(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-21
(45)【発行日】2024-05-29
(54)【発明の名称】煎じ出し製品を含むフィルタバッグを製造するための包装機械
(51)【国際特許分類】
B65B 35/02 20060101AFI20240522BHJP
B65B 9/087 20120101ALI20240522BHJP
【FI】
B65B35/02
B65B9/087
(21)【出願番号】P 2022519686
(86)(22)【出願日】2020-09-25
(86)【国際出願番号】 IB2020058981
(87)【国際公開番号】W WO2021064528
(87)【国際公開日】2021-04-08
【審査請求日】2023-05-30
(31)【優先権主張番号】102019000017489
(32)【優先日】2019-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】594073646
【氏名又は名称】イ.エンメ.ア.インドゥストリア マッキーネ アウトマティケ ソチエタ ペル アツィオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100158610
【氏名又は名称】吉田 新吾
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】コンティ,ロベルト
【審査官】西塚 祐斗
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/015913(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第103387072(CN,A)
【文献】特表2009-538792(JP,A)
【文献】特表2002-526337(JP,A)
【文献】特表2003-523897(JP,A)
【文献】国際公開第2017/109656(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 35/02
B65B 9/087
B65B 29/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
煎じ出し製品を含むフィルタバッグ(I)を製造するための包装機械であって、
前記フィルタバッグ(I)は2つの大きな面(1a、1b)を有する少なくとも1つの閉じた収容チャンバを備え、前記2つの大きな面(1a、1b)は互いに向き合って底部(1f)から延びており、前記底部(1f)は、より大きな面を有する前記2つの大きな面(1a、1b)よりも小さな展開部を有し、
前記
包装機械は、処理経路を規定し且つ煎じ出し製品(I)用のフィルタバッグを製造するように構成された複数の処理ステーション(2)と、前記処理経路に対して前記複数の処理ステーション(2)のすぐ下流に位置する抽出ステーション(3)と、を備え、
前記抽出ステーション(3)は、
直線区間を持つガイドチャネル(4b)を備える積み重ねユニット(4)であって、重ねられた前記フィルタバッグ(I)の順序付けられた連続的な供給を可能にして前記
包装機械から抽出される積み重ねを形成するように構成された積み重ねユニット(4)と、
前記処理経路から来る前記フィルタバッグ(I)を前記積み重ねユニット(4)に移送するように構成された移送手段(5)と、を備え、
前記積み重ねユニット(4)は、前記複数の処理ステーション(2)の下流で前記ガイドチャネル(4b)の上流に配置され且つ前記処理経路から来る前記フィルタバッグ(I)を前記移送手段(5)から入力として受け取るように構成された接続要素(4a)をさらに備え、前記接続要素(4a)は、出口で、前記フィルタバッグ(I)が前記
包装機械から抽出される前に導入される前記ガイドチャネル(4b)と接続しており、供給方向に沿った前記フィルタバッグ(I)の供給を可能にするように成形された湾曲した区間を有する傾斜表面を備え、前記移送手段(5)は、前記複数の処理ステーション(2)の一のステーションから前記フィルタバッグ(I)を連続して個別にピックアップし、より大きな寸法を持つ前記
