IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティドの特許一覧

特許7492500円形切断デバイスの表面速度を維持する方法及び装置
<>
  • 特許-円形切断デバイスの表面速度を維持する方法及び装置 図1
  • 特許-円形切断デバイスの表面速度を維持する方法及び装置 図2
  • 特許-円形切断デバイスの表面速度を維持する方法及び装置 図3A
  • 特許-円形切断デバイスの表面速度を維持する方法及び装置 図3B
  • 特許-円形切断デバイスの表面速度を維持する方法及び装置 図3C
  • 特許-円形切断デバイスの表面速度を維持する方法及び装置 図3D
  • 特許-円形切断デバイスの表面速度を維持する方法及び装置 図3E
  • 特許-円形切断デバイスの表面速度を維持する方法及び装置 図3F
  • 特許-円形切断デバイスの表面速度を維持する方法及び装置 図3G
  • 特許-円形切断デバイスの表面速度を維持する方法及び装置 図3H
  • 特許-円形切断デバイスの表面速度を維持する方法及び装置 図4
  • 特許-円形切断デバイスの表面速度を維持する方法及び装置 図5
  • 特許-円形切断デバイスの表面速度を維持する方法及び装置 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-21
(45)【発行日】2024-05-29
(54)【発明の名称】円形切断デバイスの表面速度を維持する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   B24B 47/18 20060101AFI20240522BHJP
   B24B 27/06 20060101ALI20240522BHJP
   B24B 49/12 20060101ALI20240522BHJP
   B23Q 17/09 20060101ALI20240522BHJP
   B23Q 17/22 20060101ALI20240522BHJP
   B23Q 17/24 20060101ALI20240522BHJP
【FI】
B24B47/18
B24B27/06 L
B24B49/12
B23Q17/09 Z
B23Q17/22 Z
B23Q17/24 Z
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021502781
(86)(22)【出願日】2019-07-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-18
(86)【国際出願番号】 US2019042177
(87)【国際公開番号】W WO2020018650
(87)【国際公開日】2020-01-23
【審査請求日】2022-04-27
(31)【優先権主張番号】62/699,809
(32)【優先日】2018-07-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/512,655
(32)【優先日】2019-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】サラ マリー ベラネック
(72)【発明者】
【氏名】ジョン エドワード ブッサン
(72)【発明者】
【氏名】ダクラス エー.チェコウスキー
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン クカイバン
(72)【発明者】
【氏名】チェルシー ビー.フリッド
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー イー.ジョレー
(72)【発明者】
【氏名】マイケル イー.キーブル
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン ジェイ.コーダス
(72)【発明者】
【氏名】マイケル スティルマン
【審査官】山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-504136(JP,A)
【文献】特開昭57-144661(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0286875(US,A1)
【文献】特公昭48-044438(JP,B1)
【文献】米国特許第03560826(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B 47/18
B24B 27/06
B24B 49/12
B23Q 17/09
B23Q 17/22
B23Q 17/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動力源から動力が供給されるアクチュエーターによって回転する切断デバイスの研磨切断ホイールの回転速度を制御する方法において、
制御回路部により、前記研磨切断ホイールの現在の直径を求めることと、
実質的に所定の一定の速度で前記研磨切断ホイールの外周面の周速を有するようにするために、制御回路部により、前記研磨切断ホイールが摩耗したときの前記現在の直径の減少に基づいて前記研磨切断ホイールの回転速度を減少することと、を含み、
前記現在の直径を求めることは、
前記研磨切断ホイールの第1の側の発生源により、光又は音を前記研磨切断ホイールの反射器に向けて送信することと、
前記研磨切断ホイールの第1の側のセンサーにより、前記反射器から反射される光又は音を検出することと、を含み、
前記発生源及び前記センサーを介して識別される前記研磨切断ホイールの最も外側の前記反射器又は前記研磨切断ホイールの半径若しくは直径に沿って検出される前記反射器の数に基づいて前記研磨切断ホイールの前記現在の直径を求める方法。
【請求項2】
動力源から動力が供給されるアクチュエーターによって回転する切断デバイスの研磨切断ホイールの回転速度を制御する方法において、
制御回路部により、前記研磨切断ホイールの現在の直径を求めることと、
実質的に所定の一定の速度で前記研磨切断ホイールの外周面の周速を有するようにするために、制御回路部により、前記研磨切断ホイールが摩耗したときの前記現在の直径の減少に基づいて前記研磨切断ホイールの回転速度を減少することと、を含み、
前記現在の直径を求めることは、
前記研磨切断ホイールの第1の側の発生源により、光又は音を前記研磨切断ホイールに向けて送信することと、
前記研磨切断ホイールの前記第1の側の反対側の第2の側の前記研磨切断ホイールの半径若しくは直径に平行な複数のセンサーにより、前記送信された光又は音を受信することと、を含み、
前記複数のセンサーのどれが光又は音を受信するかを知ることによって前記研磨切断ホイールの前記現在の直径を求める方法。
【請求項3】
動力源から動力が供給されるアクチュエーターによって回転する切断デバイスの研磨切断ホイールの回転速度を制御する方法において、
制御回路部により、前記研磨切断ホイールの現在の直径を求めることと、
実質的に所定の一定の速度で前記研磨切断ホイールの外周面の周速を有するようにするために、制御回路部により、前記研磨切断ホイールが摩耗したときの前記現在の直径の減少に基づいて前記研磨切断ホイールの回転速度を減少することと、を含み、
前記現在の直径を求めることは、
現在の回転速度で前記研磨切断ホイールを回転させるのに必要な動力を求めることと、
前記動力に基づいて前記研磨切断ホイールの重量を求めることと、を含み、
前記重量に基づいて前記研磨切断ホイールの前記現在の直径を求め
前記動力を求めるときに、前記研磨切断ホイールが切断されている物品から取り去られたときの減少した負荷が前記研磨切断ホイールを駆動するために使用される動力の減少を示す方法。
【請求項4】
前記動力は電力である請求項3に記載の方法。
【請求項5】
動力源から動力が供給されるアクチュエーターによって回転する切断デバイスの研磨切断ホイールの回転速度を制御する方法において、
制御回路部により、前記研磨切断ホイールの現在の直径を求めることと、
実質的に所定の一定の速度で前記研磨切断ホイールの外周面の周速を有するようにするために、制御回路部により、前記研磨切断ホイールが摩耗したときの前記現在の直径の減少に基づいて前記研磨切断ホイールの回転速度を減少することと、を含み、
前記現在の直径を前記求めることは、センサーから、前記研磨切断ホイールによって切断されている物品及び前記物品を支持する部材の表面のうちの少なくとも1つまでの距離を求めることを含み、前記距離を使用して前記研磨切断ホイールの前記現在の直径を求める方法。
【請求項6】
動力源から動力が供給されるアクチュエーターによって回転する切断デバイスの研磨切断ホイールの回転速度を制御する方法において、
制御回路部により、前記研磨切断ホイールの現在の直径を求めることと、
実質的に所定の一定の速度で前記研磨切断ホイールの外周面の周速を有するようにするために、制御回路部により、前記研磨切断ホイールが摩耗したときの前記現在の直径の減少に基づいて前記研磨切断ホイールの回転速度を減少することと、を含み、
前記現在の直径を求めることは、前記研磨切断ホイールが切断されている物品と接触している時間量に基づく方法。
【請求項7】
前記切断デバイスが動作している前記時間量が使用されるとき、前記切断デバイスが前記動作を開始するときの前記研磨切断ホイールの初期直径が使用され、
