(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-21
(45)【発行日】2024-05-29
(54)【発明の名称】物品の出庫方法、装置、デバイス及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/087 20230101AFI20240522BHJP
B65G 61/00 20060101ALI20240522BHJP
【FI】
G06Q10/087
B65G61/00 550
(21)【出願番号】P 2022566274
(86)(22)【出願日】2021-05-14
(86)【国際出願番号】 CN2021093856
(87)【国際公開番号】W WO2021258909
(87)【国際公開日】2021-12-30
【審査請求日】2022-10-28
(31)【優先権主張番号】202010583124.2
(32)【優先日】2020-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521456922
【氏名又は名称】北京京東振世信息技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Jingdong Zhenshi Information Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】6th Floor, No.76 Zhichun Road, Haidian District, Beijing 100086, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】朱威
【審査官】阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-272619(JP,A)
【文献】特開2001-306895(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
B65G 61/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
倉庫管理システムを実行する電子デバイスに適用する物品の出庫方法であって、
ユーザーが触発する
、第1の物品取得タスク
に対してキャンセル操作を行うことにより生成したキャンセル命令が検知され、かつ前記第1の物品取得タスクが対応する荷物
の運送状態に基づき前記荷物が未届けの状態にあると
決定される場合、
複数の宅配便ステーションに前記荷物を傍受するように通知し、ある宅配便ステーションが前記荷物を成功に傍受し且つ前記荷物内の物品を前記宅配便ステーションに入庫する場合、前記宅配便ステーションが送信する前
記物品が
前記宅配便ステーションに保管される仮想ロケーションの入庫情報を受信して記録し、
前記未届けの状態は、前記荷物が出庫されたが前記ユーザーに届けられていない状態であり、前記宅配便ステーションを物品の初期出庫の総倉庫における仮想ロケーションと
し、前記仮想ロケーションは、前記総倉庫に属しないが、前記倉庫管理システムにより統一的に管理されるロケーションであることと、
前記ユーザーが触発する
、第2の物品取得タスク
に対して生成操作を行うことに対応する生成命令が検知され、かつ
前記第2の物品取得タスクにおける物品の品類及び物品の数量に基づき前記第2の物品取得タスクに前記物品が含まれることを決定し、及び
前記第2の物品取得タスクにおける配達アドレスに基づき前記第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが前記宅配便ステーションを含むことを決定する
場合、前記仮想ロケーションから前記物品を出庫することを決定することと、
前記仮想ロケーションにおける前記物品を前記第2の物品取得タスクに関連付け、前記物品の仮想ロケーションの出庫情報を前記第2の物品取得タスクに関連付けることと、
を含む、物品の出庫方法。
【請求項2】
前記仮想ロケーションから前記物品を出庫することを決定する前に、
前記物品が前記宅配便ステーションに保管される物品保管時間と前記生成命令の命令取得時間の間の時間差を決定することと、
前記時間差がプリセット時間閾値を超えないという判定結果に基づいて、前記した前記仮想ロケーションから前記物品を出庫することを決定するステップを実行することを触発することと、
を更に含む、請求項1に記載の物品の出庫方法。
【請求項3】
前記仮想ロケーションから前記物品を出庫することを決定する前に、
前記仮想ロケーションが対応するロケーションの状態識別を問い合わせ、前記ロケーションの状態識別が出庫可能な識別であると、前記仮想ロケーションが出庫可能な状態にあることを決定し、前記仮想ロケーションが出庫可能な状態にあるという判定結果に基づいて、前記した前記仮想ロケーションから前記物品を出庫することを決定するステップを実行することを触発すること、
を更に含む、請求項1に記載の物品の出庫方法。
【請求項4】
前記仮想ロケーションから前記物品を出庫することを決定する前に、
前記仮想ロケーションに保管されている前記物品の物品状態識別を問い合わせ、前記物品状態識別により前記仮想ロケーションに保管されている前記物品がロック状態にあるか否かを決定することと、
前記物品状態識別がロック識別でない場合、前記仮想ロケーションに保管されている前記物品はロック状態にないことを決定し、前記仮想ロケーションに保管されている前記物品がロック状態にないことを決定するという判定結果に基づいて、前記した前記仮想ロケーションから前記物品を出庫することを決定するステップを実行することを触発することと、
を更に含む、請求項1に記載の物品の出庫方法。
【請求項5】
前記仮想ロケーションに保管されている前記物品がロック状態にあるか否かを決定する前に、
前記物品に対応する品質識別が品質問題あり識別であること、
前記物品がユーザー専属識別を持つこと、
前記物品が物品取得タスクに関連付けられていること、
のうちの少なくとも1つ
を満たす場合、前記物品の物品状態を前記ロック状態にセットする
ことを決定すること、
を更に含む、請求項4に記載の物品の出庫方法。
【請求項6】
前記第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが前記宅配便ステーションを含むことを決定することは、
前記第2の物品取得タスクの配達アドレスと前記第1の物品取得タスクの配達アドレスが同じであるという判定結果に基づいて、前記第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートは前記宅配便ステーションを含むことを決定すること、
を含む、請求項1に記載の物品の出庫方法。
【請求項7】
前記第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが前記宅配便ステーションを含むことを決定することは、
総倉庫のアドレスと前記第2の物品取得タスクの配達アドレスに従って、前記第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートを決定することと、
前記宅配便ステーションが前記荷物の輸送ルートのカバー範囲内にあるという判定結果に基づいて、前記第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートは前記宅配便ステーションを含むことを決定することと、
を含む、請求項1に記載の物品の出庫方法。
【請求項8】
前記仮想ロケーションから前記物品を出庫することを決定した後に、
前記総倉庫が対応する倉庫保管記録の情報に前記物品の入庫情報及び出庫情報を記録すること
を更に含む、請求項1に記載の物品の出庫方法。
【請求項9】
ユーザーが触発する
、第1の物品取得タスク
に対してキャンセル操作を行うことにより生成したキャンセル命令が検知され、かつ前記第1の物品取得タスクが対応する荷物
の運送状態に基づき前記荷物が未届けの状態にあると
決定される場合、
複数の宅配便ステーションに前記荷物を傍受するように通知し、ある宅配便ステーションが前記荷物を成功に傍受し且つ前記荷物内の物品を前記宅配便ステーションに入庫する場合、前記宅配便ステーションが送信する前
記物品が
前記宅配便ステーションに保管される仮想ロケーションの入庫情報を受信して記録し、