2つの大きな面(1a、1b)が前記供給方向に対して横方向に配置され且つその底部(1f)が前記接続要素(4a)の前記傾斜表面上に載って並んで配置された状態で前記供給方向に沿って互いに重ねられたフィルタバッグ(I)の積み重ねを形成するような向きに沿って配置されるよう前記フィルタバッグ(I)を連続して個別に配置するように構成され且つ作動され
、前記包装機械は、
重ねられ且つ前記接続要素(4a)に沿って供給される前記フィルタバッグ(I)の前記積み重ねに対して単一のフィルタバッグ(I)を持ち上げるための、前記接続要素(4a)に作用する持ち上げ手段(7)を含む、包装機械。
【請求項2】
前記接続要素(4a)の前記湾曲した区間は、前記供給方向に沿って、円弧の且つフィルタバッグ(I)のための供給経路を規定するような曲率を有し、前記円弧は、前記フィルタバッグ(I)が第1の向きに沿って前記移送手段(5)によって配置される入口と、前記第1の向きとは異なる第2の向きに沿って配置するように、前記フィルタバッグ(I)が前記湾曲した区間に沿って移動した後、回転を行う出口との間に延びる、請求項1に記載の
包装機械。
【請求項3】
前記回転は90°以下で且つ35°を超える回転である、請求項2に記載の包装機械。
【請求項4】
前記積み重ねユニット(4)の前記接続要素(4a)は、対向し且つ入口方向に収束する側壁を備え、前記側壁は、前記フィルタバッグ(I)のそれぞれの側面との干渉によって前記フィルタバッグ(I)の少なくとも部分的な保持を促進するように設計されている、請求項1
から3のいずれか一項に記載の
包装機械。
【請求項5】
前記移送手段(5)は、ピックアップ位置と解放位置との間で移動可能であるグリッパ(5a)を備え、前記ピックアップ位置では、前記グリッパ(5a)は前記複数の処理ステーション(2)の一のステーションから前記フィルタバッグ(I)をピックアップするために前記処理経路に沿って配置されており、前記解放位置は、前記接続要素(4a)に前記フィルタバッグ(I)を解放するために前記接続要素(4a)に近接している、請求項1から
4のいずれか一項に記載の
包装機械。
【請求項6】
前記積み重ねユニット(4)の前記接続要素(4a)の内部への前記フィルタバッグ(I)の挿入およびガイドされたスライドを促進するように構成された押し出し手段(6)をさらに備える、請求項1から
5のいずれか一項に記載の
包装機械。
【請求項7】
前記押し出し手段(6)は、前記フィルタバッグ(I)が前記移送手段(5)によって解放されるとすぐに前記フィルタバッグ(I)を引っ張るように、前記移送手段(5)と同期して作動されるように構成される、請求項
6に記載の
包装機械。
【請求項8】
前記押し出し手段(6)は、一対の指部(6a)であって、前記移送手段(5)がそれらの間を通過することを可能にするように構成された一対の指部(6a)を備える、請求項
6または
7に記載の
包装機械。
【請求項9】
前記持ち上げ手段(7)は、前記接続要素(4a)の前記傾斜表面上に配置されたレバー(7a)であって、当該レバー(7a)が前記傾斜表面と共に前記接続要素(4a)の共有下面を形成する下降ホーム位置と、当該レバー(7a)が前記傾斜表面に対して特定の高さに配置される上昇動作位置との間で移動可能であるレバー(7a)を備える、請求項8に記載の
包装機械。
【請求項10】
前記抽出ステーション(3)は、前記ガイドチャネル(4b)内でスライド可能であり且つより進んだ位置において一連の重ねられた製品の前記フィルタバッグ(I)に対して接触するように構成されたストローク要素(8)の端部を備える、請求項1から9のいずれか一項に記載の
包装機械。
【請求項11】
前記複数の処理ステーション(2)は、形成中の対応するフィルタバッグ(I)を保持するように構成された複数の放射状グリッパ(P)を有する回転カルーセル(R)を備え、前記移送手段(5)は、前記回転カルーセル(R)の前記複数の放射状グリッパ(P)から前記フィルタバッグ(I)を個別にピックアップする、請求項1から10のいずれか一項に記載の
包装機械。
【請求項12】
煎じ出し製品を含むフィルタバッグ(I)を製造するための方法であって、
