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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-21
(45)【発行日】2024-05-29
(54)【発明の名称】課題生成システムおよび課題生成方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/67 20140101AFI20240522BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20240522BHJP
【FI】
A63F13/67
A63F13/79
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020041931
(22)【出願日】2020-03-11
(65)【公開番号】P2020171682
(43)【公開日】2020-10-22
【審査請求日】2022-12-16
(31)【優先権主張番号】1903644.1
(32)【優先日】2019-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】506379415
【氏名又は名称】ソニー インタラクティブ エンタテインメント ヨーロッパ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】ポール テレンス マリガン
(72)【発明者】
【氏名】アシュリー サンダース
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー ジョン ニコラス ジョーンズ
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-214052(JP,A)
【文献】特開2019-000590(JP,A)
【文献】特開2017-035451(JP,A)
【文献】特開2015-054021(JP,A)
【文献】特開2018-000623(JP,A)
【文献】特開2015-119944(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザーから、1または複数のゲームパラメータの値を含むゲームプレイテレメトリデータを収集するステップと、
テレメトリデータが収集されたゲーム内シナリオを選択するステップと、
選択された1または複数のゲームパラメータについて、前記ゲーム内シナリオでの成功を妨げない値を特定するステップと、
前記1または複数の選択されたゲームパラメータのための各値を生成するとともに、前記ゲーム内シナリオで成功すべきユーザー課題を生成するステップと、
を含み、
前記各値、または前記各値のそれぞれは、前記1または複数の選択されたゲームパラメータの特定された値への、それぞれの選択された関係性を有する、課題生成の方法。
【請求項2】
1または複数の選択されたゲームパラメータについて、所定のしきい値の、またはそれを超える、前記ゲーム内シナリオでの成功の割合に関連付けられていない値を特定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザー課題を生成するステップは、1または複数の選択されたゲームパラメータのそれぞれの特定された値に到達または設定することを、ユーザーに要求することを含み、
その特定された値は、前記ゲーム内シナリオで成功したユーザーのうちしきい値未満の割合のユーザーによって、到達または設定されたものである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ユーザー課題を生成するステップは、1または複数の選択されたゲームパラメータのそれぞれの特定された値に到達しないかまたは設定しないことを、ユーザーに要求することを含み、
その特定された値は、前記ゲーム内シナリオで成功したユーザーのうちしきい値未満の割合のユーザーによって、到達されなかったかまたは設定されなかったものである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記ユーザー課題を生成するステップは、1または複数の選択されたゲームパラメータのそれぞれの特定された値に到達しないかまたは設定しないことを、ユーザーに要求することを含み、
その特定された値は、前記ゲーム内シナリオで成功したユーザーのうちしきい値を超える割合のユーザーによって、到達または設定されたものである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項6】
前記ユーザー課題を生成するステップは、1または複数の選択されたゲームパラメータのそれぞれの特定された値に到達または設定することを、ユーザーに要求することを含み、
その特定された値は、前記ゲーム内シナリオで成功したユーザーのうちしきい値を超える割合のユーザーによって、到達されなかったかまたは設定されなかったものである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項7】
第1または第2の選択されたパラメータは、
i.所定のアクションの実行と、
ii.与えられたダメージと、
iii.経過時間と、
iv.スコアと、
v.イベントと、
からなるリストの中からの1つを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
第1または第2の選択されたパラメータは、
i.受けたダメージと、
ii.ゲーム内リソースコストと、
からなるリストの中からの1つを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ユーザー課題は、前記複数のユーザーの部分集合からのテレメトリデータに基づいて、ユーザーのターゲット集団のために生成され、
