5μLをマトリックス溶液(80%エタノール中の30mg/mL DHB及び水が1:10の比率)と混合した。プレートは、1μLの分析物溶液を標的プレートに適用することによって調製し、周囲空気で乾燥させた。場合により、MS分析の前に1μLのエタノールを適用することにより、サンプルを再結晶化した。
【0285】
[00308]図2は、実施例9からのオリゴ糖調製物の例示的なMALDIスペクトルを提供する。アンヒドロ-糖サブユニットは、それぞれの主要なDP親に対して-18g/モルだけシフトしたオフセットピークとして明確に観察される。DPの全ての値でオフセットピークが観察され、アンヒドロ糖サブユニットが全てのオリゴ糖サイズで検出されることを示す。アンヒドロサブユニットピークの相対強度は、各DPの総ピーク強度の約10%であると決定された。
【0286】
[00309]図14A及び図14Bは、実施例2のオリゴ糖調製物のMALDIスペクトルを示す。アンヒドロ糖サブユニットは、全てのDPレベルで観察され、相対強度は5~10%の範囲にある。
【0287】
[実施例11:オリゴ糖調製物のアンヒドロサブユニットの特性評価]
[00310]実施例9のオリゴ糖調製物のアンヒドロ糖サブユニットは、LC-MS、GC-MS、LC-MS/MS及びNMR法の組み合わせを使用して特性評価される。
【0288】
[アンヒドロ-DP1成分の特性評価:]
[00311]実施例9からのオリゴ糖調製物のアンヒドロDP1成分を、分取液体クロマトグラフィーによって単離した。単離したアンヒドロ-DP1成分は、0.75mLのD2O中にそれを溶解させることによってNMR用に調製した。図3は、実施例9のオリゴ糖から単離されたアンヒドロDP1画分の例示的な1DH-NMRスペクトルを提供し、図4は、同じく単離されたアンヒドロDP1画分の例示的なAPT13C-NMRスペクトルを提供する。NMRピークの帰属を表5及び図5に提供する。
【0289】
【表5】
【0290】
[00312]1,6-アンヒドロ-ベータ-D-グルコピラノースに対する1,6-アンヒドロ-ベータ-D-グルコフラノースの比は、2:1であることがNMRによって決定された。
【0291】
[実施例12:オリゴ糖調製物のアンヒドロサブユニットの特徴付け]
[00313]実施例9のオリゴ糖調製物のアンヒドロ糖サブユニットは、LC-MS、GC-MS、LC-MS/MS及びNMR法の組み合わせを使用して特徴付けた。
【0292】
[アンヒドロ-DP2構成成分の特徴付け]
[00314]実施例9のオリゴ糖調製物のアンヒドロDP2含有量は、GC-MS及びLC-MS/MS分析によって決定された。ガスクロマトグラフィーは、HP-5MS固定相を含む30m×0.25mmの溶融シリカカラムを使用し、21.57psiの定圧ヘリウムをキャリアガスとして使用して実施した。アリコートは、20mgのサンプルを0.5mLの無水酢酸を含む0.5mLのピリジンに60℃で30分間溶解することにより、アセチル化によって事前に誘導体化した。1μLのサンプルを300℃で注入し、オーブン温度プログラムを70℃で開始し、毎分10℃ずつ315℃まで上昇させた。検出は、70eVの電子エネルギーにおいてAgilent5975CMSDで実施した。
【0293】
[00315]図6は、実施例9.7のオリゴ糖調製物についてのGC-MSクロマトグラムを拡大したものを示す。TIC及びXIC(m/z229)プロットは、アンヒドロDP2構成成分がDP2構成成分の前で溶離することを実証する。
【0294】
[00316]図19A~19B、20A~20B、21A~21B及び22A~22Bは、それぞれ、実施例1、実施例3、実施例4及び実施例7のオリゴ糖調製物においてGC-MSによって検出されたDP1、アンヒドロDP1、DP2及びアンヒドロDP2画分の存在を示す。図19A~19B、20A~20B、21A~21B及び22A~22Bに示すように、アンヒドロDP1及びDP1画分の保持時間は約12~17分であり、アンヒドロDP2及びDP2画分の保持時間は約22~25分である。
【0295】
[00317]図28は、異なるレーザーエネルギーでの実施例9からのオリゴ糖調製物を比較するMALDI-MSスペクトルを示す。シグナルの相対的存在量はほとんど変化しておらず、これは、レーザーイオン化によって水の損失が発生しないことを示す。従って、オリゴ糖調製物中のアンヒドロ-糖サブユニットの存在を証明する。
【0296】
[実施例13:比較例]
[00318]市販の5kDaデキストランをMALDI-MSで、アンヒドロ糖サブユニットの存在について分析した。図7は、主要なDPピークから-18g/モルシフトしたオフセットピークの明確な存在を示す(851.268g/モルのNa+付加物)。対照的に、デキストランサンプルは本質的にアンヒドロ糖サブユニットを含まないことが見出された。
【0297】
[実施例14:LC-MS/MSによるアンヒドロDP成分の定量化]
[00319]サンプルを水に溶解し、Capcell Pak NH2(Shiseido;250×4、6mm、5μm)カラムを使用し、水/アセトニトリル 35/65のアイソクラティック条件下で1mL/分の流速でLC-MS/MSによって分離した。場合により、クロマトグラフィー分離後、イオン化を促進するために50μLの0.05%NHOHを添加した。アンヒドロDP2含有量は、MS/MS検出によって決定された。MS検出について、ESIプローブがネガティブモードで使用され、MRM法によりターゲット分析が可能になった。図8は、LC-MS/MSクロマトグラムの下の領域から濃度までの線形検量線(図9に示される)とともに、水中で1~80μg/mLの濃度範囲にわたる実施例9からのオリゴ糖調製物の検出を示す。