各フィルタバッグ(I)は、少なくとも1つの閉じた収容チャンバを備え、前記収容チャンバは、より大きな寸法を持つ互いに向き合う2つの
大きな面(1a、1b)と、底部(1f)および上部(1c)から延びる2つの側面と、を有し、前記底部(1f)および前記上部(1c)は、前記2つの大きな面(1a、1b)および前記2つの側面の両方よりも小さな展開部を有し、前記方法は、
処理経路であって、それに沿って前記フィルタバッグ(I)が形成される処理経路を準備するステップと、
前記処理経路の最後で前記フィルタバッグ(I)を個別にピックアップするステップと、
前記
2つの大き
な面(1a、1b)が供給方向に対して横方向に配置され且つ前記底部(1f)が接続要素(4a)の
傾斜表面であって、湾曲した区間を有する傾斜表面に載って並んで配置された状態で前記供給方向に沿って互いに重ねられたフィルタバッグ(I)の積み重ねを形成するような入口の向きに沿って積み重ねユニット(4)の前記接続要素(4a)にピックアップされた前記フィルタバッグ(I)を連続して解放するステップと、
抽出されるべき積み重ねられたフィルタバッグ(I)のグループを形成するために、前記積み重ねユニット(4)の隣接するガイドチャネル(4b)に前記接続要素(4a)によって互いに連続して且つ積み重ねられた前記フィルタバッグ(I)を押すことによって導入するステップであって、前記ガイドチャネル(4b)への導入は、インフィードの向きとは異なる出口の向きに沿って、前記フィルタバッグ(I)が前記湾曲した
区間を有する傾斜表面に沿って回転した後に起こるステップと、
前記解放するステップと前記導入するステップとの間に実行される、重ねられたフィルタバッグ(I)の前記積み重ねに対して単一のフィルタバッグ(I)を持ち上げるステップと、を含む方法。
【請求項13】
前記解放するステップと前記ガイドチャネルに導入する前記ステップとの間で、前記フィルタバッグ(I)は、前記出口の向きに従って配置されるように、回転を行う、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記回転は90°以下で且つ35°を超える回転である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記フィルタバッグ(I)の前記底部(1f)は、前記傾斜表面に沿って移動する間に、前記フィルタバッグ(I)の前記上部(1c)が移動する区間の長さよりも長いアーチ形の区間に沿って移動する、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、煎じ出し製品を含むフィルタバッグを製造するための包装機械の技術分野に関する。
【0002】
特に、本発明は、煎じ出し製品(茶、コーヒー、カモミールなど)を製造するのに適したタイプの包装機械に関する。
【背景技術】
【0003】
一般的に言えば、従来技術の包装機械は、煎じ出し製品の製造に寄与するそれぞれのステップが実行される複数の処理ステーションを備える。
【0004】
製品は通常、フィルタ材料で作られたバッグを使用して製造され、バッグの内部に、煎じ出されるように設計された物質の少なくとも1回分の用量が封入される。
【0005】
糸がまたバッグに関連付けられており、バッグをグリップタグに接続することを可能にし、製品をまとめて機械のアウトフィードゾーンに適切に積み重ねられた状態にし、その後に通常、適切な容器または箱の内部に煎じ出し製品を最終的に包装するためのステーションが続く。
【0006】
フィルタバッグを積み重ねる前に、各々の個々のバッグの包装がまた、バッグに適切に折り畳まれて密封される上包み材料のシートを用いて行われてもよく、その中に閉じたフィルタバッグを含む個々のパケットが形成される。
【0007】
包装機械の複雑さ、全体的なサイズおよび総コストを低減するために、従来技術は、バッグの手動包装のための製造の解決策を教示しており、製造プロセスの最後に、完成品は機械によって手動でピックアップされ、所定の数に従って容器/箱に挿入される。
【0008】
この目的のために、連続して(上包みの有無にかかわらず)バッグを定期的に運ぶことを可能にし且つオペレータが手動でピックアップすることが可能であるアウトフィードステーションを準備する必要がある。
