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特許7492147管理システム、管理方法及び管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-21
(45)【発行日】2024-05-29
(54)【発明の名称】管理システム、管理方法及び管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20240522BHJP
   F24F 11/39 20180101ALI20240522BHJP
   F24F 11/52 20180101ALI20240522BHJP
【FI】
G06Q10/20
F24F11/39
F24F11/52
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022042094
(22)【出願日】2022-03-17
(65)【公開番号】P2023136433
(43)【公開日】2023-09-29
【審査請求日】2023-03-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】松原 篤志
(72)【発明者】
【氏名】岡田 直
(72)【発明者】
【氏名】高木 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】中山 麻祐子
(72)【発明者】
【氏名】芦澤 智春
【審査官】塩田 徳彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-149825(JP,A)
【文献】特開2010-128686(JP,A)
【文献】特開2002-174445(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
F24F 11/39
F24F 11/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置と、サーバ装置と、前記サーバ装置及び前記端末装置と通信を行う空気調和機とを有する管理システムであって、
前記端末装置は、制御部を備え、
前記制御部は、
空気調和機の交換部品の種類を示す情報と、各種類の交換部品の寿命を示す情報とを含む交換部品情報を記憶部に記憶し、
前記空気調和機の利用者の操作に基づいて、前記空気調和機に交換部品が取り付けられた日付を示す日付情報と共に管理される情報であって、前記空気調和機に取り付けられた交換部品の種類を示す取付部品情報を、サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置へのアクセスを要求する操作を受け付けて、前記サーバ装置から、前記取付部品情報と前記日付情報と、を受信し、
前記記憶部を参照して、前記空気調和機に取り付けられた交換部品の交換時期を算出する、管理システム。
【請求項2】
前記制御部は、
前記交換部品を取り付けたことを示す操作を受け付けた日付を示す情報を、前記日付情報として取得し、前記取付部品情報と共に前記サーバ装置に送信する、請求項1記載の管理システム。
【請求項3】
前記制御部は、
前記サーバ装置へのアクセスを要求する操作を受け付けて、前記端末装置と対応付けられた空気調和機の一覧を表示部に表示させ、
前記一覧から空気調和機の選択を受け付けて、選択された空気調和機に取り付ける交換部品を選択させるための選択画面を前記表示部に表示させ、
前記交換部品が選択されると、選択された交換部品の種類を示す情報を、前記取付部品情報とし、前記交換部品が選択された日付を示す情報を、前記日付情報として、前記サーバ装置へ送信する、請求項1又は2記載の管理システム。
【請求項4】
前記制御部は、
空気調和機と、前記空気調和機に取り付けることが可能な交換部品の種類と、を対応付けた対応部品情報を前記記憶部に記憶し、
前記選択画面において、
前記選択された空気調和機に取り付けることが可能な交換部品の一覧を表示させる、請求項3記載の管理システム。
【請求項5】
前記制御部は、
算出された前記交換部品の交換時期が所定期間以内に到来する場合に、前記交換部品の交換時期を含む通知を出力する、請求項1乃至4の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項6】
前記サーバ装置において、アカウント情報毎に空気調和機が対応付けられて記憶されており、
前記制御部は、
入力されたアカウント情報と対応付けられた空気調和機の一覧を、前記端末装置と対応する空気調和機の一覧として、前記サーバ装置から取得する、請求項3乃至5の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項7】
前記交換部品は、フィルターである、請求項1乃至6の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項8】
端末装置と、サーバ装置と、前記サーバ装置及び前記端末装置と通信を行う空気調和機とを有する管理システムによる管理方法であって、
前記端末装置の制御部が、
空気調和機の交換部品の種類を示す情報と、各種類の交換部品の寿命を示す情報とを含む交換部品情報を記憶部に記憶し、
前記空気調和機の利用者の操作に基づいて、前記空気調和機に交換部品が取り付けられた日付を示す日付情報と共に管理される情報であって、前記空気調和機に取り付けられた交換部品の種類を示す取付部品情報を、サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置へのアクセスを要求する操作を受け付けて、前記サーバ装置から、前記取付部品情報と前記日付情報と、を受信し、
前記記憶部を参照して、前記空気調和機に取り付けられた交換部品の交換時期を算出する、管理方法。
【請求項9】
サーバ装置及び空気調和機と通信を行う端末装置に、
前記空気調和機の交換部品の種類を示す情報と、各種類の交換部品の寿命を示す情報とを含む交換部品情報を記憶部に記憶し、
前記空気調和機の利用者の操作に基づいて、前記空気調和機に交換部品が取り付けられた日付を示す日付情報と共に管理される情報であって、前記空気調和機に取り付けられた交換部品の種類を示す取付部品情報を、前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置へのアクセスを要求する操作を受け付けて、前記サーバ装置から、前記取付部品情報と前記日付情報と、を受信し、
前記記憶部を参照して、前記空気調和機に取り付けられた交換部品の交換時期を算出する、処理を実行させる、管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、管理システム、管理方法及び管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来では、機器から受信した状態情報に基づきフィルターの交換が必要か否か判定し、必要と判定された場合に、交換通知を端末装置に送信するサーバを有するシステムが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-196865号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の技術では、サーバは、機器の新たな状態情報や、端末装置からの通知要求等を受け取ると、その都度フィルターの交換の要否を判定することになり、処理負荷が大きい。
【0005】