【0298】
[00320]図15A~15C、16A~16C、17A~17C及び18A~18Cは、それぞれ、実施例1、実施例3、実施例4及び実施例7のオリゴ糖調製物おいてLC-MS/MSによって検出されたアンヒドロDP2、アンヒドロDP1及びDP2種を示す。
【0299】
[実施例15:オリゴ糖調製物を含む飼料の調製]
[00321]家禽及びブタ食餌を調製し、オリゴ糖調製物の食餌への組み込みを実証した。様々な成分組成を示す対照飼料及び実施例9のオリゴ糖調製物でそれぞれの対照飼料を増強することによって得られた対応する処理飼料は、以下のように調製された。
【0300】
[00322]実施例飼料15.1:対照飼料15.1(CTR)は、62%のコーンミール及び32%の大豆ミールを使用して調製した。処理飼料15.1(TRT)は、対照飼料15.1(CTR)を実施例9からのオリゴ糖調製物500mg/kgで増強することによって調製した。処理された食餌について、オリゴ糖をキャリアとしての粉砕した籾殻上で乾燥させ、ペレット化する前に微量成分天秤を使用して粉末をミキサーに添加することにより、オリゴ糖調製物を粉末形態で提供した。
【0301】
[00323]実施例飼料15.2:対照飼料15.2(CTR)は、62%のコーンミール、3%大豆濃縮物及び26%の大豆ミールを使用して調製した。処理飼料15.2(TRT)は、対照飼料15.2(CTR)を実施例9からのオリゴ糖調製物500mg/kgで増強することによって調製した。処理された食餌について、オリゴ糖をキャリアとしての粉砕した籾殻上で乾燥させ、ペレット化する前に微量成分天秤を使用して粉末をミキサーに添加することにより、オリゴ糖調製物を粉末形態で提供した。
【0302】
[00324]実施例飼料15.3:対照飼料15.3(CTR)は、52%のコーンミール、6%のコーンスターチ、5%の大豆濃縮物、26%の大豆ミール及び酸化チタンマイクロトレーサーを使用して調製した。処理飼料15.3(TRT)は、対照飼料15.3(CTR)をオリゴ糖調製物500mg/kgで増強することによって調製した。処理された食餌について、オリゴ糖をキャリアとしての粉砕した籾殻上で乾燥させ、ペレット化する前に微量成分天秤を使用して粉末をミキサーに添加することにより、オリゴ糖調製物を粉末形態で提供した。
【0303】
[00325]実施例飼料15.4:対照飼料15.4(CTR)は、55%のコーンミール及び39%の大豆ミールを使用して調製した。処理飼料15.4(TRT)は、対照飼料15.4(CTR)をオリゴ糖調製物1,000mg/kgで増強することによって調製した。処理された食餌について、オリゴ糖をキャリアとしての粉砕した籾殻上で乾燥させ、ペレット化する前に微量成分天秤を使用して粉末をミキサーに添加することにより、オリゴ糖調製物を粉末形態で提供した。
【0304】
[00326]実施例飼料15.5:対照飼料15.5(CTR)は、62%のコーンミール、3%大豆濃縮物及び26%の大豆ミールを使用して調製した。処理飼料15.5(TRT)は、対照飼料15.5(CTR)を実施例9からのオリゴ糖調製物500mg/kgで増強することによって調製した。処理された食餌について、ペレット化する前に微量成分天秤を使用して粉末をミキサーに添加することにより、オリゴ糖調製物を粉末形態で提供した。
【0305】
[00327]実施例飼料15.6:対照飼料15.6(CTR)は、米国の市販のトウモロコシ-大豆幼動物家禽飼料であった。処理飼料15.6(TRT)は、500ppmのオリゴ糖調製物を含有する米国の市販のトウモロコシ-大豆幼動物家禽飼料であった。処理された食餌について、ペレット化する前に微量成分天秤を使用して粉末をミキサーに添加することにより、オリゴ糖調製物を粉末形態で提供した。
【0306】
[00328]実施例飼料15.7:対照飼料15.7(CTR)は、次の食餌組成の研究用トウモロコシ大豆家禽飼料であった:コーンミール62.39%、大豆ミール31.80%、炭酸カルシウム0.15%、リン酸二カルシウム2.2%、塩化ナトリウム0.15%、DL-メチオニン0.15%、L-リシン0.10%、大豆油2.00%、ビタミンミネラルプレミックス1.00%及びコクシジウム抑制薬0.06%。処理飼料15.7(TRT)は、対照飼料15.7(CTR)を実施例9.1のオリゴ糖調製物1000ppmで補強することによって得た。処理された食餌について、オリゴ糖調製物は、水中の60%シロップとして提供され、ペレット化後の飼料にシロップを噴霧することによって適用された。
【0307】
[00329]実施例飼料15.8:対照飼料15.8(CTR)は、次の組成の研究用トウモロコシ大豆家禽飼料であった:小麦ミール48.45%、大豆ミール32.00%、ライ麦12%、炭酸カルシウム0.20%、リン酸二カルシウム2.00%、塩化ナトリウム0.20%、DL-メチオニン0.15%、大豆油4.00%及びビタミン-ミネラルプレミックス1.00%。処理飼料15.7(TRT)は、対照飼料15.7(CTR)を実施例9.3のオリゴ糖調製物1000ppmで補強することによって得た。処理された食餌について、オリゴ糖調製物は、水中の60%シロップとして提供され、ペレット化後の飼料にシロップを噴霧することによって適用された。