前記部分集合は、ユーザーの前記ターゲット集団に関する1または複数の類似性の基準に従って選択される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記1または複数の選択されたゲームパラメータのための各値を生成し、それとともに、前記ゲーム内シナリオで成功した前記複数のユーザーの割合によって課題の難易度が定義され、
前記各値、または前記各値のそれぞれは、前記1または複数の選択されたゲームパラメータの前記特定された値への、前記それぞれの選択された関係性を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記ユーザー課題を生成するステップは、それぞれ異なる難易度の複数の課題を生成することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の方法をコンピュータシステムに実行させるように適合されたコンピュータ実行可能命令を有する、コンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項13】
複数のユーザーから、1または複数のゲームパラメータの値を含むゲームプレイテレメトリデータを収集するように動作可能な受信部と、
テレメトリデータが収集されたゲーム内シナリオを選択するように動作可能なシナリオ選択プロセッサと、
選択され1または複数のゲームパラメータについて、前記ゲーム内シナリオでの成功を妨げない値を特定するように動作可能な値選択プロセッサと、
前記1または複数の選択されたゲームパラメータのための各値を生成するとともに、前記ゲーム内シナリオで成功すべきユーザー課題を生成するように動作可能な課題生成プロセッサと、
を含み、
前記各値、または前記各値のそれぞれは、前記1または複数の選択されたゲームパラメータの特定された値への、それぞれの選択された関係性を有する、課題生成システム。
【請求項14】
前記課題生成プロセッサは、前記複数のユーザーの部分集合からのテレメトリデータに基づいて、ユーザーのターゲット集団のためのユーザー課題を生成するように動作可能であり、
前記部分集合は、ユーザーの前記ターゲット集団に関する1または複数の類似性の基準に従って選択される、請求項13に記載の課題生成システム。
【請求項15】
前記課題生成プロセッサは、前記1または複数の選択されたゲームパラメータのための各値を生成するとともに、前記ゲーム内シナリオで成功した前記複数のユーザーの割合によって課題の難易度を定義し、
前記各値、または前記各値のそれぞれは、前記1または複数の選択されたゲームパラメータの前記特定された値への、前記それぞれの選択された関係性を有する、請求項13または14に記載の課題生成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、課題生成システムおよび課題生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くのビデオゲームは、シングルプレイヤーもしくは「ストーリー」モード、またはマルチプレイヤーモード(ここでの他のプレイヤーが、現実の人々であるか、ノンプレイヤーキャラクター(いわゆる「ボット」)であるか、もしくはそれら2つの組み合わせであるかにかかわらない)などの、様々なプレイモードを有する。
【0003】
このようなモードによって様々なゲームプレイが可能となるが、最終的には、ユーザーが、ストーリーモードを完了してもはやそこを再び訪れる必要を感じなくなるか、マルチプレイヤー体験が繰り返されることとなるか、いずれかとなる可能性がある、というリスクがある。
【0004】
この問題は、開発者がより多くのシングルまたはマルチプレイヤーのコンテンツを作成することで軽減できるが、このコンテンツは、作成にコストがかかる可能性があるし、有料コンテンツとして提供された場合、ユーザーにとって不快なものになり得る。
【0005】
その結果、開発者による入力がほとんどなく、またはさらなる開発者による入力なくして、ユーザーに新しいアクティビティを提供する機能が、必要である。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、その必要について対処し、またはその必要を軽減することを目的とする。
【0007】
第1の態様では、課題生成の方法が、請求項1に従って提供される。
【0008】
別の態様では、課題生成システムが、請求項13に従って提供される。
【0009】
本発明のさらなるそれぞれの態様および特徴は、添付の特許請求の範囲で定義される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
ここで、本発明の実施形態を、添付の図面を参照して例として説明する。
【0011】
図1】本発明の実施形態による、課題生成の方法のフローチャートである。
図2】本発明の実施形態による、課題生成システムを含む概略図である。
図3】本発明の実施形態による、課題生成システムのクライアントまたはサーバーのいずれかとして動作可能なエンターテインメントデバイスの概略図である。
図4】本発明の実施形態による、クライアントまたはサーバーとして動作可能なエンターテインメントデバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
課題生成システムおよび課題生成方法が、開示される。以下の説明では、本発明の実施形態の完全な理解を可能にするために、いくつかの特定の詳細が、提示される。しかし、本発明を実施するためにこれらの特定の詳細を採用する必要はないということが、当業者に明らかであろう。逆に、当業者によって知られている特定の詳細は、必要に応じて、明確さのために省略されている。
【0013】