本開示は、サーバの処理負荷を低減させる管理システム、管理方法及び管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様による管理システムは、端末装置と、サーバ装置とを有する管理システムであって、
前記端末装置は、制御部を備え、
前記制御部は、
空気調和機の交換部品の種類を示す情報と、各種類の交換部品の寿命を示す情報とを含む交換部品情報を記憶部に記憶し、
前記空気調和機に交換部品が取り付けられた日付を示す日付情報と共に管理される情報であって、前記空気調和機に取り付けられた交換部品の種類を示す取付部品情報を、サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置へのアクセスを要求する操作を受け付けて、前記サーバ装置から、前記取付部品情報と前記日付情報と、を受信し、
前記記憶部を参照して、前記空気調和機に取り付けられた交換部品の交換時期を算出する、管理システムである。
【0007】
本開示の第1の態様によれば、サーバ装置の処理負荷を低減させることができる。
【0008】
本開示の第2の態様は、第1の態様に記載の管理システムであって、
前記制御部は、
前記交換部品を取り付けたことを示す操作を受け付けた日付を示す情報を、前記日付情報として取得し、前記取付部品情報と共に前記サーバ装置に送信する管理システムである。
【0009】
本開示の第2の態様によれば、自動的に日付情報を取得することができる。
【0010】
本開示の第3の態様は、第1又は第2の態様に記載の管理システムであって、
前記制御部は、
前記サーバ装置へのアクセスを要求する操作を受け付けて、前記端末装置と対応付けられた空気調和機の一覧を表示部に表示させ、
前記一覧から空気調和機の選択を受け付けて、選択された空気調和機に取り付ける交換部品を選択させるための選択画面を前記表示部に表示させ、
前記交換部品が選択されると、選択された交換部品の種類を示す情報を、前記取付部品情報とし、前記交換部品が選択された日付を示す情報を、前記日付情報として、前記サーバ装置へ送信する管理システムである。
【0011】
本開示の第3の態様によれば、任意のタイミングで、管理対象機器400に取り付けられた交換部品の取付部品情報と日付情報とをサーバ装置に保持させることができる。
【0012】
本開示の第4の態様は、第3の態様に記載の管理システムであって、
前記制御部は、
空気調和機と、前記空気調和機に取り付けることが可能な交換部品の種類と、を対応付けた対応部品情報を前記記憶部に記憶し、
前記選択画面において、
前記選択された空気調和機に取り付けることが可能な交換部品の一覧を表示させる、管理システムである。
【0013】
本開示の第4の態様によれば、利用者が自身で空気調和機と対応する交換部品を調べる必要がなく、利便性を向上させることができる。
【0014】
本開示の第5の態様は、第1乃至第4の態様の何れか一項に記載の管理システムであって、
前記制御部は、
算出された前記交換部品の交換時期が所定期間以内に到来する場合に、前記交換部品の交換時期を含む通知を出力する管理システムである。
【0015】
本開示の第5の態様によれば、サーバ装置へのアクセスを要求する操作を受け付けるタイミングと独立したタイミングで、交換時期の到来を利用者に通知することができる。
【0016】
本開示の第6の態様は、第3乃至第5の態様の何れか一項に記載の管理システムであって、
前記サーバ装置において、アカウント情報毎に空気調和機が対応付けられて記憶されており、
前記制御部は、
入力されたアカウント情報と対応付けられた空気調和機の一覧を、前記端末装置と対応する空気調和機の一覧として、前記サーバ装置から取得する管理システムである。
【0017】
本開示の第6の態様によれば、アカウント情報と対応付けられた空気調和機の一覧を、アカウント情報を共有する複数の利用者の端末装置で閲覧することができる。
【0018】
本開示の第7の態様は、第1乃至第6の態様の何れか一項に記載の管理システムであって、
前記交換部品は、フィルターである管理システムである。
【0019】
本開示の第8の態様による管理方法は、
端末装置と、サーバ装置とを有する管理システムによる管理方法であって、
前記端末装置の制御部が、
空気調和機の交換部品の種類を示す情報と、各種類の交換部品の寿命を示す情報とを含む交換部品情報を記憶部に記憶し、
前記空気調和機に交換部品が取り付けられた日付を示す日付情報と共に管理される情報であって、前記空気調和機に取り付けられた交換部品の種類を示す取付部品情報を、サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置へのアクセスを要求する操作を受け付けて、前記サーバ装置から、前記取付部品情報と前記日付情報と、を受信し、
前記記憶部を参照して、前記空気調和機に取り付けられた交換部品の交換時期を算出する、管理方法である。
【0020】
本開示の第8の態様によれば、サーバ装置の処理負荷を低減させることができる。
【0021】
本開示の第9の態様による管理プログラムは、
空気調和機の交換部品の種類を示す情報と、各種類の交換部品の寿命を示す情報とを含む交換部品情報を記憶部に記憶し、
前記空気調和機に交換部品が取り付けられた日付を示す日付情報と共に管理される情報であって、前記空気調和機に取り付けられた交換部品の種類を示す取付部品情報を、サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置へのアクセスを要求する操作を受け付けて、前記サーバ装置から、前記取付部品情報と前記日付情報と、を受信し、
前記記憶部を参照して、前記空気調和機に取り付けられた交換部品の交換時期を算出する、処理を端末装置に実行させる、管理プログラムである。
【0022】
本開示の第9の態様によれば、サーバ装置の処理負荷を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】管理システムのシステム構成の一例を示す図である。
図2】端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】管理システムの有する各装置の機能構成を説明する図である。
図4】アカウント記憶部の一例を示す図である。
図5】機器管理記憶部の一例を示す図である。
図6】交換部品記憶部の一例を示す図である。
図7】対応部品記憶部の一例を示す図である。
図8】機器状態情報の一例を示す図である。
図9】管理システムの動作を示す第一のシーケンス図である。
図10】管理システムの動作を示す第二のシーケンス図である。
図11】端末装置の表示例を示す第一の図である。
図12】端末装置の表示例を示す第二の図である。
図13】端末装置の表示例を示す第三の図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、図面を参照して、本実施形態の管理システムのシステム構成について説明する。図1は、管理システムのシステム構成の一例を示す図である。
【0025】
本実施形態の管理システム100は、サーバ装置200と、端末装置300と、管理対象機器400とを含む。管理システム100において、サーバ装置200と端末装置300とは、ネットワーク等を介して接続される。また、管理システム100において、サーバ装置200と管理対象機器400とは、ネットワーク等を介して接続される。
【0026】