【0308】
[00330]当業者によって理解されるように、15.1~15.6は、業界標準レベルの脂肪、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、他の微量栄養素及び供給酵素も含んでいた。場合により、飼料にコクシジウム抑制薬が含まれていたが、抗生物質増殖促進剤の全ての場合で含まれなかった。飼料は、標準的な慣行に従って、マッシュ、ペレット又は砕いた飼料のいずれかとして提供された。
【0309】
[実施例16:単調に減少するDP分布を有するオリゴ糖調製物の合成]
[00331]330グラムのD-グルコース一水和物及び0.3グラムの(+)-カンファー-10-スルホン酸を、フレックスカップリングを介して高トルクメカニカルミキサーによって提供されるオーバーヘッド機械混合を備えた1リットルの3口フラスコに添加した。フラスコは、反応混合物に挿入されたワンド型熱電対を介した温度制御ユニットによって操作される半球形の電気加熱マントル内に固定した。熱電対の先端を、混合部品の上に数mmのすきまで反応混合物内に存在するように調整した。再循環バス冷却装置によって4℃未満に維持された水-グリコール混合物によって冷却された還流凝縮器をフラスコに取り付けた。
【0310】
[00332]反応混合物を、80~100rpmの撹拌速度で連続的に混合しながら、徐々に130℃に加熱した。反応温度が120℃~130℃の間まで上昇すると、装置は、還流凝縮器から、氷浴中に配置した丸底受けフラスコを備えた蒸留構成体に切り替えた。反応を130℃に維持し、120RPMで60分間混合し、受けフラスコに収集した凝縮物の質量を10分間隔の関数時間として記録した。蒸留水を添加して熱を取り除くことにより反応をクエンチした。生成物の混合物を室温まで冷却した後、生成物のシロップのアリコートを、屈折率によって決定される、約1ブリックスに希釈した。希釈したアリコートを、0.2ミクロンシリンジフィルターを使用してマイクロフィルター処理し、HPLCサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)で分析した。SEC分析は、移動相として0.45mL/分の蒸留水を使用して40℃でAgilentPLアクアゲル-OH20カラムを使用し、屈折率検出を備えたAgilent 1100シリーズHPLCで実施した。MW較正までの保持時間は、既知の分子量の標準溶液を使用して実施した。DP平衡定数はK=3.3であると決定され、DP分布は単調に減少していることが判明した。図10は、HPLC-SECによって決定されたDP分布の形状を明確に示す。
【0311】
[実施例17:非単調なDP分布を有するオリゴ糖調製物の合成]
[00333]330グラムのD-グルコース一水和物及び0.3グラムの(+)-カンファー-10-スルホン酸を、フレックスカップリングを介して高トルクメカニカルミキサーによって提供されるオーバーヘッド機械混合を備えた1リットルの3口フラスコに添加した。フラスコは、反応混合物に挿入されたワンド型熱電対を介した温度制御ユニットによって操作される半球形の電気加熱マントル内に固定した。熱電対の先端を、混合部品の上に数mmのすきまで反応混合物内に存在するように調整した。再循環バス冷却装置によって4℃未満に維持された水-グリコール混合物によって冷却された還流凝縮器をフラスコに取り付けた。
【0312】
[00334]反応混合物を、80~100rpmの撹拌速度で連続的に混合しながら、徐々に135℃に加熱した。反応が130℃で上昇した温度になると、装置は、還流凝縮器から、氷浴中に配置した丸底収集フラスコを備えた蒸留構成体に切り替えた。反応を135℃に維持し、120RPMで35分間混合した。蒸留水を添加して熱を取り除くことにより反応をクエンチした。生成物の混合物を室温まで冷却した後、生成物のシロップのアリコートを、屈折率によって決定される、約1ブリックスに希釈した。希釈したアリコートを、0.2ミクロンシリンジフィルターを使用してマイクロフィルター処理し、HPLCサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)で分析した。SEC分析は、移動相として0.45mL/分の蒸留水を使用して40℃でAgilentPLアクアゲル-OH20カラムを使用し、屈折率検出を備えたAgilent 1100シリーズHPLCで実施した。MW較正までの保持時間は、既知の分子量の標準溶液を使用して実施した。DP分布は、非単調な減少であることが判明した。図11は、DP3含有量がDP2含有量よりも大きく、DP4及びDP5含有量が本質的に等しいことを明確に示す。
【0313】
[実施例18:オリゴ糖調製物のフェドバッチ合成]
[00335]330グラムのD-グルコース一水和物及び0.3グラムの2-ピリジンスルホン酸を、フレックスカップリングを介して高トルクメカニカルミキサーによって提供されるオーバーヘッド機械混合を備えた1リットルの3口フラスコに添加した。フラスコは、反応混合物に挿入されたワンド型熱電対を介した温度制御ユニットによって操作される半球形の電気加熱マントル内に固定した。熱電対の先端を、混合部品の上に数mmのすきまで反応混合物内に存在するように調整した。再循環バス冷却装置によって4℃未満に維持された水-グリコール混合物によって冷却された還流凝縮器をフラスコに取り付けた。