前記未届けの状態は、前記荷物が出庫されたが前記ユーザーに届けられていない状態であり、前記宅配便ステーションを物品の初期出庫の総倉庫における仮想ロケーションと
し、前記仮想ロケーションは、前記総倉庫に属しないが、倉庫管理システムにより統一的に管理されるロケーションである、ように設けられる物品保管モジュールと、
前記ユーザーが触発する
、第2の物品取得タスク
に対して生成操作を行うことに対応する生成命令が検知され、かつ
前記第2の物品取得タスクにおける物品の品類及び物品の数量に基づき前記第2の物品取得タスクに前記物品が含まれることを決定し、及び
前記第2の物品取得タスクにおける配達アドレスに基づき前記第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが前記宅配便ステーションを含むことを決定する
場合、前記仮想ロケーションから前記物品を出庫することを決定するように設けられる物品出庫モジュールと、
前記仮想ロケーションにおける前記物品を前記第2の物品取得タスクに関連付け、前記物品の仮想ロケーションの出庫情報を前記第2の物品取得タスクに関連付けるように設けられる情報関連付けモジュールと、
を含む、物品の出庫装置。
【請求項10】
ユーザー側装置に適用する物品の出庫方法であって、
倉庫管理システムが、ユーザーが触発する
、第1の物品取得タスク
に対してキャンセル操作を行うことにより生成したキャンセル命令が検知され、かつ前記第1の物品取得タスクが対応する荷物
の運送状態に基づき前記荷物が未届けの状態にあると
決定される場合、
複数の宅配便ステーションに前記荷物を傍受するように通知し、ある宅配便ステーションが前記荷物を成功に傍受し且つ前記荷物内の物品を前記宅配便ステーションに入庫する場合、前記宅配便ステーションが送信する前
記物品が
前記宅配便ステーションに保管される仮想ロケーションの入庫情報を受信して記録し、
前記未届けの状態は、前記荷物が出庫されたが前記ユーザーに届けられていない状態であり、前記宅配便ステーションを物品の初期出庫の総倉庫における仮想ロケーションと
し、前記仮想ロケーションは、前記総倉庫に属しないが、前記倉庫管理システムにより統一的に管理されるロケーションであるように、第1の物品取得タスクのキャンセル命令を触発することと、
前記倉庫管理システムが、前記ユーザーが触発する
、第2の物品取得タスク
に対して生成操作を行うことに対応する生成命令が検知され、かつ
前記第2の物品取得タスクにおける物品の品類及び物品の数量に基づき前記第2の物品取得タスクに前記物品が含まれることを決定し、及び
前記第2の物品取得タスクにおける配達アドレスに基づき前記第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが前記宅配便ステーションを含むことを決定する
場合、前記仮想ロケーションから前記物品を出庫することを決定し、前記仮想ロケーションにおける前記物品を前記第2の物品取得タスクに関連付け、前記物品の仮想ロケーションの出庫情報を前記第2の物品取得タスクに関連付けるように、
前記第1の物品取得タスクのキャンセル命令が触発された後、第2の物品取得タスクの生成命令を触発することと、
を含む、物品の出庫方法。
【請求項11】
倉庫管理システムが、ユーザーが触発する
、第1の物品取得タスク
に対してキャンセル操作を行うことにより生成したキャンセル命令が検知され、かつ前記第1の物品取得タスクが対応する荷物
の運送状態に基づき前記荷物が未届けの状態にあると
決定される場合、
複数の宅配便ステーションに前記荷物を傍受するように通知し、ある宅配便ステーションが前記荷物を成功に傍受し且つ前記荷物内の物品を前記宅配便ステーションに入庫する場合、前記宅配便ステーションが送信する前
記物品が
前記宅配便ステーションに保管される仮想ロケーションの入庫情報を受信して記録し、
前記未届けの状態は、前記荷物が出庫されたが前記ユーザーに届けられていない状態であり、前記宅配便ステーションを物品の初期出庫の総倉庫における仮想ロケーションと
し、前記仮想ロケーションは、前記総倉庫に属しないが、前記倉庫管理システムにより統一的に管理されるロケーションであるように、第1の物品取得タスクのキャンセル命令を触発するように設けられる第1のユーザー操作モジュールと、
前記倉庫管理システムが、前記ユーザーが触発する
、第2の物品取得タスク
に対して生成操作を行うことに対応する生成命令が検知され、かつ
前記第2の物品取得タスクにおける物品の品類及び物品の数量に基づき前記第2の物品取得タスクに前記物品が含まれることを決定し、及び
前記第2の物品取得タスクにおける配達アドレスに基づき前記第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが前記宅配便ステーションを含むことを決定する
場合、前記仮想ロケーションから前記物品を出庫することを決定し、前記仮想ロケーションにおける前記物品を前記第2の物品取得タスクに関連付け、前記物品の仮想ロケーションの出庫情報を前記第2の物品取得タスクに関連付けるように、
前記第1の物品取得タスクのキャンセル命令が触発された後、第2の物品取得タスクの生成命令を触発するように設けられる第2のユーザー操作モジュールと、
を含む、ユーザー側装置。
【請求項12】
少なくとも1つのプロセッサと、
少なくとも1つのプログラムを記憶するように設けられる記憶装置と、を含み、
前記少なくとも1つのプログラムが前記少なくとも1つのプロセッサに実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサは請求項1ないし8及び請求項10の何れかに記載の物品の出庫方法を実現する、電子デバイス。
【請求項13】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサに実行されると、請求項1ないし8及び請求項10の何れかに記載の物品の出庫方法を実現する、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、2020年6月23日に中国特許局に出願した出願番号が202010583124.2である中国特許出願の優先権を主張し、上記の出願の全ての内容を援用により本開示に結合する。
【0002】
本願の実施例は、物流技術に関し、例えば物品の出庫方法、装置、デバイス及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
電子商取引技術及び物流技術の発展に伴い、ユーザーは電子商取引プラットフォームにより物品を取得し、バックグラウンド電子商取引システムは、ユーザーの物品取得操作に応じて物品取得タスク(例えば、ユーザーの発注による買い物注文)を生成させ、当該物品取得タスクを倉庫管理システム(Warehouse Management System、WMS)に送信する。WMSシステムは、物品取得タスクに応じて出庫タスク(例えば出庫注文)を生成させ、倉庫で当該出庫タスクに応じて出庫作業を行う。その後、出庫荷物は宅配便ステーションの転送によりユーザーに届けられる。
【0004】
上記の過程で、物品価値属性値の低下(例えば、商品の値下がり)、或いは物品価値属性値を下げる付加価値属性値(例えば、クーポン)が適切に使用されていないなどの原因で、ユーザーは、物品が届けられる前に、任意の時間で物品取得タスクのキャンセル操作(例えば、返品操作の触発)を触発し、含まれる物品の情報が同じである物品取得タスク(例えば、発注し直す)を生成し直すことが可能である。この場合について、WMSシステムは新たに生成した物品取得タスクに応じて再び出庫と配達の流れを行う必要があり、また既に出庫された物品は宅配便ステーションを介して倉庫に返却されて入庫の処理を行う必要がある。
【0005】
本願を実現する過程で、発明者は、関連技術では少なくとも下記の問題が存在することを発見した。同じ物品に対し、ユーザーの物品取得タスクのキャンセル操作及び生成し直す操作によってWMSシステムが出庫の操作を繰り返す必要があり、出庫された物品が倉庫に返却されて入庫の処理を行う必要があるため、物品の出庫効率が低下し、倉庫の運営コストが増加する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願の実施例は、物品の出庫方法、装置、デバイス及び記憶媒体を提供して、物品をより効率的に出庫することを実現し、倉庫の運営コストを下げる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様では、本願の実施例は、
