(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-21
(45)【発行日】2024-05-29
(54)【発明の名称】足場用連結装置及び足場用連結装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
E04G 5/04 20060101AFI20240522BHJP
E04G 7/34 20060101ALI20240522BHJP
【FI】
E04G5/04 C
E04G7/34 305B
(21)【出願番号】P 2023202982
(22)【出願日】2023-11-30
【審査請求日】2023-11-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520124383
【氏名又は名称】株式会社CSPホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【氏名又は名称】山田 強
(74)【代理人】
【識別番号】100207859
【氏名又は名称】塩谷 尚人
(72)【発明者】
【氏名】宮澤 直希
【審査官】伊藤 昭治
(56)【参考文献】
【文献】特許第7335666(JP,B1)
【文献】実開昭51-158129(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04G 5/00 - 5/16
E04G 7/00 - 7/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
工事現場において工事対象物(10)と、前記工事対象物の周りに配置される足場(20)とを連結する足場用連結装置(30)であって、
前記足場に固定される第1端、及び前記工事対象物に固定される第2端を有し、前記第1端から前記第2端に向かって延びる長尺状の連結部材(31)と、
前記連結部材の前記第1端側に配置され、当該第1端側と前記足場とを固定する足場側クランプ(60)と、を備え、
前記連結部材の第1端側には、前記足場側クランプの第1端側に隣接し、第1端側への移動を規制する第1の突起部(201)と、前記足場側クランプの第2端側に隣接し、第2端側への移動を規制する第2の突起部(202)と、が設けられて
おり、
それぞれの前記突起部は、前記連結部材の外周面に設けられたフランジ形状とされており、
それぞれの前記突起部は、前記連結部材の外径と同じ内径を有する円筒状のリングが前記連結部材の外周面に溶接又は接着されることにより設けられており、
前記リングの端部と前記連結部材の外周面とが溶接された溶接部を備え、
前記溶接部は、少なくとも隣接する前記クランプとは反対側の前記端部に設けられている、足場用連結装置。
【請求項2】
前記工事対象物の外壁(11)に対して当接して係合する係合部材(32)と、
前記係合部材を支持する支持部材(33)と、
前記支持部材を前記連結部材の第2端側に取り付ける工事対象物側クランプ(34)と、を備え、
前記連結部材の第2端側には、前記工事対象物側クランプに対して第2端側に設けられ、第2端側への移動を規制する第3の突起部(203)が設けられている、請求項1に記載の足場用連結装置。
【請求項3】
前記連結部材において、前記第3の突起部と前記第2の突起部との間には、前記工事対象物側クランプの移動を規制する他の突起部が設けられていない、請求項2に記載の足場用連結装置。
【請求項4】
工事現場において工事対象物(10)と、前記工事対象物の周りに配置される足場(20)とを連結する足場用連結装置(30)の製造方法であって、
前記足場用連結装置は、前記足場に固定される第1端、及び前記工事対象物に固定される第2端を有し、前記第1端から前記第2端に向かって延びる長尺状の連結部材(31)を備え、
前記連結部材の前記第1端側に、当該第1端側と前記足場とを固定する足場側クランプ(60)を取り付けるクランプ取付工程と、
前記連結部材の第1端側に、前記足場側クランプを中心として第1端側に隣接し、第1端側への移動を規制する第1の突起部(201)と、前記足場側クランプを中心として第2端側に隣接し、第2端側への移動を規制する第2の突起部(202)と、を取り付ける突起部取付工程と、を含み、
前記突起部取付工程において、前記連結部材の外径と同じ内径を有する中空管を輪切りにしてリングを形成し、当該リングを、前記連結部材の外周面に溶接又は接着することにより前記突起部を設ける、足場用連結装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、足場を工事対象物に対して連結する足場用連結装置及び足場用連結装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建築現場や解体現場などの工事現場では、足場を設置して工事を行う。その際、足場が倒壊しないように、建築物等の工事対象物に足場を連結する足場用連結装置が用いられていた(例えば、特許文献1~特許文献3)。特許文献1に記載の足場用連結装置は、棒状の主杆を備え、主杆の第1端側は、クランプを介して足場枠パイプに連結される。そして、主杆の第2端側には、外部当板と内部当板が対向するように設けられており、この外部当板と内部当板とで建物の窓などの開口部縁の外壁を内外から挟み込むことにより、第2端側は、建物に連結される。このようにして、足場用連結装置は、建物に足場を連結している。特許文献2や特許文献3の足場用連結装置も同様である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実公平4-30278号公報