本実施形態の端末装置300は、主に、サーバ装置200と通信を行う管理対象機器400の利用者によって利用される端末装置である。このため、端末装置300の利用者とは、管理対象機器400の利用者とも言える。具体的には、端末装置300は、スマートフォンやタブレット型端末等の可搬型の端末装置であってよい。
【0027】
本実施形態の管理対象機器400は、主に、空気調和を行うための空気調和機であり、交換部品410と、通信装置420とを含む。
【0028】
交換部品410は、管理対象機器400の部品の一部であって、定期的な交換が要求される部品であれば、どのような部品であってもよい。具体的には、交換部品410は、各種のフィルター、各種のセンサ等である。通信装置420は、サーバ装置200と通信を行うための装置である。
【0029】
管理システム100において、端末装置300は、サーバ装置200に対するアクセスを要求する操作を受け付けると、サーバ装置200を介して、管理対象機器400から、管理対象機器400の状態を示す機器状態情報を取得する。ここで、機器状態情報が取得される管理対象機器400は、端末装置300と対応付けられた管理対象機器400である。
【0030】
端末装置300は、機器状態情報を取得すると、機器状態情報に基づき交換部品410を含む管理対象機器400を特定し、管理対象機器400の交換部品410を管理するための機器管理情報をサーバ装置200から取得する。
【0031】
次に、端末装置300は、機器管理情報に基づき、特定された管理対象機器400の交換部品410の交換時期を算出する。そして、端末装置300は、交換部品410の交換時期が近づいている管理対象機器400が存在する場合には、交換時期が近づいたことを示す通知を表示させる。
【0032】
このように、本実施形態の管理システム100では、端末装置300において、端末装置300と対応付けられた管理対象機器400の交換部品410の交換時期を算出する。このため、本実施形態によれば、サーバ装置200は、管理対象機器400の機器管理情報を保持するだけでよく、交換時期を算出する処理を行わないため、処理負荷を低減させることができる。
【0033】
また、本実施形態では、サーバ装置200の処理負荷を低減させることで、例えば、サーバ装置200を簡易な構成とすることができ、サーバ装置200の設置にかかるコストを削減することができる。
【0034】
なお、本実施形態の管理対象機器400は、定期的な交換が要求される交換部品410を含む空気調和機を含む。空気調和機とは、ケーシングの中に冷凍機、送風機、熱交換器、加湿器、エアフィルター等を納めたものである。
【0035】
以下の本実施形態の説明では、空気清浄機やエアコン等の空気調和機を管理対象機器400の一例として説明する。また、以下の本実施形態の説明では、空気清浄機やエアコン等の空気調和機に取り付けられるフィルターを交換部品410の一例として説明する。
【0036】
また、図1の例では、管理システム100に含まれる端末装置300及び管理対象機器400を、それぞれ1台としているが、管理システム100に含まれる端末装置300及び管理対象機器400の台数は任意であってよい。また、図1の例では、管理システム100に含まれるサーバ装置200を1台としているが、サーバ装置200は、複数の情報処理装置によって実現されてもよい。
【0037】
次に、図2を参照して、本実施形態の端末装置300のハードウェア構成について説明する。図2は、端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0038】
本実施形態の端末装置300は、それぞれバスBで相互に接続されている入力装置31、出力装置32、ドライブ装置33、補助記憶装置34、メモリ装置35、プロセッサ36及びインターフェース装置37を含むコンピュータである。
【0039】
入力装置31は、各種の情報の入力を行うための装置であり、例えば、タッチパネル等により実現される。出力装置32は、各種の情報の出力を行うためものであり、例えばディスプレイ等の表示部により実現される。インターフェース装置37は、ネットワークに接続する為に用いられる。
【0040】
管理プログラムを実現させるプログラムは、端末装置300を制御する各種プログラムの少なくとも一部である。管理プログラムは、例えば、ネットワークからのダウンロード等によって提供される。
【0041】
また、管理プログラムは、管理プログラムを記録した記録媒体38によって提供されてもよい。記録媒体38は、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的、電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。
【0042】
また、管理プログラムは、インターフェース装置37を介してネットワークからダウンロードされると、補助記憶装置34にインストールされる。
【0043】
補助記憶装置34は、端末装置300の有する各記憶部等を実現するものであり、端末装置300にインストールされたプログラムを格納すると共に、端末装置300による各種の必要なファイル、データ等を格納する。メモリ装置35は、端末装置300の起動時に補助記憶装置34から管理プログラムを読み出して格納する。そして、プロセッサ36はメモリ装置35に格納された管理プログラムに従って、後述するような各種処理を実現している。
【0044】
また、本実施形態のサーバ装置200は、プロセッサとメモリ装置とを有するコンピュータである。サーバ装置200のハードウェア構成は、図2に示す構成と同様であってよいため、説明を省略する。
【0045】
次に、図3を参照して、本実施形態の管理システム100の有する各装置の機能構成について説明する。
【0046】
図3は、管理システムの有する各装置の機能構成を説明する図である。はじめに、サーバ装置200の機能について説明する。
【0047】
本実施形態のサーバ装置200は、記憶部210と、制御部220とを有する。記憶部210は、サーバ装置200の有するメモリ装置によって実現される。制御部220は、サーバ装置200の有するプロセッサがプログラムを読み出して実行することで実現される。なお、記憶部210は、制御部220を実現するプロセッサが有するメモリ装置によって実現されてもよい。
【0048】
本実施形態の記憶部210は、アカウント記憶部211、機器管理記憶部212を有する。アカウント記憶部211は、端末装置300の利用者のアカウント情報が格納される。機器管理記憶部212は、管理対象機器400の交換部品410を管理するための機器管理情報が格納される。アカウント情報と機器管理情報の詳細は後述する。
【0049】
本実施形態の制御部220は、情報取得部221、情報更新部222、送受信部223を有する。情報取得部221は、管理対象機器400から機器状態情報を取得する。情報更新部222は、機器管理記憶部212に格納された機器管理情報を更新する。送受信部223は、管理対象機器400や端末装置300との間での情報の送受信を制御する。
【0050】
次に、端末装置300の機能について説明する。
【0051】
本実施形態の端末装置300は、記憶部310と、制御部320とを有する。記憶部310は、端末装置300の有する補助記憶装置24やメモリ装置35によって実現される。制御部320は、端末装置300の有するプロセッサ36がプログラムを読み出して実行することで実現される。なお、記憶部310は、制御部320を実現するプロセッサが有するメモリ装置によって実現されてもよい。
【0052】