ユーザーが触発する第1の物品取得タスクのキャンセル命令が検知され、かつ前記第1の物品取得タスクが対応する荷物が未届けの状態にあるという判定結果に基づいて、前記荷物の物品が宅配便ステーションに保管される仮想ロケーションの入庫情報を受信して記録し、前記宅配便ステーションを物品の初期出庫の総倉庫における仮想ロケーションとすることと、
前記ユーザーが触発する第2の物品取得タスクの生成命令が検知され、かつ前記第2の物品取得タスクに前記物品が含まれることを決定し、及び前記第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが前記宅配便ステーションを含むことを決定するという判定結果に基づいて、前記仮想ロケーションから前記物品を出庫することを決定することと、
前記仮想ロケーションにおける前記物品を前記第2の物品取得タスクに関連付け、前記物品の仮想ロケーションの出庫情報を前記第2の物品取得タスクに関連付けることと、を含む、物品の出庫方法を提供する。
【0008】
第2態様では、本願の実施例は、更に、
ユーザーが触発する第1の物品取得タスクのキャンセル命令が検知され、かつ前記第1の物品取得タスクが対応する荷物が未届けの状態にあるという判定結果に基づいて、前記荷物の物品が宅配便ステーションに保管される仮想ロケーションの入庫情報を受信して記録し、前記宅配便ステーションを物品の初期出庫の総倉庫における仮想ロケーションとするように設けられる物品保管モジュールと、
前記ユーザーが触発する第2の物品取得タスクの生成命令が検知され、かつ前記第2の物品取得タスクに前記物品が含まれることを決定し、及び前記第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが前記宅配便ステーションを含むことを決定するという判定結果に基づいて、前記仮想ロケーションから前記物品を出庫することを決定するように設けられる物品出庫モジュールと、
前記仮想ロケーションにおける前記物品を前記第2の物品取得タスクに関連付け、前記物品の仮想ロケーションの出庫情報を前記第2の物品取得タスクに関連付けるように設けられる情報関連付けモジュールと、を含む、物品の出庫装置を提供する。
【0009】
第3態様では、本願の実施例は、更に、
倉庫管理システムが、ユーザーが触発する第1の物品取得タスクのキャンセル命令が検知され、かつ前記第1の物品取得タスクが対応する荷物が未届けの状態にあるという判定結果に基づいて、前記荷物の物品が宅配便ステーションに保管される仮想ロケーションの入庫情報を受信して記録し、前記宅配便ステーションを物品の初期出庫の総倉庫における仮想ロケーションとするように、第1の物品取得タスクのキャンセル命令を触発することと、
前記倉庫管理システムが、前記ユーザーが触発する第2の物品取得タスクの生成命令が検知され、かつ前記第2の物品取得タスクに前記物品が含まれることを決定し、及び前記第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが前記宅配便ステーションを含むことを決定するという判定結果に基づいて、前記仮想ロケーションから前記物品を出庫することを決定し、前記仮想ロケーションにおける前記物品を前記第2の物品取得タスクに関連付け、前記物品の仮想ロケーションの出庫情報を前記第2の物品取得タスクに関連付けるように、第2の物品取得タスクの生成命令を触発することと、を含む、物品の出庫方法を提供する。
【0010】
第4態様では、本願の実施例は、更に、
倉庫管理システムが、ユーザーが触発する第1の物品取得タスクのキャンセル命令が検知され、かつ前記第1の物品取得タスクが対応する荷物が未届けの状態にあるという判定結果に基づいて、前記荷物の物品が宅配便ステーションに保管される仮想ロケーションの入庫情報を受信して記録し、前記宅配便ステーションを物品の初期出庫の総倉庫における仮想ロケーションとするように、第1の物品取得タスクのキャンセル命令を触発するように設けられる第1のユーザー操作モジュールと、
前記倉庫管理システムが、前記ユーザーが触発する第2の物品取得タスクの生成命令が検知され、かつ前記第2の物品取得タスクに前記物品が含まれることを決定し、及び前記第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが前記宅配便ステーションを含むことを決定するという判定結果に基づいて、前記仮想ロケーションから前記物品を出庫することを決定し、前記仮想ロケーションにおける前記物品を前記第2の物品取得タスクに関連付け、前記物品の仮想ロケーションの出庫情報を前記第2の物品取得タスクに関連付けるように、第2の物品取得タスクの生成命令を触発するように設けられる第2のユーザー操作モジュールと、を含む、ユーザー側装置を提供する。
【0011】
第5態様では、本願の実施例は、更に、
少なくとも1つのプロセッサと、
少なくとも1つのプログラムを記憶するように用いられる記憶装置と、を含み、
前記少なくとも1つのプログラムが前記少なくとも1つのプロセッサに実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサは本願の実施例の第1態様又は第3態様に係る物品の出庫方法を実現する、電子デバイスを提供する。
【0012】
第6態様では、本願の実施例はコンピュータ可読記憶媒体を更に提供し、前記コンピュータ可読記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサに実行されると、本願の実施例の第1態様又は第3態様に係る物品の出庫方法を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本願の実施例1における物品の出庫方法のフローチャートである。
【
図2】本願の実施例2における物品の出庫方法のフローチャートである。
【
図3】本願の実施例3における物品の出庫装置の構造模式図である。
【
図4】本願の実施例4におけるユーザー側装置の構造模式図である。
【
図5】本願の実施例5における電子デバイスの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面及び実施例を参照し、本願を説明する。
【0015】
実施例1
本実施例に係る物品の出庫方法は、同一ユーザーが前の物品取得タスクをキャンセルして、取得される物品がユーザーに届けられる前に宅配便ステーションに止められた後、当該ユーザーが同じ物品と数量について物品取得タスクを生成し直し、かつ物品の輸送範囲が宅配便ステーションをカバーする物品の出庫である場合に適用されることが可能である。当該方法は、物品の出庫装置により実行することが可能であり、当該装置はソフトウェア及び/又はハードウェアの形で実現することが可能であり、当該装置は倉庫管理システムを実行できる、パソコン、コンピュータ又はサーバーなどの電子デバイスに集積されることが可能である。
図1を参照し、本実施例の方法は具体的に以下を含む。
【0016】
S110において、第1の物品取得タスクをモニタし、ユーザーが触発する第1の物品取得タスクのキャンセル命令が検知され、かつ第1の物品取得タスクが対応する荷物が未届けの状態にあることを決定すると、荷物の物品が宅配便ステーションに保管される仮想ロケーションの入庫情報を受信して記録し、宅配便ステーションを物品の初期出庫の総倉庫における仮想ロケーションとする。
【0017】
1つの実施例においては、第1の物品取得タスクとは1つの物品取得タスク(例えば、買い物注文)を指す。未届け状態とは、宅配便の荷物が出庫されたがユーザーに届けられていない状態を指す。仮想ロケーションとは総倉庫に属しないが、倉庫管理システムにより統一的に管理されるロケーションを指し、本願の実施例において1つの宅配便ステーションが1つの仮想ロケーションである。仮想ロケーションの入庫情報とは、物品が仮想ロケーションに保管されるときに生成する入庫情報を指し、入庫情報は入庫時間、仮想ロケーション情報、物品の品類識別(例えばSKU)及び物品の数量などを含む。
【0018】
宅配便の荷物がユーザーに届けられる前は、荷物は宅配便未届けの状態にあり、ユーザーはいつでも当該荷物が対応する第1の物品取得タスクのキャンセル操作を触発することが可能である。
【0019】
