(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-21
(45)【発行日】2024-05-29
(54)【発明の名称】薬液供給装置及び方法、そして、基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20240522BHJP
H01L 21/306 20060101ALI20240522BHJP
【FI】
H01L21/304 648K
H01L21/304 648G
H01L21/304 648F
H01L21/306 J
(21)【出願番号】P 2022196121
(22)【出願日】2022-12-08
【審査請求日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】10-2021-0178088
(32)【優先日】2021-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ユン,テ スク
(72)【発明者】
【氏名】パク,サン ウ
(72)【発明者】
【氏名】ハ,ドゥ ギョン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ソン テ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン,ブ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】チョイ,ムン ソン
(72)【発明者】
【氏名】リム,チェ ヨン
【審査官】正山 旭
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/047974(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0037963(US,A1)
【文献】特開2007-147535(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0125171(US,A1)
【文献】特開2001-168079(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2001/0003067(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
H01L 21/306
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬液供給装置において、
薬液が貯蔵される貯蔵タンクと、
前記貯蔵タンクに貯蔵された薬液が排出される排出ラインと、
前記貯蔵タンク内の薬液水位を確認できるように前記貯蔵タンクと連結されて前記貯蔵タンクの薬液と等しい水位の薬液が収容されるレベルチューブと、
前記排出ラインに設置された第1バルブを制御する制御部と、を含み、
前記レベルチューブは、
一端が前記貯蔵タンクの上部空間と連結されて他端が前記排出ラインと連結され
、
前記制御部は、
前記第1バルブを既設定された時間の間に開放して前記レベルチューブ内の停滞された薬液が前記排出ラインを通じて排出されるように停滞薬液ドレインモードを遂行する、薬液供給装置。
【請求項2】
前記レベルチューブにパージガスを供給するパージガス供給ラインをさらに含む、請求項
1に記載の薬液供給装置。
【請求項3】
前記パージガス供給ラインは、
前記停滞薬液ドレインモードで前記
レベルチューブ内の薬液を加圧するようにパージガスを供給する、請求項
2に記載の薬液供給装置。
【請求項4】
前記レベルチューブは、
垂直で延長されたレベリングラインと、
前記レベリングラインの上端と前記貯蔵タンクの上部空間を連結する第1上部ラインと、
前記レベリングラインの下端と前記排出ラインを連結する第2下部ラインと、を含む、請求項
1に記載の薬液供給装置。
【請求項5】
前記第1上部ラインと前記レベリングラインの連結部分に連結されて前記レベリングラインにパージガスを供給するパージガス供給ラインをさらに含む請求項
4に記載の薬液供給装置。
【請求項6】
前記第1上部ライン上に設置される第2バルブをさらに含み、
前記制御部は、
前記停滞薬液ドレインモードで前記パージガス供給ラインを通じて供給されるパージガスが前記レベリングラインだけに提供されるように前記第2バルブを制御する、請求項
5に記載の薬液供給装置。
【請求項7】
第3バルブが設置された分岐ラインをさらに含み、
前記分岐ラインは、前記レベリングラインの所定高さから分岐されて前記排出ラインに連結され、
前記制御部は、
前記
停滞薬液ドレインモード時、前記第3バルブをオープンして前記レベリングラインの所定高さ以上にある薬液をドレインさせる請求項
4に記載の薬液供給装置。
【請求項8】
前記貯蔵タンクの上部カバーに設置される排気ラインをさらに含み、
前記第1上部ラインは、
前記排気ラインに連結される、請求項
4に記載の薬液供給装置。
【請求項9】
貯蔵タンクと連通されて前記貯蔵タンクの一側に位置するレベルチューブと、前記レベルチューブの一側に位置するレベルセンサーによって薬液のレベルを測定して薬液を供給する方法において、
前記貯蔵タンクに貯蔵された薬液を、薬液供給ラインを通じて供給し、一定周期ごとに前記レベルチューブ内の停滞された薬液をドレインする薬液ドレイン段階を含み、
前記薬液ドレイン段階は、
前記レベルチューブの下端が前記貯蔵タンクの排出ラインに連結されて前記貯蔵タンクの薬液が排出される時前記レベルチューブ内の停滞された薬液がともにドレインされる、薬液供給方法。
【請求項10】
前記薬液ドレイン段階において、
前記レベルチューブ内の停滞された薬液をパージガスで加圧する、請求項
9に記載の薬液供給方法。
【請求項11】
前記薬液ドレイン段階において、
パージガスが前記レベルチューブだけに提供されるように前記レベルチューブの上部ラインに設置されたバルブを閉める、請求項
10に記載の薬液供給方法。
【請求項12】
前記薬液ドレイン段階において、
前記レベルチューブ内の停滞された薬液は、前記レベルチューブ内の設定された水位前までだけドレインされる、請求項
10に記載の薬液供給方法。
【請求項13】
基板処理設備において、
薬液に基板を処理する処理部と、
薬液を前記処理部に供給する薬液供給部と、を含み、
前記薬液供給部は、
薬液が貯蔵される貯蔵タンクと、
前記貯蔵タンクに連結されて前記貯蔵タンク内の薬液を循環させる循環ラインと、
前記循環ラインに設置されるポンプと、
前記循環ラインから分岐されて薬液供給ラインと、
前記貯蔵タンクに貯蔵された薬液が排出される排出ラインと、
前記貯蔵タンク内の薬液水位を確認できるように前記貯蔵タンクと連結されて前記貯蔵タンクの薬液と等しい水位の薬液が収容されるレベルチューブと、
前記排出ラインに設置された第1バルブを制御する制御部と、を含み、
前記レベルチューブは、
一端が前記貯蔵タンクの上部空間と連結されて他端が前記排出ラインと連結され
、
前記制御部は、
前記第1バルブを既設定された時間の間に開放して前記レベルチューブ内の停滞された薬液が前記排出ラインを通じて排出されるように停滞薬液ドレインモードを遂行する、基板処理設備。
【請求項14】
前記制御部は
、
前記停滞薬液ドレインモードが進行中にも前記循環ラインを通じた薬液循環がなされるように前記ポンプを制御する、請求項
13に記載の基板処理設備。
【請求項15】