【文献】特許第7316001号公報
【文献】特許第7335666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような足場連結装置では、建物との連結は、外部当板と内部当板によって強固に行うことができる一方、足場枠パイプと主杆との連結はクランプだけで行っている。このクランプは、主杆の先端を締め付け固定しているだけなので、例えば、足場が建物とは反対側に倒れこむときのように、主杆が延びる方向に沿って強い負荷が加えられると、クランプが抜けてしまう虞があった。また、風などにより建物側への強い力が足場に加えられると、クランプがずれて足場が建物側に倒れこむ可能性もあった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、足場が傾かないように、足場と連結することができる足場用連結装置及び足場用連結装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための手段は、工事現場において工事対象物と、前記工事対象物の周りに配置される足場とを連結する足場用連結装置であって、前記足場に固定される第1端、及び前記工事対象物に固定される第2端を有し、前記第1端から前記第2端に向かって延びる長尺状の連結部材と、前記連結部材の前記第1端側に配置され、当該第1端側と前記足場とを固定する足場側クランプと、を備え、前記連結部材の第1端側には、前記足場側クランプの第1端側に隣接し、第1端側への移動を規制する第1の突起部と、前記足場側クランプの第2端側に隣接し、第2端側への移動を規制する第2の突起部と、が設けられている。
【0007】
これにより、工事対象物から遠ざかる方向に、足場が倒れこむような大きな力が加えられても、足場用クランプは、第1の突起部に係止し、連結部材の第1端側の先端から抜けてしまうことを防止できる。これにより、足場と確実に連結することができる。
【0008】
また、逆に、足場が、工事対象物の側に押されるような力が加えられる場合であっても、足場用クランプは、第2の突起部に係止し、連結部材の第2端側にずれてしまうことを防止できる。このため、足場用クランプの位置が第2端側に大きくずれて、足場が、工事対象物の側に傾くことを抑制できる。
【0009】
上記課題を解決するための第2の手段は、工事現場において工事対象物と、前記工事対象物の周りに配置される足場とを連結する足場用連結装置の製造方法であって、前記足場用連結装置は、前記足場に固定される第1端、及び前記工事対象物に固定される第2端を有し、前記第1端から前記第2端に向かって延びる長尺状の連結部材を備え、前記連結部材の前記第1端側に、当該第1端側と前記足場とを固定する足場側クランプを取り付けるクランプ取付工程と、前記連結部材の第1端側に、前記足場側クランプを中心として第1端側に隣接し、第1端側への移動を規制する第1の突起部と、前記足場側クランプを中心として第2端側に隣接し、第2端側への移動を規制する第2の突起部と、を取り付ける突起部取付工程と、を含み、前記突起部取付工程において、前記連結部材の外径と同じ内径を有する中空管を輪切りにしてリングを形成し、当該リングを、前記連結部材の外周面に溶接又は接着することにより前記突起部を設ける。
【0010】
これにより、工事対象物から遠ざかる方向に、足場が倒れこむような大きな力が加えられても、足場用クランプは、第1の突起部に係止し、連結部材の第1端側の先端から抜けてしまうことを防止できる。これにより、足場と確実に連結することができる。
【0011】
また、逆に、足場が、工事対象物の側に押されるような力が加えられる場合であっても、足場用クランプは、第2の突起部に係止し、連結部材の第2端側にずれてしまうことを防止できる。このため、足場用クランプの位置が第2端側に大きくずれて、足場が、工事対象物の側に傾くことを抑制できる。
【0012】
また、連結部材の外径と同じ内径を有する中空管が輪切りにして、リングを形成し、当該リングを、前記連結部材の外周面に溶接又は接着することにより突起部を設けるため、金型でフランジなどの突起部を成型する必要がなく、簡単に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2】係合部材、支持部材及び単クランプの側面図。
【
図3】係合部材、支持部材及び単クランプの正面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明にかかる「足場用連結装置」を具体化した実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
【0015】