また、本実施形態の制御部320は、例えば、ネットワークを介して端末装置300にダウンロードされたアプリケーションプログラムをプロセッサ36が実行することで、実現されてもよい。さらに、本実施形態の記憶部310に格納される交換部品情報と対応部品情報とは、アプリケーションプログラムが端末装置300にダウンロードされた際に、記憶部310に格納される情報であってよい。
【0053】
記憶部310は、交換部品記憶部311、対応部品記憶部312を有する。交換部品記憶部311は、交換部品情報が格納される。交換部品情報は、交換部品毎の寿命を示す情報である。対応部品記憶部312には、対応部品情報が格納される。対応部品情報は、管理対象機器400と対応する交換部品410を示す情報である。交換部品情報と対応部品情報の詳細は後述する。
【0054】
本実施形態の制御部320は、入力受付部321、表示制御部322、送受信部323、一時保持部324、対象特定部325、交換時期算出部326、通知出力部327を有する。
【0055】
入力受付部321は、端末装置300に対する各種の入力を受け付ける。具体的には、入力受付部321は、端末装置300のディスプレイに表示された画面に対する入力操作を受け付ける。
【0056】
表示制御部322は、端末装置300のディスプレイにおける表示を制御する。送受信部323は、端末装置300と、サーバ装置200との間における情報の送受信を制御する。
【0057】
一時保持部324は、端末装置300がサーバ装置200から取得した各種の情報を一時的に保持する。具体的には、一時保持部324は、送受信部323がサーバ装置200から受信した機器状態情報や、送受信部323がサーバ装置200から受信した機器管理情報を一時的に保持する。機器状態情報の詳細は後述する。
【0058】
対象特定部325は、一時保持部324に保持された機器状態情報と、記憶部310に格納された対応部品情報とに基づき、交換時期の算出の対象となる管理対象機器400を特定する。具体的には、対象特定部325は、機器状態情報が取得された管理対象機器400のうち、交換部品410を含む機器を特定する。
【0059】
交換時期算出部326は、記憶部310に格納された交換部品情報と、一時保持部324に保持された機器管理情報とを参照して、管理対象機器400の交換部品410の交換時期を算出する。
【0060】
通知出力部327は、交換時期算出部326により算出された交換時期に応じて、交換時期を端末装置300の利用者に知らせるための通知を生成して出力する。
【0061】
次に、図4及び図5を参照して、サーバ装置200の記憶部210に格納された情報について説明する。図4は、アカウント記憶部の一例を示す図である。
【0062】
アカウント記憶部211には、管理対象機器400の利用者毎のアカウント情報が格納されている。アカウント情報は、制御部320を実現するアプリケーションプログラムを端末装置300にダウンロードした後に、端末装置300において入力されて、サーバ装置200に送信される。なお、以下の説明では、制御部320を実現するアプリケーションプログラムを、単にアプリと表現する場合がある。
【0063】
アカウント情報は、情報の項目として、アカウントIDとパスワード等を含む。項目「アカウントID」の値は、管理対象機器400の利用者を特定するための識別情報を示す。項目「パスワード」の値は、アカウントIDと対応付けられたパスワードを示す。
【0064】
なお、図4の例では、アカウントIDとパスワードとの組み合わせをアカウント情報としたが、アカウント情報はこれに限定されない。本実施形態では、例えば、端末装置300の利用者の指紋等の生体情報をアカウント情報として用いてもよい。この場合、例えば、複数の生体情報(指紋情報等)を、1つのアカウントIDと紐付けて管理してもよい。生体情報をアカウントIDとする場合には、パスワードは不要である。
【0065】
このように、複数の生体情報を1つのアカウントIDに紐付けることで、複数の利用者が1つのアカウントIDを共有することができる。
【0066】
図5は、機器管理記憶部の一例を示す図である。機器管理記憶部212には、アカウントID毎に、機器管理情報が格納される。言い換えれば、機器管理情報は、アカウント情報毎に管理される。
【0067】
機器管理情報は、情報の項目として、機器名、取付部品情報、日付情報を有し、項目「機器名」と、その他の項目とが対応付けられている。また、項目「機器名」は、アカウントIDと対応付けられている。
【0068】
項目「機器名」の値は、管理対象機器400の名称を示す。項目「取付部品情報」の値は、機器名で特定される管理対象機器400が有する交換部品410の種類を示す。交換部品410の種類とは、交換部品410の名称によって示されてもよいし、交換部品410の品番によって示されてもよい。
【0069】
項目「日付情報」の値は、取付部品情報が示す種類の交換部品410が、対応する管理対象機器400に取り付けられた日付けを示す。
【0070】
本実施形態では、端末装置300の利用者によって、管理対象機器400毎に交換部品410の登録操作が行われると、登録された交換部品410の取付部品情報と日付情報と、この利用者のアカウント情報とを含む機器管理情報がサーバ装置200に送信される。そして、サーバ装置200において、この機器管理情報が機器管理記憶部212に格納される。
【0071】
言い換えれば、本実施形態の機器管理情報は、端末装置300の利用者によってサーバ装置200に登録される。なお、管理対象機器400が交換部品410を含まない機器である場合は、管理対象機器400の機器名のみが機器管理情報としてサーバ装置200に登録されてよい。機器管理情報の登録操作の詳細は後述する。
【0072】
図5の例では、アカウントID「AAA」と対応付けられた管理対象機器400が、空気清浄機1、空気清浄機2、エアコン1であり、空気清浄機1は交換部品410として「○○フィルター」を有し、空気清浄機2は交換部品410として「××フィルター」を有し、エアコン1は交換部品410として「○×フィルター」を有することがかわる。
【0073】
さらに、図5の例では、空気清浄機1の○○フィルターは、2019年4月30日に交換されており、空気清浄機2の××フィルターは、2020年3月3日に交換されており、エアコン1の○×フィルターは、2021年4月20日に交換されたことがわかる。
【0074】
次に、図6乃至図8を参照して、端末装置300に格納される情報について説明する。図6は、交換部品記憶部の一例を示す図である。
【0075】
本実施形態の交換部品記憶部311には、交換部品毎の寿命を示す交換部品情報が格納される。
【0076】
交換部品情報は、情報の項目として、交換部品410と寿命とを有し、それぞれが対応付けられている。項目「交換部品」の値は、交換部品410の種類を示し、項目「寿命」の値は、交換部品410の部品寿命を示す。
【0077】
図6の例では、交換部品「○○フィルター」の部品寿命が3年である。このため、○○フィルターは、管理対象機器400に取り付けた日から3年後には交換する必要があることがわかる。
【0078】
また、交換部品「××フィルター」の部品寿命が5年であり、交換部品「○×フィルター」の部品寿命が1年であるため、それぞれが管理対象機器400に取り付けた日から5年後、1年後には交換する必要があることがわかる。
【0079】
図7は、対応部品記憶部の一例を示す図である。本実施形態の対応部品記憶部312には、管理対象機器400と、管理対象機器400が有する交換部品410とを対応付けた対応部品情報が格納されている。
【0080】