前記レベルチューブにパージガスを供給するパージガス供給ラインをさらに含み、
前記制御部は、
前記パージガス供給ラインは前記停滞薬液ドレインモードで前記
レベルチューブ内の薬液を加圧するようにパージガスを供給する、請求項
14に記載の基板処理設備。
【請求項16】
前記レベルチューブは、
垂直で延長されたレベリングラインと、
前記レベリングラインの上端と前記貯蔵タンクの上部空間を連結する第1上部ラインと、
前記レベリングラインの下端と前記排出ラインを連結する第2下部ラインを含む、請求項
14に記載の基板処理設備。
【請求項17】
前記第1上部ラインと前記レベリングラインの連結部分に連結されて前記レベリングラインにパージガスを供給するパージガス供給ラインをさらに含む、請求項
16に記載の基板処理設備。
【請求項18】
前記第1上部ライン上に設置される第2バルブをさらに含み、
前記制御部は、
前記停滞薬液ドレインモードで前記パージガス供給ラインを通じて供給されるパージガスが前記レベリングラインだけに提供されるように前記第2バルブを制御する、請求項
17に記載の基板処理設備。
【請求項19】
第3バルブが設置された分岐ラインをさらに含み、
前記分岐ラインは、前記レベリングラインの所定高さから分岐されて前記排出ラインに連結され、
前記制御部は、
前記
停滞薬液ドレインモード時
、前記第3バルブをオープンして前記レベリングラインの所定高さ以上にある薬液をドレインさせる、請求項
16に記載の基板処理設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置及び基板処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、平板表示素子製造や半導体製造工程で硝子基板やウェハーを処理する工程には減光液塗布工程(photoresist coating process)、現像工程(developing process)、蝕刻工程(etching process)、アッシング工程(ashing process)など多様な工程が遂行される。各工程には基板に付着された各種汚染物を除去するため、薬液(chemical)または純水(deionized water)を利用した洗浄工程(wet cleaning process)と基板表面に残留する薬液または純水を乾燥させるための乾燥(drying process)工程が遂行される。
【0003】
最近には、リン酸のような高温で使用されるケミカルを利用してシリコン窒化膜及びシリコン酸化膜を選択的に除去する蝕刻工程を進行している。高温のケミカルを利用した基板処理工程はケミカル処理段階、リンス処理段階、そして、乾燥処理段階が順次に遂行される。ケミカル処理段階には基板上に形成された薄膜を蝕刻処理するか、または基板上の異物を除去するためのケミカルを基板に供給し、リンス処理段階には基板上に純水のようなリンス液が供給される。
【0004】
このように、基板処理装置には多様な液状の化学薬品(以下、薬液と通称する。)を供給して循環させる薬液供給装置が設置される。薬液供給装置はポンプなどを利用して薬液を貯蔵する薬液タンクから薬液を基板処理部に供給して、使用された薬液を再び薬液タンクに回収する構造を有するようになる。薬液タンクは大部分基板処理装置の設備フレームの下部に位置するようになる。
【0005】
一般に、薬液タンク内に貯蔵された薬液の水位レベル(Level)を測定するために多様な種類のセンサー(Sensor)を使用することができるが、センサーを利用して水位レベルを測定する方法は、測定対象との接触如何によって接触式測定方法と非接触式測定方法に区分されうる。
【0006】
接触式測定方式は有毒性や腐食性が強い特定薬液の場合センサーの露出部分が腐食されて不純物が薬液に吸収されて純度を落とすようになって、薬液の有害成分が露出されて安全性に問題が発生することがある。
【0007】
したがって、有毒性や腐食性が強い特定薬液の場合、薬液と接触がなしに薬液の水位レベルを測定することができる非接触式測定方法を使わなければならない。
【0008】
図10は、非接触式レベル測定装置を示す図面である。
【0009】
図10に示されたように、非接触式レベル測定装置1000は薬液タンク1001の上部と下部を連結するレベルチューブ1002上の適切な位置に多数個のレベルセンサー1003を設置して位置別に薬液の有無を検出する。しかし、このような方式ではレベルチューブ1002内の薬液が停滞する現象が発生しうる。レベルチューブ1002内の停滞された薬液は基板処理時パーティクルソースの原因になる。
【0010】
このようなレベルチューブ1002内の停滞された薬液を除去するために一定時間ごとにタンクドレインに薬液をすべてドレインするオールドレイン(all drain)工程を遂行しなければならないために薬液廃棄で消耗量が増加する原因になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】韓国特許公開第10-2012-0042514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、レベルチューブ内の停滞された薬液を除去することができる薬液供給装置及び方法、ならびに基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0013】
本発明は、薬液廃棄量を最小化することができる薬液供給装置及び方法、ならびに基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0014】
本発明の目的はこれに制限されないし、言及されなかったまた他の目的は下の記載から当業者が明確に理解することができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一側面によれば、薬液が貯蔵される貯蔵タンクと、前記貯蔵タンクに貯蔵された薬液が排出される排出ラインと、前記貯蔵タンク内の薬液水位を確認できるように前記貯蔵タンクと連結されて前記貯蔵タンクの薬液と等しい水位の薬液が収容されるレベルチューブと、前記排出ラインに設置された第1バルブを制御する制御部とを含み、前記レベルチューブは一端が前記貯蔵タンクの上部空間と連結されて他端が前記排出ラインと連結される薬液供給装置が提供されうる。
【0016】
また、前記制御部は前記第1バルブを既設定された時間の間に開放して前記レベルチューブ内の停滞された薬液が前記排出ラインを通じて排出されるように停滞薬液ドレインモードを遂行することができる。
【0017】
また、前記レベルチューブでパージガスを供給するパージガス供給ラインをさらに含むことができる。
【0018】
また、前記パージガス供給ラインは前記停滞薬液ドレインモードで前記レベリングライン内の薬液を加圧するようにパージガスを供給することができる。
【0019】
また、前記レベルチューブは垂直で延長されたレベリングラインと、前記レベリングラインの上端と前記貯蔵タンクの上部空間を連結する第1上部ラインと、前記レベリングラインの下端と前記排出ラインを連結する第2下部ラインとを含むことができる。
【0020】
また、前記第1上部ラインと前記レベリングラインの連結部分に連結されて前記レベリングラインにパージガスを供給するパージガス供給ラインをさらに含むことができる。
【0021】