図1に示すように、建設現場や、解体現場、土木工事現場などの工事現場において、建築物10の周りには、仮設の足場20が設置される。工事対象物である建築物10は、建設現場や土木工事現場の場合には、建築対象であり、解体現場の場合には、解体対象である。なお、図において、水平方向をX方向と示し、上下方向をZ方向と示す。
【0016】
建築物10の外壁11には、開口部としての窓12が設けられている。窓12は、図示しない窓ガラスと、窓ガラスを囲むように設けられたサッシにより構成されている。サッシは、框や開口部の枠体としての窓枠13等から構成されている。窓枠13は、開口部を囲むように設けられているとともに、外壁11から水平方向(外壁11の垂直方向)において、内外にそれぞれ突出するように設けられている。なお、
図1において、建築物10の外壁11の右側が、建築物10の外側(屋外)であり、足場20が設置される。また、
図1において、建築物10の外壁11の左側が、建築物10の内側(屋内)となる。
【0017】
足場20は、周知の構成を有しており、例えば、複数の縦支柱21と、縦支柱21の間に固定される水平足場配管22と、水平足場配管22に取り付けられる足場板(図示せず)等を備える。
【0018】
図1に示すように、足場用連結装置としての壁繋ぎ30は、建築物10と、足場20を連結して、足場20が倒れないように建築物10に固定するものである。
図1~
図3に示すように、壁繋ぎ30は、棒状に形成された連結部材31と、建築物10の外壁11に対して係合する係合部材32と、係合部材32を支持する支持部材33と、支持部材33を介して係合部材32を連結部材31に取り付ける取付部材(工事対象物側クランプ)としての単クランプ34と、を備える。
【0019】
連結部材31は、鉄製又は鋼鉄製であり、長尺状の棒又は管等により構成されている。本実施形態では、連結部材31は、鋼管(いわゆる単管パイプ)を想定している。連結部材31は、足場20から建築物10の側へ水平方向に延びるように配置される。連結部材31の両端のうち、第1端(
図1において右側端部)は、足場20の縦支柱21等に直交クランプ60(足場側クランプ)により、固定される。
【0020】
直交クランプ60は、
図1及び
図6に示すように、連結部材31の第1端側又は縦支柱21に挿入されるリング部61と、リング部61の径を縮小させて、リング部61に挿入された連結部材31又は縦支柱21を締め付ける締結部62を有する直交クランプである。直交クランプ60は、リング部61と、締結部62を一対有しており、対となるリング部61は、その挿入方向(穴の向き)が直交するように設けられている。締結部62は、ナット62a(雌ネジ)と、当該ナットが螺合されるボルト62b(雄ネジ)から構成されており、ナット62aをボルト62bに対して所定方向に回転させて移動させることにより、リング部61を締め付けることができるように構成されている。
【0021】
また、連結部材31の両端のうち、第2端(
図1において左側端部)は、建築物10の窓12に挿通される。その際、
図1に示すように、連結部材31が延びる延出方向が、外壁11の垂直方向(水平方向)と平行になるように建築物10の窓12に連結部材31が挿通される。また、
図1に示すように、連結部材31は、窓12の下端側に、配置される。なお、連結部材31は、窓枠13に接触していなくてもよいし、接触していてもよい。
【0022】
図2に示すように、係合部材32は、水平方向(つまり、連結部材31の延出方向)に沿って延びる第1部分321と、上下方向(つまり、延出方向に対して垂直方向)に沿って延びる第2部分322とを有するように、L字状に形成されている。より詳しくは、係合部材32は、断面が四角となる管状の角パイプをL字状に屈曲することにより、構成されている。なお、L字状になるように複数の角パイプが溶接されることにより、係合部材32が構成されていてもよい。
【0023】
本実施形態において、水平方向における第1部分321の長さ寸法L1は、160mmとなっており、上下方向における第2部分322の長さ寸法L2は、350mmとなっている。また、水平方向における第2部分322の幅寸法L3は、50mmとなっている。水平方向における第1部分321の長さ寸法は、任意に変更してもよく、例えば、50mm~1000mmの範囲内で任意に変更してもよく、望ましくは、100mm~500mmの範囲内で設定されるとよい。同様に、上下方向における第2部分322の長さ寸法は、任意に変更してもよく、例えば、50mm~1000mmの範囲内で任意に変更してもよく、望ましくは、100mm~500mmの範囲内で設定されるとよい。同様に、水平方向における第2部分322の幅寸法は、任意に変更してもよく、例えば、20mm~80mmの範囲内で任意に変更してもよい。
【0024】
この係合部材32は、その第1部分321が連結部材31の延出方向に沿うように(平行となるように)、かつ、その第2部分322が連結部材31の延出方向に対して垂直となるように、支持部材33を介して単クランプ34により連結部材31の第2端側に取り付けられている。
【0025】
図1に示すように、連結部材31の第2端側において、係合部材32は、一対設けられている。一方の係合部材32aは、外壁11の外側面に係合させるため、建築物10の屋外に配置される。そして、他方の係合部材32bは、外壁11の内側面に係合させるため、建築物10の屋内に配置される。