WMSシステムは第1の物品取得タスクを継続的にモニタする。ユーザーが第1の物品取得タスクに対してキャンセル操作することにより生成したキャンセル命令が検知された場合、WMSシステムは、更に、当該第1の物品取得タスクが対応する宅配便の荷物の運送状態が未届けの状態にあるか否かを判定する。未届けの状態にない場合、当該宅配便の荷物は既にユーザーに届けられており、傍受操作ができないため、本フローを終了する。未届けの状態にある場合、WMSシステムは各宅配便ステーションに当該荷物を傍受するように通知する。ある宅配便ステーションの傍受が成功すると、一定期間(例えば2~3日)内に傍受成功の宅配便の荷物が当該宅配便ステーションに預けられ、即ち第1の物品取得タスクにおける物品が当該宅配便ステーションに入庫される。WMSシステムは、当該宅配便ステーションが送信する物品の当該宅配便ステーションが対応する仮想ロケーションに入庫する仮想ロケーションの入庫情報を受信し、それを仮想ロケーションが対応する倉庫保管記録の情報に記録する。
【0020】
総倉庫における実在のロケーションと宅配便ステーションが対応する仮想ロケーションを区別して、出庫の過程で物品のロケーションを正確に位置付けて物品の出入庫情報を正確に記録するために、WMSシステムは、実在のロケーション及び仮想ロケーションを独立して管理し、関連ロケーションの出入庫の情報も独立して記録される必要があることを理解されたい。例えば、仮想ロケーションに物品を入れる及び物品を総倉庫に返却する時に、WMSシステムは仮想ロケーションが対応する倉庫保管記録の情報に、関連する出入庫情報を記録するが、総倉庫が対応する倉庫保管記録の情報を変えることはない。同様に、総倉庫に物品を入庫及び出庫する際に、WMSシステムは総倉庫が対応する倉庫保管記録の情報に、関連出入庫情報を記録するが、仮想ロケーションが対応する倉庫保管記録の情報を変えることはない。
【0021】
S120において、ユーザーが触発する第2の物品取得タスクの生成命令が検知され、かつ第2の物品取得タスクに第1の物品取得タスクの物品が含まれることを決定し、及び第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが上記宅配便ステーションを含むことを決定すると、仮想ロケーションから上記物品を出庫することを決定する。
【0022】
1つの実施例において、第2の物品取得タスクは第1の物品取得タスクとは別のもう1つの物品取得タスクである。荷物の輸送ルートとは、宅配便の荷物が出庫されてからユーザーに届くまでの間の輸送ルートを指し、両方のアドレスの間で経由する異なる宅配便ステーションからなることが可能である。
【0023】
上記ユーザーが注文をキャンセルした後に、また発注し直すと、上記ユーザーは第2の物品取得タスクの生成操作を触発し、WMSシステムは注文システム及び上記ユーザーに対するモニタにより当該生成操作が対応する生成命令を取得する。この時、WMSシステムは、当該第2の物品取得タスクに前の第1の物品取得タスクの物品が含まれるか否か(物品数量が一致するか否かの判定を含む)を判定する必要がある。含まれる場合、更に、当該第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが上記宅配便ステーションを経由するか否かを判定する。経由する場合、当該宅配便ステーションから上記物品を出庫する際に、総倉庫のこれらの物品を繰り返し出庫する過程を省くことができ、これらの物品は総倉庫へ逆方向に返却し入庫操作する必要もなくなり、倉庫の運営コストを節約するとともに、総倉庫から当該宅配便ステーションに輸送する輸送過程及び輸送時間を省くことができ、宅配便の輸送コストを節約し、輸送の効率を向上させることができる。したがって、WMSシステムは、当該第2の物品取得タスクにおける上記物品が上記仮想ロケーションから出庫することが可能であることを決定する。
【0024】
例示的に、第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが宅配便ステーションを含むことを決定することは、第2の物品取得タスクの配達アドレスと第1の物品取得タスクの配達アドレスが同じであると、第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが宅配便ステーションを含むことを決定すること、を含む。
【0025】
又は、第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが宅配便ステーションを含むことを決定することは、
総倉庫のアドレスと第2の物品取得タスクの配達アドレスに従って、第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートを決定することと、宅配便ステーションが荷物の輸送ルートのカバー範囲内にあることと、第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが宅配便ステーションを含むことを決定することと、を含む。
【0026】
第1の物品取得タスクの配達アドレス(受取アドレス)及び第2の物品取得タスクの配達アドレスの状況により荷物の輸送ルートが宅配便ステーションを含むか否かを判定することが可能である。両方の配達アドレスが一致していると、両方の物品取得タスクの荷物の輸送ルートも一致しており、荷物の輸送ルートが宅配便ステーションを含むことを決定することが可能である。両方の配達アドレスが一致していないと、総倉庫のアドレス及び第2の物品取得タスクの配達アドレスに従って、物品が総倉庫から出庫され第2の配達アドレスに運送されるために経由する必要がある荷物の輸送ルートを決定する必要があり、例えば輸送のために経由する各宅配便ステーションを決定する。決定された各宅配便ステーションに上記仮想ロケーションが対応する宅配便ステーションが含まれると、宅配便ステーションが荷物の輸送ルートのカバー範囲内にあることを決定し、荷物の輸送ルートが宅配便ステーションを含むことを決定する。このようにセットする方式は、両方の配達アドレスにより上記物品を保管する宅配便ステーションが第2の物品取得タスクの輸送ルートと一致するか否かを迅速に判定し、これにより仮想ロケーションから物品を出庫するか否かをより迅速に決定し、物品の出庫効率を向上させることができる。
【0027】
S130において、仮想ロケーションにおける上記物品を第2の物品取得タスクに関連付け、上記物品の仮想ロケーションの出庫情報を第2の物品取得タスクに関連付ける。
【0028】
1つの実施例において、仮想ロケーションの出庫情報とは、仮想ロケーションから物品を出庫する際に生成する出庫情報を指し、出庫情報は出庫時間、仮想ロケーション情報、物品品類識別及び物品の数量などを含む。
【0029】
WMSシステムは上記物品を仮想ロケーションから出庫することを決定した後、第2の物品取得タスクを当該仮想ロケーションにおける対応物品に関連付け、これらの物品をロックし、それらが再び、総倉庫へ返却されたり又はほかの注文へ配達されたりなどの実行がなされることを回避することができ、一方でこれらの物品のその後の出庫及び包装作業を指示し、上記物品の出庫操作を完了することができる。また、WMSシステムは、さらに、上記物品の仮想ロケーションの出庫情報を第2の物品取得タスクに関連付ける必要があり、当該第2の物品取得タスクの物流状態の情報の取得及び表示に用いられ、これによりユーザーは荷物の状態をタイムリーに把握する。
【0030】
1つの例として、ユーザーは、物品の値下がり又はクーポンを適切に使用しなかったなどの原因で、前の買い物注文(第1の物品取得タスクに対応する)をキャンセルし、同じ物品と数量を発注し直して、受取アドレスは変えない。ユーザーが注文をキャンセルした後、宅配便ステーションは出庫された宅配便の荷物を傍受し、それを当該宅配便ステーションに一旦保管する。新しい注文(第2の物品取得タスクに対応する)の出庫タスクについては、新しい注文に含まれる物品の品類及び数量はキャンセルされた注文のものと同じであり、かつ受取アドレスも同じであるため、WMSシステムは当該宅配便ステーションが対応する仮想ロケーションから同じ数量の同じ物品を出庫させ、そして引き続き当該宅配便ステーションから新しい注文の宅配便の荷物を配達する。このようにすると、物品の出庫効率を向上させ、倉庫の運営コストを下げることができるだけでなく、物品を実在する倉庫から出庫し直し、当該宅配便ステーションに輸送する輸送時間も節約することもでき、物品の配達速度を向上させ、ユーザーの発注から物品が届くまでの時間を大幅に短縮し、ユーザーの体験を向上させる。