また、前記第1上部ライン上に設置される第2バルブをさらに含み、前記制御部は前記停滞薬液ドレインモードで前記パージガス供給ラインを通じて供給されるパージガスが前記レベリングラインだけに提供されるように前記第2バルブを制御することができる。
【0022】
また、第3バルブが設置された分岐ラインをさらに含み、前記分岐ラインは、前記レベリングラインの所定高さから分岐されて前記排出ラインに連結され前記制御部は前記薬液ドレインモード時前記第3バルブをオープンして前記レベリングラインの所定高さ以上にある薬液をドレインさせることができる。
【0023】
また、前記貯蔵タンクの上部カバーに設置される排気ラインをさらに含み、前記第1上部ラインは前記排気ラインに連結されうる。
【0024】
本発明の他の側面によれば、貯蔵タンクと連通されて前記貯蔵タンクの一側に位置するレベルチューブと、前記レベルチューブの一側に位置するレベルセンサーらによって薬液のレベルを測定して薬液を供給する方法において、前記貯蔵タンクに貯蔵された薬液を、薬液供給ラインを通じて供給すると、一定周期ごとに前記レベルチューブ内の停滞された薬液をドレインする薬液ドレイン段階を含んで、前記薬液ドレイン段階は前記レベルチューブの下端が前記貯蔵タンクの排出ラインに連結されて前記貯蔵タンクの薬液が排出される時前記レベルチューブ内の停滞された薬液がともにドレインされる薬液供給方法が提供されうる。
【0025】
また、前記薬液ドレイン段階で前記レベルチューブ内の停滞された薬液をパージガスで加圧しうる。
【0026】
また、前記薬液ドレイン段階でパージガスが前記レベルチューブだけに提供されるように前記レベルチューブの上部ラインに設置されたバルブをオフさせうる。
また、前記薬液ドレイン段階で前記レベルチューブ内の停滞された薬液は、前記レベルチューブ内の設定された水位前までにドレインされうる。
【0027】
本発明の他の側面によれば、薬液で基板を処理する処理部と、薬液を前記処理部に供給する薬液供給部を含み、前記薬液供給部は薬液が貯蔵される貯蔵タンクと、前記貯蔵タンクに連結されて前記貯蔵タンク内の薬液を循環させる循環ラインと、前記循環ラインに設置されるポンプと、前記循環ラインから分岐されて薬液供給ラインと、前記貯蔵タンクに貯蔵された薬液が排出される排出ラインと、前記貯蔵タンク内の薬液水位を確認できるように前記貯蔵タンクと連結されて前記貯蔵タンクの薬液と等しい水位の薬液が収容されるレベルチューブと、前記排出ラインに設置された第1バルブを制御する制御部とを含み、前記レベルチューブは一端が前記貯蔵タンクの上部空間と連結されて他端が前記排出ラインと連結される基板処理設備が提供されうる。
【0028】
また、前記制御部は前記第1バルブを既設定された時間の間に開放して前記レベルチューブ内の停滞された薬液が前記排出ラインを通じて排出されるように停滞薬液ドレインモードを遂行し、前記停滞薬液ドレインモードが進行中にも前記循環ラインを通じた薬液循環がなされるように前記ポンプを制御することができる。
【0029】
また、前記制御部は前記レベルチューブにパージガスを供給するパージガス供給ラインをさらに含むが、前記パージガス供給ラインは前記停滞薬液ドレインモードで前記レベリングライン内の薬液を加圧するようにパージガスを供給することができる。
【0030】
また、前記レベルチューブは垂直で延長されたレベリングラインと、前記レベリングラインの上端と前記貯蔵タンクの上部空間を連結する第1上部ラインと、及び前記レベリングラインの下端と前記排出ラインを連結する第2下部ラインを含むことができる。
【0031】
また、前記第1上部ラインと前記レベリングラインの連結部分に連結されて前記レベリングラインにパージガスを供給するパージガス供給ラインをさらに含むことができる。
【0032】
また、前記第1上部ライン上に設置される第2バルブをさらに含み、前記制御部は前記停滞薬液ドレインモードで前記パージガス供給ラインを通じて供給されるパージガスが前記レベリングラインだけに提供されるように前記第2バルブを制御することができる。
【0033】
また、第3バルブが設置された分岐ラインをさらに含む。分岐ラインは、前記レベリングラインの所定高さから分岐されて前記排出ラインに連結される。前記制御部は、前記薬液ドレインモード時前記第3バルブをオープンして前記レベリングラインの所定高さ以上にある薬液をドレインさせることができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明の一実施形態によれば、循環ラインのポンプ止め動作なしにレベルチューブ内の停滞した薬液を除去することができる。
【0035】
本発明の一実施形態によれば、薬液廃棄量を最小化することができる。
【0036】
本発明の一実施形態によれば、薬液を効率的に管理することができる。
【0037】
本発明の効果が上述した効果に限定されるものではなくて、言及されない効果らは本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解することができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本発明の一実施例による基板処理装置が提供された基板処理設備を概略的に示した平面図である。
【
図4】
図3に示された薬液供給ユニットを説明するための図である。
【
図5】
図4に示された薬液供給ユニットの主要構成を説明するための図である。
【
図6】
図5の薬液供給ユニットでレベルチューブの薬液がドレインされる過程を示す図である。
【
図7】薬液供給ユニットの第1変形例を示す図である。
【
図8】
図7の薬液供給ユニットでレベルチューブの薬液がドレイン(排出)される過程を示す図である。
【
図9】薬液供給ユニットの第2変形例を示す図である。
【
図10】従来貯蔵タンクのレベル測定装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下では添付した図面を参照にして本発明の実施形態に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明はいろいろ異なる形態で具現することができるし、ここで説明する実施例で限定されない。また、本発明の望ましい実施例を詳細に説明するにおいて、関連される公知機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要にわかりにくくすることがあると判断される場合にはその詳細な説明を略する。また、類似機能及び作用をする部分に対しては図面全体にかけて等しい符号を使用する。
【0040】
ある構成要素を「包含」するということは、特別に反対される記載がない限り他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。具体的に,「含む」または「有する」などの用語は明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであって、一つまたはその以上の他の特徴らや数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものとして理解されなければならない。
【0041】
単数の表現は文脈上明白に異なるように指向しない限り、複数表現を含む。また、図面で要素らの形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0042】