【0314】
[00336]反応混合物を、80~100rpmの撹拌速度で連続的に混合しながら、徐々に130℃に加熱した。反応温度が120℃~130℃の間まで上昇すると、装置は、還流凝縮器から、氷浴中に配置した丸底受けフラスコを備えた蒸留構成体に切り替えた。反応を、120RPMで130℃に維持し、受けフラスコに収集した凝縮物の質量を20分間隔の関数時間として記録した。210分後、追加の110グラムのD-グルコース一水和物を、反応に添加した。420分後、蒸留水を添加して熱を取り除くことにより反応をクエンチした。生成物の混合物を室温まで冷却した後、生成物のシロップのアリコートを、屈折率によって決定される、約1ブリックスに希釈した。希釈したアリコートを、0.2ミクロンシリンジフィルターを使用してマイクロフィルター処理し、HPLCサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)で分析した。SEC分析は、移動相として0.45mL/分の蒸留水を使用して40℃でAgilentPLアクアゲル-OH20カラムを使用し、屈折率検出を備えたAgilent 1100シリーズHPLCで実施した。MW較正までの保持時間は、既知の分子量の標準溶液を使用して実施した。DP平衡定数はK=0.8であると決定され、DP分布は単調に減少していることが判明した。
【0315】
[実施例19:オリゴ糖調製物が給餌された商業用ブロイラー鶏の成長性能]
[00337]ブロイラー鶏を、実施例15.6の食餌で成長させて、動物の成長性能に対するオリゴ糖調製物の効果を測定した。具体的には、可溶性物質添加乾燥蒸留穀物残渣(DDGS)、コクシジウム抑制薬及び標準的な微量栄養素ブレンドを含む商業用トウモロコシ-大豆粕家禽飼料を、業界の慣行及び3段階の給餌プログラムに従って製造した。近似分析により、表6に示すように飼料組成を決定した。
【0316】
【表6】
【0317】
[00338]対照(CTR)及び処理(TRT)食餌を実施例15.6に記載される各段階について調製し、ここで、処理食餌は、実施例9.7のオリゴ糖調製物を使用して、処理したショートトン当たり1ポンドで対照食餌を増強することによって調製した。合計で、約50ショートトンの各食餌を製造した。
【0318】
[00339]孵化の日のHubbard M99×Cobb 500未鑑別ひよこを、商業用の家禽孵化場から入手し、トンネル換気された土床の鶏舎に建設された36フィート×40フィートの囲いにランダムに配置した。合計およそ30,000羽の鳥を配置し、各囲いに同数の鳥を配置した。ハウスの寝床は、上面を新鮮な木の削りくずで覆われた寝わらで構成されていた。標準的な商業環境及び照明プログラムを用いた。動物及び飼育設備は、一般的な健康状態、飼料消費量、給水量及び設備の温度の記録など、毎日検査した。死亡率を毎日記録した。
【0319】
[00340]奇数番号の囲いの鳥には処理食餌を与え(即ち2ポンド/トン含有量の飼料添加物を含む)、偶数番号の囲いの鳥には対照食餌を与えた。全ての食餌は、各囲いの自動給餌器を介して且つ初日から7日目まで給餌トレイで自由に与えられた。水はニップルの飲用ラインから自由に与えられた。
【0320】
[00341]幼動物期は0日目から13日目まで、育成期は14日目から27日目まで、中止期は28日目から研究の終わりである31日目であった。囲いごとの鳥の体重は、0日目及び31日目に記録した。消費された飼料の総質量は、各囲いについて記録した。次いで、体重増加量及びFCRを、標準的な業界の慣行に従って各囲いについて決定した。
【0321】
[00342]31日目に、血液及び盲腸のサンプリングのために、各囲いから6羽のオスの鳥をランダムに選択した。サンプリングされた各鳥の生体重を記録した。血液サンプルを、ウイングパンクチャーによってバキュテイナーチューブに収集し、凝固及び血清分離後に凍結した。次いで、サンプリングされた各鳥を、頸椎脱臼により安楽死させた後、標準的な獣医法を使用して盲腸を摘出した。解剖後、盲腸内容物を15mLのコニカルチューブに移し、盲腸内容物の重量を記録し、内容物を摂氏-80度まで急速冷凍した。
【0322】
[00343]サンプリングされた鳥の重量から、処理群は11ポイントの体重の増加を示し、P<0.05で有意であった(ANOVAによる)。
【0323】
[実施例20:製造のための複製バッチスケールアップ]
[00344]オリゴ糖調製物の生産規模は、720Lのオーバーヘッド撹拌槽型反応器の生産規模に拡大した。実施例9.2のものから誘導されたスケールアップ手順を使用する12のバッチ反応を、720Lスケールで実施した。得られたオリゴ糖調製物は、バッチ定性化を実施し、プロセスの安定性を評価するために、事前に決定されたQC許容基準に対して特性評価した。最終産物中の残留触媒を、実施例26の手順を使用してバッチについて決定した。
【0324】