【0009】
また、オペレータによる迅速且つ最適なピックアップを可能にするために、(製品が挿入されることになる容器または箱のサイズ変更を考慮して、オペレータが同時に変更できる所定の数の)一連の製品の所定のグループを規定できる必要がある。
【0010】
この分野では、アウトフィードステーションを備える従来技術の包装機械が存在し、アウトフィードステーションでは、完成品がまとめられ且つ上部に開口部を有するガイドチャネルに沿って運ばれて、開口部を通してオペレータは製品にアクセスして、それらをピックアップし、機械から抽出することができる。
【0011】
しかしながら、出願人は、従来技術の包装機械の効率および使いやすさに影響を与える特定の問題を発見した。
【0012】
特に、従来技術の機械が有するアウトフィードステーションはあまり効果的ではなく、複数の処理ステーションからアウトフィードステーションへの製品の通過を正しく実行するために複雑な移送メカニズムを必要とする。
【発明の概要】
【0013】
これに関連して、本発明の基礎を形成する技術的目的は、従来技術の上記の欠点を克服する、煎じ出し製品を含むフィルタバッグを製造するための包装機械を提供することである。
【0014】
特に、本発明の目的は、特に個々のフィルタバッグの製造が完了した後および所定の寸法のグループに包装するためのそれらの準備およびその後の抽出の間に、機械内部のフィルタバッグを移動させるプロセスを最適化することができる、煎じ出し製品を含むフィルタバッグを製造するための包装機械を提供することである。
【0015】
示された技術的目的および特定された目的は、添付の特許請求の範囲の請求項の1つまたは複数に記載された技術的特徴を含む、煎じ出し製品を含むフィルタバッグを製造するための包装機械によって実質的に達成される。
【0016】
本発明は、処理経路を規定し且つフィルタバッグを製造するように構成された複数の処理ステーションと、処理経路のすぐ下流に位置するアウトフィードステーションとを備える、煎じ出し製品を含むフィルタバッグを製造するための包装機械に関する。
【0017】
次に、アウトフィードステーションは、ガイドチャネルであって、それに沿って一連の順序付けられた連続したフィルタバッグが規定され、処理経路からフィルタバッグを入力として受け取るように設計された第1の湾曲した区間と、機械からのそれらの抽出を可能にするように設計された第2の平坦な区間とを備えたガイドチャネルを備える。
【0018】
アウトフィードステーションはまた、フィルタバッグを処理経路からガイドチャネルの第1の区間に移送するように構成された移送手段を備える。
【0019】
有利には、本発明による機械は、空間の制御を最適化してフィルタバッグの移動および所定の寸法のグループへのそれらの分配を促進する。
【0020】
参考のために本明細書に組み込まれた従属請求項は、本発明の種々の実施形態に関する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面に示されているように、本発明の好ましい実施形態の非限定的な説明においてより明白である。
【
図1】本発明による煎じ出し製品を含むフィルタバッグを製造するための包装機械の図を概して示す。
【
図2】
図1の煎じ出し製品を含むフィルタバッグを製造するための包装機械のアウトフィードステーションの図を詳細に示す。
【
図3】いくつかの要素の動きを示す
図2のアウトフィードステーションの断面を示す。
【
図5】本発明による包装機械を用いて製造されたフィルタバッグの概略斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
添付の図面において、数字1は概して、煎じ出し製品を含むフィルタバッグを製造するための包装機械を示し、当該包装機械は、以下、単に機械1と示される。
【0023】
機械1は、処理経路を規定するように設計された正確な順序で配置された複数の処理ステーション2を備え、処理経路に沿ってフィルタバッグは以下に煎じ出し製品「I」と呼ばれる煎じ出し製品を含むように漸進的に組み立てられる。