第1、第2などの用語は多様な複数の構成要素を説明するのに使用することができるが、前記複数の構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使用することができる。例えば、本発明の権利範囲から離脱されないまま第1構成要素は第2構成要素で名づけることができるし、類似する第2構成要素も第1構成要素と名づけることができる。
【0043】
ある構成要素が異なる構成要素に「連結されて」いるか、または「接続されて」いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されているか、または接続されていることもあるが、中間に他の構成要素が存在することもあると理解されなければならないであろう。反対に、ある構成要素が異なる構成要素に「直接連結されて」いるか、または「直接接続されて」いると言及した時には、中間に他の構成要素が存在しないことで理解されなければならないであろう。複数の構成要素との関係を説明する他の表現、すなわち「~間に」と「すぐ~間に」または「~に隣合う」と「~に直接隣合う」なども同じように解釈されなければならない。
【0044】
異なるように定義されない限り、技術的であるか科学的な用語を含んでここで使用されるすべての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者によって一般的に理解されることと等しい意味である。一般に使用される前もって定義されているもののような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味であることで解釈されなければならないし、本出願で明白に定義しない限り、理想的や過度に形式的な意味で解釈されない。
【0045】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の望ましい実施形態を示して説明するものであり、本発明は多様な他の組合、変更及び環境で使用することができる。すなわち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。示された実施例は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明するものであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態で本発明を制限しようとする意図ではない。また、添付された請求範囲は他の実施状態も含むことで解釈されなければならない。
【0046】
図1は、本発明の基板処理設備1を概略的に示した平面図である。
【0047】
図1を参照すれば、基板処理設備1はインデックスモジュール1000と工程処理モジュール2000を含む。インデックスモジュール1000は、ロードポート1200及び移送フレーム1400を含む。ロードポート1200、移送フレーム1400、および、工程処理モジュール2000は順次に一列に配列される。以下、ロードポート1200、移送フレーム1400、および、工程処理モジュール2000が配列された方向を第1方向12という。そして、上部から視た時、第1方向12と垂直な方向を第2方向14といって、第1方向12と第2方向14を含んだ平面に垂直である方向を第3方向16という。
【0048】
ロードポート1200には基板(W)が収納されたキャリア1300が安着される。ロードポート1200は複数個提供され、これらは第2方向14に沿って一列に配置される。
図1では四つのロードポート1200が提供される場合について示した。しかし、ロードポート1200の個数は工程処理モジュール2000の工程効率及びフットプリントなどの条件によって増加するか、または減少することもある。キャリア1300には基板(W)の縁を支持するように提供されたスロット(図示せず)が形成される。スロットは第3方向16に複数個が提供される。基板(W)は第3方向16に沿ってお互いに離隔された状態で積層されるようにキャリア1300内に位置される。キャリア1300には前面開放一体型ポッド(Front Opening Unified Pod:FOUP)が使用されうる。
【0049】
工程処理モジュール2000は、バッファーユニット2200、移送チャンバ2400、そして、工程チャンバ2600を含む。移送チャンバ2400はその長さ方向が第1方向12と平行に配置される。第2方向14に沿って移送チャンバ2400の一側及び他側にはそれぞれ工程チャンバ2600が配置される。移送チャンバ2400の一側に位置した工程チャンバ2600と移送チャンバ2400の他側に位置した工程チャンバ2600は移送チャンバ2400を基準でお互いに対称になるように提供される。複数の工程チャンバ2600のうちで一部は移送チャンバ2400の長さ方向に沿って配置される。また、工程チャンバ2600のうちで一部はお互いに積層されるように配置される。すなわち、移送チャンバ2400の一側には工程チャンバ2600がAXB(AとBはそれぞれ1以上の自然数)の配列で配置されうる。ここで、Aは第1方向12に沿って一列に提供された工程チャンバ2600の数であり、Bは第3方向16に沿って一列に提供された工程チャンバ2600の数である。移送チャンバ2400の一側に工程チャンバ2600が4個または6個提供される場合、工程チャンバ2600は2X2または3X2の配列で配置されうる。工程チャンバ2600の個数は増加するか、または減少することもできる。前述したところと異なり、工程チャンバ2600は移送チャンバ2400の一側のみに提供されうる。また、前述したところと異なり、工程チャンバ2600は移送チャンバ2400の一側及び両側に単層に提供されうる。
【0050】
バッファーユニット2200は、移送フレーム1400と移送チャンバ2400との間に配置される。バッファーユニット2200は、移送チャンバ2400と移送フレーム1400との間に基板(W)が返送される前に基板(W)がとどまる空間を提供する。バッファーユニット2200はその内部に基板(W)が置かれるスロット(図示せず)が提供され、複数のスロット(図示せず)はお互いの間に第3方向16に沿って離隔するように複数個提供される。バッファーユニット2200から移送フレーム1400と対向する面と移送チャンバ2400と対向する面それぞれが開放される。
【0051】
移送フレーム1400は、ロードポート1200に安着されたキャリア1300とバッファーユニット2200との間に基板(W)を返送する。移送フレーム1400にはインデックスレール1420とインデックスロボット1440が提供される。インデックスレール1420はその長さ方向が第2方向14と並んで提供される。インデックスロボット1440はインデックスレール1420上に設置され、インデックスレール1420に沿って第2方向14に直線移動される。インデックスロボット1440は、ベース1441、胴体1442、およびインデックスアーム1443を有する。ベース1441は、インデックスレール1420に沿って移動可能になるように設置される。胴体1442は、ベース1441に結合される。胴体1442は、ベース1441上で第3方向16に沿って移動可能になるように提供される。また、胴体1442は、ベース1441上で回転可能になるように提供される。インデックスアーム1443は、胴体1442に結合され、胴体1442に対して前進及び後進移動可能になるように提供される。インデックスアーム1443は、複数個提供されてそれぞれ個別駆動されるように提供される。複数のインデックスアーム1443は、第3方向16に沿ってお互いに離隔された状態で積層されるように配置される。複数のインデックスアーム1443のうちで一部は工程処理モジュール2000からキャリア1300に基板(W)を返送する時使用され、他の一部はキャリア1300で工程処理モジュール2000に基板(W)を返送する時使用されうる。これはインデックスロボット1440が基板(W)を搬入及び搬出する過程で工程処理前の基板(W)から発生されたパーティクルが工程処理後の基板(W)に付着されることを防止することができる。