本発明の実施形態は、ランダムな課題であって、それでもゲームで達成可能なものを生成する。本明細書で後に説明するように、課題のランダム性は、プレイヤーのテレメトリによって決定されるから、ゲーム内で達成可能な(すなわち、可能な)ものに制約される。プレイヤーのテレメトリを使用してゲームへの様々な可能なアプローチを探索することにより、本発明の実施形態は、典型的には少数のプレイヤーが、ゲーム内シナリオ(マップの領域、レベル、レース、ボス戦、クエストなど)で成功したときに現れた、プレイヤーの振る舞い(アクションおよび選択など)を特定する。典型的には、関与する少数のプレイヤーが、少ないほど、課題は、難しく(または新しく)なる。
【0014】
ここで図1を参照すると、課題生成の方法が、それに合うように提供されている。
【0015】
第1のステップs110では、1または複数のゲームパラメータの値を含むゲームプレイテレメトリデータが、複数のユーザーから収集される。
【0016】
図2も参照すると、複数のユーザーのそれぞれは、クライアントデバイス100A、100B、100N、例えば、Sony PlayStation 4(登録商標)などのエンターテインメントデバイスを有する。
【0017】
クライアントデバイスは、ゲームプレイ中にこの1または複数のゲームパラメータを記録し、これらを、ゲームプレイテレメトリデータとして、任意の適切な方法で、インターネット50などのネットワークを介して、課題生成サーバー200に送信する。
【0018】
テレメトリデータは、ライブで送信されて(すなわち、値が作成もしくは変更されるときに、ゲームパラメータが送信されて)もよく、または、断続的に、例えば、ゲーム内シナリオが成功で完了したときに、送信されてもよい。代替的に、テレメトリデータは、これらの組み合わせで送信されてもよい。必要に応じて、ユーザーによって(すなわち、それらユーザーのクライアントデバイスによって)課題生成サーバーにライブで送信されるテレメトリデータは、断続的に、例えば、ゲーム内シナリオが成功で完了したときに、コレートされてもよい。
【0019】
ゲームパラメータをテレメトリデータとして送信するステップは、ゲームパラメータの性質とは独立であり、ゲームパラメータの性質は、個々のゲームによって異なり得る。しかし、そのようなゲームパラメータの非限定的な例には、所定のアクションの実行、与えられたダメージ、経過時間、スコア、イベントなどが、含まれる。
【0020】
そしてまた、所定のアクションの実行の非限定的な例には、所定の1または複数の場所に到達すること、所定の1または複数のアイテムを収集すること、所定の1または複数の武器を使用すること、1つのまたは所定の、オブジェクトおよび/またはノンプレイヤーキャラクターと相互作用することなどが、含まれる。
【0021】
同様に、与えられたダメージの非限定的な例には、単一のアクションで、または累積的に与えられたダメージ、単一のターゲットオブジェクトおよび/またはノンプレイヤーキャラクターに、単一のアクションで、または累積的に与えられたダメージ、所定の武器、アイテム、または動きを使用して、単一のアクションで、または累積的に与えられたダメージなどが含まれる。
【0022】
同様に、経過時間の非限定的な例には、ゲーム内シナリオ全体を完了するためにかかった時間、または上記のような他の例に関連する所定の基準に到達するためにかかった時間が含まれる。この所定の基準は、所定の場所に到達すること、所定のレベルのダメージを負わせること、または1つのアクションを所定の回数実行することなどである。
【0023】
同様に、スコアの非限定的な例には、収集された財産、移動距離、倒された敵、勝利したラウンドなどが含まれる。
【0024】
同様に、イベントの非限定的な例には、ゲームプレイ自体のパラメトリックな記述ではなく、プレイヤーのそのゲームとの相互作用の結果として、ゲーム内に現れるものが含まれる。したがって、非限定的な例には、守衛によるプレイヤーの発見、パズルの完了、ノンプレイヤーコンパニオンの生存(または死亡)、プレイヤーのレベルアップ、クエスト(ここで、このクエストは、ゲーム内シナリオとは区別される。ゲーム内シナリオは、それ自体がクエストであってもよい)の完了などが含まれ得る。
【0025】
そのようなゲームパラメータのさらなる非限定的な例には、受けたダメージ、ゲーム内リソースコストなどが含まれる。これらのパラメータは、ゲーム内シナリオの成功での完了に関連付けられた効果的なハンディキャップを示すことができるが、典型的には、必要に応じて他のパラメータの1つに関連している。したがって、例えば、剣を使用してボスを殺すと、結果として、銃を使用してそのボスを殺すよりも、受けたダメージが大きい場合がある。剣での成功は、より困難であり、より大きいダメージを負う可能性があるためである。
【0026】
受けたダメージの非限定的な例には、活力または活力単位もしくは消費された活力再生ユニットの数の減少、シールド耐久力、アーマーの耐久力、魔法耐久力もしくはその他のダメージへの抵抗特性または対応する単位もしくは消費された再生ユニットの数の減少などが含まれる。
【0027】
ゲーム内リソースコストの非限定的な例には、減少した戦闘ユニットの数、減少した領土の総量、減少した財産の総量、減少したノンプレイヤーキャラクター影響力または好意の総量、かかったゲーム内時間などが含まれる。
【0028】
方法の第2のステップs120では、テレメトリデータが収集されたゲーム内シナリオが、選択される。前述のように、ゲーム内シナリオの例には、マップの領域、レベル、レース、ボス戦、クエストなどが含まれるが、これらに限定されない。ゲーム内シナリオは、ランダムに選択されてもよく、もしくはゲーム開発者もしくは発売元によって選択されてもよく、または必要に応じて、友人のグループのためにユーザーによって選択されてもよい。ゲーム内シナリオに基づく課題についてのユーザーのターゲット集団は、すべてのユーザー、ユーザーの地理的部分集合、ユーザーの年齢部分集合、ゲーム内部もしくは外部の友人関係のつながりを使用して維持されている友人のグループ、ゲーム内部もしくは外部のクランもしくはギルドのつながりを使用して維持されているクランもしくはギルド、特定のゲーム内キャラクタークラスもしくはゲーム内スキルレベルのユーザーの部分集合、特定のゲーム内アイテムおよび/もしくは能力を装備しているユーザーの部分集合、または個々のユーザーであってもよい。