【0024】
フィルタバッグI(
図5を参照)は、互いに向き合うより大きな寸法の2つの外面1a、1bと、底部1fおよび上部1cから延びる2つの側面と、を有する少なくとも1つの収容チャンバを備える。
【0025】
底部1fと上部1cの展開部は、2つの大きな面1a、1b、および2つの側面の両方よりも小さい。
【0026】
フィルタバッグIのこの構造は、その構造において異なり得るが、説明された形状は同一である。
【0027】
非限定的な例として、複数の処理ステーション2は、フィルタバッグを製造するように設計された一連のステーションを含んでもよく、フィルタバッグは、フィルタ材料の断片から始まり且つ煎じ出しに適した物質(例えば、茶、コーヒー、カモミールなど、および香料物質)の1回分の用量(シングルローブバッグ)または2回分の用量(ツーローブバッグ)を含み、これらのバッグに、一端にグリップタグを有する糸の一部が取り付けられ、他端で糸はフィルタバッグに関連付けられる。
【0028】
任意付加的に、複数の処理ステーションはまた、糸およびタグの適用後にフィルタバッグに上包み材料のシートを適用するように設計されたステーションを含んでもよい。
【0029】
複数の処理ステーションはまた、形成中の対応するフィルタバッグIを保持するように構成された複数の放射状のグリッパPを有する回転カルーセルR(好ましくは水平軸周りに回転する)を備える。
【0030】
要するに、カルーセルRは、他の処理ステーション2に到達してフィルタバッグIの完全な形成を可能にするように、円弧状の経路に沿った、フィルタバッグIのコンベヤを規定する。例えば、機械1は、(ホッパ2bに含まれる)煎じ出し用の物質の用量が、フィルタ材料「M」によって形成された連続ストリップ上に所定の距離で配置される第1の処理ステーション2aを備えてもよい。
【0031】
機械1はまた、第2の処理ステーション2cを含んでもよく、第2の処理ステーション2cでは、用量が配置されている連続ストリップは、煎じ出し製品「I」の形状を規定するために切断され折り畳まれ、煎じ出し製品「I」に糸「F」がまた適用される(例えば、カルーセルRのグリッパの形成中のフィルタバッグIの通過中に)。
【0032】
前述のように、機械1はまた、一連の処理ステーションを備え、当該一連の処理ステーションでカルーセルR上を移動するフィルタバッグ「I」を形成するための処理が完了する。
【0033】
第3のステーション2dは、形成中のフィルタバッグに適用されるタグ「E」(タグは連続ウェブによって区切られる)を供給する。次に、タグ「E」はフィルタバッグ「I」および糸「F」に関連付けられる。
【0034】
第4の処理ステーション2eでは、上包み材料「S」の連続ウェブが断片に切断されてフィルタバッグ「I」の周りに巻き付けられて、その形成を完了させる。
【0035】
前述のように、種々の処理ステーション2を通る、したがって処理経路全体に沿ったフィルタバッグ「I」の移動は、上記の回転カルーセルRであって、形成中のフィルタバッグ「I」を受け取って保持するように設計されたシートを規定し且つ次にそれらをその回転中に種々の処理ステーション2に順番に供給する放射状グリッパを有する上記の回転カルーセルRによって実行される。
【0036】
機械1はまた、処理経路のすぐ下流に位置し且つカルーセルRから、機械1からの抽出を可能にするために、形成されたフィルタバッグ「I」を受け取る抽出ステーション3を備える。
【0037】
より具体的には、抽出ステーション3は、積み重ねユニット4を備え、積み重ねユニット4は、直線区間を有するガイドチャネル4bであって、機械1から抽出されるべき積み重ねを形成するように、積み重ねられたフィルタバッグIの順序付けられた連続した供給を可能にするように構成されたガイドチャネル4bを備える。言い換えれば、包装の準備ができている煎じ出し製品「I」は、ガイドチャネル4aに徐々に移送され整列され、そこから、煎じ出し製品「I」はオペレータによって(手動で)ピックアップされ得、オペレータは次にそれらを適切な容器に挿入する。
【0038】
図示のように、抽出ステーション3は、処理経路から来るフィルタバッグIを積み重ねユニット4に移送するように構成された移送手段5を備える。