【0052】
移送チャンバ2400は、バッファーユニット2200と工程チャンバ2600との間、および複数の工程チャンバ2600の間に基板(W)を返送する。移送チャンバ2400には、ガイドレール2420とメインロボット2440が提供される。ガイドレール2420は、その長さ方向が第1方向12と並んでいるように配置される。メインロボット2440はガイドレール2420上に設置され、ガイドレール2420上で第1方向12に沿って直線移動される。メインロボット2440はベース2441、胴体2442、およびメインアーム2443を有する。ベース2441は、ガイドレール2420に沿って移動可能になるように設置される。胴体2442は、ベース2441に結合される。胴体2442は、ベース2441上で第3方向16に沿って移動可能になるように提供される。また、胴体2442は、ベース2441上で回転可能になるように提供される。メインアーム2443は、胴体2442に結合され、これは胴体2442に対して前進及び後進移動可能になるように提供される。メインアーム2443は、複数個提供されてそれぞれ個別駆動になるように提供される。複数のメインアーム2443は、第3方向16に沿ってお互いに離隔された状態で積層されるように配置される。バッファーユニット2200から工程チャンバ2600に基板(W)を返送する時使用されるメインアーム2443と工程チャンバ2600でバッファーユニット2200に基板(W)を返送する時使用されるメインアーム2443はお互いに異なることがある。
【0053】
工程チャンバ2600内には基板(W)に対して洗浄工程を遂行する基板処理装置10が提供される。それぞれの工程チャンバ2600内に提供された基板処理装置10は遂行する洗浄工程の種類によって異なる構造を有することができる。選択的にそれぞれの工程チャンバ2600内の基板処理装置10は等しい構造を有することができる。選択的に工程チャンバ2600は複数個のグループに区分され、等しいグループに属する工程チャンバ2600に提供された複数の基板処理装置10はお互いに等しい構造を有して、異なるグループに属する工程チャンバ2600に提供された複数の基板処理装置10はお互いに異なる構造を有することができる。例えば、工程チャンバ2600が2個のグループで分けられる場合、移送チャンバ2400の一側には第1グループの工程チャンバ2600が提供され、移送チャンバ2400の他側には第2グループの工程チャンバ2600が提供されうる。選択的に移送チャンバ2400の一側及び他側それぞれで下層には第1グループの複数の工程チャンバ2600が提供され、上層には第2グループの複数の工程チャンバ2600が提供されうる。第1グループの工程チャンバ2600と第2グループの工程チャンバ2600はそれぞれ使用されるケミカルの種類や、洗浄方式の種類によって区分されうる。
【0054】
以下の実施例では高温の硫酸、アルカリ性薬液、酸性薬液、リンス液、および乾燥ガスのような処理流体を使って基板(W)を洗浄する装置を、例を挙げて説明する。しかし、本発明の技術的思想はこれに限定されないし、蝕刻工程などのように基板(W)を回転させながら工程を遂行する多様な種類の装置にすべて適用されうる。
【0055】
図2は、
図1の基板処理装置の平面図であり、
図3は
図1の基板処理装置の断面図である。
図2と
図3を参照すれば、基板処理装置10はチャンバ100、ボール200、支持ユニット300、薬液ノズルユニット410、リンス液ノズルユニット430、排気ユニット500、昇降ユニット600、センサー部700、薬液供給ユニット900、そして、制御機800を含む。
【0056】
チャンバ100は、密閉された内部空間を提供する。上部には、気流供給部材110が設置される。気流供給部材110は、チャンバ100内部に下降気流を形成する。
【0057】
気流供給部材110は、高湿度外気をフィルタリングしてチャンバ100内部に供給する。高湿度外気は気流供給部材110を通過してチャンバ100内部に供給されて下降気流を形成する。下降気流は、基板(W)の上部に均一な気流を提供し、処理流体によって基板(W)表面が処理される過程で発生される汚染物質を空気とともにボール200の回収桶ら210、220、230を通じて排気ユニット500に排出させる。
【0058】
チャンバ100は、水平隔壁102によって工程領域120と維持補修領域130で分けられる。工程領域120には、ボール200と支持ユニット300が位置する。維持補修領域130には、ボール200と連結される回収ライン241、243、245、排気ライン510以外にも昇降ユニット600の駆動部と、薬液ノズルユニット410と連結される駆動部、供給ラインなどが位置する。維持補修領域130は、工程領域120から隔離される。
【0059】
ボール200は、上部が開放された円筒形状を有して、基板(W)を処理するための処理空間を有する。ボール200の開放された上面は、基板(W)の搬出及び搬入通路で提供される。処理空間には、支持ユニット300が位置される。支持ユニット300は、工程が進行時基板(W)を支持した状態で基板(W)を回転させる。
【0060】
ボール200は強制排気がなされるように下端部に排気ダクト290が連結された下部空間を提供する。ボール200には回転される基板(W)上で飛散される処理液と気体を流入及び吸入する第1乃至第3回収桶210、220、230が多段に配置される。
【0061】
環形の第1乃至第3回収桶210、220、230は、一つの共通した環形空間と通じる複数の排気口(H)を有する。具体的に、第1乃至第3回収桶210、220、230は、それぞれ環形のリング形状を有する底面及び底面から延長されて円筒形状を有する側壁を含む。第2回収桶220は、第1回収桶210を取り囲んで、第1回収桶210から離隔されて位置する。第3回収桶230は、第2回収桶220を取り囲んで、第2回収桶220から離隔されて位置する。
【0062】
第1乃至第3回収桶210、220、230は、基板(W)から飛散された処理液及びヒュームが含まれた気流が流入される第1乃至第3回収空間(RS1)、RS2、RS3)を提供する。第1回収空間(RS1)は、第1回収桶110によって定義され、第2回収空間(RS2)は第1回収桶110と第2回収桶120との間の離隔空間によって定義され、第3回収空間(RS3)は、第2回収桶120と第3回収桶130との間の離隔空間によって定義される。
【0063】
第1乃至第3回収桶210、220、230の各上面は中央部が開放される。第1乃至第3回収桶210、220、230は連結された側壁から開放部に行くほど対応する底面との距離が徐徐に増加する傾斜面でなされる。基板(W)から飛散された処理液は第1乃至第3回収桶210、220、230の上面らに沿って回収空間ら(RS1、RS2、RS3)内に流れる。
【0064】