【0026】
一対の係合部材32a,32b、支持部材33及び単クランプ34は、一対の係合部材32a,32bが互いに近接し、支持部材33及び単クランプ34が互いに離間するように、連結部材31に取り付けられている。つまり、一対の係合部材32a,32bは、互いの第2部分322を外壁11にそれぞれ係合させるため、互いの第2部分322が近接するように取り付けられている。
【0027】
これにより、屋外側の係合部材32aは、外壁11の外側面側(右側側面側)にその第2部分322が配置される一方で、その第1部分321が外壁11から外側(足場20の側)に遠ざかる方向に延びるように配置される。また、屋内側の係合部材32bは、外壁11の内側面側(左側側面側)にその第2部分322が配置される一方で、その第1部分321が外壁11から内側(左側)に遠ざかる方向に延びるように配置される。
【0028】
また、一対の係合部材32a,32bは、第2部分322を構成するいずれかの面が、外壁11に対して面接触するように、連結部材31に取り付けられている。このため、一対の係合部材32a,32bは、互いの第2部分322の面が対向するように連結部材31に取り付けられていることとなる。
【0029】
図3に示すように、係合部材32の両端部は、蓋部材323が溶接されることにより、閉塞されている。つまり、第2部分322の下端部、及び第1部分321の端部(第2部分322とは反対側(
図1において左側)の端部)は、それぞれ閉塞されている。
【0030】
また、係合部材32の下端部(第2部分322の先端部)には、第2部分322が延びる方向(本実施形態では、下方)に沿って延びる薄板状の金具としての板部材324が設けられている。この板部材324は、係合部材32における外壁11との接触面と面一となるように設けられている。板部材324は、溶接又は切り出しなどにより、係合部材32に固定されている。この板部材324には、水平方向(連結部材31の延出方向)に貫通する挿通孔324aが設けられている。この挿通孔324aに外壁11に打ち込まれるアンカーボルト40が挿通される。このアンカーボルト40により、板部材324が外壁11に固定される。これにより、係合部材32がアンカーボルト40により外壁11に固定されることとなる。なお、長方形状の一枚板を、L字状に折り曲げて、板部材324と蓋部材323を形成し、係合部材32の下端部に溶接してもよい。
【0031】
次に支持部材33について説明する。支持部材33は、例えば、断面が空洞となり、外形が四角となる管状の角パイプにより構成されており、両端が開口している。水平方向の長さ寸法L1は、160mmとなっており、太さ寸法L4(上下方向の高さ寸法)は、50mmとなっている。なお、支持部材33の水平方向の長さ寸法は、任意に変更してもよく、例えば、50mm~1000mmの範囲内で任意に変更してもよく、望ましくは、100mm~500mmの範囲内で設定されるとよい。同様に、上下方向における支持部材33の高さ寸法は、任意に変更してもよく、例えば、20mm~80mmの範囲内で任意に変更してもよい。
【0032】
支持部材33は、連結部材31から予め決められた第1距離(本実施形態では50mm)離れた位置に係合部材32が配置されるように係合部材32を支持している。また、支持部材33は、連結部材31が延びる延出方向において、係合部材32の外壁11と接触する箇所から予め決められた第2距離(本実施形態では50mm)離れた位置に単クランプ34により連結部材31に取り付けられる。
【0033】
より詳しく説明すると、支持部材33は、上下方向において、係合部材32の第1部分321と連結部材31との間に挟み込まれた状態であって、かつ、水平方向において、第2部分322における外壁11との当接箇所(当接面)から予め決められた第2距離離れた位置において、溶接などにより第1部分321と固定されている。その際、支持部材33の下端面が、第1部分321の上端面に面接触するように固定されている。
【0034】
言い換えると、係合部材32は、支持部材33を介してその第1部分321が連結部材31に単クランプ34によって取り付けられることにより、連結部材31から支持部材33の高さ寸法L4に相当する第1距離離れた位置に取り付けられる。また、本実施形態において、第2距離は、係合部材32の幅寸法L3に相当する距離となっているが、任意に変更してもよい。例えば、20mm~80mmの範囲内で任意に変更してもよい。
【0035】
このように構成されているため、係合部材32と連結部材31の間であって、支持部材33の外壁11の側には、上下方向において第1距離となり、水平方向に第2距離となる隙間50が形成されることとなる。すなわち、
図1のように、壁繋ぎ30を側面視した場合、係合部材32及び支持部材33から構成されるL字形状の部材において、その角部分の外側に切欠きが設けられたように、隙間50が形成される。この隙間50は、
図1のように、側面視した場合、階段状に、すなわち、上下方向及び水平方向に沿って四角形状に切り欠いたように形成されている。
【0036】
この支持部材33の上端面には、単クランプ34が固定されており、単クランプ34により、支持部材33(及び係合部材32)が連結部材31に固定される。単クランプ34は、複数(本実施形態では2つ)設けられており、連結部材31の延出方向において、異なる位置に配置されている。