【0039】
これに照らして、移送手段5は、カルーセルRの複数のグリッパPからフィルタバッグIを個別にピックアップする。
【0040】
構造的に、積み重ねユニット4は、複数の処理ステーション2の下流およびガイドチャネル4bの上流に配置された接続要素4aをさらに備える。
【0041】
接続要素4aは、移送手段5からの入力として、処理経路から来るフィルタバッグIを受け取るように構成される。さらに、接続要素4aは、機械から抽出される前にフィルタバッグIが導入されるガイドチャネル4bと出口で接続されている。
【0042】
接続要素4aはまた、供給方向に沿ってフィルタバッグIを供給することを可能にするように成形された湾曲した区間を有する傾斜(シュート)表面を備える。
【0043】
基本的に、完全なガイドチャネルは、必要に応じていつでも、オペレータが煎じ出し製品「I」を取り出せるようにする、特に機械からの抽出を実行することを可能にするように、処理経路から煎じ出し製品「I」を入力として受け取るように設計された第1の湾曲した区間と第2の平坦な区間と(両方とも上部が開いている)を備える。
【0044】
上記移送手段5は、複数の処理ステーション2の一部を形成するアウトフィードステーションUからフィルタバッグIを連続して個別にピックアップし、より大きな寸法の面1a、1bが供給方向に対して横方向に配置され且つその底部1fが接続要素4aの傾斜表面上に載って並んで配置された状態で供給方向に沿って互いに重ねられたフィルタバッグIの積み重ねを形成するような向きに沿って、フィルタバッグを個別に連続して配置するように構成され且つ作動される。
【0045】
より詳細には、接続要素4aの湾曲した区間は、供給方向に沿って、円弧形状を有する、フィルタバッグ「I」のための供給経路を規定するような曲率を有する。
【0046】
円弧は、フィルタバッグ「I」が第1の向き(ほぼ水平)に沿って移送手段5によって配置される入口と、フィルタバッグ「I」が、湾曲した区間に沿って移動した後に、第1の向きとは異なる第2の向き(実質的に垂直)に沿って配置されるように、好ましくは90°以下で且つ35°を超える回転を行う出口との間に延びる。
【0047】
言い換えれば、第1の区間4aは円弧形状を有し、円弧形状は、煎じ出し製品「I」の挿入に有利に働き且つそれを促進するようにガイドチャネル4の入口が配置されることを可能にし、アウトフィードで、それらは、オペレータによる製品の抽出を容易にするために、好ましくは実質的に水平に配置される第2の区間4bを用いて最適な態様で接合される。
【0048】
さらに、積み重ねユニット4の接続要素4aは、インフィード(送り込み)方向に収束する横方向に対向する表面(したがって、チャネルの内側に面する)を含み、当該表面は、フィルタバッグIのそれぞれの側面との干渉によってフィルタバッグ「I」の少なくとも部分的な保持に有利に働くように設計されている。
【0049】
したがって、一般に、第1の区間4aの内面は、製品がその移動中に誤った向き(例えば傾き)をとることができないように保証するように、煎じ出し製品「I」の横方向の寸法または横方向のサイズよりも小さい距離で互いに配置される。
【0050】
この収束は、例えば、第1の区間4aの入口で行われるステップによって、またはその厚さの段階的な且つ漸進的な変化によって得られ得る。
【0051】
あるいは、第1の区間内のガイドチャネル4の幅の縮小は、接続要素4aの側壁の内面に結合された一対のプレート「PA」によって達成され得る。
【0052】
側壁はまた、オペレータが、機械1が処理しなければならないフィルタバッグ「I」の寸法の関数としてガイドチャネル4bの幅を適合させることを可能にするように、互いに離れるように/互いに向かうように移動可能であり得る。
【0053】
この特徴は、機械1のサイズを変更する必要がある場合、例えば、上包みのない製品からそれを備えた製品に変更する場合、またはその逆の場合に特に有利である。
【0054】
一方、ガイドチャネル4bは、製品が接続要素4aから出てきてすぐ、オペレータによるそれらの除去まで製品の制御された供給を促進するように構成された、関係のある下面(すなわち、フィルタバッグ「I」が載っている表面)に配置されたモータ駆動コンベヤベルト9を備える。