対応部品情報は、情報の項目として、機器、交換部品を有し、それぞれが対応付けられている。項目「機器」の値は、管理対象機器400の名称を示す。なお、項目「機器」の値は、管理対象機器400を特定する情報であればよく、管理対象機器400の機体番号等であってもよい。
【0081】
項目「交換部品」の値は、管理対象機器400に取り付けることができる交換部品410の一覧を示す。
【0082】
図7の例では、空気清浄機1に取り付けられる交換部品410は○○フィルター、××フィルター、△ユニットであり、空気清浄機2に取り付けられる交換部品410は××フィルター、△ユニットであり、エアコン1に取り付けられる交換部品410は○×フィルであることがわかる。
【0083】
図8は、機器状態情報の一例を示す図である。機器状態情報324aは、端末装置300がサーバ装置200から受信すると、一時保持部324に保持される情報である。
【0084】
機器状態情報324aは、管理対象機器400の状態を示す情報であり、情報の項目として、機器と状態等とを含む。
【0085】
項目「機器」の値は、管理対象機器400の名称を示し、項目「状態」の値は、対応する機器の状態を示す。
【0086】
図8の例では、空気清浄機1は、PM2.5とホコリが多い状態であり、空気清浄機2は、においが強い状態であることがわかる。
【0087】
なお、機器状態情報に含まれる情報の項目は、図8に示す例に限定されない。機器状態情報には、例えば、管理対象機器400の設定情報、運転モードを示す情報、機器の異常の有無を示す情報等が含まれてよい。また、機器状態情報には、管理対象機器400の有する各種センサによって検出された値を含んでもよい。各種センサとは、例えば、温度センサや湿度センサ等を含む。
【0088】
次に、図9及び図10を参照して、本実施形態の管理システム100の動作について説明する。
【0089】
図9は、管理システムの動作を示す第一のシーケンス図である。なお、図9では、利用者のアカウント情報と対応する管理対象機器400が有する交換部品410に、所定期間内に交換時期が到来する交換部品410が含まれる場合の動作を示している。
【0090】
端末装置300の制御部320は、入力受付部321により、利用者からのアプリの起動要求を受け付ける(ステップS901)。言い換えれば、端末装置300は、サーバ装置200に対するアクセス要求を受け付ける。
【0091】
続いて、端末装置300の制御部320は、アプリを起動させる操作を受け付けると、表示制御部322により、端末装置300の利用者のアカウント情報と対応付けられた管理対象機器400の一覧画面を表示部(出力装置32)に表示させる(ステップS902)。
【0092】
ここで、端末装置300は、アプリが起動すると、サーバ装置200にアクセスして機器管理記憶部212を参照し、アカウント情報と対応付けられた管理対象機器400の一覧を取得して、管理対象機器400の一覧画面を表示させてもよい。
【0093】
例えば、複数の利用者がアカウント情報を共有している場合には、アカウント情報を共有する複数の利用者が、それぞれの端末装置300において、アカウント情報と対応付けられた管理対象機器400の一覧画面を表示させることができる。
【0094】
具体的には、例えば、管理対象機器400が、一般的な家庭に設置された空気調和機であったとする。この場合、空気調和機は、家庭内の家族によって利用されるものであるため、空気調和機の利用者は複数存在することになる。
【0095】
このような場合に、家族間でアカウント情報が共有されていれば、家族のそれぞれが、自身の端末装置300において、アカウント情報と対応付けられた管理対象機器400の一覧を閲覧することができる。
【0096】
続いて、端末装置300の制御部320は、送受信部323により、サーバ装置200に対して、機器状態情報の取得要求を送信する(ステップS903)。なお、この取得要求には、端末装置300の利用者のアカウント情報が含まれてよい。
【0097】
サーバ装置200の制御部220は、機器状態情報の取得要求を受け付けると、送受信部223により、アカウント情報と対応する管理対象機器400に対し、機器状態情報の取得要求を送信する(ステップS904)。
【0098】
具体的には、サーバ装置200は、機器状態情報の取得要求を受けて、機器管理記憶部212を参照し、取得要求に含まれるアカウント情報と対応する管理対象機器400を特定し、特定された管理対象機器400に対して機器状態情報の取得要求を送信する。
【0099】
ここで、例えば、端末装置300の利用者のアカウントIDが「AAA」であったとする。この場合、サーバ装置200は、機器管理記憶部212に格納された機器管理情報のうち、アカウントID「AAA」と対応する管理対象機器400に対して、機器状態情報の取得要求を送信する。
【0100】
具体的には、アカウントID「AAA」と対応する管理対象機器400は、空気清浄機1、空気清浄機2、エアコン1である(図5参照)。サーバ装置200は、この3つの管理対象機器400に対して、機器状態情報の取得要求を送信する。
【0101】
続いて、サーバ装置200の制御部220は、情報取得部221により、特定された管理対象機器400から機器状態情報を取得し(ステップS905)、送受信部223により、端末装置300に、取得した機器状態情報を送信する(ステップS906)。
【0102】
端末装置300の制御部320は、一時保持部324により、受信した機器状態情報を一時的に保持する(ステップS907)。
【0103】
ここでは、端末装置300が受信した機器状態情報は、空気清浄機1、空気清浄機2、エアコン1のそれぞれの機器状態情報であり(図8参照)、この機器状態情報が一時保持部324に一時的に保持される。
【0104】
続いて、端末装置300の制御部320は、対象特定部325により、機器状態情報と、対応部品記憶部312に格納された対応部品情報とを参照し、交換部品410を有する管理対象機器400を特定する(ステップS908)。
【0105】
ここでは、機器状態情報を取得した空気清浄機1、空気清浄機2、エアコン1のすべでが、交換部品410である複数のフィルターと対応付けられている(図7参照)。このため、対象特定部325は、機器状態情報を取得した空気清浄機1、空気清浄機2、エアコン1を、交換部品410を有する管理対象機器400に特定する。
【0106】
続いて、端末装置300の制御部320は、送受信部323により、特定された管理対象機器400の機器管理情報の取得要求をサーバ装置200に送信する(ステップS909)。言い換えれば、制御部320は、サーバ装置200に対し、管理対象機器400に取り付けられた交換部品410の種類を示す取付部品情報と、交換部品410を取り付けた日付けを示す日付情報とを含む機器管理情報の取得要求をサーバ装置200に対して送信する。
【0107】
端末装置300の制御部320は、送受信部323により、サーバ装置200から、特定された管理対象機器400の機器管理情報を受信する(ステップS910)。
【0108】
続いて、端末装置300の制御部320は、一時保持部324により、受信した機器管理情報を一時的に保持する(ステップS911)。
【0109】
なお、ここでは、機器管理情報として、空気清浄機1の取付部品情報として「○○フィルター」、日付情報として「2019年4月30日」、空気清浄機2の取付部品情報として「××フィルター」、日付情報として「2020年3月3日」、エアコン1の取付部品情報として「○×フィルター」、日付情報として「2021年4月20日」が一時的に保持される。
【0110】