前記研磨切断ホイールが切断されている物品と接触している前記時間量が使用されるとき、前記切断されている物品と最初に接触する前の前記研磨切断ホイールの初期直径が使用される請求項6に記載の方法。
【請求項8】
動力源から動力が供給されるアクチュエーターによって回転する切断デバイスの研磨切断ホイールの回転速度を制御する方法において、
制御回路部により、前記研磨切断ホイールの現在の直径を求めることと、
実質的に所定の一定の速度で前記研磨切断ホイールの外周面の周速を有するようにするために、制御回路部により、前記研磨切断ホイールが摩耗したときの前記現在の直径の減少に基づいて前記研磨切断ホイールの回転速度を減少することと、を含み、
前記現在の直径を求めることは、前記研磨切断ホイールが切断されている物品と接触している時間量に基づき、
前記現在の直径を以前の直径と比較することと、
前記現在の直径の変化率を求めることと、
前記変化率が、前記研磨切断ホイールの破損を回避するために設定された第1の閾値よりも大きい場合、前記研磨切断ホイールの前記回転速度をゼロに調整することと、を含む方法。
【請求項9】
前記変化率が前記第1の閾値以下で、かつ前記研磨切断ホイールの破損を回避するために設定されるとともに前記第1の閾値より小さい第2の閾値以上である場合、警告を提供することを含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記一定の速度は、複数の一定の速度のうちの1つである請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記複数の一定の速度のそれぞれは、切断されている材料のタイプと相関している請求項10に記載の方法。
【請求項12】
研磨切断ホイールと、
前記研磨切断ホイールを回転させるアクチュエーターと、
調整可能な回転速度で前記研磨切断ホイールを回転させるために前記アクチュエーターに動力を供給するように構成される動力源と、
実質的に所定の一定の速度で前記研磨切断ホイールの外周面の周速を有するようにするために、前記研磨切断ホイールが摩耗したときの現在の直径の減少に基づいて前記研磨切断ホイールの回転速度を減少するように構成される制御回路部と、を具備する切断デバイスであって、
前記研磨切断ホイールの第1の側の発生源であって、光又は音を前記研磨切断ホイールの反射器に向けて送信するように構成される、発生源と、
前記研磨切断ホイールの第1の側のセンサーであって、前記反射器から反射される光又は音を検出するように構成される、センサーと、更に備え、
前記発生源及び前記センサーを介して識別される前記研磨切断ホイールの最も外側の前記反射器又は前記研磨切断ホイールの半径若しくは直径に沿って検出される前記反射器の数に基づいて前記研磨切断ホイールの前記現在の直径を求める切断デバイス。
【請求項13】
研磨切断ホイールと、
前記研磨切断ホイールを回転させるアクチュエーターと、
調整可能な回転速度で前記研磨切断ホイールを回転させるために前記アクチュエーターに動力を供給するように構成される動力源と、
実質的に所定の一定の速度で前記研磨切断ホイールの外周面の周速を有するようにするために、前記研磨切断ホイールが摩耗したときの現在の直径の減少に基づいて前記研磨切断ホイールの回転速度を減少するように構成される制御回路部と、を具備する切断デバイスであって、
前記研磨切断ホイールの第1の側の発生源であって、光又は音を前記研磨切断ホイールに向けて送信するように構成される、発生源と、
前記研磨切断ホイールの前記第1の側の反対側の第2の側の前記研磨切断ホイールの半径若しくは直径に平行な複数のセンサーであって、前記送信された光又は音を受信するように構成される、センサーと、更に備え、
前記複数のセンサーのどれが光又は音を受信するかを知ることによって前記研磨切断ホイールの前記現在の直径を求める切断デバイス。
【請求項14】
研磨切断ホイールと、
前記研磨切断ホイールを回転させるアクチュエーターと、
調整可能な回転速度で前記研磨切断ホイールを回転させるために前記アクチュエーターに動力を供給するように構成される動力源と、
実質的に所定の一定の速度で前記研磨切断ホイールの外周面の周速を有するようにするために、前記研磨切断ホイールが摩耗したときの現在の直径の減少に基づいて前記研磨切断ホイールの回転速度を減少するように構成される制御回路部と、を具備する切断デバイスであって、
現在の回転速度で前記研磨切断ホイールを回転させるのに必要な動力を求め、
前記動力に基づいて前記研磨切断ホイールの重量を求め、
前記重量に基づいて前記研磨切断ホイールの前記現在の直径を求め
前記動力を求めるときに、前記研磨切断ホイールが切断されている物品から取り去られたときの減少した負荷が前記研磨切断ホイールを駆動するために使用される動力の減少を示す切断デバイス。
【請求項15】
研磨切断ホイールと、
前記研磨切断ホイールを回転させるアクチュエーターと、
調整可能な回転速度で前記研磨切断ホイールを回転させるために前記アクチュエーターに動力を供給するように構成される動力源と、
実質的に所定の一定の速度で前記研磨切断ホイールの外周面の周速を有するようにするために、前記研磨切断ホイールが摩耗したときの現在の直径の減少に基づいて前記研磨切断ホイールの回転速度を減少するように構成される制御回路部と、を具備する切断デバイスであって、
センサーであって、該センサーから前記研磨切断ホイールによって切断されている物品及び前記物品を支持する部材の表面のうちの少なくとも1つまでの距離を求めるように構成される、センサーを更に備え、前記距離を使用して前記研磨切断ホイールの前記現在の直径を求める切断デバイス。
【請求項16】
研磨切断ホイールと、
前記研磨切断ホイールを回転させるアクチュエーターと、
調整可能な回転速度で前記研磨切断ホイールを回転させるために前記アクチュエーターに動力を供給するように構成される動力源と、
実質的に所定の一定の速度で前記研磨切断ホイールの外周面の周速を有するようにするために、前記研磨切断ホイールが摩耗したときの現在の直径の減少に基づいて前記研磨切断ホイールの回転速度を減少するように構成される制御回路部と、を具備する切断デバイスであって、
前記現在の直径を、前記研磨切断ホイールが切断されている物品と接触している時間量に基づいて求める切断デバイス。
【請求項17】
前記切断デバイスが動作している前記時間量が使用されるとき、前記切断デバイスが前記動作を開始するときの前記研磨切断ホイールの初期直径が使用され、
前記研磨切断ホイールが切断されている物品と接触している前記時間量が使用されるとき、前記切断されている物品と最初に接触する前の前記研磨切断ホイールの初期直径が使用される請求項16に記載の切断デバイス。
【請求項18】
研磨切断ホイールと、
前記研磨切断ホイールを回転させるアクチュエーターと、
調整可能な回転速度で前記研磨切断ホイールを回転させるために前記アクチュエーターに動力を供給するように構成される動力源と、
実質的に所定の一定の速度で前記研磨切断ホイールの外周面の周速を有するようにするために、前記研磨切断ホイールが摩耗したときの現在の直径の減少に基づいて前記研磨切断ホイールの回転速度を減少するように構成される制御回路部と、を具備する切断デバイスであって、
前記現在の直径を、前記研磨切断ホイールが切断されている物品と接触している時間量に基づいて求め、
前記現在の直径を以前の直径と比較し、
前記現在の直径の変化率を求め、
前記変化率が、前記研磨切断ホイールの破損を回避するために設定された第1の閾値よりも大きい場合、前記研磨切断ホイールの前記回転速度をゼロに調整する切断デバイス。
【請求項19】
前記一定の速度は、複数の一定の速度のうちの1つである請求項12~18のいずれか一項に記載の切断デバイス。
【請求項20】
前記複数の一定の表面速度のそれぞれは、切断されている材料のタイプと相関している請求項19に記載の切断デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願/優先権主張]
この出願は、「METHOD AND APPARATUS FOR MAINTAINING A SURFACE SPEED OF A CIRCULAR CUTTING DEVICE」と題された、2018年7月18日に出願された米国仮特許出願第62/699,809号、及び「METHOD AND APPARATUS FOR MAINTAINING A SURFACE SPEED OF A CIRCULAR CUTTING DEVICE」と題された、2019年7月16日に出願された米国特許出願第16/512,655号に対する優先権を主張する。米国仮特許出願第62/699,809号及び米国特許出願第16/512,655号の全体が引用することにより本明細書の一部をなす。
【背景技術】
【0002】
本開示は、円形切断デバイス、より詳細には、円形切断デバイスの表面速度を維持する方法及び装置に関する。
【0003】
円形切断デバイスを提供するための従来の手法の制限及び不利な点は、そのような手法を、図面を参照して本開示の残りの部分に記載される本方法及びシステムのいくつかの態様と比較することにより、当業者に明らかになるであろう。
【発明の概要】
【0004】
実質的に、少なくとも1つの図によって示され、少なくとも1つの図に関連して説明され、特許請求の範囲においてより完全に記載されるような、円形切断デバイスの表面速度を制御する方法及び装置が提供される。
【0005】