【0029】
それぞれの場合において、選択は、ユーザーのターゲット集団のしきい値である割合によってアクセスされた、またはアクセス可能なゲーム内シナリオに制限され得るため、少なくともそのしきい値である割合は、結果として得られる課題にアクセスできる。
【0030】
後の説明のために非限定的な例を提供すると、ゲーム内シナリオは、特定のボスに対する勝利であってもよい。
【0031】
次に、方法の第3のステップs130は、1または複数の選択されたゲームパラメータについて、ゲーム内シナリオでの成功を妨げない値を特定することを含む。
【0032】
ゲーム課題サーバーは、1または複数の選択されたゲームパラメータを記録した値を有するであろうし、ユーザーがゲーム内シナリオの中で成功したかどうかを記録した値も有するであろう(必要であれば、パラメータの値は、ユーザーがゲーム内シナリオの中で成功している場合にのみ、記録されてもよい)。
【0033】
ここで図3も参照すると、次に、サーバーは、ゲーム内パラメータのそれぞれの値に、成功である結果のうちどれだけの割合が関連付けられているかを、計算してもよい。図3は、例示的なシナリオでボスと戦うときにユーザーによって(例えばバズーカから)発射されるロケットの数に関連する、ゲームパラメータの値を示している。
【0034】
値は、例えば任意の適切な決定木を使用して、特定されてもよい。ここで、適切な決定木は、例えば条件付き推測木などである。条件付き推測木は、一組の共変量(成功率など)の値に基づいて、関連する変数(発射されるロケットの数など)の一変量分岐を再帰的に実行する。
【0035】
課題を提供するために、必要に応じて、例えば50%、40%、30%、20%、または10%などの、成功率のしきい値が、選択されてもよい。通常、しきい値が小さいほど、課題は困難である。言い換えれば、1または複数の選択されたゲームパラメータについて、所定のしきい値の、もしくはそれを超える、ゲーム内シナリオでの成功の割合に関連付けられていない値を特定し、または、同様に、所定のしきい値の、もしくはそれ未満の、ゲーム内シナリオでの成功の割合に関連付けられている値を特定する。
【0036】
図3では、5機またはそれを越えるロケットを発射したユーザーは、80%の回数でボスを倒すのに成功したことが確認できる。成功率がしきい値を越えているので、必要に応じて、木のこの枝のさらなる探索は、省略されてもよい。
【0037】
一方、5機未満のロケットを発射したユーザーは、33%の回数で成功した。したがって、木のこのレベルで小さい割合が与えられているとすると、仮にこの成功率がしきい値を超えているとしても、この枝は、さらに探索され得る。
【0038】
この場合、2~4機のロケットを発射したプレイヤーは、33%の回数で成功し、一方、2機未満のロケット(すなわち、1機または0機のロケット)を発射したプレイヤーは、一度も成功しなかったことが、さらなる分割によって示される。
【0039】
その結果、ロケット2機未満の値は、成功ゼロに関連付けられることが確認できる。ユーザーが2発未満のロケットで成功するまで、これらの値は、ゲーム内シナリオでの成功を妨げるものと想定され、したがって課題のために選択されることはない。明らかなことであるが、不成功の試行のパラメータ値が記録されない場合、これらのロケット2機未満の値は、自動的に木から除外される。したがって、この後者の場合(または成功ゼロとの明示的な関連付けがない任意の場合)、必要に応じて、少なくとも1回の成功に関連付けられている有効なパラメータ値の範囲に含まれない、任意の値が、成功を妨げるものと想定されてもよい。
【0040】
成功率のしきい値が選択されている場合、木のノードであって、成功率のしきい値に最も近いものが、選択されてもよく、必要であれば、成功率のしきい値が最低成功率として扱われる場合に、成功率のしきい値より大きいものの中で最も近いものが、選択されてもよい。
【0041】
したがって、例えば、最低成功率が20%に設定されている場合、2~4機のロケットを発射したプレイヤーに対応するノードが、最低成功率を超える最も近い選択肢であることが確認できる。この場合、使用されるロケットのある特定の数を特定することは、過度に特定的であると考えられ得る。しかし、成功率のしきい値が最低値ではなく目標値または最大値として扱われる場合、必要に応じて、厳密に4機のロケットを使用するように指定することが、適切な課題として、その目標により近いものである場合がある。
【0042】
成功率の目標値に近く、かつ必要であればそれを超える決定木のノードを特定し、または、同様に、任意の適切な技術を使用してパラメータ値と成功率の間の相関を特定すると、そのパラメータ値は、ユーザー課題の生成のための基礎をなし得る。図3の例から、「値」は、必要に応じて、特定の値または値の範囲であり得ることが、理解されよう。
【0043】
成功率は、プレイヤーに係る成功率であって、そのプレイヤーの記録された値が評価されているものであることが、理解されよう。上記のように、ゲーム内シナリオは、プレイヤーの特定の部分集合に応じて選択されてもよい。したがって、必要に応じて、1または複数のパラメータ値を特定するために使用される、パラメータ値および成功率は、対応するプレイヤーの部分集合に基づいてもよい。したがって、例えば、課題が12歳未満のプレイヤーのために設定される場合、必要に応じて、12歳未満の他のプレイヤーの成功のみに基づいてパラメータ値が選択されてもよい。同様に、課題が特定のキャラクタークラスのプレイヤーのために設定される場合、必要に応じて、そのキャラクタークラスの他のプレイヤーの成功のみに基づいてパラメータ値が選択されてもよい。最後に、課題が特定のプレイヤー個人のために設定される場合、必要に応じて、パラメータ値は、そのプレイヤー個人と類似のゲーム内プロフィールを有する他のプレイヤーの成功のみに基づいてもよい。この場合、開発者は、プレイヤーの類似性を定義するために重要なプロフィールの要素を、選択してもよい。例えば、キャラクターのクラスまたはスキルレベルは、重要である可能性があるが、一方で、ゲーム内の富は、重要ではない可能性がある。