続いて、端末装置300の制御部320は、交換時期算出部326により、交換部品記憶部311に格納された交換部品情報と、一時保持部324に一時的に保持された機器管理情報とを参照し、交換部品毎の交換時期を算出する(ステップS912)。
【0111】
具体的には、例えば、○○フィルターの部品寿命は3年であり、××フィルターの部品寿命は5年であり、○×フィルターの部品寿命は1年である(図6参照)。
【0112】
このため、交換時期算出部326は、○○フィルター、××フィルター、○×フィルターそれぞれの日付情報と、部品寿命とから、各フィルターの交換時期を算出すればよい。
【0113】
続いて、端末装置300の制御部320は、交換部品毎に算出された交換時期のうち、所定期間以内に到来する交換時期が存在するか否かを判定する。
【0114】
そして、端末装置300の制御部320は、所定期間以内に到来する交換時期が存在する場合、表示制御部322により、管理対象機器400の一覧画面において、該当する交換部品410を有する管理対象機器400に対応付けて、通知アイコンを表示させる(ステップS913)。
【0115】
本実施形態の所定期間は、例えば、1ヶ月等である。このため、表示制御部322は、交換時期が1ヶ月以内に到来する交換部品410を有する管理対象機器400について、交換時期が近づいていることを示す通知アイコンを表示させる。なお、所定期間は、管理システム100の管理者や、管理対象機器400の利用者等によって任意に設定されてよい。
【0116】
また、端末装置300の制御部320は、所定期間以内に交換時期が到来する交換部品410を含む管理対象機器400が存在しない場合、表示制御部322により、管理対象機器400の一覧画面の表示を維持する(ステップS914)。
【0117】
続いて、端末装置300の制御部320は、管理対象機器400一覧画面において、管理対象機器400を選択する操作を受け付ける(ステップS915)。
【0118】
続いて、端末装置300の制御部320は、選択された管理対象機器400の交換部品410の交換時期が、所定期間内に到来する場合、表示制御部322により、交換部品410の交換に関する情報を含む、機器操作画面の画面データを生成する(ステップS916)。
【0119】
また、端末装置300の制御部320は、選択された管理対象機器400の交換部品410の交換時期が、所定期間内に到来しない場合、表示制御部322により、交換部品410の交換に関する情報を含まない機器操作画面の画面データを生成する(ステップS917)。
【0120】
続いて、端末装置300の制御部320は、表示制御部322により、生成した画面データに基づく機器操作画面を表示部に表示させる(ステップS918)。
【0121】
次に、端末装置300の制御部320は、機器操作画面において、交換部品410の状態を知らせるためのお知らせ画面の表示を指示する操作を受け付ける(ステップS919)。
【0122】
端末装置300の制御部320は、この指示を受け付けて、表示制御部322により、交換部品410の状態を通知するお知らせ画面を表示部に表示させる(ステップS920)。なお、ステップS920で状態が表示される交換部品410とは、ステップS915で選択された管理対象機器400に取り付けられた交換部品である。
【0123】
また、ステップS920で表示されるお知らせ画面には、管理対象機器400における交換部品410の交換をサーバ装置200に通知するための操作ボタンが含まれる。
【0124】
本実施形態において、端末装置300は、交換部品410の交換後に、お知らせ画面において、交換部品410の交換を通知するための操作ボタンが選択されると、交換後の交換部品410の種類を示す取付部品情報と、交換部品410を交換した日付けを示す日付情報とをサーバ装置200に送信する。
【0125】
言い換えれば、交換部品410の交換をサーバ装置200に通知するための操作ボタンは、取付部品情報と日付情報とをサーバ装置200へ送信させる送信指示を行うための操作ボタンである。お知らせ画面の詳細は後述する。
【0126】
以上のように、本実施形態では、利用者のアカウント情報と対応する管理対象機器400の一覧が端末装置300に表示される度に、アカウント情報と対応する管理対象機器400の交換部品410の交換時期が端末装置300内で算出される。このため、本実施形態によれば、サーバ装置200の処理負荷を軽減できる。
【0127】
なお、図9の例では、ステップS902において、一度、アカウント情報と対応付けられた管理対象機器400の一覧画面を端末装置300に表示させた後に、管理対象機器400の交換部品410の交換時期を算出するものとしたが、処理の順番は、これに限定されない。
【0128】
本実施形態の端末装置300は、例えば、ステップS901において、制御部320を実現するアプリケーションプログラムを起動させる操作を受け付けて、ステップS903以降の処理に進んでもよい。
【0129】
そして、端末装置300は、アカウント情報と対応する管理対象機器400の交換部品410の交換時期の算出が完了した後のステップS913又はステップS914において、通知アイコンと共に、管理対象機器400の一覧画面を表示させてもよい。
【0130】
次に、図10を参照して、管理対象機器400において交換部品410が交換された場合の管理システム100の動作について説明する。図10は、管理システムの動作を示す第二のシーケンス図である。
【0131】
端末装置300の制御部320は、図9のステップS922で表示されたお知らせ画面において、交換部品410の交換をサーバ装置200に通知するための操作ボタンを選択する操作を受け付けると(ステップS1001)、送受信部323により、取付部品情報と日付情報とをサーバ装置200へ送信する(ステップS1002)。
【0132】
なお、本実施形態の端末装置300は、交換部品410の交換をサーバ装置200に通知するための操作ボタンが選択された日の日付けを示す情報を、日付情報として取得してもよい。また、このとき、取付部品情報と日付情報と共に、アカウント情報がサーバ装置200に送信されてもよい。
【0133】
本実施形態では、このように、交換部品410を取り付けたことを示す操作を受け付けた日を示す情報を日付情報とすることで、端末装置300において自動的に日付情報を取得することができる。
【0134】
サーバ装置200は、送受信部223により、取付部品情報と日付情報とを受信すると、情報更新部222により、機器管理記憶部212に格納された機器管理情報の取付部品情報と日付情報とを更新する(ステップS1003)。
【0135】
具体的には、情報更新部222は、機器管理記憶部212を参照し、アカウント情報及び取付部品情報が一致する機器管理情報に含まれる日付情報を、端末装置300から受信した新たな日付情報に上書きする。
【0136】
続いて、サーバ装置200は、送受信部223により、機器管理情報が更新されたことを示す通知を端末装置300に送信する(ステップS1004)。
【0137】
端末装置300の制御部320は、機器管理情報の更新の通知を受け付けて、送受信部323により、更新後の機器管理情報の取得要求をサーバ装置200へ送信する(ステップS1005)。
【0138】
サーバ装置200の制御部220は、この取得要求を受け付けて、送受信部223により、機器管理情報を端末装置300へ送信する(ステップS1006)。
【0139】
図10のステップS1006からステップS1008までの処理は、図9のステップS910からステップS912の処理と同様であるから、説明を省略する。