【0055】
上記のように、抽出ステーション3は、移送手段5をさらに備える。
【0056】
移送手段5は、処理経路に沿って(すなわち、アウトフィードステーションUから)フィルタバッグ「I」をピックアップするピックアップ位置と、接続要素4aにフィルタバッグ「I」を解放するための接続要素4aに近接している解放位置との間で移動可能なグリッパ5aを使用して作られる。
【0057】
動作可能なように、グリッパ5aは、カルーセルRのグリッパPによって完成した煎じ出し製品「I」に係合して把持するまで、処理経路に向かってグリッパ5aを移動させることによって、ピックアップ位置に移動し、箱詰めする準備ができた後、煎じ出し製品「I」がグリッパ5aによって解放されると接続要素4aに入るような位置にあるように、グリッパ5aを接続要素4aに移動させることによって、解放位置に移動する。
【0058】
第1の区間4a内に煎じ出し製品「I」が入ることを容易にするために、機械1は、接続要素4aのインフィードで煎じ出し製品「I」を捕まえ、それらをその内部でスライドさせるようにそれらを押すように構成された押し出し手段6をさらに備える。
【0059】
このようにして、接続要素4aへの煎じ出し製品「I」の移送および実際に連続して順序付けられた一連の製品の正しい準備の間に煎じ出し製品「I」の偶発的な落下を防ぐことが可能である。
【0060】
これに照らして、押し出し手段6は、フィルタバッグIが移送手段5によって解放されるとすぐに当該フィルタバッグIを引っ張るように、移送手段5と同期して作動するように構成される。
【0061】
詳細には、押し出し手段6は、一対の指部6aであって、移送手段5がそれらの間を通過することを可能にするように構成された一対の指部6aを備える。
【0062】
特に、一対の指部6aは、積み重ねユニット4に少なくとも部分的に挿入され、接続要素4aの少なくとも一部においてスライド可能である。
【0063】
一対の指部6aは、接続要素4aの上方で回転されてもよく、その回転運動は、接続要素4aのアーチ形のプロファイルに、特にその入口に、沿うことができる。
【0064】
機械1はまた、重ねられた且つ接続要素4aに沿って前進するフィルタバッグ「I」の積み重なりに対して単一のフィルタバッグ「I」を持ち上げるように接続要素4aに作用する持ち上げ手段7を備える。
【0065】
この特徴は、一連の製品を参照することを可能にし、一連の製品の参照は、各々が各箱または容器に挿入されなければならない製品の数に対応する所定の数のフィルタバッグ「I」を含む製品のグループの連続/分離を識別することを可能にする。
【0066】
換言すれば、持ち上げ手段7は、一定の間隔で、したがって所定の相互距離に配置されたフィルタバッグ「I」を持ち上げることによって、一連の製品を定期的に持ち上げる。
【0067】
このように、視覚的なインジケータ(フラグ)が提供されており、これは、オペレータが、ピックアップされて箱詰めされる必要のある正確な数のフィルタバッグ「I」を含む製品のグループが開始および終了する場所を即座に且つ簡単に識別することを可能にする。
【0068】
構造的に、持ち上げ手段7は、接続要素4aの傾斜表面、特に接続要素4aの下面に配置されたレバー7aを備える。
【0069】
レバー7aは下降ホーム位置と上昇動作位置との間で移動可能であり、下降ホーム位置では、レバー7aは、傾斜表面と共にフィルタバッグ「I」がスライドする接続要素4aの共有下面を規定するように作用し、上昇動作位置では、レバー7aは、接続要素4aの内部をスライドするフィルタバッグ「I」を捕まえて持ち上げるように、傾斜表面に対して特定の高さに配置されている。
【0070】
好ましくは、レバー7aは、接続要素4aの下面の関係する端部で回転され、ホーム位置から動作位置への、およびその逆の移行は、回転運動によって実行される。
【0071】
あるいは、レバー7aは、下面に垂直に直線的に移動されてもよく、ホーム位置から動作位置に移動するときに、接続要素4aへの漸進的な挿入を引き起こす。
【0072】