【0044】
したがって、より一般的には、ユーザー課題は、複数のユーザーの部分集合からのテレメトリデータに基づいて、ユーザーのターゲット集団のために生成されてもよく、この部分集合は、ユーザーのターゲット集団に関する1または複数の類似性の基準に従って選択される。
【0045】
その後の、方法の第4のステップs140は、ユーザーがその1または複数の選択されたゲームパラメータのための各値を生成するのとともに、ゲーム内シナリオで成功すべきユーザー課題を生成するものである。ここで、その値、または各値のそれぞれは、その1または複数の選択されたゲームパラメータの特定された値への、それぞれの選択された関係性を有する。
【0046】
説明のための例では、発射されるロケットの数について、特定された値は、2~4である。この場合、設定された20%の最低しきい値が特定された値に影響を与えたということが、理解されよう。この特定された値は、20%のしきい値を超える最も低い成功率に対応するからである。
【0047】
しかし、上記のように、そのような最低目標しきい値の使用は任意であるということが、理解されよう。例えば、0でない成功率を有する最も低い値が、選択されてもよい(とはいえ、これは、非常に困難な課題を生み出す可能性があるということが、認識され得る)。
【0048】
2つ以上の特定された値が使用されるこことなる場合、典型的には、成功率は、その2つのパラメータによる値の組み合わせに対して特定される。例えば、その成功率は、「ロケットの数および受けたダメージ」に対しての、成功率であり得る。この場合、例えば次のようであり得る。すなわち、受けたダメージには関係なく2~4機のロケットを発射した場合に、33%のプレイヤーが成功した一方で、何らダメージを受けずに成功したのは10%のプレイヤーのみであり、残りの23%のプレイヤーが受けたダメージの範囲は、最小限のダメージから瀕死まで、大幅なばらつきがある。
【0049】
その結果、例えば、25%未満のダメージを受ける間に3~5機のロケットを発射するという場合に、21%のプレイヤーが成功したことが、(例えば、条件付き推測木を使用することによって)確認され得る。次に、これは、例における最低しきい値に最も近い成功率を生み出す値の組み合わせとして、選択され得る。
【0050】
原理上、任意のパラメータを第1または第2のパラメータとして選択できることが理解されよう。しかし、必要に応じて、第1のパラメータは、特定の振る舞い(所定のアクションの実行、与えられたダメージ、経過時間、スコア、イベントなど)に関係する場合があり、一方、第2のパラメータは、特定のハンディキャップ(受けたダメージ、ゲーム内リソースコストなど)に関係する場合がある。
【0051】
いずれの場合も、課題生成サーバーは、次に、課題生成フレームワークを使用して、ユーザーが判読可能な言葉で課題を作成するとともに、別途判読可能な言葉で課題を作成して、課題生成サーバーおよび/またはクライアントデバイスが使用できる様式を形成する。
【0052】
課題を判読可能な言葉で生成するには、「In<scenario name>,use <relative selected relationship><identified parameter value><parameter name>to<scenario outcome>」などの、ストックされた文を用意する必要がある。
【0053】
今の例では、これは、結果として課題文「In<the boss fight>,use <between><2-4><rockets>to<defeat the boss>」となり得る(<and>マーカーは、単にフィールドを説明し、ユーザーに提示される最終的な文の中にはない)。
【0054】
上記の例におけるような変数の値に基づく課題では、選択された関係性(selected relationship)として異なるものには、例えば、「fewer than」(より小さい)、「more than」(より大きい)、「between」(の間)、および「exactly」(正確に)が、含まれてもよい。
【0055】
一方、特定のポイントに到達し、または特定のアクションを実行するなどの、他のパラメータに基づく課題では、相対的な選択された関係性(relative selected relationship)は、例えば、場所に対して「reach」(到達する)か、もしくは「avoid」(回避する)か、またはアクションを「perform」(実行する)か、もしくは「avoid」(回避する)かなど二元的であり得る。
したがって、異なる課題では異なるストックされた文が使用されるということが、理解されよう。その結果、それぞれ異なるパラメータが、それぞれ異なる文のタイプ、および、したがってそれぞれ異なる課題のタイプに、関連付けられ得る。したがって、例えば、別のストックされた文は、「Can you beat <the boss fight> without losing <25> units of <health>?」を生成し得る、「Can you complete <scenario name> without losing <identified parameter value> units of <penalty related parameter>?」であってもよい。
【0056】
ある一定のパラメータ値について、自然言語による置換を使用できることも理解されよう。したがって、例えば、「without losing <0> units of <health>」は、「without losing any health」と言い換えることができる。
