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  • 特許-電池システム、および検出方法 図1
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  • 特許-電池システム、および検出方法 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-21
(45)【発行日】2024-05-29
(54)【発明の名称】電池システム、および検出方法
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/00 20060101AFI20240522BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20240522BHJP
   G01R 31/50 20200101ALI20240522BHJP
   H02H 7/18 20060101ALI20240522BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240522BHJP
【FI】
G01R31/00
H01M10/48 P
H01M10/48 301
G01R31/50
H02H7/18
H02J7/00 Y
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022043741
(22)【出願日】2022-03-18
(65)【公開番号】P2023137502
(43)【公開日】2023-09-29
【審査請求日】2023-03-20
(73)【特許権者】
【識別番号】520184767
【氏名又は名称】プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】矢野 準也
【審査官】青木 洋平
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-145841(JP,A)
【文献】特開2005-151770(JP,A)
【文献】特開2017-059358(JP,A)
【文献】特開2011-059001(JP,A)
【文献】特開2006-262642(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/00
H01M 10/48
G01R 31/50
H02H 7/18
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池と、
各々が前記電池のパラメータを検出する複数のセンサと、
コントローラとを備え、
前記複数のセンサは、第1センサ、第2センサ、および第3センサを含み、
前記複数のセンサのうちの各々のセンサにおいて該センサが異常になったことによって残りのセンサは異常にならず、
前記第1センサは、前記第2センサおよび前記第3センサよりも異常が生じやすく、
前記コントローラは、
前記第1センサが異常値を出力しておりかつ前記第2センサおよび前記第3センサの少なくとも一方が異常値を出力した場合に、前記電池が異常であると判断し、
前記第1センサが異常値を出力しておりかつ前記第2センサおよび前記第3センサの双方が正常値を出力した場合に、前記第1センサが異常であると判断する、電池システム。
【請求項2】
前記第1センサは、前記電池の電圧を前記パラメータとして検出するセンサであり、
前記第2センサは、前記電池の温度を前記パラメータとして検出するセンサであり、
前記第3センサは、前記電池の温度を前記パラメータとして検出するセンサである、請求項1に記載の電池システム。
【請求項3】
前記電池システムは、前記電池と前記コントローラとの間に配置された、高難燃性樹脂の防壁をさらに備える、請求項1または請求項2に記載の電池システム。
【請求項4】
電池システムの異常を検出する検出方法であって、
前記電池システムは、
電池と、
各々が前記電池のパラメータを検出する複数のセンサとを備え、
前記複数のセンサは、第1センサ、第2センサ、および第3センサを含み、
前記複数のセンサのうちの各々のセンサにおいて該センサが異常になったことによって残りのセンサは異常にならず、
前記第1センサは、前記第2センサおよび前記第3センサよりも異常が生じやすく、
前記検出方法は、
前記第1センサが異常値を出力しておりかつ前記第2センサおよび前記第3センサの少なくとも一方が異常値を出力した場合に、前記電池が異常であると判断することと、
前記第1センサが異常値を出力しておりかつ前記第2センサおよび前記第3センサの双方が正常値を出力した場合に、前記第1センサが異常であると判断することと、を備える、検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電池システム、および検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、特開2020-145841号公報(特許文献1)には、電池と、該電池の物理量を計測するセンサとが開示されている。特許文献1記載の技術は、該センサの物理量に基づいて電池の異常の有無を判断する。また、特許文献1においては、該センサの故障の診断方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-145841号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電池の異常検出の精度を向上させることが要望されている。