これらの態様及び/又は他の態様は、添付図面に関して行う、例示的な実施形態の以下の説明から明らかになり、より容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本開示の態様による例示的な切断デバイスのブロック図である。
図2】本開示の態様による切断デバイスの例示的なユーザーインターフェースのブロック図である。
図3A】本開示の態様による切断ホイールのサイズを検出する例示的な方法を示す図である。
図3B】本開示の態様による切断ホイールのサイズを検出する例示的な方法を示す図である。
図3C】本開示の態様による切断ホイールのサイズを検出する例示的な方法を示す図である。
図3D】本開示の態様による切断ホイールのサイズを検出する例示的な方法を示す図である。
図3E】本開示の態様による切断ホイールのサイズを検出する例示的な方法を示す図である。
図3F】本開示の態様による切断ホイールのサイズを検出する例示的な方法を示す図である。
図3G】本開示の態様による切断ホイールのサイズを検出する例示的な方法を示す図である。
図3H】本開示の態様による切断ホイールのサイズを検出する例示的な方法を示す図である。
図4】本開示の態様による切断ホイールの表面速度を制御する例示的な方法を示す流れ図である。
図5】本開示の態様による切断ホイールの表面速度を制御する別の例示的な方法を示す流れ図である。
図6】本開示の態様による切断ホイールの動作を制御する例示的な方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
例示的な方法及び装置が開示されているが、例示的な方法及び装置への修正は、当業者によく知られている場合があるため、詳細に説明されない場合がある。
【0008】
研磨切断デバイスを使用して切片化を実行し、切片化は構成要素の試験に使用することができる。研磨切断デバイスは、一般に、部品を切片化するために高速で回転する円形切断ホイールを有する。研磨デバイスを使用すると、研磨切断ホイールが消費され、切断ホイールが摩耗するにつれて研磨切断ホイールの直径が減少する。切断ホイールの縁部の速度は、切断の品質に影響を与える場合がある。開示の例示的方法及び装置は、切断ホイールの回転速度(例えば、毎分回転数(RPM))を自動的に調整し、切断ホイールの直径の減少を補償して、それにより、より一貫した縁部の速度及び改善された切断結果の一貫性を提供する。
【0009】
新しい研磨切断ホイールが追加されると、回転速度は所定の開始値に設定される。いくつかの例では、切断デバイスは、切断されているサンプル材料、切断されている材料の部品番号、研磨切断ホイール上の研磨材料タイプ、研磨切断ホイールのサイズ、研磨切断ホイール上の研磨材料の濃度、研磨切断ホイールの厚さ、結合剤材料のタイプ、及び/又は結合剤材料の硬度のうちの1つ以上に基づいて、新しい切断ホイールの開始値及び/又は回転速度の増加を求めることができる。所定の開始値及び/又は回転速度の増加を、経験的に求め、切断デバイス(例えば、ルックアップテーブル)に記憶することができる。いくつかの例では、研磨切断ホイール及び/又は研磨切断ホイールの1つ以上の品質を、切断ホイール又は切断ホイールのパッケージに貼付された電子的な印(例えば、バーコード、クイックレスポンス(QR)コード、RFIDタグ、近距離通信(NFC)タグ等)を読み取ることによって求める。切断デバイスは、例えば、電子的な印を読み取ることによって研磨切断ホイールのタイプを求めるように構成されるバーコードリーダー、QRコード(登録商標)リーダー、RFIDリーダー、及び/又はNFCリーダーを含むことができる。
【0010】
研磨切断ホイールを使用するとき、開示の例示的切断デバイスは、切断ホイールの回転速度を増加し、研磨切断ホイールの外縁部の実質的に一定の表面速度(例えば、毎分の表面送り)を維持し、及び/又は、(例えば、従来の切断デバイスのように一定の角速度を維持することと比較して)表面速度が低減する速度を低下させる。
【0011】
開示の例示的方法及び装置は、特に研磨切断ホイールの寿命の終わりのより近くで、改善された切断品質及び一貫性を提供する。また、開示の例示的方法及び装置は、従来の研磨切断デバイスよりも長い間、最高の性能エンベロープ内で切断ホイールを操作することによって、研磨切断ホイールの寿命を改善することができる。開示される例は、研磨切断デバイス及び研磨切断ホイールに関して説明されているが、開示される方法及び装置は、回転工具及び/又は消耗品の切断ホイールを使用する他の任意のタイプの回転切断デバイス等の、他の任意のタイプの切断デバイスのために変更及び/又は使用することができる。
【0012】
図1は、本開示の態様による例示的な切断デバイスのブロック図を示す。図1を参照すると、動力源102、アクチュエーター104、制御回路部106、及び切断ホイール108を含む切断デバイス100が示されている。
【0013】
動力源102は、アクチュエーター104が切断ホイール108を回転させるために使用できる任意の動力源とすることができる。例えば、動力源102は、アクチュエーター104に適切な電流及び電圧を供給する電源とすることができる。ここで、アクチュエーター104は、例えば、主軸107を介して切断ホイール108を回転させる可変速電気モーターとすることができる。別の動力源は、例えば、圧縮空気で作動するアクチュエーター104に圧縮空気を提供できる空気圧縮機とすることができる。更に別の動力源は、例えば、油圧作動油で作動するアクチュエーターに油圧作動油を供給する油圧動力源とすることができる。したがって、動力源102は、切断ホイール108が様々な所望の速度で回転することができるように適切なアクチュエーター104によって使用できる、本開示で言及されていない動力源を含む任意の動力源とすることができる。
【0014】
図1の例示的な制御回路部106は、切断ホイール108の目標回転速度(毎分回転数-RPM)及び/又は目標表面速度を求め、目標回転速度で切断ホイールを回転させるために動力源102及び/又はアクチュエーター104に制御信号を供給するように構成されるアナログ回路部及び/又はデジタル回路部を含むことができる。例えば、アクチュエーター104が、例えば、サーボモーター、ステッピングモーター等の電気モーターである場合、動力源102は、アクチュエーター104に動力を供給することができ、制御回路部106は、制御信号(アナログ及び/又はデジタル)を供給して、動力源102によりアクチュエーター104に供給される電圧を制御することができる。追加的又は代替的には、制御回路部106は制御信号をアクチュエーター104に供給し、動力源102からの動力を制御し、目標回転速度で切断ホイール108を回転させることができる。
【0015】
したがって、制御回路部106は、処理回路部110、メモリ112、入出力(I/O)インターフェース114、及び/又は回路部116を含むことができる。処理回路部110は、メモリ112を含む、メモリに記憶される命令を実行し、及び/又は他の方法で入力に基づいて論理機能を実行することができる任意のタイプのプロセッサ又は論理回路部とすることができる。例示的なプロセッサは、中央処理装置(CPU)、システムオンチップ(SOC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、ディスクリートロジック、及び/又は他の任意のタイプのコントローラ、プロセッサ、及び/又は、より一般的には、論理回路部を含む。メモリ112は、大容量記憶装置を含む、揮発性及び不揮発性メモリを含むことができる。I/Oインターフェース114について、図2を参照して以下でより詳細に説明する。回路部116は、制御回路部106の動作に必要とされる場合がある様々なハードウェア回路部を含むことができる。
【0016】
動力源102、アクチュエーター104、及び/又は制御回路部106のうちの1つ以上は、本開示の範囲から逸脱することなく、異なる構成で組み合わせることができる。
【0017】
上記に開示したように、切断ホイール108の回転速度は、切断ホイール108の縁部109で実質的に一定の表面速度を提供するように制御することができる。一般に、切断ホイール108は、切断ホイール108の研磨材料が切断プロセスの間に消費されるにつれてより小さくなる場合がある。したがって、切断ホイール108がより小さくなっても切断ホイール108の回転速度が一定のままである場合、切断ホイール108の縁部109での表面速度は低下する。したがって、低下した効率及び/又は切断ホイール108の切断特性の変化により、切断ホイールの表面速度が低下するにつれて、切断効果も低下する場合がある。
【0018】
例えば、研磨切断ホイールは、表面速度のエンベロープ内で、エンベロープの外側の速度と比較して最高の効率で動作することができる。従来の研磨カッターのユーザーは、(例えば、切断ホイールを変更するときに、)特定の表面速度に基づいて研磨ソー(abrasive saw)の回転速度を設定することができるが、表面速度は、研磨切断ホイールの直径のウィンドウ内でのみ有効である。対照的に、例示的な切断デバイス100は、研磨切断ホイールの寿命の初めから終わりまで表面速度を実質的に一定に維持する。
【0019】