【0140】
端末装置300の制御部320は、ステップS1008に続いて、表示制御部322により、表示されているお知らせ画面を更新する(ステップS1009)。具体的には、表示制御部322は、交換後の交換部品410の交換時期をお知らせ画面に表示させる。
【0141】
以下に、図11乃至図13を参照して、本実施形態の端末装置300の表示例について説明する。
【0142】
図11は、端末装置の表示例を示す第一の図である。図11(A)に示す画面301は、機器一覧画面の一例を示す。より具体的には、図11(A)は、図9のステップS913において端末装置300に表示される、通知アイコンが表示された状態の機器一覧画面の一例である。
【0143】
画面301は、表示領域301aを含む。表示領域301aには、アカウント情報と対応付けられた管理対象機器400の一覧が表示される。
【0144】
画面301は、例えば、端末装置300の利用者のアカウントIDが「AAA」である場合の管理対象機器400の一覧であり、表示領域301aには、アカウントID「AAA」と対応付けられたエアコン1、空気清浄機2、空気清浄機1が表示されている。
【0145】
また、画面301の例では、表示領域301a内において、空気清浄機1と対応付けられた位置に通知アイコン301bが表示されている。
【0146】
本実施形態では、このように、交換部品410の交換時期が所定期間内に到来する、又は、交換部品410の交換時期である管理対象機器400について、この管理対象機器400と対応付けて、交換部品410の交換を通知するための通知アイコンを表示させる。
【0147】
このため、本実施形態では、機器一覧画面を表示した際に、端末装置300の利用者に対して、交換時期が所定期間内に到来する、又は、交換時期である交換部品410を含む管理対象機器400を把握させることができる。
【0148】
画面301では、「エアコン1」、「空気清浄機2」、「空気清浄機1」のそれぞれの交換部品410について交換時期を算出した結果、「空気清浄機1」の交換時期が所定期間内に到来する場合を示している。
【0149】
なお、「空気清浄機1」と対応する交換部品410は、「○○フィルター」、「××フィルター」であるが、「××フィルター」は、オプションとして追加される交換部品410であり、この場合には、「空気清浄機1」に取り付けられた交換部品410は、「○○フィルター」のみとした。
【0150】
本実施形態の端末装置300は、画面301において、「空気清浄機1」を選択する操作を受け付けると、画面301を、図11(B)に示す画面302へ遷移させる。
【0151】
画面302は、図9のステップS916で端末装置300に表示される機器操作画面の一例である。より具体的には、画面302は、画面301で選択された「空気清浄機1」と対応する機器操作画面である。
【0152】
画面302は、表示領域302a、302b、302c、302d、操作ボタン302eを含む。表示領域302aには、空気清浄機1に取り付けられている○○フィルターの交換時期であることを示すメッセージが表示される。
【0153】
表示領域302b、302cのそれぞれには、空気清浄機1からサーバ装置200を介して取得された機器状態情報が表示される。具体的には、表示領域302bには、空気清浄機1の有する温度センサと湿度センサのそれぞれから取得された温度と湿度とが表示される。表示領域302cには、○○フィルターの状態を示す情報が表示される。
【0154】
表示領域302dは、○○フィルターの交換が必要であることを示すメッセージが表示される。
【0155】
このように、本実施形態では、機器操作画面では、交換部品の交換を通知するメッセージと、交換部品の状態を示す情報とを共に表示させるため、端末装置300の利用者に対し、交換時期が迫っている交換部品の状態を把握させることができる。
【0156】
操作ボタン302eは、画面302を、交換部品410の状態を示すお知らせ画面に遷移させるための操作ボタンである。
【0157】
端末装置300は、画面302において、操作ボタン302eが操作されると、画面302を図12に示す画面303に遷移させる。
【0158】
図12は、端末装置の表示例を示す第二の図である。図12(A)に示す画面303は、図9のステップS921において端末装置300に表示されるお知らせ画面の一例を示す。図12(B)に示す画面303Aは、図10のステップS1009で端末装置300に表示される更新後のお知らせ画面の一例を示す。
【0159】
画面303では、空気清浄機1に取り付けられた交換部品410が「○○フィルター」のみの場合のお知らせ画面の例である。言い換えれば、画面303では、機器管理記憶部212に格納された、アカウントID「AAA」と対応する機器管理情報において、「空気清浄機1」と取付部品情報と日付情報と対応付けられた交換部品410が「○○フィルター」である場合のお知らせ画面の例である。
【0160】
画面303は、表示領域303a、303b、303cを有する。表示領域303aは、表示領域303dと、操作ボタン303eとを含む。
【0161】
表示領域303dは、空気清浄機1と対応する交換部品410である「○○フィルター」の交換時期を示す情報が表示される。具体的には、表示領域303dでは、○○フィルターの交換時期が1ヶ月後に到来することを示す情報が表示されている。
【0162】
操作ボタン303eは、空気清浄機1の利用者によって、○○フィルターが交換されたことをサーバ装置200に通知するための操作ボタンである。
【0163】
端末装置300は、画面303において、操作ボタン303eが選択されると、○○フィルターが交換されたことを示す通知をサーバ装置200へ送信する。
【0164】
具体的には、端末装置300は、操作ボタン303eが選択されると、空気清浄機1に取り付けられた交換部品410を示す取付部品情報である「○○フィルター」と、交換部品410が交換された日付けを示す日付情報とを、サーバ装置200へ送信する。なお、日付情報は、画面303において操作ボタン303eが選択された日の日付けを示す情報であってよい。
【0165】
サーバ装置200は、この取付部品情報と日付情報とを端末装置300から受信すると、機器管理記憶部212に格納された機器管理情報のうち、アカウントID「AAA」と対応する空気清浄機1の取付部品情報と日付情報とを更新する。言い換えれば、アカウントID「AAA」と対応する空気清浄機1の機器管理情報を更新する。
【0166】
本実施形態の端末装置300は、サーバ装置200において、機器管理情報が更新されると、お知らせ画面も更新される。
【0167】
表示領域303bは、交換部品410の購入画面を端末装置300に表示させるためのリンクが表示される。具体的には、端末装置300は、リンクが選択されると、指定されたURL(Uniform Resource Locator)へアクセスし、交換部品410の購入画面を表示させる。
【0168】
表示領域303cは、サーバ装置200に機器管理情報(取付部品情報及び日付情報)を登録する交換部品410を選択するための選択欄が表示される。表示領域303cの詳細は後述する。
【0169】
図12(B)に示す画面303Aは、更新後のお知らせ画面の一例である。画面303Aでは、表示領域303aは、表示領域303fと、操作ボタン303eとを含む。
【0170】
表示領域303fは、サーバ装置200における機器管理情報が更新された直後の○○フィルターの交換時期を示す情報が表示される。このため、表示領域303fでは、○○フィルターの交換時期が、○○フィルターの部品寿命と同等の3年後に到来することを示す情報が表示される。