第1回収空間(RS1)に流入された第1処理液は、第1回収ライン241を通じて外部に排出される。第2回収空間(RS2)に流入された第2処理液は、第2回収ライン243を通じて外部に排出される。第3回収空間(RS3)に流入された第3処理液は、第3回収ライン245を通じて外部に排出される。
【0065】
支持ユニット300は、工程が進行中に基板(W)を支持し、工程が進行されるうちに基板(W)を回転させることができる。
【0066】
支持ユニット300は、支持板310、スピン駆動部320、バックノズル部330、および加熱部材340を含む。
【0067】
支持板310は、チャックステージ312、および石英ウィンドウ314を含む。チャックステージ312は、円形の上部面を有する。チャックステージ312は、スピン駆動部320に結合されて回転される。チャックステージ312の縁には、チャッキングピン316らが設置される。複数のチャッキングピン316は、石英ウィンドウ314を貫通して石英ウィンドウ314上側に突出するように提供される。チャッキングピン316は、複数の支持ピン318によって支持された基板(W)が正位置に置かれるように基板(W)を整列する。工程進行時チャッキングピン316は、基板(W)の側部と接触して基板(W)が正位置から離脱することを防止する。
【0068】
石英ウィンドウ314は、基板(W)とチャックステージ210上部に位置する。石英ウィンドウ314は、加熱部材340を保護するために提供される。石英ウィンドウ314は、透明に提供されうる。石英ウィンドウ314は、チャックステージ312とともに回転されうる。石英ウィンドウ314は、複数の支持ピン318を含む。支持ピン318は石英ウィンドウ314の上部面縁部に所定間隔で離隔されて配置される。支持ピン318は石英ウィンドウ314から上側に突き出されるように提供される。支持ピン318は、基板(W)の下面を支持して基板(W)が石英ウィンドウ314から上側方向に離隔された状態で支持されるようにする。
【0069】
スピン駆動部320は、中空形の形状を有して、チャックステージ312と結合してチャックステージ312を回転させる。チャックステージ312が回転される場合、石英ウィンドウ314はチャックステージ312とともに回転されうる。また、支持板310内に提供される構成は、支持板310の回転から独立するように位置されうる。例えば、後述する加熱部材340は、支持板310の回転から独立するように位置されうる。
【0070】
バックノズル部330は、基板(W)の背面にリンス液(DIW)を噴射するために提供される。バックノズル部330は、ノズル胴体332及びバックノズル噴射部334を含む。バックノズル噴射部334は、チャックステージ312と石英ウィンドウ314の中央上部に位置される。ノズル胴体332は、中空形のスピン駆動部320内に貫通軸設され、ノズル胴体332の内部にはリンス液移動ライン、ガス供給ライン及びパージガス供給ラインが提供されうる。
【0071】
加熱部材340は、工程が進行中に基板(W)を加熱することができる。加熱部材340は、支持板310内に配置される。加熱部材340は、ランプ342を含むことができる。
【0072】
加熱部材340は、チャックステージ312の上部に設置される。加熱部材340は、リング形状で提供されうる。加熱部材340は、複数個で提供されうる。加熱部材340は、お互いに異なる直径で提供されうる。それぞれの加熱部材340の温度は、個別的に制御されうる。加熱部材340は、光を放射するランプ342であることがある。ランプ342は、赤外線領域の波長を有する光を放射するランプ342であることがある。ランプ342は、赤外線ランプ342(IR Lamp)であることがある。ランプ342は、赤外線を照射して基板(W)を加熱することができる。
【0073】
加熱部材340は、同心の複数の区域に細分されることがある。それぞれの区域にはそれぞれの区域を個別に加熱させることができる複数のランプ342が提供されうる。ランプ342はチャックステージ312の中心に対して異なる半径距離で同心に配列されるリング形状で提供されうる。この時、ランプ342の数は所望の温度制御された程度に依存して加減されうる。加熱部材340は、それぞれの個別の区域の温度を制御することで、工程が進行間基板(W)の半径によって温度を連続的に増加または減少するように制御することができる。
【0074】
支持ユニット300は、冷却部材(図示せず)、断熱板(図示せず)、及び放熱板(図示せず)をさらに含むことができる。冷却部材は、支持板310内に配置されて支持板310内に冷却流体を供給することができる。例えば、冷却部材は、放熱板内に形成される流路に冷却流体を供給することができる。
【0075】
断熱板は、支持板310内に配置されうる。また、断熱板は支持板310内で加熱部材340下に配置されうる。断熱板は、透明な材質で提供されうる。断熱板は、透明な材質で提供されて加熱部材340が放射する光が断熱板を透過することができる。また、断熱板は、熱伝導度が低い材質で提供されうる。例えば、断熱板は放熱板より熱伝導度が低い材質で提供されうる。例えば、断熱板はガラスを含む材質で提供されうる。断熱板はネオセラム(Neoceram)を含む材質で提供されうる。断熱板は、ガラスセラミックス(Glass ceramic)を含む材質で提供されうる。しかし、これに限定されるものではなくて、断熱板はセラミックスを含む材質で提供されうる。
【0076】
反射板は、支持板310内に配置されうる。また、反射板は、支持板310内で断熱板の下に配置されうる。反射板は、加熱部材340が放射する光を反射する材質で提供されうる。反射板は、赤外線領域の波長を有する光を反射する材質で提供されうる。反射板は、金属を含む材質で提供されうる。反射板は、アルミニウムを含む材質で提供されうる。反射板は、表面が銀(Ag)で鍍金された銀鍍金アルミニウムを含む材質で提供されうる。
【0077】
放熱板は、断熱板から伝達される熱を外部に放出することができる。また、放熱板内には、冷却部材が供給する冷却流体が流れる流路が形成されうる。放熱板は、支持板310内に配置されうる。また、放熱板は、支持板内で反射板の下に配置されうる。放熱板は、熱伝導度が高い材質で提供されうる。例えば、放熱板は、前述した断熱板より熱伝導度が高い材質で提供されうる。放熱板は、金属を含む材質で提供されうる。放熱板は、アルミニウム及び/または銀を含む材質で提供されうる。
【0078】
薬液ノズルユニット410は、基板(W)に処理液を供給して基板(W)を処理することができる。薬液ノズルユニット410は、基板(W)に加熱された処理液を供給することができる。処理液は、基板(W)表面を蝕刻するための高温のケミカルであることができる。一実施例によれば、処理液はリン酸(H3PO4)を含むことができる。
【0079】
薬液ノズルユニット410は、第1ノズル411、ノズルアーム413、支持ロード415、ノズル駆動機417を含むことができる。第1ノズル411は、薬液供給ユニット900を通じて処理液の供給を受ける。第1ノズル411は、処理液を基板(W)表面に吐出する。ノズルアーム413は、一方向に長さが長く提供されるアームであり、先端に第1ノズル411が装着される。ノズルアーム413は、第1ノズル411を支持する。ノズルアーム413の後端には、支持ロード415が装着される。支持ロード415は、ノズルアーム413の下部に位置する。支持ロード415は、ノズルアーム413に垂直であるように配置される。ノズル駆動機417は、支持ロード415の下端に提供される。ノズル駆動機417は、支持ロード415の長さ方向軸を中心に支持ロード415を回転させる。支持ロード415の回転でノズルアーム413と第1ノズル411が支持ロード415を軸にスイング移動する。第1ノズル411は、ボール200の外側と内側との間をスイング移動することができる。そして、第1ノズル411は、基板(W)の中心と縁領域の間区間をスイング移動して処理液を吐出することができる。