【0031】
本実施例の技術案は、第1の物品取得タスクをモニタすることにより、ユーザーが触発する第1の物品取得タスクのキャンセル命令が検知され、かつ第1の物品取得タスクが対応する荷物が未届けの状態にあることを決定すると、荷物の物品が宅配便ステーションに保管される仮想ロケーションの入庫情報を受信して記録し、宅配便ステーションを物品の初期出庫の総倉庫における仮想ロケーションとし、ユーザーが触発する第2の物品取得タスクの生成命令が検知され、かつ第2の物品取得タスクに物品が含まれることを決定し、及び第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが宅配便ステーションを含むことを決定すると、仮想ロケーションから物品を出庫することを決定し、仮想ロケーションにおける物品を第2の物品取得タスクに関連付け、物品の仮想ロケーションの出庫情報を第2の物品取得タスクに関連付ける。宅配便ステーションを仮想ロケーションとして倉庫管理システムに加え、ユーザーの注文キャンセルにより傍受された物品を保管し、同一ユーザーが同じ物品に対して発注し直し、かつ新しい注文の輸送範囲が宅配便ステーションを含む際に、仮想ロケーションから物品を出庫し、出庫された同一物品の総倉庫からの繰り返し出庫及び総倉庫への返却の操作を回避し、物品の出庫効率を向上させ、倉庫の運営コストを節約し、物品の総倉庫から出庫し直し当該宅配便ステーションに輸送する輸送時間を節約するとともに、物品の配達速度を向上させ、ユーザーの発注から物品が届くまでの時間を短縮し、ユーザーの体験を向上させることを実現した。
【0032】
上記技術案を踏まえて、仮想ロケーションから物品を出庫することを決定した後に、総倉庫が対応する倉庫保管記録の情報に物品の入庫情報及び出庫情報を記録することを更に含む。
【0033】
仮想ロケーションから第1の物品取得タスクに含まれる物品を出庫すると、総倉庫においては上記物品について実際の入庫操作及び出庫操作は行わない。但し、実物の収支バランスと倉庫財務データの正確性を確保するために、WMSシステムは、仮想ロケーションが対応する倉庫保管記録の情報にこれらの物品の出庫情報を記録することを加える以外に、更に総倉庫でこれらの物品の仮想返却と仮想出庫の操作を実行する必要があり、即ち総倉庫が対応する倉庫保管記録の情報にこれらの物品の入庫情報及び出庫情報を記録する。
【0034】
実施例2
本実施例は上記実施例1を踏まえて、「時間差がプリセット時間閾値を超えるか否かを判定する」に関するステップを追加する。これを踏まえて、「仮想ロケーションが出庫可能な状態にあるか否かを判定する」ステップを追加することが可能である。上記を踏まえて、「物品がロック状態にあるか否かを判定する」ステップを更に追加することが可能である。ここで、上記の各実施例と同じ又は対応する用語の解釈は省略する。
図2を参照し、本実施例に係る物品の出庫方法は以下を含む。
【0035】
S210において、第1の物品取得タスクをモニタし、ユーザーが触発する第1の物品取得タスクのキャンセル命令が検知され、かつ第1の物品取得タスクが対応する荷物が未届けの状態にあることを決定すると、荷物の物品が宅配便ステーションに保管される仮想ロケーションの入庫情報を受信して記録し、宅配便ステーションを物品の初期出庫の総倉庫における仮想ロケーションとする。
【0036】
S220において、ユーザーが触発する第2の物品取得タスクの生成命令が検知されると、第2の物品取得タスクに第1の物品取得タスクの物品が含まれるか否かを決定する。
【0037】
第2の物品取得タスクに第1の物品取得タスクの物品が含まれる場合、S240を実行し、第2の物品取得タスクに全ての上記物品が含まれていない場合、S230を実行する。
【0038】
S230において、総倉庫から上記物品を出庫する。
【0039】
S240において、第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが宅配便ステーションを含むか否かを決定する。
【0040】
第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが宅配便ステーションを含む場合、S250を実行し、第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが宅配便ステーションを含まない場合、S230を実行する。
【0041】
S250において、上記物品が宅配便ステーションに保管される物品保管時間と生成命令の命令取得時間の間の時間差を決定し、時間差がプリセット時間閾値を超えるか否かを決定する。
【0042】
1つの実施例においては、プリセット時間閾値はプリセット期間であり、仮想ロケーションにおける物品の保管期限により決定され、例えば2~3日である。
【0043】
宅配便ステーションにおける物品は一時的に保管されているため、設定された保管期限がある。保管期限が切れた後、その中で一時的に保管されている物品を総倉庫に返却する必要がある。そのため、仮想ロケーションから物品を出庫するか否かを決定する前に、まず物品がまだ仮想ロケーションに保管されているか否かを決定する必要がある。
【0044】
具体的に実施する際に、第1の物品取得タスクの物品が宅配便ステーションに保管される時間(即ち物品保管時間)、及び第2の物品取得タスクの生成命令が検知された時間(即ち命令取得時間)を取得する。そして、物品保管時間と命令取得時間との時間差を算出する。時間差がプリセット時間閾値を超えると、上記物品は既に仮想ロケーションから出庫され総倉庫に返却されたことになり、仮想ロケーションから物品を出庫することができず、S230を実行する。時間差がプリセット時間閾値を超えない場合、上記物品はまだ仮想ロケーションに保管されていることになり、更に当該仮想ロケーションが出庫可能な状態にあるか否かを判定し、即ちS260を実行する。
【0045】
S260において、仮想ロケーションが出庫可能な状態にあるか否かを決定する。
【0046】
1つの実施例においては、出庫可能な状態とは仮想ロケーションが宅配便ステーションの出庫機能をオンにした状態を指す。
【0047】
宅配便ステーションを仮想ロケーションとしてWMSシステムに加えた後、当該宅配便ステーションは出庫能力を備えるか否か及びほかの業務により出庫作業に影響するか否かなどの状況に応じて、当該宅配便ステーションが対応する仮想ロケーションのロケーション状態を決定し、即ち出庫可能な状態または出庫不可な状態であるかを決定する。例えば、宅配便ステーションが出庫能力を備え、かつほかの業務により出庫作業に影響されないと、当該宅配便ステーションが対応する仮想ロケーションのロケーション状態は出庫可能な状態となり、一方、宅配便ステーションが出庫能力を備えず、またはほかの業務により出庫作業に影響されると、当該宅配便ステーションが対応する仮想ロケーションのロケーション状態は出庫不可な状態となる。出庫可能な状態及び出庫不可な状態は対応するロケーション状態の識別により表すことが可能である。
【0048】
具体的に実施する際に、WMSシステムは当該仮想ロケーションが対応するロケーションの状態識別を問い合わせる。ロケーション状態識別が出庫可能な識別であると、当該仮想ロケーションが出庫可能な状態にあることを決定し、その後S270を実行する。ロケーション状態識別が出庫不可な識別であると、当該仮想ロケーションが出庫不可な状態にあることを決定し、S230を実行する。
【0049】
S270において、仮想ロケーションに保管されている上記物品がロック状態にあるか否かを決定する。
【0050】
1つの実施例においては、ロック状態とは物品が出庫操作を行うことができない状態を指す。ロック状態は、物品状態識別におけるロック識別によって表すことが可能である。
【0051】
WMSシステムは、仮想ロケーションに保管されている上記物品の物品状態識別を問い合わせる。ある物品の物品状態識別がロック識別であると、当該物品がロック状態にあることになり、それを仮想ロケーションから出庫することができず、そのため仮想ロケーションに保管されている上記物品は何れの仮想ロケーションからも出庫することができず、S230を実行する。上記物品の物品状態識別が何れもロック識別でないと、これらの物品は何れもロック状態ではない(或いはロックされていない状態と呼ばれる)ことになり、仮想ロケーションから上記物品を出庫し、その後S280を実行することが可能である。