【0057】
一旦、開発者が様々なパラメータのタイプのためのストックされた文を提供したら、課題を生成するために、例えばプレイヤーのターゲット集団のために日次で、さらに入力する必要はない場合がある。上記のように、ターゲット集団は、ゲームのすべてのプレイヤー、または個々のプレイヤーに至るまで任意の数の並べ替えを含んでもよい。開発者が小さなグループまたはプレイヤー個人のために毎日の課題を手動で作成することは、実現可能ではないということが、理解されよう。
【0058】
上記の例は、しきい値を下回る割合のユーザーによって示されたものでもあった振る舞いを、示すことに関連する。しかし、これは、課題の唯一の可能なフォーマットではない。
【0059】
より一般的には、課題には、少なくとも4つの基本的なフォーマットがある。
i.第1は、しきい値を下回る割合のユーザーによって示されたものでもある振る舞いを示しながら、成功することである。
ii.第2は、しきい値を下回る割合のユーザーによって回避されたものでもある振る舞いを回避しながら、成功することである。
これらの第1の2つのフォーマットは、典型的には少数のプレイヤーによって示される、ゲームプレイの様相を再現することを必要とする。
iii.第3は、しきい値を超える割合のユーザーによって示された振る舞いを回避しながら、成功することである。
iv.第4は、しきい値を超える割合のユーザーによって回避された(示されたのではない)振る舞いを示しながら、成功することである。
これらの第2の2つのフォーマットは、典型的には大部分のプレイヤーによって示される、ゲームプレイの様相を拒絶することを必要とする。
【0060】
したがって、必要であれば、ユーザー課題を生成するステップは、1または複数の選択されたゲームパラメータのそれぞれの特定された値に到達または設定することを、ユーザーに要求することを含んでもよく、ここで、その特定された値は、そのゲーム内シナリオで成功したユーザーのうちしきい値未満の割合のユーザーによって、到達または設定されたものであり、それとともに、同様に、必要であれば、ユーザー課題を生成するステップは、1または複数の選択されたゲームパラメータのそれぞれの特定された値に到達しないかまたは設定しないことを、ユーザーに要求することを含んでもよく、ここで、その特定された値は、そのゲーム内シナリオで成功したユーザーのうちしきい値未満の割合のユーザーによって、到達されなかったかまたは設定されなかったものである。
【0061】
同様に、必要であれば、ユーザー課題を生成するステップは、1または複数の選択されたゲームパラメータのそれぞれの特定された値に到達しないかまたは設定しないことを、ユーザーに要求することを含んでもよく、ここで、その特定された値は、そのゲーム内シナリオで成功したユーザーのうちしきい値を超える割合のユーザーによって、到達または設定されたものであり、それとともに、同様に、必要であれば、ユーザー課題を生成するステップは、1または複数の選択されたゲームパラメータのそれぞれの特定された値に到達または設定することを、ユーザーに要求することを含んでもよく、ここで、その特定された値は、そのゲーム内シナリオで成功したユーザーのうちしきい値を超える割合のユーザーによって、到達されなかったかまたは設定されなかったものである。
【0062】
繰り返しとなるが、それぞれの場合で、成功を妨げない値が、選択される。したがって、振る舞いを示すことを課されるとき、関連するパラメータ値は、複数のプレイヤーの間でゼロでない成功レベルに関連付けられているべきである(すなわち、課題は、失敗に関連付けられているか、または失敗に関連付けられていると想定される振る舞いを要求すべきではない)。逆に、振る舞いを回避することを課されるとき、関連するパラメータ値は、複数のプレイヤーの間で100%の成功に関連付けられているべきではない(すなわち、課題は、成功に不可欠であるか、または成功に不可欠であると想定される振る舞いを回避することであるべきではない)。
【0063】
既に述べたように、課題の生成には、成功したユーザーの割合の最低しきい値も設定するなどの、追加的な事前対応策が必要となる場合がある。例えば、第1のフォーマットを使用し、40%未満のプレイヤーが発射した数のロケットを使用して成功すべき課題が、1つのノードだけによって満たされ、このノード内で5%のプレイヤーが成功した場合、この課題は、結果として、意図されていたよりもより難しい課題である場合がある。したがって、例えば20%の最低しきい値も設定され得る。この場合、この課題候補は、もはや生成されなくなるであろう。
【0064】
本明細書で既に述べたように、特定の振る舞いを示しながら、または逆に特定の振る舞いを回避しながら成功する複数のプレイヤーの割合は、そのアプローチに関連付けられた希少性または難易度を示している。
【0065】
その結果、成功したに違いない複数のプレイヤーの割合(または、より一般的には、割合の範囲)を定義することにより、課題の難易度設定を作成できる。その結果、ゲーム内パラメータの値または値の範囲に基づいて、1または複数の課題候補が生成され得る。ここで、成功したプレイヤーの割合は、そのゲーム内パラメータの値または値の範囲について定義された割合または割合の範囲を満たす。
【0066】
したがって、例えば、「イージー」課題について40~30%、「ノーマル」課題について30~20%、および「ハード」課題について20~10%の成功範囲を定義することにより、それぞれ異なる(increasing(増大する))3つの難易度設定を作成できる。特定の範囲または値は、開発者もしくは発売元、または誰であれ課題生成処理を管理する人によって、決定されてもよい。
【0067】
必要に応じて、多様性を提供するために、1または複数のゲーム内パラメータが、課題での使用のためにランダムもしくは順番に選択されてもよく、かつ、一度課題に使用されると、一定期間もしくはその後のいくつかの課題について使用がブロックされてもよく、順番の後ろに配置されてもよく、またはランダム選択において不利な方にバイアスされてもよい。