[00345]12のバッチについて、温度、反応時間及び反応圧力などのプロセス条件を、実施例9.2の公称条件の周りの範囲で意図的に変化させて、典型的な製造環境で予想される可能性のあるプロセス条件の合理的な変更形態に対する、結果として得られる生成物の感度を評価する。選択されたバッチについて、in situ粘度プローブを使用して、反応器の内容物の粘度の時間依存性を監視した。特定のバッチでは、反応停止時間は、連続粘度測定に基づく工程内管理(IPC)を採用した。反応物、蒸留水及び発生した凝縮物の分配量を含む材料の量は、反応器及び補助タンク上のロードセルを介した質量又は体積流量及び時間のいずれかによって測定された。
【0325】
[00346]得られた全てのバッチのオリゴ糖シロップの外観は、カラメルシロップとして目視検査によって決定された。総溶解固形物含有量はカールフィッシャー滴定によって決定され、残留モノマー含有量、MWn及びMWwは、HPLC/GPCクロマトグラフィーによって決定され、pHは較正されたpHメーターによって決定され、アンヒドロDP2含有量はLC-MS/MSによって決定された。表7で示すように、以下のバッチ特性評価データが得られた(N/R=「データ報告なし」)。
【0326】
【表7】
【0327】
[00347]およそ6メートルトンの70重量%シロップが合計で産生された。バッチを、QC分析の前に分離し、以下の判定基準と比べた:68~72重量%の全溶解固形物、全炭水化物に対する18重量%以下の残留モノマー含有量、カラメルシロップの出現及び最終シロップベースに対して0.1重量%以下の残留触媒。例えば、バッチ27.3、27.4及び27.5は、これらの基準に基づいて承認されたが、バッチ27.11は、再試験及び/又は不合格と見なされた。
【0328】
[実施例21:オリゴ糖調製物のpH調整]
[00348]50重量%の固形分での実施例9.2のオリゴ糖調製物のpHは、オリゴ糖調製物の5.00±0.05グラムのアリコートを1.80±0.02mLの脱イオン水で希釈し、ボルテックス撹拌によって混合して均一な濃度を得ることによって3回測定した。各アリコートのpHは、較正済みpHメーター(VWR,Symphony B30PCI)で測定して、2.4pH単位の平均読み取り値を取得した。
【0329】
[00349]実施例9.2のオリゴ糖調製物1.2kgに、6.53mLの1.0モル水酸化ナトリウム水溶液を添加した。得られた混合物を激しく混合して、均一なpH調整シロップを達成した。次いで、固形分が50重量%で得られた調整済みシロップのpHを、上記のように3回測定して、平均4.1のpH単位を得た。
【0330】
[00350]pH調整手順は、様々なスケールでの複製バッチ合成のために繰り返されたが、塩基が生成物であるオリゴ糖組成物に提供される手順に特定の変更形態があった。1つのバッチについて、pH調整は、反応水の希釈前に、反応の最終工程として実施した。別のバッチでは、pH調整は、最初に必要な量の塩基を希釈水に溶解することにより、希釈工程と同時に実施し;従って、塩基と希釈水を一緒に添加して、反応を単一工程でクエンチし、所望のpHで最終シロップを生成した。別のバッチでは、塩基は食品グレードの水酸化ナトリウムペレットとして提供された。別のバッチでは、10ppmの食品グレードのシリコーンエマルション(Dow Xiameter AFE-0100)を、希釈及びpH調整前に、反応に添加した。
【0331】
[実施例22:オリゴ糖調製物のガラス粉末配合物の調製]
[00351]実施例9.1のおよそ50グラムのオリゴ糖調製物を乾燥トレイに分注し、60℃の強制空気対流ヒーターに入れて、カラメル色の脆いガラスを製造した。ガラスを乾燥トレイから取り出し、剪断回転ミルで粉砕して、薄オレンジ色の流動性粉末を得た。粉末の粒径は、ふるい分けにより、100~2000ミクロンとなるように決定し、質量の90%が1350ミクロン未満であった。粗粉砕粉末の真密度は、ヘリウムピクノメトリーによって1.3063g/mLであると決定された。得られた粉末は、流動性であることが観察された。
【0332】
[00352]ハンマーミルを使用して配合手順を繰り返し、粉末の質量の90%が196ミクロン未満の粒径を示す微細粉末を得た。微細粉砕粉末の真密度は、1.5263g/mLであると決定された。得られた粉末は、安定しておらず、流動性でもなかった。
【0333】
[00353]2つの温度サイクルプログラムを使用して粉末に対してDSC測定を実施した。第1のプログラムでは、温度を5℃/分の速度で0℃から160℃に上昇させ、次に-5℃/分の速度で0℃にアニーリングして戻し、最後に加熱して160℃まで戻した。第2のプログラムでは、温度を5℃/分の速度で-50℃から50℃に上昇させ、-5℃/分の速度で-60℃にアニーリングしてから、5℃/分の速度で60℃に加熱した。粉末は、5~10重量%の水分の固体の残留含水量に応じて、20~40℃のガラス転移温度を示すことが観察された。
【0334】
[00354]ミリング配合プロセスを、実施例9.2、実施例9.3、実施例9.4及び実施例9.5のオリゴ糖調製物の各々について繰り返した。粉末は水及びアルコール-水混合物に容易に再溶解したが、アセトン、メタノール及び無水エタノールには不溶性であった。
【0335】
[実施例23:キャリア充填粉末配合物の調製]