【0052】
例示的に、仮想ロケーションに保管されている物品がロック状態にあるか否かを決定する前に、物品が対応する物品の品質識別、ユーザー専属識別及び物品が物品取得タスクに関連付けられているか否かの少なくとも1つに従って、物品の物品状態をロック状態にセットするか否かを決定すること、を更に含む。
【0053】
1つの実施例において、ここで言及した物品取得タスクは、第1の物品取得タスク及び第2の物品取得タスク以外の物品取得タスクであることが可能である。
【0054】
1つの実施例において、物品の品質識別とは物品の品質に問題があるか否かの識別を指し、例えば品質問題なし識別及び品質問題あり識別であることが可能である。ユーザー専属識別とは、物品のあるユーザーに専属する識別を指し、それは物品取得タスクに附いている関連情報により取得することが可能である。ユーザー専属識別を持つ物品は他のユーザーに配達することができない。
【0055】
仮想ロケーションがある物品を保管する場合、当該物品の物品の品質識別及び当該物品にユーザー専属識別が附いているか否かを決定する必要がある。物品の品質識別が品質問題あり識別であり、又はユーザー専属識別を持つ場合、当該物品は仮想ロケーションから直接出庫されることができず、必ず総倉庫に返却され、当該物品の物品状態をロック状態にセットする。当該物品が物品取得タスクに関連付けられている場合、当該物品は既に仮想ロケーションから出庫する物品として決定されていることになり、これ以上出庫されることができず、当該物品の物品状態をロック状態にセットする。物品の品質識別が品質問題なし識別であり、かつ当該物品がユーザー専属識別を持たず、かつ当該物品が物品取得タスクに関連付けられていない場合、当該物品の物品状態をロックされない状態にセットする。このようなセット方式は、品質における問題、ある特別なユーザーに専属する物品又は間もなく配達し出庫される物品をほかのユーザーに配達することを回避し、重大な物品の誤り出庫の問題を回避し、出庫効率を更に向上させることができる。
【0056】
S280において、仮想ロケーションから上記物品を出庫し、仮想ロケーションにおける物品を第2の物品取得タスクに関連付け、かつ物品の仮想ロケーションの出庫情報を第2の物品取得タスクに関連付けることを決定する。
【0057】
なお、S220及びS240乃至S270の5つの判定ステップの実際の実行順番は前後に置き換えることが可能であり、S280の前に、「第2の物品取得タスクに第1の物品取得タスクの物品が含まれるか否か」、「第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートに宅配便ステーションが含まれるか否か」、「時間差がプリセット時間閾値を超えるか否か」、「仮想ロケーションが出庫可能な状態にあるか否か」及び「仮想ロケーションに保管されている上記物品がロック状態にあるか否か」の判定過程を実行すれば良い。
【0058】
本実施例の技術案は、物品が宅配便ステーションに保管される物品保管時間と生成命令の命令取得時間の間の時間差を決定し、時間差がプリセット時間閾値を超えないと、仮想ロケーションから物品を出庫することを決定するステップを実行することを触発する。これにより、物品が仮想ロケーションに保管されている間に、仮想ロケーションから物品を出庫し、誤り出庫の操作を回避し、物品の出庫効率を向上させることを実現する。仮想ロケーションが出庫可能な状態にあると、仮想ロケーションから物品を出庫することを決定するステップを実行することを触発する。これにより、全ての宅配便ステーションがWMSシステムに加わることを実現し、かつロケーション状態識別の変更によって、宅配便ステーションが出庫作業を行うか否かの業務制御を実現し、WMSシステムの仮想ロケーション変更の柔軟性を向上させ、出庫不可な仮想ロケーションから物品を出庫することを回避し、物品の出庫の正確性を向上させ、WMSシステムの仮想ロケーションの拡張可能性も向上させ、仮想ロケーションをより便利に追加し、出庫効率を向上させることができる。仮想ロケーションに保管されている上記物品がロック状態にないことを決定すると、仮想ロケーションから物品を出庫することを決定するステップを実行することを触発する。これにより、仮想ロケーションにおける出庫不可な物品を出庫することを回避し、誤り出庫の確率を下げ、これにより物品の出庫効率を向上させる。
【0059】
実施例3
本実施例は、物品の出庫装置を提供し、
図3を参照し、当該装置は、
第1の物品取得タスクをモニタし、ユーザーが触発する第1の物品取得タスクのキャンセル命令が検知され、かつ第1の物品取得タスクが対応する荷物が未届けの状態にあることを決定すると、荷物の物品が宅配便ステーションに保管される仮想ロケーションの入庫情報を受信して記録し、宅配便ステーションを物品の初期出庫の総倉庫における仮想ロケーションとするように設けられる物品保管モジュール310と、
ユーザーが触発する第2の物品取得タスクの生成命令が検知され、かつ第2の物品取得タスクに物品が含まれることを決定し、及び第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが宅配便ステーションを含むことを決定すると、仮想ロケーションから物品を出庫することを決定するように設けられる物品出庫モジュール320と、
仮想ロケーションにおける物品を第2の物品取得タスクに関連付け、物品の仮想ロケーションの出庫情報を第2の物品取得タスクに関連付けるように設けられる情報関連付けモジュール330と、を含む。
【0060】
好ましくは、上記装置を踏まえて、当該装置は、
仮想ロケーションから物品を出庫することを決定する前に、物品が宅配便ステーションに保管される物品保管時間と生成命令の命令取得時間の間の時間差を決定し、
時間差がプリセット時間閾値を超えないと、仮想ロケーションから物品を出庫することを決定するステップを実行することを触発するように設けられる時間判定モジュール、を更に含む。
【0061】
好ましくは、上記装置を踏まえて、当該装置は、
仮想ロケーションから物品を出庫することを決定する前に、仮想ロケーションが出庫可能な状態にあると、仮想ロケーションから物品を出庫することを決定するステップを実行することを触発するように設けられるロケーション状態判定モジュール、を更に含む。
【0062】
好ましくは、上記装置を踏まえて、当該装置は、
仮想ロケーションから物品を出庫することを決定する前に、仮想ロケーションに保管されている物品がロック状態にないことを決定すると、仮想ロケーションから物品を出庫することを決定するステップを実行することを触発するように設けられる物品状態判定モジュール、を更に含む。
【0063】
好ましくは、上記装置を踏まえて、当該装置は、
仮想ロケーションに保管されている物品はロック状態にあるか否かを決定する前に、物品が対応する物品の品質識別、ユーザー専属識別及び物品が物品取得タスクに関連付けられているか否かの少なくとも1つに従って、物品の物品状態をロック状態にセットするか否かを決定するように設けられる物品状態セットモジュール、を更に含む。
【0064】
好ましくは、物品出庫モジュール320は、
第2の物品取得タスクの配達アドレスと第1の物品取得タスクの配達アドレスが同じであると、第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが宅配便ステーションを含むことを決定し、
又は、総倉庫のアドレスと第2の物品取得タスクの配達アドレスに従って、第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートを決定し、
宅配便ステーションが荷物の輸送ルートのカバー範囲内にあると、第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが宅配便ステーションを含むことを決定するように設けられる。
【0065】
好ましくは、上記装置を踏まえて、当該装置は、
仮想ロケーションから物品を出庫することを決定した後に、総倉庫が対応する倉庫保管記録の情報に物品の入庫情報及び出庫情報を記録するように設けられる情報記録モジュール、を更に含む。
【0066】