いくつかの例では、制御回路部106は、切断ホイール108のパラメーター及び使用期間に基づいて切断ホイール108の直径を推定する。例えば、ユーザーは、I/Oインターフェース114を介して制御回路部106に新しい切断ホイールを登録することができる。新しい切断ホイールの識別に続いて、切断ホイール及び/又は供試材料のパラメーターを求めた後、制御回路部106は、切断ホイール108の使用を追跡し、ルックアップテーブル及び/又は式に基づいて、切断ホイールの推定消費量及び/又は残りの直径を求める。残りの直径に基づいて、例示的な制御回路部106は、以下の式1に基づいて切断ホイール108の目標速度を設定する。
SFPM=(D)(π)(RPM)/12 (式1)
【0020】
式1において、SFPMは、フィート/分単位の切断ホイール108の外縁部の直線速度であり、Dはインチ単位の切断ホイールの推定直径であり、RPMは毎分回転数単位の角速度である。
【0021】
図2は、本開示の態様による切断デバイスの例示的なユーザーインターフェースのブロック図である。図2を参照すると、入力インターフェース210、出力インターフェース220、及び送受信機230を含む例示的なユーザーインターフェース200が示されている。ユーザーインターフェース200は、タグリーダー240も含むことができる。ユーザーインターフェース200を使用して、図1のI/Oデバイス114を実施することができる。ユーザーインターフェース200は、切断デバイス100の一部とすることができ、ここで、ユーザーインターフェース200は動力源102、アクチュエーター104、若しくは制御回路部106のうちの1つの一部であるか、又は別個のモジュールとすることができる。例示的な入力インターフェース210は、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、トラックパッド)、マイクロフォン、カメラ(例えば、ジェスチャーベースの入力)、タッチスクリーン、回転し、及び/又は押すことができるボタン、スライドノブ、及び/又は他の任意のタイプのユーザー入力デバイス及び/又は出力デバイス等の任意のタイプの入力デバイスを含むことができる。例示的な出力インターフェース220は、例えば、LCDディスプレイ、LEDディスプレイ等の任意のタイプの視覚出力デバイス、振動する場合がある触覚フィードバックデバイス、スピーカー等のオーディオ出力デバイス、及び/又は情報又は通知を提供するために使用することができる他の任意の出力デバイスを含む。出力インターフェース220は、例えば、切断デバイス100に入力することができるステータス/コマンドを表示することができる。
【0022】
例示的な送受信機230は、有線通信及び/又は無線通信を介して他の電子デバイスと通信する。有線通信は、例えば、USB、Firewire、TCP/IP、SCSI、IDE等の異なるプロトコル、又は切断デバイス100に適切である場合がある他のプロトコルのいずれかを、例えば、使用することができる。無線通信は、例えば、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、NFC(近距離通信)、又は切断デバイス100に適切である場合がある他のプロトコル等の異なるプロトコルのいずれかを使用することができる。
【0023】
送受信機230を使用して、切断デバイス100のステータスを制御し、及び/又は見ることができる。例えば、電子デバイス250を使用して、例えば、切断ホイールの初期直径、所望の表面速度等の切断工具のパラメーターを入力することができる。また、送受信機230は、テーブルを、例えば、切断デバイス100にダウンロードすることを可能にすることができる。したがって、切断されているサンプル材料等のパラメーター、切断されている材料全体の部品番号、研磨切断ホイール上の研磨材料タイプ、切断ホイールのサイズ、研磨切断ホイール上の研磨材料の濃度、研磨切断ホイールの厚さ、結合剤材料タイプ、結合剤材料硬度、使用した冷却剤(存在する場合)のタイプ等を入力することによって、切断デバイス100は、切断ホイール108のサイズが変化するときにアクチュエーター104が切断ホイール108を正しい回転速度で回転させることができるように、推奨する表面速度を選択することができる。
【0024】
追加的又は代替的には、タグリーダー240を使用して、切断ホイール108及び/又は供試材料の電子的な印を読み取ることによって、パラメーターを求めることができる。タグリーダー240は、RFIDタグ、NFCタグ、バーコード、QRコード(登録商標)等の電子的な印を読み取ることができる。これらは、切断ホイール、切断ホイールのパッケージ、供試材料、及び/又は供試材料に付けられた識別子タグに存在する場合がある。
【0025】
また、電子デバイス250は、例えば、電子デバイス250に切断デバイス100のステータスを表示することができる。例えば、そのステータスは、出力インターフェース220に表示することができるステータス及び/又は出力インターフェース220に表示することができない他の情報とすることができる。
【0026】
図3A、3Bは、本開示の態様による切断ホイールのサイズを検出する例示的な方法を示す。図3A、3Bを参照すると、アクチュエーター104及び切断ホイール108の例が示されている。アクチュエーター104は、光源302及びセンサー304を備える検知デバイス301を含み、切断ホイール108は、光源302からセンサー304に光を反射するように構成される反射器306a~306dを含む複数の反射器306を含む。光源302は、切断デバイス100が使用される環境内に存在する場合がある周囲光から容易に検出することができる光を放出することができる。光源302は、例えば、赤外線スペクトル、紫外線スペクトル、又は可視光スペクトルにおいて放出することができる。また、放出される光を、例えば、構造化光として変調することができる。また、放出される光を、例えば、構造化光として変調することができる。光源302は、1つ以上のLED(例えば、LEDのアレイ)又は目的に適した他の任意のタイプの光源とすることができる。LED又は他の光源302の波長は、冷却剤及び/又は冷却剤蒸気を透過できるように選択することができる。
【0027】
動作中、光源302は、連続的に又は周期的に光を放出することができる。発光及び変調を、例えば、図1の処理回路部110によって制御することができる。センサー304によって受信される光は、例えば、処理回路部110によって処理して、複数の反射器306a~306dのどれが受信された光を反射した可能性があるかを求めることができる。
【0028】
切断ホイール108が消費されると、反射器306a~306dの中には、外縁部から中心に向かって切断ホイール108から排除されるものもあり、反射器306の数は減少する。例えば、図3Aでは、反射器306の最も外側は反射器306aである。しかしながら、切断ホイール108がより小さくなるにつれて、反射器306aは脱落し、最も外側の反射器は、現在、反射器306bである。処理回路部110は、光源302及びセンサー304を介して識別される最も外側の(例えば、切刃118に最も近い)反射器306b、又は、例えば、半径若しくは直径に沿って検出される反射器306の数に基づいて、切断ホイールの直径を推定することができる。光源302は、放出された光が反射器306のうちの1つだけに順番に当たるように、又は放出された光が使用可能な反射器306の全てに当たる場合があり、受信した光の強度により、いくつの反射器が光を反射したかを求めることができるように等、放出を調整することができる。
【0029】
追加的又は代替的には、処理回路部110は、光源302の波長を受信波長と比較して、ドップラーシフトを求めることができる。次いで、処理回路部110は、検出された最大のドップラーシフトに基づいて、最も外側の反射器306aの直線速度を推定することができる。様々な実施形態は、反射器306を使用しない場合があるが、切断ホイール108の表面に反射することができる。光を、切断ホイール108の最大半径に送信し、次いで、反射が検出されるまで連続的に又は段階的に中心に向かって移動することができる。それから、次の送信は最後の反射が検出されたポイントで開始できる。
【0030】
別の実施形態では、切断ホイール108は、個別の要素として反射器306を有しない場合があるが、センサー304に面する切断ホイール108の表面に、センサー304に反射した光の強度を切断ホイール108の異なる直径に対して予測することができるような反射材料を備える反射器306を埋め込むことができる。したがって、光源302は、切断ホイール108の一部又は複数に光を照射することができ、受信光の強度を処理して、反射領域のサイズ、したがって、切断ホイール108の直径を求めることができる。反射器306を、切断ホイール108の表面上に、又は特定の領域に均一に埋め込むことができる。
【0031】
光源302及びセンサー304は、アクチュエーター104上にあるように示されているが、他の例では、光源302及び/又はセンサー304は、反射器306が光源302からセンサー304へ光を反射できるような他の場所に配置することができる。
【0032】
切断ホイール108の直径を求めることにより、切断ホイール108の回転速度を調整して、実質的に一定の表面速度を提供することができる。経時的な表面速度は、切断ホイール108の直径の確定がどれほど正確であるかに依存する。しかしながら、切断デバイス100はまた、経時的な切断ホイール108のサイズの変化の履歴に基づいて回転速度の変化を予測することができる。例えば、時間T1及び時間T2での測定によりサイズの変化が確定される場合、この期間中のこの変化率を使用して、サイズの確定が行われていない期間中の回転速度を調整することができる。
【0033】