[00355]実施例9.2のオリゴ糖調製物の70重量%水性シロップ及び珪藻土の等質量を室温で合わせ、安定な流動性粉末を得た。得られた粉末は、約35重量%の吸着オリゴ糖(乾燥固形分ベース)及び約50重量%のキャリアを含んでいた。粉末の粒径分布をふるい分けによって測定した。粉末の10重量%は290マイクロメートル未満の粒径を示し、粉末の50重量%は511マイクロメートル未満の粒径を示し、粉末の90重量%は886マイクロメートル未満の粒径を示した。標準的な通気及び圧縮性試験を使用して決定されたように、粉末は分離及び凝集に対して安定であった。得られた粉末の真密度は、ヘリウムピクノメトリーによって1.8541g/mLであると測定された。
【0336】
[00356]キャリア充填配合物を、飼料グレードのシリカを使用して繰り返し、最終粉末に対して少なくとも50重量%のオリゴ糖調製物(乾燥固形分ベース)の負荷を有する、安定な、流動性粉末を得た。得られた粉末の真密度は、1.5562g/mLであると測定された。
【0337】
[実施例24:押出固体形態の調製]
[00357]実施例9.2のオリゴ糖調製物20%をセモリナとブレンドすることにより固体押出生成物を調製し、ジャケット付き二軸染料押出機を通して混合物を配合して、質量の90%が2mm未満の粒径を有する、0.2mm~3.0mmの粒径の流動性粉末を形成した。得られた粉末は、流動性且つ安定であることが観察された。
【0338】
[実施例25:安定な粉末配合物の調製]
[00358]実施例22~24のものを含む固体配合物を評価して、それらの安定性及び吸湿性を決定した。実施例22の粗粉砕粉末が分離に関して不安定であることが観察されたのに対し、実施例23及び24の粉末は分離及び凝集に対して安定であることが観察された。
【0339】
[00359]試験される各粉末配合物のサンプルを、相対湿度50%及び相対湿度65%の密閉された気候チャンバーに入れ、25℃で最大2週間暴露した。試験されたフォームのうち、いくつかは湿度への暴露時にほとんど又は全く質量増加を示さず、2週間の暴露期間後も流動性を維持した。実施例22の微粉砕された粉末は、湿気に暴露されると不安定であることが見出された。
【0340】
[実施例26:糖調製物における残留触媒の決定]
[00360]オリゴ糖調製物の残留酸触媒をイオンクロマトグラフィーによって決定した。オリゴ糖調製物の粉末配合物(例えば、実施例22に記載されるように得られる)の80~100ミリグラムを正確に1.00ミリリットルに溶解し、必要に応じて遠心分離して粒子を除去した。得られた溶液を、伝導度検出、4x250mmのIon Pac AS19Aカラム、Ion Pac AS19G 50 4x50mmプレカラム及び溶離液として水中のKOHを使用する連続的に再生されたCR-ATCアニオントラップを備えたThermo DionexICS-3000システムを使用して、30℃のイオンクロマトグラフィーで分析した。溶出は、注入後最初の10分間は10mM KOHで行い、続いて25分で55mM KOHまで直線的に増加し、26分で10mM KOHに減少し、プログラムの終わりまで10mM KOHを維持する勾配溶出を行った。
【0341】
[00361]実施例9.2のオリゴ糖調製物について、残留触媒の濃度は、(+)-カンファー-10-スルホン酸の標準サンプルを使用して生成された標準検量線を参照して決定した。実施例9.2のオリゴ糖調製物の代表的なバッチを分析し、残留触媒濃度を、70重量%のシロップ1グラム当たり0.62mgと決定した。
【0342】
[実施例27:バッチ受容のための残留触媒濃度の定性化]
[00362]実施例26の残留触媒の決定をバッチ受容基準と比較して、更なる使用のためのバッチの適合性を決定した。生成物であるオリゴ糖調製物中の残留触媒濃度の受容限界は、生成物シロップ1グラム当たり1.0mg未満であることが事前に確立されていた。残留触媒の測定値は、生成物シロップ1グラム当たり0.62mgであった。従って、試験されたバッチの受容基準が満たされ、バッチは更なる使用のために受け入れられた。
【0343】
[実施例28:飼料サンプルの抽出]
[00363]実施例15の手順に従って調製した餌を、抽出によってプロセシングした。飼料サンプルを、製粉機で粉砕した。5グラムの結果として生じる製粉飼料の重さを計って、50mLメスフラスコ内に入れ、熱水(およそ80℃)を追加した。振盪後、混合物を、30分80℃において超音波ウォーターバス中でインキュベートした。冷却後、溶液を、3000xgで20分、遠心分離し、上清を、1.2μmフィルター、続いて0.45μmフィルター(場合によっては、0.22μmフィルター)を通して濾過した。結果として生じる濾過溶液を、ロータリーエバポレーターにより蒸発乾固した。
【0344】
[00364]場合によっては、抽出は、代替の抽出溶媒として水中50重量%のエタノールを使用して実行した。場合によっては、濾過ステップは、5,000ダルトン分子量カットオフメンブレンフィルターを使用して実行した。
【0345】
[実施例29:飼料抽出物の酵素によるプロセシング]
[00365]実施例28の飼料抽出物を、飼料中に当然存在するオリゴ糖を消化するために、1つ以上の酵素加水分解ステップにかけた。α-アミラーゼ及びアミルグリコシダーゼの混合物を、グルコオリゴ糖及びデンプンのα(1,4)結合を消化するために使用した。インベルターゼ及びα-ガラクトシダーゼは、スクロース、ラフィノース及び他の一般的な繊維糖類を除去するために使用した。
【0346】