【0171】
なお、本実施形態では、端末装置300に機器一覧画面や機器操作画面を表示させる際に、交換時期の関する情報を表示させるものとしたが、これに限定されない。
【0172】
本実施形態の端末装置300は、端末装置300と対応付けられた管理対象機器400に含まれる交換部品410の交換時期を定期的に算出し、交換時期が所定期間内に到来する交換部品410が存在する場合には、その旨を示す通知を自動的に表示させてもよい。
【0173】
具体的には、例えば、端末装置300は、定期的にサーバ装置200から、自機と対応付けられた管理対象機器400の機器状態情報と機器管理情報とを取得し、管理対象機器400に含まれる交換部品410の交換時期を算出すればよい。
【0174】
このように、交換時期の到来を示す通知を自動的に端末装置300に表示させることで、端末装置300の利用者が機器一覧画面を表示するタイミングと独立したタイミングで、交換時期の到来を利用者に通知することができる。言い換えれば、本実施形態によれば、端末装置300において、サーバ装置200へのアクセスを要求する操作が行われるタイミングとは独立したタイミングで、交換時期の到来を利用者に通知することができる。
【0175】
次に、図13を参照して、端末装置300における機器管理情報の登録操作について説明する。図13は、端末装置の表示例を示す第三の図である。
【0176】
図13(A)に示す画面304は、空気清浄機1の交換部品410と対応する機器管理情報をサーバ装置200に登録するための画面の一例を示す第一の図である。図13(B)に示す画面304Aは、空気清浄機1の交換部品410と対応する機器管理情報をサーバ装置200に登録するための画面の一例を示す第二の図である。
【0177】
画面304は、例えば、空気清浄機1の交換部品410と対応する機器管理情報がサーバ装置200に登録されていない状態において、図12(B)に示す操作ボタン303eが選択された場合に、端末装置300に表示される。
【0178】
画面304は、表示領域303b、303cを含む。表示領域303b、303cは、画面303、303Aにおける表示領域303b、303cと同様である。
【0179】
具体的には、表示領域303bには、交換部品410の購入画面を端末装置300に表示させるためのリンクが表示される。表示領域303bが選択されると、端末装置300は、指定されたURLへアクセスし、交換部品410の購入画面を表示させる。
【0180】
表示領域303cは、選択欄304aと、操作ボタン304bとを含む。選択欄304aは、空気清浄機1と対応付けられた交換部品410の一覧を表示させる。
【0181】
なお、画面304では、操作ボタン304bは、選択された交換部品410の種類を示す情報と、操作ボタン304が選択された日付を示す情報とをサーバ装置200に送信するための操作ボタンである。言い換えれば、操作ボタン304bは、新たな交換部品410の取付部品情報と日付情報とを含む機器管理情報をサーバ装置200に送信させるための操作ボタンである。操作ボタン304bは、画面304においては、選択不可の状態で表示されてよい。
【0182】
端末装置300は、選択欄304において、「未選択」を選択する操作が行われると、対応部品記憶部312を参照し、空気清浄機1と対応付けられた交換部品410の一覧を表示領域303c内に表示させる。
【0183】
画面304Aは、空気清浄機1と対応付けられた交換部品410の一覧304cが表示された状態を示している。対応部品記憶部312において、空気清浄機1と対応する交換部品410は、「○○フィルター」と「××フィルター」である。一覧304cでは、これらのフィルターが選択可能に表示される。また、一覧304cが表示された場合には、操作ボタン304bが選択可能な状態で表示されてよい。
【0184】
このように、本実施形態では、対応部品情報を端末装置300が保持することで、機器一覧画面で選択された管理対象機器400と対応する交換部品410の一覧を表示させることができる。このため、本実施形態では、例えば、利用者が、自身で管理対象機器400と対応する交換部品410を調べる必要がなく、利便性を向上させることができる。
【0185】
画面304Aでは、一覧304cにおいて、○○フィルターが選択されており、操作ボタン304bが選択可能に表示されている。
【0186】
端末装置300は、画面304Aの状態で、操作ボタン304bを選択する操作を受け付けると、取付部品情報「○○フィルター」と、操作ボタン304bが選択された日付を示す日付情報とを、サーバ装置200に送信する。このとき、取付部品情報と日付情報は、空気清浄機1の名称と、アカウントIDと共に、サーバ装置200に送信されてよい。
【0187】
サーバ装置200は、端末装置300から受信した取付部品情報、日付情報、空気清浄機1の名称、アカウントIDを対応付けて機器管理情報とし、機器管理記憶部212に格納する。
【0188】
本実施形態では、以上のようにして、機器管理情報がサーバ装置200に登録される。このため、本実施形態では、任意のタイミングで、管理対象機器400に取り付けられた交換部品410の機器管理情報をサーバ装置200に保持させることができる。
【0189】
また。本実施形態によれば、例えば、管理対象機器400に対し、管理対象機器400の購入当初は取り付けられていなかった交換部品410が取り付けられた場合等においても、交換部品410の交換時期を利用者に通知することができる。
【0190】
なお、図13では、空気清浄機1の交換部品410と対応する機器管理情報がサーバ装置200に格納されていない場合について説明したが、これに限定されない。例えば、図12(A)に示す画面303の表示領域303においても、同様に新たな交換部品410に関する機器管理情報をサーバ装置200に格納させることができる。
【0191】
具体的には、例えば、図12(A)の例では、空気清浄機1に取り付けられた○○フィルターを示す取付部品情報と、○○フィルターが取り付けられた日を示す日付情報とが、サーバ装置200に格納された状態である。
【0192】
この状態において、画面303の表示領域303cの選択欄において××フィルターが選択されて、「フィルター追加」ボタンが選択された場合には、取付部品情報「××フィルター」と、この操作が行われた日を示す日付情報とが、サーバ装置200に送信される。
【0193】
そして、サーバ装置200は、機器管理記憶部212において、アカウントID「AAA」及び空気清浄機1と、取付部品情報「××フィルター」と日付情報とを対応付けて格納する。
【0194】
本実施形態では、このように、管理対象機器400に複数の交換部品が取り付けられている場合は、お知らせ画面において、複数の交換部品の交換時期を示す情報が表示されてよい。
【0195】
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0196】
100 管理システム
200 サーバ装置
210 記憶部
211 アカウント記憶部
212 機器管理記憶部
220 制御部
300 端末装置
310 記憶部
311 交換部品記憶部
312 対応部品記憶部
320 制御部
321 入力受付部
322 表示制御部
323 送受信部
324 一時保持部
325 対象特定部
326 交換時期算出部
327 通知出力部
図1
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図13