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、電池の異常検出の精度を向上させる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示による電池システムは、電池と、各々が電池のパラメータを検出する複数のセンサと、コントローラとを備える。複数のセンサのうちの各々のセンサにおいて該センサが異常になったことによって残りのセンサは異常にならない。コントローラは、複数のセンサのうち少なくとも2つのセンサが異常値を出力している場合に、電池が異常であると判断する。
【0006】
本開示の検出方法は、電池システムの異常を検出する検出方法である。電池システムは、電池と、各々が電池のパラメータを検出する複数のセンサとを備える。複数のセンサのうちの各々のセンサにおいて該センサが異常になったことによって残りのセンサは異常にならない。検出方法は、複数のセンサのうち少なくとも2つのセンサが異常値を出力している場合に、電池が異常であると判断することを備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、電池の異常検出の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施の形態の電池システムの構成例を示す図である。
図2】組電池およびコントローラなどを示す図である。
図3】コントローラの機能ブロック図である。
図4】コントローラの処理を示すフローチャートである。
図5】組電池およびコントローラなどを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0010】
[本実施の形態]
図1は、本実施の形態の電池システム100の構成例を示す図である。電池システム100は、組電池50と、複数のセンサと、コントローラ80と、1以上のリレー90とを備える。複数のセンサは、電圧センサ11と、第1温度センサ31と、第2温度センサ32とにより構成される。
【0011】
図1の例において、電池システム100は、3つのリレー90を有する。リレー90の一端は、負荷150に接続されている。また、リレー90の他端は、組電池50に接続されている。また、コントローラ80は、上位コントローラ160に接続されている。
【0012】
組電池50は、1以上の単位電池5(セル)により構成される。図1の例では、組電池50は、1以上の単位電池5が直列接続されることにより構成される。組電池50が、本開示の「電池」に対応する。
【0013】
電圧センサ11は、組電池50を構成する1以上の単位電池5のそれぞれの電圧値を検出する。第1温度センサ31は、組電池50の第1箇所の温度を検出する。第2温度センサ32は、組電池50の第2箇所の温度を検出する。電圧値、第1箇所の温度、および第2箇所の温度はコントローラ80に出力される。第1箇所の温度は、「第1温度」とも称され、第2箇所の温度は、「第2温度」とも称される。
【0014】
電圧値、第1温度、および第2温度は、本開示の「パラメータ」に対応する。このように、複数のセンサ(本実施の形態では、電圧センサ11と、第1温度センサ31と、第2温度センサ32)の各々は、組電池50のパラメータを検出する。コントローラ80は、このパラメータを用いて、所定の処理を実行する。所定の処理は、たとえば、単位電池5のインピーダンスの算出処理などを含む。
【0015】
電圧センサ11と、第1温度センサ31と、第2温度センサ32とは互いに独立して配置されている。ここで、「独立」とは、複数のセンサのうちの各々のセンサにおいて該センサが故障したことによって残りのセンサは故障しないことである。「故障」については後述する。また、「センサの故障」は、「センサの異常」とも称される。
【0016】
本実施の形態においては、電圧センサ11が故障したことによって、第1温度センサ31と、第2温度センサ32とは故障しない。また、第1温度センサ31が故障したことによって、電圧センサ11と第2温度センサ32とは故障しない。第2温度センサ32が故障したことによって、電圧センサ11と第1温度センサ31とは故障しない。
【0017】
各センサの独立の手法の一例として、各センサの検出素子(検出要素)が個別の筐体に収容させる。たとえば、第1温度センサ31と、第2温度センサ32とについては、検出素子であるサーミスタが、それぞれ別の筐体に収容されている。なお、上述のように、電圧センサ11については、複数の個別電圧センサ(図示せず)が1つの筐体に収容されている。個別電圧センサは、1つの単位電池5の電圧を測定するセンサである。したがって、本実施の形態においては、複数の個別電圧センサについては、独立していないとすることができる。
【0018】
コントローラ80は、後述するように、電圧値、第1温度、および第2温度に基づいて単位電池5の異常、および電圧センサ11の故障を検出する。単位電池5の異常は、たとえば、単位電池5の過度な温度上昇である。また、単位電池5の異常は、単位電池5の過度な温度上昇による熱が他の単位電池に伝搬することを含むようにしてもよい。
【0019】
また、コントローラ80は、リレー90に対して、制御信号を送信する。制御信号は、リレー90をオン(リレー90を閉じる)およびリレー90をオフ(リレー90を開ける)ための信号である。また、コントローラ80は、上位コントローラ160に対して通知信号を送信する。
【0020】