切断ホイール108のサイズを測定するためのいくつかの例を説明してきたが、適用可能とすることができる他の様々な方法のいずれかを使用することもできる。例えば、反射器306は、より明るい色の材料又は白く塗られている場合がある放射状のストライプとすることができる。いくつかの実施形態では、追加の反射材料が切断ホイール108の表面に埋め込まれない場合があるが、切断ホイール108が最初に使用されるとき、切断ホイール108の表面によって反射される光の強度をベースラインとして使用することができ、また、反射光の減少する強度を使用して、切断ホイール108のサイズを求めることができる。
【0034】
別の方法は、現在の速度で切断ホイール108を回転させるのに必要な動力を求め、次いで動力に基づいて切断ホイール108の重量を求め、それにより切断ホイール108の直径を求めることができる。次いで、動力を必要に応じて増加させて、切断ホイール108の回転速度を上げることができる。一定の回転速度に必要な動力は、切断ホイール108が切断されている物品に押し付けられているときと、切断ホイール108が切断される物品に触れていないときとで異なる場合がある。したがって、特定の回転速度に使用される動力を求めるための1つの方法は、切断ホイール108が切断されている物品から取り去られたときの減少した負荷を示すことができるので、切断ホイール108を駆動するために使用される動力が減少するときとすることができる。次いで、切断ホイール108を駆動するための動力は、切断ホイール108のサイズを求める目的のためにその回転速度で切断ホイール108を持続するのに必要な動力のより正確な表示とすることができる。
【0035】
他の方法も使用することができる。例えば、切断ホイール108がアクチュエーター104によって駆動される時間の推定を行い、切断ホイール108の直径が所与の時間量ごとに特定の量だけ減少するという規則を使用することができる。この推定は、アクチュエーター104が異常な負荷を受けている時間を追跡することによってより正確にすることができ、これは、切断ホイール108が切断されている物品に押し付けられている時間を示す。例えば、時間測定は、アクチュエーター104への動力が増加し、より重い負荷を示すときから、アクチュエーター104への動力が低減し、負荷が減少したことを示すときまでの期間とすることができる。
【0036】
他の例では、切断デバイス100は、センサー304としてカメラを使用して切断ホイール108のサイズを求めることができる。センサー304は、スチルカメラ又はビデオカメラとすることができる。センサー304によって捕捉された画像の処理をして、切断ホイール108のサイズを求めることができる。例えば、縁部の検出を実行して、切断ホイール108の輪郭を取得することができ、切断ホイール108の輪郭は、切断ホイール108のベースライン画像又は所与のベースラインサイズと比較することができる。センサー304から切断ホイール108までの距離は、一定又は他の方法で既知であり得るので、切断ホイール108の画像の処理をして、切断ホイール108のサイズを求めることができる。
【0037】
いくつかの他の例では、マーカーが、切断ホイール108の少なくとも1つの直径に沿って間隔を置いて配置される。マーカーの識別により、切断ホイール108のサイズを求めることができる(例えば、センサー304、カメラ等を介して)。マーカーは、切断ホイール108の残りの部分と区別することができる任意の物品とすることができる。例えば、マーカーは、切断ホイール108の一部として埋め込むことができるか、又は切断ホイール108に塗装することができる反射材料、異なる色の材料等とすることができる。マーカーはまた、例えば、切断ホイール108の開口部とすることができる。
【0038】
また、電磁スペクトル又は音波の他の部分も、必要に応じて、光を使用して説明されたものと同様のタスクを実行するために使用することができる。
【0039】
図3C、3Dは、本開示の態様による切断ホイールのサイズを検出する例示的な方法を示す。図3C、3Dを参照すると、アクチュエーター104、切断ホイール108、及び部材312に配置される(例えば、クランプされる)切断ホイール108によって切断される物品310が示されている。アクチュエーター104は検知デバイス301を含み、部材312の表面までの距離を求める。部材312の表面の位置及び向きは、説明を容易にするために一定であると想定している。しかしながら、位置及び/又は向きが一定でない場合でも、検知デバイス301から表面までの距離を求めるために変化を補償することができる。検知デバイス301は、物体に反射する光を送信する光源302、及び反射光を受信し反射光を処理して、センサー304から物体までの距離を求めるセンサー304を備える。したがって、検知デバイス301から部材312の表面までの距離を、光が送信部分によって送信されてから光が受信部分によって受信されるまでにかかる時間によって、求めることができる。この時間は、飛行時間と呼称される場合がある。
【0040】
他の例では、測定は切断されている物品の表面に対して行うことができる。例えば、部材312が切断されている場合、次いで部材312を支持している可能性のある別の部材までの距離よりも部材312までの距離を測定する方がより便利であれば、部材312までの距離を測定する。更に他の例では、部材312及び部材312によって支持される物品310までの距離を測定してもよい。
【0041】
図3Cに示すように、検知デバイス301は、切断ホイール108が最初に切断処理を開始するとき切断ホイール108がそのフルサイズにあるときに、部材312の表面までの距離を求める。初期測定は、後で切断ホイール108の直径を求めるためのベースラインを提供する。後の任意の時点で、切断ホイール108のサイズが減少するにつれて、検知デバイス301は、部材312の表面までの距離を求めることができる。したがって、切断デバイス100は、切断ホイール108の直径を求めることが可能であり、したがって、切断ホイール108の回転速度を調整することを可能とすることができる。
【0042】
図3Eは、本開示の態様による切断ホイールのサイズを検出する例示的な方法を示す。図3Eを参照すると、アクチュエーター104、及び主軸107によってアクチュエーター104に連結された切断ホイール108が示されている。アクチュエーター104は、光源302及びセンサー304を備えることができる。切断ホイール108は、開口部316a~316dを備えることができる。開口部316a~316dの配置、形状、及び/又は数は、切断ホイール108に依存するデザインとすることができる。~
【0043】
光源302からの光を、開口部316a~316dを通して送信することができ、孔316a~316dを通した光302a~302dのビームを、個別のセンサー304-1~304-4によって検出することができる。光源302からの光を、開口部316a~316dのそれぞれに順番に送信し、光をセンサー304に向けるためにどの開口部が存在するかを求めることができ、又は全ての開口部316a~316dを通して光を照射することができ、センサー304によって検出された光によって、どの開口部がまだ存在するかを求め、切断ホイール108のサイズを求めることができる。他の実施形態は、図3Fに示すように異なる数の光源、及び/又は異なる数の個別センサーを使用することができる。センサー304-1~304-4は、例えば、検出された光を閾値と比較し、光源302からの光が検出されたか否かを判断することができる。閾値は、センサー301-1~301-4の異なるセンサーごとに異なる場合がある。これは、例えば、光源が1つしかない場合、光302aのビームが光302dのビームよりも暗くなる可能性があるからである。
【0044】
様々な実施形態は、開口部316a~316dを有することができないで、センサー304を使用して、切断ホイール108によって遮断されない光302zを検出することができる。すなわち、センサー304は、切断ホイール108の縁部の周りに漏れる光302zを検出することができる。
【0045】
他の実施形態は、開口部316a~316dを使用することができ、同様に切断ホイール108の縁部の周りに漏れる光302zを検出することができる。
【0046】
光を送信していると説明したが、音又は電磁スペクトルの他の波長もまた、適切な送信機及びセンサーとともに使用することができる。
【0047】
光の送信を制御すること及び受信した光を処理することは、例えば、切断デバイス内の処理回路部110又は他の何らかの処理回路部によって制御することができる。
【0048】
図3Fは、本開示の態様による切断ホイールのサイズを検出する例示的な方法を示す。図3Fを参照すると、アクチュエーター104、及び主軸107によってアクチュエーター104に連結された切断ホイール108が示されている。アクチュエーター104は、光源302及びセンサー304を備えることができる。図3Fの切断ホイール108は、光を照射する開口部を有することができない。
【0049】