抽出ステーション3はまた、ガイドチャネル4bに配置され且つその内部でスライド可能であり、より前進した位置で一連の積み重ねられた製品のフィルタバッグIと接触するように構成されたストローク要素8の端部を備える。
【0073】
言い換えれば、ストローク要素8の端部は、一連の製品の第1のフィルタバッグ「I」に対して、それを正しい位置に保つように接触するように構成され、したがって、一連の製品が順序付けられた且つコンパクトのままであることを保証する。
【0074】
このようにして、また、持ち上げ手段7によって持ち上げられた製品は、重力の影響下で落下せず、他の製品と整列していることを保証することが可能である。
【0075】
実際、持ち上げられた製品は、隣接する製品によって加えられ且つストローク要素8の端部の作用のおかげでも生成される圧力の作用下で所定の位置に保持される。
【0076】
ストローク要素8の端部の動作を最適化するために、アウトフィードステーション3は、ストローク要素8の端部を第1のフィルタバッグ「I」に対して安定して接触し続けるように、ストローク要素8の端部に対して作用する弾性手段を備える。
【0077】
このため、オペレータによる煎じ出し製品のグループの除去中および除去後であっても、弾性手段は、ストローク要素8の端部が新しい第1のフィルタバッグ「I」と接触するように自動的に且つ迅速に戻されることを保証し、それによって、このようにして、以下のことを回避する。すなわち、一連の製品がその接合状態を解かれて(unpacks)、持ち上げられた所定の製品が再度整列され、その結果、オペレータが個々のグループの開始点と終了点を識別することを可能にする参照が失われることを回避する。
【0078】
本発明はまた、煎じ出し製品を含むフィルタバッグ「I」を製造するための方法を提供する。
【0079】
この方法は、
処理経路であって、それに沿ってフィルタバッグIが形成される処理経路を準備するステップと、
処理経路の最後でフィルタバッグIを個別にピックアップするステップと、
大きい面1a、1bが供給方向に対して横方向に配置され且つその底部1fが接続要素4aのアーチ形の傾斜表面上に載って互いに並んで配置された状態で供給方向に沿って互いに重ね合わされたフィルタバッグの積み重ねを形成するような入口の向きに沿って積み重ねユニット4の接続要素4a上にピックアップしたフィルタバッグを連続して解放するステップと、
抽出されるべき積み重ねられたフィルタバッグIのグループを形成するために積み重ねユニット4の隣接するガイドチャネル4bに接続要素4aによって互いに連続して且つ積み重ねられたフィルタバッグIを押すことによって導入するステップであって、ガイドチャネル4bへの導入は、フィルタバッグが湾曲した傾斜表面に沿って回転した後に、インフィードの向きとは異なる出口の向きに沿って行われるステップと、を含む。
【0080】
好ましくは、解放するステップとガイドチャネルへ導入するステップとの間で、フィルタバッグIは、出口の向きに沿って配置されるように、好ましくは90°以下で且つ35°を超える、回転を実行する。
【0081】
好ましくは、解放するステップと導入するステップとの間に、重ねられたフィルタバッグIの積み重ねに対して単一のフィルタバッグIを持ち上げるステップがある。
【0082】
フィルタバッグIの底部1fは、傾斜表面に沿って前方に移動する間に、フィルタバッグIの上部1cが移動する区間よりも長い長さを有するアーチ形の区間に沿って移動することに留意されたい。
【0083】
有利なことに、本発明は、処理経路によって製造された煎じ出し製品「I」を単純且つ効率的な態様で抽出することを可能にする構造的に単純で且つコンパクトな包装機械をユーザに提供することによって従来技術の欠点を克服する事前に設定された目的を達成する。特に、抽出ステーションの形状は、各フィルタバッグをインフィードに挿入し、単純な機械システムを介した供給中に常に絶えず制御し、アウトフィードへの一定の供給を通してそれらの角度位置を変更することを可能にする。
【0084】
さらに、円弧状の区間は、第1の入口でのフィルタバッグ「フラグ」の持ち上げなどの補助的な処理を実行することを可能にし、移送手段のタイプと動きに応じて調整されてもよい。