本願の実施例3の物品の出庫装置によって、宅配便ステーションを仮想ロケーションとして倉庫管理システムに加わえ、ユーザーの注文キャンセルにより傍受された物品を保管し、同一ユーザーが同じ物品に対して発注し直し、かつ新しい注文の輸送範囲が宅配便ステーションを含む際に、仮想ロケーションから物品を出庫し、出庫された同一物品の総倉庫からの繰り返し出庫及び総倉庫への返却の操作を回避し、物品の出庫効率を向上させ、倉庫の運営コストを節約し、物品の総倉庫から出庫し直し当該宅配便ステーションに輸送する輸送時間を節約するとともに、物品の配達速度を向上させ、ユーザーの発注から物品が届くまでの時間を短縮し、ユーザーの体験を向上させることを実現した。
【0067】
本願の実施例に係る物品の出庫装置は本願の何れかの実施例に係る物品の出庫方法を実行することが可能であり、方法の実行に対応する機能モジュール及び有益な効果を備える。
【0068】
上記物品の出庫装置の実施例において、含まれる各ユニット及びモジュールは機能論理に従って分割され、対応する機能を実現できること、は注目すべきものである。
【0069】
実施例4
本実施例は、
図4を参照し、
倉庫管理システムが、ユーザーが触発する第1の物品取得タスクのキャンセル命令が検知され、かつ前記第1の物品取得タスクが対応する荷物が未届けの状態にあるという判定結果に基づいて、前記荷物の物品が宅配便ステーションに保管される仮想ロケーションの入庫情報を受信して記録し、前記宅配便ステーションを物品の初期出庫の総倉庫における仮想ロケーションとするように、第1の物品取得タスクのキャンセル命令を触発するように設けられる第1のユーザー操作モジュール401と、
前記倉庫管理システムが、前記ユーザーが触発する第2の物品取得タスクの生成命令が検知され、かつ前記第2の物品取得タスクに前記物品が含まれることを決定し、及び前記第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが前記宅配便ステーションを含むことを決定するという判定結果に基づいて、前記仮想ロケーションから前記物品を出庫することを決定し、前記仮想ロケーションにおける前記物品を前記第2の物品取得タスクに関連付け、前記物品の仮想ロケーションの出庫情報を前記第2の物品取得タスクに関連付けるように、第2の物品取得タスクの生成命令を触発するように設けられる第2のユーザー操作モジュール402と、を含む、ユーザー側装置を提供する。
【0070】
ユーザーがユーザー側装置を操作して倉庫管理システムとインタラクトすることが可能であることを、理解されたい。
【0071】
実施例5
図5を参照し、本実施例は、少なくとも1つのプロセッサ520と、少なくとも1つのプログラムを記憶するために設けられる記憶装置510と、を含む電子デバイス500を提供し、少なくとも1つのプログラムが少なくとも1つのプロセッサ520に実行されると、少なくとも1つのプロセッサ520は本願の実施例に係る物品の出庫方法を実現する。
当該出庫方法は、
第1の物品取得タスクをモニタし、ユーザーが触発する第1の物品取得タスクのキャンセル命令が検知され、かつ第1の物品取得タスクが対応する荷物が未届けの状態にあることを決定すると、荷物の物品が宅配便ステーションに保管される仮想ロケーションの入庫情報を受信して記録し、宅配便ステーションを物品の初期出庫の総倉庫における仮想ロケーションとすることと、
ユーザーが触発する第2の物品取得タスクの生成命令が検知され、かつ第2の物品取得タスクに物品が含まれることを決定し、及び第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが宅配便ステーションを含むことを決定すると、仮想ロケーションから物品を出庫することを決定することと、
仮想ロケーションにおける物品を第2の物品取得タスクに関連付け、物品の仮想ロケーションの出庫情報を第2の物品取得タスクに関連付けることと、を含む。
【0072】
勿論、当業者は、プロセッサ520が、更に本願の何れかの実施例に係る物品の出庫方法の技術案を実現することが可能であることを理解できる。
【0073】
1つの実施例において、電子デバイス500では、少なくとも1つのプログラムが少なくとも1つのプロセッサ520に実行されると、少なくとも1つのプロセッサ520は本願の実施例に係る物品の出庫方法を実現する。
当該出庫方法は、
倉庫管理システムが、ユーザーが触発する第1の物品取得タスクのキャンセル命令が検知され、かつ前記第1の物品取得タスクが対応する荷物が未届けの状態にあるという判定結果に基づいて、前記荷物の物品が宅配便ステーションに保管される仮想ロケーションの入庫情報を受信して記録し、前記宅配便ステーションを物品の初期出庫の総倉庫における仮想ロケーションとするように、第1の物品取得タスクのキャンセル命令を触発することと、
前記倉庫管理システムが、前記ユーザーが触発する第2の物品取得タスクの生成命令が検知され、かつ前記第2の物品取得タスクに前記物品が含まれることを決定し、及び前記第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが前記宅配便ステーションを含むことを決定するという判定結果に基づいて、前記仮想ロケーションから前記物品を出庫することを決定し、前記仮想ロケーションにおける前記物品を前記第2の物品取得タスクに関連付け、前記物品の仮想ロケーションの出庫情報を前記第2の物品取得タスクに関連付けるように、第2の物品取得タスクの生成命令を触発することと、を含む。
【0074】
この電子デバイスは、実現の過程で、具体的にユーザー側装置として表すことが可能であることを、理解されたい。
【0075】
図5に示すように、電子デバイス500は一般的なコンピューティングデバイスの形で表す。電子デバイス500のコンポーネントは、少なくとも1つのプロセッサ520と、記憶装置510と、異なるシステムのコンポーネント(記憶装置510及びプロセッサ520を含む)を接続するバス550とを含むことが可能である。
【0076】
バス550は、複数のバス構造における少なくとも1つを示し、メモリバス又はメモリコントローラー、周辺バス、図形加速ポート及びプロセッサ又は複数のバス構造における何れかのバス構造を使用するローカルバスを含む。例を挙げると、これらのアーキテクチャは、工業標準アーキテクチャ(Industry Standard Architecture、ISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MAC)バス、強化型ISAバス、ビデオ電子標準協会(Video Electronics Standards Association、VESA)ローカルバス及び周辺コンポーネント相互接続(Peripheral Component Interconnect、PCI)バスを含む。
【0077】
電子デバイス500は、典型的には、複数種類のコンピュータシステム可読媒体を含む。これらの媒体は、電子デバイス500にアクセスされることができる任意の使用可能媒体であることが可能であり、揮発性及び不揮発性媒体と、移動可能及び非移動可能な媒体とを含む。
【0078】
記憶装置510は、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)511及び/又は高速キャッシュメモリ512のような揮発性メモリの形のコンピュータシステム可読媒体を含むことが可能である。電子デバイス500は、他の移動可能/非移動可能、揮発性/不揮発性コンピュータシステム記憶媒体を含むことが可能である。一例として、記憶システム513は非移動可能、不揮発性磁気媒体(通常は「ハードディスクドライブ」と呼ばれる)を読み書きするように設けられる。
図5に示されていないが、移動可能な不揮発性磁気ディスク(例えば「フロッピーディスク」)を読み書きするように設けられる磁気ディスクドライブ、及び移動可能な不揮発性コンパクトディスク(例えばCD-ROM、DVD-ROM又は他のコンパクト媒体)を読み書きするように設けられるコンパクトディスクドライブ、を提供することが可能である。これらの場合、各ドライブは、少なくとも1つのデータ媒体インタフェースによりバス550と繋ぐことが可能である。記憶装置510は、本願の各実施例の機能を実行するように配置されるプログラムモジュールの1組(例えば少なくとも1つ)を有するプログラム製品を少なくとも1つ含むことが可能である。
【0079】
プログラムモジュール515の1組(少なくとも1つ)を有するプログラム/実用ツール514は、例えば記憶装置510に記憶されることが可能であり、このようなプログラムモジュール515は、操作システム、少なくとも1つのアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール及びプログラムデータを含み、これらの例におけるそれぞれ又はある組み合わせにおいては、ネットワーク環境での実現を含むことが可能である。プログラムモジュール515は、通常、本願に記載される何れかの実施例における機能及び/又は方法を実行する。