光源302は、個別の光302-1、302-2、302-3、及び302-4を備えることができ、これらは対応する個別のセンサー304-1、304-2、304-3及び304-4によって個々に検出することができる狭いビームを投射することができる。例えば、切断ホイール108が新しい場合、個別の光302-1からの光302aのビームを切断ホイール108の外側部分108aによって遮断することができる。しかしながら、切断ホイール108を使用するとき、外側部分108aは、摩耗して、光302aのビームがセンサー304-1によって検出されることが可能になる場合がある。切断ホイール108を更に使用すると、外側部分108aがより大きくなる(摩耗する)場合がある。したがって、例えば、処理回路部110は、センサー304-1から304-4のどれが光を検出するかを知ることによって、切断ホイール108のサイズを求めることを可能とすることができる。切断ホイール108が更に摩耗するにつれて、センサー304-2、304-3、及び304-4はまた、それぞれ、光302b、302c、及び302dのビームを検出することを可能とすることができる。同様に、図3Eに関しては、センサー304-1~304-4によって検出される光の閾値がある場合がある。
【0050】
光が送信されると説明したが、音又は電磁スペクトルの他の波長もまた、適切な送信機及びセンサーとともに使用することができる。
【0051】
光の送信を制御すること及び受信した光を処理することを、例えば、切断デバイス内の処理回路部110又は他のいくつかの処理回路部によって制御することができる。
【0052】
したがって、以上のように、様々な実施形態を使用して、光及び/又は音を検出し、切断ホイールのサイズを求めることができる。
【0053】
図3G、3Hは、本開示の態様による切断ホイールのサイズを検出する例示的な方法を示す。図3G、3Hを参照すると、アクチュエーター104、及び主軸107によってアクチュエーター104に連結された切断ホイール108が示されている。図3Gは、主軸107が直角であることを示しているが、他の角度を使用することもできる。主軸107が図3Gに示すような角度を有するとき、主軸107は、主軸を或る角度に曲げることを可能にするために適切なギア(図示せず)を含む。
【0054】
光源302は、切断ホイールの切刃111に光を送信することができ、センサー304は、切刃111からの反射光を検出することができる。したがって、切断ホイール108のサイズを求めることができる。切断ホイール108が使用とともに摩耗するにつれて、切刃111までの距離は増加する。したがって、切断ホイール108までの初期距離及び切断ホイール108の初期サイズが既知であるので、切断ホイール108のその後のサイズは、切刃111までの距離が変化するにつれて求めることができる。
【0055】
また、図3Hに示すように、主軸は真っ直ぐであってもよく、光源302及びセンサー304は、切断ホイール108のサイズを求めるために適切に配置することができる。
【0056】
したがって、いくつかの異なる方法のいずれかを使用して、その回転速度を調整し表面速度を一定に保つように、切断ホイール108のサイズを求めることができることがわかる。これらの様々な計算/推定は、例えば、センサー304、アクチュエーター104、動力源102等からの適切な情報を用いて制御回路部106によって行うことができる。切断ホイール108の直径を求める方法を、例えば、2つのグループに分類することができる。第1のグループは直接法と呼称される場合があり、第2のグループは間接法と呼称される場合がある。
【0057】
直接法は、例えば、切断ホイール108からの光反射を使用すること等によって、切断ホイール108に直接関係する情報を使用することができる。間接法は、切断ホイール108に直接関係しない情報を使用することができる。例えば、情報は、センサー304から切断されている物品の表面又は切断されている物品を支持する支持部材の表面までの距離、切断ホイール108を駆動するために使用される動力等とすることができる。
【0058】
切断ホイール108のサイズは、連続的に又は周期的に求めることができる。また、サイズの確定は、例えば、ユーザーインターフェース200を使用していつでも実行することができ、ここで、確定は入力インターフェース210又は遠隔電子デバイス240を使用して要求することができる。
【0059】
図4は、本開示の態様による切断ホイールの表面速度を制御する例示的な方法を示す流れ図である。図4を参照すると、ブロック402~410を有する流れ図400が示されている。流れ図400に示す例示的な方法を使用して、図1の制御回路部106を実施し、アクチュエーター104及び/又は動力源102を制御することができる。例えば、例示的な方法は、機械可読命令を使用して実施することができ、機械可読命令をメモリ112に記憶し、及び/又は処理回路部110によって実行することができる。例示的な方法を、図1の切断デバイス100を参照して以下に説明する。
【0060】
ブロック402において、制御回路部106は、切断ホイール108と関連付けられる初期パラメーターを求める。例えば、パラメーターには、切断されている物品、切断されている物品全体の部品番号、切断ホイール上の研磨材料タイプ、切断ホイールのサイズ、切断ホイール上の研磨材料の濃度、切断ホイールの厚さ、結合剤材料のタイプ、及び/又は結合剤材料の硬度を含めることができる。パラメーターの確定は、ユーザーがサイズを直接入力し、又は切断ホイール108の識別子を入力することによって、及び/又は切断ホイール108及び/又は切断される物品と関連付けられる電子的な印を、識別子に基づいて認識することによって行うことができる。ここで、切断デバイス100は、切断ホイール108及び/又は切断される物品のパラメーターを、識別子に基づいて調べることができる。情報を、入力インターフェース210及び/又はタグリーダー250を介してローカルに、又は電子デバイス240及び/又はタグリーダー250を介して遠隔的に、例えば、ユーザーインターフェース200を使用して入力するか又は読み取ることができる。
【0061】
また、切断ホイール108の現在のサイズを、本開示に記載される方法のいずれか、又は切断ホイール108のサイズを求めるために適用可能とすることができる他の任意の方法を使用して求めることができる。また、所望の表面速度を同様に入力することができるか、又は切断ホイール108の識別子及び/又は切断される物品の入力特性を使用して、所望の表面速度を求めることができる。
【0062】
確定は、例えば、制御回路部106の処理回路部110、又は切断デバイス100の一部とすることができる他の任意の可能なプロセッサによって実行することができる。
【0063】
ブロック404において、制御回路部106は、切断ホイール108の現在のサイズを求める。これは、ユーザー又は別の人又はデバイスによるプロンプトに応じて、周期的に又は継続的に行うことができる。ブロック406において、制御回路部106は、切断ホイール108の現在のサイズに基づいて切断ホイール108の表面速度を求める。上記式1:SFPM=(D)(π)(RPM)/12を使用して、表面速度SFPMを求めることができる。
【0064】
πには3.14の値が使用され、Dは切断ホイール108の直径であり、RPMは単位時間あたりの切断ホイール108の回転速度である。したがって、1860RPMで回転する初期直径18インチを有する切断ホイール108は、π(18)(1860)/12=8761フィート/分のSFPMを有する。精度を高めるために、πには小数部分の桁数を多く使用できることに留意されたい。
【0065】
しばらくすると、切断ホイール108の直径は、例えば、16インチとなる可能性がある。より小さい直径を補償するように回転速度を調整しなければ、このとき、表面速度は7787フィート/分であり、言い換えると、所望の表面速度よりも約11%遅くなる。
【0066】
ブロック408において、この表面速度を、所望の表面速度と比較することができ、そして切断ホイール108の回転速度を、必要に応じて、調整することができる。表面速度が所望の許容範囲内にあり、調整する必要がない場合、次のステップは、ブロック404に進むことができる。表面速度を、例えば、1%等所望の許容範囲内にあるように調整する必要がある場合、次のステップはブロック410とすることができる。
【0067】
ブロック410において、回転速度を、例えば、2093RPMに増加させることができ、8759フィート/分の表面速度をもたらす。次のステップは、切断ホイール108のサイズを再び求めるために、ブロック404に進むことができる。
【0068】
上記の切断デバイス100は、簡潔にするために、一般的な説明を提供し、他の構成を有する他のタイプの切断デバイスもまた、本開示の範囲から逸脱することなく使用することができる。したがって、切断デバイス100は、本開示の範囲から逸脱することなく、他のブロック/機能を備えることができる。様々な実施形態を説明しているが、他の実施形態もまた、本開示に従って使用することができる。
【0069】
さらに、特定の例示的な流れ図を説明しているが、切断デバイス100を使用するために他の流れ図もまた実施することができる。例えば、式1は一次方程式であるので、現在の直径(又は半径)をベースラインの直径(半径)と比較して、回転速度を調整する必要があるか否かを判断することができる。または、光の強度を使用して切断ホイール108の直径を求めるとき、該当する場合、強度を直接使用して、切断ホイール108のベースライン強度と比較することができる。
【0070】