【0037】
なお、支持部材33の上端面には、単クランプ34の取付用ボルト35が挿通される貫通孔33aが設けられている。貫通孔33aを介して挿通された取付用ボルト35は、支持部材33の内部において、ナット36により固定される。このため、支持部材33の端部は、単クランプ34を取り付けるために、開口している。本実施形態では、支持部材33の両端部を開口させているが、単クランプ34を取り付けることができるのであれば、いずれか一方だけ開口させてもよい。また、単クランプ34の取付後、支持部材33の開口部を蓋部材で塞いでもよい。
【0038】
次に、壁繋ぎ30による建築物10と足場20との連結方法について説明する。
【0039】
まず、連結部材31の第2端を、建築物10の窓12に挿通し、第1端を、直交クランプ60によって足場20に固定する。なお、連結部材31の上下方向の位置を決める際、係合部材32と連結部材31の間に形成される隙間50に、窓枠13を逃がすことができるように(隙間50に窓枠13の突出部分が収容されるように)、連結部材31の上下方向の位置を調整する。
【0040】
次に、屋外側の係合部材32aを、外壁11の外側面にその第2部分322が係合するように、延出方向(水平方向)における位置を調整する。その際、係合部材32aと連結部材31の間であって、支持部材33の外壁11の側(左側)に形成される隙間50に、窓枠13を逃がすことができるように(隙間50に窓枠13の突出部分が収容されるように)、係合部材32a及びその支持部材33の位置を調整する。屋内側の係合部材32b及びその支持部材33も同様である。
【0041】
その後、連結部材31を複数の単クランプ34で締め付けることにより、係合部材32及び支持部材33の位置を固定する。そして、アンカーボルト40により、板部材324を外壁11に固定することにより、係合部材32の下端部が固定される。これにより、壁繋ぎ30による建築物10と足場20との連結が完了する。
【0042】
本実施形態の壁繋ぎ30において連結部材31の第2端側は、前述したように、複数の単クランプ34を介して、支持部材33に固定されており、支持部材33や係合部材32を介して、建築物10に連結されている。一方で、連結部材31の第1端側は、
図1等に示すように、縦支柱21等に直交クランプ60などにより、固定されている。ここで、連結部材31の第1端側が足場20内に突出して作業の邪魔とならないように、直交クランプ60は、連結部材31の先端付近に取り付けられることが通常である。
【0043】
ところで直交クランプ60は、
図6に示すように、連結部材31の第1端側に挿入されるリング部61と、リング部61の径を縮小させて、リング部61に挿入された連結部材31を締め付ける締結部62を有する直交クランプである。
【0044】
このため、足場20に、その自重などによって、建築物10から遠ざかる方向(外側方向、
図1において右側)に倒れこむような大きな力(負荷)が加えられると、直交クランプ60が足場20に引っ張られて、締結部62の締結力に関わらず、リング部61の位置が移動してしまう可能性があった。そして、連結部材31の第1端側になにも存在しない場合、連結部材31の第1端側の先端から直交クランプ60が抜けてしまう可能性があった。
【0045】
また、単クランプ34も直交クランプ60と同様に、リング部37と締結部38を有している。このため、連結部材31の第2端を複数の単クランプ34で固定しているといっても、連結部材31が足場20によって右側に強い力で引っ張られると、複数の単クランプ34の位置が第2端側にずれてしまう可能性があった。そして、連結部材31の第2端側になにも存在しない場合、連結部材31の第2端側の先端から抜けてしまう可能性があった。
【0046】
また、逆に、足場20が、風などの影響により、建築物10の側(左側)に押されるような力が加えられる場合もある。この場合、足場20とともにリング部61の位置が連結部材31に対して第2端側に大きくずれてしまうと、足場20が、建築物10の側(左側)に大きく傾く虞がある。
【0047】
そこで、本実施形態の壁繋ぎ30では、足場20と壁繋ぎ30とを確実に固定し、位置ずれを防止するために、
図1,
図4~
図5に示すような工夫を施している。以下、詳しく説明する。
【0048】
図1及び
図5に示すように、連結部材31の第1端側には、直交クランプ60のリング部61を中心として第1端側に隣接し、第1端側への移動を規制する第1の突起部としての第1フランジ部201と、リング部61を中心として第2端側に隣接し、第2端側への移動を規制する第2の突起部としての第2フランジ部202と、が設けられている。このとき、連結部材31の第1端と第1フランジ部201との間には所定間隔L200が設けられている。所定間隔L200は、任意であるが、例えば、3mm~30mmとされている。
【0049】
また、
図1及び
図4に示すように、連結部材31の第2端側には、最も第2端側に配置された単クランプ34aよりも第2端側に設けられ、単クランプ34が第2端側への移動を規制する第3の突起部としての第3フランジ部203が設けられている。このとき、連結部材31の第2端と第3フランジ部203との間には所定間隔L201が設けられている。所定間隔L201は、任意であるが、例えば、3mm~30mmとされている。