【0080】
リンス液ノズルユニット430は、第2ノズル431、ノズルアーム433、支持ロード435、ノズル駆動機437を含むことができる。第2ノズル431は、リンス液供給部440を通じてリンス液の供給を受ける。第2ノズル431は、リンス液(DIW)を基板(W)表面に吐出する。ノズルアーム433は、一方向に長さが長く提供されるアームであり、先端に第2ノズル431が装着される。ノズルアーム433は、第2ノズル431を支持する。ノズルアーム433の後端には、支持ロード435が装着される。支持ロード435は、ノズルアーム433の下部に位置する。支持ロード435は、ノズルアーム433に垂直であるように配置される。ノズル駆動機437は、支持ロード435の下端に提供される。ノズル駆動機437は、支持ロード435の長さ方向軸を中心に支持ロード435を回転させる。支持ロード435の回転でノズルアーム433と第2ノズル431が支持ロード435を軸にスイング移動する。第2ノズル431は、ボール200の外側と内側との間をスイング移動することができる。
【0081】
排気ユニット500は、ボール100の内部を排気することができる。一例で、排気ユニット500は、工程時第1乃至第3回収桶210、220、230のうちで処理液を回収する回収桶に排気圧力(吸入圧力)を提供するためのものである。排気ユニット500は、排気ダクト290と連結される排気ライン510、ダンパ520を含む。排気ライン510は、排気ポンプ(図示せず)から排気圧の提供を受けて半導体生産ラインの底空間に埋設されたメイン排気ラインと連結される。
【0082】
一方、ボール200は、ボール200の垂直位置を変更させる昇降ユニット600と結合される。昇降ユニット600は、ボール200を上下方向に直線移動させる。ボール200が上下に移動されることによって支持ユニット300に対するボール200の相対高さが変更される。
【0083】
昇降ユニット600は、ブラケット612、移動軸614、および駆動機616を含む。ブラケット612は、処理容器100の外壁に固定設置される。ブラケット612には、駆動機616によって上下方向に移動される移動軸614が固定結合される。基板(W)が支持ユニット300にローディングまたはアンローディングされる時支持ユニット300がボール200の上部に突き出されるようにボール200は下降する。また、工程が進行時には基板(W)に供給された処理液の種類によって処理液が既設定された複数の回収桶210、220、230に流入することができるようにボール200の高さが調節される。ボール200は、前記各回収空間(RS1、RS2、RS3)別に回収される処理液と汚染ガスの種類を異なるようにすることができる。
【0084】
制御機800は、薬液ノズルユニット410が処理液を基板に先ず供給した後、リンス液を基板に供給するように薬液ノズルユニット410とリンス液ノズルユニット430を制御することができる。制御機800は、リンス液が供給される時の基板の回転速度が、処理液が供給される時の基板の回転速度より早い速度で回転されるように支持ユニット300を制御することができる。
【0085】
制御機800は基板処理装置を制御することができる。制御機800は、上述したところのように基板を設定工程によって処理されるように工程チャンバの構成要素らを制御することができる。また、制御機800は、基板処理装置の制御を行うマイクロプロセッサー(コンピューター)でなされるプロセスコントローラーと、オペレーターが基板処理装置を管理するためにコマンド入力操作などを行うキーボードや、基板処理装置の稼働状況を可視化して表示するディスプレイなどでなされるユーザーインターフェースと、基板処理装置で実行される処理をプロセスコントローラーの制御で行うための制御プログラムや、各種データ及び処理条件によって各構成部に処理を実行させるためのプログラム、すなわち、処理レシピが記憶された記憶部を具備することができる。また、ユーザーインターフェース及び記憶部はプロセスコントローラーに接続されていることがある。処理レシピは記憶部のうちで記憶媒体に記憶されていることがあって、記憶媒体は、ハードディスクでも良く、CD-ROM、DVDなどの可搬性ディスクや、フラッシュメモリーなどの半導体メモリーであることもある。
【0086】
図4は、
図3に示された薬液供給ユニットを説明するための図であり、
図5は
図4に示された薬液供給ユニットの主要構成を説明するための図である。
【0087】
図4及び
図5を参照すれば、薬液供給ユニット900は、貯蔵タンク902、循環ライン910、ポンプ912、薬液供給ライン920、排出ライン930、パージガス供給ライン940、レベルチューブ950を含むことができる。
【0088】
貯蔵タンク902は、薬液供給源901から提供された薬液が貯蔵される収容空間を有する。循環ライン910は、収容空間に収容された薬液を循環させる。循環ライン910は、処理タンク902の上端及び下端にそれぞれ連結されうる。循環ライン910には、ポンプ912、ヒーター914、およびフィルター916が設置されうる。ポンプ912は、収容空間に収容された処理液が循環ライン910を通じて循環されるように循環ライン910を加圧する。ヒーター914は、循環ライン910で循環される処理液を加熱処理する。ヒーター914は、処理液を工程温度またはそれ以上で加熱処理する。
【0089】
薬液供給ライン920は、薬液をノズル411に供給可能である。薬液供給ライン920は、循環ライン910から分岐される分岐ラインに提供される。薬液供給ライン920は、循環ライン920から分岐されてノズル411に連結される。したがって、収容空間に収容された薬液は、循環ライン910及び薬液供給ライン920を順次に通じてノズル411に供給されうる。
【0090】
貯蔵タンク902には、排出ライン930が連結される。貯蔵タンク902内の薬液は、排出ライン930を通じてドレインされうる。排出ライン930には、第1バルブ932が設置される。第1バルブ932のオン/オフによって貯蔵タンク内の薬液が排出されるか、または遮られる。
【0091】
貯蔵タンク902の一側には、貯蔵タンク902と連通されたレベルチューブ950が設置される。レベルチューブ950は、貯蔵タンク9020内の薬液水位を確認できるように貯蔵タンク902の薬液と等しい水位の薬液が収容される。
【0092】
レベルチューブ950は、薬液(C)を貯蔵する貯蔵タンク902と並列で連結され、貯蔵タンク902内部に貯蔵された薬液の水位によって薬液の一部が流入されうる。すなわち、レベルチューブ950は、貯蔵タンク902の外部に貯蔵タンク902内部の薬液のレベルを易しく測定できるように貯蔵タンク902の上下部にバイパス(Bypass)方式で連結される。
【0093】