図5は、本開示の態様による切断ホイールの表面速度を制御する別の例示的な方法を示す流れ図である。図5は、本開示の態様による切断ホイールの表面速度を制御する例示的な方法を示す流れ図である。図5を参照すると、ブロック502~506を有する流れ図500が示されている。流れ図500に示す例示的な方法を使用して、図1の制御回路部106を実施し、アクチュエーター104及び/又は動力源102を制御することができる。例えば、例示的な方法は、機械可読命令を使用して実施することができ、機械可読命令をメモリ112に記憶し、及び/又は処理回路部110によって実行することができる。例示的な方法を、図1の切断デバイス100を参照して以下に説明する。
【0071】
ブロック502において、制御回路部106は、図4のブロック402に記載されているのと同様の方法で、切断ホイール108と関連付けられる初期パラメーターを求める。例えば、パラメーターには、切断されている物品、切断されている物品全体の部品番号、切断ホイール上の研磨材料タイプ、切断ホイールのサイズ、切断ホイール上の研磨材料の濃度、切断ホイールの厚さ、結合剤材料タイプ、及び/又は結合剤材料硬度を含めることができる。パラメーターの確定は、ユーザーが切断ホイール108のサイズを直接入力する、又は切断ホイール108の識別子を入力することによって、及び/又は切断ホイール108及び/又は切断される物品と関連付けられる電子的な印を、識別子に基づいて認識することによって行うことができる。ここで、切断デバイス100は、切断ホイール108及び/又は切断される物品のパラメーターを、識別子に基づいて調べることができる。情報は、入力インターフェース210及び/又はタグリーダー250を介してローカルに、又は電子デバイス240及び/又はタグリーダー250を介して遠隔的に、例えば、ユーザーインターフェース200を使用して入力するか又は読み取ることができる。
【0072】
また、切断ホイール108の現在のサイズを、本開示に記載される方法のいずれか、又は切断ホイール108のサイズを求めるために適用可能とすることができる他の任意の方法を使用して求めることができる。所望の表面速度を同様に入力することができ、又は切断ホイール108の識別子及び/又は切断される物品の入力特性を使用して、所望の表面速度を求めることができる。
【0073】
確定を、例えば、制御回路部106の処理回路部110、又は切断デバイス100の一部とすることができる他の任意の可能なプロセッサによって実行することができる。
【0074】
ブロック504において、制御回路部106は、切断ホイール108の現在のサイズを求める。これは、ユーザー又は他の人又はデバイスによるプロンプトに応じて、周期的に又は継続的に行うことができる。
【0075】
ブロック506において、目標表面速度に対応するように回転速度を制御する。次のステップは、切断ホイール108のサイズを再び求めるためにブロック504に進むことができる。
【0076】
図6は、本開示の態様による切断ホイールの動作を制御する例示的な方法を示す流れ図である。図6を参照すると、ブロック602~606を有する流れ図600が示されている。ブロック602において、現在の切断ホイールサイズを求める。上記の様々な方法のいずれか、又は他の任意の適切な方法を使用して、確定を実行することができる。
【0077】
ブロック604において、切断ホイール108のサイズの変化率は、現在のサイズを以前のサイズと比較することによって求めることができる。経時的なサイズの変化(変化率)が閾値率よりも大きい場合、切断ホイール108をブロック606において停止することができる。これは、例えば、切断ホイール108が破損して、台無しになった等という懸念が起因している可能性がある。変化率が閾値率より大きくない場合、切断ホイールサイズを、ブロック602において再度求めることができる。サイズの確定は、要求に応じて等、或る周期的な率で連続的であることが可能である。
【0078】
変化率に応じて、切断ホイール108を備える切断デバイス100のユーザーに警告を提供することができる。例えば、変化率が第1の閾値率よりも小さいが、第2の閾値率よりも大きい場合、切断ホイール108がその使用中に予想よりも小さくなっているという警告を提供することができる。
【0079】
さらに、例として光が与えられたが、電磁スペクトル、音波等の他の波長もまた、速度及び/又は距離、並びにマーカーの存在を求めるために適切に使用することができる。したがって、本開示の様々な実施形態は、任意の適切な方法を使用して、切断ホイール108の直径及び/又は切断ホイール108の表面速度を求め、切断ホイール108の回転速度を制御することができる。
【0080】
本開示の様々な実施形態は、切断デバイスの切断ホイールの現在の直径を求め、実質的に所定の一定の表面速度での切断ホイールの表面速度を有するように現在の直径に基づいて切断ホイールの回転速度を調整することにより、切断デバイスの回転速度を制御する方法を開示することができる。切断デバイスのユーザーによる要求に応じて、又はユーザー入力なしで周期的に、現在の直径を求めることができる。現在の直径は、例えば、切断ホイールの少なくとも1つの反射器から反射される光又は音、切断ホイールの領域から反射される光又は音、切断ホイールの縁部から反射される光、及び/又は切断ホイールの光とは反対側で反射及び/又は受信される光のうちの一方又は両方を検出することによって求めることができる。光又は音を、例えば、切断ホイールの第1の側の発生源により切断ホイールに向かって送信し、切断ホイールの第2の側のセンサーによって受信することができる。
【0081】
また、現在の直径は、現在の回転速度を維持するために使用される動力量を求めることによって求めることができる。使用される動力は、例えば、電力等の異なる適切な動力のいずれかとすることができる。また、間接測定は、例えば、センサーから切断ホイールによって切断されている物品の表面までの距離、及び/又は切断されている物品を支持する部材の表面までの距離を求めることを含むことができ、距離を使用して切断ホイールの現在の直径を求めることができる。
【0082】
また、現在の直径は、切断デバイスが動作している時間量に基づいて推定することができる。例えば、切断ホイールは、切断デバイスが動作している毎分の特定量だけサイズが減少すると想定することができ、また既知の初期直径を適切に減少させることができる。動作前に直径を入力することができ、又は動作前に入力する切断ホイールの識別子に基づいて直径を調べることができるので、初期直径は既知とすることができる。
【0083】
同様に、現在の直径を、切断ホイールが切断されている物品と接触している時間量に基づいて推定することができ、切断ホイールの直径は、上記で説明したように、切断されている物品との最初の接触の前に既知とすることができる。
【0084】
現在の直径を以前の直径と比較することができ、直径の変化率を求めることができる。変化率が第1の閾値よりも大きい場合、切断ホイールの回転速度をゼロに調整することができる。変化率が第1の閾値以下であり、かつ第2の閾値以上である場合、警告を提供することができる。
【0085】
一定の表面速度は、複数の一定の表面速度のうちの1つとすることができる。ここで、複数の一定の表面速度のそれぞれは、例えば、切断されている材料のタイプに相関することができる。また、他の様々なパラメーターを使用して、所望の表面速度を求めることができる。
【0086】
本開示の様々な実施形態は、切断ホイール、切断ホイールを回転させるアクチュエーター、調整可能な回転速度で切断ホイールを回転させるためにアクチュエーターに動力を供給するように構成される動力源、及び実質的に一定の表面速度を維持するように切断ホイールの回転速度を調整するように構成される制御回路部を備える切断デバイスを開示することができる。
【0087】
一定の表面速度は、複数の一定の表面速度のうちの1つとすることができる。制御回路部は、現在の回転速度で切断ホイールを回転させるのに必要な動力に基づいて切断ホイールの現在の直径を求めるように構成することができる。また、制御回路部を、切断ホイールの実質的に一定の表面速度を維持するように現在の直径に基づいて切断ホイールの回転速度を調整するように構成することができる。
【0088】
センサーは、センサーから切断ホイールによって切断されている物品の表面までの距離、及び/又は切断されている物品を支持する部材の表面までの距離を求めるように構成することができる。ここで、この距離を使用して切断ホイールの現在の直径を求めることができる。センサーは、切断ホイールの少なくとも1つの反射器から反射される光又は音、及び切断ホイールの領域から反射される光又は音のうちの一方又は両方を検出するように構成することができる。
【0089】
また、本開示の様々な実施形態は、切断デバイスの切断ホイールの現在の表面速度を求め、実質的に所定の一定の表面速度での切断ホイールの表面速度を有するように現在の表面速度に基づいて切断ホイールの回転速度を調整することにより、切断デバイスの回転速度を制御する方法を開示することができる。
【0090】