【0050】
第1フランジ部201、第2フランジ部202及び第3フランジ部203(以下、まとめてフランジ部201~203と示す)は、外周面から径方向に突出するように設けられており、連結部材31の外周面を囲む環状に形成されている。なお、外周面から突出する高さ寸法は、クランプ34,60が連結部材31に取り付けられた際、そのリング部37,61を係止するのに十分な高さであることが望ましい。その一方で、リング部37,61の径を拡大したとき、リング部37,61の内径よりもフランジ部201~203の外径の方が小さくなるように形成されていることが望ましい。つまり、クランプ34,60の取り付け時において、拡大したリング部37,61が、フランジ部201~203を乗り越えることができるように設けられている。
【0051】
なお、
図1に示すように、連結部材31において、第2フランジ部202と、第3フランジ部203との間に、単クランプ34の移動を規制するような他の突起部が設けられていない。つまり、単クランプ34を連結部材31の位置を第1端側に移動させる(ずらす)ことが可能となるように構成されている。
【0052】
ここで、壁繋ぎ30の製造方法、より詳しくは、フランジ部201~203の製造方法について説明する。まず、連結部材31の外径と同じ内径を有する中空管(単管パイプ等)を輪切りにして、円筒状のリングを形成する工程を実施する。次に、当該リングを、連結部材31の外周面に溶接又は接着することによりフランジ部201~203を取り付ける突起部取付工程を実施する。
【0053】
なお、連結部材31の延出方向において、第1フランジ部201の両端部のうち、直交クランプ60とは反対側の端部にのみ、溶接により生じる溶接跡である溶接部201aが設けられている。つまり、第1フランジ部201の両端部のうち、直交クランプ60とは反対側の端部のみ溶接している。
【0054】
同様に、連結部材31の延出方向において、第2フランジ部202の両端部のうち、直交クランプ60とは反対側の端部にのみ、溶接により生じる溶接跡である溶接部202aが設けられている。つまり、第2フランジ部202の両端部のうち、直交クランプ60とは反対側の端部のみ溶接している。
【0055】
同様に、連結部材31の延出方向において、第3フランジ部203の両端部のうち、単クランプ34とは反対側の端部にのみ、溶接により生じる溶接跡である溶接部203aが設けられている。つまり、第3フランジ部203の両端部のうち、単クランプ34とは反対側の端部のみ溶接している。
【0056】
フランジ部201~203を取り付けた後、クランプ34,60をそれぞれ取り付けるクランプ取付工程を実施する。なお、これらの工程の順序は、任意であり、変更してもよい。つまり、これらの工程が含まれていればよい。
【0057】
上記実施形態における効果について説明する。
【0058】
連結部材31の第1端側には、直交クランプ60のリング部61を中心として第1端側に隣接する第1フランジ部201と、リング部61を中心として第2端側に隣接する第2フランジ部202と、が設けられている。これにより、足場20に、その自重などによって、建築物10から遠ざかる方向(外側方向、
図1において右側)に倒れこむような大きな力(負荷)が加えられても、直交クランプ60は、第1フランジ部201に係止し、連結部材31の第1端側の先端から抜けてしまうことを防止できる。
【0059】
また、逆に、足場20が、風などの影響により、建築物10の側(左側)に押されるような力が加えられる場合であっても、直交クランプ60は、第2フランジ部202に係止し、連結部材31の第2端側にずれてしまうことを防止できる。このため、直交クランプ60の位置が第2端側に大きくずれて、足場20が、建築物10の側(左側)に傾くことを防止できる。
【0060】
また、連結部材31の第2端側には、単クランプ34に対して第2端側に設けられ、第2端側への移動を規制する第3フランジ部203が設けられている。これにより、連結部材31が、外側(第1端側)に引っ張られたとしても、単クランプ34は、第3フランジ部203に係止し、連結部材31の第2端側の先端から抜けてしまうことを防止できる。
【0061】
ところで、建築物10と足場20との間の距離は、状況により適宜変更される可能性がある。したがって、単クランプ34と直交クランプ60との間の距離は、変更される可能性がある。そこで、本実施形態の連結部材31において、第3フランジ部203と第2フランジ部202との間には、フランジ部などの他の突起部が設けられていない。これにより、壁繋ぎ30の取り付け時に、建築物10と足場20との間の距離に応じて、単クランプ34の位置を第1端側にずらすことが可能となる。
【0062】
各フランジ部201~203は、連結部材31の外径と同じ内径を有する中空管(単管パイプ等)を輪切りにして、円筒状のリングを形成し、当該リングを、連結部材31の外周面に溶接又は接着することにより設けられている。これにより、金型でフランジなどの突起部を成型する必要がなく、簡単にフランジ部201~203を形成することができる。