[00366]酵素溶液を、以下の通りに調製した:酢酸アンモニウムバッファー(0.5mM MgCl2及び200mM CaCl2を含有する酢酸アンモニウム0.2M pH5)中800U/mLのアミログルコシダーゼ(A.ニガー(A.niger))36000U/g溶液、α-アミラーゼ(ブタ膵臓)100000U/g Megazyme:酢酸アンモニウム中800U/mLの溶液、パン酵母(出芽酵母(S.cerevisiae))由来のインベルターゼ 300U/mg Sigma:酢酸アンモニウムバッファー中600U/mLの溶液、A.ニガー(A.niger)由来のα-ガラクトシダーゼ Megazyme 1000U/mL。
【0347】
[00367]実施例16の乾燥飼料抽出物を、10mL酢酸アンモニウムバッファー中に再懸濁した。50μlのα-アミラーゼ(4U/mL最終)、50μlのアミログルコシダーゼ(4U/mL最終)、50μlのインベルターゼ(3U/mL最終)を追加した。20μl α-ガラクトシダーゼ(2U/mL最終)を任意選択で追加した。溶液を、60℃で4時間インキュベートした。消化した抽出物を、次いで、窒素蒸発装置で蒸発乾固する前に限外濾過フィルター(Vivaspin Turbo 4、5000MWCO、Sartorius)を通して濾過した。様々な酵素消化において、1つ以上の上記の酵素を、組み合わせて使用し、消化時間は、4時間~一晩の消化で変動させた。酵素濃度は、上記の使用量の最大2倍まで変動させ、全酵素消化手順を、同じ飼料に対して順番どおりに複数回、繰り返した。
【0348】
【表8】
【0349】
【表9】
【0350】
【表10】
【0351】
[00368]アンヒドロオリゴマーは、アンヒドロサブユニット含有オリゴ糖を指す。
【0352】
[00369]ブランク飼料は、アンヒドロオリゴマーを追加していない栄養組成物を指す。
酵素a=アミログルコシダーゼ(A.ニガー(A.niger))36000U/g Megazyme
酵素b=α-アミラーゼ(ブタ膵臓)100000U/g Megazyme
酵素c=パン酵母(出芽酵母(S.cerevisiae))由来のインベルターゼ300U/mg Sigma
酵素d=A.ニガー(A.niger)由来のα-ガラクトシダーゼ 620U/mg Megazyme
【0353】
[実施例30:飼料中のオリゴ糖調製物の検出]
[00374]実施例15によるコントロール及び処理済みの餌を、オリゴ糖調製物の非存在又は存在を検出するためにアッセイした。餌の製造の後、1kgのサンプルを、最終の飼料から抜き取った。飼料の抽出可能な固形分を、実施例28の手順を使用し、水抽出によって得た。結果として生じる抽出物を、実施例14の手順に従って、LC-MS/MSによってアンヒドロDP種の存在について分析した。
【0354】
[00375]図24は、実施例15.1(TRT)~15.6(TRT)の処理済み飼料中にアンヒドロDP2種が存在するのに対して、実施例15.1(CTR)~15.6(CTR)のコントロール飼料中にアンヒドロDP2種が存在しないことを示す。結果として生じるLC-MS/MSクロマトグラムを統合したものを、最終飼料中の実施例9のオリゴ糖組成物の存在を決定するために使用した。詳細には、飼料は、アンヒドロDP2ピーク下の面積が検出限界(又は方法において確立された任意の他の適した閾値)を超える場合、それぞれのオリゴ糖調製物を含有することが決定された。
【0355】
[実施例31:飼料中のオリゴ糖調製物の定量化]
[00376]実施例15によるコントロール及び処理済みの餌を、最終の飼料中のオリゴ糖調製物の濃度を決定するためにアッセイした。餌の製造の後、1kgのサンプルを、最終の飼料から抜き取った。飼料の抽出可能な固形分を、実施例28の手順を使用し、水抽出によって得た。結果として生じる抽出物を、実施例14の手順に従い、LC-MS/MSによってアンヒドロDP種の存在について分析し、アンヒドロDP2ピークの面積を、飼料中のオリゴ糖調製物の濃度を決定するために、標準的な検量線に対して比較した(表9)。
【0356】
【表11】
【0357】
[実施例32:アンヒドロサブユニット含有グルコオリゴ糖のNMRによる特徴付け]
[00377]アンヒドロサブユニットを含むグルコオリゴ糖調製物を、i)重合度及びii)グルコース単位のグリコシド結合の分布によって特徴付けた。
【0358】
[00378]α-(1,1)-α、α(1,1)-β、β-(1,1)-β、α(1,2)、β-(1,2)、α-(1,3)、β-(1,3)、α-(1,4)、β-(1,4)、α-(1,6)及びβ-(1,6)結合の相対的なモル存在量を、NMRスペクトロスコピーによって確認した。結合分布の決定のために、J-RES及びH,13C-HSQCを使用した。いくつかのサンプルについて、HSQC法は、優れた能力を示した。それぞれの分析について、およそ50mgの凍結乾燥産物を、D2O中に溶解し、5mm NMR管に移した。いかなる残留触媒も又は固体も、濾過によって除去した。NMR実験は、150MHz炭素ラーモア周波数に相当する600MHzプロトンで作動するBruker Avance III NMR分光計で実行した。この機器は、極低温冷却5mm TCIプローブを備えた。全ての実験は、298Kで実行する。H NMRスペクトルを、記録し、重水(4.75ppm)で検量した。13C NMRスペクトルは、アセトン(30.9ppm)で検量した。データは、TopSpin3.5を使用して取得し、パーソナルコンピューターで実行するACD/Labsでプロセシングした。