【0080】
電子デバイス500は、また1つまたは複数の外部デバイス560(例えば、キーボード、ポインティングデバイス、ディスプレー570など)と通信することが可能であり、更に1つまたは複数の、ユーザーを当該電子デバイス500とインタラクトすることができるようにするデバイスと通信することが可能であり、及び/又は当該電子デバイス500を1つまたは複数の他のコンピューティングデバイスと通信できるようにする任意のデバイス(例えばネットワークカード、モデムなど)と通信することが可能である。このような通信は、入力/出力インタフェース(I/Oインタフェース)530により行うことが可能である。また、電子デバイス500は、更にネットワークアダプター540を介して1つまたは複数のネットワークと通信することが可能であり、例えば、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network、LAN)、ワイドエリアネットワーク(Wide Area Network、WAN)及び/又はパブリックネットワーク(例えば、インターネット)と通信する。
図5に示すように、ネットワークアダプター540は、バス550を介して電子デバイス500の他のモジュールと通信する。
図5に示されていないが、電子デバイス500と連結して、マイクロコード、デバイスドライブ、冗長処理ユニット、外部ディスクドライブアレイ、磁気ディスクアレイ(Redundant Arrays of Independent Disks、RAID)システム、磁気テープドライブ及びデータバックアップ記憶システムなどを含む他のハードウェア及び/又はソフトウェアモジュールを使用することが可能であることが、分かるべきものである。
【0081】
プロセッサ520は、記憶装置510に記憶されているプログラムを実行することにより、本願の実施例に係る物品の出庫方法を実現するような様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実行する。
【0082】
実施例6
本実施例は、コンピュータ実行可能命令を含む記憶媒体を提供し、コンピュータ実行可能命令がコンピュータプロセッサによって実行されると、物品の出庫方法を実現し、当該方法は、
第1の物品取得タスクをモニタし、ユーザーが触発する第1の物品取得タスクのキャンセル命令が検知され、かつ第1の物品取得タスクが対応する荷物が未届けの状態にあることを決定すると、荷物の物品が宅配便ステーションに保管される仮想ロケーションの入庫情報を受信して記録し、宅配便ステーションを物品の初期出庫の総倉庫における仮想ロケーションとすることと、
ユーザーが触発する第2の物品取得タスクの生成命令が検知され、かつ第2の物品取得タスクに物品が含まれることを決定し、及び第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが宅配便ステーションを含むことを決定すると、仮想ロケーションから物品を出庫することを決定することと、
仮想ロケーションにおける物品を第2の物品取得タスクに関連付け、物品の仮想ロケーションの出庫情報を第2の物品取得タスクに関連付けることと、を含む。
【0083】
1つの実施例においては、コンピュータ実行可能命令はコンピュータプロセッサによって実行されると、物品の出庫方法を実現し、当該方法は、
倉庫管理システムが、ユーザーが触発する第1の物品取得タスクのキャンセル命令が検知され、かつ前記第1の物品取得タスクが対応する荷物が未届けの状態にあるという判定結果に基づいて、前記荷物の物品が宅配便ステーションに保管される仮想ロケーションの入庫情報を受信して記録し、前記宅配便ステーションを物品の初期出庫の総倉庫における仮想ロケーションとするように、第1の物品取得タスクのキャンセル命令を触発することと、
前記倉庫管理システムが、前記ユーザーが触発する第2の物品取得タスクの生成命令が検知され、かつ前記第2の物品取得タスクに前記物品が含まれることを決定し、及び前記第2の物品取得タスクが対応する荷物の輸送ルートが前記宅配便ステーションを含むことを決定するという判定結果に基づいて、前記仮想ロケーションから前記物品を出庫することを決定し、前記仮想ロケーションにおける前記物品を前記第2の物品取得タスクに関連付け、前記物品の仮想ロケーションの出庫情報を前記第2の物品取得タスクに関連付けるように、第2の物品取得タスクの生成命令を触発することと、を含む。
【0084】
勿論、本願の実施例に係るコンピュータ実行可能命令を含む記憶媒体であって、そのコンピュータ実行可能命令は上記のような方法操作に限定されず、更に、本願の何れかの実施例に係る物品の出庫方法における関連操作を実行することが可能である。
【0085】
本願の実施例のコンピュータ記憶媒体は、1つ又は複数のコンピュータ可読な媒体の任意の組み合わせを採用することが可能である。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であることが可能である。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば電気、磁気、光、電磁、赤外線、又は半導体のシステム、装置又はデバイス、又は任意の上記の組み合わせであることが可能である。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(網羅的ではないリスト)は、少なくとも1つの導線を有する電気的な接続、携帯式コンピュータ磁気ディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバー、携帯式コンパクト磁気ディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、或いは上記の任意の適切な組み合わせ、を含む。本明細書においては、コンピュータ可読記憶媒体は、プログラムを含む又は記憶する任意の有形の媒体であることが可能であり、当該プログラムは命令実行システム、装置又はデバイスに使用され、或いはそれらと結合して使用されることが可能である。
【0086】
コンピュータ可読な信号媒体には、ベースバンドのデータ信号またはキャリアの一部として伝播するデータ信号を含むことが可能であり、その中にコンピュータ可読なプログラムコードが運ばれる。このような伝播するデータ信号は、電磁信号、光信号又は上記の任意の適切な組み合わせを含む複数の形を採用することが可能である。コンピュータ可読な信号媒体は、更に、コンピュータ可読記憶媒体以外の任意のコンピュータ可読媒体であることが可能であり、当該コンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスに使用され、或いはそれらと結合して使用されるように用いられるプログラムを送信、伝播又は伝送することが可能である。
【0087】
コンピュータ可読媒体に含まれるプログラムコードは、ワイヤレス、ワイヤー、光ケーブル、RFなど、又は上記の任意の適切な組み合わせを含む任意の適切な媒体で伝送されることが可能である。
【0088】
1つまたは複数のプログラミング言語又はその組み合わせで本願の操作を実行するためのコンピュータプログラムコードを記述することが可能であり、プログラミング言語は、Java、Smalltalk、C++のようなオブジェクト指向のプログラミング言語を含み、更に通常な「C」言語又は類似のプログラミング言語のような過程型プログラミング言語を含む。プログラムコードは、完全にユーザーコンピュータにおいて実行し、部分的にユーザーコンピュータにおいて実行し、単独のソフトウェアパッケージとして実行し、一部がユーザーコンピュータにおいて一部がリモートコンピュータにおいて実行し、又は完全にリモートコンピュータ又はサーバーにおいて実行することが可能である。リモートコンピュータが関わる場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザーコンピュータに接続することが可能であり、又は、外部のコンピュータ(例えば、インターネットサービスプロバイダーを使用してインターネットを介して接続する)に接続することが可能である。