コントローラ80は、主たる構成要素として、CPU(Central Processing Unit)81と、メモリ82とを有する。メモリ82は、たとえば、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)とを有する。ROMには、CPU81が実行するプログラムを格納する。RAMは、CPU81におけるプログラムの実行により生成されるデータなどを一時的に格納する。コントローラ80は、制御回路とも称される。
【0021】
図2は、組電池50と、コントローラ80などを示す図である。上述のように、単位電池5の異常として、単位電池5の温度は過度に上昇し得る。このような温度上昇により、コントローラ80は損傷し得る。そこで、本実施の形態においては、コントローラ80に対する電池異常(たとえば、単位電池5の温度上昇)による影響が低減されるように配置されている。図2の例では、組電池50と、コントローラ80との間には、該影響を低減させる低減部材が設けられている。図2の例では、低減部材は、防壁200である。防壁200の素材は、たとえば、高難燃性樹脂であり、UL94規格に基づくとV-0以上の等級が望ましい。このような、防壁200が設けられていることにより、コントローラ80に対する単位電池5の異常による影響を低減できる。
【0022】
図3は、コントローラ80の機能ブロック図である。コントローラ80は、取得部102と、判断部104と、出力部106と、記憶部108とを有する。取得部102は、電圧センサ11からの電圧値、第1温度センサ31からの第1温度、および第2温度センサ32からの第2温度を取得する。
【0023】
取得部102で取得された電圧値、第1温度、および第2温度は判断部104に出力される。判断部104は、電圧値、第1温度、および第2温度に基づいて組電池50の異常、および電圧センサ11の故障を検出する。
【0024】
ここで、組電池50の異常、および電圧センサ11の故障を説明する。電圧値、第1温度、および第2温度には、それぞれ正常範囲および異常範囲とが定められている。電圧値、第1温度、および第2温度のそれぞれの正常範囲および異常範囲は、記憶部108に記憶されている。異常範囲に属している電圧値、および第1温度、第2温度は、「異常値」とも称される。また、正常範囲に属している電圧値、および第1温度、第2温度は、「正常値」とも称される。
【0025】
また、電圧センサ11は故障し得る。ここで、「電圧センサ11の故障」とは、組電池50が正常である(組電池50の異常が発生していない)にもかかわらず、電圧センサ11が異常値を出力することである。電圧センサ11の故障の原因は、たとえば、電圧センサ11の内部での断線、摩耗、および劣化などである。
【0026】
ここで、電圧センサが異常値を出力している状況においては、以下の第1状況および第2状況がある。第1状況は、組電池50の異常が発生していることから、電圧センサ11が異常値を出力しているという状況である。第2状況は、組電池50が正常であるにもかかわらず(組電池50の異常が発生していないにもかかわらず)、電圧センサ11が故障していることから、該故障している電圧センサ11が異常値を出力しているという状況である。
【0027】
第1状況である場合、つまり、組電池50の異常が発生している場合には、電池システム100は、組電池50の出力の緊急停止などを実行することが好ましい。しかしながら、第2状況である場合には、組電池50の異常が発生していないことから、電池システム100は、該緊急停止を実行する必要がない。
【0028】
比較例の電池システム(たとえば、上記の特許文献1の電池システム)では、電圧センサが異常値を出力している場合には、第1状況および第2状況にもかかわらず、組電池の異常が発生したと判断する。したがって、比較例の電池システムでは、第2の状況である場合であっても、組電池の異常を検出してしまう。このように、比較例の電池システムでは、電池の異常検出の精度が低い。したがって、比較例の電池システムでは、必要の無い緊急停止を実行する場合があった。
【0029】
そこで、本実施の形態の電池システム100では、以下のような手法により、組電池50の異常検出の精度を向上させる。判断部104が、電圧センサ11が異常値を出力していると判断した場合には、他のセンサ(つまり、第1温度センサ31および第2温度センサ32)が検出したパラメータが異常値であるか否かを判断する。
【0030】
電圧センサ11が異常値を出力している場合において、他のセンサも異常値を出力している場合には、組電池50の異常が発生している可能性が高い(上述の第1の状況である可能性が高い)。したがって、この場合には、コントローラ80は、組電池50の異常が発生していると判断する。
【0031】
一方、電圧センサ11が異常値を出力しているが、他のセンサは異常値を出力していない場合がある。この場合には、電圧センサ11が故障している可能性が高いことから、コントローラ80は、電圧センサ11が故障していると判断する。
【0032】
つまり、判断部104は、複数のセンサのうち少なくとも2つのセンサが異常値を出力している場合(第1温度センサ31および第2温度センサ32のうち少なくとも一方と、電圧センサ11とが異常値を出力している場合)に、組電池50が異常(たとえば、単位電池5の過度な温度上昇)であると判断する。
【0033】
また、判断部104は、複数のセンサのうち1つのセンサ(つまり、電圧センサ11)が異常値を出力している場合に、該1つのセンサが異常(故障)であると判断する。
【0034】
電池システム100は、判断結果に応じた処理を実行する。判断結果が組電池50の異常である場合には、電池システム100は、第1処理を実行する。第1処理は、たとえば、組電池50の充電または放電の緊急停止、または、上位コントローラ160への通知のうち少なくとも一方を含む。