【0063】
連結部材31の延出方向において、フランジ部201~203(より詳しくは、フランジ部201~203を構成する円筒形状のリング)の両端部のうち、クランプ34,60とは反対側の端部が連結部材31の外周面に溶接されることにより、溶接部201a~203aが設けられている。これにより、仮にクランプ34,60がフランジ部201~203に係止した場合であっても、クランプ34,60が溶接部201a~203aに当たって、溶接部201a~203aが破損することを抑制できる。また、クランプ34,60の側に溶接部201a~203aが設けられていないことから、溶接部201a~203aが邪魔とならず、フランジ部201~203に接触するまで(つまり、ギリギリまで)クランプ34,60を設置することができる。
【0064】
連結部材31の第1端と第1フランジ部201との間には所定間隔L200が設けられている。これにより、第1フランジ部201の溶接部201aが連結部材31の第1端からはみ出すように設けられることを防止することができる。また、連結部材31の端で溶接する場合に比較して、溶接部201aが連結部材31の外周面から盛り上がった形とすることができ、直交クランプ60が抜けようとする力に対抗できる強度を得ることができる。また、連結部材31の端で溶接する場合には、壁繋ぎ30の組み立て、分解、搬送の繰り返しによって溶接部201aが他の部材に当たって溶接部分が劣化するおそれがあるが、そのような問題も生じにくくなる。なお、連結部材31の第2端と第3フランジ部203との間にも所定間隔L201が設けられており、上記効果と同様の効果を得ることができる。
【0065】
支持部材33は、連結部材31から予め決められた第1距離(=寸法L4)離れた位置に係合部材32が配置されるように係合部材32を支持し、かつ、支持部材33は、連結部材31が延びる延出方向において、係合部材32の外壁11と接触する接触部分(当接面)から予め決められた第2距離(=寸法L3)離れた位置に配置される。より詳しくは、係合部材32は、支持部材33を介してその第1部分321が連結部材31に取り付けられることにより、連結部材31から支持部材33の高さ寸法L4に相当する第1距離離れた位置に取り付けられる。
【0066】
これにより、連結部材31の下方に係合部材32を配置して、外壁11に係合させる場合、連結部材31の直下(連結部材31と係合部材32の間)には、上下方向において第1距離となり、水平方向(延出方向)において第2距離となる隙間50が形成されることとなる。そして、この隙間50に、建築物10の窓12に設けられた窓枠13を逃がすことができる。したがって、建築物10の窓12に窓枠13等の突出物があっても、それを好適に避けつつ、係合部材32を外壁11に面接触させ、しっかりと係合させることが可能となる。これにより、建築物10に対して足場20をしっかりと固定することができる。また、簡単かつ頑丈な構造で、連結部材31の直下に、上下方向において第1距離となり、水平方向において第2距離となる隙間50を形成することが可能となる。
【0067】
係合部材32の第2部分322の端部のうち、連結部材31からの距離が遠い側の先端部には、板部材324が延びるように設けられており、板部材324は、アンカーボルト40が挿通される挿通孔324aが設けられている。そして、係合部材32の先端部は、アンカーボルト40により外壁11に固定される。これにより、係合部材32及び支持部材33が上下方向に移動して、外壁11との係合が解除されることを防止することができる。したがって、壁繋ぎ30が上下方向に移動することを規制し、外壁11に対して確実に係合させることができる。また、係合部材32の先端部に設けられているため、他の部分、例えば、上端部に設けられている場合に比較して、安定的に係合部材32を外壁11に係合させることが可能となる。また、板部材324は、第2部分322の当接面と面一で構成されているため、安定的に外壁11に当接させることができる。
【0068】
係合部材32は、一対設けられており、互いの係合部材32が近接する一方で、互いの支持部材33(及び単クランプ34)が離間するように、一対の係合部材32が支持部材33を介して単クランプ34によりそれぞれ連結部材31に取り付けられている。そして、一方の係合部材32aは、外壁11の外側面に係合するように構成され、他方の係合部材32bは、外壁11の内側面に係合するように構成されており、一対の係合部材32a,32bは、外壁11を挟み込むようにして係合する。これにより、足場20が、建築物10から遠ざかる方向に傾くことを防止できるとともに、建築物10の側に傾くことを防止できる。
【0069】
係合部材32は、断面が四角となる管状の角パイプをL字状に屈曲することにより、若しくは、L字状になるように複数の角パイプが溶接されることにより、構成されており、L字状に構成された係合部材32の両端部は、それぞれ閉塞されている。角パイプにより構成することにより、当接箇所(当接面)の接触面積を大きくすることができ、安定的に係合させることが可能となる。また、角パイプにより係合部材32及び支持部材33を構成するため、軽量化することができる。その一方で、係合部材32の端部は、蓋部材323により閉塞されているため、強度を向上させることができる。