この時、レベルチューブ950内部の薬液(C1)のレベルは、薬液タンク20内部の薬液(C)のレベルに連動して変化することがあるが、レベルチューブ950内部の薬液(C1)のレベルと薬液タンク20内部の薬液(C)のレベルの関係は貯蔵タンク902の形状及び大きさ、レベルチューブ950の形状などの条件によって決定されうる。このようなレベルチューブ950内部の薬液(C1)のレベルと薬液タンク902内部の薬液(C)のレベルの関係はあらかじめ設定されうる。レベルチューブ950は、おおよそ円筒状の長い管形状を有することができるが、これに限定されない。
【0094】
一方、レベルチューブ950の材質は、透明な硝子材または合成樹脂材を使用することができるが、望ましくは、腐食に強いテプロンフッ素樹脂の一種であるPFA(Per Fluoro Alkoxy)を使用することができる。この時、透明なPFAチューブを使えば、外部でも薬液のレベルを易しく目で確認することができる。
【0095】
一方、レベルチューブ950には、薬液のレベルを測定するレベルセンサー953らが提供されて貯蔵タンク902に貯蔵された薬液のレベルを測定する。レベルセンサー953は、薬液と直接的に接触しないで測定することができる非接触式センサーであることができる。望ましくは、レベルセンサー953は、レベルチューブ950に流入された薬液の水位レベルによって変化して出力される電流値を利用してレベルチューブ950に流入された薬液のレベルを測定することができる。このような方式は、静電容量センサーを利用して物体を感知する静電容量方式と等しい原理を利用することができる。また、レベルセンサーは、レーダー方式、レーザー方式、ロードセル(load cell)方式、ニュークリア(nuclear)方式、超音波(ultrasonic)方式のような多様な非接触式センサーが適用されうる。
【0096】
本実施例ではレベルセンサー953が6個レベルであるHH、H、MR、M、L、LLを測定できるように6ヶ所に配置される。もちろん、レベルセンサー953の個数及び位置は必要によって多様な組合せが可能である。
【0097】
レベルチューブ950は、垂直で延長されたレベリングライン952と、レベリングライン952の上端と貯蔵タンク902の上部空間を連結する第1上部ライン954及びレベリングライン952の下端と排出ライン930を連結する第2下部ライン956を含むことができる。第1上部ライン954は貯蔵タンクの排気ライン990と連結されうる。そして、第2下部ライン956と排出ライン930の連結支点は第1バルブ932と貯蔵タンク902との間に位置されうる。
【0098】
パージガス供給ライン940は、レベリングライン952と第1上部ライン954の連結地点に連結されうる。パージガス供給ライン940は、レベルチューブ950にパージガスを供給することができる。パージガス供給ライン940を通じて供給されるパージガスは、停滞薬液ドレインモードでレベリングライン952内の薬液を加圧する。よって、第1バルブ932が開放されて薬液がドレインされる時レベルチューブ950内の薬液が貯蔵タンク902内の薬液より早くドレインされうる。よって、レベルチューブ950内の薬液(C1)を除去する過程での薬液廃棄量を減らすことができる。
【0099】
パージガス供給ライン940を通じて供給されるパージガスは、貯蔵タンク902の上部空間にも提供されうる。パージガスは、貯蔵タンク902の上部空間をパージし、貯蔵タンク902内部が一定圧力になれば、排気ライン990を通じて外部に排気されうる。パージガスは、不活性ガスであることができる。
【0100】
制御機800は、排出ライン930に設置された第1バルブ932を制御することができる。
図6は、停滞薬液ドレインモードでレベルチューブの薬液がドレインされる過程を示す図である。
【0101】
図6に示すように、制御機800は、第1バルブ932を既設定された時間の間に開放してレベルチューブ950内の停滞された薬液(C1)が排出ライン930を通じて排出されるように停滞薬液ドレインモードを遂行する。停滞薬液ドレインモードでレベルチューブ950内の停滞された薬液(C1)水位がLレベル以下に落ちれば、ポンプ稼働が中断されることがあるため、薬液(C1)水位がLレベルに到逹する前までに薬液ドレインがなされることが望ましい。レベルチューブ950内の停滞された薬液(C1)が排出ライン930を通じて排出される間に貯蔵タンク902の薬液は循環ライン910を通じて循環される。
【0102】
前述した構成を有する薬液供給ユニットは貯蔵タンクに貯蔵された薬液を、循環ラインを通じて循環させるが、一定周期ごとにレベルチューブ内の停滞された薬液をドレインする薬液ドレイン段階を実施する。薬液ドレイン段階は、レベルチューブの下端が貯蔵タンクの排出ラインに連結されていて第1バルブをオープンすれば、レベルチューブ内の停滞された薬液がドレインされうる。
【0103】
図7は、薬液供給ユニットの第1変形例を示す図であり、
図8は
図7の薬液供給ユニットでレベルチューブの薬液がドレインされる過程を示す図である。
【0104】
図7及び
図8を参照すれば、第1変形例による薬液供給ユニット900aは、第1上部ライン954上に第2バルブ958が設置されるということにその特徴がある。制御機800は停滞薬液ドレインモードでパージガス供給ライン940を通じて供給されるパージガスがレベリングライン952だけで提供されるように第2バルブ958をオフさせることができる。
【0105】
前記のように、パージガスがレベリングライン952だけで提供されることで、レベリングライン952上の薬液をより早くドレインさせることができる。
【0106】
図9は、薬液供給ユニットの第2変形例を示す図である。
【0107】
図9を参照すれば、第2変形例による薬液供給装置900bは、分岐ライン970をさらに含むということにその特徴がある。分岐ライン970はレベリングライン952の所定高さから分岐されて排出ライン930に連結される。分岐ライン970には第3バルブ972が設置されうる。分岐ライン970の分岐支点はレベリングライン952のMレベルとLレベルとの間であることができる。そして、分岐ライン970の合流支点は第1バルブ932を通った支点であることがある。
【0108】
前記のような薬液供給装置でレベルチューブの薬液ドレインは、第1バルブを閉めて第3バルブを開けば、C2区間の薬液が分岐ラインを通じて排出ラインにドレインされる。
【0109】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の望ましい実施形態を示して説明するものであり、本発明は多様な他の組合、変更及び環境で使用することができる。すなわち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、著わした開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。著わした実施例は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明するものであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態で本発明を制限しようとする意図ではない。また、添付された請求範囲は他の実施状態も含むことで解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0110】
100 チャンバ
200 ボール
300 支持ユニット
410 薬液ノズルユニット
430 リンス液ノズルユニット
500 排気ユニット
800 制御機