【0359】
[00379]図25は、溶媒プリサチュレーションによるアンヒドロサブユニット含有グルコオリゴ糖サンプルの代表的な2D-1H JRES NMRスペクトルを提供する。
【0360】
[00380]図26は、アンヒドロサブユニット含有グルコオリゴ糖サンプルの代表的な1H,13C-HSQC NMRスペクトルを提供する。
【0361】
[00381]図27は、3つのアンヒドロサブユニット含有オリゴ糖のH DOSYスペクトルのオーバーレイを示す図である。拡散NMRスペクトロスコピー(DOSY)を、拡散係数、従ってMWに相応するものに従って、様々な種のNMRシグナルを分離するために実行した。図27におけるDOSYスペクトルの上部のシグナルは、遅い拡散種に相当するが、速い拡散種は、下に現れる。
【0362】
[実施例33:シロップ生成物の配合]
[00382]実施例9.7のオリゴ糖調製物は、実施例21の手順に従って、食品グレードの水酸化ナトリウムでpH4.2にpH調整した。得られたシロップを、不正開封防止キャップ付きの20リットルのカーボイに梱包した。容器に密閉する直前に、500グラムのサンプルを採取し、品質テストを実施した。シロップの総固形分含有量は、FCC APPENDIX X:炭水化物(デンプン、糖及び関連物質):TOTAL SOLIDSの方法に従って、70重量%超であることが確認された。還元糖含有量は、FCC APPENDIX X:炭水化物(デンプン、糖及び関連物質):REDUCING SUGARS ASSAYの方法に従って、乾燥重量基準でD-グルコースとして50%未満であることが確認された。硫酸化灰は、FCC APPENDIX II:物理的試験及び決定:C.OTHERS:RESIDUE ON IGNITION(硫酸化灰)Method II(液体用)の方法を使用して、乾燥重量基準で1%未満であることが確認された。二酸化硫黄含有量は、最適化されたモニエルウィリアムズ法を使用して40mg/kg未満であることが確認された。鉛含有量は、AOAC International Official Method 2013.06の方法を使用して、1mg/kg未満であることが確認された。総好気性プレート数は、CMMEF Chapter 7の方法を使用して、1000cfu/g未満であることが確認された。総酵母及びカビは、AACC International Approved Method 42-50の方法を使用して、100cfu/g未満であることが確認された。大腸菌群は、FDA BAM Chapter 4の方法を使用して、10MPN/g未満であることが確認された。E.コリ(E.coli)は、FDA BAM Chapter 4の方法を使用して、3MPN/g未満であることが確認された。サルモネラ菌(Salmonella)は、FDA BAM Chapter 5の方法に従って、サンプル25グラム当たりで検出されないことが確認された。スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)は、FDA BAM Chapter 12の方法を使用して、10cfu/g未満であることが確認された。色は、目視検査によってカラメル色であることが確認された。
【0363】
[00383]容器を密閉し、残りの保持サンプルを凍結し、将来の参照用に保管して、結果のロットに対して分析証明書を発行した。
【0364】
[実施例34:処理飲料水の調製]
[00384]実施例9.7のオリゴ糖調製物250ppmを含有する飲料水を以下のとおり調製した。実施例33のオリゴ糖シロップ37mL及びソルビン酸カリウム40グラムを、55ガロンのブルーポリドラム内の飲料用水道水50ガロンに徐々に添加した。パドルを使用して、溶液を室温において10分間手動で混合した。
【0365】
[00385]ソルビン酸カリウムを組み込まずにこの方法を繰り返した。
【0366】
[00386]以上、本発明の好ましい実施形態を図示、説明したが、こうした実施形態は、あくまで例として与えられたものであることが当業者に明らかであろう。本発明は、本明細書内で提供される特定の実施例によって限定されることを意図するものではない。本発明は、前述の本明細書を参照して説明されてきたが、本明細書の実施形態の説明及び図解は、限定的な意味で解釈されることを意味するものではない。当業者であれば、本発明から逸脱することなく多くの変形形態、変更形態及び代替形態が想到されるであろう。更に、本発明の全ての態様は、様々な条件及び変数に依存する、本明細書に記載の特定の描写、構成又は相対的な比率に限定されないことを理解されたい。本発明の実施に際して、本明細書で述べた実施形態に様々な代替形態を用い得ることが理解されるべきである。従って、本発明は、そのような代替形態、修正形態、変形形態又は均等物も包含するものと考えられる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15A
図15B
図15C
図16A
図16B
図16C
図17A
図17B
図17C
図18A
図18B
図18C
図19A
図19B
図20A
図20B
図21A
図21B
図22A
図22B
図23
図24A
図24B
図25
図26
図27
図28