【0070】
複数の単クランプ34によって、異なる複数の箇所において支持部材33を連結部材31に固定している。このため、確実に固定することができる。
【0071】
(変形例)
・上記実施形態において、第1~第3の突起部は、単クランプ34又は直交クランプ60と係止してその移動を規制することができるのであれば、その形状は、フランジ部201~203に限らず、任意に変更してもよい。例えば、周方向に所定間隔ごとに設けられた複数の突起であってもよい。例えば、周方向に90°、120°又は、180°ごとに突起を設けてもよい。
【0072】
・上記実施形態において、連結部材31の第2端側(屋内側)に、単クランプ34の第2端側への移動を規制する第3フランジ部203を設けなくてもよい。
【0073】
・上記実施形態において、フランジ部201~203の両端部のうち、クランプ34,60とは反対側にのみ溶接部201a~203aを設けたが、両端(両側)に溶接部を設けてもよい。また、溶接部201a~203aの代わりに接着することにより生じる接着跡である接着部を設けてもよい。
【0074】
・上記実施形態において、連結部材31の第2端側に、単クランプ34の第1端側への移動を規制する第4の突起部を設けてもよい。第4の突起部としては、フランジ部201~203と同様の形状である第4フランジ部を設けてもよい。第4の突起部は、複数の単クランプ34のうち、最も第1端側に配置されている単クランプ34において、その第1端側に隣接するように配置されることが望ましい。このようにすれば、単クランプ34が、第1端側にずれてしまうことを防止できる。よって、単クランプ34の位置が第1端側に大きくずれて、足場20が、建築物10の側(左側)に傾くことを防止できる。
【0075】
・上記実施形態において、上下方向(垂直方向)において、連結部材31と係合部材32の間における第1距離は、任意に変更してもよい。例えば、20mm~80mmの範囲内で任意に変更してもよい。この場合、例えば、支持部材33の高さ寸法L4を変更すればよい。同様に、水平方向(連結部材31の延出方向)において、係合部材32の外壁11との当接箇所から支持部材33までの第2距離は、任意に変更してもよい。
【0076】
・上記実施形態において、壁繋ぎ30の第2端側は、建築物10のベランダや屋上のパラペットなどに係合させてもよい。
【0077】
・上記実施形態において、係合部材32の下端部をアンカーボルト40により固定したが、固定箇所は、下端部でなくてもよく、第2部分322の中間部分などであってもよい。また、板部材324は、上下方向において第2部分322の係合面を全て覆うように構成されていてもよい。つまり、板部材324を介して第2部分322が外壁11に係合するように構成してもよい。その際、板部材324は、第2部分322に溶接などにより張り付けるように固定すればよい。この場合、安定的に外壁11に当接させることが可能となる。
【0078】
・上記実施形態において、係合部材32をアンカーボルト40により外壁11に固定しなくてもよい。
【0079】
・上記実施形態において、アンカーボルト40の代わりに、係合部材32の第2部分322に滑り止めを設けてもよい。例えば、突起状のスパイクを設けてもよい。
【0080】
・上記実施形態において、係合部材32及び支持部材33の断面形状は任意に変更してもよい。例えば、丸パイプにより構成してもよい。
【0081】
・上記実施形態において、係合部材32の端部を、閉塞しなくてもよい。
【0082】
・上記実施形態において、係合部材32と支持部材33とは別体により構成し、溶接などにより固定したものであるが、一体成型により係合部材32と支持部材33を構成してもよい。つまり、L字形状に一体に構成し、その外側角部分を切り欠いたような隙間50が形成されているものであってもよい。
【0083】
・上記実施形態において、係合部材32は、一対設けなくてもよい。例えば、屋内側の係合部材32bだけでもよい。
【0084】
・上記実施形態において、単クランプ34の数を任意に変更してもよい。例えば、1つだけでもよい。
【符号の説明】
【0085】
10…建築物、20…足場、30…壁繋ぎ、31…連結部材、32…係合部材、33…支持部材、34…単クランプ、40…アンカーボルト、60…直交クランプ、201…第1フランジ部、202…第2フランジ部、203…第3フランジ部。
【要約】
【課題】足場が傾かないように、足場と連結することができる足場用連結装置及び足場用連結装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】建築物10と、建築物10の周りに配置される足場20とを連結する壁繋ぎ30は、足場20に固定される第1端及び建築物10に固定される第2端を有し、第1端から第2端に向かって延びる長尺状の連結部材31と、連結部材31の第1端側に配置され、当該第1端側と足場20とを固定する直交クランプ60と、を備える。連結部材31の第1端側には、直交クランプ60の第1端側に隣接し、第1端側への移動を規制する第1フランジ部201と、直交クランプ60の第2端側に隣接し、第2端側への移動を規制する第2フランジ部202と、が設けられている。
【選択図】
図1