したがって、本方法及びシステムは、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせで実現することができる。本方法及び/又はシステムは、少なくとも1つのコンピューティングシステムにおいて集中的に、又はいくつかの相互接続されたコンピューティングシステムにわたって異なる要素が分散される分散方式で、実現することができる。本明細書に記載した方法を実行するように適合された任意の種類のコンピューティングシステム又は他の装置が適している。ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせは、汎用コンピューティングシステムを、ロードされ実行されるとコンピューティングシステムを本明細書に記載した方法を実行するように制御する特定のプログラム又は他のコードとともに、含むことができる。別の実施態様は、切断工具/研磨工具のために設計された1つ以上の特定用途向け集積回路又はチップを含むことができる。いくつかの実施態様は、非一時的機械可読(例えば、コンピューター可読)媒体(例えば、フラッシュメモリ、光ディスク、磁気記憶ディスク等)を含むことができ、そうした非一時的機械可読媒体は、機械によって実行可能なコードの1つ以上のラインを記憶し、それにより、機械に、本明細書に記載したようなプロセスを実施させる。本明細書で使用される場合、「非一時的機械可読媒体」という用語は、全てのタイプの機械可読記憶媒体を含み、伝播信号を排除するように定義される。
【0091】
本明細書で使用される場合、「回路」及び「回路部」という用語は、物理的な電子構成要素(すなわち、ハードウェア)と、ハードウェアを構成することができ、ハードウェアが実行することができ、及び/又は他の方法でハードウェアに関連付けることができる、任意のソフトウェア及び/又はファームウェア(「コード」)とを指す。本明細書で使用される場合、例えば特定のプロセッサ及びメモリは、コードの1つ以上のラインの第1のセットを実行しているとき、第1の「回路」を含むことができ、コードの1つ以上のラインの第2のセットを実行しているとき、第2の「回路」を含むことができる。本明細書で使用される場合、「及び/又は」は、「及び/又は」によって連結されるリストにおける項目のうちの任意の1つ以上の項目を意味する。一例として、「x及び/又はy」は、3つの要素の組{(x),(y),(x,y)}のうちの任意の要素を意味する。言い換えれば、「x及び/又はy」は、「x及びyのうちの一方又は両方」を意味する。別の例として、「x、y及び/又はz」は、7つの要素の組{(x),(y),(z),(x,y),(x,z),(y,z),(x,y,z)}のうちの任意の要素を意味する。言い換えれば、「x、y及び/又はz」は、「x、y及びzのうちの1つ以上」を意味する。本明細書で使用される場合、「例示的な」という用語は、非限定的な例、事例又は例証としての役割を果たすことを意味する。本明細書で使用される場合、「例えば」という用語は、1つ以上の非限定的な例、事例又は例証のリストを開始する。本明細書で使用される場合、回路部は、或る機能を実施するために必要なハードウェア及びコード(いずれかが必要である場合)を含む場合はいつでも、その機能の実施が(例えば、ユーザーが構成可能な設定、工場トリム等により)無効にされる又は有効にされていないか否かに関わりなく、回路部はその機能を実行するように「動作可能」である。
【0092】
本方法及び/又はシステムを、或る特定の実施態様を参照して記載してきたが、当業者であれば、本方法及び/又はシステムの範囲から逸脱することなく、種々の変更を行うことができること及び均等物に置き換えることができることを理解するであろう。例えば、開示した例のブロック及び/又は構成要素を、組み合わせ、分割し、再配置し、及び/又は他の方法で変更することができる。加えて、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の教示に対して特定の状況又は材料を適合させるように多くの改変を行うことができる。したがって、本方法及び/又はシステムは、開示されている特定の実施態様に限定されない。代わりに、本方法及び/又はシステムは、字義通りにでも均等論のもとにおいても、添付の特許請求の範囲内に入る全ての実施態様を含む。
本明細書に開示される発明は以下を含む。
[態様1]
切断デバイスの回転速度を制御する方法において、
前記切断デバイスの切断ホイールの現在の直径を求めることと、
実質的に所定の一定の表面速度で前記切断ホイールの表面速度を有するように、前記現在の直径に基づいて前記切断ホイールの回転速度を調整することとを含む方法。
[態様2]
前記現在の直径は、前記切断デバイスのユーザーによる要求に応じて、又はユーザー入力なしで周期的に確定される請求項1に記載の方法。
[態様3]
前記現在の直径を求めることは、
前記切断ホイールの少なくとも1つの反射器から反射される光又は音と、
前記切断ホイールから反射される光又は音と、
のうちの一方又は両方を検出することを含む請求項1に記載の方法。
[態様4]
前記切断ホイールの第1の側の発生源により、光又は音を前記切断ホイールに向けて送信することと、
前記切断ホイールの第2の側のセンサーにより、前記送信された光又は音を受信することとを含む請求項3に記載の方法。
[態様5]
前記現在の直径を求めることは、現在の回転速度を維持するために使用される動力量を求めることを含む請求項1に記載の方法。
[態様6]
前記動力は電力である請求項5に記載の方法。
[態様7]
前記現在の直径を前記求めることは、センサーから、前記切断ホイールによって切断されている物品及び前記物品を支持する部材の表面のうちの少なくとも1つまでの距離を求めることを含み、前期距離を使用して前記切断ホイールの前記現在の直径を求める請求項5に記載の方法。
[態様8]
前記現在の直径を求めることは、
前記切断デバイスが動作している時間量、又は、
前記切断ホイールが切断されている物品と接触している時間量、
のうちの一方又は両方に基づく請求項1に記載の方法。
[態様9]
前記切断デバイスが動作している前記時間量が使用されるとき、前記切断デバイスが前記動作を開始するときの前記切断ホイールの初期直径が使用され、
前記切断ホイールが切断されている物品と接触している前記時間量が使用されるとき、前記切断されている物品と最初に接触する前の前記切断ホイールの初期直径が使用される請求項8に記載の方法。
[態様10]
前記一定の表面速度は、複数の一定の表面速度のうちの1つである請求項1に記載の方法。
[態様11]
前記複数の一定の表面速度のそれぞれは、切断されている材料のタイプと相関している請求項10に記載の方法。
[態様12]
前記現在の直径を以前の直径と比較することと、
前記現在の直径の変化率を求めることと、
前記変化率が第1の閾値よりも大きい場合、前記切断ホイールの前記回転速度をゼロに調整することとを含む請求項1に記載の方法。
[態様13]
前記変化率が前記第1の閾値以下で、かつ第2の閾値以上である場合、警告を提供することを含む請求項12に記載の方法。
[態様14]
切断ホイールと、
前記切断ホイールを回転させるアクチュエーターと、
調整可能な回転速度で前記切断ホイールを回転させるために前記アクチュエーターに動力を供給するように構成される動力源と、
実質的に一定の表面速度を維持するように前記切断ホイールの前記回転速度を調整するように構成される制御回路部とを具備する切断デバイス。
[態様15]
前記一定の表面速度は、複数の一定の表面速度のうちの1つである請求項14に記載の切断デバイス。
[態様16]
前記制御回路部は、前記切断ホイールを現在の回転速度で回転させるのに必要となる動力に基づいて前記切断ホイールの現在の直径を求めるように構成される請求項14に記載の切断デバイス。
[態様17]
前記制御回路部は、前記切断ホイールの実質的に一定の表面速度を維持するように前記現在の直径に基づいて前記切断ホイールの前記回転速度を調整するように構成される請求項16に記載の切断デバイス。
[態様18]
センサーであって、該センサーから前記切断ホイールによって切断されている物品及び前記物品を支持する部材の表面のうちの少なくとも1つまでの距離を求めるように構成される、センサーを更に備え、前記距離を使用して前記切断ホイールの前記現在の直径を求める請求項16に記載の切断デバイス。
[態様19]
前記切断ホイールの少なくとも1つの反射器から反射される光又は音と、
前記切断ホイールから反射される光又は音と、
のうちの一方又は両方を検出するように構成されるセンサーを更に備える請求項18に記載の切断デバイス。
[態様20]
切断デバイスの回転速度を制御する方法において、
前記切断デバイスの切断ホイールの現在の表面速度を求めることと、
実質的に所定の一定の表面速度で前記切断ホイールの表面速度を有するように、前記現在の表面速度に基づいて前記切断ホイールの回転速度を調整することとを含む方法。
【符号の説明】
【0093】
100 切断デバイス
102 動力源
104 アクチュエーター
106 制御回路部
107 主軸
108 切断ホイール
108a 外側部分
109 縁部
110 処理回路部
111 切刃
112 メモリ
114 入出力(I/O)インターフェース
116 回路部
118 切刃
200 ユーザーインターフェース
210 入力インターフェース
220 出力インターフェース
230 送受信機
240 タグリーダー
250 タグリーダー
301 検知デバイス
301-1 センサー
301-2 センサー
301-3 センサー
301-4 センサー
302 光源
302-1 光
302-2 光
302-3 光
302a 光
302b 光
302c 光
302d 光
302z 光
304 センサー
304-1 センサー
304-2 センサー
304-3 センサー
304-4 センサー
306 反射器
306a 反射器
306b 反射器
306c 反射器
306d 反射器
310 物品
312 部材
316a 開口部
316b 開口部
316c 開口部
316d 開口部
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図4
図5
図6