【0068】
これにより、ゲームプレイのそれぞれ異なる様相が、連続する課題のために使用されるように促される。選択された1または複数のゲーム内パラメータが、与えられた課題の難易度範囲を満たさない値を含む場合、方法は、次のパラメータまたはパラメータの組み合わせに進み得ることが理解されよう。
【0069】
本発明の実施形態では、生成された課題は、一意的な識別子に関連付けられてもよい。そうすれば、例えば、URLの引数としてこれを使用して、その課題専用の特定のディスカッションフォーラムにユーザーをルーティングしてもよい。すると、これにより、ターゲット集団のメンバーが、課題について話し合うことができるようになり得る。
【0070】
本明細書に記載された本発明の実施形態に見られる、上記の方法および技術ならびに対応するシステムは、手段を提供する。この手段によって、ビデオゲームのために新しいアクティビティを自動的に生成でき、それによって、ユーザーがビデオゲームをプレイできる期間を延ばしている。本方法および本技術は、生成される実際のアクティビティとは異なり、独立していることがさらに理解されよう。このことは、典型的には、技術が適用されるビデオゲームの性質を反映する。したがって、例えば、同一の技術を適用しているにもかかわらず、レーシングゲームは、チェスゲームまたは格闘ゲームとは、異なる課題を結果的にもたらす。
【0071】
上記の方法および技術は、ソフトウェア命令によって、または専用ハードウェアを含めることもしくは専用ハードウェアで置き換えることによって、適用可能であるように適切に適合された、従来のハードウェア上で実行されてもよいことが理解されよう。
【0072】
したがって、対応する従来のデバイスの既存部品に必要とされる適合は、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、ハードディスク、PROM、RAM、フラッシュメモリ、もしくはこれらもしくはその他のストレージ媒体の任意の組み合わせなどの、一時的でない機械読み取り可能媒体に格納されたプロセッサ実装可能な命令を含む、コンピュータプログラム製品の形態で実装されてもよく、またはASIC(application specific integrated circuit、特定用途向け集積回路)もしくはFPGA(field programmable gate array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)もしくは対応する従来のデバイスを適合する際に使用するのに適したその他の構成自在な回路として、ハードウェアで実現されてもよい。別途、そのようなコンピュータプログラムは、イーサネット、無線ネットワーク、インターネット、またはこれらもしくはその他のネットワークの任意の組み合わせなどのネットワーク上のデータ信号を介して送信されてもよい。
【0073】
図4を参照すると、適切なハードウェアの例は、Sony PlayStation 4(登録商標)である。提供されるソフトウェア命令次第で、PlayStation 4(登録商標)は、クライアント100または課題生成サーバー200として動作し得る。
【0074】
いずれの場合も、システムユニット10が、提供される。このシステムユニット10は、必要に応じてシステムユニットに接続可能な様々な周辺デバイスとともに提供される。
【0075】
システムユニット10は、単一のチップであるアクセラレーテッドプロセッシングユニット(accelerated processing unit、APU)20を備える。そしてまた、このアクセラレーテッドプロセッシングユニット(APU)20は、中央処理装置(central processing unit、CPU)20Aおよびグラフィックス処理装置(graphics processing unit、GPU)20Bを備える。APU20は、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)ユニット22へのアクセスを有する。
【0076】
APU20は、任意的なI/Oブリッジ24を介して、バス40と通信する。ここで、このI/Oブリッジ24は、ディスクリート部品であるか、またはAPU20の一部であってもよい。
【0077】
バス40に接続されているのは、ハードディスクドライブ37、および互換性のある光ディスク36Aのデータにアクセスするように動作可能なBlu-ray(登録商標)ドライブ36などの、データストレージコンポーネントである。加えて、RAMユニット22は、バス40と通信してもよい。
【0078】
必要に応じて、補助プロセッサ38も、バス40に接続される。補助プロセッサ38は、オペレーティングシステムを実行またはサポートするために、提供されてもよい。
【0079】
システムユニット10は、必要に応じて、オーディオ/ビジュアル入力ポート31、イーサネット(登録商標)ポート32、ブルートゥース(登録商標)無線リンク33、Wi-Fi(登録商標)無線リンク34、または1または複数のユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ポート35を介して、周辺デバイスと通信する。オーディオおよびビデオは、HDMI(登録商標)ポートなどのAV出力39を介して、出力されてもよい。
【0080】
周辺デバイスには、PlayStation Eye(登録商標)などの平面視または立体視のビデオカメラ41、PlayStation Move(登録商標)などのワンドスタイルのビデオゲームコントローラ42およびDualShock 4(登録商標)などの従来のハンドヘルドのビデオゲームコントローラ43、PlayStation Portable(登録商標)およびPlayStation Vita(登録商標)などのポータブルエンターテインメントデバイス44、キーボード45および/またはマウス46、例えばリモートコントロールの形態のメディアコントローラ47、ならびにヘッドセット48が、含まれてもよい。プリンタまたは3Dプリンタ(図示せず)などの他の周辺デバイスも、同様に考慮され得る。