【0035】
具体的には、判断結果が組電池50の異常である場合には、出力部106は、上位コントローラ160に対して通知信号を出力する。通知信号は、組電池50の異常が発生していることを示す信号である。上位コントローラ160は、該通知信号を受信すると、電池システム100を搭載している機器(たとえば、車両)の緊急停止を実行する。また、上位コントローラ160は、該機器のユーザに対して、組電池50の異常が発生していることを通知する。また、出力部106は、全てのリレー90をオフ状態にすることにより、組電池50の充電または放電を緊急停止させる。
【0036】
また、判断結果が電圧センサ11の故障である場合には、電池システム100は、第2処理を実行する。第2処理は、組電池50の充電または放電の抑制と、電圧センサ11からの電圧値の破棄とを含む。
【0037】
具体的には、判断結果が電圧センサ11の故障である場合には、コントローラ80は、該電圧センサ11からの電圧値を使用せずに(電圧値を破棄して)、他のセンサ(つまり、第1温度センサ31および第2温度センサ32)からのパラメータ(第1温度および第2温度)を用いて、組電池50に関する処理(たとえば、組電池50のインピーダンスを算出する処理)を実行する。また、出力部106は、全てのリレー90の少なくとも一部のリレー90に対して制御信号を出力することにより、組電池50の充電または放電の抑制を実行する。
【0038】
図4は、コントローラ80の処理を示すフローチャートである。図4の処理は、コントローラ80により所定期間(たとえば、0.1秒)毎に実行される。ステップS2において、コントローラ80は、電圧センサ11が異常値を出力しているか否かを判断する。電圧センサ11が異常値を出力していない(正常値を出力している)場合には(ステップS2でNO)、処理は終了する。
【0039】
一方、ステップS2において、電圧センサ11が異常値を出力している場合には(ステップS2でYES)、処理は、ステップS4に進む。ステップS4において、残りのセンサ(つまり、第1温度センサ31および第2温度センサ32)で異常値を出力しているセンサがあるか否かを判断する。
【0040】
ステップS4において、残りのセンサのうち異常値を出力しているセンサがあると判断された場合には(ステップS4でYES)、ステップS6において、コントローラ80は、組電池50が異常であると判断する。一方、ステップS4において、残りのセンサのうち異常値を出力しているセンサがないと判断された場合には(ステップS4でNO)、ステップS6において、コントローラ80は、電圧センサ11が異常である(電圧センサ11が故障している)と判断する。
【0041】
[その他の実施の形態]
(1) 図5は、コントローラ80に対する組電池50の異常(たとえば、単位電池5の過度な温度上昇)による影響を低減させる他の手法を説明するための図である。図5の例では、防壁200を設けるのではなく組電池50とコントローラ80との物理的距離Lが確保されている構成が示されている。組電池50とコントローラ80とが、物理的距離L離間されている構成であっても、コントローラ80に対する単位電池5の異常による影響を低減できる。
【0042】
また、防壁200または物理的距離Lは、組電池50の異常によるコントローラ80への二次的損傷を第1所定時間保護できるように構成されてもよい。ここで、第1所定時間は、たとえば、組電池50の異常が発生したときから、組電池50の異常によって少なくとも2つ以上のセンサが異常となるときまでの時間である。
【0043】
(2) 図4の例では、コントローラ80は、ステップS2でYESと判断された後、直ぐにステップS4の処理を実行する構成を説明した。しかしながら、ステップS2でYESと判断された後、第2所定時間(たとえば、数秒~1時間)が経過した後にステップS4の処理を実行するようにしてもよい。
【0044】
(3) また、上述の例では、電圧センサ11および温度センサが備えられている構成が示された。しかしながら、電池システム100は、他のセンサを備えていてもよい。他のセンサは、たとえば、電流センサ、圧力センサ、およびガス検知センサの少なくとも1つとしてもよい。電流センサは、パラメータとして、組電池50の電流値を検出する。圧力センサは、パラメータとして、組電池50の(単位電池5)の内圧を検出する。ガス検知センサは、パラメータとして、組電池50から発生するガスの濃度または該ガスの有無を検出する。
【0045】
(4) 以下では、ステップS2で異常値を出力しているか否かが判断されるセンサは、「第1センサ」とも称され、ステップS4で異常値を出力しているか否かが判断されるセンサは、「第2センサ」とも称される。本実施の形態においては、第1センサは、電圧センサ11であり、第2センサは、第1温度センサ31および第2温度センサ32であると規定されている。この規定は、「第1センサは、第2センサよりも異常を生じさせやすい」という前提に基づいている。つまり、この前提に基づいて、第1センサおよび第2センサが規定されることが好ましい。
【0046】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0047】
5 単位電池、11 電圧センサ、31 第1温度センサ、32 第2温度センサ、50 組電池、80 コントローラ、82 メモリ、90 リレー、100 電池システム、102 取得部、104 判断部、106 出力部、108 記憶部、150 負荷、160 上位コントローラ、200 防壁。
図1
図2
図3
図4
図5