【0081】
GPU20Bは、必要に応じてCPU20Aとともに、AV出力39を介して出力するためのビデオ映像およびオーディオを生成する。必要に応じて、オーディオは、オーディオプロセッサ(図示せず)とともに、または代わりにそれによって生成されてもよい。
【0082】
ビデオ、および必要に応じてオーディオは、テレビジョン51に提供されてもよい。テレビジョンでサポートされている場合、ビデオは、立体視であってもよい。オーディオは、ステレオ、5.1サラウンドサウンドまたは7.1サラウンドサウンドなどのいくつかのフォーマットのうち1つで、ホームシネマシステム52に提供されてもよい。同様に、ビデオおよびオーディオは、ユーザー60が着用するヘッドマウントディスプレイユニット53に提供されてもよい。
【0083】
動作中、エンターテインメントデバイスは、FreeBSD 9.0の変種などのオペレーティングシステムが既定となっている。オペレーティングシステムは、CPU20A、補助プロセッサ38、またはその2つの組み合わせの上で、実行されてもよい。オペレーティングシステムは、PlayStation Dynamic Menuなどのグラフィカルユーザーインターフェイスをユーザーに提供する。メニューによって、ユーザーがオペレーティングシステムの機能にアクセスしたり、ゲームおよび任意的な他のコンテンツを選択したりすることが可能となる。
【0084】
汎用コンピュータまたは汎用サーバーが、クライアント100または課題生成サーバー200の役割を同様に果たし得ることが理解されよう。
【0085】
したがって、本発明の実施形態では、課題生成システム(10、200)は、複数のユーザーからの1または複数のゲームパラメータの値を含むゲームプレイテレメトリデータを収集するように動作可能な受信部(例えば、適切なソフトウェア命令の下で動作しているCPU20Aとともに、イーサネット(登録商標)ポート32など)を備える。システムは、テレメトリデータが収集されたゲーム内シナリオを選択するように(例えば、適切なソフトウェア命令の下で)動作可能な、(CPU20Aなどの)シナリオ選択プロセッサも備える。システムはさらに、1または複数の選択されたゲームパラメータについて、そのゲーム内シナリオでの成功を妨げない値を特定するように(例えば、適切なソフトウェア命令の下で)動作可能な、(CPU20Aなどの)値選択プロセッサを備える。さらにその上、システムは、その1または複数の選択されたゲームパラメータのための各値を生成するとともにそのゲーム内シナリオで成功すべきユーザー課題を生成するように(例えば、適切なソフトウェア命令の下で)動作可能な、(CPU20Aなどの)課題生成プロセッサを備える。ここで、その値、または各値のそれぞれは、その1または複数の選択されたゲームパラメータの特定された値への、それぞれの選択された関係性を有する。
【0086】
以下を含むがこれらに限定されない、上記システムのコンポーネントおよび動作における変形、本明細書で説明されかつ特許請求の範囲に記載される方法および技術における対応する変形は、本発明の範囲内であると見なされることが、当業者に明らかであろう。
-複数のユーザーの部分集合からのテレメトリデータに基づいて、ユーザーのターゲット集団のためのユーザー課題を生成するように動作可能な、課題生成プロセッサ。ここで、この部分集合は、ユーザーのターゲット集団に関する1または複数の類似性の基準に従って選択される。
-1または複数の選択されたゲームパラメータのための各値を生成するとともにゲーム内シナリオで成功した複数のユーザーの割合によって課題の難易度を定義するように動作可能な、課題生成プロセッサ。ここで、その値、または各値のそれぞれは、その1または複数の選択されたゲームパラメータの特定された値への、それぞれの選択された関係性を有する。
-それぞれ異なる難易度の複数の課題を生成するように動作可能な、課題生成プロセッサ。
-1または複数の選択されたゲームパラメータのそれぞれの特定された値に到達または設定することを、ユーザーに要求するユーザー課題を生成するように動作可能な、課題生成プロセッサ。ここで、その特定された値は、そのゲーム内シナリオで成功したユーザーのうちしきい値未満の割合のユーザーによって、到達または設定されたものである。
-1または複数の選択されたゲームパラメータのそれぞれの特定された値に到達しないかまたは設定しないことを、ユーザーに要求するユーザー課題を生成するように動作可能な、課題生成プロセッサ。ここで、その特定された値は、そのゲーム内シナリオで成功したユーザーのうちしきい値未満の割合のユーザーによって、到達されなかったかまたは設定されなかったものである。
-1または複数の選択されたゲームパラメータのそれぞれの特定された値に到達しないかまたは設定しないことを、ユーザーに要求するユーザー課題を生成するように動作可能な、課題生成プロセッサ。ここで、その特定された値は、そのゲーム内シナリオで成功したユーザーのうちしきい値を超える割合のユーザーによって、到達または設定されたものである。
-1または複数の選択されたゲームパラメータのそれぞれの特定された値に到達または設定することを、ユーザーに要求するユーザー課題を生成するように動作可能な、課題生成プロセッサ。ここで、その特定された値は、そのゲーム内シナリオで成功したユーザーのうちしきい値を超える割合のユーザーによって、到達されなかったかまたは設定されなかったものである。
-第1の選択されたパラメータには、所定のアクションの実行、与えられたダメージ、経過時間、スコア、およびイベントからなるリストの中からの1つが、含まれる。
-第1または第2の選択されたパラメータには、受けたダメージ、およびゲーム内リソースコストからなるリストの中からの1つが、含まれる。
図1
図2
図3
図4